説明

画像転送システム、写真撮影プリント装置、画像保存サーバ、画像転送方法、画像転送プログラム、および記憶媒体

【課題】ユーザに対して適切なタイミングで適切なデータを送信することができる画像転送システムを実現する。
【解決手段】写真シール機1からユーザ端末200に対してサーバ100にアクセスするためのアクセス情報が送信されるので、写真シール機1を現在使用し、ユーザ端末200を所有しているユーザは、写真シール機1から自身の所有するユーザ端末200に対して必要な情報が送信されていることを、ユーザ画像がサーバ100に保存される前に確認することができる。さらに、ユーザ端末200から識別情報を送信することで、写真シール機1を使用しているユーザは、写真シール機1上で識別情報を入力する必要なく、サーバ100に対して識別情報を通知することができる。これによって、写真シール機1およびサーバ100は、ユーザに対して適切なタイミングで適切なデータを送信することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撮影画像をユーザ端末から参照できるように画像保存サーバに転送して保存する画像転送システム、写真撮影プリント装置、画像保存サーバ、画像転送方法、画像転送プログラム、および記憶媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ゲームセンターやアミューズメントパークなどの娯楽施設に設置されている写真シール機において、ユーザは自分の姿を撮影し、その撮影画像に落書を施して、編集画像を作成する。そして、シール紙にそれら編集画像を印刷し、入手して遊ぶ。最近は、通信技術の発達によって、編集画像(以降、画像データとする)を携帯端末(携帯電話等)に送信することもできる。ユーザは、それら画像を携帯端末の待受画面に設定するなどして、活用している。
【0003】
上記の写真シール機では具体的に、(1)サーバが、写真シール機から、画像データを受信する、(2)WebサーバのURLなどの画像データを保存するサーバ上の場所のアクセス情報を、サーバがユーザに通知する、(3)ユーザのアクセスを受け、サーバが画像データをダウンロードさせる、といった流れで実現されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、写真シール機と連動する会員専用サイトを準備し、会員登録を条件として、ユーザに、画像データをダウンロードさせるシステムも存在する(例えば、特許文献2参照)。
【0005】
現在は、上記二種類の転送方法を併せ持つシステムが、主流になっている。具体的には、サイトの会員でなければ、写真シール機で作成した一部の画像データ(以下、非会員画像とする)のみダウンロードでき、会員であればその他の画像データ(以下、会員画像とする)を含めた、全ての画像をダウンロードできるというようなシステムで実現されている。
【特許文献1】特開2001−309108号公報(2001年11月2日公開)
【特許文献2】特開2001−313913号公報(2001年11月9日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上記の画像転送システムにおいて、従来は、画像がサーバに保存され、画像を参照するためのアクセス情報が確定するまで、ユーザ端末に対して何の通知も届かなかった。さらに、画像のサイズや数が増加すると、サーバに画像が転送されて保存されるまでに時間が掛かり、その間、ユーザは正確にメールアドレスが入力されているか、といった不安を抱えた状態で待ちつづけなければならなかった。さらに、メールアドレスの入力が誤っていた場合、何の情報も届かないまま、長時間待たされるという問題が存在する。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ユーザに対して適切なタイミングで適切なデータを送信することが可能な画像転送システムを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る画像転送システムは、上記課題を解決するために、被写体を撮影した撮影画像に装飾画像を合成した合成画像を形成する写真撮影プリント装置と、上記写真撮影プリント装置から送信された合成画像を保存する画像保存サーバと、上記画像保存サーバに保存された合成画像を参照するユーザ端末とを備えた画像転送システムである。
【0009】
上記写真撮影プリント装置が、ユーザを識別するための照合IDを作成する照合ID作成手段と、上記ユーザ端末に対して、上記照合ID、および、上記画像保存サーバにアクセスするためのアクセス情報を送信するアクセス情報送信手段と、上記画像保存サーバに対して、上記照合ID、および、所定の上記ユーザ端末に対して送信する合成画像であるユーザ画像を送信する画像送信手段とを備えている。
【0010】
上記ユーザ端末が、上記照合ID、および、上記アクセス情報を受信する受信手段と、上記アクセス情報に基づいて、上記画像保存サーバに対して上記照合ID、および、上記ユーザ端末の識別情報を送信する送信手段とを備えている。
【0011】
上記画像保存サーバが、上記写真撮影プリント装置から受信した上記照合IDおよびユーザ画像と、上記ユーザ端末から受信した上記照合IDおよび上記識別情報とに基づいて、上記ユーザ画像および上記識別情報を関連付けて保存する画像保存手段を備えている。
【0012】
上記の構成によれば、まず、写真シール撮影装置からユーザ端末に対して画像保存サーバにアクセスするためのアクセス情報が送信されるので、写真シール撮影装置を現在使用し、ユーザ端末を所有しているユーザは、写真シール撮影装置から自身の所有するユーザ端末に対して必要な情報が送信されていることを、ユーザ画像が画像保存サーバに保存される前に確認することができる。
【0013】
さらに、ユーザ端末から識別情報を送信することで、写真シール撮影装置を使用しているユーザは、当該写真シール撮影装置上で識別情報を入力する必要なく、画像保存サーバに対して識別情報を通知することができる。
【0014】
これによって、写真撮影シール装置および画像保存サーバは、ユーザに対して適切なタイミングで適切なデータを送信することができるという効果を奏する。
【0015】
上記の画像転送システムでは、上記画像保存サーバは、上記画像保存手段が上記ユーザ画像および上記識別情報を関連づけて保存した際に、該識別情報を保存したことをユーザに通知する通知情報を前記ユーザ端末へ送信する通知送信手段をさらに備えることが好ましい。
【0016】
上記の構成によれば、ユーザ画像および識別情報を保存した際にユーザに対して通知を行うことができる。従来、ユーザに対する通知は、写真撮影プリント装置かから画像保存サーバへのユーザ画像の転送が完了してから行われていた。そのため、例えば、ユーザ画像のサイズが大きい、写真プリント装置から画像保存サーバへの通信回線が混雑している、通信回線のトラブルが発生しているなどの理由でユーザ画像の転送が遅延した場合、ユーザに対して不安を与えるという問題が存在した。
【0017】
しかしながら、上記の構成によれば、ユーザ画像の転送状態に関わらずに、より早いタイミングでユーザに対して通知を行うので、通知に時間がかかることによるユーザの不安を軽減することができるという効果を奏する。
【0018】
上記の画像転送システムでは、上記画像転送システムが、上記合成画像の転送を要求するユーザが、所定の複数のグループのいずれに属するかを判断する判断手段を備え、上記写真撮影プリント装置の画像送信手段が、上記判断手段の判断結果に基づいて、上記ユーザ画像のうち、該ユーザが属するグループに対応して送信する種類のユーザ画像を上記画像保存サーバに送信することが好ましい。
【0019】
上記の構成によれば、ユーザの属するグループに対応して、複数の種類の合成画像を画像保存サーバに転送するので、転送すべき全ての種類の合成画像が転送されるまで合成画像を参照するための画像保存サーバに対するアクセス情報をユーザ端末に送信することができないため、一つのグループに対して合成画像を送信する場合と比較して、ユーザ端末に必要な情報が伝えられるまでにさらに長い時間を要する。そのため、ユーザに対して適切なタイミングで適切なデータを送信することができるという効果がさらに高い。
【0020】
上記の画像転送システムでは、上記写真撮影プリント装置は、表示手段をさらに備え、上記写真撮影プリント装置の送信手段は、上記アクセス情報をコード化したユーザ端末で読み取り可能なコードを上記表示手段に表示させ、上記ユーザ端末は、撮影手段さらに備え、上記ユーザ端末の受信手段は、上記写真撮影プリント装置の表示手段に表示されたユーザ端末で読み取り可能なコードを上記撮影手段によって撮影することで、上記アクセス情報を受信することが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、写真撮影プリント装置の表示手段にアクセス情報をコード化したユーザ端末で読み取り可能なコードを表示し、ユーザ端末の撮影手段によってユーザ端末で読み取り可能なコードを撮影することでアクセス情報を受信することができるので、ユーザにメールアドレスなどの識別情報や、サーバにアクセスするためのアクセス情報などの情報を操作入力させる手間を省いて、必要な情報の送受信か可能である効果を奏する。
【0022】
上記の画像転送システムでは、上記ユーザ端末の送信手段は、上記識別情報として当該ユーザ端末のメールアドレスを用いることが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、ユーザ端末のメールアドレスをユーザ識別情報として用いるので、メールアドレスとは別の、例えば、会員番号やユーザIDなどのユーザ登録をユーザは行う必要なく、ユーザ端末に直接、連絡を送信することができるという効果を奏する。
【0024】
上記の各手段を備えることで、上記画像転送システムで用いる写真撮影プリント装置および画像保存サーバを構成することができる。
【0025】
本発明に係る画像転送方法は、上記課題を解決するために、被写体を撮影した撮影画像に装飾画像を合成した合成画像を形成する写真撮影プリント装置と、上記写真撮影プリント装置から送信された合成画像を保存する画像保存サーバと、上記画像保存サーバに保存された合成画像を参照するユーザ端末とを備えた画像転送システムで用いる画像転送方法である。
【0026】
上記写真撮影プリント装置において、ユーザを識別するための照合IDを作成するステップと、上記ユーザ端末に対して、上記照合ID、および、上記画像保存サーバにアクセスするためのアクセス情報を送信するステップと、上記画像保存サーバに対して、上記照合ID、および、所定の上記ユーザ端末に対して送信する合成画像であるユーザ画像を送信するステップとを備えている。
【0027】
上記ユーザ端末において、上記照合ID、および、上記アクセス情報を受信するステップと、上記アクセス情報に基づいて、上記画像保存サーバに対して上記照合ID、および、上記ユーザ端末の識別情報を送信するステップとを備えている。
【0028】
上記画像保存サーバにおいて、上記写真撮影プリント装置から受信した上記照合IDおよびユーザ画像と、上記ユーザ端末から受信した上記照合IDおよび上記識別情報とに基づいて、上記ユーザ画像および上記識別情報を関連付けて保存するステップを備えている。
【0029】
上記の構成によれば、まず、写真シール撮影装置からユーザ端末に対して画像保存サーバにアクセスするためのアクセス情報が送信されるので、写真シール撮影装置を現在使用し、ユーザ端末を所有しているユーザは、写真シール撮影装置から自身の所有するユーザ端末に対して必要な情報が送信されていることを、ユーザ画像が画像保存サーバに保存される前に確認することができる。
【0030】
さらに、ユーザ端末から識別情報を送信することで、写真シール撮影装置を使用しているユーザは、当該写真シール撮影装置上で識別情報を入力する必要なく、画像保存サーバに対して識別情報を通知することができる。
【0031】
これによって、写真撮影シール装置および画像保存サーバは、ユーザに対して適切なタイミングで適切なデータを送信することができるという効果を奏する。
【0032】
なお、上記画像転送システムは、コンピュータにより実現してもよい。この場合には、コンピュータを上記各ステップとして動作させることにより上記画像転送システムをコンピュータにて実現させる画像転送プログラムも、本発明の範疇に入る。
【0033】
上記の構成によれば、画像転送プログラムを、コンピュータに読み取り実行させることによって、上記画像転送システムと同様の作用効果を実現することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明に係る画像転送システムは、以上のように、被写体を撮影した撮影画像に装飾画像を合成した合成画像を形成する写真撮影プリント装置と、写真撮影プリント装置から送信された合成画像を保存する画像保存サーバと、画像保存サーバに保存された合成画像を参照するユーザ端末とを備えた画像転送システムである。
【0035】
写真撮影プリント装置が、ユーザを識別するための照合IDを作成する照合ID作成手段と、ユーザ端末に対して、照合ID、および、画像保存サーバにアクセスするためのアクセス情報を送信するアクセス情報送信手段と、画像保存サーバに対して、照合ID、および、所定のユーザ端末に対して送信する合成画像であるユーザ画像を送信する画像送信手段とを備えている。ユーザ端末が、照合ID、および、アクセス情報を受信する受信手段と、アクセス情報に基づいて、画像保存サーバに対して照合ID、および、ユーザ端末の識別情報を送信する送信手段とを備えている。画像保存サーバが、写真撮影プリント装置から受信した照合IDおよびユーザ画像と、ユーザ端末から受信した照合IDおよび識別情報とに基づいて、ユーザ画像および上記識別情報を関連付けて保存する画像保存手段を備えている。
【0036】
上記の構成によって、ユーザは、写真シール撮影装置から自身の所有するユーザ端末に対して必要な情報が送信されていることを、ユーザ画像が画像保存サーバに保存される前に確認することができる。さらに、当該写真シール撮影装置上で識別情報を入力する必要なく、画像保存サーバに対して識別情報を通知することができる。これによって、写真撮影シール装置および画像保存サーバは、ユーザに対して適切なタイミングで適切なデータを送信することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
本発明の実施の一形態について図1〜図15に基づいて説明すれば以下の通りである。
【0038】
(システムの全体構成)
初めに本発明に係る画像転送システムの概略構成について説明する。図2は、本実施形態の画像転送システムの構成を示すブロック図である。画像転送システムは、図2に示すように、写真シール機(写真撮影プリント装置)1、サーバ(画像保存サーバ)100、ユーザ端末200を含んでいる。なお、通常、合成転送システムには複数の写真シール機1が含まれるが、単一の写真シール機1が含まれていてもよい。
【0039】
サーバ100には、さらに画像DBサーバ(画像保存手段)110、WEBサーバ120、付加情報ファイルサーバ130、登録等処理サーバ140、FTPサーバ150、およびメールサーバ160を備えている。画像DBサーバ110は、さらに会員画像ファイルサーバ112、非会員画像ファイルサーバ114、およびサムネイル画像ファイルサーバ116を備えている。シール機1およびWEBサーバ120の詳細な構成については、後述する。
【0040】
写真シール機1は、ユーザを写真撮影する機能(撮影機能)、その撮影画像に対して画像編集、いわゆる「落書き」等の装飾をユーザに行わせ、撮影画像に装飾画像を合成し合成画像を作成する処理を行う機能(編集機能)、できた合成画像をシール紙などのプリント紙にプリントする機能(プリント機能)を有する装置である。なお、これらの機能は全て必須であるものではなく、例えばプリント機能が省かれた構成とすることも可能である。さらに、写真シール機1は、サーバ100を介して上記合成画像をユーザ端末(通信端末)200に送信する機能を備えている。ここでは、ユーザからの入力を受け付けたメールアドレスと、合成画像情報を、サーバ100に送信し、管理サーバシステムが、合成画像を指定のメールアドレスのユーザ端末200に送信する。
【0041】
なお、写真シール機1は、ユーザから料金を徴収することによって、上記のような機能をユーザに提供するようになっている。また、各機能に対して制限時間が設けられており、ユーザはこの制限時間内で各機能を利用することになる。
【0042】
サーバ100は、各写真シール機1から撮影画像に対して編集処理が行われた画像に関する合成画像情報、および、ユーザから入力されたメールアドレスの情報などを含む付加情報を受信する。また、ユーザ端末200からのアクセスに応じて、上記合成画像のデータを該ユーザ端末200に送信する処理を行うサーバシステムである。なお、サーバ100は、一般には複数の写真シール機1に対して共通に設けられている装置であるが、サーバ100を写真シール機1が兼用していてもよい。例えば、複数の写真撮影プリント装置の一台だけたサーバ100と兼用され、それに、他の複数の写真撮影プリント装置が接続されていてもよい。
【0043】
サーバ100と各写真シール機1との間は、通信媒体によって通信接続されている。この通信媒体としては、例えば専用線接続などが挙げられるが、通信形態については特に限定されるものではない。また、サーバ100と各ユーザ端末200との間は、同様に通信媒体によって通信接続されている。この通信媒体としては、例えば無線電話網とインターネットとの組合せなどが挙げられるが、通信形態については特に限定されるものではない。
【0044】
ユーザ端末200は、例えば携帯電話網やPHS(登録商標:Personal Handyphone System)電話網などの無線電話網による電話機能を有するとともに、該無線電話網を用いたデータ通信機能(メール通信機能を含む)および情報処理機能を有する情報処理端末である。なお、本発明に適用される情報処理端末は、携帯電話機に限定されるものではなく、有線無線を問わずサーバ100とデータ通信が可能であり、かつ情報処理を行うことが可能な情報処理端末であれば、どのような装置であってもよい。
【0045】
また、本実施形態では、ユーザ端末200のメールアドレスをユーザにより入力させるものとするが、例えば、写真シール機1がユーザ端末200から直接読み取り可能に設けられていても構わない。この場合には、写真シール機1とユーザ端末200が近距離無線通信を行うものとする。これらの装置には、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a,11b,11gなどに準拠した無線LAN(Local Area Network)モジュールやBluetooth(登録商標)モジュール、あるいは、赤外線を介しての通信を行うモジュールなどよりなる近距離通信部を有しており、互いに近距離無線通信を行うことが可能とされている。しかし、これに限定されず、写真シール機1とユーザ端末200とは、例えばUSBケーブル等の有線で接続される構成であってもかまわない。あるいは、近距離無線通信を行わず、例えば公衆電話回線、携帯電話回線、PHS回線、インターネットなどで構成された広域ネットワークを介して接続するようになっていてもよい。
【0046】
(合成画像通信システムの利用形態)
画像転送システムの利用形態について概略的に説明する。ユーザは、例えば娯楽施設などに設置されている写真シール機1を用いてゲームを行う。このゲームにおいて、ユーザは、写真撮影を行い、写真シール機1上で撮影画像に対する編集処理として、いわゆる落書きといった、撮影画像に装飾画像を書き込む処理を行う。この装飾や落書きなどの一環として、ユーザは、専用のペンで思い思いの絵や文字を書き込み、あるいはスタンプを選択してスタンプの模様を撮影画像に書き込む。この装飾画像については動画も含まれるが、これについては後段に詳細に説明する。
【0047】
そして、撮影画像に装飾画像や、落書きなどを合成した合成画像を、写真シール機1がプリントして出力することで、ユーザは、そのプリント物をゲームの成果として得ることができる。また、画像転送システムでは、ユーザはユーザ端末200に合成画像を送信することができる。この場合、ユーザがユーザ端末200のメールアドレスを写真シール機1に入力することで、写真シール機1は、合成画像情報、および、付加情報をサーバ100に送信する。ここでは、合成画像の所有者としての自己の識別情報として、また、サーバからの情報を受信するために、自己の携帯電話機のメールアドレスを登録するものとする。以上により、写真シール機1でのユーザのゲームは終了する。
【0048】
サーバ100は、写真シール機1から送られてくる合成画像情報、および、付加情報を互いに対応付けて記憶する。そして、サーバ100は、ユーザのメールアドレスに対して、合成画像を取得することができるページのアドレス情報を示したメールを送信する。ユーザは、自己のユーザ端末200を用いて、受信したメールに示されたアドレスのページにアクセスすることで該合成画像をユーザ端末200において表示させることができる。また、表示させた合成画像をダウンロードすることもできる。
【0049】
また、写真シール機1は、合成画像情報、および、付加情報をサーバ100に送信する際、これらの対応付けを可能とする対応付け情報を送信データに含めることが好ましい。対応付け情報は、各情報のデータに含められて送信されてもよいし、各情報のデータとは別に送信されてもよい。
【0050】
(管理サーバシステムの構成)
次に、サーバ100の構成について、図2を参照しながらさらに詳細に説明する。同図に示すように、サーバ100は、画像DBサーバ110、WEBサーバ120、付加情報ファイルサーバ130、登録等処理サーバ140、FTPサーバ150、およびメールサーバ160を備えた構成となっている。
【0051】
画像DBサーバ110および付加情報ファイルサーバ130は、それぞれ登録等処理サーバ140から受信した情報に基づいてデータベースを構築し、該データベースを記録・保管するファイルサーバである。なお、画像DBサーバ110および付加情報ファイルサーバ130は、このようにファイルサーバの形式で実現してもよいし、画像ファイル記録装置および付加情報記録装置として、登録等処理サーバ140が利用する記録媒体によって構成されてもよい。
【0052】
また、画像DBサーバ110では、例えば、各ユーザに対応するフォルダ内に、該ユーザに対応する合成画像情報を記録したデータベースが記録されることになる。なお、画像DBサーバ110は、受信した合成画像情報で示される合成画像の画像サイズを縮小したサムネイル画像を生成し、このサムネイル画像を同じフォルダ内に格納するようにしてもよい。
【0053】
WEBサーバ120は、ユーザ端末200からのアクセスに対して、WEBページの形式で、画像DBサーバ110に記録されている合成画像情報を提供するサーバ装置である。また、WEBサーバ120は、付加情報や画像特定情報を、付加情報ファイルサーバ130から読み込み、引き出す処理を行う。このWEBサーバ120における処理の詳細については後述する。
【0054】
付加情報ファイルサーバ130は、ユーザ識別情報であるメールアドレスを保存する。なお、メールアドレスと画像データは、IDなどを用いて対応付けるものとする。
【0055】
登録等処理サーバ140は、FTPサーバ150から受信した合成画像情報を画像DBサーバ110に送信するとともに、付加情報を付加情報ファイルサーバ130に送信する処理を行う。ここで、登録等処理サーバ140は、付加情報を付加情報ファイルサーバ130に送信する際に、該付加情報に対応する合成画像情報を特定する画像特定情報も送信する。これにより、付加情報ファイルサーバ130には、ユーザ識別情報と、それに対応する合成画像情報を特定する画像特定情報との組合せの情報がデータベースとして記録されることになる。
【0056】
また、登録等処理サーバ140は、付加情報に含まれるメールアドレスに対してWEBサーバ120にアクセスするためのURL(Uniform Resource Locator)情報(WEBアドレス)を記した電子メールを生成する処理を行う。生成した電子メールは、メールサーバ160に送られる。
【0057】
具体的には、写真シール機1から送信されたデータを、画像データおよびメールアドレスに分類する。次に、会員であるかどうかというユーザが属するグループの判定をWEBサーバ120内の照合部126で確認し、設定を行う。その後、受信した会員画像をサムネイルに変換する処理を行う。さらに、画像を保存した場所を示すURL情報をアクセス情報として生成する。最後に、上記の手順で設定および生成した情報をユーザに送信するためのメールを生成する。
【0058】
FTPサーバ150は、写真シール機1から送られてくる合成画像情報、および、付加情報を受信する処理を行うファイル転送サーバである。本実施形態では、写真シール機1との間でデータ通信を行う際のプロトコルとして、FTP(File Transfer Protocol)が用いられることを想定しているが、特にこれに限定されるものではない。FTPサーバ150で受信されたデータは、登録等処理サーバ140に伝送される。なお、写真シール機1が広い地域にわたって多数設置されている場合には、FTPサーバ150を複数設けることによって、データ伝送処理を分散させるようにしてもよい。
【0059】
メールサーバ160は、登録等処理サーバ140から受信したアクセス情報などをユーザ端末200に送信する電子メールを送信する処理を行う。ここで指定されるメールアドレスは、基本的にはユーザ端末200のメールアドレスであるので、メールサーバ160は、上記のメールをユーザ端末200に対して送信することになる。
【0060】
なお、本実施形態では、サーバ100が、複数のサーバ装置、すなわち、画像DBサーバ110、WEBサーバ120、付加情報ファイルサーバ130、登録等処理サーバ140、FTPサーバ150、およびメールサーバ160を備えた構成となっているが、これらのサーバ装置のうち、複数のサーバ装置によって実現される機能が、1つのサーバ装置が有する機能によって実現される構成としてもよい。
【0061】
(WEBサーバの構成)
次に、WEBサーバ120の構成について図3を参照しながら以下に説明する。同図に示すように、WEBサーバ120は、会員登録部122、登録会員DB124、照合部126、データ取得部128、およびWEBサーバ処理部129を備えた構成となっている。
【0062】
なお、本実施形態では登録会員DB124をWEBサーバ120に備えた構成について説明するが、これに限るものではない。写真シール機1が登録会員DB124を備える構成であってもよいし、写真シール機1およびWEBサーバ120が共に登録会員DB124を備える構成であってもよい。
【0063】
会員登録部122は、登録会員DB124にユーザ情報、具体的には、当該ユーザが会員に属するか、非会員であるかといったユーザが所属するグループを識別するためのユーザ識別情報を記録する。ユーザが会員登録を希望した場合、1)会員登録部122で会員登録フォームを作成し、2)正しくフォームが入力された場合に、登録等処理サーバ140に通知し、新規の登録内容を登録会員DB124に格納する。
【0064】
なお、本実施形態ではユーザ識別情報として、ユーザが所有するユーザ端末200で参照できるメールアドレスを例に説明するが、これに限るものではない。
【0065】
登録会員DB124には、メールアドレスなどのユーザ識別情報およびユーザが属するグループの情報が対応付けられて格納されている。例えば、メールアドレスおよびグループが1対1で対応付けられたテーブルに格納されていてもよいし、会員、会員予定、および非会員といった複数のフォルダにメールアドレスが保存されていてもよい。また、ハッシュ関数によって圧縮されたメールアドレスの集合で、1つのハッシュ値に対して複数のメールアドレスが対応付けられていてもよい。
【0066】
照合部126は、登録会員DB124参照して、入力されたメールアドレスがどのグループに属しているかを判断する。なお、照合部126も写真シール機1が登録会員DB124を備える構成であってもよいし、写真シール機1およびWEBサーバ120が共に登録会員DB124を備える構成であってもよい。また、メールアドレスが登録されている場合には会員、そうでない場合には非会員と判断してもよい。
【0067】
データ取得部128は、WEBサーバ処理部129によるWEBページの提供に必要とされる合成画像情報および付加情報、および、会員登録部122による会員登録処理に必要とされるユーザ情報を、画像DBサーバ110および付加情報ファイルサーバ130から取得する処理を行う。
【0068】
WEBサーバ処理部129は、インターネット上でWEBページを提供する処理を行う。具体的には、WEBサーバ処理部129は、ユーザ端末200からのWEBアクセスに応じて、合成画像データの提供に関するWEBページのページデータを送信するとともに、合成画像データの提供に必要とされる情報をユーザ端末200から受け付ける処理を行う。このユーザ端末200から受け付ける合成画像データの提供に必要とされる情報とは、ユーザ端末200で実行できるオプション処理の情報等の、携帯電話機の機種の情報である。
【0069】
(写真撮影プリント装置の機能的構成)
次に、上記写真シール機1の機能的な構成について、図4に示すブロック図を参照しながら説明する。本発明の写真シール機1は、図4に示すとおり、撮影部2、編集部3、印刷部4、制御部10、および、記録部50を備えた構成となっている。
【0070】
制御部10は、写真シール機1が備える上述の各部の動作を統括的に制御するものである。制御部10の詳細な構成については後段で詳細に説明する。この制御部10は、例えばPC(personal computer)ベースのコンピュータによって構成される。そして、各種構成の動作制御は、制御プログラムをコンピュータに実行させることによって行われる。このプログラムは、例えばCD−ROMなどのリムーバブルメディアに記録されているものを読み出して使用する形態であってもよいし、ハードディスクなどにインストールされたものを読み出して使用する形態であってもよい。また、この制御部10がインターネットなどの通信ネットワークに接続された構成とする場合、この通信ネットワークを介して上記プログラムをダウンロードしてハードディスクなどにインストールして実行する形態なども考えられる。
【0071】
写真シール機1は、上記したハードディスクなどの不揮発性の記憶装置によって構成される記録部50を備える。この記録部50に記憶される内容としては、撮影部2にて撮影した撮影画像、編集用画像、合成画像情報、印刷画像、および機種情報データベース、が挙げられる。これらについては後段で説明する。さらに、記録部50には、上記制御プログラム、OS(Operating System)プログラム、その他の各種プログラム、カメラ部23における動作設定値、撮影画像および編集画像の画像データなどが記録される。カメラ部23における動作設定値としては、写真シール機1の出荷時やメンテナンス時などに設定されるホワイトバランスの値、撮影画像の明暗などを調整する際の画像処理に関する各種パラメータ値などが挙げられる。
【0072】
撮影部2は、撮影工程を実行するものであり、硬貨処理部21、照明部22、カメラ部23、撮影画像表示部24、カメラ画像表示部25、および、操作部26により構成されている。なお、ここには図示しないが、撮影部2には、ユーザにある動作を促すよう音声案内を行うための音声出力部が含まれていてもよい。
【0073】
硬貨処理部21は、ユーザから料金の徴収を行う際の硬貨投入/返却処理を行うものである。所定の硬貨が投入されたと判定すると、制御部10に通知する。そして、制御部10は、硬貨処理部21からの通知を受け取ると、課金処理を行う。すなわち、制御部10は、硬貨処理部21からの通知をカウントし、ユーザが投入した金額に応じて、ユーザに対する各種動作を制御する。
【0074】
照明部22は、撮影時にストロボランプなどの写真閃光灯として機能するとともに、通常時の照明として機能するものである。本実施形態では、光源としてフラッシュランプを使用しているが、蛍光灯などのような連続光を発する光源を使用することもできる。また、フラッシュランプの近傍に蛍光灯などを補助光源として設けることもできる。連続光の光源や補助光源を使用することにより、撮影前のライブビュー画像から撮影時の写りを推測することができる。
【0075】
カメラ部23は、主にユーザを被写体として写真撮影を行うものであり、例えばレンズ群、絞り、CCD(charge coupled device)撮像素子などを備えたデジタルカメラによって構成される。カメラ部23は、全身撮影とクローズアップ撮影との両方に対応できるように、例えば使用するレンズ群および絞りを切り替えられるような構成となっている。
【0076】
撮影画像表示部24は、ユーザにユーザインターフェイスを提供するものであり、各種画像や各種操作ボタン等を表示する。撮影画像表示部24は、例えば、液晶表示素子等のフラットパネルディスプレイやCRTなどの表面にタッチパネルが設けられて構成されている。カメラ部23が撮影した撮影画像を撮影画像表示部24に表示することにより、ユーザは、撮影画像を確認することができる。
【0077】
カメラ画像表示部25は、カメラ部23がとらえるリアルタイムの映像、すなわち、撮影前のライブビュー画像を表示するものである。カメラ画像表示部25にライブビュー画像を表示することにより、ユーザは前もって写りを確認して撮影に臨むことができる。なお、撮影画像表示部24とカメラ画像表示部25とが同一のものとして設けられていてもかわまない。
【0078】
操作部26は、写真シール機1に対するゲームの操作をユーザが行うための指示信号を入力する入力デバイスである。本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体としたタッチパネルとして実現する。すなわち、撮影画像表示部24に、操作ボタンなどのGUI画面を表示する。撮影画像表示部24の表示画面がユーザの指、または、タッチペンなどのポインティングデバイスなどにより押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真シール機1内部に入力される。
【0079】
なお、本実施形態では、操作部26を撮影画像表示部24と一体に設けたタッチパネルとして構成することとしたが、これに限定されず、操作部26を、例えば、テンキーや十字キーなどが設けられたリモコンや、キーボードなどの入力デバイスとして構成してもよい。
【0080】
編集部3は、編集工程を実行するものであり、タッチパネル部31およびタッチペン32により構成されている。編集部3には、さらに、音声出力部33が含まれていてもよい。
【0081】
タッチパネル部31は、ユーザにユーザインターフェイスを提供するものであり、編集画像表示部31aおよび操作受付部31bにより構成される。編集画像表示部31aは、編集工程における編集の対象となる画像(編集対象画像)や、撮影画像に編集を施した結果(合成画像)を表示するものである。操作受付部31bは、タッチペンなどのポインティングデバイスを用いることにより入力されたユーザの指示信号を受け付けて、写真シール機1内部に伝達するものである。
【0082】
タッチペン32は、画像編集処理などにおいて、タッチパネル部(所属情報入力手段)31上で細かな操作入力をユーザが行うためのものであり、タッチパネル部31の近くに配備される。ユーザは、このタッチペン32をタッチパネル部31に接触または接近させることによって、処理の進行に応じて表示されるボタンを選択したり、落書きなどの画像描画を行ったりすることができる。例えば、タッチパネル部31の画面がタッチペン32で押下されることにより、その位置に対応するボタンや画像を示す指示信号が、写真シール機1内部に入力される。これにより、ユーザは、撮影画像に落書きを施したり、スタンプを押したり、また、印刷の対象となる印刷対象画像を選択したりすることができる。
【0083】
なお、本実施形態では、複数のユーザが容易に画像編集を行うようにするために、タッチペン32を2本配備しているが、構成の簡略化のために、1本のみを配備することもできるし、3人以上のユーザのために、3本以上を配備することもできる。同様に、タッチペン32を複数個配備することもできる。
【0084】
音声出力部33は、各種操作上のガイダンス音声や効果音などを出力するものであり、写真シール機1の適所に配備される。この音声出力部33としては、例えばスピーカが用いられる。
【0085】
印刷部4は、印刷対象として選択された撮影画像および/または編集画像を印刷することにより印刷工程を実行するものであり、IDタグリーダ/ライタ部41、および、プリンタ部42により構成されている。この印刷部4に対して、写真プリントの出力媒体となるシール紙142と、IDタグ141とが、シール紙ユニット43としてセットで納入されるようになっている。
【0086】
プリンタ部42は、出力すべき画像データが制御部10から送られてくると、その画像データに基づいてシール紙142に印刷するものである。このプリンタ部42としては、例えば昇華型プリンタが用いられる。なお、昇華型プリンタを用いる場合には、シール紙142およびIDタグ141に加えて、昇華型用インクフィルムがセットととなって納入されることになる。
【0087】
IDタグリーダ/ライタ部41は、IDタグ141に記録されている各種識別情報を読み出して制御部10に出力する。IDタグ141は、メモリ機能を有するICチップなどによって構成されるものである。上記識別情報としては、固有ID、用紙枚数、用紙種類、および、インク固有の色情報(インクフィルムがセットとなっている場合)などが挙げられる。
【0088】
制御部10は、IDタグリーダ/ライタ部41で読み取った識別情報に基づいて、装着されたシール紙142およびインクフィルムが、当該写真シール機1において利用可能なものであるかを判定し、利用可能である場合にのみプリンタ部42を動作可能とする。すなわち、写真シール機1において指定されているシール紙142およびインクフィルム以外は使用できないように設定されていることになる。
【0089】
また、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報に基づいて、シール紙を使用するたびに用紙枚数をカウントダウンしていくことによって、残りの用紙枚数を把握することが可能となる。よって、残りの用紙枚数が少なくなってきた際に、これを表示手段などによって警告するような構成としておけば、ユーザの利用中に用紙切れを起こすというような不具合を回避することが可能となる。なお、用紙枚数をカウントダウンする際には、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報も書き換えることが望ましい。これにより、用紙を使い切った場合には、IDタグ141に記録されている用紙枚数情報も0となり、このIDタグ141を無効にすることが可能となる。また、IDタグ141に記録されている用紙種類情報や、インク固有の色情報を読み出すことによって、これらを考慮して画像データの色成分などを補正することにより、そのシール紙142やインクフィルムに的確な画像出力を行うことが可能となる。
【0090】
IDタグ141としては、無線やワイヤレスなどによりデータ通信を行うことが可能な非接触型IDタグと、端子が設けられた接触型IDタグとがあり、IDタグリーダ/ライタ部41としては、これらの何れか一方あるいは両方に対応したものとなる。
【0091】
なお、上述の例では、利用可能なシール紙142であるか否かを確認するために、IDタグ141を利用しているが、これに限定されるものではなく、例えば、シール紙142およびインクフィルムを梱包する梱包材などにプリントされているバーコードなどを利用する構成としてもよい。しかしながら、バーコードを用いる場合には、含めることのできる情報量が少ないことや、例えば用紙枚数のカウントダウンによる情報の書き換えができない、などの問題がある。
【0092】
なお、本実施形態では、シール紙142として、粘着シートおよび該粘着シートの粘着面に貼り付けられている剥離シートからなるシールシートを想定しているが、これに限定されない。シール紙142の代わりに、通常の紙状媒体である紙状シートを用いるように本発明の写真シール機1を構成することもできる。
【0093】
また、本発明の写真シール機1は、カーテン部27を備えていてもよい。カーテン部27は、撮影画像の背景となるカーテンを提供するものである。カーテンは、さまざまな色や模様を施されたものが用意され、撮影時に、ユーザが自由に選択できたり、写真シール機1が自動で選択したりする。これら複数のカーテンは、撮影空間の背面(撮影部2の対面)に重ねて配置されており(図13(a)参照)、撮影時には、選択されたカーテンが、被写体の背後に写るよう、最前面に設置される。選択されたカーテンの設置は、制御部10の背景制御部15がカーテン部27を制御することにより実行してもよいし、ユーザ自身が手動で行う構成としてもよい。なお、本実施形態では、カーテン部27が複数のカーテンを提供する構成としたが、これに限定されない。カーテン部27で設置可能なカーテンを1種類としてもよい。この場合は、合成用の背景画像を複数種類用意して、編集工程においてユーザが所望する背景画像を合成するようにすれば、カーテンの種類が1つしかなくても、ユーザの多様な好みに対応することができる。
【0094】
次に、写真シール機1の制御部10および記録部50についてより詳細に説明する。図4に示すとおり、制御部10は、撮影画像取得部11、画像編集部12、印刷画像作成部13、通信処理部(アクセス情報送信手段、画像送信手段)14、背景制御部15、オプション判別部16、提示制御部17、および画像検索部20を有している。なお、背景制御部15については、上記した通りであるので、ここでは説明を省略する。
【0095】
記録部50は、撮影画像を記録する撮影画像記録部51、画像編集において提供される、背景画像、フレーム画像、スタンプ画像などの編集用画像を記録する編集用画像記録部52、編集画像に関する情報を記録する合成画像情報記録部53、印刷画像を記録する印刷画像記録部54、サムネイル記憶部55、および、メールアドレス記憶部56を含んでいる。
【0096】
撮影画像取得部11は、被写体の撮影によって作成された撮影画像をカメラ部23から取得するものである。撮影画像取得部11は、取得した撮影画像を撮影画像記録部51に記録する。
【0097】
画像編集部12は、ユーザの操作にしたがって、撮影画像に対し画像編集を実行するものである。画像編集の例としては、編集用画像記録部52から読み出した背景画像および/またはフレーム画像を追加したり、編集用画像記録部52から読み出したスタンプ画像を任意の位置に追加したり、タッチペンによる、いわゆる落書きを追加したりして、撮影画像に装飾を行う(撮影画像に装飾画像を合成する)ことが挙げられる。これら装飾画像(背景画像、フレーム画像、スタンプ画像、ペン画像)は動画として編集画像表示部31aに表示させることもできる。
【0098】
しかしながら、画像編集は、上述した例に限定されず、写真シール機1に接続された何らかの入力手段(操作部)をユーザが操作することによって、編集が実行され、当初の撮影画像に装飾が行われ、変更が加えられた結果としての合成画像(撮影画像に装飾画像が合成されたもの)を得られる編集であれば、どのような処理内容であってもよい。
【0099】
そして、画像編集部12は、合成画像(編集画像)を記録する代わりに、合成画像に関する情報である合成画像情報を合成画像情報記録部53に記録する。合成画像情報としては、撮影画像の識別情報、背景画像およびフレーム画像の識別情報、スタンプ画像の識別情報と位置情報、ペン画像、上記画像編集にて装飾画像が動画像として編集された場合には装飾画像を動画像として表示させるための情報、その他各種の属性情報などが挙げられる。なお、本実施形態では、画像編集部12は、ユーザの指示に基づいて編集画像処理を行う以外に、作成した合成画像をサムネイル化する処理も行うものとする。
【0100】
印刷画像作成部13は、複数の分割領域のそれぞれに、該分割領域のサイズに合わせた合成画像を配置した印刷画像を作成するものである。印刷画像における合成画像のサイズおよび配置は、通常、ユーザが複数のパターンの中から1つを選択することによって決定されるが、ユーザが自由に決定してもよいし、写真シール機1がランダムに決定してもよい。印刷画像作成部13は、作成した印刷画像記録部54に記録する。そして、制御部10は、適当なタイミングで印刷画像記録部54に記録された印刷画像をシール紙142に印刷するようにプリンタ部42に指示する。
【0101】
オプション判別部16は、装飾画像に対して施された処理であるオプション処理の種類を判別する。ここで、オプション処理とは、上記画像編集にて装飾画像が動画像として編集された場合には、装飾画像を動画像として表示させる処理を指す。また、本画像転送システムでは、合成画像をユーザ端末200にサーバ100を介して送信する際に、編集処理した以外の他の装飾画像が付加できるようになっているものとする。例えば、ユーザ端末200での表示において、ヤギが手紙を持ってくる動画が初めに表示されその後に写真シール機1で作成した合成画像が表示されるようになっている場合、このヤギが手紙を持ってくる動画が付加される他の装飾画像である。もちろん、動画に限定されない。他にも例えば、動画(または静止画)フレームが他の装飾画像の例として挙げられるが、もちろんこれらには限定されない。このような他の装飾画像を付加する場合、写真シール機1にて、ユーザは、他の装飾画像を付加することを選択できるようになっており、他の装飾画像が付加される処理がオプション処理となる。
【0102】
提示制御部17は、オプション判別部16にて判別されたオプション処理の種類のうち、ユーザが入力したメールアドレスのユーザ端末200にて実行可能な種類のオプション処理を施した状態で、編集処理で作成した合成画像を、編集画像表示部31aにて表示する。このとき、提示制御部17は、ユーザが入力したメールアドレスの携帯電話機の機種の機種情報を取得することにより、ユーザによって指定された種類の通信端末にて実行可能なオプション処理の種類を特定する。
【0103】
本実施形態では、提示制御部17は、ユーザ端末200への送信時に付加される他の装飾画像(例えばヤギが手紙を持ってくる動画像、動画フレーム等)は、全てはなく、間引いた画像を表示させるのみとする。このように表示されると写真シール機1のデータ保存量を抑えることができる。
【0104】
通信処理部14は、通信インタフェースを介してサーバ100との通信処理を実行するものである。この通信処理部14は、合成画像情報(本実施形態では、この合成画像情報に含まれる撮影画像の識別情報が指定する撮影画像も含むものとする)、および付加情報の送受信処理を実行する。
【0105】
さらに、通信処理部14は、オプション判別部16で判別されたオプション処理の種類に関するオプション情報を、サーバ100に送信する。ここでは、オプション情報は合成画像情報に含めて送信するものとするが、撮影画像(あるいは合成画像)に対応付けられて送信されるのであれば、どのように送信されても構わない。
【0106】
以上のように、本実施形態の写真シール機1では、撮影画像に合成される装飾画像に対して施された処理であるオプション処理の種類を判別し、合成画像をユーザによって指定された種類の通信端末にて実行可能なオプション処理を施した状態で、ユーザに提示する。よって、写真シール機1にてユーザによって指定された種類の通信端末にて合成画像が表示される状態で、合成画像をユーザに提示することができる。
【0107】
これにより、ユーザはメールアドレスを入力することで指定したユーザ端末200で合成画像を閲覧した際には、写真シール機1で作成したものと相違がないため、違和感なく合成画像を閲覧することができる。さらに、写真シール機1では、判別されたオプション処理の種類に関するオプション情報を、撮影画像に対応付けてサーバ100に送信する。サーバ100では、ユーザ端末200の機種に応じて合成画像を送信するようになっていると、この合成画像を、ユーザによって指定された種類のユーザ端末200の種類のユーザ端末200にサーバ100を介して転送した場合でも、サーバ100は、そのユーザ端末200の機種に適した状態で合成画像を提供できる。よって、ユーザのユーザ端末200よりも、サーバ100を介しての転送先のユーザ端末200が高度の処理機能を有するものであったとしても、転送先の携帯電話機と同じ処理機能で合成画像が作成されていれば、転送先のユーザ端末200では、その高度の機能に合わせて合成画像を提示することができる。
【0108】
画像検索部20は、サーバ100から送信された転送信号およびメールアドレスに基づいて、サーバ100に転送する画像の検索を行う。具体的には、メールアドレス記憶部56を検索することで、メールアドレスまたは転送信号に対応する画像を合成画像情報記録部53およびサムネイル記憶部55から読み出し、WEBサーバ120へ転送する。
【0109】
(画像転送システム全体におけるデータおよび処理の流れ)
上記構成において、画像転送システム全体におけるデータの流れを、図1に基づき説明すると、以下の通りである。
【0110】
なお、本実施形態では、ユーザ端末で読み取り可能なコードとしてQRコード(登録商標)を例に説明するが、これに限るものではない。従来のバーコードや2次元バーコード、コードを埋め込んだ暗号化画像を用いる構成や、文字列自体を撮影手段で取り込み、OCR(OpticalCharactorReader)などの技術を使用してコード化された情報の内容を読み取る構成であってもよい。また、可視光線や赤外線などの光や、音声の音階や音色などを所定の周期で変化させながら写真シール機1から出力し、ユーザ端末200の入力デバイスで取り込む構成であってもよい。写真シール機1からユーザ端末200へ必要な情報を転送できれば、どのようなコードおよび通信手段を用いてもよい。
【0111】
S101において、写真シール機1は、サーバ100のメールアドレスおよび照合IDを送信する。なお、サーバのメールアドレスや照合IDは、QRコード(登録商標)の形式でユーザ端末200に読み取らせてもよいし、その他の方法でユーザ端末に転送してもよい。S102において、ユーザ端末200は、写真シール機1から受信した照合IDと、ユーザ端末200に設定されたメールアドレスとをサーバ100に対して送信する。
【0112】
S103において、サーバ100は、ユーザ端末200から受信したメールアドレスおよび照合IDを付加情報ファイルサーバ130に記録する。S104において、S101の送信処理を終えた写真シール機1は、非会員画像および照合IDをサーバ100に送信する。サーバ100は送信された非会員画像および照合IDを受け取り、照合IDおよび画像データを関連付けて記録する。
【0113】
S105において、サーバ100のWEBサーバ120は、受信したメールアドレスと、付加情報ファイルサーバ130に付加情報として記録されているメールアドレスとを比較して、ユーザの照合を行う。照合の結果、一致するメールアドレスが存在した場合(S106でYES)、処理はS107へ進む。一致するメールアドレスが存在しない場合(S106でNO)、処理はS108へ進む。
【0114】
1407において、登録等処理サーバ140は、FTPサーバ150を介して写真シール機1に会員画像の転送を指示する転送信号および照合IDを送信する。S108において、登録等処理サーバ140は、FTPサーバ150を介してサムネイル画像の転送を指示する転送信号および照合IDを送信する。それぞれに対応する転送信号および照合ID送信後、処理はS109に進む。
【0115】
S109において、写真シール機1はサーバ100から照合IDおよび転送信号を受信し、写真シール機1の画像検索部20は、照合IDに基づいて対応するユーザの画像の検索を行う。S110において、写真シール機1は検索した画像をサーバ100に送信する。
【0116】
S111において、サーバ100の登録等処理サーバ140は、画像DBサーバ110の対応する画像を保存するファイルサーバに受信した画像を保存する。S110において、登録等処理サーバ140は、保存した画像にアクセスするためのURLをアクセス情報として作成し、メールサーバ160を介してユーザ端末200に送信する。
【0117】
S112において、ユーザ端末200はS110で送信されたメールを参照し、画像にアクセスするためのURLを受信する。S112において、ユーザはユーザ端末200に備えられたブラウザアプリケーション等を用いてネットワークに接続して、受信したURLを参照する。
【0118】
S113において、サーバ100のWEBサーバ120は、ユーザ端末200によるURLの参照に対して応答を行う。具体的には、S117およびS118における画像情報をWEBサーバ120によるウェブサイトの画面としてユーザ端末200に送信する。S116において、WEBサーバ120の照合部126は、URLを参照したユーザが会員か否かを判断する。
【0119】
ユーザが会員であった場合(S116でYES)、WEBサーバ120は会員画像および非会員画像の両方をユーザ端末200に送信する(S117)。処理はS119に進む。ユーザが会員でなかった場合(S116でNO)、WEBサーバ120は非会員画像、サムネイル画像、および入会の意志を確認するための入会確認画面をユーザ端末200に送信する(S118)。処理はS120に進む。
【0120】
S119において、ユーザ端末200は、会員画像および非会員画像を受信し、画像転送処理を終了する。S120において、ユーザ端末200は、非会員画像、サムネイル画像、および入会確認画面を受信する。S121において、ユーザが入会を希望する場合(S121でYES)、入会意志を伝えるフォーム入力をWEBサーバ120に送信し、処理はS122に進む。ユーザが入会を希望しない場合(S121でNO)、画像転送処理は終了する。
【0121】
S122において、サーバ100のWEBサーバ120は、ユーザ端末200からフォーム入力による入会意志を受信し、会員登録用のフォームデータをユーザ端末200に対して返送する。S123において、ユーザ端末200は会員登録用のフォームデータを受信し、ユーザは必要事項を入力してWEBサーバ120に返信する。
【0122】
S124において、サーバ100のWEBサーバ120は、ユーザ端末200から送信された会員登録用のフォームデータに入力された必要事項を付加情報ファイルサーバ130に保存し、登録受け付けが完了したことを知らせる完了通知と、画像を後から送信する旨の案内とをユーザ端末200に送信する。S125において、ユーザ端末200は、完了通知と案内を受信してユーザに対して表示し、画像転送処理を終了する。
【0123】
なお、一連の処理で会員登録を行ったユーザに対しては、後日、S116から同様の処理を行うことで会員画像の送付を行うことができる。
【0124】
(写真画像処理装置装置における表示画面の遷移)
次に、図5を参照して、写真シール機(写真画像処理装置)1における表示画面の遷移について説明する。図1のS101では、ユーザは所持するユーザ端末200のメールアドレスの入力を行う。図5の90aは、メールアドレスの入力を行うための入力インタフェース画面である。サーバのアドレス、照合ID、およびサーバのアドレスを入力したメールプログラムを起動させる動作をQRコード(登録商標)化し、作成したQRコード(登録商標)を画面上に表示して、ユーザ端末200のカメラ等で撮影することによって、メール送信画面をユーザ端末200に表示させ、メールアドレスの手動入力に替えている。
【0125】
メールアドレスの入力が終了すると、図1のS101より前のステップで撮影し、背景画像の合成や落書きを終えておいた合成画像を図5の90cのように画面に表示し、所定の枚数までユーザに選択させる。90bでは、A〜Fの6つの合成画像からいずれかをユーザに選択させている。所定の枚数の合成画像を選択した後、ユーザ端末200の画面に戻り、ユーザは所持するユーザ端末200を用いてメールの送信処理を行う。ユーザ端末200では、90aにて表示されたQRコード(登録商標)を読み取ることによって、画面90cのようなメールが作成される。ユーザはこの画面90cを送信することで、ユーザ端末200のメールアドレス入力に替えることができる。
【0126】
画面90cのメールの送信を完了すると、サーバ100は送信されたメールアドレスに対して画面90dのようなメールを返信し、メールアドレスの登録が完了したことを通知する。その後、写真シール機1の表示画面は、90aの初期状態に遷移する。
【0127】
(ユーザ端末における表示画面の遷移)
次に、図6を参照して、ユーザが所持する携帯端末であるユーザ端末200上での表示画面の遷移について説明する。図1のS109で写真シール機1から送信された画像を表示するためのURLが、画面91aのようにメールにURLが埋め込まれた形式で送信される。ユーザはユーザ端末200を操作してこのURLを選択することでネットワークに接続し、WEBサーバ120から表示画面91bの情報を受信する。
【0128】
画面91bでは、WEBサーバ120上に用意されたユーザ用の携帯サイトのトップ画面が表示される。ユーザは無料画像のダウンロード、他の画像の表示、無料パズル、占い、オーディションに参加などのユーザ画像を用いたアトラクションに参加することができる。画面91bで無料画像のダウンロードを選択した場合、ユーザ端末200の表示画面は91cに遷移する。画面91bで他の画像の表示を選択した場合、表示画面は91dに遷移する。
【0129】
画面91cでは、無料画像の拡大表示を行い、無料画像のダウンロードを行う選択肢が表示される。ダウンロードを選択した場合、ユーザ端末200のメモリ上に無料画像が保存される。画面91dでは、会員画像である3つの画像が表示されている。会員画像には、それぞれ、撮影日が併記されている。今、2番目の会員画像が選択されたとき、ユーザが会員の場合には、91hの表示画面に遷移する。ユーザが会員でない場合には、表示画面は91eに遷移する。
【0130】
画面91eでは、選択した画像が会員画像であることを案内し、会員登録フォームの画面91fへ移動するリンクを表示する。リンクが選択された場合、画面は91fに遷移する。画面91fでは、名前、生年月日、都道府県、市町村、マンション名など、ユーザの会員登録に必要なデータを入力するためのフォームが表示される。必要事項をフォームに入力して送信することで、会員登録データがWEBサーバ120に送信され、画面は会員登録完了を通知する画面91gが表示された後、ブラウザは終了され、メール表示の初期画面91aに戻る。
【0131】
画面91hでは、選択された2番目の会員画像の拡大表示を行い、ダウンロードを行う選択肢が表示される。ダウンロードを選択した場合、ユーザ端末200のメモリ上に無料画像が保存される。
【0132】
次に、図7から図12のフロー図を用いて、写真シール機1の各工程で行われる処理について、詳細を説明する。図7は、写真シール機1における全体の処理の流れを示すフロー図である。図8は、図7のS4で行われる事後接客処理について、詳細な処理の流れを示すフロー図である。図9は、サーバ100で行われる処理の流れを示すフロー図である。図10は、追加転送画像を決定する処理の流れを示すフロー図である。図11は、WEBサーバ120上に登録された合成画像を表示するサイト閲覧処理の流れを示すフロー図である。図12は、会員登録処理の流れを示すフロー図である。
【0133】
(写真撮影プリント装置における全体の処理の流れ)
まず、図7に示すフロー図を参照しながら、写真シール機1の動作フローについて説明する。最初に、プレイ開始の受付処理として、撮影画像表示部24に待機状態のデモンストレーション画面が表示される。デモンストレーション画面には、写真シール機1のマシーン名称、略称、概略等の情報が含まれる。なお、このデモ画面において、「コインを投入してね」というような、ユーザにコイン投入を促すメッセージを表示してもよい。
【0134】
S1において、撮影空間に進入したユーザによりコイン投入がなされ、課金処理部による課金処理が終了すると、デモンストレーション画面を撮影処理用画面に切り替えて受付処理を完了する。
【0135】
S2において、次に、ユーザは撮影コースに基づいて、撮影空間で複数回の写真撮影を行う。この時ユーザは、カメラ画像表示部(ライブビュー表示パネル)25に表示されている自身の姿を視認しながら、写真撮影をすることができる。
【0136】
S3において、次に、ユーザは撮影画像の中から編集処理対象の画像としてユーザが選択し、ここで選択された撮影画像が撮影画像記録部51に記録される。なお、このS3の過程を省略して、撮影画像全てを編集処理対象としてもよい。この場合、S3の処理が省略できるため、編集処理をより長くすることが可能である。
【0137】
S4において、写真シール機1は、画像を画像保存サーバに送信するといった、事後接客処理を実行する。事後接客処理の詳細については、図9で説明する。
【0138】
S5において、最後に、写真シール機1においてシールの印刷処理が行われ、一連の処理が終了する。
【0139】
(写真画像処理装置における事後接客処理の流れ)
次に、図8に示すフロー図を参照しながら、本実施形態の写真シール機1における事後接客処理の動作フローについて説明する。
【0140】
S11において、写真シール機1は、ユーザがユーザの携帯する端末への画像送信を希望したかどうか判断する。ユーザがユーザ端末200への画像送信を希望した場合(S11でYES)、処理はS12に進む。希望しない場合には(S11でNO)、処理はS17へ進む。
【0141】
S12において、写真シール機1の照合ID作成部35は、現在、写真シール機1を使用しているユーザに対応付けられた照合IDを設定する。S13において、写真シール機1の二次元コード作成部34は、照合IDおよびサーバ100のアドレスをコード化したQRコード(登録商標)を作成する。S14において、写真シール機1の制御部10は、撮影画像表示部24に作成したQRコード(登録商標)を表示する。
【0142】
S15において、写真シール機1は、ユーザに送信を希望する画像を選択させる(図5の90b)。S16において、写真シール機1は、照合IDおよびユーザの合成画像のデータを関連づけて、照合ID記憶部57に保存する。S17において、写真シール機1は、画像のサーバへの転送処理などを行わず、その他の様々なゲームを実施する。
【0143】
S18において、写真シール機1は、必要に応じてサーバ100に照合IDおよび非会員画像データを送信し、事後接客処理を終了する。
【0144】
(画像保存サーバにおける処理の流れ)
次に、図9を用いて本実施形態のサーバ100におけるデータの送受信やユーザ情報および合成画像の保存処理などの流れについて説明する。図9は、本実施形態のサーバ100における処理の流れを示したフロー図である。
【0145】
S21において、サーバ100は、ユーザ端末200または写真シール機1のいずれかからデータを受信したか判断する。データを受信した場合(S21でYES)、処理はS22に進む。データを受信していない場合(S21でNO)、処理は最初に戻ってデータの受信待ち状態を繰り返す。
【0146】
S22において、サーバ100は、受信したデータが非会員データであるか、メールアドレスであるかを判断する。メールアドレスの場合(S22でメールアドレス)、処理はS23に進む。非会員データの場合(S22で非会員データ)、処理はS26へ進む。S23において、追加転送画像決定処理を行う。追加転送画像決定処理の詳細については、別に説明する。
【0147】
S24において、サーバ100の登録等処理サーバ140は、登録完了メールを作成する。S25において、サーバ100は、S24で作成した登録完了メールをユーザ端末200に送信する。処理はS27に進む。
【0148】
S26において、画像DBサーバ110は、非会員画像ファイルサーバ114に非会員画像を保存する。処理はS27に進む。
【0149】
S27において、サーバ100は、メールアドレスと画像データの登録は終了したかどうか確認する。登録が終了した場合(S27でYES)、処理はS28に進む。登録が終了していない場合(S27でNO)、処理はS21に戻り、同様の処理を繰り返す。
【0150】
S28において、サーバ100の登録等処理サーバ140は、画像が保存されたフォルダへアクセスするためのURLなどのアクセス情報を作成する。なお、サイト閲覧処理のAからの処理も、同様にS28の処理へと進む。
【0151】
S29において、サーバ100のメールサーバ160は、アクセス情報を付加したメールをユーザ端末200に対して送信する。S30において、サーバ100のWEBサーバ120はユーザ端末200に送信したアクセス情報から、ユーザによるアクセスが行われたか否かを確認する。
【0152】
ユーザ端末200からのアクセスが確認された場合(S30でYES)、処理はS31に進む。ユーザ端末200からのアクセスが確認されない場合(S30でNO)、処理はS30の最初に戻り、ユーザ端末200からのアクセス待ち状態を繰り返す。S31において、WEBサーバ120は、ユーザ端末200によるサイトの閲覧処理に対応する画面を送信し、表示させる。なお、サイト閲覧処理の詳細については、後述する。
【0153】
(追加閲覧画像を決定する処理の流れ)
次に、図10を用いて本実施形態における追加閲覧画像を決定する処理の流れについて説明する。図10は、本実施形態のWEBサーバ120におけるサイト表示処理の流れを示したフロー図である。
【0154】
S41において、WEBサーバ120は、付加情報ファイルサーバ130にメールアドレスを登録させる。S42において、WEBサーバ120は照合部126にメールアドレスを送信し、S43において、照合部126は、登録会員DB124を参照してメールアドレスを確認し、会員であるか否かを判断する。メールアドレスが登録されていた場合(S44でYES)、処理はS45に進む。メールアドレスが登録されていない場合(S44でNO)、処理はS46に進む。
【0155】
S45において、登録等処理サーバ140は、転送信号として「会員画像」を設定し、会員に対する画像を送信する転送信号を写真シール機1に送信させるよう設定する。S46において、登録等処理サーバ140は、転送信号として「サムネイル画像」を設定し、非会員に対する画像を送信する転送信号を写真シール機1に送信させるように設定する。
【0156】
ここで非会員に対しても何も画像を送信しないのではなく、サムネイル画像を送信することで、会員になればサムネイルに表示されているような画像を受信することができることをアピールし、非会員を入会させるための動機付けとしている。
【0157】
S47において、サーバ100は写真シール機1に対して、転送信号およびメールアドレスを送信することで、転送信号およびメールアドレスに対応する合成画像を写真シール機1に送信させる。シール機1が受信した転送信号がサムネイルの場合、写真シール機1上で会員画像に複製およびサムネイル化の処理を施す。S48において、サーバ100は写真シール機1からS47で送信した情報に対応する画像を受信する。
【0158】
なお、写真シール機1が受信した転送画像が会員画像の場合でも、写真シール機1上で同様の会員画像に複製やサムネイル化の処理を施すことができる。この場合、会員画像とともにそのサムネイルファイルも送信され、サーバ100上でサムネイル化する処理を省略することもできる。
【0159】
S49において、登録等処理サーバ140は、受信した画像が会員画像であるか否かを判断する。受信した画像が会員画像の場合(S49でYES)、処理はS50に進む。受信した画像が会員画像でない場合(S49でNO)、処理はS51に進む。
【0160】
S50において、登録等処理サーバ140は、受信した会員画像のサムネイル画像を作成する。S51において、画像DBサーバ110は、受信した画像の種類に基づいて会員画像ファイルサーバ112、非会員画像ファイルサーバ114、サムネイル画像ファイルサーバ116のそれぞれに転送信号の画像および照合IDの保存を行い、追加転送画像決定処理を終了する。
【0161】
(WEBサーバにおけるサイト閲覧処理の流れ)
次に、図11を用いてWEBサーバ120における合成画像を掲載したウェブサイトの閲覧処理の流れについて説明する。図11は、WEBサーバ120におけるサイト表示処理の流れを示したフロー図である。
【0162】
S61において、WEBサーバ120のデータ取得部128は、非会員画像ファイルサーバ114からユーザ画像を取得する。S62において、WEBサーバ120のWEBサーバ処理部129は、ユーザ画像が表示されたユーザ専用のトップページを表示する。
【0163】
S63において、WEBサーバ処理部129は、ユーザが会員画像の閲覧を希望したかどうか判断する。ユーザが会員画像の閲覧を希望した場合(S63でYES)、処理はS64へ進む。会員画像の閲覧を希望しない場合には(S63でNO)、処理はS61へ進む。
【0164】
S64において、データ取得部128は、照合IDに基づいて表示するサムネイル画像を検索する。S65において、WEBサーバ処理部129は、サムネイル画像の閲覧ページを表示する(図5の91b)。S66において、WEBサーバ処理部129は、ユーザが会員画像のダウンロードを希望したか否かを判断する。
【0165】
ユーザがサムネイル画像を選択することで、対応する会員画像のダウンロードを希望した場合(S66でYES)、処理はS67に進む。ユーザが会員画像のダウンロードを希望しない場合(S66でNO)、処理はS61に進む。
【0166】
S67において、データ取得部128は、照合IDに基づいて会員画像の検索を行う。データ取得部128が該当する会員画像を見つけた場合(S68でYES)、処理はS69に進む。会員画像を見つけられなかった場合(S68でNO)、処理はS70の会員登録処理へと進む。会員登録処理の詳細については後述する。
【0167】
S69において、WEBサーバ処理部129は、検索の結果該当した画像をユーザ端末200に対して表示させる(図6の91cまたは91h)。S70で会員登録処理が完了した後、処理は図9のAに進みサーバ処理が続行される。
【0168】
S71において、ユーザが非会員画像の閲覧を希望した場合(S71でYES)、処理はS79へ進む。非会員画像の閲覧を希望しなかった場合(S71でNO)、サイト閲覧処理は終了する。
【0169】
(ユーザの会員登録処理の流れ)
次に、図12を用いて本実施形態におけるユーザの会員登録処理の流れについて説明する。図12は、本実施形態におけるWEBサーバ120で実行される会員登録処理の流れを示したフロー図である。
【0170】
S81において、WEBサーバ処理部129は、会員登録部122で作成された会員登録用フォームを読み出して、S82においてユーザ端末200に対して送信を行う(図6の91eおよび91f)。S83において、WEBサーバ処理部129は、ユーザ端末200で会員登録に必要な情報が入力されたフォーム情報を受信する。
【0171】
S84において、会員登録部122は、S83で受信した会員登録用のフォーム情報に空欄などの記載不備がないか確認を行う。不備があった場合(S84でNO)、S86に進み、再度、会員登録用のフォーム情報を入力するようにユーザ端末200に対して指示し、処理はS83に戻る。不備がなかった場合(S84でYES)、処理はS85に進む。
【0172】
S87において、WEBサーバ処理部129は、ユーザ端末200に対して会員登録が完了したことを通知する画面を表示させる(図6の91g)。S88において、登録等処理サーバ140は、該当するユーザの転送信号を「会員画像」に変更し、今後当該ユーザに会員画像が送信されるように設定する。
【0173】
S89において、サーバ100内のFTPサーバ150は、写真シール機1に対して転送信号およびメールアドレスに基づいて合成画像を転送するように指示する。S90において、FTPサーバ150は、写真シール機1からユーザに対応する画像を受信する。S91において、画像DBサーバ110は、転送信号を送信して写真シール機1から受信した合成画像および照合IDを対応する画像ファイルサーバに保存し、会員登録処理を終了する。
【0174】
(写真撮影プリント装置の外観的構成)
次に、写真シール機1の外観構成について、図13(a)および図13(b)を参照しながら以下に説明する。この写真シール機1は、ユーザの写真を撮影する撮影部2と、撮影した写真(撮影画像)に対して落書きなどの編集をユーザに行わせる編集部3と、ユーザが編集を行った写真(編集画像)をプリント紙に出力する印刷部4とを有している。図13(a)は写真シール機1における撮影部2側からの外観を示し、図13(b)は編集部3および印刷部4側からの外観を示している。
【0175】
図14は、第1の編集部3aの正面図である。なお、第2の編集部3bの構成は、第1の編集部3aと同様であるので、ここでは図示しない。第2の編集部3bは、第1の編集部3aの対面に設けられている。以下では、二つを区別する必要が無い場合は、まとめて編集部3として説明する。
【0176】
編集部3は、ユーザが撮影部2による撮影工程を終了した後に、撮影画像に対して落書きなどの編集工程を実行するためのものであり、タッチパネル部31、タッチペン32、および、音声出力部33などで構成される。編集部3の各部は、制御部10によって制御される。上述の各部の詳細については後述する。
【0177】
図15は、印刷部4の正面図である。本実施形態では、編集部3の側面に印刷部4を設けており、したがって、図14は、編集部3の側面を表している。印刷部4は、ユーザが編集部3による編集工程を終了した後の編集画像をシール紙にプリントして、プリントしたシール紙を排出するものである。本実施形態では、編集部3側面に、プリント排出口44aおよび44bが設けられており、第1の編集部3aにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44aから排出され、第2の編集部3bにて編集が行われた編集画像のシール紙は、プリント排出口44bから排出される。
【0178】
上述のような構成の写真シール機1において、ユーザは、まず撮影部2が備えられた撮影空間に入って撮影工程を実行し、その後、編集部3(第1の編集部3aまたは第2の編集部3b)が備えられた編集空間に移動して編集工程を実行し、印刷部4により撮影画像または編集画像(合成画像)のプリントされたシール紙をプリント排出口44a・44bから受け取る、という流れでゲームの一連の工程を楽しむ。また、ユーザがユーザ端末200のメールアドレスを写真シール機1に登録(入力)することで、後に、ユーザ端末200で上記合成画像をサーバ100から取得することができる。
【0179】
以上のように、写真シール機1は、撮影部2と編集部3とが別の空間に設けられている。よって、一組のユーザが編集部3において編集処理を行っている時でも、他のユーザが撮影処理を開始することが可能となっている。これにより、回転率を向上させることが可能である。
【0180】
また、編集部3における編集処理には、基本的には制限時間が設けられている。これに対して、別の利用者が撮影処理に入るまで編集処理時間を無制限にし、他のユーザが撮影処理を開始した時点から、編集処理に制限時間を設けるようにしてもよい。
【0181】
また、本実施形態に係る写真シール機1は図13(a)および図13(b)に示すとおり、編集部3を2つ備える構造となっており、第1の編集部3aと第2の編集部3bとが対面に設置されている。このように、編集部3を撮影部2よりも多く設けることで、ボトルネックとなっている編集工程に係る処理時間を分散し、回転率を向上させることが可能である。しかし、本発明の写真シール機1は、上述の構成に限定されない。編集部3の設置位置は特に限定しないし、また、設置数も、編集部3を1つ設ける構成としてもよいし、設置場所が確保できれば、3つ以上の編集部3を設けるようにしてもよい。
【0182】
以上のように、本実施形態の画像転送システムは、被写体を撮影した撮影画像に装飾画像を合成した合成画像を形成する写真シール機1と、写真シール機1から送信された合成画像を保存するサーバ100と、サーバ100に保存された合成画像を参照するユーザ端末200とを備えた画像転送システムである。
【0183】
写真シール機1が、ユーザを識別するための照合IDを作成する照合ID作成手段と、ユーザ端末200に対して、照合ID、および、サーバ100にアクセスするためのアクセス情報を送信するアクセス情報送信手段と、サーバ100に対して、照合ID、および、所定のユーザ端末200に対して送信する合成画像であるユーザ画像を送信する画像送信手段とを備えている。
【0184】
ユーザ端末200が、照合ID、および、アクセス情報を受信する受信手段と、アクセス情報に基づいて、サーバ100に対して照合ID、および、ユーザ端末200のメールアドレスを送信する送信手段とを備えている。
【0185】
サーバ100が、写真シール機1から受信した照合IDおよびユーザ画像と、ユーザ端末200から受信した照合IDおよびメールアドレスとに基づいて、ユーザ画像および識別情報を関連付けて保存する画像保存手段を備えている。
【0186】
上記の構成によれば、まず、写真シール機1からユーザ端末200に対してサーバ100にアクセスするためのアクセス情報が送信されるので、写真シール機1を現在使用し、ユーザ端末を所有しているユーザは、写真シール機1から自身の所有するユーザ端末200に対して必要な情報が送信されていることを、ユーザ画像がサーバ100に保存される前に確認することができる。
【0187】
さらに、ユーザ端末200からメールを送信することで、写真シール機1を使用しているユーザは、写真シール機1上でメールアドレスを入力する必要なく、サーバ100に対してメールアドレスを通知することができる。
【0188】
これによって、写真シール機1およびサーバ100は、ユーザに対して適切なタイミングで適切なデータを送信することができる。
【0189】
本実施形態の画像転送システムでは、合成画像の転送を要求するユーザが、所定の複数のグループのいずれに属するかを判断する判断手段を備え、写真シール機1の通信処理部14が、判断手段の判断結果に基づいて、ユーザ画像のうち、該ユーザが属するグループに対応して送信する種類のユーザ画像をサーバ100に送信している。
【0190】
上記の構成によれば、ユーザの属するグループに対応して、複数の種類の合成画像をサーバ100に転送するので、転送すべき全ての種類の合成画像が転送されるまで合成画像を参照するためのサーバ100に対するアクセス情報をユーザ端末200に送信することができないため、一つのグループに対して合成画像を送信する場合と比較して、ユーザ端末200に必要な情報が伝えられるまでにさらに長い時間を要する。そのため、ユーザに対して適切なタイミングで適切なデータを送信することができる。
【0191】
本実施形態の画像転送システムでは、写真シール機1は、撮影画像表示部24をさらに備え、写真シール機1の通信処理部14は、上記アクセス情報をコード化したQRコード(登録商標)を撮影画像表示部24に表示させ、ユーザ端末200は、撮影手段さらに備え、ユーザ端末200の受信手段は、写真シール機1の撮影画像表示部24に表示されたQRコード(登録商標)を上記撮影手段によって撮影することで、上記アクセス情報を受信することが好ましい。
【0192】
上記の構成によれば、写真シール機1の撮影画像表示部24にアクセス情報をコード化したQRコード(登録商標)を表示し、ユーザ端末の撮影手段でQRコード(登録商標)を撮影することでアクセス情報を受信することができるので、ユーザにメールアドレスなどの識別情報や、サーバにアクセスするためのアクセス情報などの情報を操作入力させる手間を省いて、必要な情報の送受信か可能である効果を奏する。
【0193】
本実施形態の画像転送システムでは、ユーザ端末200の送信手段は、識別情報として当該ユーザ端末200のメールアドレスを用いている。
【0194】
上記の構成によれば、ユーザ端末200のメールアドレスをユーザ識別情報として用いるので、メールアドレスとは別の、会員番号やユーザIDなどのユーザ登録をユーザは行う必要なく、ユーザ端末200に直接、通知内容を送信することができる。
【0195】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0196】
(ソフトウェアによる構成)
最後に、上記写真シール機1が備える制御部10は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0197】
すなわち、制御部10は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである制御部10の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記制御部10に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0198】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0199】
また、制御部10を通信ネットワークと接続可能に構成し、通信ネットワークを介して上記プログラムコードを供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0200】
本発明によれば、写真シール機1およびサーバ100を備えた画像転送システムにおいて、写真シール機1からユーザ端末200に対してサーバ100にアクセスするためのアクセス情報が送信されるので、写真シール機1を現在使用し、ユーザ端末200を所有しているユーザは、写真シール機1から自身の所有するユーザ端末200に対して必要な情報が送信されていることを、ユーザ画像がサーバ100に保存される前に確認することができる。さらに、ユーザ端末200から識別情報を送信することで、写真シール機1を使用しているユーザは、写真シール機1上で識別情報を入力する必要なく、サーバ100に対して識別情報を通知することができる。これによって、写真シール機1およびサーバ100は、ユーザに対して適切なタイミングで適切なデータを送信することができるので、ユーザフレンドリーなインタフェースを持つ画像転送システム、写真シール機1、およびサーバ100を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0201】
【図1】本発明の実施形態を示すものであり、画像転送システムにおける写真シール機から合成画像情報および付加情報を受信した際のデータおよび処理の流れを示すフロー図である。
【図2】上記画像転送システムの概略構成を示すブロック図である。
【図3】上記画像転送システムWEBサーバの概略構成を示すブロック図である。
【図4】上記写真シール機の機能的な構成を示すブロック図である。
【図5】上記写真シール機における表示画面の遷移について説明する概略図である。
【図6】上記画像転送システムにおけるユーザが所持するユーザ端末上での表示画面の遷移について説明する概略図である。
【図7】写真シール機における全体の処理の流れを示すフロー図である。
【図8】図7のS4で行われる事後接客処理について、詳細な処理の流れを示すフロー図である。
【図9】サーバで行われる処理の流れを示すフロー図である
【図10】追加転送画像を決定する処理の流れを示すフロー図である。
【図11】WEBサーバ上に登録された合成画像を表示するサイト閲覧処理の流れを示すフロー図である。
【図12】会員登録処理の流れを示すフロー図である。
【図13】(a)及び(b)は、上記写真シール機の外観を示す図である。
【図14】上記写真撮影プリント装置の編集部の正面図である。
【図15】上記写真撮影プリント装置の印刷部の正面図である。
【符号の説明】
【0202】
1 写真シール機(写真撮影プリント装置)
2 撮影部
3 編集部
3a 第1の編集部
3b 第2の編集部
4 印刷部
10 制御部
11 撮影画像取得部
12 画像編集部
13 印刷画像作成部
14 通信処理部(通信手段)
15 背景制御部
16 オプション判別部
17 提示制御部
20 画像検索部
21 硬貨処理部
22 照明部
23 カメラ部
24 撮影画像表示部(表示手段)
25 カメラ画像表示部
26 操作部(所属情報入力手段)
27 カーテン部
28 有料送信ユーザ照合部
31 タッチパネル部(所属情報入力手段)
31a 編集画像表示部
31b 操作受付部
32 タッチペン
33 音声出力部
34 二次元コード作成部
35 照合ID作成部(照合ID作成手段)
41 IDタグリーダ/ライタ部
42 プリンタ部
43 シール紙ユニット
44a プリント排出口
44b プリント排出口
50 記録部
51 撮影画像記録部
52 編集用画像記録部
53 合成画像情報記録部
54 印刷画像記録部
55 サムネイル記憶部
56 メールアドレス記憶部
57 照合ID記憶部
100 サーバ(画像保存サーバ)
110 画像DBサーバ
112 会員画像ファイルサーバ
114 非会員画像ファイルサーバ
116 サムネイル画像ファイルサーバ
120 WEBサーバ
122 会員登録部
126 照合部(判断手段)
128 データ取得部
129 WEBサーバ処理部
130 付加情報ファイルサーバ
140 登録等処理サーバ
141 IDタグ
142 シール紙
146 非会員画像ファイルサーバ
150 FTPサーバ
160 メールサーバ
170 有料送信ユーザ記録部
180 圧縮部
200 ユーザ端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被写体を撮影した撮影画像に装飾画像を合成した合成画像を形成する写真撮影プリント装置と、上記写真撮影プリント装置から送信された合成画像を保存する画像保存サーバと、上記画像保存サーバに保存された合成画像を参照するユーザ端末とを備えた画像転送システムであって、
上記写真撮影プリント装置が、
ユーザを識別するための照合IDを作成する照合ID作成手段と、
上記ユーザ端末に対して、上記照合ID、および、上記画像保存サーバにアクセスするためのアクセス情報を送信するアクセス情報送信手段と、
上記画像保存サーバに対して、上記照合ID、および、所定の上記ユーザ端末に対して送信する合成画像であるユーザ画像を送信する画像送信手段とを備え、
上記ユーザ端末が、
上記照合ID、および、上記アクセス情報を受信する受信手段と、
上記アクセス情報に基づいて、上記画像保存サーバに対して上記照合ID、および、上記ユーザ端末の識別情報を送信する送信手段とを備え、
上記画像保存サーバが、
上記写真撮影プリント装置から受信した上記照合IDおよびユーザ画像と、上記ユーザ端末から受信した上記照合IDおよび上記識別情報とに基づいて、上記ユーザ画像および上記識別情報を関連付けて保存する画像保存手段を備えることを特徴とする画像転送システム。
【請求項2】
上記画像保存サーバは、上記画像保存手段が上記ユーザ画像および上記識別情報を関連づけて保存した際に、該識別情報を保存したことをユーザに通知する通知情報を前記ユーザ端末へ送信する通知送信手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像転送システム。
【請求項3】
上記画像転送システムが、上記合成画像の転送を要求するユーザが、所定の複数のグループのいずれに属するかを判断する判断手段を備え、
上記写真撮影プリント装置の画像送信手段が、
上記判断手段の判断結果に基づいて、上記ユーザ画像のうち、該ユーザが属するグループに対応して送信する種類のユーザ画像を上記画像保存サーバに送信することを特徴とする請求項1または2に記載の画像転送システム。
【請求項4】
上記写真撮影プリント装置は、表示手段をさらに備え、
上記写真撮影プリント装置の送信手段は、上記アクセス情報をコード化したユーザ端末で読み取り可能なコードを上記表示手段に表示させ、
上記ユーザ端末は、撮影手段さらに備え、
上記ユーザ端末の受信手段は、上記写真撮影プリント装置の表示手段に表示されたユーザ端末で読み取り可能なコードを上記撮影手段によって撮影することで、上記アクセス情報を受信することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像転送システム。
【請求項5】
上記ユーザ端末の送信手段は、上記識別情報として当該ユーザ端末のメールアドレスを用いることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像転送システム。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載の画像転送システムで用いられる写真撮影プリント装置であって、
上記ユーザ端末に対して、上記アクセス情報を送信し、上記画像保存サーバに対して、上記ユーザ画像を送信することを特徴とする写真撮影プリント装置。
【請求項7】
請求項1から5のいずれか1項に記載の画像転送システムで用いられる画像保存サーバであって、
上記写真撮影プリント装置から上記ユーザ画像を受信し、上記ユーザ端末から上記識別情報を受信することを特徴とする画像保存サーバ。
【請求項8】
被写体を撮影した撮影画像に装飾画像を合成した合成画像を形成する写真撮影プリント装置と、上記写真撮影プリント装置から送信された合成画像を保存する画像保存サーバと、上記画像保存サーバに保存された合成画像を参照するユーザ端末とを備えた画像転送システムにおける画像転送方法であって、
上記写真撮影プリント装置において、
ユーザを識別するための照合IDを作成するステップと、
上記ユーザ端末に対して、上記照合ID、および、上記画像保存サーバにアクセスするためのアクセス情報を送信するステップと、
上記画像保存サーバに対して、上記照合ID、および、所定の上記ユーザ端末に対して送信する合成画像であるユーザ画像を送信するステップを備え、
上記ユーザ端末において、
上記照合ID、および、上記アクセス情報を受信するステップと、
上記アクセス情報に基づいて、上記画像保存サーバに対して上記照合ID、および、上記ユーザ端末の識別情報を送信するステップとを備え
上記画像保存サーバにおいて、
上記写真撮影プリント装置から受信した上記照合IDおよびユーザ画像と、上記ユーザ端末から受信した上記照合IDおよび上記識別情報とに基づいて、上記ユーザ画像および上記識別情報を関連付けて保存するステップを備えることを特徴とする画像転送方法。
【請求項9】
被写体を撮影した撮影画像に装飾画像を合成した合成画像を形成する写真撮影プリント装置と、上記写真撮影プリント装置から送信された合成画像を保存する画像保存サーバと、上記画像保存サーバに保存された合成画像を参照するユーザ端末とを備えた画像転送システムで用いられる画像転送プログラムであって、
上記写真撮影プリント装置において、
ユーザを識別するための照合IDを作成するステップと、
上記ユーザ端末に対して、上記照合ID、および、上記画像保存サーバにアクセスするためのアクセス情報を送信するステップと、
上記画像保存サーバに対して、上記照合ID、および、所定の上記ユーザ端末に対して送信する合成画像であるユーザ画像を送信するステップを備え、
上記ユーザ端末において、
上記照合ID、および、上記アクセス情報を受信するステップと、
上記アクセス情報に基づいて、上記画像保存サーバに対して上記照合ID、および、上記ユーザ端末の識別情報を送信するステップとを備え
上記画像保存サーバにおいて、
上記写真撮影プリント装置から受信した上記照合IDおよびユーザ画像と、上記ユーザ端末から受信した上記照合IDおよび上記識別情報とに基づいて、上記ユーザ画像および上記識別情報を関連付けて保存するステップを備えることを特徴とする画像転送プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2008−191714(P2008−191714A)
【公開日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−22260(P2007−22260)
【出願日】平成19年1月31日(2007.1.31)
【出願人】(307010096)フリュー株式会社 (210)
【Fターム(参考)】