画像表示装置及び画像表示方法
【課題】周囲の照度環境に応じて利用者にとって見やすい画像を提供可能な「画像表示装置及び画像表示方法」を提供するものである。
【解決手段】ナビゲーション装置100は、GPS衛星からのGPS信号を受信するGPS受信部106と、当該GPS受信部106によるGPS信号の受信状態、具体的には、GPS信号の受信成否、GSP信号のS/N比、GPS信号の送信元のGPS衛星の数、GPS信号の送信元のGPS衛星の位置に基づいて、ディスプレイ114内のバックライト116の輝度を設定するCPU102及び画像処理・輝度設定部112とを有する。
【解決手段】ナビゲーション装置100は、GPS衛星からのGPS信号を受信するGPS受信部106と、当該GPS受信部106によるGPS信号の受信状態、具体的には、GPS信号の受信成否、GSP信号のS/N比、GPS信号の送信元のGPS衛星の数、GPS信号の送信元のGPS衛星の位置に基づいて、ディスプレイ114内のバックライト116の輝度を設定するCPU102及び画像処理・輝度設定部112とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面に画像表示を行う画像表示装置及び画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用や携帯用のナビゲーション装置は、GNSS(Global Navigation Satellite System)と称される測位システムを利用して、人工衛星からの測位用信号を受信し、当該測位用信号に基づいて、車両の位置及び方位を検出する。GNSSとしては、広く利用されている米国のGPSの他にも、日本のQZSS、ロシアのGLONASS、中国、インド等のGalireo、Beidou、IRNSS、これらによる測位をサポートするWAAS等のSBAS等がある。更に、ナビゲーション装置は、検出した車両位置に応じた地図データを地図データ記録媒体から読み出し、この地図データに基づいて車両位置の周囲の地図画像をディスプレイに表示するとともに、車両位置マークを重ね合わせて表示し、更には、車両の移動に応じて地図画像をスクロール表示することによって、利用者が車両位置を把握することができるようになっている。
【0003】
このようなナビゲーション装置は、車両や所持者の移動に伴って、周囲の照度環境が大きく変化する。このように周囲の照度変化が大きく変化する場合、ディスプレイの輝度が一定であると、例えば、昼間は輝度が低すぎるために画像が見づらいといった状況が発生する。このような場合、周囲の照度が高い場合の視認性を重視して高い輝度を設定することが考えられる。しかし、高い輝度を設定すると、消費電力が多くなり、特に携帯型のナビゲーション装置では省電力化の要請に反することになるとともに、表示デバイスの寿命が短くなるといった問題も生じる。
【0004】
そこで、特許文献1に記載された技術では、GPS衛星からの測位用信号に基づいて車両位置の軽度・緯度を検出し、更に、当該経度・緯度と現在時刻とに基づいて、昼夜を判定し、昼間である場合にはディスプレイの輝度を高くし、夜間である場合にはディスプレイの輝度を低くすることで、利用者にとって見やすい画像を提供しつつ、省電力化及び表示デバイスの長寿命化を図ることを実現しようとしている。
【特許文献1】特開2000−292198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された技術では、周囲の照度環境が昼間であるか夜間であるかを区別するのみであり、例えば、昼間に屋内や地下駐車場内、トンネル内等の夜間と同様に照度が低い場所に車両が存在する場合には、周囲の照度が低いにもかかわらず、ディスプレイの輝度が高くなり、眩しすぎて見づらいといった問題が発生する。
【0006】
本発明の目的は、上述した課題を解決するものであり、周囲の照度環境に応じて利用者にとって見やすい画像を提供可能な画像表示装置及び画像表示方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る画像表示装置は、画像を表示する表示画面と、人工衛星からの測位用信号を受信する受信手段と、前記受信手段による測位用信号の受信状態に基づいて、前記表示画面の明るさの度合いを設定する設定手段とを有することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、周囲の照度に関連する測位用信号の受信状態に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定することができ、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0009】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記受信手段が前記測位用信号を受信することができない場合に、前記表示画面の明るさの度合いを、自装置が周囲の照度が所定値以下の場所に存在する場合に応じた度合いに設定するようにしてもよい。
【0010】
人工衛星からの測位用信号を受信することができない場合には、画像表示装置が屋内や地下駐車場内、トンネル内等に存在するために周囲の照度が低いと予測される。従って、測位用信号を受信することができない場合に、表示画面の明るさの度合いを自装置が周囲の照度が所定値以下の場所に存在する場合に応じた度合いに設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0011】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記表示画面の明るさの度合いを、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質に応じた度合いに設定するようにしてもよい。
【0012】
この構成によれば、周囲の照度に関連する測位用信号の信号品質に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0013】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記受信手段によって受信された全ての前記測位用信号の信号品質が閾値以下の場合に、前記表示画面の明るさの度合いを、前記信号品質に応じた度合いに設定するようにしてもよい。
【0014】
人工衛星からの測位用信号の信号品質が全て所定値以下である場合には、画像表示装置が街路樹や木立等によって日光が遮られる場所に存在するために周囲の照度が低いと予測される。従って、人工衛星からの測位用信号の信号品質が全て所定値以下である場合には、その信号品質に応じて、表示画面の明るさの度合いを設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0015】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質が直前に受信された前記測位用信号の信号品質より上昇している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質が直前に受信された前記測位用信号の信号品質より下降している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させるようにしてもよい。
【0016】
測位用信号の信号品質が上昇している場合には、周囲の照度が徐々に高くなっていると予測され、一方、測位用信号の信号品質が下降している場合には、周囲の照度が徐々に低くなっていると予測される。従って、測位用信号の信号品質が上昇している場合には表示画面の明るさの度合いを増加させ、測位用信号の信号品質が下降している場合には表示画面の明るさの度合いを減少させることで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0017】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記表示画面の明るさの度合いを、前記受信手段により受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数に応じた度合いに設定するようにしてもよい。
【0018】
この構成によれば、周囲の照度に関連する測位用信号の送信元の人工衛星の数に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0019】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数が直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数より増加している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数が直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数より減少している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させるようにしてもよい。
【0020】
測位用信号の送信元の人工衛星の数が増加しつつある場合には周囲の照度が徐々に高くなっていると予測され、一方、測位用信号の送信元の人工衛星の数が減少しつつある場合には周囲の照度が徐々に低くなっていると予測される。従って、測位用信号の送信元の人工衛星の数が増加しつつある場合には表示画面の明るさの度合いを増加させ、測位用信号の送信元の人工衛星の数が減少しつつある場合には表示画面の明るさの度合いを減少させることで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0021】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記受信手段によって受信された前記測位用信号に基づいて、該測位用信号の送信元の人工衛星の位置を検出する人工衛星位置検出手段を有し、前記設定手段が、前記設定手段は、前記人工衛星位置検出手段により検出された人工衛星の位置に基づいて、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数より増加している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数より減少している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させるようにしてもよい。
【0022】
画像表示装置の進行方向前方は一般に利用者の視線方向であり、その方向の所定領域に位置する人工衛星の数が増加あるいは減少しつつある場合には、その増減に応じて表示画面の明るさの度合いを増減させることにより、利用者の視線方向の照度に応じて早めに表示画面の明るさの度合いを増減させることができ、より見やすい画像の提供が可能となる。
【0023】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記受信手段によって受信された前記測位用信号に基づいて、該測位用信号の送信元の人工衛星の位置を検出する人工衛星位置検出手段を有し、前記設定手段が、前記表示画面の明るさの度合いを、前記人工衛星位置検出手段により検出された人工衛星の位置に応じた状態に設定するようにしてもよい。
【0024】
この構成によれば、周囲の照度に関連する送信元の人工衛星の位置に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0025】
同様の観点から本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記人工衛星位置検出手段により位置が検出された人工衛星のうち、天頂を中心とする第1の所定領域に位置する人工衛星が存在せず、且つ、前記第1の所定領域以外の第2の所定領域に位置する人工衛星が存在する場合に、前記表示画面の明るさの度合いを所定値とするようにしてもよい。
【0026】
更に同様の観点から本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記人工衛星位置検出手段により位置が検出された人工衛星のうち、天頂を中心とする第1の所定領域に位置する人工衛星が存在し、且つ、前記第1の所定領域以外の領域のうち所定方向の第3の所定領域にのみ位置する人工衛星が存在する場合に、前記表示画面の明るさの度合いを所定値とするようにしてもよい。
【0027】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記表示画面の明るさの度合いが、前記表示画面の輝度及び前記表示画面に表示される画像の明度のいずれかであるようにしてもよい。
【0028】
本発明に係る画像表示方法は、人工衛星からの測位用信号を受信する受信ステップと、前記受信ステップによる測位用信号の受信状態に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定する設定ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、周囲の照度に関連する測位用信号の受信状態に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定することにより、周囲の照度環境に応じた利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の画像表示装置が適用されたナビゲーション装置の構成を示す図である。図1に示すナビゲーション装置100は、車両に搭載されるものであり、設定手段及び人工衛星位置検出手段に対応するCPU102と、操作部103と、通信モジュール104と、受信手段に対応するGPS受信部106と、記憶部108と、慣性航法センサ110と、設定手段に対応する画像処理・輝度設定部112と、表示画面に対応するディスプレイ114とにより構成される。
【0031】
操作部103は、図示しない操作ボタンやジョイスティック等を有しており、誘導経路探索時の目的地の設定等の検索情報の設定等において、利用者によって操作される。通信モジュール104は、ナビゲーション装置100に必要な各種情報を取得するために、外部との無線通信を行う。GPS受信部106は、GPS衛星からナビゲーション装置100の位置を検出するために必要な測位用信号であるGPS信号を受信する。記憶部108は、例えばハードディスクやメモリであり、地図データを記憶している。慣性航法センサ110は、ナビゲーション装置100が搭載される車両の進行方向を検出するためのジャイロと、一定の走行距離毎にパルス(車速パルス)を発生する距離センサとにより構成される。
【0032】
制御部102は、ナビゲーション装置100の全体を制御する。具体的には、制御部102は、GPS受信部106によって受信されたGPS信号に基づいて、三角測量と同様の原理でナビゲーション装置100の位置を検出する。ここで、制御部102は、3個のGPS衛星からのGPS信号を受信した場合には、ナビゲーション装置100の経度及び緯度を検出することができ、4個以上のGPS衛星からのGPS信号を受信した場合には、ナビゲーション装置100の経度及び緯度に加えて、高度を検出することができる。また、制御部102は、慣性航法センサ110によって検出された車両の進行方向、車速パルスの出力間隔に基づいて、車両の方位及び速度を算出する。また、制御部102は、記憶部108に記憶された地図データを読み出し、画像処理・輝度設定部112へ出力する。画像処理・輝度設定部112は、入力した地図データに基づいて、地図画像を生成する。
【0033】
また、制御部102は、利用者による操作部103の操作や、ナビゲーション装置100の動作状態に応じて、画像処理・輝度設定部112に画像生成の指示を出す。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、各種メニュー画面や地図上のナビゲーション装置100の位置を表す位置マークの画像、カーソルのマークの画像を生成する。また、制御部102は、利用者による操作部30の誘導経路探索のための操作に応じて、地図データに基づいて、所定の経路探索アルゴリズムを用いて目的地までの誘導経路を設定する。設定された誘導経路の情報は、画像処理・輝度設定部112へ出力される。画像処理・輝度設定部112は、この誘導経路情報に基づいて、誘導経路画像を生成する。また、制御部102は、利用者による操作部103の操作や、ナビゲーション装置100の動作状態に応じて、画像処理・輝度設定部112に、画像合成を指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、地図画像、各種メニュー画面、位置マークの画像、カーソルのマークの画像、誘導経路画像を適宜合成し、得られた画像をディスプレイ114に表示させる。
【0034】
また、画像処理・輝度設定部112は、GPS受信部106によるGPS信号の受信状態に基づいて、ディスプレイ114の明るさの度合いである輝度の設定、具体的には、ディスプレイ114に内蔵されるバックライト116の輝度の設定を行う。
【0035】
次に、ナビゲーション装置100におけるディスプレイ114の輝度設定の詳細について説明する。図2乃至図5は、ディスプレイ114の輝度設定の第1乃至第4の動作を示すフローチャートである。
【0036】
GPS受信部106は、GPS衛星のそれぞれからのGPS信号を受信する処理を行う(S101)。更に、GPS受信部106は、GPS信号を受信した場合、GPS信号のそれぞれについて、信号品質である信号対雑音比(S/N比)を算出する(S102)。算出されたS/N比は、CPU102及び画像処理・輝度設定部112へ出力される。
【0037】
次に、GPS受信部106は、受信したGPS信号のそれぞれに対応して、換言すれば、GPS信号の送信元であるGPS衛星のそれぞれに対応して、測位用情報を生成する。図6は、測位用情報の一例を示す図である。図6に示す測位用情報は、GPS信号の送信元のGPS衛星の識別情報であるGPS番号と、当該送信元のGPS衛星の軌道情報と、当該送信元のGPS衛星によるGPS信号の送信時刻と、GPS受信部106が当該GPS信号を受信した時刻とにより構成される。これらのうち、GPS番号、軌道情報及び送信時刻は、GPS信号に含まれており、GPS受信部106は、受信したGPS信号からこれらGPS番号、軌道情報及び送信時刻を抽出し、更に受信時刻を付加して測位用情報を生成する。生成された測位用情報は、CPU102へ出力される。
【0038】
CPU102は、測位用情報を入力すると、当該測位用情報内の軌道情報及び送信時刻に基づいて、当該測位用情報に対応するGPS衛星の位置を検出する(S103)。更に、CPU102は、測位用情報内の送信時刻と受信時刻との時間差に基づいてGPS衛星からナビゲーション装置100の位置までの距離を算出する。そして、CPU102は、少なくとも3個の測位用情報のそれぞれについて得たGPS衛星の位置と、当該GPS衛星からナビゲーション装置100の位置までの距離とに基づいて、ナビゲーション装置100の位置(自装置位置)を検出する(S104)。なお、測位用情報が2個以下である場合には、CPU102は、当該測位用情報に基づいて自装置位置を検出することができない。この場合には、CPU102は、慣性航法センサ110からの車両の進行方向及び車速パルスに基づいて自装置位置を検出してもよく、直近に検出した自装置位置をそのまま現在の自装置位置としてもよい。S103において検出されたGPS衛星の位置と、S104において検出された自装置位置は、画像処理・輝度設定部112へ出力される。
【0039】
更に、CPU102は、S104において検出した自装置位置と、現在時刻とに基づいて、自装置位置が昼間であるか夜間であるかを判定する(S105)。例えば、記憶部108に、経度及び緯度で区切られた領域毎に、当該領域の経度及び緯度と、当該領域での日付毎の日の出及び日の入りの時刻が記憶されている。CPU102は、この記憶部108に記憶された情報に基づいて、S104において検出した自装置位置が属する領域を特定し、更に、その領域での当日の日の出及び日の入りの時刻を取得する。そして、CPU102は、取得した当日の日の出及び日の入りの時刻と、例えば、内臓あるいは外付けされた時計(図示せず)から取得した現在時刻とを比較し、現在時刻が日の出時刻と日の入り時刻の間であれば、自装置位置が昼間であると判定し、それ以外であれば、自装置位置が夜間であると判定する。
【0040】
そして、昼夜判定の結果が夜間である場合(S106で肯定判断の場合)には、ナビゲーション装置100の周囲の照度が低いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を所定値以下とする暗所モードに設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、バックライト116の輝度を暗所モードに設定する(S107)。
【0041】
一方、昼夜判定の結果が昼間である場合(S106で否定判断の場合)には、図3に示す動作に移行し、CPU102は、GPS信号が受信不能であるか否かを判定する(S111)。具体的には、CPU102は、GPS受信部106からの測位用情報を入力しなかった場合には、GPS信号が受信不能であると判定する。
【0042】
GPS信号が受信不能である場合には、ナビゲーション装置100が屋内や地下駐車場内、トンネル内等の夜間と同様に照度が低い場所に存在すると予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を所定値以下とする屋内モードに設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、バックライト116の輝度を屋内モードに設定する。更に、CPU102は、GPS信号が受信不能であることを表す非受信フラグを設定し、記憶部108に記憶させる(S112)。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0043】
一方、S111においてGPS信号が受信不能でないと判定した場合、CPU102は、ナビゲーション装置100の周囲の天候が設定されているか否かを判定する(S113)。ここで、利用者は、操作部103を操作することにより、ナビゲーション装置100の周囲の天候、具体的には、晴天、雨天、曇天のいずれかを設定することができる。
【0044】
ナビゲーション装置100の周囲の天候が設定されている場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、設定された天候に応じて輝度の基準値を設定するように指示する。例えば、CPU102は、設定された天候が晴天である場合には、輝度の基準値を予め定められた値よりも高くするように指示する。CPU102は、設定された天候が雨天である場合には、輝度の基準値を予め定められた値よりも低くするように指示し、設定された天候が曇天である場合には、輝度の基準値を晴天と雨天の場合の値の中間に設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、設定された天候に応じて、輝度の基準値を設定する(S114)。一方、S113において天候の設定がなされていないと判定された場合には、S114の動作は行われず、輝度の基準値は予め定められた値となる。
【0045】
S114において輝度の基準値が設定された後、又は、S113において天候の設定がなされていないと配点された場合には、CPU102は、入力した全てのGPS信号のS/N比が予め定められた閾値以下であるか否かを判定する(S115)。全てのGPS信号のS/N比が予め定められた閾値以下である場合には、ナビゲーション装置100が街路樹や木立等によって日光が遮られる場所に存在するために周囲の照度が低いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度をS/N比に応じて設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、S/N比が高いほど輝度が高くなるように、バックライト116の輝度を基準値から変更して設定する(S116)。なお、画像処理・輝度設定部112は、複数のS/N比を入力した場合には、これら複数のS/N比の平均値を算出し、その平均値が高いほど輝度が高くなるように、バックライト116の輝度を基準値から変更して設定するようにしてもよい。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0046】
全てのGPS信号のS/N比のうち、予め定められた閾値を超えるものが存在する場合(S115で否定判断の場合)には、図4に示す動作に移行し、CPU102は、車両の進行方向前方の所定領域におけるGPS信号の送信元のGPS衛星の数、又は、S/N比が増加しているか否かを判定する(S121)。ここで、CPU102は、S103において検出したGPS衛星の位置と、慣性航法センサ110により検出された車両の進行方向とに基づいて、進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数を把握することができる。また、記憶部108には、1つ前の輝度設定処理における、進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数と、S/N比とが記憶されている。CPU102は、把握した車両の進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数と、記憶部108に記憶された進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数とを比較し、増加しているか否かを判定することができる。また、CPU102は、GPS受信部106から入力したS/N比と、記憶部108に記憶されたS/N比とを比較し、増加しているか否かを判定することができる。なお、CPU102は、GPS受信部106によって複数のGPS衛星からのGPS信号が受信され、各GPS信号毎のS/N比を入力した場合には、これら複数のS/N比の平均値を算出し、その平均値と、記憶部108に記憶されたS/N比とを比較する。
【0047】
進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数又はS/N比が増加している場合には、ナビゲーション装置100が地下駐車場やトンネル、建物等の出口に向かっており、周囲の照度が徐々に上昇しつつあり、利用者の視線方向の照度が高いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を送信元のGPS衛星の増加又はS/N比の増加に応じて設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、バックライト116の輝度を基準値から増加させる(S122)。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0048】
一方、進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数及びS/N比がいずれも増加していない場合(S121で否定判断の場合)には、CPU102は、進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数又はS/N比が減少しているか否かを判定する(S123)。具体的な処理は、S121と同様である。進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数又はS/N比が減少している場合には、ナビゲーション装置100が地下駐車場やトンネル、建物等の入口に向かっており、周囲の照度が徐々に下降しつつあり、利用者の視線方向の照度が低いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を送信元のGPS衛星の数の減少又はS/N比の減少に応じて設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、バックライト116の輝度を基準値から減少させる(S124)。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0049】
また、進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数及びS/N比がいずれも減少していない場合(S123で否定判断の場合)には、図5に示す動作に移行し、CPU102は、自装置位置から見て天頂を中心とする所定領域(天頂領域)にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在せず、且つ、天頂領域以外の領域であって自装置位置から見て仰角の低い所定領域(低仰角領域)にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在するか否かを判定する(S131)。
【0050】
具体的には、CPU102は、S103において検出したGPS衛星の位置と、S104において検出した自装置位置とに基づいて、自装置位置を中心とした場合に、GPS信号の送信元のGPS衛星がどの位置に存在するのかを認識し、その認識した位置に基づいて判定する。図7は、自装置位置とGPS信号の送信元のGPS衛星との位置関係の一例を示す図である。図7では、ナビゲーション装置100の位置を中心とする可視範囲であるGPS信号の受信可能範囲は、点線内の天頂領域と、点線外の低仰角領域とに区分されている。そして、天頂領域には、GPS番号15のGPS衛星(GPS衛星#15)が存在し、低仰角領域には、GPS番号3のGPS衛星(GPS衛星#3)、GPS番号7のGPS衛星(GPS衛星#7)、GPS番号24のGPS衛星(GPS衛星#24)及びGPS番号29のGPS衛星(GPS衛星#29)が存在する。図7に示す位置関係の場合には、S131において否定判断される。
【0051】
天頂領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在せず、且つ、低仰角領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在する場合には、ナビゲーション装置100が複数階層の道路のうちの下層道路、地上に設置された立体駐車場内、建物の入口や窓の近傍等に存在し、周囲の照度が低いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を送信元のGPS衛星の数及びS/N比に応じて設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、送信元のGPS衛星の数が多いほど、あるいは、S/N比が高いほど輝度が高くなるように、バックライト116の輝度を基準値から変更して設定する(S132)。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0052】
一方、天頂領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在する場合、あるいは、低仰角領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在しない場合(S131で否定判断の場合)には、CPU102は、天頂領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在し、且つ、天頂領域以外の領域のうち、自装置位置から見て所定方向の領域にのみGPS信号の送信元のGPS衛星が存在するか否かを判定する(S133)。
【0053】
具体的には、S131と同様、CPU102は、S103において検出したGPS衛星の位置と、S104において検出した自装置位置とに基づいて、自装置位置を中心とした場合に、GPS信号の送信元のGPS衛星がどの位置に存在するのかを認識し、その認識した位置に基づいて判定する。
【0054】
天頂領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在し、且つ、天頂領域以外の領域のうち、所定方向の領域にのみGPS信号の送信元のGPS衛星が存在する場合には、ナビゲーション装置100が複数階層の道路のうちの下層道路、地上に設置された立体駐車場内、建物の入口や窓の近傍等に存在し、周囲の照度が低いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を送信元のGPS衛星の数及びS/N比に応じて設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、送信元のGPS衛星の数が多いほど、あるいは、S/N比が高いほど輝度が高くなるように、バックライト116の輝度を基準値から変更して設定する(S134)。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0055】
一方、天頂領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在しない場合、天頂領域以外の領域のうち、所定方向の領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在しない場合、天頂領域以外の領域のうち、所定方向の領域以外にもGPS信号の送信元のGPS衛星が存在する場合のいずれかである場合(S133で否定判断の場合)、CPU102は、S121及びS123において特定した進行方向前方のGSP信号の送信元のGPS衛星の数と、S102で検出されたS/N比とを記憶部108に記憶させる(S135)。なお、検出されたS/N比が複数である場合には、それらの平均値が記憶される。これら記憶されたGSP信号の送信元のGPS衛星の数と、S/N比とは、次の輝度設定において用いられる。
【0056】
更に、CPU102は、利用者によって操作部103が操作されて輝度設定の停止が指示されたか否かを判定する(S136)。輝度設定の停止が指示された場合には一連の動作が終了する。一方、輝度設定の停止が指示されていない場合には、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0057】
このように、本実施形態のナビゲーション装置100は、自装置の周辺の照度と関連を有する、GPS衛星からのGPS信号の受信状態、具体的には、GPS信号の受信成否、GSP信号のS/N比、GPS信号の送信元のGPS衛星の数、GPS信号の送信元のGPS衛星の位置に基づいて、バックライト116の輝度を設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。また、バックライト116の輝度が適宜設定されることで、省電力化及びディスプレイ114の長寿命化を図ることも可能となる。
【0058】
なお、上述した実施形態では、GPS信号の受信状態に基づいてバックライト116の輝度を設定したが、ディスプレイ112に表示される画像の明度を設定するようにしてもよい。この場合には、GPS信号が受信不能の場合には、明度の低い色を適用し、画像の明度の低くする。また、GPS信号の送信元のGPS衛星の数が多いほど、あるいは、S/N比が高いほど、明度の高い色を適用し、画像の明度の高いものとする。更には、GPS信号の送信元のGPS衛星の数やS/N比の増加に応じて、画像の明度を増加させ、GPS信号の送信元のGPS衛星の数やS/N比の減少に応じて、画像の明度を減少させる。
【0059】
また、上述した実施形態では、GPS衛星からのGPS信号の受信状態に基づいてバックライト116の輝度を設定したが、他の人工衛星からの測位用信号の受信状態に基づいて、バックライト116の輝度や、ディスプレイ112に表示される画像の明度を設定するようにしてもよい。
【0060】
また、上述した実施形態では、車両に搭載されるナビゲーション装置100について説明したが、位置検出機能を有する携帯電話機等の他の画像表示装置においても同様に本発明を適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
以上、説明したように、本発明に係る画像表示装置及び画像表示方法は、周囲の照度環境に応じて利用者にとって見やすい画像を提供可能であり、画像表示装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】ナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図2】ナビゲーション装置の第1の動作を示すフローチャートである。
【図3】ナビゲーション装置の第2の動作を示すフローチャートである。
【図4】ナビゲーション装置の第3の動作を示すフローチャートである。
【図5】ナビゲーション装置の第4の動作を示すフローチャートである。
【図6】測位用情報の一例を示す図である。
【図7】自装置位置とGPS衛星の位置関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0063】
100 ナビゲーション装置
102 CPU
103 操作部
104 通信モジュール
106 GPS受信部
108 記憶部
110 慣性航法センサ
112 画像処理・輝度設定部
114 ディスプレイ
116 バックライト
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面に画像表示を行う画像表示装置及び画像表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
車載用や携帯用のナビゲーション装置は、GNSS(Global Navigation Satellite System)と称される測位システムを利用して、人工衛星からの測位用信号を受信し、当該測位用信号に基づいて、車両の位置及び方位を検出する。GNSSとしては、広く利用されている米国のGPSの他にも、日本のQZSS、ロシアのGLONASS、中国、インド等のGalireo、Beidou、IRNSS、これらによる測位をサポートするWAAS等のSBAS等がある。更に、ナビゲーション装置は、検出した車両位置に応じた地図データを地図データ記録媒体から読み出し、この地図データに基づいて車両位置の周囲の地図画像をディスプレイに表示するとともに、車両位置マークを重ね合わせて表示し、更には、車両の移動に応じて地図画像をスクロール表示することによって、利用者が車両位置を把握することができるようになっている。
【0003】
このようなナビゲーション装置は、車両や所持者の移動に伴って、周囲の照度環境が大きく変化する。このように周囲の照度変化が大きく変化する場合、ディスプレイの輝度が一定であると、例えば、昼間は輝度が低すぎるために画像が見づらいといった状況が発生する。このような場合、周囲の照度が高い場合の視認性を重視して高い輝度を設定することが考えられる。しかし、高い輝度を設定すると、消費電力が多くなり、特に携帯型のナビゲーション装置では省電力化の要請に反することになるとともに、表示デバイスの寿命が短くなるといった問題も生じる。
【0004】
そこで、特許文献1に記載された技術では、GPS衛星からの測位用信号に基づいて車両位置の軽度・緯度を検出し、更に、当該経度・緯度と現在時刻とに基づいて、昼夜を判定し、昼間である場合にはディスプレイの輝度を高くし、夜間である場合にはディスプレイの輝度を低くすることで、利用者にとって見やすい画像を提供しつつ、省電力化及び表示デバイスの長寿命化を図ることを実現しようとしている。
【特許文献1】特開2000−292198号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された技術では、周囲の照度環境が昼間であるか夜間であるかを区別するのみであり、例えば、昼間に屋内や地下駐車場内、トンネル内等の夜間と同様に照度が低い場所に車両が存在する場合には、周囲の照度が低いにもかかわらず、ディスプレイの輝度が高くなり、眩しすぎて見づらいといった問題が発生する。
【0006】
本発明の目的は、上述した課題を解決するものであり、周囲の照度環境に応じて利用者にとって見やすい画像を提供可能な画像表示装置及び画像表示方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る画像表示装置は、画像を表示する表示画面と、人工衛星からの測位用信号を受信する受信手段と、前記受信手段による測位用信号の受信状態に基づいて、前記表示画面の明るさの度合いを設定する設定手段とを有することを特徴とする。
【0008】
この構成によれば、周囲の照度に関連する測位用信号の受信状態に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定することができ、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0009】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記受信手段が前記測位用信号を受信することができない場合に、前記表示画面の明るさの度合いを、自装置が周囲の照度が所定値以下の場所に存在する場合に応じた度合いに設定するようにしてもよい。
【0010】
人工衛星からの測位用信号を受信することができない場合には、画像表示装置が屋内や地下駐車場内、トンネル内等に存在するために周囲の照度が低いと予測される。従って、測位用信号を受信することができない場合に、表示画面の明るさの度合いを自装置が周囲の照度が所定値以下の場所に存在する場合に応じた度合いに設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0011】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記表示画面の明るさの度合いを、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質に応じた度合いに設定するようにしてもよい。
【0012】
この構成によれば、周囲の照度に関連する測位用信号の信号品質に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0013】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記受信手段によって受信された全ての前記測位用信号の信号品質が閾値以下の場合に、前記表示画面の明るさの度合いを、前記信号品質に応じた度合いに設定するようにしてもよい。
【0014】
人工衛星からの測位用信号の信号品質が全て所定値以下である場合には、画像表示装置が街路樹や木立等によって日光が遮られる場所に存在するために周囲の照度が低いと予測される。従って、人工衛星からの測位用信号の信号品質が全て所定値以下である場合には、その信号品質に応じて、表示画面の明るさの度合いを設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0015】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質が直前に受信された前記測位用信号の信号品質より上昇している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質が直前に受信された前記測位用信号の信号品質より下降している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させるようにしてもよい。
【0016】
測位用信号の信号品質が上昇している場合には、周囲の照度が徐々に高くなっていると予測され、一方、測位用信号の信号品質が下降している場合には、周囲の照度が徐々に低くなっていると予測される。従って、測位用信号の信号品質が上昇している場合には表示画面の明るさの度合いを増加させ、測位用信号の信号品質が下降している場合には表示画面の明るさの度合いを減少させることで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0017】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記表示画面の明るさの度合いを、前記受信手段により受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数に応じた度合いに設定するようにしてもよい。
【0018】
この構成によれば、周囲の照度に関連する測位用信号の送信元の人工衛星の数に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0019】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数が直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数より増加している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数が直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数より減少している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させるようにしてもよい。
【0020】
測位用信号の送信元の人工衛星の数が増加しつつある場合には周囲の照度が徐々に高くなっていると予測され、一方、測位用信号の送信元の人工衛星の数が減少しつつある場合には周囲の照度が徐々に低くなっていると予測される。従って、測位用信号の送信元の人工衛星の数が増加しつつある場合には表示画面の明るさの度合いを増加させ、測位用信号の送信元の人工衛星の数が減少しつつある場合には表示画面の明るさの度合いを減少させることで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0021】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記受信手段によって受信された前記測位用信号に基づいて、該測位用信号の送信元の人工衛星の位置を検出する人工衛星位置検出手段を有し、前記設定手段が、前記設定手段は、前記人工衛星位置検出手段により検出された人工衛星の位置に基づいて、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数より増加している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数より減少している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させるようにしてもよい。
【0022】
画像表示装置の進行方向前方は一般に利用者の視線方向であり、その方向の所定領域に位置する人工衛星の数が増加あるいは減少しつつある場合には、その増減に応じて表示画面の明るさの度合いを増減させることにより、利用者の視線方向の照度に応じて早めに表示画面の明るさの度合いを増減させることができ、より見やすい画像の提供が可能となる。
【0023】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記受信手段によって受信された前記測位用信号に基づいて、該測位用信号の送信元の人工衛星の位置を検出する人工衛星位置検出手段を有し、前記設定手段が、前記表示画面の明るさの度合いを、前記人工衛星位置検出手段により検出された人工衛星の位置に応じた状態に設定するようにしてもよい。
【0024】
この構成によれば、周囲の照度に関連する送信元の人工衛星の位置に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【0025】
同様の観点から本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記人工衛星位置検出手段により位置が検出された人工衛星のうち、天頂を中心とする第1の所定領域に位置する人工衛星が存在せず、且つ、前記第1の所定領域以外の第2の所定領域に位置する人工衛星が存在する場合に、前記表示画面の明るさの度合いを所定値とするようにしてもよい。
【0026】
更に同様の観点から本発明に係る画像表示装置は、前記設定手段が、前記人工衛星位置検出手段により位置が検出された人工衛星のうち、天頂を中心とする第1の所定領域に位置する人工衛星が存在し、且つ、前記第1の所定領域以外の領域のうち所定方向の第3の所定領域にのみ位置する人工衛星が存在する場合に、前記表示画面の明るさの度合いを所定値とするようにしてもよい。
【0027】
また、本発明に係る画像表示装置は、前記表示画面の明るさの度合いが、前記表示画面の輝度及び前記表示画面に表示される画像の明度のいずれかであるようにしてもよい。
【0028】
本発明に係る画像表示方法は、人工衛星からの測位用信号を受信する受信ステップと、前記受信ステップによる測位用信号の受信状態に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定する設定ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によれば、周囲の照度に関連する測位用信号の受信状態に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定することにより、周囲の照度環境に応じた利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。図1は、本発明の画像表示装置が適用されたナビゲーション装置の構成を示す図である。図1に示すナビゲーション装置100は、車両に搭載されるものであり、設定手段及び人工衛星位置検出手段に対応するCPU102と、操作部103と、通信モジュール104と、受信手段に対応するGPS受信部106と、記憶部108と、慣性航法センサ110と、設定手段に対応する画像処理・輝度設定部112と、表示画面に対応するディスプレイ114とにより構成される。
【0031】
操作部103は、図示しない操作ボタンやジョイスティック等を有しており、誘導経路探索時の目的地の設定等の検索情報の設定等において、利用者によって操作される。通信モジュール104は、ナビゲーション装置100に必要な各種情報を取得するために、外部との無線通信を行う。GPS受信部106は、GPS衛星からナビゲーション装置100の位置を検出するために必要な測位用信号であるGPS信号を受信する。記憶部108は、例えばハードディスクやメモリであり、地図データを記憶している。慣性航法センサ110は、ナビゲーション装置100が搭載される車両の進行方向を検出するためのジャイロと、一定の走行距離毎にパルス(車速パルス)を発生する距離センサとにより構成される。
【0032】
制御部102は、ナビゲーション装置100の全体を制御する。具体的には、制御部102は、GPS受信部106によって受信されたGPS信号に基づいて、三角測量と同様の原理でナビゲーション装置100の位置を検出する。ここで、制御部102は、3個のGPS衛星からのGPS信号を受信した場合には、ナビゲーション装置100の経度及び緯度を検出することができ、4個以上のGPS衛星からのGPS信号を受信した場合には、ナビゲーション装置100の経度及び緯度に加えて、高度を検出することができる。また、制御部102は、慣性航法センサ110によって検出された車両の進行方向、車速パルスの出力間隔に基づいて、車両の方位及び速度を算出する。また、制御部102は、記憶部108に記憶された地図データを読み出し、画像処理・輝度設定部112へ出力する。画像処理・輝度設定部112は、入力した地図データに基づいて、地図画像を生成する。
【0033】
また、制御部102は、利用者による操作部103の操作や、ナビゲーション装置100の動作状態に応じて、画像処理・輝度設定部112に画像生成の指示を出す。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、各種メニュー画面や地図上のナビゲーション装置100の位置を表す位置マークの画像、カーソルのマークの画像を生成する。また、制御部102は、利用者による操作部30の誘導経路探索のための操作に応じて、地図データに基づいて、所定の経路探索アルゴリズムを用いて目的地までの誘導経路を設定する。設定された誘導経路の情報は、画像処理・輝度設定部112へ出力される。画像処理・輝度設定部112は、この誘導経路情報に基づいて、誘導経路画像を生成する。また、制御部102は、利用者による操作部103の操作や、ナビゲーション装置100の動作状態に応じて、画像処理・輝度設定部112に、画像合成を指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、地図画像、各種メニュー画面、位置マークの画像、カーソルのマークの画像、誘導経路画像を適宜合成し、得られた画像をディスプレイ114に表示させる。
【0034】
また、画像処理・輝度設定部112は、GPS受信部106によるGPS信号の受信状態に基づいて、ディスプレイ114の明るさの度合いである輝度の設定、具体的には、ディスプレイ114に内蔵されるバックライト116の輝度の設定を行う。
【0035】
次に、ナビゲーション装置100におけるディスプレイ114の輝度設定の詳細について説明する。図2乃至図5は、ディスプレイ114の輝度設定の第1乃至第4の動作を示すフローチャートである。
【0036】
GPS受信部106は、GPS衛星のそれぞれからのGPS信号を受信する処理を行う(S101)。更に、GPS受信部106は、GPS信号を受信した場合、GPS信号のそれぞれについて、信号品質である信号対雑音比(S/N比)を算出する(S102)。算出されたS/N比は、CPU102及び画像処理・輝度設定部112へ出力される。
【0037】
次に、GPS受信部106は、受信したGPS信号のそれぞれに対応して、換言すれば、GPS信号の送信元であるGPS衛星のそれぞれに対応して、測位用情報を生成する。図6は、測位用情報の一例を示す図である。図6に示す測位用情報は、GPS信号の送信元のGPS衛星の識別情報であるGPS番号と、当該送信元のGPS衛星の軌道情報と、当該送信元のGPS衛星によるGPS信号の送信時刻と、GPS受信部106が当該GPS信号を受信した時刻とにより構成される。これらのうち、GPS番号、軌道情報及び送信時刻は、GPS信号に含まれており、GPS受信部106は、受信したGPS信号からこれらGPS番号、軌道情報及び送信時刻を抽出し、更に受信時刻を付加して測位用情報を生成する。生成された測位用情報は、CPU102へ出力される。
【0038】
CPU102は、測位用情報を入力すると、当該測位用情報内の軌道情報及び送信時刻に基づいて、当該測位用情報に対応するGPS衛星の位置を検出する(S103)。更に、CPU102は、測位用情報内の送信時刻と受信時刻との時間差に基づいてGPS衛星からナビゲーション装置100の位置までの距離を算出する。そして、CPU102は、少なくとも3個の測位用情報のそれぞれについて得たGPS衛星の位置と、当該GPS衛星からナビゲーション装置100の位置までの距離とに基づいて、ナビゲーション装置100の位置(自装置位置)を検出する(S104)。なお、測位用情報が2個以下である場合には、CPU102は、当該測位用情報に基づいて自装置位置を検出することができない。この場合には、CPU102は、慣性航法センサ110からの車両の進行方向及び車速パルスに基づいて自装置位置を検出してもよく、直近に検出した自装置位置をそのまま現在の自装置位置としてもよい。S103において検出されたGPS衛星の位置と、S104において検出された自装置位置は、画像処理・輝度設定部112へ出力される。
【0039】
更に、CPU102は、S104において検出した自装置位置と、現在時刻とに基づいて、自装置位置が昼間であるか夜間であるかを判定する(S105)。例えば、記憶部108に、経度及び緯度で区切られた領域毎に、当該領域の経度及び緯度と、当該領域での日付毎の日の出及び日の入りの時刻が記憶されている。CPU102は、この記憶部108に記憶された情報に基づいて、S104において検出した自装置位置が属する領域を特定し、更に、その領域での当日の日の出及び日の入りの時刻を取得する。そして、CPU102は、取得した当日の日の出及び日の入りの時刻と、例えば、内臓あるいは外付けされた時計(図示せず)から取得した現在時刻とを比較し、現在時刻が日の出時刻と日の入り時刻の間であれば、自装置位置が昼間であると判定し、それ以外であれば、自装置位置が夜間であると判定する。
【0040】
そして、昼夜判定の結果が夜間である場合(S106で肯定判断の場合)には、ナビゲーション装置100の周囲の照度が低いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を所定値以下とする暗所モードに設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、バックライト116の輝度を暗所モードに設定する(S107)。
【0041】
一方、昼夜判定の結果が昼間である場合(S106で否定判断の場合)には、図3に示す動作に移行し、CPU102は、GPS信号が受信不能であるか否かを判定する(S111)。具体的には、CPU102は、GPS受信部106からの測位用情報を入力しなかった場合には、GPS信号が受信不能であると判定する。
【0042】
GPS信号が受信不能である場合には、ナビゲーション装置100が屋内や地下駐車場内、トンネル内等の夜間と同様に照度が低い場所に存在すると予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を所定値以下とする屋内モードに設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、バックライト116の輝度を屋内モードに設定する。更に、CPU102は、GPS信号が受信不能であることを表す非受信フラグを設定し、記憶部108に記憶させる(S112)。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0043】
一方、S111においてGPS信号が受信不能でないと判定した場合、CPU102は、ナビゲーション装置100の周囲の天候が設定されているか否かを判定する(S113)。ここで、利用者は、操作部103を操作することにより、ナビゲーション装置100の周囲の天候、具体的には、晴天、雨天、曇天のいずれかを設定することができる。
【0044】
ナビゲーション装置100の周囲の天候が設定されている場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、設定された天候に応じて輝度の基準値を設定するように指示する。例えば、CPU102は、設定された天候が晴天である場合には、輝度の基準値を予め定められた値よりも高くするように指示する。CPU102は、設定された天候が雨天である場合には、輝度の基準値を予め定められた値よりも低くするように指示し、設定された天候が曇天である場合には、輝度の基準値を晴天と雨天の場合の値の中間に設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、設定された天候に応じて、輝度の基準値を設定する(S114)。一方、S113において天候の設定がなされていないと判定された場合には、S114の動作は行われず、輝度の基準値は予め定められた値となる。
【0045】
S114において輝度の基準値が設定された後、又は、S113において天候の設定がなされていないと配点された場合には、CPU102は、入力した全てのGPS信号のS/N比が予め定められた閾値以下であるか否かを判定する(S115)。全てのGPS信号のS/N比が予め定められた閾値以下である場合には、ナビゲーション装置100が街路樹や木立等によって日光が遮られる場所に存在するために周囲の照度が低いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度をS/N比に応じて設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、S/N比が高いほど輝度が高くなるように、バックライト116の輝度を基準値から変更して設定する(S116)。なお、画像処理・輝度設定部112は、複数のS/N比を入力した場合には、これら複数のS/N比の平均値を算出し、その平均値が高いほど輝度が高くなるように、バックライト116の輝度を基準値から変更して設定するようにしてもよい。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0046】
全てのGPS信号のS/N比のうち、予め定められた閾値を超えるものが存在する場合(S115で否定判断の場合)には、図4に示す動作に移行し、CPU102は、車両の進行方向前方の所定領域におけるGPS信号の送信元のGPS衛星の数、又は、S/N比が増加しているか否かを判定する(S121)。ここで、CPU102は、S103において検出したGPS衛星の位置と、慣性航法センサ110により検出された車両の進行方向とに基づいて、進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数を把握することができる。また、記憶部108には、1つ前の輝度設定処理における、進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数と、S/N比とが記憶されている。CPU102は、把握した車両の進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数と、記憶部108に記憶された進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数とを比較し、増加しているか否かを判定することができる。また、CPU102は、GPS受信部106から入力したS/N比と、記憶部108に記憶されたS/N比とを比較し、増加しているか否かを判定することができる。なお、CPU102は、GPS受信部106によって複数のGPS衛星からのGPS信号が受信され、各GPS信号毎のS/N比を入力した場合には、これら複数のS/N比の平均値を算出し、その平均値と、記憶部108に記憶されたS/N比とを比較する。
【0047】
進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数又はS/N比が増加している場合には、ナビゲーション装置100が地下駐車場やトンネル、建物等の出口に向かっており、周囲の照度が徐々に上昇しつつあり、利用者の視線方向の照度が高いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を送信元のGPS衛星の増加又はS/N比の増加に応じて設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、バックライト116の輝度を基準値から増加させる(S122)。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0048】
一方、進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数及びS/N比がいずれも増加していない場合(S121で否定判断の場合)には、CPU102は、進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数又はS/N比が減少しているか否かを判定する(S123)。具体的な処理は、S121と同様である。進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数又はS/N比が減少している場合には、ナビゲーション装置100が地下駐車場やトンネル、建物等の入口に向かっており、周囲の照度が徐々に下降しつつあり、利用者の視線方向の照度が低いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を送信元のGPS衛星の数の減少又はS/N比の減少に応じて設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、バックライト116の輝度を基準値から減少させる(S124)。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0049】
また、進行方向前方の所定領域内のGPS信号の送信元のGPS衛星の数及びS/N比がいずれも減少していない場合(S123で否定判断の場合)には、図5に示す動作に移行し、CPU102は、自装置位置から見て天頂を中心とする所定領域(天頂領域)にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在せず、且つ、天頂領域以外の領域であって自装置位置から見て仰角の低い所定領域(低仰角領域)にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在するか否かを判定する(S131)。
【0050】
具体的には、CPU102は、S103において検出したGPS衛星の位置と、S104において検出した自装置位置とに基づいて、自装置位置を中心とした場合に、GPS信号の送信元のGPS衛星がどの位置に存在するのかを認識し、その認識した位置に基づいて判定する。図7は、自装置位置とGPS信号の送信元のGPS衛星との位置関係の一例を示す図である。図7では、ナビゲーション装置100の位置を中心とする可視範囲であるGPS信号の受信可能範囲は、点線内の天頂領域と、点線外の低仰角領域とに区分されている。そして、天頂領域には、GPS番号15のGPS衛星(GPS衛星#15)が存在し、低仰角領域には、GPS番号3のGPS衛星(GPS衛星#3)、GPS番号7のGPS衛星(GPS衛星#7)、GPS番号24のGPS衛星(GPS衛星#24)及びGPS番号29のGPS衛星(GPS衛星#29)が存在する。図7に示す位置関係の場合には、S131において否定判断される。
【0051】
天頂領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在せず、且つ、低仰角領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在する場合には、ナビゲーション装置100が複数階層の道路のうちの下層道路、地上に設置された立体駐車場内、建物の入口や窓の近傍等に存在し、周囲の照度が低いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を送信元のGPS衛星の数及びS/N比に応じて設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、送信元のGPS衛星の数が多いほど、あるいは、S/N比が高いほど輝度が高くなるように、バックライト116の輝度を基準値から変更して設定する(S132)。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0052】
一方、天頂領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在する場合、あるいは、低仰角領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在しない場合(S131で否定判断の場合)には、CPU102は、天頂領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在し、且つ、天頂領域以外の領域のうち、自装置位置から見て所定方向の領域にのみGPS信号の送信元のGPS衛星が存在するか否かを判定する(S133)。
【0053】
具体的には、S131と同様、CPU102は、S103において検出したGPS衛星の位置と、S104において検出した自装置位置とに基づいて、自装置位置を中心とした場合に、GPS信号の送信元のGPS衛星がどの位置に存在するのかを認識し、その認識した位置に基づいて判定する。
【0054】
天頂領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在し、且つ、天頂領域以外の領域のうち、所定方向の領域にのみGPS信号の送信元のGPS衛星が存在する場合には、ナビゲーション装置100が複数階層の道路のうちの下層道路、地上に設置された立体駐車場内、建物の入口や窓の近傍等に存在し、周囲の照度が低いと予測される。この場合、CPU102は、画像処理・輝度設定部112に対し、輝度を送信元のGPS衛星の数及びS/N比に応じて設定するように指示する。画像処理・輝度設定部112は、この指示に応じて、送信元のGPS衛星の数が多いほど、あるいは、S/N比が高いほど輝度が高くなるように、バックライト116の輝度を基準値から変更して設定する(S134)。その後は、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0055】
一方、天頂領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在しない場合、天頂領域以外の領域のうち、所定方向の領域にGPS信号の送信元のGPS衛星が存在しない場合、天頂領域以外の領域のうち、所定方向の領域以外にもGPS信号の送信元のGPS衛星が存在する場合のいずれかである場合(S133で否定判断の場合)、CPU102は、S121及びS123において特定した進行方向前方のGSP信号の送信元のGPS衛星の数と、S102で検出されたS/N比とを記憶部108に記憶させる(S135)。なお、検出されたS/N比が複数である場合には、それらの平均値が記憶される。これら記憶されたGSP信号の送信元のGPS衛星の数と、S/N比とは、次の輝度設定において用いられる。
【0056】
更に、CPU102は、利用者によって操作部103が操作されて輝度設定の停止が指示されたか否かを判定する(S136)。輝度設定の停止が指示された場合には一連の動作が終了する。一方、輝度設定の停止が指示されていない場合には、再び、GPS受信部106によるGPS信号受信処理(S101)以降の動作が繰り返される。
【0057】
このように、本実施形態のナビゲーション装置100は、自装置の周辺の照度と関連を有する、GPS衛星からのGPS信号の受信状態、具体的には、GPS信号の受信成否、GSP信号のS/N比、GPS信号の送信元のGPS衛星の数、GPS信号の送信元のGPS衛星の位置に基づいて、バックライト116の輝度を設定することで、利用者にとって見やすい画像を提供することが可能となる。また、バックライト116の輝度が適宜設定されることで、省電力化及びディスプレイ114の長寿命化を図ることも可能となる。
【0058】
なお、上述した実施形態では、GPS信号の受信状態に基づいてバックライト116の輝度を設定したが、ディスプレイ112に表示される画像の明度を設定するようにしてもよい。この場合には、GPS信号が受信不能の場合には、明度の低い色を適用し、画像の明度の低くする。また、GPS信号の送信元のGPS衛星の数が多いほど、あるいは、S/N比が高いほど、明度の高い色を適用し、画像の明度の高いものとする。更には、GPS信号の送信元のGPS衛星の数やS/N比の増加に応じて、画像の明度を増加させ、GPS信号の送信元のGPS衛星の数やS/N比の減少に応じて、画像の明度を減少させる。
【0059】
また、上述した実施形態では、GPS衛星からのGPS信号の受信状態に基づいてバックライト116の輝度を設定したが、他の人工衛星からの測位用信号の受信状態に基づいて、バックライト116の輝度や、ディスプレイ112に表示される画像の明度を設定するようにしてもよい。
【0060】
また、上述した実施形態では、車両に搭載されるナビゲーション装置100について説明したが、位置検出機能を有する携帯電話機等の他の画像表示装置においても同様に本発明を適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
以上、説明したように、本発明に係る画像表示装置及び画像表示方法は、周囲の照度環境に応じて利用者にとって見やすい画像を提供可能であり、画像表示装置等として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】ナビゲーション装置の構成を示す図である。
【図2】ナビゲーション装置の第1の動作を示すフローチャートである。
【図3】ナビゲーション装置の第2の動作を示すフローチャートである。
【図4】ナビゲーション装置の第3の動作を示すフローチャートである。
【図5】ナビゲーション装置の第4の動作を示すフローチャートである。
【図6】測位用情報の一例を示す図である。
【図7】自装置位置とGPS衛星の位置関係の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0063】
100 ナビゲーション装置
102 CPU
103 操作部
104 通信モジュール
106 GPS受信部
108 記憶部
110 慣性航法センサ
112 画像処理・輝度設定部
114 ディスプレイ
116 バックライト
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示画面と、
人工衛星からの測位用信号を受信する受信手段と、
前記受信手段による測位用信号の受信状態に基づいて、前記表示画面の明るさの度合いを設定する設定手段とを有することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記設定手段は、前記受信手段が前記測位用信号を受信することができない場合に、前記表示画面の明るさの度合いを、自装置が周囲の照度が所定値以下の場所に存在する場合に応じた度合いに設定することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記設定手段は、前記表示画面の明るさの度合いを、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質に応じた度合いに設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記設定手段は、前記受信手段によって受信された全ての前記測位用信号の信号品質が閾値以下の場合に、前記表示画面の明るさの度合いを、前記信号品質に応じた度合いに設定することを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質が直前に受信された前記測位用信号の信号品質より上昇している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質が直前に受信された前記測位用信号の信号品質より下降している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記設定手段は、前記表示画面の明るさの度合いを、前記受信手段により受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数に応じた度合いに設定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記設定手段は、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数より増加している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数より減少している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させることを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記受信手段によって受信された前記測位用信号に基づいて、該測位用信号の送信元の人工衛星の位置を検出する人工衛星位置検出手段を有し、
前記設定手段は、前記人工衛星位置検出手段により検出された人工衛星の位置に基づいて、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数より増加している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数より減少している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させることを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記受信手段によって受信された前記測位用信号に基づいて、該測位用信号の送信元の人工衛星の位置を検出する人工衛星位置検出手段を有し、
前記設定手段は、前記表示画面の明るさの度合いを、前記人工衛星位置検出手段により検出された人工衛星の位置に応じた度合いに設定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記設定手段は、前記人工衛星位置検出手段により位置が検出された人工衛星のうち、天頂を中心とする第1の所定領域に位置する人工衛星が存在せず、且つ、前記第1の所定領域以外の第2の所定領域に位置する人工衛星が存在する場合に、前記表示画面の明るさの度合いを所定値とすることを特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。
【請求項11】
前記設定手段は、前記人工衛星位置検出手段により位置が検出された人工衛星のうち、天頂を中心とする第1の所定領域に位置する人工衛星が存在し、且つ、前記第1の所定領域以外の領域のうち所定方向の第3の所定領域にのみ位置する人工衛星が存在する場合に、前記表示画面の明るさの度合いを所定値とすることを特徴とする請求項9又は10に記載の画像表示装置。
【請求項12】
前記表示画面の明るさの度合いは、前記表示画面の輝度及び前記表示画面に表示される画像の明度のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項13】
人工衛星からの測位用信号を受信する受信ステップと、
前記受信ステップによる測位用信号の受信状態に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定する設定ステップとを有することを特徴とする画像表示方法。
【請求項1】
画像を表示する表示画面と、
人工衛星からの測位用信号を受信する受信手段と、
前記受信手段による測位用信号の受信状態に基づいて、前記表示画面の明るさの度合いを設定する設定手段とを有することを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記設定手段は、前記受信手段が前記測位用信号を受信することができない場合に、前記表示画面の明るさの度合いを、自装置が周囲の照度が所定値以下の場所に存在する場合に応じた度合いに設定することを特徴とする請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記設定手段は、前記表示画面の明るさの度合いを、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質に応じた度合いに設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記設定手段は、前記受信手段によって受信された全ての前記測位用信号の信号品質が閾値以下の場合に、前記表示画面の明るさの度合いを、前記信号品質に応じた度合いに設定することを特徴とする請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記設定手段は、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質が直前に受信された前記測位用信号の信号品質より上昇している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の信号品質が直前に受信された前記測位用信号の信号品質より下降している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記設定手段は、前記表示画面の明るさの度合いを、前記受信手段により受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数に応じた度合いに設定することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記設定手段は、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数より増加している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星の数より減少している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させることを特徴とする請求項6に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記受信手段によって受信された前記測位用信号に基づいて、該測位用信号の送信元の人工衛星の位置を検出する人工衛星位置検出手段を有し、
前記設定手段は、前記人工衛星位置検出手段により検出された人工衛星の位置に基づいて、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数より増加している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを増加させ、前記受信手段によって受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数が、直前に受信された前記測位用信号の送信元の人工衛星のうち、前記画像表示装置の進行方向前方の所定領域に位置する人工衛星の数より減少している場合に、前記表示画面の明るさの度合いを減少させることを特徴とする請求項7に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記受信手段によって受信された前記測位用信号に基づいて、該測位用信号の送信元の人工衛星の位置を検出する人工衛星位置検出手段を有し、
前記設定手段は、前記表示画面の明るさの度合いを、前記人工衛星位置検出手段により検出された人工衛星の位置に応じた度合いに設定することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記設定手段は、前記人工衛星位置検出手段により位置が検出された人工衛星のうち、天頂を中心とする第1の所定領域に位置する人工衛星が存在せず、且つ、前記第1の所定領域以外の第2の所定領域に位置する人工衛星が存在する場合に、前記表示画面の明るさの度合いを所定値とすることを特徴とする請求項9に記載の画像表示装置。
【請求項11】
前記設定手段は、前記人工衛星位置検出手段により位置が検出された人工衛星のうち、天頂を中心とする第1の所定領域に位置する人工衛星が存在し、且つ、前記第1の所定領域以外の領域のうち所定方向の第3の所定領域にのみ位置する人工衛星が存在する場合に、前記表示画面の明るさの度合いを所定値とすることを特徴とする請求項9又は10に記載の画像表示装置。
【請求項12】
前記表示画面の明るさの度合いは、前記表示画面の輝度及び前記表示画面に表示される画像の明度のいずれかであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の画像表示装置。
【請求項13】
人工衛星からの測位用信号を受信する受信ステップと、
前記受信ステップによる測位用信号の受信状態に基づいて、表示画面の明るさの度合いを設定する設定ステップとを有することを特徴とする画像表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【公開番号】特開2008−287182(P2008−287182A)
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−134575(P2007−134575)
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月21日(2007.5.21)
【出願人】(000101732)アルパイン株式会社 (2,424)
【Fターム(参考)】
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