説明

画像表示媒体駆動装置、画像表示装置、及び画像表示媒体駆動プログラム

【課題】電界に応じて移動するために必要な閾値電圧がそれぞれ異なる複数種類の着色粒子を含む画像表示媒体においてメモリ性を向上することを目的とする。
【解決手段】予め定めたリフレッシュ間隔で基板に付着した着色粒子が移動しない大きさの電圧で、かつ少なくとも1種類の着色粒子(複数種類の着色粒子のうち電界に応じて移動するために必要な閾値電圧が低い着色粒子)が付着した基板側へ力が作用する極性の電圧(粒子付着電界)を印加するように、制御部が電圧印加部を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示媒体駆動装置、画像表示装置、画像表示媒体駆動プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、メモリ性を有し繰り返し書換えが可能な画像表示媒体として、着色粒子を用いた画像表示媒体が知られている。このような画像表示媒体は、例えば一対の基板と、印加された電界により基板間を移動可能に基板間に封入されると共に、色及び帯電特性が異なる複数種類の粒子群と、を含んで構成される。
【0003】
このような画像表示媒体では、画像に応じた電圧を一対の基板間に印加することにより粒子を移動させ、異なる色の粒子のコントラストとして画像を表示させる。また、画像を表示させた後に電圧の印加を停止した後も、ファンデルワールス力や鏡像力によって粒子は基板に付着したままとなり、画像表示は維持される。
【0004】
このような画像表示媒体としては、例えば、特許文献1〜3に記載の技術が提案されている。
【0005】
特許文献1に記載の技術では、互いに間隔を置き相対向して配置された一対の透明基材及び基材の間に複数のマイクロカプセルを配設して構成すると共に、透明基材及び基材の対向面側に、各マイクロカプセルに対応する位置にそれぞれ透明電極及び電極を設けて、マイクロカプセル毎に電界を印加可能としている。そして、マイクロカプセル内の分散媒体中に、移動度及び粒子径の異なるイエロー、マゼンタ、シアンの電気泳動粒子を混入して、電極間に電界を与えることにより各電気泳動粒子を移動させてカラー表示を行うことが提案されている。
【0006】
また、特許文献2に記載の技術では、第1電極と第2電極との間に、第1電圧で駆動する帯電粒子である第1色粒子、第1色粒子と同極性で第1電圧より大きい第2電圧で駆動する第2色粒子、及び第1色粒子とは逆極性の第3色粒子を分散させた液体を封入して、電極間に電界を印加することにより、カラー表示することが提案されている。
【0007】
更に、特許文献3に記載の技術では、電気泳動粒子を収容した電極間に電界を印加して画像を書き込んだ後に、電極に付着したパターンを保持するために、表示品質劣化時間よりも短く設定されたリフレッシュ周期毎に、画像の書き込みと同じ電圧を印加することが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平2006−343457号公報
【特許文献2】特開平2009−251032号公報
【特許文献3】特開平3−213827号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、電界に応じて移動するために必要な閾値電圧がそれぞれ異なる複数種類の着色粒子を含む画像表示媒体においてメモリ性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
請求項1に記載の画像表示媒体駆動装置は、少なくとも一方が透光性を有する一対の基板間に封入され、種類毎に電界に応じて移動するために必要な閾値電圧がそれぞれ異なると共に、互いに異なる色に着色された複数種類の着色粒子を含み、画像情報に基づいて画像を表示する画像表示媒体の前記一対の基板間に電圧を印加する電圧印加手段と、最後に表示した画像情報に基づいて前記着色粒子が前記一対の基板のうちどの基板に存在するかを種類毎に識別し、前記着色粒子が前記一対の基板の双方に存在する場合に、一方の基板に存在する着色粒子の種類のどの閾値電圧よりも小さくかつ他方の基板側へ力が作用する向きの電圧を印加するように、前記電圧印加手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記着色粒子が前記一対の基板のうち一方の基板だけに存在する場合に、該基板側へ力が作用する向きの電圧を印加するように、前記電圧印加手段を制御することを特徴としている。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記制御手段は、前記一対の基板のうち一方の基板に存在する着色粒子のどの閾値電圧よりも小さく且つ他方の基板側へ力が作用する向きの電圧と、前記他方の基板に存在する着色粒子のどの閾値電圧よりも小さく且つ前記一方の基板側へ力が作用する向きの電圧とを印加するように、前記電圧印加手段を制御することを特徴としている。
【0013】
請求項4に記載の画像表示装置は、少なくとも一方が透光性を有する一対の基板間に封入され、電界に応じて移動するために必要な閾値電圧がそれぞれ異なると共に、互いに異なる色に着色された複数種類の着色粒子を含む画像表示媒体と、請求項1〜3の何れか1項に記載の画像表示媒体駆動装置と、を備えることを特徴としている。
【0014】
請求項5に記載の画像表示駆動プログラムは、コンピュータを、請求項1〜3の何れか1項に記載の画像表示媒体駆動装置の前記制御手段として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、電界に応じて移動するために必要な閾値電圧がそれぞれ異なる複数種類の着色粒子を含む画像表示媒体に対してリフレッシュを行うことができる画像表示媒体駆動装置を提供することができる、という効果がある。
【0016】
請求項2に記載の発明によれば、電界に応じて移動するために必要な閾値電圧がそれぞれ異なる複数種類の着色粒子を含む画像表示媒体に対してリフレッシュを行うことができる画像表示媒体駆動装置を提供することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明によれば、本構成を採用しない場合と比べて、電界に応じて移動するために必要な閾値電圧がそれぞれ異なる複数種類の着色粒子を含む画像表示媒体においてメモリ性を向上する画像表示媒体駆動装置を提供することができる。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、電界に応じて移動するために必要な閾値電圧がそれぞれ異なる複数種類の着色粒子を含む画像表示媒体に対してリフレッシュを行うことができる画像表示装置を提供することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明によれば、電界に応じて移動するために必要な閾値電圧がそれぞれ異なる複数種類の着色粒子を含む画像表示媒体に対してリフレッシュを行うことができる画像表示媒体駆動プログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置を示す概略構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置において、各着色粒子32を移動させるために必要な閾値電圧を説明するための図である。
【図3】電圧を印加する時間を調整する形態を説明するための図である。
【図4】電圧を印加する時間を調整する形態の粒子付着電界の一例を示す図である。
【0021】

【図5】本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置において、画像書き込みによって第1着色粒子が表示基板側及び背面基板側共に存在する場合のメモリ性を向上するために印加する電圧の一例を示す図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置において、画像書き込みによって第1着色粒子が表示基板側及び背面基板側共に存在する場合のメモリ性を向上するために印加する電圧のその他の例を示す図である。
【図7】本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置において、画像書き込みによって第1着色粒子が表示基板側及び背面基板側共に存在する場合のメモリ性を向上するための電圧の変形例を示す図である。
【図8】本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置において、画像書き込みによって第1着色粒子が表示基板側及び背面基板側共に存在する場合のメモリ性を向上するための電圧のその他の変形例を示す図である。
【図9】本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置において、画像書き込みによって全て(又はほとんど)の第1着色粒子が表示基板側へ移動している場合のメモリ性を向上するための電圧の一例を示す図である。
【図10】本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置において、画像書き込みによって全て(又はほとんど)の第1着色粒子が背面基板側へ移動している場合のメモリ性を向上するための電圧の一例を示す図である。
【図11】各着色粒子を移動させるために必要な閾値電圧の他の例を示す図である。
【図12】本発明の第2実施形態に係わる画像表示装置を示す概略構成図である。
【図13】本発明の第2実施形態に係わる画像表示装置において、各着色粒子を移動させるために必要な印加電圧を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態の一例を詳細に説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材については、全図面通して同一符号を付して、重複する説明を省略する場合がある。
【0023】
本明細書中においてメモリ性とは、画像表示状態を維持する性能のことを意味する。また、リフレッシュとは、画像書き込み時の画像表示状態を維持するように、具体的には着色粒子が基板から離れないように、電圧を印加しなおすことを意味する。さらに、閾値電圧とは、着色粒子が移動を開始する電圧のことを意味する。
【0024】
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置を示す概略構成図である。なお、図1は、シアン色表示している例を示す図である。
【0025】
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置10は、後述する着色粒子32の移動によって画像を表示する画像表示媒体12と、パーソナルコンピュータ等の外部の画像信号出力装置からの画像表示指示を受けて画像記憶部44に記憶された画像データに基づいて電圧印加部40の駆動を制御する制御部42と、を含んで構成されている。
【0026】
画像表示媒体12は、画像表示面とされる透光性を有する表示基板18と、表示基板18に予め定めた間隔を持って対向配置された背面基板28と、を含んで構成されている。なお、表示基板18と背面基板28との基板間を複数のセルに区画する間隙部材を含むようにしてもよい。この場合、セルとは、表示基板18と、背面基板28と、間隙部材と、によって囲まれた領域を称する。また、間隙部材は、画像表示媒体12に画像を表示したときに各画素に対応するように設けてもよいし、複数画素を含むようにして設けるようにしてもよいし、1つの画素内を複数のセルに分割するように設けるようにしてもよい。
【0027】
あるいは、画像表示媒体は、基板間に透光性の隔壁からなるマイクロカプセルによって区画化されるように構成してもよい。マイクロカプセルによって区画化する場合は、複数画素を含むようにマイクロカプセルを配置してもよいし、画素内に複数のマイクロカプセル(あるいはマイクロカプセルの一部が複数)含まれるように配置してもよい。
【0028】
表示基板18と背面基板28間には、透光性を有する分散液24が封入されており、分散液24中に着色された4種類の着色粒子32(第1着色粒子32A、第2着色粒子32B、第3着色粒子32C、第4着色粒子32D)が封入されている。本実施形態では、4種類の着色粒子32のうち3種類の着色粒子(第1着色粒子32A、第2着色粒子32B、及び第3着色粒子32C)は、基板間に形成された電間強度に応じて移動する。なお、上記透光性とは、可視光の透過率が70%以上、好ましくは90%以上であることを示している。
【0029】
表示基板18は、支持基板14上に表面電極16及び表面層17を順に積層した構成となっている、背面基板28は、支持基板26上に、背面電極22及び表面層20を順に積層した構成になっている。
【0030】
上記支持基板14、26としては、ガラスや、プラスチック、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ポリエーテルサルフォン樹脂等が挙げられる。
【0031】
表面電極16及び背面電極22には、インジウム、スズ、カドミウム、アンチモン等の酸化物、ITO等の複合酸化物、金、銀、銅、ニッケル等の金属、ポリピロールやポリチオフェン等の有機材料等を使用することができる。これらは単層膜、複合膜あるいは複合膜と蒸着法、スパッタリング法、塗布法等で形成することができる。また、その厚さは、蒸着法、スパッタリング法によれば、通常100〜2000オングストロームである。表面電極16及び背面電極22は、従来の液晶表示素子あるいはプリント基板のエッチング等の従来公知の手段により、所望のパターンを形成することができ、例えば、任意のセグメント状、あるいはパッシブマトリックス駆動を可能とするストライプ状等に形成することができる。
【0032】
なお、表面電極16は、支持基板14に埋め込んでもよいし、同様に、背面電極22は支持基板26に埋め込んでもよい。この場合、支持基板14、26の材料が、各着色粒子32の電気的特性または磁気的特性や流動性に影響を及ぼすことがあるので、各粒子の組成等に応じて選択する必要がある。
【0033】
また、表面電極16及び背面電極22の各々を、表示基板18及び背面基板28と分離させて、画像表示媒体12の外部に配置するようにしてもよい。本実施形態では、表示基板18と背面基板28の双方に電極(表面電極16及び背面電極22)を備える場合を説明するが、何れか一方にだけ設けるようにしてもよい。
【0034】
また、アクティブマトリックス駆動を可能にするために、支持基板14、26が、画素毎にTFT(薄膜トランジスタ)を備えるようにしてもよい。この場合、配線の積層化及び部品実装が容易であることから、TFTは表示基板18ではなく背面基板28に形成することが好ましい。
【0035】
なお、画像表示媒体12を単純マトリックス駆動すると、画像表示装置10の構成を簡易な構成とすることができ、TFTを用いたアクティブマトリックス駆動とすると、単純マトリックス駆動に比べて画像表示媒体全体に画像を表示する速度を速くすることができる。
【0036】
また、表面電極16及び背面電極22が、各々支持基板14、26上に形成されている場合、表面電極16及び背面電極22の破損や、着色粒子32の固着を招く電極間のリークの発生を防止するため、必要に応じて表面電極16及び背面電極22上に誘電体膜としての表面層を各々形成することが好ましい。この表面層を形成する材料としては、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスチレン、ポリイミド、エポキシ、ポリイソシアネート、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリメチルメタクリレート、共重合ナイロン、紫外線硬化アクリル樹脂、フッ素樹脂等を適用することができる。
【0037】
誘電体膜を構成する材料としては上述した材料の他に、この材料中に電荷輸送物質を含有させたものを使用することができる。電荷輸送物質としては、例えば、正孔輸送物質であるヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、アリールアミン化合物等が挙げられる。また、電子輸送物質であるフルオレノン化合物、ジフェノキノン誘導体、ピラン化合物、酸化亜鉛等も使用できる。さらに、電荷輸送性を有する自己支持性の樹脂を用いることもできる。具体的には、ポリビニルカルバゾール、米国特許第4806443号に記載の特定のジヒドロキシアリールアミンとビスクロロホルメートとの重合によるポリカーボネート等が挙げられる。また、誘電体膜としての表面層は、各着色粒子32の帯電特性や流動性に影響を及ぼすことがあるので、各着色粒子32の組成等に応じて選択する必要がある。
【0038】
また、画像表示媒体12を構成する表示基板18は、上述したように透光性を有する必要があるので、上記各材料のうち透光性を有する材料を使用する。
【0039】
間隙部材を設ける場合には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化樹脂、光硬化樹脂、ゴム、金属等で形成することができる。また、間隙部材は、表示基板18及び背面基板28の何れか一方と一体化されていてもよい。この場合には、支持基板14、26の何れか一方をエッチングするエッチング処理、レーザー下降処理、予め製作した型を使用したプレス加工処理等によって作製することができる。または、印刷方式やインクジェット方式等を用いることによっても作製することができる。なお、間隙部材は、表示基板18側あるいは背面基板28側の少なくとも一方に作製することができる。また、間隙部材は、有色でも無色でもよいが、画像表示媒体12に表示される表示画像に悪影響を及ぼさないように、無彩色あるいは無色透明であることが好ましく、その場合には、例えば、ポリスチレンやポリエステルやアクリルなどの透明樹脂等を使用することができる。
【0040】
各着色粒子32が分散される分散媒28としては、高抵抗液体であることが好ましい。ここで、「高抵抗」とは、体積抵抗率が10Ω・cm以上、好ましくは、1010Ω・cm以上、より好ましくは1012Ω・cm以上であることを示している。
【0041】
高抵抗液体として具体的には、ヘキサン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、デカン、ヘキサデカン、ケロセン、パラフィン、イソパラフィン、シリコーンオイル、ジククロロエチレン、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、高純度石油、ベンジン、ジイソプロピルナフタレン、オリーブ油、トリクロロトリフルオロエタン、テトラクロロエタン、ジブロモテトラフルオロエタンなどや、それらの混合物が好適に使用できる。
【0042】
なお、高抵抗液体には、必要に応じて、酸、アルカリ、塩、分散安定剤、酸化防止や紫外線吸収などを目的として安定剤、抗菌剤、防腐剤などを添加することができるが、上記で示した特定の体積抵抗値の範囲となるように添加することが好ましい。
【0043】
また、高抵抗液体には、帯電制御剤として、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、金属石鹸、アルキルリン酸エステル類、コハク酸イミド類等を添加して使用できる。
【0044】
イオン性および非イオン性の界面活性剤としては、より具体的には以下があげられる。ノニオン活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド等が挙げられる。アニオン界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタリンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸等がある。カチオン界面活性剤としては、第一級ないし第三級のアミン塩、第四級アンモニウム塩等が挙げられる。これら帯電制御材は、粒子固形分に対して0.01重量%以上、20重量%以下が好ましい、特に、0.05〜10重量%の範囲が好ましい。0.01重量%を下回ると、希望とする帯電制御効果が不充分であり、また20重量%を越えると、分散液の過度な電導度の上昇を引き起こす。
【0045】
分散液28中に分散させられる各着色粒子32の各粒子としては、ガラスビーズ、アルミナ、酸化チタン等の金属酸化物粒子等、熱可塑性若しくは熱硬化性樹脂粒子、これらの樹脂粒子の表面に着色剤を固定したもの、熱可塑性若しくは熱硬化性樹脂中に着色剤を含有する粒子、及びプラズモン発色機能を有する金属コロイド粒子等が挙げられる。
【0046】
粒子の製造に使用される熱可塑性樹脂としては、スチレン、クロロスチレン等のスチレン類、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソプレン等のモノオレフィン、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、安息香酸ビニル、酪酸ビニル等のビニルエステル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸ドデシル等のα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルブチルエーテル等のビニルエーテル類、ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルイソプロペニルケトン等のビニルケトン類の単独重合体あるいは共重合体を例示することができる。
【0047】
また、粒子の製造に使用される熱硬化性樹脂としては、ジビニルベンゼンを主成分とする架橋共重合体や架橋ポリメチルメタクリレート等の架橋樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂等を挙げることができる。特に代表的な結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリル酸アルキル共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド、変性ロジン、パラフィンワックス等を挙げることができる。
【0048】
着色剤としては、有機若しくは無機の顔料や、油溶性染料等を使用することができ、マグネタイト、フェライト等の磁性紛、カーボンブラック、酸化チタン、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、フタロシアニン銅系シアン色材、アゾ系イエロー色材、アゾ系マゼンタ色材、キナクリドン系マゼンタ色材、レッド色材、グリーン色材、ブルー色材等の公知の着色剤を挙げることができる。具体的には、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、フタロシアニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3、等を代表的なものとして例示することができる。
【0049】
粒子の樹脂には、必要に応じて、帯電制御剤を混合してもよい。帯電制御剤としては、電子写真用トナー材料に使用される公知のものが使用でき、例えば、セチルピリジルクロライド、BONTRON P−51、BONTRON P−53、BONTRON E−84、BONTRON E−81(以上、オリエント化学工業社製)等の第4級アンモニウム塩、サリチル酸系金属錯体、フェノール系縮合物、テトラフェニル系化合物、酸化金属粒子、各種カップリング剤により表面処理された酸化金属粒子を挙げることができる。
【0050】
粒子の表面には、必要に応じて、外添剤を付着させてもよい。外添剤の色は、粒子の色に影響を与えないように、透明であることが好ましい。外添剤としては、酸化ケイ素(シリカ)、酸化チタン、アルミナ等の金属酸化物等の無機粒子が用いられる。粒子の帯電性、流動性、及び環境依存性等を調整するために、これらをカップリング剤やシリコーンオイルで表面処理することができる。カップリング剤には、アミノシラン系カップリング剤、アミノチタン系カップリング剤、ニトリル系カップリング剤等の正帯電性のものと、窒素原子を含まない(窒素以外の原子で構成される)シラン系カップリング剤、チタン系カップリング剤、エポキシシランカップリング剤、アクリルシランカップリング剤等の負帯電性のものがある。また、シリコーンオイルには、アミノ変性シリコーンオイル等の正帯電性のものと、ジメチルシリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル、α−メチルスルホン変性シリコーンオイル、メチルフェニルシリコーンオイル、クロルフェニルシリコーンオイル、フッ素変性シリコーンオイル等の負帯電性のものが挙げられる。
【0051】
上記外添剤の中では、よく知られている疎水性シリカや疎水性酸化チタンが好ましく、特に特開平10−3177記載のTiO(OH)2と、シランカップリング剤等のシラン化合物との反応で得られるチタン化合物が好適である。シラン化合物としてはクロロシラン、アルコキシシラン、シラザン、特殊シリル化剤のいずれのタイプを使用することも可能である。このチタン化合物は、湿式工程の中で作製されるTiO(OH)2にシラン化合物あるいはシリコーンオイルを反応、乾燥させて作製される。数百度という焼成工程を通らないため、Ti同士の強い結合が形成されず、凝集が全くなく、粒子は一次粒子の状態である。さらに、TiO(OH)2にシラン化合物あるいはシリコーンオイルを直接反応させるため、シラン化合物やシリコーンオイルの処理量を多くすることができて、シラン化合物の処理量等を調整することにより帯電特性を制御でき、且つ付与できる帯電能も従来の酸化チタンのそれより顕著に改善することができる。
【0052】
外添剤の一次粒子は、一般的には5〜100nmであり、10〜50nmであることがより好ましいが、これに限定されない。
【0053】
外添剤と粒子の配合比は粒子の粒径と外添剤の粒径の兼ね合いから調整される。外添剤の添加量が多すぎると粒子表面から該外添剤の一部が遊離したり、これが他の粒子の表面に付着して、所望の帯電特性が得られなくなる。一般的には、外添剤の量は、粒子100質量部に対して、0.01〜3質量部、また0.05〜1質量部であることがより良い。
【0054】
なお、外添剤は、複数種類の粒子の何れか1種にだけ添加してもよいし、複数種または全種類の粒子へ添加してもよい。全粒子の表面に外添剤を添加する場合は、粒子表面に外添剤を衝撃力で打込んだり、粒子表面を加熱して外添剤を粒子表面に強固に固着したりすることが望ましい。これにより、外添剤が粒子から遊離し、異極性の外添剤が強固に凝集して、電界で解離させることが困難な外添剤の凝集体を形成することが防止され、ひいては画質劣化が防止される。
【0055】
一方、各着色粒子32を作製する方法としては、従来公知のどの方法を用いてもよい。例えば、特開平7−325434公報記載のように、樹脂、顔料および帯電制御剤を予め定めた混合比になるように計量し、樹脂を加熱溶融させた後に顔料を添加して混合、分散させ、冷却した後、ジェットミル、ハンマーミル、ターボミル等の粉砕機を用いて粒子を調製し、得られた粒子をその後分散媒に分散する方法が使用できる。また、懸濁重合、乳化重合、分散重合等の重合法やコアセルベーション、メルトディスパージョン、エマルジョン凝集法で帯電制御剤を粒子中に含有させた粒子を調製し、その後分散媒に分散して粒子分散媒を作成してもよい。さらには、樹脂が可塑化可能で、分散媒が沸騰せず、かつ、樹脂、帯電制御剤および/または着色剤の分解点より低温で、前記の樹脂、着色剤、帯電制御剤および分散媒の原材料を分散および混錬することができる適当な装置を用いる方法がある。具体的には、流星型ミキサー、ニーダー等で顔料と樹脂、帯電制御剤を分散媒中で加熱溶融し、樹脂の溶媒溶解度の温度依存性を利用して、溶融混合物を撹拌しながら冷却し、凝固/析出させて粒子を作成することができる。
【0056】
本実施形態における第1着色粒子32Aは、表示基板18と背面基板28との間にそれぞれ1層並べる程度の充填量としてもよいが、複数層配置可能な充填量とした方がより高い隠蔽性が得られるため好ましい。この場合、第1着色粒子32Aの大きさが大きくなると、基板間距離が大きくなり、表示駆動電圧の増大や表示切替速度の低下が発生するため、第1着色粒子32Aの大きさは、50μm以下がこのましく、30μm以下がより好ましい。
【0057】
また、第1着色粒子32Aの粒子の大きさは、第1着色粒子が凝集した状態(基板間に電界を印加して各基板方向に移動して集まった状態)で間隙を第2着色粒子32B、第3着色粒子32C、及び第4着色粒子32Dが移動可能な大きさとされている。具体的には、第1着色粒子32Aの大きさは、他の着色粒子の5倍以上であることが望ましく、各着色粒子群の粒子径のばらつきなどを考慮すると10倍以上であることが望ましい。また、第1着色粒子32Aの移動速度(移動度)は、他の着色粒子の移動速度の1/2以下であることが望ましく、1/5以下であることがより望ましい。
【0058】
また、第1着色粒子32A以外の他の着色粒子(第2着色粒子32B、第3着色粒子32C、及び第4着色粒子32D)の大きさは、小さいほうが高解像度の画像表示ができるが、移動速度が低下して表示切替速度が低下することや、表示のメモリ性と分散の安定性の両立が難しくなることから、20nm以上で10μm以下であることが望ましい。
【0059】
各着色粒子32の大きさの一例としては、例えば、第1着色粒子32Aは10μm、第2着色粒子32Bは500nm、第3着色粒子32Cは800nm、第4着色粒子32Dは300nmを適用することができる。
【0060】
また、本実施形態では、第1着色粒子32Aは黄色に着色され正に帯電し、第2着色粒子32Bはマゼンタ色に着色され負に帯電し、第3着色粒子32Cはシアン色に着色され正に帯電し、第4着色粒子32Dは白色に着色されて無帯電(或いは負帯電に近い無帯電)とされているものとして説明する。なお、粒子の帯電極性は、この組み合わせに限らず、各々の粒子の移動する閾値が異なっていれば、いずれの粒子がいずれの極性になっていても構わない。あるいは、第1着色粒子、第2着色粒子、及び第3着色粒子がすべて正、あるいはすべて負に帯電されていても構わないし、第4着色粒子は正帯電に近い無帯電とされていても構わない。
【0061】
図2は、本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置10において、各着色粒子32を移動させるために必要な閾値電圧を説明するための図である。
【0062】
本実施形態では、各着色粒子32のそれぞれの帯電特性が異なる。図2は、表面電極16をグランド(0V)とし、背面電極22にパルス電圧を印加してかつパルス電圧を段階的に徐々に変化(印加電圧を増加または減少)させ、各パルス電圧での表示面側の光学濃度(Optical Density=0D)をX-rite社の反射濃度計(X-Rite404)で測定した。
【0063】
本実施形態では、各着色粒子32の帯電量と粒子径(体積平均粒子径)の差によって、各着色粒子32と表示基板18の表面層17との付着力、および各着色粒子32間の付着力に差を設け、第1着色粒子32A、第2着色粒子32B、及び第3着色粒子32Cの移動開始電圧に差を設けた。なお、各着色粒子32の表示濃度特性は、前記したような付着力の差で制御してもよいし、これとは別に各着色粒子32の移動度の差で制御してもよい。
【0064】
本実施形態では、|V1|以上の電圧を印加すると第1着色粒子32Aの基板間の移動が開始され、|V2|(V1<V2)以上の電圧を印加すると第2着色粒子32Bの基板間の移動が開始し、|V3|(V2<V3)以上の電圧を印加すると第3着色粒子32Cの基板間の移動が開始するように設定されている。すなわち、各着色粒子32が移動するために必要な電圧範囲が重複しない範囲でそれぞれ異なる電圧範囲に設定され、各着色粒子32がそれぞれ異なる帯電特性とされている。
【0065】
一方、表面電極16及び背面電極22は、それぞれ電圧印加部40に接続されており、電圧印加部40によって表面電極16及び背面電極22に電圧を印加することにより、基板間に電界が形成される。
【0066】
電圧印加部40は、制御部42に接続されており、制御部42には画像記憶部44が接続されている。制御部42は例えば、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を備えて構成することができる。CPUは、ROMやハードディスク等に記憶されているプログラムに従って画像表示媒体12への画像表示を行う。
【0067】
画像記憶部44は、フラッシュメモリやハードディスク等を適用することができ、画像表示媒体12に画像を表示させるための表示用画像を記憶する。すなわち、画像記憶部44に記憶された表示用画像に応じて制御部42が電圧印加部40を制御して基板間に電圧を印加することにより、電圧に応じて各着色粒子32が移動して画像が表示される。なお、画像記憶部44に記憶される表示用画像は、CD−ROMやDVD等の各種記録媒体やネットワークを介して画像記憶部44に取り込んでもよい。
【0068】
また、各着色粒子32は、基板間への電圧の印加を停止した後も、ファンデルワールス力や鏡像力等の付着力によって、電圧が印加された時の状態が維持され、画像のメモリ性を有する。
【0069】
しかしながら、上記付着力によって画像のメモリ性が維持されるが、振動などの外部要因などによって時間経過と共に各着色粒子32の基板への付着力が低下してメモリ性が低減してしまうことがある。
【0070】
従来技術では、書き込みを行う場合の電圧と同じ電圧を印加することによってメモリ性を維持する技術が提案されているが、本実施形態では、移動するために必要な閾値電圧の異なる複数種類の着色粒子32を有するため、書き込みと同じ電圧を印加するためには各色を表示するための予め定めた手順に従って電圧を印加する必要があり、煩雑な作業となってしまう。また、画像書き込み時に手順に従って電圧を印加しても、リフレッシュ毎に画像を書き換えることになるため、画像が一旦消去されて再度書き換えが行われ、メモリ性を維持しているとは言えなくなってしまう。
【0071】
そこで、本実施形態では、画像書き込み時と同じ電圧を印加するのではなく、予め定めたリフレッシュ間隔で基板に付着した着色粒子32が付着した基板から剥離して移動しない電圧で、かつ少なくとも1種類の着色粒子32(複数種類の着色粒子32のうち電界に応じて移動するために必要な閾値電圧が低い着色粒子)が付着した基板側へ力が作用する電圧を印加するように、制御部42が電圧印加部40を制御することにより、メモリ性を補助するようになっている。
【0072】
すなわち、着色粒子32が付着した基板から剥離して移動しない大きさかつ極性の電圧を印加することにより、着色粒子32の基板間の移動は発生しないが、着色粒子32には電界に応じた力が作用するため、基板への付付着力を補助することにより、メモリ性を向上するようにしている。また、着色粒子32が付着した基板から剥離して移動しない大きさかつ極性の電圧を印加することで、最も閾値の小さい粒子だけはなく、いずれの閾値をもった粒子でも基板方向への付着力を補助されることとなり、粒子が配置された基板へのメモリ性が向上する。
【0073】
本実施形態では、このように着色粒子の付着力を補助する電界を、粒子付着電界と呼ぶ。粒子付着電界は、表示基板に位置する粒子方向に作用させれば、当然粒子のメモリ性が向上するが、背面側の基板へ作用させれば、表示に不要な粒子の浮遊による画像ノイズ発生が抑えられ、本来表示したい画像のメモリ性が向上することとなる。また、付着電界は、着色粒子が基板から剥離しない大きさであれば、印加する時間は長くする方が、より粒子の付着を十分にしてメモリ性を向上させることができる。
【0074】
なお、着色粒子32が付着した基板から剥離して移動しない電界は、電界の大きさを小さくするのではなく、印加するパルス時間の長さを短くした電界としてもよい。例えば、付着した基板から剥離する時間パルスより短いパルス時間としてもよい。すなわち本発明では、電圧の大きさだけではなく、電圧を印加する時間を調整することによって、一方の基板に存在する着色粒子の種類のどの閾値電圧よりも小さく且つ他方の基板側へ力が作用するように、電圧印加手段を制御する形態を含んでいる。
【0075】
図3で、一定の電圧パルス(例えば電圧印加時間が1秒)を印加した場合の粒子の移動による表示濃度の変化を測定して、着色粒子32Aの移動が発生し始める電圧を閾値電圧V1としている。しかし、粒子の移動は、閾値電圧だけでは決まらず、電圧印加時間も関係している。着色粒子32Aに対する電圧印加時間1秒の閾値電圧V1に対して、V1以下の電圧Vp1、V1以上の電圧Vp2、Vp3(Vp1<V1<VP2<Vp3)とした場合(図3(A)〜(C))の電圧印加時間と着色粒子32Aの表示濃度を、それぞれVp1、Vp2、Vp3の電圧印加時間Tを変えて測定したものが図3(D)の表示濃度のグラフである。V1以下の電圧であるVp1では、電圧印加時間によらず、表示粒子の移動は発生せず、表示濃度は低いままである。V1以上の電圧Vp2では、電圧印加時間Tが小さいうちは、粒子の基板からの剥離、移動は発生せず、電圧印加時間T=Tp2になると粒子の移動が始まる。Vp2より大きい電圧値のVp3でも同様に、電圧印加時間Tが小さいうちは、粒子の基板からの剥離、移動は発生せず、電圧印加時間T=Tp3になると粒子の移動が始まる。(この場合Tp3<Tp2<1秒となる)電圧Vp2の場合は、電圧印加時間がTp2以下であれば粒子の移動が発生しないので、この時間パルスよる小さい時間であれば粒子付着電界として作用させることができる。同様に電圧がVp3の場合は、電圧印加時間がTp3以下であれば粒子付着電界として作用させることができる。すなわち、図4に示すようなパルス電圧の粒子付着電界を付与するようにしてもよい。
【0076】
ここで、メモリ性を向上するための電圧の具体的な印加方法について、図5〜10を参照して具体的に説明する。各図における着色粒子の配置図では、説明の便宜上、第4着色粒子を省略している。また、各粒子の付着状態は1個の粒子ないし2個の粒子で表現しているが、実際には、それぞれの多数の粒子が並置して並んでいるか、あるいは層状に重なって配置している。
【0077】
図5は、本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置において、画像書き込みによって第1着色粒子32Aが表示基板18側及び背面基板28側共に存在する場合のメモリ性を向上するために印加する電圧の一例を示す図である。なお、図5(B)は、表面電極16をグランド(0V)として背面電極22に印加する電圧を示すものとする。
【0078】
図5では、第1着色粒子32Aが表示基板18側及び背面基板28側のそれぞれに存在するように(黄色の中間調を表示するように)画像情報に基づいて画像の書き込みを行う。具体的には、正及び負の予め定めた初期化パルス(>V3)を印加することによって、着色粒子32を整列されて、画像情報に応じた書き込みパルスを印加する。続いて、図5(B)の例では、第3着色粒子32Cを移動させるための正のV3書き込みパルス電圧、第2着色粒子32Bを移動させるための負のV2書き込みパルス電圧、第1着色粒子32Aを移動させるための正のV1書き込みパルス電圧の順で画像情報に応じたパルス電圧を印加することにより、図5(A)に示すように、表示基板18側及び背面基板28側の双方に第1着色粒子32Aが存在するように画像の書き込みを行う。
【0079】
着色粒子の移動量は、書込パルスの電圧の大きさ、あるいは電圧パルスの印加時間を適宜選択することで制御できる。
【0080】
そして、画像書き込み後に予め定めたリフレッシュ設定時間が経過する毎に、複数の着色粒子32の中で閾値電圧が低い第1着色粒子32Aが移動しない大きさのパルス電圧(粒子付着電界)を印加する。図5では、正の粒子付着電界を印加する例を示すが、負の粒子付着電界としてもよい。
【0081】
すなわち、リフレッシュ設定時間が経過する毎に印加する電圧が、第1着色粒子32Aが基板から剥離して移動しない大きさのパルス電圧(粒子付着電界)であるため、他の着色粒子32を含めて着色粒子32Aの基板間の移動は発生しないが、最も移動しやすい閾値電圧が低い第1着色粒子32Aは、粒子付着電界によって基板へ付着する力が付与されることにより、付着力が補助され、これによって、画像のメモリ性が向上する。例えば、図5(B)に示すように、背面電極22に正のV1より小さいパルス電圧を印加することにより、閾値電圧が小さい第1着色粒子32Aは、表示基板18側へ力が働き、着色粒子32は移動しないがパルス電圧が印加されて働く力によって表示基板18への付着力が補助されることになり、メモリ性が向上する。
【0082】
なお、図5(B)では、画像書き込み(V1書き込みパルスの印加)後、リフレッシュ設定時間経過してから粒子付着電界を印加するようにしたが、図6に示すように、画像書き込み後直ぐに粒子付着電界を付与し、その後、図5(B)と同様に、リフレッシュ設定時間経過毎に粒子付着電界を付与するようにしてもよい。V1書込パルスにより移動した粒子に対して、書き込みパルスに連続して粒子付着電界を付与することにより、十分に付着する電界が付与されるので、基板から離れやすくなる粒子が少なくなり、十分なメモリ性を得ることが期待される。また、書込直後から次にリフレッシュが必要になるまでの時間を長くすることができることも見込まれる。
【0083】
図7は、本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置において、画像書き込みによって第1着色粒子32Aが表示基板18側及び背面基板28側共に存在する場合のメモリ性を向上するための電圧の変形例を示す図である。
【0084】
図7においても黄色の中間調を表示するように画像の書き込みを行う。画像の書き込みは上記と同様に行い、図7(A)に示すように、表示基板18及び背面基板28の双方の基板に第1着色粒子32Aが存在する状態とする。
【0085】
そして、画像書き込み後に予め定めたリフレッシュ設定時間が経過する毎に、複数の着色粒子32の中で閾値電圧が低い第1着色粒子32Aが移動しない大きさのパルス電圧(粒子付着電界)を印加する。上記では、正又は負の粒子付着電荷を印加したが、図7(B)では、正及び負の粒子付着電界を交互に共に印加する。
【0086】
すなわち、図5の例では、表示基板18側または背面基板28側に存在する第1着色粒子32Aに対して基板への付着力を補助する力を付与するが、図7の変形例では、正及び負のパルス電圧を交互に共に印加するので、一方の基板側に存在する第1着色粒子32Aだけではなく、表示基板18側及び背面基板28側の双方に存在する第1着色粒子32Aに対して基板への付着力を補助する力を付与することになり、図5の場合よりも画像のメモリ性が向上する。
【0087】
また、図8に示すように、V1書込パルスに連続して、粒子付着電界を、表示側、および背面側の基板へ向かう方向へ印加することで、基板上に十分に付着していない粒子も表裏の基板へ十分に付着させて整列させることができ、十分なメモリ性を得ることが期待される。また、書込直後から次にリフレッシュが必要になるまでの時間を長くすることができることも見込まれる。
【0088】
図9は、本発明の第1実施形態に係わる画像表示装置において、画像書き込みによって全て(又はほとんど)の第1着色粒子32Aが表示基板18側へ移動している場合のメモリ性を向上するための電圧の一例を示す図である。
【0089】
図9では、全て(又はほとんど)の第1着色粒子32Aが表示基板18側へ移動するように画像情報に基づいて画像の書き込みを行う。画像の書き込みは、上記同様に、正及び負の予め定めた初期化パルス(>V3)を印加することによって、着色粒子32を整列されて、画像情報に応じた書き込みパルスを印加する。続いて、図9の例では、第3着色粒子32Cを移動させるための正のV3書き込みパルス電圧、第2着色粒子32Bを移動させるための負のV2書き込みパルス電圧、第1着色粒子32Aを移動させるための正のV1書き込みパルス電圧の順で画像情報に応じたパルス電圧を印加することにより、図9(A)に示すように、全て(又はほとんど)の第1着色粒子32Aが表示基板18側に移動するように画像の書き込みを行う。
【0090】
そして、画像書き込み後に予め定めたリフレッシュ設定時間が経過する毎に、V1書き込みパルスと同じ大きさ及び極性のパルス電圧を粒子付着電界として印加する。すなわち、複数の着色粒子32の中で閾値電圧が低い第1着色粒子32Aの全てが表示基板18側へ移動した状態であるので、第2着色粒子32Bが移動する電圧以下であれば、第1着色粒子32Aが移動する電圧以上の画像書き込み時と同極性の電圧を印加しても、付着した基板から剥離して着色粒子32が基板間を移動しないので、書き込み時と同じパルス電圧を印加する。
【0091】
これによって、他の着色粒子32を含めて着色粒子32の基板間の移動は発生せず、最も移動しやすい閾値電圧が低い第1着色粒子32Aは、粒子付着電界によって基板へ付着する力が付与され、画像のメモリ性が向上する。
【0092】
なお、図9(B)では、第1着色粒子32Aが表示基板18側へ移動するように画像書き込みを行った場合を示すが、図10(A)に示すように、第1着色粒子32Aが背面基板28側へ移動するように画像書き込みを行った場合には、図10(B)に示すように、V1書き込みパルスと同様に負の粒子付着電界を付与すればよい。
【0093】
また、全て(又はほとんど)の第1着色粒子32Aが表示基板18側へ移動し、かつ全て(又はほとんど)の第2着色粒子32Aが背面基板28側へ移動している場合には、正のV2以上でV3より小さいパルス電圧を印加しても着色粒子32の基板間の移動は発生しないので、この場合には、正のV2以上でV3より小さいパルス電圧を印加すればよい。また、全て(又はほとんど)の第1着色粒子32Aが背面基板28側へ移動し、かつ全て(又はほとんど)の第2着色粒子32Aが表示基板18側へ移動している場合には、負のV2以上でV3より小さいパルス電圧を印加すればよい。
【0094】
さらに、全て(又はほとんど)の第1着色粒子32A及び第3着色粒子32Cが表示基板18側へ移動し、かつ全て(又はほとんど)の第2着色粒子32Aが背面基板28側へ移動している場合には、正のV3以上のパルス電圧を印加しても着色粒子32の基板間の移動は発生しないので、この場合には、正のV3以上のパルス電圧を印加すればよい。また、全て(又はほとんど)の第1着色粒子32A及び第3着色粒子32Cが背面基板28側へ移動し、かつ全て(又はほとんど)の第2着色粒子32Aが表示基板18側へ移動している場合には、負のV3以上のパルス電圧を印加すればよい。
【0095】
このように、着色粒子32が基板から剥離して移動しない電圧で、かつ少なくとも1種類の着色粒子32(複数種類の着色粒子32のうち電界に応じて移動するために必要な閾値電圧が低い第1着色粒子32A)が付着した基板側へ力が作用する電圧を印加することにより、着色粒子32の基板間の移動は発生しないが、印加された電界に応じた力を着色粒子32へ付与することが可能であるため、移動する閾値が小さい着色粒子32のメモリ性が向上する。
【0096】
従って、制御部40が、画像書き込みの制御を行った後に、最後に書き込みを行った画像情報に基づいて、着色粒子32が基板から剥離して移動しない大きさのパルス電圧及びその極性を決定して、決定したパルス電圧を予め定めたリフレッシュ時間間隔毎に基板間に印加するように電圧印加部42を制御することにより、画像表示装置10のメモリ性が向上する。
【0097】
なお、本実施形態では、第1着色粒子32Aと第3着色粒子32Cを同極性の帯電特性とし、第2着色粒子32Bをこれらとは逆極性の帯電特性としたが、極性はこれに限るものではなく、例えば、図11に示すように、全ての着色粒子32の極性を同極性として、移動する閾値電圧を異なるようにしてもよい。
(第2実施形態)
続いて、第2実施形態に係わる画像表示装置について説明する。図12は、本発明の第2実施形態に係わる画像表示装置を示す概略構成図である。なお、図12は、白色表示している例を示す図である。また、第1実施形態と同一構成については同一符号で示す。
【0098】
第1実施形態では、4種類の着色粒子32(電界に応じて移動する3種類の着色粒子と浮遊する着色粒子)が封入された例を示したが、第2実施形態では、第1実施形態よりも1種類少ない3種類の着色粒子32(第1着色粒子32A、第2着色粒子32B、及び第4着色粒子32D)が封入されている。
【0099】
第1着色粒子32Aは、上記実施形態で説明したように、表示基板18と背面基板28との間にそれぞれ1層並べる程度の充填量としてもよいが、複数層配置可能な充填量とした方がより高い隠蔽性が得られるため好ましい。この場合、第1着色粒子32Aの大きさが大きくなると、基板間距離が大きくなり、表示駆動電圧の増大や表示切替速度の低下が発生するため、第1着色粒子32Aの大きさは、50μm以下がこのましく、30μm以下がより好ましい。
【0100】
また、第1着色粒子32Aの粒子の大きさは、第1着色粒子が凝集した状態(基板間に電界を印加して各基板方向に移動して集まった状態)で間隙を第2着色粒子32B、及び第4着色粒子32Dが移動可能な大きさとされている。具体的には、第1着色粒子32Aの大きさは、他の着色粒子の5倍以上であることが望ましく、各着色粒子群の粒子径のばらつきなどを考慮すると10倍以上であることが望ましい。また、第1着色粒子32Aの移動速度(移動度)は、他の着色粒子の移動速度の1/2以下であることが望ましく、1/5以下であることがより望ましい。
【0101】
また、第1着色粒子32A以外の他の着色粒子(第2着色粒子32B及び第4着色粒子32D)の大きさは、小さいほうが高解像度の画像表示ができるが、移動速度が低下して表示切替速度が低下することや、表示のメモリ性と分散の安定性の両立が難しくなることから、20nm以上で10μm以下であることが望ましい。
【0102】
各着色粒子32の大きさの一例としては、例えば、第1着色粒子32Aは10μm、第2着色粒子32Bは500nm、第4着色粒子32Dは300nmを適用することができる。
【0103】
また、本実施形態では、第1着色粒子32Aは赤色に着色され正に帯電し、第2着色粒子32Bは黒色に着色され正に帯電し、第4着色粒子32Dは白色に着色されて無帯電(或いは負帯電に近い無帯電)とされている。
【0104】
図13は、本発明の第2実施形態に係わる画像表示装置において、各着色粒子32を移動させるために必要な印加電圧を説明するための図である。
【0105】
本実施形態においても第1実施形態と同様に、各着色粒子32のそれぞれの帯電特性が異なる。図13は、表面電極16をグランド(0V)とし、背面電極22にパルス電圧を印加してかつパルス電圧を段階的に徐々に変化(印加電圧を増加または減少)させ、各パルス電圧での表示面側の光学濃度(Optical Density=0D)をX-rite社の反射濃度計(X-Rite404)で測定した。
【0106】
本実施形態においても、各着色粒子32の帯電量と粒子径(体積平均粒子径)の差によって、各着色粒子32と表示基板18の表面層17との付着力、および各着色粒子32間の付着力に差を設け、第1着色粒子32A、及び第2着色粒子32Bの移動開始電圧に差を設けた。なお、各着色粒子32の表示濃度特性は、前記したような付着力の差で制御してもよいし、これとは別に各着色粒子32の移動度の差で制御してもよい。
【0107】
本実施形態では、|V1|以上の電圧を印加すると第1着色粒子32Aの基板間の移動が開始され、|V2|(V1<V2)以上の電圧を印加すると第2着色粒子32Bの基板間の移動が開始するように設定されている。すなわち、各着色粒子32が移動するために必要な電圧範囲が重複しない範囲でそれぞれ異なる電圧範囲に設定され、各着色粒子32がそれぞれ異なる帯電特性とされている。
【0108】
このように着色粒子32の数が異なる画像表示装置においても第1実施形態と同様に、画像書き込み後に、予め定めたリフレッシュ設定時間毎に、基板に付着した着色粒子32が基板から剥離して移動しない電圧で、かつ少なくとも1種類の着色粒子32(複数種類の着色粒子32のうち電界に応じて移動するために必要な閾値電圧が低い着色粒子)が付着した基板側へ力が作用する電圧を印加することで、第1実施形態と同様に、画像のメモリ性が向上する。
【0109】
具体的には、第2実施形態では、画像書き込み時に第1着色粒子32Aが表示基板18及び背面基板28の双方に存在する場合には、上記実施形態と同様に第1着色粒子32Aが移動する電圧より小さい正又は負のパルス電圧を印加、或いは第1着色粒子32Aが移動する電圧より小さい正のパルス電圧及び負のパルス電圧を交互に印加することで、第1着色粒子32Aの基板への付着力が補助され、メモリ性が向上する。
【0110】
また、第1着色粒子32Aの全て(或いはほとんど)が何れかの基板側に存在する場合には、存在する基板側へ移動する極性で、第1着色粒子32Aが移動する電圧より大きく、第2着色粒子32Bが移動する電圧より小さいパルス電圧を印加することで、第1着色粒子32の基板への付着力が補助され、メモリ性が向上する。
【0111】
従って、本実施形態においても、上記実施形態と同様に、制御部42が、画像書き込みの制御を行った後に、最後に書き込みを行った画像情報に基づいて、着色粒子32が基板から剥離して移動しない大きさのパルス電圧及びその極性を決定して、決定したパルス電圧を予め定めたリフレッシュ時間間隔毎に基板間に印加するように電圧印加部40を制御することにより、画像表示装置のメモリ性が向上する。
【0112】
なお、上記の各実施形態における制御手段による電圧印加手段の制御は、ハードウエアによって実行するようにしてもよいし、ソフトウエアのプログラムを実行することによって行うようにしてもよい。また、当該プログラムは、各種記憶媒体に記憶して流通するようにしてもよい。
【0113】
また、上記の各実施形態では、予め定めたリフレッシュ設定時間毎に、粒子付着電界を付与するようにしたが、これに限るものではなく、使用者による操作をトリガとしてリフレッシュ(粒子付着電界の付与)を行うようにしてもよいし、画像表示媒体の制御側が粒子の定着具合を判断してリフレッシュを行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0114】
10 画像表示装置
12 画像表示媒体
16 表面電極
18 表示基板
22 背面電極
28 背面基板
32 着色粒子
32A 第1着色粒子
32B 第2着色粒子
32C 第3着色粒子
40 電圧印加部
42 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一方が透光性を有する一対の基板間に封入され、種類毎に電界に応じて移動するために必要な閾値電圧がそれぞれ異なると共に、互いに異なる色に着色された複数種類の着色粒子を含み、画像情報に基づいて画像を表示する画像表示媒体の前記一対の基板間に電圧を印加する電圧印加手段と、
最後に表示した画像情報に基づいて前記着色粒子が前記一対の基板のうちどの基板に存在するかを種類毎に識別し、前記着色粒子が前記一対の基板の双方に存在する場合に、一方の基板に存在する着色粒子の種類のどの閾値電圧よりも小さくかつ他方の基板側へ力が作用する向きの電圧を印加するように、前記電圧印加手段を制御する制御手段と、
を備えた画像表示媒体駆動装置。
【請求項2】
前記制御手段は、前記着色粒子が前記一対の基板のうち一方の基板だけに存在する場合に、該基板側へ力が作用する向きの電圧を印加するように、前記電圧印加手段を制御する請求項1に記載の画像表示媒体駆動装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記一対の基板のうち一方の基板に存在する着色粒子のどの閾値電圧よりも小さく且つ他方の基板側へ力が作用する向きの電圧と、前記他方の基板に存在する着色粒子のどの閾値電圧よりも小さく且つ前記一方の基板側へ力が作用する向きの電圧とを印加するように、前記電圧印加手段を制御する請求項1に記載の画像表示媒体駆動装置。
【請求項4】
少なくとも一方が透光性を有する一対の基板間に封入され、電界に応じて移動するために必要な閾値電圧がそれぞれ異なると共に、互いに異なる色に着色された複数種類の着色粒子を含む画像表示媒体と、
請求項1〜3の何れか1項に記載の画像表示媒体駆動装置と、
を備えた画像表示装置。
【請求項5】
コンピュータを、請求項1〜3の何れか1項に記載の画像表示媒体駆動装置の前記制御手段として機能させるための画像表示媒体駆動プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−114048(P2013−114048A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−260415(P2011−260415)
【出願日】平成23年11月29日(2011.11.29)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】