説明

番組受信装置および番組受信方法

【課題】 受信する番組をどの程度安定して視聴し続けることができるかの時間的な遷移をユーザに把握させることが可能となる。
【解決手段】本発明の番組受信装置200は、番組受信装置の位置を示す位置情報に基づいて目的地までの移動経路を取得する経路取得部256と、移動経路における番組の放送終了時刻までに移動する移動区間を導出する移動区間導出部260と、受信状態データベースから、番組の移動区間中の受信状態を抽出する受信状態抽出部262と、番組の移動区間中の受信状態の時間遷移を示す番組予報画像を生成する番組予報画像生成部264と、番組予報画像350をディスプレイ224に表示させる表示制御部266と、を備えることを特徴としている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動体内で番組を受信する番組受信装置および番組受信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル放送の放送開始に伴い、デジタル放送波を受信してユーザに番組を視聴させる番組受信装置が普及している。特に、車や電車等の移動体内でもユーザが番組を視聴することのできる車載用の番組受信装置や、携帯型の番組受信装置が注目を集めている。
【0003】
しかし、上述した車載用や携帯型の番組受信装置(以下、単に番組受信装置と称する)を用いて、移動中にデジタル放送波を受信する場合、受信位置の変化に応じて、受信状態が頻繁に変化することが多い。したがって、ユーザは、番組受信装置を通じて番組を視聴してみたものの、途中で受信状態が悪化し、最後まで番組を視聴することができないといった残念な事態に陥るおそれがある。
【0004】
そこで、放送番組の受信品質を測定し、目的地に至るまで番組を視聴し続けることができる経路を算出してユーザに提示する技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
【0005】
また、デジタル放送波を受信可能な地域を示すデータベースを予め保持しておき、受信品質が基準値を下回ると、移動体が移動する移動経路とデータベースを比較して、移動経路における受信可能な地域を取得し、現在位置から受信可能な地域までの所要時間をユーザに提示する技術も開示されている(例えば、特許文献2)。
【0006】
さらに、移動体が移動する移動経路を予測し、予測した移動経路中の任意の地理的ポイントにおけるデジタル放送波の受信率をユーザに提示する技術も開示されている(例えば、特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−74582号公報
【特許文献2】特開2006−279742号公報
【特許文献3】特開2003−274303号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
移動体で移動するユーザは、通常、番組を視聴するために移動するのではなく、移動のついでに番組を視聴していることが多い。しかし、上記特許文献1の技術では、番組の受信が維持されることを前提に目的地までの経路が算出されるため、現在位置から目的地までの最短経路と比較して大幅に距離が長くなってしまうこともある。したがって、特許文献1の技術を用いると、カーナビゲーションシステムの目的地までの最短経路を提示する機能を有効利用できないといった問題が生じてしまう。
【0009】
また、特許文献2の技術は、目的地までの移動経路における受信可能な範囲を示すものであるため、視聴している番組の将来の受信状態をユーザに提示することはできない。
【0010】
さらに、特許文献3の技術では、視聴している番組の将来の受信状態をユーザに提示することはできるものの、移動経路中の任意の地理的ポイントにおける具体的な受信状態を提示しているため、渋滞等で移動速度が変化する場合には、視聴中の番組がいつまで視聴可能であるのか、番組のどのあたりで視聴困難になるのか等をユーザに提示することができなかった。
【0011】
そこで本発明は、このような課題に鑑み、受信する番組をどの程度安定して視聴し続けることができるかの時間的な遷移をユーザに把握させることが可能な、番組受信装置および番組受信方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明の番組受信装置は、アンテナを介して放送波を受信する番組受信装置であって、放送波を通じて番組を受信する番組受信部と、番組受信装置の位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、位置取得部が取得した位置情報に基づいて目的地までの移動経路を取得する経路取得部と、移動経路における番組の放送終了時刻までに移動する移動区間を導出する移動区間導出部と、移動可能な路線と、路線における番組の受信状態とを関連付けた受信状態データベースから、番組の移動区間中の受信状態を抽出する受信状態抽出部と、番組の移動区間中の受信状態の時間遷移を示す番組予報画像を生成する番組予報画像生成部と、番組予報画像をディスプレイに表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【0013】
本発明の番組受信装置は、移動経路中の任意の地理的ポイントにおける具体的な番組の受信状態ではなく、番組の放送終了時刻までに移動する移動区間における番組の受信状態の時間遷移をユーザに提示する。したがって、受信する番組の時間経過に対応した受信状態の遷移をユーザに提示することができる。ここで、番組の受信状態は、厳密には、放送局から放送された、番組が搬送される放送波の受信状態を示す。
【0014】
また、番組の移動区間中の受信状態の時間遷移を示す番組予報画像をディスプレイに表示させる構成により、ユーザは、ディスプレイを視認するだけで、受信する番組のどのあたりで受信良好になり、どのあたりで受信困難になるか等を、視覚を通じて容易かつ迅速に把握することが可能となる。
【0015】
上記番組予報画像は、番組の放送終了時刻までの番組の受信状態の時間遷移を示す時間軸グラフであってもよい。
【0016】
かかる視認容易性の高い時間軸グラフで時間遷移を表す構成により、受信する番組をどのくらいの時間視聴したあたりで受信困難になるか等を、視覚を通じてユーザに把握させることができる。
【0017】
上記番組予報画像は、番組の放送終了時刻までの番組の受信状態の遷移毎に受信状態を示すアイコンであってもよい。
【0018】
かかる視認容易性の高いアイコンで時間遷移を表す構成により、ユーザはディスプレイを視認するだけで、受信する番組の今後の受信状態の遷移を、直感的かつ容易に把握することが可能となる。
【0019】
上記受信状態データベースは、番組受信装置の外部に設けられており、受信状態抽出部は、通信網を介して受信状態データベースから、番組の移動区間中の受信状態を抽出してもよい。
【0020】
番組受信装置の外部、例えば、別体の装置(外部装置)に受信状態データベースを設ける構成により、その別体の装置と通信可能な複数の番組受信装置は、それぞれ同一の受信状態データベースを参照および更新することができる。このように、自体を含む複数の番組受信装置で受信状態データベースを共有することで、受信状態データベースの更新頻度を高めることができ、より実際(最新)の受信状態に沿った時間遷移を示すことが可能となる。
【0021】
受信状態データベースは、アンテナの形態に応じて異なってもよい。
【0022】
放送波の受信状態は、アンテナの形状や設置位置等に応じて異なる。したがって、アンテナの形態に応じて異なった受信状態データベースを用意しておくことで、番組受信装置が備えるアンテナの受信状態すなわち現状に合った受信状態を取得することができる。
【0023】
上記受信状態データベースには、移動可能な路線を所定区間で分割した分割区間と、分割区間毎の番組の受信状態とが関連付けられていてもよい。
【0024】
移動可能な路線を所定区間毎に細分化して分割区間とすることで、分割区間毎に異なる受信状態を個別に取得でき、受信状態データベースは、受信状態の地理的遷移を詳細に保持することが可能となる。
【0025】
経路取得部は、鉄道、バス、航空機、船舶の群から選択される1または複数の公共交通機関の走行経路に基づいて移動経路を取得し、移動区間導出部は、走行経路における運行予定を示す運行予定情報に基づいて、番組の放送終了時刻までの移動経路の移動区間を導出してもよい。
【0026】
上記公共交通機関の場合、走行経路と運行予定は予め決定されている。したがって、予め決定された走行経路における運行予定を利用することで、その移動速度を考慮しなくとも、番組の放送終了までの移動経路の移動区間を容易に導出することができる。
【0027】
受信状態データベースには、移動可能な路線と、複数の番組の受信状態とが関連付けられており、受信状態抽出部は、受信状態データベースから、移動経路における番組毎の受信状態も抽出し、表示制御部は、番組毎の受信状態と受信状態が継続する時間とに基づく受信良好度が高い順に従って、番組の優先順位をディスプレイに表示させてもよい。
【0028】
受信良好度が高い順に従って、番組の優先順位をディスプレイに表示させる構成により、ユーザはディスプレイを視認するだけで、安定した受信感度で継続的に視聴可能な番組を把握することができる。ここで、複数の番組の受信状態は、厳密には、複数の放送局から放送された、各番組が搬送される複数の放送波それぞれの受信状態を示す。
【0029】
受信状態データベースには、移動可能な路線と、複数の番組の受信状態とが関連付けられており、受信状態抽出部は、受信状態データベースから、移動経路における番組毎の受信状態も抽出し、表示制御部は、番組毎の放送終了時刻と目的地の到着予定時刻とに基づいて、番組の優先順位をディスプレイに表示させてもよい。
【0030】
かかる構成により、ユーザはディスプレイを視認するだけで、目的地に到着するまでに、視聴が終了する番組とその番組の受信状態を把握することができる。
【0031】
受信状態データベースには、移動可能な路線と、複数の番組の受信状態とが関連付けられており、受信状態抽出部は、受信状態データベースから、移動経路における番組毎の受信状態も抽出し、表示制御部は、予め定められたジャンルの順に従って、番組の優先順位をディスプレイに表示させてもよい。
【0032】
例えば、番組が複数のトピックで構成されるニュース番組やバラエティ番組等は、トピック毎に内容が完結しているため、途中で視聴が困難となっても、ユーザが不満に感じることは少ない。しかし、事象が積み重なって番組が展開していくドラマ番組や映画番組等は、途中で視聴が困難になると、ユーザは途中からの番組内容を理解できず、不満を感じることになる。そこで、受信状態とともに、予め定められたジャンルの順に従って、番組の優先順位をディスプレイに表示させ、独立した短時間のトピックが複数で構成される番組の優先順位を高くする構成により、受信状態が悪化する可能性がある状況における番組選択を容易にすることができる。
【0033】
上記課題を解決するために、本発明の他の番組受信装置は、アンテナを介して放送波を受信する番組受信装置であって、放送波を通じて複数の放送局が放送する番組を受信する番組受信部と、番組受信装置の位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、取得された前記位置情報に基づいて目的地までの移動経路を取得する経路取得部と、予め定められたジャンルの順に従って、放送局が放送する番組の優先順位をディスプレイに表示させる表示制御部と、を備えることを特徴とする。
【0034】
例えば、番組が複数のトピックで構成されるニュース番組やバラエティ番組等は、トピック毎に内容が完結しているため、途中で視聴ができなくなっても、ユーザが不満に感じることは少ない。しかし、事象が積み重なって番組が展開していくドラマ番組や映画番組等は、途中で視聴ができなくなると、ユーザは途中からの番組の内容を理解できず、不満を感じることになる。そこで、予め定められたジャンルの順に従って、放送局が放送する番組の優先順位をディスプレイに表示させ、独立した短時間のトピックが複数で構成される番組の優先順位を高くする構成により、目的地に到着したにもかかわらず、番組が終了しない可能性がある番組をユーザに選択させる可能性を減らすことができる。
【0035】
上記課題を解決するために、本発明の番組受信方法は、アンテナを介して放送波を受信する番組受信装置を用いた番組受信方法であって、放送波を通じて番組を受信し、番組受信装置の位置を示す位置情報を取得し、取得した位置情報に基づいて目的地までの移動経路を取得し、移動経路における番組の放送終了時刻までに移動する移動区間を導出し、移動可能な路線と、路線における番組の受信状態とを関連付けた受信状態データベースから、移動区間中の番組の受信状態を抽出し、番組の移動区間中の受信状態の時間遷移を示す番組予報画像を生成し、番組予報画像をディスプレイに表示させることを特徴とする番組受信方法。
【0036】
上述した番組受信装置の技術的思想に基づく構成要素やその説明は、当該番組受信方法にも適用可能である。
【発明の効果】
【0037】
以上説明したように本発明は、受信する番組をどの程度安定して視聴し続けることができるかの時間的な遷移をユーザに把握させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】第1の実施形態にかかる番組受信システムの概略を示したブロック図である。
【図2】第1の実施形態にかかる番組受信装置の概略的な構成を示した機能ブロック図である。
【図3】第1の実施形態にかかる番組受信装置の外観図である。
【図4】受信状態データベースの一例を説明するための説明図である。
【図5】第1の実施形態にかかる感度区分テーブルの一例を説明するための説明図である。
【図6】経路取得部、移動区間導出部、および受信状態抽出部の処理を説明するための説明図である。
【図7】番組予報テーブルの一例を説明するための説明図である。
【図8】第1の実施形態にかかる経路取得部、移動区間導出部、受信状態抽出部、および表示制御部の処理を説明するための説明図である。
【図9】番組予報画像生成部が生成するアイコンを説明するための説明図である。
【図10】表示制御部がディスプレイに表示させた時間軸グラフまたはアイコンを説明するための説明図である。
【図11】第1の実施形態にかかる番組受信方法の具体的な処理を示したフローチャートである。
【図12】番組予報表示ステップにおいて、表示制御部が番組予報画像としてアイコンを表示させる場合の具体的な処理を示したフローチャートである。
【図13】第2の実施形態にかかる番組受信装置の概略的な構成を示した機能ブロック図である。
【図14】第2の実施形態にかかる表示制御部の処理を説明するための説明図である。
【図15】第2の実施形態にかかる番組ジャンルテーブルの一例を説明するための説明図である。
【図16】第2の実施形態にかかるガイドメッセージテーブルの一例を説明するための説明図である。
【図17】表示制御部が番組ジャンルテーブルを参照して遂行する処理を説明するための説明図である。
【図18】第2の実施形態にかかる番組受信方法の具体的な処理を示したフローチャートである。
【図19】優先順位決定ステップの処理の一例を説明するためのフローチャートである。
【図20】優先順位決定ステップの処理の他の例を説明するためのフローチャートである。
【図21】第3の実施形態にかかる番組受信装置の概略的な構成を示した機能ブロック図である。
【図22】第3の実施形態にかかる運行予定情報の一例を説明するための説明図である。
【図23】第4の実施形態にかかる番組受信装置の概略的な構成を示した機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0040】
(第1の実施形態:番組受信システム100)
図1は、第1の実施形態にかかる番組受信システム100の概略を示したブロック図である。図1に示すように、番組受信システム100は、番組受信装置200と、送信局102(102a、102b)とを含んで構成される。
【0041】
本実施形態においては、番組受信装置200として、車両104に設置するカーナビゲーション装置を例に挙げて説明するが、携帯電話、PHS(Personal Handy phone System)、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、デジタルカメラ、音楽プレイヤー、ポータブルテレビ、ゲーム機器、DVD(Digital Versatile Disk)プレイヤー、リモートコントローラ等、ディスプレイを有し無線通信可能な様々な電子機器を番組受信装置として用いることができる。
【0042】
番組受信システム100において、車両104中のユーザ(搭乗者)が、番組受信装置200を通じて番組の視聴を試みたとき、番組受信装置200は、近辺の1または複数の送信局102(図1中102a、102bで示す)が送信する複数の放送局の放送波を受信する。そして、番組受信装置200は、受信した放送波のうち1の放送波を、搭乗者が視聴可能な画像(番組)にエンコードしてディスプレイや音声出力部に出力する。こうして搭乗者は、車両104で移動しながら番組を視聴することができる。ここで番組は、放送局毎に準備された、時間軸で多重化された映像ストリーム、音声ストリーム、字幕ストリーム等のテキスト情報、およびメタデータ等で構成される。
【0043】
しかし、車両104が移動し、山106に囲まれた山間に差し掛かったり、トンネル108に入ったりすると、番組受信装置200における、例えば送信局102bから送信される複数の放送局の放送波の受信状態が変化する場合がある。したがって、搭乗者は、番組受信装置200を通じて番組を視聴してみたものの、途中で受信状態が悪化し、最後まで番組を視聴することができないといった残念な事態に陥るおそれがある。
【0044】
そこで、本実施形態では、受信している番組をどの程度安定して視聴し続けることができるかの時間的な遷移を搭乗者に把握させることができる番組受信装置200および番組受信方法を提供することを目的とする。以下に番組受信装置200の構成を説明する。
【0045】
(番組受信装置200)
図2は、第1の実施形態にかかる番組受信装置200の概略的な構成を示した機能ブロック図であり、図3は、第1の実施形態にかかる番組受信装置200の外観図である。図2に示すように、番組受信装置200は、中央制御部210と、装置メモリ212と、番組受信部214と、位置取得部216と、無線通信部218と、速度導出部220と、操作部222と、ディスプレイ224と、音声出力部226とを含んで構成される。
【0046】
中央制御部210は、中央処理装置(CPU)や信号処理装置(DSP:Digital Signal Processor)を含む半導体集積回路で構成され、所定のプログラムを用いて番組受信装置200全体を管理および制御する。
【0047】
装置メモリ212は、RAM、フラッシュメモリ、HDD(Hard disk drive)等で構成される。なお、HDDは正確には装置であるが、説明の便宜上本説明では記録媒体と同義として扱う。本実施形態において、装置メモリ212は、移動経路を導出するための地図情報と、移動可能な路線とその路線における複数の番組(放送波)の受信状態とを関連付けた受信状態データベースと、アンテナ202の形態と感度区分を関連付けた感度区分テーブルと、および受信状態と番組予報画像素片とを関連付けた番組予報テーブルと、を予め保持する。ここで、地図情報は、移動可能な路線と、かかる路線の道路種別(例えば、一般道路、有料道路、高速道路等)と、道路種別ごとに予測される平均速度が関連付けられている。予測される平均速度は、一般道路であれば例えば時速40kmであり、有料道路や高速道路であれば時速80kmである。かかる受信状態データベース、感度区分テーブルおよび番組予報テーブルについては、後に詳述する。
【0048】
番組受信部214は、アンテナ202を介して、送信局102から送信される放送波を受信する。放送波には、複数の放送局の放送波(トランスポートストリーム)が含まれる。本実施形態において、番組受信部214は、チューナ回路およびOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)復調器を含んで構成され、アンテナ202を介して受信した放送波から、EPG(Electronic Program Guide)データを取得して、番組情報を取得したり、後述する番組選択部の制御に応じて任意の放送局のトランスポートストリームを取得(選局)し、番組の映像ストリームおよび音声ストリームを取得したりする。
【0049】
番組情報は、放送局名、物理チャンネル名、番組名、番組開始時刻、番組時間長、ジャンル等で構成され、番組受信部214は、複数の放送局の番組情報を取得する。
【0050】
また本実施形態において、番組受信部214は、送信局102が送信する複数の放送局の放送波の受信レベル(受信感度)やビット誤り率(BER:Bit Error Rate)等も算出し、その値を総合的に判断して受信状態を導出する。
【0051】
位置取得部216は、番組受信装置200の位置を示す位置情報を取得する。本実施形態において、位置取得部216は、GPS(Global Positioning System)衛星110から送信される無線信号に基づいて、番組受信装置200を搭載する車両104の位置情報(例えば、経度、緯度、高度の情報)を導出する。
【0052】
無線通信部218は、番組受信装置200の通信形態に従った基地局112と無線通信を確立し、通信網114を介して基地局112と接続された外部サーバ116から渋滞情報、事故情報等を受信する。
【0053】
速度導出部220は、番組受信装置200が搭載される車両104の移動速度を用いて、番組受信装置200の移動速度を導出する。例えば、速度導出部220は、車両104に搭載された車速パルス発振器(図示せず)によって出力された車速パルス(例えば、車両104の走行タイヤの所定回転角毎の信号)を受信し、この車速パルスに基づいて車両104の移動距離を検出する。そして、速度導出部220は、単位時間における車両104の移動距離に基づいて移動速度を導出する。かかる移動速度は、所定時間における平均速度を用いて導出してもよい。
【0054】
なお速度導出部220は、車速パルスに限らず、加速度センサを通じて取得した加速度を積分したり、位置取得部216が取得した位置情報が示す位置から単位時間当たりの移動距離を用いたりすることで、車両104の移動速度を導出してもよい。
【0055】
操作部222は、キーボード、十字キー、ジョイスティック等のスイッチ、ディスプレイ224の表示面上に設置されたタッチパネル等で構成され、番組の視聴を開始するための操作入力(以下、単に視聴開始入力と称する)等の搭乗者による操作入力を受け付ける。ここで、視聴開始入力とは、番組受信装置200の電源がオフである場合に電源をオンにするための操作入力、または電源がオンである場合に視聴を所望する番組の選局をするための操作入力を示す。
【0056】
ディスプレイ224は、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成され、後述する表示制御部の制御に応じて、番組受信部214が受信した番組の映像ストリーム、後述する番組予報画像、装置メモリ212に保持された地図情報等を表示する。
【0057】
音声出力部226は、スピーカで構成され、後述する音声制御部の制御に応じて、番組受信部214が受信した番組の音声ストリームや、車両104の行き先方向を示す音声を出力したり、操作部222の操作を案内する音声を出力したりする。
【0058】
また、本実施形態において、中央制御部210は、音声制御部250、目的地設定部252と、経路導出部254、経路取得部256、番組選択部258、移動区間導出部260、受信状態抽出部262、番組予報画像生成部264、表示制御部266、としても機能する。
【0059】
音声制御部250は、番組受信部214が受信した番組の音声ストリームをエンコードして音声出力部226に出力させる。
【0060】
目的地設定部252は、搭乗者による操作部222を通じた操作入力に応じて、目的地を設定する。
【0061】
経路導出部254は、目的地が設定された時点において、位置取得部216が取得した位置情報が示す位置と設定された目的地とを結ぶ最適な移動経路、例えば、目的地までの到着時間が最短となる車両104の移動経路を、装置メモリ212が保持する地図情報に基づいて計算する。また、経路導出部254は、位置取得部216が取得した番組受信装置200の位置を示す位置情報が、既に導出した移動経路から外れた場合には、目的地までの移動経路を再度計算し直す。そして、表示制御部266は、車両104の現在位置や計算された目的地までの移動経路を搭乗者に報知する。かかる構成により、搭乗者は、番組受信装置200の指示に従って移動することで、迅速かつ安全に目的地にたどり着くことができる。
【0062】
経路取得部256は、経路導出部254が、導出した車両104の移動経路を取得する。
【0063】
番組選択部258は、操作部222が、搭乗者による1の番組の視聴開始入力を受け付けると、番組受信部214が受信した複数の番組から視聴開始入力に応じた番組を選択する。
【0064】
移動区間導出部260は、搭乗者が番組の視聴を試みた時刻(本実施形態では、操作部222が、搭乗者による1の番組の視聴開始入力を受け付けた時刻)と、その時刻における位置情報と、番組選択部258による選択を通じて番組受信部214が受信している番組の放送終了時刻と、車両速度(速度導出部220が導出した移動速度または地図情報に関連付けられた予測される平均速度)とに基づいて、移動経路における番組の放送終了時刻までに移動する移動区間を導出する。ここで、放送終了時刻は、番組受信部214が取得した番組情報の番組開始時刻に、番組時間長を加えることで導出される。また、本実施形態において、移動区間導出部260は、VICS(Vehicle Information and Communication System)等、無線通信部218が受信した渋滞情報、事故情報等も用い、その付近での移動速度の加減も考慮して、移動経路における番組放送終了時刻までに移動する移動区間を導出することができる。
【0065】
本実施形態において、移動区間導出部260は、移動経路より移動区間が短い場合、すなわち、目的地到着前に終了する番組について、移動区間を導出しているが、これに限定されず、移動経路より移動区間が長い場合、すなわち、放送終了前に目的地に到着する場合であっても移動区間を導出することができる。この場合、移動経路全体を移動区間としてもよい。
【0066】
受信状態抽出部262は、装置メモリ212が保持する受信状態データベースから、番組受信部214が受信している番組の移動区間中の受信状態を抽出する。
【0067】
図4は、受信状態データベース300の一例を説明するための説明図である。
【0068】
図4(a)に示すように、地図情報に含まれる移動可能な各路線280は、所定区間で分割され、分割された区間(分割区間302)毎に受信状態が示される。受信状態データベース300は、図4(b)に示すように、分割区間302と、分割区間302毎の複数の番組の受信状態、すなわち複数の放送局304から放送された、各番組が搬送される複数の放送波それぞれの受信状態とが関連付けている。
【0069】
例えば、番組の受信状態は、分割区間302における単位距離あたりの放送波の受信不能回数や受信不能時間の割合等を利用して決定される。本実施形態では、番組受信装置200が法定速度で移動する場合、所定時間(例えば、5分)以上番組を安定して受信可能な受信状態(以下、連続安定受信Uと称する)と、所定時間以内で番組を断続的に受信可能な受信状態(以下、断続的受信Mと称する)と、所定時間以上番組が受信不可能な受信状態(以下、受信不能Lと称する)との3つの受信状態が分割区間302毎に関連付けられている。
【0070】
移動可能な路線を所定区間毎に細分化して分割区間302とすることで、分割区間302毎に異なる受信状態を個別に取得でき、受信状態データベース300は、受信状態の地理的遷移を詳細に保持することが可能となる。
【0071】
ここで、同一の番組を放送する同一の放送局304の放送波を送信する送信局102が、図1に示したように複数ある場合に、番組受信部214は、移動中にその受信感度に応じて番組を受信する送信局102を切換えることもある。このように送信局102を切換えても、切換え時点を含む所定時間以上番組を安定して受信可能であれば、受信状態を連続安定受信Uとし、所定時間以内で番組を断続的に受信可能であれば、受信状態を断続的受信Mとする。
【0072】
また、本実施形態において装置メモリ212は、アンテナ202の形態に応じた、複数の異なる受信状態データベース300を保持している。
【0073】
図5は、第1の実施形態にかかる感度区分テーブル320の一例を説明するための説明図である。図5に示すように、例えば、アンテナ202は、車両外に設置されるダイバーシティアンテナ、車両窓用アンテナ、車両内に設置されるダイバーシティアンテナ、単一ロッドアンテナ等に分類され、感度区分テーブル320は、感度区分320aとアンテナの形態320bとを関連付けている。番組の受信状態は、アンテナ202の形状や設置位置等に応じて異なる。したがって、装置メモリ212が、アンテナ202の形態に関連付けられた感度区分320a毎に複数の異なる受信状態データベース300を保持することで、受信状態抽出部262は、番組受信装置200が備えるアンテナ202の受信状態すなわち現状に合った受信状態を取得することができる。
【0074】
本実施形態において、受信状態データベース300は、装置メモリ212に保持されているが、これに限定されず、番組受信装置200の外部、例えば、無線通信部218を通じて接続可能な別体の装置(例えば、外部サーバ116)に受信状態データベース300を保持させておき、受信状態抽出部262は、無線通信部218を通じて、別体の装置が保持する受信状態データベース300を参照してもよい。
【0075】
番組受信装置200の外部、例えば、別体の装置(外部装置)に受信状態データベース300を設ける構成により、その別体の装置と通信可能な複数の番組受信装置200は、それぞれ同一の受信状態データベース300を参照および更新することができる。このように、自体を含む複数の番組受信装置200で受信状態データベース300を共有することで、受信状態データベース300の更新頻度を高めることができ、より実際(最新)の受信状態に沿った時間遷移を示すことが可能となる。
【0076】
さらに、受信状態データベース300は、番組受信部214が導出した、送信局102が送信する複数の放送局304の放送波の受信レベル(受信感度)やBER等を利用して、更新されてもよい。かかる構成により、受信状態データベース300の受信状態を最新の値に更新することができる。
【0077】
図6は、経路取得部256、移動区間導出部260、および受信状態抽出部262の処理を説明するための説明図である。図6に示すように、経路取得部256は、目的地が設定された時点において取得された位置情報が示す位置と設定された目的地310とを結ぶ移動経路312(図6中、ハッチングで示す)を、取得する。
【0078】
そして、移動区間導出部260は、番組の視聴を試みた時刻(以下、単に視聴開始時刻と称する)と、その時刻における位置情報(現在位置314)と、番組受信部214が受信する番組の放送終了時刻と、車両速度とに基づいて、移動経路312における番組の放送終了時刻までに移動する移動区間316(図6中、黒太線で示す)を導出する。
【0079】
さらに、図6に示すように、受信状態抽出部262は、受信状態データベース300から、移動区間316における分割区間302毎の番組の受信状態318を抽出する。
【0080】
番組予報画像生成部264は、受信状態抽出部262が抽出した、番組の移動区間における分割区間毎の受信状態と、装置メモリ212が保持する番組予報テーブルとを参照して、番組予報画像を生成する。
【0081】
ここで、番組予報画像は、視聴開始時刻から番組の放送終了時刻までの番組の受信状態の時間遷移を示す時間軸グラフ、または視聴開始時刻から番組の放送終了時刻までの番組の受信状態の遷移毎に受信状態を示すアイコンである。
【0082】
図7は、番組予報テーブル330の一例を説明するための説明図である。図7に示すように、本実施形態にかかる番組予報テーブル330は、受信状態318に、時間軸グラフを生成するための番組予報画像素片(以下、単にグラフ素片332と称する)と、アイコンを生成するための番組予報画像素片(以下、単にアイコン素片334と称する)とを関連付けている。
【0083】
番組予報画像生成部264は、受信状態抽出部262が抽出した番組の移動区間316中の受信状態318に基づいて、番組予報テーブル330からグラフ素片332を抽出して、時系列に連接して時間軸グラフを生成する。また、番組予報画像生成部264は、受信状態抽出部262が抽出した番組の移動区間316中の受信状態318に基づいて、番組予報テーブル330からアイコン素片334を抽出して、時系列に組み合わせてアイコンを生成する。
【0084】
図8は、第1の実施形態にかかる経路取得部256、移動区間導出部260、受信状態抽出部262、および表示制御部266の処理を説明するための説明図である。図8(a)に示すように、経路取得部256は、経路導出部254が導出した、目的地が設定された時点において取得された位置情報が示す位置(設定位置)と設定された目的地310とを結ぶ移動経路312を取得する。
【0085】
図8(b)に示すように、移動区間導出部260は、視聴開始時刻(現在時刻336)と、その時刻における位置情報(現在位置314)と、番組受信部214が受信している番組の放送終了時刻338と、車両速度とに基づいて、移動経路312における番組の放送終了時刻338までに移動する移動区間316を導出する。ここでは、移動区間導出部260は、現在受信可能な番組の放送終了時刻に基づいて移動区間316を導出しているが、これに限定されず、将来的に受信可能な番組の放送終了時刻に基づいて移動区間を導出してもよい。図8(c)に示すように、受信状態抽出部262は、移動区間316における分割区間毎の番組の受信状態318を抽出する。
【0086】
そして、番組予報画像生成部264は、図8(d)に示すように、受信状態抽出部262が抽出した番組の移動区間316中の受信状態318に基づき、図7に示す番組予報テーブル330からグラフ素片332を抽出して、時系列に連接して時間軸グラフ340を生成する。ここでは、移動区間316における分割区間A1と分割区間A2の受信状態318は、両者とも連続安定受信Uであるため、まとめて、1のグラフ素片332aとする。
【0087】
また、本実施形態において番組予報画像生成部264は、図8(d)に示すように、同一の受信状態318の継続時間、例えば、連続安定受信Uの場合「約20分」をグラフ素片332aに付して時間軸グラフ340を生成する。図8(d)に示す例において、番組予報画像生成部264は、時間軸グラフ340に、それぞれの受信状態318(ここでは、連続安定受信Uと、断続的受信M)の継続時間を付しているが、これに限定されず、最もよい受信状態の継続時間のみを付してもよく、継続時間を付さず時間軸グラフ340のみを生成してもよい。
【0088】
番組予報画像生成部264が番組予報情報として、視認容易性の高い時間軸グラフ340で時間遷移を表す構成により、番組受信部214が受信する番組をどのくらいの時間視聴したあたりで受信困難になるか等を、視覚を通じて搭乗者に把握させることができる。
【0089】
さらに、番組予報画像生成部264は、図8(e)に示すように、受信状態抽出部262が抽出した番組の移動区間316中の受信状態318に基づき、図7に示す番組予報テーブル330からアイコン素片334を抽出して、時系列に組み合わせて並置したアイコン342を生成する。
【0090】
図9は、番組予報画像生成部264が生成するアイコン342を説明するための説明図である。番組予報画像生成部264は、受信状態抽出部262が抽出した、番組の受信状態318が同一である場合、すなわち移動区間316中に番組の受信状態318に変化がない場合、かかる受信状態318に関連付けられた1のアイコン素片334のみを抽出してアイコン342を生成する。図9(a)では、番組の移動区間316中の受信状態318が継続して連続安定受信Uである場合を示す。図7に示すように、本実施形態の番組予報テーブル330において連続安定受信Uに関連付けられたアイコン素片334は2種類あり、番組の受信状態318が、移動区間316のすべてにおいて継続して連続安定受信Uである場合、図9(a)に示すように、番組予報画像生成部264は、受信状態が非常に良好であることを示すアイコン素片334aを抽出してアイコン342aを生成する。
【0091】
また、番組予報画像生成部264は、移動区間316中に番組の受信状態318が変化する場合、かかる受信状態318に関連付けられたアイコン素片334を抽出し、時系列に組み合わせてアイコン342を生成する。図9(b)では、番組の移動区間316中の受信状態318が連続安定受信Uから受信不能Lに変化した場合を示す。図9(b)に示すように、番組予報画像生成部264は、連続安定受信Uに関連付けられたアイコン素片334bと、受信不能Lに関連付けられたアイコン素片334dとを抽出して、時系列に、すなわち、時間の遷移が視認できるように組み合わせてアイコン342bを生成する。
【0092】
さらに、番組予報画像生成部264は、移動区間316中に番組の受信状態318が2回変化する場合、かかる受信状態318に関連付けられたアイコン素片334を3つ抽出して、時系列に組み合わせてアイコン342を生成する。ここで、移動区間316中に番組の受信状態318が3回以上変化する場合、番組予報画像生成部264は、かかる受信状態318に関連付けられたアイコン素片334をすべて抽出し、その中から代表的なアイコン素片334を3つ選択して、時系列に組み合わせてアイコン342を生成する。ここでは、番組予報画像生成部264は、直近の受信状態318に関連付けられた1つのアイコン素片334と、受信状態318の継続時間が長い順に2つの受信状態318に関連付けられた2つのアイコン素片334を合わせた3つを選択する。図9(c)では、番組の移動区間316中の受信状態318が連続安定受信Uから受信不能L、その後、断続的受信Mに変化した場合を示す。図9(c)に示すように、番組予報画像生成部264は、連続安定受信Uに関連付けられたアイコン素片334bと、受信不能Lに関連付けられたアイコン素片334dと、断続的受信Mに関連付けられたアイコン素片334cを抽出して、時系列に組み合わせてアイコン342cを生成する。
【0093】
番組予報画像生成部264が視認容易性の高いアイコン342で時間遷移を表す構成により、搭乗者はディスプレイ224を視認するだけで、番組受信部214が受信する番組の今後の受信状態の遷移を、直感的かつ容易に把握することが可能となる。
【0094】
本実施形態において、番組予報画像生成部264は、アイコン342の大きさを確保して視認性を維持するため最大で3つのアイコン素片334を抽出してアイコン342を生成するが、これに限定されず、4以上のアイコン素片334を抽出してアイコン342を生成してもよい。
【0095】
表示制御部266は、番組予報画像生成部264が生成した番組予報画像(時間軸グラフ340およびアイコン342)、番組受信部214が受信した番組、EPG、地図等をディスプレイ224に表示させる。
【0096】
図10は、表示制御部266がディスプレイ224に表示させた時間軸グラフ340またはアイコン342を説明するための説明図である。
【0097】
図10(a)に示すように、例えば、表示制御部266は、番組受信部214が受信している番組の映像ストリーム350に、時間軸グラフ340と番組情報の一部350aとを重畳(スーパーインポーズ)させて、ディスプレイ224に表示させる。
【0098】
また、図10(b)に示すように、例えば、表示制御部266は、番組受信部214が受信している番組の映像ストリーム350に、アイコン342と番組情報の一部350aとを重畳(スーパーインポーズ)させて、ディスプレイ224に表示させる。図10(b)に示す例では、表示制御部266は、アイコン342に、かかるアイコン342が示す番組の放送終了時刻までの受信状態の遷移を表す文字列「途中から見られなくなるでしょう」を関連付けて、ディスプレイ224に表示させているが、これに限定されず、アイコン342のみをディスプレイ224に表示させてもよい。
【0099】
図10に示す例において、表示制御部266は、番組予報画像として生成した時間軸グラフ340またはアイコン342をディスプレイ224に表示させるが、時間軸グラフ340およびアイコン342を両方ともディスプレイ224に表示させてもよい。
【0100】
以上説明したように、本実施形態にかかる番組受信装置200によれば、移動経路中の任意の地理的ポイントにおける具体的な番組の受信状態ではなく、車両速度に基づいて、番組の放送終了時刻までに移動する移動区間における番組の受信状態の時間遷移を搭乗者に提示することができる。したがって、受信する番組の時間経過に対応した受信状態の遷移を搭乗者に提示することが可能となる。
【0101】
また、表示制御部266が、番組の移動区間中の受信状態の時間遷移を示す番組予報画像をディスプレイ224に表示させる構成により、搭乗者は、ディスプレイ224を視認するだけで、受信する番組のどのあたりで受信良好になり、どのあたりで受信困難になるか等を、視覚を通じて容易かつ迅速に把握することができる。
【0102】
(番組受信方法)
また、上述した番組受信装置200を用いた番組受信方法も提供される。図11は、第1の実施形態にかかる番組受信方法の具体的な処理を示したフローチャートである。
【0103】
搭乗者による操作部222を通じた目的地の設定のための操作入力に応じて、目的地設定部252が、目的地を設定すると(S400)、位置取得部216は、目的地が設定された時点の、番組受信装置200の位置を示す位置情報を取得する(S402)。経路導出部254は、位置取得ステップS402において取得された位置情報に基づいて、目的地設定ステップS400において設定された目的地までの移動経路を導出し、移動経路を搭乗者に報知する(S404)。
【0104】
経路取得部256がその移動経路を取得した後(S406)、操作部222を通じて搭乗者による1の番組の視聴開始入力を受け付けると(S408のYES)、番組選択部258は、番組受信部214に、複数の番組毎の番組情報と、かかる番組の視聴開始入力に応じた番組の映像ストリームと、音声ストリームとを、受信させる(S410)。
【0105】
そして、移動区間導出部260は、車両速度を取得し(S412)、視聴開始ステップS408において、視聴開始時刻と、その時刻における位置情報と、番組受信部214が受信する番組の放送終了時刻と、速度取得ステップS412において取得した車両速度とに基づいて、移動経路における番組の放送終了時刻までに移動する移動区間を導出する(S414)。
【0106】
受信状態抽出部262は、装置メモリ212が保持する受信状態データベース300から、移動区間導出ステップS414において導出された移動区間における分割区間毎の番組の受信状態を抽出し(S416)、番組予報画像生成部264は、番組の移動区間中の受信状態の時間遷移を示す番組予報画像(時間軸グラフ340またはアイコン342のいずれかまたは両方)を生成し、表示制御部266は、その番組予報画像を、番組受信部214が受信している番組の映像ストリームとともにディスプレイ224に表示させる(S418)。
【0107】
図12は、番組予報表示ステップS418において、表示制御部266が番組予報画像としてアイコンを表示させる場合の具体的な処理を示したフローチャートである。
【0108】
図12に示すように、表示制御部266は、受信状態抽出部262が抽出した、移動区間中に番組の受信状態に変化があるか否かを判定し(S420)、移動区間中に番組の受信状態に変化がない場合(S420のNO)、表示制御部266は、受信状態抽出部262が抽出した1つの受信状態に関連付けられたアイコン素片334を番組予報テーブル330から抽出して、アイコン342を生成し、ディスプレイ224に表示させる(S422)。
【0109】
移動区間中に番組の受信状態に変化がある場合(S420のYES)、表示制御部266は、移動区間中に番組の受信状態が2回以上変化するか否かを判定し(S424)、2回以上変化しない場合、すなわち、1回だけ変化する場合(S424のNO)、表示制御部266は、受信状態抽出部262が抽出した2つの受信状態に関連付けられたアイコン素片334をそれぞれ抽出して、時系列に組み合わせてアイコン342を生成して、ディスプレイ224に表示させる(S426)。
【0110】
移動区間中に番組の受信状態が2回以上変化する場合(S424のYES)、表示制御部266は、受信状態抽出部262が抽出した3つ以上の受信状態のうち、直近の受信状態と、受信状態の継続時間が長い順に2つの受信状態との3つの受信状態に関連付けられたアイコン素片334をそれぞれ抽出して、時系列に組み合わせてアイコン342を生成して、ディスプレイ224に表示させる(S428)。
【0111】
以上説明したように、本実施形態にかかる番組受信方法によれば、受信する番組をどの程度安定して視聴し続けることができるかの時間的な遷移を搭乗者に容易かつ迅速に把握させることが可能となる。
【0112】
本実施形態において、移動区間導出ステップS414から番組予報表示ステップS418は、搭乗者による番組の視聴開始入力を受け付けた場合(S408のYES)に、遂行されるが、これに限定されず、搭乗者による番組の予約設定に応じて、番組受信部214が、予約された所定の番組の受信開始をトリガにして移動区間導出ステップS414を開始させてもよい。
【0113】
また、中央制御部210の制御に基づいて、所定時間毎に移動区間導出ステップS414を開始させてもよい。この際、一般的な番組の放送開始時刻となる毎時0分または毎時30分となるタイミング(所定時間30分)で移動区間導出ステップS414を開始させるとよい。
【0114】
搭乗者による番組の視聴開始入力を受け付けずとも移動区間導出ステップS414を開始させる構成により、搭乗者が、番組受信装置200を用いて、DVD等の記録媒体に記録された番組(コンテンツ)を視聴している場合や、ラジオを聞いている場合であっても、番組予報画像を視認することができる。
【0115】
さらに、速度取得ステップS412において取得した車両速度が、前回番組予報画像を表示させるために取得した車両速度と所定値以上差が生じた場合、移動区間導出ステップS414を再度実行してもよい。かかる構成により、番組予報表示ステップS418において番組予報画像を表示させた後に、渋滞や事故等で車両104の移動速度が急激に遅くなった場合や、移動速度が速くなった場合においても、現状に合った番組予報画像を表示させることができる。
【0116】
(第2の実施形態:番組受信装置500)
上述した第1の実施形態にかかる番組受信装置200の受信状態抽出部262は、受信状態データベース300から、番組受信部214が受信している番組の移動区間中の受信状態を抽出しているが、これに限定されず、受信状態データベース300から、移動経路における複数の番組の受信状態を抽出することもできる。以下に、複数の番組の受信状態を抽出して、抽出された複数の番組毎の受信状態をディスプレイ224に表示させる番組受信装置500について説明する。
【0117】
図13は、第2の実施形態にかかる番組受信装置500の概略的な構成を示した機能ブロック図である。図13に示すように、番組受信装置500は、中央制御部510と、装置メモリ512と、番組受信部214と、位置取得部216と、無線通信部218と、速度導出部220と、操作部222と、ディスプレイ224と、音声出力部226とを含んで構成される。なお、上述した第1の実施形態の番組受信装置200と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、ここでは、第1の実施形態と構成の異なる中央制御部510および装置メモリ512について詳述する。
【0118】
中央制御部510は、中央処理装置(CPU)や信号処理装置(DSP)を含む半導体集積回路で構成され、所定のプログラムを用いて番組受信装置500全体を管理および制御する。
【0119】
装置メモリ512は、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成される。本実施形態において、装置メモリ512は、移動可能な路線と道路種別(例えば、一般道路、有料道路、高速道路等)と道路種別ごとの予測される平均速度が関連付けられており移動経路を導出するための地図情報と、移動可能な路線と複数の番組の受信状態とを関連付けた受信状態データベース300と、番組予報テーブル330と、ガイドメッセージテーブルと、番組ジャンルテーブルとを予め保持する。受信状態データベース300および番組予報テーブル330は、上述した第1の実施形態の受信状態データベース300および番組予報テーブル330と実質的に等しいため、同一の符号を付して説明を省略し、番組ジャンルテーブルおよびガイドメッセージテーブルについては、後に詳述する。なお、ここでも、複数の番組の受信状態は、複数の放送局から放送された、各番組が搬送される複数の放送波それぞれの受信状態を示す。
【0120】
また、本実施形態において、中央制御部510は、音声制御部250、目的地設定部252と、経路導出部254、経路取得部256、番組選択部258、移動区間導出部520、受信状態抽出部522、番組予報画像生成部264、表示制御部524、としても機能する。ここでも、上述した第1の実施形態の番組受信装置200と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と構成の異なる移動区間導出部520、受信状態抽出部522および表示制御部524について詳述する。
【0121】
移動区間導出部520は、視聴開始時刻と、その時刻における位置情報と、複数の番組毎の放送終了時刻と、車両速度とに基づいて、移動経路における番組の放送終了時刻までに移動する移動区間を、複数の番組毎にそれぞれ導出する。ここで、放送終了時刻は、番組受信部214が取得した、複数の番組毎の番組情報の番組開始時刻に、番組時間長を加えることで導出される。
【0122】
受信状態抽出部522は、装置メモリ512が保持する受信状態データベース300から、番組受信部214が受信している番組の受信状態のみならず、移動経路における他の複数の番組の受信状態も抽出する。
【0123】
表示制御部524は、番組予報画像生成部264が生成した番組予報画像とともに、番組毎の放送終了時刻と目的地の到着予定時刻とに基づいて、番組の優先順位をディスプレイ224に表示させる。ここでは、優先順位に従って番組の番組情報を並べて表示させることで、番組の優先順位を表示させる。
【0124】
例えば、表示制御部524は、番組の放送終了時刻が目的地の到着予定時刻より前であって、番組の放送終了時刻が現在時刻から近い順に従って、かかる番組の番組情報と、それぞれの番組の受信状態の時間遷移を示す番組予報画像とを並置して、ディスプレイ224に表示させる。
【0125】
かかる構成により、搭乗者はディスプレイ224を視認するだけで、目的地に到着するまでに、視聴が終了する番組とその番組の受信状態を把握することができる。
【0126】
なお、表示制御部524が、番組予報画像生成部264が生成した番組予報画像とともに、番組毎の放送終了時刻と目的地の到着予定時刻とに基づいて、番組の優先順位をディスプレイ224に表示させる場合、移動区間導出部260は、長時間編成番組(例えば、1時間を超える長さの番組)を、予め排除し(優先順位は考慮せず)、移動区間を導出しなくともよい。
【0127】
また、本実施形態において、表示制御部524は、受信状態抽出部522が抽出し、番組予報画像生成部264が生成した番組予報画像とともに、複数の番組毎の受信状態と受信状態が継続する時間とに基づく受信良好度が高い順に従って、番組の優先順位をディスプレイ224に表示させる。例えば、受信良好度は、番組毎の受信状態が連続安定受信Uである時間が長い順に高くしたり、直近の受信状態が連続安定受信Uであり、その継続時間が長い順に高くしたり、放送終了時刻までの受信状態の平均値が高い順に受信良好度を高くしたりする。
【0128】
図14は、第2の実施形態にかかる表示制御部524の処理を説明するための説明図である。図14(a)に示すように、例えば、表示制御部524は、受信良好度が高い順に従って、番組の優先順位550aと、かかる番組の番組情報550bと、それぞれの番組の受信状態の時間遷移を示すアイコン342とを並置して、ディスプレイ224に表示させる。ここで表示制御部524は、番組予報画像としてアイコン342をディスプレイ224に表示させているが、これに限定されず、時間軸グラフ340を表示させてもよい。
【0129】
図14(b)に、表示制御部524が番組予報画像として、アイコン342と時間軸グラフ340を並置してディスプレイ224に表示させた例を示す。図14(b)に示すように、表示制御部524は、受信良好度が高い順に従って、番組の優先順位550aと、かかる番組の番組情報550bと、それぞれの番組の受信状態の時間遷移を示すアイコン342と時間軸グラフ340とを並置して、ディスプレイ224に表示させる。
【0130】
表示制御部524が、受信良好度が高い順に従って、番組の優先順位をディスプレイ224に表示させる構成により、搭乗者はディスプレイ224を視認するだけで、安定した受信感度で継続的に視聴可能な番組を把握することができる。
【0131】
表示制御部524は、予め定められたジャンルの順に従って、番組の優先順位をディスプレイ224に表示させてもよい。
【0132】
本実施形態において表示制御部524は、番組予報画像生成部264が生成した番組予報画像とともに、装置メモリ512が保持する番組ジャンルテーブルを参照して、番組の優先順位をディスプレイ224に表示させる。
【0133】
図15は、第2の実施形態にかかる番組ジャンルテーブル570の一例を説明するための説明図である。図15に示すように、本実施形態にかかる番組ジャンルテーブル570には、ジャンル優先順位(Gp)570aと、ジャンル分類(Gb)570bと、ジャンル名称(Gn)570cと、メッセージ種別(Mi)570dが関連付けられている。ここでジャンル優先順位570aは、受信状態が悪化して途中で視聴が困難になっても搭乗者が番組の内容を理解するのに妨げにならない順を示している。ジャンル優先順位570aは、搭乗者による操作部222への操作入力に応じて、搭乗者の所望する順に変更することもできる。ジャンル分類570bは、ジャンル名称570cを示す識別子である。メッセージ種別570dは、ガイドメッセージテーブルを参照するための識別子である。
【0134】
図16は、第2の実施形態にかかるガイドメッセージテーブル572の一例を説明するための説明図である。図16に示すように、本実施形態にかかるガイドメッセージテーブル572は、メッセージ種別(Mi)570dに、連続安定受信U時のガイドメッセージ574aと、断続的受信M時のガイドメッセージ574bとを関連付けている。
【0135】
図17は、表示制御部524が番組ジャンルテーブル570を参照して遂行する処理を説明するための説明図である。図17に示すように、本実施形態において、表示制御部524は、番組ジャンルテーブル570を参照して、例えば、番組受信部214が受信する番組のジャンルを抽出し、そのジャンル優先順位570aが高い順に、番組の優先順位580aと、かかる番組の番組情報580bと、それぞれの番組の受信状態の時間遷移を示すアイコン342と、を並置して、ディスプレイ224に表示させる。
【0136】
また、表示制御部524は、ガイドメッセージテーブル572を参照して、ジャンル分類570bに関連付けられたメッセージ種別570dに基づいて、ガイドメッセージ574を抽出し、アイコン342に関連付けてディスプレイ224に表示させる。ここで表示制御部524は、番組予報画像としてアイコン342をディスプレイ224に表示させているが、これに限定されず、時間軸グラフ340を表示させてもよい。
【0137】
上述したように、例えば、番組が複数のトピックで構成されるニュース番組やバラエティ番組等は、トピック毎に内容が完結しているため、途中で視聴が困難となっても、搭乗者が不満に感じることは少ない。しかし、事象が積み重なって番組が展開していくドラマ番組や映画番組等は、途中で視聴が困難になると、搭乗者は途中からの番組内容を理解できず、不満を感じることになる。そこで、表示制御部524が、受信状態とともに、予め定められたジャンルの順に従って、番組の優先順位をディスプレイ224に表示させ、独立した短時間のトピックが複数で構成される番組の優先順位を高くする構成により、受信状態が悪化する可能性がある状況における番組選択を容易にすることができる。
【0138】
(番組受信方法)
また、上述した番組受信装置500を用いた番組受信方法も提供される。図18は、第2の実施形態にかかる番組受信方法の具体的な処理を示したフローチャートである。なお、上述した第1の実施形態にかかる番組受信方法と実質的に等しい処理については、同一の符号を付す。
【0139】
搭乗者による操作部222を通じた目的地の設定のための操作入力に応じて、目的地設定部252が、目的地を設定すると(S400)、位置取得部216は、目的地が設定された時点の、番組受信装置500の位置を示す位置情報を取得する(S402)。経路導出部254は、位置取得ステップS402において取得された位置情報に基づいて、目的地設定ステップS400において設定された目的地までの移動経路を導出し、移動経路を搭乗者に報知する(S404)。
【0140】
経路取得部256がその移動経路を取得した後(S406)、操作部222が、搭乗者による1の番組の視聴開始入力を受け付けると(S408のYES)、番組選択部258は、番組受信部214に、複数の番組毎の番組情報と、かかる番組の視聴開始入力に応じた番組の映像ストリームと、音声ストリームとを受信させ(S410)、移動区間導出部520は、車両速度を取得する(S412)。
【0141】
そして、移動区間導出部520は、視聴開始ステップS408において視聴開始時刻と、その時刻における位置情報と、番組受信部214が受信する複数の番組毎の放送終了時刻と、速度取得ステップS412において取得した車両速度とに基づいて、移動経路における番組の放送終了時刻までに移動する移動区間を、複数の番組毎にそれぞれ導出する(S600)。
【0142】
受信状態抽出部522は、装置メモリ512が保持する受信状態データベース300から、移動区間導出ステップS600において導出された移動区間における分割区間毎のそれぞれの番組毎の受信状態を抽出し(S602)、番組予報画像生成部264は、番組の移動区間中の受信状態の時間遷移を示す番組予報画像(時間軸グラフ340またはアイコン342のいずれかまたは両方)を、番組毎に生成し(S604)、番組毎に番組情報と番組予報画像とをそれぞれ関連付ける(S606)。
【0143】
そして、番組情報受信ステップS410において取得した複数の番組の番組情報の中で、まだ番組予報画像を生成していない番組の番組情報があるか否かを判定し(S608)、番組予報画像を生成していない番組の番組情報があれば(S608のNO)、移動区間導出ステップS600に戻る。
【0144】
番組情報受信ステップS410において取得した複数の番組の番組情報の中で、まだ番組予報画像を生成していない番組の番組情報がない、すなわち番組情報受信ステップS410において取得したすべての番組の番組情報に基づいた番組予報画像の生成が終了した場合(S608のYES)、表示制御部524は、受信良好度が高い順、または、予め定められたジャンルの順、に従って、番組の優先順位(優先順位リスト)を決定する(S610)。優先順位リストについては、後述する。そして、表示制御部524は、優先順位決定ステップS610において生成された優先順位リストに従って、番組の優先順位と、かかる番組の番組予報画像とをディスプレイ224に表示させる(S612)。
【0145】
図19は、優先順位決定ステップS610の処理の一例を説明するためのフローチャートである。ここでは、表示制御部524が、受信良好度に基づいて、番組の優先順位を決定する処理について説明する。
【0146】
まず、表示制御部524は、優先順位リストをクリアにし(S620)、関連付けステップS606において番組予報画像が関連付けられた、すべての番組の番組情報を取得する(S622)。そして、番組予報画像が関連付けられた、すべての番組の番組情報のうち任意の1の番組の番組情報を抽出し(S624)、かかる番組情報に関連付けられた番組予報画像(ここでは、アイコン342とする)が、連続安定受信Uのアイコン素片334aのみで生成されたアイコン342aであるか否かを判定する(S626)。連続安定受信Uのアイコン素片334aのみで生成されたアイコン342aであれば(S626のYES)、優先順位リストの最後尾に追加し、(S628)。アイコン342aでなければ(S626のNO)、優先順位リストへの追加は行わない。
【0147】
続いて、番組情報取得ステップS622において取得したすべての番組の番組情報について、連続安定受信Uのアイコン素片334aのみで生成されたアイコン342aであるか否かの判定を終了したか否かを判定し(S630)、判定が終了していなければ(S630のNO)、番組情報抽出ステップS624に戻り、判定が終了していれば(S630のYES)、新たに、番組情報取得ステップS622において取得したすべての番組の番組情報の中から任意の1の番組の番組情報を抽出する(S632)。
【0148】
番組情報抽出ステップS632で抽出した番組情報に関連付けられた番組予報画像が、連続安定受信Uのアイコン素片334bを含む、2つのアイコン素片334で生成されたアイコン342であるか否かを判定する(S634)。連続安定受信Uのアイコン素片334bを含む、2つのアイコン素片334で生成されたアイコン342であれば(S634のYES)、優先順位リストの最後尾に追加し(S636)、連続安定受信Uのアイコン素片334bを含む、2つのアイコン素片334で生成されたアイコン342でなければ(S634のNO)、優先順位リストへの追加は行わない。
【0149】
番組情報取得ステップS622において取得したすべての番組の番組情報について、連続安定受信Uのアイコン素片334bを含む、2つのアイコン素片334で生成されたアイコン342であるか否かの判定を終了したか否かを判定し(S638)。判定が終了していなければ(S638のNO)、番組情報抽出ステップS632に戻り、判定が終了していれば(S638のYES)、新たに、番組情報取得ステップS622において取得したすべての番組の番組情報の中から任意の1の番組の番組情報を抽出する(S640)。
【0150】
そして、番組情報抽出ステップS640で抽出した番組情報に関連付けられた番組予報画像が、連続安定受信Uのアイコン素片334bを含む、3つのアイコン素片334で生成されたアイコン342であるか否かを判定する(S642)。連続安定受信Uのアイコン素片334bを含む、3つのアイコン素片334で生成されたアイコン342であれば(S642のYES)、優先順位リストの最後尾に追加し(S644)、連続安定受信Uのアイコン素片334bを含む、3つのアイコン素片334で生成されたアイコン342でなければ(S642のNO)、優先順位リストへの追加は行わない。
【0151】
番組情報取得ステップS622において取得したすべての番組の番組情報について、連続安定受信Uのアイコン素片334bを含む、3つのアイコン素片334で生成されたアイコン342であるか否かの判定を終了したか否かを判定し(S648)。判定が終了していなければ(S648のNO)、番組情報抽出ステップS640に戻り、判定が終了していれば(S648のYES)、優先順位リストの生成を終了する。
【0152】
図20は、優先順位決定ステップS610の処理の他の一例を説明するためのフローチャートである。ここでは、表示制御部524が、装置メモリ512が保持する番組ジャンルテーブル570を参照して、番組の優先順位を決定する処理について説明する。
【0153】
まず、表示制御部524は、優先順位リストをクリアにし(S650)、ジャンル優先順位(Gp)570aの値を1に初期化し(S652)、関連付けステップS606において、番組予報画像が関連付けられた、すべての番組の番組情報を取得する(S654)。そして、表示制御部524は、装置メモリ512が保持する番組ジャンルテーブル570を参照して、設定された値のジャンル優先順位(Gp)570aに関連付けられたジャンル分類(Gb)570cである番組の番組情報を抽出する(S656)。
【0154】
番組情報抽出ステップS656で抽出された番組の番組情報に関連付けられた番組予報画像(ここでは、アイコン342とする)が、連続安定受信Uのアイコン素片334a、334bまたは断続的受信Mのアイコン素片334cを含むアイコン342であるか否かを判定する(S658)。
【0155】
アイコン素片334a、334b、334cを含むアイコン342であれば(S658のYES)、優先順位リストの最後尾に追加し(S660)、連続安定受信Uまたは断続的受信Mのアイコン素片334を含むアイコンでなければ(S658のNO)、優先順位リストに追加しない。
【0156】
続いて、番組情報取得ステップS654において取得したすべての番組の番組情報について、ジャンル優先順位(Gp)570aに関連付けられたジャンル分類(Gb)570bの検索を終了したか否かを判定する(S662)。検索が終了していれば(S662のYES)、表示制御部524は、ジャンル優先順位(Gp)570aをインクリメントし(S664)、すべてのジャンル優先順位(Gp)570aに関連付けられたジャンル分類(Gb)570bである番組の番組情報を抽出したか否かを判定し(S666)、抽出していれば(S666のYES)、優先順位リストの生成を終了する。また、抽出していないジャンル優先順位(Gp)570aに関連付けられたジャンル分類(Gb)570bがあれば(S666のNO)、番組情報抽出ステップS656に戻る。
【0157】
(第3の実施形態:番組受信装置700)
上述した第1および第2の実施形態では、搭乗者(ユーザ)が車両104で移動する際に利用する番組受信装置200、500について説明した。本実施形態では、ユーザが鉄道、バス、航空機、船舶の群から選択される1または複数を含む公共交通機関(以下、単に公共交通機関と称する)で移動する際に、受信する番組をどの程度安定して視聴し続けることができるかをユーザに把握させることが可能な番組受信装置700を説明する。
【0158】
図21は、第3の実施形態にかかる番組受信装置700の概略的な構成を示した機能ブロック図である。本実施形態において、番組受信装置700は、ユーザが公共交通機関を利用する際に携帯可能な、携帯電話を例に挙げて説明するが、PHS、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤー、ポータブルテレビ、ゲーム機器、DVDプレイヤー、リモートコントローラ等、ディスプレイを有し無線通信可能な様々な電子機器を番組受信装置として用いることができる。
【0159】
図21に示すように、番組受信装置700は、中央制御部710と、装置メモリ712と、番組受信部214と、無線通信部716と、操作部222と、ディスプレイ224と、音声出力部718、音声入力部720とを含んで構成される。なお、上述した第1の実施形態の番組受信装置200と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、ここでは、第1の実施形態と構成の異なる中央制御部710、装置メモリ712、無線通信部716、音声出力部718、および音声入力部720について詳述する。
【0160】
中央制御部710は、中央処理装置(CPU)や信号処理装置(DSP)を含む半導体集積回路で構成され、所定のプログラムを用いて番組受信装置700全体を管理および制御する。また、中央制御部710は、所定のプログラムを用いて、携帯電話特有の機能である、通話機能、メール送受信機能、撮像機能、音楽再生機能、番組受信機能も遂行する。
【0161】
装置メモリ712は、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成される。本実施形態において、装置メモリ712は、感度区分テーブル320と、番組予報テーブル330、を予め保持する。感度区分テーブル320および番組予報テーブル330は、上述した第1の実施形態の感度区分テーブル320および番組予報テーブル330と実質的に等しいため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0162】
無線通信部716は、通信網114における基地局110との無線通信を行う。かかる無線通信としては、例えば、番組受信装置700ごとに異なる符号を乗算するCDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多重接続)等を採用することができる。
【0163】
また本実施形態において、無線通信部716は、通信網114における外部サーバ116と通信を行う。
【0164】
音声出力部718は、スピーカで構成され、音声制御部250の制御に応じて、番組受信部214が受信した番組の音声ストリームを出力する。また、本実施形態において音声出力部718は、音声制御部250の制御に応じて、番組受信装置700で受信した通話相手の音声信号を音声に変えて出力する。また、着信音や、操作部222の操作音、アラーム音等も出力できる。
【0165】
音声入力部720は、マイク等で構成され、通話時に入力されたユーザの音声を番組受信装置700内で処理可能な電気信号に変換する。
【0166】
また、本実施形態において、中央制御部710は、音声制御部250、目的地設定部730と、番組選択部258、経路導出部732、経路取得部734、位置取得部736、移動区間導出部738、受信状態抽出部740、番組予報画像生成部264、表示制御部266、としても機能する。ここでも、上述した第1の実施形態の番組受信装置200と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、第1の実施形態と構成の異なる、目的地設定部730、経路導出部732、経路取得部734、位置取得部736、移動区間導出部738、受信状態抽出部740について詳述する。
【0167】
目的地設定部730は、ユーザによる操作部222を通じた操作入力に応じて、出発地および目的地を設定する。本実施形態において、目的地設定部730は、出発地および目的地として駅を設定する。
【0168】
経路導出部732は、無線通信部716を通じて、外部サーバ116が保持する走行経路情報および運行予定情報を参照し、移動経路を導出する。ここで、走行経路情報は、公共交通機関(ここでは、電車)が移動可能なすべての路線を示す情報である。
【0169】
図22は、第3の実施形態にかかる運行予定情報760の一例を説明するための説明図である。図22に示すように、運行予定情報760は、公共機関名760aと、停車順序760b、停車場所名760c、起点からの距離760d、到着時刻760e、出発時刻760fとを関連付けている。
【0170】
経路導出部732は、目的地設定部730が設定した出発地と目的地とを結ぶ移動経路を、出発地および目的地と、かかる出発地および目的地を設定した時刻と、走行経路情報と、運行予定情報760とに基づいて計算する。本実施形態において、経路導出部732は、目的地までの到着時間が最短となる移動経路、目的地まで乗り換え回数が最少となる移動経路、または目的地までの運賃が最安値となる移動経路を導出する。そして、表示制御部266は、経路導出部732が導出した移動経路をディスプレイ224に表示させる。
【0171】
経路取得部734は、ディスプレイ224に表示された移動経路のうち、ユーザによる操作部222を通じた操作入力に応じて、1の移動経路を取得する。
【0172】
位置取得部736は、取得した移動経路と、運行予定情報760とを用いて、視聴開始時刻における番組受信装置700の位置を示す位置情報を取得する。
【0173】
例えば、位置取得部736は、視聴開始時刻と、運行予定情報760における、移動経路中の停車場所(駅)の到着時刻760eまたは出発時刻760fとを比較し、視聴開始時刻に最も近い到着時刻760eまたは出発時刻760fに関連付けられた停車場所名760cが示す駅の位置を番組受信装置700の位置とみなして位置情報を取得する。
【0174】
また、位置取得部736は、視聴開始時刻における番組受信装置700の位置が、運行予定情報760における停車場所(駅)間であると推定される場合、停車場所間の距離と、視聴開始時刻以前に停車した停車場所(以下、前駅と称する)における出発時刻760fと、視聴開始時刻以降に停車する停車場所(以下、後駅と称する)における到着時刻760eとに基づいて、視聴開始時刻における番組受信装置700の位置が前駅からどのくらい離れた位置であるかを推定して位置情報を取得してもよい。
【0175】
例えば、視聴開始時刻における番組受信装置700の位置が、前駅(例えば、A駅)と後駅(例えば、B駅)との間であると推定される場合、位置取得部736は、B駅の起点からの距離760dとA駅の起点からの距離760dとの差分を採り、A駅とB駅との距離Cを導出する。また、位置取得部736は、B駅の到着時刻760eとA駅の出発時刻760fとの差分Dと、視聴開始時刻とA駅の出発時刻760fとの差分Eをそれぞれ導出する。そして、位置取得部736は、差分Eを差分Dで除した値を距離Cに乗じた距離Eを導出し、A駅から距離E分進めた移動経路上の位置を、視聴開始時刻における番組受信装置700の位置であると推定して位置情報を取得する。
【0176】
移動区間導出部738は、視聴開始時刻と、位置取得部736が取得した位置情報と、番組選択部258が選択して番組受信部214が受信している番組の放送終了時刻と、運行予定情報760とに基づいて、番組の放送終了時刻までの移動経路の移動区間を導出する。ここで、放送終了時刻は、番組受信部214が取得した番組情報の番組開始時刻に、番組時間長を加えることで導出される。
【0177】
受信状態抽出部740は、無線通信部218を通じて、別体の装置(外部サーバ116)が保持する受信状態データベース300を参照する。本実施形態において、受信状態抽出部740は、装置メモリ712が保持する感度区分テーブル320を参照し、自体が備えるアンテナ202の形態に関連付けられた感度区分を取得する。そして、受信状態抽出部740は、外部サーバ116が備える、取得した感度区分に対応した受信状態データベース300を参照する。
【0178】
上記公共交通機関の場合、走行経路と運行予定は予め決定されている。したがって、予め決定された走行経路における運行予定を利用することで、その移動速度を考慮しなくとも、番組の放送終了までの移動経路の移動区間を容易に導出することができる。
【0179】
上述した番組受信装置700によっても、受信する番組をどの程度安定して視聴し続けることができるかの時間的な遷移をユーザに把握させることが可能となる。
【0180】
(第4の実施形態:番組受信装置800)
図23は、第4の実施形態にかかる番組受信装置800の概略的な構成を示した機能ブロック図である。本実施形態において、番組受信装置800は、番組受信装置200同様、カーナビゲーション装置を例に挙げて説明するが、携帯電話、PHS、ノート型パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤー、ポータブルテレビ、ゲーム機器、DVDプレイヤー、リモートコントローラ等、ディスプレイを有し無線通信可能な様々な電子機器を番組受信装置として用いることができる。
【0181】
図23に示すように、番組受信装置800は、中央制御部810と、装置メモリ812と、番組受信部214と、操作部222と、ディスプレイ224と、音声出力部226とを含んで構成される。なお、上述した第1の実施形態の番組受信装置200と実質的に等しい構成要素については、同一の符号を付して説明を省略し、ここでは、第1の実施形態と構成の異なる中央制御部810、装置メモリ812について詳述する。
【0182】
中央制御部810は、中央処理装置(CPU)や信号処理装置(DSP)を含む半導体集積回路で構成され、所定のプログラムを用いて番組受信装置800全体を管理および制御する。
【0183】
装置メモリ812は、RAM、フラッシュメモリ、HDD等で構成される。本実施形態において、装置メモリ812は、移動経路を導出するための地図情報と、番組ジャンルテーブル570とを予め保持する。番組ジャンルテーブル570は、上述した第2の実施形態の番組ジャンルテーブル570と実質的に等しいため、同一の符号を付して説明を省略する。
【0184】
本実施形態において、中央制御部810は、音声制御部250、目的地設定部252と、経路導出部254、経路取得部256、番組選択部258、表示制御部820、としても機能する。
【0185】
本実施形態において、表示制御部820は、予め定められたジャンルの順に従って、放送局の番組の優先順位をディスプレイ224に表示させる。
【0186】
上述したように、事象が積み重なって番組が展開していくドラマ番組や映画番組等は、途中で視聴ができなくなると、ユーザは途中からの番組の内容を理解できず、不満を感じることになる。本実施形態では、予め定められたジャンルの順に従って、番組の優先順位をディスプレイ224に表示させ、独立した短時間のトピックが複数で構成される番組の優先順位を高くすることで、目的地に到着したにもかかわらず、番組が終了しない可能性がある番組をユーザに選択させる可能性を減らすことができる。
【0187】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0188】
なお、本明細書の番組受信方法における各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。また、本発明において路線とは車が通行する道路、列車が走行する線路、航空機が飛行する航路、船舶が航行する航路等を含むものとする。
【産業上の利用可能性】
【0189】
本発明は、移動体内で番組を受信する番組受信装置および番組受信方法に利用することができる。
【符号の説明】
【0190】
200、500、700、800 …番組受信装置
202 …アンテナ
214 …番組受信部
216、736 …位置取得部
252、730 …目的地設定部
254、732 …経路導出部
256、734 …経路取得部
260、520、738 …移動区間導出部
262、522、740 …受信状態抽出部
264 …番組予報画像生成部
266、524、820 …表示制御部
300 …受信状態データベース
340 …時間軸グラフ
342 …アイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アンテナを介して放送波を受信する番組受信装置であって、
前記放送波を通じて番組を受信する番組受信部と、
前記番組受信装置の位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、
前記位置取得部が取得した前記位置情報に基づいて目的地までの移動経路を取得する経路取得部と、
前記移動経路における前記番組の放送終了時刻までに移動する移動区間を導出する移動区間導出部と、
移動可能な路線と、前記路線における前記番組の受信状態とを関連付けた受信状態データベースから、前記番組の前記移動区間中の受信状態を抽出する受信状態抽出部と、
前記番組の前記移動区間中の受信状態の時間遷移を示す番組予報画像を生成する番組予報画像生成部と、
前記番組予報画像をディスプレイに表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする番組受信装置。
【請求項2】
前記番組予報画像は、前記番組の放送終了時刻までの前記番組の受信状態の時間遷移を示す時間軸グラフであることを特徴とする請求項1に記載の番組受信装置。
【請求項3】
前記番組予報画像は、前記番組の放送終了時刻までの前記番組の受信状態の遷移毎に前記受信状態を示すアイコンであることを特徴とする請求項1または2に記載の番組受信装置。
【請求項4】
前記受信状態データベースは前記番組受信装置の外部に設けられており、前記受信状態抽出部は、通信網を介して前記受信状態データベースから、前記番組の前記移動区間中の受信状態を抽出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の番組受信装置。
【請求項5】
前記受信状態データベースは、前記アンテナの形態に応じて異なることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の番組受信装置。
【請求項6】
前記受信状態データベースには、前記移動可能な路線を所定区間で分割した分割区間と、前記分割区間毎の前記番組の受信状態とが関連付けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の番組受信装置。
【請求項7】
前記経路取得部は、鉄道、バス、航空機、船舶の群から選択される1または複数の公共交通機関の走行経路に基づいて移動経路を取得し、
前記移動区間導出部は、前記走行経路における運行予定を示す運行予定情報に基づいて、前記番組の放送終了時刻までの前記移動経路の移動区間を導出することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の番組受信装置。
【請求項8】
前記受信状態データベースには、前記移動可能な路線と、複数の番組の受信状態とが関連付けられており、
前記受信状態抽出部は、前記受信状態データベースから、前記移動経路における番組毎の受信状態も抽出し、
前記表示制御部は、前記番組毎の受信状態と前記受信状態が継続する時間とに基づく受信良好度が高い順に従って、前記番組の優先順位をディスプレイに表示させることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の番組受信装置。
【請求項9】
前記受信状態データベースには、前記移動可能な路線と、複数の番組の受信状態とが関連付けられており、
前記受信状態抽出部は、前記受信状態データベースから、前記移動経路における番組毎の受信状態も抽出し、
前記表示制御部は、前記番組毎の放送終了時刻と前記目的地の到着予定時刻とに基づいて、前記番組の優先順位をディスプレイに表示させることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の番組受信装置。
【請求項10】
前記受信状態データベースには、前記移動可能な路線と、複数の番組の受信状態とが関連付けられており、
前記受信状態抽出部は、前記受信状態データベースから、前記移動経路における番組毎の受信状態も抽出し、
前記表示制御部は、予め定められたジャンルの順に従って、前記番組の優先順位をディスプレイに表示させることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の番組受信装置。
【請求項11】
アンテナを介して放送波を受信する番組受信装置であって、
前記放送波を通じて複数の放送局が放送する番組を受信する番組受信部と、
前記番組受信装置の位置を示す位置情報を取得する位置取得部と、
取得された前記位置情報に基づいて目的地までの移動経路を取得する経路取得部と、
予め定められたジャンルの順に従って、前記放送局が放送する番組の優先順位をディスプレイに表示させる表示制御部と、
を備えることを特徴とする番組受信装置。
【請求項12】
アンテナを介して放送波を受信する番組受信装置を用いた番組受信方法であって、
前記放送波を通じて番組を受信し、
前記番組受信装置の位置を示す位置情報を取得し、
取得した前記位置情報に基づいて目的地までの移動経路を取得し、
前記移動経路における前記番組の放送終了時刻までに移動する移動区間を導出し、
移動可能な路線と、前記路線における前記番組の受信状態とを関連付けた受信状態データベースから、前記番組の前記移動区間中の受信状態を抽出し、
前記番組の前記移動区間中の受信状態の時間遷移を示す番組予報画像を生成し、
前記番組予報画像をディスプレイに表示させることを特徴とする番組受信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−24117(P2011−24117A)
【公開日】平成23年2月3日(2011.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−169233(P2009−169233)
【出願日】平成21年7月17日(2009.7.17)
【出願人】(000004329)日本ビクター株式会社 (3,896)
【Fターム(参考)】