説明

画像表示装置

【課題】後処理を含む印刷処理を効率よく実行させることのできる画像表示装置を提供すること。
【解決手段】印刷データ取得部と、後処理を特定する後処理特定部と、印刷データを用いて印刷され、かつ、特定された後処理が施されたとした場合の用紙を示す画像を表示する画像表示部と、用紙における印刷領域であって、印刷データを用いて印刷される部分によって形成される当該用紙の紙面の一部の領域である印刷領域と、用紙における処理対応領域であって、特定された後処理に対応する処理対応領域とに重複が生じるか否かを判断する判断部と、判断部により重複が生じると判断された場合に、重複が生じる旨を示す情報である警告を報知する報知部とを備え、報知部は、印刷領域と処理対応領域との位置関係に応じて、互いに内容の異なる複数の警告のうちのいずれかの警告を報知する画像表示装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷データを用いて生成される、印刷後の紙面イメージであるプレビュー画像を表示する画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、省スペース化を指向して、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ通信機能、およびネットワーク通信機能などを一台で兼ね備えた画像処理装置であるネットワーク複合機(以下、単に「複合機」という。)の普及が進んでいる。
【0003】
このような複合機は、例えば、Local Area Network(LAN)を介して接続されたパーソナルコンピュータ(以下、「PC」という。)等の端末装置から印刷データを受信する。当該複合機は、印刷データに示される文字および図形等を印刷用の紙(以下、「用紙」という。)に印刷し出力することができる。
【0004】
また、このような印刷が複合機で実行される前に、端末装置または複合機において、印刷後の紙面イメージであるプレビュー画像を表示することが一般に行われている。
【0005】
さらに、複合機には、パンチ孔の形成等の後処理を行う「フィニッシャー」と呼ばれる装置が備えられる場合ある。この場合、端末装置または複合機において、印刷と後処理とが施されたとした場合のプレビュー画像を表示することも行われている。
【0006】
ここで、文字等が印刷される位置は、パンチ孔等が用紙におけるどの位置に形成されるかに関らず設定され得るため、例えば、印刷された文字がパンチ孔によって欠落する状況も発生する。
【0007】
そこで、パンチ孔等が存在する領域と文字等が印刷される領域とが重複する場合、その旨をユーザに警告する技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平11−263519号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記従来の技術によれば、後処理が施される領域と印刷領域とが重複する場合であって、かつ、当該後処理が印刷内容に与える影響が比較的に小さい場合など、そのまま後処理まで実行しても実質的な問題が生じない場合であっても警告が発せられる。
【0010】
その結果、当該警告を受けたユーザの指示により、端末装置または複合機において、印刷の設定のやり直し、または、印刷の中止など、本来的には不要な処理が実行される可能性がある。
【0011】
本発明は、上記従来の課題を考慮し、印刷と後処理とを含む印刷処理が施されたとした場合の用紙を示す画像を表示する画像表示装置であって、当該印刷処理を効率よく実行させることのできる画像表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る画像表示装置は、印刷データを取得する印刷データ取得部と、前記印刷データを用いて印刷された用紙に施されることが可能な複数種類の後処理の中から選択された後処理を特定する後処理特定部と、前記印刷データを用いて印刷され、かつ、特定された後処理が施されたとした場合の用紙を示す画像を表示する画像表示部と、前記用紙における印刷領域であって、前記印刷データを用いて印刷される部分によって形成される前記用紙の紙面の一部の領域である印刷領域と、前記用紙における処理対応領域であって、前記特定された後処理に対応する処理対応領域とに重複が生じるか否かを判断する判断部と、前記判断部により前記重複が生じると判断された場合に、前記重複が生じる旨を示す情報である警告を報知する報知部とを備え、前記報知部は、前記印刷領域と前記処理対応領域との位置関係に応じて、互いに内容の異なる複数の警告のうちのいずれかの警告を報知する。
【0013】
この構成により、印刷領域と処理対応領域とが重複する場合、適切な内容の警告が報知される。例えば、後処理が印刷内容の判読性に与える影響の大きさに応じた適切な内容の警告が報知される。
【0014】
このように、本態様の画像表示装置によれば、印刷領域と処理対応領域との位置関係に応じて、適切な警告が選択的に報知される。その結果、例えば、本来的にはそのまま印刷処理を実行しても問題がない場合に、印刷の設定がやり直されるなどの非効率的な処理の発生が抑制される。
【0015】
従って、本態様の画像表示装置は、印刷と後処理とを含む印刷処理を効率よく実行させることができる。
【0016】
また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記報知部は、前記印刷領域と前記処理対応領域との位置関係および前記特定された後処理の種類に応じて、互いに内容の異なる複数の警告のうちのいずれかの警告を報知するとしてもよい。
【0017】
この構成により、例えば、印刷領域と処理対応領域とが重複する場合に、後処理の種類が何であるかに応じた適切な内容の警告が報知される。
【0018】
また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記処理対応領域は、前記後処理が施される部分と当該部分の近傍の領域である処理領域と、前記処理領域の周辺の周辺領域とで構成されており、前記判断部はさらに、前記印刷領域と前記処理領域および前記周辺領域のどちらとの間に前記重複が生じるかを判断し、前記報知部は、前記判断部による前記位置関係を示す判断結果であって、前記印刷領域と前記処理領域および前記周辺領域のどちらとの間に前記重複が生じるかを示す判断結果に応じて、前記互いに内容の異なる複数の警告のうちのいずれかの警告を報知するとしてもよい。
【0019】
この構成により、印刷領域と処理対応領域との間に重複が生じる場合、当該重複が、後処理による影響が大きな領域である処理領域に存在するか否かに応じて、適切な警告を報知することができる。
【0020】
その結果、例えば、印刷された文字が判読不可能な場合と判読可能な場合とで、互いに異なる内容の警告が報知される。
【0021】
また、本発明の一態様に係る画像表示装置において、前記判断部は、前記印刷領域と前記周辺領域との間に前記重複が生じると判断した場合、さらに、前記用紙における前記印刷領域に対応するである印刷面が、前記用紙が含まれる予定の冊子における表表紙または裏表紙となるか否かを判断し、前記報知部は、前記印刷面が前記表表紙または前記裏表紙となると判断された場合、前記いずれかの警告であって、前記印刷面が前記表表紙または前記裏表紙となると判断されなかった場合の警告とは異なる内容の警告を報知するとしてもよい。
【0022】
この構成により、印刷領域と処理対応領域との間に重複が生じる場合、当該印刷面が表紙(表表紙または裏表紙、以下同じ)であるか否かに応じて、適切な警告を報知することができる。
【0023】
その結果、例えば、後処理(例えばパンチ孔の形成)がなされた位置の近傍に印刷領域が存在する場合であっても、当該印刷面が表紙であれば、例えば「印刷領域と処理対応領域との間に重複が生じるが、印刷内容の判読性には実質的に問題はない」旨の警告を報知することができる。
【0024】
また、本発明の一態様に係る画像表示装置は、さらに、前記複数種類の後処理のそれぞれと、警告の内容を示す情報とが対応付けられたテーブルを記憶するテーブル記憶部を備え、前記報知部は、前記テーブル記憶部に記憶されている前記テーブルを参照することで、前記特定された後処理に対応する警告を特定し、特定した警告を報知するとしてもよい。
【0025】
この構成により、例えば、報知部は、報知すべき警告を容易な処理で特定することができる。
【0026】
また、本発明の一態様に係る画像表示装置は、さらに、前記印刷データを用いて前記用紙に印刷する画像形成装置と通信する通信部を備え、前記通信部は、前記印刷データ取得部に取得された前記印刷データを前記画像形成装置に送信するとしてもよい。
【0027】
この構成により、本態様の画像表示装置を、例えば、画像形成装置の一例である複合機と通信する端末装置として実現することができる。
【0028】
また、本発明の一態様に係る画像表示装置は、さらに、前記印刷データをラスタライズすることによって、前記画像形成装置が前記印刷データを用いて生成するラスタライズデータと同等のラスタライズデータを生成するラスタライズ処理部を備えるとしてもよい。
【0029】
この構成により、本態様の画像表示装置は、画像形成装置が有するラスタライズ機能に頼ることなく、画像形成装置が生成するプレビュー画像と同一(略同一も含む)のプレビュー画像を生成することができる。
【0030】
また、本発明の一態様に係る画像表示装置は、さらに、前記印刷データを用いた印刷の実行の指示、前記印刷の中止の指示、および、前記後処理特定部に特定させる後処理の指示のうちの少なくとも一つの指示を受け付ける受付部を備えるとしてもよい。
【0031】
この構成によれば、例えば、報知された警告を確認したユーザによるその後の処理(印刷の実行等)についての指示が、効率よく取得される。
【0032】
また、本発明の一態様に係る画像表示装置は、さらに、前記印刷データを用いて前記用紙に印刷する印刷部を備えるとしてもよい。
【0033】
この構成により、本態様の画像表示装置を、例えば、画像形成装置の一例である複合機として実現することができる。
【発明の効果】
【0034】
以上の説明から明らかなように、本発明は、印刷と後処理とを含む印刷処理が施されたとした場合の用紙を示す画像を表示する画像表示装置であって、当該印刷処理を効率よく実行させることのできる画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における複合機および端末装置を含む通信システムの構成の一例を示す図である。
【図2】図2は、実施の形態における複合機の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、実施の形態における端末装置と複合機と間の情報の流れを説明するための基本的な構成を示す図である。
【図4】図4は、実施の形態における端末装置の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
【図5】図5は、テーブル記憶部に記憶されている判定テーブルのデータ構成例を示す図である。
【図6A】図6Aは、処理対応領域における処理領域および周辺領域の第一の例を示す図である。
【図6B】図6Bは、処理対応領域における処理領域および周辺領域の第二の例を示す図である。
【図7】図7は、図5に示す判定テーブルに示される各レベルに応じた判読可能性および警告例を示す図である。
【図8】図8は、実施の形態における端末装置による警告の報知に係る処理の流れの一例を示すフロー図である。
【図9】図9は、本実施の形態における警告の報知に係る機能を備える複合機の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0037】
図1は、本発明の実施の形態における複合機および端末装置を含む通信システムの構成の一例を示す図である。
【0038】
図1に示す通信システムは、複合機1および複合機2と、端末装置100および端末装置200と、Public Switched Telephone Networks(PSTN:公衆電話交換回線網)5と、Local Area Network(LAN)6とを含む。
【0039】
端末装置100は、画像表示装置の一例であり、印刷データを複合機1に送信することで、当該印刷データに示される文字または図形等を複合機1に印刷させることができる。
【0040】
また、端末装置100は、印刷が実行される前に、当該印刷データを用いて印刷され、かつ、後処理が施されたとした場合の用紙を示す画像(プレビュー画像)を表示することができる。
【0041】
端末装置100の構成については、図3および図4を用いて後述する。
【0042】
複合機1は画像形成装置の一例であり、PSTN5を介して複合機2と接続され、またLAN6を介して端末装置100および端末装置200と接続される。
【0043】
複合機1は、スキャナで読み取った原稿を、例えば、PSTN5を介して複合機2へファクシミリ送信すること、および、LAN6を介して端末装置100および端末装置200へ送信することができる。また、複合機1は、スキャナで読み取った原稿を内蔵されるプリンタでプリントアウトすることができる。
【0044】
また、本実施の形態では、複合機1には、パンチ孔の形成等の後処理を行うフィニッシャー50が取り付けられている。フィニッシャー50は、複合機1から出力された印刷後の用紙に対し、各種の後処理を行うことができる。また、どの種類の後処理を行うかについては、例えば、端末装置100を介してユーザから指示される。
【0045】
なお、フィニッシャー50は、複合機1に対する外付けの装置でなくてもよい。例えば、複合機1がフィニッシャー50を内包していてもよい。
【0046】
図2は、実施の形態における複合機1の主要なハードウェア構成を示すブロック図である。
【0047】
複合機1は、図2に示すようにCentral Processing Unit(CPU)10と、Read Only Memory(ROM)11と、Random Access Memory(RAM)12と、モデム13と、Network Control Unit(NCU)14と、操作パネル15と、ディスプレイ16と、スキャナ17と、プリンタ18と、LAN インタフェース(LAN I/F)19とを備える。
【0048】
CPU10は、ROM11に格納された制御プログラム21を実行することにより、複合機1の各種の動作を制御する。
【0049】
ROM11は、CPU10が実行する制御プログラム21を保持する読み出し専用メモリである。
【0050】
RAM12は、CPU10が制御プログラム21を実行する際に用いられるワークデータ、およびスキャナ17から得られた原稿データ等を保持する読み書き可能なメモリである。また、RAM12には、端末装置100から受信した印刷データも格納される。
【0051】
モデム13は、RAM12に保持された原稿データ等をファクシミリ信号に変調して送信し、また外部から受信されたファクシミリ信号をラインデータに復調する。モデム13は、例えばG3規格に準拠したファックスモデムである。
【0052】
NCU14は、モデム13とPSTN5との接続を制御する網制御装置である。
【0053】
操作パネル15は、ユーザからの操作を受け付けるパネルである。
【0054】
ディスプレイ16は、ユーザへの操作ガイド、および複合機1の動作状態を表示する表示装置である。ディスプレイ16は、例えばLiquid Crystal Display(LCD:液晶表示装置)である。
【0055】
また、ディスプレイ16は、スキャナ17によって読み取られた原稿データを用いて生成されたプレビュー画像、および、端末装置100から受信した印刷データを用いて生成されたプレビュー画像を表示することもできる。
【0056】
なお、ディスプレイ16として、画面に表示された画像等を押すことで、複合機1を操作することのできるタッチパネルが採用された場合、ディスプレイ16が、操作パネル15の全部または一部の機能を兼ねることができる。
【0057】
スキャナ17は、画像読み取り装置であり、CPU10の制御下で、Charge Coupled Device Image Sensor(CCD)を用いて原稿を光学的に読み取ることによって原稿データを生成する。
【0058】
プリンタ18は、印刷装置であり、CPU10の制御下で、例えばRAM12に保持された印刷データに示される文字または図形を用紙に印刷し出力する。
【0059】
LAN I/F19は、複合機1とLAN6とを接続する通信アダプタであり、CPU10の制御下で、例えばRAM12に保持された画像データを端末装置100等へ送信する。
【0060】
Hard disk drive(HDD)20は、スキャナ17により生成された原稿データ等を蓄積する記憶装置である。なお、HDD20に代えて、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が用いられてもよい。
【0061】
以上のように構成された複合機1と、端末装置100との間の情報の流れについて、図3を用いて説明する。
【0062】
図3は、実施の形態における端末装置100と複合機1と間の情報の流れを説明するための基本的な構成を示す図である。
【0063】
端末装置100は、基本的な構成として、アプリケーションソフトウェア101と、プリンタドライバ102と、スプーラ107と、ポート108と、表示装置106とを備える。プリンタドライバ102は、Raster Image Processor(RIP)103と、プロパティ設定User I/F104と、ドライバコア105とを有する。
【0064】
端末装置100において、例えば、アプリケーションソフトウェア101により生成された、文字または図形等の情報を含む印刷データは、プリンタドライバ102に渡される。
【0065】
プロパティ設定User I/F104は、表示装置106に表示された設定画面を介して、用紙のサイズの設定等のプロパティの設定を受け付ける。
【0066】
また、プロパティ設定User I/F104は、ユーザからの、後処理の選択も受け付けることができる。
【0067】
ユーザは、例えば、設定画面に示される、印刷後の用紙に施されることが可能な複数種類の後処理の中から、所望の後処理を選択することができる。
【0068】
また、どの種類の後処理が選択されたかを示す後処理情報は、例えば複合機1を介してフィニッシャー50(図1参照)に伝達される。
【0069】
RIP103は、印刷データと後処理情報とを用いて、当該印刷データと当該後処理情報とに対応したプレビュー画像を生成する。生成されたプレビュー画像は表示装置106に表示される。
【0070】
また、印刷データは、ドライバコア105から、例えば、Page Description Language(PDL)により記述されたデータとして、一旦、スプーラ107に蓄積された後に、ポート108を介して複合機1に送信される。
【0071】
複合機1は、ポート22と、プリンタコントローラ23とを備え、プリンタコントローラ23は、RIP24を有する。
【0072】
なお、ポート22は、例えばLAN I/F19に備えられている。また、プリンタコントローラ23の機能は、例えば、ROM11に格納されたソフトウェアとCPU10とによって実現される(図2参照)。
【0073】
複合機1では、ポート22が受信した印刷データをプリンタコントローラ23が処理する。具体的には、RIP24によって、当該印刷データに基づくラスタライズデータが生成され、生成されたラスタライズデータを用いた印刷がプリンタ18(図2参照)によって実行される。
【0074】
また、上述のように、フィニッシャー50によって、複数種類の後処理の中から選択された後処理が、印刷後の用紙に施される。これにより、当該印刷データに示される文字または図形等が印刷された1枚以上の用紙に、パンチ孔の形成またはステープル加工等の後処理がなされる。
【0075】
上記のような基本構成を有する端末装置100の機能的な構成について、機能ブロック図を参照しながら説明する。
【0076】
図4は、実施の形態における端末装置100の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
【0077】
図4に示すように、端末装置100は、基本的な機能構成として、印刷データ取得部110、後処理特定部120、画像表示部130、判断部140、および、報知部150を備える。
【0078】
本実施の形態では、端末装置100はさらに、テーブル記憶部160、ラスタライズ処理部170、通信部180、および、指示受付部190を備える。
【0079】
印刷データ取得部110は、例えば、アプリケーションソフトウェア101により生成された印刷データを取得する。または、LAN6を介して送信される印刷データを受信することで、当該印刷データを取得する。
【0080】
後処理特定部120は、例えば、複数種類の後処理の中からユーザにより選択された後処理を特定する。
【0081】
画像表示部130は、印刷データを用いて印刷され、かつ、特定された後処理が施されたとした場合の用紙を示す画像(プレビュー画像)を表示する。
【0082】
判断部140は、印刷に用いられる用紙における印刷領域と、当該用紙における処理対応領域とに重複が生じるか否かを判断する。
【0083】
なお、印刷領域とは、印刷データ取得部110により取得された印刷データを用いて印刷される部分によって形成される、当該用紙の紙面における一部の領域である。より詳細には、印刷領域は、複合機1において当該印刷データに応じて印刷された場合に、トナーまたはインク等の着色材が付着する部分によって形成される、当該用紙の紙面における一部の領域である。換言すれば、印刷領域は、着色剤の付着部分と、この付着部分の近傍領域である。例えば、数字の“0”であれば、空白部分を囲むように印刷領域が存在することになる。
【0084】
また、処理対応領域とは、後処理特定部120により特定された後処理に対応する領域であり、パンチ孔等の処理結果そのものの領域とその周囲の領域とから構成される領域である。処理対応領域の例については、図6Aおよび図6Bを用いて後述する。
【0085】
報知部150は、判断部140により重複が生じると判断された場合に、重複が生じる旨を示す情報である警告を報知する。
【0086】
具体的には、報知部150は、印刷領域と処理対応領域との位置関係に応じて、互いに内容の異なる複数の警告のうちのいずれかの警告を報知する。なお、本実施の形態では、報知部150は、印刷領域と処理対応領域との位置関係、および、特定された後処理の種類に応じて、互いに内容の異なる複数の警告のうちのいずれかの警告を報知することができる。
【0087】
また、本実施の形態では、テーブル記憶部160に判定テーブルが記憶されおり、報知部150は、テーブル記憶部160に記憶されている判定テーブルを参照することで、当該特定された後処理に対応する警告を特定し、特定した警告を報知する。判定テーブルの内容については、図5を用いて後述する。
【0088】
ラスタライズ処理部170は、印刷データ取得部110により取得された印刷データをラスタライズすることによって、複合機1が当該印刷データを用いて生成するラスタライズデータと同等のラスタライズデータを生成する。
【0089】
通信部180は、印刷データ取得部110により取得された印刷データを複合機1に送信する。
【0090】
指示受付部190は、印刷データを用いた印刷の実行の指示、印刷の中止の指示、および、後処理特定部120に特定させる後処理の指示のうちの少なくとも一つの指示を受け付ける。本実施の形態では、指示受付部190は、これら全ての種類の指示を受け付けることができる。
【0091】
なお、印刷データ取得部110、後処理特定部120、判断部140のそれぞれの処理は、例えば、端末装置100が有するソフトウェアおよびCPU(図示せず)によって実現される。
【0092】
また、画像表示部130によるプレビュー画像表示機能、および、報知部150による警告の報知機能は、例えば、CPUの制御によって画像を表示する表示装置106(図3参照)によって実現される。
【0093】
また、テーブル記憶部160は、端末装置100が有するHDD(図示せず)によって実現され、ラスタライズ処理部170によるラスタライズデータの生成は、例えば、RIP103(図3参照)によって実現される。
【0094】
また、通信部180による情報の送信機能は、例えばポート108によって実現され、指示受付部190による指示の受付機能は、例えば、端末装置100が有する入力インタフェース(図示せず)によって実現される。
【0095】
以上のように構成された、端末装置100による処理内容を、図5〜図8を参照しながら説明する。
【0096】
図5は、テーブル記憶部160に記憶されている判定テーブル162のデータ構成例を示す図である。
【0097】
図6Aは、処理対応領域における処理領域および周辺領域の第一の例を示す図であり、図6Bは、処理対応領域における処理領域および周辺領域の第二の例を示す図である。
【0098】
図7は、図5に示す判定テーブル162に示される各レベルに応じた判読可能性および警告例を示す図である。
【0099】
図5に示すように、本実施の形態における判定テーブル162は、後処理の種類と、当該後処理と重複が生じる領域ごとの警告のレベル(言い換えると、当該後処理が印刷領域に与える影響のレベル)とが対応づけられたテーブルである。
【0100】
なお、L−1が最も警告のレベルが高く、L−2、L−3の順に警告のレベルは低くなる。
【0101】
なお、“パンチ”は、パンチ孔が形成される後処理を示し、“ステープル”は、ステープル加工(ステープルによる複数の用紙の綴じ加工)である後処理を示す。
【0102】
また、“ミシン綴じ”は、複数の用紙を糸により綴じる後処理を示し、“糊綴じ”は、複数の用紙の端辺を糊により接着することで複数の用紙を綴じる後処理を示す。
【0103】
また、“裁ち切り”は、例えば用紙の綴じ位置とは反対側の部分が切り落とされる後処理を示し、“スタンプ”は、用紙に機械的にスタンプが押される、または、ソフトウェアにより用紙にスタンプ画像が印刷される後処理を示す。
【0104】
端末装置100では、例えば図5に示す判定テーブル162に示される複数種類の後処理が、画像表示部130に表示され、ユーザによって、いずれかの後処理が選択される。選択された後処理は、後処理特定部120によって特定される。
【0105】
ここで、例えば、後処理“パンチ”に対応する処理対応領域について説明する。用紙にパンチ孔が形成される場合、図6Aに示すように、パンチ孔を含む綴じ代の領域が、処理対応領域300と規定される。
【0106】
また、処理対応領域300の中で、後処理が施される部分と当該部分の近傍の領域である処理領域301が規定される。
【0107】
例えば、パンチ孔の直径が6mmである場合、パンチ孔が事後的に広がること等を考慮し、パンチ孔の周縁から1.5mmマージンをとって、パンチ孔を中心とする9mmの円形領域が、処理領域301として規定される。
【0108】
また、処理対応領域300のうちの、処理領域301以外の領域が、周辺領域302として規定される。
【0109】
また、例えば、後処理“ステープル”に対応する処理対応領域について説明する。用紙をステープルで綴じる場合、図6Bに示すように、ステープルを含む綴じ代の領域が、処理対応領域300と規定される。
【0110】
また、処理対応領域300の中で、後処理(ステープルによる綴じ)が施される部分と当該部分の近傍の領域である処理領域301が規定される。
【0111】
例えば、ステープルにより開けられる孔が事後的に広がること等を考慮し、ステープルの存在範囲を含む矩形領域が、処理領域301として規定される。
【0112】
なお、図6Bでは、用紙の隅がステープルで閉じられる場合が図示されているが、これは、ステープルの綴じ位置の一例である。例えば、2以上のステープルが用紙の4辺のうちのいずれかの辺に沿って配置される態様で複数の用紙が綴じられてもよい。
【0113】
また、後処理として“パンチ”が選択された場合を想定する。この場合において、処理領域301と印刷領域とが重複する場合、当該重複位置における印刷内容が欠落することになる。この場合、当該印刷内容は、判読が不可能または極めて困難である。
【0114】
そのため、判定テーブル162では、“パンチ”かつ“処理領域”は“L−1”と規定されている。
【0115】
なお、具体的には、判断部140によって、印刷領域と処理領域301および周辺領域302のどちらとの間に重複が生じるかが判断される。
【0116】
この場合、報知部150は、判定テーブル162を参照することで、“L−1”を特定する。その結果、報知部150は、“L−1”に対応する警告として例えば、図7に示すように“Nページの印刷内容にパンチ孔があくおそれがあります。”という内容の警告を報知する。
【0117】
なお、報知部150は、例えば、各警告レベルに対応する警告の基本内容を記憶しており、判定テーブル162を参照することで特定される警告レベルと、該当する用紙のページ番号等から、上記のような警告の内容を生成することができる。また、各警告レベルに対応する警告の基本内容は、判定テーブル162とともにテーブル記憶部160に記憶されていてもよい。
【0118】
また、報知部150による警告の報知は、例えば、当該警告を表す文字列を画像表示部130に表示させることで行われる。
【0119】
また、処理対応領域300と印刷領域との間に生じる重複が、処理領域301ではなく、周辺領域302である場合は、例えば、当該印刷面が表紙であるか否かで、警告のレベルは異なる。
【0120】
例えば、図6Aにおける周辺領域302に、文字が印刷された場合、当該印刷面が表紙であれば、当該文字は比較的簡単に判読される。そのため、判定テーブル162では、“パンチ”かつ“周辺領域(表紙)”は“L−3”と規定されている。
【0121】
なお、具体的には、判断部140が、印刷データに示されるページ番号等を用いて、当該印刷面が、当該印刷面を有する用紙が含まれる予定の冊子における表表紙または裏表紙となるか否かを判断することができる。
【0122】
この場合、報知部150は、判定テーブル162を参照することで、“L−3”を特定する。その結果、報知部150は、“L−3”に対応する警告として例えば、図7に示すように“Nページの綴じ代に印刷内容がかかっていますが、判読にほぼ支障はありません。”という内容の警告を報知する。
【0123】
しかし、当該印刷面が表紙でない場合、つまり、内ページである場合、冊子が完成した後(つまり、パンチ孔を利用して紐または金属部材で当該用紙が綴じられた後)では、そのままの状態では、当該文字の判読が容易ではない場合も考えられる。
【0124】
そのため、判定テーブル162では、“パンチ”かつ“周辺領域(内ページ)”は“L−2”と規定されている。
【0125】
この場合、報知部150は、判定テーブル162を参照することで、“L−2”を特定する。その結果、報知部150は、“L−2”に対応する警告として例えば、図7に示すように“Nページの綴じ代に印刷内容がかかっていますが、綴じ紐をほどけば判読は可能です。”という内容の警告を報知する。
【0126】
判定テーブル162には、このような判断基準に基づいて決定された、後処理の種類と、当該後処理と重複が生じる領域ごとの警告のレベルとの対応付けが記録されている。
【0127】
また、報知部150は、判断部140による判断結果と、テーブル記憶部160に記憶されている判定テーブル162とから、後処理特定部120に特定された後処理、つまり、ユーザに選択された後処理の種類に対応する警告を特定し報知することができる。
【0128】
なお、報知部150は、印刷領域と処理対応領域300との位置関係のみに応じて報知すべき警告を特定してもよい。例えば、印刷領域と処理領域301との間に重複が生じる場合、後処理の種類に関係なく、判読が不可能または極めて困難である旨の警告を報知してもよい。
【0129】
図8は、実施の形態における端末装置100による警告の報知に係る処理の流れの一例を示すフロー図である。
【0130】
端末装置100の印刷データ取得部110によって印刷データが取得され、かつ、後処理特定部120によって後処理が特定された後に、画像表示部130によって、当該印刷データと当該後処理とが反映されたプレビュー画像が表示される(S10)。
【0131】
その後、S20以降の各種の処理が全ページについて繰り返される。具体的には、判断対象の用紙について、判断部140は、印刷領域と処理領域301とが重複するか否かを判断する(S20)。
【0132】
印刷領域と処理領域301とが重複すると判断された場合(S20でYes)、“処理領域”(図5参照)に対応する警告を示す警告情報(当該警告のレベルまたは当該警告の内容など、以下同じ)が、所定の記録媒体(図示せず)に記録される(S21)。
【0133】
その後、判断部140は、印刷領域と周辺領域302とが重複するか否かを判断する(S22)。
【0134】
印刷領域と周辺領域302とが重複すると判断された場合(S22でYes)、判断部140はさらに、当該印刷面が、表紙であるか否かを判断する(S23)。
【0135】
当該印刷面が、表紙であると判断された場合(S23でYes)、“周辺領域(表紙)”(図5参照)に対応する警告を示す警告情報が、所定の記録媒体に記録される(S24)。
【0136】
また、当該印刷面が、表紙ではないと判断された場合(S23でNo)、“周辺領域(内ページ)”(図5参照)に対応する警告を示す警告情報が、所定の記録媒体に記録される(S25)。
【0137】
以上の処理が全ページについて繰り返された後、報知部150は、所定の記録媒体に記録された警告情報があるか否かを確認する(S30)。
【0138】
確認の結果、所定の記録媒体に1以上の警告情報が存在する場合(S30でYes)、報知部150は、当該1以上の警告情報に対応する1以上の警告を報知する(S31)。
【0139】
当該1以上の警告を確認したユーザが、端末装置100に、例えば、印刷の実行または中止の指示を行った場合、当該指示は、指示受付部190によって受け付けられる(S32)。
【0140】
端末装置100は、当該指示に示される処理内容(印刷の実行または中止)を複合機1に通知し、複合機1は、当該通知内容に従って、印刷を実行または中止する。
【0141】
また、当該1以上の警告を確認したユーザが、端末装置100に、例えば、綴じ幅または縮小率等の再設定の指示を行った場合、当該指示は、指示受付部190によって受け付けられる(S33)。
【0142】
端末装置100は、当該指示に示される処理内容(綴じ幅または縮小率の再設定等)を実行する。その後、端末装置100による処理は、画像表示部130による、再設定後の綴じ幅等に応じたプレビュー画像の表示(S10)に移行し、S20以降の処理が繰り返される。
【0143】
なお、報知部150による、警告情報の存否確認(S30)の結果、所定の記録媒体に警告情報が存在しない場合(S30でNo)、ユーザによる、端末装置100に対する印刷の実行または中止の指示が、指示受付部190によって受け付けられる(S34)。
【0144】
端末装置100は、当該指示に示される処理内容(印刷の実行または中止)を複合機1に通知し、複合機1は、当該通知内容に従って、印刷を実行または中止する。
【0145】
また、上記のように印刷の実行等が指示された後に、画像表示部130によるプレビュー画像の表示は終了する(S40)。
【0146】
なお、印刷領域が、処理領域301および周辺領域302の双方と重複する場合、2つの警告レベルが特定されることになるが、この場合は、例えば、レベルが高い一方の警告レベルに対応する警告情報のみが所定の記録媒体に記録されてもよい。また、例えば、2つの警告レベルそれぞれに対応する警告情報を記録媒体に記録することで、それぞれの警告情報に応じた警告が報知されてもよい。
【0147】
このように、本実施の形態における端末装置100は、印刷領域と処理対応領域300とが重複する場合、例えば、後処理の種類が何であるかに応じた適切な内容の警告を報知することができる。
【0148】
また、端末装置100は、印刷領域と処理対応領域300とが重複する場合、例えば、印刷領域と処理対応領域300との位置関係に応じた内容の警告を報知することができる。その結果、例えば、後処理が印刷内容の判読性に与える影響の大きさに応じた適切な内容の警告が報知される。
【0149】
このように、本実施の形態における端末装置100によれば、後処理の種類等に応じて、適切な警告が選択的に報知される。その結果、例えば、本来的にはそのまま印刷処理を実行しても問題がない場合に、印刷の設定がやり直されるなどの非効率的な処理の発生が抑制される。
【0150】
従って、本実施の形態における端末装置100は、印刷と後処理とを含む印刷処理を効率よく実行させることができる。
【0151】
以上、本発明の一態様に係る画像表示装置について、実施の形態に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも、あるいは、上記説明された複数の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0152】
例えば、本実施の形態における警告の報知に係る機能を、複合機1が備えてもよい。
【0153】
図9は、本実施の形態における警告の報知に係る機能を備える複合機1の機能的な構成を示す機能ブロック図である。
【0154】
図9に示すように、複合機1が、機能的な構成として、例えば、印刷データ取得部110、後処理特定部120、画像表示部130、判断部140、報知部150、および、印刷部195を備えてもよい。
【0155】
この場合、印刷データ取得部110、後処理特定部120、および判断部140のそれぞれの機能は、例えば、ROM11に格納されたソフトウェアとCPU10(図2参照)とによって実現される。
【0156】
また、画像表示部130によるプレビュー画像表示機能、および、報知部150による警告の報知機能は、例えば、CPU10による制御の下で動作するディスプレイ16(図2参照)によって実現される。
【0157】
また、印刷部195は、印刷データ取得部110により取得された印刷データを用いて用紙に印刷する構成要素であり、例えば、プリンタ18(図2参照)によって実現される。
【0158】
つまり、複合機1は、本実施の形態における警告の報知機能を備える画像表示装置であって、さらに印刷機能を備える画像表示装置として実現されてもよい。
【0159】
また、例えば、報知部150による警告の報知は、当該警告を表す文字列を画像表示部130に表示させることで行われるのではなく、他の手法で実現されてもよい。例えば、音声もしくは光の点滅または点灯によって警告が報知されてもよい。
【0160】
また、図5に記載した判定テーブル162に示される、後処理と警告レベルとの対応付けは一例である。つまり、端末装置100において選択される後処理の種類は、図5に示す判定テーブル162に記載された種類に限定されず、他の種類の後処理が選択されてもよい。また、後処理と警告レベルとの対応関係が、判定テーブル162に示される対応関係以外であってもよい。
【産業上の利用可能性】
【0161】
本発明は、印刷と後処理とを含む印刷処理が施されたとした場合の用紙を示す画像を表示する画像表示装置であって、当該印刷処理を効率よく実行させることのできる画像表示装置を提供することができる。従って、本発明は、特に、印刷を実行する複合機、および、当該複合機に印刷データを送信する端末装置等として有用である。
【符号の説明】
【0162】
1、2 複合機
5 PSTN
6 LAN
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 モデム
14 NCU
15 操作パネル
16 ディスプレイ
17 スキャナ
18 プリンタ
19 LAN I/F
20 HDD
21 制御プログラム
22 ポート
23 プリンタコントローラ
50 フィニッシャー
100、200 端末装置
101 アプリケーションソフトウェア
102 プリンタドライバ
105 ドライバコア
106 表示装置
107 スプーラ
108 ポート
110 印刷データ取得部
120 後処理特定部
130 画像表示部
140 判断部
150 報知部
160 テーブル記憶部
162 判定テーブル
170 ラスタライズ処理部
180 通信部
190 指示受付部
195 印刷部
300 処理対応領域
301 処理領域
302 周辺領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印刷データを取得する印刷データ取得部と、
前記印刷データを用いて印刷された用紙に施されることが可能な複数種類の後処理の中から選択された後処理を特定する後処理特定部と、
前記印刷データを用いて印刷され、かつ、特定された後処理が施されたとした場合の用紙を示す画像を表示する画像表示部と、
前記用紙における印刷領域であって、前記印刷データを用いて印刷される部分によって形成される前記用紙の紙面の一部の領域である印刷領域と、前記用紙における処理対応領域であって、前記特定された後処理に対応する処理対応領域とに重複が生じるか否かを判断する判断部と、
前記判断部により前記重複が生じると判断された場合に、前記重複が生じる旨を示す情報である警告を報知する報知部とを備え、
前記報知部は、前記印刷領域と前記処理対応領域との位置関係に応じて、互いに内容の異なる複数の警告のうちのいずれかの警告を報知する
画像表示装置。
【請求項2】
前記報知部は、前記印刷領域と前記処理対応領域との位置関係および前記特定された後処理の種類に応じて、互いに内容の異なる複数の警告のうちのいずれかの警告を報知する
請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記処理対応領域は、前記後処理が施される部分と当該部分の近傍の領域である処理領域と、前記処理領域の周辺の周辺領域とで構成されており、
前記判断部はさらに、前記印刷領域と前記処理領域および前記周辺領域のどちらとの間に前記重複が生じるかを判断し、
前記報知部は、前記判断部による前記位置関係を示す判断結果であって、前記印刷領域と前記処理領域および前記周辺領域のどちらとの間に前記重複が生じるかを示す判断結果に応じて、前記互いに内容の異なる複数の警告のうちのいずれかの警告を報知する
請求項1または2記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記判断部は、前記印刷領域と前記周辺領域との間に前記重複が生じると判断した場合、さらに、前記用紙における前記印刷領域に対応する印刷面が、前記用紙が含まれる予定の冊子における表表紙または裏表紙となるか否かを判断し、
前記報知部は、前記印刷面が前記表表紙または前記裏表紙となると判断された場合、前記いずれかの警告であって、前記印刷面が前記表表紙または前記裏表紙となると判断されなかった場合の警告とは異なる内容の警告を報知する
請求項3記載の画像表示装置。
【請求項5】
さらに、前記複数種類の後処理のそれぞれと、警告の内容を示す情報とが対応付けられたテーブルを記憶するテーブル記憶部を備え、
前記報知部は、前記テーブル記憶部に記憶されている前記テーブルを参照することで、前記特定された後処理に対応する警告を特定し、特定した警告を報知する
請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項6】
さらに、前記印刷データを用いて前記用紙に印刷する画像形成装置と通信する通信部を備え、
前記通信部は、前記印刷データ取得部に取得された前記印刷データを前記画像形成装置に送信する
請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項7】
さらに、前記印刷データをラスタライズすることによって、前記画像形成装置が前記印刷データを用いて生成するラスタライズデータと同等のラスタライズデータを生成するラスタライズ処理部を備える
請求項6記載の画像表示装置。
【請求項8】
さらに、前記印刷データを用いた印刷の実行の指示、前記印刷の中止の指示、および、前記後処理特定部に特定させる後処理の指示のうちの少なくとも一つの指示を受け付ける受付部を備える
請求項1〜7のいずれか1項に記載の画像表示装置。
【請求項9】
さらに、前記印刷データを用いて前記用紙に印刷する印刷部を備える
請求項1〜8のいずれか1項に記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−57830(P2013−57830A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196541(P2011−196541)
【出願日】平成23年9月8日(2011.9.8)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】