説明

画像読取装置

【課題】本発明は、画像読取装置の小型化を図ることができると共に、原稿1枚あたりの処理速度を速くすることが可能となる画像読取装置を提供する。
【解決手段】CPU100が、印字開始時間になる前に印字情報生成部102が印字情報を生成したときは、原稿90の搬送を停止することなくそのまま順送して印字開始位置から印字を開始する。一方、既に印字開始時間を経過していたときは、CPU100は原稿90の搬送を停止し、原稿90を逆送させながら印字情報を左右反転させて印字する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置に関し、特に、原稿載置台に載置された複数の原稿を自動給送し、原稿上の情報を読み取り、読み取った情報に応じた情報を原稿に印字することが可能な画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、小切手上の画像を読み取る機能の他に、小切手に磁気インクにより印刷されたMICR文字を磁気的に読み取り、読み取ったMICR文字の情報(以下「MICR文字情報」と呼ぶ。)に応じた情報を当該小切手に印字(又は印刷)する機能が付加されたチェックスキャナがある(例えば、特許文献1参照)。MICR文字は、図9(a)に示すように、小切手表面の下部に印刷されており、MICR文字の読み取りには一般的に磁気ヘッド等が用いられる。
【0003】
このようなチェックスキャナでは、小切手上に印刷されているMICR文字を読み取る際に、装置内を搬送される小切手の一端の通過をレジストセンサにより検出し、検出した時間から小切手上のMICR文字の読み取りタイミングを算出している。そして、チェックスキャナは、算出されたタイミングに基づいて磁気ヘッドによるMICR文字の読み取りを開始し、読み取りが完了するまで小切手を定常速度で搬送する。
【0004】
チェックスキャナは、一般的に、パーソナルコンピュータ(以下「PC」と呼ぶ。)などに接続されて使用される。PCは、チェックスキャナが読み取ったMICR文字情報を受信して解析を行い、解析結果として銀行名や支店名等の印字情報をチェックスキャナに送信する。そして、チェックスキャナは、図9(b)に示すように、受信した印字情報を小切手の裏面の印字領域に印字する。その後、チェックスキャナは、更に小切手を下流に搬送させ、印字ヘッドより下流に配置されている画像読取ユニットで小切手の表面の画像読み取りと印字情報が印字された裏面の画像読み取りを行う。
【特許文献1】特開平08−297780号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したチェックスキャナがPCから送信された印字情報を受信するまで時間を要する場合、小切手の搬送をそのまま続けていると、小切手に印字すべき印字情報の印字開始位置が印字ヘッドに到達してしまう恐れがある。そのため、小切手が磁気ヘッドを通過してから印字ヘッドに到達するまでに当該小切手の搬送を停止し、印字情報を取得するまで待機する必要がある。
【0006】
一方、小切手上の全てのMICR文字の読取中は当該小切手を搬送し続けなければならないことから、図10(a)に示すように、磁気ヘッドと印字ヘッドとの間の距離が小切手1枚分の長さ以上必要となり、チェックスキャナが大型化してしまうという問題がある。
【0007】
そこで、小切手の先端を、印字開始位置のタイミングが算出できるレジストセンサの位置まで一旦逆方向に搬送し、再度正方向に搬送して印字する構成であれば、図10(b)に示すように、磁気ヘッドと印字ヘッドとの間の距離を短くすることができ、チェックスキャナの小型化を図ることができる。
【0008】
しかしながら、一般的に、印字開始タイミング及びMICR文字の読取開始タイミングは同じレジストセンサによって算出されるので、レジストセンサと印字ヘッドとの間に磁気ヘッドが配置されることになる。その結果、本来ならば、印字ヘッドの直前まで小切手の先端を戻せばよいものを、図11(a)に示すようにレジストセンサの手前の位置まで戻すことになるので、小切手1枚の処理に多くの時間を要する。
【0009】
一方、図11(b)に示すように、別途、印字開始タイミングを算出するために印字ヘッドの直前にレジストセンサを追加して設けた場合、小切手を印字ヘッドの直前のレジストセンサまで戻せばよいが、コスト面で不利である。
【0010】
本発明は、上記問題に鑑みて成されたものであり、画像読取装置の小型化を図ることができると共に、原稿1枚あたりの処理速度を速くすることが可能となる画像読取装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像読取装置は、シート材を搬送方向に搬送しながら前記シート材に形成された画像を読み取る画像読取手段と、前記シート材に付随している付随情報を読み取る付随情報読取手段と、前記読み取られた付随情報に基づいて印字情報を生成する印字情報生成手段と、前記生成された印字情報を前記シート材に印字する印字手段とを有する画像読取装置であって、前記搬送されているシート材の有無を検出する第1の検出手段と、前記第1の検出手段と前記印字手段との間の距離、前記シート材の先端から前記印字情報の印字開始位置までの距離、及び前記シート材の搬送速度に基づいて、前記シート材に前記印字情報を印字する印字開始時間を算出する算出手段と、前記算出された印字開始時間が前記印字情報が生成された時点で経過しているか否かを判別する判別手段と制御手段とを備え、前記制御手段は、前記算出された印字開始時間が既に経過していたときは、前記シート材の搬送を停止し、前記搬送方向とは逆に搬送しながら前記シート材に前記印字情報を印字するよう制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、搬送されているシート材の有無を第1の検出手段により検出し、第1の検出手段と印字手段との間の距離、シート材の先端から印字情報の印字開始位置までの距離、及びシート材の搬送速度に基づいて、シート材に印字情報を印字する印字開始時間を算出する。算出された印字開始時間が印字情報が生成された時点で経過しているか否かを判別する。そして、算出された印字開始時間が既に経過していたときは、シート材の搬送を停止し、搬送方向とは逆に搬送しながらシート材に印字情報を印字するよう制御する。これにより、付随情報読取手段と印字手段との間にシート材を留めておくための区間を設けることなく、また、一旦シート材を反対方向に搬送させたとしても、当該シート材の先端を印字開始時期が算出できる位置まで搬送する必要が無いので、画像読取装置の小型化を図ることができると共に、原稿1枚あたりの処理速度を速くすることが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像読取装置の外観を示す斜視図である。
【0015】
図1において、画像読取装置1はチェックスキャナであり、図9(a)及び図9(b)に示すような小切手(以下「原稿」と呼ぶ。)90(シート材)に付随している付随情報を読み取ることができる。原稿90の表面の下部には、図9(a)に示すように、付随情報として複数のMICR文字で構成されたMICR文字列91が磁気インクで印刷されている。
【0016】
画像読取装置1には、複数枚の原稿90を載置することが可能な原稿載置部2と、原稿載置部2に載置された複数枚の原稿90を1枚ずつ読取部へ搬送するための搬送路3とが設けられている。
【0017】
図2は、図1の画像読取装置1の概略構成を示す図である。
【0018】
図2において、画像読取装置1は、原稿90を搬送するための搬送路3に沿って、1対の搬送ローラ対4と、第1のレジストセンサ5と、磁気ヘッド6と、印字ヘッド7と、第2のレジストセンサ8と、読取センサ9と、1対の搬送ローラ対10とを備える。また、画像読取装置1は、不図示の制御部や操作部、表示部等を備える。
【0019】
原稿載置部2に載置された複数の原稿90は、不図示の分離ローラによって1枚ずつに分離され、搬送ローラ対4によって搬送路3上を搬送される。第1のレジストセンサ5及び第2のレジストセンサ8はそれぞれ、搬送路3上を搬送される原稿90を検出する。磁気ヘッド6は、原稿90の表面に印刷されているMICR文字列91の読み取りを行う。印字ヘッド7は、読み取られたMICR文字列91に基づいて生成された印字情報を、図9(b)に示すように、原稿90の裏面の所定位置に印字する。読取センサ9は、原稿90が第2のレジストセンサ8を通過するタイミングを基に当該原稿90の表面の画像を読み取る。なお、印字ヘッドは表面側に設けてもよい。また読取センサを裏側に設けるか、または両面に設けてもよい。
【0020】
図3は、画像読取装置1における制御系の概略構成を示すブロック図である。
【0021】
図3において、画像読取装置1は、CPU100と、MICR情報読取部101と、印字情報生成部102と、印字部103と、画像情報読取部104と、外部のパーソナルコンピュータ(以下、単に「PC」という。)106に接続するインターフェース)I/F105と、原稿検出部107と、これら各部を互いに接続するバス108とを備える。
【0022】
MICR情報読取部101は磁気ヘッド6に接続されている。印字部103は印字ヘッド7に接続されている。画像情報読取部104は読取センサ9に接続されている。原稿検出部107は、第1のレジストセンサ5及び第2のレジストセンサ8に接続されている。なお、MICR情報読取部101が磁気ヘッド6と、印字部103が印字ヘッド7と、画像情報読取部104が読取センサ9とそれぞれ一体に構成されていてもよい。
【0023】
MICR情報読取部101は、磁気ヘッド6が原稿90上のMICR文字列91を読み取って出力した読取信号からMICR文字列91の情報(MICR文字情報)を得る。印字情報生成部102は、得られたMICR文字情報に基づいて印字情報を生成する。この印字情報の生成には、PC106が一般的に用いられ、本発明の範囲にも含まれているが、本実施の形態のように画像読取装置本体に内蔵された印字情報生成部102が用いられてもよい。
【0024】
印字部103は、生成された印字情報を印字ヘッド7を用いて原稿90に印字する。CPU100は、MICR情報読取部101、印字情報生成部102、及び印字部103に対して指令及び情報の送受信を行い、これらを制御する。また、CPU100は、読取センサ9が出力する画像読取信号を用いて画像情報読取部104が生成した画像データの送信や記憶の制御をも行う。
【0025】
次に、画像読取装置1における原稿90の画像読取及び印字動作について図4〜図8を参照して説明する。
【0026】
図4は、画像読取装置1における画像読取及び印字動作の流れを示すフローチャートである。
【0027】
図4において、まず、原稿90の裏面に印字すべき印字情報の印字開始位置をユーザが指定した位置に設定する(ステップS300)。例えば、ユーザが原稿90の搬送方向側の先端から設定距離kを印字開始位置として設定する。
【0028】
次に、ステップS301にて、原稿載置部2に載置されている原稿90を1枚ずつ搬送路3上へ送りだし、原稿90の表面に印刷されているMICR文字列91の読み取りを行う。このとき、CPU100は、搬送される原稿90の先端の通過を第1のレジストセンサ5により検出し、第1のレジストセンサ5と磁気ヘッド6との間の距離と原稿90の搬送速度に基づいて、原稿90上のMICR文字列91の読取りタイミングを算出する。
【0029】
図5(a)に示すように、第1のレジストセンサ5と磁気ヘッド6(の読取位置)との間の距離がL1、原稿90の搬送速度がvとすると、第1のレジストセンサ5が原稿90の先端を検出してからL1/v時間後に原稿90の先端が磁気ヘッド6に到達することになる(図5(b)参照)。そのため、CPU100は、第1のレジストセンサ5が原稿90の先端を検出してからL1/v時間後に磁気ヘッド6が原稿90上のMICR文字列91の読み取りを開始するように、MICR情報読取部101に対して読取りタイミングの指令を行う。MICR情報読取部101は、CPU100からの指令に基づいて磁気ヘッド6にMICR文字例91を読み取らせる。
【0030】
MICR情報読取部101は、磁気ヘッド6が原稿90上のMICR文字列91を読み取って出力した読取信号からMICR文字情報を得る。CPU100は、MICR情報読取部101からMICR文字情報を取得し、印字情報生成部102に送る。印字情報生成部102は、MICR文字情報(原稿付随情報)に基づいて印字情報を生成する(ステップS302)。なお、印字情報は、上述したように、PC106と接続されている場合にはPC106により生成されてもよい。
【0031】
次に、ステップS303では、CPU100は、第1のレジストセンサ5と印字ヘッド7との間の距離と原稿90の搬送速度に基づいて、ステップS302で生成された印字情報の印字開始タイミングを算出し、印字開始時間が既に経過しているか否か、すなわち印字情報を印字すべき原稿90上の印字開始位置が印字ヘッド7(の印字位置)を既に通過しているか否かを判別する。
【0032】
例えば、図6(a)に示すように、第1のレジストセンサ5と印字ヘッド7(の印字位置)との間の距離がL2、原稿90の搬送速度がvとする。ここで、図6(b)に示すように、印字開始位置が原稿90の先端からk離れた位置にある場合、CPU100は印字部103に対して印字開始を指示する時間を、第1のレジストセンサ5が原稿90の先端を検出してから(L2+k)/v時間後として算出する。
【0033】
そして、第1のレジストセンサ5が原稿90の先端を検出してから(L2+k)/v時間後の印字開始時間になる前に、印字情報生成部102が印字情報を生成できたときは(ステップS303でNO)、CPU100は原稿90の搬送を停止することなくそのまま順送して、先端検知から(L2+k)/v時間後に到達する印字開始位置において印字を開始するように印字部103に指示して印字を行わせる(ステップS307)。
【0034】
一方、印字情報生成部102が印字情報を生成し終わったときに、既に印字開始時間を経過していた場合は(ステップS303でYES)、CPU100は原稿90の搬送を停止することなく継続する。そして、図7(a)に示すように、第2のレジストセンサ8が原稿90の後端を検出した後、所定のタイミングまたは任意のタイミングで原稿90の搬送を停止し、その位置で印字情報の生成が完了するまで待機させる(ステップS304)。このとき、CPU100は、原稿90の先端が第2のレジストセンサ8を通過してから原稿90の後端を第2のレジストセンサ8が検出するまでの時間を計測し、原稿90自体の長さDを算出する。なお、長さDの算出には第1のレジストセンサ5を利用してもよい。また、原稿90の搬送停止位置は、当該停止位置を正確に制御することができ、かつ印字領域(印字情報が印字される範囲:印字開始位置〜印字終了位置)が決められている場合は、第2のレジストセンサ8が原稿90の後端を検出した位置でなくてもよく、印字領域の末端(印字情報の印字終了位置)を過ぎた位置であればよく、本発明の範囲に含まれる。しかしながら、制御を粗くできる点で本実施の形態を採用することが好適である。
【0035】
次に、停止していた原稿90を搬送ローラ対10を駆動して逆方向に搬送させながら印字を行う(ステップS305)。ここでは、CPU100は、印字情報生成部102が生成した印字情報に基づいて印字を開始してから印字を終了するまでの印字区間ΔIを算出する。また、CPU100は、原稿90を逆送させたときに原稿90の後端が第2のレジストセンサ8を通過してから印字ヘッド7に到達するまでの時間を、第2のレジストセンサ8と印字ヘッド7(の印字位置)との間の距離L3と原稿90の搬送速度vに基づいてL3/v時間後として算出する。
【0036】
また、CPU100は、生成された印字情報の印字の順番を後端から印字できるように変更して印字部103に送る。例えば、印字情報として『○×△Bank』と印字する場合、正方向に原稿90が搬送(順送)されているときは、図8(a)に示すように、印字情報の左端から『○』『×』『△』『B』『a』『n』『k』という順に印字させる。
【0037】
一方、正方向と反対方向に原稿90が搬送(逆送)されるとき、『○×△Bank』と印字するためには、図8(b)に示すように、各文字を左右反転させた状態、すなわち『k』『n』『a』『B』『△』『×』『○』という順番に変更する。印字ヘッド7が1ラインのみ印字することが可能である場合は、文字自体も左右反転させておく。
【0038】
ステップS304で原稿90の搬送が停止した後、CPU100が印字情報生成部102から印字情報を取得したときは、原稿90を逆送させて、図7(b)に示すように、原稿90の後端が第2のレジストセンサ8を通過してから(L3+D−k−ΔI)/v時間後、つまり印字情報の末尾の文字(例えば、『○×△Bank』における『k』の文字)の印字されるべき位置が印字ヘッド7(の印字位置)に到達したときに、印字部103に印字の開始を指示する。
【0039】
印字の開始を指示したCPU100は、原稿90の後端が第2のレジストセンサ8を通過してから(L3+D−k)/v時間後、つまり印字情報の先頭の文字(例えば、『○×△Bank』における『○』の文字)の印字されるべき位置が印字ヘッド7(の印字位置)に到達したときに印字の終了がわかるので、印字終了後に原稿90の搬送を停止させ、原稿90を再度正方向に搬送する(ステップS306)。
【0040】
次に、原稿90の先端が第2のレジストセンサ8を通過したタイミングに基づいて、読取センサ9が原稿90の画像読み取りを開始し、読取センサ9から出力された画像読取信号を画像情報読取部104が受信することにより画像読み取りを行う(ステップS308)。
【0041】
上記実施の形態によれば、CPU100が、印字開始時間になる前に印字情報生成部102が印字情報を生成できたときは、原稿90の搬送を停止することなくそのまま順送して印字開始位置から印字を開始する。一方、既に印字開始時間を経過していたときは、CPU100は原稿90の搬送を停止し、原稿90を逆送させて印字情報を印字すべく、印刷開始時間を算出すると共に印字情報を左右反転させて、印字する。これにより、磁気ヘッド6と印字ヘッド7との間に原稿90を留めておくための区間を設けることなく、また、一旦原稿90を反対方向に搬送させたとしても、原稿の先端を印字開始タイミングが算出できる位置まで搬送する必要が無いので、画像読取装置の小型化を図ることができると共に、原稿1枚あたりの処理速度を速くすることが可能となる。
【0042】
本実施の形態では、原稿に付随する付随情報をMICR情報としたが、磁気ストライプ等に記憶された磁気情報やバーコード等の光学的情報であってもよい。
【0043】
本発明の画像読取装置は、単独で読取データの記憶までの機能を含むものであってもよい。また、画像読取装置とそれに接続されたPC等のホスト装置とのシステムとして画像読取装置が構成されているものでもよく、ホスト装置が制御部、MICR情報読取部、印字情報生成部、印字部、及び画像情報読取部の機能の一部又は全部をハードウエア又はソフトウェアで構成していてもよい。
【0044】
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明の構成は、これらの実施の形態の構成に限定されるものではなく、本発明の精神を逸脱するものでなければ、上記実施の形態の構成を変形又は変更したものは、本発明に含まれる。
【0045】
また、本発明の目的は、上述した実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システム或いは装置に供給することによっても達成される。その場合、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行する。該記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード及び該プログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0046】
また、プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光磁気ディスク等を用いることができる。また、CD−ROM、CD−R、CD−RW、DVD−ROM、DVD±R、DVD−RAM、DVD±RW等の光ディスク、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。また、プログラムコードをネットワークを介してダウンロードしてもよい。
【0047】
コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した実施の形態の機能が実現されるだけではない。すなわち、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0048】
更に、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。そして、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0049】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述した各実施の形態の機能が実現されるだけではない。すなわち、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した各実施の形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは云うまでもない。
【0050】
この場合、上記プログラムは、該プログラムを記憶した記憶媒体から直接、又はインターネット、商用ネットワーク、若しくはローカルエリアネットワーク等に接続された不図示の他のコンピュータやデータベース等からダウンロードすることにより供給される。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明の実施の形態に係る画像読取装置の外観を示す斜視図である。
【図2】図1の画像読取装置1の概略構成を示す図である。
【図3】画像読取装置1における制御系の概略構成を示すブロック図である。
【図4】画像読取装置1における画像読取及び印字動作の流れを示すフローチャートである。
【図5】画像読取及び印字動作時の状態を示す図であり、(a)は第1のレジストセンサが原稿の先端を検出したとき、(b)は原稿が磁気ヘッドの読取開始位置まで到達したときを示す。
【図6】画像読取及び印字動作時の状態を示す図であり、(a)は第1のレジストセンサが原稿の先端を検出したとき、(b)は原稿が印字ヘッドの印字開始位置まで到達したときを示す。
【図7】画像読取及び印字動作時の状態を示す図であり、(a)は第2のレジストセンサに原稿の後端が停止したとき、(b)は図7(a)の状態から(L3+D−k−ΔI)/v時間経過したときを示す図である。
【図8】原稿に印刷される印字情報の外観を示す図であり、(a)は原稿を正方向に搬送しながら印字した印字情報を示し、(b)は原稿を逆方向に搬送しながら印字した印字情報を示す。
【図9】原稿の一例である小切手の外観を示す図であり、(a)は表面、(b)は裏面を示す。
【図10】従来の画像読取装置における磁気ヘッドと印字ヘッドの位置関係の一例を示す図であり、(a)は磁気ヘッドと印字ヘッドとの間の距離が小切手1枚分の長さ以上離れている場合、(b)は磁気ヘッドと印字ヘッドとの間の距離が短い場合を示す。
【図11】従来の画像読取装置における磁気ヘッドと印字ヘッドの位置関係の一例を示す図であり、(a)は磁気ヘッドの手前にレジストセンサを1つ配置した場合、(b)は磁気ヘッドと印字ヘッドとの間にレジストセンサを追加配置した場合を示す。
【符号の説明】
【0052】
1 画像読取装置
2 原稿載置部
3 搬送路
4 搬送ローラ対
5 第1のレジストセンサ
6 磁気ヘッド
7 印字ヘッド
8 第2のレジストセンサ
9 読取センサ
90 原稿
91 MICR文字列
100 CPU
101 MICR情報読取部
102 印字情報生成部
103 印字部
104 画像情報読取部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート材を搬送方向に搬送しながら前記シート材に形成された画像を読み取る画像読取手段と、前記シート材に付随している付随情報を読み取る付随情報読取手段と、前記読み取られた付随情報に基づいて印字情報を生成する印字情報生成手段と、前記生成された印字情報を前記シート材に印字する印字手段とを有する画像読取装置であって、
前記搬送されているシート材の有無を検出する第1の検出手段と、
前記第1の検出手段と前記印字手段との間の距離、前記シート材の先端から前記印字情報の印字開始位置までの距離、及び前記シート材の搬送速度に基づいて、前記シート材に前記印字情報を印字する印字開始時間を算出する算出手段と、
前記算出された印字開始時間が前記印字情報が生成された時点で経過しているか否かを判別する判別手段と制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記算出された印字開始時間が既に経過していたときは、前記シート材の搬送を停止し、前記搬送方向とは逆に搬送しながら前記シート材に前記印字情報を印字するよう制御することを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記第1の検出手段と前記付随情報読取手段との間の距離と前記搬送速度に基づいて、前記付随情報を読み取るよう制御することを特徴とする請求項1記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記印字手段に対して搬送方向下流側に前記シート材の有無を検出する第2の検出手段を更に備え、搬送方向とは逆に搬送しながら前記印字手を用いて前記第1の検出手段または前記第2の検出手段から出力された検出信号に基づいて前記シート材への印字を行った後、搬送方向に搬送しながら前記画像読取手段を用いて前記第2の検出手段から出力された検出信号に基づいて前記シート部材に形成された画像を読み取るよう制御することを特徴とする請求項1又は2記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記シート材を搬送方向に搬送しながら印字する場合は、前記第1の検出手段が前記シート材の先端を検出した検出信号に基づいて印字するように制御し、前記シート材を搬送方向とは逆に搬送しながら印字する場合は、前記第2の検出手段が前記シート材の後端を検出した検出信号に基づいて印字するように制御することを特徴とする請求項3記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記算出手段は、前記印字手段と前記第2の検出手段との間の距離、前記シート材の長さ、前記シート材の先端から前記印字情報の印字開始位置までの距離、及び前記印字情報の印字区間に基づいて、前記搬送方向とは逆に搬送しながら前記シート材に前記印字情報を印字するための他の印字開始時間を算出し、前記制御手段は、前記生成された印字情報を左右反転させ、左右反転させた印字情報を前記他の印字開始時間で前記シート材に印字させることを特徴とする請求項4記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記第2の検出手段は、前記画像読取手段に対して前記搬送方向の上流側で、且つ前記印字手段に対して前記搬送方向の下流側に配置されていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−265181(P2007−265181A)
【公開日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−91284(P2006−91284)
【出願日】平成18年3月29日(2006.3.29)
【出願人】(000104652)キヤノン電子株式会社 (876)
【Fターム(参考)】