説明

畳んで引き込み可能な翼を持った玩具

畳んで引き込み可能な翼を有する玩具であって、胴体と、翼とを有し、該翼は、スナップ留めのピボット関節を介して該胴体に連結されており、該ピボット関節は、空間を最小化する重なり合う構成にて該翼を畳むことを可能にするものである。種々のバネ、ラッチ、トリガーおよび停止機構が、畳まれた翼がバネ負荷を受けた様式にて、最小限の使用者の労力で展開することを保証する。機械的な高い応力負荷に曝された場合に、ピボット関節は非破壊的な様式で翼を解放することができ、従って破壊的な翼の破損を防ぐことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、引き込み可能な翼または同様の伸展部を有する玩具に関する。
【背景技術】
【0002】
背景
玩具の分野においては、引っ込めることが可能な翼(wings)または同様の伸展部(extensions)を持つものが知られている。しかしながら、使用される材料および構造のために、このような翼は、伸ばされたときに壊れるか、または過度に曲がるか、またはこのような破損を回避するために過度に重いという傾向があった。例えば、先行技術における破損に対する耐性は、発泡体またはゴムなどの柔らかいかまたは弾力のある材料から翼を作ることによって達成されており、歯切れ良く(crisp)かつ正確(precise)な翼の展開、および、ぐらつかない長い翼を提供することができないという不可避の副次的な影響を伴っている。或いは、強固で、長く、歯切れ良く、かつ、耐破損性を有する、玩具の翼の構造が先行技術において知られているが、それは通常、薄くかつ非常に高価な構造用材料を使用するか、または、非常に厚く高価ではない材料(それは玩具に過度のかさ高さを与える)を使用するかのいずれかを含んでいる。
【0003】
従って、先行技術の玩具のこれらの問題を回避した翼を有する玩具があることが望ましい。とりわけ、畳みかつ引き込み可能であると同時に、次の様であり得る翼を持った玩具があることが望ましい:
−それらの配置(畳むこと、開くこと、引き込むこと、伸ばすこと)において歯切れ良くかつ正確である;
−長く、幅広く、薄く、かつ、軽量である;
−伸ばされたときに長手方向の剛性が高い;
−畳まれかつ引き込まれたときに目立たずコンパクトである;
−虐待的な曲げ/捩り、および、硬い表面との高いエネルギーの衝突による破損または恒久的な変形に対して耐性を持っている;
−道具の不要な、誰にでも扱える(fool-proof)、所定位置へのはめ込み(snap-in-place)の組み立てと分解に適している;
−押しボタン式の即時の展開に適している;
−玩具胴体から取り外されたときに置き違えにくいかまたは紛失しにくい;
−製造するのに経済的でありかつ加工しやすい、一般的な高価でないプラスチック製である。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、上記で述べた望ましい特徴の全てを1つのパッケージにまとめた組み立て式かつ引き込み可能な玩具の翼についての長年の切実な必要性に、かなりの程度まで答える。
【0005】
従って、本発明の主要な態様では、玩具が、以下の様である畳んで引き込み可能な翼を備えている:
−それらの展開配置(畳むこと(folding)、開くこと(unfolding、畳まれたものを広げること)、引き込むこと(retracting、引っ込めること)、伸ばすこと(extending))において歯切れ良くかつ正確である;
−長く、幅広く、薄くかつ軽量である;
−伸ばされたときに長手方向の剛性が高い;
−畳まれ引き込まれたときに目立たずコンパクトである;
−虐待的な曲げ/捩りおよび硬い表面との高いエネルギーの衝突による破損または恒久的な変形に対して耐性を持っている;
−道具の不要な、誰にでも扱える、所定位置へのはめ込みの組み立てと分解に適している;
−押しボタン式の即時の展開に適している;
−玩具胴体から取り外されたときに置き違えにくいかまたは紛失しにくい;
−製造するのに経済的でありかつ加工しやすい、一般的な高価でないプラスチック製である。
【0006】
本発明のこれらおよび他の態様および利点は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を考慮した上で、当業者には明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】図1は、翼が畳まれかつ引き込まれた、好ましい実施形態の背面の立面図(elevation view)である。
【図2】図2は、翼が開かれかつ伸ばされた、好ましい実施形態の背面の立面図である。
【図3】図3は、翼が畳まれかつ伸ばされた、好ましい実施形態の背面の立面図である。
【図4】図4は、翼が畳まれかつ引き込まれ、かつ、バックパック(backpack)カバーが定位置にある、好ましい実施形態の背面の立面図である。
【図5】図5は、翼が開かれかつ伸ばされ、かつ、バックパックカバーが定位置にある、好ましい実施形態の背面の立面図である。
【図6】図6は、翼が開かれかつ伸ばされ、かつ、バックパックカバーが定位置にある、好ましい実施形態の側面の斜視図である。
【図7】図7は、各翼を玩具胴体に係留する糸(strings)を示した、別の実施形態の背面の立面図である。
【図8】図8は、好ましい実施形態の分解立体図である。
【図9】図9Aは、好ましい実施形態の翼部の分解立体図であって、バックパックカバーの外側の面を示している。図9Bは、図9Aに示されたバックパックカバーの斜視図であって、バックパックカバーの内側の面を示している。
【図10】図10は、好ましい実施形態の分解立体図(exploded 3D view)である。
【図11】図11は、好ましい実施形態の別の分解立体図である。
【図12】図12、13、14、15、16および17は、翼の典型的な一連の位置を示した背面の立面図であって、完全に畳まれかつ引き込まれた位置から始まり、次いで完全に開かれ伸ばされ、その後、完全に畳まれかつ引き込まれた位置に戻っている。指示および矢印が各イメージに追加されて、玩具の部品の動きおよび使用者の典型的な行動を説明している。
【図13】図12、13、14、15、16および17は、翼の典型的な一連の位置を示した背面の立面図であって、完全に畳まれかつ引き込まれた位置から始まり、次いで完全に開かれ伸ばされ、その後、完全に畳まれかつ引き込まれた位置に戻っている。指示および矢印が各イメージに追加されて、玩具の部品の動きおよび使用者の典型的な行動を説明している。
【図14】図12、13、14、15、16および17は、翼の典型的な一連の位置を示した背面の立面図であって、完全に畳まれかつ引き込まれた位置から始まり、次いで完全に開かれ伸ばされ、その後、完全に畳まれかつ引き込まれた位置に戻っている。指示および矢印が各イメージに追加されて、玩具の部品の動きおよび使用者の典型的な行動を説明している。
【図15】図12、13、14、15、16および17は、翼の典型的な一連の位置を示した背面の立面図であって、完全に畳まれかつ引き込まれた位置から始まり、次いで完全に開かれ伸ばされ、その後、完全に畳まれかつ引き込まれた位置に戻っている。指示および矢印が各イメージに追加されて、玩具の部品の動きおよび使用者の典型的な行動を説明している。
【図16】図12、13、14、15、16および17は、翼の典型的な一連の位置を示した背面の立面図であって、完全に畳まれかつ引き込まれた位置から始まり、次いで完全に開かれ伸ばされ、その後、完全に畳まれかつ引き込まれた位置に戻っている。指示および矢印が各イメージに追加されて、玩具の部品の動きおよび使用者の典型的な行動を説明している。
【図17】図12、13、14、15、16および17は、翼の典型的な一連の位置を示した背面の立面図であって、完全に畳まれかつ引き込まれた位置から始まり、次いで完全に開かれ伸ばされ、その後、完全に畳まれかつ引き込まれた位置に戻っている。指示および矢印が各イメージに追加されて、玩具の部品の動きおよび使用者の典型的な行動を説明している。
【図18】図18は、翼が開かれかつ伸ばされた、好ましい実施形態の背面の立面図である。
【図19】図19は、翼が畳まれ伸ばされた、好ましい実施形態の背面の立面図である。
【図20】図20は、翼の先端の電灯を備えた実施形態の翼部の分解立体図である。
【図21】図21は、翼の下側の機能的な特徴を露出させるために、ピボットジョイントから部分的に外されている翼の下側の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
好ましい実施形態の詳細な説明
図1は、好ましい実施形態に従った玩具2を示している。該玩具2は、胴体4、スペースヘルメット8を有する頭部6、2本の腕10A、10B、2本の脚12A、12B、および、折り畳んで引き込み可能な2つの翼14A、14Bを有している。図1に示すように、畳まれかつ引き込まれたときに、翼14A、14Bは、玩具2の背中で一方が他方の下に重なり合う。バックパックカバー16は、重なり合ったポジションにあるそれら翼14A、14Bを実質的に覆い、畳まれた翼を視界から隠し、より審美的に満足のいく流線型の外観を玩具2に与えている。
【0009】
図9に示すように、バックパックカバー16は、外側面18、および、内面20(通常は、翼14A、14Bに面している)を有する。別の実施形態では、バックパックカバー16は無くてもよく、玩具2の機能に実質的に影響することはない。
【0010】
図4から図6に示す好ましい実施形態では、バックパックカバー16は、翼14A、14Bの配置(畳むこと、畳んだものを開くこと、引き込むこと、伸ばすこと)を妨げないように、玩具の胴体上に位置する。図9Aおよび9Bに示すように、該バックパックカバー16は、その内側面20に取り付けられた2つのピン22A、22Bを有し、これたのピンは、球形の頭部24A、24Bを有する。該球形の頭部24A、24Bは、玩具の胴体の背中に固定された適切な大きさのそれぞれ弾力のあるレセプタクル(受け器)26A、26Bに取り外し可能にパチンとはまり、バックパックカバー16を定位置に保持する。畳まれた翼14A、14Bへのアクセスおよび玩具の胴体の背中へのアクセスを望むときには(例えばバッテリー区画室(compartment)の扉またはバッテリーパックカバー28にアクセスするため)、バックパックカバー16は、外側に引く力を加えることにより比較的容易にパチンと外れ得る。該バックパックカバー16は、押す力を加えることによりパチンと付け戻され得る。該バックパックカバー16はまた、例えば虐待的な曲げ/捩り、または、床に落とされたときに起こるような硬い表面との高エネルギーの衝突により、翼自体が胴体からパチンと外れても、破損することなく自然にパチンと外れ得る。
【0011】
個々の翼14A、14Bは、下側面の部品30A、30Bと、上面の部品32A、32Bを有する。各下側の部品30A、30Bは、それぞれ下側部品の開口部34A、34Bを有する。各上面の部品32A、32Bは、それぞれ上面の部品の開口部36A、36Bを有する。各下側面の部品30A、30Bは、それぞれの開口部を位置合わせして、各上面の部品32A、32Bに連結される。翼14A、14Bは、関節柱(articulation post)38A、38Bのまわりをピボット回転することができ、該関節柱は、それぞれの孔穴(aperture)を通って位置し、それぞれの翼14A、14Bを玩具の胴体の背中と連結している。
【0012】
翼14A、14Bは、それぞれの翼の先端部40A、40Bを有し、それらは、それぞれの下側面の部品30A、30Bとそれぞれの上面の部品32A、32Bとの間に形成された空間から、スライド可能に伸びまた引き込まれる。
【0013】
いくつかのバネ、ラッチ、および、停止機構(stopping mechanisms)が協働して、各翼14A、14Bの、胴体の長手方向軸に対する2つの安定な角度のポジション(畳まれたポジションと、開いた(unfolded、畳まれていない)ポジションを定めている。例えば、図1および図3に示した畳まれたポジションでは、翼の長手方向(基部から先端へ)の軸は、概しては、玩具の胴体の長手方向軸とそろっている(aligned)。例えば、図2に示した畳まれていないポジションでは、翼の長手方向(基部から先端へ)の軸は、概して、玩具の胴体の長手方向軸を横切る角度であり、航空機の胴体に対する航空機翼のポジションに類似している。バネが、畳まれていないポジションに向かう恒久的な付勢力(bias)を翼14A、14Bに与えるのに対し、畳みラッチが(folding latches)、畳まれたポジションに翼を保持しておく働きをする。このように、翼は、畳まれているときにバネの負荷を受け(spring-loaded)、畳みラッチが外れたときに畳まれていないポジションへと急に動く。
【0014】
両方の翼14A、14Bが畳まれたポジションにある状態でのコンパクトさを向上させるために、翼14A、14Bと胴体4との間のピボット関節(pivoting articulations)は、翼の角回転面に垂直な方向へのわずかな動きを可能にし、かかる動きを与える。一方の翼がその畳まれたポジションの方に向かってピボットして角回転するとき、そのピボットは、玩具の胴体に向けて内側に軸方向にスライドし、畳まれた翼を玩具の背中表面にわずかに近づける。第二の翼がその畳まれたポジションに向かってピボットして角回転するとき、そのピボットは、玩具の胴体から外側に軸方向にスライドし、第二の畳まれた翼を玩具の背中表面からわずかに離す。上記の2つの動作の組み合わせの結果、両方の翼を折り畳んだとき、一方の翼が他方の翼の下にスライドし、その下でコンパクトに重なり合うことが可能になっている。このことは、翼が畳まれた形態のコンパクトさの向上に起因して、より幅の広い翼をより細い胴体上に収容しながら、流線型の胴体の外形を維持するのに役立つ。
【0015】
その角度のポジション(畳まれた/畳まれていない)とは無関係に、個々の翼14A、14Bはまた、長さにおいて引き込み可能な翼でもある。各翼は、望遠鏡式(telescopic)の構造となっており、2つの部分からなる。それは、基部(それぞれの下側面の部品30A、30Bと、上面の部品32A、32Bを含む)、および、先端部(基部内から自在に伸縮する)。いくつかのバネ、ラッチおよび停止機構が協働して、各翼について2つの安定な状態を定める。それは、引き込まれた状態(例えば、図1に示す)、および、伸ばされた状態(例えば、図2および図3に示す)である。伸展バネは、伸ばされた状態に向かう恒久的な伸縮する(telescoping)バイアスを各翼に与えるのに対し、引き込みラッチは、翼を引き込んだ状態に固定しておく働きをする。引き込みラッチは解除レバーを有し、該解除レバーは翼表面から突き出しており、係合したときに、ラッチを解除することができ、翼をその伸びた状態へとへと急に動かす。これらの解除レバーに係合するように、適切な大きさのノブおよび突起が、バックパックカバーの内側面に、および/または、玩具の胴体の背中上に設けられる。該ノブおよび突起は、畳まれていないポジションへの翼の弧を描く(sweeping)動きの間に、該翼上にある解除レバーを捕らえて係合するように配置されている。
【0016】
好ましい実施形態では、図12に示すように、使用者が、玩具の胸部62上のボタン60を押して、ラッチ(該ラッチは、バネの負荷を受けた(spring-loaded)翼を畳まれたポジションに保持している)を解除することにより、翼14A、14Bが開くのを始動させる。翼14A、14Bの開く動作が進行中になると、バックパックカバー上および/または玩具の胴体の背中上の特定の場所に配置された適切な大きさのノブおよび突起が、各翼上の引き込みラッチ解除レバーと係合し、玩具使用者からのいかなる追加の入力もなしに、自動的に各翼をその完全に伸びた長さへと望遠鏡式に延伸させる。好ましい実施形態では、一方の翼が、該翼の下側の面(玩具の胴体の背中に面している)上にその引き込みラッチ解除レバーを有しており、そのためそれは玩具の胴体上に配置されたノブと係合し得る。他方の翼は、その上面(バックパックカバーに面している)上にその解除レバーを有しており、そのためそれはバックパックカバーの内側面上に配置されたノブと係合し得る。代替的な実施形態では、翼14A、14Bは、バックパックカバーの内側または玩具の胴体上のいずれかに配置された対応するノブと係合することができるように、それらの下側またはそれらの上面上のいずれかにそれらの収縮ラッチ解除レバーを有してもよい。
【0017】
代替的な実施形態では、バネの負荷を受けている翼14A、14Bの開きを始動させるボタンがなく、使用者は各翼上のラッチが外れるまで外向きに各翼を引っ張ることにより開くこと(unfolding)を開始させる必要があり、そして各翼は、バネ仕掛けの展開を完了するように進み、その後に続いて、前の段落に記載されたように、バネの負荷を受けた翼が伸びた状態へと延伸する。
【0018】
更に代替的な実施形態では、翼の先端が操作可能な電球またはLEDを有する。細くしなやかな電気ケーブル(各翼の内部空間を通される)が、好ましくは玩具の胴体内に配置されるバッテリーパックと翼の先端のライトとを接続している。集積回路手段(これも好ましくは玩具の胴体内に配置される)が、翼の先端のライトと種々の他の胴体のライトの操作、並びに、付随する音を制御するために使用され得る。更に代替的な実施形態では、
集積回路がなく、単純な接触スイッチが、翼の展開に応じて翼の先端のライトを点灯し、翼が畳まれ引き込まれたときに該ライトを消す。
【0019】
翼14A、14Bを元に引き込ませかつ畳むことは、全ての実施形態において手動で行なわれ、各翼上の畳みラッチが係合するまで各翼を内向きに回転させ、続いて各翼上の引き込みラッチが係合するまで各翼の先端部をその基部内に押し込むことによって行なわれる。
【0020】
翼と玩具の胴体との間のピボット関節は、該関節の所定位置へのはめ込み(snap-in-place)の組み立ておよび分解が可能であるように構成され、それは、いかなる道具も、玩具の典型的な使用者(子供)が有するであろう力を超える過度の力も使う必要が無いように構成される。該ピボット関節は、高い機械的応力に耐え、そして翼の展開中の歯切れ良く正確な動き、並びに、翼が完全に伸展したポジションにある玩具を力強く操作する間の強靱な剛性を備えるように構成される。しかしながら、翼と玩具の胴体との間のピボット関節は、虐待的な曲げ/捩り、玩具を床に落とすことや他の硬い表面との高エネルギーの衝突などにより、機械的応力負荷が翼の構成要素の破損または破壊的分解を引き起こし得るレベルに近づいた場合には、ピボット関節から翼が自動的に解放されるように設計される。バックパックカバー16も、翼14A、14Bの一方がピボット関節から外されるときはいつでもパチンと外れるよう設計され、従って、応力負荷が翼14A、14Bの破損を引き起こすかなり前に、その翼14A、14Bが玩具の胴体から非破壊的に切り離されることが保証される。
【0021】
この正確な、非破壊的、安全解放(safety release)アクションは、玩具が、一般的な高価でないプラスチックで構築された、長く、薄くそして軽量の強固な翼を備えることを可能にし、それでもそのアクションは、玩具が耐破損性であることを保証しまたその破損が鋭利な縁を生じさせないことを保証するように設計された全ての安全性試験および落下試験を該玩具が通過することを可能にする。このようなピボット関節からの翼の安全解除を生じさせる任意の出来事の後、該玩具は、先にパチンと外された任意の部分(例えば翼14A、14Bまたはバックパックカバー16)を定位置にパチンと戻すことにより、その本来の形態へと容易に組み立て直され得る。更に、図7に示されるような好ましい実施形態では、それぞれの翼14A、14Bは、切り離された翼が、ある長さの細いひも50A、50Bによって、胴体に目立たないように係留され、それによって、紛失、置き違え、または、玩具2の一般的な近傍(general proximity)からの持ち去りがされ得ないことを保証している。別の実施形態では、係留するひも50A、50Bは省略され得る。更に別の実施形態では、翼の先端のライトが玩具の胴体の内部のバッテリーパックと連結される。補強された細い電線も、翼のための係留具の役割を果たすことができる。
【0022】
開示されたものに加えて、対象の組み立て式かつ引き込み可能な翼玩具についての多くの変更、改変、バリエーション並びに他の使用および適用が可能であり予期されることが、本明細書を再検討した後には当業者に明らかであり、そして本発明の趣旨および範囲から逸脱しない全てのこのような変更、改変、バリエーション並びに他の使用および適用が、以下の特許請求の範囲によってのみ限定される本発明に包含されると見なされる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
玩具であって、当該玩具は、
a)胴体を有し、
b)翼を有し、該翼は畳まれたポジションと開いたポジションとを有し、該翼はまた、引き込まれた状態と伸ばされた状態をも独立的に有し、
c)関節手段を有し、該関節手段は、前記翼と前記胴体との間の連結を可動的にかつ解除可能に達成するためのものであって、
該関節手段は、通常の作動の間において、畳まれたポジションと開いたポジションとの間の前記翼のピボット回転運動を可能にするように構成されており、
該関節手段は、折り畳まれたポジションに在る場合の前記翼に対して、空間を最小化する重なり合う構成を与えるように構成されており、
該関節手段は、前記翼に高い機械的な応力が加わる間に、前記連結を可逆的に解放するように構成されており、
該関節手段は、スナップ留めの様式で前記翼を受け入れ、かつ、前記連結を再形成するように構成されており、
d)第一の保持ラッチを有し、該第一の保持ラッチは、前記翼の内部に実質的に位置し、前記翼を前記の引き込まれた状態にロックするものであり、
e)第二の保持ラッチを有し、該第二の保持ラッチは、前記胴体の内部に実質的に位置し、前記翼を前記の畳まれたポジションにロックするものであり、
f)第一の付勢手段を有し、該第一の付勢手段は、前記第一のラッチによってロックされていない場合の前記翼を、前記伸ばされた状態へと推し進めるものであり、
g)第二の付勢手段を有し、該第二の付勢手段は、前記第二のラッチによってロックされていない場合の翼を、完全に開いたポジションへと推し進めるものであり、
h)展開手段を有し、該展開手段は、前記翼が前記畳まれたポジションから前記開いたポジションへと移動する場合の、前記第一のラッチの自動的な解除のためのものである、
前記玩具。
【請求項2】
さらに、係留手段を有し、該係留手段は、前記翼を前記胴体に恒久的に係留するためのものであり、前記関節手段が前記翼と前記胴体との間の前記連結を解除するときに、前記翼が前記胴体から完全に分離するのを妨げるためのものである、請求項1に記載の玩具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図18】
image rotate

【図21】
image rotate


【公表番号】特表2012−525165(P2012−525165A)
【公表日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−507555(P2012−507555)
【出願日】平成22年5月3日(2010.5.3)
【国際出願番号】PCT/CA2010/000690
【国際公開番号】WO2010/124399
【国際公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【出願人】(509302331)シンキング テクノロジー インコーポレイテッド (2)
【Fターム(参考)】