説明

画像生成装置、画像配信システム、及び画像生成方法

【課題】複数のページをレイアウトした電子チラシを配信する画像生成装置を提供する。
【解決手段】各種広告情報を有する電子チラシを、各種端末装置に表示させる電子チラシの加工データを生成する画像生成装置であって、前記電子チラシの画像データを記憶する記憶部と、前記電子チラシの複数ページのうち連続する2ページ分を1つの画面上に纏めるようにレイアウト可能であるテンプレート情報に従って前記電子チラシの各ページのレイアウトし、前記電子チラシの表紙のページをレイアウトする場合には、前記表紙のページの他方のページに前記空白ページ分の画像をレイアウトして電子チラシの加工データを生成する加工部と、前記加工部が生成した電子チラシの加工データを前記端末装置に配信する配信部と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば新聞等の折り込みチラシを電子化した電子チラシを複数種類の配信媒体に対応させて配信する画像生成装置、画像配信システム、画像生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
新聞等において、折り込みチラシが利用されている。折り込みチラシは、スーパーマーケットや家電製品の量販店等に広告媒体として利用されており、紙媒体に印刷される。折り込みチラシは、商品名、価格、商品の画像等が、商品毎にレイアウトされているが、通常、紙媒体に印刷することを前提としてレイアウトが決められている。
一方、折り込みチラシを電子化し、電子チラシとしてネットワークを介して配信するサービスが行われつつある。配信された電子チラシは、受信した端末装置の表示画面に表示されることによって、ユーザに閲覧されている。
また、電子メールによって電子チラシを端末装置に配信するシステムもある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−140274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した電子チラシを配信しようとする場合、例えば、電子チラシのうち2つのページを1つのページとしてレイアウトする場合、表紙のページ部分では片方のページしか存在しない問題がある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、複数のページをレイアウトした電子チラシを配信する画像生成装置、画像配信システム、画像生成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために、本発明は、各種広告情報を有する電子チラシを、各種端末装置に表示させる電子チラシの加工データを生成する画像生成装置であって、前記電子チラシの画像データを記憶する記憶部と、前記電子チラシの複数ページのうち連続する2ページ分を1つの画面上に纏めるようにレイアウト可能であるテンプレート情報に従って前記電子チラシの各ページのレイアウトし、前記電子チラシの表紙のページをレイアウトする場合には、前記表紙のページの他方のページに前記空白ページ分の画像をレイアウトして電子チラシの加工データを生成する加工部と、前記加工部が生成した電子チラシの加工データを前記端末装置に配信する配信部と、を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、上述の画像生成装置において、前記加工部は、前記電子チラシのデータに付与された前記電子チラシの開き方を表す情報に基づいて、前記表紙のページをレイアウトすることを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、各種広告情報を有する電子チラシを、各種端末装置に表示させる電子チラシの加工データを生成する画像生成装置と、前記端末装置とが接続される画像配信システムであって、前記電子チラシの画像データを記憶する記憶部と、前記電子チラシの複数ページのうち連続する2ページ分を1つの画面上に纏めるようにレイアウト可能であるテンプレート情報に従って前記電子チラシの各ページのレイアウトし、前記電子チラシの表紙のページをレイアウトする場合には、前記表紙のページの他方のページに前記空白ページ分の画像をレイアウトして電子チラシの加工データを生成する加工部と、前記加工部が生成した電子チラシの加工データを前記端末装置に配信する配信部と、を有し、前記端末装置は、前記電子チラシのうちユーザによって指定される配信対象の前記電子チラシの加工データの配信要求を前記画像生成装置に送信する送信部と、前記画像生成装置から配信される前記電子チラシの加工データを受信して表示する表示部と、を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、各種広告情報を有する電子チラシを、各種端末装置に表示させる電子チラシの加工データを生成する画像生成装置における画像生成方法であって、加工部が、前記電子チラシの複数ページのうち連続する2ページ分を1つの画面上に纏めるようにレイアウト可能であるテンプレート情報に従って前記電子チラシの各ページのレイアウトし、前記電子チラシの表紙のページをレイアウトする場合には、前記表紙のページの他方のページに前記空白ページ分の画像をレイアウトして電子チラシの加工データを生成し、配信部が、前記加工部が生成した電子チラシの加工データを前記端末装置に配信することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上説明したように、この発明によれば、複数のページをレイアウトした電子チラシを生成する際、空白ページ用の画像をレイアウトすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】この発明の一実施形態による画像配信システムの構成を示す概略ブロック図である。
【図2】広告情報、電子チラシの加工データの記憶テーブルの一例を示す図である。
【図3】画像生成装置2の処理について説明するフローチャートである。
【図4】携帯端末6の処理について説明するフローチャートである。
【図5】集計部24が集計データ記憶部223に記憶された情報を参照して集計を行う処理について説明するフローチャートである。
【図6】チラシの電子データを検索する処理について説明するフローチャートである。
【図7】携帯端末4の画面に表示される情報の一例を示す図である。
【図8】携帯端末4の画面サイズと記憶されるファイルの関係を説明する図である。
【図9】携帯端末4の画面サイズと記憶されるファイルの関係を説明する図である。
【図10】携帯端末4の画面サイズと記憶されるファイルの関係を説明する図である。
【図11】テレビ5の画面サイズと記憶されるファイルの関係を説明する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の一実施形態による画像生成装置について図面を参照して説明する。
図1は、この発明の一実施形態による電子チラシを配信する画像配信システムの構成を示す概略ブロック図である。
電子チラシ配信システム1は、画像生成装置2と、広告主端末3と、携帯端末4と、テレビ5と、コンピュータ装置6(以下、PC6)とがネットワーク7を介して接続される。画像生成装置2は、受信部21、記憶部22、加工部23、集計部24、配信部25、検索部26を含んで構成される。受信部21は、ネットワーク7に接続された各種端末装置(広告主端末3、携帯端末4、テレビ5、PC6、ネットワーク7)から送信されるデータあるいは各種要求を受信する。
【0013】
記憶部22は、元データ記憶部221、加工データ記憶部222、集計データ記憶部223によって構成される。
元データ記憶部221は、広告主端末3から送信される広告情報を記憶する。この広告情報の一例を図2(a)に示す。広告情報は、広告主、広告主ID、店舗名、店舗ID、店舗所在地、検索情報、電子チラシの元データID、電子チラシの元データ、配信希望期間、配信先端末装置を特定する情報等を含む。
尚、ここで「電子チラシ」とは広告主である店舗が取扱っている商品または提供している役務に関する画像情報、文字情報、および音声情報等を含む電子化された広告宣伝情報を意味するものである。また店舗毎に開催されるフェアや、キャンペーン情報等、特定の商品や役務に限られない販売促進情報が含まれていてもよい。
【0014】
広告主は、電子チラシの配信の依頼主を表す情報である。
広告主IDは、広告主を識別するための任意の情報である。
店舗名は、広告主が広告を行う対象としている店舗を表す情報である。
店舗IDは、広告主が複数の店舗を対象として電子チラシを配信する場合に、その配布を依頼する店舗を識別する情報である。
店舗所在地は、店舗の所在地を表す情報であり、例えば、店舗の住所である。
検索情報は、電子チラシを配信する対象となる地域を指定する情報である。この検索情報の一例としては、例えば、電子チラシのデータの配信先の地域を指定するエリア特定情報、目標物の名称、店舗や商品を分類するカテゴリ、のいずれかである。エリア特定情報は、例えば、郵便番号または住所(地域名称、例えば都道府県名・市町村名等でもよい)、あるいは、電話番号の一部の桁である。その他にも特定名称、コード等一定の地域を指定できるものであれば上記のものに限られない。
【0015】
目標物の名称は、例えば、駅名、店舗名等であり、カテゴリは、例えば、店舗を分類するカテゴリである場合には、スーパーマーケットや家電品販売店、食品販売店、飲食店等であり、商品を分類するカテゴリであれば、家電品、食品、家具、生活雑貨などである。また、検索情報としては、店舗名によって特定される店舗を表す地図上の位置(座標)を表す座標位置の情報であってもよく、この場合、指定された座標に対応する地域が配信先として設定された電子チラシのデータが検索される。なお「指定された座標に対応する地域」は、例えば広告主である店舗所在地の座標位置から任意の距離範囲(店舗から10km圏内等)を電子チラシの配信エリアとしてあらかじめ定めておき、ユーザが入力したエリア特定情報に対応する座標位置から店舗座標位置までのお出かけ距離を演算し、その結果当該お出かけ距離が当該任意の距離範囲に含まれている地域を当該対応する地域として設定するのでも良いし、店舗所在地の座標が含まれる地域(市区町村等)の隣接地域等を対応する地域として設定するのでも良い。
この図2(a)においては、検索情報として座標位置と郵便番号とが記憶されたテーブルが図示されている。
【0016】
配信希望範囲は、広告主が電子チラシの配信対象とするエリアを指定する情報である。例えば、配信希望範囲は、配信対象としたいユーザの郵便番号や、当該郵便番号に対応する地域を特定する情報であったり、配布先を指定する住所であってもよく、あるエリアを任意の領域で複数に分割したエリアのいずれかを指定することができればよい。ここでは、端末装置からの特定エリアを指定した電子チラシの配信要求や、端末装置の現在位置、端末装置毎に予め割り当てられたエリアの情報を用いることで、その端末装置の位置に応じて配信希望範囲であるか否かが配信部25によって判定される。
ここでは、配信希望範囲を検索情報として設定しておくことによって、どのユーザを対象に配信するかを決めることができる。
【0017】
電子チラシの元データIDは、電子チラシの元データを識別する情報である。
電子チラシの元データは、例えば、折り込みチラシとして紙媒体に印刷される画像データであり、印刷された折り込みチラシをスキャナによって読み取ったデータであってもよい。
配信希望期間は、電子チラシを端末装置に配信し、表示装置に表示可能な期間を指定する情報であり、年月日や時刻によって配信開始と配信終了とが特定される。
配信端末装置を特定する情報は、電子チラシの加工データを配信する対象であるユーザの端末装置の種別を特定する情報であり、例えば、端末装置が携帯端末、テレビ、PCのいずれであるかを識別する情報である。また電子チラシの元データを電子チラシの加工データに加工する場合にどの端末装置用のデータに加工するのかを識別する情報でもある。この配信端末装置を特定する情報によって、電子チラシを配信する対象の端末装置の種別が特定される。すなわち、広告主は、どの種別の端末装置に電子チラシを送信したいのかを指定することができる。
【0018】
加工データ記憶部222は、広告情報記憶部221に記憶された電子チラシの元データが加工部23によって加工された加工データを記憶する。この加工データの記憶テーブルの一例を図2(b)に示す。加工データは、広告主名、店舗名、検索情報、電子チラシの加工データID、電子チラシの加工データ、配信希望期間、配信先端末装置を特定する情報等を含む。この加工データは、図2(a)に示す広告情報に対応する項目については、その情報は同じであるので、その説明を省略する。
電子チラシの加工データIDは、電子チラシの加工データIDを識別する情報である。
電子チラシの加工データとは、広告情報のうち、電子チラシの元データが加工部23によって加工された後の画像データである。
集計データ記憶部223は、ユーザの端末装置によって表示された電子チラシのうち、詳細画像が閲覧された箇所を表すデータや、閲覧されたデータの集計結果を記憶する。これによりユーザがどの期間に配信された電子チラシのどの部分に着目しているかの関心度を把握し、関心度の高さを反映した商品のレイアウトに変更したり、掲載する商品を抽出したりすることで顧客集客力を高めることが可能となる。例えば、鮮魚において旬の秋刀魚が注目されているのであれば、翌週の広告レイアウトでは秋刀魚を一番目につくフロントページに配置し、大根下ろし用の大根を周囲に配置することで販売の相乗効果を高めることが可能となる。また前年度の同時期の広告では何が注目をされていたかを把握することで今年度の同時期の広告を効果的なものに作成することが可能となる。
【0019】
加工部23は、元データ記憶部221に記憶された広告情報を読み出し、読み出された広告情報のうち、電子チラシの元データを配信対象のユーザの端末装置に応じたデータに加工するとともに、電子チラシの元データIDに対応させて電子チラシの加工データIDを生成し、この加工された電子チラシの加工データと電子チラシの加工データIDとを、広告情報の各種情報(例えば、広告主、広告主ID、店舗名、店舗ID、店舗所在地、検索情報、配信希望期間、配信先端末装置を特定する情報)に対応付けて、加工データ記憶部222に記憶する。ここで「加工」とは、電子チラシの元データを分割、リサイズ等、各種端末装置においてチラシの閲覧が可能となるように各種端末装置の仕様等に合わせて表示形式の変更、データの圧縮等の処理を意味する。さらに「仕様」とは、各種端末装置の表示媒体が許容する表示画素数や、データの受信容量等のことをいう。ここでは、それぞれの広告情報について、予め記憶された各種端末装置用の加工処理の仕様に従い、それぞれ加工された電子チラシの加工データが1つのフォルダに纏めて記憶される。これにより広告受給者(ユーザ)は、いずれの種類の端末装置からも同一内容の広告情報を閲覧することが可能になる。また、加工された電子チラシの加工データは、上述のように、店舗名や配布期間等の各種情報が加工部23によって関連付けられて加工データ記憶部222に記憶される。
この加工処理は、配信対象であるユーザの端末装置の表示形式に応じたデータ形式に加工するものである。この加工処理は、端末の種類毎にそれぞれ処理が異なるものであり、例えば、(1)PC向け、(2)テレビ向け、(3)携帯端末向け、の3種類がある。ここで、端末装置の種類は、端末装置から送信される端末装置の種類を識別する情報である種類識別情報によって特定される。この種類識別情報によって端末装置の種類が特定されると、加工部23は、特定された端末装置の種類に該当する(1)PC向け、(2)テレビ向け、(3)携帯端末向けのいずれかの処理を選択し、その加工処理を行う。これら加工処理については、次のとおりであり、これら加工処理が行われることにより、端末装置の仕様に応じた電子チラシの加工データへの加工がなされる。
【0020】
(1)PC向けの加工処理は、電子チラシの元データを複数種類の縮小または拡大サイズに従って電子チラシの加工データの縮小画像または拡大画像を生成するとともに、その縮小画像あるいは拡大画像のそれぞれを複数に分割し、分割された画像のそれぞれにIDを付与する処理である。このPC向けの加工処理は、電子チラシの加工データを配信する対象がPCである場合や、PCの仕様に相当する画面サイズや配信速度等の場合に行う処理である。
【0021】
(2)テレビ向けの加工処理は、電子チラシの元データを所定のサイズに変更したリサイズ画像を生成するとともに、電子チラシの元データを垂直方向および/または水平方向に複数の領域に分割した分割画像を生成する。このテレビ向けの加工処理は、電子チラシのデータをテレビ放送の信号とともに配信する場合、配信可能なデータ量が決まっているので、その配信可能なデータ量になるように、電子チラシの元データの画像品質や画像サイズを変更することにより電子チラシの加工データに加工される。また、電子チラシの加工データが複数ページに亘る折り込みチラシである場合には、複数ページを1つの画面上にまとまるようにレイアウトするテンプレート情報を用い、例えば、N(Nは1以上の自然数)ページとN+1ページが1つの画像となるようなテンプレート情報を利用して電子チラシの加工データを配置することも可能である。このテレビ向けの加工処理は、電子チラシの加工データを配信する対象が受信容量が1MB以下の端末において行う処理である。
【0022】
(3)携帯端末向けの加工処理は、電子チラシの元データを所定のサイズになるように拡大または縮小したリサイズ画像を生成し、この生成されたリサイズ画像をレイアウトするレイアウト情報に従って、NページとN+1ページが1つの画像となるようにレイアウトし、1つの画像を生成する処置である。この携帯端末向けの加工処理は、1度に読み込める容量が100KB以下の制限がある場合に行う処理である。
【0023】
集計部24は、ユーザの端末装置から当該端末装置に表示されている電子チラシの画像データに対する操作要求の履歴を集計データ記憶部223に記憶する。ここでいう電子チラシの画像データとは、画像生成装置2からユーザの端末装置に配信される広告を行う情報を含むデータである。例えば、商品の画像情報や、商品価格の文字情報、および音声情報等である。
また、集計部24は、電子チラシの画像データに対する操作要求の履歴の集計を行う。ここでいう電子チラシの画像データに対する操作要求とは、表示された電子チラシの画像に対し、入力装置によって操作入力された要求であり、例えば、電子チラシの画像の一部を拡大する要求や、その画像上の位置(座標)を指定する要求、クリック、ドラッグ等があり、これら操作入力された時刻も含むようにすることが可能である。また、電子チラシの画像データが音声情報である場合には、例えば、音声情報の再生速度を速く、あるいは遅くしたりする操作である。
【0024】
配信部25は、ユーザの端末装置からの要求に応じて各種データを要求元のユーザの端末装置に配信したり、集計データ記憶部223に記憶された集計データを広告主端末3に配信したりする。
【0025】
検索部26は、検索情報の入力をユーザの端末装置から受け付け、入力された検索情報に一致する検索情報に対応付けされた電子チラシの加工データを記憶部22(加工データ記憶部222)から読み出して、要求元のユーザの端末装置に配信部25によって配信する。このときユーザが使用している端末装置の種類の特定も同時に行い、特定した端末装置に応じた電子チラシの加工データを読み出して配信する。この端末装置の種類の特定は、端末装置から検索情報の入力がされた端末装置から配信要求とともに送信される種類識別情報を参照することによって行うか、または各種端末毎にアクセスされるサイトを別個に作成しておきどのサイトにアクセスされたかによって配信する情報を特定することも可能である。
【0026】
広告主端末3は、折り込みチラシに掲載されるデータである電子チラシの元データを画像生成装置2に送信する。
携帯端末4は、画像生成装置2から配信される電子チラシの加工データを受信し、受信した電子チラシの加工データを自身に設けられた表示装置に表示する。
この携帯端末4は、制御部41と記憶部42とを含んで構成される。
【0027】
テレビ5は、有線または無線によって配信されたテレビ放送のデータを受信して画面上に表示する機能を有するとともに、画像生成装置2から配信される電子チラシの加工データを受信し、受信した電子チラシの加工データを表示する。この電子チラシの加工データは、画像生成装置2からテレビ放送を行う放送局に配信され、テレビ放送のデータに含まれて配信されてもよいし、放送局を介さずに画像生成装置2からテレビ5に配信するようにしてもよい。
PC6は、端末装置として、液晶表示装置やCRT(Cathode Ray Tube)等の表示装置が接続されており、画像生成装置2から配信される電子チラシの画像データを受信して前記表示装置に表示する。
【0028】
ここで、図1における携帯端末4、テレビ5、PC6は、ユーザによって利用される端末装置であるユーザの端末装置の一例である。従って、電子チラシの加工データを受信して表示することができる端末装置であれば、PDA(personal digital assistant)やゲーム機などの各種端末装置をユーザの端末装置として用いるようにしてもよい。
ネットワーク7は、無線と有線とのうちいずれか一方またはその両方によってデータの送受信を行う。
【0029】
次に、上述の画像生成装置2の処理について図3のフローチャートを用いて説明する。
画像生成装置2は、広告主端末3から送信される広告情報を受信部21によって受信し、受信された広告情報を元データ記憶部221に記憶する(ステップS101)。
加工部23は、元データ記憶部221に広告情報が記憶されると、広告情報に含まれる配信端末装置を表す情報がPC向けであるかテレビ向けであるか携帯端末向けであるかを判定する(ステップS102)。
配信端末装置を表す情報がPC向けである場合、加工部23は、電子チラシの元データをコピーして画像リサイズ用と画像分割用とを生成する(ステップS103)。
加工部23は、生成された画像のうち、コピーされた一方の画像を800%用画像とする。すなわち、折り込みチラシがスキャンされた電子チラシの元データを800%の大きさのサイズとして決定し、この画像を所定の大きさの領域毎に分割する(ステップS104)。この分割されることによって得られる画像のサイズは、予め決められたサイズであり、例えば、電子チラシの元データの画像に含まれる文字の大きさや解像度に応じて、得られる画像のサイズを予め決めておくようにしてもよい。例えば、縦がAピクセル、横がBピクセルの電子チラシの元データの画像を縦A1ピクセル(A>A1)、B1ピクセル(B>B1ピクセル)のサイズに分割する。そして加工部23は、分割して得られた画像のそれぞれを識別する分割画像IDを各分割画像に付与し、加工データ記憶部222に記憶する。
【0030】
また、加工部23は、ステップS103において得られた他方のコピーされた画像の面積を1/4のサイズに縮小し、縮小された後の画像を400%用画像として得て、加工データ記憶部222に記憶する(ステップS105)。
【0031】
加工部23は、ステップS105において得られた400%用画像をコピーして分割用画像とリサイズ用画像を得て、分割画像を予め決められた所定の大きさの領域毎に分割し、分割された後の画像のそれぞれにIDを付与し、加工データ記憶部222に記憶する(ステップS106)。
【0032】
さらに加工部23は、400%用画像がコピーされたリサイズ用画像の面積を1/4のサイズに縮小し、縮小された後の画像を200%用画像として得て加工データ記憶部222に記憶する(ステップS107)。
【0033】
次いで加工部23は、ステップS107において得られた200%用画像をコピーして分割用画像とリサイズ用画像を得て、分割用画像を予め決められた所定の大きさの領域毎に分割し、分割された後の画像のそれぞれにIDを付与し、加工データ記憶部222に記憶する(ステップS108)。
【0034】
さらに加工部23は、200%用画像がコピーされたリサイズ用画像の面積を1/4のサイズに縮小し、縮小された後の画像を100%用画像として得て加工データ記憶部222に記憶する(ステップS109)。
【0035】
加工部23は、ステップS109において得られた100%用画像をコピーして分割用画像とリサイズ用画像を得て、分割用画像を予め決められた所定の大きさの領域毎に分割し、分割された後の画像のそれぞれにIDを付与し、加工データ記憶部222に記憶する(ステップS110)。
【0036】
さらに加工部23は、100%用画像がコピーされたリサイズ用画像をサムネイル画像用のサイズとして予め決められた所定のサイズに縮小し、縮小された後の画像をサムネイル用画像として得て加工データ記憶部222に記憶する(ステップS111)。
以上のステップS103からステップS111までの処理を、広告情報の電子チラシの元データのそれぞれについて行う。
【0037】
次に、ステップS102において、テレビ向けであると判定された場合、加工部23は、広告情報の電子チラシの元データの画像容量を検出し(ステップS120)、予め決められた許容サイズ以下であるか否かを判定する(ステップS121)。加工部23は、電子チラシの元データが許容サイズ以下では無い場合、画像の調整を行う(ステップS122)。この調整は、例えば、画質を表すパラメータを画像容量が小さくなるように変更することによって行う。なお、画像容量の判定を行う前に、電子チラシの元データが予め決められた画像の大きさ(縦と横のサイズが所定の大きさ)であるか否かを判定し、所定の大きさではない場合、所定の大きさにリサイズするようにしてもよい。
【0038】
一方、許容サイズ以下である場合、加工部23は、電子チラシの元データの画像のタイプを判定する(ステップS123)。このタイプとは、例えば、電子チラシの元データが折り込みチラシとして印刷された場合におけるページ構成を表しており、例えば、折り込みチラシが複数ページある場合には、そのページの開き方を示す情報が電子チラシの元データに付与されており、和開きか洋開きか(右開きか左開きか)を示す情報を読み出して判定する。
【0039】
タイプが判定されると、加工部23は、判定結果に基づいて、ページの付け合わせ処理を行う。このページの付け合わせ処理とは、予め記憶されたページの構成のテンプレート情報を参照し、左のページと右のページとを1つのページとしてレイアウトする処理である。例えば、2つのページを1つのページとしてレイアウトする場合、表紙のページ部分では、片方のページしか存在しないため、左あるいは右ページが空白になるので、最初のページに空白ページ分の白画像をレイアウトするものである。
【0040】
次に、加工部23は、ページの付け合わせがされた画像のリサイズを行う(ステップS125)。このリサイズは、例えば、テレビの画面においてメニュー画面を表示した場合に、そのメニュー画面の一部の領域に全体画像が表示できるような所定のサイズに変更する処理である。
また、加工部23は、ページの付け合わせがされた画像を水平方向に所定の数に分割する。例えば、ページの付け合わせがされた画像を水平方向(横方向)に分割し、分割された後の短冊状の画像が、所定の画像容量以内になるように分割する。例えば、16分割することによって1つの分割画像が200kバイト程度になるようにする。そして、加工部23は、生成した分割画像及びリサイズ画像を加工データ記憶部222に記憶する。
【0041】
このような分割を行うことによって、テレビ放送とともに電子チラシの加工データを配信する場合、電子チラシの加工データを配信できる容量が限られるので、その限られた容量の範囲内になるように、水平方向に分割された画像の幾つか(例えば4つ)を配信することによって、画面を垂直方向にスクロールさせて電子チラシを閲覧することができる。また、横方向に移動する場合には、その移動された後の画像の範囲を含む分割領域の画像の幾つかを配信することによって、横方向に移動された後の範囲において、縦方向にスクロールすることができる。
なお、ここでは水平方向に分割する場合について説明したが、垂直方向(縦方向)に分割するようにしてもよいし、水平・垂直の両方向に分割するようにしてもよい。例えば、電子チラシの元データに含まれる各種商品や文字の配列に応じて、垂直方向か水平方向かのいずれの方向に従って分割した方が商品画像や文字が読みやすいかに応じて決めるようにしてもよい。
【0042】
次に、ステップS102において、携帯端末向けであると判定された場合、加工部23は、広告情報の電子チラシの元データを予め決められた所定のサイズになるようにリサイズする(ステップS130)。この所定のサイズは、例えば、電子チラシの元データを携帯端末4において最大拡大した場合の画像の大きさに従って生成し、これを例えば800%用画像として加工データ記憶部222に記憶する。
次に、加工部23は、画像のタイプを判定し(ステップS131)、最初のページに必要に応じて空白ページ分の白画像を挿入することでページの付け合わせを行う(ステップS132)。
【0043】
そして、ステップS110及びステップS111、ステップS125及びステップS126、ステップS132のいずれかの処理が終了すると、加工部23は、処理によって得られた画像に応じた、設定ファイルを生成する。この設定ファイルには、ページ数、開き方向、画像サイズ等の情報が含まれる。
【0044】
以上説明した実施形態においては、800%用画像、400%用画像、200%用画像、100%用画像のサイズ、サムネイル画像のサイズに従って電子チラシの元データの画像を4段階にリサイズする場合について説明したが、100%用画像を例えば画像の面積を1/4のサイズに縮小した場合におけるサムネイル画像が、PC6に表示された場合に違和感なく視認できるサイズ及び画質(解像度など)になる程度の画像になるようにリサイズすることができれば、4段階以外の段階でリサイズするようにしてもよい。
【0045】
次に、携帯端末6の処理について図4のフローチャートを用いて説明する。
携帯端末6は、ユーザからの指示に応じて画像生成装置2にアクセスする。
画像生成装置2は、電子チラシの加工データに付与されたページ数を示す情報を参照し、そのページ数に応じた携帯端末用プログラムへのシンボリックリンクを作成し、それをダウンロードする。この携帯端末用プログラムは、携帯端末において電子チラシを画面上に表示するプログラムであり、電子チラシの全体画像をページ毎に表示する全体画像表示プログラムと、電子チラシの特定の領域を拡大して表示する詳細画像表示プログラムを含む。
【0046】
そして、制御部41は、ユーザからの閲覧要求の入力に従い、全体画像表示プログラムを実行し、全体画像のページを生成して表示し(ステップS203)、ページ遷移の指示が入力されたか否かを判定し(ステップS204)、入力されていれば、その遷移先のページの画像を読み出して表示し(ステップS203)、入力されていなければ、全体画像の中から特定の位置が指定され詳細画像の要求がユーザによって入力されたか否かを判定する(ステップS205)。制御部41は、詳細画像の要求が入力されていなければ、ステップS203に移行し、入力されていれば、詳細画像表示プログラムを実行し、要求された位置を含む詳細画像を生成して表示する(ステップS206)。この詳細画像は、例えば、全体画像の一部を拡大した画像である。
【0047】
なお、上述した実施形態において、全体画像や詳細画像は、携帯端末6の機種に応じた画像サイズの画像データを予め生成して加工データ記憶部222に記憶しておき、配信要求に含まれる携帯端末6の機種を識別する情報を受信し、この機種に応じた画像データを配信部25から配信するようにしてもよい。ここでは、詳細画像の要求を携帯端末6が受け付けると、その要求を携帯端末6が画像生成装置2に送信し、その要求に応じた詳細画像を画像生成装置2が携帯端末6に配信するようにしてもよい。この場合、集計部24は、全体画像に対してどのページのどの位置に対する詳細画像が要求されたかを示す情報を集計データ記憶部223に記憶する。
【0048】
次に、集計部24が集計データ記憶部223に記憶された情報を参照して集計を行う処理について図5のフローチャートを用いて説明する。
集計部24は、集計データ記憶部223を参照し、広告情報のページ毎に、そのページのどの位置に対して詳細画像が要求されたかを、要求された履歴に基づいてその頻度を集計する(ステップS301)。すなわち、要求された履歴の数を要求が入力された位置のそれぞれについてカウントする。
集計結果が得られると、集計部24は、集計を行った電子チラシの画像データに対して、詳細画像の要求があった位置を含む領域内に対してOCR(optical character reader)処理を行い(ステップS302)、この領域内にレイアウトされた文字のテキストデータを得て(ステップS303)、電子チラシの画像データを識別する電子チラシの画像データIDとページを識別するページIDと頻度とテキストデータとを対応付けて集計データ記憶部223に記憶する。
【0049】
ここでは、広告情報が、テキストデータと、このテキストデータが電子チラシの画像データ上に配置されたレイアウト領域の座標位置のデータとが電子チラシの加工データに対応づけされたデータである場合には、詳細画像が要求された位置を含むレイアウト領域に対応付けされたテキストデータを検出することによってテキストデータを特定することができる。
【0050】
このように、全体画像のうちどの部分が詳細に閲覧されたかを特定し、その部分に対応する商品が何であるかを把握することができるので、どの商品がユーザによって高い頻度あるいは低い頻度で閲覧されたかを把握することが可能となり、注目度の高い商品(低い商品)を把握し、品揃えの見直し等、以後のマーケティングに反映させることも可能となる。
【0051】
次に、電子チラシの加工データを検索する処理について図6のフローチャートを用いて説明する。
ここでは、検索情報が郵便番号である場合を一例として説明する。
ユーザの端末装置は、電子チラシの加工データを検索する際、ユーザの端末装置からの入力に従い、郵便番号を検索情報として画像生成装置2に送信する。画像生成装置2の受信部21は、ユーザの端末装置から送信される検索情報を受信すると(ステップS401)、この検索情報として送信された郵便番号が配布エリアとして対応付けされた電子チラシの加工データを加工データ記憶部222から読み出す(ステップS402)。ここでは、検索要求とともに送信されたユーザの端末装置のタイプに応じた電子チラシの加工データが加工データ記憶部222から読み出される。
そして、読み出された電子チラシの加工データをユーザの端末装置に配信する(ステップS403)。
【0052】
この電子チラシの加工データの検索について、図2(b)を用いてさらに説明する。例えば、ユーザの端末装置から検索情報として郵便番号「111−1112」が入力されると、検索部26は、この郵便番号に一致する検索情報を元データ記憶部221から検索する。ここでは、○○スーパーA店と、××マーケットのC店が一致するので、電子チラシIDが1001と2001が読み出される。この電子チラシIDが読み出されると、検索部26は、この電子チラシIDが対応付けされている電子チラシの加工データを加工データ記憶部222から読み出し、ユーザの端末装置に配信部25によって配信する。
【0053】
このように、電子チラシを配信したい対象の地域を指定して配信することができる。これにより、ユーザが買い物を希望する地域を対象として発行された加工データをユーザに配信することができる。
なお、この実施形態においては、郵便番号を用いる場合を説明したが、電話番号の一部を用いるようにしてもよい。例えば、電話番号が03−1234−5678である場合、最初の6桁「031234」を検索情報として用いるようにしてもよい。
このように、検索情報として郵便番号や電話番号を用いる場合ユーザ自身の住んでいる地域の郵便番号や、電話番号を入力するだけで、当該番号のユーザを対象に広告をしたいと考えている広告主(店舗)の電子チラシの加工データを抽出できるので検索情報の入力がしやすく、かつ適切な情報を入手することが可能である。
【0054】
次に、ユーザの端末装置に表示される画面を説明する。
図7は、携帯端末4の画面に表示される情報の一例を示す図である。図7(a)において、電子チラシの全体画像(符号a)が表示され、電子チラシが複数ページ存在する場合には、そのページを指定するメニュー(符号b)が画面上に表示される。このような表示画面は、概要画像のデータが読み出されて表示される(図7(b))。この全体画像において、携帯端末4の数字ボタンを操作して全体画像の一部を指定したり、全体画像の一部を指定するカーソルを移動させて指定して、画像を拡大する要求が入力されると、その要求された位置を含む詳細画像すなわち、拡大した画像のファイルが読み出されて画面上に表示される(図7(c))。ここで、例えば、拡大する要求が入力された場合、全体画像のうち指定された位置の画像を拡大表示しておき、ユーザから詳細画像の表示要求が入力された場合に、その要求された領域における詳細画像を画像生成装置2に配信要求し、詳細画像を受信して表示するようにしてもよい。これにより、全体画像を拡大表示しただけでは画像が粗い場合があるが、これを見やすく表示したい場合は、詳細画像を要求して表示することによって、画像生成装置2から受信するデータの量を削減することができる。
【0055】
図8は、携帯端末4の画面サイズと記憶されるファイルの関係を説明する図である。この図において、全体画像のサイズが、例えば、縦480ピクセル、横480ピクセルである場合、画像が16分割され、分割された画像のうち隣接する画像を4つ含むような領域(符号a)が、携帯端末4の1つの画面に相等する。ここでは、符号aに示す領域内の画像が携帯端末4に詳細画像として表示される。この符号aに示す領域内の画像が、1つのファイルとして携帯端末4あるいは画像生成装置2に記憶される。ここでは、画面が16分割されていることから、隣接した位置にある分割された画像を4つ含む領域の画像が全部で9個あり、これらの位置が詳細画像として指定される毎に、このファイルが生成され記憶される。例えば、符号bに示す領域の画像等が記憶される。
【0056】
図9は、携帯端末4の画面サイズと記憶されるファイルの関係を説明する図である。この図において、全体画像のサイズが、例えば、縦960ピクセル、横960ピクセルである場合、画像が64分割され、分割された画像のうち隣接する画像を4つ含むような領域(符号a)が、携帯端末4の1つの画面に相等する。ここでは、画面が64分割されていることから、隣接した位置にある分割された画像を4つ含む領域の画像が全部で49個あり、これらの位置が詳細画像として指定される毎に、このファイルが生成され記憶される。
【0057】
図10は、携帯端末4の画面サイズと記憶されるファイルの関係を説明する図である。この図において、全体画像のサイズが、例えば、縦1920ピクセル、横1920ピクセルである場合、画像が256分割され、分割された画像のうち隣接する画像を4つ含むような領域(符号a)が、携帯端末4の1つの画面に相等する。ここでは、画面が256分割されていることから、隣接した位置にある分割された画像を4つ含む領域の画像が全部で225個あり、これらの位置が詳細画像として指定される毎に、このファイルが生成され記憶される。これにより一度詳細画像が生成された領域は記憶されているため、他のユーザが当該領域を読み出す際には詳細画像の読み出し時間を短縮することができる。
【0058】
次に、テレビ5の画面サイズと記憶されるファイルの関係を説明する。図11は、テレビ5の画面サイズと記憶されるファイルの関係を説明する図である。この図において、全体画像が水平方向に8分割されており、分割された画像の形状が短冊状になっている。テレビ5に表示される画面の領域(符号a)は、2つの分割画像(符号b、c)を含む大きさであり、この分割画像がテレビ放送とともにまたは、TV専用インターネットブラウザにより受信され、テレビ5内の所定のメモリ内に記憶される。そして、ユーザから縦方向に画面を移動する指示が入力されると、移動量に応じて垂直方向にスクロールして表示される。ここでは、分割領域の分割方向とスクロール方向が一致しているので、メモリ内に記憶された画像データが表示される。
【0059】
ユーザから横方向に移動する指示が入力されると、その移動先の1画面の領域に含まれる分割画像を新たにテレビ放送とともに受信し、テレビ5内の所定のメモリ内に記憶する。そして、縦方向の移動の指示に応じてスクロール表示する。
このように、短冊状の分割領域のデータを受信するようにしたので、テレビ放送を行う際に空いている帯域を利用して画像データを必要な分だけ受信して表示することができる。
【0060】
なお、図8から図11の説明において、1画面の領域の境界が、分割画面の領域の境界と重ならない位置に配置されている。これは、分割画像の境界をまたいで画像や文字が存在する場合、1画面の領域の境界と分割画面の領域の境界とが重なる位置に配置されると、画像や文字が途切れてしまうので、重ならない位置に配置されている。
【0061】
なお、上述した背景技術において、電子チラシを配信しようとする場合、その配信対象はPCやTV等多岐に渡っており、表示画面のサイズやデータの配信速度も端末装置によって様々である。したがって、単純に画一的に電子チラシをPCやTV等の画面に表示すると、表示される数字や商品名が、画面の途中で途切れてしまい、見にくくなってしまう。すなわち、価格や商品名が画面の表示領域内と表示領域外に跨ってしまう場合があり、ユーザにとって見にくいものとなってしまう問題がある。そのため、複数種類の端末装置に電子チラシを配信する場合には、それぞれの端末装置の仕様にあった電子チラシの加工データに個別に加工した上で配信しなければならず、労力を要する。さらに、チラシの特殊性として、電子チラシに掲載される電子チラシの加工データは、短期間でその内容が変更・修正されるということが挙げられる。このため、ユーザに最新の正しい情報を届けるためには、同一のタイミングで、同一内容の電子チラシを各種端末装置において閲覧できるようにしなければならない。また、各種端末装置の仕様に応じた電子チラシの加工データをマニュアル作業で個別に作成することにより、データの取り違い等が生じる結果、配信される内容が端末装置によって異なってしまうという問題もある。
また、特許文献1では、電子チラシを電子メールによって配信するものであるので、電子メールアドレスを所有していない場合はサービスの提供を受けることができない。
【0062】
しかし、この発明によれば、電子チラシの配信先である端末装置の仕様に応じて、電子チラシの加工データを加工してから配信するようにしたので、受信した端末装置に対応させた表示を行うことができる。また、1つの電子チラシの元データから、各種端末装置に応じた電子チラシの加工データに加工できるため、各種端末装置で確実に同一内容の電子チラシを表示することが可能となる。
【0063】
また、図1における画像生成装置2、携帯端末4の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより画像の生成や画像表示を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
【0064】
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを配信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
【0065】
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【符号の説明】
【0066】
2 画像生成装置
3 広告主端末
4 携帯端末
5 テレビ
6 コンピュータ装置(PC)
21 受信部
22 記憶部
23 加工部
24 集計部
25 配信部
26 検索部
221 元データ記憶部
222 加工データ記憶部
223 集計データ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種広告情報を有する電子チラシを、各種端末装置に表示させる電子チラシの加工データを生成する画像生成装置であって、
前記電子チラシの画像データを記憶する記憶部と、
前記電子チラシの複数ページのうち連続する2ページ分を1つの画面上に纏めるようにレイアウト可能であるテンプレート情報に従って前記電子チラシの各ページのレイアウトし、前記電子チラシの表紙のページをレイアウトする場合には、前記表紙のページの他方のページに前記空白ページ分の画像をレイアウトして電子チラシの加工データを生成する加工部と、
前記加工部が生成した電子チラシの加工データを前記端末装置に配信する配信部と、
を有することを特徴とする画像生成装置。
【請求項2】
前記加工部は、前記電子チラシのデータに付与された前記電子チラシの開き方を表す情報に基づいて、前記表紙のページをレイアウトすることを特徴とする請求項1記載の画像生成装置。
【請求項3】
各種広告情報を有する電子チラシを、各種端末装置に表示させる電子チラシの加工データを生成する画像生成装置と、前記端末装置とが接続される画像配信システムであって、
前記電子チラシの画像データを記憶する記憶部と、
前記電子チラシの複数ページのうち連続する2ページ分を1つの画面上に纏めるようにレイアウト可能であるテンプレート情報に従って前記電子チラシの各ページのレイアウトし、前記電子チラシの表紙のページをレイアウトする場合には、前記表紙のページの他方のページに前記空白ページ分の画像をレイアウトして電子チラシの加工データを生成する加工部と、を有し、
前記加工部が生成した電子チラシの加工データを前記端末装置に配信する配信部と、
前記端末装置は、
前記電子チラシのうちユーザによって指定される配信対象の前記電子チラシの加工データの配信要求を前記画像生成装置に送信する送信部と、
前記画像生成装置から配信される前記電子チラシの加工データを受信して表示する表示部と、
を有することを特徴とする画像配信システム。
【請求項4】
各種広告情報を有する電子チラシを、各種端末装置に表示させる電子チラシの加工データを生成する画像生成装置における画像生成方法であって、
加工部が、前記電子チラシの複数ページのうち連続する2ページ分を1つの画面上に纏めるようにレイアウト可能であるテンプレート情報に従って前記電子チラシの各ページのレイアウトし、前記電子チラシの表紙のページをレイアウトする場合には、前記表紙のページの他方のページに前記空白ページ分の画像をレイアウトして電子チラシの加工データを生成し、
配信部が、前記加工部が生成した電子チラシの加工データを前記端末装置に配信する
ことを特徴とする画像生成方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2013−109771(P2013−109771A)
【公開日】平成25年6月6日(2013.6.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−286254(P2012−286254)
【出願日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【分割の表示】特願2009−21948(P2009−21948)の分割
【原出願日】平成21年2月2日(2009.2.2)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】