説明

画像読取装置、画像処理システム、画像処理方法、プログラム、及び記録媒体

【課題】ユーザに負荷をかけずに、文字認識の認識率を向上させる。
【解決手段】文字認識を行う情報処理装置と接続された画像読取装置であって、原稿を読み取るときの読取パラメータと画像データを文字認識するときの認識パラメータとを画像データの出力を識別する出力識別情報に対応づけたパラメータ情報を記憶する記憶手段と、出力識別情報を設定する設定手段と、設定された出力識別情報に対応する読取パラメータにより原稿を読み取り、画像データを取得する読取手段と、設定された出力識別情報に対応する認識パラメータと前記読取手段により取得された画像データとを情報処理装置に送信する送信手段とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、原稿を読み取る際に条件設定を行う画像読取装置、画像処理システム、画像処理方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、画像読取装置で読み取った原稿を文字認識して情報処理装置(PC)上で編集可能な画像データにする技術が知られている。この技術において、原稿種別に応じた細かな文字認識の設定を行えば文字認識の認識率があがることがわかっている。一方、従来の画像読取装置上での細かな文字認識の設定は、ユーザに委ねられている。細かな設定をユーザに委ねると、文字認識を上げるための設定に手間がかかることから、ユーザは適切な設定をしないことがほとんどである。ユーザによる設定が行われなければ、デフォルト値で文字認識が行われるため、様々な原稿の種別に対応して認識率を上げることはできない。
【0003】
一方、効率よく文字認識を行う技術の一つとして、特許文献1には、文字認識をするための帳票を示すテンプレートを帳票種別毎に記憶し、画像読取装置から取得される帳票種別に従って特定されるテンプレートに基づき、帳票データの各ページに文字認識を行う技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、前述した従来技術では、大量の原稿を一括して読み込み、サーバ側での帳票認識処理の負荷を軽減するために帳票種別を特定することはできるが、文字認識の認識率を上げるためには、やはり、ユーザによる文字認識の設定が必要である。すなわち、ユーザが文字認識の認識率を上げようとする場合には、帳票種別のみならず文字認識のための設定をユーザが行う必要があり、ユーザに負荷をかけるという問題点があった。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、ユーザに負荷をかけずに、文字認識の認識率を向上させることができる画像読取装置、画像処理システム、画像処理方法、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明における一観点の画像読取装置は、文字認識を行う情報処理装置と接続された画像読取装置であって、原稿を読み取るときの読取パラメータと画像データを文字認識するときの認識パラメータとを前記画像データの出力を識別する出力識別情報に対応づけたパラメータ情報を記憶する記憶手段と、前記出力識別情報を設定する設定手段と、設定された出力識別情報に対応する読取パラメータにより原稿を読み取り、画像データを取得する読取手段と、設定された出力識別情報に対応する認識パラメータと前記読取手段により取得された画像データとを前記情報処理装置に送信する送信手段とを備える。
【0007】
また、本発明における他の観点の画像処理システムは、ネットワークを介して接続される情報処理装置と画像読取装置とを備える画像処理システムであって、前記画像読取装置は、原稿を読み取るときの読取パラメータと画像データを文字認識するときの認識パラメータとを前記画像データの出力を識別する出力識別情報に対応づけたパラメータ情報を記憶する記憶手段と、前記出力識別情報を設定する設定手段と、設定された出力識別情報に対応する読取パラメータで原稿を読み取り、画像データを取得する読取手段と、設定された出力識別情報に対応する認識パラメータと前記読取手段により取得された画像データとを前記情報処理装置に送信する送信手段と、を備え、前記情報処理装置は、前記画像読取装置から前記認識パラメータと前記画像データとを受信する受信手段と、受信された認識パラメータにより前記画像データの文字認識を行う認識手段とを備える。
【0008】
また、本発明における他の観点の画像処理方法は、文字認識を行う情報処理装置と接続された画像読取装置における画像処理方法であって、文字認識後の画像データの出力を識別する出力識別情報を設定する設定ステップと、原稿を読み取るときの読取パラメータと画像データを文字認識するときの認識パラメータとを前記出力識別情報に対応づけたパラメータ情報を参照して、前記設定ステップにより設定された出力識別情報に対応する読取パラメータにより原稿を読み取り、画像データを取得する読取ステップと、設定された出力識別情報に対応する認識パラメータと、前記読取ステップにより取得された画像データとを1つの送信データとして前記情報処理装置に送信する送信ステップとを有する。
【0009】
また、本発明の画像読取装置、画像処理システム、及び画像処理方法は、コンピュータにより実行可能なプログラムにより実現することができ、また、プログラムを記録した記録媒体をコンピュータに読み取らせて実現することも可能である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザに負荷をかけずに、文字認識の認識率を向上させることができる画像読取装置、画像処理システム、画像処理方法、プログラム、及び記録媒体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1に係る画像処理システムの一例を示すブロック図。
【図2】実施例1に係るMFPのハードウェアの一例を示すブロック図。
【図3】実施例1に係る情報処理装置のハードウェアの一例を示すブロック図。
【図4】実施例1におけるMFP10の機能の一例を示すブロック図。
【図5】設定手段の機能の一例を示すブロック図。
【図6】パラメータ情報の一例を示す図。
【図7】送信先データの一例を示す図。
【図8】実施例1における情報処理装置の機能の一例を示すブロック図。
【図9】出力ファイル形式の選択画面の一例を示す図。
【図10】送信先の選択画面の一例を示す図。
【図11】読取パラメータの一例を示す図。
【図12】認識パラメータの一例を示す図。
【図13】送信データのデータ構造の一例を示す図。
【図14】実施例1におけるMFPの処理の一例を示すフローチャート。
【図15】実施例2に係るMFPの機能の一例を示すブロック図。
【図16】パラメータ変換の一例を示す図。
【図17】実施例2におけるMFPの処理の一例を示すフローチャート。
【図18】実施例2におけるバージョン判定の一例を示すフローチャート。
【図19】バージョン不整合時のダイアログの一例を示す図。
【図20】実施例3に係るMFPの機能の一例を示すブロック図。
【図21】実施例3におけるMFPの処理の一例を示すフローチャート。
【図22】実施例3におけるパラメータチェック判定の一例を示すフローチャート。
【図23】パラメータ不適時のダイアログの一例を示す図。
【図24】実施例4におけるMFPの機能の一例を示すブロック図。
【図25】実施例4におけるパラメータ情報の一例を示す図。
【図26】実施例4における出力ファイル形式の選択画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して、本発明にかかる画像処理システム、画像読取装置(又は画像形成装置)、画像処理方法、プログラム及び記録媒体の実施例を詳細に説明する。
【0013】
また、以下に示す実施例では、画像データを読み取る画像読取装置として、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を一つの筐体に搭載した複合機(MFP:Multifunction Peripheral)を例にあげて説明しているが、これに限定されるものではない。本発明は、画像データを読み取り可能であれば、スキャナ装置などにも適用することができる。
【0014】
[実施例1]
<システム及びハードウェア>
図1は、実施例1に係る画像処理システム1の一例を示すブロック図である。図1に示すように、画像処理システム1は、MFP10、情報処理装置20、情報処理装置30がネットワークを介して接続されている。以下、画像読取装置は、MFPを例にして説明する。
【0015】
MFP10は、スキャン機能、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などを一つの筐体に搭載したものである。MFP10は、スキャナ機能により紙媒体等をスキャン処理して画像データを生成し、生成された画像データを情報処理装置20又は情報処理装置30に送信する。MFPの詳細については後述する。また、画像データは、文書の画像データを含む。
【0016】
情報処理装置20は、MFP10でスキャンされた画像データを受信して、文字認識(OCR:Optical Character Recognition)を行う。情報処理装置20は、OCR処理した後、所定のデータ形式に画像データを変換し、保存する。なお、画像処理システム1において、ネットワークを介して接続されるMFP10や情報処理装置20、30の数は、それぞれ任意の数でもよい。
【0017】
図2は、実施例1に係るMFP10のハードウェアの一例を示すブロック図である。図2に示すように、MFP10は、制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、外部記憶装置I/F部14、ネットワークI/F部16、操作部17、表示部18、読取部19を含む。
【0018】
制御部11は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部11は、主記憶部12に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0019】
主記憶部12は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部11が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0020】
補助記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0021】
外部記憶装置I/F部14は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体15(例えば、フラッシュメモリなど)とMFP10とのインタフェースである。
【0022】
また、記憶媒体15に、所定のプログラムを格納し、この記憶媒体15に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F部14を介してMFP10にインストールされ、インストールされた所定のプログラムはMFP10により実行可能となる。
【0023】
ネットワークI/F部16は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器とMFP10とのインタフェースである。
【0024】
操作部17や表示部18は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、MFP10が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する表示及び/又は入力装置である。
【0025】
読取部19は、スキャナであり、原稿の各ページを読み取り、画像データの一例である、ページ単位にビットマップ化したデータを取得し、主記憶部12などに記憶する。
【0026】
図3は、実施例1に係る情報処理装置20のハードウェアの一例を示すブロック図である。図3に示すように、情報処理装置20は、制御部21、主記憶部22、補助記憶部23、外部記憶装置I/F部24、ネットワークI/F部26、入力部27、表示部28を含む。
【0027】
制御部21は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部21は、主記憶部22に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0028】
主記憶部22は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部21が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0029】
補助記憶部23は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0030】
外部記憶装置I/F部24は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体25(例えば、フラッシュメモリなど)と情報処理装置20とのインタフェースである。
【0031】
また、記憶媒体25に、所定のプログラムを格納し、この記憶媒体25に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F部24を介して情報処理装置20にインストールされ、インストールされた所定のプログラムは情報処理装置20により実行可能となる。
【0032】
ネットワークI/F部26は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と当該画像処理サーバとのインタフェースである。
【0033】
入力部27は、カーソルキー、数字入力及び各種機能キー等を備えたキーボード、表示部28の表示画面上でキーの選択等を行うためのマウスやスライスパット等からなる。また、入力部27は、ユーザが制御部21に操作指示を与えたり、データを入力したりするためのユーザインタフェースである。
【0034】
表示部28は、CRTやLCD等により構成され、制御部21から入力される表示データに応じた表示が行われる。
【0035】
<機能>
次に、MFP10の機能について説明する。図4は、実施例1におけるMFP10の機能の一例を示すブロック図である。図4に示すように、MFP10は、画像読取手段101、操作受付手段102、設定手段103、パラメータ保持手段104、送信先保持手段105、データ作成手段106、データ保持手段107、通信手段108、表示手段109を有する。その他一般的なMFPが有するプリンタ機能やコピー機能やFAX機能等については図示していない。
【0036】
画像読取手段101は、スキャン機能により原稿を読み込んで画像データを取得する。このとき、原稿を読み取るときの読取条件を示すパラメータ(以下、読取パラメータともいう)に基づいて原稿を読み取る。読取パラメータについては後述する。
【0037】
操作受付手段102は、ユーザによる操作パネルからの操作を受け付ける。例えば、操作受付手段102は、スキャン実行や、スキャン後の画像データの送信先の設定や文字認識後の出力ファイルのデータ形式を示す出力ファイル形式の設定などを受け付ける。
【0038】
設定手段103は、画像読取手段101の読取パラメータを設定したり、画像データの送信先を設定したりする。図5は、設定手段103の機能の一例を示すブロック図である。図5に示すように、設定手段103は、読取パラメータ設定手段131、送信先設定手段132を有する。
【0039】
読取パラメータ設定手段131は、操作受付手段102により受け付けた出力ファイル形式に基づいて、読取パラメータを特定し、特定した読取パラメータを画像読取手段101の読取条件に設定する。
【0040】
送信先設定手段132は、操作受付手段102により受け付けた送信先を、画像読取手段101により取得された画像データの送信先に設定する。
【0041】
図4に戻り、パラメータ保持手段104は、出力ファイル形式に対応付けた読取パラメータ及び認識パラメータを示すパラメータ情報を記憶する。認識パラメータとは、文字認識を行うときに設定されるパラメータである。
【0042】
図6は、パラメータ情報の一例を示す図である。図6に示すように、出力ファイル形式(図6に示す「設定」)には、認識パラメータ及び読取パラメータの双方が対応付けられている。なお、出力ファイル形式は、画像データの出力を識別するための情報であるため、出力識別情報と呼んでもよい。
【0043】
図6に示す認識パラメータは、出力形式、写真抽出、数値化、レイアウト優先、認識言語、原稿種別、変換処理、傾き補正、ノイズ除去を含む。また、図6に示す読取パラメータは、原稿種類、解像度、読み取りサイズ、濃度、原稿セット方向、原稿面を含む。これらのパラメータはあくまでも一例であって、図6に示す例に限られない。なお、本実施例では、出力形式が同じであっても、複数の出力ファイル形式(出力識別情報)が存在する。例えば、出力形式が「Word」の場合、出力ファイル形式は、「Word(文字)」、「Word(写真)」の2つがある。図6に示すパラメータ情報を参照すれば、設定された出力ファイル形式に基づき、認識パラメータと読取パラメータとを一括して特定できる。
【0044】
図4に戻り、送信先保持手段105は、画像データの送信先を記憶する。送信先保持手段105に記憶されている送信先が操作パネルに選択可能な形式で表示され、ユーザにより送信先が選択される。
【0045】
図7は、送信先データの一例を示す図である。送信先保持手段105は、例えば送信先の分だけ送信先データを記憶する。図7に示す送信先データは、例えば、名称、IPアドレス、ホスト名、ユーザ名、パスワード、ローカル/ドメインを含む。操作パネルには、例えば名称が選択可能に表示される。名称が選択されると、送信先設定手段132は、選択された名称をキーにして送信先データを取得し、取得して送信先データを送信先として設定する。
【0046】
図4に戻り、データ作成手段106は、出力ファイル形式に対応する読取パラメータが設定されて読み取られた画像データと、出力ファイル形式に対応する認識パラメータとをまとめて送信データを作成する。データ作成手段106は、例えば、画像データに認識パラメータを付加して1つの送信データとする。
【0047】
データ保持手段107は、読み取られた画像データや送信データを記憶する。通信手段108は、送信データを情報処理装置20に送信する。また、通信手段108は、情報処理装置20から所定のデータを受信する。
【0048】
表示手段109は、例えば操作パネル(表示部18)であり、出力ファイル形式の設定画面、送信先設定画面などを表示し、ユーザへのインタフェースを提供する役割を果たす。
【0049】
ここで、画像読取手段101は、読取部19により実現され、操作受付手段102は、操作部17により実現され、設定手段103、データ作成手段106は、制御部11により実現されうる。また、パラメータ保持手段104、送信先保持手段105は、例えば補助記憶部13により実現され、データ保持手段107は、例えば主記憶部12により実現され、通信手段108は、ネットワークI/F部16により実現され、表示手段109は、表示部18により実現されうる。
【0050】
次に、情報処理装置20の機能について説明する。図8は、実施例1における情報処理装置20の機能の一例を示すブロック図である。図8に示すように、情報処理装置20は、通信手段201、解析手段202、設定手段203、認識パラメータ保持手段204、文字認識手段205、データ保持手段206を有する。
【0051】
通信手段201は、MFP10から画像データ及び認識パラメータを含む送信データを受信する。また、通信手段201は、所定のデータをMFP10に送信する。
【0052】
解析手段202は、受信された送信データを解析する。解析手段202により送信データの解析を行うことで、画像データと認識パラメータとを取得できる。
【0053】
設定手段203は、解析手段202による取得された認識パラメータを、文字認識手段205の認識条件として設定する。認識パラメータ保持手段204は、文字認識を行うときに設定されるパラメータ(認識パラメータ)を保持する。
【0054】
文字認識手段205は、受信された送信データに含まれる認識パラメータを認識条件として設定して、受信された送信データに含まれる画像データに対して文字認識を行う。データ保持手段206は、受信された送信データや取得された画像データ、文字認識後に所定のデータ形式に変換されたデータを記憶する。
【0055】
ここで、例えば、通信手段201は、ネットワークI/F部26により実現され、解析手段202、設定手段203、文字認識手段205は、制御部21により実現され、認識パラメータ保持手段204は、例えば補助記憶部23により実現され、データ保持手段206は、例えば主記憶部22により実現されうる。
【0056】
(具体例)
次に、実施例1の具体例について、UI画面の例やパラメータ例を用いながら説明する。図9は、出力ファイル形式の選択画面の一例を示す図である。図9に示す例では、操作パネル上に出力ファイル形式を示すボタンが表示されている。例えば、「Word(文字)」、「Word(写真)」、「PowerPoint(写真)」、「Excel(罫線あり)」、「Excel(罫線なし)」の各ボタンが表示される。ユーザは、原稿の読み取り時に、図9に示すいずれかのボタンを押下する。なお、図9に示すボタンは、図6に示すパラメータ情報の「設定(出力ファイル形式)」が表示される。
【0057】
図10は、送信先の選択画面の一例を示す図である。図10に示す例では、操作パネル上に送信先を示すボタンや、送信先を参照するボタン、送信先を直接指定するボタンが表示されている。ユーザは、例えば、「送信先A」ボタンを押下したとする。このとき、ボタン押下を検知した操作受付手段102は、送信先設定手段132に「送信先A」を示す情報を通知する。送信先設定手段132は、「送信先A」の送信先データを送信先保持手段105から取得して、画像データの送信先に設定する。
【0058】
図10に示す「送信先参照」ボタンは、情報処理装置からの通知情報を基に、送信先を参照する機能である。MFP10は、情報処理装置から送信される自端末情報(IPアドレス、ホスト名、ドメインなど)を受信し、受信した情報を送信先として設定する。これにより、ユーザが直接送信先を入力する必要がない。
【0059】
図10に示す「直接指定」ボタンは、ユーザにより直接IPアドレスやホスト名を入力可能にする機能である。なお、送信先設定手段132は、一度設定した送信先を送信先保持手段105に記憶し、次回からは送信先ボタンとして表示可能にしてもよい。
【0060】
また、出力ファイル形式の選択と送信先の選択の順序はどちらが先であってもよい。送信先の選択について、管理者により1つの送信先が設定されている場合には、送信先の選択を行わずに出力ファイル形式の選択のみを行うようにすればよい。
【0061】
図11は、読取パラメータの一例を示す図である。図9において、「Word(写真)」が選択されたとする。このとき、ボタン押下を検知した操作受付手段102は、読取パラメータ設定手段131に「Word(写真)」を示す情報を通知する。読取パラメータ設定手段131は、「Word(写真)」の出力ファイル形式をキーにし、パラメータ情報から読取パラメータを取得する。このときに取得される読取パラメータが、図11に示す読取パラメータである。
【0062】
図11に示すように、「Word(写真)」の読取パラメータは、原稿種類「フルカラー文字写真」、解像度「400dpi」、読み取りサイズ「自動」、濃度「自動」、原稿セット方向「R」、原稿面「片面」である。
【0063】
読取パラメータ設定手段131は、図11に示すような読取パラメータを画像読取手段101の読取条件に設定する。これより、画像読取手段101は、設定された読取パラメータが示す条件で原稿を読み取る。
【0064】
図12は、認識パラメータの一例を示す図である。図11同様、図9において、「Word(写真)」が選択されたとする。このとき、ボタン押下を検知した操作受付手段102は、データ作成手段106に「Word(写真)」を示す情報を通知する。データ作成手段106は、「Word(写真)」の出力ファイル形式をキーにし、パラメータ情報から認識パラメータを取得する。このときに取得される認識パラメータが、図12に示す認識パラメータである。
【0065】
図12に示すように、「Word(写真)」の認識パラメータは、出力形式「Word」、写真抽出「ON」、数値化「−」、レイアウト優先「ON」、認識言語「日本語」、原稿種別「自動判別」、変換処理「精度優先」、傾き補正「ON」、ノイズ除去「ON」である。出力形式とは、文字認識後に画像データを出力する場合のデータ形式を示す。数値化とは、数字として認識することを示す。
【0066】
データ作成手段106は、画像読取手段101により取得された画像データに対し、パラメータ保持手段104から取得した認識パラメータを付加して送信データを作成する。
【0067】
図13は、送信データのデータ構造の一例を示す図である。図13に示すように、送信データには、認識パラメータを示す認識パラメータ情報と画像データとを含む。通信手段108は、図13に示すような画像データを情報処理装置20に送信する。
【0068】
情報処理装置20は、図13に示すような送信データを受信し、受信した認識パラメータを認識条件に設定して、受信した画像データに文字認識を行う。
【0069】
<動作>
次に、MFP10の動作について説明する。図14は、実施例1におけるMFPの処理の一例を示すフローチャートである。図14に示すステップS101で、表示手段109(操作パネル)は、出力ファイル形式の選択画面を表示する(図9参照)。
【0070】
ステップS102で、操作受付手段102は、操作パネル上のボタン押下を検知し、押下されたボタンが示す出力ファイル形式を設定手段103、データ作成手段106に出力する。なお、操作受付手段102は、操作パネル上のボタン押下だけでなく、ハードキーの押下も検知する。
【0071】
ステップS103で、表示手段109は、送信先の設定画面を表示する(図10参照)。なお、ステップS103は、管理者により予め1つの送信先が設定されている場合は不要である。また、ステップS101とステップS103は順不同である。
【0072】
ステップS104で、操作受付手段102は、操作パネル上のボタン押下を検知し、押下されたボタンが示す送信先を送信先設定手段132に出力する。
【0073】
ステップS105で、読取パラメータ設定手段131は、取得した出力ファイル形式をキーにしてパラメータ情報から読取パラメータを取得する。ステップS106で、読取パラメータ設定手段131は、取得した読取パラメータを画像読取手段101の読取条件に設定する。
【0074】
ステップS107で、操作受付手段102は、ステップS106での設定が終了した後に、スタートボタン押下を許可し、ユーザ操作によるスタートボタン押下を検知し、画像読取手段101に読取実行を指示する。
【0075】
ステップS108で、画像読取手段101は、設定された読取条件で原稿を読み取り、画像データを取得する。取得された画像データは、一旦データ保持手段107に記憶される。
【0076】
ステップS109で、データ作成手段106は、取得した出力ファイル形式をキーにしてパラメータ情報から認識パラメータを取得する。ステップS110で、データ作成手段106は、データ保持手段107に記憶されている画像データと、取得した認識パラメータとをまとめて送信データを作成する。
【0077】
ステップS111で、送信先設定手段132は、ステップS104で取得した送信先を設定する。ステップS112で、通信手段108は、ステップS110で作成された送信データを送信先に送信する。
【0078】
以上、実施例1によれば、画像の読取時に設定した出力ファイル形式(出力識別情報)に対応する読取パラメータと認識パラメータとを読取条件及び認識条件に設定することができるため、ユーザに負荷をかけずに文字認識の認識率を向上させることができる。
【0079】
[実施例2]
次に、実施例2における画像処理システムについて説明する。実施例2では、MFPは、送信データを送信する前に、送信先の情報処理装置で送信データを適切に解析できるかの判定を行う。この判定は、例えばMFPと情報処理装置とのバージョンが一致するか否かで判定してもよい。
【0080】
<機能>
実施例2に係るMFP40の構成について説明する。図15は、実施例2に係るMFP40の機能の一例を示すブロック図である。図15に示す機能において、図4に示す機能と同様の機能のものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0081】
判定手段401は、MFP40の機能と情報処理装置20の機能において、その機能が有効に働くかを判定する。判定手段401は、例えば、MFP40を動作させるソフトウェアのバージョンと、情報処理装置20の文字認識ソフトウェアのバージョンとを対比して、情報処理装置20がMFP40から送信されるデータを有効に処理できるかを判定する。
【0082】
判定手段401は、例えば、相互に通信可能な情報処理装置の文字認識ソフトウェアのバージョンを保持する。送信先が特定された場合、判定手段401は、送信先の文字認識ソフトウェアのバージョンを特定し、MFP40のソフトウェアのバージョンとの関係で有効に機能するかを判定すればよい。また、判定手段401は、情報処理装置の文字認識ソフトウェアのバージョンについて、送信先が選択される度に、最新のバージョンを取得するようにしてもよい。
【0083】
判定手段401は、バージョン判定により、文字認識ソフトウェアのバージョンの方が古いと判定した場合には、送信先の情報処理装置では有効に処理できないと判定する。このとき、ユーザに対してバージョンが異なることを知らせるために、表示手段109にバージョンが異なることを表示してもよい。
【0084】
変換手段402は、判定手段401により、有効に処理できないと判定された場合、古いバージョンでも文字認識ができるように、認識パラメータを変換する。変換手段402は、バージョン毎にそのバージョンで対応できる認識パラメータを保持する。例えば、情報処理装置20では処理できない高機能のパラメータが認識パラメータに含まれる場合、変換手段402は、情報処理装置20のバージョンを確認し、そのバージョンで対応できる低機能の認識パラメータに変換する。
【0085】
図16は、パラメータ変換の一例を示す図である。図16(A)は、取得された認識パラメータを示す。ここで、判定手段401により送信先の情報処理装置20のバージョンが古いと判定されたとする。このとき、変換手段402は、情報処理装置20のバージョンを特定する。情報処理装置20のバージョンでは傾き補正及びノイズ除去に対応していないとする。変換手段402は、特定したバージョンに基づいて、情報処理装置20のバージョンで対応できる認識パラメータに変換する。図16(B)は、変換された認識パラメータを示す。図16(B)に示す例では、傾き補正、ノイズ除去が「OFF」に変換されている。
【0086】
これにより、MFP40は、情報処理装置で有効に処理できないと判定した場合には、有効に処理できる認識パラメータに変換することができる。なお、判定手段401及び変換手段402は、制御部11により実現されうる。
【0087】
<動作>
次に、実施例2におけるMFP40の動作について説明する。図17は、実施例2におけるMFP40の処理の一例を示すフローチャートである。図17に示す処理において、図14に示す処理と同様の処理を行うものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0088】
図17に示すステップS201において、操作受付手段102から送信先の受付が終了したことを通知された判定手段401は、例えば、バージョン判定を行って、情報処理装置20で有効に処理できるかを判定する。判定手段401は、有効に処理できると判定した場合は、ステップS105に進み、MFP40は、以降の処理を行う。
【0089】
図18は、実施例2におけるバージョン判定の一例を示すフローチャートである。ステップS301で、判定手段401は、情報処理装置20に対して、バージョン問合せを送信する。ステップS302で、情報処理装置20は、バージョン問合せをMFP40から受信する。
【0090】
ステップS303で、情報処理装置20は、自端末機能のバージョンを確認する。ステップS304で、情報処理装置20は、確認したバージョンを示すバージョン情報をMFP40に送信する。
【0091】
ステップS305で、通信手段108は、バージョン情報を受信し、受信したバージョン情報を判定手段401に出力する。ステップS306で、判定手段401は、取得したバージョン情報が示すバージョンと、自装置のバージョンとを比較する。ステップS306で問題なければ(YES)であれば次のステップ(S105)に進み、問題があれば(NO)ステップS307に進む。
【0092】
ステップS307で、表示手段109は、バージョン不整合時のダイアログを表示する。図19は、バージョン不整合時のダイアログの一例を示す図である。図19に示すように、処理を実行させるか否かをユーザに選択させてもよい。図19に示す「はい」をユーザが押下した場合(ステップS308のYES)、次のステップ(S105)に進み、「いいえ」をユーザが押下した場合(ステップS308のNO)、処理を中止する。
【0093】
図18に示す処理は、変換手段402を用いない場合の処理である。変換手段402を用いる場合は、ステップS307及びステップS308に、認識パラメータの変換処理を適用すればよい。
【0094】
以上、実施例2によれば、MFP40は、情報処理装置20が有効に文字認識を行うことができるか否かを事前に判定することができる。また、変換手段402を用いれば、情報処理装置20が有効に処理できない場合には、情報処理装置20で処理できるよう認識パラメータを変換することもできる。
【0095】
[実施例3]
次に、実施例3における画像処理システムについて説明する。実施例3では、MFPは、送信データを送信する際に、情報処理装置20にパラメータのチェックを依頼する。これにより、情報処理装置20では、事前に認識パラメータが適切か否かを判断することができる。
【0096】
<機能>
実施例3に係るMFP50の構成について説明する。図20は、実施例3に係るMFP50の機能の一例を示すブロック図である。図20に示す機能において、図4に示す機能と同様の機能のものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0097】
チェック依頼手段501は、認識パラメータが適切か否かを文字認識前にチェックさせるために、チェック依頼を送信データとともに情報処理装置20に送信する。これにより、情報処理装置20は、チェック依頼を受信した場合、送信データに含まれる画像データの所定の領域を、デフォルトの認識パラメータを用いて文字認識し、画像データの原稿種類を判定する。例えば、取得した認識パラメータに含まれる原稿種類が「表」を示すのに対し、所定領域の文字認識の結果明らかに文章や写真である場合には、認識パラメータは不適切(NG)である。上記判定は、図8に示す設定手段203及び文字認識手段205で実現されうる。
【0098】
チェック依頼手段501は、情報処理装置20からチェック結果を取得する。チェック依頼手段501は、チェック結果がOKであれば特に何もしなくてもよいが、チェック結果がNGであれば再度出力ファイル形式を選択させるようにしてもよい。なお、チェック依頼手段501は、制御部11により実現されうる。
【0099】
<動作>
次に、実施例3におけるMFP50の動作について説明する。図21は、実施例3におけるMFPの処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す処理において、図14に示す処理と同様の処理を行うものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0100】
図21に示すステップS401で、チェック依頼手段501は、送信データとともに、チェック依頼を情報処理装置20に送信する。チェック依頼手段501は、チェック結果を取得した場合、認識パラメータがNGであれば情報処理装置20に送信データの破棄を依頼し、再度、出力ファイル形式を選択できるように表示手段109に選択画面を表示させる。チェック依頼手段501は、チェック結果がOKであれば特に何もしない。
【0101】
図22は、実施例3におけるパラメータチェック判定の一例を示すフローチャートである。ステップS501で、チェック依頼手段501は、情報処理装置20に対して、送信データとともにチェック依頼を送信する。ステップS502で、情報処理装置20は、送信データとともにチェック依頼をMFP50から受信する。
【0102】
ステップS503で、情報処理装置20は、受信した送信データに含まれる画像データの所定領域を文字認識して、送信データに含まれる認識パラメータが適切か否かをチェックする。情報処理装置20は、所定領域を文字認識した結果の原稿種類と、取得した認識パラメータに含まれる原稿種類とが一致するかを判定する。このとき、認識パラメータに含まれる原稿種類が「自動判別」であれば、チェック結果はOKとする。ステップS504で、情報処理装置20は、チェック結果をMFP50に送信する。
【0103】
ステップS505で、通信手段108は、チェック結果を受信し、受信したチェック結果をチェック依頼手段501に出力する。ステップS506で、チェック依頼手段501は、チェック結果がOKであれば処理を終了し、チェック結果がNO(不適切)であればステップS507に進む。
【0104】
ステップS507で、表示手段109は、パラメータ不適時のダイアログを表示する。図23は、パラメータ不適時のダイアログの一例を示す図である。図23に示すように、処理を実行させるか否かをユーザに選択させてもよい。図23に示す「はい」をユーザが押下した場合(ステップS508のYES)、MFP50は、情報処理装置20に文字認識処理を行う指示を出してから処理を終了し、「いいえ」をユーザが押下した場合(ステップS508のNO)、処理を中止する。ステップS509で、チェック依頼手段501は、情報処理装置20にデータの破棄を依頼する。
【0105】
ステップS510で、情報処理装置20は、MFP50からデータ破棄依頼を受信した場合、送信データを破棄する。
【0106】
以上、実施例3によれば、MFP50は、情報処理装置20に対して、認識パラメータが適切か否かの事前チェックを依頼することができる。また、情報処理装置20により認識パラメータが適切でないと判定された場合、再度出力ファイル形式を選択できるようにしてもよい。
【0107】
[実施例4]
次に、実施例4における画像処理システムについて説明する。実施例4では、MFPは、出力ファイル形式に対応付けて設定されている読取パラメータ及び認識パラメータをカスタマイズ可能にする。これにより、ユーザが自分の業務に応じてパラメータをカスタマイズすることができる。
【0108】
<機能>
実施例4に係るMFP60の構成について説明する。図24は、実施例4に係るMFP60の機能の一例を示すブロック図である。図24に示す機能において、図4に示す機能と同様の機能のものは同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0109】
プリセット生成手段601は、例えば、読取パラメータ、認識パラメータのデフォルト値からパラメータの変更を可能にする。表示手段109に変更可能なパラメータを表示し、ユーザにより所望のパラメータを選択させればよい。プリセット生成手段601は、ユーザが設定変更した後に、変更処理が終了するとき、出力ファイル形式の名前を付与してパラメータ保持手段104に記憶する。出力ファイル形式の名前は、ユーザにより入力されて設定されるようにしてもよい。なお、プリセット生成手段601は、制御部11により実現されうる。
【0110】
図25は、実施例4におけるパラメータ情報の一例を示す図である。図25に示す太線枠701のパラメータは、ユーザによってカスタマイズされて新規に記憶されたことを示す。ここでは、「PowerPoint(文字)」がユーザにより新規に生成された例である。
【0111】
図26は、実施例4における出力ファイル形式の選択画面の一例を示す図である。図25に示す新規に記憶された「PowerPoint(文字)」の出力ファイル形式702が、出力ファイル形式の選択画面に表示されている。これにより、ユーザがカスタマイズした読取パラメータ及び/又は認識パラメータを新規にパラメータ情報に記憶することで、ユーザは、次回からこのパラメータが対応づけられている出力ファイル形式を選択することができる。
【0112】
各実施例のMFP、又は情報処理装置で実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0113】
また、各実施例のMFPや情報処理装置で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、各実施例のMFPや情報処理装置で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0114】
また、各実施例のMFPや情報処理装置で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0115】
各実施例のMFPや情報処理装置で実行されるプログラムは、前述した各手段を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段が主記憶装置上にロードされ、上記各手段が主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0116】
なお、本発明は、上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施例にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0117】
10、40、50、60 MFP
20、30 情報処理装置
101 画像読取手段
102 操作受付手段
103 設定手段
104 パラメータ保持手段
105 送信先保持手段
106 データ作成手段
107 データ保持手段
108 通信手段
109 表示手段
201 通信手段
202 解析手段
203 設定手段
204 認識パラメータ保持手段
205 文字認識手段
206 データ保持手段
401 判定手段
402 変換手段
501 チェック依頼手段
【先行技術文献】
【特許文献】
【0118】
【特許文献1】特開2006−155550号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字認識を行う情報処理装置と接続された画像読取装置であって、
原稿を読み取るときの読取パラメータと画像データを文字認識するときの認識パラメータとを前記画像データの出力を識別する出力識別情報に対応づけたパラメータ情報を記憶する記憶手段と、
前記出力識別情報を設定する設定手段と、
設定された出力識別情報に対応する読取パラメータにより原稿を読み取り、画像データを取得する読取手段と、
設定された出力識別情報に対応する認識パラメータと前記読取手段により取得された画像データとを前記情報処理装置に送信する送信手段と
を備える画像読取装置。
【請求項2】
前記画像データに対し、前記情報処理装置が前記認識パラメータで処理できるかを判定する判定手段と、
前記判定手段による判定結果を表示する表示手段と
をさらに備える請求項1記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記判定手段により処理できないと判定された場合、前記情報処理装置が処理できる形式に前記認識パラメータを変換する変換手段をさらに備え、
前記送信手段は、
変換された認識パラメータと前記読取手段により取得された画像データとを送信する請求項2記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記読取パラメータ及び前記認識パラメータを設定して新規に出力識別情報を生成する生成手段をさらに備え、
前記記憶手段は、
前記生成手段により生成された出力識別情報を、設定された読取パラメータ及び認識パラメータに対応付けて記憶し、
前記設定手段は、
前記生成手段により生成された出力識別情報を設定可能とする請求項1乃至3いずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
ネットワークを介して接続される情報処理装置と画像読取装置とを備える画像処理システムであって、
前記画像読取装置は、
原稿を読み取るときの読取パラメータと画像データを文字認識するときの認識パラメータとを前記画像データの出力を識別する出力識別情報に対応づけたパラメータ情報を記憶する記憶手段と、
前記出力識別情報を設定する設定手段と、
設定された出力識別情報に対応する読取パラメータで原稿を読み取り、画像データを取得する読取手段と、
設定された出力識別情報に対応する認識パラメータと前記読取手段により取得された画像データとを前記情報処理装置に送信する送信手段と、
を備え、
前記情報処理装置は、
前記画像読取装置から前記認識パラメータと前記画像データとを受信する受信手段と、
受信された認識パラメータに基づいて前記画像データの文字認識を行う認識手段と
を備える画像処理システム。
【請求項6】
前記情報処理装置は、
受信された前記画像データの所定領域を文字認識して、受信された前記認識パラメータが適切か否かを判定する判定手段と、
前記判定手段により適切でないと判定された場合、前記画像読取装置に通知する通知手段とをさらに備える請求項5記載の画像処理システム。
【請求項7】
文字認識を行う情報処理装置と接続された画像読取装置における画像処理方法であって、
文字認識後の画像データの出力を識別する出力識別情報を設定する設定ステップと、
原稿を読み取るときの読取パラメータと画像データを文字認識するときの認識パラメータとを前記出力識別情報に対応づけたパラメータ情報を参照して、前記設定ステップにより設定された出力識別情報に対応する読取パラメータにより原稿を読み取り、画像データを取得する読取ステップと、
設定された出力識別情報に対応する認識パラメータと、前記読取ステップにより取得された画像データとを1つの送信データとして前記情報処理装置に送信する送信ステップと
を有する画像処理方法。
【請求項8】
文字認識を行う情報処理装置と接続された画像読取装置におけるプログラムであって、
文字認識後の画像データの出力を識別する出力識別情報を設定する設定ステップと、
原稿を読み取るときの読取パラメータと画像データを文字認識するときの認識パラメータとを前記出力識別情報に対応づけたパラメータ情報を参照して、前記設定ステップにより設定された出力識別情報に対応する読取パラメータにより原稿を読み取り、画像データを取得する読取ステップと、
設定された出力識別情報に対応する認識パラメータと、前記読取ステップにより取得された画像データとを1つの送信データとして前記情報処理装置に送信する送信ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項9】
文字認識を行う情報処理装置におけるプログラムであって、
文字認識を行うときに設定する認識パラメータと、画像データとを含む1つの送信データを受信する受信ステップと、
受信された送信データを解析し、前記認識パラメータと前記画像データとを取得する解析ステップと、
解析された前記認識パラメータを認識条件に設定して前記画像データに文字認識を行う認識ステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項8又は9記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公開番号】特開2011−166294(P2011−166294A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−24520(P2010−24520)
【出願日】平成22年2月5日(2010.2.5)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】