説明

画像通信装置

【課題】ワンタッチダイヤルキーを使用して複数の宛先を指定した画像情報の同報送信を可能とする。
【解決手段】キー押下されることにより宛先が指定される複数のワンタッチダイヤルキーなどの予め記憶した宛先が関連づけられた宛先指定キー11と、宛先指定キー11が選択的に押下されると、選択された宛先指定キーを複数記憶可能に記憶するキー選択状態記憶部41と、キー選択状態記憶部41に記憶した複数の宛先指定キーを表示するタッチパネル表示部32とを設け、複数の宛先指定キーを修正可能に表示させ、修正された宛先指定キーを再度キー選択状態記憶部41に記憶させ、この宛先指定キーに基づいて、画像情報を同報送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ファクシミリ装置など指定した宛先に画像を送信する画像通信装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、ファクシミリ装置など指定した宛先に画像を送信する画像通信装置には、一般的に一つのダイヤルキーに一つの送信宛先の電話番号を登録し、一回のキー押下により宛先の指定が可能となるワンタッチダイヤルキーなどの予め記憶した宛先が関連づけられた宛先指定キーを備えている。このような宛先指定キーに予め宛先を登録しておけば、通常は10回近くダイヤルを押下しなければならない宛先を迅速かつ簡便に指定することが可能となる。そして、この宛先指定キーで指定した宛先と、控え書類や原稿に記載してある宛先を照合して、送信可否を判断することにより、誤送信を防止する方法であった。
【0003】
なお、特開2008−167095号公報(特許文献1)には、短縮ダイヤルやワンタッチダイヤルを利用してファクシミリ送信の宛先を指定する場合に、誤送信を防止することができる技術が開示されている。特許文献1によれば、ワンタッチダイヤルによってファクシミリ送信する宛先番号を指定する宛先指定部と、原稿の所定領域に記載されている宛先番号を読み取る画像読取部を有し、宛先指定部で指定された宛先番号と画像読取部で読み取られた宛先番号とが一致しているときその原稿の送信を許可するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−167095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の一般に知られた技術によれば、複数の宛先を指定したいわゆる同報送信をしようとするとき、ワンタッチダイヤルキーなどの予め記憶した宛先が関連づけられた宛先指定キーを使用してはこれができないという問題があった。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、ファクシミリ装置など指定した宛先に画像を送信する画像通信装置において、ワンタッチダイヤルキーなどの予め記憶した宛先が関連づけられた宛先指定キーを使用して複数の宛先を指定した画像情報の同報送信を可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために本発明は、入力された画像情報を送信する画像情報送信部と、キー押下されることにより宛先が指定される複数の予め記憶した宛先が関連づけられた宛先指定キーと、前記宛先指定キーが選択的に押下されると、選択された当該宛先指定キーを複数記憶可能に記憶するキー選択状態記憶部と、前記キー選択状態記憶部に記憶した前記宛先指定キーを表示する表示部と、前記キー選択状態記憶部に記憶した前記宛先指定キーを前記表示部に修正可能に表示させるとともに、修正された前記宛先指定キーを再度前記キー選択状態記憶部に記憶させ、前記キー選択状態記憶部に記憶された前記宛先指定キーに基づいて、前記画像情報を前記画像情報送信部で同報送信させる制御部を有することを特徴とする画像通信装置である。
【発明の効果】
【0008】
上記構成を有する本発明によれば、表示部に表示された宛先指定キーを修正可能に表示させ、修正された宛先指定キーを再度キー選択状態記憶部に記憶させ、キー選択状態記憶部に記憶された複数の宛先指定キーに基づいて宛先が指定されるようにしたので、ワンタッチダイヤルキーなどの予め記憶した宛先が関連づけられた宛先指定キーを使用して複数の宛先を指定した画像情報の同報送信が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】第1の実施の形態に関するMFPのブロック図である。
【図2】第1の実施の形態に関するMFPを示す外観図である。
【図3】第1の実施の形態に関する操作表示部の概要を示す説明図である。
【図4】第1の実施の形態に関する装置制御部の構成を示すブロック図である。
【図5】第1の実施の形態に関するMFPの動作を示すフローチャートである。
【図6】第1の実施の形態に関するワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部の記憶内容を示す説明図である。
【図7】第1の実施の形態に関するタッチパネル表示部の修正確認画面を示す説明図である。
【図8】第1の実施の形態に関するキー番号宛先番号記憶部を示す説明図である。
【図9】第2の実施の形態に関する記憶部のブロック図である。
【図10】第2の実施の形態に関するMFPの動作を示すフローチャートである。
【図11】第2の実施の形態に関するキー番号宛先番号記憶部を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態について画像通信装置としてのMFP(Multi Function Peripheral)100を例に説明する。本実施の形態では、画像通信装置の例としてMFPを説明し、宛先指定キーの例としてMFPのファクシミリ機能のワンタッチダイヤルキーを使用して説明する。図2は第1の実施の形態に関するMFP100を示す外観図である。MFP100はコピー機能、プリンタ機能
ファクシミリ機能、スキャナ機能などの複数の機能を備えた複合型の画像通信装置である。そのうち本実施の形態はファクシミリ機能の同報送信に関する。画像形成部10は図示しない印字媒体に画像形成を行なうプリンタ機能を有する。画像形成部10は、スキャナ機能により得られた画像情報又はファクシミリ機能により受信した画像情報を印字媒体に可視化する。
【0011】
画像読取部20は原稿から画像情報を読取り電気信号に変換するスキャナ機能を有する。画像読取部20は、画像形成部10の上部に設けられた原稿自動送り部に原稿を自動送りして読み取るか又はフラットベッドに置かれた原稿を読み取ることにより、原稿から画像情報を得る。操作表示部30は、MFP100の前面に設けられ、操作者による操作を受け付ける入力ボタン群31及びタッチパネル表示部32を有する。更に、タッチパネル表示部32は、操作者の操作をガイドするための表示と後述するワンタッチダイヤルキー11の表示を行う。
【0012】
図1は第1の実施の形態に関するMFP100のブロック図である。画像形成部10は、前述のように画像読取部20で読み取った原稿の画像情報を装置制御部60の制御により印刷媒体に画像形成するとともに、画像情報送受信部50で受信したファクシミリ画像情報を装置制御部60の制御により印刷媒体に画像形成する。画像読取部20は、原稿を読み取りデジタルデータ化した画像情報を、装置制御部60の制御により画像情報送受信部50へ出力する。
【0013】
記憶部40は、装置制御部60によって実行されるプログラム及び固定的なデータを予め記憶するROM及び装置制御部60によるプログラム実行時に発生する一時的な作業用データを記憶するRAMからなる。具体的には、本実施の形態に関する後述するキー選択状態記憶部としてのワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41及びキー番号宛先番号記憶部42を有する。画像情報送受信部50では、画像読取部20で読み取った画像情報を受け取り、これをファクシミリ信号とするか、又は図示しないパソコン用のスキャナ信号とする。前述のように画像読取部20で読み取った原稿の画像情報を画像形成部10で直ちに画像形成することもできる。
【0014】
装置制御部60は、操作表示部30からの操作に基づいて、画像形成部10、画像読取部20、記憶部40及び画像情報送受信部50を制御する。本実施の形態に関しての装置制御部60の機能は、操作表示部30からの送信処理開始の指示を受取ったとき、画像読取部20に対し画像読取りの開始を指示する。そして、画像読取部20が読み取った画像情報を画像情報送受信部50へ渡すよう指示する。画像情報送受信部50は装置制御部60からの指示により、ワンタッチダイヤルキー11で指定したワンタッチダイヤルキー番号に対応する宛先番号へ画像情報を同報送信として送信する。操作表示部30は、前述のように操作者による操作を受け付ける各種の入力キーを備えた入力ボタン群31及びタッチパネル表示部32を有する。
【0015】
図3は第1の実施の形態に関する操作表示部30の概要を示す説明図である。入力ボタン群31は、スタートキー12、ストップキー13及びテンキー14などを有する。タッチパネル表示部32は、装置制御部60からの指示によってその都度必要な入力キーを表示する。同図では宛先指定キーとしての本実施の形態に関するワンタッチダイヤルキー11を表示していることを示す。
【0016】
宛先指定キーとしてのワンタッチダイヤルキー11は、各キー番号に対応して予め宛先番号を登録しておくことにより、一回のキー押下操作により、一の宛先番号の指定を可能とする。ワンタッチダイヤルキー11は選択可能とするため複数の番号が表示される。本実施の形態では図示するようにワンタッチダイヤル番号(1〜10)を表示する。操作者は複数の番号の内いずれかをタッチ(押下)することにより入力する。また、後述するように、複数回の押下操作により、複数の宛先番号の指定・削除を可能とする。こうして、ワンタッチダイヤルキー11は宛先の指定の修正が可能である。キー番号と宛先番号との関係は、後に図8のキー番号宛先番号記憶部42において説明する。
【0017】
スタートキー12は、入力されたワンタッチダイヤルキー11の入力件数の計数するために操作する。更に、同報送信又は通常の送信の送信処理開始のために操作する。ストップキー13は送信動作中又はスキャナ動作中のMFP100の動作を停止させるために操作する。テンキー14は、ワンタッチダイヤルキー11を使用しないで宛先番号を入力するために操作する。
【0018】
図4は第1の実施の形態に関する装置制御部60の構成を示すブロック図である。同図は本実施の形態に関する装置制御部60の主な機能のみ示す。装置制御部60の押下状態監視部61は、操作表示部30のワンタッチダイヤルキー11及びスタートキー12などの押下状態を監視する。件数計数・判定部62は操作表示部30のワンタッチダイヤルキー11が押下された件数をカウントし、かつスタートキー12が押下されるとワンタッチダイヤルキー11の押下件数のカウントを終了する。そして、ワンタッチダイヤルキー11の押下件数が1件か複数件か判定する。
【0019】
そして、ワンタッチダイヤルキー番号修正制御部63は、押下されたワンタッチダイヤルキー番号の修正を制御する。即ち、操作表示部30からの修正操作に基づいて、まず後述するワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41に記憶されたワンタッチダイヤルキー番号の選択状態を読み出す。そして、タッチパネル表示部32に表示するよう指示する。そして、操作表示部30からの追加・削除の指示を受け付け、タッチパネル表示部32の表示を変更するよう指示し、最後にワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41に記憶されたワンタッチダイヤルキー番号の選択状態を変更するよう指示する。メモリ制御部64は記憶部40に対する書き込み、読み出しを指示する。制御部65はこれらの各部の動作を制御する。
【0020】
図5は第1の実施の形態に関するMFP100の動作を示すフローチャートである。同図を用いて動作を説明する。なお同図のステップ101の前に、制御部65は、ワンタッチダイヤルキー番号修正制御部63に対し、操作表示部30のタッチパネル表示部32にワンタッチダイヤルキー11の表示を行うよう指示しているものとする。
【0021】
S101:装置制御部60の制御部65は、押下状態監視部61に対し、ワンタッチダイヤルキー(同図においてはワンタッチキーと記載。以下同じ)11が押下されたか監視するよう指示する。押下状態監視部61が複数あるワンタッチダイヤルキー11の選択的押下を確認すると次のステップに進む。
【0022】
S102:押下状態監視部61がワンタッチダイヤルキー11の押下を確認すると、制御部65は件数計数・判定部62に対し、選択されて押下されたワンタッチダイヤルキー11の件数のカウントを開始するよう指示する。
【0023】
S103:同時に、装置制御部60の制御部65はメモリ制御部64に対し、押下されたワンタッチダイヤルキー11のワンタッチダイヤルキー番号の選択状態を記憶部40のワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41に記憶するよう指示する。記憶部40は押下されたワンタッチダイヤルキー番号をワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41に記憶する。
【0024】
ここでワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41の記憶内容について説明する。図6は第1の実施の形態に関するワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41の記憶内容を示す説明図である。ワンタッチダイヤルキー11のワンタッチダイヤルキー番号は1番から10番まで設けられている。ステップ101において、選択的押下が確認されたワンタッチダイヤルキー番号は、仮に1番、2番及び5番であるとする。ワンタッチダイヤルキー番号1、2及び5に対応する宛先に同報送信を意図している。
【0025】
S104に戻り:装置制御部60の制御部65は、押下状態監視部61に対し、スタートキー12が押下されたか監視するよう指示する。押下状態監視部61がスタートキー12の押下を確認すると次のステップに進む。
【0026】
S105:押下状態監視部61がスタートキー12の押下を確認すると、制御部65は件数計数・判定部62に対し、ワンタッチダイヤルキー11の押下された件数のカウントを停止するよう指示する。そして、制御部65は件数計数・判定部62に対し、ワンタッチダイヤルキー11の押下された件数が1件か複数件か判定するよう指示する。押下された件数が1件のときはステップ114へ移行し、押下された件数が複数件のときはステップ107へ進む。
【0027】
S106:制御部65は、メモリ制御部64に対し、記憶部40のワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41からワンタッチダイヤルキー番号の選択状態を読み出すよう指示する。
【0028】
S107: ワンタッチダイヤルキー11の押下された件数が複数件のとき、制御部65は、ワンタッチダイヤルキー番号修正制御部63に対し、操作表示部30のタッチパネル表示部32にワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41から読み出したワンタッチダイヤルキー番号の選択状態を表示するよう指示する。これにより操作者は、タッチパネル表示部32を見て、ワンタッチダイヤルキー番号の選択状態を確認することができる。
【0029】
S108:装置制御部60の制御部65は、押下状態監視部61に対し、ワンタッチダイヤルキー11又はスタートキー12が押下されたか監視するよう指示する。ワンタッチダイヤルキー11が押下された場合は次へ進み、スタートキー12が押下された場合はステップ113へ移行し、押下がない場合は監視を繰り返す。
【0030】
S109:押下状態監視部61がワンタッチダイヤルキー11の押下を検出した場合、制御部65は、押下状態監視部61に対し、押下されたワンタッチダイヤルキー番号を知らせるよう指示する。そして、制御部65はメモリ制御部64に対し、押下されたワンタッチダイヤルキー11のワンタッチダイヤルキー番号について記憶部40のワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41を書き換えるよう指示する。
【0031】
S110:記憶部40は、メモリ制御部64からの指示に従って、ワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41を書き換える。
【0032】
S111:制御部65は、メモリ制御部64に対し、記憶部40のワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41からワンタッチダイヤルキー番号の選択状態を再度読み出すよう指示する。
【0033】
S112:制御部65は、ワンタッチダイヤルキー番号修正制御部63に対し、操作表示部30のタッチパネル表示部32にワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41から読み出したワンタッチダイヤルキー番号の選択状態を再度表示するよう指示する。これにより操作者は、タッチパネル表示部32を見て、ワンタッチダイヤルキー番号の選択状態を再度確認することができる。その後ステップ108へ戻る。
【0034】
ここで、タッチパネル表示部32の修正確認画面の表示例について説明する。図7は第1の実施の形態に関するタッチパネル表示部32の修正確認画面を示す説明図である。上段の修正確認画面32−1には修正前のワンタッチダイヤルキー番号が表示されている。即ち、ワンタッチダイヤルキー11のワンタッチダイヤルキー番号1番〜10番のうち、ワンタッチダイヤルキー番号1、2及び5が選択されている状態を示している。
【0035】
次に、ワンタッチダイヤルキー番号5を削除するものとして、同5が押下される。同図に示すように、中段の修正確認画面32−2にワンタッチダイヤルキー番号5が削除され、ワンタッチダイヤルキー番号1及び2が選択されたまま残されている。
【0036】
その後、ワンタッチダイヤルキー番号8を追加するものとして、同8が押下される。同図に示すように、下段の修正確認画面32−3にワンタッチダイヤルキー番号8が追加され、結局ワンタッチダイヤルキー番号1、2及び8が選択されている。
【0037】
S113に戻り:ステップ108において、押下状態監視部61がスタートキー12の押下を検出した場合、装置制御部60は、画像読取部20に対し、原稿の画像読取りを開始するよう指示する。そして、読み取った画像情報を画像情報送受信部50へ渡すよう指示する。そして、装置制御部60は、画像情報送受信部50に対し、ワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41に格納している選択された複数のワンタッチダイヤルキー番号からこれに対応する複数の宛先番号を決定し、画像情報を順次同報送信するよう指示する。
【0038】
ここでワンタッチダイヤルキー番号とこれに対応する宛先番号について説明する。図8は第1の実施の形態に関するキー番号宛先番号記憶部42を示す説明図である。キー番号宛先番号記憶部42には、ワンタッチダイヤルキー番号1〜10に1対1に対応して宛先番号が記憶されている。装置制御部60の制御部65はメモリ制御部64に対しワンタッチダイヤルキー番号、例えば1番、2番及び8番を指定して記憶部40のキー番号宛先番号記憶部42から宛先番号を読み出すよう指示する。すると、ワンタッチダイヤルキー番号1番、2番及び8番に対応する宛先番号として宛先番号03−1234−△△△△、宛先番号044−2345−△△△△及び宛先番号077−3456−△△△△が読み出されることになる。
【0039】
S114に戻り:ステップ105において、ワンタッチダイヤルキー11の押下された件数が1件のとき、装置制御部60は、画像読取部20に対し、原稿の画像読取りを開始するよう指示する。その後、読み取った画像情報を画像情報送受信部50へ渡すよう指示する。そして、装置制御部60は、画像情報送受信部50に対し、ワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41に格納している1件のワンタッチダイヤルキー番号からこれに対応する宛先番号をキー番号宛先番号記憶部42から読み出し、これを決定して画像情報を送信するよう指示する。
【0040】
S115:ステップ113又はステップ114において送信処理が完了すると、制御部65はメモリ制御部64に対し、記憶部40のワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41の記憶状態をクリアするよう指示する。
【0041】
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、ワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41に記憶されたワンタッチダイヤルキー番号を修正可能に表示させ、修正されたワンタッチダイヤルキー番号をワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41に再度記憶させ、記憶された修正後の複数のワンタッチダイヤルキー番号に基づいて、宛先番号が指定されるようにしたので、ワンタッチダイヤルキー11を使用して複数の宛先を指定した画像情報の同報送信が可能となる。更に、同報送信において、スタートキーの押下は1回で済むので操作性が向上した画像通信装置を提供することが可能となる。
【0042】
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態に関するMFP100を示す外観図は第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。第2の実施の形態に関するMFP100のブロック図については、記憶部43以外は第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。
【0043】
図9は第2の実施の形態に関する記憶部43のブロック図である。記憶部43は、ワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41及びキー番号宛先番号記憶部44を有する。本実施の形態に関するワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41はワンタッチダイヤルキー番号の選択状態を記憶する。具体的には図6で説明した第1の実施の形態と同じであるので説明を省略する。
【0044】
本実施の形態に関するキー番号宛先番号記憶部44は、後に図11において示すように、1件のワンタッチダイヤルキー番号に対応して複数件の宛先番号が記憶可能である。従って、特定のワンタッチダイヤルキー番号例えば10番にワンタッチダイヤルキー番号1番、2番及び8番の宛先番号が記憶されているので、グループ登録が可能となる。
【0045】
図10は第2の実施の形態に関するMFP100の動作を示すフローチャートである。第2の実施の形態のステップ201からステップ214までは、第1の実施の形態のステップ101からステップ114までと同じであるので説明を省略する。
【0046】
S215:ステップ213において、同報送信処理が行われると、装置制御部60の制御部65は、ワンタッチダイヤルキー番号修正制御部63に対し、同報送信した複数の宛先について、グループ登録をするかどうかの確認画面を表示するよう指示する。グループ登録は、ワンタッチダイヤルキー番号に未登録(空き)の宛先番号があるときに行うことができる。同時に制御部65は押下状態監視部61に対して、操作者によるグループ登録を選択するかどうかの押下を監視するよう指示する。操作者がグループ登録を行うことを選択するときは次に進み、グループ登録を行わないことを選択したときはステップ217へ移行する。
【0047】
S216:グループ登録を行うことを選択したときは、制御部65はメモリ制御部64に対して、キー番号宛先番号記憶部44の未登録のワンタッチダイヤルキー番号(仮に10番)に相当する宛先番号欄に複数の宛先番号を格納するよう指示する。
【0048】
図11は第2の実施の形態に関するキー番号宛先番号記憶部44を示す説明図である。キー番号宛先番号記憶部44には、ワンタッチダイヤルキー番号1〜8に1対1に対応して宛先番号が記憶されているとする。そして、未登録のワンタッチダイヤルキー番号(10番)に相当する宛先番号欄にワンタッチダイヤルキー番号1、2及び8の宛先番号03−1234−△△△△、宛先番号044−2345−△△△△及び宛先番号077−3456−△△△△が格納されることになる。こうすることにより、同報送信としてのワンタッチダイヤルキー番号10が登録することができる。
【0049】
即ち、操作者は次の同報送信のとき、ワンタッチダイヤルキー番号10を押下することにより、装置制御部60の制御部65はメモリ制御部64に対しワンタッチダイヤルキー番号10番を指定して記憶部40のキー番号宛先番号記憶部44から宛先番号を読み出すよう指示する。すると、キー番号宛先番号記憶部44から宛先番号03−1234−△△△△、宛先番号044−2345−△△△△及び宛先番号077−3456−△△△△が読み出されることになる。
【0050】
S217に戻り:制御部65はメモリ制御部64に対し、記憶部40のワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41の記憶状態をクリアするよう指示する。
【0051】
以上第2の実施の形態によれば、ワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41に記憶されたワンタッチダイヤルキー番号を修正可能に表示させ、修正されたワンタッチダイヤルキー番号をワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部41に再度記憶させ、記憶された修正後の複数のワンタッチダイヤルキー番号に基づいて、宛先番号が指定されるようにしたので、ワンタッチダイヤルキー11を使用して複数の宛先を指定した画像情報の同報送信が可能となる。更に、同報送信において、スタートキーの押下は1回で済むので操作性が向上した画像通信装置を提供することが可能となる。更にまた、同報送信において、ワンタッチダイヤルキーにグループ登録することができるので、複数の宛先番号の指定が一回のキー押下で行うことができる。
【0052】
以上の本発明の説明において、画像通信装置としてMFPのファクシミリ機能を用いて説明したが、本発明はこれに限らない。即ち、パソコンの電子メールで画像を送信する場合も本発明に含まれるものである。この場合、前記実施の形態におけるキー番号宛先番号記憶部42、44に記憶する宛先番号は、電子メールのメールアドレスに読み替える。そしてキー番号宛先番号記憶部は、ワンタッチダイヤルキー番号1〜10に1対1に対応して宛先メールアドレスが記憶されているキー番号宛先アドレス記憶部と読み替えるものとする。
【符号の説明】
【0053】
10 画像形成部
20 画像読取部
30 操作表示部
31 入力ボタン群
32 タッチパネル表示部
40、43 記憶部
41 ワンタッチダイヤルキー番号選択状態記憶部
42、44 キー番号宛先番号記憶部
50 画像情報送受信部
60 装置制御部
61 押下状態監視部
62 件数計数・判定部
63 ワンタッチダイヤルキー番号修正制御部
64 メモリ制御部
100 MFP


【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力された画像情報を送信する画像情報送信部と、
キー押下されることにより宛先が指定される複数の予め記憶した宛先が関連づけられた宛先指定キーと、
前記宛先指定キーが選択的に押下されると、選択された当該宛先指定キーを複数記憶可能に記憶するキー選択状態記憶部と、
前記キー選択状態記憶部に記憶した前記宛先指定キーを表示する表示部と、
前記キー選択状態記憶部に記憶した前記宛先指定キーを前記表示部に修正可能に表示させるとともに、修正された前記宛先指定キーを再度前記キー選択状態記憶部に記憶させ、前記キー選択状態記憶部に記憶された前記宛先指定キーに基づいて、前記画像情報を前記画像情報送信部で同報送信させる制御部を有することを特徴とする画像通信装置。
【請求項2】
前記宛先指定キー毎に一の宛先が記憶されたキー宛先記憶部を設け、
前記キー選択状態記憶部に記憶された複数の前記宛先指定キーに基づいて、前記キー宛先記憶部に記憶された宛先が複数指定され、前記複数の宛先宛に前記同報送信をさせることを特徴とする請求項1記載の画像通信装置。
【請求項3】
特定の宛先指定キーに対応して複数の宛先がグループとして記憶可能であるキー宛先記憶部を設け、
前記キー宛先記憶部に記憶した前記特定の宛先指定キーについて、前記宛先指定キーのキー押下により前記複数の宛先が指定され、前記複数の宛先宛に前記同報送信をさせることを特徴とする請求項1記載の画像通信装置。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−98679(P2013−98679A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−238335(P2011−238335)
【出願日】平成23年10月31日(2011.10.31)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】