説明

画像形成装置

【課題】予約ジョブのリストで選択JOBがある場合、リストの表示更新によって画面から選択JOBの表示が消えないようにする。
【解決手段】JOBに基づいて画像形成を行う画像形成部と、JOBに関する表示及び操作が可能な表示操作部と、JOBを管理し、画像形成部及び表示操作部を制御する制御部を備え、制御部は、出力の予約順に一画面に所定個数内のJOBを並べ、所定個数を超えるJOBがある場合は、指示操作によりページを切り替え、またはスクロールさせたリストの表示が可能であり、JOB状況に変化があるとリストの表示を更新し、表示リスト中のJOBを選択して指示操作が可能であり、ページ切り替えまたはスクロールを含むリストの表示更新が必要な場合、画面に表示されている選択JOBを画面に留めることで、削除などの指示操作時に、JOBを容易に確認でき、意図しないJOBを削除してしまうなどの誤操作を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、JOBを管理してJOBに基づいて画像形成を行い、前記JOBのリストの表示および操作が可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンター、ファクシミリ、及びこれらの諸機能を備えた複合機等の電子写真方式の画像形成装置では、画像形成部において、原稿に対応した潜像を感光体に形成し、この潜像にトナーを付与することによって顕像化し、この顕像化されたトナー像を用紙に転写している。この後、用紙のトナー像を定着部で定着して排紙している。
上記画像形成は、画像データーを含むJOBに基づいて実行され、該JOBは画像形成装置で管理されている。画像形成装置では、一般に予約JOBを出力順に管理しており、予約JOBは一覧にして表示操作部にリスト表示することができる。該リスト表示では、所定個数のJOBを一画面に表示できるようにし、所定個数を超えるJOBがある場合は、ユーザーの指示操作に基づく前記画面でページの切り替えやスクロールによって所定個数を超えるJOBを表示できるようにしている(例えば特許文献1参照)。また、特許文献1では、アップキー、ダウンキーを設け、処理優先順位をユーザーによるアップキー、ダウンキーの指示操作で表示更新し、実行優先順を容易に確認できる構成が提案されている。
さらに、リスト表示されたJOBの指示操作を可能にした画像形成装置が知られている(例えば特許文献2参照)。特許文献2で示される画像形成装置では、リスト上の予約JOBの少なくとも1つに対し、キャンセルの指示を可能にし、キャンセル指示があると、キャンセルの確認をする確認表示画面(POP−UP画面)を表示リスト上に表示して生産性を低下させることなく所望のJOBに対するキャンセルを確実に行うことを可能にしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−194588号公報
【特許文献2】特開2003−125123号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
JOBのリスト画面にてJOBの実行に伴い表示が更新されていく構成、および選択JOBに対して削除などの指示操作を行った場合に実行確認の画面を表示する構成は従来からある。しかし、JOBを選択している状態で、JOBの出力完了に伴いJOBの表示位置が上位にシフトしていき、JOBのリストのページ切り替えやスクロールがなされると、画面上から選択したJOBが見えなくなってしまうことがある。例えば2ページ目を参照していて2ページ目に選択JOBが存在する場合では、出力の実行に伴い選択JOBの表示が1ページ目に移動してしまう。
このため、削除指示などの指示操作をJOBに対し行った場合、正しい対象のJOBかの判断が付きにくくなり、所望のJOBと異なるJOBを誤って削除してしまうなどの誤指示操作を招くおそれがある。
また表示リスト上に確認POP−UP画面を表示する場合、確認POP−UP画面の下にJOB表示が隠れてしまう系も同様で、対象JOBに見えない部分が生じてしまうため実行の判断がしづらいという問題がある。
【0005】
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、予約JOBのリストでJOBの選択がなされている場合、リストの表示更新によって選択JOBが画面から消えることがない画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
すなわち、本発明の画像形成装置のうち、第1の本発明は、
JOBに基づいて画像形成を行う画像形成部と、
前記JOBに関する表示および操作が可能な表示操作部と、
前記JOBを管理し、前記画像形成部および前記表示操作部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記表示操作部に対し、出力の予約順に一画面に所定個数内のJOBを並べ、所定個数を超えるJOBが存在する場合はユーザーの指示操作によりページを切り替え、またはスクロールさせたリストの表示が可能であり、JOB状況に変化があると前記表示中のリストの表示を更新し、前記表示中のリスト中のJOBをユーザーの指示操作により選択が可能でありかつ選択JOBに対して指示操作が可能であり、前記表示中のリストの表示更新をする場合でページ切り替えまたはスクロールを含む表示更新が必要な場合、前記画面に表示されている少なくとも前記選択JOBを前記画面に留めて表示することを特徴とする。
【0007】
上記本発明によれば、JOB状況の変化によってリストの表示更新をする場合、ページ切り替えまたはスクロールに際しても選択JOBを画面に表示されたままにしておくことができる。
【0008】
第2の本発明の画像形成装置は、前記第1の本発明において、前記制御部は、前記リストの表示更新として、新規の予約により最後尾にJOBを追加し、出力完了により先頭のJOBを消し、JOBが消えることで後続のJOBを上位に繰り上げて表示することを特徴とする。
【0009】
上記本発明によれば、JOB状況の変化として、新規のJOB予約、出力完了、JOB消去に応じて、リストの表示更新がなされる。
【0010】
第3の本発明の画像形成装置は、前記第1または第2の本発明において、前記制御部は、選択JOBがない場合、前記リストの表示更新に際し、全てのJOBを対象にして表示位置の変更をすることを特徴とする。
【0011】
上記本発明によれば、選択JOBがない場合は、全てのJOBがリストの表示更新で同様の処理がなされる。
【0012】
第4の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第3の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、選択JOBがある場合、JOBの出力完了に拘わらず、選択JOBが存在する表示ページでは表示リスト中のJOBの表示位置は繰り上げしないことを特徴とする。
【0013】
上記本発明によれば、選択JOBが存在する表示ページでは、選択JOBの表示位置が変わらないので、選択JOBの確認を容易に行うことができる。
【0014】
第5の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第4の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、選択JOBがある場合、JOBの出力完了に拘わらず、選択JOBが存在する表示ページでは表示リスト中のJOBの表示位置は繰り上げせず、1ページ分のJOB数に該当するJOB数の出力が完了した時点で、表示ページのページ数のみをマイナス1して表示ページを切り替えることを特徴とする。
【0015】
上記本発明によれば、選択JOBが存在する表示ページはそのままの状態で、1ページ分のJOB数の出力が完了すると、ページ数を変更して表示リストはそのまま表示することができ、リストの連続性を有したままで、選択ジョブの確認を容易にすることができる。
【0016】
第6の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第5の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、選択JOBがある場合、選択JOBが存在する表示ページで表示リストの先頭に位置するまでは、JOBの出力完了に伴い逐次JOBを繰り上げてリストを表示更新し、前記選択JOBが前記表示リストの先頭に位置した以降は、JOBの出力完了に伴って前記表示リストで選択JOBの表示位置の繰り上げはしないことを特徴とする。
【0017】
上記本発明によれば、選択JOBが存在する表示画面で、出力完了に伴って、選択JOBが表示リストの先頭に到達するまでJOBを繰り上げて表示更新することで、JOB状況の変化を把握した上で、選択JOBの確認を容易にする。
【0018】
第7の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第6の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、選択JOBがある場合、選択JOBが存在する表示ページで表示リストの先頭に位置するまでは、JOBの出力完了に伴い逐次JOBを繰り上げて前記リストを表示更新し、選択JOBが表示ページの表示リストの先頭から前のページに移動したときは表示ページを前のページに切り替えることを特徴とする。
【0019】
上記本発明によれば、出力完了に伴ってリスト中のJOBを繰り上げ表示する際に、選択JOBのページ移動に伴って表示ページが切り替わることで、選択JOBが常に画面に表示され、選択JOBの確認を容易に行うことができる。
【0020】
第8の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第7の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、選択JOBへの指示操作があった場合は、選択JOBを覆い隠さない位置に、前記指示操作に関するポップアップ画面を表示することを特徴とする。
【0021】
第9の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第8の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、選択JOBへの指示操作があった場合は、指示操作に関するポップアップ画面の表示によって、選択JOBが覆い隠されない位置に前記選択JOBが表示されるように該選択JOBの表示位置を決定することを特徴とする。
【0022】
第10の本発明の画像形成装置は、前記第1〜第9の本発明のいずれかにおいて、前記制御部は、選択JOBへの指示操作があった場合は、選択JOBを一画面中の先頭側または末尾側に表示するとともに、該選択JOBを覆い隠さない位置に、指示操作に関するポップアップ画面を表示することを特徴とする。
【0023】
上記各本発明によれば、選択JOBへの指示操作があった際に、指示操作に関するポップアップ画面を選択JOBの表示と干渉することなく表示することができ、前記ポップアップ画面を表示したままで選択JOBの確認を容易に行うことができる。
【0024】
第10の本発明の画像形成装置は、前記第8〜第10の本発明のいずれかにおいて、前記ポップアップ画面が、前記指示操作の実行確認のために表示されることを特徴とする。
【0025】
上記本発明によれば、JOBの削除などの指示操作を誤りなく実行することができる。
【発明の効果】
【0026】
すなわち、本発明の画像形成装置によれば、表示中の予約JOBのリスト中で選択されたJOBがある場合、JOBの状況変化に伴うリストの表示更新で、選択ジョブを画面に表示した状態に留めることができ、削除などの指示操作時に、JOBを容易に確認でき、意図しないJOBを削除してしまうなどの誤操作を防止する効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成例を示す図である。
【図2】同じく、画像形成装置のブロック構成例を示す図である。
【図3】従来の、予約ジョブのリストが2ページに亘って表示されたジョブリスト画面を示す図である。
【図4】同じく、予約ジョブのリストが2ページに亘って表示され、2ページ目でジョブが選択されたジョブリスト画面を示す図である。
【図5】同じく、ジョブリストの表示更新によって、選択JOBが見えなくなった2ページ目のジョブリスト画面を示す図である。
【図6】同じく、選択JOBが見えなくなった2ページ目のジョブリスト画面に確認用のポップアップ画面が表示された図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るジョブリスト画面であって、リストの表示更新に際し選択JOBを含む表示リストで表示位置が変更されない図である。
【図8】同じく、他の実施形態に係るジョブリスト画面であって、リストの表示更新に際し選択JOBは表示リストの先頭までは表示位置が変更される図である。
【図9】同じく、さらに他の実施形態に係るジョブリスト画面であって、リストの表示更新に際し選択JOBは表示位置を変え、それに伴ってページの切り替えがされた図である。
【図10】同じく、さらに他の実施形態に係るジョブリスト画面であって、リストの表示更新に際し選択JOBは表示リストの先頭に表示位置が変更され、選択JOBが覆われることなく確認用のポップアップ画面が表示された図である。
【図11】同じく、リストの表示更新に際し選択JOBを含む表示リストで表示位置が変更されない手順を示すフローチャートである。
【図12】同じく、リストの表示更新に際し選択JOBは表示リストの先頭までは表示位置が変更され、先頭に位置した後は表示位置が変更されない手順を示すフローチャートである。
【図13】同じく、リストの表示更新に際し選択JOBは表示位置を変え、前ページに表示位置を変えるとそれに伴ってページの切り替えが行われる手順を示すフローチャートである。
【図14】同じく、リストの表示更新に際し選択JOBは表示リストの先頭に表示位置が変更され、選択JOBが覆われることなく確認用のポップアップ画面が表示される手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に、本発明の一実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、画像形成装置1全体の中央断面図であり、機械的な構成を示している。
以下に、その構成を説明する。
画像形成装置本体1aは、その上部側に、CCD131(図2示)を含むスキャナー部130、自動原稿搬送装置(ADF)135が設けられて原稿の画像読取が可能になっている。また、画像形成装置本体1aの上部側で、プラテンガラスが位置しない箇所に、タッチパネルからなる操作部140が設けられて、ユーザーによる操作および情報の表示が可能になっている。該操作部140は、本発明の操作表示部に相当する。本発明としては操作のみを行う操作部と表示が行われる表示部とが別体で構成されて操作表示部が構成されているもよく、表示部で一部の操作が可能になっているものであってもよい。表示部としては、CRT、液晶、ELなどのパネル形状のものが挙げられる。操作部としては、表示パネルの釦位置などに対応した座標位置の検出を行うタッチパネル、マウスやタッチペン、タブレットなどが挙げられる。
【0029】
画像形成装置本体1aの下部側には、複数の給紙トレイ(1−3)160(図では3段)が配置され、さらに画像形成装置本体1aに付設するようにして大容量給紙トレイ161が配置されている。画像形成装置本体1a内には、給紙トレイから給紙される用紙を搬送する搬送路が設けられており、該搬送路途中に、LD部152、感光体153、帯電器154、現像器155、転写部156、定着器157などで構成される画像形成部が設けられており、スキャナー部130から得られた画像データーおよび、設定された画像形成条件に基づいて用紙に画像を形成する。上記給紙トレイや画像形成部、搬送路などによってプリンター部150が構成されている。
【0030】
帯電器154、現像器155、転写部156等は、感光体153の周囲に配置されている。帯電器154は、画像書込み前に感光体153の表面を一様に帯電する。LD部152は、表面が一様に帯電された感光体153に半導体レーザーを照射することにより感光体153に静電潜像を形成する。現像器155は、LD部152によって感光体153に形成された静電潜像をトナー部材によって現像する。この現像処理によって感光体153にトナー画像が形成される。転写部156は、給紙トレイ(1−3)160や大容量給紙トレイ161から搬送されてきた用紙に感光体153のトナー画像を転写する。トナー画像が転写された用紙は、感光体153から分離されて定着器157に搬送される。感光体153に残留したトナー部材は、クリーニング部によって除去される。
【0031】
定着器157は、搬送された用紙を加熱することにより用紙の表面側に転写されたトナー画像を定着する。定着処理が施された用紙は、片面印刷の場合にはそのまま後処理装置(FNS)180に搬送される。後処理装置(FNS)180では、ステイプル、パンチ、断裁などが行われる。一方、両面印刷の場合には、定着後の用紙がスイッチバックされて当該用紙の裏面側にプリンター部150で所定の画像が転写される。そして、両面に画像が形成された用紙は定着後に後処理装置(FNS)180に搬送される。
【0032】
画像形成装置1では、大容量給紙トレイ161、後処理装置(FNS)180を備えるものについて説明したが、本発明としては、画像形成装置にこれらを備えないものであってもよい。
【0033】
図2は、デジタル複合機(コピア、プリンター、スキャナー)として機能する画像形成装置1の回路ブロックを示す図であり、その内容を以下に詳細に説明する。
画像形成装置1は、制御ブロック110とスキャナー部130と操作部140とプリンター部150とを有するデジタルコピア本体と、LAN4を通して端末(PC)3などの外部機器から入力される画像データーを処理し、またはスキャナー部130で得た画像データーを、LAN4を通して端末(PC)3などの外部機器に転送可能にする画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラー)160とを備えている。
【0034】
制御ブロック110には前記画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラー)160に接続されたPCIバス112を有しており、該PCIバス112にDRAM制御IC111が接続されている。DRAM制御IC111には、圧縮メモリー120とページメモリー121とからなる画像メモリーが接続されている。圧縮メモリー120は、ジョブスケジュール画面や原稿などの圧縮画像データーを格納するためのメモリーであり、ページメモリー121は、画像形成前にプリント対象の非圧縮画像データーを一時的に格納するためのメモリーである。
【0035】
また、PCIバス112に接続されたHDD127は、画像形成装置1や画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラー)160に接続される端末(PC)3などにより生成されたジョブ等を保存する。HDD127には、複数のジョブの保存が可能である。各ジョブには、ジョブ全体の情報とページ単位の情報と画像データーとが含まれている。
【0036】
また、制御ブロック110には、画像制御CPU113を備えており、該画像制御CPU113に前記DRAM制御IC111が接続されている。
また、画像制御CPU113には、ROM114と不揮発メモリー115が接続されている。該不揮発メモリー115には、画像形成装置1の初期印刷設定情報や、プロセス制御パラメータ等の機械設定情報、ユーザー設定値、各給紙トレイの用紙情報(用紙サイズ、紙種など)の設定データー、予約ジョブの管理情報などが読み書き可能に格納されており、ROM114には、上記画像制御CPU113を動作させるためのプログラムなどが読み出し可能に格納されている。
【0037】
画像制御CPU113は、前記ROM114や不揮発メモリー115の不揮発データーを読み取り可能であり、また、所望のデーターを不揮発データーとして不揮発メモリー115に書き込むことが可能である。画像制御CPU113は、上記機械設定情報や印刷設定情報、JOB管理情報などに従って画像形成装置1の各部を動作制御する。
画像制御CPU113は、画像形成装置1全体を制御するものであり、ROM114、不揮発メモリー115などとともに本発明の制御部を構成する。また、画像制御CPU113は、HDD127や圧縮メモリー120に格納されたJOBの予約、実行等の管理制御を行う。
ROM114、不揮発メモリー115やHDD127、図示しないRAMなどは、記憶部に相当し、この記憶部に上記のようにJOBに関するデーターが格納されている。
【0038】
スキャナー部130は、光学読み取りを行うCCD131と、スキャナー部130全体の制御を行うスキャナー制御部132とを備えている。スキャナー制御部132は、前記画像制御CPU113とシリアル通信可能に接続されている。また、前記CCD131は、該CCD131で読み取った画像データーを処理する読み取り処理部116に接続され、該読み取り処理部116には画像データーを圧縮処理する圧縮IC118が接続され、該圧縮IC118は前記したDRAM制御IC111に接続されている。
【0039】
操作部140は、表示部と操作部とを兼ね、本発明の表示操作部に相当するものであり、タッチパネルで構成されるLCD141と、操作部全体を制御する操作部制御部142とを備えている。該操作部制御部142は前記画像制御CPU113にシリアル通信可能に接続されている。操作部140では、画像制御CPU113の制御を受けて、LCD141によって、画像形成装置1における印刷設定や動作制御条件などの機械設定入力、出力などに関する設定や、各給紙トレイの用紙情報の設定(サイズ、紙種)や、出力モード設定(例えば通常コピーモード、確認コピーモード)の設定などが可能になっている。さらには、操作部140は、設定内容の表示、予約JOBのリストなどの所望の情報等の表示が可能になっている。予約JOBのリスト表示では、表示中のJOBを選択して、編集、削除などの指示操作を行うことができる。
【0040】
また、前記DRAM制御IC111には、圧縮された画像データーを伸長する伸長IC125が接続されており、該伸長IC125には書き込み処理部126が接続されている。該書き込み処理部126は、プリンター部150のLD部152(レーザダイオード)に接続され、該LD部152の動作に用いられる書き込みデーターの処理を行う。また、プリンター部150は、プリンター部150の全体(給紙、画像形成、排紙、後処理など)を制御するプリンター制御部151を備えており、プリンター制御部151は前記した画像処理CPU113に接続されている。プリンター制御部151は画像制御CPU113の制御指令に従って動作してプリンター部150を制御する。
【0041】
また、前記DRAM制御IC111が接続されたPCIバス112には、前記画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラー)160のDRAM制御IC161が接続されている。前記画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラー)160は、画像形成装置をネットワークプリンターやネットワークスキャナーとして使用する場合に、LAN4に接続される端末(PC)3などから画像データー等を画像形成装置1で受信したり、スキャナー部130で取得した画像データーをLAN4に接続される端末(PC)3などに送信したりするものである。画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラー)160では、DRAM制御IC161に、DRAMなどで構成される画像メモリー162が接続されている。また、画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラー)160では、共通バスに前記DRAM制御IC161と、画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラー)160全体の制御を行うコントローラー制御CPU163、LANインターフェース165、HDD166が接続されている。LANインターフェース165は、LAN4に接続されている。
【0042】
次に、上記画像形成装置1の基本的動作について説明する。
先ず、画像形成装置1において画像データーを蓄積する手順について説明する。
第1に画像形成装置1において、スキャナー部130で画像を読み取り画像データーを生成する場合について説明する。スキャナー部130において原稿からCCD131により画像を光学的に読み取る。この際には、画像制御CPU113から指令を受けるスキャナー制御部132によってCCD131の動作制御を行う。原稿の読み取りは、自動原稿搬送装置(ADF)135によって行ってもよく、また、プラテンガラス上に原稿を置いて行ってもよい。
【0043】
画像制御CPU113はプログラムによって動作し、操作部140による操作に基づいてスキャナー部130への指令を発行する。CCD131で読み取られた画像は、読み取り処理部116でデーター処理がなされ、データー処理された画像データーは、圧縮IC118において所定の方法によって圧縮され、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリー120に格納される。また、HDD127を用いる場合は、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリー120に格納された画像データーをHDD127に格納する。
【0044】
この他に画像データーは、LAN4を介して画像形成装置1に入力される。上記画像データーとしては、例えば端末(PC)3などのアプリケーションプログラム等により生成されたものや他の画像形成装置により生成されたものが挙げられる。該データーは、LAN4、LANインターフェース165を介して画像処理手段(プリント&スキャナーコントローラー)160で受信され、DRAM制御IC161によって画像メモリー162やHDD166に一旦格納される。上記画像メモリー162やHDD166のデーターは、PCIバス112を介してDRAM制御IC111に転送され、ページメモリー121に一旦格納される。ページメモリー121に格納されたデーターは、DRAM制御IC111を介して圧縮IC118に順次送られて圧縮処理され、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリー120に格納される。HDD127に格納する場合、DRAM制御IC111を介して圧縮メモリー120に格納されたデーターをHDD127に格納する。
【0045】
上記圧縮メモリー120やHDD127への画像データーの格納とともに出力条件などを操作部140で設定するなどして予約JOBを設定することができる。複数の予約JOBは、画像制御CPU113で管理され、JOB管理情報が不揮発メモリー115などの記憶部に格納される。JOB管理情報には、出力の予約順が含まれる。
【0046】
画像形成装置1で画像出力を行う場合、上記のようにしてJOB管理情報に基づいて圧縮メモリー120に格納された画像データーを、DRAM制御IC111を介して伸長IC125に送出してデーターを伸長する。HDD127に格納された画像データーを画像出力する場合は、DRAM制御IC111を介して一旦圧縮メモリー120に格納し、DRAM制御IC111を介して伸長IC125に送出してデーターを伸長する。
伸長したデーターはDRAM制御IC111を介して書き込み処理部126に送出して書き込みデーターを生成し、LD部152において感光体153への書き込みを行う。また、プリンター部150では、画像制御CPU113の指令を受けたプリンター制御部151によって給紙トレイ(1−3)160、大容量給紙トレイ161、搬送路などの各部の制御が行われる。プリンター部150において、画像形成、用紙への転写、定着、搬送路による後処理装置(FNS)180への搬送、後処理装置(FNS)180での後処理などが順次行われて印刷出力が行われる。
【0047】
画像制御CPU113では、管理しているJOB管理情報に基づいて、操作部140に出力の予約順にJOBのリストを表示することができる。
図3(a)(b)は、操作部140に表示したジョブリスト画面1410を示すものである。該ジョブリスト画面1410は、操作画面1400におけるジョブリストタブ1401を指示操作することにより表示される。
【0048】
該画面では、各JOB毎にファイル名、状態等が一行で表示されており、表示文字の大きさと画面との関係から所定個数(この例では15個)のJOBが一画面に表示可能になっている。出力中のJOBは、リストの先頭に位置しており、ジョブリスト画面1410の最上位に表示されている。
【0049】
ジョブリスト画面1410では、所定個数以上(この例では24個)の予約JOBがある場合、一画面に全てのJOBの表示を行うことができない。このため、図3(a)に示すように1ページ目に15個のJOBが表示され、2ページ目に9個のJOBが表示される。
また、ジョブリスト画面1410には、ページアップ釦1411、ページダウン釦1412を押釦可能に表示して、ページアップ釦1411で前ページのジョブのリスト画面に遷移し、ページダウン釦1412で次ページのジョブリストの表示画面に遷移することができる。図3(a)は、1ページ目のJOBリストが画面に表示されているため、ページアップ釦1411は、操作不可になっている。
【0050】
図3(a)のジョブリスト画面1410でページダウン釦1412を押釦すると、図3(b)に示すように2ページ面のジョブリストが表示されたジョブリスト画面1410に変わる。この例では、2頁目で全部のJOBが表示されるため、3頁目はなく、図3(b)のジョブリスト画面1410では、ページダウン釦1412が操作不可とされている。予約JOBの数がさらに多い場合は、3頁目以降の表示が可能になる。図3(b)のジョブリスト画面1410で、ページアップ釦1411を押釦すると、図3(a)に示す1ページ目のジョブリスト画面1410に変わる。
【0051】
また、ジョブリスト画面1410では、ユーザーの指示操作によるJOBの選択が可能になっており、JOBの表示行を押釦することで該当するJOBを選択することができる。選択JOBに対しては所定の指示操作を行うことが可能であり、そのため、ジョブリスト画面1410には、選択JOBを対象とする優先出力釦1413、削除釦1414、JOBの順序を変更する複数の釦を有する順序変更釦群1415、ジョブ内容を確認するためのチケット詳細釦1416などが押釦可能に表示されている。
【0052】
ジョブリストでは、新規の予約により最後尾にJOBを追加し、出力完了により先頭のJOBを消し、JOBが消えることで後続のJOBを上位に繰り上げる。これらのJOB状況の変化において、画像制御CPU113では、ジョブリストを表示更新する。このため、先頭のJOBの出力が完了するとJOBの表示は一行ずつ繰り上がって表示され、2ページ以降のページを表示している際には、先頭のJOBは前ページに繰り上がって画面からは見えなくなる。また、後ページがある場合には、最後尾の行に後ページの先頭のJOBが繰り上がって新たに表示される。
【0053】
図4(a)(b)は、第2ページのジョブリストの先頭に位置するJOBがユーザーの指示操作により選択されてJOB表示行1418が反転表示されているジョブリスト画面1410を示すものである。
JOBの選択は、当該JOBが表示されている状態でなされるため、図4(b)の表示リストで選択がなされている。選択JOBに対しては削除釦1414などを押釦して前記したように指示操作を行うことができる。
ところで、ジョブリストの先頭にあるJOBの出力がされ、出力が完了すると、従来は、上記したように表示更新がされ、図5に示すように、2ページ目の表示リスト先頭にあった選択JOBが1ページ目に繰り上げられてしまい、表示リスト上から消えてしまう。
【0054】
また、図6は、選択JOBに関する指示操作がされた際に、確認用のポップアップ画面1420が2ページ目のジョブリスト画面1410に表示された従来例を示している。ポップアップ画面1420には、操作内容確認表示欄1421が設けられ、確認用の「はい」釦1422、「いいえ」釦1423が押釦可能に表示されている。操作者は、ポップアップ画面1420の表示を確認した上で、「はい」「いいえ」を選択することができる。しかし、上記のように画面上から選択JOBの表示が消えてしまっていると、JOBの確認を行うことができず、JOBの選択が正しいか否かを判断することが難しくなる。
なお、上記では、画面が切り替わる例について説明をしたが、画面がスクロールするものについても同様である。
【0055】
図7(a)(b)は、本発明の制御によって表示を行うジョブリスト画面1430を示すものである。図7(a)のジョブリスト画面1430では、ページ表示欄1431に示されるように、全2ページのうち2ページ目が表示されている。このジョブリスト画面1430でもユーザーの指示操作によるJOBの選択が可能になっており、選択JOBに対する所定の指示操作を行う釦が表示されている。具体的には、選択JOBを対象とする優先出力釦1433、削除釦1434、JOBの順序を変更する複数の釦を有する順序変更釦群1435、ジョブ内容を確認するためのチケット詳細釦1436が押釦可能に表示されている。
【0056】
JOBが選択されるとJOB表示行1438が反転表示される。この例では、選択JOBに対し削除釦1434が押釦された状態にある。
JOBが選択された状態で、ジョブリストの先頭にあるJOBの出力が完了するとジョブリストから当該ジョブが削除され、ジョブリスト画面において順次JOBを繰り上げた表示更新がなされる。ただし、この実施形態では、選択JOBが表示されている表示リストでは、JOBの繰り上げは行われず、前ページ以前のジョブリストにおいてJOBの出力完了に伴ってJOBの繰り上げが行われる。すなわち、選択JOBが存在する表示リストでは、JOBの繰り上げが行われないで選択JOBが表示されたままになる。
この実施形態では、JOBのリストの表示更新に際し、選択JOBが存在する表示リストが、JOBの出力に拘わらず、そのまま表示されるので、選択JOBの確認を確実に行うことができる。
【0057】
なお、JOBの繰り上げが進んで、1ページ分のJOBが消去されると、1ページ分の空白が生じるため、選択JOBが存在するページ以降ではページ情報を繰り上げることもできる。
図7(b)は、選択されているJOBが表示されているページよりも前でJOBの繰り上げが進んでページ情報が書き換えられたジョブリスト画面1430を示すものである。表示画面のJOBリストの表示内容は変更されていないが、ページ表示欄1431が「2/2」から「1/1」に書き換えられている。
この実施形態では、JOBのリストの表示更新に際し、選択JOBが存在する表示リストが、JOBの出力に拘わらず、1ページ分のJOBが出力完了するまでそのまま表示され、その後もページの切り替えによってそのまま表示されるので、多数のJOBを順次出力する間も、選択JOBの確認を確実に行うことができる。
【0058】
なお、図7(a)(b)の各実施形態では、選択JOBが存在する表示リストではJOBの繰り上げがなされないものであったが、本発明としては、表示リスト中で選択JOBが先頭JOBの出力完了に伴って繰り上げ表示されるものであってもよい。
図8は、例えば図7(a)に示すジョブリスト画面でJOBを選択して先頭JOBが順次出力されて、選択JOBが存在する表示リストにおいて、選択JOBが先頭のJOB表示行1441に至ったジョブリスト画面1440を示している。
この実施形態ではさらに先頭JOBの出力完了がなされると、選択JOBの繰り上げは禁止され、表示画面に留まった状態になり、選択JOBの前のJOBまでがJOBの出力完了に伴って繰り上げ表示がなされる。
【0059】
また、選択JOBが繰り上がって表示画面の先頭に達した後、さらにJOBが出力されると、選択JOBを繰り上げるとともに表示ページを前ページに切り換えて表示するようにしてもよい。
図9のジョブリスト画面1450は、表示リストの先頭にあった選択JOBがJOBの繰り上げによって前ページのリストの最後尾のJOB表示行1452に位置し、その繰り上げとともに画面が前ページに切り替わったものである。このため、ページ表示欄1451は、元ページの2ページ目から1ページ目に移ったことを示す「1/2」が示されている。
【0060】
また、選択JOBの指示操作に応じてポップアップ画面を表示する場合、選択JOBを表示画面に留めるようにしても、ポップアップ画面をジョブリスト画面上に表示することで、選択JOBを確認できなくなる場合がある。その場合、ポップアップ画面の表示位置が固定されていれば、ポップアップ画面で覆われないように、選択JOBの表示位置を変更することができる。この場合、他のジョブとの順位が維持されるようにジョブリストをスクロールさせてもよい。また、選択JOBを覆わないようにポップアップ画面を表示位置を変更して表示してもよい。さらには、選択JOBを表示画面においてリストの先頭側や後尾側に表示するように表示位置を変更し、ポップアップ画面が表示位置を変えた選択JOBの表示行を覆わないように位置を調整してポップアップ画面を表示してもよい。
【0061】
図10(a)は、ポップアップ画面の表示に備えて選択JOBに関するJOB表示行1461を表示リストの先頭に位置するように表示を変更したジョブリスト画面1460を示すものである。
図10(b)は、選択JOBに関するJOB表示行1461をリストの先頭に位置させるとともに、ジョブリスト画面1460上に確認用のポップアップ画面1470を表示したものである。表示リストでは、JOB表示行1461が表示された状態でポップアップ画面1470が表示されており、選択JOBを確認しつつポップアップ画面1470で指示操作を確認することができ、誤った指示操作を防止できる。
【0062】
次に、上記各表示更新における制御手順を添付図のフローチャートに基づいて説明する。なお、以下の制御手順は画像制御CPU113によって実行される。
図11のフローチャートは、選択JOBがある場合、JOBの出力に伴って選択JOBが存在する表示リストではJOBの繰り上げ表示は行わず、選択JOBが存在しない表示リストや選択JOBがない場合の表示リストでは、JOBの出力に伴ってJOBの繰り上げを行う手順を示すものである。この例は、図7のジョブリスト表示画面1430における表示が相当する。以下にこの例の手順を図11のフローチャートに基づいて説明する。
【0063】
操作者による操作指示にしたがって、操作部140にジョブリスト画面が表示される(ステップs1)。次いで、表示中のリストでJOBが選択されているかを判定し(ステップs2)、JOBが選択されていれば(ステップs2、YES)、選択ジョブを反転表示する(ステップs3)。
JOBが選択されていなければ(ステップs2、NO)、JOBが出力されたかを判定する(ステップs8)。
選択ジョブの反転表示(ステップs3)後、JOB選択が解除されたかを判定し(ステップs4)、JOB選択が解除されていなければ(ステップs4、NO)、JOBが出力されたかを判定する(ステップs5)。JOB選択が解除されていれば(ステップs4、YES)、選択ジョブの反転表示を解除し(ステップs7)、JOBが出力されたかを判定する(ステップs8)。
【0064】
JOB選択が解除されておらず(ステップs4、NO)、JOBが出力されていれば(ステップs5、YES)、選択JOBが存在する画面を表示中かを判定する(ステップs6)。選択JOBを画面に表示中であれば(ステップs6、YES)、画面中のJOBの繰り上げ表示は行わず、ステップs2に戻る。選択JOBを画面に表示中でない場合(ステップs6、NO)、JOB表示を上にシフトする繰り上げを行い再描画表示、すなわち表示更新をし(ステップs9)、ステップs2に戻る。JOBが出力されていない場合(ステップs5、NO)も、ステップs2に戻る。
【0065】
ステップs7の選択JOBの反転表示解除後、または、ステップs2でJOBが選択されていないと判定された場合には、上記のようにJOBが出力されたかを判定する(ステップs8)。JOBが出力されていれば(ステップs8、YES)、ジョブを上にシフトする繰り上げを行う表示更新をし(ステップs9)、ステップs2に戻り、JOBが出力されていなければ(ステップs8、NO)、そのままステップs2に戻る。
【0066】
図12のフローチャートは、選択JOBが画面に表示されている場合、JOBの出力に伴って選択JOBが画面のリストの先頭に至るまでは繰り上げの表示を行い、画面のリストの先頭に至った後は、画面におけるJOBの繰り上げは行わない手順を示すものである。この例は、図8のジョブリスト表示画面1440における表示が相当する。以下にこの例の手順を図12のフローチャートに基づいて説明する。
【0067】
操作者による操作指示にしたがって、操作部140にジョブリスト画面が表示される(ステップs10)。次いで、表示中のリストでJOBが選択されているかを判定し(ステップs11)、JOBが選択されていれば(ステップs11、YES)、選択ジョブを反転表示する(ステップs12)。JOBが選択されていなければ(ステップs11、NO)、JOBが出力されたかを判定する(ステップs18)。
選択ジョブの反転表示(ステップs12)後、JOB選択が解除されたかを判定し(ステップs13)、JOB選択が解除されていなければ(ステップs13、NO)、JOBが出力されたかを判定する(ステップs14)。JOB選択が解除されていれば(ステップs13、YES)、選択ジョブの反転表示を解除し(ステップs17)、JOBが出力されたかを判定する(ステップs18)。
【0068】
JOB選択が解除されておらず(ステップs13、NO)、JOBが出力されていれば(ステップs14、YES)、選択JOBの画面を表示中かを判定する(ステップs15)。JOBが出力されていない場合(ステップs14、NO)はステップs11に戻る。
選択JOBを画面に表示中であれば(ステップs15、YES)、選択JOBが表示ページのリストの先頭かを判定する(ステップs16)。選択ジョブの画面ページを表示中でない場合(ステップ15、NO)、JOBを上にシフトする繰り上げを行い再描画表示、すなわち表示を更新し(ステップs19)、ステップs11に戻る。
選択JOBが表示ページのリストの先頭かを判定した結果、選択JOBが表示ページの先頭にある場合(ステップs16、YES)、JOBの繰り上げを行うことなく、ステップs11に戻る。選択JOBが表示ページの先頭にはない場合(ステップs16、NO)、JOBを上にシフトする繰り上げを行い再描画表示し(ステップs19)、ステップs11に戻る。
【0069】
ステップs17の選択JOBの反転表示解除後、または、ステップs11でJOBが選択されていないと判定された場合には、上記のようにJOBが出力されたかを判定する(ステップs18)。JOBが出力されていれば(ステップs18、YES)、ジョブを上にシフトする繰り上げを行い表示を更新し(ステップs19)、ステップs11に戻り、JOBが出力されていなければ(ステップs18、NO)、そのままステップs11に戻る。
【0070】
図13のフローチャートは、選択JOBが画面に表示されている場合、JOBの出力に伴って選択JOBが画面のリストの先頭に至るまでは繰り上げ表示を行い、画面のリストの先頭に至った後は、さらにJOBの繰り上げを行うとともに、選択JOBが表示されるようにページの切り替えを行う手順を示すものである。この例は、図9のジョブリスト表示画面1450における表示が相当する。以下にこの例の手順を図13のフローチャートに基づいて説明する。
【0071】
操作者による指示にしたがって、操作部140にジョブリスト画面が表示される(ステップs20)。次いで、表示中のリストでJOBが選択されているかを判定し(ステップs21)、JOBが選択されていれば(ステップs21、YES)、選択ジョブを反転表示する(ステップs22)。JOBが選択されていなければ(ステップs21、NO)、JOBが出力されたかを判定する(ステップs29)。
選択ジョブの反転表示(ステップs22)後、JOB選択が解除されたかを判定し(ステップs23)、JOB選択が解除されていなければ(ステップs23、NO)、JOBが出力されたかを判定する(ステップs24)。JOB選択が解除されていれば(ステップs23、YES)、選択ジョブの反転表示を解除し(ステップs27)、JOBが出力されたかを判定する(ステップs28)。
【0072】
JOB選択が解除されておらず(ステップs23、NO)、JOBが出力されていれば(ステップs24、YES)、選択JOBの画面を表示中かを判定する(ステップs25)。JOBが出力されていない場合(ステップs24、NO)はステップs21に戻る。
選択JOBを画面に表示中であれば(ステップs25、YES)、選択JOBが表示ページの表示リストの先頭かを判定する(ステップs26)。選択JOBの画面を表示中でない場合(ステップ25、NO)、JOBを上にシフトする繰り上げを行い再描画表示、すなわち表示を更新し(ステップs30)、ステップs21に戻る。
選択JOBが表示ページの表示リストの先頭かを判定した結果、選択JOBが表示ページの表示リスト先頭にある場合(ステップs26、YES)、JOBを上にシフトする繰り上げを行うとともに、表示ページを前ページに切り換えて選択JOBを表示ページに表示したままにし、ステップs21に戻る。選択JOBが表示ページの表示リスト先頭にはない場合(ステップs26、NO)、JOBを上にシフトする繰り上げを行い再描画表示し(ステップs30)、ステップs21に戻る。
【0073】
ステップs28の選択JOBの反転表示解除後、または、ステップs21でJOBが選択されていないと判定された場合には、上記のようにJOBが出力されたかを判定する(ステップs29)。JOBが出力されていれば(ステップs29、YES)、ジョブを上にシフトする繰り上げを行い表示を更新し(ステップs30)、ステップs21に戻り、JOBが出力されていなければ(ステップs29、NO)、そのままステップs21に戻る。
【0074】
図14のフローチャートは、選択JOBに関するポップアップ画面が表示される場合、選択JOBがポップアップ画面で隠れないように、選択JOBを表示ページの表示リスト先頭に表示位置を変更する手順を示すものである。この例は、図10のジョブリスト表示画面1460における表示が相当する。以下にこの例の手順を図14のフローチャートに基づいて説明する。
【0075】
操作者による指示にしたがって、操作部140にジョブリスト画面が表示される(ステップs40)。次いで、JOBの削除指示があるかを判定し(ステップs41)、JOBの削除指示がなければ(ステップs41、NO)、処理を終了する。JOBの削除指示があれば(ステップs41、YES)、JOBが選択されているかを判定する(ステップs42)。JOBが選択されていなければ(ステップs42、NO)、処理を終了する。JOBが選択されていれば(ステップs42、YES)、選択JOBを表示ページの先頭になる位置にシフトさせて表示更新する(ステップs43)。このシフトでは、選択JOBだけをシフトしてもよく、表示リストの他のJOBも連動してシフトさせてもよい。後述する確認ポップアップ画面が表示されて、消去された後、JOBの表示をシフト前に戻す処理を行うこともできる。
【0076】
選択JOBの表示位置を変更した後、選択JOBの削除実行確認ポップアップ画面を表示する(ステップs44)。ポップアップ画面は、削除確認に限定されるものではない。ポップアップ画面の表示後、処理を終了する。
上記の手順は、選択JOBを表示画面に留める前記した各手順の中で実行することができる。
【0077】
以上、本発明について上記各実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではなく、当然に本発明を逸脱しない限りは適宜の変更が可能である。
【符号の説明】
【0078】
1 画像形成装置
113 画像制御CPU
140 操作部
150 プリンター部
152 LD部
153 感光体
154 帯電器
155 現像器
156 転写部
157 定着器
1410 ジョブリスト画面
1420 ジョブリスト画面
1430 ジョブリスト画面
1440 ジョブリスト画面
1450 ジョブリスト画面
1460 ジョブリスト画面
1470 ポップアップ画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
JOBに基づいて画像形成を行う画像形成部と、
前記JOBに関する表示および操作が可能な表示操作部と、
前記JOBを管理し、前記画像形成部および前記表示操作部を制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、前記表示操作部に対し、出力の予約順に一画面に所定個数内のJOBを並べ、所定個数を超えるJOBが存在する場合はユーザーの指示操作によりページを切り替え、またはスクロールさせたリストの表示が可能であり、JOB状況に変化があると前記表示中のリストの表示を更新し、前記表示中のリスト中のJOBをユーザーの指示操作により選択が可能でありかつ選択JOBに対して指示操作が可能であり、前記表示中のリストの表示更新をする場合でページ切り替えまたはスクロールを含む表示更新が必要な場合、前記画面に表示されている少なくとも前記選択JOBを前記画面に留めて表示することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記リストの表示更新として、新規の予約により最後尾にJOBを追加し、出力完了により先頭のJOBを消し、JOBが消えることで後続のJOBを上位に繰り上げて表示することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記制御部は、選択JOBがない場合、前記リストの表示更新に際し、全てのJOBを対象にして表示位置の変更をすることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御部は、選択JOBがある場合、JOBの出力完了に拘わらず、選択JOBが存在する表示ページでは表示リスト中のJOBの表示位置は繰り上げしないことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御部は、選択JOBがある場合、JOBの出力完了に関わらず、選択JOBが存在する表示ページでは表示リスト中のJOBの表示位置は繰り上げせず、1ページ分のJOB数に該当するJOB数の出力が完了した時点で、表示ページのページ数のみをマイナス1して表示ページを切り替えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、選択JOBがある場合、選択JOBが存在する表示ページで表示リストの先頭に位置するまでは、JOBの出力完了に伴い逐次JOBを繰り上げてリストを表示更新し、前記選択JOBが前記表示リストの先頭に位置した以降は、JOBの出力完了に伴って前記表示リストで選択JOBの表示位置の繰り上げはしないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御部は、選択JOBがある場合、選択JOBが存在する表示ページで表示リストの先頭に位置するまでは、JOBの出力完了に伴い逐次JOBを繰り上げて前記リストを表示更新し、選択JOBが表示ページの表示リストの先頭から前のページに移動したときは表示ページを前のページに切り替えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御部は、選択JOBへの指示操作があった場合は、選択JOBを覆い隠さない位置に、前記指示操作に関するポップアップ画面を表示することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記制御部は、選択JOBへの指示操作があった場合は、指示操作に関するポップアップ画面の表示によって、選択JOBが覆い隠されない位置に前記選択JOBが表示されるように該選択JOBの表示位置を決定することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記制御部は、選択JOBへの指示操作があった場合は、選択JOBを表示画面中のリストの先頭側または末尾側に表示するとともに、該選択JOBを覆い隠さない位置に、指示操作に関するポップアップ画面を表示することを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記ポップアップ画面が、前記指示操作の実行確認のために表示されることを特徴とする請求項8〜10のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−115524(P2013−115524A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−258326(P2011−258326)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】