説明

画像形成装置

【課題】ユーザーが外部記憶部のマウントを確実に認識できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置は、ジョブを発生させるよう制御するジョブ発生制御部91と、着脱可能に外部記憶部(USBメモリー)が装着されるインターフェイス部100と、USBメモリー110にアクセスすることを承認する承認部92と、前記インターフェイス部100に装着されたUSBメモリー110にアクセスすることが必要なジョブを前記ジョブ発生制御部91が発生させる場合に、前記承認部92がUSBメモリー110にアクセスすることについて承認すると、USBメモリー110のマウントを行うマウント処理部93と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部記憶部を装着可能な画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機及び複合機等の画像形成装置には、USB(Universal Serial Bus)メモリー及びメモリーカード等のリムーバブルメディアを装着可能になっているものがある。画像形成装置は、例えば、USBメモリーが装着された場合、USBメモリーに記憶される画像データに基づく画像を用紙に形成し、また、原稿読取部によって読み取られた原稿の画像に対応する画像データをUSBメモリーに記憶することが可能である。
【0003】
そのような画像形成装置では、例えば、USBメモリーが装着された場合、USBメモリーから画像データを読み出し又はUSBメモリーに画像データを書き込むために、USBメモリーのマウントを行う必要があった。また、画像形成装置では、例えば、USBメモリーを取り外す場合、ユーザーによる明示的なアンマウント操作が行われた後(ユーザーによってUSBメモリーを取り外すためのキーが操作された後)に、USBメモリーのアンマウントが行われていた。さらに、画像形成装置では、例えば、USBメモリーのアンマウントが行われた後に再度マウントを行う場合、USBメモリーをいったん取り外した後、再度USBメモリーを装着する必要があった。
このため、USBメモリーのマウント及びアンマウントを自動的に行う装置が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−223699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載された装置では、明示的なアンマウント操作は必要ない。しかしながら、特許文献1に記載された装置では、USBメモリーのマウントが行われた状態か又はアンマウントが行われた状態かをユーザーが識別することができない。このため、特許文献1に記載された装置では、その装置がUSBメモリーにアクセスしている最中に、ユーザーによってUSBメモリーが取り外されることにより、データが損失する可能性がある。
【0006】
本発明は、ユーザーが外部記憶部のマウントを確実に認識できる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ジョブを発生させるよう制御するジョブ発生制御部と、着脱可能に外部記憶部が装着されるインターフェイス部と、外部記憶部にアクセスすることを承認する承認部と、前記インターフェイス部に装着された外部記憶部にアクセスすることが必要なジョブを前記ジョブ発生制御部が発生させる場合に、前記承認部が外部記憶部にアクセスすることについて承認すると、外部記憶部のマウントを行うマウント処理部と、を備える画像形成装置に関する。
【0008】
また、コピー機は、前記ジョブ発生制御部によって発生されたジョブが終了した場合に、外部記憶部のアンマウントを行うアンマウント処理部をさらに備えることが好ましい。
【0009】
また、コピー機は、前記マウント処理部によって外部記憶部のマウントが行われる場合、及び、前記アンマウント処理部によって外部記憶部のアンマウントが行われた場合に、それぞれ異なる報知を行う報知制御部をさらに備えることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザーが外部記憶部のマウントを確実に認識できる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】画像形成装置の一実施形態に係るコピー機の全体構成を説明するための図である。
【図2】コピー機の機能構成を示すブロック図である。
【図3】操作部について説明するための図である。
【図4】タッチパネルに表示されるリムーバブルメディア(USBメモリー)のアイコンについて説明するための図である。
【図5】コピー機(インターフェイス部)にリムーバブルメディア(USBメモリー)が装着された場合の動作について説明するためのフローチャートである。
【図6】リムーバブルメディア(USBメモリー)にアクセスするジョブが発生する場合の動作について説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して、本発明の画像形成装置の一実施形態に係るコピー機について説明する。まず、コピー機1の全体構成について説明する。図1は、画像形成装置の一実施形態に係るコピー機1の全体構成を説明するための図である。
【0013】
図1に示すように、本実施形態のコピー機1は、原稿搬送部10と、原稿読取部20と、用紙搬送部30と、画像形成部40と、転写部50と、定着部60とを備える。
原稿搬送部10は、ADF(Automatic Document Feeder)であり、原稿載置部11と、第1送りローラー12と、ガイド13と、タイミングローラー対14と、原稿排出部15とを備える。第1送りローラー12は、原稿載置部11に載置された原稿Gを1枚ずつ順にタイミングローラー対14に供給する。タイミングローラー対14は、原稿読取部20が原稿Gの画像を読み取るタイミングと、原稿Gの画像が原稿読取部20によって読み取られる位置(ガイド13が配置されている位置)に原稿Gを供給するタイミングとを合わせるために、原稿Gの搬送又は原稿Gの搬送停止を行う。ガイド13は、搬送された原稿Gを後述する第1読取面21aに導く。原稿排出部15は、原稿読取部20によって画像が読み取られた(ガイド13を通過した)原稿Gをコピー機本体2の外部に排出する。
原稿排出部15におけるコピー機本体2の外側には、原稿集積部16が形成される。原稿集積部16には、原稿排出部15から排出された原稿Gが積層して集積される。
【0014】
原稿読取部20は、第1読取面21aと、第2読取面22aとを備える。第1読取面21aは、ガイド13に対向して配置された第1コンタクトガラス21の上面に沿って形成され、原稿Gの画像を読み取る面となる。第2読取面22aは、第1読取面21aに隣接して(図1に示す場合では、第1読取面21aの右側の大部分に亘って)配置される。第2読取面22aは、原稿搬送部10を用いずに原稿Gの画像を読み取る場合に用いられる。第2読取面22aは、原稿Gが載置される第2コンタクトガラス22の上面に沿って形成され、原稿Gの画像を読み取る面となる。
【0015】
また、原稿読取部20は、照明部23と、第1ミラー24と、第2ミラー25と、第3ミラー26と、結像レンズ27と、撮像部28とをコピー機本体2の内部に備える。照明部23と第1ミラー24とは、それぞれ副走査方向Xに移動する。第2ミラー25と第3ミラー26とは、図1において照明部23及び第1ミラー24の左側に配置される。さらに、第2ミラー25及び第3ミラー26は、第1ミラー24と、第2ミラー25と、第3ミラー26と、結像レンズ27とを介した第1読取面21a又は第2読取面22aから撮像部28までの距離(光路長)を一定に保ちつつ、それぞれ副走査方向Xに移動する。
【0016】
照明部23は、原稿Gに光を照射する光源である。第1ミラー24、第2ミラー25及び第3ミラー26は、光路長を一定に保ちつつ、原稿Gによって反射された光を結像レンズ27に導くためのミラーである。結像レンズ27は、第3ミラー26から入射した光を撮像部28に結像させる。撮像部28は、入射された光を電気信号に変換することにより、結像された光像に基づいて画像データを得るための撮像素子であり、例えば、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサーである。
【0017】
用紙搬送部30は、第2送りローラー31と、第3送りローラー32と、レジストローラー対33と、用紙排出部34とを備える。第2送りローラー31は、給紙カセット36に収容される用紙T(画像形成媒体)を転写部50に供給する。第3送りローラー32は、手差しトレイ37に載置される用紙T(画像形成媒体)を転写部50に供給する。レジストローラー対33は、転写部50にトナー画像が到達するタイミングと、転写部50に用紙Tを供給するタイミングとを合わせるために、用紙Tの搬送又は用紙Tの搬送停止を行う。また、レジストローラー対33は、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正を行う。用紙排出部34は、トナー画像が定着された用紙Tをコピー機本体2の外部に排出する。
用紙排出部34におけるコピー機本体2の外側には、排紙集積部35が形成される。排紙集積部35には、用紙排出部34から排出された用紙Tが積層して集積される。
【0018】
画像形成部40は、トナー画像を形成するためのものであり、感光体ドラム41と、帯電部42と、レーザースキャナーユニット43と、現像器44と、クリーニング部45と、トナーカートリッジ46と、1次転写ローラー47と、中間転写ベルト48と、対向ローラー49とを備える。
感光体ドラム41(41a,41b,41c,41d)は、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエローそれぞれのトナー画像を形成するために、感光体又は像担持体として機能する。各感光体ドラム41a,41b,41c,41dの周囲には、感光体ドラム41の回転方向に沿って上流側から下流側へ順に、帯電部42と、レーザースキャナーユニット43と、現像器44と、クリーニング部45とが配置される。帯電部42は、感光体ドラム41の表面を帯電させる。レーザースキャナーユニット43は、感光体ドラム41の表面から離れて配置され、原稿読取部20によって読み取られた原稿Gに関する画像データに基づいて感光体ドラム41の表面を走査露光する。これにより、感光体ドラム41の表面には、露光された部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。現像器44は、感光体ドラム41の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させてトナー画像を形成する。クリーニング部45は、除電器(図示せず)によって感光体ドラム41の表面が除電された後のその表面に残るトナー等を除去する。
トナーカートリッジ46は、現像器44に供給される各色のトナーを収容する。トナーカートリッジ46と現像器44とは、トナー供給路(図示せず)により接続されている。
【0019】
1次転写ローラー47(47a,47b,47c,47d)は、中間転写ベルト48における各感光体ドラム41a,41b,41c,41dとは反対側にそれぞれ配置される。中間転写ベルト48は、画像形成部40及び転写部50を通過するベルトである。中間転写ベルト48の一部分は、各感光体ドラム41a,41b,41c,41dと各1次転写ローラー47a,47b,47c,47dとの間に挟み込まれ、各感光体ドラム41a,41b,41c,41dの表面に形成されたトナー画像が1次転写される。対向ローラー49は、環状形状の中間転写ベルト48の内側に配置され、中間転写ベルト48を図1に示す矢印A方向に進行させるための駆動ローラーである。
【0020】
転写部50は、2次転写ローラー51を備える。2次転写ローラー51は、中間転写ベルト48に関して対向ローラー49とは反対側に配置され、中間転写ベルト48の一部分を対向ローラー49との間に挟みこむ。さらに、2次転写ローラー51は、中間転写ベルト48に1次転写されたトナー画像を用紙Tに2次転写させる。
【0021】
定着部60は、加熱回転体61と、加圧回転体62とを備える。加熱回転体61と加圧回転体62とは、トナー画像が2次転写された用紙Tを挟み込んで、トナーを溶融及び加圧し、そのトナーを用紙Tに定着させる。
【0022】
次に、コピー機1の機能構成について説明する。図2は、コピー機1の機能構成を示すブロック図である。図3は、操作部70について説明するための図である。図4は、タッチパネル72に表示されるリムーバブルメディア(USBメモリー110)のアイコンについて説明するための図である。
【0023】
図2に示すように、コピー機1は、上述した構成要素(原稿搬送部10、原稿読取部20、用紙搬送部30、画像形成部40、転写部50及び定着部60)を備える。用紙搬送部30、画像形成部40、転写部50及び定着部60によりエンジン部3が構成される。なお、図1を用いて説明した構成要素については、その説明を省略する。
さらに、コピー機1は、上述した機能構成に加えて、操作部70と、記憶部80と、インターフェイス部100と、制御部90とを備える。
【0024】
図3に示すように、操作部70は、テンキー71、タッチパネル72、スタートキー73及びLED(Light Emitting Diode)74等を備える。テンキー71は、印刷部数等の数字を入力するために操作される。
タッチパネル72は、種々の機能(一例として、印刷倍率の設定機能や、複数のページを1枚の用紙Tに割り付ける機能(2in1等))が割り当てられた複数のキー(ボタン画像)等を表示する。タッチパネル72に表示されたキーは、種々の機能のうちのいずれかをコピー機1に実行させるために操作される。
スタートキー73は、印刷を実行させるために操作される。操作部70は、いずれかのキーが操作されることにより、このキーが操作されたことを表す信号を制御部90に供給する。
LED74は、種々の色の光を出射する。例えば、LED74は、緑色、黄色及び赤色のそれぞれの光を出射する。LED74は、出射する光の色の違いによって、後述するインターフェイス部100に装着された外部記憶部の状態をユーザーに提示する。
【0025】
図2に示すように、記憶部80は、ハードディスクや半導体メモリー等から構成される。記憶部80は、原稿読取部20によって読み取られた原稿Gに基づく画像データを記憶する。また、記憶部80は、コピー機1において利用される制御プログラム、及びこの制御プログラムによって利用されるデータ等を記憶する。
【0026】
インターフェイス部100には、着脱可能に外部記憶部が装着される。外部記憶部は、例えば、USBメモリー及びメモリーカード等のリムーバブルメディアである。したがって、インターフェイス部の具体例は、USBポート又はカードスロットである。なお、以下では、外部記憶部としてUSBメモリー110を例示して説明する。また、インターフェイス部100は、検知部101を備える。検知部101は、USBメモリー110がインターフェイス部100に装着されたことを検知する。
【0027】
制御部90は、原稿搬送部10、原稿読取部20、エンジン部3、操作部70等を制御する。
また、制御部90は、ジョブ発生制御部91と、承認部92と、マウント処理部93と、アンマウント処理部94と、報知制御部(表示制御部95及びLED制御部96)と、リスト作成部97と、を備える。
【0028】
ジョブ発生制御部91は、ジョブを発生させるよう制御する。ジョブは、例えば、原稿読取部20によって原稿Gの画像を読み取って、原稿Gの画像データをUSBメモリー110に記憶させるジョブ、及び、インターフェイス部100に装着されたUSBメモリー110に記憶される画像データに基づいて、エンジン部3によって用紙Tに画像を形成させるジョブ等である。したがって、ジョブ発生制御部91は、例えば、原稿Gの画像を読み取るよう原稿読取部20を制御し、及び、画像データに基づいて用紙に画像を形成するようエンジン部3を制御する。
【0029】
承認部92は、USBメモリー110にアクセスすることを承認する。例えば、原稿読取部20によって原稿Gの画像を読み取って、原稿Gの画像データをUSBメモリー110に記憶させるジョブをジョブ発生制御部91によって発生させる場合に、スタートキー73が操作されると、承認部92は、USBメモリー110にアクセスすること(USBメモリー110のマウントを行うこと)を承認する。
【0030】
また、承認部92は、後述する表示制御部95によってUSBメモリー110のマウント処理を行ってもよいか確認を求める画像(一例として、確認キー)をタッチパネル72に表示させることも可能である。この場合、ユーザーによってマウント処理を行うことの確認が行われた場合(例えば、上述した確認キーが操作(タッチ)された場合)に、承認部92は、USBメモリー110にアクセスすること(USBメモリー110のマウントを行うこと)を承認する。このように、例えば、確認キーの操作をユーザーに求める場合には、ユーザーは、確認キーを操作することにより、USBメモリー110のマウントが行われることを明確に認識することができる。よって、コピー機1は、USBメモリー110のアンマウントが行われる前に、USBメモリー110がインターフェイス部100から取り外されることにより、データが損失する可能性を低く抑えることができる。
【0031】
マウント処理部93は、インターフェイス部100に装着されたUSBメモリー110にアクセスすることが必要なジョブをジョブ発生制御部91が発生させる場合に、承認部92がUSBメモリー110にアクセスすることについて承認すると、USBメモリー110のマウントを行う。USBメモリー110のマウントが行われた後には、制御部90(具体的には、不図示の読出書込部)は、例えば、USBメモリー110にデータを書き込むことが可能になり、また、USBメモリー110からデータを読み出すことが可能になる。
【0032】
アンマウント処理部94は、ジョブ発生制御部91によって発生されたジョブが終了した場合に、USBメモリー110のアンマウントを行う。USBメモリー110のアンマウントが行われた後には、制御部90(具体的には、上述した読出書込部)は、USBメモリー110にデータを書き込むことができなくなり、また、USBメモリー110からデータを読み出すことができなくなる。また、USBメモリー110のアンマウントが行われた後には、USBメモリー110は、データの損失を生じることなく、インターフェイスから取り外されることが可能になる。
【0033】
報知制御部は、マウント処理部93によってUSBメモリー110のマウントが行われる場合、及び、アンマウント処理部94によってUSBメモリー110のアンマウントが行われた場合に、それぞれ異なる報知を行う。具体的には、報知制御部は、表示制御部95と、LED制御部96とを備える。
【0034】
表示制御部95は、検知部101によってインターフェイス部100にUSBメモリー110が装着されたことが検知された場合に、USBメモリー110のアイコン721をタッチパネル72に表示させる(図4参照)。ここで、表示制御部95は、USBメモリー110のマウントが行われていない状態では、USBメモリー110のアイコン721を第1の態様でタッチパネル72に表示させる(図4(A)参照)。また、USBメモリー110のマウントを行う場合には、表示制御部95は、USBメモリー110のアイコン721を第1の態様とは異なる第2の態様でタッチパネル72に表示させる(図4(B)参照)。また、USBメモリー110にアクセスするジョブが発生する場合には、表示制御部95は、USBメモリー110のアイコン721を第1の態様及び第2の態様とは異なる第3の態様でタッチパネル72に表示させる(図4(C)参照)。
【0035】
第1の態様は、USBメモリー110がインターフェイス部100から取り外されることが可能な状態を示すものであり、例えば、USBメモリー110のアイコン721を緑色で示すものである。また、第2の態様は、USBメモリー110のマウントが行われることを示すものである。詳細には、第2の態様は、USBメモリー110にアクセスするジョブが選択されてから、承認部92による承認が行われるまでの表示態様である。具体例としては、第2の態様は、USBメモリー110のアイコン721を黄色で示すものである。第3の態様は、USBメモリー110にアクセスするジョブが発生すること(USBメモリー110のマウントが行われること)を示すものである。詳細には、第3の態様は、承認部92による承認が行われてから、USBメモリー110のマウントが行われているときまでの表示態様である。具体例としては、第3の態様は、USBメモリー110のアイコン721を赤色で示すものである。
【0036】
したがって、表示制御部95は、マウント処理部93によってUSBメモリー110のマウントが行われる場合には、USBメモリー110のアイコン721を第2の態様又は第3の態様でタッチパネル72に表示させる。また、表示制御部95は、アンマウント処理部94によってUSBメモリー110のアンマウントが行われた場合には、USBメモリー110をインターフェイス部100から取り外すことが可能な状態になるため、USBメモリー110のアイコン721を第1の態様でタッチパネル72に表示させる。
【0037】
また、LED制御部96は、USBメモリー110のマウントが行われていない場合と、USBメモリー110のマウントが行われる場合と、USBメモリー110にアクセスするジョブが発生する(USBメモリー110のマウントが行われる)場合とで、LED74から出射される光の色を変化させる。例えば、LED制御部96は、USBメモリー110のマウントが行われていない場合では、第1の色(一例として緑色)の光をLED74から出射させる。また、LED制御部96は、USBメモリー110のマウントが行われる場合(第2の態様は、USBメモリー110にアクセスするジョブが選択されてから、承認部92による承認が行われるまでの間)では、第1の色とは異なる第2の色(一例として黄色)の光をLED74から出射させる。また、LED制御部96は、USBメモリー110にアクセスするジョブが発生する場合(承認部92による承認が行われてから、USBメモリー110のマウントが行われているときまでの間)では、第1の色及び第2の色とは異なる第3の色(一例として赤色)の光をLED74から出射させる。
【0038】
したがって、LED制御部96は、マウント処理部93によってUSBメモリー110のマウントが行われる場合には、LED74から第2の色又は第3の色を出射させる。また、LED制御部96は、アンマウント処理部94によってUSBメモリー110のアンマウントが行われた場合には、USBメモリー110をインターフェイス部100から取り出すことが可能な状態になるため、LED74から第1の色を出射させる。
【0039】
なお、コピー機1は、音を出力するスピーカー(図示せず)を備えることが好ましい。この場合、制御部90は、報知制御部として音出力制御部(図示せず)を備える。そして、音出力制御部は、USBメモリー110のマウントが行われる場合には、USBメモリー110をインターフェイス部100から取り出さないよう警告するための音や音声をスピーカーから出力させる。
【0040】
リスト作成部97は、USBメモリー110がインターフェイス部100に装着された後、マウント処理部93によってUSBメモリー110のマウントが行われた場合に、USBメモリー110に記録されるデータのリストを作成し、記憶部80に記憶する。
【0041】
次に、本実施形態のコピー機1におけるUSBメモリー110のマウント及びアンマウントの動作について説明する。まず、コピー機1(インターフェイス部100)にUSBメモリー110が装着された場合の動作について説明する。図5は、コピー機1(インターフェイス部100)にUSBメモリー110が装着された場合の動作について説明するためのフローチャートである。
【0042】
ステップST11において、検知部101は、USBメモリー110がインターフェイス部100に装着されたか否かを判断する。USBメモリー110がインターフェイス部100に装着されていない場合には、ステップST11の判断が再度行われる。USBメモリー110がインターフェイス部100に装着されている場合には、処理は、ステップST12に進む。
【0043】
ステップST12において、マウント処理部93は、USBメモリー110のマウント処理を実行する。これにより、USBメモリー110については、マウントが行われる。また、USBメモリー110のマウント処理に先立って、表示制御部95は、タッチパネル72にUSBメモリー110のアイコン721を第3の態様で表示させる。また、LED制御部96は、LED74から第3の色の光を出射させる。
【0044】
ステップST13において、リスト作成部97は、USBメモリー110に記憶されるデータ(画像データ)に関してのリストを作成して、記憶部80に記憶させる。
【0045】
ステップST14において、アンマウント処理部94は、USBメモリー110のアンマウント処理を実行する。これにより、USBメモリー110については、アンマウントが行われる。また、USBメモリー110のアンマウントが行われた場合には、表示制御部95は、タッチパネル72にUSBメモリー110のアイコン721を第1の態様で表示させる。また、LED制御部96は、LED74から第1の色の光を出射させる。
【0046】
USBメモリー110のアンマウントが行われた後は、USBメモリー110は、データの損失を生じることなく、インターフェイス部100から取り外されることが可能になる。また、USBメモリー110のアンマウントが行われた後に、記憶部80に記憶されるデータ(画像データ)のリストが必要になった場合には、ステップST13にて作成されたリストが利用される。これにより、リストを得るために、USBメモリー110のマウントを行う必要がなくなる。
【0047】
次に、USBメモリー110にアクセスするジョブが発生する場合の動作について説明する。図6は、USBメモリー110にアクセスするジョブが発生する場合の動作について説明するための図である。なお、第2の動作に先立って、USBメモリー110がインターフェイス部100に装着されている。
【0048】
ステップST21において、制御部90は、USBメモリー110にアクセスするジョブが選択されたことを受け付ける。例えば、タッチパネル72に表示されるキーが操作されることに基づいて、原稿読取部20によって原稿Gの画像を読み取ること、及び読み取った画像(画像データ)をUSBメモリー110に記憶させることが選択された場合には、制御部90は、原稿読取部20によって原稿Gの画像を読み取って、画像データをUSBメモリー110に記憶させるジョブの選択を受け付ける。
【0049】
ステップST22において、表示制御部95及びLED制御部96は、第1の警告を行う。具体的には、表示制御部95は、タッチパネル72に表示されるUSBメモリー110のアイコン721を第1の態様から第2の態様に移行させることにより、ユーザーに対して警告を行う。また、LED制御部96は、LED74から出射される光を第1の色から第2の色に変えることにより、ユーザーに対して警告を行う。
【0050】
ステップST23において、承認部92は、USBメモリー110にアクセスすること(USBメモリー110のマウントを行うこと)が承認されたか否かを判断する。例えば、承認部92は、スタートキー73が操作されたか否かを判断する。また、タッチパネル72に確認キーが表示される場合には、承認部92は、USBメモリー110にアクセスすることの確認キーが操作されたか否かを判断する。承認されていない場合には、ステップST23の処理が再度行われる。承認された場合には、処理は、ステップST24に進む。
【0051】
ステップST24において、表示制御部95及びLED制御部96は、第2の警告を行う。具体的には、表示制御部95は、タッチパネル72に表示されるUSBメモリー110のアイコン721を第2の態様から第3の態様に移行させることにより、ユーザーに対して警告を行う。また、LED制御部96は、LED74から出射される光を第2の色から第3の色に変えることにより、ユーザーに対して警告を行う。
【0052】
ステップST25において、マウント処理部93は、USBメモリー110のマウント処理を行う。
【0053】
ステップST26において、ジョブ発生制御部91は、ステップST21にて選択されたジョブを実行させる。例えば、ジョブ発生制御部91は、原稿読取部20によって原稿Gの画像を読み取らせて、読み取った画像に対応する画像データをUSBメモリー110に記憶させる。
【0054】
ステップST27において、ジョブ発生制御部91は、ステップST26にて実行させたジョブが終了したか否かを判断する。ジョブが終了していない場合(No)には、ステップST27の判断が再度行われる。ジョブが終了した場合には、処理は、ステップST28に進む。
【0055】
ステップST28において、アンマウント処理部94は、USBメモリー110のアンマウント処理を行う。USBメモリー110のアンマウントが行われた後には、表示制御部95は、USBメモリー110のアイコン721の表示を第3の態様から第1の態様に移行させる。また、LED制御部96は、LED74から出射される光を第3の色から第1の色に変える。
ステップST28の後には、処理は、終了する。
【0056】
以上説明したように、本実施形態のコピー機1によれば、以下の効果が奏される。
すなわち、本実施形態のコピー機1は、ジョブを発生させるよう制御するジョブ発生制御部91と、着脱可能にUSBメモリー110が装着されるインターフェイス部100と、USBメモリー110にアクセスすることを承認する承認部92と、インターフェイス部100に装着されたUSBメモリー110にアクセスすることが必要なジョブをジョブ発生制御部91が発生させる場合に、承認部92がUSBメモリー110にアクセスすることについて承認すると、USBメモリー110のマウントを行うマウント処理部93と、を備える。
【0057】
これにより、USBメモリー110へのアクセスが必要なときのみにUSBメモリー110のマウントが行われるため、ユーザーは、USBメモリー110のマウントが行われるまでUSBメモリー110を自由に取り外すことができる。すなわち、コピー機は、データの損失を防ぐことができる。また、USBメモリー110へのアクセスが必要な場合には、ユーザーは、インターフェイス部100に装着されているUSBメモリー110をいったん取り外してから再度装着する行為を必要としない。
【0058】
また、コピー機1は、ジョブ発生制御部91によって発生されたジョブが終了した場合に、USBメモリー110のアンマウントを行うアンマウント処理部94をさらに備える。これにより、ユーザーは、USBメモリー110を取り外す場合に、明示的なアンマウント操作を必要としない。よって、コピー機1は、USBメモリー110が取り外されるときに、データの損失が生じる可能性を最小限に留めることができる。
【0059】
また、コピー機1は、マウント処理部93によってUSBメモリー110のマウントが行われる場合、及び、アンマウント処理部94によってUSBメモリー110のアンマウントが行われた場合に、それぞれ異なる報知を行う表示制御部95及びLED制御部96をさらに備える。これにより、コピー機1は、USBメモリー110をインターフェイス部100から取り外すことができる状態か、USBメモリー110をインターフェイス部100から取り外すことができない状態かをユーザーに示すことができる。すなわち、ユーザーは、USBメモリーのマウントを確実に認識することができる。
【0060】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されることはなく、種々の形態で実施することができる。
本実施形態のコピー機1は、カラーコピー機であるが、この形態に限定されることはなく、モノクロコピー機であってもよい。
また、本実施形態のコピー機1は、中間転写ベルト48を介して用紙Tにトナー画像を転写している(間接転写方式)が、この形態に限定されることはなく、感光体ドラムに形成されたトナー画像を直接に用紙Tに転写してもよい(直接転写方式)。
また、本実施形態のコピー機1は、用紙Tの片面を印刷する構成であるが、これに限定されることはなく、用紙の両面を印刷する構成であってもよい。
【0061】
また、本発明の画像形成装置は、上述したコピー機1に限定されることはない。すなわち、本発明の画像形成装置は、コピー機能、ファクシミリ機能、プリンター機能及びスキャナー機能を備える複合機であってもよく、ファクシミリやプリンターであってもよい。
また、本発明の画像形成装置によってトナー画像が定着される画像形成媒体は用紙Tに限定されることはなく、例えば、OHP(オーバーヘッドプロジェクター)シート等のフィルムシートであってもよい。
【符号の説明】
【0062】
1…コピー機(画像形成装置)、91…ジョブ発生制御部、92…承認部、93…マウント処理部、94…アンマウント処理部、95…表示制御部(報知制御部)、96…LED制御部(報知制御部)、100…インターフェイス部、110…USBメモリー(外部記憶部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジョブを発生させるよう制御するジョブ発生制御部と、
着脱可能に外部記憶部が装着されるインターフェイス部と、
外部記憶部にアクセスすることを承認する承認部と、
前記インターフェイス部に装着された外部記憶部にアクセスすることが必要なジョブを前記ジョブ発生制御部が発生させる場合に、前記承認部が外部記憶部にアクセスすることについて承認すると、外部記憶部のマウントを行うマウント処理部と、
を備える画像形成装置。
【請求項2】
前記ジョブ発生制御部によって発生されたジョブが終了した場合に、外部記憶部のアンマウントを行うアンマウント処理部をさらに備える
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記マウント処理部によって外部記憶部のマウントが行われる場合、及び、前記アンマウント処理部によって外部記憶部のアンマウントが行われた場合に、それぞれ異なる報知を行う報知制御部をさらに備える
請求項2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−97017(P2013−97017A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236793(P2011−236793)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】