説明

異物または不良品の検出装置、異物または不良品の排除装置、異物または不良品の検出方法および異物または不良品の排除方法

【課題】検査対象物が転がり易い形状を有している場合であっても該検査対象物の検査および分別が容易である異物または不良品の検出装置及び異物または不良品の排除装置等を提供する。
【解決手段】異物または不良品の排除装置1は、透明部材11,12、仕切り部材21,22、供給部30、カメラ41,42、制御部50、吸引制御部60および吸引機61〜68を備える。仕切り部材21,22と一体化された透明部材11,12が巡回移動する過程において、仕切り部材21,22の各区画に検査対象物Aが1個ずつ供給部30により供給され、透明部材11,12を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像される。撮像により得られた画像が解析されて、検査対象物A中に混在する異物または不良品が検出される。吸引機61〜64により、仕切り部材22の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品が吸引除去される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、異物または不良品の検出装置、異物または不良品の排除装置、異物または不良品の検出方法および異物または不良品の排除方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
検査対象物(例えば食品・薬品など)中に混入している異物や不良品の検査を実施する技術として、光を用いる検査、金属探知機を用いる検査、磁気センサーを用いる検査、X線を用いる検査が知られている。特許文献1〜5に開示された発明では、検査対象物を撮像して得られた画像を解析して、該検査対象物中に混在する異物または不良品を検出し、さらに、この検出結果に基づいて異物または不良品と良品とに分別する、
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008-39645号公報
【特許文献2】特開2004-157027号公報
【特許文献3】特開平10-35862号公報
【特許文献4】特開2006-26469号公報
【特許文献5】特開2004-125597号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1〜5に開示された発明では、検査対象物が転がり易い形状を有している場合に、該検査対象物を撮像して検査することが容易でなく、また、異物または不良品と良品とに分別することも容易でない。検査対象物が転がり易い形状を有している場合に、上記分別に際して、異物または不良品と良品とのうちの一方を選択的に取り出すときに、該一方を取り出すのではなく誤って他方を取り出してしまうことがあり、また、該一方を取り出すと同時に他方をも取り出してしまうこともある。
【0005】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、検査対象物が転がり易い形状を有している場合であっても該検査対象物の検査および分別が容易である異物または不良品の検出装置、異物または不良品の排除装置、異物または不良品の検出方法および異物または不良品の排除方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る異物または不良品の検出装置は、検査対象物を撮像して得られた画像に基づいて該検査対象物中に混在する異物または不良品を検出する装置であって、検査対象物を載せる透明部材と、透明部材上の検査対象物を1個ずつ各区画に仕切る仕切り部材と、仕切り部材の各区画へ検査対象物を1個ずつ供給する供給部と、透明部材を挟んで上方および下方の双方から検査対象物を撮像する撮像部と、撮像部による撮像により得られた画像を解析して検査対象物中に混在する異物または不良品を検出する制御部と、仕切り部材を移動させる移動手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
本発明に係る異物または不良品の検出装置では、透明部材が、板形状であって、仕切り部材と一体化されているのが好適である。透明部材が、円板形状であって、仕切り部材と一体化されているのも好適である。透明部材が、ドラム形状であって、仕切り部材と一体化されているのも好適である。仕切り部材が、複数の列からなり、列毎に透明部材と一体化されているのも好適である。透明部材が位置固定された板形状であって、仕切り部材が透明部材上を移動するベルトコンベア形状であるのも好適である。透明部材が位置固定され曲面を有する板形状であって、仕切り部材が透明部材上を移動する中空ドラム形状であるのも好適である。透明部材が位置固定された中空ドラム形状であって、仕切り部材が透明部材上を移動する中空ドラム形状であるのも好適である。仕切り部材の各区画に開閉自在の蓋が設けられており、その蓋が制御部による制御により開閉されるのも好適である。撮像部は、波長範囲1000nm〜2500nmの少なくとも一部に感度を有するカメラを含んでいてもよい。また、カメラが、分光素子および2次元受光素子を含み、2次元受光素子の受光面における第1方向の位置が撮像対象物の位置に対応し、第1方向に直交する第2方向の位置が分光素子により分光された光の波長に対応していてもよい。
【0008】
本発明に係る異物または不良品の排除装置は、上記の本発明に係る異物または不良品の検出装置と、制御部による検出結果に基づく指示に従って、仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物を選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別する分別手段と、を備えることを特徴とする。本発明に係る異物または不良品の排除装置では、透明部材と仕切り部材との間に空隙が設けられているのが好適である。また、透明部材が仕切り部材と一体化されており、分別手段が、仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの一方を吸引し、透明部材を上下反転させて他方を落下させることで、異物または不良品と良品とに分別するのも好適である。
【0009】
本発明に係る異物または不良品の検出方法は、検査対象物を撮像して得られた画像に基づいて該検査対象物に混在する異物または不良品を検出する方法であって、透明部材上の仕切り部材を移動させながら仕切り部材の各区画へ検査対象物を1個ずつ供給し、透明部材を挟んで上方および下方の双方から検査対象物を撮像し、撮像部による撮像により得られた画像を解析して該検査対象物に混在する異物または不良品を検出する、ことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る異物または不良品の排除方法は、上記の異物または不良品の検出方法により検査対象物に混在する異物または不良品を検出し、仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物を選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別する、ことを特徴とする。本発明に係る異物または不良品の排除方法では、透明部材が仕切り部材と一体化されており、仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの一方を吸引し、透明部材を上下反転させて他方を落下させることで、異物または不良品と良品とに分別するのが好適である。
【0011】
本発明に係る異物または不良品の排除方法では、仕切り部材の各区画に開閉自在の蓋が設けられており、仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの一方については蓋を閉じ、他方については蓋を開いて、蓋が開いている区画の検査対象物を該区画から取り出した後に、蓋が閉じている区画について該蓋を開いて検査対象物を該区画から取り出すのも好適である。仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの少なくとも一方を吸引することで取り出すのも好適である。また、仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの少なくとも一方を落下させることで取り出すのも好適である。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、検査対象物が転がり易い形状を有している場合であっても該検査対象物の検査および分別が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態に係る異物または不良品の検出装置および異物または不良品の排除装置1の構成を示す図である。
【図2】第2実施形態に係る異物または不良品の検出装置および異物または不良品の排除装置2の構成を示す図である。
【図3】第3実施形態に係る異物または不良品の検出装置および異物または不良品の排除装置3の構成を示す図である。
【図4】第4実施形態に係る異物または不良品の検出装置および異物または不良品の排除装置4の構成を示す図である。
【図5】第5実施形態に係る異物または不良品の検出装置および異物または不良品の排除装置5の構成を示す図である。
【図6】第6実施形態に係る異物または不良品の検出装置および異物または不良品の排除装置6の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0015】
(第1実施形態)
【0016】
図1は、第1実施形態に係る異物または不良品の検出装置および異物または不良品の排除装置1の構成を示す図である。(以下、異物または不良品の検出装置を略して異物検出装置と呼ぶ。異物または不良品の排除装置を略して異物排除装置と呼ぶ。)異物排除装置1は、検査対象物Aを撮像して得られた画像に基づいて該検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する異物検出装置を含み、この検出結果に基づいて異物または不良品と良品とに分別する。第1実施形態に係る異物検出装置は、透明部材11,12、仕切り部材21,22、供給部30、カメラ41,42および制御部50を備える。第1実施形態に係る異物排除装置1は、この異物検出装置に加えて、吸引制御部60および吸引機61〜68を備える。
【0017】
透明部材11,12は、板形状を有し、カメラ41,42が感度を有する波長において透明な材料からなる。仕切り部材21は、透明部材11上の検査対象物Aを1個ずつ各区画に仕切る。仕切り部材22は、透明部材12上の検査対象物Aを1個ずつ各区画に仕切る。透明部材11は仕切り部材21と一体化されている。透明部材12は仕切り部材22と一体化されている。透明部材11と仕切り部材21との間に空隙が設けられているのが好適であり、透明部材12と仕切り部材22との間に空隙が設けられているのが好適である。空隙を設けることにより、吸引排除する際、空隙部分が空気流入口となり、吸引力が向上する。
【0018】
一体化された透明部材11および仕切り部材21、ならびに、一体化された透明部材12および仕切り部材22それぞれは、図中の矢印Bに沿って巡回する。すなわち、仕切り部材21,22を移動させる移動手段が設けられている。仕切り部材21,22における複数の区画は、移動方向およびこれに直交する方向に2次元的に配列されている。(透明部材、仕切り部材は三組以上あってもよく、この場合でも、仕切り部材は第一実施形態と同様に矢印Bに沿って巡回する。)
【0019】
供給部30は、仕切り部材21,22の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。供給部30は、仕切り部材21,22の区画の行数(移動方向に直交する方向の区画の数)と同数の溝を有していて、これらの溝に沿って検査対象物Aを移動させ、一端から検査対象物Aを1個ずつ各区画へ落下させることで、仕切り部材21,22の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。
【0020】
カメラ41,42は、透明部材11,12を挟んで上方および下方の双方から検査対象物Aを撮像する撮像部を構成する。カメラ41は透明部材11,12の上方に設けられ、カメラ42は透明部材11,12の下方に設けられている。
【0021】
カメラ41,42は、波長範囲1000nm〜2500nmの少なくとも一部に感度を有するのが好適であり、このように近赤外領域の波長で検査対象物Aを撮像することにより異物や不良品の判定の精度を向上させることができる。また、カメラ41,42は、分光素子および2次元受光素子を含み、2次元受光素子の受光面における第1方向(移動方向に直交する方向)の位置が撮像対象物の位置に対応し、第2方向(移動方向)の位置が分光素子により分光された光の波長に対応するのが好適であり、このようにすることにより、移動している検査対象物Aの画像を所定の波長範囲のスペクトルで得ることができる。
【0022】
制御部50は、カメラ41,42による撮像により得られた画像を解析して、検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する。さらに、制御部50は、その検出結果に基づいて、仕切り部材21,22の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別するよう、吸引制御部60に対して指示する。
【0023】
吸引制御部60は、制御部50からの指示に従って、吸引機61〜68の吸引動作を制御する。吸引機61〜64は、仕切り部材22の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品を吸引することにより、これら異物または不良品を除去する。吸引機65〜68は、仕切り部材21の各区画に入れられた検査対象物Aのうち良品を吸引することにより、これら良品を回収する。すなわち、吸引制御部60および吸引機61〜68は、仕切り部材21,22の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別する分別手段を構成する。
【0024】
本実施形態では、仕切り部材21と一体化された透明部材11、および、仕切り部材22と一体化された透明部材12が、巡回するように移動する。その巡回移動の過程において、仕切り部材21,22の各区画に検査対象物Aが1個ずつ供給部30により供給される。仕切り部材21,22の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材11,12を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像される。
【0025】
制御部50により、この撮像により得られた画像が解析されて、検査対象物A中に混在する異物または不良品が検出される。さらに、制御部50により、その検出結果に基づいて、吸引制御部60に対して指示が与えられる。そして、その制御部50からの指示に従って、吸引機61〜64により、仕切り部材22の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品が吸引されることにより、これら異物または不良品が除去される。また、吸引機65〜68により、仕切り部材21の各区画に入れられた検査対象物Aのうち良品が吸引されることにより、これら良品が回収される。
【0026】
このように、本実施形態では、仕切り部材21,22の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材11,12を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像され、また、各区画に1個ずつ入れられた検査対象物Aのうちの異物または不良品の吸引除去および良品の吸収回収が行われるので、検査対象物Aが転がり易い形状を有している場合であっても該検査対象物Aの検査および分別が容易である。
【0027】
(第2実施形態)
【0028】
図2は、第2実施形態に係る異物検出装置および異物排除装置2の構成を示す図である。異物排除装置2は、検査対象物Aを撮像して得られた画像に基づいて該検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する異物検出装置を含み、この検出結果に基づいて異物または不良品と良品とに分別する。第2実施形態に係る異物検出装置は、透明部材13、仕切り部材23、供給部30、カメラ41,42および制御部50を備える。第2実施形態に係る異物排除装置2は、この異物検出装置に加えて、吸引制御部60、吸引機61〜64および良品回収箱69を備える。
【0029】
透明部材13は、ドラム形状を有し、カメラ41,42が感度を有する波長において透明な材料からなる。仕切り部材23は、透明部材13上の検査対象物Aを1個ずつ各区画に仕切る。透明部材13は仕切り部材23と一体化されている。(仕切り部材23はドラム形状の透明部材13の全周に設けられているが、図2ではその一部のみを示している。)透明部材13と仕切り部材23との間に空隙が設けられているのが好適である。
【0030】
一体化された透明部材13および仕切り部材23は、図中の矢印Bに沿って回転する。すなわち、仕切り部材23を移動させる移動手段が設けられている。仕切り部材23における複数の区画は、移動方向およびこれに直交する方向に2次元的に配列されている。
【0031】
供給部30は、仕切り部材23の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。供給部30は、仕切り部材23の区画の行数(移動方向に直交する方向の区画の数)と同数の溝を有していて、これらの溝に沿って検査対象物Aを移動させ、一端から検査対象物Aを1個ずつ各区画へ落下させることで、仕切り部材23の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。
【0032】
カメラ41,42は、透明部材13を挟んで上方および下方の双方から検査対象物Aを撮像する撮像部を構成する。カメラ41は透明部材13の外側に設けられ、カメラ42は透明部材13の内側に設けられている。
【0033】
制御部50は、カメラ41,42による撮像により得られた画像を解析して、検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する。さらに、制御部50は、その検出結果に基づいて、仕切り部材23の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別するよう、吸引制御部60に対して指示する。
【0034】
吸引制御部60は、制御部50からの指示に従って、吸引機61〜64の吸引動作を制御する。吸引機61〜64は、仕切り部材23の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品を吸引することにより、これら異物または不良品を除去する。良品回収箱69は、透明部材13の回転に伴って落下してきた良品を回収する。すなわち、吸引制御部60、吸引機61〜64および良品回収箱69は、仕切り部材23の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別する分別手段を構成する。
【0035】
本実施形態では、仕切り部材23と一体化されたドラム形状の透明部材13が回転移動する。その回転移動の過程において、仕切り部材23の各区画に検査対象物Aが1個ずつ供給部30により供給される。仕切り部材23の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材13を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像される。
【0036】
制御部50により、この撮像により得られた画像が解析されて、検査対象物A中に混在する異物または不良品が検出される。さらに、制御部50により、その検出結果に基づいて、吸引制御部60に対して指示が与えられる。そして、その制御部50からの指示に従って、吸引機61〜64により、仕切り部材23の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品が吸引されることにより、これら異物または不良品が除去される。また、仕切り部材23の各区画に入れられた検査対象物Aのうち良品は、透明部材13の回転に伴って落下して、良品回収箱69により回収される。
【0037】
このように、本実施形態では、仕切り部材23の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材13を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像され、また、各区画に1個ずつ入れられた検査対象物Aのうちの異物または不良品の吸引除去および良品の吸収回収が行われるので、検査対象物Aが転がり易い形状を有している場合であっても該検査対象物Aの検査および分別が容易である。
【0038】
(第3実施形態)
【0039】
図3は、第3実施形態に係る異物検出装置および異物排除装置3の構成を示す図である。異物排除装置3は、検査対象物Aを撮像して得られた画像に基づいて該検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する異物検出装置を含み、この検出結果に基づいて異物または不良品と良品とに分別する。第3実施形態に係る異物検出装置は、透明部材14、仕切り部材24、供給部30、カメラ41,42および制御部50を備える。第3実施形態に係る異物排除装置3は、この異物検出装置に加えて、吸引制御部60、吸引機61〜64および良品回収箱69を備える。
【0040】
透明部材14は、板形状を有し、カメラ41,42が感度を有する波長において透明な材料からなる。仕切り部材24は、透明部材14上の検査対象物Aを1個ずつ各区画に仕切る。透明部材14は仕切り部材24と一体化されている。仕切り部材24は、複数の列からなり、列毎に透明部材14と一体化されている。隣り合う列同士は図示しない手段によりキャタピラ状に相互に連結されているのが好ましい。透明部材14と仕切り部材24との間に空隙が設けられているのが好適である。
【0041】
一体化された透明部材14および仕切り部材24は、図中の矢印Bに沿って列毎に回転する。すなわち、仕切り部材24を移動させる移動手段が設けられている。仕切り部材24における複数の区画は、移動方向に直交する方向に配列されている。
【0042】
供給部30は、仕切り部材24の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。供給部30は、仕切り部材24の区画の行数(移動方向に直交する方向の区画の数)と同数の溝を有していて、これらの溝に沿って検査対象物Aを移動させ、一端から検査対象物Aを1個ずつ各区画へ落下させることで、仕切り部材24の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。
【0043】
カメラ41,42は、透明部材14を挟んで上方および下方の双方から検査対象物Aを撮像する撮像部を構成する。カメラ41は透明部材14の上方に設けられ、カメラ42は透明部材14の下方に設けられている。
【0044】
制御部50は、カメラ41,42による撮像により得られた画像を解析して、検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する。さらに、制御部50は、その検出結果に基づいて、仕切り部材24の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別するよう、吸引制御部60に対して指示する。
【0045】
吸引制御部60は、制御部50からの指示に従って、吸引機61〜64の吸引動作を制御する。吸引機61〜64は、仕切り部材24の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品を吸引することにより、これら異物または不良品を除去する。良品回収箱69は、透明部材14の回転に伴って落下してきた良品を回収する。すなわち、吸引制御部60、吸引機61〜64および良品回収箱69は、仕切り部材24の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別する分別手段を構成する。
【0046】
本実施形態では、列毎に仕切り部材24と一体化された板形状の透明部材14が回転移動する。その回転移動の過程において、仕切り部材24の各区画に検査対象物Aが1個ずつ供給部30により供給される。仕切り部材24の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材14を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像される。
【0047】
制御部50により、この撮像により得られた画像が解析されて、検査対象物A中に混在する異物または不良品が検出される。さらに、制御部50により、その検出結果に基づいて、吸引制御部60に対して指示が与えられる。そして、その制御部50からの指示に従って、吸引機61〜64により、仕切り部材24の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品が吸引されることにより、これら異物または不良品が除去される。また、仕切り部材24の各区画に入れられた検査対象物Aのうち良品は、透明部材14の回転に伴って落下して、良品回収箱69により回収される。
【0048】
このように、本実施形態では、仕切り部材24の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材14を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像され、また、各区画に1個ずつ入れられた検査対象物Aのうちの異物または不良品の吸引除去および良品の吸収回収が行われるので、検査対象物Aが転がり易い形状を有している場合であっても該検査対象物Aの検査および分別が容易である。
【0049】
(第4実施形態)
【0050】
図4は、第4実施形態に係る異物検出装置および異物排除装置4の構成を示す図である。異物排除装置4は、検査対象物Aを撮像して得られた画像に基づいて該検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する異物検出装置を含み、この検出結果に基づいて異物または不良品と良品とに分別する。第4実施形態に係る異物検出装置は、透明部材15、仕切り部材25、供給部30、カメラ41,42および制御部50を備える。第4実施形態に係る異物排除装置4は、この異物検出装置に加えて、吸引制御部60、吸引機61〜64および良品回収コンベヤ70を備える。
【0051】
透明部材15は、板形状を有し、カメラ41,42が感度を有する波長において透明な材料からなり、位置が固定されている。仕切り部材25は、透明部材15上の検査対象物Aを1個ずつ各区画に仕切る。透明部材15は仕切り部材25と一体化されていない。仕切り部材25は、ベルトコンベア形状であり、透明部材15上を移動する。透明部材15と仕切り部材25との間に空隙が設けられているのが好適である。
【0052】
仕切り部材25は、図中の矢印Bに沿って回転する。すなわち、仕切り部材25を移動させる移動手段が設けられている。仕切り部材25における複数の区画は、移動方向およびこれに直交する方向に2次元的に配列されている。
【0053】
供給部30は、透明部材15上において仕切り部材25の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。供給部30は、仕切り部材25の区画の行数(移動方向に直交する方向の区画の数)と同数の溝を有していて、これらの溝に沿って検査対象物Aを移動させ、一端から検査対象物Aを1個ずつ各区画へ落下させることで、仕切り部材25の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。
【0054】
カメラ41,42は、透明部材15を挟んで上方および下方の双方から検査対象物Aを撮像する撮像部を構成する。カメラ41は透明部材15の上方に設けられ、カメラ42は透明部材15の下方に設けられている。
【0055】
制御部50は、カメラ41,42による撮像により得られた画像を解析して、検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する。さらに、制御部50は、その検出結果に基づいて、仕切り部材25の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別するよう、吸引制御部60に対して指示する。
【0056】
吸引制御部60は、制御部50からの指示に従って、吸引機61〜64の吸引動作を制御する。吸引機61〜64は、透明部材15上において仕切り部材25の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品を吸引することにより、これら異物または不良品を除去する。良品回収コンベア70は、仕切り部材25の移動に伴って落下してきた良品を回収する。すなわち、吸引制御部60、吸引機61〜64および良品回収コンベア70は、仕切り部材25の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別する分別手段を構成する。
【0057】
本実施形態では、固定された板形状の透明部材15上をベルトコンベア形状の仕切り部材25が回転移動する。その回転移動の過程において、透明部材15上の仕切り部材25の各区画に検査対象物Aが1個ずつ供給部30により供給される。仕切り部材25の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材15を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像される。
【0058】
制御部50により、この撮像により得られた画像が解析されて、検査対象物A中に混在する異物または不良品が検出される。さらに、制御部50により、その検出結果に基づいて、吸引制御部60に対して指示が与えられる。そして、その制御部50からの指示に従って、吸引機61〜64により、透明部材15上の仕切り部材25の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品が吸引されることにより、これら異物または不良品が除去される。また、仕切り部材25の各区画に入れられた検査対象物Aのうち良品は、仕切り部材25の移動に伴って落下して、良品回収コンベア70により回収される。
【0059】
このように、本実施形態では、仕切り部材25の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材15を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像され、また、各区画に1個ずつ入れられた検査対象物Aのうちの異物または不良品の吸引除去および良品の吸収回収が行われるので、検査対象物Aが転がり易い形状を有している場合であっても該検査対象物Aの検査および分別が容易である。
【0060】
(第5実施形態)
【0061】
図5は、第5実施形態に係る異物検出装置および異物排除装置5の構成を示す図である。異物排除装置5は、検査対象物Aを撮像して得られた画像に基づいて該検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する異物検出装置を含み、この検出結果に基づいて異物または不良品と良品とに分別する。第5実施形態に係る異物検出装置は、透明部材16、仕切り部材26、供給部30、カメラ41,42および制御部50を備える。第5実施形態に係る異物排除装置5は、この異物検出装置に加えて、吸引制御部60、吸引機61〜64および良品回収箱69を備える。
【0062】
透明部材16は、曲面を有する板形状を有し、カメラ41,42が感度を有する波長において透明な材料からなる。仕切り部材26は、透明部材16上の検査対象物Aを1個ずつ各区画に仕切る。透明部材16は仕切り部材24と一体化されていない。仕切り部材26は、透明部材16上を移動する中空ドラム形状である(図5では仕切り部材26の一部のみを示している)。透明部材16と仕切り部材26との間に空隙が設けられているのが好適である。
【0063】
仕切り部材26は、図中の矢印Bに沿って回転する。すなわち、仕切り部材26を移動させる移動手段が設けられている。仕切り部材26における複数の区画は、移動方向およびこれに直交する方向に2次元的に配列されている。
【0064】
供給部30は、透明部材16上において仕切り部材26の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。供給部30は、仕切り部材26の区画の行数(移動方向に直交する方向の区画の数)と同数の溝を有していて、これらの溝に沿って検査対象物Aを移動させ、一端から検査対象物Aを1個ずつ各区画へ落下させることで、仕切り部材26の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。
【0065】
カメラ41,42は、透明部材16を挟んで上方および下方の双方から検査対象物Aを撮像する撮像部を構成する。カメラ41は透明部材16の上方に設けられ、カメラ42は透明部材16の下方に設けられている。
【0066】
制御部50は、カメラ41,42による撮像により得られた画像を解析して、検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する。さらに、制御部50は、その検出結果に基づいて、仕切り部材26の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別するよう、吸引制御部60に対して指示する。
【0067】
吸引制御部60は、制御部50からの指示に従って、吸引機61〜64の吸引動作を制御する。吸引機61〜64は、透明部材16上において仕切り部材26の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品を吸引することにより、これら異物または不良品を除去する。良品回収箱69は、仕切り部材26の回転に伴って落下してきた良品を回収する。すなわち、吸引制御部60、吸引機61〜64および良品回収箱69は、仕切り部材26の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別する分別手段を構成する。
【0068】
本実施形態では、固定された曲面を有する板形状の透明部材16上を中空ドラム形状の仕切り部材26が回転移動する。その回転移動の過程において、透明部材16上の仕切り部材26の各区画に検査対象物Aが1個ずつ供給部30により供給される。仕切り部材26の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材16を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像される。
【0069】
制御部50により、この撮像により得られた画像が解析されて、検査対象物A中に混在する異物または不良品が検出される。さらに、制御部50により、その検出結果に基づいて、吸引制御部60に対して指示が与えられる。そして、その制御部50からの指示に従って、吸引機61〜64により、透明部材16上の仕切り部材26の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品が吸引されることにより、これら異物または不良品が除去される。また、仕切り部材26の各区画に入れられた検査対象物Aのうち良品は、仕切り部材26の移動に伴って落下して、良品回収箱69により回収される。
【0070】
このように、本実施形態では、仕切り部材26の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材16を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像され、また、各区画に1個ずつ入れられた検査対象物Aのうちの異物または不良品の吸引除去および良品の吸収回収が行われるので、検査対象物Aが転がり易い形状を有している場合であっても該検査対象物Aの検査および分別が容易である。
【0071】
(第6実施形態)
【0072】
図6は、第6実施形態に係る異物検出装置および異物排除装置6の構成を示す図である。異物排除装置6は、検査対象物Aを撮像して得られた画像に基づいて該検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する異物検出装置を含み、この検出結果に基づいて異物または不良品と良品とに分別する。第6実施形態に係る異物検出装置は、透明部材17、仕切り部材27、供給部30、カメラ41,42および制御部50を備える。第6実施形態に係る異物排除装置6は、この異物検出装置に加えて、吸引制御部60、吸引機61〜64および良品回収箱69を備える。
【0073】
透明部材17は、中空ドラム形状を有し、カメラ41,42が感度を有する波長において透明な材料からなる。仕切り部材27は、透明部材17上の検査対象物Aを1個ずつ各区画に仕切る。透明部材17は仕切り部材27と一体化されていない。仕切り部材27は、透明部材17上を移動する中空ドラム形状である。(仕切り部材23はドラム形状の透明部材13の全周に設けられているが、図2ではその一部のみを示している。)透明部材17と仕切り部材27との間に空隙が設けられているのが好適である。
【0074】
仕切り部材27は、図中の矢印Bに沿って回転する。すなわち、仕切り部材27を移動させる移動手段が設けられている。仕切り部材27における複数の区画は、移動方向およびこれに直交する方向に2次元的に配列されている。
【0075】
供給部30は、透明部材17上において仕切り部材27の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。供給部30は、仕切り部材27の区画の行数(移動方向に直交する方向の区画の数)と同数の溝を有していて、これらの溝に沿って検査対象物Aを移動させ、一端から検査対象物Aを1個ずつ各区画へ落下させることで、仕切り部材27の各区画へ検査対象物Aを1個ずつ供給する。
【0076】
カメラ41,42は、透明部材17を挟んで上方および下方の双方から検査対象物Aを撮像する撮像部を構成する。カメラ41は透明部材17の上方に設けられ、カメラ42は透明部材17の下方に設けられている。
【0077】
制御部50は、カメラ41,42による撮像により得られた画像を解析して、検査対象物A中に混在する異物または不良品を検出する。さらに、制御部50は、その検出結果に基づいて、仕切り部材27の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別するよう、吸引制御部60に対して指示する。
【0078】
吸引制御部60は、制御部50からの指示に従って、吸引機61〜64の吸引動作を制御する。吸引機61〜64は、透明部材17上において仕切り部材27の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品を吸引することにより、これら異物または不良品を除去する。良品回収箱69は、仕切り部材27の回転に伴って落下してきた良品を回収する。すなわち、吸引制御部60、吸引機61〜64および良品回収箱69は、仕切り部材27の各区画に入れられた検査対象物Aを選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別する分別手段を構成する。
【0079】
本実施形態では、固定された中空ドラム形状の透明部材17上を中空ドラム形状の仕切り部材27が回転移動する。その回転移動の過程において、透明部材17上の仕切り部材27の各区画に検査対象物Aが1個ずつ供給部30により供給される。仕切り部材27の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材17を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像される。
【0080】
制御部50により、この撮像により得られた画像が解析されて、検査対象物A中に混在する異物または不良品が検出される。さらに、制御部50により、その検出結果に基づいて、吸引制御部60に対して指示が与えられる。そして、その制御部50からの指示に従って、吸引機61〜64により、透明部材17上の仕切り部材27の各区画に入れられた検査対象物Aのうち異物または不良品が吸引されることにより、これら異物または不良品が除去される。また、仕切り部材27の各区画に入れられた検査対象物Aのうち良品は、仕切り部材27の移動に伴って落下して、良品回収箱69により回収される。
【0081】
このように、本実施形態では、仕切り部材27の各区画に検査対象物Aが1個ずつ入れられた状態で、透明部材17を挟んで上方および下方の双方からカメラ41,42により検査対象物Aが撮像され、また、各区画に1個ずつ入れられた検査対象物Aのうちの異物または不良品の吸引除去および良品の吸収回収が行われるので、検査対象物Aが転がり易い形状を有している場合であっても該検査対象物Aの検査および分別が容易である。
【0082】
(変形例)
【0083】
第1〜第6の実施形態の変形例として以下のような構成であってもよい。
【0084】
透明部材は、円板形状であって、仕切り部材と一体化されていてもよい。透明部材は、円板形状もしくはその一部(円弧状)であって、仕切り部材と一体化されていなくてもよい。円板形状の透明部材が回転する過程において、仕切り部材の各区画への検査対象物の供給、各区画に入れられた検査対象物の撮像、この撮像により得られた画像の解析による異物または不良品の検出、および、異物または不良品と良品との分別、が順に行われる。
【0085】
仕切り部材の各区画に開閉自在の蓋が設けられており、その蓋が制御部による制御により開閉される構成であってもよい。このとき、仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの一方については蓋を閉じ、他方については蓋を開く。そして、蓋が開いている区画の検査対象物を該区画から取り出した後に、蓋が閉じている区画について該蓋を開いて検査対象物を該区画から取り出すことで、異物または不良品と良品との分別を行うことができる。仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの少なくとも一方を、吸引することで取り出してもよいし、落下させることで取り出してもよい。
【符号の説明】
【0086】
1〜6…異物排除装置、11〜17…透明部材、21〜27…仕切り部材、30…供給部、41,42…カメラ、50…制御部、60…吸引制御部、61〜68…吸引機、69…良品回収箱、70…良品回収コンベア。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象物を撮像して得られた画像に基づいて該検査対象物中に混在する異物または不良品を検出する装置であって、
前記検査対象物を載せる透明部材と、
前記透明部材上の前記検査対象物を1個ずつ各区画に仕切る仕切り部材と、
前記仕切り部材の各区画へ前記検査対象物を1個ずつ供給する供給部と、
前記透明部材を挟んで上方および下方の双方から前記検査対象物を撮像する撮像部と、
前記撮像部による撮像により得られた画像を解析して前記検査対象物中に混在する異物または不良品を検出する制御部と、
前記仕切り部材を移動させる移動手段と、
を備えることを特徴とする異物または不良品の検出装置。
【請求項2】
前記透明部材が、板形状であって、前記仕切り部材と一体化されている、ことを特徴とする請求項1に記載の異物または不良品の検出装置。
【請求項3】
前記透明部材が、円板形状であって、前記仕切り部材と一体化されている、ことを特徴とする請求項1に記載の異物または不良品の検出装置。
【請求項4】
前記透明部材が、ドラム形状であって、前記仕切り部材と一体化されている、ことを特徴とする請求項1に記載の異物または不良品の検出装置。
【請求項5】
前記仕切り部材が、複数の列からなり、列毎に前記透明部材と一体化されている、ことを特徴とする請求項1に記載の異物または不良品の検出装置。
【請求項6】
前記透明部材が位置固定された板形状であって、前記仕切り部材が前記透明部材上を移動するベルトコンベア形状である、ことを特徴とする請求項1に記載の異物または不良品の検出装置。
【請求項7】
前記仕切り部材の各区画に開閉自在の蓋が設けられており、その蓋が前記制御部による制御により開閉される、ことを特徴とする請求項1に記載の異物または不良品の検出装置。
【請求項8】
前記透明部材が位置固定され曲面を有する板形状であって、前記仕切り部材が前記透明部材上を移動する中空ドラム形状である、ことを特徴とする請求項1に記載の異物または不良品の検出装置。
【請求項9】
前記透明部材が位置固定された中空ドラム形状であって、前記仕切り部材が前記透明部材上を移動する中空ドラム形状である、ことを特徴とする請求項1に記載の異物または不良品の検出装置。
【請求項10】
請求項1〜9の何れか1項に記載の異物または不良品の検出装置と、
前記制御部による検出結果に基づく指示に従って、前記仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物を選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別する分別手段と、
を備えることを特徴とする異物または不良品の排除装置。
【請求項11】
前記透明部材と前記仕切り部材との間に空隙が設けられている、ことを特徴とする請求項10に記載の異物または不良品の排除装置。
【請求項12】
前記透明部材が前記仕切り部材と一体化されており、
前記分別手段が、前記仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの一方を吸引し、前記透明部材を上下反転させて他方を落下させることで、異物または不良品と良品とに分別する、
ことを特徴とする請求項10に記載の異物または不良品の排除装置。
【請求項13】
検査対象物を撮像して得られた画像に基づいて該検査対象物中に混在する異物または不良品を検出する方法であって、
透明部材上の仕切り部材を移動させながら前記仕切り部材の各区画へ前記検査対象物を1個ずつ供給し、
前記透明部材を挟んで上方および下方の双方から前記検査対象物を撮像し、
前記撮像部による撮像により得られた画像を解析して該検査対象物中に混在する異物または不良品を検出する、
ことを特徴とする異物または不良品の検出方法。
【請求項14】
請求項13に記載の異物または不良品の検出方法により検査対象物中に混在する異物または不良品を検出し、
前記仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物を選択的に吸引することで異物または不良品と良品とに分別する、
ことを特徴とする異物または不良品の排除方法。
【請求項15】
前記透明部材が前記仕切り部材と一体化されており、
前記仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの一方を吸引し、前記透明部材を上下反転させて他方を落下させることで、異物または不良品と良品とに分別する、
ことを特徴とする請求項14に記載の異物または不良品の排除方法。
【請求項16】
前記仕切り部材の各区画に開閉自在の蓋が設けられており、
前記仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの一方については前記蓋を閉じ、他方については前記蓋を開いて、前記蓋が開いている区画の検査対象物を該区画から取り出した後に、前記蓋が閉じている区画について該蓋を開いて検査対象物を該区画から取り出す、
ことを特徴とする請求項14に記載の異物または不良品の排除方法。
【請求項17】
前記仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの少なくとも一方を吸引することで取り出す、ことを特徴とする請求項16に記載の異物または不良品の排除方法。
【請求項18】
前記仕切り部材の各区画に入れられた検査対象物に含まれる異物または不良品と良品とのうちの少なくとも一方を落下させることで取り出す、ことを特徴とする請求項16に記載の異物または不良品の排除方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−261787(P2010−261787A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−112191(P2009−112191)
【出願日】平成21年5月1日(2009.5.1)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】