説明

画像形成装置

【課題】用紙ジャムの発生要因を判断することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置100は、排出部210、排紙トレイ93、第1検出部211、レバー220、第2検出部230および判断部を備える。第1検出部211は、排出部210に配置され、用紙ジャムを検出する。第2検出部230は、レバー220が用紙の作用を受けていない第1位置から第2位置までのレバーの回動状態を検出する。判断部は、第1検出部211が用紙ジャムを検出している状態で第2検出部230がレバー220が第1位置にある状態を検出している場合には用紙ジャムの発生要因をユーザ要因と判断する。また、判断部は、第1検出部211が用紙ジャムを検出している状態で第2検出部230がレバー220が第1位置を超えて回動した状態を検出している場合には用紙ジャムの発生要因を画像形成装置要因と判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙ジャムの発生要因を判断することができる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置では、用紙ジャム判断として、排紙検出センサのみを使用していた。すなわち、所定時間内に排紙検出センサが検出状態にならなければ未到達ジャムとして用紙搬送をストップし、所定時間内に排紙検出センサが非検出状態にならなければ滞留ジャムとして用紙搬送をストップしていた。
【0003】
また、排紙検出センサとは別に、排紙トレイ上の用紙が満杯になったことを検出するための満杯検出センサを設けて、満杯検出センサが所定時間以上検出状態を維持すると、制御部が満杯であると判断し、用紙搬送をストップしていた。
【0004】
しかし、排紙検出センサと満杯検出センサとを設けると、それぞれの部品精度を高める必要があるため、コストアップにつながっていた。
【0005】
そこで、排紙トレイ上に用紙が排出されたか否かの検出と、排紙トレイ上に排出された用紙が満杯であるか否かの検出を一つの検出装置によって行う画像形成装置が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−192225号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された画像形成装置では、ユーザは、排紙トレイ上に大量に排紙された用紙の中から自分の用紙を取り除く際、いったん、大量の用紙を排紙トレイから取り出して自分の用紙を取り除いたあと、残りの用紙を排紙トレイに戻す際に、検出装置の検出レバー上においてしまう場合があった。この状態で次の用紙が排紙された場合、検出レバーに用紙先端が衝突し、衝突しても検出レバーは回動しないので、用紙ジャムと判断されてしまう。
【0008】
その後、検出レバー上の用紙が取り除かれると、ジャム履歴は残るが、サービスマンは、ユーザ要因でジャムが発生したのか、または、画像形成装置要因でジャムが発生したのか、を判断できないため、適切なメンテナンスを行えないという問題があった。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記課題に鑑み、用紙ジャムの発生要因を判断することができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の画像形成装置は、排出部、排紙トレイ、第1検出部、レバー、第2検出部および判断部を備える。
【0011】
排出部は、画像形成後の用紙を排出する。排紙トレイは、排出部から排出された用紙を積載する。第1検出部は、排出部に配置され、用紙ジャムを検出する。レバーは、排紙トレイ側に突出し、用紙の先端に押されることによって回動する。第2検出部は、レバーが用紙の作用を受けていない第1位置から第2位置までのレバーの回動状態を検出する。
【0012】
判断部は、第1検出部が用紙ジャムを検出している状態で第2検出部がレバーが第1位置にある状態を検出している場合には用紙ジャムの発生要因をユーザ要因と判断する。また、判断部は、第1検出部が用紙ジャムを検出している状態で第2検出部がレバーが第1位置を超えて回動した状態を検出している場合には用紙ジャムの発生要因を画像形成装置要因と判断する。
【0013】
この構成では、画像形成装置で発生した用紙ジャムの発生要因がユーザ要因であるかまたは画像形成装置要因であるかを判断することが可能であるので、その判断結果を記憶または表示することにより、サービスマンが用紙ジャムの発生要因に対応して画像形成装置のメンテナンスを行うことができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明における画像形成装置は、用紙ジャムの発生要因を判断することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の要部を示す図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の要部を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の制御内容を示すフローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の要部を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置の制御内容を示すフローチャートである。
【図7】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の要部を示すブロック図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る画像形成装置の制御内容を示すフローチャートである。
【図9】第1表示部の表示内容を示す図である。
【図10】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の要部を示すブロック図である。
【図11】本発明の第4実施形態に係る画像形成装置の制御内容を示すフローチャートである。
【図12】第2表示部の表示内容を示す図である。
【図13】本発明の第5実施形態に係る画像形成装置の要部を示すブロック図である。
【図14】本発明の第5実施形態に係る画像形成装置の制御内容を示すフローチャートである。
【図15】第3表示部の表示内容を示す図である。
【図16】本発明の第6実施形態に係る画像形成装置の要部を示す図である。
【図17】本発明の第7実施形態に係る画像形成装置の要部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態に係る画像形成装置を、図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0017】
最初に、本発明の第1実施形態について説明する。
【0018】
図1は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置100の構成を示す図である。
【0019】
画像形成装置100は、外部から伝達された画像データに応じて、所定のシート(記録用紙)に対して多色または単色の画像を形成するものである。画像形成装置100は、原稿処理装置120、給紙部80、画像形成部110および排紙部90から構成されている。
【0020】
原稿処理装置120は、原稿載置台121、原稿搬送装置122および原稿読取部123を有する。原稿載置台121は、透明ガラスからなり、原稿が載置可能な構成となっている。原稿搬送装置122は、原稿トレイに積載された原稿を1枚ずつ搬送する。また、原稿搬送装置122は、矢印124方向に回動自在に構成され、原稿載置台121の上を開放することにより原稿載置台121に原稿を置くことができるようになっている。原稿読取部123は、原稿搬送装置122で搬送中の原稿または原稿載置台121に載置された原稿を読み取る。
【0021】
給紙部80は、給紙カセット81、手差し給紙カセット82、ピックアップローラ83およびピックアップローラ84が設けられている。給紙カセット81は、定形シートを蓄積しておくためのトレイである。手差し給紙カセット82は、不定形シートを載置することができるトレイである。ピックアップローラ83は、給紙カセット81の端部近傍に備えられ、給紙カセット81からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路101に供給する。同様にピックアップローラ84は、手差し給紙カセット82の端部近傍に設けられ、手差し給紙カセット82からシートを1枚ずつピックアップして用紙搬送路101に供給する。
【0022】
画像形成部110は、画像形成ステーション31,32,33,34、露光ユニット30、中間転写ベルトユニット50および定着ユニット70から構成されている。画像形成ステーション31,32,33,34は、それぞれ感光体ドラム10、帯電器20、現像器40およびクリーナユニット60が設けられており、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)およびイエロー(Y)の各色を用いたカラー画像に応じたものである。本実施形態では、画像形成ステーション31について説明する。
【0023】
感光体ドラム10は、画像形成時に回転し、現像剤像を担持するためのものである。感光体ドラム10の周囲には、回転方向上流から帯電器20、露光ユニット30、現像器40、中間転写ベルトユニット50、クリーナユニット60の順に配置されている。定着ユニット70は、用紙搬送路101上において画像形成部110の最も下流に位置する。
【0024】
帯電器20は、感光体ドラム10の表面を所定の電位に均一に帯電させるための帯電手段であり、図1に示すようなチャージャ型の他、接触型のローラ型やブラシ型の帯電器が用いられることもある。
【0025】
露光ユニット30は、帯電された感光体ドラム10を入力された画像データに応じて露光することにより、その表面に、画像データに応じた静電潜像を形成する機能を有する。露光ユニット30は、レーザ射出部および反射ミラー等を備えたレーザスキャニングユニット(LSU)として構成される。露光ユニット30は、レーザビームを走査するポリゴンミラーと、ポリゴンミラーによって反射されたレーザ光を感光体ドラム10に導くためのレンズやミラー等の光学要素が配置されている。露光ユニット30としては、この他発光素子をアレイ状に並べた例えばELやLED書き込みヘッドを用いる手法も採用できる。
【0026】
現像器40は、感光体ドラム10上に形成された静電潜像をトナーにより顕像化するものである。
【0027】
中間転写ベルトユニット50は、中間転写ベルト51、中間転写ベルト駆動ローラ52、中間転写ベルト従動ローラ53、中間転写ローラ54および中間転写ベルトクリーニングユニット55を備えている。
【0028】
中間転写ベルト駆動ローラ52、中間転写ベルト従動ローラ53および中間転写ローラ54は、中間転写ベルト51を張架して回転駆動させる。また、中間転写ローラ54は、感光体ドラム10のトナー像を、中間転写ベルト51上に転写するための転写バイアスを与える。
【0029】
中間転写ベルト51は、感光体ドラム10に接触するように設けられている。そして、感光体ドラム10に形成されたトナー像を中間転写ベルト51に転写することによって、中間転写ベルト51上にトナー像を形成する機能を有している。中間転写ベルト51は、例えば厚さ100μm〜150μm程度のフィルムを用いて無端状に形成されている。
【0030】
感光体ドラム10から中間転写ベルト51へのトナー像の転写は、中間転写ベルト51の裏側に接触している中間転写ローラ54によって行われる。中間転写ローラ54には、トナー像を転写するために高電圧の転写バイアス(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)が印加されている。中間転写ローラ54は、直径8mm〜10mmの金属(例えばステンレス)軸をベースとし、その表面が導電性の弾性材(例えばEPDM、発泡ウレタン等)により覆われているローラである。この導電性の弾性材により、中間転写ベルト51に対して均一に高電圧を印加することができる。本実施形態では転写電極としてローラ形状を使用しているが、それ以外にブラシなども用いることが可能である。
【0031】
上述のように感光体ドラム10上で顕像化された静電潜像は中間転写ベルト51で積層される。このように積層された画像情報は、中間転写ベルト51の回転によって、用紙と中間転写ベルト51との接触位置に配置される転写ローラ56によって用紙上に転写される。
【0032】
このとき、中間転写ベルト51と転写ローラ56は所定ニップで圧接されるとともに、転写ローラ56にはトナーを用紙に転写させるための電圧が印加される(トナーの帯電極性(−)とは逆極性(+)の高電圧)。さらに、上記ニップを定常的に得るために、転写ローラ56もしくは中間転写ベルト駆動ローラ52のいずれか一方を硬質材料(金属等)とし、他方を弾性ローラ等の軟質材料(弾性ゴムローラまたは発泡性樹脂ローラ等)としている。
【0033】
また、上記のように、感光体ドラム10に接触することにより中間転写ベルト51に付着したトナーもしくは転写ローラ56によって用紙上に転写が行われず中間転写ベルト51上に残存したトナーは、中間転写ベルトクリーニングユニット55によって除去・回収されるように設定されている。中間転写ベルトクリーニングユニット55には、中間転写ベルト51に接触する例えばクリーニング部材としてクリーニングブレードが備えられており、クリーニングブレードが接触する中間転写ベルト51は、裏側から中間転写ベルト従動ローラ53で支持されている。
【0034】
クリーナユニット60は、現像・画像転写後における感光体ドラム10上の表面に残留したトナーを除去・回収する。
【0035】
定着ユニット70は、ヒートローラ71および加圧ローラ72を備えており、ヒートローラ71および加圧ローラ72は、シートを挟んで回転するようになっている。またヒートローラ71は、図示しない温度検出器からの信号に基づいて制御部によって所定の定着温度となるように設定されており、加圧ローラ72とともにトナーをシートに熱圧着することにより、シートに転写されたトナー像を溶融・混合・圧接し、シートに対して熱定着させる機能を有している。また、ヒートローラ71を外部から加熱するための外部加熱ベルト73が設けられている。
【0036】
排紙部90は、排紙トレイ91および排紙ローラ92を有する。定着ユニット70を通過した用紙は、排紙ローラ92を経て排紙トレイ91に排出される。排紙トレイ91は、印刷済みのシートを集積するためのトレイである。
【0037】
また、排紙部90は、排紙トレイ93をさらに有する。定着ユニット70を通過した用紙は、排紙ローラ92に一旦保持される。その後排紙ローラ92が逆回転し、用紙搬送路94を通って排紙トレイ93に排紙される。
【0038】
さらに、両面印字要求のときは、上記のように片面印字が終了し定着ユニット70を通過したシートの後端が排紙ローラ92で把持されたときに、排紙ローラ92が逆回転することによってシートを搬送ローラ102,103に導く。そしてその後レジストローラ104を経てシート裏面に印字が行われた後にシートが排紙トレイ91に排出される。
【0039】
図2は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置100の要部を示す図である。図3は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置100の要部を示すブロック図である。
【0040】
画像形成装置100は、排出部210、排紙トレイ93、第1検出部211、レバー220、第2検出部230、判断部240、CPU300、ROM310およびRAM320を備える。
【0041】
排出部210は、画像形成後の用紙を排出する。排紙トレイ93は、排出部210から排出された用紙を積載する。第1検出部211は、排出部210に配置され、用紙ジャムを検出する。レバー220は、排紙トレイ93側に突出し、用紙の先端に押されることによって回動する。第2検出部230は、レバー220が用紙の作用を受けていない第1位置から第2位置までのレバー220の回動状態を検出する。なお、レバー220が用紙の作用を受けていないとは、例えば、レバー220が用紙の先端に押されずに回動していないことを意味する。
【0042】
判断部240は、第1検出部211が用紙ジャムを検出している状態で第2検出部230がレバー220が第1位置にある状態を検出している場合には用紙ジャムの発生要因をユーザ要因と判断する。また、判断部240は、第1検出部211が用紙ジャムを検出している状態で第2検出部230がレバー220が第1位置を超えて回動した状態を検出している場合には用紙ジャムの発生要因を画像形成装置要因と判断する。
【0043】
CPU300は、ROM310に記録されたプログラムを読み出して実行し、画像形成装置100の各部を総括的に制御する。RAM320は、CPU300のワーキングエリアとして活用される。
【0044】
図4は、本発明の第1実施形態に係る画像形成装置100の制御内容を示すフローチャートである。
【0045】
CPU300は、画像形成動作が開始するまで待機する(S10のN)。CPU300は、画像形成動作が開始したと判別すると(S10のY)、第1検出部211が所定時間検出状態を維持しているか否かを判別する(S20)。CPU300は、第1検出部211が所定時間検出状態を維持していないと判別すると(S20のN)、画像形成動作が終了したか否かを判別する(S30)。CPU300は、画像形成動作が終了したと判別すると(S30のY)、本実施形態の制御を終了する。一方、CPU300は、画像形成動作が終了していないと判別すると(S30のN)、S20の制御に戻る。
【0046】
CPU300は、第1検出部211が所定時間検出状態を維持していると判別すると(S20のY)、第2検出部230がレバー220が第1位置を超えて回動した状態を検出しているか否かを判別する(S40)。なお、図4のS40において、「第2検出部オン」と記載したが、オンとは、レバー220が第1位置を超えて回動した状態を検出していることを示し、オフとは、レバー220が第1位置にある状態を検出していることを示す。
【0047】
CPU300は、第2検出部230がレバー220が第1位置を超えて回動した状態を検出していると判別すると(S40のY)、判断部240は、用紙ジャムの発生要因を画像形成装置要因であると判断して(S50)、本実施形態の制御を終了する。また、CPU300は、第2検出部230がレバー220が第1位置にある状態を検出していると判別すると(S40のN)、判断部240は、用紙ジャムの発生要因をユーザ要因であると判断して(S60)、本実施形態の制御を終了する。
【0048】
この構成では、画像形成装置100で発生した用紙ジャムの発生要因がユーザ要因であるかまたは画像形成装置要因であるかを判断することが可能であるので、その判断結果を記憶または表示することにより、サービスマンが用紙ジャムの発生要因に対応して画像形成装置100のメンテナンスを行うことができる。
【0049】
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、本実施形態以降の各実施形態においては、第1実施形態と重複する部分の説明は省略する。
【0050】
図5は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置100の要部を示すブロック図である。
【0051】
画像形成装置100は、EEPROM250をさらに備える。EEPROM250は、本発明の記憶部に相当する。EEPROM250は、判断部240による判断結果を記憶する。
【0052】
図6は、本発明の第2実施形態に係る画像形成装置100の制御内容を示すフローチャートである。
【0053】
S110〜S160は、S10〜S60と同様の制御内容である。CPU300は、判断部240が用紙ジャムの発生要因を判断し(S150、S160)、その後、その判断結果をEEPROM250に記憶させて(S170)、本実施形態の制御を終了する。
【0054】
この構成では、判断部240の判断結果を記憶させることができるため、サービスマンがその記憶内容を確認することで、用紙ジャムの発生要因に対応して画像形成装置100のメンテナンスを行うことができる。
【0055】
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
【0056】
図7は、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置100の要部を示すブロック図である。
【0057】
画像形成装置100は、表示部260をさらに備える。表示部260は、本発明の第1表示部に相当する。表示部260は、判断部240による判断結果を表示する。
【0058】
図8は、本発明の第3実施形態に係る画像形成装置100の制御内容を示すフローチャートである。
【0059】
S210〜S260は、S10〜S60と同様の制御内容である。CPU300は、判断部240が用紙ジャムの発生要因を判断し(S250、S260)、その後、その判断結果を表示部260に表示させて(S270)、本実施形態の制御を終了する。表示部260の表示内容を図9に示す。
【0060】
この構成では、判断部240の判断結果を表示させることができるため、ユーザまたはサービスマンがその表示内容を確認することで、用紙ジャムの発生要因に対処することができる。
【0061】
次に、本発明の第4実施形態について説明する。
【0062】
図10は、本発明の第4実施形態に係る画像形成装置100の要部を示すブロック図である。
【0063】
画像形成装置100は、EEPROM250および表示部270をさらに備える。表示部270は、本発明の第2表示部に相当する。表示部270は、EEPROM250に記憶された用紙ジャムの発生要因を履歴として表示する。
【0064】
図11は、本発明の第4実施形態に係る画像形成装置100の制御内容を示すフローチャートである。
【0065】
S310〜S370は、S110〜S170と同様の制御内容である。CPU300は、用紙ジャムの判断結果をEEPROM250に記憶させ(S370)、その後、図12に示すように、表示部270に用紙ジャムの発生要因を履歴として表示し(S380)、本実施形態の制御を終了する。
【0066】
この構成では、用紙ジャムの発生要因を履歴として表示させることができるため、サービスマンがその表示内容を確認することで、用紙ジャムの発生要因の分析時間を短縮することができる。また、サービスマンは、その分析結果に基づいてメンテナンスの方向性を決定することができるため、画像形成装置100のメンテナンスを迅速に行うことができる。
【0067】
次に、本発明の第5実施形態について説明する。
【0068】
図13は、本発明の第5実施形態に係る画像形成装置100の要部を示すブロック図である。
【0069】
画像形成装置100は、表示部280をさらに備える。表示部280は、本発明の第3表示部に相当する。表示部280は、判断部240が用紙ジャムの発生要因をユーザ要因と判断した場合に、レバー220上の用紙を取り除く旨を表示する。
【0070】
図14は、本発明の第5実施形態に係る画像形成装置100の制御内容を示すフローチャートである。
【0071】
S410〜S460は、S10〜S60と同様の制御内容である。CPU300は、判断部240が用紙ジャムの発生要因をユーザ要因と判断した場合に(S460)、図15に示すように、レバー220上の用紙を取り除く旨を表示部280に表示させて(S470)、本実施形態の制御を終了する。
【0072】
この構成では、判断部240が用紙ジャムの発生要因をユーザ要因と判断した場合に、レバー220上の用紙を取り除く旨を表示部280に表示させるため、ジャム処理に不慣れなユーザであっても容易にジャム処理を行うことができる。
【0073】
次に、本発明の第6実施形態について説明する。
【0074】
図16は、本発明の第6実施形態に係る画像形成装置100の要部を示す図である。
【0075】
排出部210に用紙94Pが搬送されると、レバー212は、用紙94Pの先端に押されることによって回動し、第1検出部211が検出状態となる。そして、用紙94Pが排紙トレイ93に排出されると、レバー212は、自重によってもとの位置に復帰し、第1検出部211が非検出状態となる。
【0076】
すなわち、第1検出部211は、検出状態から非検出状態へと遷移することで、用紙94Pが排紙トレイ93に排出されたことを検出可能である。
【0077】
この構成では、第1検出部211は、用紙ジャムを検出することができるとともに用紙94Pが排紙トレイ93に排出されたことを検出することができるという多機能検出部であるため、画像形成装置100の部品点数を削減することができる。
【0078】
次に、本発明の第7実施形態について説明する。
【0079】
図17は、本発明の第7実施形態に係る画像形成装置100の要部を示す図である。
【0080】
排紙トレイ93上の用紙93Pの積載最上面が用紙搬送路94の高さに到達すると、これ以上、用紙93Pは、排紙トレイ93に排出できない。すなわち、排紙トレイ93上の用紙93Pが満杯状態である。このとき、レバー220の先端部が用紙93Pの最上面に当接することで、レバー220が第2位置まで回動し、第2検出部230が第2位置検出状態となる。
【0081】
すなわち、第2検出部230は、レバー220が第2位置まで回動した状態を検出することで排紙トレイ93上の用紙93Pが満杯であることを検出可能である。
【0082】
この構成では、第2検出部230は、第1検出部211と組み合わせることで用紙ジャムの発生要因を検出することができるとともに排紙トレイ93上の用紙93Pが満杯であることを検出することができるという多機能検出部であるため、画像形成装置100の部品点数を削減することができる。
【0083】
なお、上述の各実施形態は、任意に組み合わせることが可能である。
【0084】
最後に、上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0085】
93−排紙トレイ
100−画像形成装置
210−排出部
211−第1検出部
220−レバー
230−第2検出部
240−判断部
250−EEPROM
260−表示部
270−表示部
280−表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成後の用紙を排出するための排出部と、
前記排出部から排出された前記用紙を積載するための排紙トレイと、
前記排出部に配置され、用紙ジャムを検出する第1検出部と、
前記排紙トレイ側に突出し、前記用紙の先端に押されることによって回動するレバーと、
前記レバーが前記用紙の作用を受けていない第1位置から第2位置までの前記レバーの回動状態を検出する第2検出部と、
前記第1検出部が用紙ジャムを検出している状態で前記第2検出部が前記レバーが第1位置にある状態を検出している場合には用紙ジャムの発生要因をユーザ要因と判断し、一方、前記第1検出部が用紙ジャムを検出している状態で前記第2検出部が前記レバーが第1位置を超えて回動した状態を検出している場合には用紙ジャムの発生要因を画像形成装置要因と判断する判断部と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記第2検出部は、前記レバーが第2位置まで回動した状態を検出することで前記排紙トレイ上の用紙が満杯であることを検出可能である
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記判断部による判断結果を記憶する記憶部
をさらに備える請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記判断部による判断結果を表示する第1表示部
をさらに備える請求項1〜3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記記憶部に記憶された用紙ジャムの発生要因を履歴として表示する第2表示部
をさらに備える請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記判断部が用紙ジャムの発生要因をユーザ要因と判断した場合に、前記レバー上の前記用紙を取り除く旨を表示する第3表示部
をさらに備える請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第1検出部は、前記用紙が前記排紙トレイに排出されたことを検出可能である
請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−67503(P2013−67503A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−208910(P2011−208910)
【出願日】平成23年9月26日(2011.9.26)
【特許番号】特許第5110739号(P5110739)
【特許公報発行日】平成24年12月26日(2012.12.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】