説明

異形門形成形用ブロック

【課題】ブロックの側壁と小口面とが90度以外の角度で交叉する異形門形ブロックを成形する型枠に関し、構造が簡単で組立も容易な型枠を得る。
【解決手段】基台1の上面の自由な位置に固定して立設された外側板11と、外側板11の内側において、基台1の上面にその長手方向の自由な位置に移動可能に載置された側部中子3と、側部中子3の外側側面の前側又は後側に鉛直方向のピンで枢支連結されて基台1の上面に所定角度で固定される端部中子4と、側部中子の底板32と端部中子の底板の間のブロックの天井スラブ下面を成形する平面形状が直角三角形繋ぎ底板51と、外側板11と端部中子4の内側板41との間に形成されるブロックの側壁成形空所15の前後の小口端を閉鎖する端部妻板43とを備えている。繋ぎ底板51と前後の端部妻板43は、外側板11及び内側板41の傾斜角に応じた角度のものを準備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、水路や道路が立体交差する部分に設けられる立体交差橋や大型のボックスカルバートを構築するのに用いる大型の門形コンクリートブロック(以下、「門形ブロック」又は単に「ブロック」と言う。)を成形する型枠に関するもので、ブロックの側壁と小口面とが90度以外の角度で交叉する異形門形ブロックを成形する型枠に関するものである。
【背景技術】
【0002】
門形ブロックを成形する型枠は、U字溝ブロックを成形する型枠と同様に、ブロックの内面を成形する中子と、側壁外面を成形する側板(この明細書では「外側板」と言う。)と、ブロック側壁の端縁(U字溝ブロックでは側壁の上縁、門形ブロックでは側壁の下縁)を成形する底板ないし底部材と、ブロックの小口面を成形する妻板と、これらを支持する基台とを備えている。
【0003】
U字溝などの小型のブロックを成形する型枠は、同一形状寸法のブロックを大量に成形するので、形状や寸法の異なるブロックがそれぞれに専用の型枠で成形されている。しかし、大型のブロックは、施工現場によって必要な形状や寸法が異なることが多く、かつ製造個数も少ないため、基台上で外側板の位置を変更できるようにしたり、アタッチメントを追加して中子の寸法を変更できるようにしたりして、1個の型枠でいろいろな寸法のブロックを成形できるように工夫されている。
【0004】
一般的なブロックは、ブロックの側壁や天井スラブ(ブロックの天版、ブロックを上下逆にしたときの底版。)の面は、小口面と直交している。しかし、施工現場の状況によっては、側壁がブロックの小口面と90度以外の角度で交叉している門形ブロックが必要になる場合がある。これは例えば、水路と道路が斜めに交差している部分の立体橋を構築するような場合である。更に、水路と道路が斜めに交差しており、かつ水路の両岸が平行でない場合などには、両側の側壁がそれぞれ異なった角度で小口面と交叉しているブロックを成形する必要が生じる場合もある。このような異形の門形ブロックは、ブロック1個毎に外側板の角度や中子の位置を変え、妻板も側壁の傾斜角に合ったものを準備して型枠を組み立てていたので、成形作業に多大な手数を必要としていた。
【0005】
このような異形門形ブロックの成形時における型枠の組立手数を軽減するために、特許文献1にはブロックの幅寸法(側板間の寸法)を変更できるように2分割した中子部材のそれぞれの外側端にブロックの側壁内面を成形する端部中子と外側板とを鉛直軸回りに旋回自在に設けた型枠が提案されている。旋回中心となる鉛直軸は、型枠のブロック前後方向の中心に設けられている。そして、端部中子及び外側板をこの鉛直軸回りに旋回させたときに、その内側に位置する中子部材との間に隙間が生じないように、ブロックの天井スラブの下面を成形する中子部材の底板と端部中子の底板とに、旋回中心を中心とする湾入した円弧状接合面と膨出した円弧状接合面とを設けている。
【特許文献1】特開2004−142159号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1で提案された型枠は、理論的には優れた型枠であるが、実際に型枠を製作しようとすると、精度管理の上で多大な困難に直面するという問題がある。すなわち、湾入した円弧状接合面と膨出した円弧状接合面とは、ブロックの天井スラブの下面を成形する面板となるが、その円弧状接合面をレーザ切断機を使用して正確な円弧に切断したとしても、型枠が大型の溶接構造物であるため、溶接歪などのために、組み立てた型枠の円弧状接合面相互の間に隙間や段差ができ、成形したブロックの天井スラブの下面にバリや段差ができるという問題が発生する。そして、型枠の組立精度を高くする必要があることから、型枠のコストが高くなり、従って成形したブロックの価格も高価になるという問題が生じる。
【0007】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたもので、幅寸法が異なり、かつ小口面に対して側壁が90度以外の角度で斜めに交叉している門形ブロックを成形するための、構造が簡単で組立も容易な型枠を得ることを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この発明の異形門形ブロック成形用型枠は、成形されるブロックの幅方向に細長い矩形の基台1と、この基台の長手方向両端側に位置する一対の外側板11と、その内側に位置する一対の底部材12と、その内側に位置する一対の端部中子4と、その内側に位置する一対の繋ぎ底板51と、その内側に位置する一対の側部中子3と、必要に応じて両側部中子の間(型枠の中央)に設けられる中央中子2と、外側板と端部中子の間に設けられる前後(図2の紙面直角方向、図1の上下方向、図1の下方を前方とする。)の端部妻板43と、側部中子の側部底板32に立設される前後の側部妻板33と、中央中子の中央底板に立設される前後の中央妻板23とを備えている。側部妻板33と端部妻板43とは、直接接続する構造でもよいし、繋ぎ底板51に立設した繋ぎ妻板(図示せず)を介して接続する構造としてもよい。
【0009】
外側板11は、基台1の上面に自由な位置で立設できる状態で載置され、下辺に設けた外向きのL型材13を基台上面のボルト孔にボルトで締結することにより、基台1上の所望の位置及び角度に固定される。側部中子3は、外側板11の内側において、基台1の上面に基台1の長手方向(ブロックの幅方向)の自由な位置に移動できる状態で載置され、下辺部材34を基台上面のボルト孔にボルトで締結することにより、基台1上の所望の位置に固定される。側部中子3は、その外側側面(外側板側の端面)の前後(前方又は後方又は前方と後方との両方)に鉛直方向のピン孔39a、39bを備えている。このピン孔39a、39bは、側部中子の側部底板32の前辺の前方及び /又は後辺の後方の位置に設けられる。
【0010】
端部中子4は、ブロックの側壁内面を成形する内側板41と、ブロックの天井スラブの側端部(側壁の根元の部分)を成形する端部底板42とを備えている。繋ぎ底板51は、平面形状が直角三角形で、成形されるブロックの側壁の傾斜角に合ったものを準備する。ブロックの天井スラブの下面は、中央底板22、側部底板32、繋ぎ底板51及び端部底板で成形される。これらの底板22、32、51及び42の連接辺部には、下面にL型材が溶接され、そのL型材の垂直面相互をボルトナット又はCクランプで締結することにより、ブロックの天井スラブ下面を成形する一平面の中子部の底板が組立てられる。
【0011】
端部中子4は、その内側側面(反外側板側の端面)の前方又は後方を側部中子3に設けたピン孔39にピン14で鉛直軸回りに枢支連結されており、その下辺部材44を基台上面に設けたボルト孔にボルトで締結することにより、基台1の上面に所定角度で固定される。
【0012】
側部中子の外側側面の前後方向両側にピン孔39を設けたときは、端部中子4にもその内側側面の前後にピン孔49を設け、成形するブロックの側壁の傾斜方向によって前方のピン孔39a、49a相互をピン14で枢支連結するか、又は後方のピン孔39b、49b相互をピン14で枢支連結する。
【0013】
繋ぎ底板51は、ブロックの側壁の傾斜角(小口面に対する傾斜角)を斜辺の角度とする平面直角三角形のものを準備して、その傾斜角に合わせて基台1上に固定した端部中子4の端部底板42と側部中子の側部底板32の外側辺との間に固定される。端部中子4の内側板41の下辺と外側板11の下辺との間には、成形されるブロックの側壁の高さに対応する高さ(側壁が高いときは低い高さ)の矩形断面の底部材12が配置される。
【0014】
中央中子の中央底板22及び側部中子の側部底板32には、その前後方向両側に中央妻板23及び側部妻板33が立設される。1個の型枠で前後寸法の異なるブロックを成形するときは、前後の中央妻板23及び側部妻板33のいずれか一方を前後方向に移動できるように固定する。この固定手段としては、Cクランプや前後方向に長いボルト挿通用長孔を通したボルトナットなどの固定手段を採用する。
【0015】
外側板11と端部中子4の内側板41との間に形成されるブロックの側壁成形空所15の前後の小口端は、端部妻板43a、43bで閉鎖される。前後の端部妻板43a、43bは、外側板11及び内側板41の傾斜角に応じた角度のものを準備する。この端部妻板43a、43bは、その鉛直辺部分に設けたL型材(L字の頂角は直角でない。)を外側板11及び内側板41にCクランプなどの締結具で固定するか、あるいは外側板11及び内側板41に設けたボルト孔にボルトで締結して固定する。
【0016】
繋ぎ底板51部分のブロック小口面を成形する妻板は、端部妻板43の上部を側部妻板33側へ延長して直接側部妻板33に接続する構造とすればよいが、繋ぎ底板51に繋ぎ妻板(図示せず)を立設して、この繋ぎ妻板を介して端部妻板43と側部妻板33とを連結するようにしてもよい。
【0017】
成形しようとするブロックがその型枠で成形可能な最小幅のブロックであるときは、中央中子2を用いないで、2個の側部中子3の対向辺相互を連結して成形する。また、繋ぎ底板51を用いないで端部中子4の端部底板42を側部中子の側部底板32の外側辺に直接連結すれば、側壁と小口面が直角に交叉する通常構造の門形ブロックを成形できる。
【発明の効果】
【0018】
この発明の異形門形ブロック成形用型枠は、側壁の傾斜角や幅寸法の異なる種々のブロックを1個の型枠をベースにして成形することができ、型枠を構成する部材相互の寸法管理が容易で溶接歪の影響を受けにくいため、型組みや型開きが容易で、ブロック成形時の作業負担を軽減できる。また、成形するブロックの側壁の傾斜角が変化しても各々の角度に対応させるための部材製作が最小限に抑えられるので、ブロックの成形コストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、この発明の異形門形ブロック成形用型枠を説明する。図1ないし図4は、本発明の型枠の一例を示す図で、図1は異形門形ブロックを成形するときの状態を示す平面図、図2は同正面図、図3及び図4は脱型時の型枠の絞り構造を示す部分正面図で、図3は成形時の状態、図4は脱型時の状態を示す図である。図5及び6は成形された異形門形ブロックの平面図及び正面図で、図5には型枠の外側板及び妻板が想像線で示されている。
【0020】
基台1は、H形鋼で細長い矩形枠状に組み立てた溶接構造物である。基台1の上面は平らで、必要な位置にこの基台1上に載置される部材を固定するためのボルト孔ないしボルト挿通孔(図示せず)が設けられている。基台1の長手方向(成形されるブロックの幅方向)両端部には、ブロックの側壁外面を成形する外側板11が、成形しようとするブロックの側板の角度に合せた角度にして、基台1上に立設されている。外側板11は、その下辺に溶着したL型材13のボルト挿通孔に通したボルトで、基台1に固定する構造であり、基台1の上面の必要な位置にボルト孔ないしボルト挿通孔を設けることにより、必要な任意の位置及び角度で外側板11を立設することができる。
【0021】
基台1の長手中央には、中央中子2がその下辺部材24に設けたボルト挿通孔に挿通したボルトで基台1の上面に固定されている。中央中子2は、成形しようとするブロックの幅寸法に応じて必要な長さのものを準備して基台1上に固定する。図の型枠で成形可能な最小幅のブロックは、中央中子2を取外して成形する。中央中子2は、ブロックの天井スラブの下面中央部を成形する中央底板22を備え、かつその前後方向両辺部には、中央妻板23が中央底板22にボルト又はCクランプで締結して固定されている。
【0022】
中央中子2の基台長手方向両側には、側部中子3がその下辺部材34をボルトで基台1の上面に締結して立設されている。側部中子3は、中央中子2と同様な構造で、側部底板32と側部妻板33とを備えている。中央底板22と側部底板32及び中央妻板23と側部妻板33とは、それぞれの接続辺部に溶着したL型材に挿通したボルトナットで連結されている。図の例では、中央中子2及び側部中子3の前後寸法と基台1の前後寸法とが同一寸法となっているが、これは製造上の都合によるもので、必ずしも同一寸法である必要はない。
【0023】
側部中子3の外側側面の支柱35には、前後方向に延在するブラケット36が溶着され、その前後端に鉛直方向のピン孔39が設けられている。ブラケット36は、上下に2個設けられており、上下のブラケットのピン孔39は、同一鉛直線上にある。ピン孔39は、側部中子3の前後面からそれぞれ前後に張り出した位置に設けられている。
【0024】
側部中子3と外側板11の間には、ブロックの側壁内面を成形する内側板41を備えた端部中子4が配置されている。端部中子4は、その支柱45の下辺部材44が基台1の上面に載置され、当該下辺部材を基台1の上面のボルト孔にボルトで締結することにより固定されている。端部中子4は、ブロックの天井スラブの端部(側壁の根元部分)を成形する端部底板42を備えており、この端部底板42が支柱45で支持されている。この端部底板42とブロックの内壁面を成形する内側板41との間には、脱型時に内側板41を成形したブロックから離隔する方向に撓ませるための屈曲部6が設けられている。この屈曲部6は、端部底板42の下面から内側板41の背面にかけて設けた補強リブ61、61をV形に切り離すことによって形成されるものである(図3、4参照)。
【0025】
端部中子の支柱45と内側板41の間には、絞り部6を屈曲させるための絞りボルト63が設けられている。この絞りボルト63を図4のように引き込むことによって、内側板41を成形したブロックの側壁内面から離隔してブロックを上方に脱型する。外側板11は、下辺の外向きのL型材13のボルトを緩めて成形したブロックとの間に隙間ができるようにする。ブロック成形時には、図3に示すように、絞りボルト63を進出させて、内側板41の下辺を外側板11の下辺との間に配置した底部材12に押接する。
【0026】
端部中子の支柱45には、両端が中子の前後方向に延在する枢支ブラケット46が溶着されている。この枢支ブラケットの前後端に、側部中子のピン孔39とピン14で連結するためのピン孔49が設けられている。端部中子4は、前後のピン孔の一方49に挿通したピン14で側部中子の当該側のピン孔39に枢支連結された状態で、基台1上に載置されており、この枢支ピン回りに端部中子4を揺動し、所望の角度でその支柱45の下辺部材44をボルトで基台1の上面に固定する。外側板11は、上記のようにして所定角度で基台上に固定した端部中子4の下辺との間に角筒状の底部材12を挟んだ状態で基台1の上面に固定される。
【0027】
端部中子4の端部底板42と側部中子の側部底板32とは、平面視で直角三角形状の繋ぎ底板51を介して接続される。これらの部材の接続辺の接続は、それぞれの接続辺に溶着したL型材の対向面相互をボルトナットやCクランプで締結することによって行われる。
【0028】
外側板11、内側板41及び繋ぎ底板51で形成されるブロックの側壁部成形用空所の小口面は、前後の端部妻板43a、43bで閉鎖される。これらの端部妻板43a、43bは、成形しようとするブロックの側壁の傾斜角に応じたものが準備され、ボルトナットやCクランプで外側板11、内側板41、端部底板42及び繋ぎ底板51の前後辺部、並びに側部妻板33の端辺に締結される。
【0029】
上記のように組み立てた型枠に上方からコンクリートを流し込んで固化させ、前述した方法で内側板41を絞り、外側板11を基台1に固定しているボルトを緩め、端部妻板43a、43bを取り外し、必要であれば中央妻板23及び側部妻板33を固定しているボルトを緩めて、ブロックを上方へ引き上げることによって脱型する。
【0030】
側壁の傾斜角の異なるブロックを成形するときは、当該角度に合った繋ぎ底板51と端部妻板43a、43bを準備し、端部中子4を枢支ピン14回りに回動して必要な角度にして基台1上に固定し、外側板11を端部中子4との間で底部材12を挟んだ状態で基台1に固定し、繋ぎ底板51及び両端部妻板43a、43bを固定することにより、型枠を組み立てる。
【0031】
両側の側壁の傾斜方向が反対向きのブロックを成形するときは、図1の左側の端部中子を図の上方のピン孔39a、49aで左側の側部中子3に連結し、図の右側の端部中子4を図の下方のピン孔39b、49bで図の右側の端部中子4に連結して、当該連結したピン孔を中心として端部中子4c、4dを所望の角度に設定する。また、成形するブロックの幅を変更するときは、中央中子2を当該幅に合ったものに変更し、基台1上で両側の側部中子3を基台長手方向にずらして、当該中央中子2を介して、その両側の側部底板32及び側部妻板33相互を連結すればよい。
【0032】
更に、両側の側壁の傾斜方向が反対のブロックを成形するときは、例えば図の両側の端部中子4を共に図1の下側のピン孔39a、49aを連結して、両側の端部中子4の当該ピン孔周りの角度を個別に決めてやればよい。
【0033】
以上のように、この発明の異形門形ブロック成形用型枠は、側壁の傾斜角が種々の角度のブロックを1個の型枠で成形することができ、かつ成形時の型枠の組立が、各部材の直線の接続辺相互をCクランプやボルトナットで固定することによって行われるので、部材相互の寸法管理が容易で、溶接歪の影響を受けにくく、かつそのような歪の修正も比較的容易に可能であるため、型組みや型開きの容易な異形門形ブロックの成形型枠を得ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】型枠の組立状態を示す平面図
【図2】同正面図
【図3】成形時の外側板と端部中子の関係を示す図
【図4】脱型時の端部中子の絞り構造を示す図
【図5】成形したブロックの一例を示す平面図
【図6】同正面図
【符号の説明】
【0035】
1 基台
2 中央中子
3 側部中子
4 端部中子
11 外側板
12 底部材
22 中央底板
23 中央妻板
32 側部底板
33 側部妻板
39 ピン孔
39a 前方のピン孔
39b 後方のピン孔
41 内側板
42 端部底板
43 端部妻板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形されるブロックの幅方向となる方向に細長い矩形の基台(1)と、この基台の長手方向の両外側から順に当該基台上に載置された一対の外側板(11)、一対の底部材(12)、一対の端部中子(4)及び一対の側部中子(3)を備え、
ブロックの側壁外面を成形する前記外側板(11)は、前記基台(1)の上面に自由移動可能に載置されかつ成形時に下辺を当該基台上面にボルト止めされ、
ブロックの中央両側部を成形する前記側部中子(3)は、前後辺部に側部妻板(33)を立設した側部底板(32)と、外側端面の前方又は後方に設けられた鉛直方向のピン孔(39)とを備え、
当該側部中子(3)は、前記基台に前記幅方向に移動可能に載置されかつ成形時に当該基台にボルト止めされ、
前記端部中子は、成形されるブロックの側壁内面を成形する内側板(41)を備え、内側端面の前方又は後方を前記側部中子のピン孔に枢支連結され、かつ下辺を前記基台(1)の上面に自由移動可能に載置されかつ成形時に下辺を当該基台上面にボルト止めされ、
ブロックの側壁下面を成形する前記底部材(32)は、前記外側板の下辺部と内側板の下辺部とに挟持されて前記基台上面に固定され、
ブロックの中央部と側壁との繋ぎ部を成形する平面視で直角三角形の繋ぎ底板(51)が、前記側部底板(32)の外側辺と端部底板(42)の内側辺とに一辺と斜辺とを固定して装着され、
成形されるブロックの側壁部の小口面を成形する端部妻板(43)が、前記所定角度毎に準備されて前記所定角度にして基台上に固定された前記外側板と内側板との間の空間の前後端を閉鎖するように当該外側板と内側板とのその鉛直片を固定して装着されることを特徴とする、
異形門形ブロック成形用型枠。
【請求項2】
前記側部中子(3)は、外側面の前後両方にピン孔(39a,39b)を備え、前記端部中子(4)は、その内側面の前後両方ににピン孔(49a,49b)を備え、当該端部中子(4)は、前後のピン孔の一方(49)に挿抜されるピン(14)で側部中子の当該一方の側のピン孔(39)に枢支連結されることを特徴とする、請求項1記載の異形門形ブロック成形用型枠。
【請求項3】
一対の前記側部中子(3)の側部底板(32)の対向辺相互を連結する平面視で矩形の中央底板(22)と、当該中央底板の前後辺部に立設されて一対の前記側部中子(3)の側部妻板相互を連結する中央妻板(23)とを備えた中央中子(2)を備えていることを特徴とする、請求項1又は2記載の異形門形ブロック成形用型枠。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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