説明

畜舎

【課題】冬期でも畜舎本体内を家畜にとって快適な環境状態に維持できる畜舎を提供する。
【解決手段】畜舎は、畜舎本体2の屋根部7の開口部10を介して互いに離間対向する内側ネット11および外側ネット12を備える。畜舎は、内側ネット11の開口部10側とは反対側の面の近傍位置を上下動する内側巻下カーテン21と、この内側巻下カーテン21を巻き取る内側巻取軸22とを備える。畜舎は、外側ネット12の開口部10側とは反対側の面の近傍位置を上下動する外側巻下カーテン23と、この外側巻下カーテンを巻き取る外側巻取軸24とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、冬期でも畜舎本体内を家畜にとって快適な環境状態に維持できる畜舎に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば特許文献1に記載された牛舎が知られている。
【0003】
この牛舎は、綱管と幕体とから成る屋根を棟を境にして左右に分割し、左右の屋根部の棟側端部を上下に離すとともに、適宜長さオーバーラツプさせて、棟部に側方に開いた屋上空気取り入れ口を形成したものである。また、屋上空気取り入れ口の下方の天井部には、棟方向に適宜間隔で複数の下向きの送風機が取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平6−284833号公報(図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そして、近年、例えば北海道や、東北地方等の寒冷地においては、家畜を飼養するための牛舎等の畜舎に関し、氷点下になる寒い冬期であっても、畜舎本体内を家畜にとって快適な環境状態に維持できることが強く要望されている。
【0006】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、冬期でも畜舎本体内を家畜にとって快適な環境状態に維持できる畜舎を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1記載の畜舎は、屋根部を有する畜舎本体と、前記屋根部に形成された開口部と、この開口部を介して互いに離間対向する内側ネットおよび外側ネットと、前記内側ネットの前記開口部側とは反対側の面の近傍位置を上下動する内側カーテンと、この内側カーテンを巻き戻し可能に巻き取る内側巻取体と、前記外側ネットの前記開口部側とは反対側の面の近傍位置を上下動する外側カーテンと、この外側カーテンを巻き戻し可能に巻き取る外側巻取体とを備えるものである。
【0008】
請求項2記載の畜舎は、請求項1記載の畜舎において、内側カーテンの揺れを抑制する内側揺れ抑制手段と、外側カーテンの揺れを抑制する外側揺れ抑制手段とを備えるものである。
【0009】
請求項3記載の畜舎は、請求項1または2記載の畜舎において、内側ネット、外側ネット、内側カーテンおよび外側カーテンは、いずれも透明であるものである。
【0010】
請求項4記載の畜舎は、請求項1ないし3のいずれか一記載の畜舎において、内側カーテンが内側ネットよりも大きく、外側カーテンが外側ネットよりも大きいものである。
【0011】
請求項5記載の畜舎は、屋根部を有する畜舎本体と、前記屋根部に形成された開口部と、この開口部の内側に設けられ、前記開口部を開閉する内側カーテンと、前記開口部の外側に設けられ、前記開口部を開閉する外側カーテンとを備えるものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、冬期において畜舎本体内の温度低下を抑制しつつ畜舎本体内の湿った空気を畜舎本体外に排出できるため、冬期でも畜舎本体内を家畜にとって快適な環境状態に維持できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施の形態に係る畜舎の要部断面図である。
【図2】同上畜舎の外側巻下カーテンの正面図である。
【図3】同上畜舎の外側巻下カーテンの下動時(巻き下げ動作時)の正面図である。
【図4】同上畜舎の開口部の全閉時の断面図である。
【図5】同上畜舎の開口部の全開時の断面図である。
【図6】同上畜舎の立面図である。
【図7】同上畜舎の縦断面図である。
【図8】同上畜舎の換気手段による換気の様子を示す説明図である。
【図9】同上畜舎の換気手段による換気の様子を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0015】
図6および図7において、1は畜舎で、この畜舎1は、例えば牛(家畜)を飼養するための建物としての牛舎である。
【0016】
畜舎1は、建物本体である畜舎本体2を備えている。畜舎本体2は、窓開口5が複数形成された外壁3および柱4等からなり中に牛がいる本体部6と、この本体部6の上部に設けられた屋根部7とを有している。屋根部7には、水平方向に細長い換気用の開口部10が形成されている。屋根部7は、一方側(図7上、右側)に向かって上り傾斜する上側傾斜板8およびその一方側に向かって下り傾斜する下側傾斜板9を有している。開口部10は、それら上側傾斜板8および下側傾斜板9間に位置している。
【0017】
また、畜舎1は、図1ないし図5に示されるように、開口部10を介して互いに離間対向する内側ネット11および外側ネット12を備えている。内側固定ネットである内側ネット11は開口部10よりも内側(畜舎本体2内)に鉛直状に固定されて位置し、外側固定ネットである外側ネット12は開口部10よりも外側(畜舎本体2外)に鉛直状に固定されて位置している。
【0018】
内側ネット11および外側ネット12は、いずれも例えば通気性を有する透明な合成樹脂製の網材にて構成されている。
【0019】
そして、内側ネット11は、開口部10と略同じ大きさのもので、水平方向に細長い矩形状に形成されている。内側ネット11の上端部は、被固定板部13に固定されている。内側ネット11の下端部は、被固定板部14に固定されている。
【0020】
外側ネット12は、開口部10と略半分ぐらいの大きさのもので、水平方向に細長い矩形状に形成されている。外側ネット12は、開口部10を介して内側ネット11の略上半部と離間対向している。外側ネット12の上端部は、被固定板部15に固定されている。外側ネット12の下端部は、被固定板部16に固定されている。外側ネット12の下方には、通気性を有しない透明な採光用の固定板17が鉛直状に固定されて配設されている。固定板17の上端部は、被固定板部16に固定されている。固定板17の下端部は、被固定板部18に固定されている。固定板17は、開口部10を介して内側ネット11の下部と離間対向している。
【0021】
さらに、畜舎1は、内側ネット11の開口部10側とは反対側の面の近傍位置を全閉位置および全開位置間において上下動可能で上動により開口部10を閉鎖し下動により開口部10を開口させる内側カーテンである内側巻下カーテン21と、この内側巻下カーテン21の下端側が取り付けられこの内側巻下カーテン21を巻き戻し可能に巻き取る回転可能な軸状の内側巻取体である内側巻取軸22とを備えている。これら内側巻下カーテン21および内側巻取軸22は、内側ネット11よりも内側(畜舎本体2内)に位置している。
【0022】
また、畜舎1は、外側ネット12の開口部10側とは反対側の面の近傍位置を全閉位置および全開位置間において上下動可能で上動により開口部10を閉鎖し下動により開口部10を開口させる外側カーテンである外側巻下カーテン23と、この外側巻下カーテン23の下端側が取り付けられこの外側巻下カーテン23を巻き戻し可能に巻き取る回転可能な軸状の外側巻取軸体である外側巻取軸24とを備えている。これら外側巻下カーテン23および外側巻取軸24は、外側ネット12よりも外側(畜舎本体2外)に位置している。
【0023】
内側巻下カーテン21および外側巻下カーテン23は、いずれも例えば通気性を有しない透明な合成樹脂製の可撓性シート材にて構成されている。なお、両カーテン21,23は、可撓性を有するため、対向する両ネット11,12に対してそれぞれ密着可能である。
【0024】
そして、内側巻下カーテン21は、内側ネット11よりも一回り大きなもので、水平方向に細長い矩形状に形成され、内側巻取軸22による巻き下げによって略円筒状となる。内側巻下カーテン21の上端部(先端部)には、水平状の丸軸状の支持棒26が取り付けられている。内側巻下カーテン21の下端部(基端部)には、水平状の丸軸状の内側巻取軸22が取り付けられている。
【0025】
外側巻下カーテン23は、外側ネット12よりも一回り大きなもので、水平方向に細長い矩形状に形成され、外側巻取軸24による巻き下げによって略円筒状となる。外側巻下カーテン23の上端部(先端部)には、水平状の丸軸状の支持棒27が取り付けられている。外側巻下カーテン23の下端部(基端部)には、水平状の丸軸状の外側巻取軸24が取り付けられている。
【0026】
ここで、図2および図3に示されるように、外側巻下カーテン23を上下動(開閉動作)させる外側巻下カーテン駆動操作手段31が設けられている。
【0027】
外側巻下カーテン駆動操作手段31は、外側巻取軸24を巻下回転方向および巻上回転方向に回転させる駆動部である駆動モータ32と、外側巻取軸24と同軸上に位置しこの外側巻取軸24と一体となって同一方向に回転する回転軸33と、この回転軸33に一端部が取り付けられ他端側が分岐して支持棒27の複数箇所に取り付けられたワイヤ34と、このワイヤ34が掛け渡された複数の滑車35とを有している。
【0028】
また、外側巻下カーテン駆動操作手段31は、上下方向に延びる鉛直状の棒部材36を有している。棒部材36の上部には光学系の上限位置検出センサ(全閉位置検出センサ)37が設けられ、棒部材36の下部には光学系の下限位置検出センサ(全開位置検出センサ)38が設けられている。さらに、外側巻下カーテン駆動操作手段31は、駆動モータ32に電気的に接続されたリモコン等の操作部である操作ユニット40を有している。操作ユニット40は、例えば開用ボタン41、閉用ボタン42および停止用ボタン43を有している。
【0029】
そして、図2は外側巻下カーテン23が上限位置に位置した状態(全閉状態)であり、この状態で、開用ボタン41が操作されると、駆動モータ32が作動し、外側巻取軸24および回転軸33が同期回転する。すると、図3に示すように、外側巻下カーテン23が外側巻取軸24にて巻き取られ、ワイヤ34が回転軸33から巻き戻される。こうして、外側巻下カーテン23が下限位置まで下動する。外側巻下カーテン23の下動途中で、停止用ボタン43が操作されると、外側巻下カーテン23が任意位置で停止する。なお、開用ボタン41を操作している間のみ外側巻下カーテン23が下動する構成でもよい。
【0030】
また、外側巻下カーテン23が下限位置に位置した状態(全開状態)で、閉用ボタン42が操作されると、駆動モータ32が作動し、外側巻取軸24および回転軸33が同期回転する。すると、外側巻下カーテン23が外側巻取軸24から巻き戻され、ワイヤ34が回転軸33にて巻き取られる。こうして、外側巻下カーテン23が上限位置まで上動する。外側巻下カーテン23の上動途中で、停止用ボタン43が操作されると、外側巻下カーテン23が任意位置で停止する。なお、閉用ボタン42を操作している間のみ外側巻下カーテン23が上動する構成でもよい。
【0031】
なお、畜舎1は、上述した外側巻下カーテン駆動操作手段31を備えているとともに、内側巻下カーテン21を上下動(開閉動作)させる内側巻下カーテン駆動操作手段51を備えている(図1参照)。内側巻下カーテン駆動操作手段51は、図示しないが、外側巻下カーテン駆動操作手段31と基本的に同じ構成である。つまり、内側巻下カーテン21および外側巻下カーテン23は、それぞれ個別に上下動可能となっている。
【0032】
また、畜舎1は、内側巻下カーテン21の揺れ(大きなバタツキ等)を抑制する内側揺れ抑制手段53を備えているとともに、外側巻下カーテン23の揺れ(大きなバタツキ等)を抑制する外側揺れ抑制手段54を備えている。
【0033】
内側揺れ抑制手段53は、互いに等間隔で平行な上下方向長手状の複数本の内側揺れ抑制パイプ56を有している。各内側揺れ抑制パイプ56は、内側巻下カーテン21の開口部10側とは反対側の面の近傍位置に鉛直状に位置するように設けられている。内側揺れ抑制パイプ56の上端部は、パイプ支持部57を介して被固定板部13に固定されている。内側揺れ抑制パイプ56の下端部は、パイプ支持部58を介して被固定板部14に固定されている。
【0034】
外側揺れ抑制手段54は、内側揺れ抑制手段53と同様、互いに等間隔で平行な上下方向長手状の複数本の外側揺れ抑制パイプ61を有している。各外側揺れ抑制パイプ61は、外側巻下カーテン23の開口部10側とは反対側の面の近傍位置に鉛直状に位置するように設けられている。外側揺れ抑制パイプ61の上端部は、パイプ支持部62を介して被固定板部15に固定されている。外側揺れ抑制パイプ61の下端部は、パイプ支持部63を介して被固定板部16に固定されている。
【0035】
次に、畜舎1の作用等を説明する。
【0036】
畜舎本体2の屋根部7の開口部10の全体を閉鎖する場合には、図4に示すように、内側巻下カーテン21および外側巻下カーテン23を全閉位置である上限位置まで上動させる。この開口部10の全閉時であっても、両カーテン21,23、両ネット11,12および固定板17は、透明であるため、太陽光を畜舎本体2内に採り込むことができる。
【0037】
また、畜舎本体2の屋根部7の開口部10の全体を開口させる場合には、図5に示すように、内側巻下カーテン21および外側巻下カーテン23を全開位置である下限位置まで下動させる。この開口部10の全開時には、畜舎本体2内の空気の換気を行うことができる。
【0038】
ここで、例えば寒冷地での冬期においては、図5のように、換気のために、開口部10を全開にすると、畜舎本体2内の熱が畜舎本体2外に逃げ、畜舎本体2内の温度が低下してしまう。
【0039】
そこで、図8および図9に示すように、熱エネルギの無駄を防止するために、内側巻下カーテン21および外側巻下カーテン23の停止位置を調整して、開口部10の一部のみを開口させる。すなわち例えば、風の向きに応じて開口部10の開口量を調整する。
【0040】
図8に示すように、風が一方側(図8上、右側)に向かって吹いている場合には、開口部10の開口量を半分以下の所定量に設定する。
【0041】
すると、畜舎本体2内の湿った空気(湿度が所定値以上の空気)が、両ネット11,12の網目を通過して開口部10から畜舎本体2外に流出する。つまり、風力に基づいて開口部10の開口した部分の外側付近が負圧となるため、畜舎本体2内の湿った空気が風に引っ張られて、畜舎本体2外に効率的に流出する。
【0042】
このとき、内側巻下カーテン21は、内側ネット11の開口部10側とは反対側の面に密着し、内側ネット11のうちこの内側巻下カーテン21と対向する部分の略全体を覆う。このため、畜舎本体2外からの隙間風が開口部10を通って畜舎本体2内に流入することが抑制される。
【0043】
また、図9に示すように、風が他方側(図9上、左側)に向かって吹いている場合には、開口部10の開口量を図8の場合よりも小さい微小な所定量に設定する。
【0044】
すると、この場合も、畜舎本体2内の湿った空気(湿度が所定値以上の空気)が、両ネット11,12の網目を通過して開口部10から畜舎本体2外に流出する。なお、オリフィスの原理により、畜舎本体2内からの空気の流速が速くなり、畜舎本体2外からの風が入り込まない。
【0045】
このとき、外側巻下カーテン23は、外側ネット12の開口部10側とは反対側の面に密着し、外側ネット12のうちこの外側巻下カーテン23と対向する部分の略全体を覆う。このため、畜舎本体2外からの隙間風が開口部10を通って畜舎本体2内に流入することが抑制される。
【0046】
そして、このように畜舎1によれば、開口部10の開口量を調整することで、畜舎本体2内の空気を開口部10から畜舎本体2外に流出させることができかつ温度の低い隙間風が開口部10を通って畜舎本体2内に流入するのを抑制できるため、冬期において畜舎本体2内の温度低下を抑制しつつ畜舎本体2内の湿った空気を畜舎本体2外に排出でき、よって、冬期でも畜舎本体2内を牛等の家畜にとって快適な環境状態に維持できる。このため、畜舎本体2内でも家畜がストレス無く生活でき、畜舎1内の凍結や家畜が病気等で死んでしまうロスを軽減でき、増体量を上げ経済的にも食料的にも改善できる。
【0047】
また、内側巻下カーテン21の揺れを抑制する内側揺れ抑制手段53と、外側巻下カーテン23の揺れを抑制する外側揺れ抑制手段54とを備えるため、両カーテン21,23の揺れを適切に抑制でき、隙間風が開口部10を通って畜舎本体2内に流入するのを効果的に抑制できる。
【0048】
さらに、内側ネット11、外側ネット12、内側巻下カーテン21および外側巻下カーテン23は、いずれも透明であるため、開口部10を閉鎖しても太陽光を畜舎本体2内に採り込むことができ、畜舎本体2内の環境状態をさらに向上できるとともに、畜舎本体2内での作業が容易となる。
【0049】
なお、畜舎1は、牛舎には限定されず、豚や鳥等を飼養するものでもよい。
【0050】
また、内側および外側の2重のカーテン21,23が駆動操作手段31,51の駆動部からの動力で上下動する構成には限定されず、例えば操作者による人力で上下動するようにしてもよい。
【0051】
さらに、カーテン21,23や、ネット11,12は、それぞれ水平方向に細長い一枚ものには限定されず、複数枚に分割したものでもよい。すなわち例えばカーテン21,23が複数枚の分割カーテン部材にて構成され、各分割カーテン部材がそれぞれ個別に上下動可能になっているもの等でもよい。
【0052】
また、透明な両カーテン21,23、両ネット11,12および固定板17の透過率は、100%に近いものが好ましいが、その値は任意であり、低くてもよく、また、色付きでもよい。
【0053】
さらに、例えば内外の両カーテン21,23の大きさを同じにした構成や、内外の両ネット11,12の大きさを同じにした構成等でもよい。
【0054】
また、開口部10の内側(畜舎本体内の側)に設けられ開口部10を開閉する内側カーテンが内側巻下カーテン21であり、かつ、開口部10の外側(畜舎本体外の側)に設けられ開口部10を開閉する外側カーテンが外側巻下カーテン23である構成には限定されず、例えば図示しないが、内側カーテンが内側巻上カーテンでかつ外側カーテンが外側巻上カーテンである構成、内側カーテンが内側巻上カーテンでかつ外側カーテンが外側巻下カーテンである構成、内側カーテンが内側巻下カーテンでかつ外側カーテンが外側巻上カーテンである構成等でもよい。つまり、カーテンは、巻き取りにより下動する巻下げ式でもよく、巻き取りにより上動する巻上げ式でもよい。
【0055】
さらに、例えば両ネット11,12を有しない構成でもよく、この構成の場合には、内側カーテンと外側カーテンとが互いに密着することにより畜舎本体2外からの隙間風が開口部10を通って畜舎本体2内に流入することを抑制できるため、内外の空気層を保ち、断熱効果を発揮し、微妙な換気調整ができる。
【符号の説明】
【0056】
1 畜舎
2 畜舎本体
7 屋根部
10 開口部
11 内側ネット
12 外側ネット
21 内側カーテンである内側巻下カーテン
22 内側巻取体である内側巻取軸
23 外側カーテンである外側巻下カーテン
24 外側巻取体である外側巻取軸
53 内側揺れ抑制手段
54 外側揺れ抑制手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
屋根部を有する畜舎本体と、
前記屋根部に形成された開口部と、
この開口部を介して互いに離間対向する内側ネットおよび外側ネットと、
前記内側ネットの前記開口部側とは反対側の面の近傍位置を上下動する内側カーテンと、
この内側カーテンを巻き戻し可能に巻き取る内側巻取体と、
前記外側ネットの前記開口部側とは反対側の面の近傍位置を上下動する外側カーテンと、
この外側カーテンを巻き戻し可能に巻き取る外側巻取体と
を備えることを特徴とする畜舎。
【請求項2】
内側カーテンの揺れを抑制する内側揺れ抑制手段と、
外側カーテンの揺れを抑制する外側揺れ抑制手段とを備える
ことを特徴とする請求項1記載の畜舎。
【請求項3】
内側ネット、外側ネット、内側カーテンおよび外側カーテンは、いずれも透明である
ことを特徴とする請求項1または2記載の畜舎。
【請求項4】
内側カーテンが内側ネットよりも大きく、外側カーテンが外側ネットよりも大きい
ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一記載の畜舎。
【請求項5】
屋根部を有する畜舎本体と、
前記屋根部に形成された開口部と、
この開口部の内側に設けられ、前記開口部を開閉する内側カーテンと、
前記開口部の外側に設けられ、前記開口部を開閉する外側カーテンと
を備えることを特徴とする畜舎。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−200247(P2012−200247A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−70995(P2011−70995)
【出願日】平成23年3月28日(2011.3.28)
【出願人】(506310050)株式会社アクト (16)
【Fターム(参考)】