説明

異常状態検出方法及び装置

監視システム、特に装着装置の電力効率を向上させるため、本発明は、少なくとも1つの生理学的信号を監視するよう構成された生理学的信号モニタと、生理学的信号モニタの出力信号を受信し少なくとも1つの生理学的信号の異常発生を検出するよう構成されたプロセッサと、プロセッサの出力信号を受信するよう結合され、異常状態を検出するため、プロセッサの出力信号に基づいて、目標身体の動きを監視するよう構成された動き検出サブシステムと、を有する監視システムを提供する。生理学的信号の監視結果を動き検出サブシステムのトリガとして用いることによって、システム全体の電力消費を低減することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、広く人の異常状態、特に転倒を検出するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特に年長者及び患者にとって、医療は益々重要になってきている。全ての潜在的リスクの中で、体の地面への突然の制御不能な故意でない下方移動として規定される転倒は、毎年、何100万人もの人々に傷害を引き起こしている。転倒は、自立性を失う最も重要な原因であり、年長者の間では死亡原因の上位3位のうちに入るものである。
【0003】
種々の検出方策が既に利用可能となっている。これらの多くは、装着装置及び環境に基づく検出システムとして類別されることのできるものである。環境に基づく方策は、大抵、人々の家に設置されたカメラ及び/又は振動センサを有し、余分な省電力対策を必要としない。装着装置システムは、大抵は加速度計及び傾斜センサを有するが、電力消費に非常に敏感である。一般に、装着装置システムは、バッテリ交換又は再充電を伴うことなく数ヶ月使用可能である。起こりうる転倒を検出する速度及び精度を低下させることなく装着装置システムの寿命を延ばす必要がある。
【0004】
米国特許出願に係る文献のUS20030153836A1は、異常な動きがアクチメトリセンサ(actimetric sensor)により検出された後に生理学的情報の監視を導入することによって、潜在的な転倒を検出する精度を向上させる方法を開示している。図1は、その方法を示している。アクチメトリ情報12の分析には、3種類あり、アクチメトリセンサだけが機能する正常111と、アラームを発生する段階13に直接通じる明らかな異常112と、転倒に絡むかどうか明確にせずとも意義深い動きが検出されている潜在的異常113とである。この状態113において、補足的段階14は、当該状況の異常性の確証又は無効のために実現される。生理学的情報15は、異常性を確証又は無効にするよう考慮に入れられる。無効の場合、正常状態111に戻る。反対の場合、自動的又は手動でアラームを発生するように移行する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、US20030153836A1の方法は、消費電力の節減をする必要性を満たすことができない。したがって、検出精度を落とすことなく電力効率対策を見つける必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の幾つかの実施例の一態様は、異常状態、特に人の転倒を検出する電力効率が良く検出精度の高い方法及び装置を提供する。
【0007】
本発明の幾つかの実施例によれば、目標身体の異常状態を監視する監視システムであって、生理学的信号を監視するよう構成された生理学的信号モニタと、前記生理学的信号モニタの出力信号を受信し、前記生理学的信号の異常発生を検出するよう構成されたプロセッサと、前記プロセッサの出力信号を受信し、前記異常状態を検出するため、前記プロセッサの出力信号に基づいて、前記目標身体の動きを監視するための選択された検出モードにおいて動作するよう結合された動き検出サブシステムと、を有するシステムが提供される。
【0008】
正常の場合、動き検出サブシステムは、低電力消費及び低サンプリングモードで動作することができる。それら分析の後に1つ又は複数の生理学的信号の異常性が検出されると、動き検出サブシステムに、異常性、特に患者の身体的動きを正確に検出するようにより高いサンプリングレートモードで動作するよう指示することができる。したがって、電力消費及び検出精度の双方が考慮に入れられる。
【0009】
オプションとして、生理学的信号モニタは、各々が1つの生理学的信号を検出する1つ以上のバイオセンサを有する。この生理学的信号は、心拍、血流パルス、血圧、ECG、EMG、SPO(脈拍酸素飽和)、又は目標身体の生理学的活動を表す他の信号のうちのいずれか1つとすることができる。
【0010】
オプションとして、プロセッサは、生理学的信号モニタの出力信号に基づいて生理学的信号の異常発生を検出するよう構成された検出器と、動き検出サブシステムを対応の検出モードで動作させるためのモード選択信号を発生するよう構成されたモードセレクタとを有する。動き検出サブシステムの動作モードを生理学的信号の状態に適合させ、特に異常状態でないときに電力消費を大幅に節減することができるようにすることは有利である。
【0011】
検出結果に基づいて、検出モードは、限定はしないが、休憩モード、睡眠モード、うたた寝モード、通常モード及び活動モードの少なくとも1つから選択可能である。各モードは、サンプリングレート又は電力消費レベルにより特徴づけられる。
【0012】
オプションとして、監視システムは、さらに、目標身体が位置する環境を監視するよう構成された1つ以上の環境センサを有するようにしてもよい。1つ又は複数の環境センサの1つ又は複数の出力信号は、環境の変化を検出するようプロセッサに送出されることができる。したがって、本システムは、動き検出サブシステムの検出モードを選択するときにこのような環境の変化を考慮に入れるという利点を奏する。
【0013】
オプションとして、監視システムは、さらに、動き検出サブシステム及び/又は生理学的信号モニタの検出結果を記憶し送信するよう構成される送信器を有するものとしてもよい。生理学的信号の検出結果の分析は、記憶モード又は送信モードで動作するよう当該送信器を指示するために用いることができる。
【0014】
本発明の幾つかの実施例によれば、監視方法は、生理学的信号を監視するステップa)と、生理学的信号の異常発生を検出するステップb)と、ステップb)の出力信号に対応する検出モードにおいて目標身体の身体的動きを監視するステップc)と、を有する。
【0015】
オプションとして、監視方法は、さらに、当該生理学的信号の異常発生及び環境の変化の双方を考慮に入れつつ、環境の変化を監視するステップ及び検出モードを選択するステップを有するものとすることができる。
【0016】
本発明は、検出結果、特に1つ又は複数の生理学的信号の異常性の発生の検出は、動き検出サブシステムの検出モードを設定するために用いられるという認識に基づいている。1つ又は複数の生理学的信号が正常であるとき、動き検出サブシステムは、低サンプリングレートでかつ低消費電力で動作することができる。生理学的信号が広い範囲内で変化するとき、例えば、患者が運動しているとき、当該動き検出サブシステムは、より高いサンプリングレートで動作し、これにより電力消費が増加する。生理学的信号の異常性の場合、例えば血圧及び/又は心拍の急激な上昇の場合、動き検出サブシステムは、非常に高いサンプリングレートで動作し、患者の身体の動きに感応する。
【0017】
本発明のこれ以外の目的及び作用は、添付図面とともに以下の説明及び付随の請求項から明らかとなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】US20030153836A1に開示された方法を示す図。
【図2】ECGセンサを監視する出力に基づいた加速度計の動作モードを設定する本発明の実施例を示す図。
【図3】本発明の一実施例による監視システムを示す図。
【図4】本発明の一実施例による監視方法を示す図。
【0019】
上記図面を通じて、同一又は同等の参照数字は、同一又は同等の特徴又は機能を指すものと理解されることになる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図1の実施例において、生理学的信号は、転倒検出の精度を向上させるように実際の転倒が起きたかどうかを確証するよう監視される。全体の処理において、アクチメトリはフルモードで機能し、すなわち電力節減がない。
【0021】
本発明は、1つ又は複数の生理学的信号は、起こりうる異常状態、特に転倒を検出するよう監視されるという認識に基づいている。少なくとも1つの生理学的信号が異常性を検出すると、動き検出サブシステムは、異なる動作モードに入るよう設定されて、正確に異常状態を検出するようにしている。転倒を生じる要因に鑑みて、生理学的信号を、或る特定の患者(例えば、高血圧のような慢性疾患を患う人)に対して連続的に測定することができる。体の動き及び方向を連続的に監視する方法に代えて、本発明に開示されている装置及び方法は、ユーザの必要な生理学的信号を連続して測定し、これにより転倒の可能性の初期判定をなすことができる。例えば、めまいは、転倒のリスクを上昇させるものであり、血圧はこのような現象を検出するのに役立つことができ、正常パルス酸素測定又は心拍の大きな偏移は、より高いリスクを示すことができ、EMG(筋電図)活動の持続した増加は、転倒するリスクを意味しうる。異常状態の増大したリスクを示す異常な生物学的信号の場合、動き検出サブシステムは、さらに異なるモードに切り換わることになる。
【0022】
図2には、本発明の良好な理解のために実施例が示される。動き検出サブシステム、例えば1つ又は複数の加速度計及び1つ又は複数の傾斜センサは、次のモードで動作可能である。
・休憩モード:加速度計及び傾斜センサは、オフとされ動作しない。
・睡眠モード:1つの加速度計だけが、低いサンプリングレート(例えば5Hz)で動いており、動き検出サブシステムのプロセッサも低速度で動いている。
・うたた寝モード:加速度計及び傾斜センサは、高いサンプリングレート(例えば20Hz)で動いている。
・通常モード:加速度計及び傾斜センサは、通常のサンプリングレート(例えば50Hz)で動いており、動き検出サブシステムのプロセッサは、省電力速度(例えば最高速度の半分)で動作している。
・活性モード:加速度計及び傾斜センサは、最高サンプリングレート(例えば100Hz)で動いており、動き検出サブシステムのプロセッサも、転倒を迅速に検出するために最高速度で動作している。
【0023】
この実施例では、ECG(心電図)信号を例に挙げている。通常のケースにおいて、ECGセンサは、この図の下に示されAとして示されるような患者のECG信号を検出するようフルモードで動作する。異常性がないとき、加速度計は、図の左の部分に示されBとして示される20Hzのサンプリングレートでうたた寝モードで動作する。図の中ほどに示されCとして示されるように、ECG信号の異常性が検出されるとき、加速度計は、図の右の部分に示されDとして示されるように、100Hzのサンプリングレートで活性モードに切り換わる。この実施例から、通常のケースで監視システムの電力消費をかなり低下させることができることが容易に理解される。異常が起きたとき、この監視システムは、その検出精度を犠牲にすることなくより正確な監視モードに素早く切り換わることができる。
【0024】
他のケースにおいて、人が睡眠中であるとき、その人の生理学的信号は、あまり動きを示さず、これは転倒のリスクが低いことを意味する。そして、動き検出サブシステムは、低精度モードに切り換わることができる。人が動いて(例えば歩いて又は走って)いるとき、これは転倒のリスクが大きいことを意味し、動き検出サブシステムを高精度モードに切り換えることができる。
【0025】
生理学的信号の他に、環境ファクタも、転倒発生の可能性を示すために用いることができる。対応の形態において、1つ又は複数の環境センサは、当該環境を連続的又は不連続的に監視するために用いることができる。例えば、光センサは、当該環境が暗すぎるかどうかを検出するために用いることができる。暗すぎる場合、動き検出サブシステムは、より精細な動作モードに切り換わることができる。温度センサも、同様の役割を担うことができる。他の実施例において、当該環境センサの動作モードは、生理学的信号を監視する出力に応じて設定することができる。例えば、患者が寝ていることを検出した場合、光センサを、休憩モードで動作するよう設定することができ、患者が非常に速く歩行し又は走っていることを検出した場合、光センサを、休憩モード又はうたた寝モードで動作するよう設定することもできる。何故なら、人は、暗い環境ではなく明るい状況で速く歩き又は走るのが普通だからである。
【0026】
図3は、本発明の一実施例による監視システムを示している。監視システム300は、生理学的信号モニタ310、プロセッサ320及び動き検出サブシステム330を有する。生理学的信号モニタ310は、目標身体の1つの生理学的特徴を各々が表す1つ又は複数の生理学的信号を監視するために用いることができる。例えば、この生理学的信号を、心拍、血流パルス、血圧、ECG、EMG、SPO又は目標身体の生理学的活動を表す他の信号のうちのいずれか1つとすることができる。プロセッサ320は、生理学的信号モニタ310の出力信号を受信し1つ又は複数の生理学的信号の異常発生を検出するために用いることができる。動き検出サブシステム330は、プロセッサ320の出力信号を受信し、異常状態を検出するために、プロセッサの出力信号に基づいて、目標身体の動きを監視するために結合される。
【0027】
監視システム300を用いることによって、動き検出サブシステム330の動作モードを設定するためのトリガとして生理学的信号モニタ310の監視結果を用い、これにより、システム全体の電力を節減することは有利である。こうした生理学的信号が異常を示さないとき、これは目標身体が良好な状態であることを通常は示すものであるが、動き検出サブシステム330は、低サンプリングレート、すなわち省電力モードで動作することができる。
【0028】
他の実施例において、プロセッサ320は、検出器322及びモードセレクタ324をさらに有するものとすることができる。検出器322は、生理学的信号モニタ310の出力信号に基づいて1つ又は複数の生理学的信号の異常発生を検出するよう構成される。モードセレクタ324は、動き検出サブシステム330に、対応の動作モードで動作させるためのモード選択信号を発生するよう構成される。また、検出精度を向上させるのに役立つためにさらに用いられることのできる、動き検出サブシステム330に生理学的信号モニタ310の出力信号を転送するようプロセッサ320を構成することも、実用的なものである。
【0029】
他の実施例において、動き検出サブシステム330は、さらに、1つ又は複数の加速度計332、1つ又は複数の傾斜センサ334及び第2のプロセッサ336を有するようにしてもよい。各加速度計332は、目標身体の加速度を測定するために用いることができる。各傾斜センサ334は、目標身体の傾斜レベルを測定するために用いることができる。第2のプロセッサ336は、1つ又は複数の加速度計又は1つ又は複数の傾斜センサの出力信号を処理して異常状態を検出するようにするために用いることができる。加速度計332、傾斜センサ334及び第2のプロセッサ336は、現在利用可能な装置として用いることができる。さらに、第2のプロセッサ336を、生理学的信号モニタ310の出力信号を考慮に入れつつ、異常状態を検出するよう構成することができる。
【0030】
動き検出サブシステム330は、種々の動作モードで動作するよう構成することができる。各動作モードは、そのサンプリングレート、電力消費、又はこれら両方により特徴づけられる。例えば、動き検出サブシステム330は、休憩、睡眠、うたた寝、通常及び活性モードのいずれか1つのモードで動作することができる。
【0031】
他の実施例においては、1つ又は複数の環境センサ340を、検出精度及び電力消費効率を向上させるよう環境の変化を利用するために監視システム300に組み込むことができる。環境センサ340の出力信号は、環境の変化を検出するためにプロセッサ320に結合される。また、プロセッサ320を通じて動き検出サブシステム330に環境センサ340の出力信号を転送することも実用的である。
【0032】
他の実施例において、監視システムは、さらに、動き検出サブシステムの出力信号を記憶及び/又は送信するよう構成可能な送信器350を有するようにしてもよい。生理学的信号モニタ310及び/又は環境センサ340の出力信号が動き検出サブシステム330に送られる場合、送信器350が生理学的信号モニタ310及び/又は環境センサ340の出力信号を記憶及び/又は送信することは実用的である。プロセッサの出力及び生理学的信号の異常発生及び/又は環境の変化に基づいて送信器350の動作モードを制御することは有利である。生理学的信号に異常がなく、環境の大幅な変化がない場合、送信器350は、記憶モードで動作し、すなわち、専ら、動き検出サブシステム330の出力信号及び/又は生理学的信号モニタ310及び環境センサ340の出力信号をセーブする。異常がある又は環境の大幅な変化がある場合、送信器350は、例えば、医者又は他の救急センタにリアルタイムで当該検出した信号を送信するよう送信モードに切り換わる。リアルタイムの検出結果を通知し患者の手助けをすることは有利である。
【0033】
図4は、本発明の一実施例による異常状態を監視する方法を示している。方法400において、1つ又は複数の生理学的信号は、目標身体の現在の生理学的活動を得るためにステップS410において監視される。ステップS420において、1つ又は複数の生理学的信号の異常発生があるかどうかが検出される。異常発生が検出されると、ステップS430において、動き検出装置/システムの検出モードが選択される。したがって、ステップS440において、動き検出装置/システムは、選択された検出モードで動作する。ステップ450において、ステップS440において得られた出力信号を記憶又は送信することができる。また、ステップS450において得られた信号の送信を、ステップS430における出力に基づいて制御することができる。さらに環境の検出を組み込むことは実用的である。ステップS460において、目標身体が位置する環境が監視される。ステップS470において、環境の大幅な変化があるかどうかが検出される。ステップS470において得られる出力信号は、当該検出モードを選択するのに役に立つようステップS430に導入されることができ、これがさらに検出精度を向上させるのに役に立つ。
【0034】
本発明により提案されるシステム及び方法を用いることによって、通常はより多くの電力を消費する動き検出サブシステムを起動するために生理学的信号の異常発生を用いることが有利となる。したがって、システム全体の電力が減る。また、監視された生理学的信号を動き検出の検出結果と組み合わせて検出精度を向上させることも有利である。また、環境の変化を考慮して、より多くのエネルギを節減しそうして動き検出が向上可能となるようにすることも有利である。
【0035】
上記実施例は、例証の具体例によってのみ説明したものであり、本発明の技術的アプローチを限定することを意図していない。本発明の技術的アプローチを本発明及び添付の請求項の主旨及び範囲を逸脱することなく変更することができることは、当業者には明らかとなる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標身体の異常状態を監視する監視システムであって、
生理学的信号を監視するよう構成された生理学的信号モニタと、
前記生理学的信号モニタの出力信号を受信し、前記生理学的信号の異常発生を検出するよう構成されたプロセッサと、
前記プロセッサの出力信号を受信し、前記異常状態を検出するため、前記プロセッサの出力信号に基づいて、前記目標身体の動きを監視するための選択された検出モードにおいて動作するよう結合された動き検出サブシステムと、
を有するシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の監視システムであって、前記生理学的信号モニタは、前記生理学的信号を検出するよう構成されたバイオセンサを有する、システム。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の監視システムであって、前記生理学的信号は、心拍、血流パルス、血圧、ECG、EMG、SPO、又は前記目標身体の生理学的活動を表す信号のうちのいずれか1つである、システム。
【請求項4】
請求項1に記載の監視システムであって、前記プロセッサは、
前記生理学的信号モニタの出力信号に基づいて前記生理学的信号の異常発生を検出するよう構成された検出器と、
前記動き検出サブシステムを対応の検出モードで動作させるためのモード選択信号を発生するよう構成されたモードセレクタと、
を有する、システム。
【請求項5】
請求項4に記載の監視システムであって、前記プロセッサは、さらに、前記生理学的信号モニタの出力信号を前記動き検出サブシステムに転送するよう構成される、システム。
【請求項6】
請求項1又は4に記載の監視システムであって、前記動き検出サブシステムは、複数の検出モードで動作するよう構成され、各検出モードは、サンプリングレート及び消費電力レベルのうちの少なくとも1つにより特徴づけられている、システム。
【請求項7】
請求項6に記載の監視システムであって、各検出モードは、休憩、睡眠、うたた寝、通常及び活性モードのうちいずれか1つのモードである、システム。
【請求項8】
請求項6に記載の監視システムであって、前記動き検出サブシステムは、
前記目標身体の加速度を測定するよう構成された少なくとも1つの加速度計と、
前記目標身体の傾斜レベルを測定するよう構成された少なくとも1つの傾斜センサと、
前記異常状態を検出するよう1つ又は複数の加速度計及び1つ又は複数の傾斜センサの出力信号を処理するよう構成された第2のプロセッサと、
を有する、
システム。
【請求項9】
請求項1に記載の監視システムであって、前記異常状態は、前記目標身体の転倒である、システム。
【請求項10】
請求項9に記載の監視システムであって、前記目標身体が位置する環境を監視するよう構成された少なくとも1つの環境センサをさらに有し、前記プロセッサは、さらに、前記環境センサの出力信号に基づいて環境の変化を検出し、環境の変化及び少なくとも1つの生理学的信号の異常発生の検出結果に基づいてモード選択信号を発生するよう構成されている、システム。
【請求項11】
請求項10に記載の監視システムであって、前記環境センサは、光、温度及び湿度のうちの少なくとも1つを監視するよう構成される、システム。
【請求項12】
請求項1に記載の監視システムであって、前記生理学的信号モニタ及び前記動き検出サブシステムの出力信号のうちいずれか1つを記憶し送信するよう構成された送信器をさらに有し、前記送信器は、さらに、前記プロセッサの出力信号に基づいて記憶モード又は送信モードで動作するよう構成される、システム。
【請求項13】
目標身体の異常状態を監視する方法であって、
a)生理学的信号を監視するステップ、
b)前記生理学的信号の異常発生を検出するステップと、
c)前記ステップb)の前記出力信号に対応する検出モードで前記目標身体の身体的動きを監視するステップと、
を有する方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法であって、前記生理学的信号は、心拍、血圧、血流パルス、ECG、EMG及びSPOのうちいずれか1つである、方法。
【請求項15】
請求項13に記載の方法であって、前記ステップb)は、
i)前記生理学的信号の異常発生を検出するステップと、
ii)前記検出モードを決めるために前記ステップc)において用いるためのモード選択信号を発生するステップと、
をさらに有する、方法。
【請求項16】
請求項13に記載の方法であって、前記検出モードは、休憩、睡眠、うたた寝、通常及び活性モードのうちのいずれか1つのモードである、方法。
【請求項17】
請求項13に記載の方法であって、前記ステップc)は、
i)前記目標身体の加速度を監視するステップと、
ii)前記目標身体の傾斜レベルを監視するステップと、
iii)前記異常状態を検出するために前記ステップi)及びii)の出力信号を処理するステップと、
さらに有する、方法。
【請求項18】
請求項13に記載の方法であって、
d)前記目標身体が位置する環境の変化を監視し、その際に前記ステップc)がさらに、前記ステップb)及びd)の出力信号に対応する検出モードで前記目標身体の身体的動きを監視するように構成されるようにしたステップ
をさらに有する方法。
【請求項19】
請求項13に記載の方法であって、
e)前記ステップb)の出力信号に応じて前記ステップc)の出力信号を送信するステップ
をさらに有する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2010−539617(P2010−539617A)
【公表日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−525462(P2010−525462)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【国際出願番号】PCT/IB2008/053614
【国際公開番号】WO2009/037612
【国際公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】