説明

画像読取装置、及び原稿の真贋判定装置、並びに原稿の真贋判定方法

【課題】斜行して原稿を搬送した等の原因で、誤って贋物であると判定した原稿に対して、画像の読取を停止すると、もう一度画像の読取を行うために、操作者は、排紙口に排紙された原稿を給紙口に再セットしなければならず、作業効率の低下を招いていた。
【解決手段】画像読取装置に原稿の真贋を判定する真贋判定部を設け、該真贋判定部によって贋物と判定された時に該原稿の後端を挟んだ状態で排紙部が停止する。また、該排紙部に当該原稿が存在するか否かを判定し、当該原稿が引き抜かれたことを検知したとき、次処理を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送路を搬送される原稿の画像を読取る画像読取装置、及び原稿の真贋判定装置、並びに原稿の真贋判定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商取引や店舗での買い物、レストランでの支払い等においては、証券や小切手等を用いて支払いをすることがある。一般に証券や小切手等の所定の場所には、磁気インクによってMICR文字と呼ばれる文字により、口座番号や金額などが印刷されている。証券や小切手等による精算処理では、原稿に印刷されたMICR文字を読取り、読取ったデータを所定の機関に照会し、その有効性を確認する。しかし、近年多発している、偽造による不正行為を防止するため、有効性を確認するための真贋判定部を付加した証券や小切手等が流通するようになった。真贋判定部としては、例えば透かし部や、赤外線や紫外線に反応するような塗料で印刷された部分等が設けられている。また、特許文献1には、磁気センサや光学センサにより紙幣の真贋や破損を検知できる紙葉類処理装置が開示されている。
【0003】
また、真贋判定機能を有する従来の画像読取装置は、読取対象の原稿である証券や小切手等から取得した所定の情報に基づき真贋を判定し、判定結果とともに、磁気情報や画像情報を、通信ケーブルを介してホストコンピュータへ転送するとともに、原稿を排紙部から排紙する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005−353005号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
原稿の真贋を判定可能な画像読取装置には、原稿を贋物と判定した場合、当該原稿の画像読取と磁気波形読取を中断し、後続の原稿の読み取りを行わず、音声制御部もしくは表示制御部により操作者に、贋物と判定した旨を通知するものがある。このようなとき、操作者は警告を受けたら、目視によりその原稿の真贋の鑑定を行う。しかし、例えば斜行して搬送された原稿等は、透かし部、赤外線反応部、紫外線反応部が搬送路中に配置された透かし検知部、赤外線検知部、紫外線検知部上を正しく通過しないことから、それらの全てを正常に検出することは出来ない場合があり、本物でも贋物と誤判定してしまうことがある。このような場合、本物の原稿でも読み取りが中断されてしまい、操作者は当該原稿を再度原稿載置部に置き、もう一度読み取らせる処理を行わなければならず、業務効率の低下を招いていた。また、排紙部を1つしか備えていない画像読取装置では、贋物と判定された原稿も本物と判定された原稿も同じ排紙部から排紙されてしまうので、本物として処理された原稿束に贋物と判定された原稿が混じってしまう恐れがあった。
【0006】
本発明は、上述した事情に鑑み、贋物の原稿を効率よく特定することが可能な画像読取装置、及び原稿の真贋判定装置、並びに原稿の真贋判定方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、前記課題を解決するために発明されたものであり、搬送路を搬送される原稿の画像を読取るための読取部と、該原稿の真贋を判定する真贋判定部と、該原稿を排出する排紙部を有する画像読取装置において、前記真贋判定部によって原稿が贋物と判定されたときに、当該原稿を前記排紙部に保持した状態で排紙動作を停止することを特徴とする。
また、本発明にかかる原稿の真贋判定装置は、搬送路に沿って原稿を搬送する搬送部と、前記搬送路に沿って搬送される原稿の真贋を判定する真贋判定部と、前記搬送路から原稿を排出する排出部とを有し、前記真贋判定部によって贋物と判定された贋物原稿を前記排出部から排出せずに当該排出部に留まらせることを特徴とする。
さらに、本発明にかかる原稿の真贋判定方法は、搬送路に沿って搬送される原稿の真贋を真贋判定部によって判定し、当該贋判定部によって贋物と判定された贋物原稿を排出せずに排出部に留まらせることを特徴とする。
なお、上記本発明において、贋物原稿に続く後続の原稿の給送が行われている場合には、当該後続の原稿を給送部まで戻すことが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
原稿の給送状態の変動等により、画像読取装置が原稿の真贋判定を誤り、本物を贋物と判定した場合に、贋物と判断された原稿が、排紙部から排紙された原稿束に混入し、誤って処理されてしまうおそれがなくなり、業務の的確さを向上させることが可能となる。また、排紙部に原稿検知手段を設け、排紙部で原稿を停止させた状態にて、原稿検知手段が原稿を検知しなくなったとき、当該原稿から読み取った画像データの処理を実行するようにした場合は、当該原稿の画像読取を再度行うことなく、次の原稿の読取処理に移行させることが可能となり、作業効率の向上につながる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例に係る画像読取装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施例に係るフローチャートである。
【図3】本発明の実施例に係る各種情報検知・読取処理のフローチャートである。
【図4】本発明の実施例に係る画像読取装置の斜視図である。
【図5】本発明の実施例に係る画像読取装置の構成を例示する断面図である。
【図6】本発明の実施例に係る画像読取装置とホストコンピュータとの接続を示す図である。
【図7】本発明の実施例に係る画像読取装置の構成を例示する断面図である。
【図8】本発明の実施例に係る第2原稿検知センサの設置位置を説明するための図である。
【図9】本発明の実施例に係る第2原稿検知センサの他の設置位置を説明するための図である。
【図10】本発明の実施例に係るフローチャートである。
【図11】本発明の実施例に係る贋物処理のフローチャートである。
【図12】本発明の実施例に係る贋物処理のフローチャートである。
【図13】原稿を例示する図である。
【図14】原稿上の磁気情報、透かし部、赤外線反応部、紫外線反応部を例示する図である。
【図15】実施例4の原稿搬送状態を示す概略構成図である。
【図16】実施例4の真贋判定処理を示すフローチャート図である。
【図17】実施例4の贋物処理の手順を例示したフローチャート図である。
【図18】実施例4の贋物判定時に次の原稿を給送している搬送状態図である。
【図19】実施例4の原稿を給送部に戻している状態図である。
【図20】実施例4の後続原稿を給送部へ留めて先行原稿を排出する搬送状態図である。
【図21】実施例5の画像読取装置の概略構成図である。
【図22】実施例5の真贋判定処理を示すフローチャート図である。
【図23】実施例5の真物処理を示すフローチャート図である。
【図24】実施例5の贋物処理を示すフローチャート図である。
【図25】実施例5の原稿搬送状態を示す概略構成図である。
【図26】実施例5の贋物原稿を排紙部で停止させ後続原稿を搬送中の状態を示す図である。
【図27】実施例5の贋物原稿を排紙部で停止させ後続原稿を第1搬送部で停止させる状態を示す図である。
【図28】実施例5の贋物原稿を取り除いた後で後続原稿の搬送を再開した状態を示した図である。
【図29】実施例5の贋物原稿を排紙部で停止させた状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に例示する本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<実施例1>
【0011】
図4は、画像読取装置1の斜視図である。画像読取装置1には、原稿を載置するための原稿載置部2と、原稿を搬送するための搬送路(不図示)が設けられている。また、画像読取装置1は、原稿がその上に排出される排紙積載部3を有している。図1は、画像読取装置1のブロック図を示している。画像読取装置1は、画像読取装置の各部の動作を制御しているCPU80、原稿90から磁気情報を読み取る磁気情報読取部81、原稿90上の透かし部の有無を検出する透かし検知部82、原稿90上の赤外線反応部の有無を検出する赤外線検知部83、原稿90上の紫外線反応部の有無を検出する紫外線検知部84を有している。また、透かし検知部82、赤外線検知部83、紫外線検知部84で検出された各結果を基に原稿90の真贋を判定する真贋判定部85、及び画像情報を読み取る画像読取部86を有している。上記各種検知部や各種読取部はハードウエアで構成されていてもよく、ハードウエアとソフトウエアの組合せで構成されていてもよい。
【0012】
図13は、磁気印字された原稿90を例示する図である。原稿90の下端近傍にはMICRと呼ばれる磁気インク文字認識を可能にするMICR文字91が印字されている。図14に例示するように、原稿90上には紫外線反応部92、透かし部93、赤外線反応部94が配置されているものとする。図5は、画像読取装置1の概略構成を示す断面図である。原稿載置部2に置かれた原稿90は、給送ローラ4と分離ローラ5によって重送を防止しながら1枚ずつ搬送路6へ給送される。搬送路6には原稿検知センサ7、上述した原稿90の透かし部93の有無を検出する透かし検知部8、原稿90の赤外線反応部94の有無を検出するための赤外線検知部9、原稿90の紫外線反応部92の有無を検出するための紫外線検知部10、MICR文字91を読み取るための磁気情報読取部11、原稿の画像を読み取るための画像情報読取部12が設けられている。また、搬送路に原稿を搬送する搬送ローラ13aと、排紙口近傍に設けられている原稿を排紙するための排紙ローラ13bは、排紙部を構成する部材の1つである。画像読取装置1は、図6に例示するように、外部装置の一例であるホストコンピュータ20と通信ケーブル21を介して接続されているものとする。
【0013】
図2に、本発明の処理を説明するためのフローチャートを例示する。以降、図2のフローチャートを用いて説明していく。画像読取装置1は、ホストコンピュータ20から通信ケーブル21を介して画像読取の指示を受けると本処理を開始するが、画像読取装置1に備える不図示の操作部の操作で開始してもよい。まず、原稿載置部2に原稿90が載置されているか否かを不図示のセンサを用いて確認する。原稿90の載置を確認後、給送ローラ4と分離ローラ5によって、載置された原稿束から重送しないように原稿90を1枚ずつ搬送路へ給送するとともに搬送ローラ13aで搬送する。このとき、原稿検知センサ7を通過したことを検知すると画像読取装置1は不図示のタイマを用いて計時を行いながら、図3を用いて後述するステップS501〜S505にて各種情報の読取/検出を開始する(ステップS101)。
【0014】
図3は、ステップS101での各種情報の読取処理の詳細を例示するフローチャートである。原稿検知センサ7と透かし検知部8間の距離をL1、原稿90の搬送速度をvとすると、原稿検知からL1/v後に原稿90が透かし検知部8に到達することになる。そこで、原稿90の先端が原稿検知センサ7を通過した時点からL1/vの時間の経過後に、上述の原稿90上にある透かし部93の有無の検出を開始する(ステップS501)。
【0015】
また、原稿検知センサ7と赤外線検知部9間の距離をL2、原稿90の搬送速度をvとすると、原稿検知からL2/v後に原稿90が赤外線検知部9に到達することになる。そこで、不図示のタイマを用いて時間の測定を行い、原稿90の先端を原稿検知センサ7が通過した時間からL2/vの時間の経過後に、原稿90上にある上述の赤外線反応部94の有無の検出を開始する(ステップS502)。
【0016】
また、原稿検知センサ7と紫外線検知部10間の距離をL3、原稿90の搬送速度をvとすると、原稿検知からL3/v後に原稿90が紫外線検知部10に到達することになる。そこで、不図示のタイマを用いて時間の測定を行い、原稿90の先端を原稿検知センサ7が通過した時間からL3/vの時間の経過後に、原稿90上にある上述の紫外線反応部92の有無の検出を開始する(ステップS503)。
【0017】
また、原稿検知センサ7と磁気情報読取部11間の距離をL4、原稿90の搬送速度をvとすると、原稿検知からL4/v後に原稿90が磁気情報読取部11に到達することになる。そこで、不図示のタイマを用いて時間の測定を行い、原稿90の先端を原稿検知センサ7が通過した時間からL4/vの時間の経過後に、原稿90の下端に印字されている上述のMICR文字91の読取を開始する(ステップS504)。
【0018】
更に、原稿検知センサ7と画像読取部12間の距離をL5とすると、原稿検知からL5/v後に原稿90は、画像読取部12に到達することになるので、不図示のタイマを用いて時間の測定を行い、原稿90の先端を原稿検知センサ7が通過した時間からL5/vの時間の経過後に画像読取を開始する(ステップS505)。なおステップS501〜S505で開始した各種の情報を読み取る処理は、並行して実行されるようにすることが望ましいが、順次実行されるような構成にしてもよい。各種情報の読取/検出の終了後、本処理を終了し図2のステップS102に移行する。なお、各種情報の読取/検出の失敗や、各種情報が存在しない等の理由で各種情報の読取や検出が完了しない場合は、所定の上限時間の経過をもって各種情報の読取/検出を終了させることが望ましい。
【0019】
各種情報の検知と読取の終了後、画像読取装置1は、図2のステップS102において、透かし部の有無の検知結果、赤外線反応部の有無の検知結果、紫外線反応部の有無の検知結果を基に図1の真贋判定部85によって真贋の判定を行う。ステップS103において、画像読取装置1は、真贋判定の結果、搬送された原稿90が本物と判定した場合、原稿90の搬送を継続させ、ステップS104で排紙積載部3の上へ原稿を排出し本処理を終了する。
【0020】
一方、ステップS103での真贋判定の結果、搬送された原稿90を贋物と判定した場合は次のように処理する。すなわち、原稿検知センサ7と排紙ローラ13b間の距離をL6、原稿90の搬送速度をvとすると、原稿検知からL6/v後に原稿90が排紙ローラ13bに到達することになる。そこで、ステップS105にて不図示のタイマを用いて計時を行いながら、原稿90の先端が排紙ローラ13bを通過するのに要する時間が経過した時点より後で、原稿90の後端が排紙ローラ13bを通過し終わる前に搬送ローラ13aおよび排紙ローラ13bを停止し排紙動作を停止させる。そして、搬送された原稿90が贋物と判定された旨のホストコンピュータ20への通知も行い、本処理を終了する。このように、贋物と判定された原稿が排紙部にニップされたまま保持された状態で停止し、贋物と判定された原稿が本物と判定された排出済み原稿と混ざり合うことがないので、後処理を容易に行うことができる。
【0021】
<実施例2>
以下に本発明に係る第2の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明を行う。
【0022】
図7は、本実施の形態の画像読取装置1aの構成図を示している。実施例1の画像読取装置1と異なるのは、排紙口近傍に、原稿検知部の一部である第2原稿検知センサ15が設けられている点である。第2原稿検知センサは、図8のように排紙ローラ13bに対して搬送路の上流側に配置されても良いし、図9のように下流側に配置されていてもかまわない。なお、第1原稿検知センサ14は実施例1の原稿検知センサ7と同等の機能を有し、同等の位置に配置されている。また、第2原稿検知センサはその出力信号が入力されるCPU80又は不図示のハードウエアとともに原稿検知部を構成している。
【0023】
図10に、本発明の処理を説明するためのフローチャートを例示する。以降、図10のフローチャートを用いて説明していく。画像読取装置1は、ホストコンピュータ20から通信ケーブル21を介して画像読取の指示を受けると本処理を開始し、原稿載置部2に原稿90が載置されていることを確認後、給送ローラ4と分離ローラ5によって、原稿束から重送しないように原稿90を1枚ずつ搬送路へ給送するとともに搬送ローラ13aで搬送し、第1原稿検知センサ14を通過したことを検知すると、図3で説明したS501〜S505の各種情報の読取/検出を行う(ステップS201)。
【0024】
ステップS201の各種情報の読取/検出にて行われる透かし部93の有無の検出、赤外線反応部94の有無の検出、紫外線反応部92の有無の検出、MICR文字91の読取および画像読取については、原稿検知センサ7が本実施例では原稿検知センサ14に代えられていること以外は実施例1での説明と同様であり、省略する。
【0025】
ステップS202において、画像読取装置1は、ステップS201において取得された、透かし部の有無の検知結果、赤外線反応部の有無の検知結果、紫外線反応部の有無の検知結果に基づき真贋判定部85によって判定を行う。画像読取装置1は、真贋判定の結果、搬送された原稿90が本物と判定した場合(ステップS203でYES)、原稿90の搬送を継続させ、読取った画像情報をホストコンピュータ20へ通信ケーブル21を介して転送し、排紙積載部3へ原稿の排出を行って本処理を終了する。一方、真贋判定の結果、搬送された原稿90が贋物であると判定した場合(ステップS203でNO)、画像読取装置1は、図11に例示する贋物処理に移行する(ステップS205)。
【0026】
図11は、贋物処理の手順を例示したフローチャートである。贋物処理に移行すると画像読取装置1は、第1原稿検知センサ14と排紙ローラ13b間の距離をL6、原稿90の搬送速度をvとすると、搬送された原稿90の先端が第1原稿検知センサ14を通過した時点からL6/v後に原稿90が排紙ローラ13bに到達することになる。そこで、不図示のタイマを用いて計時を行い、原稿90の先端が排紙ローラ13bを通過するのに要する時間が経過した時点より後で、原稿90の後端が第2原稿検知センサ15を通過し終わる前に搬送ローラ13a及び排紙ローラ13bを停止し排紙動作を停止させる(ステップS301)。
【0027】
ここで、排紙動作を停止させるタイミングを取るために、第2原稿検知センサ15の検知結果を用いてもよい。つまり、例えば第2原稿検知センサ15が排紙ローラ13bよりも距離L7だけ上流側の位置に設置されているものとし、原稿90の搬送速度をvとすると、第2原稿検知センサ15の検知時点からL7/vの時間の経過後に原稿90が排紙ローラ13bに到達することになる。そこで、不図示のタイマを用いて計時を行い、原稿90の先端が排紙ローラ13bを通過する時点よりも後で、原稿90の後端が排紙ローラ13bを通過し終わる時点よりも前に排紙動作を停止させるとよい。なお、第2原稿検知センサ15を通過し終わるまでの間に搬送を停止してもよい。また、原稿90の後端が第2原稿検知センサ15を通過し終わったのを検知した直後に排紙動作を停止してもよい。
【0028】
ステップS302において、画像読取装置1は、原稿が贋物であるとの判定結果をホストコンピュータ20へ通信ケーブル21を介して通知する。なお、操作者に対して、贋物と判定したことを知らせることが目的とする通知であるため、ホストコンピュータ20へ通知せず画像読取装置自身が不図示のブザー等で操作者に通知するのでもかまわない。ステップS303において、画像読取装置1は、判定した真贋判定結果が正しいか否かを操作者が確認し、後処理を指示する入力操作が行われるまで待機する。なお、原稿の目視により画像読取装置1の判定結果が正しいか否かを操作者が確認することが必要なため、原稿上の透かし部、赤外線反応部、紫外線反応部の配置を考慮して、これらが排紙口から露出し、操作者による目視が容易となる位置にて画像読取装置1は原稿90を停止させることが望ましい。
【0029】
ホストコンピュータ20を介して、あるいは画像読取装置自身が備える不図示の操作部から操作者による何らかの指示を受けた画像読取装置1は、ステップS304で操作者の指示内容を確認する。原稿が本物であると操作者が判断し、取得した各種データを有効データとして処理するように指示されたのであれば(ステップS304でYES)、ステップS305において、ホストコンピュータ20に通信ケーブル21を介して画像データを転送し、贋物処理を終了する。一方、原稿が贋物であると操作者が判断し、取得した各種データを無効データとして処理するように操作者から指示されたのであれば(ステップS304でNO)、ステップS306において読取った画像データを破棄し贋物処理を終了する。
【0030】
図10に戻り、贋物処理を行った画像読取装置1は一連の処理を終了する。
【0031】
<実施例3>
上記実施例3の変形例としての、更に操作者の手間を省くことが可能な、贋物処理の異なる形態について図面を用いて説明する。図12に他の形態の贋物処理のフローチャートを例示する。画像読取装置1は、搬送された原稿を、その透かし部、赤外線反応部、紫外線反応部の有無に応じて贋物と判定したとき、ステップS401において、贋物処理を開始する。
【0032】
第1原稿検知センサ14と排紙ローラ13b間の距離をL6、原稿90の搬送速度をvとすると、搬送された原稿90の先端が第1原稿検知センサ14を通過した時点からL6/v後に原稿90が排紙ローラ13bに到達することになる。そこで画像読取装置1は、不図示のタイマを用いて計時を行い、原稿90の先端が排紙ローラ13bを通過するのに要する時間が経過した時点より後で、原稿90の後端が第2原稿検知センサ15を通過し終わる前に搬送ローラ13a及び排紙ローラ13bを停止し排紙動作を停止させる(ステップS401)。
【0033】
ここで、排紙動作を停止させるタイミングを取るために、第2原稿検知センサ15の検知結果を用いても良い。つまり、例えば第2原稿検知センサ15が排紙ローラ13bよりも距離L7だけ上流側の位置に設置されているものとし、原稿90の搬送速度vとすると、第2原稿検知センサ15の検知時点からL7/vの時間の経過後に原稿90の先端が排紙ローラ13bに到達することになる。そこで、不図示のタイマを用いて計時を行い、原稿90の先端が排紙ローラ13bを通過する時点よりも後で、原稿90の後端が第2原稿検知センサ15を原稿後端が通過し終わるまでの間に排紙動作を停止させる。このように停止した原稿は、実施例2と同様に排紙ローラ13bにニップされた状態となっている。また、原稿の目視により画像読取装置1の判定結果が正しいか否かを操作者が確認することが必要である。そのため、原稿上の透かし部、赤外線反応部、紫外線反応部の配置を考慮して、これらが排紙口から露出し、操作者による目視が容易となる位置にて画像読取装置1は原稿90を停止させることが望ましい。
【0034】
ステップS402において、画像読取装置1は、原稿を贋物と判定した旨をホストコンピュータ20へ通信ケーブル21を介して通知する。これは、操作者に対して、贋物と判定したことを知らせることが目的であり、ホストコンピュータ20への通知は行わず、画像読取装置自身が不図示のブザー等で通知するのでもかまわない。
【0035】
ステップS403とステップS404の形成する処理ループにおいて、画像読取装置1は、贋物と判定した判定結果を受けて、操作者が目視作業によりどのように処置するか指示するまで待機する。ここでは操作者が目視確認し本物であり誤判定であると認識した場合、操作者によって原稿が排紙口から抜かれることになっている場合について説明する。すなわち操作者が目視により本物と認識し、画像読取装置1の誤判定として原稿を引き抜けば、引き抜かれたことをステップS403において、第2原稿検知センサ15によって検知した画像読取装置1は、原稿が本物で取得したデータは有効であるものとして、ステップS404において、ホストコンピュータ20に通信ケーブル21を介して画像データを転送し、贋物処理を終了する。
【0036】
一方ステップS403において、原稿が排紙口から抜かれたことを検知していない場合は、画像読取装置1はステップS405において、操作者から原稿は贋物でデータは無効であるとする、破棄指示を受けていないかどうかを調べる。ステップS405にて破棄指示を受けていなければ、ステップS403に戻る。ステップS405において、画像読取装置1は、破棄指示を受けていた場合は、読取った画像データをステップS406において破棄し、画像読取装置1は、贋物処理を終了する。
【0037】
以上のような構成にすれば、操作者は、仮に画像読取装置が真贋を誤判定したとしても、原稿を目視して確認することが可能となることに加え、誤判定であり本物だと操作者が認識した場合は、原稿を排紙口から引き抜く操作を行うことで、次の原稿の読み取りに移行させ、読取作業を続行できる。そのため、今まで読み取った画像データをむだにすることなく原稿束の読取処理を継続して実行することが可能となり、作業の手間を省くことができる。
【0038】
なお、目視で本物と認識した操作者によって原稿が排紙口から抜かれるものとして説明したが、操作者が目視で贋物と認識した場合に操作者によって原稿が抜かれるものとしてもかまわない。その場合は、贋物と判定した場合に、原稿が引き抜かれることによる無効指示か、他の何らかの操作による有効指示を受けるまで待機するように、制御フローを変更すればよい。
【0039】
上記各実施例(後述する実施例4及び5を含む)において、給送ローラ、分離ローラ、搬送ローラ、排紙ローラを使用しているが、給送ベルト、分離ベルト、分離パッド、搬送ベルト、排紙ベルト等に変更してもよい。また、各実施例においてCPUが行っている処理の一部又は全てをハードウエアで実現してもよい。また、本発明における制御、検出、判断を含む各種処理の全てまたは一部を画像読取装置にケーブル、ネットワーク、無線通信、電磁波通信、光通信等により接続された外部機器に行わせてもよい。この場合、画像読取装置と外部機器を含むシステムが本発明の画像読取装置に相当する。
【0040】
<実施例4> 以下に本発明に係る第4の実施の形態を、図15〜図19を参照しながら具体的に説明を行う。図15は、原稿搬送状態を示す概略構成図であり、図16は、本発明の処理を説明する為のフローチャート図である。図17は、贋物処理の手順を例示したフローチャート図である。図18は、画像読取装置1が原稿90aを贋物と判定した時に、既に次原稿90bを給送しているときの図である。図19は、画像読取装置1が次原稿90bを給紙部2まで戻した状態を示した図である。
【0041】
まず、図16のフローチャートを用いて説明していくが、必要に応じて図1〜図8等を適宜参照する。画像読取装置1は、図6に示すようにホストコンピュータ20から通信ケーブル21を介して画像読取の指示を受けると本処理を開始するが、画像読取装置1に備える不図示の操作部の操作で開始してもよい。まず、図4等に示す原稿載置部2に原稿90が載置されているか否かを不図示のセンサを用いて確認する。原稿90の載置を確認後、給送ローラ4と分離ローラ5とによって、載置された原稿束から重送しないように原稿90を1枚ずつ搬送路へ給送するとともに搬送ローラ13aで搬送する。このとき、原稿検知センサ7を通過したことを検知すると画像読取装置1は不図示のタイマを用いて計時を行いながら、図3を用いてステップS501〜S505にて各種情報の読取/検出を開始する(ステップS601)。
【0042】
ここで、図15は、ステップS601にて、原稿90aを搬送路へ給送し、各種情報の読取/検出を開始したときを示した図を示す。図16に示すステップS601の各種情報の読取/検出にて行われる透かし部93の有無の検出、赤外線反応部94の有無の検出、紫外線反応部92の有無の検出、MICR文字91の読取および画像読取については、本実施例2での説明と同様であり、ここでの説明は省略する。
【0043】
次に、ステップS602において、画像読取装置1は、ステップS601において取得された、透かし部93の有無の検知結果、赤外線反応部94の有無の検知結果、紫外線反応部92の有無の検知結果に基づき真贋判定部85によって判定を行う。画像読取装置1は、真贋判定(ステップS603)の結果、搬送された原稿90が本物と判定した場合(ステップS604でYES)、原稿90の搬送を継続させ、読み取った画像情報をホストコンピュータ20へ通信ケーブル21を介して転送し、排紙積載部3へ原稿の排出を行って本処理を終了する。なお、図16においてステップS603とS604を説明上分けて図示しているが、1つの真贋判定ステップとしてもよい。一方、ステップS603の真贋判定の結果、搬送された原稿90が贋物であると判定した場合(ステップS604でNO)、画像読取装置1は、図11に例示する贋物処理に移行する(ステップS605)。
【0044】
続いて、図17には、上記ステップS605における贋物処理の手順を例示したフローチャート図を示している。画像読取装置1は、ステップS701の贋物処理に移行するとステップS702において、図15に示した次の原稿90bが給送されているか否かを検出する。ここで、図18には、原稿読取装置1が、原稿90aを贋物と判定した時に、既に次の原稿90bを給送しているときの図を示す。次の原稿90bが給送されていることを検出した画像読取装置1は、S703において、次の原稿90bを給紙部2まで戻す。ここで、図19には、原稿読取装置1が、後続する次の原稿90bを給紙部2まで戻した状態を示した図を示す。この時、原稿を排紙部3まで搬送する搬送部が1つの駆動源で構成されていた場合は、図19のように、次の原稿90bを給紙部2まで戻すまで、原稿90aも搬送路6内の上流へ逆送される。次の原稿90bを給紙部2まで戻したことを検出した画像読取装置1は、図20でも示しているように、ステップS704にて、次の原稿90bを給送することなく、先行する原稿90aを搬送路6内の下流へ搬送する。第2原稿検知センサ15が排紙ローラ13bよりも所定距離だけ上流側の位置に設置されているものとし、原稿90aの搬送速度をvとすると、第2原稿検知センサ15の検知時点から所定距離の時間の経過後に原稿90aが排紙ローラ13bに到達することになる。そこで、画像読取装置1は、不図示のタイマを用いて計時を行い、原稿90aの先端が排紙ローラ13bを通過する時点よりも後で、原稿90aの後端が排紙ローラ13bを通過し終わる時点よりも前に排紙動作を停止させる(ステップS705)。なお、搬送部と排紙部とを個別に制御できるようにした場合(例えば、別々の駆動源で構成した場合等)には、図示しないが、排紙部で贋物原稿を排出せずに留めつつ、搬送部の逆送制御によって次の後続原稿を給紙部(給送部)まで戻すことが可能である。これにより、後続原稿の戻し搬送を行っている間、贋物原稿を排紙部から取り除くことが可能であるので、処理の効率化を図ることができる。
【0045】
そして、搬送された原稿90が贋物と判定された旨のホストコンピュータ20への通知も行い、本処理を終了する。このように、贋物と判定された原稿が排紙部にニップされたまま保持された状態で停止し、贋物と判定された原稿が本物と判定された排出済み原稿と混ざり合うことがないので、後処理を容易に行うことができるとともに、原稿90aについての処理を終えた後、速やかに次の原稿90bの処理を再開する事が可能となる。
【0046】
<実施例5> 以下に本発明に係る第5の実施の形態を、図面を参照しながら具体的に説明を行う。図21は、本実施例の形態による画像読取装置の構成図を示している。実施例2の画像読取装置1aと異なるのは、搬送路中に搬送ローラ13c、13eが設けられており、搬送ローラ13cは、搬送ローラ4と同じ第1搬送部により制御されている。また、搬送ローラ13eは、排紙ローラ13bと同じ第2搬送部により制御されている点である。ここでいう第1搬送部は、排紙動作する第2搬送部以外の搬送動作を行う部分であり、本実施例では、搬送ローラ4、13、13cである。第2搬送部は、本実施例では、搬送ローラ13eと排紙ローラ13bである。このような構成により、画像読取装置1aは、前の原稿90aが第2搬送路に留まっていたとしても、次の原稿90bが第1搬送部により搬送され、画像読取、及び各種情報の読取/検出処理を行うことが可能となり、処理効率を向上することができる。
【0047】
図22は、本発明の処理を説明するためのフローチャートを例示する。以降、図22のフローチャートを用いて説明していくが、必要に応じて図1〜図8等を適宜参照する。画像読取装置1aは、ホストコンピュータ20から通信ケーブル21を介して画像読取の指示を受けると、本処理を開始し、原稿載置部2に原稿90が載置されていることを確認後、給送ローラ4と分離ローラ5とによって、載置された原稿束から重送しないように原稿90を1枚ずつ搬送路へ給送するとともに搬送ローラ13aで搬送する。このとき、原稿検知センサ7を通過したことを検知すると画像読取装置1aは不図示のタイマを用いて計時を行いながら、図3を用いてステップS501〜S505にて各種情報の読取/検出を開始する(ステップS801)。
【0048】
図25は、ステップS801にて、原稿90bを搬送路へ給送し、各種情報の読取/検出を開始したときを示した図である。ステップS801の各種情報の読取/検出にて行われる透かし部93の有無の検出、赤外線反応部94の有無の検出、紫外線反応部92の有無の検出、MICR文字91の読取および画像読取については、本実施例2での説明と同様であり、省略する。画像読取装置1aは、前の原稿90aが第2搬送部により排紙されているか否かを検出する(ステップS803)。
【0049】
ステップS803において、前原稿90aが既に排出されているのであれば、画像読取装置1aは、第1搬送部により制御されている搬送ローラ13cによって、第2搬送部により制御されている搬送ローラ13eまで原稿90bの搬送を行う。(ステップS806) 一方、ステップS803において、図26が示すように前の原稿90aが排紙部3へ排出されていない事を検出した時、画像読取装置1aは、原稿の先端が、搬送ローラ13cを超過しないところで第1搬送部を停止させる(ステップS804)。
【0050】
図27は、前原稿90aが排紙口で停止している為に、画像読取装置1aが、搬送ローラ13cを超過しないところで原稿90bを停止させている状態を例示した図である。そして、画像読取装置1aは、ステップS805で、前原稿90aが排紙された事を検出するまで、待機する(ステップS805)。ステップS805において、前の原稿90aが排紙された事を検出した画像読取装置1aは、搬送ローラ13cを稼動させる事により、原稿90bを搬送ローラ13eへ搬送することにより、第2搬送部へ搬送する(ステップS806)。図28は、画像読取装置1aが原稿90bの搬送を再開した状態を示した図である。ステップS807において、画像読取装置1aは、ステップS802において取得された、透かし部93の有無の検知結果、赤外線反応部94の有無の検知結果、紫外線反応部92の有無の検知結果に基づき真贋判定部85によって判定を行う。画像読取装置1aは、真贋判定の結果、搬送された原稿90bが本物であると判定した場合(ステップS808でYES)、ステップS809において図23で例示されている本物処理を行う。
【0051】
以下、図23を用いて画像読取装置1aが行う本物処理について説明を行う。後続の原稿90bが本物であると判定した画像読取装置1aは、ステップS901において、本物処理を開始する。ステップS902において、画像読取装置1aは、第2搬送部により、原稿90bの搬送を継続させ、読み取った画像情報をホストコンピュータ20へ通信ケーブル21を介して転送する。ステップS903において、画像読取装置1aは、原稿90bを排紙口3へ排出して、本物処理を終了する。
【0052】
一方、真贋判定の結果、搬送された原稿90bが贋物であると判定した場合(ステップS808でNO)、画像読取装置1aは、ステップS810において図24で例示されている贋物処理を行う。
【0053】
以下、図24を用いて画像読取装置1aが行う贋物処理について説明を行う。後続の原稿90bが贋物であると判定した画像読取装置1aは、ステップS1001において、贋物処理を開始する。ステップS1002において、画像読取装置1aは、第2搬送部により搬送している原稿90bに対して、排紙動作を停止させる。停止処理については、実施例2において既に説明している為、省略する。
【0054】
図29は、画像読取装置1aが、原稿90bの停止処理を行った状態を示した図である。原稿90bを停止させた画像読取装置1aは、ステップS1003において、原稿90bが贋物である旨をホストコンピュータ20へ通信ケーブル21を介して通知して、贋物処理を終了する。
【0055】
上述した各実施例では、画像読取装置を例に説明したが、本発明は勿論これに限定されず、例えば、搬送路に沿って原稿を搬送する搬送部と、この搬送路に沿って搬送される原稿の真贋を判定する真贋判定部と、搬送路から原稿を排出する排出部とを備え、真贋判定部によって贋物と判定された贋物原稿を排出部から排出せずに当該排出部に留まらせる原稿の真贋判定装置にも適用可能である。その場合でも、搬送路の上流側に原稿を給送する給送部を設ける場合、真贋判定部によって贋物と判定された原稿に続く後続の原稿が給送部から搬送路内に取り込まれている場合には、当該後続の原稿を給送部まで戻すよう制御することで、処理の効率化を図ることができる。また、本発明は、搬送路に沿って搬送される原稿の真贋を真贋判定部によって判定し、当該贋判定部によって贋物と判定された贋物原稿を排出せずに排出部に留まらせる原稿の真贋判定方法にも適用可能である。
【符号の説明】
【0056】
1 画像読取装置
2 原稿載置部
3 排紙積載部
4 給送ローラ
5 分離ローラ
6 搬送路
7 原稿検知センサ
8 透かし検知部
9 赤外線検知部
10 紫外線検知部
11 磁気情報読取部
12 画像読取部
13a 搬送ローラ
13b 排紙ローラ
14 第1原稿検知センサ
15 第2原稿検知センサ
20 ホストコンピュータ
21 通信ケーブル
80 CPU
81 磁気情報読取部
82 透かし検知部
83 赤外線検知部
84 紫外線検知部
85 真贋判定部
86 画像読取部
90 原稿
91 MICR文字
92 紫外線反応部
93 透かし部
94 赤外線反応部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送路を搬送される原稿の画像を読取るための読取部と、該原稿の真贋を判定する真贋判定部と、該原稿を排出する排紙部を有する画像読取装置において、
前記真贋判定部によって原稿が贋物と判定されたときに、当該原稿を前記排紙部に保持した状態で排紙動作を停止することを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記排紙部に原稿が存在するか否かを検知する原稿検知部を更に有し、
前記真贋判定部によって原稿が贋物と判定されたときに、当該原稿を保持した状態で該排紙部による排紙動作を停止した後に、前記原稿検知部が当該原稿の存在を検知しなくなった場合に、当該原稿から読み取った画像データの処理を実行することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記真贋判定部によって原稿が贋物と判定されたときに、当該原稿を保持した状態で該排紙部による排紙動作を停止した後に、前記原稿検知部が当該原稿の存在を検知しなくなるか又は、所定の指示を受けた場合に、当該原稿から読み取られた画像データを有効として処理することを特徴とした請求項1又は2記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記有効として処理される画像データを外部装置へ転送することを特徴とする請求項3に記載の画像読取装置。
【請求項5】
当該原稿が贋物であるとして処理されるとき、当該原稿から読み取られた画像データを外部装置へ転送することなく破棄することを特徴とする請求項3又は4に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記搬送路の上流側に設けられて原稿を給送する給送部を有し、
前記真贋判定部によって贋物と判定された原稿に続く後続の原稿が前記給送部から前記搬送路内に取り込まれている場合には、当該後続の原稿を前記給送部まで戻すよう制御することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
【請求項7】
搬送路に沿って原稿を搬送する搬送部と、前記搬送路に沿って搬送される原稿の真贋を判定する真贋判定部と、前記搬送路から原稿を排出する排出部とを有し、前記真贋判定部によって贋物と判定された贋物原稿を前記排出部から排出せずに当該排出部に留まらせることを特徴とする原稿の真贋判定装置。
【請求項8】
前記搬送路の上流側に設けられて原稿を給送する給送部を有し、
前記真贋判定部によって贋物と判定された原稿に続く後続の原稿が前記給送部から前記搬送路内に取り込まれている場合には、当該後続の原稿を前記給送部まで戻すよう制御することを特徴とする請求項7記載の原稿の真贋判定装置。
【請求項9】
搬送路に沿って搬送される原稿の真贋を真贋判定部によって判定し、当該贋判定部によって贋物と判定された贋物原稿を排出せずに排出部に留まらせることを特徴とする原稿の真贋判定方法。
【請求項10】
前記贋物原稿に続く後続の原稿の給送が行われている場合に、当該後続の原稿を給送部まで戻すことを特徴とする請求項9記載の原稿の真贋判定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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