説明

画像提供システムおよび音楽再生装置

【課題】リッピング後のCDの楽曲をユーザが再生するときにアルバム情報を明瞭に表示する。
【解決手段】音楽情報が記録された例えばCDごとに各CDに関連した歌詞データを記憶する管理サーバ1と、CDに記録された音楽情報を記憶するハードディスク装置13、ハードディスク装置13に記憶された音楽情報を再生する再生手段および歌詞データを表示可能な表示部7を備えたHDDコンポ5とがインターネット2によって相互に接続され、HDDコンポ5からの要求に応じて管理サーバ1から歌詞データをHDDコンポ5に送信して表示部7に表示させるものであって、HDDコンポ5は、ハードディスク装置13に記憶された音楽情報を再生するとき、歌詞データの要求を前記情報端末装置に送信し、その要求の応答として管理サーバ1から送信される歌詞データを受信し、歌詞データの一部を表示部7の表示画面に応じた大きさで抽出し、抽出された歌詞データの一部を表示部7に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、リッピングした後の例えばCD(compact disc)等の楽曲を再生すると同時に例えば歌詞データを表示する音楽再生装置と、その音楽再生装置を含む画像提供システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、CD等の音楽記録媒体が普及している。この音楽記録媒体は、ユーザがCD再生装置等で再生することにより、CDに含まれる楽曲を楽しむことができる。一般に、CDには楽曲のディジタルデータのみが記録され、楽曲の歌詞、アルバムジャケット、ライナーノーツ等は冊子に印刷され、この冊子はCDケースに収納されて、CDと共に提供されている。
【0003】
CD再生装置としては、最近では内部に所定の容量のハードディスク装置を備えたものが提案されている(以下、この種のCD再生装置を「HDDコンポ」という)。このHDDコンポでは、CDに記録された楽曲のディジタルデータを一旦ハードディスク装置にリッピングし、そのハードディスク装置から所望の楽曲を再生させることができる。したがって、ユーザは、CDに記録された楽曲のデータをハードディスク装置にリッピングした後は、専らハードディスク装置から楽曲を再生して楽しむことできる。
【0004】
CDを再生する場合、歌詞等のアルバム情報は冊子にしてCDケースに収納されているため、楽曲の再生時にアルバム情報を容易に閲覧できる。しかしながら、HDDコンポを用いてCDの楽曲の楽しむ場合は、上記のように、CDに記録された楽曲のデータをハードディスク装置にリッピングした後はCDを直接再生することが少なくなり、楽曲の再生時にCDケースが手元にないことが多いので、楽曲の再生は容易である反面、アルバム情報は容易に閲覧できないという不都合がある。
【0005】
一方、例えば特許文献1には、楽曲の歌詞データを蓄積したセンタから端末装置に歌詞データを送信する、いわゆるカラオケシステムが提案されている。特許文献1に記載の発明の構成は、カラオケシステムではあるが、この構成を、上記したHDDコンポに適用すれば、上記の不都合を解消することができる。
【0006】
すなわち、CDに記録された楽曲のアルバム情報をセンタで蓄積させ、HDDコンポにおいてハードディスク装置にリッピングしたCDの楽曲のデータを再生する際に、当該CDのアルバム情報を要求し、そのセンタから当該CDのアルバム情報のデータをHDDコンポに返送し、当該HDDコンポで表示させるようにする。このようにすれば、ユーザは、ハードディスク装置にリッピングしたCDの楽曲を再生するときにアルバム情報を容易に閲覧することができる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の方法においては、HDDコンポの表示画面に、センタから送信される歌詞データをそのまま表示させると、歌詞が視認しづらくなることがあるといった問題点がある。すなわち、センタからHDDコンポに送信される歌詞データの文字サイズは、HDDコンポの表示画面の画面サイズを考慮したものではない場合が多いので、例えばHDDコンポの表示画面が比較的小さい場合、センタから送信される歌詞データの文字数が多くなると、表示される文字の大きさが小さくなり、ユーザにとっては歌詞を判別することが困難になる。
【0008】
【特許文献1】特開平8−44332号公報
【0009】
本願発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、リッピング後のCDの楽曲をユーザが再生するときにアルバム情報を明瞭に表示することができる音楽再生装置およびその音楽再生装置を含む画像提供システムを提供することを、その課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0011】
本願発明の第1の側面によって提供される画像提供システムによれば、音楽情報が記録された音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する情報端末装置と、前記音楽記録媒体に記録された音楽情報を記憶する記憶手段、この記憶手段に記憶された音楽情報を再生する再生手段および前記画像情報を表示可能な表示手段を備えた音楽再生装置とが接続回線によって相互に接続され、前記音楽再生装置からの要求に応じて前記情報端末装置から前記画像情報を前記音楽再生装置に送信して前記表示手段に表示させる画像提供システムであって、前記音楽再生装置は、前記再生手段により前記記憶手段に記憶された音楽情報を再生するとき、前記画像情報の要求を前記情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、前記画像情報要求手段による要求の応答として前記情報端末装置から送信される画像情報を受信し、前記画像情報の一部を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記画像情報の一部を前記表示手段の表示領域に応じた大きさに変換する画像変換手段と、前記画像変換手段によって変換された前記画像情報の一部を前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えることを特徴としている(請求項1)。
【0012】
本願発明の画像提供システムにおいて、前記画像情報は、文字データと、その文字データの背景となる背景画像データとを含む複数行の画像イメージからなり、前記表示手段の表示領域は、前記文字データに対応する文字が所定数配列される領域であり、前記情報端末装置は、前記画像イメージに対して、複数の文字からなる文字列データとそれらの背景画像データで構成される矩形状領域を設定する矩形状領域設定手段を有し、前記音楽再生装置の前記抽出手段は、前記画像イメージ上において、前記表示手段の表示領域における一行の文字数からなる表示対象領域を設定する表示対象領域設定手段と、前記表示対象領域設定手段によって設定された表示対象領域内に存在する1または複数の前記矩形状領域を特定する矩形状領域特定手段と、前記矩形状領域特定手段によって特定された矩形状領域を、前記画像イメージから抽出する第1の抽出制御手段と、によって構成されるとよい(請求項2)。
【0013】
本願発明の画像提供システムにおいて、前記表示対象領域設定手段は、前記矩形状領域特定手段によって矩形状領域が特定された場合、前記特定された矩形状領域の次の矩形状領域に含まれる先頭文字データから次の前記表示対象領域を設定するとよい(請求項3)。
【0014】
本願発明の画像提供システムにおいて、前記矩形状領域特定手段は、前記表示対象領域設定手段によって設定された前記表示対象領域が前記画像イメージ上の複数行に跨る場合、前記行ごとに、前記表示対象領域内に存在する前記矩形状領域を特定し、前記抽出手段は、前記矩形状領域特定手段によって特定された、前記行ごとの前記矩形状領域を連結し、連結された矩形状領域を前記画像イメージから抽出するとよい(請求項4)。
【0015】
本願発明の画像提供システムにおいて、前記画像情報は、文字データとその文字データの背景となる背景画像データで構成される複数行の画像イメージからなり、前記画像イメージの各行には、前記音楽情報が再生されてから各行の再生が終了するまでの再生時間が設定されており、前記抽出手段は、前記表示手段の表示領域に表示される画像イメージから次に表示される画像イメージに前記表示領域を切り換える目安となる切換目安時間を設定する時間設定手段と、前記時間設定手段によって設定された切換目安時間を含む再生時間が設定された画像イメージの行を、前記画像イメージから抽出する第2の抽出制御手段と、によって構成されるとよい(請求項5)。
【0016】
本願発明の第2の側面によって提供される音楽再生装置によれば、音楽情報が記録された音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する情報端末装置と接続回線を介して接続され、前記音楽記録媒体に記録された音楽情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された音楽情報を再生する再生手段と、前記情報端末装置からの前記画像情報を表示可能な表示手段とを備えた音楽再生装置であって、前記再生手段により前記記憶手段に記憶された音楽情報を再生するとき、前記画像情報の要求を前記情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、前記画像情報要求手段による要求の応答として前記情報端末装置から送信される画像情報を受信し、前記画像情報の一部を前記表示手段の表示領域に応じた画像の大きさで抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記画像情報の一部を前記表示手段に表示する表示制御手段と、を備えることを特徴としている(請求項6)。
【発明の効果】
【0017】
本願発明によれば、音楽再生装置は、記憶手段に記憶された音楽情報を再生するとき、音楽情報が記録された音楽記録媒体に関連した画像情報(例えば歌詞データ)の要求を、接続回線を介して情報端末装置に送信する。音楽再生装置は、情報端末装置から送信される歌詞データを受信し、その歌詞データを抽出する。抽出された歌詞データは、表示手段の表示領域に応じた大きさに変換され、変換された歌詞データが表示手段に表示される。すなわち、表示手段の表示領域に表示される歌詞データのサイズを適切な大きさに設定しておけば、抽出された歌詞データは、表示手段の表示領域に適切なサイズで表示される。したがって、ユーザは、表示手段の表示領域に表示される歌詞データを明瞭に視認することができる。
【0018】
本願発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本願発明の好ましい実施の形態を、添付図面を参照して具体的に説明する。
【0020】
図1は、本願発明に係る音楽再生装置が適用される音楽再生システムの一例を示す構成図である。
【0021】
この音楽再生システムは、例えばCD(Compact Disk)に関するアルバム情報を、CDのトラック(曲)が再生されると同時に後述するHDDコンポの表示画面に表示するためのシステムである。
【0022】
音楽再生システムは、CDのアルバム情報を管理するための管理サーバ1と、管理サーバ1を接続するネットワーク回線としてのインターネット2と、インターネット2にルータ3を介して接続されたローカルエリアネットワーク4(以下、単に「LAN4」という。)と、LAN4に接続された音楽再生装置としてのHDDコンポ5とによって構成されている。
【0023】
ここで、アルバム情報とは、例えばCDに記録されたトラック(曲)の歌詞データ、アルバムジャケット等の画像データ、およびライナーノーツ等の文字データ等を含む情報をいい、HDDコンポ5の表示画面(後述)で閲覧することのできる情報である。
【0024】
管理サーバ1は、例えばCDを製作、販売するCDメーカ等に設けられ、多数のCD(CDメーカが販売しているCD)の上記したアルバム情報をデータベースに保有して管理するとともに、HDDコンポ5から送信されるCDのアルバム情報の要求に応じて当該アルバム情報を提供するものである。
【0025】
管理サーバ1には、CDのトラック(曲)ごとに、HDDコンポ5の表示画面(後述)に表示される歌詞データを含む画像イメージファイルと、歌詞データを表す歌詞情報テーブルとが記憶されている。図2は画像イメージファイルの一例を示す図であり、図3は歌詞情報テーブルの一例を示す図である。
【0026】
画像イメージファイルは、図2に示すように、複数ラインにわたって表された、トラックの歌詞データと、歌詞データの背景となる背景画像データ(図示せず)とが一体的に合成されたものである。
【0027】
画像イメージファイルは、歌詞データとしての適当な文字数からなる文字列を有する矩形状領域に予め区分されている。図2(記号「○」が一つの文字を表している。)によると、例えば第1ラインは、三つの矩形状領域F1,F2,F3に区分されており、一つ目の矩形状領域F1は8文字、二つ目の矩形状領域F2は20文字、三つ目の矩形状領域F3は8文字からそれぞれ構成されている。また、第2ラインは、二つの矩形状領域F4,F5に区分されている。
【0028】
なお、後述するように、画像イメージファイルは、管理サーバ1からHDDコンポ5に送信されるのであるが、歌詞データの矩形状領域は、画像イメージファイルが管理サーバ1からHDDコンポ5に送信された後で、HDDコンポ5において区分されるようにしてもよい。
【0029】
画像イメージファイルでは、各文字に対して文字番号(図2の記号○内の数字参照)がそれぞれ設定されている。例えば、一つ目の矩形状領域F1の各文字には文字番号として「1〜8」が、二つ目の矩形状領域F2の各文字には文字番号として「9〜28」が、三つ目の矩形状領域F3の各文字には文字番号として「29〜36」がそれぞれ設定されている。また、画像イメージファイルでは、xy座標が設定されており、このxy座標によって歌詞データが含まれる範囲を示す座標位置と、一行分の歌詞データの座標高さとが表されるようになっている。
【0030】
歌詞情報テーブルには、上記したラインのライン番号、各矩形状領域の先頭文字番号および後尾文字番号、各矩形状領域の画像イメージファイル上の始端座標および終端座標、ラインの座標高さ、並びに各矩形状領域に含まれる文字列の再生時間等の項目が設定されており、各ラインに対して各数値がそれぞれ設定されている。なお、矩形状領域の始端座標および終端座標は、矩形状領域における画像イメージファイル上の最上部の座標である。
【0031】
例えば、図3の歌詞情報テーブルでは、第1ラインには、矩形状領域が三つあることが示され、一つ目の矩形状領域の先頭文字番号は「1」、後尾文字番号は「8」とされ、二つ目の矩形状領域の先頭文字番号は「9」、後尾文字番号は「28」とされている。また、一つ目の矩形状領域の画像イメージファイル上の始端座標は[15,15]、終端座標は[55,15]とされ、二つ目の矩形状領域の画像イメージファイル上の始端座標は[57,15]、終端座標は[190,15]とされている。
【0032】
また、図3の歌詞情報テーブルでは、一ライン分の歌詞データの座標高さは「7」ドットに設定されている。さらに、図3の歌詞情報テーブルでは、一つ目の矩形状領域の文字列の歌詞データは、トラックの再生が開始されてから当該矩形状領域の文字列の再生が終了するまで例えば15秒を有し、二つ目の矩形状領域の文字列の歌詞データは、トラックの再生が開始されてから当該文字列の再生が終了するまで例えば25秒を有することが示されている。すなわち、歌詞情報テーブルで示される再生時間は、文字列ごとの再生時間ではなく、トラックの再生が開始されてから各文字列が再生終えるまでの時間である。
【0033】
ユーザがHDDコンポ5においてトラックを再生すると、この再生によって、HDDコンポ5は、管理サーバ1に対してアルバム情報を要求するのであるが、管理サーバ1では、HDDコンポ5からアルバム情報の要求があると、要求されたアルバム情報のCDが特定され、図2および図3に示すような、当該CDの画像イメージファイルと歌詞情報テーブルとがHDDコンポ5に送信される。
【0034】
HDDコンポ5は、CDの楽曲(またはリッピングされた後のCDの楽曲)を再生するための装置であり、図示しないがスピーカが接続されている。HDDコンポ5は、図4に示すように、略直方体形状に形成された本体5aを有しており、本体5aの前面には、電源スイッチ6、各種の動作状態やトラック再生中にその歌詞等を表示するための表示部7、音量の大小を調整するための音量ツマミ8、各種の動作状態を設定するための各種スイッチ9、およびCDを挿入するためのCD挿入口10等が設けられている。
【0035】
図5は、HDDコンポ5の内部構成を示す図である。HDDコンポ5は、図5に示すように、HDDコンポ5の動作を統括するCPU11、各種のデータを格納するメモリ12およびハードディスク装置13、ビデオI/F14、操作入力I/F15、DAC(ディジタル−アナログ変換器)16、音声入力I/F17、およびネットワークI/F18等を備えており、それぞれバスライン19で接続されている。
【0036】
本実施形態のハードディスク装置13は、UI(User Interface)レイヤ部21と、情報テーブル管理部22と、イメージファイル加工部23とを含んでいる。UIレイヤ部21、情報テーブル管理部22およびイメージファイル加工部23は、ソフトウェアによって構成されており、CPU11が各ソフトウェアを読み出して、各ソフトウェアのプログラムに基づいて処理が実行される。なお、以下では、UIレイヤ部21、情報テーブル管理部22およびイメージファイル加工部23は、便宜上、ハードウェアの構成として説明する。
【0037】
UIレイヤ部21は、表示部7の表示画面に歌詞データを表示させるために、情報テーブル管理部22およびイメージファイル加工部23を統括制御するものである。情報テーブル管理部22は、上記した歌詞情報テーブル(図3参照)を参照し、表示部7の表示画面に表示させるための表示情報を取得するものである。ここで、表示情報とは、画像イメージファイルから歌詞データとしての文字列を含む矩形状領域を抽出するための値(例えば座標データ)や文字列の再生時間等をいう。イメージファイル加工部23は、UIレイヤ部21による要求によって、画像イメージファイルから、一または複数の矩形状領域の抽出加工を行うものである。
【0038】
より具体的には、UIレイヤ部21は、ユーザによってトラックの再生指示があると、情報テーブル管理部22に表示情報を要求する。情報テーブル管理部22は、UIレイヤ部21の表示情報の要求に応じて、表示情報取得処理を行い、表示情報取得処理で取得した表示情報をUIレイヤ部21に返信する。UIレイヤ部21は、情報テーブル管理部22で取得された表示情報に基づいて、イメージファイル加工部23に抽出処理を要求する。イメージファイル加工部23は、表示情報に基づいて画像イメージファイルから所望の矩形状領域を抽出する抽出処理を実行する。UIレイヤ部21は、イメージファイル加工部23で抽出された矩形状領域の画像イメージ(以下、「抽出イメージ」という。なお、抽出イメージは、歌詞データと背景の画像データとを含むものである。)を表示部7の表示画面に表示する。
【0039】
ビデオI/F14には、例えば液晶表示画面を有する表示部7が接続され、操作入力I/F18には、電源スイッチ6、音量ツマミ8および各種スイッチ9等が接続されている。DAC19には、外部に配置されるスピーカ24が接続され、音声入力I/F17には、CDを再生するためのCD再生部25が接続されている。ネットワークI/F18には、外部に配されたルータ3が接続されている。
【0040】
HDDコンポ5では、例えばユーザが購入したCDをCD挿入口10から挿入すると、CDのリッピングが行われる。すなわち、CDに記録された楽曲のディジタルデータが、一旦ハードディスク装置13に記憶される。
【0041】
ユーザがリッピング後のハードディスク装置13に記憶され楽曲を再生指示すると、HDDコンポ5は、管理サーバ1に対して画像イメージファイルおよび歌詞情報テーブルを含むアルバム情報を要求する。管理サーバ1は、その要求に応じて画像イメージファイルおよび歌詞情報テーブルを含むアルバム情報をHDDコンポ5に送信する。
【0042】
管理サーバ1から送信されたアルバム情報は、一旦ハードディスク装置13に記憶され、上記したように、UIレイヤ部21、情報テーブル管理部22およびイメージファイル加工部23によって、表示部7の表示画面に表示すべき抽出イメージが画像イメージファイルから抽出され、トラックの再生に合わせて、抽出された歌詞データが表示部7の表示画面に表示される。
【0043】
以下では、表示部7の表示画面に表示される歌詞データが抽出される際の制御動作について説明する。なお、以下の説明で「歌詞データ」というときには、特に説明がない限り、その歌詞データの背景となる画像データも含むものとする。
【0044】
図6は、UIレイヤ部21、情報テーブル管理部22およびイメージファイル加工部23の制御動作を示すシーケンス図である。なお、以下の説明では、CDのリッピングが既に行われており、ユーザによるトラックの再生指示があると、リッピングされたトラックが再生されるものとする。また、表示部7の歌詞表示領域(後述)には、例えば三行分の歌詞が表示されるものとし、一行分の最大文字数は30文字とする。すなわち、この表示部7の歌詞表示領域に表示される最大行数および一行分の最大文字数は、予めHDDコンポ5において設定されており、UIレイヤ部21で認識されるものである。
【0045】
まず、ユーザによってトラックを再生するための操作があると、HDDコンポ5は、管理サーバ1に対し当該トラックのアルバム情報を要求する。管理サーバ1は、その要求に応じて当該トラックを含むCDを特定し、特定したCDのアルバム情報をHDDコンポ5に対して送信する。HDDコンポ5では、管理サーバ1から送信されたアルバム情報をハードディスク装置13に記憶する。アルバム情報には、図2および図3に示した画像イメージファイルおよび歌詞情報テーブルが含まれる。
【0046】
UIレイヤ部21は、ハードディスク装置13にアルバム情報が記憶されると、情報テーブル管理部22に対して、画像表示部7に表示する一行分の歌詞データに相当する表示情報を要求する(S1)。
【0047】
この場合、UIレイヤ部21は、画像イメージファイル上であって、表示部7の歌詞表示領域の一行分に相当する領域(以下、「表示対象領域」という。)の先頭文字番号と後尾文字番号とを指定して、それらのデータを情報テーブル管理部22に送る。例えば、表示部7の歌詞表示領域の一行分は1〜30文字と設定されているため、図8のD部に示すように、表示対象領域の先頭文字番号として「1」が、後尾文字番号として「30」がそれぞれ送られる。
【0048】
情報テーブル管理部22は、UIレイヤ部21からの表示情報の要求に応じて、表示情報を取得するための表示情報取得処理を実行する(S2)。ここで、情報テーブル処理部22において実行される表示情報取得処理について、図7に示すフローチャートを参照して説明する。表示情報取得処理では、表示対象領域中に含まれる矩形状領域を抽出する処理が行われる。
【0049】
情報テーブル管理部22は、UIレイヤ部21から表示対象領域の先頭文字番号と、後尾文字番号とを取得し(S21)、矩形状領域ごとに、当該矩形状領域が表示対象領域に含まれるか否かの判別処理を実行する。
【0050】
情報テーブル管理部22は、現在処理の対象となっている矩形状領域(以下、「処理対象の矩形状領域」という。)が含まれる、画像イメージファイル上のラインの番号を記憶する(S22)。この段階では、処理対象の矩形状領域は、先頭文字番号が「1」、後尾文字番号が「8」の矩形状領域F1(図2および図3参照)であるので、例えばライン番号「1」が記憶される。
【0051】
情報テーブル管理部22は、処理対象の矩形状領域の先頭文字番号の座標データを記憶する(S23)。本実施形態では、画像イメージファイルから抽出イメージが抽出されるが、上記処理は、抽出イメージの始端座標を特定するために行われる。例えば、処理対象の矩形状領域がF1である場合、図3に示した歌詞情報テーブルを参照し、矩形状領域F1の始端座標[15,15]が、一旦ハードディスク装置13に記憶される。なお、説明の便宜上、ステップS23で記憶される記憶内容を[M1]とする。
【0052】
次いで、情報テーブル管理部22は、抽出イメージの終端座標を検索する処理を行う。すなわち、処理対象の矩形状領域の後尾文字番号が表示対象領域の後尾文字番号(例えば「30」)より大きいか否かを判別する(S24)。
【0053】
処理対象の矩形状領域の後尾文字番号が表示対象領域の後尾文字番号より大きくない場合(S24:NO)、処理対象を次の矩形状領域に移行する(S25)。例えば、矩形状領域F1から矩形状領域F2に処理対象を移行する。
【0054】
次いで、処理対象の矩形状領域を含むラインが移ったか否かが判別される(S26)。すなわち、処理対象を次の矩形状領域に移した場合、それにともなってラインも次のラインに移動したか否かが判別される。例えば、矩形状領域F1から矩形状領域F2に処理対象が移った場合、図2および図3に示すように、矩形状領域F1,F2は同一ライン上にあるので、ラインは次のラインに移っていないと判別される。
【0055】
処理対象の矩形状領域を含むラインが移っていないと判別された場合(S26:NO)、すなわち矩形状領域同士が同一ライン上にある場合、ステップS24に戻り、同一ライン上にある次の矩形状領域の後尾文字番号が表示対象領域の後尾文字番号より大きいか否かを判別する。
【0056】
ステップS26において、処理対象の矩形状領域を含むラインが移ったと判別される場合については、後述する(例えば、処理対照の矩形状領域が矩形状領域F3から矩形状領域F4に移った場合)。
【0057】
ステップS24において、処理対象の矩形状領域の後尾文字番号が表示対象領域の後尾文字番号より大きい場合(S26:YES)、処理対象の矩形状領域の、一つ前の矩形状領域における後尾文字番号の座標と、一つ前の矩形状領域の高さ座標と、一つ前の矩形状領域の再生時間とをそれぞれメモリ12に一旦記憶する(S27)。
【0058】
例えば、処理対象の矩形状領域が矩形状領域F3である場合、矩形状領域F3の後尾文字番号は「36」であり(図3参照)、表示対象領域の後尾文字番号は「30」であるので、ステップS24の判別処理でステップS27に進む。処理対象の矩形状領域F3の一つ前の矩形状領域は、矩形状領域F2であるので、ステップS27では、矩形状領域F2の後尾文字番号「28」の座標[190,15]、矩形状領域F2の高さ座標「7ドット」、および矩形状領域F2の再生時間「25秒」がそれぞれ記憶される。なお、説明の便宜上、ステップS27で記憶される記憶内容を[M2]とする。
【0059】
次いで、処理対象の矩形状領域の先頭文字番号を記憶する(S28)。例えば、処理対象の矩形状領域がF3の場合、矩形状領域F3の先頭文字番号「29」が記憶される。これは、後述するように、次の表示対象領域(例えば表示部7の歌詞表示領域の2行目に相当する領域)の先頭文字番号を設定するために用いられる。なお、説明の便宜上、ステップS28で記憶される記憶内容を[M3]とする。
【0060】
次に、処理対象の矩形状領域を含むラインが移ったか否かの判別が行われる(S29)。この処理は、ステップS26の処理と同じ内容である。処理対象の矩形状領域を含むラインが移っていない場合(S29:NO)、ステップS30に進む。例えば、処理対象の矩形状領域が矩形状領域F3である場合、ラインは移っていないのでステップS30に進む。
【0061】
ステップS29において、処理対象の矩形状領域を含むラインが移ったと判別される場合については、後述する(例えば、処理対照の矩形状領域が矩形状領域F3から矩形状領域F4に移った場合)。
【0062】
その後、ステップS30においてUIレイヤ部21に送るべき表示情報として、ステップ23において記憶された、[M1]矩形状領域の先頭文字番号の座標データ、ステップS27において記憶された、[M2]処理対象の矩形状領域の一つ前の矩形状領域における後尾文字番号の座標データ、一つ前の矩形状領域の高さ座標データ、および一つ前の矩形状領域の再生時間データ、並びに、ステップS28において記憶された、[M3]処理対象の矩形状領域の先頭文字番号データが設定される。
【0063】
図6のシーケンス図に戻り、情報テーブル管理部22は、表示情報取得処理によって図7のステップS30において設定された表示情報を、UIレイヤ部21に送る(S3)。
【0064】
UIレイヤ部21は、処理対象の矩形状領域を含むラインが移ったか否かの判別を行う(S4)。この判別処理は、図7のステップS26およびS29に示した判別処理と同様の内容の処理である。ただし、この場合、UIレイヤ部21は、情報テーブル処理部22が行う表示情報取得処理(図7の処理)を行わないので、図7のステップS26およびS29の判別結果が情報テーブル処理部22からUIレイヤ部21にフラグ等によって送られ、そのフラグの内容によって、ステップS4の判別処理が行われる。
【0065】
処理対象の矩形状領域を含むラインが移っていない場合(S4:NO)、UIレイヤ部21は、情報テーブル管理部22から送られた表示情報に基づいて、抽出イメージ、すなわち表示部7に表示させる歌詞データ(1または複数の矩形状領域によって構成される)をイメージファイル加工部23に対して要求する(S5)。
【0066】
なお、ステップS4において処理対象の矩形状領域を含むラインが移ったと判別される場合については(S4:YES)、後述する(例えば、処理対照の矩形状領域が矩形状領域F3から矩形状領域F4に移り、ラインが移った場合)。
【0067】
イメージファイル加工部23は、UIレイヤ部21から送られる表示情報、すなわち矩形状領域の座標データや一ライン分の座標高さに基づいて、画像イメージファイルのうち、矩形状領域の座標データや一ライン分の座標高さで表された部分の抽出処理を行う(S6)。
【0068】
例えば、矩形状領域F1の先頭文字番号「1」の座標データ[15,15]、矩形状領域F2の後尾文字番号「28」の座標データ[190,15」、1ラインの座標高さ「7ドット」の表示情報が、イメージファイル加工部23に送られると、図9に示すような抽出イメージ(C1部参照)が抽出される。
【0069】
イメージファイル加工部23は、図10に示すように、抽出した部分の画像イメージ(抽出イメージC1)をハードディスク装置13内のビットマップメモリ13aに一旦記憶する(S7)。ビットマップメモリ13aの大きさは、表示部7の歌詞表示領域に表示される画像の大きさに対応しており、ステップS7では、抽出された画像イメージは、ビットマップメモリ13aの大きさ、すなわち、表示部7の歌詞表示領域に表示される画像の大きさに拡大変換または縮小変換されて、ビットマップメモリ13aに記憶される。
【0070】
次いで、UIレイヤ部21は、表示部7の歌詞表示領域に表示する行が残っているか否かの判別を行う(S8)。表示部7に表示する行数は予め設定されているので(例えば3行)、UIレイヤ部21は、イメージファイル加工部23に対して抽出要求を行うとき、設定されている行数が残っているか否かによってステップS7の判別を行う。
【0071】
表示部7の歌詞表示領域に表示する行が残っている場合(S8:YES)、次の表示対象領域を設定する(S9)。ここで、次の表示対象領域とは、例えば上記した抽出処理によって画像イメージファイルの第1ラインがそのラインの途中で抽出された場合、第1ラインの途中から次の第2ラインに至る、表示一行分の最大文字数である領域をいう。例えば、図11に示すように、最初の抽出処理で28文字(矩形状領域F1,F2の文字数の合計)が抽出イメージとして抽出された場合、その次の文字(文字番号「29」)から表示一行分の最大文字数である30文字に至る文字(文字番号「58」)まで(図11のD部参照)が表示処理の対象となる。
【0072】
処理はステップS1に戻り、UIレイヤ部21は、次の表示対象領域の表示情報を要求する。この場合、次の表示対象領域の先頭文字番号「29」と、後尾文字番号「58」とが情報テーブル管理部22に送られる。
【0073】
そして、情報テーブル管理部22は、ステップS2において再び図7に示す表示情報取得処理を行う。ここでは、29文字から59文字までの表示対象領域を例にして説明する。
【0074】
ステップS11において、情報テーブル管理部22は、UIレイヤ部21から表示処理対象の先頭文字番号「29」と、後尾文字番号「59」とを取得する。情報テーブル管理部22は、処理対象の矩形状領域が含まれる、画像イメージファイル上のラインの番号を記憶する(S22)。この例では、現在の処理対象の矩形状領域は、矩形状領域F3であるので、ライン番号「1」が記憶される。
【0075】
情報テーブル管理部22は、処理対象の矩形状領域の先頭文字番号の座標データを記憶する(S23)。この例では、処理対象の矩形状領域F3の始端座標[192,15]が記憶される。
【0076】
次いで、情報テーブル管理部22は、処理対象の矩形状領域の後尾文字番号が表示対象領域の後尾文字番号(例えば「59」)より大きいか否かを判別する(S24)。処理対象の矩形状領域の後尾文字番号が表示対象領域の後尾文字番号より大きくない場合(S24:NO)、処理対象を次の矩形状領域に移行する(S25)。次いで、処理対象の矩形状領域を含むラインが移ったか否かが判別される(S26)。
【0077】
図11に示す例を参照すると、矩形状領域F3から矩形状領域F4に処理対象が移っているので、ステップS26ではYESとなり、処理対象の矩形状領域の一つ前の矩形状領域における後尾文字番号の座標と、処理対象の矩形状領域の先頭文字番号の座標とをそれぞれメモリ12に一旦記憶する(S31)。
【0078】
例えば、処理対象の矩形状領域が矩形状領域F4である場合、矩形状領域F4の一つ前の矩形状領域F3の後尾文字番号の座標[260,15](図3参照)と、処理対象の矩形状領域である矩形状領域F4の先頭文字番号の座標[15,25](図3参照)とが記憶される。なお、説明の便宜上、ステップS31で記憶される記憶内容を[M4]とする。
【0079】
ここで、処理対象の矩形状領域の一つ前の矩形状領域における後尾文字番号の座標と、処理対象の矩形状領域の先頭文字番号の座標とが記憶されるのは、ラインが移ったために矩形状領域が途切れ、後で表示部7の歌詞表示領域の一行に表示させるために、矩形状領域同士を連結する必要があるからである。
【0080】
ステップS24において、処理対象の矩形状領域の後尾文字番号が表示対象領域の後尾文字番号より大きい場合(S24:YES)、処理対象の矩形状領域の一つ前の矩形状領域における後尾文字番号の座標と、一つ前の矩形状領域の高さ座標と、一つ前の矩形状領域の再生時間とをそれぞれメモリ12に一旦記憶する(S27)。
【0081】
例えば、処理対象の矩形状領域がF4からF5になると、処理対象の矩形状領域F5の後尾文字番号「63」が表示行の後尾文字番号「59」より大きくなるので、このような場合、ステップS27に進み、処理対象の矩形状領域F5の一つ前の矩形状領域F4における後尾文字番号「55」の座標[79,25]、矩形状領域F4の高さ座標「7ドット」、および矩形状領域F4の再生時間「1分5秒」がそれぞれ記憶される。
【0082】
次いで、処理対象の矩形状領域の先頭文字番号を記憶する(S28)。例えば、処理対象の矩形状領域がF5の場合、矩形状領域F5の先頭文字番号「56」が記憶される。
【0083】
その後、処理対象の矩形状領域を含むラインが移ったか否かの判別が行われ(S29)、この場合、処理対象の矩形状領域を含むラインが移っているので(S29:YES)、ステップS32においてUIレイヤ部21に送るべき表示情報として、ステップS23において記憶された、[M1]矩形状領域の先頭文字番号の座標データ、ステップS27において記憶された、[M2]処理対象の矩形状領域の一つ前の矩形状領域における後尾文字番号の座標データ、一つ前の矩形状領域の高さ座標データ、および一つ前の矩形状領域の再生時間データ、並びに、ステップS28において記憶された、[M3]処理対象の矩形状領域の先頭文字番号データに加え、ステップS31において記憶された、[M4]処理対象の矩形状領域の一つ前の矩形状領域における後尾文字番号の座標データ、および処理対象の矩形状領域の先頭文字番号の座標データがそれぞれ設定される(S32)。
【0084】
そして、処理は図6のステップS3に戻り、図7のステップS32で設定された各データが表示情報として情報テーブル管理部22からUIレイヤ部21に送られると、ラインが移ったか否かが判別される(S4)。この例では、ラインは移っているので(S4:YES)、矩形状領域を連結する処理が行われる(S10)。例えば図7のステップS31で記憶された、矩形状領域F3の後尾文字番号の座標[260,15]および矩形状領域F4の先頭文字番号の座標[15,25]に基づいて、矩形状領域F3と矩形状領域F4とが連結される。
【0085】
その後、UIレイヤ部21は、情報テーブル管理部22から送られた表示情報に基づいて、抽出イメージの抽出処理をイメージファイル加工部23に対して要求し(S5)、イメージファイル加工部23で、UIレイヤ部21から送られる座標データや一ライン分の座標高さに基づいて抽出処理を行う(S6)。
【0086】
イメージファイル加工部23は、図12に示すように、上記抽出処理で抽出した抽出イメージ(C2参照)を、ハードディスク装置13内のビットマップメモリ13a上であって、前回の抽出処理で抽出した抽出イメージ(C1参照)の次の行に相当する位置に記憶する(S7)。
【0087】
そして、UIレイヤ部21は、表示部7の歌詞表示領域に表示する行が残っているか否かの判別を行い(S8)、残っていない場合、例えば三行分の抽出処理を要求した場合、イメージファイル加工部23によって抽出され、ハードディスク装置13に記憶されている、各ラインの抽出イメージを、図13に示すように、表示部7の歌詞表示領域に表示する(S11)。
【0088】
図13によると、HDDコンポ5では、表示部7の表示画面の上半分に、トラック名(7a参照)と、当該トラックの再生時間(7b参照)および再生経過時間(7c参照)と、それらを表すゲージ(7d参照)とが表示される。また、表示部7の表示画面の下半分に配された歌詞表示領域7eに、歌詞のデータを含む画像イメージの一部が表示される。なお、歌詞データは、後述するように、トラックの再生が進行するにしたがって次の画像イメージに切り換えられて順次表示される。
【0089】
なお、トラックの再生が終了した場合には、トラックに関する歌詞データを含む画像イメージファイルや歌詞情報テーブルは破棄されるようにしてもよい。これは、ハードディスク装置13の容量を考慮した処理である。これに代えて、ハードディスク装置13の容量に余裕があるのであれば、画像イメージファイルや歌詞情報テーブルを破棄しないでハードディスク装置13に残しておき、次回の再生時に利用してもよい。
【0090】
上記のように、本実施形態によれば、管理サーバ1から送信される画像イメージファイルの歌詞データを、歌詞データの行数および一行当たりの文字数が予め設定されている表示部7の歌詞表示領域に表示する際、画像イメージファイルから1または複数の矩形状領域からなる抽出イメージを抽出し、その抽出イメージを歌詞表示領域に表示させているので、抽出イメージどおりに歌詞データを表示させることができる。そのため、歌詞表示領域に歌詞データを明瞭に表示させることができ、ユーザは、楽曲を再生させながら歌詞を容易に視認することができる。
【0091】
また、上記したように、トラックが再生されるときに、そのトラックの歌詞データが同時に表示されるので、ユーザは楽曲に合わせて口ずさんだりカラオケの練習をしたりして楽曲を楽しむことができる。
【0092】
図13に示したように、このHDDコンポ5では、表示部7の歌詞表示領域7eに歌詞データが表示された後、表示された歌詞データに続く歌詞データが順次切り換えられて表示される。以下、歌詞データが順次切り換えられて表示されていく場合の動作について説明する。
【0093】
図14は、歌詞データが順次切り換えられて表示されていく場合のUIレイヤ部21の制御動作を示すフローチャートである。
【0094】
UIレイヤ部21は、現在再生中のトラックの再生経過時間を常時監視している(S41)。UIレイヤ部21は、現在再生中のトラックの再生経過時間が、歌詞表示領域7eの最下行に表示されている抽出イメージの最後の矩形状領域の再生時間の所定時間前(例えば1秒前)であるか否かを判別する(S42)。例えば、最下行(3行目)に表示されている最後の矩形状領域の再生時間が1分30秒である場合、現在再生中のトラックの再生経過時間が、最後の矩形状領域の再生時間の1秒前である1分29秒に到達したか否かを判別する。
【0095】
現在再生中のトラックの再生経過時間が最後の矩形状領域の再生時間の所定時間前に到達した場合(S42:YES)、表示部7の歌詞表示領域7eに表示すべき、次の抽出イメージを抽出する(S43)。すなわち、UIレイヤ部21は、情報テーブル管理部22およびイメージファイル加工部23とともに、図6および図7に示した制御動作を行う。なお、この場合、図6のステップS11の抽出イメージを表示画面に表示する動作は除く。
【0096】
次いで、現在再生中のトラックの再生経過時間が、歌詞表示領域7eの最下行の最後の矩形状領域の再生時間に到達したか否かの判別が行われ(S44)、現在再生中のトラックの再生経過時間が、歌詞表示領域7eの最下行の最後の矩形状領域の再生時間に到達した場合(S44:YES)、現在表示中の抽出イメージを、ステップS43において生成した抽出イメージに切り換えて歌詞表示領域7eに表示する(S45)。
【0097】
その後、UIレイヤ部21は、歌詞表示領域7eに表示すべき歌詞データがあるか否かの判別を行い(S46)、表示すべき歌詞データがある場合(S46:YES)、ステップS42に戻り、現在再生中のトラックの再生経過時間が、最後の矩形状領域の再生時間の所定時間前であるか否かを判別する。
【0098】
上記の処理では、抽出した抽出イメージである歌詞データを表示切り換えする際、例えば三行ごと一斉に行ったが、これに代えて一行ごとでもよい。すなわち、歌詞表示領域7eに表示された第1行目が再生し終える直前に、次の抽出イメージ(例えば第4行目)を生成し、第1行目が再生し終えたとき、再生し終えた第1行目を消去し、第2,第3行目を一行上にスクロールし、新たに抽出した次の抽出イメージ(第4行目)を歌詞表示領域7eの最下行に表示するようにしてもよい。
【0099】
なお、HDDコンポ5の表示部7に表示される情報としては、上記の歌詞データと背景画像データとを含む抽出イメージのほかに、CDのアルバム情報であるアルバムジャケットの画像データ、ライナーノーツ等の文字データ等がある。これらは、HDDコンポ5の本体前面に設けられた所定のスイッチが操作されることにより、歌詞データが表示されていた画面から、アルバムジャケットを表示する画面、あるいはライナーノーツ等を表示する画面に切り換えられて表示される。
【0100】
ところで、上記した実施形態では、画像イメージファイルから抽出イメージを抽出する際、歌詞データとその背景にある画像データとからなる抽出イメージを抽出するようにしている。そのため、例えば矩形状領域が2ラインにわたって抽出され、連結された場合の矩形状領域では、隣り合う矩形状領域の背景の画像データの連続性が損なわれることがある。そのような場合には、以下に示すように、画像イメージファイルの一ラインごと抽出して歌詞表示領域7eに表示させるようにしてもよい。
【0101】
図15は、画像イメージファイルの一ライン分ごと抽出して歌詞表示領域7eに表示させる場合の、UIレイヤ部21、情報テーブル管理部22およびイメージファイル加工部23の制御動作を示すシーケンス図である。なお、この実施の形態では、表示部7の歌詞表示領域7eの行数および一行当たりの文字数は、予め設定されておらず、画像イメージファイルにおいて矩形状領域および文字番号等は設定されない。
【0102】
この実施の形態では、ハードディスク装置13に、図3に示した歌詞情報テーブルに代えて、図16に示す歌詞情報テーブルが管理サーバ1から送信されて記憶されている。図16の歌詞情報テーブルは、トラック番号、ライン番号(ラインの通し番号)、各ラインの再生時間(トラックの再生が開始されてからラインの再生が終了するまでの時間)、各ラインの画像イメージファイル上の左上端の座標、各ラインの画像イメージファイル上の右下端の座標といった項目を有している。
【0103】
すなわち、この実施の形態に係る画像イメージファイルは、各トラックが複数のラインで区分されており、ラインごとに再生時間が設定され、各ラインの画像イメージファイル上の座標範囲として、図17に示すように、各ラインの左上端のxy座標と、各ラインの右下端のxy座標とが設定されている。例えば、図16および図17によると、第1ラインの左上端のxy座標は、[0,0]に設定され、第1ラインの右下端のxy座標は、[400,20]に設定されている。
【0104】
この実施の形態では、画像イメージファイル上の左上端のxy座標と右下端のxy座標とで設定される矩形状範囲(すなわち1ラインに相当)が抽出されて表示部7の歌詞表示領域7eに表示される。以下、詳述する。
【0105】
まず、トラックの再生要求があると、UIレイヤ部21は、表示部7の歌詞表示領域7eにおいて歌詞が切り換えられる時間の目安となる時間(例えば30秒、以下、「切換目安時間」という。)を初期設定する(S51)。この場合、歌詞は、表示部7の歌詞表示領域7eにおける三行分が同時に切り換わるとする。なお、上記切換目安時間は、トラックの曲調によって予め設定されるものであり、例えばテンポの速いトラックでは、歌詞が再生される速度も速いので、切換目安時間が比較的短く設定される。また、この切換目安時間は、ユーザによって設定変更可能とされてもよい。
【0106】
次いで、UIレイヤ部21は、情報テーブル管理部22に対して表示情報を要求する(S52)。すなわち、切換目安時間に応じた画像イメージファイル上の抽出イメージを要求する。例えば、切換目安時間が30秒の場合、歌詞が0〜30秒再生されるときのその再生に相当するラインの画像イメージファイル上の座標範囲が要求される。
【0107】
一方、情報テーブル管理部22では、トラックの再生要求があると、ライン番号が初期化され(S53)、例えばライン番号「1」が設定される。次いで、情報テーブル管理部22は、UIレイヤ部21からの表示情報の要求に応じて、再生時間が切換目安時間を超えるラインを検索する。具体的には、処理対象のラインの再生時間が切換目安時間より長いか否かが判別される(S54)。
【0108】
処理対象のラインの再生時間が切換目安時間より短い場合(S54:NO)、ライン番号をインクリメントする(S55)。例えば、図16によると、第1ラインの再生時間は15秒であり、この場合、切換目安時間(例えば30秒)より短いので、ライン番号「1」はインクリメントされて「2」となる。すなわち、処理対象のライン番号は、「2」に移行する。
【0109】
一方、処理対象のラインの再生時間が切換目安時間より長い場合(S54:YES)、情報テーブル管理部22は、ステップS53で初期設定されたラインの左端上座標と、処理対象のラインの右端下座標とを、UIレイヤ部21に送る(S56)。また、情報テーブル管理部22は、処理対象のラインの再生時間を再生リミット時間としてUIレイヤ部21に送る(S57)。
【0110】
例えば、図16および図17によると、切換目安時間(30秒)を超える再生時間のラインは、第3ラインであるので、第1ラインの左端上座標[0,0]と、第3ラインの右端下座標[400,60]とがUIレイヤ部21に送る。また、再生リミット時間として第3ラインの再生時間である「37秒」がUIレイヤ部21に送る。
【0111】
次いで、UIレイヤ部21は、イメージファイル加工部22に対して抽出要求を行う(S58)。イメージファイル加工部22では、抽出処理が行われ(S59)、抽出イメージがビットマップメモリ(図略)に記憶される。図16に示す例では、三ライン分の歌詞データがそのまま記憶される。
【0112】
その後、UIレイヤ部21では、表示部7の歌詞表示領域7eに表示させる画面が最初の画面(トラックの再生が開始されるときに最初に表示される画面)であるか否かが判別され(S60)、最初の画面である場合(S60:YES)、図18に示すように、歌詞表示領域7eに抽出イメージとしての歌詞データが表示される(S61)。なお、図18の符号7fで表される領域には、例えば演奏者が表された画像が表示される。
【0113】
歌詞表示領域7eに表示される画面が最初の画面でない場合(S60:NO)については、後述する。
【0114】
次いで、表示すべき歌詞データがあるか否かの判別が行われ(S62)、表示すべき歌詞データがない場合(S62:NO)、処理は終了する。一方、表示すべき歌詞データがある場合(S62:YES)、現在の再生時間が再生リミット時間の手前(例えば1秒)であるか否かが判別され(S63)、再生時間が再生リミット時間の手前である場合(S63:YES)、ステップS64において、新たに歌詞の切換目安時間が設定される。
【0115】
この場合、歌詞の切換目安時間としては、ステップS51で設定された初期の切換目安時間に再生リミット時間が加算された時間が設定される。例えば、第3ラインの再生リミット時間は「37秒」であるので、これに初期の切換目安時間(30秒)が加算され、新たな切換目安時間は「67秒」となる。
【0116】
新たに切換目安時間が設定されると、ステップS52に戻り、上述したように、次に表示されるラインが設定され(S52〜S57参照)、イメージファイル加工部23において抽出処理が行われる(S59)。
【0117】
ここで、ステップS60における判別処理では、最初の画面ではなくなるので(S60:NO)、ステップS65においてトラックの再生経過時間が再生リミット時間に達したか否かが判別される。トラックの再生経過時間が再生リミット時間に達した場合(S65:YES)、直前に抽出された抽出イメージに画面が切り換えられて表示される(S61)。
【0118】
このように、この実施の形態では、切換目安時間に応じて画像イメージファイルから抽出イメージが抽出されるので、切換目安時間を適切に設定すれば、上記のように画像イメージファイルの例えば三行分を一度に抽出することができるので、歌詞データの背景にある画像データが途切れることがなく、連続した画像データを歌詞表示領域7eに表示させることができる。したがって、元の画像イメージファイルのイメージをそのままの形態で歌詞表示領域7eに表示させることができる。また、矩形状領域に基づいて抽出イメージを抽出した上記の実施形態に比べ、画像イメージファイルの例えば三行分を一度に抽出することができるので、処理が容易である。
【0119】
なお、この実施の形態では、画像イメージファイルの形態によっては、図18に示したように、歌詞表示領域7eに表示される文字自体が、上記した矩形状領域を抽出して表示する構成に比べ、小さくなることがある。しかし、ユーザによっては背景画像データのイメージを損なわないように見たいという要望や、より多くの情報(文字)を一度に見たいという要望もあるので、そのような場合には、HDDコンポ5の前面部に設けられた切換スイッチにより、切換目安時間に応じて抽出イメージを抽出して表示する場合と、矩形状領域に基づいて抽出イメージを抽出して表示する場合とを、ユーザが選択できるようにしてもよい。
【0120】
例えば、通常表示させる画面としては、矩形状領域に基づいて抽出イメージを抽出する方法で生成された画面とし、ユーザが適当な切換スイッチを操作することにより、矩形状領域を抽出する方法で抽出された画面と、切換目安時間に応じて抽出イメージを抽出する方法で生成された画面とが切り換えられるようにする。このようにすれば、ユーザの好みに応じた表示画面を選択することができ、HDDコンポの汎用性が高まる。
【0121】
ところで、上記のような切換目安時間に応じて抽出イメージを抽出する方法では、切換目安時間に応じた再生時間を有する抽出イメージがそのまま歌詞表示領域7eに表示されるので、例えば切換目安時間に応じた再生時間を有する抽出イメージの行数が極度に多くなると(例えば切換目安時間の30秒が抽出イメージの10行分に相応する場合)、文字が細かくなりすぎて、ユーザが視認しづらくなる。そこで、図19に示すように、歌詞表示領域7eに表示される行数を制限するようにしてもよい。
【0122】
図19は、歌詞表示領域7eに表示される行数を制限する場合の、UIレイヤ部21、情報テーブル管理部22およびイメージファイル加工部23の制御動作を示すシーケンス図である。
【0123】
この変形例に係る実施の形態では、情報テーブル管理部22が抽出イメージを抽出するための座標データをUIレイヤ部21に送る場合、再生時間が切換目安時間を上回ったときといった条件に、表示部7の歌詞表示領域に表示される行数が所定の行数を上回ったときといった条件が加えられている。
【0124】
図15に示したフローチャートと異なる点について主として説明すると、情報テーブル管理部22では、ライン番号の初期設定が行われた後(S53)、ステップS66においてライン数の初期設定が行われる。具体的には、ライン数の値が「0」に設定される。
【0125】
その後、ステップS54において処理対象のラインの再生時間が切換目安時間より長いか否かが判別され、処理対象のラインの再生時間が切換目安時間より短い場合(S54:NO)、ライン番号とライン数とがそれぞれインクリメントされる(S67)。
【0126】
次いで、ライン数が所定数(例えば「5」)より大きいか否かの判別が行われ(S68)、ライン数が所定数より小さい場合(S68:NO)、ステップS54に戻り、処理対象のラインの再生時間が切換目安時間より長いか否かが判別される。一方、ライン数が所定数より大きい場合(S68:YES)、ステップS56に進み、ステップS53で初期設定されたラインの左端上座標と、処理対象のラインの右端下座標とをUIレイヤ部21に送る。
【0127】
すなわち、上記所定数は、歌詞表示領域7eに表示される行の最大行を示し、ライン数が例えば5行を超えると、抽出イメージを抽出する処理に進むようになっている。
【0128】
このように、歌詞表示領域7eに表示される行数を制限するようにしてもよい。これにより、歌詞表示領域7eには所定数以下の行数で歌詞データが表示されることになり、文字が小さくユーザが視認し辛くなるといった不都合を解消することができる。
【0129】
もちろん、この発明の範囲は上述した実施の形態に限定されるものではない。例えばHDDコンポの構成やハードディスク装置13は、図5に示す構成に限るものではない。また、画像イメージファイルから抽出されるデータとしては、歌詞データに限らず、例えばライナーノーツ等の文字データであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0130】
【図1】本願発明に係る音楽再生装置が適用される音楽再生システムの一例を示す構成図である。
【図2】画像イメージファイルの一例を示す図である。
【図3】歌詞情報テーブルの一例を示す図である。
【図4】HDDコンポの前面図である。
【図5】HDDコンポの内部構成を示す図である。
【図6】UIレイヤ部、情報テーブル管理部およびイメージファイル加工部の制御動作を示すシーケンス図である。
【図7】情報テーブル処理部において実行される表示情報取得処理を示すフローチャートである。
【図8】画像イメージファイルの表示対象領域を示す図である。
【図9】画像イメージファイルの抽出イメージを示す図である。
【図10】抽出イメージが記憶された場合のビットマップメモリを示す図である。
【図11】画像イメージファイルの表示対象領域を示す図である。
【図12】抽出イメージが記憶された場合のビットマップメモリを示す図である。
【図13】歌詞データが表示されたときのHDDコンポの前面図である。
【図14】歌詞データが順次表示される場合の制御処理を示すフローチャートである。
【図15】他の実施形態に係るUIレイヤ部、情報テーブル管理部およびイメージファイル加工部の制御動作を示すシーケンス図である。
【図16】歌詞情報テーブルの一例を示す図である。
【図17】画像イメージファイルの一例を示す図である。
【図18】歌詞データが表示されたときのHDDコンポの前面図である。
【図19】他の実施形態に係るUIレイヤ部、情報テーブル管理部およびイメージファイル加工部の他の制御動作を示すシーケンス図である。
【符号の説明】
【0131】
1 管理サーバ
2 インターネット
5 HDDコンポ
7 表示部
7e 歌詞表示領域
9 スイッチ
10 CD挿入口
11 CPU
13 ハードディスク装置
21 UIレイヤ部
22 情報テーブル管理部
23 イメージファイル加工部
25 CD再生部
C1,C2 抽出イメージ
D 表示対象領域
F1〜F5 矩形状領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
音楽情報が記録された音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する情報端末装置と、前記音楽記録媒体に記録された音楽情報を記憶する記憶手段、この記憶手段に記憶された音楽情報を再生する再生手段および前記画像情報を表示可能な表示手段を備えた音楽再生装置とが接続回線によって相互に接続され、前記音楽再生装置からの要求に応じて前記情報端末装置から前記画像情報を前記音楽再生装置に送信して前記表示手段に表示させる画像提供システムであって、
前記音楽再生装置は、
前記再生手段により前記記憶手段に記憶された音楽情報を再生するとき、前記画像情報の要求を前記情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、
前記画像情報要求手段による要求の応答として前記情報端末装置から送信される画像情報を受信し、前記画像情報の一部を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記画像情報の一部を前記表示手段の表示領域に応じた大きさに変換する画像変換手段と、
前記画像変換手段によって変換された前記画像情報の一部を前記表示手段に表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする、画像提供システム。
【請求項2】
前記画像情報は、文字データと、その文字データの背景となる背景画像データとを含む複数行の画像イメージからなり、
前記表示手段の表示領域は、前記文字データに対応する文字が所定数配列される領域であり、
前記情報端末装置は、
前記画像イメージに対して、複数の文字からなる文字列データとそれらの背景画像データで構成される矩形状領域を設定する矩形状領域設定手段を有し、
前記音楽再生装置の前記抽出手段は、
前記画像イメージ上において、前記表示手段の表示領域における一行の文字数からなる表示対象領域を設定する表示対象領域設定手段と、
前記表示対象領域設定手段によって設定された表示対象領域内に存在する1または複数の前記矩形状領域を特定する矩形状領域特定手段と、
前記矩形状領域特定手段によって特定された矩形状領域を、前記画像イメージから抽出する第1の抽出制御手段と、
によって構成される、請求項1に記載の画像提供システム。
【請求項3】
前記表示対象領域設定手段は、
前記矩形状領域特定手段によって矩形状領域が特定された場合、前記特定された矩形状領域の次の矩形状領域に含まれる先頭文字データから次の前記表示対象領域を設定する、請求項2に記載の画像提供システム。
【請求項4】
前記矩形状領域特定手段は、
前記表示対象領域設定手段によって設定された前記表示対象領域が前記画像イメージ上の複数行に跨る場合、前記行ごとに、前記表示対象領域内に存在する前記矩形状領域を特定し、
前記抽出手段は、
前記矩形状領域特定手段によって特定された、前記行ごとの前記矩形状領域を連結し、連結された矩形状領域を前記画像イメージから抽出する、請求項2または3に記載の画像提供システム。
【請求項5】
前記画像情報は、文字データとその文字データの背景となる背景画像データで構成される複数行の画像イメージからなり、
前記画像イメージの各行には、前記音楽情報が再生されてから各行の再生が終了するまでの再生時間が設定されており、
前記抽出手段は、
前記表示手段の表示領域に表示される画像イメージから次に表示される画像イメージに前記表示領域を切り換える目安となる切換目安時間を設定する時間設定手段と、
前記時間設定手段によって設定された切換目安時間を含む再生時間が設定された画像イメージの行を、前記画像イメージから抽出する第2の抽出制御手段と、
によって構成される、請求項1に記載の画像提供システム。
【請求項6】
音楽情報が記録された音楽記録媒体ごとに各音楽記録媒体に関連した画像情報を記憶する情報端末装置と接続回線を介して接続され、前記音楽記録媒体に記録された音楽情報を記憶する記憶手段と、この記憶手段に記憶された音楽情報を再生する再生手段と、前記情報端末装置からの前記画像情報を表示可能な表示手段とを備えた音楽再生装置であって、
前記再生手段により前記記憶手段に記憶された音楽情報を再生するとき、前記画像情報の要求を前記情報端末装置に送信する画像情報要求手段と、
前記画像情報要求手段による要求の応答として前記情報端末装置から送信される画像情報を受信し、前記画像情報の一部を抽出する抽出手段と、
前記抽出手段によって抽出された前記画像情報の一部を前記表示手段の表示領域に応じた大きさに変換する画像変換手段と、
前記画像変換手段によって変換された前記画像情報の一部を前記表示手段に表示する表示制御手段と、
を備えることを特徴とする、音楽再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2010−113756(P2010−113756A)
【公開日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−285317(P2008−285317)
【出願日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【出願人】(000000273)オンキヨー株式会社 (502)
【Fターム(参考)】