説明

画像表示装置、画像表示システム及びテレビジョン受像機

【課題】画面上に複数の画像表示領域がある場合において、リモコンが操作された際、リモコンの操作者を特定し、特定した操作者に対応する画面に対してリモコン操作の内容を反映させる画像表示装置等を提供する。
【解決手段】画像表示装置において、表示領域及び該表示領域のそれぞれに対応した画像に付随した音声を出力すべき音声出力装置の対応関係を記憶する対応記憶部と、位置特定部により特定した音声出力装置の位置、及び第2位置特定部により特定した信号の発信源の位置に基づき、該信号の発信源の位置に最も近い位置にある音声出力装置を特定する装置特定部と、該装置特定部により特定された音声出力装置に対応した表示領域を、前記対応記憶部より抽出し、抽出した表示領域に対応した画像又は音声に対して、前記信号受信部が受信した信号に対応した制御を行う制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面に複数の表示領域を設定し、該複数の表示領域それぞれに画像を表示し、リモートコントローラ(以下、「リモコン」と記す。)からの制御信号による制御を、適切な表示領域に適用する画像表示装置、該画像表示装置を備えた画像表示システム及びテレビジョン受像機に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、画像表示装置の高精細度化に伴い、マルチ画面表示、すなわち、1つの画面に複数の領域を設定し、各領域に異なる画像を表示することの需要が高まっている。
【0003】
従来、マルチ画面表示において、複数人が違う映像を鑑賞している場合、入力切替や音量切替をしようとするとき、リモコンで特定した操作対象表示領域しか直接操作を行えなかった。特定した操作対象表示領域以外の表示領域を鑑賞している人が、表示領域に対する操作を行うには、自分が鑑賞している表示領域を操作対象表示領域として、リモコンで指定する操作が必要となる。さらに、自分が鑑賞している表示領域が操作対象表示領域ではないのに、操作を行った場合には、他の人が鑑賞している表示領域(操作対象表示領域)が操作されてしまうこととなる。
【0004】
このような問題を解決するため、リモコンを表示領域の数だけ用意する構成が考えられる。しかし、リモコンの数が増えると共に、画像表示装置が判別すべきリモコン信号の種類が増えることとなる。また、リモコンと表示領域との対応関係がわかりにくく、誤って違う表示領域を操作してしまうことも考えられ、上述の問題は必ずしも解決には至らない。
【0005】
一方、特許文献1には、複数のヘッドフォンを互いに識別可能に成された微弱電流を、ヘッドフォンからリモコンに人体経由で流すシステムが記載されている。該微弱電流を受け取ったリモコンは、自らの識別情報とヘッドフォンの識別情報とを画像表示装置に送信する。2つの識別情報を受信した画像表示装置は、識別情報により示されるヘッドフォンとリモコン、自分との組み合わせで使用するように設定変更を行うための制御情報を生成して電子機器に送信する。電子機器において設定変更を実行することにより、以降、電子機器において、ヘッドフォン、リモコン、画像表示装置との対応付けがなされ、リモコンによる操作が適切な画像表示装置又はヘッドフォンに反映される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2006−14199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載のシステムは、画像表示装置、リモコン、及びヘッドフォンの対応付けがされるため、リモコン操作によりユーザが意図しない画像表示装置が制御されることは発生しない。しかしながら、画像表示装置、リモコン、及びヘッドフォンの対応付けがなされた後は、リモコンは特定の画像表示装置に対してだけ操作可能で、それ以外の画像表示装置に対しては操作が行えない。したがって、画像表示装置またはヘッドフォンの数のリモコンを必要とし、リモコン信号の種類も画像表示装置またはヘッドフォンの数だけ必要となる。それにより、システムの複雑化、コストの上昇を招く。
従って、複数の表示領域を設定した画像表示装置に、特許文献1に記載の技術を適用したとしても、上述の問題解決には至らない。
【0008】
本発明は、上述のごとき事情に鑑みてなされたものであり、画面上に複数の画像表示領域を設定した場合において、リモコンが操作されたとき、リモコンの操作者を特定し、特定した操作者に対応する表示領域に対してリモコン操作の内容を反映させる画像表示装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る画像表示装置は、表示画面に複数の表示領域を設定し、該複数の表示領域それぞれに画像を表示すると共に、表示する画像に付随した音声を各別の音声出力装置へ出力する画像表示装置において、前記表示領域及び該表示領域のそれぞれに対応した画像に付随した音声を出力すべき音声出力装置の対応関係を記憶する対応記憶部と、信号を受信する信号受信部と、前記音声出力装置それぞれの位置を特定する位置特定部と、前記信号の発信源の位置を特定する第2位置特定部と、前記位置特定部により特定した音声出力装置の位置、及び前記第2位置特定部により特定した前記信号の発信源の位置に基づき、該信号の発信源の位置に最も近い位置にある音声出力装置を特定する装置特定部と、該装置特定部により特定された音声出力装置に対応した表示領域を、前記対応記憶部より抽出し、抽出した表示領域に対応した画像又は音声に対して、前記信号受信部が受信した信号に対応した制御を行う制御部とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明にあっては、音声出力装置の位置と、信号の発信源との位置に基づき、信号の発信源の最も近い位置にある音声出力装置を特定する。特定された音声出力装置に対応した表示領域を、対応記憶部より抽出し、抽出した表示領域に対応した画像又は音声に対して、受信した信号に対応した制御を行うので、操作したユーザが鑑賞している表示領域を確実に操作することが可能となる。
【0011】
本発明に係る画像表示装置は、前記位置特定部は、前記音声出力装置を撮像した画像を取得し、取得した画像に基づいて、前記音声出力装置の位置を特定するようにしてあることを特徴とする。
【0012】
本発明にあっては、音声出力装置を撮像することにより、音声出力装置の位置を特定し、操作したユーザを特定するので、操作したユーザが鑑賞している表示領域を確実に操作することが可能となる。
【0013】
本発明に係る画像表示装置は、表示画面に複数の表示領域を設定し、該複数の表示領域それぞれに画像を表示する画像表示装置において、前記表示領域及び該表示領域のそれぞれに対応した人の顔の対応関係を記憶する第2対応記憶部と、信号を受信する信号受信部と、前記信号の発信源の位置を特定する第2位置特定部と、前記人の顔のそれぞれの位置を特定する第3位置特定部と、前記第2位置特定部により特定した前記信号の発信源の位置及び前記第3位置特定部により特定した前記人の顔の位置に基づき、前記信号の発信源の位置に最も近い位置にある人の顔を特定する特定部と、該特定部により特定された人の顔に対応した表示領域を、前記第2対応記憶部より抽出し、抽出した表示領域に対応した画像又は音声に対して、前記信号受信部が受信した信号に対応した制御を行う制御部とを備えることを特徴とする。
【0014】
本発明にあっては、人の顔の位置と、信号の発信源との位置に基づき、信号の発信源の最も近い位置にある人を特定する。特定された人に対応した表示領域を、第2対応記憶部より抽出し、抽出した表示領域に対応した画像又は音声に対して、受信した信号に対応した制御を行うので、操作した人が鑑賞している表示領域を確実に操作することが可能となる。
【0015】
本発明に係る画像表示装置は、前記第2位置特定部は、前記信号の発信源を撮像した画像を取得し、取得した画像に基づいて、前記発信源の位置を特定するようにしてあることを特徴とする。
【0016】
本発明にあっては、信号を撮像した画像を利用して、信号の発信源の位置を特定するので、容易に位置を特定することが可能となる。
【0017】
本発明に係る画像表示装置は、前記第2対応記憶部は、前記表示領域及び該表示領域のそれぞれに対応した画像に付随した音声を出力すべき音声出力装置の対応関係を記憶してあり、前記表示領域のそれぞれに対応した音声をそれぞれ対応した音声出力装置に送信する音声送信部を更に備えることを特徴とする。
【0018】
本発明にあっては、ユーザが鑑賞している表示領域と対応した音声を確実にユーザに提供できる。
【0019】
本発明に係る画像表示システムは、上述の画像表示装置と、該画像表示装置へ前記信号を送信する操作入力手段と、前記表示領域と対応付けられた少なくとも1つの音声出力装置とを備えることを特徴とする。
【0020】
本発明にあっては、操作入力手段を操作したユーザが鑑賞している表示領域を確実に操作することが可能となる。
【0021】
本発明に係るテレビジョン受像機は、上述の画像表示装置と、テレビジョン放送を受信するチューナ部とを備え、該チューナ部が受信したテレビジョン放送に係る画像を前記画像表示装置に表示するようにしてあることを特徴とする。
【0022】
本発明にあっては、操作したユーザが鑑賞している表示領域を確実に操作することが可能となる。
【発明の効果】
【0023】
本発明にあっては、音声出力装置の位置と、信号の発信源との位置に基づき、信号の発信源の最も近い位置にある音声出力装置を特定する。特定された音声出力装置に対応した表示領域を、対応記憶部より抽出し、抽出した表示領域に対応した画像又は音声に対して、受信した信号に対応した制御を行うので、操作した人が鑑賞している表示領域を確実に操作することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施の形態1に係るテレビジョン受像機のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図2】ヘッドフォンの発光部の発光パターンの例を示す波形図である。
【図3】実施の形態1に係るテレビジョン受像機の動作についてのフローチャートである。
【図4】マルチ画面データベースのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。
【図5】ヘッドフォン及びリモコンの位置を表す画像の一例を示す説明図である。
【図6】操作信号に対応した制御の例を概念的に示す説明図である。
【図7】実施の形態2に係るテレビジョン受像機のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図8】実施の形態2に係るマルチ画面データベースのレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。
【図9】実施の形態2に係るテレビジョン受像機の動作についてのフローチャートである。
【図10】ユーザの顔及びリモコンの位置を表す画像の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下に、本発明の実施の形態に係る画像表示装置を、該画像表示装置を備えたテレビジョン受像機を例として説明する。
実施の形態1
図1は、実施の形態1に係るテレビジョン受像機1(画像表示装置)のハードウェア構成例を示すブロック図である。本実施の形態に係るテレビジョン受像機1は、制御部2、表示部3、カメラ4、画像処理部5、マルチ画面データベース6、リモコン受光部7、音声送信部8、チューナ部9を含む。
また、音声出力先(音声出力装置)としてヘッドフォンH1、H2が備えられている。
【0026】
制御部2は、各構成部の動作を制御する。制御部2は、CPU(Central Processing Unit)2aを備え、バスを介してROM(Read Only Memory)2b及びRAM(Random Access Memory)2cが、接続されている。制御部2は、ROM2bに記録されたコンピュータプログラムをRAM2cに読み出して実行することにより、本実施の形態に係るテレビジョン受像機1の処理を実現する。
【0027】
ROM2bは、コンピュータの動作に必要な制御プログラムを記憶したマスクROM、EEP(Electrically Erasable Programmable)ROM等の不揮発性メモリである。
【0028】
RAM2cは、制御部2の演算処理を実行する際に生ずる各種データを一時記憶するDRAM(Dynamic RAM)、SRAM(Static RAM)等の揮発性メモリである。
【0029】
表示部3は、チューナ部9が受信したテレビ放送の画像又は、外部機器からの入力画像を表示する。マルチ画面モードの場合は、画面(表示画面)を複数の表示領域に分割し、表示領域毎に画像を表示する。
【0030】
カメラ4は、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)又は、CCD(Charge Coupled Device Image Sensor)等の撮像素子とレンズ等の光学系を備えている。カメラ4は、テレビジョン受像機1の前方を撮影し、ヘッドフォンH1の発光部L1が発する赤外線信号、ヘッドフォンH2の発光部L2が発する赤外線信号、及びリモコンRが発する制御信号である赤外線信号を撮影する。本実施の形態においては赤外線を捉えるので、赤外線に高い感度をもつカメラを用いることが、望ましい。
なお、カメラ4は、テレビジョン受像機1が備えているものとしているが、それに限られない。テレビジョン受像機1に、例えば、USB(Universal Serial Bus)、IEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers)1394、HDMI(High-Definition Multimedia Interface)、DVI(Digital Visual Interface)、S−VIDEOなどの画像入力に用いるインタフェースを設け、別途用意したカメラを接続することとしても良い。
【0031】
画像処理部5は、DSP(Digital Signal Processor)などから構成され、カメラ4で撮像した画像の処理を行う。
【0032】
マルチ画面データベース6(対応記憶部)は、画面の各表示領域と音声出力先であるヘッドフォンH1、H2との対応関係を記憶している。
【0033】
リモコン受光部7(信号受信部)は、リモコンR(発信源)からのリモコン信号(信号)を受信し、制御部2に出力する。
音声送信部8は、マルチ画面データベース6に記憶された対応関係に基づき、各表示領域に対応した音声を適切なヘッドフォン(音声出力装置)に送信する。
チューナ部9は、テレビ放送信号を受信し、受信したテレビ放送信号から画像情報及び音声信号を取り出す。取り出された画像情報は、表示部3の然るべき表示領域に表示され、取り出された音声情報は、スピーカに出力されるか、または、音声送信部8により然るべきヘッドフォンへ送信される。
【0034】
ヘッドフォンH1、H2は、それぞれ発光部L1、L2を備えている。発光部L1、L2は、発光素子としての赤外線LED(Light Emitting Diode)を含み、点滅間隔により互いの識別が可能となっている。
なお、発光素子は赤外線LEDに限られるものではない。可視光LEDや小型の電球でも良い。赤外線LED以外の発光素子を用いる場合は、カメラ4の特性もそれに合わせて見直しすることとする。
【0035】
図2は、ヘッドフォンH1、H2の発光部L1、L2の発光パターンの例を示す波形図である。図2Aは、ヘッドフォンH1の発光部L1の発光パターンを示したものであり、図2Bは、ヘッドフォンH2の発光部L2の発光パターンを示したものである。図2A及び2Bにおいて、縦軸は信号強度(発光強度)iであり、横軸は時間tを示している。図2に示すように発光部L1の発光周期t1と、発光部L2の発光周期t2とは、異なる時間となっている。なお、図2では発光部L2が光るときに、発光部L1も同時に光るように時間軸上で同期が取られているが、必ずしも同期が取れている必要はない。
【0036】
リモコン信号と発光部L1、L2からの信号は共に、赤外線を用いているために、リモコン受光部7で混信しないようにするための対策が必要となる。
リモコン信号は、周波数33kHzから40kHzの搬送波を用いてPPM(Pulse Position Modulation)変調されている。リモコン受光部7は周波数フィルタにて搬送波周波数のみを通過させるようにしてある。したがって、混信しないようにするために、発光部L1、L2は、33kHzから40kHz以外の搬送波周波数を用いれば良い。
【0037】
次に、テレビジョン受像機1の動作について説明する。ここでは、表示部3の画面上に2つの表示領域d1、d2を表示し、それぞれの表示領域d1、d2を視聴するユーザは各1人ずつ(A、B)とする。2人のユーザA、BはそれぞれヘッドフォンH1、H2を着けるものとする。
図3は、実施の形態1に係るテレビジョン受像機1の動作についてのフローチャートである。図4は、マルチ画面データベース6のレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。
【0038】
テレビジョン受像機1が備える制御部2のCPU2aは、表示領域d1、d2とヘッドフォンH1、H2との対応関係をマルチ画面データベース6に格納する(S1)。図4に示したように表示領域d1とヘッドフォンH1が、表示領域d2とヘッドフォンH2が、対応付けられている。表示領域とヘッドフォンとの対応関係は、表示領域の数に応じて予め規定されていても良いし、テレビジョン受像機1の電源投入時、マルチ画面表示開始時、ユーザが視聴を開始する時などに、ユーザが設定を行なっても良い。
予め規定する場合は、テレビジョン受像機1の電源投入時又はマルチ画面表示操作を行ったときに、表示領域d1には「ヘッドフォン1へ音声送信します。」、表示領域d2には「ヘッドフォン2へ音声送信します。」などと表示することにより、ユーザに表示領域とヘッドフォンとの対応関係を通知する。
【0039】
CPU2a(位置特定部)は、ヘッドフォンH1、H2の位置特定を行う(S2)。CPU2aは、カメラ4にて撮影した画像を画像処理部5にて処理させる。画像処理部5は、フィルタリング等によるノイズ除去や、閾値による2値化処理などを行う。CPU2aは、処理後の画像を複数フレーム用いて、ヘッドフォンH1、H2それぞれが備える発光部L1、L2の位置を特定する。発光部L1、L2は発光周期が異なるため、CPU2aは、時系列に並べた複数フレームの画像を解析することにより、発光部L1、L2の位置を、画像上の座標値として、特定することが可能となる。発光部L1、L2の位置が特定できた場合、発光部L1又はL2の位置が示されている画像、例えば、発光部L1又はL2が発光している状態の画像をRAM2cに記憶しておく。
画像ではなく、発光部L1又はL2の位置を画像上の座標値として記憶しても良い。また、画像と座標値を共に記憶することとしても良い。
【0040】
CPU2aは、リモコン信号を受信したか否かを判定する(S3)。CPU2aは、リモコン受光部7をポーリングすることにより、またはリモコン受光部7からの割り込みにより、リモコン信号を受信したか否かを判定することが可能である。
【0041】
リモコン信号を受信していない場合(S3でNO)、CPU2aは処理をS2に戻す。
【0042】
リモコン信号を受信した場合(S3でYES)、CPU2a(第2位置特定部)は、リモコンRの位置特定を行う(S4)。リモコン信号はヘッドフォンH1、H2の発光部L1、L2と同様に赤外線LEDの点滅により構成されている。よって、ヘッドフォンH1、H2の位置特定と同様に、複数のフレームの画像を用いて、リモコンRの位置を、画像上の座標値として、特定することが可能である。リモコンRの位置を特定できた場合、リモコンRの位置が示されている画像、例えば、リモコンRの発光部が発光している状態の画像をRAM2cに記憶する。リモコンRの発光部の位置座標を画像の属性として、記憶しても良い。
画像は記憶せずに、リモコンRの位置を画像上の座標値として記憶しても良い。
なお、リモコン信号をリモコン受光部7が受光してから、その受信をCPU2aが検知するまでにタイムラグがある場合、CPU2aが検知後の画像では、リモコンRの位置が特定できないことが想定される。そのため、画像処理部5に備えるRAM(図示しない)または制御部2の備えるRAM2c等の記憶部に、過去一定時間の画像を記憶しておくこととしても良い。最新の画像でリモコンRの位置が特定できない場合は、過去の画像を用いる。
【0043】
CPU2aは、リモコンRとヘッドフォンH1、H2との位置関係を判定する。図5は、ヘッドフォンH1、H2及びリモコンRの位置を表す画像の一例を示す説明図である。RAM2cに記憶したリモコンR及びヘッドフォンH1、H2の位置を示した画像を合成することにより、図5に示した画像を得ることが可能である。以下の説明において、次の座標系を用いる。画像の左上を原点とし、原点から横方向をX軸、原点から縦方向をY軸とする。
【0044】
まず、CPU2a(装置特定部)は、ヘッドフォンH1と、リモコンRの位置関係を判定する。CPU2aは、リモコンRとヘッドフォンH1とが、Y軸上で、ほぼ一直線上に位置しているかを判定する(S5)。ヘッドフォンH1の発光部L1を含むX軸方向に所定の幅をもつ領域、ここではX座標がX1以上、X2以下の領域(X1<X2)にリモコンRがあるかを判定する。
CPU2aは、リモコンRが所定の領域に含まれている場合、リモコンRとヘッドフォンH1との位置関係が、ほぼ一直線上にあると判定する。CPU2aは、リモコンRとヘッドフォンH1とがほぼ一直線上に位置していると判定した場合(S5でYES)、処理をS6に進める。
【0045】
図5の例において、リモコンRは、ヘッドフォンH1の発光部L1を含むX軸方向に所定の幅をもつ表示領域に含まれている。よって、CPU2aは、リモコンRとヘッドフォンH1とがほぼ一直線上に位置していると判定する(S5でYES)。CPU2aは、ヘッドフォンH1を着けているユーザがリモコンRを操作したものと判定し、処理をS6に進める。
【0046】
ヘッドフォンH1とリモコンRとの位置関係が、ほぼ一直線上にないと判定した場合(S5でNO)、CPU2aは、リモコンRとヘッドフォンH1が近い距離にあるか否かを判定する(S8)。リモコンRとヘッドフォンH1の発光部L1との距離を算出する。算出した距離が所定の距離以下である場合、リモコンRとヘッドフォンH1とは近いと判定する(S8でYES)。算出した距離が所定の距離より大きい場合は、リモコンRとヘッドフォンH1とは近くはないと判定する(S8でNO)。なお、距離は、リモコンR及びヘッドフォンH1の発光部L1が写っている表示領域の中心点間又は重心点間のユークリッド距離とする。すなわち、2点のX座標の差分及びY座標の差分を二乗和し、平方根をとった値である。
【0047】
CPU2aは、リモコンRとヘッドフォンH1が近くはないと判定した場合(S8でNO)、処理をS9に進める。CPU2aは、すべてのヘッドフォンについて調べたかを判定する(S9)。すべてのヘッドフォンについて調べていない場合(S9でNO)、処理をS5に戻して、他のヘッドフォンについて判定する。
【0048】
CPU2aは、リモコンRとヘッドフォンH1が近いと判定した場合(S8でYES)、ヘッドフォンH1を着けているユーザがリモコンRを操作したものと判定し、処理をS6に進める。
【0049】
CPU2a(制御部)は、マルチ画面データベース6を参照し、ヘッドフォンH1と対応する表示領域d1を取得する(S6)。CPU2aは、表示領域d1に対してリモコン信号より得た操作信号に対応した制御を実行する(S7)。
【0050】
すべてのヘッドフォンについて調べても、リモコンRとほぼ一直線上にあるヘッドフォンが見つからず、かつ、リモコンRと近いヘッドフォンが見つからなかった場合(S9でYES)、CPU2aはエラー処理を行う(S10)。例えば、リモコン信号を無視すると共に、リモコンRの操作者が検出できずに操作は無視された旨のメッセージを表示部3に表示する。
【0051】
なお、上述の説明においては、ヘッドフォンH1、H2のいずれがリモコンRに近いかを判定するために、まず、リモコンRとヘッドフォンH1が直線上に位置するかを調べている(S5)。リモコンRとヘッドフォンH1が、直線上に位置しなければ、リモコンRとヘッドフォンH1との距離を計算することとしているが、それに限られない。直線上に位置するか否かを判定する処理を省き、リモコンRとヘッドフォンH1との距離を計算し、その距離が所定の値以下であれば、リモコンRとヘッドフォンH1が近いと判断しても良い。また、直線上に位置するか否かを判定する処理を省き、リモコンRとヘッドフォンH1との距離、及びリモコンRとヘッドフォンH2との距離を計算し、リモコンRから最も距離の短いヘッドフォンを、リモコンRに最も近いヘッドフォンとしても良い。
【0052】
図6は、操作信号に対応した制御の例を概念的に示す説明図である。
図6Aは、操作信号としてチャンネル切替を受信した場合であり、表示領域d1の表示チャンネルがCh1より、Ch2に変更されている。図6Bは、操作信号として入力切替を受信した場合であり、表示領域d1の入力ソースが入力1より、入力2に変更されている。図6Cは、操作信号として音量切替を受信した場合であり、表示領域d1の音量が10から20に変更されている。
【0053】
なお、上述の説明において、表示領域とヘッドフォンは1対1の関係としたが、それに限られない。例えば、表示領域がd1とd2の2つであり、ユーザが3人であり、それぞれヘッドフォンH1、H2、H3を着けているものとする。このような場合に、表示領域d1とヘッドフォンH1、ヘッドフォンH2とが対応付けられ、表示領域d2とヘッドフォンH3が対応付けられていても良い。ヘッドフォンH1又はヘッドフォンH2を着けているユーザがリモコンRを操作したとき、その操作は表示領域d1に反映される。ヘッドフォンH3を着けているユーザがリモコンRを操作したとき、その操作は表示領域d2に反映される。
【0054】
また、ユーザのすべてがヘッドフォンを着けていなくても良く、スピーカで音声を聞いているユーザが居ても良い。そのような場合、マルチ画面データベース6には、ヘッドフォンと対応付けがされていないレコードが格納されることとなる。動作においては、図3において、S10はエラー処理ではなく、以下の処理となる。ヘッドフォンと対応付けがされていない表示領域をマルチ画面データベース6より取得する。取得した表示領域について、リモコン信号より得た操作信号に対応した制御を実行する。
【0055】
以上に説明したように、本実施の形態に係るテレビジョン受像機1においては、ヘッドフォンH1、H2の位置と、リモコンRとの位置に基づき、リモコンRに対応したヘッドフォンHx(x=1又は2)を特定する。特定されたヘッドフォンHxに対応した表示領域dx(x=1又は2)を、マルチ画面データベース6より抽出し、抽出した表示領域dxに対応した画像又は音声に対して、リモコン信号より得た操作信号に対応した制御を行う。従って、リモコンRを操作したユーザが鑑賞している画面を確実に操作することが可能となる。
【0056】
実施の形態2
図7は、実施の形態2に係るテレビジョン受像機10のハードウェア構成例を示すブロック図である。図1に示した実施の形態1に係るテレビジョン受像機と同様な構成については、同一の符号を付し、説明を省略する。
本実施の形態に係るテレビジョン受像機10は、リモコンRを操作したユーザを、ユーザが着けているヘッドフォンではなく、顔認識を用いて特定する。
【0057】
図8は、実施の形態2に係るマルチ画面データベース60のレコードレイアウトの一例を概念的に示す説明図である。マルチ画面データベース60(第2対応記憶部)は、ユーザの顔に関するデータと、ユーザが視聴している画面の表示領域との対応関係を格納している。ユーザの顔に関するデータは、例えば、顔画像データであるが、顔の特徴量を示すデータなど認識に必要なデータであれば良い。
マルチ画面データベース60に格納するデータとして、視聴開始時にリモコンRを操作し、ユーザの顔データを登録する必要がある。
【0058】
次に、テレビジョン受像機10の動作について説明する。実施の形態1と同様に、画面に2つの画像表示領域を表示し、それぞれの表示領域を視聴するユーザは各1人ずつとする。2人のユーザはA、Bとする。
図9は、実施の形態2に係るテレビジョン受像機10の動作についてのフローチャートである。
テレビジョン受像機10の備える制御部2のCPU2aは、表示領域とユーザの顔との対応関係をマルチ画面データベース60に格納する(S11)。表示部3にカメラ4で撮影した映像を表示し、ユーザがリモコンRで自分の顔が表示されている表示領域を指定した後に、どの表示領域に表示されている画像を視聴するのか、指定する。CPU2aはユーザが指定した表示領域の画像を顔画像とし、ユーザが指定した表示領域を、顔画像に対応した表示領域として、マルチ画面データベース60に格納する。同様な操作を全てのユーザについて行う。
なお、上記の動作は、テレビジョン受像機10の電源投入時、マルチ画面に切り替えた時、表示領域を増やした時など、必要に応じて適宜行えば良い。また、電源投入直後にマルチ画面表示とするか否かは、電源切断時の状態に沿うこととしても良い。すなわち、マルチ画面で電源が切断された場合は、電源投入直後はマルチ画面表示とし、単一画面で電源が切断された場合は、電源投入直後の表示は単一画面とする。さらにまた、電源切断時の状態に関わらず、電源投入直後は、常に単一画面表示としても良い。
【0059】
次に、CPU2a(第3位置特定部)は、ユーザの位置特定を行う(S12)。CPU2aはカメラ4で撮影した画像と、マルチ画面データベース60に登録されているユーザの顔画像又は顔の特徴量を用いて、画像処理部5に顔認識処理を行わせる。顔認識処理は例えば、テンプレートマッチング、主成分分析等の公知の技術を用いれば良い。CPU2aは、各ユーザの顔の画像内での位置をユーザが視聴する表示領域と対応付けて、記憶する。記憶先は、画像処理部5に備えるRAM(図示しない)または制御部2の備えるRAM2c等である。
【0060】
CPU2aは、リモコン信号を受信したか否かを判定する(S13)。CPU2aは、リモコン受光部7をポーリングすることにより、またはリモコン受光部7からの割り込みにより、リモコン信号を受信した否かを判定することが可能である。
【0061】
リモコン信号を受信していない場合(S13でNO)、CPU2aは処理をS12に戻す。
【0062】
リモコン信号を受信した場合(S13でYES)、CPU2aは、リモコンRの位置特定を行う(S14)。CPU2aは、カメラ4が撮影した画像よりリモコンRの発光位置を、画像処理部5に特定させる。リモコンRの位置を特定できた場合、リモコンRの位置が示されている画像、例えば、リモコンRの発光部が発光している状態の画像をRAM2cに記憶する。このとき、リモコンRの発光部の位置座標を画像の属性として、記憶しても良い。
なお、リモコン信号をリモコン受光部7が受光してから、その受信をCPU2aが検知するまでにタイムラグがある場合、CPU2aが検知後の画像では、リモコンRの位置が特定できないことが想定される。そのため、画像処理部5に備えるRAM(図示しない)または制御部2の備えるRAM2c等の記憶部に、過去一定時間の画像を記憶しておくこととしても良い。最新の画像でリモコンRの位置が特定できない場合は、過去の画像を用いる。
【0063】
CPU2aは、ユーザの顔位置とリモコンRとの位置関係を判定する。図10は、ユーザA、Bの顔及びリモコンRの位置を表す画像の一例を示す説明図である。リモコンR及びユーザA、Bの顔が撮像されている。以下の説明において、実施の形態1と同様な座標系を用いる。
【0064】
CPU2a(特定部)は、ユーザAの顔とリモコンRとの位置関係を判定する。CPU2aは、ユーザAの顔とリモコンRとが、Y軸上で、ほぼ一直線上に位置しているかを判定する(S15)。ユーザAの顔を含むX軸方向に所定の幅を持つ表示領域、X座標がX3以上、X4以下の表示領域(X3<X4)にリモコンRがあるかを判定する。
CPU2aは、リモコンRが所定の表示領域に含まれている場合、ユーザAの顔とリモコンRとの位置関係が、ほぼ一直線上にあると判定する。CPU2aは、ほぼ一直線上にあると判定した場合(S15でYES)、処理をS16に進める。
【0065】
図10の例において、リモコンRは、ユーザAの顔を含むX軸方向に所定の幅をもつ領域に含まれている。よって、CPU2aは、ユーザAの顔とリモコンRとがほぼ一直線上に位置していると判定する(S15でYES)。CPU2aは、ユーザAがリモコンRを操作したものとして判定し、処理をS16に進める。
【0066】
ユーザAの顔とリモコンRとの位置関係が、ほぼ一直線上にないと判定した場合(S15でNO)、CPU2aは、ユーザAの顔とリモコンRが近い距離にあるか否かを判定する(S18)。ユーザAの顔とリモコンRとの距離を算出する。算出した距離が所定の距離以下である場合、ユーザAの顔とリモコンRとは近いと判定する(S18でYES)。算出した距離が所定の距離より大きい場合は、ユーザAの顔とリモコンRとは近くはないと判定する(S18でNO)。なお、距離は実施の形態1と同様に、リモコンR及びユーザAの顔が写っている領域の中心点間又は重心点間のユークリッド距離とする。
【0067】
CPU2aは、ユーザAの顔とリモコンRとが近くはないと判定した場合(S18でNO)、処理をS19に進める。CPU2aは、すべてのユーザの顔について調べたかを判定する(S19)。すべてのユーザの顔について調べていない場合(S19でNO)、処理をS15に戻して、他のユーザの顔について判定する。
【0068】
CPU2aは、ユーザAの顔とリモコンRとが近いと判定した場合(S18でYES)、ユーザAがリモコンRを操作したものと判定し、処理をS16に進める。
【0069】
CPU2aは、RAM2c等の記憶部に記憶した、画像内での各ユーザの顔位置とユーザが視聴する表示領域とを対応付けたデータより、ユーザAの顔と対応する表示領域d1を取得する(S16)。CPU2aは、表示領域d1に対してリモコン信号より得た操作信号に対応した制御を実行する(S17)。
【0070】
すべてのユーザについて調べても、リモコンRとほぼ一直線上にあるユーザの顔が見つからず、かつ、リモコンRと近いユーザの顔が見つからなかった場合(S19でYES)、CPU2aはエラー処理を行う(S20)。例えば、リモコン信号を無視すると共に、リモコンRの操作者が検出できずに操作は無視された旨のメッセージを表示部3に表示する。
【0071】
上述の説明において、リモコンRに一番近いユーザの顔を特定する際に、まず、顔とリモコンRとが直線上に位置するか否かを判定後に、顔とリモコンRが近いかを判定しているが、それに限られない。顔とリモコンRとが直線上に位置するか否かを判定する処理を省き、顔とリモコンRとの距離を計算し、距離が所定の値以下であれば、顔とリモコンRとの距離が近いと判定しても良い。また、顔とリモコンRとが直線上に位置するか否かを判定する処理を省き、全てのユーザの顔とリモコンRとの距離をそれぞれ求め、最も距離値が小さいユーザの顔を、リモコンRに一番近いユーザの顔として特定することとしても良い。
【0072】
上述の説明において、S12では顔認識処理を行い、各ユーザの顔が画像内のどの位置にあるかを特定することとした。しかし、顔認識を行わず、画像上のどの位置に人の顔が写っているかの特定のみでも良い。S16において、リモコンRと一直線上に位置するユーザの顔又はリモコンRと近いユーザの顔が確定した時点で、顔認識を行い、対応した表示領域を取得しても良い。このような場合、S12で顔認識処理が不要となるので、処理が効率化される。
【0073】
また、上述の説明において、表示領域とユーザ(の顔)は1対1の関係としたが、それに限られない。例えば、表示領域d1とユーザA(の顔)、ユーザB(の顔)とが対応付けられ、表示領域d2とユーザC(の顔)が対応付けられていても良い。このような場合、ユーザA又はユーザBがリモコンRを操作した場合、その操作は表示領域d1に反映される。ユーザCがリモコンRを操作した場合は、その操作は表示領域d2に反映される。
【0074】
さらにまた、上述の説明において、マルチ画面データベース60は、ユーザの顔に関するデータと、ユーザが視聴している画面の表示領域との対応関係を格納しているものとしたが、それに限られない。実施の形態1と同様に画面の各表示領域に対応した音声を音声出力先であるヘッドフォンH1、H2との対応関係を格納したテーブル(テーブルT1)を備えていても良い。ヘッドフォンH1、H2とユーザの顔に関するデータとの対応関係を格納したテーブル(テーブルT2)を持つこととしても良い。
この場合、CPU2aは、リモコンRと対応したユーザの顔を特定する。CPU2aは、特定したユーザの顔と対応するヘッドフォンを、テーブルT2を用いて特定する。CPU2aは、特定したヘッドフォンと対応する表示領域を、テーブルT1を用いて特定する。
あるいは、表示領域、ヘッドフォン、及びユーザの顔を対応付けた1つのテーブルをマルチ画面データベースとして備えることとしても良い。
各表示領域とヘッドフォンとの対応関係を記憶しておくことにより、音声送信部8は、各表示領域と対応付けられた音声を、適切なヘッドフォンに送信することが可能となる。
【0075】
以上に説明したように、本実施の形態に係るテレビジョン受像機10においては、ユーザの顔認識技術を用いて、ユーザA、Bの顔の位置と、リモコンRとの位置に基づき、リモコンRに対応したユーザを特定する。特定されたユーザの顔と対応した表示領域を、マルチ画面データベース60より抽出し、抽出した表示領域に対応した画像又は音声に対して、リモコンRより受信した操作信号に対応した制御を行う。従って、リモコンRを操作したユーザが鑑賞している画面を確実に操作することが可能となる。
【0076】
上述の実施の形態1においてはヘッドフォンH1、H2に取り付けた発光部L1、L2により、実施の形態2においては顔認識により、ユーザの識別をつけて行ったが、それに限られない。
例えば、ヘッドフォン毎に固有のマークを付け、マークの違いでヘッドフォンを識別する、各ヘッドフォンの色や形状を異ならせることで識別しても良い。
【0077】
また、ユーザが着けるのは単体のヘッドフォンに限らず、3次元映像試聴用の眼鏡とヘッドフォンが一体化されたものでも良い。この場合、発光部やマークを眼鏡に取り付けても良い。また、眼鏡の色や形状により識別が行えるようにしても良い。
【0078】
なお、上述した実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0079】
1、10 テレビジョン受像機
2 制御部
2a CPU
2b ROM
2c RAM
3 表示部
4 カメラ
5 画像処理部
6 、60 マルチ画面データベース
7 リモコン受光部
8 音声送信部
9 チューナ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面に複数の表示領域を設定し、該複数の表示領域それぞれに画像を表示すると共に、表示する画像に付随した音声を各別の音声出力装置へ出力する画像表示装置において、
前記表示領域及び該表示領域のそれぞれに対応した画像に付随した音声を出力すべき音声出力装置の対応関係を記憶する対応記憶部と、
信号を受信する信号受信部と、
前記音声出力装置それぞれの位置を特定する位置特定部と、
前記信号の発信源の位置を特定する第2位置特定部と、
前記位置特定部により特定した音声出力装置の位置、及び前記第2位置特定部により特定した前記信号の発信源の位置に基づき、該信号の発信源の位置に最も近い位置にある音声出力装置を特定する装置特定部と、
該装置特定部により特定された音声出力装置に対応した表示領域を、前記対応記憶部より抽出し、抽出した表示領域に対応した画像又は音声に対して、前記信号受信部が受信した信号に対応した制御を行う制御部と
を備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記位置特定部は、前記音声出力装置を撮像した画像を取得し、取得した画像に基づいて、前記音声出力装置の位置を特定するようにしてあること
を特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
表示画面に複数の表示領域を設定し、該複数の表示領域それぞれに画像を表示する画像表示装置において、
前記表示領域及び該表示領域のそれぞれに対応した人の顔の対応関係を記憶する第2対応記憶部と、
信号を受信する信号受信部と、
前記信号の発信源の位置を特定する第2位置特定部と、
前記人の顔のそれぞれの位置を特定する第3位置特定部と、
前記第2位置特定部により特定した前記信号の発信源の位置及び前記第3位置特定部により特定した前記人の顔の位置に基づき、前記信号の発信源の位置に最も近い位置にある人の顔を特定する特定部と、
該特定部により特定された人の顔に対応した表示領域を、前記第2対応記憶部より抽出し、抽出した表示領域に対応した画像又は音声に対して、前記信号受信部が受信した信号に対応した制御を行う制御部と
を備えることを特徴とする画像表示装置。
【請求項4】
前記第2位置特定部は、前記信号の発信源を撮像した画像を取得し、取得した画像に基づいて、前記発信源の位置を特定するようにしてあること
を特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記第2対応記憶部は、前記表示領域及び該表示領域のそれぞれに対応した画像に付随した音声を出力すべき音声出力装置の対応関係を記憶してあり、
前記表示領域のそれぞれに対応した音声をそれぞれ対応した音声出力装置に送信する音声送信部を更に備えること
を特徴とする請求項3又は4に記載の画像表示装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一項に記載の画像表示装置と、
該画像表示装置へ前記信号を送信する操作入力手段と、
前記表示領域と対応付けられた少なくとも1つの音声出力装置と
を備えることを特徴とする画像表示システム。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか一項に記載の画像表示装置と、
テレビジョン放送を受信するチューナ部と
を備え、
該チューナ部が受信したテレビジョン放送に係る画像を前記画像表示装置に表示するようにしてあること
を特徴とするテレビジョン受像機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−115761(P2013−115761A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262712(P2011−262712)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】