説明

異方性導電フィルム、接合体の製造方法、及び接合体

【課題】粒子捕捉率に優れ、且つ短時間圧着でも十分に低い接続抵抗が得られる異方性導電フィルムなどの提供。
【解決手段】基板の端子と電子部品の端子とを異方性導電接続させる異方性導電フィルムであって、アクリル樹脂を含有する絶縁性接着層と、導電性粒子、アクリル樹脂、及び重合開始剤を含有する導電性粒子含有層とを有し、前記絶縁性接着層と前記導電性粒子含有層のうちの前記導電性粒子含有層のみが、前記重合開始剤を含有する異方性導電フィルムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ICチップ、液晶ディスプレイ(LCD)における液晶パネル(LCDパネル)等の電子部品を電気的かつ機械的に接続可能な異方性導電フィルム、並びに、該異方性導電フィルムを用いた接合体の製造方法、及び該製造方法により得られる接合体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電子部品を基板と接続する手段として、導電性粒子が分散された熱硬化性樹脂を剥離フィルムに塗布したテープ状の接続材料(例えば、異方性導電フィルム(ACF;Anisotropic Conductive Film))が用いられている。
【0003】
この異方性導電フィルムは、例えば、フレキシブルプリント基板(FPC)やICチップの端子と、LCDパネルのガラス基板上に形成されたITO(Indium Tin Oxide)電極とを接続する場合を始めとして、種々の端子同士を接着すると共に電気的に接続する場合に用いられている。
【0004】
前記異方性導電フィルムとしては、導電性粒子を分散させた層(ACF)と分散させない層(NCF;Non Conductive Film)との二層構造としたものが提案されている。この異方性導電フィルムを用いると、ICチップなどの電子部品の端子が、導電性粒子を含まない層に入り込み、更に導電性粒子が分散された層にて導電性粒子を挟み込んでITO電極と電気的に接続される。このため、電子部品の端子間に流入する導電性粒子数が減少し、単層構造のものに比べて、導電性粒子が少量であっても、接続端子に載る導電性粒子の割合(粒子捕捉率)を向上させることが期待できる。
【0005】
このような二層構造の異方性導電フィルムとしては、例えば、第一層は少なくともフィルム形成用樹脂、及び熱硬化性樹脂を有し、且つ前記第一層中の前記フィルム形成用樹脂のガラス転移点が80℃以上であり、第二層は少なくともフィルム形成用樹脂、硬化剤を有し、且つ前記第二層中の前記フィルム形成用樹脂のガラス転移点が−20℃〜65℃である異方性導電フィルムが提案されている(特許文献1参照)。この提案の技術では、具体例として、導電性粒子含有層には硬化剤を含有せず、且つ絶縁性接着層には硬化剤を含有した、二層構造の異方性導電フィルムが検討されている。
しかし、この提案の技術では、圧着時に導電性粒子が長時間流動するために、粒子捕捉率が十分ではないという問題がある。
【0006】
また、エポキシ樹脂(A)とエポキシ樹脂硬化剤を含む第一の接着剤層と、エポキシ樹脂(B)を含む第二の接着剤層との二層を備え、エポキシ樹脂(A)はエポキシ樹脂(B)よりゲルタイムが長いもので、前記第二の接着剤層にはエポキシ樹脂硬化剤が混入されていないか前記第一の接着剤層より混入量が少ない異方性導電フィルムが提案されている(特許文献2参照)。
しかし、この提案の技術では、短時間圧着において十分な硬化が起こらないために、接続抵抗が高くなるという問題がある。
【0007】
したがって、二層構造の異方性導電フィルムにおいて、粒子捕捉率に優れ、且つ短時間圧着でも十分に低い接続抵抗が得られる異方性導電フィルム、該異方性導電フィルムを用いた接合体の製造方法、及び該製造方法により得られる接合体の提供が求められているのが現状である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2005−197032号公報
【特許文献2】特開平10−273628号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、粒子捕捉率に優れ、且つ短時間圧着でも十分に低い接続抵抗が得られる異方性導電フィルム、該異方性導電フィルムを用いた接合体の製造方法、及び該製造方法により得られる接合体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
<1> 基板の端子と電子部品の端子とを異方性導電接続させる異方性導電フィルムであって、
アクリル樹脂を含有する絶縁性接着層と、
導電性粒子、アクリル樹脂、及び重合開始剤を含有する導電性粒子含有層とを有し、
前記絶縁性接着層と前記導電性粒子含有層のうちの前記導電性粒子含有層のみが、前記重合開始剤を含有することを特徴とする異方性導電フィルムである。
<2> 重合開始剤が、有機過酸化物である前記<1>に記載の異方性導電フィルムである。
<3> 有機過酸化物の1分間半減期温度が、90.0℃〜154.0℃である前記<2>に記載の異方性導電フィルムである。
<4> 導電性粒子含有層における有機過酸化物の含有量が、前記導電性粒子含有層中の樹脂成分に対して、3質量%〜8質量%である前記<2>から<3>のいずれかに記載の異方性導電フィルムである。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の異方性導電フィルムを、基板の端子上に、前記異方性導電フィルムの導電性粒子含有層が前記基板の端子に接触するように貼り付ける貼付工程と、
前記異方性導電フィルム上に電子部品を載置する載置工程と、
前記電子部品を加熱押圧部材により加熱及び押圧する加熱押圧工程とを含み、
前記基板の端子と前記電子部品の端子とを異方性導電接続させることを特徴とする接合体の製造方法である。
<6> 前記<5>に記載の接合体の製造方法により製造されることを特徴とする接合体である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、従来における前記諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、粒子捕捉率に優れ、且つ短時間圧着でも十分に低い接続抵抗が得られる異方性導電フィルム、該異方性導電フィルムを用いた接合体の製造方法、及び該製造方法により得られる接合体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明の異方性導電フィルムの概略図である。
【図2A】図2Aは、本発明の接合体の製造方法を説明するための概略図である。
【図2B】図2Bは、本発明の接合体の製造方法を説明するための概略図である。
【図2C】図2Cは、本発明の接合体の製造方法を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
(異方性導電フィルム)
本発明の異方性導電フィルムは、絶縁性接着層と、導電性粒子含有層とを少なくとも有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
前記絶縁性接着層と前記導電性粒子含有層のうちの前記導電性粒子含有層のみが、重合開始剤を含有する。
前記異方性導電フィルムは、基板の端子と電子部品の端子とを異方性導電接続させる異方性導電フィルムである。
前記異方性導電フィルムの構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記絶縁性接着層と前記導電性粒子含有層からなる二層構造が好ましい。
【0014】
<絶縁性接着層>
前記絶縁性接着層は、アクリル樹脂を少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。ただし、前記絶縁性接着層は、重合開始剤を含有しない。
【0015】
−アクリル樹脂−
前記アクリル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリル化合物、液状アクリレート等が例示され、具体的には、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、イソブチルアクリレート、リン酸基含有アクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ジメチロールトリシクロデカンジアクリレート、テトラメチレングリコールテトラアクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジアクリロキシプロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシメトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどが挙げられる。なお、前記アクリレートをメタクリレートにしたものを用いることもできる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記絶縁性接着層における前記アクリル樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0016】
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、膜形成樹脂、シランカップリング剤などが挙げられる。
【0017】
−−膜形成樹脂−−
前記膜形成樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂などが挙げられる。前記膜形成樹脂は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、製膜性、加工性、接続信頼性の点からフェノキシ樹脂が特に好ましい。
前記フェノキシ樹脂とは、ビスフェノールAとエピクロルヒドリンより合成される樹脂であって、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。
前記絶縁性接着層における前記膜形成樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0018】
−−シランカップリング剤−−
前記シランカップリング剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エポキシ系シランカップリング剤、アクリル系シランカップリング剤、チオール系シランカップリング剤、アミン系シランカップリング剤などが挙げられる。
前記導電性粒子含有層における前記シランカップリング剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0019】
前記絶縁性接着層の平均厚みとしては、特に制限はなく、後述する導電性粒子含有層の厚みとの関係で、適宜選択することができるが、5μm〜25μmが好ましく、8μm〜20μmがより好ましい。前記平均厚みが、5μm未満であると、端子間における樹脂充填率が減少することがあり、25μmを超えると、接続不良の発生の原因となることがある。
ここで、前記平均厚みは、任意に前記絶縁性接着層の5箇所の厚みを測定した際の平均値である。
【0020】
<導電性粒子含有層>
前記導電性粒子含有層は、導電性粒子と、アクリル樹脂と、重合開始剤とを少なくとも含有し、更に必要に応じて、その他の成分を含有する。
【0021】
−導電性粒子−
前記導電性粒子としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、金属粒子、金属被覆樹脂粒子などが挙げられる。
前記金属粒子としては、例えば、ニッケル、コバルト、銀、銅、金、パラジウムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、ニッケル、銀、銅が好ましい。これらの表面酸化を防ぐ目的で、表面に金、パラジウムを施した粒子を用いてもよい。更に、表面に金属突起や有機物で絶縁皮膜を施したものを用いてもよい。
前記金属被覆樹脂粒子としては、例えば、樹脂コアの表面をニッケル、銅、金、及びパラジウムのいずれかの金属で被覆した粒子などが挙げられる。同様に、最外表面に金、パラジウムを施した粒子を用いてもよい。更に、表面に金属突起や有機物で絶縁皮膜を施したものを用いてもよい。
前記樹脂コアへの金属の被覆方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、無電解めっき法、スパッタリング法などが挙げられる。
前記樹脂コアの材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スチレン−ジビニルベンゼン共重合体、ベンゾグアナミン樹脂、架橋ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−シリカ複合樹脂などが挙げられる。
前記導電性粒子含有層における前記導電性粒子の含有量としては、特に制限はなく、回路部材の配線ピッチや、接続面積などによって適宜調整することができる。
【0022】
−アクリル樹脂−
前記アクリル樹脂としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、前記絶縁性接着層の説明において記載した前記アクリル樹脂と同様のものなどが挙げられる。
前記導電性粒子含有層における前記アクリル樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0023】
−重合開始剤−
前記重合開始剤としては、前記アクリル樹脂を重合させることができるものであれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、熱又は光によって遊離ラジカルを発生する重合開始剤が好ましい。
前記熱又は光によって遊離ラジカルを発生する重合開始剤としては、有機過酸化物が好ましく、接続抵抗と粒子捕捉率がより優れる点から1分間半減期温度が90.0℃〜154.0℃である有機過酸化物がより好ましい。
10秒間以下で接合を行うためには1分間半減期温度が154.0℃以下であることが好ましい。1分間半減期温度が90.0℃未満であると保管が困難となることがある。
熱によって遊離ラジカルを発生する重合開始剤としては、例えば、有機過酸化物、アゾ化合物などが挙げられる。前記有機過酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、ターシャリーブチルパーオキシド、ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート、ジラウロイルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサンなどが挙げられる。前記アゾ化合物としては、例えば、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(V−65)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2,2’−アゾビス〔2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド〕、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メトキシプロピオネート)などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
光によって遊離ラジカルを発生する重合開始剤としては、例えば、アルキルフェノン、ベンゾイン、ベンゾフェノン、ジカルボニル化合物、チオキサントン、アシルホスフィンオキサイド、これらの誘導体などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記導電性粒子含有層における前記重合開始剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、前記導電性粒子含有層の樹脂成分に対して、1質量%〜12質量%が好ましく、1質量%〜10質量%がより好ましく、3質量%〜8質量%が特に好ましい。前記含有量が、1質量%未満であると、異方性導電フィルムの硬化率が低下することがあり、12質量%を超えると、前記絶縁性接着層が効率良く流動しなくなり、粒子捕捉率が低下することがある。
ここで、樹脂成分とは、前記導電性粒子含有層において、導電性粒子を除いた成分をいい、例えば、前記アクリル樹脂、前記重合開始剤、後述する膜形成樹脂、シランカップリング剤などの有機成分が挙げられる。
【0024】
前記導電性粒子含有層の平均厚みとしては、特に制限はなく、前記導電性粒子の平均粒径、前記絶縁性接着層の厚みとの関係で、適宜選択することができるが、2μm〜10μmが好ましく、4μm〜10μmがより好ましい。前記平均厚みが、2μm未満であると、基板の端子と電子部品の端子の間に導電性粒子が十分に充填されないことがあり、10μmを超えると、接続不良の原因となることがある。
また、前記導電性粒子含有層の平均厚みは、前記絶縁性接着層の平均厚みよりも薄いことが、粒子捕捉率がより優れる点で好ましい。
ここで、前記平均厚みは、任意に前記導電性粒子含有層の5箇所の厚みを測定した際の平均値である。
【0025】
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、膜形成樹脂、シランカップリング剤などが挙げられる。前記膜形成樹脂、及び前記シランカップリング剤としては、前記絶縁性接着層の説明において記載した前記膜形成樹脂、及び前記シランカップリング剤と同様のものなどが挙げられる。
【0026】
<基板>
前記基板としては、前記異方性導電フィルムを用いた異方性導電性接続の対象となる、端子を有する基板であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ITOガラス基板、フレキシブル基板、リジッド基板などが挙げられる。
前記基板の大きさ、形状、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
【0027】
<電子部品>
前記電子部品としては、前記異方性導電フィルムを用いた異方性導電性接続の対象となる電子部品であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ICチップ、TABテープ、液晶パネルなどが挙げられる。前記ICチップとしては、例えば、フラットパネルディスプレイ(FPD)における液晶画面制御用ICチップなどが挙げられる。
【0028】
本発明の異方性導電フィルムは、前記絶縁性接着層に重合開始剤を含有していないため、異方性導電接続において、前記異方性導電フィルム上に載置した電子部品を押し込む際に、前記絶縁性接着層が短時間で効率良く流動する。そうすると、電子部品の端子間に前記絶縁性接着層が流入し、電子部品の端子間に流入する導電性粒子の数が減少する。その結果、端子と接触する導電性粒子の数が増え、粒子捕捉率が向上する。また、前記絶縁性接着層が重合開始剤を含有しないため、加熱及び押圧を低速で押し込んだ際でも、前記絶縁性接着層が硬化しておらず、前記導電性粒子含有層の導電性粒子を十分に押し込むことができ、十分な接続抵抗を得ることができる。更に、電子部品の端子間に流入する導電性粒子の数が減少することで、ファインピッチ(狭ピッチ)の異方性導電接続にも対応することができる。
【0029】
(接合体の製造方法、及び接合体)
本発明の接合体の製造方法は、貼付工程と、載置工程と、加熱押圧工程とを少なくとも含み、更に必要に応じて、その他の工程を含む。
前記接合体の製造方法は、基板の端子と電子部品の端子とを異方性導電接続させることにより、接合体を製造する。
本発明の接合体は、本発明の接合体の製造方法により製造される。
【0030】
<貼付工程>
前記貼付工程としては、異方性導電フィルムを、基板の端子上に、前記異方性導電フィルムの導電性粒子含有層が前記基板の端子に接触するように貼り付ける工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記基板としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、本発明の前記異方性導電フィルムの説明において記載した前記基板と同様のものなどが挙げられる。
前記異方性導電フィルムは、本発明の前記異方性導電フィルムである。
【0031】
<載置工程>
前記載置工程としては、前記異方性導電フィルム上に電子部品を載置する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記載置工程においては、前記異方性導電フィルムの絶縁性接着層上に、前記電子部品が載置される。
この際、異方性導電接続は行われていない。
【0032】
<加熱押圧工程>
前記加熱押圧工程としては、前記電子部品を加熱押圧部材により加熱及び押圧する工程であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記加熱押圧部材としては、例えば、加熱機構を有する押圧部材などが挙げられる。前記加熱機構を有する押圧部材としては、例えば、ヒートツールなどが挙げられる。
前記加熱の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、140℃〜200℃が好ましい。
前記押圧の圧力としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.1MPa〜10MPaが好ましい。
前記加熱及び押圧の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、0.5秒間〜120秒間が挙げられる。
【0033】
以上の工程により、前記基板の端子と前記電子部品の端子とを異方性導電接続させることができ、接合体を製造することができる。
【0034】
本発明の異方性導電フィルム、接合体の製造方法、及び接合体について、その一例を、図を参照して説明する。
図1は、本発明の異方性導電フィルムの概略図である。異方性導電フィルム1は、導電性粒子含有層2と、絶縁性接着層3とからなり、導電性粒子含有層2は、導電性粒子4を含有している。
図2A〜図2Cは、本発明の接合体の製造方法を説明するための概略図である。まず、端子6を有する基板5に、異方性導電フィルムを前記異方性導電フィルムの導電性粒子含有層2が端子6に接するように貼り付ける(図2A)。続いて、その貼り付けた異方性導電フィルムの絶縁性接着層3の上に、端子7を有する電子部品8を載置する。この時点では、基板5と電子部品8は、まだ異方性導電接続されていない(図2B)。そして、電子部品8の上から加熱押圧部材(図示せず)により電子部品8を加熱及び押圧することにより、基板5と電子部品8を異方性導電接続する(図2C)。この際、本発明の異方性導電フィルムの絶縁性接着層3は、重合開始剤を含有していないため、短時間で効率良く流動する。そうすると、電子部品8の端子7間に絶縁性接着層3が流入し、電子部品8の端子7間に流入する導電性粒子4の数が減少する。その結果、端子6及び端子7の間の導電性粒子4の数が増え、粒子捕捉率が向上した接合体を製造することができる。また、絶縁性接着層3が重合開始剤を含有しないため、加熱及び押圧を低速で押し込んだ際でも、絶縁性接着層3が硬化しておらず、導電性粒子含有層2の導電性粒子4を十分に押し込むことができ、十分な接続抵抗を得ることができる。更に、電子部品8の端子間に流入する導電性粒子4の数が減少することで、ファインピッチ(狭ピッチ)の接合体を製造することができる。
【実施例】
【0035】
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。
【0036】
(実施例1)
<異方性導電フィルムの作製>
−導電性粒子含有層の作製−
フェノキシ樹脂(品名:YP50、新日鐵化学社製)60質量部と、アクリル樹脂(品名:EB−600、ダイセル・サイテック社製)35質量部と、シランカップリング剤(品名:KBM−503、信越化学工業社製)2質量部と、重合開始剤(品名:パーヘキサC、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン、日油社製)1質量部とで構成された接着剤中に導電性粒子(品名:AUL704、積水化学工業社製)を粒子密度8,000個/mmになるよう分散させた。分散後の配合物を剥離処理したPET上に乾燥後の平均厚みが8μmとなるように塗布し、導電性粒子含有層を作製した。
【0037】
−絶縁性接着層の作製−
フェノキシ樹脂(品名:YP70、新日鐵化学社製)60質量部と、アクリル樹脂(品名:EB−600、ダイセル・サイテック社製)35質量部と、シランカップリング剤(品名:KBM−503、信越化学工業社製)2質量部とで構成された配合物を、剥離処理したPET上に乾燥後の平均厚みが16μmとなるように塗布し、絶縁性接着層を作製した。
【0038】
上記で得られた導電性粒子含有層と絶縁性接着層をロールラミネータを用いて、ロール温度45℃にてラミネートし、異方性導電フィルムを得た。
【0039】
<評価>
得られた異方性導電フィルムについて、以下の評価を行った。結果を表1−1に示す。
【0040】
〔接続抵抗〕
以下の「通常評価」又は「押込み評価」にて作製した接合体について、デジタルマルチメータ(品番:デジタルマルチメータ7555、横河電機社製)を用いて4端子法にて電流1mAを流したときの接続抵抗を測定した。
【0041】
−通常評価−
評価基材として、COF(評価用基材、50μmピッチ、Cu8μm厚み−Snメッキ、38μm厚み−S’perflex基材)とITOコーティングガラス(評価用基材、全表面ITOコート、ガラス厚み0.7mm)を用い、異方性導電接続を行った。
具体的には、実施例1で作製した異方性導電フィルムを1.5mm幅にスリットして、導電性粒子含有層がITOコーティングガラスに接するように、ITOコーティングガラスに貼り付けた。
その上に前記COFを置いて仮固定した後、ヒートツール1.5mm幅で緩衝材(厚み100μmのテフロン)を用いて、圧着条件180℃、3.5MPa、6秒間(ツールスピード10mm/sec、ステージ温度40℃)で異方性導電接続を行い、接合体を作製した。
【0042】
−押込み評価−
前記通常評価において、圧着時のツールスピードを1mm/sec、ステージ温度100℃にして圧着条件180℃、3.5MPa、6秒間で異方性導電接続を行った以外は、前記通常評価と同様にして、接合体を作製した。
【0043】
〔粒子捕捉率〕
粒子捕捉率は、下記方法により測定した。
(1)まず、前記COFと前記ITOコーティングガラスとの圧着前の導電性粒子含有層における導電性粒子の数を、顕微鏡を用いて数えた。
(2)次いで、前記COFと前記ITOコーティングガラスとを、前記通常評価と同じ条件で圧着した後、端子上に捕捉された前記導電性粒子の数を、顕微鏡を用いて数えた。このとき、明らかに導通に関与していると判断される導電性粒子のみをカウントし、前記端子の端部に存在しているだけの導電性粒子や、その一部が前記端子からはみ出している導電性粒子、また、粒子の潰れが不充分である導電性粒子の数は、カウントしない。
(3)そして、前記(1)及び(2)により求めた、前記COFと前記ITOコーティングガラスとの圧着前後における、前記端子の単位面積あたりの前記導電性粒子の数の比を算出した。この比を、前記粒子捕捉率とした。
【0044】
(実施例2)
<異方性導電フィルムの作製>
実施例1において、導電性粒子含有層の重合開始剤(品名:パーヘキサC、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン、日油社製)を3質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−1に示す。
【0045】
(実施例3)
<異方性導電フィルムの作製>
実施例1において、導電性粒子含有層の重合開始剤(品名:パーヘキサC、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン、日油社製)を8質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−1に示す。
【0046】
(実施例4)
<異方性導電フィルムの作製>
実施例1において、導電性粒子含有層の重合開始剤をパーロイルL(ジラウロイルパーオキサイド、日油社製)に代え、且つ重合開始剤の量を4質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−1に示す。
【0047】
(実施例5)
<異方性導電フィルムの作製>
実施例4において、導電性粒子含有層の重合開始剤をパーロイルOPP(ジ−2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート、日油社製)に代えた以外は、実施例4と同様にして、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−2に示す。
【0048】
(実施例6)
<異方性導電フィルムの作製>
実施例1において、導電性粒子含有層の重合開始剤(品名:パーヘキサC、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン、日油社製)を12質量部に変えた以外は、実施例1と同様にして、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−2に示す。
【0049】
(実施例7)
<異方性導電フィルムの作製>
実施例1において、絶縁性接着層のアクリル樹脂をアクリル樹脂(品名:U−4HA、新中村化学工業社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−2に示す。
【0050】
(実施例8)
<異方性導電フィルムの作製>
実施例1において、導電性粒子含有層のアクリル樹脂をアクリル樹脂(品名:U−4HA、新中村化学工業社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−2に示す。
【0051】
(比較例1)
<異方性導電フィルムの作製>
−導電性粒子含有層の作製−
フェノキシ樹脂(品名:YP50、新日鐵化学社製)60部質量と、アクリル樹脂(品名:EB−600、ダイセル・サイテック社製)35質量部と、シランカップリング剤(品名:KBM−503、信越化学工業社製)2質量部と、重合開始剤(品名:パーヘキサC、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン、日油社製)2質量部とで構成された接着剤中に導電性粒子(品名:AUL704、積水化学工業社製)を粒子密度8,000個/mmになるよう分散させた。分散後の配合物を剥離処理したPET上に乾燥後の平均厚みが8μmとなるように塗布し、導電性粒子含有層を作製した。
【0052】
−絶縁性接着層の作製−
フェノキシ樹脂(品名:YP70、新日鐵化学社製)60質量部と、アクリル樹脂(品名:EB−600、ダイセル・サイテック社製)35質量部と、シランカップリング剤(品名:KBM−503、信越化学工業社製)2質量部と、重合開始剤(品名:パーヘキサC、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン、日油社製)2質量部とで構成された配合物を、剥離処理したPET上に乾燥後の平均厚みが16μmとなるように塗布し、絶縁性接着層を作製した。
【0053】
上記で得られた導電性粒子含有層と絶縁性接着層をロールラミネータを用いて、ロール温度45℃にてラミネートし、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−3に示す。
【0054】
(比較例2)
<異方性導電フィルムの作製>
比較例1において、導電性粒子含有層の重合開始剤(品名:パーヘキサC、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン、日油社製)を6質量部に変えた以外は、比較例1と同様にして、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−3に示す。
【0055】
(比較例3)
<異方性導電フィルムの作製>
比較例1において、導電性粒子含有層と絶縁性接着層の重合開始剤(品名:パーヘキサC、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン、日油社製)を、重合開始剤(品名:パーロイルL、ジラウロイルパーオキサイド、日油社製)に代えた以外は、実施例1と同様にして、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−3に示す。
【0056】
(比較例4)
<異方性導電フィルムの作製>
比較例1において、導電性粒子含有層には重合開始剤を含有せず、且つ絶縁性接着層の重合開始剤(品名:パーヘキサC、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロへキサン、日油社製)を4質量部に代えた以外は、比較例1と同様にして、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−3に示す。
【0057】
(比較例5)
<異方性導電フィルムの作製>
−導電性粒子含有層の作製−
フェノキシ樹脂(品名:YP50、新日鐵化学社製)50部質量と、エポキシ樹脂(品名:EP−828、三菱化学社製)20質量部と、シランカップリング剤(品名:KBM−503、信越化学工業社製)2質量部と、イミダゾール硬化剤(品名:ノバキュア3941HP、旭化成ケミカルズ社製)30質量部とで構成された接着剤中に導電性粒子(品名:AUL704、積水化学工業社製)を粒子密度8,000個/mmになるよう分散させた。分散後の配合物を剥離処理したPET上に乾燥後の平均厚みが8μmとなるように塗布し、導電性粒子含有層を作製した。
【0058】
−絶縁性接着層の作製−
フェノキシ樹脂(品名:YP70、新日鐵化学社製)50質量部と、エポキシ樹脂(品名:EP−828、三菱化学社製)20質量部と、シランカップリング剤(品名:KBM−503、信越化学工業社製)2質量部とで構成された配合物を、剥離処理したPET上に乾燥後の平均厚みが16μmとなるように塗布し、絶縁性接着層を作製した。
【0059】
上記で得られた導電性粒子含有層と絶縁性接着層をロールラミネータを用いて、ロール温度45℃にてラミネートし、異方性導電フィルムを得た。
実施例1と同様の評価を行った。結果を表1−3に示す。
【0060】
【表1−1】

【0061】
【表1−2】

【0062】
【表1−3】

【0063】
表1−1及び表1−2中、各重合開始剤の1分間半減期温度(℃)は、以下のとおりである。
(A):90.6℃、パーロイルOPP
(B):116.4℃、パーロイルL
(C):153.8℃、パーヘキサC
【0064】
実施例1〜8の結果から、本発明の異方性導電フィルムは、通常評価、及び低速で押込みを行った押込み評価のいずれにおいても、接続抵抗が十分低く、且つ粒子捕捉率に優れる結果であった。
特に、重合開始剤の含有量が3質量%〜8質量%である実施例2〜4は、接続抵抗及び粒子捕捉率のいずれもがより優れていた。特に、1分間半減期温度が116.4℃のパーロイルLを用いた実施例4では、接続抵抗及び粒子捕捉率のいずれもが特に優れていた。
重合開始剤の含有量が8質量%を超える実施例6は、押込み時の接続抵抗が、実施例2〜4よりも若干高い結果となった。
【0065】
絶縁性接着層、及び導電性粒子含有層のいずれにも重合開始剤を含有する比較例1〜3は、圧着時の絶縁性接着層の流動性が低く、実施例に比べ粒子捕捉率が低い結果となった。また、比較例3では押込み時の接続抵抗が高い結果となった。
また、絶縁性接着層のみに重合開始剤を含有する比較例4は、導電性粒子含有層に重合開始剤を含有しないため、圧着時に導電性粒子が流動し、粒子捕捉率が低い結果となった。
また、バインダーがエポキシ樹脂である比較例5は、短時間圧着においては、十分な硬化が得られず、接続抵抗が高く、且つ粒子捕捉率が低い結果となった。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の異方性導電フィルムは、粒子捕捉率に優れ、且つ短時間圧着でも十分に低い接続抵抗が得られることから、基板と電子部品の異方性導電接続などに好適用いられる。
【符号の説明】
【0067】
1 異方性導電フィルム
2 導電性粒子含有層
3 絶縁性接着層
4 導電性粒子
5 基材
6 端子
7 端子
8 電子部品

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板の端子と電子部品の端子とを異方性導電接続させる異方性導電フィルムであって、
アクリル樹脂を含有する絶縁性接着層と、
導電性粒子、アクリル樹脂、及び重合開始剤を含有する導電性粒子含有層とを有し、
前記絶縁性接着層と前記導電性粒子含有層のうちの前記導電性粒子含有層のみが、前記重合開始剤を含有することを特徴とする異方性導電フィルム。
【請求項2】
重合開始剤が、有機過酸化物である請求項1に記載の異方性導電フィルム。
【請求項3】
有機過酸化物の1分間半減期温度が、90.0℃〜154.0℃である請求項2に記載の異方性導電フィルム。
【請求項4】
導電性粒子含有層における有機過酸化物の含有量が、前記導電性粒子含有層中の樹脂成分に対して、3質量%〜8質量%である請求項2から3のいずれかに記載の異方性導電フィルム。
【請求項5】
請求項1から4のいずれかに記載の異方性導電フィルムを、基板の端子上に、前記異方性導電フィルムの導電性粒子含有層が前記基板の端子に接触するように貼り付ける貼付工程と、
前記異方性導電フィルム上に電子部品を載置する載置工程と、
前記電子部品を加熱押圧部材により加熱及び押圧する加熱押圧工程とを含み、
前記基板の端子と前記電子部品の端子とを異方性導電接続させることを特徴とする接合体の製造方法。
【請求項6】
請求項5に記載の接合体の製造方法により製造されることを特徴とする接合体。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【公開番号】特開2011−171307(P2011−171307A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【公開請求】
【出願番号】特願2011−84634(P2011−84634)
【出願日】平成23年4月6日(2011.4.6)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(000108410)ソニーケミカル&インフォメーションデバイス株式会社 (595)
【Fターム(参考)】