説明

画像読取装置

【課題】二つの検出手段により、三つの開閉対象のうち、どの開閉対象が開状態なのかを従来以上にきめ細かく検出可能な仕組みを備えた画像読取装置を提供すること。
【解決手段】読取ユニット3、原稿搬送ユニット4、及びカバー部材5のすべてが閉位置にある第一の開閉状態、読取ユニット3及び原稿搬送ユニット4が閉位置にあるものの、カバー部材5が開位置にある第二の開閉状態、読取ユニット3が閉位置にあるものの、原稿搬送ユニット4が開位置にある第三の開閉状態、読取ユニット3が開位置にある第四の開閉状態について、第一検出部51は、第一の開閉状態又は第三の開閉状態いずれかの開閉状態でオン、第二の開閉状態又は第四の開閉状態いずれかの開閉状態でオフになる。第二検出部61は、第一の開閉状態又は第二の開閉状態いずれかの開閉状態でオン、第三の開閉状態又は第四の開閉状態いずれかの開閉状態でオフになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像読取装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成機構等が組み込まれた本体ユニットの上側に、画像読取機構等が組み込まれた読取ユニットを積み重ねた構造とされた複合機(Multifunction Peripheral)が知られている(例えば、特許文献1参照。)。また、この特許文献1に記載の複合機の場合、読取ユニットの上側に、更に自動原稿送り装置(Automatic Document Feeder;以下、ADFと略称する。)が組み込まれた原稿搬送ユニットを積み重ねた構造とされている。
【0003】
この種の複合機は、原稿搬送ユニットが読取ユニットに対して開閉可能な構造になっていて、読取ユニットの上面側にある原稿台を利用する際には原稿搬送ユニットが開閉操作され、ADFを利用する際には原稿搬送ユニットが閉じられた状態とされる。また、読取ユニットが本体ユニットに対して開閉可能な構造になっているものもあり、その場合、常時は読取ユニットが閉じられた状態とされ、本体ユニットに組み込まれた画像形成機構等の保守や整備を行う際には読取ユニットが開かれた状態とされる。さらに、これらの他にも、各種開閉箇所を備えている場合がある。
【0004】
このように複数の開閉対象を備えている場合、それら複数の開閉対象の開閉状態を検出する方法としては、すべての開閉対象それぞれに対応するスイッチを配設して、各スイッチのオン・オフを検出する、といった方法を考えることができる。
【0005】
ただし、このような方法では、複数の開閉対象と同数分のスイッチが必要となり、各スイッチと制御部とを結ぶハーネス類も必要となるので、相応に部品点数が増大する原因になり、それらのスイッチやハーネス類を組み付けるために組み立て工数も増大する。また、それらのスイッチやハーネス類を配設するためのスペースを確保すると機器の小型化を妨げる要因になり、さらに、スイッチやハーネス類が増えるほど電気的なノイズ源が増えるおそれがあるので、その対策にもコストがかかることになる。
【0006】
こうした問題に対し、単一のスイッチを利用して、二つの開閉対象の開閉状態を検出する技術も提案されている(例えば、特許文献2,3参照。)。特許文献2に記載の画像形成装置の場合、第一の開閉対象を開閉するときと第二の開閉対象を開閉するときとでは、スイッチのオン・オフが切り替わるときのパターンに違いがある。そのため、このパターンを開閉対象の開閉時に検出することにより、どちらの開閉対象が開閉されたのかを検出することができる。
【0007】
また、特許文献3に記載のカバー開閉検知機構の場合、二つの開閉対象双方が閉じられた状態と、いずれか一方の開閉対象が開かれた状態とで、スイッチのオン・オフが切り替わる。そのため、二つの開閉対象双方が閉じられた状態にあるのか、少なくとも一方の開閉対象が開かれた状態にあるのかを検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−197232号公報
【特許文献2】特開2004−154975号公報
【特許文献3】特開2006−84569号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記特許文献2,3に記載の技術は、開閉対象の総数よりも少ない検出手段で、二つの開閉対象の開閉状態を検出可能な技術ではあるものの、三つの開閉対象の開閉状態を検出可能な技術ではなかった。
【0010】
また、上記特許文献2に記載の技術の場合、第一の開閉対象が開状態、第二の開閉対象が閉状態となっていても、それらの開閉状態に変化がない限り、開状態となっている開閉対象が第一の開閉対象なのか第二の開閉対象なのかを特定することはできなかった。
【0011】
より詳しく説明すると、上記特許文献2に記載の技術の場合、上述の通り、スイッチのオン・オフが切り替わるときのパターンの違いで、第一の開閉対象又は第二の開閉対象どちらが開閉されたのかを識別している。そのため、例えば、二つの開閉対象のいずれか一方が開状態となっているような状況であっても、開状態となっている開閉対象が閉状態とされない限り、開状態となっている開閉対象が第一の開閉対象なのか第二の開閉対象なのかを特定することはできなかった。
【0012】
また、上記特許文献3に記載の技術も、二つの開閉対象の少なくとも一方が開状態にあることなら検出できるものの、その際、開状態となっている部材が第一の開閉対象なのか第二の開閉対象なのかを特定することまではできなかった。
【0013】
したがって、少なくとも第一の開閉対象が開状態にあれば、第一の開閉対象が開状態である旨の警告を出力したい場合であっても、上記特許文献2,3に記載の技術では、そのような警告を出力するために必要となる判断ができない、という問題があった。そのため、上記特許文献2,3に記載の技術でも、第一の開閉対象又は第二の開閉対象どちらかが開状態である旨の警告を出力する程度のことならできたが、第一の開閉対象又は第二の開閉対象どちらが開状態なのかを特定して警告を発することはできなかった。
【0014】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、開閉対象の総数よりも少ない検出手段で三つの開閉対象の開閉状態を検出可能で、しかも、どの開閉対象が開状態なのかを従来以上にきめ細かく検出可能な仕組みを備えた画像読取装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
以下、本発明において採用した構成について説明する。
本発明の画像読取装置は、上側に第一開口部が設けられた本体ユニットと、上側には読取対象となる原稿が載置される原稿載置面が設けられるとともに、当該原稿載置面の下方には、前記原稿載置面に沿って移動しながら前記原稿載置面に載置された原稿の画像を読み取る読取手段が設けられており、前記本体ユニットに対して相対的に変位して、前記第一開口部を開く開位置、及び前記第一開口部を閉じる閉位置へ開閉動作する読取ユニットと、読取対象となる原稿を所定の搬送経路沿いに搬送する搬送機構が組み込まれるとともに、一部には第二開口部が設けられており、前記読取ユニットに対して相対的に変位して、前記原稿載置面を露出させる開位置、及び前記原稿載置面を覆う閉位置へ開閉動作する原稿搬送ユニットと、前記原稿搬送ユニットに対して相対的に変位して、前記第二開口部を開く開位置、及び前記第二開口部を閉じる閉位置へ開閉動作する構造とされたカバー部材と、前記読取ユニット、前記原稿搬送ユニット、及び前記カバー部材のうち、いずれか一つを第一検出対象、当該第一検出対象以外の一つを第二検出対象、前記第一検出対象及び前記第二検出対象以外の一つを第三検出対象とし、前記第一検出対象、前記第二検出対象、及び前記第三検出対象のすべてが閉位置にある開閉状態を第一の開閉状態、前記第一検出対象及び前記第二検出対象が閉位置にあるものの、前記第三検出対象が開位置にある
開閉状態を第二の開閉状態、少なくとも前記第一検出対象が閉位置にあるものの、少なくとも前記第二検出対象が開位置にある開閉状態を第三の開閉状態、少なくとも前記第一検出対象が開位置にある開閉状態を第四の開閉状態として、前記第一の開閉状態又は前記第三の開閉状態いずれかの開閉状態と、前記第二の開閉状態又は前記第四の開閉状態いずれかの開閉状態との間で、一方の開閉状態から他方の開閉状態へ変化したときに、オン状態及びオフ状態がいずれか一方から他方へ切り替わる第一検出手段と、前記第一の開閉状態又は前記第二の開閉状態いずれかの開閉状態と、前記第三の開閉状態又は前記第四の開閉状態いずれかの開閉状態との間で、一方の開閉状態から他方の開閉状態へ変化したときに、オン状態及びオフ状態がいずれか一方から他方へ切り替わる第二検出手段とを備えたことを特徴とする。
【0016】
このように構成された画像読取装置によれば、オン・オフが切り替わる検出手段を二つしか利用していないにもかかわらず、読取ユニット、原稿搬送ユニット、及びカバー部材、以上三つの検出対象について、四通りの開閉状態を検出することができる。
【0017】
そのため、上記三つの検出対象それぞれの開閉状態を個別の検出手段で検出する技術に比べ、検出手段の総数を削減することができ、検出手段の配置に必要なスペースを削減して機器の小型化を図ることができる。また、削減した検出手段相当の部品代や組み立て工数が削減されるので、その分だけ製造コストの低減を図ることができる。
【0018】
また、第一検出対象が開位置にあるか閉位置にあるか、第一検出対象が閉位置にあれば第二検出対象が開位置にあるか閉位置にあるか、第二検出対象が閉位置にあれば第三検出対象が開位置にあるか閉位置にあるかを、それぞれ判断できるので、複数の検出対象のうち、少なくとも一つが開いている状態か全部が閉じている状態かを検出する技術に比べ、どの検出対象が開位置にあるのかを、よりきめ細かく判断できる。
【0019】
ところで、本発明の画像形成装置は、前記第一検出対象に配設されており、前記第一検出対象に対して相対的に二位置へ変位する第一可動部材と、前記第三検出対象が開位置から閉位置へ変位する際には、前記第一可動部材を前記二位置の一方から他方へ変位させる一方、前記第三検出対象が閉位置から開位置へ変位する際には、前記第一可動部材を前記二位置の他方から一方へ変位させる第一連動機構とを備え、前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第三検出対象が閉位置にある場合には、前記第一可動部材が、前記第一連動機構によって前記二位置の他方へと変位させられて、前記第一検出手段によって検出される状態となり、一方、前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第三検出対象が開位置にある場合には、前記第一可動部材が、前記第一連動機構によって前記二位置の一方へと変位させられて、前記第一検出手段によって検出されない状態となり、さらに、前記第一検出対象が開位置にある場合には、前記第一可動部材が、前記第一検出対象とともに変位して、前記第一検出手段によって検出されない状態となるものであると好ましい。
【0020】
このように構成された画像読取装置によれば、第一可動部材及び第一連動機構を利用して、所期の開閉状態を第一検出手段に検出させることができる。したがって、装置の機械的構成を簡素化し、装置の小型化や製造コストの低減を図ることができる。
【0021】
また、本発明の画像読取装置において、前記第一連動機構は、前記第一可動部材を前記二位置の一方から他方へ変位させる付勢力を、前記第一可動部材に対して作用させる第一付勢部と、開位置へと変位する前記第三検出対象に連動して、前記第一付勢部の付勢力に抗して前記第一可動部材を前記二位置の他方から一方へと変位させる動作伝達部とを備え、前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第三検出対象が閉位置にある場合には、前記第一可動部材が、前記第一付勢部に付勢されて前記二位置の他方へと変位させら
れて、前記第一検出手段によって検出される状態となり、一方、前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第三検出対象が開位置にある場合には、前記第一可動部材が、前記動作伝達部から伝達される力で前記二位置の一方へと変位させられて、前記第一検出手段によって検出されない状態となると好ましい。
【0022】
このように構成された画像読取装置によれば、第一付勢部及び動作伝達部を利用して、所期の第一連動機構を構成することができる。したがって、装置の機械的構成を簡素化し、装置の小型化や製造コストの低減を図ることができる。
【0023】
また、本発明の画像読取装置は、前記第一検出対象に配設されており、前記第一検出対象に対して相対的に二位置へ変位する第二可動部材と、前記第二検出対象が開位置から閉位置へ変位する際には、前記第二可動部材を前記二位置の一方から他方へ変位させる一方、前記第二検出対象が閉位置から開位置へ変位する際には、前記第二可動部材を前記二位置の他方から一方へ変位させる第二連動機構とを備え、前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第二検出対象が閉位置にある場合には、前記第二可動部材が、前記第二連動機構によって前記二位置の他方へと変位させられて、前記第二検出手段によって検出される状態となり、一方、前記第二検出対象が閉位置にある状態において前記第二検出対象が開位置にある場合には、前記第二可動部材が、前記第二連動機構によって前記二位置の一方へと変位させられて、前記第二検出手段によって検出されない状態となり、さらに、前記第一検出対象が開位置にある場合には、前記第二可動部材が、前記第一検出対象とともに変位して、前記第二検出手段によって検出されない状態となるものであると好ましい。
【0024】
このように構成された画像読取装置によれば、第二可動部材及び第二連動機構を利用して、所期の開閉状態を第一検出手段に検出させることができる。したがって、装置の機械的構成を簡素化し、装置の小型化や製造コストの低減を図ることができる。
【0025】
また、本発明の画像読取装置において、前記第二連動機構は、前記第二可動部材を前記二位置の他方から一方へ変位させる付勢力を、前記第二可動部材に対して作用させる第二付勢部と、前記第二検出対象が閉位置へと変位した際に前記第二可動部材を押圧することにより、前記第二付勢部の付勢力に抗して前記第二可動部材を前記二位置の一方から他方へと変位させる押圧部とを備え、前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第二検出対象が閉位置にある場合には、前記第二可動部材が、前記押圧部に押圧されて前記二位置の他方へと変位させられて、前記第二検出手段によって検出される状態となり、一方、前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第二検出対象が開位置にある場合には、前記第二可動部材が、前記第二付勢部に付勢されて前記二位置の一方へと変位させられて、前記第二検出手段によって検出されない状態となるものであると好ましい。
【0026】
このように構成された画像読取装置によれば、第二付勢部及び押圧部を利用して、所期の第二連動機構を構成することができる。したがって、装置の機械的構成を簡素化し、装置の小型化や製造コストの低減を図ることができる。
【0027】
また、本発明の画像読取装置は、前記画像読取装置の備える所定の機能が利用される際に、前記第一検出手段及び前記第二検出手段による検出結果に基づいて、前記第一の開閉状態〜前記第四の開閉状態いずれであるのかを特定するとともに、特定された開閉状態と前記所定の機能を利用する際に必要な開閉状態とが異なる場合に、その旨の警告を出力する警告出力手段を備えると好ましい。
【0028】
このように構成された画像読取装置によれば、所定の機能を利用する際に必要な開閉状態ではない場合に警告が出力されるので、その警告を受けた利用者は開閉状態を適切に修
正した上で、所定の機能を利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】(a)は第一の開閉状態とされた複合機を示す斜視図、(b)は第二の開閉状態とされた複合機を示す斜視図。
【図2】(a)は第三の開閉状態とされた複合機を示す斜視図、(b)は第四の開閉状態とされた複合機を示す斜視図。
【図3】(a)は原稿搬送ユニットが備える上部カバーを開位置に変位させた状態を示す斜視図、(b)は原稿搬送ユニットが備える原稿センサの位置を示す斜視図。
【図4】複合機が備える読取ユニット及び原稿搬送ユニットを正面側から見た縦断面図であり、(a)はカバー部材が閉じられた状態を示す縦断面図、(b)はカバー部材が開かれた状態を示す縦断面図。
【図5】第一の開閉状態とされた複合機の一部を示す縦断面図であり、(a)は第一開閉センサを左側面側から見た縦断面図、(b)は第一開閉センサ及び第二開閉センサを正面側から見た縦断面図。
【図6】第二の開閉状態とされた複合機の一部を示す縦断面図であり、(a)は第一開閉センサを左側面側から見た縦断面図、(b)は第一開閉センサ及び第二開閉センサを正面側から見た縦断面図。
【図7】第三の開閉状態とされた複合機の一部を示す縦断面図であり、(a)は第一開閉センサを左側面側から見た縦断面図、(b)は第一開閉センサ及び第二開閉センサを正面側から見た縦断面図。
【図8】第四の開閉状態とされた複合機の一部を示す縦断面図であり、(a)は第一開閉センサを左側面側から見た縦断面図、(b)は第一開閉センサ及び第二開閉センサを正面側から見た縦断面図。
【図9】開閉状態に応じた制御の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、本発明の実施形態について一例を挙げて説明する。本実施形態において例示する画像読取装置は、画像読取装置としての機能(スキャン機能)に加え、その他の機能(例えば、プリント機能、コピー機能、ファクシミリ送受信機能など)を兼ね備えた複合機として構成されたものである。なお、以下の説明においては、複合機の各部について、それらの相対的な位置関係をわかりやすくするため、図中に併記した上下左右前後の各方向を利用して説明をする。
【0031】
[複合機の構造]
図1(a),同図(b),図2(a)及び同図(b)に示すように、複合機1は、本体ユニット2と、本体ユニット2の上側に搭載された読取ユニット3と、読取ユニット3の上側に搭載された原稿搬送ユニット4を備えている。
【0032】
本体ユニット2は、画像形成部、制御部、及び電源部等を内蔵しており、本体ユニット2、読取ユニット3、及び原稿搬送ユニット4に配設された各種機構は、本体ユニット2が備える制御部によって制御される。
【0033】
読取ユニット3は、本体ユニット2及び読取ユニット3の後端付近において左右方向へと延びる軸線を回動中心として、本体ユニット2に対し回動可能な構造とされている。この回動に伴って、読取ユニット3は、閉位置(図1(a)参照。)及び開位置(図2(b)参照。)へ変位する。
【0034】
読取ユニット3を開位置へ変位させると、本体ユニット2の上面側に設けられた第一開口部2Aが開放され、本体ユニット2に内蔵された各部(画像形成部、制御部、及び電源
部等)のメンテナンス作業等を実施することができる。また、読取ユニット3を閉位置へ変位させると、第一開口部2Aが閉鎖される。
【0035】
原稿搬送ユニット4は、読取ユニット3及び原稿搬送ユニット4の後端付近において左右方向へと延びる軸線を回動中心として、読取ユニット3に対し回動可能な構造とされている。この回動に伴って、原稿搬送ユニット4は、閉位置(図1(a)参照。)及び開位置(図2(a)参照。)へ変位する。
【0036】
原稿搬送ユニット4を開位置へ変位させると、読取ユニット3の上面にある原稿載置面(後述する静止原稿用透明部25)が露出する。また、原稿搬送ユニット4を閉位置へ変位させると、原稿搬送ユニット4は、原稿載置面を覆うカバーとして機能する。
【0037】
原稿搬送ユニット4の左端には、カバー部材5が取り付けられている。カバー部材5は、原稿搬送ユニット4の左端付近かつカバー部材5の下端付近において前後方向へと延びる軸線を回動中心として、原稿搬送ユニット4に対し回動可能な構造とされている。この回動に伴って、カバー部材5は、閉位置(図1(a)参照。)及び開位置(図1(b)参照。)へ変位する。
【0038】
カバー部材5を開位置へ変位させると、第二開口部4Aが開放される。また、カバー部材5を閉位置へ変位させると、第二開口部4Aが閉鎖される。なお、詳しくは後述するが、第二開口部4Aは、第二原稿搬送経路に沿って原稿が搬送された際に、その原稿が排出される排出口として利用される。
【0039】
本体ユニット2の前部上側には、利用者によって操作される操作パネル7が設けられている。また、本体ユニット2において、操作パネル7の下方には、印刷後の被記録媒体を排出する排出口8が形成され、更にその下方には、印刷前の被記録媒体が収納される給紙カセット9などが装着されている。
【0040】
原稿搬送ユニット4の上面には、図1(a)及び同図(b)に示すように、開閉式の上面カバー11が設けられている。この上面カバー11は、上面カバー11の右端付近において前後方向へと延びる軸線を回動中心として、図3(a)に示すように、原稿搬送ユニット4に対し回動可能な構造とされている。この回動に伴って、上面カバー11は、閉位置(図1(a)参照。)及び開位置(図3(a)参照。)へ変位する。
【0041】
上面カバー11が閉位置にあるときには、下方に向けられていた上面カバー11の裏面側は、上面カバー11を開位置へ変位させた際には、斜め上方に向けられ、原稿搬送ユニット4の上面には、原稿台12が構成される。
【0042】
原稿台12上には、原稿ガイド13が設けられている。この原稿ガイド13は、双方とも前後方向へスライド可能で、しかも、一方に連動して他方が一方とは逆方向へスライドする仕組みになっている。そのため、一対の原稿ガイド13の間隔を変更する際には、一方を操作するだけで、双方を互いに接近又は離間する方向へスライドさせることができる。
【0043】
また、原稿ガイド13の上端には、仕切り板15が設けられている。搬送対象となる原稿は、この仕切り板15の下方にセットされる。また、後述する第一搬送経路に沿って原稿が搬送された場合、搬送済みの原稿は、仕切り板15の上方に排出される。
【0044】
さらに、原稿台12上には、図3(b)に示すように、原稿センサ17が設けられている。この原稿センサ17は、搬送対象となる原稿がセットされた際に、原稿に押圧される
と下方へ変位することにより、オン・オフが切り替わる接触式センサである。ただし、この原稿センサ17は、一対の原稿ガイド13の前後方向の間隔が所定サイズ(例えば、ハガキサイズ)よりも大きいサイズに設定されて、所定サイズよりもサイズが大きい原稿がセットされた場合に、原稿によって押圧される位置に配設されている。そのため、所定サイズ以下の原稿(例えば、所定サイズがハガキサイズであれば、ハガキ、名刺等)がセットされた場合には、原稿センサ17が押圧されず、これにより、セットされた原稿が所定サイズ以下か否かを検出可能とされている。
【0045】
[読取ユニット及び原稿搬送ユニットの詳細]
図4(a)及び同図(b)に示すように、読取ユニット3には、第一イメージセンサ21が設けられ、原稿搬送ユニット4には、第二イメージセンサ22が設けられている。本実施形態において、第一イメージセンサ21及び第二イメージセンサ22としては、双方とも密着イメージセンサ(Contact Image Sensor)が採用されている。
【0046】
第一イメージセンサ21は、図示しないモータによって駆動されて、読取ユニット3の内部を左右方向(副走査方向)へ往復移動する構造とされている。また、第二イメージセンサ22は、原稿搬送ユニット4内のフレームに固定されている。
【0047】
また、読取ユニット3側には、第一イメージセンサ21の往復移動経路の上方となる位置に、静止原稿用透明部25及び搬送原稿用第一透明部27が設けられている。また、原稿搬送ユニット4側には、第二イメージセンサ22の下方となる位置に、搬送原稿用第二透明部28が設けられている。
【0048】
静止原稿用透明部25及び搬送原稿用第一透明部27は、双方とも読取ユニット3の上面をなす位置にあり、本実施形態においては、これら静止原稿用透明部25及び搬送原稿用第一透明部27が、単一のガラス板を利用して構成されている。また、搬送原稿用第二透明部28は、本実施形態においては、静止原稿用透明部25及び搬送原稿用第一透明部27とは別のガラス板を利用して構成されている。
【0049】
なお、静止原稿用透明部25及び搬送原稿用第一透明部27は、それぞれが別のガラス板を利用して構成されていてもよい。また、静止原稿用透明部25、搬送原稿用第一透明部27、及び搬送原稿用第二透明部28の材質は、第一イメージセンサ21及び第二イメージセンサ22による原稿の読み取りが可能な透明な材質であれば、ガラス以外の材質であってもよい。
【0050】
また、原稿搬送ユニット4側には、搬送原稿用第一透明部27の上方となる位置に、第一原稿押さえ部31が配設され、読取ユニット3側には、搬送原稿用第二透明部28の下方となる位置に、第二原稿押さえ部32が配設されている。
【0051】
第一原稿押さえ部31は、圧縮ばね(図示せず)によって下方へと付勢されており、これにより、第一原稿押さえ部31は搬送原稿用第一透明部27の上面側を軽く押圧する状態になっている。また、第二原稿押さえ部32は、圧縮ばね(図示せず)によって上方へと付勢されており、これにより、第二原稿押さえ部32は搬送原稿用第二透明部28の下面側を軽く押圧する状態になっている。
【0052】
また、原稿搬送ユニット4には、供給ローラ41、分離ローラ42、レジストローラ43、Uターン搬送ローラ44などのローラ群が設けられ、これらのローラ間には原稿を適正な搬送方向へ案内するためのガイド面を提供する部材も配置されている。そのようなガイド面を提供する部材の一つとして、Uターン搬送ローラ44の左方には、可動式の経路切替部材45が設けられている。
【0053】
経路切替部材45は、経路切替部材45の下端側において前後方向へと延びる軸線を回動中心として、原稿搬送ユニット4に対し回動可能な構造とされている。この回動に伴って、経路切替部材45は、図4(a)に示す第一位置、及び図4(b)に示す第二位置へ変位可能となっている。
【0054】
また、経路切替部材45とカバー部材5の間にはリンク部材46が介装されている。リンク部材46は、右端側が経路切替部材45に対して回動可能に連結される一方、左端側がカバー部材5に対して回動可能に連結されている。カバー部材5の下端及び経路切替部材45の下端は、それぞれ原稿搬送ユニット4に対し回動可能とされており、これにより、原稿搬送ユニット4上では、カバー部材5、経路切替部材45、及びリンク部材46からなる四節リンクが構成されている。
【0055】
このような四節リンクを構成してあるので、カバー部材5を開けば、それに連動させて経路切替部材45を第二位置へ変位させることができ、カバー部材5を閉じれば、それに連動させて経路切替部材45を第一位置へ変位させることができる。
【0056】
以上のように構成された複合機1では、原稿搬送ユニット4を利用して原稿を搬送しながら、その原稿の画像を読み取ることができる。このような方法で画像を読み取る場合には、まず、上述のカバー部材5、経路切替部材45、及びリンク部材46を変位させて、原稿搬送経路を所望の搬送経路に切り替える。
【0057】
具体的には、本実施形態の場合、所定サイズより大きい原稿(一例としてはハガキサイズよりも大きい原稿。)を搬送する際には、経路切替部材45を第一位置へ変位させ、これにより、原稿搬送ユニット4内には、第一原稿搬送経路(図4(a)中に示す二点鎖線参照。)が構成される。一方、所定サイズより小さい原稿(一例としてハガキサイズ以下の原稿(例えば、ハガキ、名刺等))を搬送する際には、経路切替部材45を第二位置へ変位させ、これにより、原稿搬送ユニット4内には、第二原稿搬送経路(図4(b)中に示す二点鎖線参照。)が構成される。
【0058】
搬送対象となる原稿は原稿台12にセットされ、操作パネル7上での操作や図示しないPC(Personal Computer)からの遠隔操作により、複合機1に対してスキャン指令が与えられる。なお、このスキャン指令の際、利用者は片面読み取りか両面読み取りかを任意に指定できる。
【0059】
複合機1にスキャン指令が与えられた場合、複合機1は、まず、装置各部を初期化する処理を実行し、続いて、原稿搬送ユニット4が備えるローラ群を作動させる。このとき、供給ローラ41によって搬送方向上流側から供給される原稿は、分離ローラ42によって1枚ずつに分離されつつ、更に搬送方向下流側へと搬送される。
【0060】
そして、その原稿の先端をレジストローラ43に当接させることにより、原稿先端の位置決め及び斜行の補正を行い、その原稿が搬送方向下流側へと搬送されて、搬送原稿用第一透明部27と第一原稿押さえ部31との間を通過する。スキャン指令の際に、両面読み取り又は第一イメージセンサ21による片面読み取りが指定されている場合、原稿が第一イメージセンサ21と対向する位置に到来したら、第一イメージセンサ21による画像の読み取りを行う。
【0061】
具体的には、第一イメージセンサ21は、複合機1の前後方向を主走査方向、搬送方向を副走査方向として、各センサに対向する位置を副走査方向へと移動する原稿から、主走査方向に並ぶ複数の画素を繰り返し読み取ることで、原稿の表面側の画像を読み取る。
【0062】
また、搬送原稿用第一透明部27と第一原稿押さえ部31との間を通過した原稿は、引き続いて、搬送原稿用第二透明部28と第二原稿押さえ部32との間を通過する。スキャン指令の際に、両面読み取り又は第二イメージセンサ22による片面読み取りが指定されている場合、原稿が第二イメージセンサ22と対向する位置に到来したら、第二イメージセンサ22による画像の読み取りを行う。
【0063】
具体的には、第二イメージセンサ22は、複合機1の前後方向を主走査方向、搬送方向を副走査方向として、各センサに対向する位置を副走査方向へと移動する原稿から、主走査方向に並ぶ複数の画素を繰り返し読み取ることで、原稿の裏面側の画像を読み取る。
【0064】
搬送原稿用第二透明部28と第二原稿押さえ部32との間を通過した原稿は、Uターン搬送ローラ44に到達し、Uターン搬送ローラ44の下端側からUターン搬送ローラ44の左方へと送り出される。
【0065】
ここで、原稿搬送経路として第一原稿搬送経路が選択されている場合(図4(a)参照。)、経路切替部材45は、経路切替部材45の左右両側にある空間を区画する隔壁となっている。この状態において、経路切替部材45の右側にある凹面は、Uターン搬送ローラ44の外周面に沿った位置に配置され、Uターン搬送ローラ44の下端側から左方へ原稿が送り出された際に、その原稿の先端を上方へと案内するガイド面として機能する。
【0066】
このようなガイド面に沿って上方へと案内された原稿は、Uターン搬送ローラ44に沿ってUターンするので、第一原稿搬送経路に沿って搬送されることになる。なお、こうして第一原稿搬送経路に沿って搬送された原稿は、原稿搬送ユニット4の上面側、即ち仕切り板15の上方に排出される。
【0067】
一方、原稿搬送経路として第二原稿搬送経路が選択されている場合(図4(b)参照。)、経路切替部材45は、下端側を中心に上端側が左方へと倒れる。これにより、経路切替部材45の左右両側にある空間は連通した状態となる。この状態において、Uターン搬送ローラ44の下端側から左方へ原稿が送り出された際には、その原稿の先端は経路切替部材45の上端を乗り越え搬送される。なお、この連通される空間の前後方向の幅は、所定サイズ(一例としてハガキサイズ)の原稿が通過可能な幅を有していれば良く、第二原稿搬送経路の通過に適した原稿の幅に応じて設定すればよい。
【0068】
その結果、原稿はリンク部材46側へと送り出され、第二原稿搬送経路に沿って搬送されることになる。なお、こうして第二原稿搬送経路に沿って搬送された原稿は、原稿搬送ユニット4の左端にある第二開口部4Aから排出され、その際、排出された原稿は、排出トレイとして機能するカバー部材5によって左側下方から支持される状態になる。
【0069】
さらに、この複合機1では、静止原稿用透明部25上に原稿を載置して、その原稿の画像を読み取ることもできる。このような方法で画像を読み取る場合には、まず、原稿搬送ユニット4が開かれて、原稿載置面である静止原稿用透明部25上に原稿が載置される。この状態で、操作パネル7上での操作や図示しないPCからの遠隔操作により、複合機1に対してスキャン指令が与えられる。
【0070】
複合機1にスキャン指令が与えられた場合、複合機1は、まず、装置各部を初期化する処理を実行し、続いて、第一イメージセンサ21による画像の読み取りを行う。具体的には、第一イメージセンサ21は、複合機1の前後方向を主走査方向、左右方向を副走査方向として、副走査方向へ移動しながら、主走査方向に並ぶ複数の画素を繰り返し読み取ることで、静止原稿用透明部25上に載置されている原稿の画像を読み取る。
【0071】
[開閉状態検出機構]
次に、この複合機1が備える開閉状態検出機構について説明する。複合機1は、図5〜図8に示すように、開閉状態検出機構として、第一検出部51、第一可動部材53、第一連動機構55、第二検出部61、第二可動部材63、及び第二連動機構65を備えている。この開閉状態検出機構は、概ね複合機1の前部左方の角付近に配設されている。
【0072】
これらのうち、第一検出部51及び第二検出部61は、本体ユニット2に配設され、第一可動部材53及び第二可動部材63は、読取ユニット3に配設されている。また、第一連動機構55及び第二連動機構65は、それぞれの一部が読取ユニット3に配設され、残りの一部が原稿搬送ユニット4に配設されている。
【0073】
第一検出部51は、第一スイッチ51A、コイルスプリング51B、及び昇降部材51Cによって構成されている。昇降部材51Cは、本体ユニット2に対して上下方向に変位可能な状態で支持されており、コイルスプリング51Bによって上方へ付勢された状態になっている。この昇降部材51Cが上昇して第一スイッチ51Aから離間すると第一スイッチ51Aはオフになり、一方、昇降部材51Cが下降して第一スイッチ51Aに接触すると第一スイッチ51Aはオンになる。
【0074】
第一可動部材53は、読取ユニット3に対して上下方向に変位可能な状態で支持されている。第一連動機構55は、カバー部材5の開閉動作に連動させて第一可動部材53を昇降動作させるために設けられた機構で、第一付勢部55A、動作伝達部55B、及び当接部55Cを備えている。
【0075】
第一付勢部55Aはコイルスプリングによって構成され、第一可動部材53は、第一付勢部55Aによって下方へ付勢された状態になっている。動作伝達部55Bは、動作伝達部55Bの前後方向両端間中央付近において左右方向に延びる軸線を揺動中心として、読取ユニット3に対して揺動可能な状態で支持されている。
【0076】
動作伝達部55Bの前端には、第一可動部材53が接触しており、第一付勢部55Aに付勢されて第一可動部材53が下方へと変位した際には、動作伝達部55Bの前端も下方へ変位する。一方、動作伝達部55Bの後端が下方へ変位すると、動作伝達部55Bの前端は上方へと変位し、第一可動部材53は、第一付勢部55Aの付勢力に抗して、動作伝達部55Bの前端とともに上方へと変位する。
【0077】
第二検出部61は、第二スイッチ61A、コイルスプリング61B、及び昇降部材61Cによって構成されている。昇降部材61Cは、本体ユニット2に対して上下方向に変位可能な状態で支持されており、コイルスプリング61Bによって上方へ付勢された状態になっている。この昇降部材61Cが上昇して第二スイッチ61Aから離間すると第二スイッチ61Aはオフになり、一方、昇降部材61Cが下降して第二スイッチ61Aに接触すると第二スイッチ61Aはオンになる。
【0078】
第二可動部材63は、読取ユニット3に対して上下方向に変位可能な状態で支持されている。第二連動機構65は、原稿搬送ユニット4の開閉動作に連動させて第二可動部材63を昇降動作させるために設けられた機構で、第二付勢部65A、及び押圧部65Bを備えている。
【0079】
第二付勢部65Aはコイルスプリングによって構成され、第二可動部材63は、第二付勢部65Aによって上方へ付勢された状態になっている。そのため、押圧部65Bが第二可動部材63の上端から離間すれば、第二可動部材63は、第二付勢部65Aに付勢され
て上方へと変位する。一方、第二可動部材63の上端が押圧部65Bによって押圧されると、第二可動部材63は、第二付勢部65Aの付勢力に抗して下方へと変位する。
【0080】
以上のように構成された開閉状態検出機構は、次のように機能する。まず、図5(a)及び同図(b)に示すように、読取ユニット3、原稿搬送ユニット4、及びカバー部材5のすべてが閉位置にある場合(この状態が本発明でいう第一の開閉状態に相当。)、第一可動部材53は、第一付勢部55Aに付勢されて下方へと変位し、昇降部材51Cを下方へと押圧する。
【0081】
昇降部材51Cは、コイルスプリング51Bによって上方へ付勢されているものの、その付勢力は第一付勢部55Aよりも弱くされているため、昇降部材51Cは下降して第一スイッチ51Aをオンにする。第二可動部材63は、押圧部65Bに押圧されて下方へと変位し、昇降部材61Cを下方へと押圧、昇降部材61Cは下降して第二スイッチ61Aをオンにする。つまり、読取ユニット3、原稿搬送ユニット4、及びカバー部材5のすべてが閉位置にある場合、第一スイッチ51A及び第二スイッチ61Aは、双方ともオンになる。
【0082】
また、図6(a)及び同図(b)に示すように、読取ユニット3、及び原稿搬送ユニット4が閉位置にあるものの、カバー部材5が開位置にある場合(この状態が本発明でいう第二の開閉状態に相当。)、当接部55Cが動作伝達部55Bを揺動させ、動作伝達部55Bの前端が上方へ変位する。これにより、第一可動部材53は、第一付勢部55Aの付勢力に抗して、動作伝達部55Bの前端とともに上方へ変位する。
【0083】
昇降部材51Cは、コイルスプリング51Bによって上方へ付勢されているため、第一可動部材53に追従して上昇し、第一スイッチ51Aをオフにする。第二可動部材63は、押圧部65Bに押圧されて下方へと変位し、昇降部材61Cを下方へと押圧、昇降部材61Cは下降して第二スイッチ61Aをオンにする。つまり、読取ユニット3、及び原稿搬送ユニット4が閉位置にあるものの、カバー部材5が開位置にある場合、第一スイッチ51Aはオフ、第二スイッチ61Aはオンになる。
【0084】
また、図7(a)及び同図(b)に示すように、読取ユニット3が閉位置にあるものの、原稿搬送ユニット4が開位置にある場合(この状態が本発明でいう第三の開閉状態に相当。)、第一可動部材53は、第一付勢部55Aに付勢されて下方へと変位し、昇降部材51Cを下方へと押圧する。既に説明したとおり、昇降部材51Cの付勢力は第一付勢部55Aよりも弱くされているため、昇降部材51Cは下降して第一スイッチ51Aをオンにする。
【0085】
第二可動部材63は、押圧部65Bが離間するので、第二付勢部65Aに付勢されて上方へ変位する。昇降部材61Cは、コイルスプリング61Bによって上方へ付勢されているため、第二可動部材63に追従して上昇し、第二スイッチ61Aをオフにする。つまり、読取ユニット3が閉位置にあるものの、原稿搬送ユニット4が開位置にある場合、第一スイッチ51Aはオン、第二スイッチ61Aはオフになる。
【0086】
さらに、図8(a)及び同図(b)に示すように、読取ユニット3が開位置にある場合(この状態が本発明でいう第四の開閉状態に相当。)、第一可動部材53及び第二可動部材63は、それぞれ昇降部材51C,61Cから離間する。昇降部材51C,61Cは、コイルスプリング51B,61Bによって上方へ付勢されているため双方とも上昇し、第一スイッチ51A及び第二スイッチ61Aをオフにする。つまり、読取ユニット3が開位置にある場合、第一スイッチ51A及び第二スイッチ61Aは、双方ともオフになる。
【0087】
よって、以上のような第一スイッチ51A及び第二スイッチ61Aのオン・オフ状態を検出すれば、上述した四通りの開閉状態を二つのスイッチ(第一スイッチ51A及び第二スイッチ61A)で検出することができる。
【0088】
[開閉状態に応じた制御の一例]
次に、上記開閉状態検出機構によって検出される開閉状態に応じた制御の一例について、図9のフローチャートに基づいて説明する。以下に説明するADFスキャン処理は、原稿搬送ユニット4を利用して原稿を搬送しながら、その原稿の画像を読み取る際に実行される処理である。
【0089】
この処理を開始すると、複合機1は、まず、第二スイッチ61Aがオンか否かを判断する(S10)。ここで、オンであると判断された場合は(S10:YES)、続いて、第一スイッチ51Aがオンか否かを判断する(S20)。ここで、オンであると判断された場合は(S20:YES)、図5(a)及び同図(b)に示したような第一の開閉状態であると判断することができる。
【0090】
そこで、この場合は、原稿が所定サイズ以下か否かを判断する(S30)。S30において、所定サイズ以下か否かは、複合機1が備える原稿センサ17によって検出される。S30で、所定サイズ以下でなければ(S30:NO)、第一原稿搬送経路を利用して画像の読み取り処理を実行し(S40)、本処理を終了する。なお、S40では、更に必要となる動作条件のチェック等も行われるが、この種の読み取り処理そのものは周知であり、本発明の要部とは関連しないので、これ以上の説明は省略する。
【0091】
一方、S30で、所定サイズ以下であると判断された場合(S30:YES)、複合機1は、カバー部材5が閉じている旨のエラーメッセージを出力して(S50)、S10へ戻る。そして、エラーメッセージに気が付いたユーザによりカバー部材5が開放された場合、それを検出可能な状態に移行する。S10〜S50を所定時間繰り返しても、ユーザによりカバー部材5が開放されない場合は、タイムアウトにより、本処理を終了する。すなわち、この複合機1では、原稿が所定サイズ以下の場合は、第二原稿搬送経路を利用する必要があり、その場合は、カバー部材5が開かれている必要があるため、S50を実行するものの、画像の読み取り処理は実行しない。
【0092】
また一方、S20において、第一スイッチ51Aがオフであると判定された場合は(S20:NO)、図6(a)及び同図(b)に示したような第二の開閉状態であると判断することができる。
【0093】
そこで、この場合は、原稿が所定サイズ以下か否かを判断し(S60)、所定サイズ以下であれば(S60:YES)、第二原稿搬送経路を利用して画像の読み取り処理を実行し(S70)、本処理を終了する。なお、S70でも、S40同様、更に必要となる動作条件のチェック等も行われるが、この種の読み取り処理そのものは周知であり、本発明の要部とは関連しないので、これ以上の説明は省略する。
【0094】
一方、S60で、所定サイズ以下ではないと判断された場合(S60:NO)、複合機1は、カバー部材5が開いている旨のエラーメッセージを出力して(S80)、S10へ戻る。そして、エラーメッセージに気が付いたユーザによりカバー部材5が閉じられた場合、それを検出可能な状態に移行する。S10〜S80を所定時間繰り返しても、ユーザによりカバー部材5が閉じられない場合は、タイムアウトにより、本処理を終了する。すなわち、この複合機1では、原稿が所定サイズより大きい場合は、第一原稿搬送経路を利用する必要があり、その場合は、カバー部材5が閉じられている必要があるため、S80を実行するものの、画像の読み取り処理は実行しない。
【0095】
さらに、S10において、第二スイッチ61Aがオフであると判断された場合(S10:NO)、複合機1は、第一スイッチ51Aがオンか否かを判断する(S90)。ここで、オンであると判断された場合は(S90:YES)、図7(a)及び同図(b)に示したような第三の開閉状態であると判断することができる。そこで、この場合は、原稿搬送ユニット4が開いている旨のエラーメッセージを出力して(S100)、S10へ戻る。そして、エラーメッセージに気が付いたユーザにより原稿搬送ユニット4が閉じられた場合、それを検出可能な状態に移行する。S10〜S110を所定時間繰り返しても、ユーザにより原稿搬送ユニット4が閉じられない場合は、タイムアウトにより、本処理を終了する。すなわち、原稿搬送ユニット4が開いている状態では、適正な読み取り処理を実行できないので、S100を実行するものの、画像の読み取り処理は実行しない。
【0096】
また、S90で、第一スイッチ51Aがオフであると判断された場合は(S90:NO)、図8(a)及び同図(b)に示したような第四の開閉状態であると判断することができる。そこで、この場合は、読取ユニット3が開いている旨のエラーメッセージを出力して(S110)、S10へ戻る。そして、エラーメッセージに気が付いたユーザにより読取ユニット3が閉じられた場合、それを検出可能な状態に移行する。S10〜S110を所定時間繰り返しても、ユーザにより読取ユニット3が閉じられない場合は、タイムアウトにより、本処理を終了する。すなわち、読取ユニット3が開いている状態では、適正な読み取り処理を実行できないので、S110を実行するものの、画像の読み取り処理は実行しない。
【0097】
なお、本実施形態の場合、既に説明したスキャン指令が与えられた際、原稿が原稿台12にセットされていると、上述のADFスキャン処理が実行されるが、スキャン指令を発行する際に原稿搬送ユニット4を利用するか否かを指定できるように構成してあってもよい。
【0098】
[効果]
以上説明したように、本実施形態の複合機1によれば、二つのスイッチ(第一スイッチ51A及び第二スイッチ61A)しか利用していないにもかかわらず、読取ユニット3、原稿搬送ユニット4、及びカバー部材5、以上三つの検出対象について、四通りの開閉状態を検出することができる。
【0099】
したがって、これら三つの検出対象それぞれの開閉状態を個別のスイッチやセンサで検出する技術に比べ、スイッチやセンサの総数を削減することができ、スイッチやセンサの配置に必要なスペースを削減して機器の小型化を図ることができる。また、削減したスイッチやセンサ相当の部品代や組み立て工数が削減されるので、その分だけ製造コストの低減を図ることができる。
【0100】
また、第一検出対象である読取ユニット3が開位置にあるか閉位置にあるか、読取ユニット3が閉位置にあれば第二検出対象である原稿搬送ユニット4が開位置にあるか閉位置にあるか、原稿搬送ユニット4が閉位置にあれば第三検出対象であるカバー部材5が開位置にあるか閉位置にあるかを、それぞれ判断できる。
【0101】
したがって、複数の検出対象のうち、少なくとも一つが開いている状態か全部が閉じている状態かを検出する技術に比べ、どの検出対象が開位置にあるのかを、よりきめ細かく判断できる。また、このようなきめ細かい判断ができるので、例えば、上記S50,S80,S100,S110に示したように、特定の開閉箇所の開閉状態を明示してエラーメッセージを出力することができる。よって、複数箇所のいずれかが開いているといったエラーメッセージが出力される場合に比べ、利用者は的確な対処ができるようになる。
【0102】
[その他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。
【0103】
例えば、上記実施形態では、第一検出部51及び第二検出部61を本体ユニット2に配設する例を示したが、読取ユニット3や原稿搬送ユニット4に第一検出部51及び第二検出部61相当の部分(すなわち、第一スイッチ51Aや第二スイッチ61Aを備える部分)を設けてもよい。このような場合でも、更にスイッチのオン・オフを切り替える可動部、その可動部を特定方向に付勢する付勢部、離間した箇所に動きを伝達する動作伝達部などを適宜配置することで、上記実施形態と同等なオン・オフの切り替え機構を実現できる。
【0104】
また、上記実施形態では、第一スイッチ51Aや第二スイッチ61Aのオン・オフについて、特定の事例を示したが、各スイッチのオン・オフは、いずれか一方又は両方が逆転していてもかまわない。
【0105】
さらに、上記実施形態では、読取ユニット3を第一検出対象、原稿搬送ユニット4を第二検出対象、カバー部材5を第三検出対象として、開閉状態を検出していたが、これらの優先順位は適宜入れ替えてもよい。すなわち、上記実施形態の場合、読取ユニット3が開位置にあることは最も検出される優先順位が高く、カバー部材5が開位置にあることは最も検出される優先順位が低くなっているが、この優先順位は変更されていてもよい。
【0106】
また、第一スイッチ51A,第二スイッチ51Bを読取ユニット3の上部側に配置可能であれば、コイルスプリング51B、及び昇降部材51Cは介在させなくても実現できる。同様に、コイルスプリング61B,及び昇降部材61Cについても必ずしも介在させる必要はない。
【0107】
また、上記実施形態では、本発明の画像読取装置の一例として、複合機として構成された画像読取装置を例示したが、複合機として構成されているか否かは任意である。
【符号の説明】
【0108】
1・・・複合機、2・・・本体ユニット、2A・・・第一開口部、3・・・読取ユニット、4・・・原稿搬送ユニット、4A・・・第二開口部、5・・・カバー部材、7・・・操作パネル、8・・・排出口、9・・・給紙カセット、11・・・上面カバー、12・・・原稿台、13・・・原稿ガイド、15・・・仕切り板、17・・・原稿センサ、21・・・第一イメージセンサ、22・・・第二イメージセンサ、25・・・静止原稿用透明部、27・・・搬送原稿用第一透明部、28・・・搬送原稿用第二透明部、31・・・第一原稿押さえ部、32・・・第二原稿押さえ部、41・・・供給ローラ、42・・・分離ローラ、43・・・レジストローラ、44・・・Uターン搬送ローラ、45・・・経路切替部材、46・・・リンク部材、51・・・第一検出部、51A・・・第一スイッチ、51B・・・コイルスプリング、51C・・・昇降部材、53・・・第一可動部材、55・・・第一連動機構、55A・・・第一付勢部、55B・・・動作伝達部、55C・・・当接部、61・・・第二検出部、61A・・・第二スイッチ、61B・・・コイルスプリング、61C・・・昇降部材、63・・・第二可動部材、65・・・第二連動機構、65A・・・第二付勢部、65B・・・押圧部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側に第一開口部が設けられた本体ユニットと、
上側には読取対象となる原稿が載置される原稿載置面が設けられるとともに、当該原稿載置面の下方には、前記原稿載置面に沿って移動しながら前記原稿載置面に載置された原稿の画像を読み取る読取手段が設けられており、前記本体ユニットに対して相対的に変位して、前記第一開口部を開く開位置、及び前記第一開口部を閉じる閉位置へ開閉動作する読取ユニットと、
読取対象となる原稿を所定の搬送経路沿いに搬送する搬送機構が組み込まれるとともに、一部には第二開口部が設けられており、前記読取ユニットに対して相対的に変位して、前記原稿載置面を露出させる開位置、及び前記原稿載置面を覆う閉位置へ開閉動作する原稿搬送ユニットと、
前記原稿搬送ユニットに対して相対的に変位して、前記第二開口部を開く開位置、及び前記第二開口部を閉じる閉位置へ開閉動作する構造とされたカバー部材と、
前記読取ユニット、前記原稿搬送ユニット、及び前記カバー部材のうち、いずれか一つを第一検出対象、当該第一検出対象以外の一つを第二検出対象、前記第一検出対象及び前記第二検出対象以外の一つを第三検出対象とし、前記第一検出対象、前記第二検出対象、及び前記第三検出対象のすべてが閉位置にある開閉状態を第一の開閉状態、前記第一検出対象及び前記第二検出対象が閉位置にあるものの、前記第三検出対象が開位置にある開閉状態を第二の開閉状態、少なくとも前記第一検出対象が閉位置にあるものの、少なくとも前記第二検出対象が開位置にある開閉状態を第三の開閉状態、少なくとも前記第一検出対象が開位置にある開閉状態を第四の開閉状態として、前記第一の開閉状態又は前記第三の開閉状態いずれかの開閉状態と、前記第二の開閉状態又は前記第四の開閉状態いずれかの開閉状態との間で、一方の開閉状態から他方の開閉状態へ変化したときに、オン状態及びオフ状態がいずれか一方から他方へ切り替わる第一検出手段と、
前記第一の開閉状態又は前記第二の開閉状態いずれかの開閉状態と、前記第三の開閉状態又は前記第四の開閉状態いずれかの開閉状態との間で、一方の開閉状態から他方の開閉状態へ変化したときに、オン状態及びオフ状態がいずれか一方から他方へ切り替わる第二検出手段と
を備えたことを特徴とする画像読取装置。
【請求項2】
前記第一検出対象に配設されており、前記第一検出対象に対して相対的に二位置へ変位する第一可動部材と、
前記第三検出対象が開位置から閉位置へ変位する際には、前記第一可動部材を前記二位置の一方から他方へ変位させる一方、前記第三検出対象が閉位置から開位置へ変位する際には、前記第一可動部材を前記二位置の他方から一方へ変位させる第一連動機構と
を備え、
前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第三検出対象が閉位置にある場合には、前記第一可動部材が、前記第一連動機構によって前記二位置の他方へと変位させられて、前記第一検出手段によって検出される状態となり、一方、前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第三検出対象が開位置にある場合には、前記第一可動部材が、前記第一連動機構によって前記二位置の一方へと変位させられて、前記第一検出手段によって検出されない状態となり、さらに、前記第一検出対象が開位置にある場合には、前記第一可動部材が、前記第一検出対象とともに変位して、前記第一検出手段によって検出されない状態となる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像読取装置。
【請求項3】
前記第一連動機構は、
前記第一可動部材を前記二位置の一方から他方へ変位させる付勢力を、前記第一可動部材に対して作用させる第一付勢部と、
開位置へと変位する前記第三検出対象に連動して、前記第一付勢部の付勢力に抗して前記第一可動部材を前記二位置の他方から一方へと変位させる動作伝達部と
を備え、
前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第三検出対象が閉位置にある場合には、前記第一可動部材が、前記第一付勢部に付勢されて前記二位置の他方へと変位させられて、前記第一検出手段によって検出される状態となり、一方、前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第三検出対象が開位置にある場合には、前記第一可動部材が、前記動作伝達部から伝達される力で前記二位置の一方へと変位させられて、前記第一検出手段によって検出されない状態となる
ことを特徴とする請求項2に記載の画像読取装置。
【請求項4】
前記第一検出対象に配設されており、前記第一検出対象に対して相対的に二位置へ変位する第二可動部材と、
前記第二検出対象が開位置から閉位置へ変位する際には、前記第二可動部材を前記二位置の一方から他方へ変位させる一方、前記第二検出対象が閉位置から開位置へ変位する際には、前記第二可動部材を前記二位置の他方から一方へ変位させる第二連動機構と
を備え、
前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第二検出対象が閉位置にある場合には、前記第二可動部材が、前記第二連動機構によって前記二位置の他方へと変位させられて、前記第二検出手段によって検出される状態となり、一方、前記第二検出対象が閉位置にある状態において前記第二検出対象が開位置にある場合には、前記第二可動部材が、前記第二連動機構によって前記二位置の一方へと変位させられて、前記第二検出手段によって検出されない状態となり、さらに、前記第一検出対象が開位置にある場合には、前記第二可動部材が、前記第一検出対象とともに変位して、前記第二検出手段によって検出されない状態となる
ことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の画像読取装置。
【請求項5】
前記第二連動機構は、
前記第二可動部材を前記二位置の他方から一方へ変位させる付勢力を、前記第二可動部材に対して作用させる第二付勢部と、
前記第二検出対象が閉位置へと変位した際に前記第二可動部材を押圧することにより、前記第二付勢部の付勢力に抗して前記第二可動部材を前記二位置の一方から他方へと変位させる押圧部と
を備え、
前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第二検出対象が閉位置にある場合には、前記第二可動部材が、前記押圧部に押圧されて前記二位置の他方へと変位させられて、前記第二検出手段によって検出される状態となり、一方、前記第一検出対象が閉位置にある状態において前記第二検出対象が開位置にある場合には、前記第二可動部材が、前記第二付勢部に付勢されて前記二位置の一方へと変位させられて、前記第二検出手段によって検出されない状態となる
ことを特徴とする請求項4に記載の画像読取装置。
【請求項6】
前記画像読取装置の備える所定の機能が利用される際に、前記第一検出手段及び前記第二検出手段による検出結果に基づいて、前記第一の開閉状態〜前記第四の開閉状態いずれであるのかを特定するとともに、特定された開閉状態と前記所定の機能を利用する際に必要な開閉状態とが異なる場合に、その旨の警告を出力する警告出力手段
を備えることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の画像読取装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−77259(P2013−77259A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218077(P2011−218077)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】