説明

画像形成装置

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕
本発明は電子写真複写機等の画像形成装置の転写材を、静電気的に支持・搬送して像担持体上のトナー像を物理的手段によって前記転写材上に転写したのち定着手段へ搬送を行う転写ベルト装置を有する画像形成装置に関する。
〔従来の技術〕
第7図は従来の電子写真複写機の一実施例を示す断面構成図である。図において、10はドラム状の像担持体である感光ドラム、20は感光体ドラム10周面を帯電する帯電器、30は露光装置、13は像露光部、40は現像器、50は転写材供給装置、Pは転写材である記録紙、16は転写用帯電器である転写器、17は分離用除電器である分離器、80は定着器、90はクリーニング装置、56は記録紙Pの搬送手段である搬送ベルトである。
前記複写機の動作を説明すると、帯電器20により感光体ドラム10周面を一様に帯電した後、感光体ドラム10周面に露光装置30により像露光部13において露光を行い静電的な潜像を形成する。その後現像器40により前記潜像は現像・顕像化されてトナー像となる。このトナー像はタイミングを合わせて転写材供給装置50より給送される記録紙P上に転写される。この転写は記録紙Pの背後より転写器16によって前記トナーの帯電と逆極性の帯電が施されてなされる。転写後分離器17によって交流の高電圧が印加されて除電され前記記録紙Pは感光体ドラム10より分離される。分離された記録紙Pは搬送ベルト56によって定着器80に搬送されそのトナー像は定着され装置外に排出される。
一方、トナー像を転写した感光体ドラム10は周面に残留したトナーをクリーニング装置90によってクリーニングされる。
しかしながら、前記のような構成ではトナー像の転写性及び分離性を確実にするために、転写器16と分離器17間の放電効率を調整して最良に機能する点を見いださねばならず、かつこの放電効率は環境の影響を大きく受け、信頼性に対する許容範囲が狭い。前記転写性を左右するのは、記録紙Pの持つ電荷,記録紙Pの機械的特性(スティフネス,表面平滑性,カールなど)であり、これらは記録紙Pの保存状態や転写時の環境(温度,湿度)などによって大きく変動し、常に良好な状態に保持することは困難である。
また、感光体ドラム10のドラム径が大きい場合は、記録紙Pが感光体ドラム10に巻きついたときに元の平面状態に戻ろうとする力がドラム径の小さい場合に比べ小さいため、トナー像の転写を終了した記録紙Pはそのまま感光体ドラム10に付着し紙詰まりを起こし易く、機械としての通紙性の低下を招き信頼性を悪化させるなどの欠点を有していた。
前記欠点を改善した技術として第8図に示すベルト状の転写・搬送装置が、米国特許3,357,325号公報等に開示されている。
第8図において、10はドラム状の像担持体である感光体ドラム、71は誘電体単層のベルトからなる転写ベルト、72,73は転写ベルト71を支持・伸張し回転するためのローラ、79は記録紙Pを導くためのローラ、60は記録紙Pを静電気力によって転写ベルト71に吸着させるためコロナ放電を行う紙帯電器、16はトナー像を感光体ドラム10から記録紙Pに転写するための帯電器である転写器、160は転写部である。かかる構成によって、記録紙Pを転写ベルト71に強固に付着させ確実に搬送することができ、優れた転写効率、分離効率を得ることができる。
前記ベルト状の転写・搬送装置は、特に感光体ドラム10上にトナー像を重ねて形成して一度に記録紙Pに転写を行うようにしたカラー画像形成装置では好ましい装置である。前記カラー画像形成装置にあっては、感光体ドラム10上にトナー像を重ねるためドラム径が大きくなり、従来の静電転写分離方式では十分な分離性能が得られないのでより確実な分離性能を必要とすること、トナー像を重ねた場合にはトナー付着量が大きくなるため、大きな転写電荷量が必要になるので大きな転写電荷保持能力を持つことを必要とすること、という二点においてベルト式の転写・搬送装置は優れているからである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、第8図に示す転写・搬送装置(転写ベルト装置)においては、転写ベルト71を感光体ドラム10からの当接解除を行う時に転写ベルト上にある程度以上の電荷が存在すると(おおよそ5×10-5c/m2以上)当接解除時転写ベルト71の電位が急激に上昇するため、転写ベルト71と感光体ドラム10周面との間に火花放電が発生し、感光体ドラム10の感光体層に損傷を与えるという問題点がある。
本発明は前記問題点を解決し、前記感光体層に損傷を与えることのない画像形成装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記目的は、回転する像担持体の周縁部に異なる色トナーの複数の現像手段を設け、前記像担持体の回転中に前記像担持体周面に多色のトナー像を形成し、形成されたトナー像は転写ベルト装置によって搬送される記録紙上に転写がなされる画像形成装置であって、前記転写ベルト装置は回転する転写ベルトを前記像担持体に当接及び当接解除を行う当接・解除手段と、前記像担持体上のトナー像を記録紙上にコロナ放電によって転写を行う転写器とよりなり、前記転写ベルトは前記現像手段の最終の現像手段による現像がなされるまでは前記像担持体より離間し、前記当接・解除手段によって前記転写ベルトが当接状態となったのち前記転写器によるコロナ放電が行われて前記転写ベルトに付着・搬送される記録紙上にトナー像の転写が行われ、記録紙上へのトナー像の転写が行われたのちは、前記転写器はコロナ放電を停止するか又は設定放電電流以下に制御し、ついで前記当接・解除手段により前記転写ベルトは前記像担持体より当接解除するよう制御がなされることを特徴とする画像形成装置によって達成される。
〔実施例〕
第1図は本発明の画像形成装置の一実施例を示す構成断面図である。
図において、10はドラム状の像担持体すなわち感光体ドラムで、OPC感光体をドラム上に塗布したもので接地されて時計方向に駆動回転される。20は前記感光体ドラム10周面の感光体に電荷を印加するスコロトロンの帯電器、13は図示しない露光光学系によって感光体ドラム10周面上で焦点を結ぶように像露光光或はレーザビームが投射される像露光部である。
前記露光光学系には例えばレーザ書込み系ユニットが使用される。前記画像形成装置とは別体の画像読取り装置から出力される色信号が前記レーザ書込み系ユニットに入力されると、このレーザ書込み系ユニットにおいては、半導体レーザより発生されるレーザビーム(波長780nm)はポリゴンミラーにより回転走査され、fθレンズを経て反射ミラーにより光路を曲げられ、予め前記帯電器20によって一様に帯電された感光体ドラム10周面上に投射される。
一方では走査が開始されるとレーザビームはインデックスセンサによって検知され、第1の色信号によるレーザビームの変調が開始され、変調されたレーザビームが前記感光体ドラム10周面上を走査する。従って、レーザビームによる主走査と感光体ドラム10の回転による副走査により感光体ドラム10上の画像部に第1の色に対する潜像が形成されて行く。この潜像は第1の色として例えばイエロー(Y)のトナーを収容する現像手段により反転現像がなされて感光体ドラム10周面にイエローのトナー像が形成される。得られた画像部のトナーは感光体ドラム10周面に保持されたまま感光体ドラム10の周面より引き離されている転写手段及びクリーニング手段の下を通過し、次のコピーサイクルに入る。
すなわち、前記感光体ドラム10は前記帯電器20により再び帯電され、次いで信号処理部から出力された第2の色信号が前記書込み系ユニットに入力され、前述した第1の色信号の場合と同様にして感光体ドラム10周面への第2の色信号による書込みが行われ潜像が形成される。この潜像は第2の色として例えばマゼンタ(M)のトナーを収容する現像手段によって反転現像がなされ、マゼンタのトナー像が形成される。このマゼンタのトナー像は既に形成されている前述のイエローのトナー像の上に重ねて形成される。
このようにして得られた画像部のトナー像は感光体ドラム10周面に保持されたまま感光体ドラム10周面より引き離されている転写手段及びクリーニング手段の下を通過し、次のコピーサイクルに入る。
同様にして感光体ドラム10上には第3の色信号による書込みが行われ潜像が形成される。この潜像は第3の色として例えばシアン(C)のトナーを収容する現像手段によって反転現像がなされる。このシアンのトナー像は前述のイエロー,マゼンタのトナー像の上に重ねて形成することによってカラー画像が得られる。さらに黒色のトナーを収容した現像手段を備え、前記と同様に黒色のトナー像をさらに重ねることによって高画質のカラー画像を得るようにすることもある。
41ないし43は前記の現像を行うそれぞれイエロー,マゼンタ,シアンの各トナーを収容した現像手段たる現像器でいずれも近似した構造を有している。
第2図は現像器41の構造を示したもので、現像器41の内部には、現像スリーブ411、マグネットローラ412、撹拌スクリュー413,414、掻取り板415等が設けられている。現像スリーブ411と感光体ドラム10との間隙は、現像スリーブ411と同軸に設けられた感光体ドラム10周面の画像部外に当接するコロ(図示せず)によって、常に0.5mm前後の一定間隙に保持されている。
図示省略したトナー収納装置より補給されるトナーは、互いに反対方向に回転される撹拌スクリュー414と撹拌スクリュー413とによって磁性キャリアと十分に撹拌混合される。この磁性キャリアとトナーからなる二成分現像剤Dは撹拌混合された後、現像スリーブ411に供給される。現像スリーブ411の内部には固定した磁極を有するマグネットローラ412が配設され、この現像スリーブ411とマグネットローラ412とによって前述した現像剤Dによる薄層が形成される。
現像スリーブ411表面の現像剤Dの薄層の厚さは現像スリーブ411と感光体ドラム10との間隙よりも薄くなるように、例えばマグネットローラ412の磁極に対向して設けた磁性材からなる円柱棒の現像剤薄層形成手段416を現像スリーブ411に押圧することにより現像剤Dは均等な300μm前後の薄層状態に整形される。現像スリーブ411上には現像バイアスが印加され、感光体ドラム10上の画像部潜像の現像を行う。現像の終わった現像スリーブ411上の現像剤Dの薄層は、掻取り板415によって一旦掻き落とされ新しく前述の方法によって現像剤Dの薄層が形成される。
このような感光体ドラム10とその周縁部に設けられた帯電器20による帯電と、各色別のレーザ書込み系ユニットによる露光及び現像器41〜43による現像処理は各色毎に従って3回行われ、感光体ドラム10の周面上の画像部には重ね合わせによってカラーのトナー像が形成される。
51,52は転写材供給装置から1枚ずつ給送されてくるサイズ別の転写材である記録紙の通路、53は感光体ドラム10上の前記カラートナー像の移動に同期して転写部160へ記録紙を搬送するためのレジストローラである。
70は転写ベルト装置で、71はベルト部である転写ベルト、72,73は導電性の金属材からなるローラで、上流側のローラ72は接地又は接地状態に近い所定の電位にされている回転可能な軸を有するローラ、下流側のローラ73は固定軸を有する転写ベルト71駆動用のローラである。74はベルト支持部材でその一端はローラ73の軸芯を固定軸とし、他端はローラ72の可動軸に連結していて、図示省略した弾性部材によりローラ72が下方に位置するように付勢されている。従って、常時は転写ベルト71は感光体ドラム10周面より退避されていて、転写時には装置制御部の制御によって作動する偏芯カム77が板バネ78を介してベルト支持部材74を図において上方に押圧し、ローラ73を揺動中心として反時計方向に回動し、ベルト支持部材74の両側端に設けたローラ76が感光体ドラム10周面の画像部外の側端部に当接して、転写ベルト71は感光体ドラム10の転写部160に当接される。
79は転写ベルト71上の付着トナーを掻き落としてクリーニングするクリーニングブレード、95は内部に可撓性の搬送スクリューを有するトナー搬送管でクリーニングブレード79で掻き取られたトナーを図示しないトナー回収ボックスへ搬送する。
16は転写部160に対向する位置に設けられた転写用の帯電器である転写器、60は転写ベルト71と感光体ドラム10との間の楔形断面空間においてローラ72に対向する位置にその開口部を転写ベルト71に対向するよう配設された紙帯電器である。
前述のようにして感光体ドラム10上に3色目のトナーを収容した現像器43による現像が開始された後、レジストローラ53の作動、転写ベルト装置70の圧接動作及び紙帯電器60の放電ワイヤへの高電圧印加がほぼ同時に行われる。
これにより紙帯電器60は転写材供給装置より1枚ずつ給送される記録紙に向かってコロナ放電を行い、記録紙を感光体ドラム10上のトナーと同極性に帯電させる。上記紙帯電器60は接地状態に近いローラ72を対向電極として効率良く確実に帯電を行うとともに、転写部160に極めて近接して設けられているので搬送中の電荷の減少が少なく、記録紙を強固に転写ベルト71に吸着保持して転写部160へ搬送することができる。
転写部160へ記録紙の前端が到達すると転写ベルト71により記録紙は感光体ドラム10に圧接される。すると転写器16は感光体ドラム10上のトナーの帯電とは逆極性の帯電を行い、記録紙上に前記トナー像を転写する。トナー像を転写された記録紙は、転写ベルト21によってさらに搬送されて図示省略した定着部に至り加熱溶着による定着がなされたのち、外部の排紙皿に排出される。55は記録紙が上方に誤まって侵入するのを防止するための分離爪である。
第3図は第1図の紙帯電器60近傍を示す断面構成図である。図において、61は紙帯電器60のステンレス鋼板、表面処理鋼板、或はアルミニウム板等からなりシールド作用と安定した電界を形成するためのバックプレートでその開口部64は転写ベルト71に対向するように設けられている。62は直径60〜100μmのタングステンワイヤからなる放電ワイヤである。バックプレート61は紙帯電器60の帯電作動時安定した電界を形成してコロナ放電を安定にさせ、不必要な部分を帯電させないようにする効果を有している。帯電作動時には放電ワイヤ62には5〜6KVの電圧が印加される。この時放電ワイヤ62と裸状のバックプレート61の距離が6〜7mm以上にとらわれていないと火花放電が発生して帯電が行われなくなり危険である。それで本実施例においてはバックプレート61の感光体ドラム10側の内壁に例えばポリエステル樹脂からなるテープを貼り付けて絶縁層63を形成し、放電ワイヤ62をバックプレート61に接近させても火花放電を発生しないようにしてある。
バックプレート61の形状は楔状断面の設置空間に適するように、例えば第3図に示すように断面を鍵型状にしてあるのでそのサイズは小さくなり、紙帯電器60は転写部160に極めて接近して設けることが可能なっている。
紙帯電器60はローラ72に対向する位置に設けられており、レジストローラ53により給送される記録紙Pに向かってコロナ放電を行い、上記接地状態に近いローラ72を対向電極として効率良く確実に帯電を行うとともに、転写部160までの距離を格段に短くすることかできるので、転写ベルト71は記録紙Pを強固に吸着保持して搬送することが可能となり、転写後の記録紙Pの感光体ドラム10からの分離性をも常に良好に維持されることとなった。
また、紙帯電器60の放電ワイヤ62には現像剤のトナーの帯電と同極性の高電圧を印加して、記録紙Pはトナーは同極性に帯電されるようにする。従って、記録紙Pが転写部160に至るまでは感光体ドラム10上のトナーが記録紙Pに吸引されることがないので、画像のボケ、ニジミが発生せず鮮明なコピー画質を得ることができる。
上記高電圧印加は、感光体ドラム10周面の移動線速度が140mm/sec画像幅300〜350mm、紙厚65g/m2の場合20〜50μAの放電電流になるよう制御され、このとき、記録紙P方向に流れる電流成分は高湿度の場合10〜20μA、低湿度の場合5〜10μAとなる。
転写器16には、第6図(a),(b)に示すように記録紙Pが搬送されてきてその前端が転写部を通過する前後時点に、トナー帯電と逆極性の転写電圧印加を定電流制御のもとに開始しコロナ放電を行ってトナー像の転写を行う。この定電流制御は例えば、高湿度の場合は300μA、低湿度の場合は250μAになるように切り替え制御が行われ帯電が施されるようにする。以上のようにして最も影響を受け易い湿度の変化に応じて帯電電流を変化させ、常に良好な吸着力と転写効率を維持することができる。
なお、第6図(b)に示す転写電圧印加は、画像読取りのスキャナ読取りの開始時点又はプリンタ書込み開始時点を正規より若干遅らせて、記録紙Pの前端部に非画像部を形成し、その非画像部が転写部160を通過中に転写電圧を印加するようにして、画像部が転写部160に達したときには十分な転写性を有するようにし、画像先端部が確実鮮明にコピーされるようにする方法の場合を示したものである。
第6図に示すように転写ベルト71を感光体ドラム10周面より当接解除する前に転写器16の転写電圧印加は停止されコロナ放電は停止しているので、解除時の転写ベルト上に電荷はなく、当接解除時に発生し易い感光体ドラム10との火花放電は防止され、感光体は損傷し破損することがない。この転写ベルト71の当接解除前になされる転写電圧印加の停止は完全に停止されなくても、火花放電が発生する最低限界の電荷しか与えない放電電流以下に設定された、設定放電電流以下に保持されるよう放電電流を制御するようにしてもよい。
転写器16の転写電圧印加の停止に代えて、転写器16の開口部に開閉可能なシャツタを設けこのシャッタを開閉して転写ベルト71への放電・停止を行うようにすることもできる。
前記転写手段として使用される転写ベルト71の構成は、例えば2層からなり、本体は0.5〜1mm厚程度のシリコンゴム、ポリウレタンゴム、ブチルゴムなどのエンドレス状の体積抵抗1010Ω・cm前後の高抵抗シートで、このシートの上層に例えばふっ素系樹脂をスプレー塗布などして摩擦抵抗を低くしてある。
一方、転写を終えた感光体ドラム10はクリーニング手段たるクリーニング装置90によってクリーニングがなされるが、クリーニング装置90にはクリーニングブレード91、静電気的に残留トナーを回収するトナー回収ローラ92等を有していて、感光体ドラム10周面上にトナー像を形成中は前記クリーニングブレード91は退避状態にあり、転写を終えた状態で感光体ドラム10に圧接してクリーニングを行う。またクリーニング装置90の上流側には除電ランプ93、下流側には除電ランプ94が位置していて、除電ランプ93は感光体ドラム10周面上の残留トナーを除去し易い状態に除電し、除電ランプ94はクリーニングされた感光体ドラム10周面を一様に除電して均一な帯電が行われるようにする。さらにクリーニング装置90の底部には可撓性の材料からなるトナー搬送スクリューを有するトナー搬送管95が設けられていて、クリーニングによって回収した廃トナーを図示しないトナー回収ボックスに搬送する。前記クリーニングを終えた感光体ドラム10は次の画像形成のプロセスに入る。
以上説明した第1図に示すカラー画像形成装置は、感光体ドラム10の周縁部に第4図に示したような配置関係に像形成手段が位置している。そして第5図のタイムチャートが示すように装置本体に設けた制御部によってシーケンス制御がなされカラー画像が形成される。
〔発明の効果〕
本発明によれば以上説明したような構成と制御・作動としたので、転写ベルトの感光体ドラムからの当接解除時に発生し易い火花放電を防止することとなり、長寿命の像担持体を有する画像形成装置を提供できることとなった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のカラー画像形成装置の一実施例を示す構成断面図、第2図は第1図の現像器を示す断面構成図、第3図は第1図の紙帯電器近傍を示す断面構成図、第4図は前記画像形成装置における各機材の配置関係を示す説明図、第5図は前記配置関係でなされる画像形成のタイムチャート、第6図は転写ベルトの当接と転写器の電圧印加の関係を示す部分タイムチャート、第7図は従来の電子写真複写機の一実施例を示す断面構成図、第8図8図は従来の転写ベルト装置の一実施例を示す概略構成図である。
10……感光体ドラム、16……転写器
17……分離器、60……紙帯電器
61……バックプレート、62……放電ワイヤ
63……絶縁層、64……開口部
70……転写ベルト装置、71……転写ベルト
72,73……ローラ、74……ローラ支持部材
160……転写部、P……記録紙

【特許請求の範囲】
【請求項1】回転する像担持体の周縁部に異なる色トナーの複数の現像手段を設け、前記像担持体の回転中に前記像担持体周面に多色のトナー像を形成し、形成されたトナー像は転写ベルト装置によって搬送される記録紙上に転写がなされる画像形成装置であって、前記転写ベルト装置は回転する転写ベルトを前記像担持体に当接及び当接解除を行う当接・解除手段と、前記像担持体上のトナー像を記録紙上にコロナ放電によって転写を行う転写器とよりなり、前記転写ベルトは前記現像手段の最終の現像手段による現像がなされるまでは前記像担持体より離間し、前記当接・解除手段によって前記転写ベルトが当接状態となったのち前記転写器によるコロナ放電が行われて前記転写ベルトに付着・搬送される記録紙上にトナー像の転写が行われ、記録紙上へのトナー像の転写が行われたのちは、前記転写器はコロナ放電を停止するか又は設定放電電流以下に制御し、ついで前記当接・解除手段により前記転写ベルトは前記像担持体より当接解除するよう制御がなされることを特徴とする画像形成装置。

【第2図】
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【第3図】
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【第1図】
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【第4図】
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【第6図】
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【第7図】
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【第8図】
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【第5図】
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【特許番号】第2852776号
【登録日】平成10年(1998)11月20日
【発行日】平成11年(1999)2月3日
【国際特許分類】
【出願番号】特願平1−317063
【出願日】平成1年(1989)12月6日
【公開番号】特開平3−177869
【公開日】平成3年(1991)8月1日
【審査請求日】平成8年(1996)2月9日
【出願人】(999999999)コニカ株式会社
【参考文献】
【文献】特開 平1−167868(JP,A)
【文献】特開 昭52−139431(JP,A)
【文献】特開 平1−116670(JP,A)
【文献】特開 昭63−85674(JP,A)
【文献】特開 昭49−62135(JP,A)