説明

画像形成装置

【課題】簡易な構成で、カートリッジの情報を検知することができる画像形成装置を提供すること。
【解決手段】
本体ケーシング2の給電電極81からの現像バイアスが給電される被給電部57を有するカートリッジ側電極51に、本体ケーシング2の検知電極82に接触または接触解除される被検知部62を有する導電性の移動部材53を支持させる。そして、移動部材53を、被検知部62と検知電極82との導通が解除される第1位置から、被検知部62と検知電極82とが導通される第2位置を経て、被検知部62と検知電極82との導通が解除される第3位置へ移動させて、被検知部62と検知電極82との導通が解除された状態から、一旦被検知部62と検知電極82とが導通された後、再び被検知部62と検知電極82との導通が解除された場合に、CPU84によって、現像カートリッジ25が新品であると判断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式が採用される画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電子写真方式のプリンタとして、感光体と、感光体にトナーを供給する現像装置とを備えるプリンタが知られている。
【0003】
このようなプリンタでは、装着された現像カートリッジの情報(例えば、現像カートリッジが新品であるか否かなど)を判断するための新品検出手段を備えている。
【0004】
例えば、現像カートリッジに回転可能に設けられる検出ギヤに、本体ケーシング内のアクチュエータに当接される当接突起を設け、現像カートリッジが本体ケーシングに装着されたときに、検出ギヤを回転駆動させて、当接突起によってアクチュータを揺動させるとともに、光センサによってアクチュエータの揺動を検出し、その検出結果に基づいて、現像カートリッジの情報を判断するレーザプリンタが提案されている(たとえば、下記特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−267994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかるに、上記した特許文献1に記載のレーザプリンタでは、本体ケーシング内に、現像カートリッジの当接突起が当接されるアクチュエータと、そのアクチュエータの揺動を検出する光センサとが設けられている。
【0007】
そのため、装着された現像カートリッジの情報を判断するための構成が複雑化している。
【0008】
そこで、本発明の目的は、簡易な構成で、カートリッジの情報を検知することができる画像形成装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)上記した目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、装置本体と、装置本体から給電されるカートリッジ側電極を有し、装置本体に着脱可能に設けられ、現像剤を収容するカートリッジと、装置本体に設けられ、カートリッジの状態を判断する判断手段とを備える。
【0010】
装置本体は、カートリッジ側電極に電気的に接続され、カートリッジ側電極に給電する第1本体側電極と、カートリッジ側電極に電気的に接続され、カートリッジ側電極から給電される第2本体側電極とを備える。
【0011】
カートリッジは、第1本体側電極および/または第2本体側電極とカートリッジ側電極との電気的な接続を解除する第1位置から、第1本体側電極および第2本体側電極とカートリッジ側電極とを電気的に接続する第2位置を経て、第1本体側電極および/または第2本体側電極とカートリッジ側電極との電気的な接続を解除する第3位置へ移動可能な移動部材を備える。
【0012】
判断手段は、第1本体側電極および/または第2本体側電極とカートリッジ側電極との電気的な接続が解除されてから、一旦、第1本体側電極および第2本体側電極がカートリッジ側電極に電気的に接続された後、再び第1本体側電極および/または第2本体側電極とカートリッジ側電極との電気的な接続が解除された場合に、カートリッジの状態が新品であると判断する。
【0013】
このような構成によれば、第1本体側電極および/または第2本体側電極と、カートリッジ電極との導通、および、導通の解除を検知することにより、アクチュエータや光センサなどを設けることなく、簡易な構成で、カートリッジの情報を検知することができる。
(2)また、カートリッジ側電極は、第1本体側電極に接触可能な第1接点部と、第2本体側電極に接触可能な第2接点部とを有してもよい。移動部材は、絶縁性材料からなる絶縁部を有してもよい。
【0014】
この場合、絶縁部は、移動部材が第1位置および第3位置に配置されているときに、第1接点部と第1本体側電極との間、および/または、第2接点部と第2本体側電極との間に介在され、移動部材が第2位置に配置されているときに、第1接点部と第1本体側電極との間、および、第2接点部と第2本体側電極との間に介在されなくてもよい。
【0015】
このような構成によれば、簡易な構成で、移動部材が第1位置から第2位置を経て第3位置へ移動される間に、第1本体側電極および/または第2本体側電極と、カートリッジ電極とを、導通が解除された状態から、一旦導通させ、再度、導通を解除させることができる。
(3)また、移動部材は、外部からの駆動力が伝達される歯部と、駆動力が伝達されない欠け歯部とを含む欠け歯ギヤを有してもよい。
【0016】
このような構成によれば、移動部材を、確実に、所定の移動量で移動させることができる。
(4)また、移動部材は、第1位置から第2位置を経て第3位置へ向かうように、回転可能に設けられていてもよい。
【0017】
このような構成によれば、簡易な構成で確実に、移動部材を、第1位置から第2位置を経て第3位置へ移動させることができる。
(5)また、移動部材は、第1位置から第2位置を経て第3位置へ向かうように、直線移動可能に設けられていてもよい。
【0018】
このような構成によれば、簡易な構成で確実に、移動部材を、第1位置から第2位置を経て第3位置へ移動させることができる。
(6)また、移動部材が絶縁性材料からなる絶縁部を有する場合において、移動部材は、第1位置および第3位置において、第1本体側電極または第2本体側電極に向かって進出し、第2位置において、第1本体側電極または第2本体側電極から退避するように設けられていてもよい。
【0019】
このような構成によれば、第1位置および第3位置において、絶縁性の移動部材を、第1本体側電極または第2本体側電極に向かって進出させて、確実に導通を解除することができる。
(7)また、カートリッジ側電極は、第1本体側電極に接触可能な第1接点部と、第2本体側電極に接触可能な第2接点部とを有してもよい。移動部材は、導電性材料からなる導通部を有してもよい。
【0020】
この場合、導通部は、移動部材が第1位置および第3位置に配置されているときに、第1接点部と第1本体側電極との間、および/または、第2接点部と第2本体側電極との間に介在されず、移動部材が第2位置に配置されているときに、第1接点部と第1本体側電極との間、および、第2接点部と第2本体側電極との間に介在されてもよい。
【0021】
このような構成によれば、簡易な構成で、移動部材が第1位置から第2位置を経て第3位置へ移動される間に、第1本体側電極および/または第2本体側電極と、カートリッジ電極とを、導通が解除された状態から、一旦導通させ、再度、導通を解除させることができる。
(8)また、移動部材が導電性材料からなる導通部を有する場合において、移動部材は、第1位置および第3位置において、第1本体側電極または第2本体側電極から退避し、第2位置において、第1本体側電極または第2本体側電極へ向かって進出するように設けられていてもよい。
【0022】
このような構成によれば、第1位置および第3位置において、導電性の移動部材を、第1本体側電極または第2本体側電極から退避させて、確実に導通を解除することができる。
(9)また、本発明の画像形成装置は、現像剤を担持するように構成される現像ローラをさらに備えていてもよい。この場合、カートリッジ側電極は、現像ローラと電気的に接続されるように構成されてもよい。
【0023】
このような構成によれば、装置本体から現像ローラに印加される現像バイアスを利用して、カートリッジの情報を検知することができる。
(10)また、判断手段は、第1本体側電極および第2本体側電極がカートリッジ側電極に所定時間以上電気的に接続されたときに、カートリッジが装置本体に装着されていると判断し、第1本体側電極および/または第2本体側電極とカートリッジ側電極とが所定時間以上電気的に接続されなかったときに、カートリッジが装置本体から離脱されていると判断してもよい。
【0024】
このような構成によれば、第1本体側電極および/または第2本体側電極と、カートリッジ電極との導通、および、導通の解除を検知することにより、簡易な構成で、画像形成装置本体内におけるカートリッジの有無を検知することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の画像形成装置によれば、簡易な構成で、カートリッジの情報を検知することができる
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本発明の画像形成装置の第1実施形態のプリンタの中央断面図を示す。
【図2】図2は、図1に示す現像カートリッジの右前側から見た斜視図である。
【図3】図3は、図2に示す移動部材を示し、(a)は、右側から見た斜視図であり、(b)は、左側から見た斜視図である。
【図4】図4は、新品検知動作における移動部材の移動を説明するための説明図であって、(a)は、ウォームアップ動作が開始される前の状態であって、移動部材と検知電極との導通が解除されている状態を示し、(b)は、ウォームアップ動作の途中の状態であって、移動部材と検知電極とが導通されている状態を示し、(c)は、ウォームアップ動作が終了した状態であって、移動部材と検知電極との導通が解除されている状態を示す。
【図5】図5は、第2実施形態における新品検知動作における移動部材の移動を説明するための説明図であって、(a)は、ウォームアップ動作が開始される前の状態であって、被検知部と検知電極との導通が解除されている状態を示し、(b)は、ウォームアップ動作の途中の状態であって、被検知部と検知電極とが導通されている状態を示し、(c)は、ウォームアップ動作の途中の状態であって、被検知部と検知電極との導通が解除されている状態を示し、(d)は、ウォームアップ動作が終了した状態であって、被検知部と検知電極とが導通されている状態を示す。
【図6】図6は、第3実施形態における新品検知動作における移動部材の移動を説明するための説明図であって、(a)は、ウォームアップ動作が開始される前の状態であって、被検知部と検知電極との導通、および、被給電部と給電電極との導通が解除されている状態を示し、(b)は、ウォームアップ動作の途中の状態であって、被検知部と検知電極とが導通されるとともに、被給電部と給電電極とが導通されている状態を示し、(c)は、ウォームアップ動作の途中の状態であって、被検知部と検知電極との導通、および、被給電部と給電電極との導通が解除されている状態を示し、(d)は、ウォームアップ動作が終了した状態であって、被検知部と検知電極とが導通されるとともに、被給電部と給電電極とが導通されている状態を示す。
【図7】図7は、第4実施形態における新品検知動作における移動部材の移動を説明するための説明図であって、(a)は、ウォームアップ動作が開始される前の状態であって、被検知部と検知電極との導通が解除されている状態を示し、(b)は、ウォームアップ動作の途中の状態であって、被検知部と検知電極とが導通されている状態を示し、(c)は、ウォームアップ動作が終了した状態であって、被検知部と検知電極との導通が解除されている状態を示す。
【図8】図8は、第5実施形態における新品検知動作における移動部材の移動を説明するための説明図であって、(a)は、ウォームアップ動作が開始される前の状態であって、被給電部と検知電極との導通が解除されている状態を示し、(b)は、ウォームアップ動作の途中の状態であって、被給電部と検知電極とが移動部材の導通部を介して導通されている状態を示し、(c)は、ウォームアップ動作が終了した状態であって、被給電部と検知電極との導通が解除されている状態を示す。
【図9】図9は、第6実施形態における移動部材を説明する説明図であって、(a)は、左側から見た斜視図であり、(b)は、カートリッジ側電極に対する移動部材の組み付けを示す。
【図10】図10は、第6実施形態における新品検知動作を説明する説明図であって、(a)は、移動部材と検知電極とが離間されている状態を示し、(b)は、移動部材と検知電極とが接触されている状態を示す。
【図11】図11は、第7実施形態における新品検知動作を説明する説明図であって、(a)は、被検知部と検知電極とが離間されている状態を示し、(b)は、被検知部と検知電極とが接触されている状態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0027】
1.プリンタの全体構成
図1に示すように、画像形成装置の一例としてのプリンタ1は、横置きタイプのダイレクトタンデム型カラープリンタである。
【0028】
なお、以下の説明において、方向について言及する場合には、プリンタ1を水平に載置した状態を基準として、図1における紙面左側を前側とし、図1における紙面右側を後側とする。また、プリンタ1を前側から見たときを左右の基準とする。すなわち、図1の紙面手前側が右側であり、紙面奥側が左側である。
【0029】
プリンタ1は、略ボックス形状の装置本体の一例としての本体ケーシング2を備えている。本体ケーシング2の上端部には、本体開口部5を開閉するトップカバー6が、その後端部を支点として揺動可能に設けられている。プリンタ1は、各色に対応する4つのプロセスカートリッジ11を備えている。
【0030】
各プロセスカートリッジ11は、本体ケーシング2内に着脱可能に設けられ、互いに前後方向に沿って間隔を隔てて並列配置されている。各プロセスカートリッジ11は、ドラムカートリッジ24と、ドラムカートリッジ24に着脱可能に装着されるカートリッジの一例としての現像カートリッジ25とを備えている。
【0031】
ドラムカートリッジ24は、感光ドラム15を備えている。
【0032】
感光ドラム15は、左右方向に長手の円筒形状に形成されており、ドラムカートリッジ24に回転可能に設けられている。
【0033】
現像カートリッジ25は、現像ローラ16を備えている。
【0034】
現像ローラ16は、左右方向に延びる金属製の現像ローラ軸30を備え、現像カートリッジ25の後端部において後側から露出されるように設けられ、感光ドラム15に対して前上側から接触されている。
【0035】
また、現像カートリッジ25は、現像ローラ16にトナーを供給する供給ローラ27、現像ローラ16に供給されたトナーの厚みを規制する層厚規制ブレード28を備え、それらの上側に設けられるトナー収容部46内には、現像剤の一例としてのトナーが収容され、トナーを攪拌するためのアジテータ47が設けられている。アジテータ47は、左右方向に延びるアジテータ軸48と、アジテータ軸48からアジテータ軸48の径方向外側に延びる攪拌羽根49とを備えている。
【0036】
トナー収容部46内のトナーは、供給ローラ27と現像ローラ16との間で正極性に摩擦帯電され、層厚規制ブレード28により、一定厚さの薄層として現像ローラ16の表面に担持される。
【0037】
一方、各感光ドラム15の表面には、感光ドラム15に対向配置されるスコロトロン型帯電器26によって一様に帯電された後、各感光ドラム15に対応して設けられるLEDユニット12によって所定の画像データに基づいて露光されることにより、画像データに基づく静電潜像が形成される。そして、現像ローラ16に担持されるトナーが各感光ドラム15の表面上の静電潜像に供給されることにより、感光ドラム15の表面上にトナー像(現像剤像)が担持される。
【0038】
用紙Sは、本体ケーシング2の底部に設けられる給紙トレイ7内に収容されており、ピックアップローラ8、給紙ローラ9、および、1対のレジストローラ10によって、後上側へUターンするように搬送されて、所定のタイミングで1枚ずつ、感光ドラム15と、その下方に配置される搬送ベルト19との間に給紙される。そして、搬送ベルト19によって、各感光ドラム15と、各感光ドラムに15に対応する各転写ローラ20との間を前側から後側に向かって搬送される。このとき、用紙Sに、各色のトナー像が順次転写され、カラー画像が形成される。
【0039】
そして、用紙Sは、搬送ベルト19の後側に設けられる加熱ローラ21と加圧ローラ22との間を通過するときに加熱および加圧される。このとき、用紙Sには、カラー画像が熱定着される。
【0040】
その後、用紙Sは、前上側へUターンするように搬送されて、トップカバー6に設けられる排紙トレイ23に排紙される。
2.現像カートリッジの詳細
現像カートリッジ25は、図2および図3に示すように、カートリッジフレーム31と、カートリッジフレーム31の左側に配置される駆動ユニット32と、カートリッジフレーム31の右側に配置される給電ユニット33とを備えている。
【0041】
なお、現像カートリッジ25の説明において、方向について言及するときには、現像ローラ16が配置されている側を現像カートリッジ25の後側とし、層厚規制ブレード28が配置されている側を上側とする。すなわち、現像カートリッジ25に関する上下前後方向は、プリンタ1に関する上下前後方向と相異なり、現像カートリッジ25は、その後側がプリンタ1の後下側、その前側がプリンタ1の前上側となるように、プリンタ1およびドラムカートリッジ24に装着されている。
(1)カートリッジフレーム
カートリッジフレーム31は、左右方向(対向方向)に延びる略ボックス形状に形成されている。カートリッジフレーム31は、左右1対の側壁34、前壁35、下壁36および上壁37を備えている。なお、以下の説明において、左側の側壁34を左壁34Lとし、右側の側壁34を右壁34Rとする。
【0042】
両側壁34は、上下前後に延びる側面視略矩形状に形成され、互いに左右方向に間隔を隔てて対向配置されている。また、両側壁34には、アジテータ軸露出穴38が形成されている。
【0043】
アジテータ軸露出穴38は、側壁34の前後方向略中央において、側面視略円形状に貫通形成されている。アジテータ軸露出穴38の直径は、アジテータ軸48の左右方向端部の直径よりも大径に形成されている。そして、アジテータ軸48の左右方向端部は、アジテータ軸露出穴38を介して、側壁34から左右方向外側へ露出されている。アジテータ軸48の左右方向両端部には、アジテータギヤ45が相対回転不能に支持されている。
【0044】
前壁35は、左右方向に延び、両側壁34の前端部間に架設されている。
【0045】
下壁36は、左右方向に延び、前壁35の下端部に連続するように、両側壁34の下端部間に架設されている。
【0046】
上壁37は、左右方向に延び、前壁35の上端部に連続するように、両側壁34の上端部間に架設されている。上壁37の後端部には、層厚規制ブレード28が、現像ローラ16に上側から接触されるように配置されている。
(2)駆動ユニット
駆動ユニット32は、図2に示すように、駆動側カバー41を備えている。
【0047】
駆動側カバー41は、左右方向に延び、左端部が閉鎖された略角筒形状に形成され、現像カートリッジ25の左端部を被覆している。駆動側カバー41には、カラー部42が設けられている。
【0048】
カラー部42は、駆動側カバー41の前後方向略中央の左壁から左側へ突出する略円筒形状に形成されている。なお、カラー部42の右端部は、駆動側カバー41内に連通されている。
【0049】
そして、カラー部42内には、左右方向に延びる略円柱形状の現像カップリング(図示せず)が相対回転可能に支持されている。現像カップリング(図示せず)の左端部は、カラー部42の左端部から左側へ露出されている。現像カップリング(図示せず)の左端部には、本体ケーシング2内の本体カップリング(図示せず)が相対回転不能に嵌合され、本体カップリング(図示せず)を介して、本体ケーシング2から駆動力が入力される。現像カップリング(図示せず)に入力された駆動力は、ギヤ列(図示せず)を介して、現像ローラ16の現像ローラ軸30、供給ローラ27の供給ローラ軸、および、アジテータ軸48に伝達される。
(3)給電ユニット
給電ユニット33は、図2および図3に示すように、カートリッジ側電極51および移動部材53を備えている。
(3−1)カートリッジ電極
カートリッジ側電極51は、現像カートリッジ25の後端部において、右壁34Rの右側に組み付けられており、導電性の樹脂材料などから側面視略矩形の平板形状に形成されている。カートリッジ側電極51は、現像ローラ軸支持部55と、第2接点部の一例としての電極支持ボス56と、第1接点部の一例としての被給電部57とを一体的に備えている。
【0050】
現像ローラ軸支持部55は、カートリッジ側電極51の後端部に配置され、カートリッジ側電極51の右面から右側へ延びる略円筒形状に形成されている。現像ローラ軸支持部55の内径は、現像ローラ軸30の右端部と略同径(わずかに大径)に形成されている。なお、カートリッジ側電極51には、現像ローラ軸支持部55と中心軸線を共有するように、現像ローラ軸支持部55の内径と同径の開口(図示せず)が形成されている。そして、現像ローラ軸支持部55内には、現像ローラ軸30が、その右端部において、回転可能に支持されている。つまり、カートリッジ側電極51と現像ローラ軸30とは、現像ローラ軸支持部55において、電気的に接続されている。
【0051】
電極支持ボス56は、カートリッジ側電極51の前端部に配置され、カートリッジ側電極51の右面から右側へ突出する略円柱形状に形成されている。
【0052】
被給電部57は、電極支持ボス56の後上側に間隔を隔てて対向配置されており、カートリッジ側電極51の右端面から右側へ突出する略円柱形状に形成されている。
(3−2)移動部材
移動部材53は、図3および図4に示すように、導電性材料からなり、カートリッジ側電極51の後側に配置されている。移動部材53は、ベース部61、被検知部62および欠け歯ギヤ63を一体的に備えている。
【0053】
ベース部61は、左右方向に厚みを有し、中心部分に貫通穴が形成された略円板形状に形成されている。
【0054】
被検知部62は、ベース部61の中心軸線よりも径方向外側に配置されている。被検知部62は、ベース部61の右面から右側へ突出する略S字形状に屈曲された角柱形状に形成されている。詳しくは、被検知部62は、ベース部61の右面から右側へ延び、その右端部においてベース部61の径方向外側へ屈曲されて径方向外側へ延び、さらに、その径方向外側端部で右側へ屈曲されて右側へ延びている。被検知部62は、ベース部61とともに、導通部を構成する。
【0055】
欠け歯ギヤ63は、ベース部61と中心軸線を共有するように、ベース部61の左面から左側へ延びる略円筒形状に形成されている。欠け歯ギヤ63の周面には、中心角が約270°をなす部分にギヤ歯が形成されている。なお、欠け歯ギヤ63において、ギヤ歯が形成されている部分が歯部64であり、ギヤ歯が形成されていない部分が欠け歯部65である。
【0056】
そして、移動部材53は、カートリッジ側電極51の電極支持ボス56に、ベース部61の中心軸線を中心として、回転可能に支持されている。
【0057】
また、現像カートリッジ25が新品(未使用)の状態では、移動部材53の欠け歯ギヤ63は、歯部64の右側面視反時計回り方向下流側端部において、アジテータギヤ45に後側から噛合されている。
【0058】
この状態において、被検知部62は、移動部材53の前端部に配置されている。
3.本体ケーシング
本体ケーシング2内には、図4に示すように、第1本体側電極の一例としての給電電極81と、第2本体側電極の一例としての検知電極82とを備えている。
【0059】
給電電極81は、プロセスカートリッジ11の右側近傍に設けられている。給電電極81は、本体部86と接点部87とを一体的に備えている。
【0060】
本体部86は、金属などの導電性と弾性とを有する材料から、左右方向に延びる螺旋形状に形成されている。
【0061】
接点部87は、本体部86の左端部に連続して、本体部86の中心軸線と直交する中心軸線を有する略円環形状に形成されている。
【0062】
検知電極82は、プロセスカートリッジ11の右側近傍において、給電電極81の前下側に間隔を隔てて配置されている。検知電極82は、給電電極81と略同じ形状に形成されている。詳しくは、検知電極82は、本体部88と接点部89とを一体的に備えている。
【0063】
本体部88は、給電電極81の本体部86と同様に、金属などの導電性と弾性とを有する材料から、左右方向に延びる螺旋形状に形成されている。
【0064】
接点部89は、本体部88の左端部に連続して、給電電極81の接点部87と同様に、本体部88の中心軸線と直交する中心軸線を有する略円環形状に形成されている。
【0065】
また、本体ケーシング2内には、電源85と、バイアス検知部83と、判断手段の一例としてのCPU84が設けられている。
【0066】
電源85は、給電電極81に電気的に接続されている。電源85は、給電電極81に現像バイアスを供給する。
【0067】
バイアス検知部83は、検知電極82に電気的に接続されている。バイアス検知部83は、電源85から、給電電極81、カートリッジ側電極51の被給電部57、カートリッジ側電極51の電極支持ボス56、および、移動部材53を順次介して検知電極82に供給される現像バイアスを、検知する。
【0068】
CPU84は、電源85とバイアス検知部83とに電気的に接続されている。CPU84は、バイアス検知部83における、検知電極82に現像バイアスが供給されたか否かの検知に基づいて、現像カートリッジ25の状態を判断する。
4.現像カートリッジの新品検知動作
図4を参照して、現像カートリッジ25の新品検知動作を説明する。
【0069】
本体ケーシング2のトップカバー6を開放して、新品(未使用)の現像カートリッジ25が装着されたプロセスカートリッジ11を本体ケーシング2に前上側から挿入すると、現像カートリッジ25の被給電部57が左側から給電電極81の接点部87に当接される。
【0070】
これにより、電源85から給電電極81に給電されている現像バイアスは、現像カートリッジ25の被給電部57に給電される。
【0071】
現像カートリッジ25の被給電部57に給電された現像バイアスは、カートリッジ側電極51を介して現像ローラ軸30に印加される。
【0072】
このとき、移動部材53の被検知部62は、検知電極82の前側に離間されており、検知電極82と被検知部62との電気的な接続が解除されている。つまり、移動部材53は、検知電極82とカートリッジ側電極51との電気的な接続を解除する第1位置に配置されている。
【0073】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0074】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0075】
そして、現像カートリッジ25が本体ケーシング2に装着されると、本体ケーシング2内の本体カップリング(図示せず)が駆動ユニット32の現像カップリング(図示せず)に相対回転不能に嵌合される。そして、本体カップリング(図示せず)を介して、現像カップリング(図示せず)に本体ケーシング2から駆動力が入力され、ウォーミングアップ動作が開始される。
【0076】
すると、現像カップリング(図示せず)から、ギヤ列(図示せず)を介して、アジテータ軸48に駆動力が伝達され、アジテータ47が回転される。
【0077】
そして、アジテータ47が回転されると、アジテータ軸48およびアジテータギヤ45を介して、移動部材53の欠け歯ギヤ63の歯部64に駆動力が伝達され、移動部材53が右側面視時計回りに回転される。
【0078】
すると、図4(b)に示すように、移動部材53の被検知部62が、検知電極82の接点部89に上側から当接され、被検知部62と検知電極82とが電気的に接続される。つまり、移動部材53は、検知電極82とカートリッジ側電極51とを電気的に接続する第2位置に配置される。
【0079】
これにより、給電電極81から被給電部57に給電されている現像バイアスは、電極支持ボス56、および、移動部材53の被検知部62を順次介して、検知電極82に供給され、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知する。
【0080】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていると判断する。
【0081】
そして、さらに移動部材53が右側面視時計回りに回転されると、移動部材53の被検知部62が、検知電極82の接点部89から下側へ離間される。
【0082】
すると、移動部材53と検知電極82との電気的な接続が解除される。つまり、移動部材53は、検知電極82とカートリッジ側電極51との電気的な接続を解除する第3位置に配置される。
【0083】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0084】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0085】
その後、さらに移動部材53が回転されると、図4(c)に示すように、移動部材53の歯部64とアジテータギヤ45との噛合が解除されて、移動部材53の欠け歯部65がアジテータギヤ45に対向され、移動部材53の回転駆動が停止される。その後、ウォーミングアップ動作が終了する。
【0086】
そして、CPU84は、ウォーミングアップ動作が開始された後に、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、検知電極82に現像バイアスが供給されている、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、と順次判断したときに、現像カートリッジ25が新品(未使用)であると判断する。
【0087】
その結果、新品の現像カートリッジ25が装着されると、CPU84は、その現像カートリッジ25が新品であると判断し、その現像カートリッジ25の装着時から実際の画像形成枚数を計測して、実際の画像形成枚数が、その現像カートリッジ25の規定の画像形成枚数(例えば、6000枚)を超える直近に、図示しない操作パネルなどに、現像カートリッジ25の交換時期であることの通知を表示する。
【0088】
一方、新品の現像カートリッジ25を装着した後に、たとえば、用紙Sの詰まり(ジャム)などによって、一旦、その現像カートリッジ25を本体ケーシング2から離脱させ、再び本体ケーシング2に装着したときには、移動部材53は、欠け歯ギヤ63の欠け歯部65がアジテータギヤ45と対向する位置で停止されている。
【0089】
そのため、再装着において、ウォーミングアップ動作が実行されても、移動部材53は回転駆動されず、新品検知動作は実施されない。このときには、移動部材53が、常に第3位置に配置されているため、CPU84は、常に、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0090】
これにより、CPU84は、その再装着された現像カートリッジ25(旧品の現像カートリッジ25)を、旧品であると判断する。
【0091】
そして、CPU84は、規定の画像形成枚数と、その新品と判断したときからの実際の画像形成枚数との比較を継続する。
5.作用効果
(1)このプリンタ1によれば、図4に示すように、検知電極82と、移動部材53との導通、および、導通の解除を、バイアス検知部83で検知することにより、アクチュエータや光センサなどを設けることなく、簡易な構成で、現像カートリッジ25の新旧を検知することができる。
【0092】
また、ウォーミングアップ動作が終了したときに、検知電極82と被検知部62とが接触しないので、現像バイアスが検知電極82を介して本体側の他の部材に流れることがない。
(2)また、このプリンタ1によれば、図4に示すように、簡易な構成で、移動部材53が第1位置から第2位置を経て第3位置へ移動される間に、検知電極82と、カートリッジ側電極51の電極支持ボス56とを、導通が解除された状態から、一旦導通させ、再度、導通を解除させることができる。
(3)また、このプリンタ1によれば、図3(b)に示すように、移動部材53は、歯部64と欠け歯部65とを含む欠け歯ギヤ63を備えている。
【0093】
そのため、移動部材53を、確実に、所定の移動量で移動させることができる。
(4)また、このプリンタ1によれば、図4に示すように、移動部材53は、第1位置から第2位置を経て第3位置へ向かうように、回転可能に設けられている。
【0094】
このような構成によれば、簡易な構成で確実に、移動部材53を、第1位置から第2位置を経て第3位置へ移動させることができる。
(5)また、このプリンタ1によれば、図1および図2に示すように、本体ケーシング2の電源85から現像ローラ16に印加される現像バイアスを利用して、現像カートリッジ25の情報を検知することができる。
6.第2実施形態
図5を参照して、現像カートリッジ25の第2実施形態を説明する。なお、第2実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
(1)第2実施形態の構成
上記した第1実施形態では、カートリッジ側電極51の被給電部57に、給電電極81を当接させるとともに、カートリッジ側電極51の電極支持ボス56に支持される導電性材料からなる移動部材53を、検知電極82に対して、当接させている。
【0095】
しかし、第2実施形態では、図5に示すように、カートリッジ側電極51に、給電電極81に接触可能な第1接点部の一例としての被給電部71と、検知電極82に接触可能な第2接点部の一例としての被検知部72とを設け、絶縁性材料からなる移動部材53を、検知電極82と被検知部72との間に介在させる。
【0096】
被給電部71は、カートリッジ側電極51の前後方向略中央の上端部に配置され、カートリッジ側電極51の右面から右側へ延びる略円筒形状に形成されている。被給電部71の右端部は、給電電極81の接点部87に接触可能に配置されている。
【0097】
被検知部72は、被給電部71の前下側に間隔を隔てて対向配置されている。被検知部72は、カートリッジ側電極51の右面から右側へ延びる略円筒形状に形成されている。なお、被検知部72は、被給電部71とリブ70を介して連結されている。被検知部72の右端部は、検知電極82の接点部89に接触可能に配置されている。
【0098】
移動部材53は、絶縁性材料からなり、第1実施形態の移動部材53における被検知部62の代わりに、絶縁部73を一体的に備えている。
【0099】
絶縁部73は、ベース部61の中心軸線よりも径方向外側に配置されている。絶縁部73は、ベース部61の右面から右側へ延びる部分円柱形状に形成され、その右端部において、約90°の中心角を有する略扇形状の絶縁板75を備えている。
【0100】
絶縁板75には、その周方向に互いに間隔を隔てて、2つの検知窓74が貫通形成されている。検知窓74は、被検知部72の外径よりも大径な側面視略円形状に形成されている。
【0101】
そして、現像カートリッジ25が新品(未使用)の状態では、絶縁板75は、下端部に中心角を有するように、移動部材53の上端部に配置されている。
【0102】
このとき、絶縁板75の右側面視時計回り方向下流側端部は、被検知部72の右端部に対して右側から対向されている。
(2)第2実施形態の動作
本体ケーシング2内にプロセスカートリッジ11が装着されていないときには、検知電極82に現像バイアスが印加されない。これにより、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0103】
そして、CPU84は、この状態(検知電極82に現像バイアスが印加されない状態)で所定時間が経過すると、現像カートリッジ25が本体ケーシング2から離脱されていると判断する。
【0104】
そして、図5(a)に示すように、新品(未使用)の現像カートリッジ25が装着されたプロセスカートリッジ11を本体ケーシング2に前上側から挿入すると、現像カートリッジ25の被給電部71が左側から給電電極81の接点部87に当接される。また、被検知部72が、絶縁板75を介して、検知電極82の接点部89に対向される。
【0105】
これにより、電源85から給電電極81に給電されている現像バイアスは、被給電部71に給電される。被給電部71に給電された現像バイアスは、カートリッジ側電極51を介して現像ローラ軸30に印加される。
【0106】
また、被検知部72と検知電極82とは、絶縁板75によって絶縁されて、電気的な接続が解除されている。つまり、移動部材53は、検知電極82とカートリッジ側電極51との電気的な接続を解除する第1位置に配置されている。
【0107】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0108】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0109】
そして、ウォーミングアップ動作が開始されると、移動部材53が右側面視時計回りに回転される。
【0110】
すると、図5(b)に示すように、絶縁板75の右側面視時計回り方向下流側の検知窓74が、被検知部72と検知電極82との間に配置され、被検知部72と検知電極82とが、絶縁板75の検知窓74を介して電気的に接続される。つまり、移動部材53は、検知電極82とカートリッジ側電極51とを電気的に接続する第2位置に配置される。
【0111】
これにより、給電電極81から被給電部71に給電されている現像バイアスは、リブ70、被検知部72を介して、検知電極82に供給され、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知する。
【0112】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていると判断する。
【0113】
そして、図5(c)に示すように、さらに移動部材53が右側面視時計回りに回転されると、被検知部72と検知電極82との間に、絶縁板75の両検知窓74の間の部分が介在される。
【0114】
すると、被検知部72と検知電極82とが、絶縁板75によって絶縁されて、電気的な接続が解除される。つまり、移動部材53は、検知電極82とカートリッジ側電極51との電気的な接続を解除する第3位置に配置される。
【0115】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0116】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0117】
そして、CPU84は、ウォーミングアップ動作が開始された後に、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、検知電極82に現像バイアスが供給されている、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、と順次判断したときに、現像カートリッジ25が新品(未使用)であると判断する。
【0118】
その後、図5(d)に示すように、さらに移動部材53が右側面視時計回りに回転されると、移動部材53の歯部64とアジテータギヤ45との噛合が解除されて、移動部材53の欠け歯部65がアジテータギヤ45に対向され、移動部材53の回転駆動が停止される。これにより、ウォーミングアップ動作が終了する。
【0119】
同時に、絶縁板75の右側面視時計回り方向上流側の検知窓74が、被検知部72と検知電極82との間に配置され、被検知部72と検知電極82とが、絶縁板75の検知窓74を介して電気的に接続される。
【0120】
これにより、給電電極81から被給電部71に給電されている現像バイアスは、リブ70、被検知部72を介して、検知電極82に供給され、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知する。
【0121】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていると判断する。
【0122】
そして、この状態(検知電極82に現像バイアスが供給されている状態)において、所定時間が経過すると、現像カートリッジ25が本体ケーシング2に装着されていると判断する。
(2)第2実施形態の作用効果
第2実施形態によれば、図5に示すように、移動部材53が第1位置(図5(a)参照)および第3位置(図5(c)参照)に配置されているときには、絶縁部73の絶縁板75が、被検知部72と検知電極82との間に介在されている。一方、移動部材53が第2位置(図5(b)参照)に配置されているときには、被検知部72と検知電極82は、絶縁板75の検知窓74を介して接触されている。
【0123】
このような構成によれば、簡易な構成で、移動部材53が第1位置から第2位置を経て第3位置へ移動される間に、検知電極82と、カートリッジ側電極51とを、導通が解除された状態から、一旦導通させ、再度、導通を解除させることができる。
【0124】
また、第2実施形態によれば、検知電極82と、カートリッジ側電極51との導通、および、導通の解除を検知することにより、簡易な構成で、本体ケーシング2内における現像カートリッジ25の有無を検知することができる。
7.第3実施形態
図6を参照して、現像カートリッジ25の第3実施形態を説明する。なお、第3実施形態において、上記した第2実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
(1)第3実施形態の構成
上記した第2実施形態では、絶縁板75を、被検知部72の右端部に対して右側から対向するような大きさの略扇形状に形成している。
【0125】
しかし、第3実施形態では、図6に示すように、絶縁板75を、被検知部72および被給電部71の両方を被覆可能な大きさの略扇形状に形成する。
【0126】
そして、絶縁板75には、絶縁板75の径方向に延びる略長穴形状の検知窓74を形成する。検知窓74は、被検知部72および被給電部71の両方を露出可能な長手方向長さに形成されている。
(1)第3実施形態の動作
本体ケーシング2内にプロセスカートリッジ11が装着されていないときには、検知電極82に現像バイアスが印加されない。これにより、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0127】
そして、CPU84は、この状態(検知電極82に現像バイアスが印加されない状態)で所定時間が経過すると、現像カートリッジ25が本体ケーシング2から離脱されていると判断する。
【0128】
図6(a)に示すように、新品(未使用)の現像カートリッジ25が装着されたプロセスカートリッジ11を本体ケーシング2に前上側から挿入すると、被給電部71が、絶縁板75を介して、給電電極81の接点部87に当接されとともに、被検知部72が、絶縁板75を介して、検知電極82の接点部89に対向される。
【0129】
すなわち、被給電部71と給電電極81とが、絶縁板75によって絶縁されるとともに、被検知部72と検知電極82とが、絶縁板75によって絶縁される。
【0130】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0131】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0132】
そして、ウォーミングアップ動作が開始されると、移動部材53が右側面視時計回りに回転される。
【0133】
すると、図6(b)に示すように、絶縁板75の右側面視時計回り方向下流側の検知窓74が、被給電部71と給電電極81との間、および、被検知部72と検知電極82との間に配置され、被給電部71と給電電極81とが、検知窓74を介して電気的に接続されるとともに、被検知部72と検知電極82とが、検知窓74を介して電気的に接続される。
【0134】
これにより、給電電極81から被給電部71に給電されている現像バイアスは、リブ70、被検知部72を介して、検知電極82に供給され、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知する。
【0135】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていると判断する。
【0136】
そして、図6(c)に示すように、さらに移動部材53が右側面視時計回りに回転されると、被給電部71と給電電極81との間、および、被検知部72と検知電極82との間に、絶縁板75の両検知窓74の間の部分が介在される。
【0137】
すると、被給電部71と給電電極81とが、絶縁板75によって絶縁されるとともに、被検知部72と検知電極82とが、絶縁板75によって絶縁される。
【0138】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0139】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0140】
そして、CPU84は、ウォーミングアップ動作が開始された後に、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、検知電極82に現像バイアスが供給されている、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、と順次判断したときに、現像カートリッジ25が新品(未使用)であると判断する。
【0141】
その後、図6(d)に示すように、さらに移動部材53が右側面視時計回りに回転されると、移動部材53の歯部64とアジテータギヤ45との噛合が解除されて、移動部材53の欠け歯部65がアジテータギヤ45に対向され、移動部材53の回転駆動が停止される。これにより、ウォーミングアップ動作が終了する。
【0142】
同時に、絶縁板75の右側面視時計回り方向上流側の検知窓74が、被給電部71と給電電極81との間、および、被検知部72と検知電極82との間に配置され、被給電部71と給電電極81とが、検知窓74を介して電気的に接続されるとともに、被検知部72と検知電極82とが、検知窓74を介して電気的に接続される。
【0143】
これにより、給電電極81から被給電部71に給電されている現像バイアスは、リブ70、被検知部72を介して、検知電極82に供給され、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知する。
【0144】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていると判断する。
【0145】
そして、この状態(検知電極82に現像バイアスが供給されている状態)において、所定時間が経過すると、現像カートリッジ25が本体ケーシング2に装着されていると判断する。
(3)第3実施形態の作用効果
第3実施形態によれば、上記した第2実施形態を同様の作用効果を得ることができる。
8.第4実施形態
図7を参照して、現像カートリッジ25の第4実施形態を説明する。なお、第4実施形態において、上記した第2実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
(1)第4実施形態の構成
上記した第2実施形態では、移動部材53に略扇形状の絶縁板75を設け、右側面視時計回り方向に回転可能に設けたが、第4実施形態では、移動部材53を略矩形平板形状に構成し、前後方向にスライド(直線移動)可能に設ける。
【0146】
詳しくは、給電ユニット33は、移動部材91と、移動部材91に駆動力を入力するピニオンギヤ92とを備えている。
【0147】
移動部材91は、給電電極81の下側において、被検知部72と検知電極82との間に介在されるように配置されている。移動部材91は、後側が開放された側面視略U字形状に形成されており、絶縁部95と、欠け歯ギヤの一例としてのラック部94とを備えている。
【0148】
絶縁部95は、移動部材91の後側半分を構成し、側面視略矩形の平板形状に形成されている。絶縁部95の前後方向略中央には、側面視略矩形状の検知窓96が貫通形成されている。
【0149】
ラック部94は、絶縁部95の下端部から前側へ向かって延びる略杆形状に形成されている。ラック部94の上面には、前端部から前後方向略中央までの間において、ギヤ歯が形成されている。ラック部94において、ギヤ歯が形成されている部分が歯部97であり、ギヤ歯が形成されていない部分が欠け歯部98である。
【0150】
ピニオンギヤ92は、アジテータ軸48の右端部に回転可能に支持されており、現像カートリッジ25が新品(未使用)の状態において、ラック部94の歯部97の前端部に上側から噛合されている。
(2)第4実施形態の動作
上記した第1実施形態と同様に、新品(未使用)の現像カートリッジ25が本体ケーシング2に装着されると、ウォーミングアップ動作が開始されて、アジテータ47が回転される。
【0151】
なお、図7(a)に示すように、新品(未使用)の現像カートリッジ25が本体ケーシング2に装着されたときには、被給電部71と給電電極81とが接触され、導通されている。
【0152】
また、被検知部72と検知電極82との間には、絶縁部95の前端部(検知窓96よりも前側の部分)が介在され、被検知部72と検知電極82とが、絶縁部95によって絶縁されている。
【0153】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0154】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0155】
そして、アジテータ47が回転されると、アジテータ軸48およびピニオンギヤ92を介して、移動部材91のラック部94に駆動力が伝達され、移動部材91が前側にスライドされる。
【0156】
すると、図7(b)に示すように、被検知部72と検知電極82とが、検知窓96を介して接触されて、導通される。
【0157】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加され、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知する。
【0158】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていると判断する。
【0159】
そして、図7(c)に示すように、さらに移動部材91が前側にスライドされると、移動部材91の歯部97とピニオンギヤ92との噛合が解除されて、移動部材91の欠け歯部98がピニオンギヤ92に対向され、移動部材91のスライドが停止される。
【0160】
このとき、被検知部72と検知電極82との間に、絶縁部95の後端部(検知窓96よりも後側の部分)が介在される。
【0161】
すると、被検知部72と検知電極82とが、絶縁部95によって絶縁される。
【0162】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0163】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0164】
そして、CPU84は、ウォーミングアップ動作が開始された後に、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、検知電極82に現像バイアスが供給されている、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、と順次判断したときに、現像カートリッジ25が新品(未使用)であると判断する。
【0165】
これにより、ウォーミングアップ動作が終了する。
(3)第4実施形態の作用効果
第4実施形態によれば、図7に示すように、移動部材91は、前側に向かってスライド可能に設けられている。
【0166】
そのため、簡易な構成で確実に、移動部材91を、第1位置から第2位置を経て第3位置へ移動させることができる。
【0167】
また、第4実施形態においても、上記した第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
9.第5実施形態
図8を参照して、現像カートリッジ25の第5実施形態を説明する。なお、第5実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
(1)第5実施形態の構成
上記した第1実施形態では、導電性の移動部材53を右側面視時計回り方向に回転可能に設けたが、第5実施形態では、導電性の移動部材101を略矩形平板形状に構成し、前後方向にスライド(直線移動)可能に設ける。
【0168】
詳しくは、給電ユニット33は、移動部材101と、移動部材101に駆動力を入力するピニオンギヤ102とを備えている。
【0169】
移動部材101は、給電電極81の下側において、被検知部72と検知電極82との間に介在されるように配置されている。移動部材101は、後側が開放された側面視略U字形状に形成されており、導通部104と、欠け歯ギヤの一例としてのラック部103とを備えている。
【0170】
導通部104は、移動部材101の後側半分を構成し、側面視略矩形の平板形状に形成されている。導通部104の前後方向略中央には、側面視略矩形状の開口105が貫通形成されている。また、導通部104の上端部には、導通部104の上端縁から上側へ突出するように、上底が下底よりも短い側面視略台形状の突部108が設けられている。
【0171】
ラック部103は、導通部104の下端部から前側へ向かって延びる略杆形状に形成されている。ラック部103の上面には、前端部から前後方向略中央までの間において、ギヤ歯が形成されている。ラック部103において、ギヤ歯が形成されている部分が歯部106であり、ギヤ歯が形成されていない部分が欠け歯部107である。
【0172】
ピニオンギヤ102は、アジテータ軸48の右端部に回転可能に支持されており、現像カートリッジ25が新品(未使用)の状態において、ラック部103の歯部106の前端部に上側から噛合されている。
(2)第5実施形態の動作
上記した第1実施形態と同様に、新品(未使用)の現像カートリッジ25が本体ケーシング2に装着されると、ウォーミングアップ動作が開始されて、アジテータ47が回転される。
【0173】
なお、図8(a)に示すように、新品(未使用)の現像カートリッジ25が本体ケーシング2に装着されたときには、被給電部57と給電電極81とが接触され、導通されている。
【0174】
また、検知電極82の接点部89は、導通部104の前側に、導通部104と接触しないように、わずかに間隔を隔てて対向配置されている。また、導通部104の突部108は、被給電部57の後下側に、被給電部57と接触しないように、わずかに間隔を隔てて対向配置されている。
【0175】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。つまり、移動部材101は、第1位置に配置されている。
【0176】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0177】
そして、アジテータ47が回転されると、アジテータ軸48およびピニオンギヤ92を介して、移動部材91のラック部94に駆動力が伝達され、移動部材91が前側にスライドされる。
【0178】
すると、図8(b)に示すように、導通部104の前端部(開口105よりも前側の部分)が、検知電極82に接触されるとともに、導通部104の突部108が、被給電部57の下端縁に下側から接触される。これにより、検知電極82は、導通部104を介して、被給電部57に導通される。
【0179】
これにより、検知電極82には、導通部104を介して現像バイアスが印加され、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知する。つまり、移動部材101は、第2位置に配置される。
【0180】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていると判断する。
【0181】
そして、図8(c)に示すように、さらに移動部材101が前側にスライドされると、移動部材101の歯部106とピニオンギヤ102との噛合が解除されて、移動部材101の欠け歯部107がピニオンギヤ102に対向され、移動部材101のスライドが停止される。
【0182】
このとき、検知電極82の接点部89は、導通部104の開口105に、導通部104と接触しないように対向されている。また、導通部104の突部108は、被給電部57の前下側に間隔を隔てて対向配置されている。
【0183】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。つまり、移動部材101は、第3位置に配置されている。
【0184】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0185】
そして、CPU84は、ウォーミングアップ動作が開始された後に、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、検知電極82に現像バイアスが供給されている、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、と順次判断したときに、現像カートリッジ25が新品(未使用)であると判断する。
【0186】
これにより、ウォーミングアップ動作が終了する。
(3)第5実施形態の作用効果
第5実施形態によれば、図8に示すように、移動部材101は、前側に向かってスライド可能に設けられている。
【0187】
そのため、簡易な構成で確実に、移動部材101を、第1位置から第2位置を経て第3位置へ移動させることができる。
【0188】
また、第5実施形態においても、上記した第2実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
10.第6実施形態
図9および図10を参照して、現像カートリッジ25の第6実施形態を説明する。なお、第6実施形態において、上記した第1実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
(1)第6実施形態の構成
上記した第1実施形態では、移動部材53は、導電性材料からなり、カートリッジ側電極51の電極支持ボス56に、右側面視時計回りに回転可能に支持されている。
【0189】
しかし、第4実施形態では、移動部材111を、カートリッジ側電極51の支持ボス112(図9(b)参照)に、右側面視時計回りに回転しながら左右方向に進退可能に支持する。
【0190】
詳しくは、移動部材111は、図9(a)に示すように、電極本体113と、欠け歯ギヤ114とを一体的に備えている。
【0191】
電極本体113は、左右方向に延びる略円柱形状に形成されている。また、電極本体113の右面は、凹凸のない平坦面として形成されている。
【0192】
欠け歯ギヤ114は、電極本体113と中心軸線を共有するように、電極本体113の左面から左側へ延びる略円柱形状に形成されている。欠け歯ギヤ114の周面には、中心角が約270°をなす部分にギヤ歯が形成されている。なお、欠け歯ギヤ114において、ギヤ歯が形成されている部分が歯部115であり、ギヤ歯が形成されていない部分が欠け歯部116である。また、欠け歯ギヤ114は、2つの電極側変位部117を備えている(図9(a)参照)。
【0193】
電極側変位部117は、欠け歯ギヤ114の左面から左側へ突出し、欠け歯ギヤ114の周方向に延びる突条として形成されている。各電極側変位部117は、欠け歯ギヤ114の中心軸線から等しい距離に配置されるように、欠け歯ギヤ114の径方向に互いに間隔を隔てて対向配置されている。また、電極側変位部117の左面118は、移動部材111の回転方向R(右側面視時計回り方向、後述)において、上流側から下流側へ向かうに従って左側へ傾斜されている。
【0194】
支持ボス112は、カートリッジ側電極51の前端部において、カートリッジ側電極51の右端面から右側へ突出する略円柱形状に形成されている。また、支持ボス112は、支持ボス側変位部119を備えている。
【0195】
支持ボス側変位部119は、支持ボス112の右面から右側へ突出し、支持ボス112の周方向に延びる突条として形成されている。各支持ボス側変位部119は、支持ボス112の中心軸線から等しい距離に配置されるように、支持ボス112の径方向に互いに間隔を隔てて対向配置されている。また、支持ボス側変位部119の右面120は、移動部材111の回転方向Rにおいて、上流側から下流側へ向かうに従って右側へ傾斜されている。
【0196】
そして、移動部材111は、支持ボス112と中心軸線を共有し、電極側変位部117の回転方向上流側端部が、支持ボス側変位部119の回転方向上流側端部に当接されるように、支持ボス112の右端部に回転可能に支持されている。
【0197】
移動部材111は、電極側変位部117が支持ボス側変位部119の上を摺動するように回転方向Rに回転されて、右側に向かって進出する進出位置(図10(a)参照)と、左側に向かって退避する退避位置(図10(b))とに移動される。
【0198】
なお、移動部材111は、ばねなどの付勢部材(図示せず)により、常には、左側へ向かって付勢されている。
(2)第6実施形態の動作
上記した第1実施形態と同様に、新品(未使用)の現像カートリッジ25が本体ケーシング2に装着されると、ウォーミングアップ動作が開始されて、アジテータ47が回転される。
【0199】
なお、図10(a)に示すように、新品(未使用)の現像カートリッジ25が本体ケーシング2に装着されたときには、被給電部57と給電電極81とが接触され、導通されている。
【0200】
また、移動部材111は、検知電極82の接点部89の左側に間隔を隔てて対向配置されている。
【0201】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。つまり、移動部材111は、第1位置に配置されている。
【0202】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0203】
そして、アジテータ47が回転されると、アジテータ軸48およびアジテータギヤ45を介して、移動部材111の歯部115に駆動力が伝達され、移動部材111が右側面視時計回りに回転される。
【0204】
すると、移動部材111は、その電極側変位部117の左面118と、支持ボス112の支持ボス側変位部119の右面120とが摺動することにより、その回転に伴って、右側に徐々に移動される。
【0205】
すると、図10(b)に示すように、移動部材111の電極本体113が、左側から検知電極82に接触されて、移動部材111を検知電極82とが導通される。
【0206】
これにより、検知電極82には、被給電部57からカートリッジ側電極51に印加された現像バイアスが、カートリッジ側電極51の支持ボス112、および、移動部材111を順次介して印加される。すると、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知する。つまり、移動部材101は、第2位置に配置される。
【0207】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていると判断する。
【0208】
そして、さらに移動部材111が右側面視時計回りに回転されると、電極側変位部117が支持ボス側変位部119の回転方向下流側に外れて、移動部材111の左側への移動が許容される。
【0209】
すると、移動部材111は、付勢手段(図示せず)の付勢力により左側へ押圧されて、検知電極82から退避するように、左側へ移動され、検知電極82との当接が解除される。
【0210】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。つまり、移動部材111は、第3位置に配置される。
【0211】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0212】
そして、さらに移動部材111が右側面視反時計回りに回転されると、移動部材111の欠け歯部116がアジテータギヤ45に対向されて、移動部材111の歯部115とアジテータギヤ45との噛合が解除され、移動部材111の回転駆動が停止され、ウォーミングアップ動作が終了する。
【0213】
そして、CPU84は、ウォーミングアップ動作が開始された後に、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、検知電極82に現像バイアスが供給されている、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、と順次判断したときに、現像カートリッジ25が新品(未使用)であると判断する。
(3)第6実施形態の作用効果
第6実施形態によれば、図10(a)に示すように、簡易な構成で、第1位置および第3位置において、移動部材111を、検知電極82から左側に退避させて、移動部材111と検知電極82との導通を、確実に解除することができる。
【0214】
また、第6実施形態においても、上記した第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
11.第7実施形態
図11を参照して、現像カートリッジ25の第7実施形態を説明する。なお、第7実施形態において、第6実施形態と同様の部材には同様の符号を付し、その説明を省略する。
(1)第7実施形態の構成
上記した第6実施形態では、移動部材111を導電性材料から形成したが、移動部材111は、絶縁性材料から形成することもできる。
【0215】
その場合、図11に示すように、移動部材111の径方向中心には、移動部材111と中心軸線を共有する挿通穴121が貫通形成されている。
【0216】
また、支持ボス112(図9(b)参照)には、支持ボス112の右面から右側へ突出するように、支持ボス112と中心軸線を共有する略円柱形状の第2接点部の一例としての被検知部122が設けられている。被検知部122の外径は、挿通穴121の内径と略同径(わずかに小径)である。また、被検知部122の左右方向長さは、移動部材111の左右方向長さよりも長い。
【0217】
そして、移動部材111は、被検知部122が挿通穴121内に相対回転可能に挿通され、電極側変位部117(図9(a)参照)の回転方向下流側端部が、支持ボス側変位部119(図9(b)参照)の回転方向下流側端部に当接されるように、支持ボス112に回転可能に支持されている。
【0218】
このとき、移動部材111の右面は、被検知部122の右端部よりも右側に配置されている。また、移動部材111の歯部115は、その左端部において、アジテータギヤ45の右端部に噛合されている(図11(a)参照)。
(2)第7実施形態の動作
新品(未使用)の現像カートリッジ25が装着されると、図11(a)に示すように、移動部材111が検知電極82に接触される。
【0219】
このとき、被検知部122と検知電極82との間には、移動部材111が介在されており、カートリッジ側電極51と検知電極82とは絶縁されている。すなわち、移動部材111は、第1位置に配置されている。
【0220】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0221】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0222】
そして、ウォーミングアップ動作が開始されると、移動部材111は、右側面視時計回りに回転される。すると、電極側変位部117が支持ボス側変位部119の回転方向下流側に外れて、移動部材111は、付勢手段(図示せず)の付勢力により、検知電極82から離間されるように左側へ退避される(図11(b)参照)。なお、このとき、電極側変位部117は、それまで当接されていた支持ボス側変位部119に対してもう一方の支持ボス側変位部119に対して、回転方向上流側から対向される。
【0223】
すると、被検知部122の右端部が、移動部材111の挿通穴121から、相対的に右側に突出されて、検知電極82に接触される。すなわち、移動部材111は、第2位置に配置される。
【0224】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加され、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知する。
【0225】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていると判断する。
【0226】
そして、移動部材111がさらに右側面視時計回りに回転されると、電極側変位部117の左面118と、支持ボス112の支持ボス側変位部119の右面120とが摺動することにより、その回転に伴って、右側に徐々に移動される。
【0227】
すると、図11(a)に示すように、移動部材111は、その右面が被検知部122の右端部よりも右側に配置されるように、右側へ進出する。
【0228】
すると、再び、被検知部122と検知電極82との間に移動部材111が介在されて、カートリッジ側電極51と検知電極82とが絶縁される。すなわち、移動部材111は、第3位置に配置される。
【0229】
これにより、検知電極82には、現像バイアスが印加されず、バイアス検知部83は、現像バイアスを検知しない。
【0230】
すると、CPU84は、検知電極82に現像バイアスが供給されていないと判断する。
【0231】
そして、さらに移動部材111が右側面視反時計回りに回転されると、移動部材111の欠け歯部116がアジテータギヤ45に対向されて、移動部材111の歯部115とアジテータギヤ45との噛合が解除され、移動部材111の回転駆動が停止され、ウォーミングアップ動作が終了する。
【0232】
そして、CPU84は、ウォーミングアップ動作が開始された後に、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、検知電極82に現像バイアスが供給されている、検知電極82に現像バイアスが供給されていない、と順次判断したときに、現像カートリッジ25が新品(未使用)であると判断する。
(3)第7実施形態の作用効果
第7実施形態によれば、図11(a)に示すように、簡易な構成で、第1位置および第3位置において、移動部材111を、検知電極82に向かって右側に進出させて、カートリッジ側電極51と検知電極82との導通を、確実に解除することができる。
【0233】
また、第7実施形態においても、上記した第6実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【符号の説明】
【0234】
1 プリンタ
2 本体ケーシング
16 現像ローラ
25 現像カートリッジ
32 駆動ユニット
51 カートリッジ側電極
53 移動部材
56 電極支持ボス
57 被給電部
63 欠け歯ギヤ
64 歯部
65 欠け歯部
71 被給電部
72 被検知部
73 絶縁部
81 給電電極
82 検知電極
84 CPU
91 移動部材
94 ラック部
95 絶縁部
97 歯部
98 欠け歯部
101 移動部材
103 ラック部
104 導通部
106 歯部
107 欠け歯部
111 移動部材
114 欠け歯ギヤ
115 歯部
116 欠け歯部
122 被検知部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
前記装置本体から給電されるカートリッジ側電極を有し、前記装置本体に着脱可能に設けられ、現像剤を収容するカートリッジと、
前記装置本体に設けられ、前記カートリッジの状態を判断する判断手段と
を備え、
前記装置本体は、
前記カートリッジ側電極に電気的に接続され、前記カートリッジ側電極に給電する第1本体側電極と、
前記カートリッジ側電極に電気的に接続され、前記カートリッジ側電極から給電される第2本体側電極と、を備え、
前記カートリッジは、前記第1本体側電極および/または前記第2本体側電極と前記カートリッジ側電極との電気的な接続を解除する第1位置から、前記第1本体側電極および前記第2本体側電極と前記カートリッジ側電極とを電気的に接続する第2位置を経て、前記第1本体側電極および/または前記第2本体側電極と前記カートリッジ側電極との電気的な接続を解除する第3位置へ移動可能な移動部材を備え、
前記判断手段は、前記第1本体側電極および/または前記第2本体側電極と前記カートリッジ側電極との電気的な接続が解除されてから、一旦、前記第1本体側電極および前記第2本体側電極が前記カートリッジ側電極に電気的に接続された後、再び前記第1本体側電極および/または前記第2本体側電極と前記カートリッジ側電極との電気的な接続が解除された場合に、前記カートリッジの状態が新品であると判断することを特徴とする、画像形成装置。
【請求項2】
前記カートリッジ側電極は、前記第1本体側電極に接触可能な第1接点部と、前記第2本体側電極に接触可能な第2接点部とを有し、
前記移動部材は、絶縁性材料からなる絶縁部を有し、
前記絶縁部は、
前記移動部材が前記第1位置および前記第3位置に配置されているときに、前記第1接点部と前記第1本体側電極との間、および/または、前記第2接点部と前記第2本体側電極との間に介在され、
前記移動部材が前記第2位置に配置されているときに、前記第1接点部と前記第1本体側電極との間、および、前記第2接点部と前記第2本体側電極との間に介在されない
ことを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記移動部材は、外部からの駆動力が伝達される歯部と、前記駆動力が伝達されない欠け歯部とを含む欠け歯ギヤを有することを特徴とする、請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記移動部材は、前記第1位置から前記第2位置を経て前記第3位置へ向かうように、回転可能に設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記移動部材は、前記第1位置から前記第2位置を経て前記第3位置へ向かうように、直線移動可能に設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記移動部材は、前記第1位置および前記第3位置において、前記第1本体側電極または前記第2本体側電極に向かって進出し、前記第2位置において、前記第1本体側電極または前記第2本体側電極から退避するように設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記カートリッジ側電極は、前記第1本体側電極に接触可能な第1接点部と、前記第2本体側電極に接触可能な第2接点部とを有し、
前記移動部材は、導電性材料からなる導通部を有し、
前記導通部は、
前記移動部材が前記第1位置および前記第3位置に配置されているときに、前記第1接点部と前記第1本体側電極との間、および/または、前記第2接点部と前記第2本体側電極との間に介在されず、
前記移動部材が前記第2位置に配置されているときに、前記第1接点部と前記第1本体側電極との間、および、前記第2接点部と前記第2本体側電極との間に介在される
ることを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記移動部材は、外部からの駆動力が伝達される歯部と、前記駆動力が伝達されない欠け歯部とを含む欠け歯ギヤを有することを特徴とする、請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記移動部材は、前記第1位置から前記第2位置を経て前記第3位置へ向かうように、回転可能に設けられていることを特徴とする、請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記移動部材は、前記第1位置から前記第2位置を経て前記第3位置へ向かうように、直線移動可能に設けられていることを特徴とする、請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記移動部材は、前記第1位置および前記第3位置において、前記第1本体側電極または前記第2本体側電極から退避し、前記第2位置において、前記第1本体側電極または前記第2本体側電極へ向かって進出するように設けられていることを特徴とする、請求項8に記載の画像形成装置。
【請求項12】
現像剤を担持するように構成される現像ローラをさらに備え、
前記カートリッジ側電極は、前記現像ローラと電気的に接続されるように構成されることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記判断手段は、
前記第1本体側電極および前記第2本体側電極が前記カートリッジ側電極に所定時間以上電気的に接続されたときに、前記カートリッジが前記装置本体に装着されていると判断し、
前記第1本体側電極および/または前記第2本体側電極と前記カートリッジ側電極とが所定時間以上電気的に接続されなかったときに、前記カートリッジが前記装置本体から離脱されていると判断することを特徴とする、請求項1〜12のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−73213(P2013−73213A)
【公開日】平成25年4月22日(2013.4.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−214593(P2011−214593)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】