説明

画像表示装置及び画像表示方法

【課題】複数の発光部から出力される光ビームの強度にバラツキがある場合や発光部のいずれかに欠陥があり発光しない場合であっても、ムラの無い画像を表示する。
【解決手段】画像表示装置は、副走査方向Dsに並ぶレーザー光Ls1〜Ls6を出力する光源と、レーザー光Ls1〜Ls6の強度を入力される画像データに応じて変調する光源駆動部と、レーザー光Ls1〜Ls6を主走査及び副走査する走査部と、レーザー光Ls1〜Ls6を受けて画像を表示する画像表示部と、レーザー光Ls1〜Ls6を主走査する毎に1回副走査するように走査部を制御する制御部とを有し、1フレームの期間内において、1回の副走査による画像表示部上における照射位置の移動距離は、副走査方向Dsに隣り合う2本の走査ラインの間隔PLに、副走査方向Dsに並ぶレーザー光Ls1〜Ls6の本数より少ない所定の整数(例えば、1)を乗じた距離である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像データに応じて変調される光ビームを2次元に走査して画像を表示する光走査型の画像表示装置及び画像表示方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
レーザー光等の光ビームを用いた画像表示装置においては、光ビームの強度を画像データに応じて変調しながら2次元に走査して画像を表示している。下記の特許文献1及び特許文献2には、複数本の光ビームを独立に変調することで、複数の画素を同時に表示する画像表示装置及び方法が開示されている。複数の画素を同時に表示することにより、それぞれの光ビームで表示すべき画素数が減るので、低い周波数で光ビームの強度を変調することができる。
【0003】
【特許文献1】特開平9−134135号公報
【特許文献2】特開2003−43975号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に開示された画像表示装置によれば、光ビームの変調周波数を下げるために複数のレーザー光を用いて画像を表示しており、特許文献2に開示された画像表示装置によれば、明るく画像を表示するために複数の光ビームを用いて画像を表示している。しかし、それぞれの光ビームで同時に異なる画素を表示するように構成すると、それぞれの光ビームの強度にバラツキがある場合や、光ビームを出力する複数の発光部のいずれかに欠陥があり光ビームを出力できない場合に、表示画像にムラが生じるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記従来技術の課題を解決するためになされたものであり、光源の複数の発光部から出力される光ビームの強度にバラツキがある場合や発光部のいずれかに欠陥があり発光しない場合であっても、ムラの無い画像を表示可能な画像表示装置及び画像表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る画像表示装置は、複数の発光部を備え、前記複数の発光部から副走査方向に並ぶ複数の光ビームを出力する光源と、前記複数の光ビームの強度を、入力される画像データに応じて個々に変調する光源駆動部と、前記複数の光ビームの照射位置を主走査方向に移動させる主走査及び前記主走査による照射位置を副走査方向に移動させる副走査を行う走査部と、前記走査部によって主走査及び副走査される光ビームを受けて画像を表示する画像表示部と、前記複数の光ビームを主走査する毎に1回副走査するように、前記走査部を制御する制御部とを有し、1フレームの期間内において、1回の副走査による前記画像表示部上における照射位置の移動距離は、前記画像表示部上において副走査方向に隣り合う2本の走査ラインの間隔に前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの本数より少ない所定の整数を乗じた距離であることを特徴としている。
【0007】
また、本発明に係る他の画像表示装置は、複数の発光部を備え、前記複数の発光部から副走査方向に並ぶ複数の光ビームを出力する光源と、前記複数の光ビームの強度を、入力される画像データに応じて個々に変調する光源駆動部と、前記複数の光ビームの照射位置を主走査方向に移動させる主走査及び前記主走査による照射位置を副走査方向に移動させる副走査を行う走査部と、前記走査部によって主走査及び副走査される光ビームを受けて画像を表示する画像表示部と、前記複数の光ビームを主走査する毎に1回副走査するように、前記走査部を制御する制御部とを有し、前記制御部は、前フレームと現フレームとで、同じ照射位置の走査ラインが、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の異なる光ビームの主走査によって表示されるように、前記走査部を制御することを特徴としている。
【0008】
本発明に係る画像表示方法は、複数の発光部を有する光源から、副走査方向に並ぶ複数の光ビームを、入力される画像データに応じて個々に強度変調して出力するステップと、走査部により、画像表示部上における前記複数の光ビームの照射位置を主走査方向に移動させる主走査を繰り返すとともに、主走査毎に前記主走査による照射位置を副走査方向に移動させる副走査を1回行うステップとを有し、1フレームの期間内において、1回の副走査による前記画像表示部上における照射位置の移動距離は、前記画像表示部上において副走査方向に隣り合う2本の走査ラインの間隔に前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの本数より少ない所定の整数を乗じた距離であることを特徴としている。
【0009】
また、本発明に係る画像表示方法は、複数の発光部を有する光源から、副走査方向に並ぶ複数の光ビームを、入力される画像データに応じて個々に強度変調して出力するステップと、走査部により、画像表示部上における前記複数の光ビームの照射位置を主走査方向に移動させる主走査を繰り返すとともに、主走査毎に前記主走査による照射位置を副走査方向に移動させる副走査を1回行うステップとを有し、制御部の制御により、前フレームと現フレームとで、同じ照射位置の走査ラインが、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の異なる光ビームの主走査によって表示されることを特徴としている。
【発明の効果】
【0010】
本発明に係る画像表示装置及び画像表示方法によれば、画像表示部上の同じ走査ラインが、光源の異なる発光部からの光ビームによって複数回走査されるように、副走査を制御しているので、光源の発光部の特性バラツキや欠陥に起因する表示画像のムラを軽減することができるという効果を奏する。
【0011】
また、本発明に係る画像表示装置及び画像表示方法によれば、光源の複数の発光部の一部に欠陥があり光ビームを出力できない場合であっても、画像のムラが無い表示が可能になるので、光源の歩留まりの改善を図ることができ、また、光源の使用可能期間を長くすることができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る画像表示装置の構成を概略的に示す図である。図1に示されるように、実施の形態1に係る画像表示装置は、画像信号の入力端子1と、画像信号受信部2と、タイミング制御部3と、画像信号処理部4と、光源駆動部5と、複数の光ビーム、例えば、レーザー光を出力する光源6と、走査制御部7と、レーザー光を反射する回転ミラー及びその駆動手段などを含む走査部8と、スクリーン等の画像表示部9とを備えている。なお、図1において、ROTは、主走査時の走査部8の回転ミラーの回転方向、AXROTは、主走査時の走査部8の回転ミラーの回転軸を示す。また、図1において、TILTは、副走査時の走査部8の回転ミラーの傾斜方向、AXTILTは、副走査時の走査部8の回転ミラーの傾斜軸(回転軸)を示す。
【0013】
画像信号受信部2は、入力端子1を介して入力される、テレビやコンピュータ等で用いられる所定の形式の画像信号を受信し、受信した画像信号をRGBの色データからなる画像データid1に変換して出力するとともに、同期信号を基準としてタイミング信号ts1を生成して出力する。画像信号受信部2は、アナログ形式の画像信号が入力される場合は、A/D変換器を含み、また、変調された画像信号が入力される場合は、所定の復調器を含むように構成される。
【0014】
画像信号受信部2から出力されたタイミング信号ts1は、タイミング制御部3に入力される。タイミング制御部3は、入力されるタイミング信号ts1を基準にして、画像信号処理部4及び走査制御部7の動作タイミングを制御するタイミング信号ts2及びts3を出力する。
【0015】
画像信号受信部2から出力された画像データid1は、画像信号処理部4に入力される。画像信号処理部4は、タイミング制御部3からのタイミング信号ts2に同期して、画像データid1から、複数走査ラインで構成される画像データid2を生成して出力する。
【0016】
画像信号処理部4から出力された画像データid2は、光源駆動部5に入力される。光源駆動部5は、画像信号処理部4からの、複数の走査ラインで構成される画像データid2から、光源6を変調するための駆動信号id3を生成して光源6に出力する。
【0017】
図2は、図1に示される光源6の構成の一例を概略的に示す斜視図である。図2に示されるように、光源6は、赤(R)、緑(G)、青(B)の3つのレーザー光出力部6R,6G,6Bで構成される。レーザー光出力部6R,6G,6Bのそれぞれは、複数の発光部(発光素子)6R1〜6R6,6G1〜6G6,6B1〜6B6を有している。赤色用の複数の発光部6R1〜6R6は、画像表示部9上の副走査方向Dsに対応する方向に並んでおり、緑色用の複数の発光部6G1〜6G6は、画像表示部9上の副走査方向Dsに対応する方向に並んでおり、青色用の複数の発光部6B1〜6B6は、画像表示部9上の副走査方向Dsに対応する方向に並んでいる。レーザー光出力部6R,6G,6Bのそれぞれは、複数のレーザー光を同時に出力する。図2には、3つのレーザー光出力部6R,6G,6Bのそれぞれが、赤色の6本のレーザー光Lsr1〜Lsr6、緑色の6本のレーザー光Lsg1〜Lsg6、青色の6本のレーザー光Lsb1〜Lsb6を同時に出力する場合が示されている。各レーザー光は、画像信号処理部4が出力した複数の走査ラインで構成された画像データid2の各走査ラインの色信号に対応している。したがって、例えば、光源6が18本のレーザー光を出力するように構成されている場合、画像信号処理部4が出力する画像データid2は、各色について6走査ラインの画像データで構成され、光源駆動部5は、光源6が出力する18本のレーザー光を、入力された画像データid2に応じて個別に変調するための駆動信号id3を出力する。このようにカラー画像を表示する場合は、複数色のレーザー光を出力する構成が必要である。
【0018】
なお、図2においては、レーザー光Lsr1,Lsg1,Lsb1のように1画素を構成する複数色のレーザー光は、画像表示部9で同じ位置に照射される。複数のレーザー光を画像表示部9上の同じ位置に照射するための光学系は公知であり、例えば、上記特許文献1及び2に開示されている光学系を用いればよい。ただし、図2においては、レーザー光Lsr1,Lsg1,Lsb1のように1画素を構成する複数色のレーザー光を、画像表示部9の同じ走査ライン上において、複数画素分だけ主走査方向Dmにずれた位置に照射させることも可能であり、この場合には、各レーザー光による画素の表示位置を調整するために、画像信号処理部4は、RGBの色信号の出力タイミングを調整する。また、複数のレーザー光を画像表示部9上の所定画素数ずれた位置に照射するための光学系も公知であり、例えば、上記特許文献1及び2に開示されている光学系を用いればよい。
【0019】
また、図2は、光源6をRGBの3原色に対応した3つのレーザー光出力部6R,6G,6Bで構成する場合を示しているが、本発明はこのような構成に限定されず、赤、緑、青のレーザー光出力部6R,6G,6Bに加えて、黄、シアン、又はマゼンタなどの他の色のレーザー光出力部を備えることもできる。その場合は、画像信号処理部4で、マトリクス演算を行うか又はルックアップテーブルを用いた変換を行い、画像データid1から原色数に対応した画像データid2を生成すればよい。光源6の原色数を増やすことによって、色の再現範囲を拡張することができる。
【0020】
ただし、以下の説明においては、本発明の理解を容易にするために、図3に示されるように、光源6が、6つの発光部61〜66を備えた1つのレーザー光出力部で構成される場合を説明する。
【0021】
図3に示される光源6は、駆動信号id3に基づいて独立に変調されたレーザー光Ls1〜Ls6を出力する。出力されたレーザー光Ls1〜Ls6は、副走査方向に並んだ6画素の輝度に相当する明るさのレーザー光を同時に出力する。このとき画像信号処理部4は、画像データid2として6走査ラインに相当する複数の画素データを同時に出力する。このような動作は、ラインメモリなどの一時記憶手段に画素データを必要な時間だけ保持して読み出すことによって、容易に実現することができる。
【0022】
光源6から出力された複数のレーザー光Ls1〜Ls6は、走査部8で主走査方向と副走査方向に走査され、画像表示部9で結像することで、画像を表示する。このとき、走査部8の主走査及び副走査と光源6が出力するレーザー光は、タイミング制御部3が出力するタイミング信号ts2及びts3を基準として動作することで、正しく画像を表示することができる。
【0023】
図4(a)及び(b)は、実施の形態1に係る画像表示装置の動作(すなわち、実施の形態1に係る画像表示方法)を説明するための図であり、図4(a)は、主走査による走査ラインLi1,Li2,…と画素座標P(x,y)を示し、図4(b)は、複数のレーザー光Ls1〜Ls6の内のいずれのレーザー光によって走査ラインLi1,Li2,…が表示されるかを示している。
【0024】
図4(a)には、画像表示部9の上部の1番目から9番目までの走査ラインLi1〜Li9が示されている。図4(a)において、横軸は主走査方向Dmを示し、縦軸は副走査方向Dsを示し、P(x,y)は画面の上からy番目の走査ラインLiyにおける左からx番目の画素を示している。また、図4(a)において、PLは、隣り合う走査ライン間の間隔を示している。また、図4(b)は、図4(a)に示される走査ラインLi1,Li2,…とレーザー光Ls1〜Ls6の関係を示している。図4(b)において、横軸は時間を示し、「#」記号の付いた数字は、主走査の回数、すなわち、1フレーム期間内における何回目の主走査かを示している。また、図4(b)において、縦軸は副走査方向Dsを示している。
【0025】
図4(a)及び(b)において、1回目の主走査(#1)では、レーザー光Ls6が1番目の走査ラインLi1の画素を表示する。2回目の主走査(#2)では、レーザー光Ls5が1番目の走査ラインLi1の画素を表示し、レーザー光Ls6が2番目の走査ラインLi2の画素を表示する。以降、順次副走査が進み、9回目の主走査(#9)では、レーザー光Ls6が9番目の走査ラインLi9の画素を、レーザー光Ls5が8番目の走査ラインLi8の画素を、レーザー光Ls4が7番目の走査ラインLi7の画素を、レーザー光Ls3が6番目の走査ラインLi6の画素を、レーザー光Ls2が5番目の走査ラインLi5の画素を、レーザー光Ls1が4番目の走査ラインLi4の画素を表示する。以降、レーザー光Ls1が最終走査ラインを表示するまで、主走査が行われる毎に1回副走査が行われる。画像信号処理部4は、図4に示されたレーザー光Ls1〜Ls6が表示する走査ラインの画素を、入力された画像信号から抽出して同時に出力するように構成されている。
【0026】
図5は、実施の形態1に係る画像表示装置による各フレームの1番目の走査ラインLi1の主走査のタイミング(走査ラインの表示タイミング)及び主走査を行うレーザー光を示す図である。図5において、縦軸は明るさ(レーザー光の強度)を示し、横軸は時間を示している。図5に示されるように、各フレームの1番目の走査ラインLi1は、フレームの開始からレーザー光Ls6,Ls5,Ls4,Ls3,Ls2,Ls1によって順に表示される。レーザー光Ls6,Ls5,Ls4,Ls3,Ls2,Ls1による隣り合う走査ラインの間隔(図4(a)のPL)は、主走査1回分の時間に対応している。レーザー光Ls6,Ls5,Ls4,Ls3,Ls2,Ls1による各走査ラインの明るさ(図5の縦軸)は、画素データに基づいているので、それぞれ同じ明るさで表示される。図5においては、画素の明るさを最大(白)として表示した場合が示されている。この動作が、各フレームで繰り返されることにより画像を表示することができる。
【0027】
図6は、実施の形態1に係る画像表示装置の動作を説明するための図であり、光源6の発光部の一つ(図3に示される発光部63)に欠陥がありレーザー光Ls3が出力されない場合に、複数のレーザー光の内のいずれのレーザー光によって走査ラインが表示されるかを示している。図7(a)及び(b)は、実施の形態1に係る画像表示装置において光源の発光部の一つ(図3に示される発光部63)に欠陥がありレーザー光Ls3が出力されない場合の動作を説明するための図であり、図7(a)は、各フレームの1番目の走査ラインLi1の主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示し、図7(b)は、各フレームの2番目の走査ラインLi2の主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。
【0028】
図6並びに図7(a)及び(b)に示されるように、各走査ラインの表示でレーザー光Ls3が発光しないため、欠陥が無い状態に対して表示される画像は暗くなる。しかし、実施の形態1においては、1回の副走査による画像表示部9上におけるレーザー光照射位置の移動距離は、画像表示部9上において副走査方向に隣り合う2本の走査ラインの間隔(図4(a)におけるPL)に副走査方向に並ぶ複数の光ビームの本数より少ない所定の整数(実施の形態1においては、所定の整数は1である)を乗じた距離にしている。このように、制御することによって、各走査ラインを走査する光源における欠陥のある発光部の割合は、各走査ラインで同じになる。このため、光源の発光部の欠陥が画像のムラ(走査ライン毎の輝度バラツキ)として表示されることを防ぐことができる。
【0029】
なお、各発光部の発光特性のバラツキを無視すれば、画像の明るさは、
{(発光部の数)−(欠陥発光部の数)}/(発光部の数)
に比例するので、光源の発光部の数が多いほど、発光部の欠陥1個当たりの画像の明るさに対する影響が小さくなる。
【0030】
以上に説明したように、実施の形態1に係る画像表示装置及び画像表示方法によれば、複数のレーザー光が副走査方向に並ぶように構成して、1走査ライン毎に1回副走査することで、光源6の発光部に欠陥があり、一部の発光部が点灯しない場合であっても、画像のムラを発生させることなく画像を表示することができる。
【0031】
また、実施の形態1に係る画像表示装置及び画像表示方法によれば、それぞれの画素は、複数のレーザー光によって複数回表示されることにより、画像が一定期間発光している状態と等価になるので、フリッカーの発生を抑制する効果がある。
【0032】
なお、上記説明では、光源6が副走査方向に並ぶ6本のレーザー光を出力する場合について説明したが、本発明はこれには限定されず、レーザー光は2本以上であれば、同様の効果を奏することができる。
【0033】
また、上記説明では、光源6に備えられる複数の発光部が6行1列の場合(図3に示されるように副走査方向に6本、主走査方向に1本の場合)について説明したが、本発明はこれには限定されず、例えば、6行2列などのように、主走査方向に並ぶ任意の数のレーザー光を出力するように構成してもよい。この場合には、それぞれのレーザー光は、各レーザー光の画像表示部9上における照射位置(すなわち、表示画素の位置)に相当する画素データにより変調される。また、この場合に、主走査方向(水平方向)に並ぶ2本のレーザー光が同じ位置に照射される場合には、これら2本のレーザー光は、同一の画素データに応じて変調されたデータとすることができる。
【0034】
実施の形態2.
上記実施の形態1においては、1回の副走査による画像表示部9上におけるレーザー光照射位置の移動距離は、画像表示部9上において副走査方向Dsに隣り合う2本の走査ラインの間隔(図4(a)におけるPL)に副走査方向Dsに並ぶ複数の光ビームの本数より少ない所定の整数である1を乗じた距離であった。これに対し、実施の形態2においては、1回の副走査による画像表示部9上におけるレーザー光照射位置の移動距離は、画像表示部9上において副走査方向Dsに隣り合う2本の走査ラインの間隔(図4(a)におけるPL)に副走査方向Dsに並ぶ複数の光ビームの本数より少ない所定の整数である2を乗じた距離である。なお、1回の副走査による画像表示部9上におけるレーザー光照射位置の移動距離は、画像表示部9上において副走査方向Dsに隣り合う2本の走査ラインの間隔(図4(a)におけるPL)に副走査方向Dsに並ぶ複数の光ビームの本数より少ない所定の整数を乗じた距離であればよく、所定の整数は3以上とすることもできる。なお、以下の説明においては、図1及び図3をも参照する。
【0035】
図8は、本発明の実施の形態2に係る画像表示装置の動作(すなわち、実施の形態2に係る画像表示方法)を説明するための図であり、光源6の発光部の一つ(図3に示される発光部63)に欠陥がありレーザー光Ls3が出力されない場合に、複数のレーザー光の内のいずれのレーザー光によって走査ラインLi1,Li2,…が表示されるかを示している。図9(a)及び(b)は、実施の形態2に係る画像表示装置において光源6の発光部の一つ(図3に示される発光部63)に欠陥がありレーザー光Ls3が出力されない場合の動作を説明するための図であり、図9(a)は、各フレームの1番目の走査ラインLi1の主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示し、図9(b)は、各フレームの2番目の走査ラインLi2の主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。
【0036】
図8並びに図9(a)及び(b)に示されるように、各走査ラインの表示でレーザー光Ls3が発光しないため、欠陥が無い状態に比べて表示される画像は暗くなる。図6と同様に発光部63からレーザー光Ls3が出力されない場合を示している。1回の副走査における走査ライン位置の副走査方向Dsの移動距離が走査ライン間隔PLの2倍である場合には、通常、1番目の走査ラインLi1は、レーザー光Ls6,Ls4,Ls2により表示され、2番目の走査ラインLi2は、レーザー光Ls5,Ls3,Ls1により表示される。しかし、発光部63の欠陥によってレーザー光Ls3が出力されないので、2番目の走査ラインLi2は、欠陥が無い走査ラインに比べて2/3の明るさで表示されることになる。
【0037】
そこで、実施の形態2においては、図9(a)に示されるように、光源駆動部5は、レーザー光Ls6,Ls4,Ls2のレーザー光の強さが2/3になるように制御することで、欠陥が含まれるレーザー光の組み合わせで表示される走査ライン(図8におけるLi2,Li4,…)と欠陥が無いレーザー光の組み合わせで表示される走査ライン(図8におけるLi1,Li3,…)の明るさを同じにでき、光源6の欠陥による画像のムラの発生を防ぐことができる。
【0038】
以上に説明したように、実施の形態2に係る画像表示装置及び画像表示方法によれば、光源6の複数のレーザー光を副走査方向Dsに並べて配置して、1フレームの期間内において、1回の副走査における走査ラインの表示位置の移動距離は、画像表示部9上において副走査方向に隣り合う2本の走査ラインの間隔PLに副走査方向に並ぶ複数の光ビームの本数より少ない所定の整数である2を乗じた距離であるので、各走査ラインの表示に用いられるレーザー光の合計が同一の強さとなるようにレーザー光の強度を調整することで、光源6に欠陥があった場合でも、画像のムラを発生することなく画像を表示することができる。
【0039】
なお、図8では各フレームの副走査開始である1番目の走査ラインLi1の走査を同じ場合について説明したが、1回目の主走査で走査ラインLi1及びLi2が表示されるようにしてもよい。
【0040】
なお、上記説明においては、図9(a)に示されるように、光源駆動部5によりレーザー光の発光強度を(2/3)Hに調整する場合について示したが、画像信号処理部4により、欠陥が含まれない組み合わせで表示する走査ラインの画像データの階調を欠陥の割合に応じて小さくして出力することでレーザー光の強さを調整しても同様の効果がある。
【0041】
また、上記説明においては、欠陥が含まれるレーザー光の組み合わせに対して、欠陥が含まれないレーザー光の組み合わせの発光強度を、欠陥の割合に応じて調整する場合について示したが、図10(a)及び(b)に示されるように、レーザー光の欠陥が無い組み合わせで表示される奇数番目の走査ラインLi1,Li3,…の画像データに対して、欠陥が含まれるレーザー光の組み合わせ画表示される偶数番目の走査ラインLi2,Li4,…と同様の割合になるように、黒の画像データを出力することによっても同様の効果を得ることができる。図10(a)においては、1番目の走査ラインLi1のデータとして、レーザー光Ls4に対する画像データを黒にした場合が示されている。なお、レーザー光Ls4以外の画像データを黒にして、偶数番目の走査ラインと奇数番目の走査ラインの輝度を均一化させるように、調整しても同様の効果が得られる。
【0042】
なお、実施の形態2において、上記以外の点は、上記実施の形態1の場合と同じである。
【0043】
実施の形態3.
図11は、本発明の実施の形態3に係る画像表示装置の動作(すなわち、実施の形態3に係る画像表示方法)を説明するための図であり、複数のレーザー光Ls1〜Ls6の内のいずれのレーザー光によって走査ラインが表示されるかを示している。なお、以下の説明においては、図1及び図3をも参照する。
【0044】
実施の形態3に係る画像表示装置においては、走査制御部7は、制御信号ds1を走査部8に送出し、前フレームと現フレームとで、同じ照射位置の走査ラインが、副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の異なる光ビームの主走査によって表示されるように、走査部8を制御する。ここで、副走査方向Dsに並ぶ複数の光ビームの中の異なる光ビームは、副走査方向Dsに並ぶ複数の光ビームの中の副走査方向Dsに隣り合う光ビーム、又は、副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の副走査方向の両端の光ビームである。例えば、図11のフレーム1及び2のそれぞれの1番目の走査ラインLi1では、前フレーム(フレーム1)の1番目の走査ラインLi1は、レーザー光Ls1で照射され、現フレーム(フレーム2)の1番目の走査ラインLi1は、レーザー光Ls2で照射される。
【0045】
図11は、光源6から出力される複数のレーザー光Ls1〜Ls6と走査ラインの関係を示している。1フレームの期間内において、1回の副走査による画像表示部9上における照射位置の移動距離は、画像表示部9上において副走査方向に隣り合う2本の走査ラインの間隔PLに所定の整数を乗じた距離である。実施の形態3においては、この所定の整数は6である。
【0046】
フレーム1では、1回目の主走査(#1)で、光源6からのレーザー光Ls1〜Ls6が、1番目から6番目までの走査ラインLi1〜Li6を表示する。2回目の主走査(#2)では、光源6からのレーザー光Ls1〜Ls6が、7番目から12番目までの走査ラインLi7〜Li12を表示する。フレーム2では、1回目の主走査(#1)で、光源6のレーザー光Ls2〜Ls6が、1番目から5番目までの走査ラインLi1〜Li5を表示し、2回目の主走査(#2)で、レーザー光Ls1〜Ls6が、6番目から11番目までの走査ラインLi6〜Li11を表示する。フレーム3では、1回目の主走査(#1)で、光源6のレーザー光Ls3〜Ls6が、1番目から4番目までの走査ラインLi1〜Li4を表示し、2回目の主走査(#2)で、レーザー光Ls1〜Ls6が、5番目から11番目までの走査ラインLi5〜Li10を表示する。フレーム4では、1回目の主走査(#1)で、光源6のレーザー光Ls4〜Ls6が、1番目から3番目までの走査ラインLi1〜Li3を表示し、2回目の主走査(#2)で、レーザー光Ls1〜Ls6が、4番目から9番目までの走査ラインLi4〜Li9を表示する。フレーム5では、1回目の主走査(#1)で、光源6のレーザー光Ls5〜Ls6が、1番目及び2番目の走査ラインLi1,Li2を表示し、2回目の主走査(#2)で、レーザー光Ls1〜Ls6が、3番目から8番目までの走査ラインLi3〜Li8を表示する。フレーム6では、1回目の主走査(#1)で、光源6のレーザー光Ls1が、1番目の走査ラインLi1を表示し、2回目の主走査(#2)で、レーザー光Ls1〜Ls6が、2番目から7番目までの走査ラインLi2〜Li7を表示する。このように、フレーム毎に1回目の主走査(#1)で走査する走査ライン数を順次変えるように副走査の開始位置を制御する。
【0047】
図12(a)及び(b)は、実施の形態3に係る画像表示装置の動作を説明するための図であり、図12(a)は、各フレームの1番目の走査ラインLi1の主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示し、図12(b)は、各フレームの2番目の走査ラインLi2の主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。図12(a)及び(b)に示されるように、フレーム毎に各走査ラインを表示するレーザー光を順次変更するように制御する。すなわち、実施の形態2においては、副走査方向Dsに並ぶ複数のレーザー光を各フレーム毎に副走査方向にシフトさせて、画像を表示している。
【0048】
以上に説明したように、実施の形態3に係る画像表示装置及び画像表示方法によれば、画像表示部9上の同じ走査ラインが、光源6に備えられた異なる発光部からの光ビームによって複数回走査されるように、副走査を制御しているので、光源6の複数の発光部の特性バラツキや欠陥に起因する表示画像のムラを軽減することができる。
【0049】
図13は、実施の形態3に係る画像表示装置の動作(すなわち、実施の形態3に係る画像表示方法)を説明するための図であり、光源の発光部の一つ(図3に示される発光部63)に欠陥がありレーザー光Ls3が出力されない場合に、複数のレーザー光の内のいずれのレーザー光によって走査ラインが表示されるかを示している。図14(a)及び(b)は、実施の形態3に係る画像表示装置において光源の発光部の一つ(図3に示される発光部63)に欠陥がありレーザー光Ls3が出力されない場合の動作を説明するための図であり、図14(a)は、各フレームの1番目の走査ラインLi1の主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示し、図14(b)は、各フレームの2番目の走査ラインLi2の主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。
【0050】
図13並びに図14(a)及び(b)に示されるように、各走査ラインの表示でレーザー光Ls3が発光しないため、欠陥が無い状態に対して表示される画像は暗くなる。しかし、図13に示されるように、1フレーム毎に、走査ラインを走査するレーザー光を変える制御(すなわち、副走査の開始位置をフレーム毎に順次変化させる制御)を行うことによって、複数フレームの表示期間で比べた場合には、各走査ラインにおける欠陥の割合は同じになるので、光源6の発光部の欠陥が画像のムラ(走査ラインの輝度のバラツキ)として表示されることを防ぐことができる。
【0051】
なお、実施の形態3において、上記以外の点は、上記実施の形態1又は2の場合と同じである。
【0052】
実施の形態4.
上記実施の形態3においては、1回の副走査による画像表示部9上におけるレーザー光による照射位置の副走査方向Dsの移動距離は、画像表示部9上において副走査方向Dsに隣り合う2本の走査ラインの間隔(図4(a)におけるPL)に副走査方向Dsに並ぶ複数の光ビームの本数である6を乗じた距離であった。しかし、1回の副走査による画像表示部9上におけるレーザー光による照射位置の副走査方向Dsの移動距離は、画像表示部9上において副走査方向に隣り合う2本の走査ラインの間隔(図4(a)におけるPL)に副走査方向に並ぶ複数の光ビームの本数よりも少ない所定の整数を乗じた距離であってもよい。実施の形態4において、この所定の整数は3である。ただし、この所定の整数は3には限定されない。なお、以下の説明においては、図1及び図3をも参照する。
【0053】
図15は、本発明の実施の形態4に係る画像表示装置の動作(すなわち、実施の形態4に係る画像表示方法)を説明するための図であり、複数のレーザー光Ls1〜Ls6の内のいずれのレーザー光によって走査ラインLi1,Li2,…が表示されるかを示している。
【0054】
図15に示されるように、実施の形態4に係る画像表示装置においては、制御部7は、前フレームと現フレームとで、同じ照射位置の走査ラインが、副走査方向Dsに並ぶ複数のレーザー光Ls1〜Ls6の中の異なるレーザー光の主走査によって表示されるように、走査部8を制御している。図15に示される例では、フレーム1とフレーム2とで、同じ照射位置の走査ラインLi1が、副走査方向に並ぶ複数のレーザー光Ls1〜Ls6の中の異なるレーザー光の主走査によって表示されている。図15においては、フレーム1で、1番目の走査ラインLi1はレーザー光Ls4及びLs1で走査され、フレーム2で、1番目の走査ラインLi1はレーザー光Ls5とLs2で走査される。
【0055】
図15に示したように、フレーム1では、1回目の主走査(#1)で、レーザー光Ls4〜Ls6が、1番目から3番目までの走査ラインLi1〜Li3を表示し、2回目の主走査(#2)で、レーザー光Ls1〜Ls6が、1番目から6番目までの走査ラインLi1〜Li6を表示し、3回目の主走査(#3)で、レーザー光Ls1〜Ls6が、4番目から9番目までの走査ラインLi4〜Li9を表示する。フレーム2では、1回目の主走査(#1)で、レーザー光Ls5及びLs6が、1番目及び2番目の走査ラインLi1,Li2を表示し、2回目の主走査(#2)で、レーザー光Ls2〜Ls6が、1番目から5番目までの走査ラインLi1〜Li5を表示し、3回目の主走査(#3)で、レーザー光Ls1〜Ls6が、3番目から8番目までの走査ラインLi3〜Li8を表示する。フレーム3では、1回目の主走査(#1)で、レーザー光Ls6が、1番目の走査ラインLi1を表示し、2回目の主走査(#2)で、レーザー光Ls3〜Ls6が、1番目から4番目までの走査ラインLi1〜Li4を表示し、3回目の主走査(#3)で、レーザー光Ls1〜Ls6が、2番目から7番目までの走査ラインLi2〜Li7を表示する。
【0056】
図16は、実施の形態4に係る画像表示装置の動作を説明するための図であり、各フレームの1番目の走査ラインLi1の主走査のタイミング(表示タイミング)及び主走査を行うレーザー光を示している。図16に示すように、各フレームでLi1を走査するレーザー光が順次変化するように制御されるので、それぞれのレーザー光の明るさにムラがある場合であっても画像のムラが表示されないという効果がある。
【0057】
図17は、実施の形態4に係る画像表示装置の動作を説明するための図であり、光源6の発光部61〜66の一つ(図3に示される発光部63)に欠陥がありレーザー光Ls3を出力できない場合に、複数のレーザー光Ls1〜Ls6の内のいずれのレーザー光によって走査ラインが表示されるかを示している。また、図18(a)及び(b)は、実施の形態4に係る画像表示装置において光源6の発光部61〜66の一つ(図3に示される発光部63)に欠陥がありレーザー光Ls3を出力できない場合の動作を説明するための図であり、図18(a)は、各フレームの1番目の走査ラインLi1の主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示し、図18(b)は、各フレームの2番目の走査ラインLi2の主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。図に示したように、複数フレーム期間においては、各走査ラインの画素は、全てのレーザー光を使って表示するようにフレーム毎に副走査開始位置が異なるように制御されているので、光源6の一部が欠陥によって光らない場合であっても、表示される画像にムラが発生しない。
【0058】
以上に説明したように、実施の形態4に係る画像表示装置及び画像表示方法においては、複数のレーザー光を副走査方向Dsに配置して、副走査の間隔が副走査方向に配置されたレーザー光の数より少なくなるように制御されているので、光源6に欠陥があった場合でも、画像のムラを発生することなく画像を表示することができる。
【0059】
また、実施の形態4に係る画像表示装置においては、副走査の開始位置をフレーム毎に順次変化させるように構成されているので、光源6に欠陥があった場合でも、画像のムラを発生することなく画像を表示することができる。
【0060】
なお、実施の形態4において、上記以外の点は、上記実施の形態3の場合と同じである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の実施の形態1乃至4に係る画像表示装置の構成を概略的に示す図である。
【図2】図1に示される光源の構成の一例を概略的に示す斜視図である。
【図3】単純化された光源の構成を概略的に示す斜視図である。
【図4】(a)及び(b)は、本発明の実施の形態1に係る画像表示装置の動作(すなわち、実施の形態1に係る画像表示方法)を説明するための図であり、(a)は主走査による走査ラインと画素座標を示し、(b)は複数のレーザー光の内のいずれのレーザー光によって走査ラインが表示されるかを示している。
【図5】実施の形態1に係る画像表示装置による各フレームの1番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示す図である。
【図6】実施の形態1に係る画像表示装置の動作を説明するための図であり、光源の発光部の一つに欠陥があり発光しない場合に、複数のレーザー光の内のいずれのレーザー光によって走査ラインが表示されるかを示している。
【図7】(a)及び(b)は、実施の形態1に係る画像表示装置において光源の発光部の一つに欠陥があり発光しない場合の動作を説明するための図であり、(a)は各フレームの1番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示し、(b)は各フレームの2番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。
【図8】本発明の実施の形態2に係る画像表示装置の動作(すなわち、実施の形態2に係る画像表示方法)を説明するための図であり、光源の発光部の一つに欠陥があり発光しない場合に、複数のレーザー光の内のいずれのレーザー光によって走査ラインが表示されるかを示している。
【図9】(a)及び(b)は、実施の形態2に係る画像表示装置において光源の発光部の一つに欠陥があり発光しない場合の動作を説明するための図であり、(a)は各フレームの1番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示し、(b)は各フレームの2番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。
【図10】(a)及び(b)は、実施の形態2に係る画像表示装置において光源の発光部の一つに欠陥があり発光しない場合の他の動作を説明するための図であり、(a)は各フレームの1番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示し、(b)は各フレームの2番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。
【図11】本発明の実施の形態3に係る画像表示装置の動作(すなわち、実施の形態3に係る画像表示方法)を説明するための図であり、複数のレーザー光の内のいずれのレーザー光によって走査ラインが表示されるかを示している。
【図12】(a)及び(b)は、実施の形態3に係る画像表示装置の動作を説明するための図であり、(a)は各フレームの1番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示し、(b)は各フレームの2番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。
【図13】実施の形態3に係る画像表示装置の動作(すなわち、実施の形態3に係る画像表示方法)を説明するための図であり、光源の発光部の一つに欠陥があり発光しない場合に、複数のレーザー光の内のいずれのレーザー光によって走査ラインが表示されるかを示している。
【図14】(a)及び(b)は、実施の形態3に係る画像表示装置において光源の発光部の一つに欠陥があり発光しない場合の動作を説明するための図であり、(a)は各フレームの1番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示し、(b)は各フレームの2番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。
【図15】本発明の実施の形態4に係る画像表示装置の動作(すなわち、実施の形態4に係る画像表示方法)を説明するための図であり、複数のレーザー光の内のいずれのレーザー光によって走査ラインが表示されるかを示している。
【図16】実施の形態4に係る画像表示装置の動作を説明するための図であり、各フレームの1番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。
【図17】実施の形態4に係る画像表示装置の動作を説明するための図であり、光源の発光部の一つに欠陥があり発光しない場合に、複数のレーザー光の内のいずれのレーザー光によって走査ラインが表示されるかを示している。
【図18】(a)及び(b)は、実施の形態4に係る画像表示装置において光源の発光部の一つに欠陥があり発光しない場合の動作を説明するための図であり、(a)は各フレームの1番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示し、(b)は各フレームの2番目の走査ラインの主走査のタイミング及び主走査を行うレーザー光を示している。
【符号の説明】
【0062】
1 入力端子、 2 画像信号受信部、 3 タイミング制御部、 4 画像信号処理部、 5 光源駆動部、 6 光源、 61〜66 発光部、 6R 赤色レーザー光出力部、 6R1〜6R6 赤色発光部、 6G 緑色レーザー光出力部、 6G1〜6G6 緑色発光部、 6B 青色レーザー光出力部、 6B1〜6B6 青色発光部、 7 走査制御部、 8 走査部、 9 画像表示部、 Dm 主走査方向、 Ds 副走査方向、 ROT 主走査時の走査部の回転方向、 TILT 副走査時の走査部の傾斜方向、 AXROT 主走査時の走査部の回転軸、 AXTILT 副走査時の走査部の傾斜軸、 Lsb1〜Lsb6 副走査方向に並ぶ複数の青色レーザー光、 Lsg1〜Lsg6 副走査方向に並ぶ複数の緑色レーザー光、 Lsr1〜Lsr6 副走査方向に並ぶ複数の赤色レーザー光、 Ls1〜Ls6 副走査方向に並ぶ複数のレーザー光、 Lin n番目の走査ライン(nは正の整数)、 PL 隣り合う走査ラインの間隔。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の発光部を備え、前記複数の発光部から副走査方向に並ぶ複数の光ビームを出力する光源と、
前記複数の光ビームの強度を、入力される画像データに応じて個々に変調する光源駆動部と、
前記複数の光ビームの照射位置を主走査方向に移動させる主走査及び前記主走査による照射位置を副走査方向に移動させる副走査を行う走査部と、
前記走査部によって主走査及び副走査される光ビームを受けて画像を表示する画像表示部と、
前記複数の光ビームを主走査する毎に1回副走査するように、前記走査部を制御する制御部とを有し、
1フレームの期間内において、1回の副走査による前記画像表示部上における照射位置の移動距離は、前記画像表示部上において副走査方向に隣り合う2本の走査ラインの間隔に前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの本数より少ない所定の整数を乗じた距離である
ことを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記所定の整数は、1であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記所定の整数は、2以上の整数であることを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記光源駆動部は、各走査ラインの輝度を均一にするように、前記複数の発光部からの光ビームのいずれかの強度を弱める又は前記複数の発光部のいずれかを点灯させないことを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
複数の発光部を備え、前記複数の発光部から副走査方向に並ぶ複数の光ビームを出力する光源と、
前記複数の光ビームの強度を、入力される画像データに応じて個々に変調する光源駆動部と、
前記複数の光ビームの照射位置を主走査方向に移動させる主走査及び前記主走査による照射位置を副走査方向に移動させる副走査を行う走査部と、
前記走査部によって主走査及び副走査される光ビームを受けて画像を表示する画像表示部と、
前記複数の光ビームを主走査する毎に1回副走査するように、前記走査部を制御する制御部とを有し、
前記制御部は、前フレームと現フレームとで、同じ照射位置の走査ラインが、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の異なる光ビームの主走査によって表示されるように、前記走査部を制御する
ことを特徴とする画像表示装置。
【請求項6】
前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の異なる光ビームは、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の副走査方向に隣接する光ビーム、又は、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の副走査方向の両端の光ビームであることを特徴とする請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項7】
1フレームの期間内において、1回の副走査による前記画像表示部上における照射位置の移動距離は、前記画像表示部上において副走査方向に隣り合う2本の走査ラインの間隔に所定の整数を乗じた距離であることを特徴とする請求項5又は6に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記所定の整数は、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの本数に等しい数であることを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記所定の整数は、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの本数より少ない数であることを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
【請求項10】
複数の発光部を有する光源から、副走査方向に並ぶ複数の光ビームを、入力される画像データに応じて個々に強度変調して出力するステップと、
走査部により、画像表示部上における前記複数の光ビームの照射位置を主走査方向に移動させる主走査を繰り返すとともに、主走査毎に前記主走査による照射位置を副走査方向に移動させる副走査を1回行うステップとを有し、
1フレームの期間内において、1回の副走査による前記画像表示部上における照射位置の移動距離は、前記画像表示部上において副走査方向に隣り合う2本の走査ラインの間隔に前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの本数より少ない所定の整数を乗じた距離である
ことを特徴とする画像表示方法。
【請求項11】
前記所定の整数は、1であることを特徴とする請求項10に記載の画像表示方法。
【請求項12】
前記所定の整数は、2以上の整数であることを特徴とする請求項10に記載の画像表示方法。
【請求項13】
各走査ラインの輝度を均一にするように、前記複数の発光部からの光ビームのいずれかの強度を弱める又は前記複数の発光部のいずれかを点灯させないことを特徴とする請求項12に記載の画像表示方法。
【請求項14】
複数の発光部を有する光源から、副走査方向に並ぶ複数の光ビームを、入力される画像データに応じて個々に強度変調して出力するステップと、
走査部により、画像表示部上における前記複数の光ビームの照射位置を主走査方向に移動させる主走査を繰り返すとともに、主走査毎に前記主走査による照射位置を副走査方向に移動させる副走査を1回行うステップとを有し、
制御部の制御により、前フレームと現フレームとで、同じ照射位置の走査ラインが、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の異なる光ビームの主走査によって表示される
ことを特徴とする画像表示方法。
【請求項15】
前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の異なる光ビームは、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の副走査方向に隣接する光ビーム、又は、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの中の副走査方向の両端の光ビームであることを特徴とする請求項14に記載の画像表示方法。
【請求項16】
1フレームの期間内において、1回の副走査による前記画像表示部上における照射位置の移動距離は、前記画像表示部上において副走査方向に隣り合う2本の走査ラインの間隔に所定の整数を乗じた距離であることを特徴とする請求項14又は15のいずれかに記載の画像表示方法。
【請求項17】
前記所定の整数は、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの本数に等しい数であることを特徴とする請求項16に記載の画像表示方法。
【請求項18】
前記所定の整数は、前記副走査方向に並ぶ複数の光ビームの本数より少ない数であることを特徴とする請求項16に記載の画像表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2008−26590(P2008−26590A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−199021(P2006−199021)
【出願日】平成18年7月21日(2006.7.21)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】