説明

画像形成装置

【課題】オプションユニットが装置本体に確実に連結されていない状態での活電接続による不具合の発生を防止できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】装置本体100は、第1電気コネクター121に接続されるコネクター側接点172と、電源部123に接続される電源側接点171とを備え、第1電気コネクター121は、第2電気コネクター321に対して接近又は離間する方向に移動可能に構成され、第2電気コネクター321に接近する方向に移動付勢力が発現されている。第2電気コネクター321を第1電気コネクター121に差し込んで第1電気コネクター121を移動付勢力に抗して押圧して、オプションユニット300を装置本体100に連結した状態では、コネクター側接点172と電源側接点171とが当接して電気的に接続され、その他の状態では、コネクター側接点172と電源側接点171とが当接しないで電気的に接続されないように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コピー機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
コピー機等の画像形成装置においては、画像形成部を有する装置本体の下部側に、用紙を収容する給紙カセットを備えているものも一般的である。
このような画像形成装置において、例えば、更に種類の異なる複数の用紙を取り扱えるように、給紙カセットを有する給紙増設ユニット等のオプションユニットが、装置本体に対して連結又は分離可能に構成されている画像形成装置が存在する。
【0003】
オプションユニット側の駆動部(給紙用駆動部など)を、装置本体側の画像形成部と連動して動作させるためには、装置本体側に備えられた電気コネクターとオプションユニット側に備えられた電気コネクターとを電気的に接続させる必要がある。
【0004】
装置本体に対してオプションユニットを組み付けるにあたっては、装置本体とオプションユニットとの物理的な連結及び電気コネクター同士の差し込みによる電気的な接続が必要である。
装置本体側の電気コネクターに接続される電源部をオンの状態としたままで、オプションユニットを装置本体に連結し且つ電気コネクター同士を差し込んで接続(一般的に「活電接続」という。)すると、オプションユニット側に瞬間的に大電流(突入電流)が流れ込み、オプションユニット側の駆動部が破損したり、故障したりする等の不具合を生じる可能性がある。
【0005】
このような活電接続による不具合の発生を防ぐために、オプションユニット側の電気コネクターを、装置本体側の電気コネクターに差し込まれて電気的に接続される前にグラント接地させて電流を逃がすように構成されている電気コネクターを使用する方法がある。しかし、この方法は、特殊な電気コネクターを使用することが前提であって、汎用性に乏しい。
【0006】
そこで、オプションユニットと装置本体との間に、オプションユニットを装置本体に装着(連結)するときにオプションユニットへの通電をオフにするスイッチを設け、装置本体に対するオプションユニットの装着に伴う電気コネクター同士の差し込みの後にスイッチをオンにすることにより、活電接続を防ぐようにした画像形成装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、オプションユニット側の電気コネクターと装置本体側の電気コネクターとが正常に差し込まれて接続されたか否かを検出する光センサーを設け、この光センサーが所定レベル以上の反射光を検出した場合に、装置本体側の電源部からオプションユニット側への電流の供給を許容するようにした装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2004−266901号公報
【特許文献2】特開平8−124648号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1や特許文献2に開示される活電接続の防止手段においては、通電用のスイッチや光センサーを要するだけでなく、スイッチや光センサーに接続された制御用回路を別途、設ける必要がある。そのため、装置全体の構成が複雑となり、コストが増加するという問題があった。
【0009】
本発明は、装置全体の構成が簡単で且つコストを抑制でき、オプションユニットが装置本体に確実に連結されていない状態での活電接続による破損や故障等の不具合の発生を防止することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、画像形成部、第1電気コネクター及び電源部を有する装置本体と、前記第1電気コネクターに対して差し込み及び抜き取り可能な第2電気コネクターを有し、前記装置本体に対して連結又は分離可能なオプションユニットであって、前記第1電気コネクターに前記第2電気コネクターが差し込まれ且つ前記装置本体に連結された状態において前記装置本体の前記電源部から前記第1電気コネクター及び前記第2電気コネクターを介して駆動用の電流が供給されるオプションユニットと、を備える画像形成装置であって、前記装置本体は、前記第1電気コネクターに接続されるコネクター側接点と、前記電源部に接続される電源側接点と、を備え、前記第1電気コネクターは、前記第2電気コネクターに対して接近又は離間する方向に移動可能に構成されていると共に、前記第2電気コネクターに接近する方向に移動付勢力が発現されており、前記第2電気コネクターを前記第1電気コネクターに差し込んで前記第1電気コネクターを前記移動付勢力に抗して押圧して、前記オプションユニットを前記装置本体に連結した状態において、前記コネクター側接点と前記電源側接点とが当接して電気的に接続され、その他の状態においては、前記コネクター側接点と前記電源側接点とが当接しないで電気的に接続されないように構成される画像形成装置に関する。
【0011】
また、前記第2電気コネクターが前記第1電気コネクターに差し込まれているが、前記オプションユニットが前記装置本体に連結されていない状態においては、前記コネクター側接点と電源側接点とが当接しないで電気的に接続されないように構成されていることが好ましい。
【0012】
また、前記コネクター側接点と前記電源側接点とが当接して電気的に接続されているときに、その電気的な接続を検出可能に構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、装置全体の構成が簡単で且つコストを抑制でき、オプションユニットが装置本体に確実に連結されていない状態での活電接続による破損や故障等の不具合の発生を防止することができる画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の画像形成装置の第1実施形態としてのコピー機1における各構成要素の配置を説明するための左側面図である。
【図2】装置本体側ケース110と増設ユニット側ケース310とが上下方向に離間し分離された状態の斜視図である。
【図3】装置本体側ケース110と増設ユニット側ケース310とが上下方向に離間し分離された状態の要部の説明図である。
【図4】装置本体側ケース110が増設ユニット側ケース310に積層して配置されて連結された状態の要部の説明図である。
【図5】画像形成本体105と増設ユニット300とが分離されている状態における接点機構170の動作状態を示す模式図である。
【図6】画像形成本体105が増設ユニット300に連結されている途中の状態における接点機構170の動作状態を示す模式図である。
【図7】画像形成本体105と増設ユニット300とが連結された状態における接点機構170の動作状態を示す模式図である。
【図8】本発明の第2実施形態における接点機構170であって、画像形成本体105と増設ユニット300とが分離されている状態における接点機構170の動作状態を示す模式図である。
【図9】第2実施形態における接点機構170であって、画像形成本体105と増設ユニット300とが連結された状態における接点機構170の動作状態を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1により、画像形成装置の第1実施形態としてのコピー機1における全体構造を説明する。図1は、本発明の画像形成装置の第1実施形態としてのコピー機1における各構成要素の配置を説明するための左側面図である。
【0016】
図1に示すように、本実施形態のコピー機1は、装置本体としてのコピー機本体100と、コピー機本体100の上下方向Zの下側に配置され且つコピー機本体100に増設されるオプションユニットとしての増設ユニット300と、を備える。増設ユニット300は、シート状の画像形成媒体である用紙Tを後述の画像形成本体105に給紙可能に収容するユニットである。増設ユニット300は、ユーザーの要望等により、適宜、コピー機本体100に増設される。
【0017】
図1に示すように、コピー機本体100は、画像読取装置200と、画像形成本体105とを備える。
画像読取装置200は、画像読取部201と、画像読取部201の上下方向Zの上側に配置され且つ画像読取部201に原稿G(シート材)を搬送するシート材給送装置700と、を備える。
【0018】
図1に示すように、シート材給送装置700は、給送機構筐体701と、原稿載置部710と、原稿集積部720と、中間トレイ730とを備える。
給送機構筐体701は、シート材給送装置700における給送機構が収納された筐体である。原稿載置部710は、画像が読み取られる前の原稿G(シート材)が載置される部分である。原稿集積部720は、原稿載置部710の上下方向Zの下側に位置し、所定の画像読取位置を通過した原稿Gが集積される部分である。
【0019】
中間トレイ730は、原稿載置部710と原稿集積部720との間に配置され、原稿載置部710と原稿集積部720との間の空間を原稿集積部720側の第1空間と原稿載置部710側の第2空間とに仕切るトレイである。
【0020】
画像読取部201は、光源を含む照明部と、光路を形成する複数のミラーと、結像レンズと、読取手段としてのCCDと、CCDにより読み取られた画像情報に対して所定の処理をすると共に画像情報を画像形成本体105側に出力させるCCD基板と(いずれも不図示)、を備える。
シート材給送装置700において、画像読取位置に搬送された原稿Gに形成された画像は、画像読取部201のCCDにより読み取られる。
【0021】
図1に示すように、画像形成本体105は、画像読取装置200(画像読取部201)の上下方向Zの下側に配置される。
画像形成本体105は、所定の画像情報に基づいて用紙Tに所定の画像を形成する画像形成部GKと、用紙Tを画像形成部GKに給紙すると共に画像が形成された用紙Tを排紙する給排紙部KHとを有する。
また、画像形成本体105は、その外形を構成すると共に画像形成部GKや給排紙部KHを収容する装置本体側ケース110を有する。
【0022】
図1に示すように、画像形成部GKは、感光体ドラム2と、帯電部10と、レーザースキャナーユニット4と、現像器16と、トナーカートリッジ5と、トナー供給装置6と、ドラムクリーニング装置11と、転写ローラー8と、定着装置9とを備える。
また、給排紙部KHは、給紙カセット52と、手差しトレイ65と、レジストローラー対80と、用紙Tの搬送路Lとを備える。
【0023】
感光体ドラム2は、円筒形状の部材からなり、像担持体として機能する。感光体ドラム2は、図1の紙面に対して垂直な回転軸を中心に回転可能な態様で画像形成本体105に配置される。感光体ドラム2の表面には、静電潜像が形成される。
【0024】
帯電部10は、感光体ドラム2の上下方向Zの上側(上方)に配置される。帯電部10は、感光体ドラム2の表面を一様に正(プラス極性)帯電させる。
【0025】
レーザースキャナーユニット4は、感光体ドラム2の上下方向Zの上側(上方)に感光体ドラム2から離間して配置される。レーザースキャナーユニット4は、不図示のレーザー光源、ポリゴンミラー、ポリゴンミラー駆動用モーター等を有して構成される。
【0026】
レーザースキャナーユニット4は、画像読取装置200から出力された画像情報に基づいて、感光体ドラム2の表面を走査露光する。レーザースキャナーユニット4により走査露光されることによって、感光体ドラム2の表面に帯電した電荷が除去される。これにより、感光体ドラム2の表面に静電潜像が形成される。
【0027】
現像器16は、感光体ドラム2の前方(図1における右側)に配置される。現像器16は、感光体ドラム2に形成された静電潜像に単色(通常はブラック)のトナー画像を現像する。現像器16は、感光体ドラム2に対向して配置可能な現像ローラー17とトナー攪拌用の攪拌ローラー18とを有して構成される。
【0028】
トナーカートリッジ5は、現像器16に供給されるトナーを収容する。
トナー供給装置6は、トナーカートリッジ5に収容されたトナーを、現像器16に供給する。
【0029】
ドラムクリーニング装置11は、感光体ドラム2の後方(図1における左側)に配置される。ドラムクリーニング装置11は、感光体ドラム2の表面に残留したトナーや付着物を除去する。
【0030】
転写ローラー8は、感光体ドラム2の表面に現像されたトナー画像を用紙Tに直接的に転写させる。転写ローラー8には、不図示の電圧印加手段により、感光体ドラム2に現像されたトナー画像を用紙Tに転写させるための転写バイアスが印加される。
【0031】
なお、感光体ドラム2の表面に現像されたトナー画像は、中間転写ベルト等を介して、用紙Tに間接的に転写させることもできる。
【0032】
転写ローラー8は、感光体ドラム2に当接される当接位置と、感光体ドラム2から離間する離間位置とに移動可能に構成される。詳細には、転写ローラー8は、感光体ドラム2に現像されたトナー画像を用紙Tに転写させる場合には当接位置に移動され、他の場合には離間位置に移動される。
ここで、用紙Tは、感光体ドラム2と転写ローラー8とによって挟み込まれ、感光体ドラム2の表面(トナー画像が現像された側)に押し当てられる。このようにして転写部としての転写ニップNが形成され、感光体ドラム2に現像されたトナー画像は、用紙Tに転写される。
【0033】
定着装置9は、用紙Tに転写されたトナー画像を構成するトナーを溶融させて、用紙Tに定着させる。定着装置9は、ヒーターにより加熱される加熱ローラー9aと、加熱ローラー9aに圧接される加圧ローラー9bと、を備える。加熱ローラー9aと加圧ローラー9bとは、トナー画像が転写された用紙Tを挟持するようにして搬送する。用紙Tが加熱ローラー9aと加圧ローラー9bとの間に挟持されるように搬送されることによって、用紙Tに転写されたトナーは、溶融されると共に用紙Tの表面に定着される。
【0034】
給紙カセット52は、画像形成本体105の下部(上下方向Zにおける下側)に配置される。給紙カセット52は、画像形成本体105の前側(図1における右側)に水平方向に引き出し可能に配置される。給紙カセット52は、用紙Tが載置される載置板60を備えている。載置板60に用紙Tが積層された状態で、給紙カセット52には、用紙Tが収容される。カセット給紙部51は、給紙カセット52の用紙送り出し側端部(図1における右側端部)に配置される。カセット給紙部51は、給紙カセット52に収容された用紙Tを搬送路Lに送り出す。
【0035】
カセット給紙部51は、載置板60に載置された用紙Tを取り出す前送りコロ61と、用紙Tを1枚ずつ搬送路Lに送り出すローラー対63とからなる重送防止機構を備える。
【0036】
カセット給紙部51又は手差し給紙部64(後述)と排紙部50との間には、用紙Tを搬送する搬送路Lが形成される。搬送路Lは、カセット給紙部51から第1合流部P1までの第1搬送路L1と、第1合流部P1からレジストローラー対80までの第2搬送路L2と、レジストローラー対80から転写ローラー8までの第3搬送路L3と、転写ローラー8から定着装置9までの第4搬送路L4と、定着装置9から分岐部P3までの第5搬送路L5と、分岐部P3から排紙部50までの第6搬送路L6と、を有する。
【0037】
また、搬送路Lは、手差しトレイ65(後述)から第1合流部P1までの第7搬送路L7を有する。第1合流部P1は、カセット給紙部51から用紙Tを搬送する第1搬送路L1と、手差しトレイ65から用紙Tを搬送する第7搬送路L7との合流部である。
【0038】
また、本実施形態の搬送路Lは、カセット給紙部51から第1合流部P1までの第1搬送路L1から増設ユニット300側に延長して形成され、増設ユニット300から給紙される用紙Tを搬送路L1に搬送する増設ユニット用搬送路L8を有する。
【0039】
第2搬送路L2の途中には、第2合流部P2が配置される。更に、搬送路Lは、分岐部P3から第2合流部P2までの戻し搬送路Lbを有する。第2合流部P2は、第2搬送路L2と戻し搬送路Lbとの合流部である。
【0040】
ここで、転写ローラー8における用紙Tの搬送方向の上流側(図1における右側)には、レジストローラー対80が配置される。レジストローラー対80は、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正や、トナー画像とのタイミング調整を行うためのローラー対である。
【0041】
戻し搬送路Lbは、用紙Tの両面印刷を行う際に、既に印刷されている面とは反対面(非印刷面)を感光体ドラム2に対向させるために設けられる搬送路である。
【0042】
戻し搬送路Lbによれば、分岐部P3から排紙部50側に搬送された用紙Tを表裏反転させて第2搬送路L2に戻すことができる。戻し搬送路Lbにより表裏反転された用紙Tの非印刷面には、感光体ドラム2により、所定のトナー画像が転写される。
【0043】
画像形成本体105の前面側(図1における右側)であって給紙カセット52の上方には、手差し給紙部64が設けられる。手差し給紙部64は、手差しトレイ65と、給紙コロ66とを備える。手差しトレイ65は、その基端部において、第7搬送路L7の入口近傍に回動自在(開閉自在)に取り付けられる。手差しトレイ65は、その閉状態において、画像形成本体105の前面の一部を構成する。給紙コロ66は、手差しトレイ65に載置された用紙Tを取り出し、第7搬送路L7に向けて送り出す。
【0044】
手差し給紙部64は、開状態の手差しトレイ65に載置された用紙Tを、第7搬送路L7及び第1合流部P1を介して、第2搬送路L2に給紙する。
【0045】
第6搬送路L6における端部には、排紙部50が形成される。排紙部50は、画像形成本体105における上方側に配置される。排紙部50は、画像形成本体105の前方(図1における右方)に向けて開口している。排紙部50は、定着装置9によりトナーが定着された用紙Tを画像形成本体105の外部に排紙する。
【0046】
排紙部50における開口側には、排紙集積部M1が形成される。排紙集積部M1は、画像形成本体105における上面(外面)に形成される。排紙集積部M1は、画像形成本体105における上面が下方(上下方向Zの下側)に窪んで形成された部分である。排紙集積部M1の底面は、画像形成本体105における上面の一部を構成する。排紙集積部M1には、排紙部50から排紙され且つ所定画像が転写された用紙Tが、積層して集積される。
【0047】
画像形成本体105は、電源部123(図5から図7参照)と、CPU122やメモリーが搭載されると共に所定の回路が形成された回路基板120(図5から図7参照)と、回路基板120に電気的に接続された第1電気コネクター121と、を有する。
装置本体側ケース110は、画像形成本体105の外形を形成するケース体である。装置本体側ケース110は、上述の通り、画像形成部GKや給排紙部KHを収容する。画像形成本体105の下面を第1面111という。
【0048】
次に、増設ユニット300について説明する。増設ユニット300は、上面である第2面311が画像形成本体105の第1面111に対向して配置されるように、画像形成本体105の上下方向Zの下側に積層して配置される。増設ユニット300は、後述する連結機構600により、画像形成本体105に対して連結又は分離可能に構成される。
【0049】
増設ユニット300は、上下方向Zに(2段になるよう)並んだ給紙カセット52、52を備える。増設ユニット300は、給紙カセット52、52に対応して配置されるカセット給紙部51、51を備える。
また、増設ユニット300は、カセット給紙部51、51から繰り出される用紙Tを、画像形成本体105側の増設ユニット用搬送路L8に送り出す連絡搬送路L9を有する。
また、増設ユニット300は、カセット給紙部51、51を制御するための電子部品や回路を有する回路基板(不図示)と、この回路基板に電気的に接続される第2電気コネクター321を有する。
【0050】
連結機構600により画像形成本体105に連結される増設ユニット300において、増設ユニット300側の第2電気コネクター321は、画像形成本体105側の第1電気コネクター121に対して差し込み及び抜き取りが可能である。第2電気コネクター321は、第1電気コネクター121に差し込むことにより、後述する接点機構170を介して、第1電気コネクター121に電気的に接続される。
【0051】
増設ユニット300は、その外形を形成する増設ユニット側ケース310を有する。
増設ユニット側ケース310は、給紙カセット52、52と、カセット給紙部51、51とを収容すると共に、第2面311に第2電気コネクター321を備える。
【0052】
次に、連結機構600について説明する。図2は、装置本体側ケース110と増設ユニット側ケース310とが上下方向に離間し分離された状態の斜視図である。図3は、装置本体側ケース110と増設ユニット側ケース310とが上下方向に離間し分離された状態の要部の説明図である。図4は、装置本体側ケース110が増設ユニット側ケース310に積層して配置されて連結された状態の要部の説明図である。
【0053】
図2から図4に示すように、連結機構600は、画像形成本体105側に配置される第1連結機構610と、増設ユニット300側に配置される第2連結機構620と、を有する。
【0054】
第1連結機構610は、画像形成本体105側の第1電気コネクター121(図5から図7参照)と、装置本体側ケース110に形成される第1位置決め用孔部131と、第2位置決め用孔部132と、第1可動部材用孔部133と、第2電気コネクター用孔部134と、を有する。
ここで、第1位置決め用孔部131と、第2位置決め用孔部132と、第1可動部材用孔部133と、第2電気コネクター用孔部134とは、装置本体側ケース110における底板112に形成される貫通孔部である。底板112は、第1面111を有する板状の部材である。第1面111は、装置本体側ケース110の下面を構成する面であって、増設ユニット側ケース310の第2面311に対向して配置される面である。
【0055】
第1位置決め用孔部131は、後述の第2連結機構620の第1位置決めピンが挿入(嵌合)する円形の貫通孔である。
第2位置決め用孔部132は、後述の第2連結機構620の第2位置決めピンが挿入(嵌合)する円形の貫通孔である。第2位置決め用孔部132は、図2から図4に示すように、第1位置決め用孔部131から所定距離だけ離間して形成される。
第1可動部材用孔部133は、増設ユニット側ケース310に取り付けられた可動部材410が挿通可能な角形の貫通孔である。第1可動部材用孔部133は、第1位置決め用孔部131と第2位置決め用孔部132との間に形成される。
【0056】
第2電気コネクター用孔部134は、増設ユニット側ケース310に取り付けられた増設ユニット300側の第2電気コネクター321が挿通可能な角形の貫通孔である。
第2電気コネクター用孔部134は、第1位置決め用孔部131と第2位置決め用孔部132との間に、第1可動部材用孔部133と並んで形成される。この第2電気コネクター用孔部134は、増設ユニット側ケース310に取り付けられた増設ユニット300側の第2電気コネクター321が挿通可能であると共に、後述する規制部材440が挿通不可の貫通孔である。第2電気コネクター用孔部134は、増設ユニット300側の第2電気コネクター321の外形寸法よりも僅かに大きな寸法に形成されている。
【0057】
図2から図4に示すように、第2連結機構620は、第1位置決めピン341と、第2位置決めピン342と、第2可動部材用孔部343と、第2電気コネクター用孔部344と、可動部材410と、支持部材420と、連動部材430と、付勢部材460とを備える。
第1位置決めピン341及び第2位置決めピン342は、増設ユニット側ケース310における天板312の第2面311側に、積層方向Zの上方に向けて突出して配置される。
また、第2可動部材用孔部343及び第2電気コネクター用孔部344は、天板312に形成される。
また、支持部材420は、増設ユニット側ケース310に取り付けられる。連動部材430は、支持部材420に取り付けられる。また、可動部材410及び規制部材440は、連動部材430に取り付けられる。
【0058】
第1位置決めピン341は、画像形成本体105側の第1位置決め用孔部131に対応した位置に第2面311から上下方向Zの上側に延びるように配置されている。第1位置決めピン341は、第1位置決め用孔部131を挿通することで、装置本体側ケース110と増設ユニット側ケース310とを位置決めする。
第1位置決めピン341の外径は、第1位置決め用孔部131の内径よりも僅かに小さく設定される。また、第1位置決めピン341は、第1位置決め用孔部131への挿入が容易になるように、先端部にテーパー341aを有する。
【0059】
第2位置決めピン342は、画像形成本体105側の第2位置決め用孔部132に対応した位置に第2面311から上下方向Zの上側に延びるように配置されている。第2位置決めピン342は、第2位置決め用孔部132に挿通することで、装置本体側ケース110と増設ユニット側ケース310とを位置決めする。
第2位置決めピン342の外径は、第2位置決め用孔部132の内径よりも僅かに小さく設定される。また、第2位置決めピン342は、第2位置決め用孔部132への挿入が容易になるように先端部にテーパー342aを有する。
【0060】
第2可動部材用孔部343は、天板312に形成される四角形状の貫通孔部である。第2可動部材用孔部343は、画像形成本体105側の第1可動部材用孔部133に対応した位置に形成される。
第2可動部材用孔部343には、可動部材410が、画像形成本体105と増設ユニット300との積層方向Zに移動可能に挿通される。
【0061】
第2電気コネクター用孔部344は、天板312に形成される四角形状の貫通孔部である。第2可動部材用孔部343は、画像形成本体105側の第2電気コネクター用孔部134に対応した位置に形成される。
第2電気コネクター用孔部344には、第2電気コネクター321及び規制部材440が、画像形成本体105と増設ユニット300との積層方向Zに移動可能に挿通される。
【0062】
第2電気コネクター用孔部344は、上述の通り、第2電気コネクター321だけでなく、規制部材440も挿通可能に形成される。このため、第2電気コネクター用孔部344は、画像形成本体105側の第2電気コネクター用孔部134よりも開口面積(断面積)が大きくなるように形成される。
【0063】
支持部材420は、増設ユニット側ケース310の天板312及び側壁板313に固定された構造部材である。本実施形態においては、支持部材420は、規制部材440が積層方向Zに沿って移動可能に、規制部材440の周囲を囲う略箱型構造に形成されている。
【0064】
図3及び図4に示すように、連動部材430は、その長手方向両端部の中間位置において、連結ピン433により、支持部材420に回動可能に連結される。
連動部材430は、その一端部において可動部材410に連結されると共に、その他端部において規制部材440に連結されている。連動部材430が連結ピン433を回転支点として回動したときに、可動部材410が積層方向Zの一方側に直線的に移動すると共に、規制部材440が積層方向Zの他方側に直線的に移動するように、連動部材430は、可動部材410及び規制部材440それぞれと連結される。
連動部材430と可動部材410とは、カムピン511とカムピン511が係合するカム溝512とからなるカム構造を介して連結される。また、連動部材430と規制部材440とは、カムピン501及びカムピン501に挿通されるカム長孔500からなるカム構造により連結される。
【0065】
図3及び図4に示すように、可動部材410は、第2可動部材用孔部343に積層方向Zに沿って移動可能に挿通され、可動部材410の一部が第2面311から突出するように、増設ユニット側ケース310に配置される。
【0066】
可動部材410は、第1位置決めピン341が第1位置決め用孔部131に挿通されると共に、第2位置決めピン342が第2位置決め用孔部132に挿通された状態において、第1可動部材用孔部133に挿通可能な位置に配置されている。
【0067】
図3及び図4に示すように、規制部材440は、第2電気コネクター用孔部344に挿通され、規制部材440の一部(先端部441)が第2面311から所定の高さまで突出するように配置される。
規制部材440は、第2電気コネクター用孔部344に挿通されると共に、第2電気コネクター用孔部344に挿通した状態で積層方向Zに移動可能に構成される。
また、規制部材440は、上述の通り、第2電気コネクター用孔部134には挿通されない。言い換えると、規制部材440は、第2電気コネクター用孔部134の周縁部分により、積層方向ZにおけるZ1側に押し下げられるようにして移動される部材である。
【0068】
規制部材440は、上述のカム構造により、連動部材430における回動に連動して積層方向Z(上下方向Z)に移動するように、連動部材430に連結される。
また、規制部材440は、連動部材430を介して可動部材410に連結される。つまり、規制部材440は、連動部材430を介して可動部材410を移動させる。しかし、可動部材410が第1可動部材用孔部133に挿通されず積層方向Zにおける上側への移動が規制された状態においては、規制部材440は、連動部材430を介して可動部材410により積層方向Zの下側への移動が規制される。
【0069】
付勢部材460は、規制部材440が初期位置側に向かうよう連動部材430を付勢する。
図3及び図4に示すように、付勢部材460は、その一端において支持部材420に連結されると共に、その他端において連動部材430における一端部側に連結される。付勢部材460は、連動部材430が連結ピン433を中心に反時計方向R1に回動するように付勢している。
【0070】
次に、以上に説明した連結機構600により、増設ユニット側ケース310の上に装置本体側ケース110を積層して配置して画像形成本体105と増設ユニット300とを連結する動作について、図3及び図4を参照して説明する。
まず、図3に示すように、増設ユニット側ケース310の第1位置決めピン341や第2位置決めピン342の真上に、装置本体側ケース110の第1位置決め用孔部131及び第2位置決め用孔部132が対向して配置されるように、増設ユニット側ケース310の上に装置本体側ケース110を配置する。
【0071】
次いで、装置本体側ケース110を増設ユニット側ケース310側に下降させて(積層方向ZにおけるZ1側に移動させて)、第2面311上に突出して配置された第1位置決めピン341を第1位置決め用孔部131に挿入させると共に、第2面311上に突出して配置された第2位置決めピン342を第2位置決め用孔部132に挿入させて、画像形成本体105と増設ユニット300とを位置決めする。
【0072】
この位置決め状態において、装置本体側ケース110を増設ユニット側ケース310の上に下降させると、可動部材410の先端部は、装置本体側ケース110の第1可動部材用孔部133に挿通する。
続けて、画像形成本体105を積層方向ZにおけるZ1側に更に下降させると、規制部材440の先端部441は第1面111に当接されると共に、第1面111の下降に伴って、規制部材440は積層方向ZにおけるZ1側に移動される。つまり、規制部材440は、初期位置から退避位置側に移動される。規制部材440が退避位置側に移動することで、増設ユニット300側の第2電気コネクター321は、積層方向Zにおいて規制部材440よりもZ2側に突出(露出)すると共に、第2電気コネクター用孔部134に挿通される。
【0073】
この場合に、連動部材430は、規制部材440の下降に連動して、時計方向R2に回動する(図4参照)。具体的には、連動部材430は、規制部材440が連結された側の端部が下側に下がるように回動し、可動部材410が連結された側の端部が上側に上がるように、回動する。
これにより、規制部材440が積層方向ZにおけるZ1側(下側)に移動されることで、連動部材430は、可動部材410を積層方向ZにおけるZ2側(上側)に移動させる。
【0074】
続けて、画像形成本体105を積層方向ZにおけるZ1側(下側)に更に移動させることにより、規制部材440の先端部441は、第1面111に押されて、積層方向ZにおけるZ1側に移動される。つまり、規制部材440は、初期位置から退避位置(退避位置の最下限)に移動される。
これにより、図4に示すように、第2電気コネクター用孔部134を挿通した第2電気コネクター321と、装置本体側ケース110側の第1電気コネクター121とが、後述する接点機構170を介して互いに電気的に接続された状態となる。これと共に、連結機構600により、装置本体側ケース110が増設ユニット側ケース310の上に積層して配置されて、画像形成本体105と増設ユニット300とが連結された状態となる。
【0075】
次に、接点機構170について説明する。図5は、画像形成本体105と増設ユニット300とが分離されている状態における接点機構170の動作状態を示す模式図である。図6は、画像形成本体105が増設ユニット300に連結されている途中の状態における接点機構170の動作状態を示す模式図である。図7は、画像形成本体105と増設ユニット300とが連結された状態における接点機構170の動作状態を示す模式図である。
【0076】
図5から図7に示すように、画像形成本体105は、CPU122やメモリー(不図示)が搭載されると共に所定の回路が形成された回路基板120と、電源部123と、第1電気コネクター121と、電源部123に接続される電源側接点171と、第1電気コネクター121に接続されるコネクター側接点172と、接地抵抗125と、移動付勢用の付勢用コイルバネ173と、を備える。
【0077】
第1電気コネクター121は、第2電気コネクター321に対して接近又は離間する方向に移動可能に構成されている。第1電気コネクター121には、付勢用コイルバネ173により、移動付勢力が発現されている。この移動付勢力が発現する方向は、増設ユニット側ケース310と装置本体側ケース110との積層方向ZにおけるZ1側(下側)の方向であって、第1電気コネクター121が第2電気コネクター321に接近する方向である。
接地抵抗125は、コネクター側接点172と第1電気コネクター121とを接続する導電線124に、分岐接続されている。
【0078】
次に、上述した接点機構170の動作について説明する。
図5に示すように、画像形成本体105と増設ユニット300とが分離されている状態において、第1電気コネクター121は、付勢用コイルバネ173の移動付勢力により、第2電気コネクター321に接近する方向に付勢されている。この第1電気コネクター121の付勢によって、コネクター側接点172は、電源側接点171に当接しないで電気的に接続されない状態にある。
【0079】
続いて、図6に示すように、画像形成本体105を増設ユニット300に近付けるように積層方向Zにおける下側Z1に下降させて、増設ユニット300側の第2電気コネクター321を画像形成本体105側の第1電気コネクター121に差し込んで、第1電気コネクター121を付勢用コイルバネ173による移動付勢力に抗して押圧する。この状態、つまり、第2電気コネクター321が第1電気コネクター121に差し込まれているが、増設ユニット300が画像形成本体105に連結されていない状態においては、接点機構170におけるコネクター側接点172と電源側接点171とは当接しない。この状態では、コネクター側接点172と電源側接点171とは、電気的に接続されていない。また、コネクター側接点172と電源側接点171とが電気的に接続されていないので、画像形成本体105側の電源部123から増設ユニット300側の第2電気コネクター321及びカセット給紙部51、51を制御するための電子部品や回路を有する回路基板(不図示)へ、駆動用の電流は供給されない。
【0080】
続けて、図7に示すように、画像形成本体105を増設ユニット300に対して積層方向Zにおける下側Z1に更に下降させて、上述の連結機構600により、装置本体側ケース110が増設ユニット側ケース310の上に積層して配置されて画像形成本体105と増設ユニット300とが連結された状態(図4の状態)となる、この状態において、接点機構170におけるコネクター側接点172と電源側接点171とが当接して電気的に接続される。これにより、画像形成本体105側の電源部123と増設ユニット300側の第2電気コネクター321及びカセット給紙部51、51を制御するための電子部品や回路を有する回路基板(不図示)とが電気的に接続される。そして、画像形成本体105側の電源部123から第1電気コネクター121及び増設ユニット300側の第2電気コネクター321を経て増設ユニット300の回路基板(不図示)に、駆動用の電流が供給される。
【0081】
なお、接地抵抗125は、コネクター側接点172と電源側接点171とが当接して電気的に接続された瞬間に導電線124に供給される電流の一部を逃がすことにより、増設ユニット300側の回路基板への突入電流による悪影響を回避するように働く。
【0082】
第1実施形態によれば、例えば、次の効果が奏される。
第1実施形態のコピー機1においては、画像形成本体105は、第1電気コネクター121に接続されるコネクター側接点172と、電源部123に接続される電源側接点171と、を備え、第1電気コネクター121は、第2電気コネクター321に対して接近又は離間する方向に移動可能に構成されていると共に、第2電気コネクター321に接近する方向に移動付勢力が発現されており、第2電気コネクター321を第1電気コネクター121に差し込んで第1電気コネクター121を移動付勢力に抗して押圧して、増設ユニット300を画像形成本体105に連結した状態において、コネクター側接点172と電源側接点171とが当接して電気的に接続され、その他の状態においては、コネクター側接点172と電源側接点171とが当接しないで電気的に接続されないような接点機構170を有して構成される。
【0083】
そのため、画像形成本体105に増設ユニット300が所定通りに連結されてない状態においては、接点機構170における画像形成本体105のコネクター側接点172と電源側接点171とは当接せず、電気的に接続されない。
従って、画像形成本体105側の電源部123をオンの状態としたままで、増設ユニット300を画像形成本体105に連結し且つ第1電気コネクター121及び第2電気コネクター321同士を差し込んで接続(活電接続)しようとしたとしても、増設ユニット300と画像形成本体105とが所定通りに連結されない限り、増設ユニット300側に瞬間的に大電流(突入電流)が流れ込んで、増設ユニット300側の駆動部が破損したり、故障したりする等の不具合の発生を防止することができる。
【0084】
また、上述のような活電接続による不具合の発生を防止するために、第1電気コネクター121と第2電気コネクター321との差し込み状態を検出する光センサーを設けたり、増設ユニット300を画像形成本体105に装着(連結)する時に増設ユニット300への通電をオフにするスイッチを設けたりする必要がない。
そのため、光センサーやスイッチの他に、光センサーやスイッチに接続された制御用回路等も別途、設ける必要がない。したがって、全体の構成を簡単化し且つ低コスト化することができる。
【0085】
また、第1実施形態のコピー機1は、第2電気コネクター321が第1電気コネクター121に差し込まれているが、増設ユニット300が画像形成本体105に連結されていない状態においては、コネクター側接点172と電源側接点171とが当接しないで電気的に接続されないような接点機構170を有して構成されている。
そのため、画像形成本体105と増設ユニット300との連結にあたっては、それらの連結よりも、第1電気コネクター121と第2電気コネクター321との差し込みが先行して行われる。また、画像形成本体105と増設ユニット300との分離にあたっては、それらの分離後に第1電気コネクター121と第2電気コネクター321との抜き取りが行われる。つまり、コネクター同士の差し込み又は抜き取りを、画像形成本体105と増設ユニット300との連結又は分離とは別の作業として容易に行いやすい。そのような容易な作業性を確保しながら、活電接続による不具合及び外部漏電の発生をなくすることができる。
【0086】
次に、図8及び図9を参照して、本発明の第2実施形態について説明する。第2実施形態については、主として、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様な構成については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。第2実施形態において、特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様な効果が奏される。
【0087】
図8は、本発明の第2実施形態における接点機構170であって、画像形成本体105と増設ユニット300とが分離されている状態における接点機構170の動作状態を示す模式図である。図9は、第2実施形態における接点機構170であって、画像形成本体105と増設ユニット300とが連結された状態における接点機構170の動作状態を示す模式図である。
【0088】
図8及び図9に示すように、第2実施形態において、画像形成本体105は、CPU122やメモリー(不図示)が搭載されると共に所定の回路が形成された回路基板120と、電源部123と、第1電気コネクター121と、電源部123に接続される電源側接点171と、第1電気コネクター121に接続されるコネクター側接点172と、移動付勢用の一対の付勢用コイルバネ173と、突出フレーム部106と、接点用コイルバネ127と、保持部材126と、を備える。
【0089】
保持部材126は、非導電性の樹脂で形成され、第1電気コネクター121を覆い、一対の付勢用コイルバネ173及び接点用コイルバネ127の端部を絶縁して保持する役目を有する。
第1電気コネクター121は、第2電気コネクター321に対して接近又は離間する方向に移動可能に構成されている。一対の付勢用コイルバネ173は、その両端部において、画像形成本体105からの突出フレーム部106と、第1電気コネクター121を覆う保持部材126とに連結されている。これにより、第1電気コネクター121は、一対の付勢用コイルバネ173により、移動付勢力が発現されている。この移動付勢力が発現する方向は、増設ユニット側ケース310と装置本体側ケース110との積層方向ZにおけるZ1側(下側)の方向であって、第1電気コネクター121が第2電気コネクター321に接近する方向である。
【0090】
接点用コイルバネ127は、保持部材126に保持されて上方へ立ち上げられている。電源側接点171は、突出フレーム部106の下面に取り付けられている。コネクター側接点172は、接点用コイルバネ127の上端部に取り付けられている。電源側接点171及びコネクター側接点172は、いずれも角型の扁平板状に形成されており、画像形成本体105が増設ユニット300に連結された状態において、接点用コイルバネ127の付勢力によって、図9に示すように、広い面積で面接触状態に当接する。
接点用コイルバネ127は、電源側接点171とコネクター側接点172とが当接した状態において、電源部123からの電流を第1電気コネクター121に供給する導電線を兼ねる。
【0091】
第2実施形態においては、上述した構成の他に、図8及び図9に示すように、接点用コイルバネ127に抵抗128が分岐接続され、この抵抗128の他端がハーネス129を介して回路基板120中に接続する構成が採用されている。この構成によって、画像形成本体105と増設ユニット300とが連結され、図9に示すように、コネクター側接点172と電源側接点171とが当接して電気的に接続されている状態において、導電線を兼ねる接点用コイルバネ127に供給される電圧を抵抗128で分圧することにより、電圧を変化させると共に、その電圧値を回路基板120中のICで検出可能としている。これにより、コネクター側接点172と電源側接点171とが当接して電気的に接続されているときに、その電気的な接続を検出可能である。そして、回路基板120中のICで検出した電圧値を、CPU122に通信することにより、電源部123を制御することができる。
【0092】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、画像形成本体105に対して増設ユニット300を連結又は分離可能とする構成は、第1実施形態における連結機構600に限定されない。例えば、画像形成本体105における装置本体側ケース110の底板112の外周部周りに複数の凹部又は凸部を設ける一方、増設ユニット300における増設ユニット側ケース310の天板312の外周部の周りに複数の凸部又は凹部を設け、これら凹凸部の嵌合により、画像形成本体105に対して増設ユニット300を連結又は分離可能としてもよい。
【0093】
また、上記各実施形態においては、オプションユニットとして、コピー機1に、カセット給紙部51、51を増設する場合の増設ユニット300に適用して説明したが、それ以外のオプションユニットに適用してもよい。
【0094】
本発明の画像形成装置の種類は、特に限定がなく、コピー機のほか、プリンター、ファクシミリ、又はこれらの複合機等であってもよい。
【符号の説明】
【0095】
1……コピー機(画像形成装置)、100……コピー機本体(装置本体)、105……画像形成本体、121……第1電気コネクター、123……電源部、171……電源側接点、172……コネクター側接点、300……増設ユニット(オプションユニット)、321……第2電気コネクター、GK……画像形成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成部、第1電気コネクター及び電源部を有する装置本体と、
前記第1電気コネクターに対して差し込み及び抜き取り可能な第2電気コネクターを有し、前記装置本体に対して連結又は分離可能なオプションユニットであって、前記第1電気コネクターに前記第2電気コネクターが差し込まれ且つ前記装置本体に連結された状態において前記装置本体の前記電源部から前記第1電気コネクター及び前記第2電気コネクターを介して駆動用の電流が供給されるオプションユニットと、を備える画像形成装置であって、
前記装置本体は、前記第1電気コネクターに接続されるコネクター側接点と、前記電源部に接続される電源側接点と、を備え、
前記第1電気コネクターは、前記第2電気コネクターに対して接近又は離間する方向に移動可能に構成されていると共に、前記第2電気コネクターに接近する方向に移動付勢力が発現されており、
前記第2電気コネクターを前記第1電気コネクターに差し込んで前記第1電気コネクターを前記移動付勢力に抗して押圧して、前記オプションユニットを前記装置本体に連結した状態において、前記コネクター側接点と前記電源側接点とが当接して電気的に接続され、その他の状態においては、前記コネクター側接点と前記電源側接点とが当接しないで電気的に接続されないように構成される
画像形成装置。
【請求項2】
前記第2電気コネクターが前記第1電気コネクターに差し込まれているが、前記オプションユニットが前記装置本体に連結されていない状態においては、前記コネクター側接点と電源側接点とが当接しないで電気的に接続されないように構成されている
請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記コネクター側接点と前記電源側接点とが当接して電気的に接続されているときに、その電気的な接続を検出可能に構成されている
請求項1又は2に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−97018(P2013−97018A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−236817(P2011−236817)
【出願日】平成23年10月28日(2011.10.28)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】