説明

画像表示装置及び画像表示プログラム

【課題】画像情報が表示された位置からその画像情報のランクを容易に知ることができる画像表示装置などを提供する。
【解決手段】画面に表示される複数の列の上端から配置された1以上の画像の高さの合計値を、列の識別子と関連付けて格納するデータ構造を記憶する記憶部と、追加配置する画像の高さを受信する画像情報受信部と、データ構造に格納されている合計値の最小値に関連付けられている識別子を取得する読出部と、取得された識別子の列に追加配置する画像を配置するときの列の上端からの距離を、取得された識別子と関連付けてデータ構造に格納されている値を用いて決定する位置決定部と、データ構造において、取得された識別子と関連付けられる合計値を、追加配置する画像が取得された識別子により識別される列に配置された後のその列の上端から配置された1以上の画像の合計値に更新する更新部とを有する画像表示装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置及び画像表示プログラムに関する。特に、ランク付けされた複数の画像を表示する装置およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルカメラなどの普及により、画像情報を容易に撮影などすることにより生成できるようになった。また、通信技術およびコンピュータ技術の発達により、撮影などにより生成された画像情報がサーバなどにアップロードされ、インターネット上に多数の画像情報が存在するようになった。また、ウェブページに画像情報のURLを含ませることにより、画像情報を含むウェブページの閲覧が容易となった。
【0003】
このような状況において、インターネット上に存在する多数の画像情報を検索用の情報と関連付けて格納し、検索条件に応じて検索を行なうシステムが知られている(例えば、特許文献1参照。)。そのようなシステムのサーバでは、画像情報を格納するファイル名や画像情報を参照するウェブページに含まれる単語などを検索用の情報として格納する。クライアントのブラウザなどからキーワードなどの検索条件が入力されると、複数の画像情報の中から、検索条件に適合する画像情報が検索され、ブラウザなどで閲覧が可能となる。このとき、サーバでは、検索された画像情報に、検索条件に適合する順にランク付けが行なわれる。これにより、ブラウザなどにおいて、ランクの順に画像情報を表示することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−240692号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
インターネット上に存在する画像情報の幅、高さには様々なものがある。このため、単純にランクの順に画像情報の表わす画像をブラウザの画面上に並べると、表示される画像情報の間に大きく空間が生じるなどにより乱雑な印象を看者に与え、また、画像情報の表わす画像が表示されている位置からその画像情報のランクを知ることが困難となる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態として、画面に表示される複数の列のそれぞれの上端から配置された1以上の画像の高さの合計値を、列を識別する識別子と関連付けて格納するデータ構造を記憶する記憶部と、追加配置するべき画像の高さを表す情報をネットワークにより接続されているサーバ装置より受信する画像情報受信部と、前記データ構造に格納されている複数の合計値の中の最小値に関連付けられている識別子を前記記憶部に記憶されている前記データ構造を読出して取得する読出部と、前記取得された識別子により識別される列に、前記追加配置するべき画像を配置するときの列の上端からの距離を、前記取得された識別子と関連付けて前記データ構造に格納されている合計値を用いて決定する位置決定部と、前記データ構造において、前記取得された識別子と関連付けられる合計値を、前記追加配置するべき画像が前記取得された識別子により識別される列に配置された後のその列の上端から配置された1以上の画像の高さの合計値に更新する更新部とを有する画像表示装置を提供する。
【0007】
本発明の一実施形態として、画面に表示される複数の列のそれぞれの上端から配置された1以上の画像の高さの合計値を、それぞれの列を識別する識別子と関連付けて格納するデータ構造と、画像情報の表す画像を配置する列を識別する識別子を格納する変数と、を記憶する記憶部と、追加配置するべき画像の高さを表す情報をネットワークにより接続されているサーバ装置より受信する画像情報受信部と、前記変数に格納されている識別子と関連付けて前記データ構造に格納されている合計値を読み出す読出部と、前記変数に格納されている識別子により識別される列に、前記追加配置するべき画像を配置するときの列の上端からの距離を、前記読出部により読み出された合計値を用いて決定する位置決定部と、前記データ構造において、前記取得された識別子と関連付けられる合計値を、前記追加配置するべき画像が前記取得された識別子により識別される列に配置された後のその列の上端から配置された1以上の画像の高さの合計値に更新し、更新された合計値が所定の列の識別子と関連付けられて前記データ構造に格納されている値以上であれば、前記変数に格納されている識別子を、前記変数により識別される列の隣の列の識別子に更新する更新部とを有する画像表示装置を提供する。
【0008】
また、本発明の一実施形態として、計算機を、上記いずれかの実施形態に係る画像表示装置として動作させるためのプログラムを提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明により、画像情報の表わす画像が表示された位置からその画像情報のランクを容易に知ることができる画像表示装置及び画像表示プログラムが提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係るシステムの概略構成図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る画像表示装置の機能ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る画像表示装置の管理するデータ構造を説明する図である。
【図4】本発明の一実施形態に係る画像表示装置における処理のフローチャートである。
【図5】計算機の機能ブロック図の一例図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る画像表示装置における処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照しながら説明する。なお、本発明は以下の形態に限定されることはなく、種々の変形を行なって実施することが可能である。
【0012】
(実施形態1)
図1は、本発明の一実施形態に係る画像表示装置を含むシステム100の概略構成図である。システム100は、サーバ101と画像表示装置102とを備え、サーバ101と画像表示装置102とは、インターネットなどの通信網103を介して相互に通信が可能である。図1において、画像表示装置102が1台のみ示されているが、画像表示装置は複数存在し、それらが通信網103に接続されていてもよい。同様にサーバ101も複数存在し、それらが通信網103に接続されていてもよい。
【0013】
サーバ101は、画像情報に対してキーワードなどの検索情報を関連付け、画像表示装置102に対して画像の検索サービスを提供する。すなわち、画像表示装置102に画像情報の検索条件が入力されると、その検索条件がサーバ101に送信され、サーバ101にて画像情報の検索が行なわれる。その検索の結果は、画像表示装置102に返信される。そして、画像表示装置101により、検索の結果に含まれる画像情報の表わす画像の表示が行なわれる。(なお、「画像情報」と「画像情報の表わす画像」とは一般には異なる概念であるが、以下では、「画像情報の表わす画像」を「画像情報」と略記する場合がある。文脈より、「画像情報」が、情報としての「画像情報」を意味するのか、「画像情報の表わす画像」のか、区別することが可能であるからである)
【0014】
サーバ101にて行なわれる画像情報の検索の結果においては、画像情報にランク(順序)が付けられている。例えば、サーバ101に入力された検索結果に適合する順に順序が付けられていたり、検索の結果に含まれる頻度や画像に対するクリックの数の順に順序が付けられていたりするのが好ましい。
【0015】
また、サーバ101は検索のためのサーバである必要はない。例えば、サーバ101は、複数の画像情報を一つのコンテンツとして提供する機能を提供してもよい。このようなコンテンツは、複数の画像情報をURLなどにより参照するウェブページとして提供することができる。この場合には、画像表示装置102からコンテンツの識別情報がサーバ101に送信されると、その識別情報により識別されるコンテンツがサーバ101から画像表示装置102へ送信されるようになっていてもよい。また、サーバ101から一方的に、時間の経過に応じて種々のコンテンツが画像表示装置102へ送信されるようになっていてもよい。
【0016】
本発明では、後に説明されるように、画像表示装置101により、検索の結果に含まれる画像情報の表示が行なわれるときには、検索の結果における画像情報に付されたランク(順序)が加味して表示が行なわれる。
【0017】
図2は、本発明の一実施形態に係る画像表示装置の機能ブロック図を示す。画像表示装置200は、画像情報受信部201と、画像情報記憶部202と、画像配置制御部203と、表示部204とを有する。
【0018】
表示部204は、画像情報の表す画像を表示する。表示部204は、画面上に列に分けて画像を表示する。すなわち、画面の左端から、第1列、第2列、第3列、…、第N列に分けられた領域に画像が表示される。各列は、垂直方向(あるいは水平方向)に上端(左端)から下方(右方)に向けて延びて表示される領域である。以下では、各列は垂直方向に延びている領域として説明を行なう。
【0019】
本実施形態においては、複数の画像が、各列の上端から下方に向けて配置される。このとき、列の上端から、その列に配置された画像のうち一番下に配置されている画像の下端までの距離を、その列に配置された1以上の画像の高さの合計値(あるいは、高さの和)ということにする。画像と画像との間が離れて配置されている場合には、画像と画像との間の距離も含めた値が「1以上画像の高さの合計値」となる。このように画像と画像との間が離れて配置される場合、画像と画像との間を余白という場合がある。
【0020】
画像情報受信部201は、画像情報を受信する。画像情報受信部201は、一般には、複数の画像情報を受信する。このような画像情報は、上述のように、検索条件に従ってサーバ101で検索された画像情報であったり、コンテンツを構成する画像情報であったり、サーバ101より一方的に送信される画像情報であったりする。
【0021】
また、画像情報受信部201による受信において、先に画像情報の表す画像のサイズ(高さ、幅)、使用される色情報などの画像情報の属性情報が先に受信され、その後、画像情報そのものが受信されるようになっていてもよい。これにより、例えば画像情報の表す画像の高さが受信されると、その画像をどこに配置して表示するかを計算し、その後に受信される画像情報の表す画像を、その計算に従って配置することができる。また、この場合には、画像情報は、サーバ101と非同期の通信によって受信することができる。画面に表示する画像の全ての画像情報を一度に受信する必要がなくなり、スクロールなどが発生し表示することが必要になった画像情報をサーバ101が送信可能になった順に送信することができ、画像情報の送信順序に制約がなくなる。
【0022】
画像情報受信部201がランク付けされた画像情報を受信する場合、ランクの順にしたがって画像情報の属性情報を受信するのが好ましい。例えば、サーバ101に送信した検索条件に応じて検索結果の画像情報が取得される場合、検索条件に対する適合度の順に、画像情報の表す画像の高さなどが受信するようになっていることが好ましい。このために、サーバ101は、適合度の順に、画像情報の表す画像の高さなどを、画像表示装置200に送信する。
【0023】
画像情報記憶部202は、画像情報受信部201により受信された画像情報を記憶する。例えば、後に説明される二次記憶504に記憶する。また、画像情報記憶部202は、画像情報に、検索条件に対する適合度の順を関連付けて記憶してもよい。
【0024】
画像配置制御部203は、画像情報受信部201により受信された画像情報の表す画像を、表示部204により表示が行なわれる画面上のどこに配置して表示するかを決定する。本実施形態において、画像配置制御部203は、所定の数の列に、画像情報の表す画像を、列の上端から下端に向かって配置する。このために、画像配置制御部203は、列に配置された画像の高さの和を、その列の識別子に関連付けて格納するデータ構造を有する。このデータ構造は、例えば、列の数分の要素により構成される配列として構成され、各要素には、対応する列の上端から配置された画像の高さの和の値が格納される。この場合、列の識別子は、列の番号となる。また、距離は、例えばピクセルを単位として測定される。
【0025】
なお、配列以外にも、連想配列などを用いて、列を識別する識別子として、数値以外である文字列などの任意のデータを用いることもできる。
【0026】
図3(a)は、そのようなデータ構造の一例としての配列の構造を示す。図3において、画像情報の表す画像が配置される列の数がNであるとすると、その配列はN個の要素301、303、303、…、30Nを有する。以下では、要素301、303、303、…、30Nの値をY[1]、Y[2]、Y[3]、…、Y[N]と表す。
【0027】
図3(b)は、Y[1]、Y[2]、Y[3]、…、Y[N]の値と、配置された画像との関係を示す。図3(b)に示すように第1列の上方から画像311,画像312が配置され、第2列の上方から画像313,画像314が配置され、第3列に画像315が配置され、第N列に画像316が配置されているとする。すると、Y[1]は、画像311と画像312との高さの合計となり、Y[2]は画像313と画像314との高さの合計となり、Y[3]は画像315の高さとなり、Y[N]は、画像316の高さとなる。
【0028】
1つの画像の高さの合計は、その画像の高さと定義することができる。また、画像が存在しない場合における画像の高さの合計は0と定義することができる。
【0029】
図3(b)に示すように、例えばY[1]には、画像311と画像312との間の余白の高さも含まれる。すなわち、画像311の高さが600ピクセル、画像312の高さが250ピクセル、画像と画像の間に10ピクセルの余白が配置される場合には、Y[1]の値は、600+10+250で計算される値となる。画像312の下に、10ピクセルの余白と別の画像(高さ200ピクセル)の画像が配置されると、Y[1]の値は、600+10+250+10+200で計算される値となる。
【0030】
また、図3(b)において、各列の左右方向の位置(画像が列に配置される方向とは垂直な方向における位置)は、例えば、サーバ101より送信される画像情報の表す画像の幅が同一(例えば、300ピクセル)であれば、画像の幅に(列の番号−1)を乗ずる値を用いて算出することができる。あるいは、画像の幅とその右の余白の幅との和に(列の番号−1)を乗ずる値を用いて算出することができる。この場合、列を等間隔で表示されることになる。また、列の上端からの画像の位置が決定された後に、各列に配置された画像の幅の最大値を求めて、それを加算することにより、各列の左右方向の位置を算出することもできる。
【0031】
なお、列の数は任意に選択可能である。ただし、列の数が大きくなると、横スクロールしないと画像が見られなくなるので、複数の列が表示される幅は、画面の幅以下であるように、列の数が選択されるのが好ましい。例えば、通常のパーソナルコンピュータに接続されるディスプレイは、横に1280ピクセルが表示可能であることが多いので、画像の幅を250ピクセルから350ピクセルとして、列の数を3ないし4とするのが好ましい。
【0032】
なお、列の数(N)は、固定されている必要はない。たとえば、画像情報がウィンドウに配置される場合、ウィンドウの幅の増減に応じて、列の数が増減してもよい。たとえば、画像の幅が300ピクセルの場合、ウィンドウの幅が1200ピクセル未満の場合には、列の数を3とし、ウィンドウの幅が1200ピクセル以上1500ピクセル未満の場合には、列の数を4とし、ウィンドウの幅が1500ピクセル以上1800ピクセル未満の場合には、列の数を5とすることができる。
【0033】
図4は、主に画像配置制御部203による処理を説明するフローチャートである。まず、ステップS401として、Y[1]、Y[2]、Y[3]、…、Y[N]それぞれに0を代入する。これは、画像情報が配置されていない状態では、各列において画像情報が占めている領域の高さは0と定義できるからである。
【0034】
ステップS402の処理として、画像情報を一つ取得する。取得される画像情報は、すでに配置された画像情報の表す画像に追加して配置する画像を表す。ステップS402における画像情報の取得は、画像情報受信部201により画像情報が取得されるごとに行なわれてもよいし、画像情報受信部201によりまとめて受信された複数の画像情報からランクなどの順に従って、画像情報の一つずつに行なうものであってもよい。なお、ステップS402においては、一つの画像情報の全体を取得する必要はなく、一つの画像情報の表す画像の少なくとも高さが取得できればよい。画像情報が画像情報記憶部202に記憶されていなければ、ステップS403の処理として、ステップS402において取得された画像情報を画像情報記憶部202に記憶する。
【0035】
ステップS404の処理として、min{i|Y[i]=min{Y[1]、Y[2]、Y[3]、…、Y[N]}}を求めて変数Mに代入する。ここに、{i|iに関する条件}は、「iに関する条件」を満たす全てのiの値の集合を表し、minは、集合の要素の中で最小の値を算出する演算子である。例えば、min{i|iは5以下の素数}={2、3、5}であり、min{5、3、6、2、10}=2となる。
【0036】
したがって、{i|Y[i]=min{Y[1]、Y[2]、Y[3]、…、Y[N]}}は、第1列から第N列のうち、その列に配置された画像情報の高さの合計値が最小となる列の番号(列を識別する識別子)の集合となる。また、そのような列の番号のうち、最も小さい列(最も左側の列)の番号が、min{i|Y[i]=min{Y[1]、Y[2]、Y[3]、…、Y[N]}となる。すなわち、データ構造Yに格納されている合計値の中の最小値と関連付けられている識別子が求められる。また、データ構造Yに格納されている合計値の中の最小値と関連付けられている識別子が複数あれば、画面上の左端の列であるか、左端の列に最も近い列の識別子が取得される。
【0037】
ステップS405の処理として、ステップS402にて受信した画像情報の表す画像を第M列に配置する位置を、Y[M]の値を用いて決定する。例えば、ステップS402にて受信した画像情報の表す画像を、第M列の上端からY[M]の距離離れた位置に配置したり、第M列の上端から[M]の距離離れた位置に所定の高さの余白を配置し、その余白の下に配置したりする。これを単純に、ステップS402にて受信した画像情報を第M列に加えるという場合がある。
【0038】
ステップS405の処理により、第M列に配置された画像情報の高さが増えたので、ステップS406の処理において、Y[M]の値を、ステップS402にて受信した画像情報が第M列に加えられた後における、第M列に配置されている画像の高さの合計値とする。例えば、第M列の上端からY[M]の距離離れた位置に所定の高さの余白を配置し、その余白の下にステップS402にて受信した画像情報の表す画像を配置した場合には、Y[M]の値に、余白の高さと、ステップS402にて受信した画像情報の表す画像の高さとを加えた値をY[M]に代入する。
【0039】
ステップS407において、処理を終了するかどうかを判断し、処理を終了しないのであれば、ステップS402に戻る。
【0040】
以上の処理によれば、それまでに画像情報が配置された列のうち、画像情報の高さの合計が最小となる列に、次の画像情報が加えられる。したがって、配置された画像情報の看者は、上方に配置された画像情報のランクが、下方に配置された画像情報のランクより高いことを知ることができる。また、それまでに画像情報が配置された列のうち、画像情報の高さの合計が最小となる列が複数ある場合には、列の番号が最小となる列に画像情報が加えられる。したがって、配置された画像情報の看者は、列の番号が小さい列に配置された画像情報のランクが、列の番号が大きい列に配置された画像情報のランクより高いことを知ることができる。
【0041】
なお、図4に示す処理を実行するために、画像配置制御部203は、記憶部205と、読出部206と、位置決定部207と、更新部208とを有していてもよい。記憶部205は、図3(a)に示すデータ構造を記憶する。読出部206は、ステップS404を実行する。すなわち、読出部206は、記憶部205に記憶されているデータ構造を読み出し、min{i|Y[i]=min{Y[1]、Y[2]、Y[3]、…、Y[N]}の値を取得する。位置決定部207は、ステップS405を実行する。すなわち、位置決定部207は、Y[M]の値を用いて、第M列に画像を配置する位置を決定する。更新部208は、ステップS406を実行する。すなわち、更新部208は、画像が加えられた後の第M列に配置された画像の高さの合計値を、Y[M]の値とする。
【0042】
また、画像情報がウィンドウ内に配置された後で、ウィンドウの幅が増減した場合、その増減に応じて、列の数を増減させてもよい。列の数が増減される場合には、図4のフローチャートの処理を再度行い、画像情報の配置の位置を決定する。この場合、ステップS402は、「画像情報記憶部202に次のランクと関連づけられて記憶されている画像情報の表わす画像の大きさを取得する」と読み替える。
【0043】
なお、画像表示装置200は、計算機を用いて実現することができる。計算機の機能ブロック図の一例は図5に示す通りである。すなわち、計算機500は、CPU(Central Processing Unit)501と、主記憶としてのRAM(Random Access Memory)502と、電源投入後に実行するプログラムなどを格納するROM(Read Only Memory)503と、二次記憶504と、通信I/F505と、表示I/F506とがバスにより相互に接続された構成を有する。
【0044】
計算機500の電源が投入されると、ROM503に記憶されたプログラムがCPU501により実行される。このプログラムの実行により、二次記憶504に記憶されたオペレーティングシステムなどを構成するプログラムがRAM502にロードされ、CPU501により実行される。そのようなプログラムに、例えばブラウザなどがある。ブラウザの実行により、通信I/F505を介してサーバ101との通信が開始され、サーバ101に検索条件を送信するなどして、サーバ101より画像情報の受信が可能となる。そして、ブラウザの一部、あるいはプラグインプログラムによって、図4に示される処理が実行される。画像情報の配置が決定すると、表示I/F506によりディスプレイに表示が行なわれる。
【0045】
画像情報受信部201は、通信I/F505に対応し、画像情報記憶部202は、二次記憶504に対応し、表示部204は、表示I/Fに対応する。画像配置制御部203は、主にCPU501とRAM502とに対応し、記憶部205は、RAM502に対応し、読出部206、位置決定部207、更新部208は、CPU501により実行され、主に図4に示されるフローチャートの処理を実行するプログラムに対応する。
【0046】
図4に示されるフローチャートの処理を実行するプログラムは、サーバ101などよりダウンロードされたプログラムによって実行されるようになっていてもよい。そのようなプログラムは、サーバ101などより送信されるウェブページにスクリプトして埋め込まれたり、サーバ101などにより送信されるウェブページに埋め込まれているURLにより参照されるスクリプトとなっていたりすることにより、画像表示装置にダウンロード可能となっていてもよい。
【0047】
(実施形態2)
本発明の実施形態2に係る画像表示装置の構成は、実施形態1に係る画像表示装置の構成と同様である。ただし、画像を配置する処理が異なる。図6は、本実施形態に係る画像表示装置の処理のフローチャートを示す。
【0048】
ステップS601は、ステップS401に対応する。例えば、Y[1]、Y[2]、Y[3]、…、Y[N]それぞれに0を代入する。
【0049】
ステップS602の処理として、変数Mに1を代入する。変数Mは、次に画像情報を追加する列の識別情報を格納する変数である。本実施形態では、実施形態1と同様に、列の番号が小さい列に配置された画像情報のランクが、列の番号が大きい列に配置された画像情報のランクより高くなるようにするために、Mの初期値を1とする。すなわち、1は、画面に表示される左端の列の識別子である。1のかわりに、右端の列の識別子としてもよいし、他の位置の列の識別子としてもよい。
【0050】
ステップS603の処理として、ステップS402と同様に、画像情報を受信し、ステップS604の処理として、ステップS403と同じく、画像情報を一つ取得する。
【0051】
本実施形態では、ステップS604にて取得された画像情報は、第M列に追加される。このため、ステップS605の処理として、Y[M]の値を、ステップS603で受信した画像情報の表す画像が第M列に追加された後において、第M列に配置されている画像の高さの合計値に更新する。
【0052】
ステップS606の処理として、Y[M]がY[1]の値以上であるかどうかを判断する。もし、Y[M]がY[1]の値以上でなければ、ステップS603へ戻る。もし、Y[M]がY[1]の値以上であれば、ステップS607へ移行し、Mを1だけ増加させる。Mの値は列の番号であるので、ステップS608の処理として、MがNを越えたかどうかを判断し、そうであれば、ステップS609の処理としてMを1にする。その後、処理を終了するかどうかを判断し、処理を終了しないのであれば、ステップS603に戻る。
【0053】
本実施形態では、変数Mの値が1から順に大きくなり、Nを越えると1に戻ることが繰り返されるので、言い換えると、変数Mの値が順に隣の列を識別する識別子となるので、配置された画像情報の看者は、列の番号が小さい列に配置された画像情報のランクが、列の番号が大きい列に配置された画像情報のランクより高いことを知ることができる。また、各列に配置されている画像情報の高さが第1列に配置される画像の高さを超えるまで、画像情報が加えられるので、配置された画像情報の看者は、上方に配置された画像情報のランクが、下方に配置された画像情報のランクより高いことを知ることができる。
【0054】
本実施形態においては、記憶部205は、データ構造(Y)に加えて変数Mを記憶する。読出部206は、変数Mに格納されている識別子に関連付けてデータ構造に格納されている値(Y[M])を読出す。更新部208は、Y[M]の値を更新するとともに、変数Mに格納されている識別子を、隣の列を識別する識別子に更新する。隣の列とは、例えば、右隣の列であり、右端の列の隣の列は、左端の列と定義することができる。
【符号の説明】
【0055】
200 画像表示装置、201 画像情報受信部、202 画像情報記憶部、203 画像配置制御部、205 記憶部、206 読出部、207 位置決定部、208 更新部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面に表示される複数の列のそれぞれの上端から配置された1以上の画像の高さの合計値を、列を識別する識別子と関連付けて格納するデータ構造を記憶する記憶部と、
追加配置するべき画像の高さを表す情報をネットワークにより接続されているサーバ装置より受信する画像情報受信部と、
前記データ構造に格納されている複数の合計値の中の最小値に関連付けられている識別子を前記記憶部に記憶されている前記データ構造を読出して取得する読出部と、
前記取得された識別子により識別される列に、前記追加配置するべき画像を配置するときの列の上端からの距離を、前記取得された識別子と関連付けて前記データ構造に格納されている合計値を用いて決定する位置決定部と、
前記データ構造において、前記取得された識別子と関連付けられる合計値を、前記追加配置するべき画像が前記取得された識別子により識別される列に配置された後のその列の上端から配置された1以上の画像の高さの合計値に更新する更新部と
を有する画像表示装置。
【請求項2】
前記読出部は、前記データ構造に格納されている合計値の中の最小値に関連付けられている識別子が複数ある場合には、その複数の識別子から、画面上に左端に表示される列であるか前記左端の列に最も近い列の識別子を取得することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
画面に表示される複数の列のそれぞれの上端から配置された1以上の画像の高さの合計値を、それぞれの列を識別する識別子と関連付けて格納するデータ構造と、画像情報の表す画像を配置する列を識別する識別子を格納する変数と、を記憶する記憶部と、
追加配置するべき画像の高さを表す情報をネットワークにより接続されているサーバ装置より受信する画像情報受信部と、
前記変数に格納されている識別子と関連付けて前記データ構造に格納されている合計値を読み出す読出部と、
前記変数に格納されている識別子により識別される列に、前記追加配置するべき画像を配置するときの列の上端からの距離を、前記読出部により読み出された合計値を用いて決定する位置決定部と、
前記データ構造において、前記取得された識別子と関連付けられる合計値を、前記追加配置するべき画像が前記取得された識別子により識別される列に配置された後のその列の上端から配置された1以上の画像の高さの合計値に更新し、更新された合計値が所定の列の識別子と関連付けられて前記データ構造に格納されている値以上であれば、前記変数に格納されている識別子を、前記変数により識別される列の隣の列の識別子に更新する更新部と
を有する画像表示装置。
【請求項4】
前記所定の列の識別子は、画面上の左端の列を識別し、前記隣の列は、右隣の列であり、右端の列の隣の列は、左端の列であることを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記合計値は、画像情報の表す画像を配置する際の余白の大きさを含むことを特徴とする請求項1または3に記載の画像表示装置。
【請求項6】
画像の幅は等しく、前記複数の列は等間隔で画面に表示されることを特徴とする請求項1または3に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記複数の列が表示される幅は、前記画面の幅以下であることを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記複数の列の数は3であることを特徴とする請求項6または7に記載の画像表示装置。
【請求項9】
画面に表示される複数の列のそれぞれの上端から配置された1以上の画像の高さの合計値を、それぞれの列を識別する識別子と関連付けて格納するデータ構造をメモリに記憶し、
追加配置するべき画像の高さを表す情報をネットワークにより接続されているサーバ装置よりネットワークインターフェースを介して受信し、
前記データ構造に格納されている合計値の中の最小値に関連付けられている識別子を前記メモリに記憶されている前記データ構造を読出して取得し、
前記取得された識別子により識別される列に、前記追加配置するべき画像を配置するときの列の上端からの距離を、前記取得された識別子と関連付けて前記データ構造に格納されている合計値を用いて決定し、
前記データ構造において、前記取得された識別子に関連付けられる合計値を、前記追加配置するべき画像が前記取得された識別子により識別される列に配置された後のその列の上端から配置された1以上の画像の高さの合計値に更新する
ことを計算機に実行させるための画像表示プログラム。
【請求項10】
前記データ構造に格納されている合計値の中の最小値と関連付けられている識別子が複数ある場合には、その複数の識別子から、画面上に左端に表示される列であるか前記左端の列に最も近い列の識別子を取得することを特徴とする請求項9に記載の画像表示プログラム。
【請求項11】
画面に表示される複数の列のそれぞれの上端から配置された1以上の画像の高さの合計値を、それぞれの列を識別する識別子と関連付けて格納するデータ構造と、画像情報の表す画像を配置する列を識別する識別子を格納する変数と、をメモリに記憶し、
追加配置するべき画像の高さを表す情報をネットワークにより接続されているサーバ装置より受信し、
前記変数に格納されている識別子と関連付けて前記データ構造に格納されている合計値を読み出し、
前記変数に格納されている識別子により識別される列に、前記追加配置するべき画像を配置するときの列の上端からの距離を、前記読み出された合計値を用いて決定し、
前記データ構造において、前記取得された識別子と関連付けられる合計値を、前記追加配置するべき画像が前記取得された識別子により識別される列に配置された後のその列の上端から配置された1以上の画像の高さの合計値に更新し、更新された合計値が所定の列の識別子と関連付けられて前記データ構造に格納されている値以上であれば、前記変数に格納されている識別子を、前記変数により識別される列の隣の列の識別子に更新する
ことを計算機に実行させるための画像表示プログラム。
【請求項12】
前記所定の列の識別子は、画面上の左端の列を識別し、前記隣の列は、右隣の列であり、右端の列の隣の列は、左端の列であることを特徴とする請求項11に記載の画像表示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−63877(P2012−63877A)
【公開日】平成24年3月29日(2012.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−206012(P2010−206012)
【出願日】平成22年9月14日(2010.9.14)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 掲載アドレス http://corp.naver.jp/press/press_detail?docId=10000000000000136253 ; 掲載日 平成22年8月2日および 掲載アドレス http://itunes.apple.com/jp/app/id382798887?mt=8# ; 掲載日 平成22年8月2日
【出願人】(505205812)エヌエイチエヌ コーポレーション (408)
【Fターム(参考)】