説明

画像表示装置

【課題】画像表示装置において、コンパクト性と、大画面表示による表示情報量や映像表現の豊かさを両立させる。
【解決手段】画像表示装置1は、4枚のパネル11,12,13,14を有している。各表示領域110,120,130,140は薄型ディスプレイパネルによって構成されている。各パネル11,12,13,14は、表示領域110,120,130,140を同じ向きを向けて配置され、パネル11とパネル12はヒンジ21を介して、パネル11とパネル13はヒンジ22を介して、パネル13とパネル14はヒンジ23を介して、それぞれ折りたたみ自在に結合されているが、パネル12とパネル14の隣接する辺(辺12bと辺14b)どうしは、結合されずに切り離されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像表示装置においては、軽量、薄型で、効率よく可視光を発光できる発光デバイスを実現することが要求されている。一方、画像表示装置においては、基本的に画面サイズが大きいほど表示できる情報量が多くなり、優れた品位で画像表示できるので、大きな画面サイズを表示することも要求される。
すなわち、軽量、薄型で、小サイズにして携帯することができ、且つ大画面で表示できる画像表示装置が要求されている。
【0003】
そして、これらの要求を満足させることを目指して、新しい画像表示装置の開発がすすめられている。
例えば、現在、市場においてよく見られるネットブック型コンピュータは、寸法がノートブック型パソコンより一回り小さく、携帯上の利便性は備えているが、それでも携帯に際しては大きすぎて不便な場合がある。
【0004】
コンパクト性と、表示情報量や映像表現の豊かさを両立させることを考慮して、例えば特許文献1には、画像表示領域を備えた複数の筐体をヒンジで回動可能に結合し、折りたたみ可能とした携帯電話機も開示されている。このように折りたたみ可能な構造とすることによって、従来の携帯電話器と同一の筐体容積を維持しながら、複数の画面でより大きい画像表示をすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−182289号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記のような画像表示装置において、コンパクト性と表示情報量や映像表現の豊かさの両立をさらに高める要求がある。また、1つの画像表示装置で複数の人が同時に画像を見るといった要求など、多様な要求に対応することも望まれている。
しかし、そのような要求に十分対応できるものを提供することはなかなか難しい。
本発明は、このような背景のもとになされたものであって、コンパクト性と、大画面表示による表示情報量や映像表現の豊かさを両立させた画像表示装置を提供すること、並びに、1つの画像表示装置で複数の人が同時に画像を見るのに適した画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明にかかる画像表示装置は、隣接する2辺を外周縁の一部に有し、片方の主面に表示領域を有した4枚のパネルと、それらを連結する3つのヒンジからなり、4枚のパネルのうち第1パネルと第2パネルは、第1パネルの1辺と第2パネルの1辺とを第1ヒンジによって折りたたみ自在に結合され、第1パネルと第3パネルとは、第1パネルの前記1辺に隣接する隣辺と、第3パネルの1辺とを第2ヒンジによって折りたたみ自在に結合され、第3パネルと第4パネルとは、第3パネルの前記1辺に隣接する隣辺と、第4パネルの1辺とを第3ヒンジによって折りたたみ自在に結合され、第2パネルと第4パネルとは、結合されていない。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、コンパクト性と、大画面表示による表示情報量や映像表現の豊かさを両立させた画像表示装置を提供することができる。
また、1つの画像表示装置で複数の人が同時に画像を見るのに適した画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置の態様の一例を概略的に示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置の構成を概略的に示す図である。
【図3】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置における一画面分の画像データを、4つの領域に相当する画像データに分割した状態を模式的に示す図である。
【図4】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置の態様の一例を概略的に示す斜視図である。
【図5】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置の態様の一例を概略的に示す斜視図である。
【図6】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置の態様の一例を概略的に示す斜視図である。
【図7】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置の態様の一例を概略的に示す斜視図である。
【図8】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置の態様の一例を概略的に示す側面図である。
【図9】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置の態様の一例を概略的に示す部分斜視図である。
【図10】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置の態様の一例を概略的に示す斜視図である。
【図11】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置の態様の一例を概略的に示す斜視図である。
【図12】本発明の一実施の形態にかかる画像表示装置の態様の一例を概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の一態様にかかる画像表示装置は、隣接する2辺を外周縁の一部に有し、片方の主面に表示領域を有した4枚のパネルと、それらを連結する3つのヒンジで構成し、4枚のパネルのうち第1パネルと第2パネルは、第1パネルの1辺と第2パネルの1辺とを第1ヒンジによって折りたたみ自在に結合し、第1パネルと第3パネルとは、第1パネルの前記1辺に隣接する隣辺と、第3パネルの1辺とを第2ヒンジによって折りたたみ自在に結合し、第3パネルと第4パネルとは、第3パネルの1辺に隣接する隣辺と、第4パネルの1辺とを第3ヒンジによって折りたたみ自在に結合し、第2パネルと第4パネルとは、結合していない。
【0011】
この画像表示装置においては、4枚のパネルの表示領域を一平面に沿って展開して、全体で1画面を形成することによって大画面で画像表示でき、表示情報量や映像表現の豊かさを得ることができる。一方、携帯時には、第1ヒンジを折り畳んで第1パネルと第2パネルを重ね、また第3ヒンジを折り畳んで第3パネルと第4パネルを重ね、さらに、第2ヒンジを折り畳むことによって、4枚のパネルを重ねて、コンパクトなサイズにすることができる。
【0012】
従って、コンパクト性と、大画面表示による表示情報量や映像表現の豊かさを両立させることができる。
また、上記態様の画像表示装置において、第1ヒンジを、第1パネルと第2パネルとが両表示領域を対向させて折り畳まれた状態と、V字状に折曲した状態との範囲で折りたたみ自在にとし、第3ヒンジは、第3パネルと第4パネルとが両表示領域を対向させて折り畳まれた状態と、第3パネルと第4パネルとがV字状に折曲した状態との範囲で折りたたみ自在にとすれば、第1パネルと第2パネルの両表示領域が外側になるように第1ヒンジを開き、第3パネルと第4パネルの両表示領域が外側になるよう第3ヒンジを開き、第1パネルと第2パネルは、その両表示領域が1平面上に開かれた状態となるように第2ヒンジを開いた状態にして、第1パネルの表示領域と第3パネルの表示領域とで画像表示し、その反対側にも、第2パネルの表示領域と第4パネルの表示領域とで画像表示することができる。
【0013】
このように、一方側とその反対側とにそれぞれ画像表示できるので、複数の人が同時に別の方向から画像をみるのに適している。
ここで、上記態様の画像表示装置において、第1ヒンジが、第1パネルと第2パネルとを、第1パネルにおける1辺と直交する軸に対して回動自在に結合すれば、4枚のパネルを重ねて折りたたんだ状態で、第2パネルの表示領域を外に向けて当該表示領域で画像表示することができる。
【0014】
また、第3ヒンジが、第3パネルと第4パネルとを、第3パネルにおける1辺と直交する軸に対して回転可能に結合すれば、4枚のパネルを重ねて折り畳んだ状態で、第4パネルの表示領域を外に向けて当該表示領域で画像表示することができる。
また、第2ヒンジが、第1パネルと第3パネルとを、第1パネルにおける隣辺と直交する軸に対して回動自在に結合してもよい。
【0015】
ここで、上記態様の画像表示装置において、第1パネルと第2パネル、及び/または、第1パネルと第3パネル、及び/または、第3パネルと第4パネル、が、任意の角度のV字状に折曲した状態を維持できるように、形状保持機構を設ければ、上記の状態を保持しやすくなるので好ましい。
以下、本発明の実施形態について、実施の形態1〜3で例示するが、本発明はこれら実施の形態に限定されるものではない。
【0016】
[実施の形態1]
(画像表示装置の構成)
図1は、実施の形態1にかかる画像表示装置1の外観を示す図である。
図2は、この画像表示装置1の構成を示す図である。
この画像表示装置1は、メモリに記憶されている画像を表示するタブレット型の画像表示装置である。
【0017】
図1,2に示すように、画像表示装置1は、4枚の板状のパネル11,12,13,14を有している。各表示領域110,120,130,140は薄型ディスプレイパネル(例えばLCDパネル、ELパネル、電子ペーパ)によって構成されている。
パネル11は、互いに隣接して直交する2辺11a,11bを外周縁の一部に有し、パネル12も、互いに隣接して直交する2辺12a,12bを外周縁の一部に有し、パネル13も、互いに隣接して直交する2辺13a,13bを外周縁の一部有し、パネル14も互いに隣接して直交する2辺14a,14bを外周縁の一部有している。そして、各パネル11,12,13,14の一方の表面に、表示領域110,120,130,140を備えている。
【0018】
具体的には、図1に示すように、4枚のパネル11,12,13,14は、互いに同じサイズの長方形状であって、各パネル11,12,13,14において辺11a,12a,13b,14bよりも、辺11b,12b,13b,14bが長く設定されている。また、4つの表示領域110,120,130,140も互いに同等サイズの長方形状である。
【0019】
これら各パネル11,12,13,14は、表示領域110,120,130,140を同じ向きを向けて配置された状態で、パネル11とパネル12はヒンジ21を介して、パネル11とパネル13はヒンジ22を介して、パネル13とパネル14はヒンジ23を介して、それぞれ折りたたみ自在(回動自在)に結合されているが、パネル12とパネル14の隣接する辺(辺12bと辺14b)とは、結合されず、互いに切り離されている。
【0020】
ヒンジ21,22,23としては、市販の携帯電器話用あるいはノートパソコン用のヒンジを用いることができる。特に、角度保持機能付のヒンジ、例えば携帯電器話用あるいはノートパソコン用のチルトヒンジを用いることが好ましい。
パネル11とパネル12とは、パネル11の辺11aとパネル12の辺12aとが近接して並行する状態で、ヒンジ21を介して折りたたみ自在に結合されている。
【0021】
このヒンジ21は、開き角度が例えば0°から、図5に示す開き角度Θ2までの範囲で折りたたみ自在である。
そして、ヒンジ21を軸にして回動させることによって、パネル11とパネル12とは、表示領域110,120同士が対向する折り畳み状態、表示領域110,120が一平面に沿って展開した状態、表示領域110と表示領域120を外側にしてV字状に折曲した状態に変更することができる。
【0022】
また、パネル11とパネル13とは、パネル11における上記辺11aに隣接する辺11bと、パネル13の辺13aとが隣接して並行する状態で、ヒンジ22を介して折りたたみ自在に結合されている。
このヒンジ22は、開き角度が例えば180°(表示領域110,130が一平面に沿って展開した状態)から、図7(b),図8(a)に示す開き角度が例えば360°(表示領域110と表示領域130が外向きでパネル11,13が重なった状態)までの範囲を回動可能である。
【0023】
そして、パネル11とパネル13とは、ヒンジ22を軸にして回動することによって、表示領域110,130が一平面に沿って展開した状態、表示領域110と表示領域130が外向きにV字状に折曲した状態に変更することができる。
また、パネル13における上記辺13aに隣接する辺13bと、パネル14の辺14aとが近接して並行する状態で、パネル13とパネル14とは、ヒンジ23を介して折りたたみ自在に結合されている。
【0024】
このヒンジ23も、ヒンジ21と同様に、開き角度が例えば0°から、図5に示す開き角度Θ2までの範囲を回動可能である。
そして、ヒンジ23を軸にして回動することによって、パネル13とパネル14とは、表示領域130,140同士が対向する折り畳み状態、表示領域130,140が一平面に沿って展開した状態、表示領域130と表示領域140が外向きにV字状に折曲された状態に変更することができる。
【0025】
このように、各パネル11,12,13,14が、ヒンジ21〜23で結合されることによって、画像表示装置1は、図1、4〜7の状態をとることができる。
図1の状態では、画像表示装置1は、各ヒンジ21〜23の開き角度が180°の状態となって、パネル11〜14が一平面に沿って展開されており、この状態で画像表示装置1全体が長方形状となる。
【0026】
図4の状態では、ヒンジ22の開き角度が例えばΘ1(ただし、180°<Θ1<360°)であって、パネル11とパネル13とが外向きに折り曲げられ、パネル13とパネル14とは一平面に沿って展開し、パネル11とパネル12とが別の平面に沿って展開した状態となっている。この状態では、画像表示装置1は、ヒンジ22を稜線として山形となるので、図4に示すように、画像表示装置1は、ヒンジ22を上方に向けて、机の上面など載置面の上に立てることができる。
【0027】
このとき、表示領域130,140が一方側(図4で前方側)を向き、表示領域110,120は他方側(図4で後方側)を向くので、この2方向から表示領域130,140と表示領域110,120とを見ることができる。
図5の状態では、ヒンジ21,23の開き角度が共に例えばΘ2(180°<Θ2<360°)で、パネル11とパネル12とが外向きに折り曲げられ、パネル13とパネル14も外向きに折り曲げられた状態である。この状態では、画像表示装置1は、ヒンジ21,23を稜線として山形となるので、図5に示すように、画像表示装置1はヒンジ21,23を上方に向けて、机の上面など載置面の上に立てることができる。
【0028】
このとき、表示領域110,130が一方側(図5で前方側)を向き、表示領域120,140は他方側(図6で後方側)を向くので、この2方向から表示領域110,130と表示領域120,140とを見ることができる。
また、図6(a)のように、パネル11とパネル12とパネル13とが一平面に沿って開き、パネル13とパネル14とが外向きに折り曲げられているときにも、画像表示装置1は、ヒンジ23を稜線とする山形の姿勢で立てることができる。
【0029】
また、図6(b)のように、パネル11とパネル12とが折り畳まれ、パネル13とパネル14とが外向きに折り曲げられているときにも、画像表示装置1は、ヒンジ21,23を稜線とする山形の姿勢で立てることができる。
また、ヒンジ21〜23を回動させることによって、図7(a),図7(b)に示すように、パネル11〜14を折り畳むこともできる。
【0030】
なお、角度Θ1,Θ2は、画像表示装置1を安定して立てることができるように、適宜設定すればよい。また、各ヒンジ21〜23に開き角度を保持する保持機構を設けておけば、画像表示装置1を、図1、4〜7の各状態で安定してその姿勢を維持することができ、好ましい。
(画像表示装置1の駆動部)
図2に示すように、画像表示装置1は、全体の動作を制御する制御部101と、表示領域110〜140で表示する1画面分の画像データを順次メモリから読み出して送り出す画像処理部102と、操作者が入力指示するための操作部103と、各表示領域110,120,130,140に画像を表示するための駆動を行う表示駆動部111〜114を備えている。制御部101、画像処理部102及び操作部103はパネル11〜14のいずれに設けてもよいが、ここでは、制御部101、画像処理部102及び操作部103をパネル11に設けることとする。
【0031】
また、画像表示装置1には、画像処理部102から制御部101に到る配線104、操作部103から制御部101に到る配線105、制御部101から表示駆動部111に到る配線106、制御部101からヒンジ21を経由して表示駆動部112に到る配線107、制御部101からヒンジ22を経由して表示駆動部113に到る配線108、制御部101からヒンジ22及びヒンジ23を経由して表示駆動部114に到る配線109などが配設されている。
【0032】
なお、配線104〜109には、フレキシブルなプリント配線を用いることが好ましい。
また、操作部103は、後述する複数の表示モードの中から、どの表示モードで画像表示するかを操作者が選択指示する切り替え手段(スイッチ)である。
なお、図2においては操作部103は、押しボタン型のスイッチを例に示したが、これに限るものではなく、例えば画面上で選択を行うタッチパネル式などであっても構わないのは当然である。
【0033】
この操作部103は、例えば、第1表示モード(4表示領域・横表示),第2表示モード(2・2表示領域・横表示),第3表示モード(2・2表示領域・縦表示),第4表示モード(3・1表示領域・縦表示)、第5表示モード(1表示領域・縦表示)の内のいずれの表示モードで画像表示するかを操作者が入力できるようになっている。
上記の「横表示」は、長方形状の画像表示領域における長辺が横方向、短辺が縦方向となる表示方式であり、「縦表示」は、短辺が横方向、長辺が縦方向となる表示方式である。
【0034】
(画像表示装置1の画像表示動作)
画像処理部102は、表示しようとする1画面分の画像データを、制御部101に順次出力する。
制御部101は、操作部103に入力された表示モードに基づいて、画像処理部102から送られてくる画像データを変換して、各表示駆動部111〜114に送る。
【0035】
各表示駆動部111〜114は、制御部101から送られてくる画像データを、各表示領域110〜140に表示する。
制御部101から各表示駆動部111〜114に送られる画像データは、縦表示用の画像データ、あるいは、横表示用の画像データであり、各表示駆動部111〜114は、縦表示用の画像データが送られてきたときには、各表示領域110〜140において縦長画面で画像表示を行い、横表示用の画像データが送られてきたときには、各表示領域110〜140において横長画面で画像表示を行う。
【0036】
なお、横表示する際に画像の向きが2種類あるが、図1に示すように、パネル11,12において辺11b,12bが下側となる向き、パネル13,14において辺13a、14aが上側となる向きで横表示するのを正向きの横表示とし、一方、図1とは上下反転させた向き、すなわち、パネル11,12において辺11b,12bが上側となる向き、パネル13、14において辺13a,14aが下側となる向きで横表示するのを逆向きの横表示とする。そして、画像データもそれに対応して、正向きの横表示用の画像データと、逆向きの横表示用の画像データがある。
【0037】
同様に、縦表示する際にも画像の向きが2種類あり、パネル11,13において辺11a,13bが下側となる向き、パネル12,14において辺12a,14aが上側となる向きで縦表示するのを正向きの横表示とし、一方、パネル11,13において辺11a,13bが上側となる向き、パネル12,14において辺12a,14aが下側となる向きで縦表示するのを逆向きの縦表示とする。そして、縦表示用の画像データにも、正向きの縦表示用の画像データと、逆向きの縦表示用の画像データがある。
【0038】
(画像表示装置1の状態と表示モードの選択)
画像表示装置1は、ヒンジ21〜23の開き角度を変えることによって、図1,4,5,6(a),6(b),7(a),7(b)の各状態に変更することができる。またヒンジ21〜23に、開き角度を保持する保持機構を設けておくことによって、画像表示装置1を、その各状態で安定して保持することができる。
【0039】
また操作者は、パネル11,12,13,14の状態に応じて、以下のように操作部103で表示モードの選択を行う。
図1の状態では、4つの表示領域110〜140全体が長方形状の表示領域となるので、操作者は第1表示モードを選択し、4つの表示領域110〜140全体で1枚の画像を表示する。
【0040】
図4の状態のときは、操作者は第2表示モードを選択して、一方の表示領域130,140と他方の表示領域110,120に、それぞれ横表示で画像表示を行う。
図5の状態のときは、操作者は第3表示モードを選択する。
図6(a)の状態のときは、操作者は第4表示モードを選択する。
図6(b)の状態のときは、操作者は第5表示モードを選択する。
【0041】
(各表示モードにおける制御部101の動作)
操作部103に指示された各表示モードに基づいて、制御部101が画像データを変換して各表示駆動部111〜114に送る方法について例を示す。
図3は、1画面分の画像データを、4つの領域(第1領域〜第4領域)に相当する画像データに分割した状態を示す図である。ここでは、一例として、第1領域の画像データは文字「A」、第2領域の画像データは文字「B」、第3領域の画像データは文字「C」、第4領域の画像データは文字「D」とする。
【0042】
表1は、第1〜第5表示モードのときに、制御部101が行う動作を示した表である。
【0043】
【表1】

第1表示モード(4領域・横表示)のとき:
操作者が第1表示モードを選択すると、この第1表示モードでは、制御部101は、画像処理部102からの1画面分の画像データを、第1領域,第3領域,第2領域,第4領域に4分割し、正向きの横表示用の画像データとして、表示駆動部111〜114に分けて送る。
【0044】
それによって、図1に示すように、4つの表示領域110〜140全体で1画面分の画像が横表示で表示される。
このように、図1に示す4つの表示領域110〜140が展開された状態で1画面分の画像表示を大画面でなることができる。
第2表示モード(2・2領域・横表示)のとき:
図4のように、パネル11とパネル13とが外向きに折り曲げられ、パネル12とパネル14とが外向きに折り曲げられ、パネル13とパネル14とが一平面に沿って開き、パネル11とパネル12とが一平面に沿って開いている状態では、操作者は第2表示モードを選択する。
【0045】
この第2表示モードのときには、画像処理部102が生成した1画面分の画像データを、(第1領域+第3領域)と(第2領域+第4領域)の2つに分割し、(第1領域+第3領域)の画像データを、表示駆動部113に正向き横表示用で送る。また、(第2領域+第4領域)の画像データを、表示駆動部114に正向きの横表示で送る。
それによって、図4に示すように、表示領域130には(第1領域+第3領域)の画像が、表示領域140には(第2領域+第4領域)の画像が正向きの横表示で表示されるので、表示領域130,140を合わせて1画面分の画像が正向きの横表示で表示される。
【0046】
同様に、表示領域120には(第1領域+第3領域)の画像データが逆向きの横表示用で送られ、表示領域110には(第2領域+第4領域)の画像データが逆向きの横表示用で送られ、表示領域120、110でそれが表示されるので、表示領域120,110を合わせて1画面分の画像が逆向きの横表示で表示される。
このように、表示領域130,140と、表示領域120,110とに、それぞれ1画面分の画像が表示されるので、2方向からそれぞれ画像を見ることができる。
【0047】
なお、表示領域130,140に表示される画像と、表示領域120,110に表示される画像は、向きが逆であるが、図4のように、ヒンジ22を稜線にして山形に折れ曲がっているので、2つの画像は上下の向きが合って表示される。
第3表示モード(2・2領域・縦表示)のとき:
図5のように、パネル11とパネル12とが外向きに折り曲げられ、パネル13とパネル14も外向きに折り曲げられた状態では、第3表示モードが選択される。
【0048】
この第3表示モードでは、制御部101は、画像処理部102が生成した1画面分の画像データを、(第1領域+第3領域)と(第2領域+第4領域)の2つに分割し、(第1領域+第3領域)の画像データを、表示駆動部111に正向きの縦表示用で送り、(第2領域+第4領域)の画像データを、表示駆動部113に正向きの縦表示用で送る。
それによって、図5に示すように、表示領域110には(第1領域+第3領域)の画像が、表示領域130には(第2領域+第4領域)の画像が正向きの縦表示モードで表示され、表示領域110,130合わせて1画面分の画像が縦表示で表示される。
【0049】
同様に制御部101は、(第1領域+第3領域)の画像データを、表示駆動部114に逆向きの縦表示用で送り、(第2領域+第4領域)の画像データを、表示駆動部112に逆向きの縦表示用で送る。
それによって、2つの表示領域140,120でも、(第1領域+第3領域)の画像及び第2領域+第4領域)の画像が逆向きの縦表示で表示され、合わせて1画面分の画像が逆向きの縦表示で表示される。
【0050】
この第3表示モードでも、表示領域110,130と、反対側の表示領域140,120とに、それぞれ1画面分の画像が表示されるので、2方向からそれぞれ画像を見ることができる。
なお、表示領域110,130に表示される画像と、表示領域140,120に表示される画像は、向きが逆であるが、図5のように、ヒンジ21,23を稜線にして山形に折れ曲がっているので、2つの画像は上下の向きが合って表示される。
【0051】
第4表示モード(3・1領域・縦表示):
図6(a)のように、パネル11とパネル12とパネル13とが一平面に沿って展開し、パネル13とパネル14とが外向きに折り曲げられているときには、第4表示モードが選択される。
この第4表示モードでは、制御部101は、画像処理部102が生成した1画面分の画像データを、(第1領域+第3領域)と(第2領域+第4領域)の2つに分割し、(第1領域+第3領域)の画像データを表示駆動部111に、(第2領域+第4領域)の画像データを表示駆動部113に正向きの縦表示用で送る。
【0052】
また制御部101は、表示駆動部112に別の画像データ(例えば、風景の画像データ)を正向きの縦表示用で送る。
更に制御部101は、画像処理部102が生成した1画面分の画像データを、表示駆動部114に逆向きの縦表示用で送る。
それによって、図6(a)に示すように表示領域110で(第1領域+第3領域)の画像が正向きの縦表示で表示され、表示領域130で(第2領域+第4領域)の画像が正向きの縦表示で表示され、表示領域110、130を合わせて1画面分の画像が正向きの縦表示で表示される。
【0053】
また、表示領域120には上記別の画像データが正向きの縦表示で表示される。
一方、表示領域140には、1画面分の画像が逆向きの縦表示で表示される。
このように4表示モードでは、表示領域110,130と、反対側の表示領域140とに、それぞれ1画面分の画像が表示されるので、2方向から画像を見ることができる。
なお、表示領域110,130に表示される画像と、表示領域140に表示される画像は、向きが逆であるが、図6のように、パネル13とパネル14はヒンジ23を稜線にして山形に折れ曲がっているので、2つの画像は上下の向きが合って表示される。
【0054】
第5表示モード(1領域・縦表示):
図6(b)のように、パネル11とパネル12とが折り畳まれ、パネル13とパネル14とが外向きに折り曲げられているときには、第5表示モードが選択される。
この第5表示モードでは、制御部101は、画像処理部102が生成した1画面分の画像データを、表示駆動部113に正向きの縦表示用で、表示駆動部114に逆向きの縦表示用で送る。
【0055】
それによって、図6(b)に示すように、表示領域130には1画面分の画像が正向きの縦表示で表示され、表示領域140にも同じ1画面分の画像が逆向きの縦表示で表示される。そして、この2つの画像は上下の向きが合って表示される。
(画像表示装置1を折り畳む動作)
図6(a)のように画像表示装置1を使用している状態から折り畳む場合、例えば、白抜矢印aのように、パネル11とパネル12を折り畳むことによって、図6(b)の状態となる。次に、図6(b)の状態で白抜矢印bに示すように、パネル13とパネル14を折り畳むことによって図7(a)の状態となる。次に、図7(a)の状態で白抜矢印cに示すように、ヒンジ22を回動させて、パネル11,12とパネル13,14を折り畳むことによって、図7(b),図8(a)に示す状態となる。
【0056】
この状態では、ヒンジ21及びヒンジ23の開き角度は0°で、パネル11とパネル12、及びパネル13とパネル14が折り畳まれ、ヒンジ22の開き角度は360°で、パネル11とパネル13も折り畳まれている。
このように画像表示装置1を折り畳むことによって、4枚のパネル11〜14が重なってコンパクトサイズになっているので、画像表示装置1を容易に携帯できる。
【0057】
(画像表示装置1による効果)
画像表示装置1においては、3つのヒンジを開いて4枚のパネルの表示領域全体で1画面を形成することによって、大画面で画像表示でき、表示情報量や映像表現の豊かさを得ることができ、一方、携帯時には、4枚のパネルを重ねて、コンパクトなサイズにすることができる。
【0058】
また、画像表示装置1においては、上記の第1〜第3表示モードにおいて、一方側とその反対側とに、それぞれ画像表示することができ、2人が同時に別の方向から各画像を見ることができる。
なお、画像表示装置1が上記の図1、4〜7に示す姿勢をとる上で、パネル12とパネル14とが結合されず、隣接する辺(辺12bと辺14b)どうしが互いに切り離されて自由端となっていることが必要である。
【0059】
また、画像表示装置1においては、ヒンジ21〜23に開き角度を保持する保持機構が設けられることで、画像表示装置1は各状態における姿勢を保持することができる。
[実施の形態2]
(画像表示装置の構成)
本実施の形態にかかる画像表示装置は、実施の形態1で説明した画像表示装置1と同様の構成であるが、ヒンジ21に回転2軸ヒンジが用いられる点が異なっている。すなわち、ヒンジ21に回転2軸ヒンジを用いることによって、パネル12は、回転軸Xを中心に回転可能であり、且つX軸と直交する回転軸Yを中心にしても回転可能な状態で、パネル11に結合されている。
【0060】
図9は、実施の形態2にかかる画像表示装置において、ヒンジ21及びその周辺の内部を透視した斜視図である。
当図を参照しながら、このヒンジ21の構成や機能について説明する。
ヒンジ21に用いられている回転2軸ヒンジ200は、パネル11に対して固定された一対の支持軸201,202と、当該支持軸201,202に対して、回転軸Xの周りに回転可能に支持された支持体210と、当該支持体210に対して、回転軸Yの周りに回転可能に支持された支持体220とからなり、支持体220はパネル12に固定されている。
【0061】
回転軸Xはパネル11の辺11a及びパネル12の辺12aと平行であり、回転軸Yはこの回転軸Xと直交している。
回転2軸ヒンジ200を構成する支持軸201,支持体210、支持体220は、内部に中空部が形成され、配線107はこの中空部を通って、パネル11からパネル12にまたがって配設されている。
【0062】
なお、回転2軸ヒンジについては、公知文献(例えば、特開平2010−62656号公報、特開平2010−242976号公報)などにも開示されている。
また、回転2軸ヒンジは、携帯電話器用やパソコン用などの用途のものが市販されているので、それら市販品をヒンジ21に用いることもできる。
(実施の形態2にかかる画像表示装置による効果)
この画像表示装置においては、上記実施の形態1の画像表示装置1と同様に、図1、4〜6に示す各状態において、第1〜第5表示モードで表示を行うことができ、また図7のように折り畳むこともできるが、それに加えて、図6(a)と同じ図10(a)に示すように、パネル11とパネル12とパネル13とが一平面に沿って開いた状態において、パネル12を2軸回転して折り畳むことができる。すなわち、白抜矢印eのようにパネル12をY軸を中心に180°回転してから、白抜矢印dに示すようにパネル12をX軸を中心に回転して、パネル11とパネル12を折り畳むことができる。
【0063】
それによって、図10(b)に示すように、表示領域120が外側に向いた状態でパネル11とパネル12が折り畳まれる。
この図10(b)の状態においては、画像表示装置の一方側(図面の手前側)に表示領域120と表示領域130とが並び、反対側(図面の背面側)に、パネル14の表示領域140が臨んでいる。
【0064】
従って、この状態では、上記第1〜第5表示モードとは別の表示モードで、図10(b)に示すように、一方側(手前側)には、表示領域120に第1領域と第3領域の画像を逆向きで縦表示すると共に、表示領域130に第2領域と第4領域の画像を正向きで縦表示することによって、表示領域120,130を合わせて1画面分の画像を表示することができる。
【0065】
一方、反対側(背面側)には、表示領域140に1画面分の画像を逆向きに縦表示することができる。
次に、図10(b)の状態から、白抜矢印fで示すようにパネル14とパネル13とを折り畳むと、表示領域130,140は対向して閉じられるが、図11(a)に示すように表示領域120は外側に露出されている。
【0066】
従って、この状態において、図11(a)に示すように、表示領域120に1画面分の画像を表示することができる。
次に、図11(a)の状態で、白抜矢印gで示すように、ヒンジ22を回動させてパネル11,12とパネル13,14を折り畳むことによって、図11(b),図8(b)に示す状態となる。
【0067】
このように画像表示装置1を折り畳むことによって、4枚のパネル11〜14が重なってサイズがコンパクトになる点は実施の形態1と同様であるが、表示領域120が外側に向いているので、この表示領域120に1画面分の画像を表示させることもできる。
[実施の形態3]
本実施の形態にかかる画像表示装置は、実施の形態2で説明した画像表示装置と同様の構成であるが、ヒンジ21だけでなく、ヒンジ23にも回転2軸ヒンジが用いられている点が異なっている。
【0068】
本実施形態の画像表示装置においては、実施の形態2の画像表示装置と同様、状態に応じた表示モードで表示を行うことができ、折り畳むこともできるが、それに加えて、図10(b)の状態からパネル13とパネル14を折り畳むときに、パネル14を2軸回転して折り畳むことができる。
それによって、表示領域120と共に表示領域140も外側に向いた状態でパネル13とパネル14が折り畳まれる。従って、その状態で、表示領域120と表示領域140とで合わせて1画面の画像を表示することもできる。
【0069】
また、ヒンジ22を回動させてパネル11,12とパネル13,14を折り畳むことによって、図8(c)に示す状態となる。
形態1,2と同様であるが、表示領域120と表示領域140が反対向きで外側に露出されているので、さらに別の表示モードで、一方の表示領域120に1画面分の画像を表示させ、反対側の表示領域140にも1画面分の画像を表示させることができる。
【0070】
(実施の形態1〜3の変形例)
(1)実施形態1〜3の画像表示装置において、パネル11とパネル12をヒンジ21で結合し、パネル11とパネル13をヒンジ22で結合し、パネル13とパネル14をヒンジ23で結合して、パネル12とパネル14を結合させずに互いに隣接する辺12bと辺14b切り離して自由端としたが、特にこれに限るものではなく、パネル11とパネル12との間、あるいは、パネル11とパネル13との間、あるいは、パネル13とパネル14の間のいずれか一つを結合させずに切り離した構造であっても良い。
【0071】
(2)実施形態1〜3の画像表示装置においては、4つの表示領域を開いた状態で、操作者が第1表示モードを選択したときに、各表示領域110〜140で横表示を行うようにしたが、第1表示モードが選択されたときに、各表示領域110〜140で縦表示を行うようにしてもよい。
あるいは、4つの表示領域全体で1画面を形成した状態において、操作者が、各表示領域で110〜140で横表示を行うモード及び縦表示を行うモードのいずれかを選択するようにしてもよい。
【0072】
(3)実施形態1〜3の画像表示装置においては、第1表示モード(4表示領域・横表示)、第2表示モード(2・2表示領域・横表示)、第3表示モード(2・2表示領域・縦表示)、第4表示モード(3・1表示領域・縦表示)、第5表示モード(1表示領域・縦表示)を例として説明したが、特にこれに限るものではない。
例えば、4つの表示領域を開いた状態で、その内の1つあるいは2つに1画面分の画像を表示してもよい。あるいは、4つの表示領域で2画面以上を表示してもよい。
【0073】
さらに例えば、一画面分の画像の表示を、表示領域の全領域を用いずに行うというものであっても良いし、また逆に、1表示領域内に複数の画像を表示するといったものであっても良い。
具体的には、図12(a)に示すように、4つの表示領域100a〜100dを開いた状態とし、1画面分の画像151を、表示領域100a,100bの全領域、および表示領域100c,100dの一部領域を用いて表示するといった表示態様などを挙げることができる。
【0074】
さらに例えば、表示領域100c、100dにおける画像151を表示していない領域に、他の画像152,153を表示するといった表示態様も挙げることができる。
また、画像の表示にあたっては、4つの画像表示領域のうちのいくつかが、例えば非点灯状態や非画像表示状態であるといった、その画像の表示に無関係な状態となっているようなものであっても良い。
【0075】
(4)実施形態1〜3の画像表示装置においては、各パネル11,12,13,14において辺11a,12a,13b,14bよりも、辺11b,12b,13b,14bが長く設定されていたが、逆に、辺11a,12a,13b,14bよりも、辺11b,12b,13b,14bが短く設定されていても、同様に実施することができる。
また、各パネル11,12,13,14は正方形状であっても同様に実施することができる。
【0076】
また上記画像表示装置においては、4枚のパネル11,12,13,14のサイズを同等としたが、4枚のパネル11,12,13,14のサイズが異なっていてもよい。
例えば、辺11b及び辺13aの長さと比べて、辺12b及び辺14bの長さが長くてもよいし逆に短くてもよい。また、辺11a及び辺12aの長さと比べて、辺13b及び辺14aの長さが長くてもよいし逆に短くてもよい。
【0077】
また、4枚のパネルの形状は特に矩形形状に限るものではなく、例えば、図12(b)に示すように、4枚の各パネル211〜214の形状が楕円形状であって、このパネル211〜214をヒンジ221〜223で連結しても良い。
(5)実施形態1〜3の画像表示装置において、第2〜第4表示モードにおいて、一方の側の画面と反対側の表示領域に同じ画像を表示させたが、別々の画像を表示させるようにすることもできる。
【0078】
(6)図4のように、パネル11とパネル13とが外向きに折り曲げられた状態、あるいは、図5のように、パネル11とパネル12とが外向きに折り曲げられ、パネル13とパネル14も外向きに折り曲げられた状態で画像表示する例などを示したが、パネル11〜14を折り曲げて画像表示する形態はこれらに限定されない。
例えば、画像ヒンジ22においてパネル11とパネル13とを内側に折り曲げて、パネル13,14を載置面上に置き、パネル11,12を起立させた状態で画像表示してもよい。
【0079】
あるいは、ヒンジ21においてパネル11とパネル12と内向きに折り曲げ、ヒンジ23においてパネル13とパネル14を内向きに折り曲げて、パネル11,13を水平に置き、パネル12、14を起立させた状態で画像表示してもよい。
(7)さらに、例えば、表示領域130,140にタッチパネルを用いて、パネル11とパネル13とを内側に折り曲げた状態で、パネル13,14を載置面上に置いてその表示領域130,140に正向きの横表示でキーボードを表示するとともに、当該キーボードで操作者が入力できるようにし、パネル11,12を起立させてその表示領域110、120に正向きの横表示で画像表示をしてもよい。
【0080】
(8)図2において、制御部101と表示駆動部111〜114との間を配線106〜110で接続して画像情報を送受信させたが、無線で送信及び受信する手段を設けて、画像情報を無線で送受信するようにしてもよい。
(9)実施形態1〜3の画像表示装置において、表示モードの選択を操作者が操作部103に入力する方で行ったが、画像表示装置に各種センサーを装着して、画像表示装置1の状態を測定し、測定した状態に応じて表示モードを自動的に選択するようにしてもよい。
【0081】
例えば、センサーとして、各ヒンジ21〜23に開き角度を計測する角度センサーを装着する。あるいは各パネル11〜14に、各パネルが縦向きか横向きかを測定する加速度センサーを装着する。あるいは、画像表示装置の外周に位置するパネル11〜14の各辺に、搭置面に近接しているか否かを測定する近接センサーを装着する。あるいは、これらのセンサを組み合わせ装着する。そして、その測定結果に基づいて、画像表示装置1の状態を判断し、測定した状態に応じて表示モードを自動的に選択することもできる。
【0082】
(10)実施の形態2,3において、ヒンジ21、ヒンジ23に回転2軸ヒンジを用いる例を示したが、ヒンジ22に回転2軸ヒンジを用いれもよい。この場合、例えば、パネル11,12の表示領域110,120と、パネル13、14の表示領域130,140とを、互いに反対向きに向けた状態で、4枚のパネル11〜14を一平面に沿って展開することができる。すなわち、4枚のパネル11〜14を広げた状態で、表側の表示領域110,120と、裏側の表示領域130、140とに、それぞれ画像を表示することができる。
【0083】
(11)実施形態1〜3の画像表示装置は、4枚のパネル11〜14を、ヒンジ21〜23で結合して構成したが、さらに、別のパネルをヒンジで結合して、画像表示装置を構成するパネルの枚数を、例えば、8枚、12枚に増やして画像表示装置を構成することもできる。
【産業上の利用可能性】
【0084】
以上のように本発明は、大画面で高品位画質の画像表示を行うことができ且つコンパクトに携帯できる画像表示装置を実現する上で有用な発明である。
【符号の説明】
【0085】
1 画像表示装置
11,12,13,14 パネル
11a,11b〜14a,14b 辺
21,22,23 ヒンジ
101 制御部
102 画像処理部
103 操作部
104〜109 配線
110,120,130,140 表示領域
111〜114 表示駆動部
200 2軸ヒンジ
201 支持軸
210,220 支持体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
隣接する2辺を外周縁の一部に有し、片方の主面に表示領域を有した4枚のパネルと、それらを連結する3つのヒンジからなり、
前記4枚のパネルのうち第1パネルと第2パネルは、第1パネルの1辺と第2パネルの1辺とを第1ヒンジによって折りたたみ自在に結合され、
第1パネルと第3パネルとは、第1パネルの前記1辺に隣接する隣辺と、第3パネルの1辺とを第2ヒンジによって折りたたみ自在に結合され、
第3パネルと第4パネルとは、第3パネルの前記1辺に隣接する隣辺と、第4パネルの1辺とを第3ヒンジによって折りたたみ自在に結合され、
第2パネルと第4パネルとは、結合されていない、
画像表示装置。
【請求項2】
前記第1ヒンジは、第1パネルと第2パネルとを、第1パネルにおける前記1辺と直交する軸に対して回動自在に結合し、かつ折りたたみ自在に結合し、
及び/又は、
前記第2ヒンジは、第1パネルと第3パネルとを、第1パネルにおける前記隣辺と直交する軸に対して回動自在に結合し、かつ折りたたみ自在に結合し、
及び/又は、
前記第3ヒンジは、第3パネルと第4パネルとを、第3パネルにおける前記隣辺と直交する軸に対して回動自在に結合し、かつ折りたたみ自在に結合している
請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記第1パネルと前記第2パネル、
及び/または、
前記第1パネルと前記第3パネル、
及び/または、
前記第3パネルと前記第4パネル、
が、
任意の角度のV字状に折曲した状態を維持できるように、
形状保持機構が備えられた
請求項1または2に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記形状保持機構が、
前記第1ヒンジ、第2ヒンジ、第3ヒンジの少なくともいずれか一つに設けられている
請求項3に記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−25617(P2013−25617A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−160877(P2011−160877)
【出願日】平成23年7月22日(2011.7.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】