説明

画像形成装置

【課題】転写ローラの抵抗値が変動したときに、剥離放電現象の発生を抑制するとともに、転写不良の発生も抑制できる転写バイアス印加が可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】転写ローラ6に流れる電流が設定した設定電流値になるようにバイアスを印加するバイアス印加手段を有し、転写ローラ6の抵抗値に応じて設定すべき電流値を目標電流値とし、目標電流値の電流を流すために印加すべき電圧値を目標電圧値としたとき、目標電圧値が予め設定した閾値電圧値よりも高いときは、設定電流値を目標電流値よりも小さく設定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式や静電記録方式等によって画像形成を行う複写機、プリンタ、ファクシミリなどの画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式や静電記録方式による画像形成装置にあっては、感光体ドラムに形成したトナー像を記録媒体であるシートに転写して画像記録を行う。このトナー像の転写は感光体ドラムと転写ローラとでシートをニップして搬送しながら転写ローラへバイアス印加することにより感光体ドラム上のトナーをシートへ静電転写するのが一般的である。
【0003】
上記転写ローラへのバイアス印加方式としては、定電圧制御方式と定電流制御方式とがある。定電圧制御方式は印加電圧が一定になるよう転写バイアスを印加するものであり、従来は広く用いられていた。しかし、この方式はシートサイズが小さいと感光体ドラムと転写ローラとが直接接触する領域から集中的に電流が流れ、シートへの電流供給が不足して転写不良を生ずることがある。
【0004】
これに対して定電流制御方式は、シートサイズにかかわらずシートへ一定の電流を流すように転写バイアスを印加し、シートサイズが小サイズの場合は電流を補填するために、近年では転写バイアスの印加方式としては定電流制御方式が多く用いられるようになっている。この定電流制御方式にあっては、転写ローラに定電流を流すための電圧を設定する必要がある。そのため、従来は画像形成動作開始前の非画像形成時に転写時に流すべき一定電流を転写ローラに流し、そのときに印加した電圧を保持して画像形成時に印加するようにしている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平7−146619
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、転写ローラの電気抵抗値は装置が置かれている環境(温度、湿度)や使用耐久により変化し、その値は大きくは一桁以上変動することがある。そのため、転写ローラの抵抗値が通常よりも高くなると、目標電流を流すために印加する電圧も高くなる。そして、印加電圧が一定以上高くなると、感光体ドラムと転写ローラのニップ付近で剥離放電現象が発生する。この剥離放電は、感光体ドラムとシート間の電界の強さE1と、転写ローラとシート間の電界の強さE2との総和が放電開始電界Emを超えたときに発生し、転写ローラへの印加電圧が高くなると発生し易くなる。そして、剥離放電が生ずると、シート上に転写されたトナーが飛散して装置本体内を汚してしまうという問題がある。
【0007】
そこで、前記剥離放電の発生を防止するために、印加電圧を低く抑えると、転写時にシートに流れる電流が小さくなり、トナーの転写不良が生じてしまうおそれがある。
【0008】
本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、その目的は、転写部材の抵抗値が変動したときに、剥離放電現象の発生を抑制するとともに、転写不良の発生も抑制できる転写バイアス印加が可能な画像形成装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための本発明に係る代表的な構成は、像担持体にトナー像を形成し、転写部材に転写バイアスを印加して前記像担持体上のトナー像を記録媒体に転写する画像形成装置において、前記転写バイアスを印加するバイアス印加手段であって、転写部材に流れる電流が設定した設定電流値になるようにバイアスを印加するバイアス印加手段と、前記設定電流値を前記転写部材の抵抗値に応じて変更して前記バイアス印加手段を駆動制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記転写部材の抵抗値に応じて設定すべき電流値を目標電流値とし、前記目標電流値の電流を流すために印加すべき電圧値を目標電圧値としたとき、前記目標電圧値が予め設定した閾値電圧値よりも高いときは、前記設定電流値を前記目標電流値よりも小さく設定することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明にあっては、転写時に転写部材に流す電流値を転写部材の抵抗値に応じて変更することにより、剥離放電現象を生ずることなく、かつ、転写不良を生じない印加電圧となるような電流値に設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。
【図2】転写バイアス制御構成のブロック図である。
【図3】転写バイアス制御手順を示すフローチャートである。
【図4】閾値テーブルを示す表である。
【図5】転写ローラの寿命を示す閾値テーブルを示す表である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る画像形成装置を実施をするための形態について、図面を参照して説明する。
【0013】
図1は本発明の実施の形態に係る画像形成装置を示す概略構成図である。本実施形態の画像形成装置は、電子写真方式のレーザビームプリンタである。
【0014】
<画像形成装置の全体構成>
画像形成装置の全体構成を画像形成動作とともに説明する。画像形成に際しては、像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下「感光体ドラム」という)が図1の矢印A方向(時計回り方向)に回転駆動され、帯電ローラ2により表面が一様に帯電される。そして、帯電された感光体ドラム1上に露光装置3によりレーザー光による画像露光が与えられ、入力される画像情報に応じた静電潜像が形成され、この静電潜像は現像装置4によりトナー像として現像される。
【0015】
上記トナー像の形成と同期して、図示しないカセットから記録媒体であるシートSが給送手段によって給送され、搬送ローラ5によって転写部へ搬送される。転写部は、感光体ドラム1と転写部材である転写ローラ6がニップした部位であり、搬送されたシートSが感光体ドラム1と転写ローラ6とによってニップ搬送される間に、転写ローラ6に転写バイアスを印加すると感光体ドラム1上のトナー像がシートに転写される。
【0016】
そして、トナー像が転写されたシートは定着装置7に搬送されてトナー像が熱定着された後、排出部8へと排出される。また、トナー像転写後に感光体ドラム1上に残留した転写残トナーは、クリーニング装置9によって除去されて回収される。
【0017】
<転写構成>
次に本実施形態に係る転写構成について具体的に説明する。
【0018】
(転写ローラ)
転写ローラ6は、感光体ドラム1の表面に加圧バネ(不図示)により所定の押圧力で接触して転写ニップを形成し、バイアス印加手段となる転写用高圧電源10から印加される転写バイアスにより、感光体ドラム1と転写ローラ6間の転写ニップにて感光体ドラム上のトナー像をシートに転写する。転写用高圧電源10によるバイアス印加は制御手段であるコントローラ11によって駆動制御される。
【0019】
本実施形態の転写ローラ6は、鉄、SUS等の芯金上にEPDM、シリコーン、NBR、ウレタン等のゴムを用いたソリット状(充填肉質)、または発砲スポンジ状の中抵抗の弾性層を形成したゴムローラである。また、本実施形態の転写ローラ6はローラ硬度25〜70度(Asker-C/500g過重時)、電気抵抗値10〜1010Ωの範囲のものを使用している。
【0020】
(転写バイアス印加制御)
次に転写ローラ6への転写バイアスの印加制御について説明する。図2は、転写ローラ6に印加する転写バイアスの制御系を示すブロック図である。
【0021】
図2において、コントローラ11は画像形成動作、転写バイアスの制御、濃度制御など装置全体の制御を行う。コントローラ11で転写バイアスを制御する場合は、OUT端子より所望の転写出力電圧に対応したパルス幅を持つPWM信号を出力する。実際には、パルス幅に対応した転写出力テーブル(不図示)をコントローラ11内に記憶(メモリ)しておく。このPWM信号はD/Aコンバータ12を介して転写用高圧電源10に入力され、このPWM信号値に応じた電圧が出力されて、転写ローラ6へ印加する転写電圧となる。この時流れる電流値を電流検出回路13で検出し、A/Dコンバータ14でデジタル信号に変換した信号がコントローラ11のIN端子に入力され、転写ローラ6に流れる電流値を判断している。
【0022】
そして、本実施形態では転写バイアス印加制御として定電流制御をするようにしている。定電流制御を行うには、コントローラ11からのPWM信号のパルス幅を徐々に上げていき、コントローラ11のIN端子に入力される前記信号が所望の設定電流値に(一定電流値)に対応した値になるまで続け、その後の電流値変化に伴って電圧(パルス幅)を追従させる。
【0023】
次に定電流制御を行うための設定電流値の設定手順について説明する。定電流制御による転写バイアスを印加する場合、転写時に流すべき目標電流値の電流を転写ローラに流し、そのときに印加した電圧を保持して転写時にバイアス電圧として印加する。しかし、前述したように、転写ローラの抵抗値は装置が置かれている環境(温度、湿度)や使用耐久により変化する。
【0024】
ここで、前記転写ローラの抵抗値にかかわらず、トナー像をシートに転写するために、転写ローラに流すべき目標とする電流値を目標電流値、その目標電流値の電流を流すのに転写ローラに印加すべき電圧値を目標電圧値としたとき、目標電流値が一定であると目標電圧値は転写ローラの抵抗値に応じて変動する。
【0025】
しかし、前述したように、転写ローラに印加する電圧が高くなり過ぎると、剥離放電によるトナー飛散を招いてしまい、低すぎると転写ローラに流れる電流が小さくなって転写不良を生じてしまう。
【0026】
そこで、本実施形態にあっては転写ローラ6の抵抗値に応じた目標電圧値が所定の閾値よりも高いときは、コントローラ11が定電流制御のために流すべき一定電流として設定する設定電流値を前記目標電流値よりも段階的に小さく設定するように制御するものである。
【0027】
上記設定電流値の設定手順を図3のフローチャートを参照して具体的に説明する。
【0028】
本実施形態の画像形成装置は、装置内の温度及び湿度を検知可能な環境検知センサ15(図1参照)が設けられている。また、装置内の温度、湿度に応じて転写バイアスを印加したときに目標電圧値と対比する閾値電圧値を段階的に設定した設定テーブルを有している。この設定テーブルは、例えば図4に示すように、段階的に設定した閾値電圧値(閾値A〜E)に対応して設定する設定電流値を規定したものであり、これが低温・低湿環境(例えば温度15℃/湿度10%)、通常環境(例えば温度23℃/湿度50%)、高温・高圧環境(例えば30℃/80%)の各装置環境に応じて設けられている。
【0029】
設定電流値の設定に際しては、まず前記環境検知センサで検知した装置内の温度、湿度により(1)高温・高湿環境、(2)通常環境、(3)低温・低湿環境に分け、各環境ごとに設定された電圧を印加して流れた電流から転写ローラ6の抵抗値を算出する。そして、この抵抗値から目標電流値Ioの電流を流すための目標電圧値Voを求める(ステップS1)。
【0030】
そして、前記目標電圧値Voを前記設定テーブルで規定された閾値電圧値Vsと対比し、該閾値電圧値に応じて規定された設定電流値Isに変更する。
【0031】
例えば、図4に示す設定テーブルの例で説明すると、本実施形態の画像形成装置にあっては、通常環境下にあっては定電流制御方式で転写ローラへ流す目標電流値Ioが20(μA)である。また、本実施形態にあっては前述した剥離放電開始電界を生じさせる転写バイアスは1700Vよりも多少大きく設定されており、転写バイアスとして1700Vの電圧を印加しても剥離放電は生じない。
【0032】
そのため、算出された抵抗値の転写ローラ6に対して目標電流値20(μA)の電流を流すために印加すべき目標電圧値Voが、Vo≦1700(V)のときは、目標電流値そのままの電流をながすべく設定電流値Isを20(μA)に設定する(ステップS2、S3)。
【0033】
一方、転写ローラの抵抗値が高く、目標電流値20(μA)の電流を流すために印加すべき目標電圧値Voが、1700(V)<Vo≦1900(V)のときは、そのまま目標電圧値の電圧を印加すると剥離放電が生ずるおそれがある。そこで、その場合は設定電流値Isを目標電流値Ioよりも1(μA)小さくして19(μA)に設定する(ステップS4、S5)。
【0034】
また、目標電圧値Voが、1900(V)<Vo≦2100(V)のときは、これをそのまま印加すると、より剥離放電を生ずる可能性があるために、設定電流値Isを目標電流値Ioよりも2(μA)小さくして18(μA)に設定する(ステップS6、S7)。
【0035】
同様にして、目標電圧値Voが、2100(V)<Vo≦2300(V)のときは、設定電流値Isを目標電流値Ioよりも3(μA)小さくして17(μA)に設定する(ステップS8、S9)。
【0036】
なお、前記ステップS3、S5、S7、S9でそれぞれ設定した設定電流値Isが下限値として予め定めている下限電流値Iminよりも小さいと、転写不良が生ずるおそれがある。そのため、前記設定電流値Isが下限電流値Iminよりも小さいか否かを判別し(ステップS10)、Is<Iminの場合は設定電流値Isを下限電流値Iminに設定し直す(ステップS11)。すなわち、設定電流値Isは下限電流値Iminよりも小さい値に設定しないようにしている。なお、本実施形態では下限電流値Imin=16(μA)に定めている。
【0037】
また、目標電圧値Voが、2300(V)<Voのときは、設定電流値Isを目標電流値Ioよりも4(μA)小さくして、下限電流値Iminと同じ16(μA)に設定する(ステップS11)。
【0038】
そして、設定電流値Isを下限電流値Iminに設定したときは、転写ローラ6の抵抗値が予め設定されている値よりも高いと判断して転写ローラが寿命であると判別し、後述するように警告手段に転写ローラ6の寿命を警告する(ステップS12)。
【0039】
以上のように、転写ローラ6の抵抗値の上昇により、目標電流値の電流を流すために印加すべき目標電圧値が予め設定した閾値電圧値よりも高くなったときは、定電流制御における設定電流値を目標電流値よりも小さくなるように変更する。これにより、感光体ドラム1と転写ローラ6とのニップ部近傍での剥離放電が効果的に抑制され、トナー飛散による装置内の汚れを防止することができる。そして、設定電流をトナー像の転写不良が生ずる下限電流値よりも小さく設定しないことにより、転写不良も抑制することが可能となる。
【0040】
(設定電流の設定タイミング)
上記のようにして求めた設定電流値の電流を転写ローラに流すために印加すべき電圧値をメモリに格納しておき、画像形成の際に前記電圧値の転写バイアスを印加する。そして、本実施形態の画像形成装置にあっては、前記設定電流、電圧の設定保持を画像形成装置の後処理時(後回転時)に行うようにしている。前記設定を画像形成後の後処理時に行うことにより、次の画像形成スタート時には転写ローラの抵抗値に応じた転写バイアスが設定されているために、ファーストプリント時間が短縮される。また、後処理時には画像形成が終了した後で時間がとれるため、閾値電圧値をより多段階に分けて設定電流値をより細かく設定することが可能である。
【0041】
なお、前記設定電流、電圧の設定保持は画像形成装置の前処理時(前回転時)、すなわち画像形成を開始する直前の前処理時に行うようにしてもよい。この場合は、ファーストプリント時間は若干遅くなるが、画像形成時の装置環境にあった(画像形成時と略同じ転写ローラの抵抗値)設定電流を設定できる。この前処理時に設定する場合には、閾値電圧値の設定段階数を少なくするとよい。例えば、前述した実施形態では設定電流値を1(μA)ずつ小さくするようにしたが、これを3(μA)ずつ小さくすることで、処理ステップ数を減らし、ファーストプリント時間の遅延を小さくするとよい。
【0042】
また、後処理時に設定電流、電圧の設定保持を行った場合、保持した転写バイアス値を次の画像形成時に用いるが、画像形成終了から次の画像形成まで長時間経過したときは、設定保持したときと画像形成時とでは装置環境が変化していることがある。
【0043】
そこで、画像形成終了から次の画像形成までに一定以上の時間が経過した場合には、前の画像形成終了後の後処理時に設定保持したデータを破棄し、次の画像形成のときの前処理時に設定保持するようにしてもよい。
【0044】
(転写ローラの寿命判断)
本実施形態の画像形成装置は、転写ローラ6が寿命に達した場合に、これを警告する警告手段を有している。
【0045】
本実施形態の転写ローラ6は前述したように、芯金上にシリコーン、ウレタン等のゴムローラである。このため、装置環境によって電気抵抗値が変化するばかりでなく、経時劣化により抵抗値が高くなる。そのため、転写ローラ6の抵抗値が寿命とされる抵抗値よりも高くなっていた場合、前述した設定電流値の設定手順において、目標電流値を流すために印加すべき目標電圧値が非常に高くなる。よって、目標電圧値が予め寿命閾値として設定した閾値電圧値よりも高いときは、転写ローラ6が寿命であると判断することができる。
【0046】
そこで、本実施形態では、例えば図5に示すように、装置環境に応じて転写ローラが寿命と判断される抵抗値となったときに目標電流値の電流を流すために印加すべき目標電圧値と対比する閾値電圧値の寿命判断テーブルが設けられている。そして、転写バイアス値の設定の際に、目標電圧値が寿命閾値電圧値よりも高いときは、警告手段により転写部材が寿命である旨を警告するようにしている。
【0047】
警告手段としては表示部に転写ローラが寿命に達した旨を表示する。なお、画像形成装置がネットに接続しているときは、転写ローラにメンテナンスが必要な旨を送信するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0048】
S …シート
1 …感光体ドラム
2 …帯電ローラ
3 …露光装置
4 …現像装置
5 …搬送ローラ
6 …転写ローラ
7 …定着装置
8 …排出部
9 …クリーニング装置
10 …転写用高圧電源
11 …コントローラ
12 …D/Aコンバータ
13 …電流検出回路
14 …A/Dコンバータ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
像担持体にトナー像を形成し、転写部材に転写バイアスを印加して前記像担持体上のトナー像を記録媒体に転写する画像形成装置において、
前記転写バイアスを印加するバイアス印加手段であって、転写部材に流れる電流が設定した設定電流値になるようにバイアスを印加するバイアス印加手段と、
前記設定電流値を前記転写部材の抵抗値に応じて段階的に変更して前記バイアス印加手段を駆動制御する制御手段と、
を有し、
前記制御手段は、前記転写部材の抵抗値に応じて設定すべき電流値を目標電流値とし、前記目標電流値の電流を流すために印加すべき電圧値を目標電圧値としたとき、前記目標電圧値が予め設定した閾値電圧値よりも高いときは、前記設定電流値を前記目標電流値よりも小さく設定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記設定電流値を予め下限値として定めた値よりも小さく設定しないことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記目標電圧値と対比する閾値電圧値を段階的に設定した設定テーブルを有し、前記設定電流値を前記目標電圧値に応じ、前記設定テーブルにしたがって段階的に変更することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、装置内の温度、湿度に応じた前記設定テーブルを有することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記転写部材の抵抗値に応じて設定すべき目標電流値を流すために印加すべき目標電圧値が予め寿命閾値として設定した閾値電圧値よりも高いときは、警告手段により転写部材が寿命である旨を警告することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−114226(P2013−114226A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262948(P2011−262948)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000208743)キヤノンファインテック株式会社 (1,218)
【Fターム(参考)】