画像形成装置
【目的】 シ−ト上の転写画像を定着するときに、シ−トに転写汚れや皺が発生することを防止する。
【構成】 定着器においてシ−ト搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラ25を移動自在に支持し、その加圧ロ−ラ25をばね28で付勢して加熱ロ−ラ26に押し当てる。それらのロ−ラ25・26の手前側に、ガイド板29をシ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持し、そのガイド板29をばね30で加圧ロ−ラ25の付勢方向と逆方向に付勢してその加圧ロ−ラ25に押し当てる。そして、シ−ト17をガイド板29で案内してそれらのロ−ラ25・26間を通して転写画像を定着し、例えば、そのシ−ト17の厚みが変化したとき、ガイド板29が加圧ロ−ラ25と共に移動する。
【構成】 定着器においてシ−ト搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラ25を移動自在に支持し、その加圧ロ−ラ25をばね28で付勢して加熱ロ−ラ26に押し当てる。それらのロ−ラ25・26の手前側に、ガイド板29をシ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持し、そのガイド板29をばね30で加圧ロ−ラ25の付勢方向と逆方向に付勢してその加圧ロ−ラ25に押し当てる。そして、シ−ト17をガイド板29で案内してそれらのロ−ラ25・26間を通して転写画像を定着し、例えば、そのシ−ト17の厚みが変化したとき、ガイド板29が加圧ロ−ラ25と共に移動する。
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プリンタ・複写機・ファクシミリなど、印字・転写・複写などによりシ−トに記録を行う画像形成装置に関する。詳しくは、記録後のシ−トをガイド板で案内して定着器に送り込み、その定着器で前記シ−ト上の記録画像を定着する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種画像形成装置では、図13に示すように、記録後のシ−ト1の搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラ2を移動自在に支持し、その加圧ロ−ラ2をばね3で付勢して加熱ロ−ラ4に押し当て、その手前側にシ−ト1を案内するガイド板5を設けていた。そして、感光体6上の画像を転写器7で転写し、その記録後のシ−ト1をガイド板5で一点鎖線で示すように案内してそれらのロ−ラ2・4間を通してそのシ−ト1上の転写画像を定着するようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、(1)これらのロ−ラ2・4、ばね3、ガイド板5などの部品精度にはバラツキがある。(2)加熱ロ−ラ4と加圧ロ−ラ2間を通過するシ−ト1の厚みが変化する。(3)加熱ロ−ラ4が熱膨張する。などによって、ガイド板5がシ−ト1を加熱ロ−ラ4と加圧ロ−ラ2に対する最適の位置に導くことができずシ−ト1の滑らかな搬送が阻害され、シ−ト1に転写汚れや皺を発生させていた。
【0004】そこで、この発明の目的は、シ−ト上の転写画像を定着するときに、シ−トに転写汚れや皺が発生するのを防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1に記載のこの発明は、例えば以下の図1乃至図8に示す実施例のように、シ−ト搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラ25を移動自在に支持し、その加圧ロ−ラ25を付勢して加熱ロ−ラ26に押し当て、シ−ト17をガイド板29で案内してそれらのロ−ラ25・26間を通してそのシ−ト17上の転写画像を定着器24で定着する画像形成装置において、前記ガイド板29を前記シ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持するとともに、そのガイド板29を前記加圧ロ−ラ25の付勢方向と逆方向に付勢してその加圧ロ−ラ25に押し当ててなる、ことを特徴とする。
【0006】請求項2に記載のこの発明は、例えば以下の図9及び図10に示す実施例のように、シ−ト搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラ25を移動自在に支持し、その加圧ロ−ラ25を付勢して加熱ロ−ラ26に押し当て、シ−ト17をガイド板29で案内してそれらのロ−ラ25・26間を通してそのシ−ト17上の転写画像を定着器24で定着する画像形成装置において、前記ガイド板29を前記シ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持するとともに、そのガイド板29を前記加圧ロ−ラ25の付勢方向と逆方向に付勢してその加圧ロ−ラ25の軸受32に押し当ててなる、ことを特徴とする。
【0007】請求項3に記載のこの発明は、例えば以下の図1乃至図8に示す実施例のように、請求項1に記載の画像形成装置において、前記ガイド板29の幅方向の全部または一部を前記加圧ロ−ラ25のロ−ラ体25aに押し当ててなる、ことを特徴とする。
【0008】請求項4に記載のこの発明は、例えば以下の図7及び図8に示す実施例のように、請求項3に記載の画像形成装置において、前記ガイド板29を接触コロ31を介して前記加圧ロ−ラ25に押し当ててなる、ことを特徴とする。
【0009】また、請求項5に記載のこの発明は、例えば以下の図4及び図5に示す実施例のように、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記ガイド板29を、シ−ト17を受け止める形状にシ−ト搬送方向に湾曲させてなる、ことを特徴とする。
【0010】
【作用】そして、この発明では、ガイド板29が加圧ロ−ラ25と共に移動してシ−ト17を案内し、常にシ−ト17を加熱ロ−ラ26と加圧ロ−ラ25に対する最適の位置に導く。
【0011】また、請求項5に記載のこの発明では、シ−ト17が加熱ロ−ラ26などに突き当たったとき、ガイド板29の湾曲部でシ−ト17を受け止めて緩衝する。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しつつ、この発明の実施例について説明する。図12は、この発明の一実施例であるレーザプリンタの内部機構を示す全体構成概略図である。このレ−ザプリンタは、シ−トの下側の面に記録する方式のものであって、図中符号10で示すものは、プリンタ本体である。そのプリンタ本体10内には、ほぼ中央にベルト状の感光体11を設ける。その感光体11の周りには、図中矢印で示す駆動方向に順に、帯電器12、現像器13、転写器14、クリーニング器15を配置する。そして、帯電器12およびクリーニング器15の下側に光書込み器16を配置する。また、その光書込み器16の下側に、シート17をセットした給紙カセット18を着脱自在に取り付ける。このプリンタ本体10の上側には、第1排紙スタック部19を設ける。図中左の背面側には、第2排紙スタック部20を設ける。そして、第2の排紙スタック部20には、排紙トレイ21を着脱自在に取り付ける。
【0013】しかして、給紙ローラ22を駆動して給紙カセット18からシート17を送り出して矢印A方向に搬送する。そして、そのシ−ト17をタイミングをとってレジストローラ23によって感光体11の上側へと送り込む。感光体11は、矢示するごとく反時計方向に駆動し、その際、帯電器12によって表面を一様に帯電し、光書込み器16からのレーザ光を照射して感光体11上に静電潜像を形成する。この潜像は、現像器13を通るときトナーによって可視像化する。そして、この可視像は、感光体11の上側に搬送したシ−ト17の下面に転写器14により転写する。転写後、シ−トを定着器24に搬送し、定着器24内に設けた加熱ロ−ラ26とこの加熱ロ−ラ26に圧接する加圧ロ−ラ25との圧接部である図11に示すようなニップ位置Bを通して転写画像を定着する。
【0014】画像定着後、シ−ト17を定着器24から排紙ローラ27で矢示C方向に送り出し、例えば第1排紙スタック部19上に順次スタックする。一方、可視像転写後の感光体11は、その表面をクリーニング器15でクリーニングする。
【0015】ところで、定着器24内には、図1及び図2R>2に示すように、ヒ−タヒ−タ26aを内蔵した加熱ロ−ラ26を回動自在に支持する。そして、加圧ロ−ラ25を図示しないが定着器24のケ−スに軸の両端を軸受でシ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持し、コイルばね28で加熱ロ−ラ26方向に付勢して加熱ロ−ラ26に押し当てる。その加熱ロ−ラ25と加圧ロ−ラ26のシ−ト搬送方向手前側には、ガイド板29をシ−ト搬送方向と略直角な方向に、例えばガイドなどで移動自在に支持する。ガイド板29は、その先端29aをガイド板29の幅方向全部にわたって加圧ロ−ラ25側に折り曲げる。そして、コイルばね30でガイド板29を加圧ロ−ラ25の付勢方向と逆方向に付勢し、軸とロ−ラ体24aよりなる加圧ロ−ラ25のロ−ラ体25aの図中下側の周面部分に先端29aを押し当てる。
【0016】そして、ガイド板29の先端29aの下面でシ−トを加圧ロ−ラ25と加熱ロ−ラ26とのニップ位置Bに案内し、図3に示すように、加熱ロ−ラ26が熱膨張してその径が大きくなり、加圧ロ−ラ25が押し上げられたときには、ガイド板29も加圧ロ−ラ25と共に移動する。また、これらの加圧ロ−ラ25・加熱ロ−ラ26・ガイド板29などの部品精度や、加圧ロ−ラ25と加熱ロ−ラ26間を通過するシ−ト17の厚みの変化により、加圧ロ−ラ25が上下動してもガイド板29も加圧ロ−ラ25と共に移動する。
【0017】前記実施例におけるガイド板29の先端29aを、図4及び図5に示すように、シ−ト17を受け止める形状にシ−ト搬送方向に湾曲させてもよい。そして、ガイド板29で案内されたシ−ト17の先端が加熱ロ−ラ26などに当たった場合に、この湾曲部でシ−ト17を撓ませて受け止めて緩衝する。
【0018】また、図6に示すように、図1に示す前記実施例のガイド板29の先端29aの中央部をその幅方向に切り欠いて両端のみで加圧ロ−ラ25のロ−ラ体25aの周面に押し当ててもよい。
【0019】更にまた、図7及び図8に示すように、図6R>6に示す実施例におけるガイド板29の両端に接触コロ31を取り付けてもよい。そして、接触コロ31を介して加圧ロ−ラ25のロ−ラ体25aに押し当て、接触コロ31が回転することにより加圧ロ−ラ25の回転負荷を更に減少させる。
【0020】前記の各実施例は、いずれもガイド板29の先端29aまたは、その両端を加圧ロ−ラ25のロ−ラ体25aに押し当てるようにしたが、図9及び図10に示すように、ガイド板29を加圧ロ−ラ25軸の両端を支持する軸受32に押し当てるようにしてもよい。即ち、ガイド板29を加圧ロ−ラ25の長さより広幅のものとする。そして、加圧ロ−ラ25の両端よりはみ出す両端29bを記りこみ溝によって分離して先端29aより大きい角度に曲げて加圧ロ−ラ25の軸受32の下側面に押し当てる。両端29b間の先端29aは、加圧ロ−ラ25と加熱ロ−ラ26とのニップ位置Bに向ける。そして、加圧ロ−ラ体25aの回転負荷を皆無として加圧ロ−ラ25と共に移動させる。
【0021】
【発明の効果】従って、請求項1に記載の発明によれば、ガイド板が加圧ロ−ラと共に移動してシ−トを案内し、常にシ−トを加熱ロ−ラと加圧ロ−ラに対する最適の位置に導くので、シ−トの搬送が滑らかとなり、定着時のシ−トの転写汚れや皺の発生を防止することができる。
【0022】請求項2に記載の発明によれば、加圧ロ−ラ自体にガイド板による回転負荷が掛からないので、シ−トの搬送が滑らかとなり、定着時のシ−トの転写汚れや皺の発生を防止することができる。
【0023】請求項4に記載に発明によれば、ガイド板を接触コロを介して加圧ロ−ラに押し当てるので、加圧ロ−ラの回転負荷が軽減され、シ−トの搬送がより滑らかとなり、定着時のシ−トの転写汚れや皺の発生を防止することができる。
【0024】また、請求項5に記載のこの発明では、シ−トが加熱ロ−ラなどに突き当たったとき、ガイド板の湾曲部でシ−トを撓ませながら受け止めて緩衝するので、更に効果的にシ−トの転写汚れや皺の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるレ−ザプリンタの要部を示す概略構成図である。
【図2】その斜視図である。
【図3】その加熱ロ−ラの熱膨張時の状態の説明図である。
【図4】図1に示す実施例のガイド板の先端を湾曲させた他の実施例を示す概略構成図である。
【図5】その斜視図である。
【図6】図1に示す実施例におけるガイド板の幅方向の両端を加圧ロ−ラのロ−ラ体に押し当てた更に他の実施例を示す斜視図である。
【図7】図6に示す実施例のガイド板の両端を接触コロを介して加圧ロ−ラに押し当てた更に他の実施例を示す概略構成図である。
【図8】その斜視図である。
【図9】ガイド板の両端を加圧ロ−ラの軸受に押し当てた更に他の実施例を示す概略構成図である。
【図10】その斜視図である。
【図11】この発明の加圧ロ−ラと加熱ロ−ラとのニップ部を拡大して示す構成図である。
【図12】そのようなレ−ザプリンタの全体概略構成図である。
【図13】従来のレ−ザプリンタにおける定着器付近の概略構成図である。
【符号の説明】
17 シ−ト
25 加圧ロ−ラ
25a ロ−ラ体
26 加熱ロ−ラ
29 ガイド板
31 接触コロ
32 軸受
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、プリンタ・複写機・ファクシミリなど、印字・転写・複写などによりシ−トに記録を行う画像形成装置に関する。詳しくは、記録後のシ−トをガイド板で案内して定着器に送り込み、その定着器で前記シ−ト上の記録画像を定着する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種画像形成装置では、図13に示すように、記録後のシ−ト1の搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラ2を移動自在に支持し、その加圧ロ−ラ2をばね3で付勢して加熱ロ−ラ4に押し当て、その手前側にシ−ト1を案内するガイド板5を設けていた。そして、感光体6上の画像を転写器7で転写し、その記録後のシ−ト1をガイド板5で一点鎖線で示すように案内してそれらのロ−ラ2・4間を通してそのシ−ト1上の転写画像を定着するようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、(1)これらのロ−ラ2・4、ばね3、ガイド板5などの部品精度にはバラツキがある。(2)加熱ロ−ラ4と加圧ロ−ラ2間を通過するシ−ト1の厚みが変化する。(3)加熱ロ−ラ4が熱膨張する。などによって、ガイド板5がシ−ト1を加熱ロ−ラ4と加圧ロ−ラ2に対する最適の位置に導くことができずシ−ト1の滑らかな搬送が阻害され、シ−ト1に転写汚れや皺を発生させていた。
【0004】そこで、この発明の目的は、シ−ト上の転写画像を定着するときに、シ−トに転写汚れや皺が発生するのを防止することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】そのため、請求項1に記載のこの発明は、例えば以下の図1乃至図8に示す実施例のように、シ−ト搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラ25を移動自在に支持し、その加圧ロ−ラ25を付勢して加熱ロ−ラ26に押し当て、シ−ト17をガイド板29で案内してそれらのロ−ラ25・26間を通してそのシ−ト17上の転写画像を定着器24で定着する画像形成装置において、前記ガイド板29を前記シ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持するとともに、そのガイド板29を前記加圧ロ−ラ25の付勢方向と逆方向に付勢してその加圧ロ−ラ25に押し当ててなる、ことを特徴とする。
【0006】請求項2に記載のこの発明は、例えば以下の図9及び図10に示す実施例のように、シ−ト搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラ25を移動自在に支持し、その加圧ロ−ラ25を付勢して加熱ロ−ラ26に押し当て、シ−ト17をガイド板29で案内してそれらのロ−ラ25・26間を通してそのシ−ト17上の転写画像を定着器24で定着する画像形成装置において、前記ガイド板29を前記シ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持するとともに、そのガイド板29を前記加圧ロ−ラ25の付勢方向と逆方向に付勢してその加圧ロ−ラ25の軸受32に押し当ててなる、ことを特徴とする。
【0007】請求項3に記載のこの発明は、例えば以下の図1乃至図8に示す実施例のように、請求項1に記載の画像形成装置において、前記ガイド板29の幅方向の全部または一部を前記加圧ロ−ラ25のロ−ラ体25aに押し当ててなる、ことを特徴とする。
【0008】請求項4に記載のこの発明は、例えば以下の図7及び図8に示す実施例のように、請求項3に記載の画像形成装置において、前記ガイド板29を接触コロ31を介して前記加圧ロ−ラ25に押し当ててなる、ことを特徴とする。
【0009】また、請求項5に記載のこの発明は、例えば以下の図4及び図5に示す実施例のように、請求項1または2に記載の画像形成装置において、前記ガイド板29を、シ−ト17を受け止める形状にシ−ト搬送方向に湾曲させてなる、ことを特徴とする。
【0010】
【作用】そして、この発明では、ガイド板29が加圧ロ−ラ25と共に移動してシ−ト17を案内し、常にシ−ト17を加熱ロ−ラ26と加圧ロ−ラ25に対する最適の位置に導く。
【0011】また、請求項5に記載のこの発明では、シ−ト17が加熱ロ−ラ26などに突き当たったとき、ガイド板29の湾曲部でシ−ト17を受け止めて緩衝する。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照しつつ、この発明の実施例について説明する。図12は、この発明の一実施例であるレーザプリンタの内部機構を示す全体構成概略図である。このレ−ザプリンタは、シ−トの下側の面に記録する方式のものであって、図中符号10で示すものは、プリンタ本体である。そのプリンタ本体10内には、ほぼ中央にベルト状の感光体11を設ける。その感光体11の周りには、図中矢印で示す駆動方向に順に、帯電器12、現像器13、転写器14、クリーニング器15を配置する。そして、帯電器12およびクリーニング器15の下側に光書込み器16を配置する。また、その光書込み器16の下側に、シート17をセットした給紙カセット18を着脱自在に取り付ける。このプリンタ本体10の上側には、第1排紙スタック部19を設ける。図中左の背面側には、第2排紙スタック部20を設ける。そして、第2の排紙スタック部20には、排紙トレイ21を着脱自在に取り付ける。
【0013】しかして、給紙ローラ22を駆動して給紙カセット18からシート17を送り出して矢印A方向に搬送する。そして、そのシ−ト17をタイミングをとってレジストローラ23によって感光体11の上側へと送り込む。感光体11は、矢示するごとく反時計方向に駆動し、その際、帯電器12によって表面を一様に帯電し、光書込み器16からのレーザ光を照射して感光体11上に静電潜像を形成する。この潜像は、現像器13を通るときトナーによって可視像化する。そして、この可視像は、感光体11の上側に搬送したシ−ト17の下面に転写器14により転写する。転写後、シ−トを定着器24に搬送し、定着器24内に設けた加熱ロ−ラ26とこの加熱ロ−ラ26に圧接する加圧ロ−ラ25との圧接部である図11に示すようなニップ位置Bを通して転写画像を定着する。
【0014】画像定着後、シ−ト17を定着器24から排紙ローラ27で矢示C方向に送り出し、例えば第1排紙スタック部19上に順次スタックする。一方、可視像転写後の感光体11は、その表面をクリーニング器15でクリーニングする。
【0015】ところで、定着器24内には、図1及び図2R>2に示すように、ヒ−タヒ−タ26aを内蔵した加熱ロ−ラ26を回動自在に支持する。そして、加圧ロ−ラ25を図示しないが定着器24のケ−スに軸の両端を軸受でシ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持し、コイルばね28で加熱ロ−ラ26方向に付勢して加熱ロ−ラ26に押し当てる。その加熱ロ−ラ25と加圧ロ−ラ26のシ−ト搬送方向手前側には、ガイド板29をシ−ト搬送方向と略直角な方向に、例えばガイドなどで移動自在に支持する。ガイド板29は、その先端29aをガイド板29の幅方向全部にわたって加圧ロ−ラ25側に折り曲げる。そして、コイルばね30でガイド板29を加圧ロ−ラ25の付勢方向と逆方向に付勢し、軸とロ−ラ体24aよりなる加圧ロ−ラ25のロ−ラ体25aの図中下側の周面部分に先端29aを押し当てる。
【0016】そして、ガイド板29の先端29aの下面でシ−トを加圧ロ−ラ25と加熱ロ−ラ26とのニップ位置Bに案内し、図3に示すように、加熱ロ−ラ26が熱膨張してその径が大きくなり、加圧ロ−ラ25が押し上げられたときには、ガイド板29も加圧ロ−ラ25と共に移動する。また、これらの加圧ロ−ラ25・加熱ロ−ラ26・ガイド板29などの部品精度や、加圧ロ−ラ25と加熱ロ−ラ26間を通過するシ−ト17の厚みの変化により、加圧ロ−ラ25が上下動してもガイド板29も加圧ロ−ラ25と共に移動する。
【0017】前記実施例におけるガイド板29の先端29aを、図4及び図5に示すように、シ−ト17を受け止める形状にシ−ト搬送方向に湾曲させてもよい。そして、ガイド板29で案内されたシ−ト17の先端が加熱ロ−ラ26などに当たった場合に、この湾曲部でシ−ト17を撓ませて受け止めて緩衝する。
【0018】また、図6に示すように、図1に示す前記実施例のガイド板29の先端29aの中央部をその幅方向に切り欠いて両端のみで加圧ロ−ラ25のロ−ラ体25aの周面に押し当ててもよい。
【0019】更にまた、図7及び図8に示すように、図6R>6に示す実施例におけるガイド板29の両端に接触コロ31を取り付けてもよい。そして、接触コロ31を介して加圧ロ−ラ25のロ−ラ体25aに押し当て、接触コロ31が回転することにより加圧ロ−ラ25の回転負荷を更に減少させる。
【0020】前記の各実施例は、いずれもガイド板29の先端29aまたは、その両端を加圧ロ−ラ25のロ−ラ体25aに押し当てるようにしたが、図9及び図10に示すように、ガイド板29を加圧ロ−ラ25軸の両端を支持する軸受32に押し当てるようにしてもよい。即ち、ガイド板29を加圧ロ−ラ25の長さより広幅のものとする。そして、加圧ロ−ラ25の両端よりはみ出す両端29bを記りこみ溝によって分離して先端29aより大きい角度に曲げて加圧ロ−ラ25の軸受32の下側面に押し当てる。両端29b間の先端29aは、加圧ロ−ラ25と加熱ロ−ラ26とのニップ位置Bに向ける。そして、加圧ロ−ラ体25aの回転負荷を皆無として加圧ロ−ラ25と共に移動させる。
【0021】
【発明の効果】従って、請求項1に記載の発明によれば、ガイド板が加圧ロ−ラと共に移動してシ−トを案内し、常にシ−トを加熱ロ−ラと加圧ロ−ラに対する最適の位置に導くので、シ−トの搬送が滑らかとなり、定着時のシ−トの転写汚れや皺の発生を防止することができる。
【0022】請求項2に記載の発明によれば、加圧ロ−ラ自体にガイド板による回転負荷が掛からないので、シ−トの搬送が滑らかとなり、定着時のシ−トの転写汚れや皺の発生を防止することができる。
【0023】請求項4に記載に発明によれば、ガイド板を接触コロを介して加圧ロ−ラに押し当てるので、加圧ロ−ラの回転負荷が軽減され、シ−トの搬送がより滑らかとなり、定着時のシ−トの転写汚れや皺の発生を防止することができる。
【0024】また、請求項5に記載のこの発明では、シ−トが加熱ロ−ラなどに突き当たったとき、ガイド板の湾曲部でシ−トを撓ませながら受け止めて緩衝するので、更に効果的にシ−トの転写汚れや皺の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例であるレ−ザプリンタの要部を示す概略構成図である。
【図2】その斜視図である。
【図3】その加熱ロ−ラの熱膨張時の状態の説明図である。
【図4】図1に示す実施例のガイド板の先端を湾曲させた他の実施例を示す概略構成図である。
【図5】その斜視図である。
【図6】図1に示す実施例におけるガイド板の幅方向の両端を加圧ロ−ラのロ−ラ体に押し当てた更に他の実施例を示す斜視図である。
【図7】図6に示す実施例のガイド板の両端を接触コロを介して加圧ロ−ラに押し当てた更に他の実施例を示す概略構成図である。
【図8】その斜視図である。
【図9】ガイド板の両端を加圧ロ−ラの軸受に押し当てた更に他の実施例を示す概略構成図である。
【図10】その斜視図である。
【図11】この発明の加圧ロ−ラと加熱ロ−ラとのニップ部を拡大して示す構成図である。
【図12】そのようなレ−ザプリンタの全体概略構成図である。
【図13】従来のレ−ザプリンタにおける定着器付近の概略構成図である。
【符号の説明】
17 シ−ト
25 加圧ロ−ラ
25a ロ−ラ体
26 加熱ロ−ラ
29 ガイド板
31 接触コロ
32 軸受
【特許請求の範囲】
【請求項1】 シ−ト搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラを移動自在に支持し、その加圧ロ−ラを付勢して加熱ロ−ラに押し当て、シ−トをガイド板で案内してそれらのロ−ラ間を通してそのシ−ト上の転写画像を定着器で定着する画像形成装置において、前記ガイド板を前記シ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持するとともに、そのガイド板を前記加圧ロ−ラの付勢方向と逆方向に付勢してその加圧ロ−ラに押し当ててなる、画像形成装置。
【請求項2】 シ−ト搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラを移動自在に支持し、その加圧ロ−ラを付勢して加熱ロ−ラに押し当て、シ−トをガイド板で案内してそれらのロ−ラ間を通してそのシ−ト上の転写画像を定着器で定着する画像形成装置において、前記ガイド板を前記シ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持するとともに、そのガイド板を前記加圧ロ−ラの付勢方向と逆方向に付勢してその加圧ロ−ラの軸受に押し当ててなる、画像形成装置。
【請求項3】 前記ガイド板の幅方向の全部または一部を前記加圧ロ−ラのロ−ラ体に押し当ててなる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】 前記ガイド板を接触コロを介して前記加圧ロ−ラに押し当ててなる、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】 前記ガイド板を、シ−トを受け止める形状にシ−ト搬送方向に湾曲させてなる、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項1】 シ−ト搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラを移動自在に支持し、その加圧ロ−ラを付勢して加熱ロ−ラに押し当て、シ−トをガイド板で案内してそれらのロ−ラ間を通してそのシ−ト上の転写画像を定着器で定着する画像形成装置において、前記ガイド板を前記シ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持するとともに、そのガイド板を前記加圧ロ−ラの付勢方向と逆方向に付勢してその加圧ロ−ラに押し当ててなる、画像形成装置。
【請求項2】 シ−ト搬送方向と略直角な方向に加圧ロ−ラを移動自在に支持し、その加圧ロ−ラを付勢して加熱ロ−ラに押し当て、シ−トをガイド板で案内してそれらのロ−ラ間を通してそのシ−ト上の転写画像を定着器で定着する画像形成装置において、前記ガイド板を前記シ−ト搬送方向と略直角な方向に移動自在に支持するとともに、そのガイド板を前記加圧ロ−ラの付勢方向と逆方向に付勢してその加圧ロ−ラの軸受に押し当ててなる、画像形成装置。
【請求項3】 前記ガイド板の幅方向の全部または一部を前記加圧ロ−ラのロ−ラ体に押し当ててなる、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】 前記ガイド板を接触コロを介して前記加圧ロ−ラに押し当ててなる、請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】 前記ガイド板を、シ−トを受け止める形状にシ−ト搬送方向に湾曲させてなる、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図11】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図11】
【図8】
【図9】
【図10】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開平5−165356
【公開日】平成5年(1993)7月2日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平3−350838
【出願日】平成3年(1991)12月11日
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【公開日】平成5年(1993)7月2日
【国際特許分類】
【出願日】平成3年(1991)12月11日
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
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