説明

画像認識表示システム及びこれに用いるカメラ

【課題】伝送路の使用帯域幅を削減しつつ高精度の画像認識を行う画像認識表示システムを提供すること。
【解決手段】カメラ1は、画像表示に用いる表示画像信号を生成する表示画像信号処理回路13と、画像認識に用いる認識用画像信号を生成する認識用画像信号処理回路14と、表示画像信号と認識用画像信号の差分信号を生成する差分回路15とを備え、表示画像信号と差分信号を伝送路2へ送出する。画像認識処理装置3は、伝送路2を介して受信した表示画像信号と差分信号を加算して認識用画像信号を復元する加算回路32と、認識用画像信号を用いて特定の被写体の認識処理を行う画像認識処理回路33と、表示画像信号と認識処理の結果を合成して表示装置4へ出力する表示処理回路34とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カメラで撮影した画像を画像認識処理装置へ伝送して特定の被写体を認識して表示する画像認識表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
カメラ(撮像装置)で撮影した画像を画像認識処理装置へ伝送し、特定の被写体を認識して表示する場合、撮影した画像信号を効率良く伝送する必要がある。これに関連する技術として、特許文献1には、画像処理に必要な時間を確保しつつ、全体の遅延時間の増大を防止することを目的とする撮像システムが開示される。この撮像システムにおいて、カメラは、撮影した画像から画像処理に用いる画像特徴情報を生成する映像処理回路と、画像特徴情報を含む画像情報を中央制御装置に伝送する伝送処理回路とを備え、中央制御装置は、伝送された画像特徴情報を用いて特定被写体の抽出や認識の画像処理を行う画像処理回路を備える。ここに伝送処理回路は中央制御装置に画像情報を伝送するとき、画像処理に用いる画像特徴情報を当該映像フレーム内で先行して伝送するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−267924号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
画像認識表示システムの主な機能として、特定の被写体(人物や物体)を撮影して認識を行う機能と、撮影した結果や認識した結果を表示する機能がある。その際、撮影した画像に特定の被写体が含まれている場合、それらを精度よく認識するとともに、高画質に表示できることが好ましい。
【0005】
前記特許文献1では、被写体認識に用いる画像特徴情報として撮影画像の縮小画像または輝度信号を伝送することが記載されている。しかしながら、縮小画像や輝度信号などの画像特徴情報では情報量が少ないため、画像認識の精度に限界がある。一方、高精度に画像認識を行うために画像特徴情報のデータ量を増大させると、伝送路には画像信号と増大した画像特徴情報を伝送せねばならず、伝送路の使用帯域幅が増大するという課題が生じる。
【0006】
本発明の目的は、伝送路の使用帯域幅を削減しつつ高精度の画像認識を行う画像認識表示システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、カメラで撮影した画像を画像認識処理装置に伝送し、特定の被写体を画像認識して表示する画像認識表示システムにおいて、カメラは、被写体を撮影して電気信号に変換する撮像素子と、撮像素子の信号から画像表示に用いる表示画像信号を生成する表示画像信号処理回路と、撮像素子の信号から画像認識に用いる認識用画像信号を生成する認識用画像信号処理回路と、表示画像信号と認識用画像信号の差分信号を生成する差分回路と、表示画像信号と認識用画像信号のいずれか一方の画像信号と差分信号を伝送路を介して画像認識処理装置に伝送する伝送処理回路とを備える。画像認識処理装置は、カメラから伝送路を介して伝送された一方の画像信号と差分信号を受信する受信処理回路と、受信した一方の画像信号と差分信号を加算して表示画像信号と認識用画像信号のうち伝送されなかった他方の画像信号を復元する加算回路と、受信または復元された認識用画像信号を用いて特定の被写体の認識処理を行う画像認識処理回路と、受信または復元された表示画像信号と認識処理の結果を合成して表示装置へ出力する表示処理回路とを備える。
【0008】
さらにカメラは、表示画像信号と認識用画像信号のうち一方の画像信号を圧縮して画像圧縮信号に変換する画像圧縮回路を有し、伝送処理回路から一方の画像信号に代えて画像圧縮信号を伝送し、画像認識処理装置は、受信処理回路で受信した画像圧縮信号を伸張して一方の画像信号に戻す画像伸張回路を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、伝送路の使用帯域幅を削減しつつ高精度の画像認識を行うことのできる画像認識表示システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】画像認識表示システムの第1の実施例を示すブロック図。
【図2】画像認識表示システムの第2の実施例を示すブロック図。
【図3】画像認識表示システムの第3の実施例を示すブロック図。
【図4】各実施例1〜3において使用される伝送帯域幅を示す模式図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明による画像認識表示システムの第1の実施例を示すブロック図である。本実施例の画像認識表示システムは、画像を撮影する複数のカメラ(撮像装置)1a〜1d、カメラからの信号を伝送するネットワークなどの伝送路2a〜2d、カメラからの画像を認識し結果を表示させる画像認識処理装置3、及び画像を表示する表示装置4で構成される。画像認識処理装置3と表示装置4は一体構成としても良い。
【0013】
カメラ(撮像装置)1aにおいて、11は画像を撮影するためのレンズ、12はレンズ11を介した光を電気信号に変換する撮像素子、13は撮像素子12の出力を人間が視認するために好適な信号(以下、「表示画像信号」と呼ぶ)へ処理する表示画像信号処理回路、14は撮像素子12の信号にパターンマッチングなどを行って画像認識を行うのに好適な信号(以下、「認識用画像信号」と呼ぶ)へ処理する認識用画像信号処理回路、15は認識用画像信号Bと表示画像信号Aの差分信号C(=B−A)を生成する差分回路、16は表示画像信号Aと差分信号Cを多重化して伝送路2a上に送出する伝送処理回路である。他のカメラ1b〜1dも同様の構成である。
【0014】
画像認識処理装置3において、31は各カメラ1a〜1dからの伝送信号(表示画像信号Aと差分信号C)を受信し、後述の加算回路32と表示処理回路34へ信号を振り分ける受信処理回路、32は表示画像信号Aと差分信号Cを加算して画像認識のための認識用画像信号Bを復元するための加算回路、33は認識用画像信号Bを用いてパターンマッチングなどを行い特定の物体や人物の認識を行う画像認識処理回路、34は表示する画像信号と認識結果を合成して表示装置4へ出力する表示処理回路である。
【0015】
表示装置4では、表示処理回路34から送られる画像信号を表示し、その一例を図示している。一般的に表示装置4での表示画像は、撮影された画像を人間の目で見て美しく見えるように処理するものである。よって、表示画像信号処理回路13では、画像中の雑音除去や輪郭の処理などを行ない、見た目の原画像に印象が近くなるように処理する。これに対し認識用画像信号処理回路14では、画像認識時の認識率を向上させるため、比較するパターンに照合しやすいように画像の濃淡処理などを行うものである。
【0016】
次に図1における画像信号の流れを説明する。カメラ1aにおいて、レンズ11を介して撮像素子12で撮影された画像信号は、表示画像信号処理回路13にて人間が視認するために好適な表示画像信号Aに処理され、伝送処理回路16から伝送路2aへ送出される。同時に撮像素子12の出力から、認識用画像信号処理回路14にて画像認識を行うに好適な認識用画像信号Bが生成され、さらに差分回路15にて表示画像信号Aとの差分信号Cが生成され、伝送処理回路16から伝送路2aへ送出される。
【0017】
画像認識処理装置3では、伝送路2aから入力した表示画像信号Aは、受信処理回路31を経由し表示処理回路34へ送られる。また、伝送路2aから入力した差分信号Cは、受信処理回路31を経由し加算回路32にて表示画像信号Aと加算処理されて認識用画像信号Bが復元される。認識用画像信号Bは画像認識処理回路33にてパターンマッチングなどの画像認識に用いられる。画像認識では、例えば画像中の所定の物体の認識が行われ、その認識結果Dが表示処理回路34に出力される。
【0018】
表示処理回路34は、表示画像信号Aと、画像認識処理回路33からの認識結果Dを合成して、表示装置4に表示させる。例えば表示装置4の画面において、カメラ1a〜1dにて映し出された道路の画像中に、歩行者41を認識した結果を示す認識枠43と、走行車両42を認識した結果を示す認識枠44を合成して表示している。
【0019】
本実施例によれば、表示画像信号と認識用画像信号をカメラ1a〜1dから画像認識処理装置3へ伝送する際、表示画像信号Aと認識用画像信号Bをそのまま伝送するのではなく、認識用画像信号Bの代わりに両者の差分信号C(=B−A)を伝送する。これより伝送するデータ量を小さくし、伝送路2a〜2dの使用帯域幅を削減できる。あるいは、画像認識処理装置3の受信処理回路31の受信能力(トータル受信データ量)を一定としたときに、接続するカメラの台数を増やすことが可能となる。画像認識処理装置3では完全に元の認識用画像信号Bに戻して認識処理できるので、画像認識の精度が維持され、また表示装置4では表示画像信号Aを用いて高画質で画像表示が可能となる。なお、本実施例に用いた差分信号Cは、用途に応じて輝度信号のみ、あるいは色信号のみとしてもよく、特に限定するものではない。また、本実施例において接続するカメラ1a〜1dの台数は任意であり、1台としても良いことは言うまでもない。
【実施例2】
【0020】
図2は、本発明による画像認識表示システムの第2の実施例を示すブロック図である。前記実施例1(図1)と同じ構成要素については、同一の符号を用いている。本実施例では実施例1(図1)の構成に対し、各カメラ1a〜1dにおいては画像信号を圧縮する画像圧縮回路17と圧縮した画像を伸張する画像伸張回路18を、また画像認識処理装置3においては圧縮した画像を伸張する画像伸張回路35を追加している。ここに使用される画像圧縮伸張方式は、画像圧縮効率の良い例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)やMPEG(Moving Picture Experts Group)方式が好ましい。
【0021】
次に図2における画像信号の流れを説明する。カメラ1aにおいて、レンズ11を介して撮像素子12で撮影された画像信号は、表示画像信号処理回路13にて表示画像信号Aとなり、さらに画像圧縮回路17にて圧縮処理がなされる。その結果、時間当たりデータ量の小さい表示画像圧縮信号Aoに変換されて、伝送処理回路16から伝送路2aへ送出される。同時に撮像素子12の出力から、認識用画像信号処理回路14にて認識用画像信号Bが生成される。一方、画像圧縮回路17で圧縮された表示画像圧縮信号Aoは、画像伸張回路18にて伸張処理され表示画像信号A’に戻される。ここに前記した画像圧縮伸張方式は一般に非可逆方式であり、完全には圧縮前の表示画像信号Aに戻らないので表示画像信号A’として区別する。差分回路15では、認識用画像信号Bと表示画像信号A’との差分信号C(=B−A’)が生成され、伝送処理回路16から伝送路2aへ送出される。なお、ここでの差分信号Cとして(B−A)ではなく(B−A’)を用いたのは、次の画像認識処理装置3において認識用画像信号Bを完全に復元させるためである。
【0022】
画像認識処理装置3では、伝送路2aから入力した表示画像圧縮信号Aoは、受信処理回路31を経由して画像伸張回路35にて画像伸張がなされる。この場合の伸張後の表示画像信号も、完全には圧縮前の表示画像信号Aに戻らないので表示画像信号A’として区別する。表示画像信号A’は表示処理回路34へ送られる。また、伝送路2aから入力した差分信号Cは、受信処理回路31を経由し加算回路32にて画像伸張回路35からの表示画像信号A’と加算処理されて、認識用画像信号Bが復元される。加算の際、差分信号C=B−A’であるので、表示画像信号A’は打ち消され完全に元の認識用画像信号Bが復元される。画像認識処理回路33では認識用画像信号Bを用いて画像認識を行い、その認識結果Dが表示処理回路34に出力される。表示処理回路34は、表示画像信号A’と認識結果Dを合成して、表示装置4に表示させる。
【0023】
本実施例によれば、表示画像信号Aを圧縮して表示画像圧縮信号Aoとして伝送する。また、実施例1と同様に認識用画像信号Bの代わりに表示画像信号A’との差分信号C(=B−A’)を伝送する。これより、伝送するデータ量をさらに小さくし、伝送路2a〜2dの使用帯域幅を削減できる。あるいは、画像認識処理装置3の受信処理回路31の受信能力を一定としたときに、接続するカメラの台数を増やすことが可能となる。本実施例では、画像圧縮伸張処理での非可逆性を考慮し、カメラ1a側にも画像伸張回路18を設けて差分信号Cを生成している。その結果、画像認識処理装置3の画像認識回路33では、欠落のない認識用画像信号Bを用いて認識処理を行い、実施例1(図1)と同等の認識結果Dを得ることができる。
【実施例3】
【0024】
図3は、本発明による画像認識表示システムの第3の実施例を示すブロック図である。前記実施例1(図1)や実施例2(図2)と同じ構成要素については、同一の符号を用いている。本実施例では実施例2(図2)の構成に対し、各カメラ1a〜1dにおいては差分信号Cを圧縮する差分圧縮回路19を、また画像認識処理装置3においては圧縮した差分信号Coを伸張する差分伸張回路36を追加している。ここでの画像圧縮伸張方式も、前記したJPEGやMPEG方式を使用することができる。
【0025】
次に図3における画像信号の流れを説明する。カメラ1aにおいて、撮像素子12で撮影された画像信号は、表示画像信号処理回路13にて表示画像信号Aとなり、さらに画像圧縮回路17にて表示画像圧縮信号Aoに変換されて、伝送処理回路16から伝送路2aへ送出される。同時に撮像素子12の出力から、認識用画像信号処理回路14にて認識用画像信号Bが生成され、差分回路15にて画像伸張回路18からの表示画像信号A’との差分信号C(=B−A’)が生成される。差分信号Cは差分圧縮回路19にて圧縮処理され、差分圧縮信号Coに変換されて伝送処理回路16から伝送路2aへ送出される。
【0026】
画像認識処理装置3では、伝送路2aから入力した表示画像圧縮信号Aoは、受信処理回路31を経由して画像伸張回路35にて画像伸張がなされ、表示画像信号A’に戻されて表示処理回路34へ送られる。また、伝送路2aから入力した差分圧縮信号Coは、受信処理回路31を経由して差分伸張回路36にて伸張され差分信号C’に戻される。差分信号C’は加算回路32にて表示画像信号A’と加算処理されて、認識用画像信号B’が復元される(すなわち、B’=C’+A’)。この場合の差分信号も、圧縮伸張処理に伴う非可逆性のため完全には圧縮前の差分信号Cに戻らないので、差分信号C’として区別する。またその影響で、認識用画像信号についても認識用画像信号B’として区別する。画像認識処理回路33では認識用画像信号B’を用いて画像認識を行い、その認識結果D’が表示処理回路34に出力される。表示処理回路34は、表示画像信号A’と認識結果D’を合成して、表示装置4に表示させる。
【0027】
本実施例によれば、実施例2のように表示画像信号Aを圧縮して表示画像圧縮信号Aoに変換するだけでなく、差分信号Cについても圧縮して差分圧縮信号Coに変換して伝送する。これより、伝送するデータ量をより一層小さくし、伝送路2a〜2dの使用帯域幅を削減できる。あるいは、画像認識処理装置3の受信処理回路31の受信能力を一定としたときに、接続するカメラの台数を増やすことが可能となる。
【0028】
図4は、前記各実施例において使用される伝送帯域幅を示す模式図である。伝送路2a〜2dには、表示画像信号Aと認識用画像信号Bのデータが伝送されるが、それぞれの使用帯域幅を比較して示す。従来例は、表示画像信号Aと認識用画像信号Bとを差分や圧縮などの処理を行わずにそのまま伝送した場合であり、双方とも同等の伝送帯域幅を必要とする。
【0029】
これに対し実施例1(図1の構成)では、認識用画像信号Bについては表示画像信号Aとの差分信号Cに置き換えて伝送する。このように差分信号Cに置き換えることで、認識用画像信号Bの使用帯域幅を小さくすることができる。実施例2(図2の構成)では、実施例1の構成に対し、さらに表示画像信号Aを圧縮して表示画像圧縮信号Aoに変換して伝送する。画像信号を圧縮処理することで、大幅に帯域幅を削減することができる。実施例3(図3の構成)では、実施例2の構成に対し、さらに差分信号Cを圧縮して差分圧縮信号Coに変換して伝送する。差分信号を圧縮処理することで、これらの実施例の中で最も使用帯域幅を削減することができる。また、各実施例での伝送路2a〜2dの使用帯域幅が削減する結果、画像認識処理装置3に接続するカメラの台数を増やすことが可能となる。
【0030】
以上本発明に係るいくつかの実施例を述べたが、本発明は上記した各実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、実施例1のカメラ1aの差分回路15では、認識用画像信号Bから表示画像信号Aを引いて差分信号C(=B−A)を生成し、これを認識用画像信号Bに置き換えて伝送路2aを伝送する構成とした。その変形例として、差分回路では表示画像信号Aから認識用画像信号Bを引いて差分信号C(=A−B)を生成し、これを表示画像信号Aに置き換えて伝送する構成としても良い。すなわち、伝送路2aには認識用画像信号Bと差分信号Cを伝送する。その場合には画像認識処理装置3は、伝送された認識用画像信号Bと差分信号Cを加算回路にて加算処理し、表示画像信号Aを復元する構成とする。実施例2、3においても同様の変形が可能である。
【0031】
また実施例2、3では、画像圧縮伸張方式が非可逆方式であることを前提とし、カメラ1a内に画像伸張回路18を設けたが、画像圧縮伸張方式が可逆方式であれば画像伸張回路18を省略し、表示画像信号処理回路13の出力である表示画像信号Aを差分回路15に直接入力する構成とすることができる。
【0032】
上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
【0033】
また、上記の各構成は、それらの一部又は全部がハードウェアで構成されても、プロセッサでプログラムが実行されることにより実現されるように構成されてもよい。
【符号の説明】
【0034】
1a〜1d…カメラ、
2a〜2d…伝送路、
3…画像認識処理装置、
4…表示装置、
11…レンズ、
12…撮像素子、
13…表示画像信号処理回路、
14…認識用画像信号処理回路、
15…差分回路、
16…伝送処理回路、
17…画像圧縮回路、
18,35…画像伸張回路、
19…差分圧縮回路、
31…受信処理回路、
32…加算回路、
33…画像認識処理回路、
34…表示処理回路、
36…差分伸張回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラで撮影した画像を画像認識処理装置に伝送し、特定の被写体を画像認識して表示する画像認識表示システムにおいて、
前記カメラは、
被写体を撮影して電気信号に変換する撮像素子と、
該撮像素子の信号から画像表示に用いる表示画像信号を生成する表示画像信号処理回路と、
該撮像素子の信号から画像認識に用いる認識用画像信号を生成する認識用画像信号処理回路と、
前記表示画像信号と前記認識用画像信号の差分信号を生成する差分回路と、
前記表示画像信号と前記認識用画像信号のいずれか一方の画像信号と前記差分信号を伝送路を介して前記画像認識処理装置に伝送する伝送処理回路とを備え、
前記画像認識処理装置は、
前記カメラから前記伝送路を介して伝送された前記一方の画像信号と前記差分信号を受信する受信処理回路と、
受信した前記一方の画像信号と前記差分信号を加算して前記表示画像信号と前記認識用画像信号のうち伝送されなかった他方の画像信号を復元する加算回路と、
受信または復元された前記認識用画像信号を用いて特定の被写体の認識処理を行う画像認識処理回路と、
受信または復元された前記表示画像信号と前記認識処理の結果を合成して表示装置へ出力する表示処理回路とを備えることを特徴とする画像認識表示システム。
【請求項2】
請求項1に記載の画像認識表示システムにおいて、
前記カメラは、前記表示画像信号と前記認識用画像信号のうち前記一方の画像信号を圧縮して画像圧縮信号に変換する画像圧縮回路を有し、前記伝送処理回路から前記一方の画像信号に代えて該画像圧縮信号を伝送し、
前記画像認識処理装置は、前記受信処理回路で受信した前記画像圧縮信号を伸張して前記一方の画像信号に戻す画像伸張回路を有することを特徴とする画像認識表示システム。
【請求項3】
請求項2に記載の画像認識表示システムにおいて、
前記カメラは、前記画像圧縮回路で変換した前記画像圧縮信号を伸張して前記一方の画像信号に戻す画像伸張回路を有し、前記差分回路は、該画像伸張回路で戻した前記一方の画像信号を用いて前記差分信号を生成することを特徴とする画像認識表示システム。
【請求項4】
請求項2または3に記載の画像認識表示システムにおいて、
前記カメラは、前記差分信号を圧縮して差分圧縮信号に変換する差分圧縮回路を有し、前記伝送処理回路から該差分圧縮信号を伝送し、
前記画像認識処理装置は、前記受信処理回路で受信した前記差分圧縮信号を伸張して前記差分信号に戻す差分伸張回路を有することを特徴とする画像認識表示システム。
【請求項5】
画像を撮影して撮影した画像を画像認識する画像認識処理装置に伝送するカメラにおいて、
被写体を撮影して電気信号に変換する撮像素子と、
該撮像素子の信号から画像表示に用いる表示画像信号を生成する表示画像信号処理回路と、
該撮像素子の信号から画像認識に用いる認識用画像信号を生成する認識用画像信号処理回路と、
前記表示画像信号と前記認識用画像信号の差分信号を生成する差分回路と、
前記表示画像信号と前記認識用画像信号のいずれか一方の画像信号と前記差分信号を伝送路を介して前記画像認識処理装置に伝送する伝送処理回路とを備えることを特徴とするカメラ。
【請求項6】
請求項5に記載のカメラにおいて、
前記表示画像信号と前記認識用画像信号のうち前記一方の画像信号を圧縮して画像圧縮信号に変換する画像圧縮回路を有し、前記伝送処理回路から前記一方の画像信号に代えて該画像圧縮信号を伝送することを特徴とするカメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−186685(P2012−186685A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−48839(P2011−48839)
【出願日】平成23年3月7日(2011.3.7)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】