説明

画像表示装置

【課題】 狭額縁化された画像表示装置において、光源の出射光の利用効率を向上させるための光反射部に起因する、画面周縁部での画質の劣化を改善することができる画像表示装置を提供する。
【解決手段】 液晶表示装置10は、液晶パネル11と、液晶パネル11に離間して設けられる光源22および拡散板24と、液晶パネル11と拡散板24との間の空間Sを外囲する周壁部33と、液晶パネル11と拡散板24との間に設けられ、拡散板24によって支持される光学シート25a〜25cと、光を反射する機能を有し、空間Sに臨むように周壁部33に設けられる光反射部34とを含み、光学シート25cは、中央部分41が拡散板24によって支持され、周縁部分42が、中央部分41よりも液晶パネル11側で、液晶パネル11の背面11bと光反射部34との間を仕切るように配設される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像表示装置に関し、特に、斜め方向から見たときの表示画面の周縁領域における画質の劣化を改善することができる画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像を表示可能な表示パネルを備える画像表示装置を複数台、平面的に並べて配置することによって構築されるマルチディスプレイシステムが、インフォメーションディスプレイおよび業務用ディスプレイなどとして用いられるようになっている。
【0003】
マルチディスプレイシステムは、大型の画面を容易に構築することができる反面、各画像表示装置間の継目部分に、ベゼルとも称される額縁が配置されるため、画像を表示することができない領域(以下、「非表示領域」と称する)が形成されることになる。これにより、マルチディスプレイ装置で表示される大型の画面は、格子状の線が入ったように見えてしまい、表示される画像の品位が低下してしまうという問題がある。
【0004】
そこで、最近では、非表示領域による画像の品位をできるだけ低下させないために、狭額縁化された画像表示装置が、マルチディスプレイシステムに用いられるようになってきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−123398号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
図8は、狭額縁化された液晶表示装置110によって構築されるマルチディスプレイシステム100のマルチ画面を斜め方向から見ている状態を示す図である。図9は、図8の切断面線IX−IXから見た液晶表示装置110の断面図である。
【0007】
液晶表示装置110は、図9に示すように、液晶パネル111と、液晶パネル111の背面側に設けられるバックライトユニット112と、狭額縁化されたベゼル113とを備えて構成される。
【0008】
また、バックライトユニット112は、液晶パネル111に光を照射する光源121と、光源121と液晶パネル111との間に設けられ、光源121からの出射光を面方向に拡散させる拡散板122と、拡散板122上に積層される光学シート123とを含み、液晶パネル111と拡散板122とは空間Sを空けて離間して設けられている。
【0009】
従来から、液晶パネル111と拡散板122との間の空間Sを外囲している周壁部124の内周面には、光源121から出射される光の利用効率を向上させるために、光の反射性に優れた光反射部125が設けられている。
【0010】
このような構成を有する液晶表示装置110では、ベゼル113が狭額縁化されていると、図8に示すように斜め方向から表示画面を見たときに、この光反射部34が視認されてしまうことにより、画面周縁部での画質が劣化してしまうという問題がある。
【0011】
たとえば特許文献1には、光学シートを拡散板から浮かせる構造を備える液晶表示装置が提案されているが、かかる構造は、画面周縁部での画質の劣化を改善する構造ではない。
【0012】
本発明は、狭額縁化された画像表示装置において、光源の出射光の利用効率を向上させるための光反射部に起因する、画面周縁部での画質の劣化を改善することができる画像表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、画像を表示可能な光透過型の表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に設けられ、該表示パネルに光を照射するバックライトユニットであって、
前記表示パネルに離間して設けられる光照射部と、
前記表示パネルと前記光照射部との間の空間を外囲する周壁部と、
前記表示パネルと前記光照射部との間に設けられ、該光照射部によって中央部分が支持される光学シートと、
光を反射する機能を有し、前記空間に臨むように前記周壁部に設けられる反射部とを有するバックライトユニットとを含み、
前記光学シートは、その周縁部分が、前記中央部分よりも表示パネル側で、前記表示パネルの背面と前記反射部との間を仕切るように配設されていることを特徴とする画像表示装置である。
【0014】
また本発明は、前記表示パネルおよび光学シートは、平面視において矩形状に形成され、
前記周縁部分は、前記光学シートの外周を規定する4辺のうちの互いに平行な2辺に隣接する部分であることを特徴とする。
【0015】
また本発明は、前記表示パネルおよび光学シートは、平面視において矩形状に形成され、
前記周縁部分は、光学シートの外周に隣接する矩形枠状の部分であることを特徴とする。
【0016】
また本発明は、前記周壁部は、前記表示パネルの周縁部を支持するパネル支持部を含み、
前記光学シートの周縁部分は、前記パネル支持部と前記表示パネルとによって挟持されることを特徴とする。
【0017】
また本発明は、前記光学シートは、前記パネル支持部と前記表示パネルとによって挟持される部分が、残余の部分に対して予め屈曲されていることを特徴とする。
【0018】
また本発明は、前記周壁部は、前記表示パネル側に配設される第1部分と、前記光照射部側に配設される第2部分とから成り、
前記光学シートの周縁部分は、前記第1部分と第2部分とによって挟持されることを特徴とする。
【0019】
また本発明は、前記第1部分および第2部分は、前記光学シートの周縁部分を挟持する各挟持面が、表示パネルから離反するに従って内方に向かって傾斜するように形成されていることを特徴とする。
【0020】
また本発明は、前記光学シートは、前記周縁部分が前記中央部分に対して曲がった形状に予め成型されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、表示パネルの背面と反射部との間を仕切るように光学シートが配設されるので、光学シートが有する光学的機能によって、反射部を視認しにくくすることができる。このように、簡単な構成で、反射部が視認されることに起因する、画像表示装置を斜め方向から見たときの画面周縁部での画質の劣化を軽減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置10を備えるマルチディスプレイシステム1を示す正面図である。
【図2】図1の切断面線II−IIから見た液晶表示装置10の断面図である。
【図3】図1の切断面線III−IIIから見た液晶表示装置10の断面図である。
【図4】本実施形態に係る液晶表示装置10に搭載される前の光学シート25cを示す図であり、図4(a)は平面図であり、図4(b)は図4(a)の切断面線IV−IVから見た断面図である。
【図5】他の実施例に係る光学シート25cを示す図であり、液晶表示装置10に搭載される前の状態を示している。図5(a)は平面図であり、図5(b)は図5(a)の切断面線B−Bから見た断面図であり、図5(c)は図5(a)の切断面線C−Cから見た断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置10Aの断面図である。
【図7】液晶表示装置10Aにおける光学シート25cの固定方法を説明するための図である。
【図8】狭額縁化された液晶表示装置110によって構築されるマルチディスプレイシステム100のマルチ画面を斜め方向から見ている状態を示す図である。
【図9】図8の切断面線IX−IXから見た液晶表示装置110の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置10を備えるマルチディスプレイシステム1を示す正面図である。図2は、図1の切断面線II−IIから見た液晶表示装置10の断面図である。図3は、図1の切断面線III−IIIから見た液晶表示装置10の断面図である。
【0024】
図1に示すマルチディスプレイシステム1は、3台の液晶表示装置10を水平方向に並べて構築されている。マルチディスプレイシステム1では、各液晶表示装置10が、縦置き姿勢にして並べられている。なお、各液晶表示装置10は、同一に構成されているものとする。
【0025】
液晶表示装置10は、画像を表示可能な非発光型の表示パネルである液晶パネル11と、液晶パネル11の背面11b側に配置され、光を出射可能な光源22を備えるバックライトユニット12と、液晶パネル11およびバックライトユニット12を一体的に保持する枠状のベゼル13とを含んで構成される。
【0026】
液晶パネル11は、横長な矩形状に形成された一対の透光性を有するガラス製の基板と、その一対の基板間に、電界印加に伴って光学特性が変化する物質である液晶分子を封入することによって形成された液晶層とを備え、液晶層の厚さ分のギャップを維持した状態で、一対の基板がシール剤によって貼り合わせられることによって構成されている。
【0027】
一対の基板のうち、一方の基板はCF(Color Filter)基板であり、他方の基板はTFT(Thin Film Transistor)基板である。TFT基板には、液晶層に臨む内面側に、スイッチング素子であるTFTおよび画素電極が多数個並んで設けられるとともに、これらTFTおよび画素電極の周りには、格子状をなすゲート配線およびソース配線が取り囲むようにして配設されている。画素電極は、ITO(Indium Tin Oxide)またはZnO(Zinc Oxide)といった透明電極からなる。
【0028】
一方、CF基板には、液晶層に臨む内面側に、各画素に対応した位置に多数個のカラーフィルタが並んで設けられている。カラーフィルタは、本実施形態では、R(red),G(green),B(blue)の三色のサブピクセルが交互に並ぶ配置とされている。各カラーフィルタ間には、混色を防ぐための遮光層(ブラックマトリクス)が形成されている。カラーフィルタおよび遮光層の表面には、TFT基板側の画素電極と対向する対向電極が設けられている。また、各基板の前記内面側には、液晶層に含まれる液晶分子を配向させるための配向膜がそれぞれ形成され、各基板の内面側とは反対側の外面側には、偏光板がそれぞれ貼り付けられている。
【0029】
バックライトユニット12は、バックライトシャーシ21と、バックライトシャーシ21に収容される光源22と、フレーム23と、拡散板24と、光学シート25とを含んで構成されている。
【0030】
バックライトシャーシ21は、一方に開口した略箱型に形成される金属製の部材であり、液晶パネル11と同様の横長な矩形平板状に形成された底板21aと、底板21aの周縁部から立ち上がる筒状の側板21bとによって構成されている。底板21aの内面には、拡散板24を支持するための複数の拡散板支持ピン27が立設されている。
【0031】
光源22は、バックライトシャーシ21における底板21aの内面に設置され、光を出射して、液晶パネル11を照明する。本実施形態では、光源22は、複数のLED(Light Emitting Diode)ランプ22aを、底板21aの内面上にマトリクス状に配置することによって構成されている。他の実施形態では、光源22は、たとえば複数本の冷陰極管を、底板21aの内面上に、互いに所定の間隔を空けて並列配置することによって構成されてもよく、あるいは、導光部材を用いて構成されてもよい。
【0032】
フレーム23は、樹脂製であり、大略的に筒状であって、バックライトシャーシ21における側板21bの内周面を被覆可能に形成されている。フレーム23は、側板21bに装着され、ビスなどの締結具26によって、側板21bに対して固定される。
【0033】
ここで、フレーム23において、側板21bへの装着時に、底板21aに近接して配置される側の部分を下部23cと称し、下部23cとは反対側の部分を上部23aと称する。フレーム23には、その上部23aに、液晶パネル11を支持するためのパネル支持部31が設けられ、また、上部23aと下部23cとの間の中央部23bに、拡散板24を支持するための拡散板支持部32が設けられる。
【0034】
パネル支持部31は、液晶パネル11を支持するための矩形環状の平坦なパネル支持面を有する。このパネル支持面は、フレーム23を側板21bに装着したとき、バックライトシャーシ21における底板21aに平行となるように形成されている。
【0035】
液晶パネル11は、TFT基板がこのパネル支持面に臨むように、パネル支持部31に設置される。これにより、液晶パネル11は、底板21aに対して平行な姿勢で、パネル支持部31によって支持される。このとき、パネル支持部31は、液晶パネル11の周縁部11cを支持している。
【0036】
パネル支持部31によって支持された液晶パネル11は、その周縁部11cが、厚み方向の両側から、パネル支持部31とベゼル13とによって挟持されて固定される。これにより、表示面11aにおける周縁の領域が、ベゼル13によって被覆される。以下、液晶パネル11の表示面11aにおいて、ベゼル13に被覆されずに外部に露出している領域を、有効表示領域Vと称する。この有効表示領域Vに、画像が表示される。
【0037】
拡散板支持部32は、拡散板24を支持するための矩形環状の平坦な拡散板支持面を有する。この拡散板支持面は、フレーム23を側板21bに装着したとき、バックライトシャーシ21における底板21aに平行となるように形成されている。また、フレーム23の上部23aには、拡散板24の一部を挿入させるための挿入孔35が形成されている。
【0038】
拡散板24は、透光性を有し、厚み方向一方側の表面に入射した光を面方向に拡散させる機能を有する板状部材であり、厚み方向に見て略矩形状に形成されている。詳細には、矩形板状に形成された板状部と、板状部の側面から外方へ突出する複数の突出部とから成っている。
【0039】
拡散板24は、前記挿入孔35に前記突出部を挿し込んだ状態で、拡散板支持部32に設置される。これにより、拡散板24は、底板21aに対して平行な姿勢で、拡散板支持部32と複数の拡散板支持ピン27とによって支持される。このとき、拡散板支持部32は、拡散板24の周縁部を支持している。
【0040】
本実施形態では、拡散板24の板状部は、拡散板支持部32に設置されたときに、フレーム23の上部23aにおける内壁面との間に間隙が形成されるようなサイズに選択されている。これにより、装置稼動時における拡散板24の面方向への熱膨張分を、前記間隙によって吸収させることができる。
【0041】
フレーム23の上部23aは、パネル支持部31に支持された液晶パネル11と、拡散板支持部32に支持された拡散板24とが、空間Sを空けて離間するように形成されている。ここで、フレーム23の上部23aにおいて、空間Sを外囲する筒状の部分を、周壁部33と称する。したがって、パネル支持部31は、周壁部33に形成されている。
【0042】
周壁部33は、ベゼル13によって規定される有効表示領域Vよりも外方に配置されている。周壁部33は、空間Sに臨む内壁面を有し、この内壁面には、光反射部34が全周にわたって設けられている。
【0043】
光反射部34は、光を反射する機能を有し、光源22から出射され、拡散板24を透過して空間Sに入射した光を有効に利用するために設けられている。特に、画面周縁部での輝度の低下を防止するために設けられている。光反射部34は、たとえば光の反射性に優れた白色を呈する合成樹脂製の反射シートを、周壁部33の内壁面を覆うように敷設することによって構成される。光反射部34は、上記構成に限らず、周壁部33の内壁面の光反射性を向上させるものであればよい。
【0044】
光学シート25は、本実施形態では、3枚の光学シート25a〜25cを、拡散板24上に積層することによって構成されている。詳細には、光学シート25a,25b,25cが、この順番で、拡散板24上に積層されている。すなわち、光学シート25cが、液晶パネル11に最も近接して設けられている。
【0045】
各光学シート25a〜25cは、透光性を有し、所定の光学的機能を有するシート状部材であり、厚み方向に見て矩形状に形成されている。各光学シート25a〜25cは、たとえば、拡散シート、マイクロレンズシート、プリズムシートおよびレンチキュラーシートのうちから選択された3種のシートによって実現される。光学シート25の枚数は、3枚に限定されず、他の実施形態では、1枚または2枚であってもよい。
【0046】
拡散板24上に載置される光学シート25a、および光学シート25a上に載置される25bは、厚み方向に見て、拡散板24と略同一形状と成るように形成され、拡散板24と同様に、フレーム23の上部23aに形成された挿入孔35に突出部を挿し込んだ状態で、拡散板24によって支持されている。
【0047】
一方、液晶パネル11に最も近接して設けられている光学シート25cは、その周縁部分42が、光学シート25cの中央部分41よりも液晶パネル11側で、液晶パネル11の背面11bと光反射部34との間を仕切るように配設された状態で、拡散板24によって支持されている。
【0048】
より詳細には、光学シート25cは、光学シート25cの外周を規定する4辺のうちの一対の長辺に隣接する各周縁部分42が、光反射部34の一部であって、液晶パネル11の一対の長辺に沿って延びる長尺部分34aと、液晶パネル11の背面11bとの間を仕切るように配設された状態で、拡散板24によって支持されている。本実施形態では、光学シート25cの周縁部分42は、液晶パネル11の周縁部11cとパネル支持部31との間に挟持されることによって固定されている。
【0049】
前述するように、液晶パネル11と拡散板24との間の空間Sを外囲する周壁部33の内壁面には、光の利用効率を向上させるために光反射部34が設けられている。特に狭額縁化された液晶表示装置10では、有効表示領域Vから周壁部33までの距離Lが短くなってしまうため、液晶表示装置10を斜め方向から見たときに、この光反射部34が視認されてしまうことにより、画面周縁部での画質が劣化していた。
【0050】
本実施形態によれば、光学シート25cを上記のように配設することにより、光反射部34における長尺部分34aが、光学シート25cを介して視認されることになる。これにより、光学シート25cが有する光学的機能によって、光反射部34における長尺部分34aを視認しにくくすることができる。
【0051】
なお、光学シート25cは、液晶パネル11の周縁部11cとパネル支持部31との間に挟持されることによって両端が拘束されてしまうが、装置稼動時に発生する熱によって光学シート25cが面方向へ熱膨張したとしても、周縁部分42と光学シート25bとの間の間隙によって、その熱膨張分を吸収させることができる。
【0052】
このように、本実施形態によれば、光反射部34における長尺部分34aと液晶パネル11との間に光学シート25cを介在させるという簡単な構成で、光反射部34が視認されることに起因する、液晶表示装置10を斜め方向から見たときの画面周縁部での画質の劣化を軽減することができる。
【0053】
光反射部34と液晶パネル11との間に光学シート25cを配設する場合には、図2に示すように、周縁部分42を滑らかに湾曲させて配設するのが好ましい。これにより、光学シート25cが有する光学的機能が損なわれることを防止することができる。
【0054】
また、光学シート25cとして用いられるシートは、特に限定されないが、プリズムシートおよびレンチキュラーシートは方向性が強いため、これらのシートよりも、拡散シートおよびマイクロレンズシートを用いる方が好ましい。特に、拡散シートを用いるのが好ましい。
【0055】
本実施形態に係る液晶表示装置10は、前記のように、光反射部34における長尺部分34aを視認しにくくする構成であるので、特に、液晶パネル11の一対の長辺に隣接する画面周縁部が斜め方向から見られる可能性が高い場合、たとえば、図1に示すように縦置き姿勢で設置されるような場合に好適に用いることができる。
【0056】
図4は、本実施形態に係る液晶表示装置10に搭載される前の光学シート25cを示す図であり、図4(a)は平面図であり、図4(b)は図4(a)の切断面線IV−IVから見た断面図である。
【0057】
図4に示すように、本実施形態に係る光学シート25cは、平坦状のシートにおける、外周を規定する4辺のうちの一対の長辺に隣接する各端部43を、残余の部分44に対して予め屈曲することによって構成されている。このように、液晶パネル11の周縁部11cとパネル支持部31との間に挟持される部分を、予め屈曲させておくことにより、光学シート25cを容易に設置することができる。
【0058】
本実施形態では、1枚の光学シート25cを、液晶パネル11の背面11bと光反射部34とを隔てるように配設しているが、他の実施形態では、複数枚の光学シートを、液晶パネル11の背面11bと光反射部34との間を仕切るように配設してもよい。これにより、光反射部34をより視認しにくくすることができる。
【0059】
また、本実施形態では、光反射部34における長尺部分34aと液晶パネル11との間に光学シート25cを配設しているが、他の実施形態では、液晶パネル11の一対の短辺に沿って延びる短尺部分34bと液晶パネル11との間に光学シート25cを配設するように構成してもよい。この場合には、光反射部34における短尺部分34bを視認しにくくすることができる。
【0060】
また、光反射部34の全周にわたって、光反射部34と液晶パネル11との間に光学シート25cを配設するように構成してもよい。この場合には、光反射部34における長尺部分34aおよび短尺部分34bのいずれも視認しにくくすることができる。
【0061】
図5は、他の実施例に係る光学シート25cを示す図であり、液晶表示装置10に搭載される前の状態を示している。図5(a)は平面図であり、図5(b)は図5(a)の切断面線B−Bから見た断面図であり、図5(c)は図5(a)の切断面線C−Cから見た断面図である。
【0062】
前述するように、光反射部34の全周にわたって、光反射部34と液晶パネル11との間に光学シート25cを配設する場合には、光学シート25cを、射出成型などの方法を用いて、液晶表示装置10内に収容されるときの形状に予め成型しておくのが好ましい。
【0063】
具体的には、液晶表示装置10における空間Sのサイズに合わせて、光学シート25cにおける矩形枠状の周縁部分42が、光学シート25cの中央部分41に対して曲がった形状に成型され、また、液晶パネル11の周縁部11cとパネル支持部31との間に挟持される部分、すなわち矩形枠状の端部45が、光学シート25cの中央部分41に平行に延びるように成型される。このように予め成型しておくことによって、光学シート25cを容易に設置することができる。
【0064】
図6は、本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置10Aの断面図である。図7は、液晶表示装置10Aにおける光学シート25cの固定方法を説明するための図である。図7では、フレーム23の上部23aおよび光学シート25c以外の構成については省略して示している。
【0065】
本実施形態に係る液晶表示装置10Aは、周壁部33Aの構成、および光学シート25cの端部43の固定方法を除き、残余の構成については前述の実施形態に係る液晶表示装置10と同様に構成されているので、同一の構成には同一の参照符を付し、重複する説明を省略する。
【0066】
本実施形態に係る液晶表示装置10Aは、周壁部33Aが、液晶パネル11側に配設される矩形枠状の第1部分51と、拡散板24側に配設される第2部分52とから成り、光学シート25cの端部43を、第1部分51と第2部分52とで挟持させることによって固定されている。
【0067】
より詳細には、第1部分51および第2部分52は、光学シート25cの端部43を挟持する各挟持面51a,51bが、液晶パネル11から離反するに従って内方へ向かって傾斜するように、テーパ状に形成されている。
【0068】
本実施形態に係る液晶表示装置10Aは、上記構成により、光学シート25cの端部43を予め屈曲させなくても、第1部分51と第2部分52とで容易に挟持させることができる。
【0069】
なお、本実施形態に係る液晶表示装置10Aでは、周壁部33Aのうちの第1部分51の内壁面に設けられた光反射部34が、光学シート25cによって覆われなくなってしまうが、少なくとも第2部分52に設けられた光反射部34の視認性については低減することができる。
【符号の説明】
【0070】
10 液晶表示装置
11 液晶パネル
12 バックライトユニット
13 ベゼル
21 バックライトシャーシ
22 光源
23 フレーム
24 拡散板
25 光学シート
31 パネル支持部
33 周壁部
41 中央部分
42 周縁部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示可能な光透過型の表示パネルと、
前記表示パネルの背面側に設けられ、該表示パネルに光を照射するバックライトユニットであって、
前記表示パネルに離間して設けられる光照射部と、
前記表示パネルと前記光照射部との間の空間を外囲する周壁部と、
前記表示パネルと前記光照射部との間に設けられ、該光照射部によって中央部分が支持される光学シートと、
光を反射する機能を有し、前記空間に臨むように前記周壁部に設けられる反射部とを有するバックライトユニットとを含み、
前記光学シートは、その周縁部分が、前記中央部分よりも表示パネル側で、前記表示パネルの背面と前記反射部との間を仕切るように配設されていることを特徴とする画像表示装置。
【請求項2】
前記表示パネルおよび光学シートは、平面視において矩形状に形成され、
前記周縁部分は、前記光学シートの外周を規定する4辺のうちの互いに平行な2辺に隣接する部分であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記表示パネルおよび光学シートは、平面視において矩形状に形成され、
前記周縁部分は、光学シートの外周に隣接する矩形枠状の部分であることを特徴とする請求項1記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記周壁部は、前記表示パネルの周縁部を支持するパネル支持部を含み、
前記光学シートの周縁部分は、前記パネル支持部と前記表示パネルとによって挟持されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記光学シートの周縁部分は、前記パネル支持部と前記表示パネルとによって挟持される部分が、残余の部分に対して予め屈曲されていることを特徴とする請求項4記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記周壁部は、前記表示パネル側に配設される第1部分と、前記光照射部側に配設される第2部分とから成り、
前記光学シートの周縁部分は、前記第1部分と第2部分とによって挟持されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記第1部分および第2部分は、前記光学シートの周縁部分を挟持する各挟持面が、表示パネルから離反するに従って内方に向かって傾斜するように形成されていることを特徴とする請求項6記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記光学シートは、前記周縁部分が前記中央部分に対して曲がった形状に予め成型されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つに記載の画像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−88528(P2013−88528A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227324(P2011−227324)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】