説明

疎なネットワークアルマナック

本明細書で開示される主題は、移動局内に位置付け可能な疎なネットワークアルマナック情報の作成、維持、通信、および/または使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2009年9月10日に出願した米国仮特許出願第61/241,239号の優先権を主張するものである。
【0002】
本明細書で開示される主題は、疎なネットワークアルマナック(sparse network almanac)情報の作成、維持、通信、および/または使用に関する。
【背景技術】
【0003】
無線通信の増え続ける需要および成長は、例えば、無線ネットワーク、セルタワー、リピータ(repeater)、Wi-Fi、ローカルエリアネットワーク(LAN)、フェムトセル、ピコセル、および衛星測位システムを含む、ますます複雑なインフラストラクチャをもたらした。独自のインフラ無線システム要素を所有および/または運用している、複数の、時には競合する無線通信キャリアが、そのような複雑さを増大させる場合がある。例えば、複数のキャリアは、その独自のそれぞれのセルタワーのグループを所有および運用することが可能である。そのようなグループの無線通信有効範囲は重複する場合があり、その結果、送信機は、複数のキャリアのセルタワーを含むカバレージエリア内で動作する可能性がある。例えば、複数の無線キャリアの競合する性質、無線通信インフラストラクチャの複雑性、および/または送信機の数の比較的急速な増加により、多くの送信機の存在および/または位置は、よく知られていない場合がある。例えば、1つの無線キャリアによって運用されるセルタワーは、別の無線キャリアによって知られていない場合がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの特定の実装形態では、方法は、領域内に位置付けられた1つまたは複数の送信機から情報を受信する段階と、疎なネットワークアルマナックを更新するために、その領域内で動作している移動局の位置特定(location fix)を受信された情報と関連付ける段階とを含むことが可能である。しかし、これは、単なる例示的な実装形態であり、特許請求される主題はこの特定の実装形態に限定されない点を理解されたい。
【0005】
様々な図面を通して類似の参照番号が類似の部分を指す以下の図面を参照して、非限定的かつ非網羅的な特徴を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】一実装形態による、衛星測位システムの応用例を例示する図である。
【図2】一実施形態による、無線ネットワークを示す概略図である。
【図3A】一実施形態による、サービル領域レベルの階層を示す概略図である。
【図3B】一実施形態による、サービル領域レベルの階層を示す概略図である。
【図3C】一実施形態による、サービル領域レベルの階層を示す概略図である。
【図4】一実施形態による、SNAを維持および更新するプロセスの流れ図である。
【図5】一実装形態による、無線ネットワークと通信できるデバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書を通して「一例」、「1つの特徴」、「ある例」、または「ある特徴」の参照は、その特徴および/もしくはその例に関して説明される特定の特徴、構造、または特性が、特許請求される主題の少なくとも1つの特徴および/または例の中に含まれることを意味する。したがって、本明細書を通して様々な場所の「一例では」、「ある例では」、「1つの特徴では」、または「ある特徴では」の出現は、すべて同じ特徴および/または同じ例を指すとは限らない。さらに、これらの特定の特徴、構造、または特性を1つもしくは複数の例および/または特徴の中に組み込むことが可能である。
【0008】
上述のように、我々は、無線デバイスおよび無線システムの通信の複雑さが高まっている世界に暮らす。この複雑さは、より多くの場所における情報およびサービスに対するさらなるアクセスと、サービスおよびサービスプロバイダのさらなる選択肢とを含めて、いくつかの利点を提供する。1つの特定の利点は、多くのタイプの測位情報と、多くの異なる測位技術とを使用する能力である。
【0009】
しかし、一部の課題は、さらなる複雑さを伴う。サービスプロバイダ、送信機、および無線通信のタイプがより多くなることに伴い、情報および測位信号に関するインフラストラクチャを使用することはますます困難になる可能性がある。詳細には、インフラストラクチャに関連する情報の量が増大するにつれて、効率的な測位に関する情報を管理することはますます困難になる。
【0010】
インフラストラクチャに関する情報の1つの重要なソースは、基地局アルマナックと呼ばれる。測位において、「アルマナック」という用語は、一般に、カバレージエリア、アンテナ位置、アンテナの方位および開度、較正値、リピータフラグなど、関連する属性を有する識別子のリストを指す。(基地局など)地上送信機からの信号を使用する測位技法では、送信機に関する情報を記憶する基地局アルマナック(BSA)にアクセスすることができる。BSA内に記憶された送信機固有の情報は、一般に、送信機ID、アンテナ位置、アンテナの方位および開度、較正値、リピータフラグ、最大アンテナ範囲(MAR)などの要素を含む。セクタ(それぞれが、周辺エリアのセグメントをカバーする複数のアンテナ要素)を使用する送信機の場合、セクタ情報をBSA内にも同様に含むことが可能である。基地局アルマナックの1つの記述は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれている米国特許第7,123,928号に見出すことができる。
【0011】
いくつかの現在の実装形態では、キャリアは、位置決定エンティティ(PDE)など、1つまたは複数のネットワークリソース内の送信機のそのシステム全体に関するBSAを記憶する。そのような実装形態における情報の総量のゆえに、BSAは、一般に、モバイルデバイスにおいてではなくネットワークリソース内に記憶される必要がある。測位動作においてアルマナック情報を使用するために、モバイルデバイスは、サービス提供基地局を経由して、その通信に関する情報をPDEに送ることが可能である。PDEは、セクタに対する範囲、受信信号強度、それらセクタに関する疑似ランダム雑音(PN)位相などを示すことが可能な情報を受信する。PDEは、セクタから受信された信号またはメッセージに基づいて端末によって決定される、それぞれのセクタに関する識別子も受信する。PDEは、プロトコルタイプとセクタ識別子とに基づいて、基地局アルマナックデータベース内のそれぞれのセクタを探索する。送信機/セクタの位置を示す情報を突き止めて、(単独で、または信号強度情報など、追加の情報を用いて)モバイルデバイスの初期粗位置(initial coarse position)を決定するために使用することが可能である。
【0012】
衛星測位を組み込む測位技法の場合、この粗位置は、検索ウィンドウを設定するためのシード位置(seed position)として使用可能である。高度順方向リンク三辺測量(Advanced Forward Link Trilateration)(AFLT)、到着時間差(Time Difference of Arrival)(TDoA)などの地上測距を組み込む測位技法の場合、範囲を決定する際に送信機の位置が使用される。場合によっては、モバイルデバイスの位置を決定するために、送信機の位置を単独で使用することが可能であり、または信号強度測定と共に使用することが可能である(これは、一般に、衛星測距位置および/または地上測距位置よりも精度がかなり低いことになる)。
【0013】
BSAが利用可能であり、かつ必要とされる情報を有するとき、上記のプロセスは、効率的な測位を提供できる。しかし、BSAにアクセスできないとき、またはBSAが特定の送信機に関する情報を有さないとき、問題が生じる。この場合、いくつかの利用可能な測位技法は、粗位置に関する国コード探索を使用するが、これは、一般に、効率的な測位にとって十分正確ではない。合衆国に位置付けられたモバイルデバイスの場合、国コード探索実装形態は、(アラスカとハワイとを含めて)合衆国の中心に対応する粗位置を戻すことになる。大ざっぱな推定として、衛星測位技法に関して、約75キロメートルの不確定要素を伴う粗位置が所望される。
【0014】
基地局アルマナック情報を学習および管理するためのいくつかの知られているシステムは、1つまたは複数の特定の送信機タイプ指向であり、比較的柔軟性がない可能性がある。そのようなシステムは、すべての送信機が知られているとは限らない領域情報の学習および伝達も可能にしない場合があるが、階層的な送信機ID構造が利用可能でありうる。特定の実施形態では、プロセスは、例えば、断片的な情報に関連する問題を解決することが可能である。そのようなプロセスは、位置情報と、移動局が1つまたは複数の特定の送信機から信号を受信するときに関する対応する時間情報とを維持する段階を含むことが可能である。そのような情報の集中型リポジトリは、領域サイズ、ならびに特定の送信機のカバレージエリアの記録を維持することが可能である。
【0015】
移動局(MS)などのエンティティは、例えば、情報およびその他のリソースを要求するために、無線サービスプロバイダによって運用される無線ネットワークと通信することが可能である。MSと無線ネットワークとの間のそのような通信は、いくつかの例を挙げれば、任意の数のセルラ基地局、セルタワー、および/または送信機を介して円滑にされうる。それぞれのそのような送信機は、それぞれのカバレージエリアまたはセルに関する通信を提供することが可能である。「セル」という用語は、送信機および/またはそのカバレージエリアを指す場合がある。システム容量を増大するために、送信機のカバレージエリアをセクタに区分化することが可能である。本明細書で使用される場合、「送信機」という用語は、セルにサービス提供するWWAN基地局、ならびに/またはセクタ、リピータ、アクセスポイント、フェムトセル、ピコセル、テレビ送信機、およびもしくは、例えば、FM帯域などの無線局送信機にサービス提供する基地局を指す場合がある。MSは、例えば、いくつかの例を挙げれば、セルラ電話、携帯情報端末(PDA)、スマートフォン、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータ、パーソナルコンピュータ、装着型コンピュータ、携帯情報端末、ナビゲーションデバイスを含むことが可能である。無線ネットワークとMSとの間の通信は、ネットワーク内で動作しているMSの位置特定を決定する段階を必要とする場合があり、ネットワークから受信されたデータは、そのような位置特定のために有利な場合があり、またはそうでない場合、そのような位置特定のために所望される場合がある。しかし、これらは、ある特定の態様におけるMSとネットワークとの間のデータ交換の単なる例であり、特許請求される主題は、これらの点で限定されない。
【0016】
一実装形態では、MSは、そのMSが動作する領域内の無線インフラストラクチャに関する情報を収集することが可能である。そのようなインフラストラクチャは、例えば、1つもしくは複数の無線ネットワーク、セルタワー、送信機、Wi-Fi基地局、ローカールエリネットワーク(LAN)、無線局送信機、および/またはテレビ局送信機を含むことが可能である。例えば、送信機に関するそのようなインフラストラクチャに関連する情報は、例えば、送信機位置の緯度/経度、送信機のカバレージエリア、送信機に関連する識別コード、および/または送信機に関連する無線キャリアを含むことが可能である。現在の文脈において、領域は、少なくとも1つの送信機を含むのに十分大きなMSを取り囲むエリアを含みうる。一実装形態では、MSは、送信機から無線信号を受信することによって、送信機の存在を学習できる。そのような無線信号は、そのような伝送がそのMSを対象とするか否かにかかわらず、MSが受信できる、その送信機による任意のそのような伝送を含むことが可能である。したがって、MSは、例えば、送信内またはその送信機の有効範囲内で単に動作することによって、そのような伝送を受信することが可能である。
【0017】
一実装形態では、移動局は、基地局アルマナック(BSA)として知られている領域送信機固有のアルマナックと、サービスエリアアルマナックとを含みうる疎なネットワークアルマナック(SNA)を運用および/または維持することが可能である。例えば、BSAは、送信機位置および/あるいは1つの送信機または送信機のグループに関連する1つもしくは複数のサービスエリアを示す位置情報を含むことが可能である。そのようなサービスエリアは、例えば、中心および関連する半径によって規定可能であるが、サービスエリアは円形でなくてもよい。MSは、無線通信および/または位置特定に関する決定を行うために、そのようなSNAを使用することが可能である。例えば、SNA内に含まれた情報は、送信機がMSに関する最終的な位置推定を導出するための測定値(例えば、範囲)と組み合わせて使用可能である。そのようなSNAは、MS上に記憶可能であり、例えば、MS動作の領域に関する情報を含む。そのような情報は、特定の送信機に関する位置情報およびカバレージエリアを含むことが可能である。1つの特定の実装形態では、SNAは、送信機識別およびアンテナ位置、時間オフセット、タイムスタンプ、較正パラメータおよび不確定要素パラメータ、デフォルト値、ならびに/またはその他のパラメータを記憶することが可能である。SNAは、そのMSによって測定された、またはそのセルラインフラストラクチャによって報告されたその識別がネットワーク変更または再構成によって変更したセルセクタを識別することも可能である。そのような識別は、例えば、送信機アルマナック内に含まれたデータベースともはや一致しない場合がある。そのような場合、MSは、少なくとも一部、変更したセルセクタ識別を観察することに応答して、そのSNAにおいて維持された情報を自動的に更新することが可能である。1つの特定の実施形態では、SNAのサービスエリアアルマナック部分は、比較的大きな領域(例えば、国内領域または世界的領域)をカバーするための情報を含むことが可能である。しかし、限定されたメモリ容量を有するMS内に記憶されている機能を提供するために、そのような情報は、そのような領域の比較的粗い記述を含む場合がある。他方で、SNAのBSA部分は、そのように大きな領域をカバーせず、代わりに、より大きな領域の小さな小領域を
記述している場合があるが、その小さな小領域のそのような記述は、そのBSA部分がカバーするより小さな領域のより詳細な記述を含む場合がある。
【0018】
一実装形態では、SNA内に記憶された情報は、様々な条件下でMS位置特定を取得するために使用可能である。1つの特定の実装形態では、SNAは、衛星測位システム(SPS)の疑似範囲測定値および/または地上測定値を使用して、より正確な位置推定を決定する際に支援する目的で初期の位置推定を決定するために、情報をMSに提供することが可能である。もう1つの特定の実装形態では、SNAは、MSが、例えば、測定されたどの疑似雑音系列が、GPSが可能なIS-95CDMAネットワークの物理セクタに関連するかについてのあいまいさを解決することを可能にする情報を含むことが可能である。さらにもう1つの特定の実装形態では、SNAは、セルラ基地局セクタ情報、送信機位置情報および/または測定された信号を送っている送信機に関するカバレージエリア情報を含むことが可能である。MSは、上で説明されたように、そのような測定された信号を受信することによって、そのような送信機の位置を突き止めることが可能である。当然、SNAのそのような機能は、単なる例であり、特許請求される主題はそのように限定されない。
【0019】
一実装形態では、SNA内に記憶された情報は、MSを経由して無線ネットワークの送信機に通信可能である。このようにして、かつ、移動局使用の通常の過程で、SNAを含むMSは、領域送信機と、例えば、そのカバレージエリアとを捜しおよび/または監視することが可能である。そのようなMSは、領域送信機に関する情報を収集して、収集された情報を、時々、無線ネットワークにアップロードすることが可能である。1つの特定の態様では、そのような情報は、送信機間の近接情報を決定するために使用可能である。例えば、MSは、近接する送信機に関連する複数の重複するカバレージエリア内にある場合がある。そのような近接する送信機から信号を受信することによって、MSは、別の送信機の位置に対するある送信機の位置を概算できる。もう1つの特定の態様では、比較的大きなエリアの全域に分散された比較的多数のそのような移動局は、送信機に関連して収集された情報を無線ネットワークに提供することによって、送信機に関する情報の比較的広範囲のデータベースを集合的に作成および/または更新することが可能である。したがって、新しく追加された送信機に関する情報は、例えば、「そのフィールド内の」MSによって無線ネットワークに提供されうる。
【0020】
上で説明されたように、BSAは、MSが位置付けられ、かつ/またはMSが動作する複数の領域に関する情報を含むことが可能である。そのような情報は、特定の領域内にある1つまたは複数の送信機に関するデータを含むことが可能である。一実施形態では、そのような情報は、例えば、MSプロセッサシステムの初期のプログラミングの間に早期にBSA内にロードされている場合がある。この場合、知られている送信機のデータベース記述は、そのようなプログラミング内に含まれている可能性がある。別の実装形態では、1つまたは複数の領域送信機に関する情報は、特定の領域内の動作の間にMSによって予め収集されている可能性がある。いずれの場合も、特定の送信機の存在は、時々、BSA内に含まれた情報内に反映されない場合がある。そのような場合、そのBSAを利用しているMSは、(例えば、同じ領域識別子を用いて)同じ領域内の送信機に関して知られていることから、そのような送信機の潜在的なサービスエリアを推論することが可能である。そのようなプロセスは、暗示的な領域処理と呼ばれる場合がある。
【0021】
一実装形態では、送信機からの通信の一部は、送信機を識別する情報によって変調されたパイロット信号を含みうる。そのような情報は、送信機の緯度/経度、ならびに/または送信機および無線キャリアに関連する識別コードを含むことが可能である。1つの特定のプロセスでは、MSは、パイロット信号から送信機識別を識別および抽出して、そのような送信機識別を記憶されたアルマナック内に含めるために、常駐アプリケーションをホストすることが可能である。
【0022】
別の実装形態では、上の事例のように、MSは、MSが位置付けられたかつ/またはMSが動作する複数の領域のうちの1つもしくは複数に関する情報を含むBSAを含んだSNAを含むことが可能である。やはり上で説明された事例のように、そのような情報は、MSプロセッサシステムの初期のプログラミングの間に既にBSA内にロードされている可能性があり、その結果、知られているサービスエリアのデータベースは、そのようなプログラミング内に含まれている可能性がある。または、1つまたは複数の領域に関するそのような情報は、特定のネットワーク内の動作の間にMSによって早期に収集されている場合がある。いずれの場合も、領域/サービスエリアの存在は、時々、BSA内に含まれた情報内に反映されない場合がある。そのような場合、通信リンクを利用しているMSは、無線ネットワークからそのようなサービスエリアの存在に関する情報を受信することが可能である。このプロセスは、明示的な領域処理と呼ばれる場合がある。
【0023】
一実装形態では、BSAは、MSが動作できる領域内の比較的多数の送信機に関して、いくつかの例を挙げれば、送信機の識別および位置などの送信機情報を含むことが可能である。したがって、MSは、その領域アルマナック内の送信機情報のデータベースを利用して、領域内で容易に動作することが可能である。しかし、MSがBSAによってカバーされる領域の外で移動すると、そのBSAは、新しい領域の送信機についてあまり知識を持っていない可能性がある。そのような場合、MSは、例えば、無線ネットワークから新しい領域の送信機に関する情報を要求することが可能であるか、または、例えば、MSは、SNAから利用可能な、より大きな領域の知られているカバレージエリアを使用することが可能である。MSは、ネットワークから前記情報を受信すること、またはその独自の位置特定からその情報を推論することに応答して、SNAを更新するために、ネットワークから受信された前記情報をBSA内に入れることが可能である。
【0024】
MSは、SPS内および/またはその他の全地球的航法衛星システム内などのSPS信号を使用してその位置を決定するための機能を含むことが可能である。しかし、一実装形態によれば、移動局は、そのようなSPS信号を処理せずに位置を決定することが可能である。例えば、MSは、関連する有効範囲セル内にいる間、セルタワーおよび/または送信機など、セルラ基地局と通信することが可能である。1つの特定の実装形態では、BSAは、そのようなセルタワーに関する情報を含むことが可能である。したがって、MSは、SPS信号の取得に依存せずに、その位置を決定するために、領域送信機の位置データを含みうるそのような情報を使用することが可能である。もう1つの特定の実装形態では、MSは、信号取得ウィンドウを低減するために、BSA内に含まれた情報を使用することが可能であり、改善された動作効率をもたらす。例えば、MSは、航法取得(navigation acquisition)ウィンドウを低減するために、SPS信号と共に、BSA内に含まれた送信機位置情報を使用して、改善された位置特定効率をもたらすことが可能である。例えば、そのような航法取得ウィンドウは、例えば、その次元が、符号位相遅延および測定されたドップラー周波数偏移である二次元探索「空間」などのGPS取得ウィンドウを含むことが可能である。そのようなプロセスは、BSAが追加の送信機情報を用いて更新されるにつれて、さらに改善されうる。
【0025】
図1は、一実装形態による、SPSシステムのアプリケーションを例示する。無線通信システム内のMS100は、MS100に対する見通し線内の衛星102a、102b、102c、102dからの伝送を受信して、4つ以上のそれらの伝送から時間測定値(一般に、衛星102a、102b、102c、および102dに対する疑似範囲を表す、受信された符号位相情報)を導出する。MS100は、そのような測定値を、例えば、位置決定エンティティ(PDE)を含みうる位置サーバ104に提供することが可能である。そのような位置サーバは、それらの測定値から局の位置を決定することが可能である。あるいは、加入者局100は、この情報からその独自の位置を決定することが可能である。
【0026】
上記の実装形態におけるように、SPS衛星伝送信号を使用して、MS100は、例えば、通信ネットワークを介して、位置サーバ104から受信された信号からの支援の有無にかかわらず、その位置を決定することが可能である。MSベースの(MSB)位置特定モードでは、MS100に関する位置をMSにおいて決定することが可能である。MS100は、例えば、衛星測位データを取り出すために、(例えば、オンボードSNA(図2)内の)MSに記憶された情報にアクセスすることが可能であるか、またはネットワーク(「支援」測位)からその情報のうちの少なくともいくつかを取得することが可能である。GPS衛星システムの一例に関して、衛星測位データは、衛星アルマナックデータ(時間に応じて、GPSコンスタレーション内の衛星のそれぞれの位置に関する情報)および/または衛星エフェメリス(satellite ephemeris)情報(そのコンスタレーションの特定の衛星に関するより正確な測位情報)を含むことが可能である。衛星測位データと、現在の時刻と、粗位置と、粗位置内の不確定要素の推定とを使用して、MS100は、どの衛星が視野内にありうるかを決定して、探索ウィンドウを決定することが可能である。時間および/または粗位置が利用可能でない場合、MS100はどの衛星が視野内にあるはずかを知ることができず、受信機において予測される符号位相を推定できない可能性があるため、測位は困難な場合がある。
【0027】
他方で、MS支援位置特定モードのMS100に関する位置情報を、MSの代わりに、位置サーバ104において決定することが可能である。1つの特定の実装形態では、そのオンボードBSAから送信機測位データを取り出す能力を有するMS100は、無線ネットワークが例えば、衛星情報をMS100に提供する必要性を低減または除去することが可能である。そのMS100は、SPS信号を検索する必要を除去することも可能である。そのようなBSA情報を使用して、位置サーバ104は、次いで、位置サーバ104からMS100に送信されうるMS100の位置情報を決定することが可能である。MS支援位置特定モードの使用は、例えば、MS100が位置特定に関してSPS信号を取得するために有利なRF環境にないが、それでもなお、支援のために位置サーバ104と通信することが可能な場合、特定を可能にできる。
【0028】
図2は、一実装形態による、無線システム200を示す概略図である。MS220は、上で説明されたように、BSA225をさらに含みうるSNAを含むことが可能である。BSA225は、送信機230など、1つまたは複数のセルラ基地局に関する情報を含むことが可能である。そのような情報は、送信機の識別、位置などを含むことが可能である。MS220は、経路240を経由して、1つまたは複数の送信機230と情報を交換できる。1つまたは複数の送信機230は、無線通信のためにMS220に十分近い領域内に位置付けできる。一方、別の送信機270をそのような領域内に位置付けることも可能である。送信機270は、まだMS220に知られていない可能性がある。すなわち、BSA225は、送信機270に関するいかなるデータまたはいかなる情報も含まない可能性がある。しかし、図4を参照して上で説明されたように、BSA225は、送信機270からパイロット信号210などの信号を受信することによって、送信機270に関して学習することができる。そのようなパイロット信号は、当技術分野でよく知られており、例えば、IS-95A標準、IS-2000標準、J-STD-008標準によって規定されうる。送信機270は、CDMA無線アクセスネットワークを含むことが可能である。疑似雑音系列によって変調された搬送波でありうるパイロット信号は、いくつかの例を挙げれば、時間同期、セルラ基地局間のハンドオフ、およびコヒーレント基準信号の提供に関して使用可能である。
【0029】
一実装形態では、SNAは、送信機の特定の階層的サービスエリアに関連する、送信機に関して階層的に規定された情報を含むことが可能である。詳細には、上で説明されたように、SNAは、BSAとサービスエリアアルマナックとを含むことが可能である。例えば、サービスエリアアルマナックは、サービスエリアをカバーできる地理的エンティティを規定するサービスレベルなど、階層的に規定された情報を含むことが可能である。国の地理的位置は、例えば、そのような地理的エンティティを含みうる。加えて、サービスレベルは、より大きなサービスレベル内のより小さな地理的エンティティを規定する1つまたは複数のサブサービスレベルを含むことが可能である。対照的に、BSAは、例えば、国の部分内の州および/もしくは郡など、より小さな地理的エンティティを含むことが可能であり、または1つもしくは複数のモバイル切替えのカバレージエリアを表すことも可能である。例えば、そのようなサービスエリアレベル階層は、図3A、3B、および3Cに示される。1つの特定の実装形態では、図3Aは、UMTS標準インターフェース技術を示す。そのような標準は、特定の領域内のセルラシステムを識別するためのモバイル国コード(MCC)300A、およびMCCセルラシステム内のより小さなネットワークを識別するためのモバイルネットワークコード(MNC)350Aを含めて、レベルの階層に基づいて、送信機のサービスエリアレベルを分類することが可能である。そのようなレベルは、例えば、サービスエリアアルマナックによってカバーされうる。そのような階層内のより下位を続けると、RNC320Aおよび340Aなど、無線ネットワークコントローラ(RNC)は、MNC内の個々の制御領域を識別することが可能である。個々のRNC制御領域は、今度は、それぞれ、CI310AおよびCI330Aなど、セルIDコード(CI)によって個々に識別可能な、そのそれぞれの送信機を含むことが可能である。そのようなより下位のレベルは、例えば、BSAによってカバーされうるが、特許請求される主題は、サービスエリアアルマナックとBSAとの間のそのような特定の階層分割に限定されない。例えば、MCC300Aは、所与の国に割り当てられ、MNC350Aは、所与の国内のキャリアのネットワークを識別するために使用可能である。当然、その
ような階層的サービスレベルは、単なる例であり、特許請求される主題は、本明細書で説明されるそのような実装形態または例に限定されない。
【0030】
もう1つの特定の実装形態では、図3Bは、GSM(登録商標)標準インターフェース技術を示す。そのような標準は、特定の領域(典型的には、国)内のセルラシステムを識別するためのモバイル国コード(MCC)300Bと、MCCセルラシステム内のキャリアネットワークを識別するためのモバイルネットワークコード(MNC)350Bとを含むレベルの階層に基づいて、送信機のサービスエリアレベルを分類することが可能である。そのようなレベルは、例えば、サービスエリアアルマナックによってカバーされうる。そのような階層内のより下位をさらに続けると、LAC320Bおよび340Bなどのローカルエリアコード(LAC)は、局の個々の領域および/またはMNC内の送信機を識別することが可能である。個々のLACは、今度は、それぞれ、CI310BおよびCI330Bなど、セルIDコード(CI)によって識別されうる、そのそれぞれの送信機を含むことが可能である。そのようなより下位のレベルは、例えば、BSAによってカバーされうるが、特許請求される主題は、サービスエリアアルマナックとBSAとの間の特定の階層分割に限定されない。例えば、MCC300Bは、所与の国に割当て可能であり、MNC350Bは、その国内の単一のキャリアに割当て可能である。当然、そのような階層的サービスレベルは、単なる例であり、特許請求される主題は、本明細書で説明されるそのような実装形態および例に限定されない。
【0031】
さらに別の実装形態では、図3Cは、CDMA標準インターフェース技術を示す。そのような標準は、特定の領域内のセルラシステムを識別するためのシステム識別(SID)300Cと、SIDセルラシステム内の、モバイル切替えと関連付けられることが多い、より小さなネットワークを識別するためのネットワーク識別(NID)350Cとを含む、レベルの階層に基づいて、送信機のサービスエリアレベルを分類することが可能である。そのようなレベルは、例えば、サービスエリアアルマナックによってカバーされうる。そのような階層内のより下位を続けると、ベースID320Cおよび340CなどのベースIDは、NID内の個々の基地局および/または送信機を識別することが可能である。個々のベースID領域は、今度は、それぞれ、セクタID310CおよびセクタID330Cによって識別された、そのそれぞれの送信機を含むことが可能である。そのようなより下位のレベルは、例えば、BSAによってカバーされうるが、特許請求される主題は、サービスエリアアルマナックとBSAとの間のそのような特定の階層分割に限定されない。例えば、SID300Cは、ネットワークキャリアに割当て可能であり、NID350Cは、キャリアのネットワークをさらに分解するために使用可能である。当然、そのような階層的サービスレベルは、単なる例であり、特許請求される主題は、本明細書で説明されるそのような実装形態および例に限定されない。
【0032】
さらに別の実装形態では、SNAは、階層的に規定された情報に少なくとも一部基づいて非階層的に規定された情報を含むことが可能である。例えば、非階層的に規定された情報は、1つまたは複数のWiFiアクセスポイントを含むことが可能であり、階層的に規定された情報は、1つまたは複数の広域ネットワーク要素を含むことが可能である。WiFiに関する別の例では、WiFiアクセスポイントが知られている場合、上で説明された、広域ネットワークに類似した階層様式でそのような情報を使用することが可能である。さらに別の例では、MACアドレスは、階層的に組織されなくてよい。そのような例では、送信機は、地理的にグループ化することが可能であるか、または領域アルマナック処理に関して、相互可視性に基づいて階層ネットワークと関連付けることも可能である。
【0033】
別の実装形態では、WiFi標準インターフェース技術は、少なくとも一部、階層情報構造を伴わずに動作することが可能である。そのような場合、例えば、そのそれぞれのMACアドレスによって識別されうるWiFiアクセスポイントなどのWiFiアクセスポイントは、その地理的位置に少なくとも一部基づいてグループ化することが可能である。当然、そのような非階層技術は、単なる例であり、特許請求される主題はそのように限定されない。
【0034】
1つの特定の実装形態では、MSは、SNA内に既に含まれている可能性があるものとは異なる、送信機の階層的サービスエリアレベルに関連する送信機に関する情報を無線ネットワークから要求することが可能である。図3Cに戻ると、例えば、ベースID320C内の送信機に関する情報は、MSが動作する領域内の無線通信に関して有用な場合があるが、そのような情報は、ベースID340Cによってカバーされる領域など、MSが移動する可能性がある別の領域において有用でない場合がある。したがって、MSは、ベースID340C内の送信機に関する情報を無線ネットワークから要求することが可能である。そのような要求は、NID350Cなど、NIDによってカバーされる領域内の送信機に関する情報を含むことも可能である。この場合、NID350CとベースID340Cは両方とも、MSが動作可能な領域をカバーする。すなわち、BSAはベースIDレベルに関連する送信機に関する情報を含むことが可能であるが、そのようなMSは、例えば、そのような情報が位置決定に関して有用な場合、NIDレベルに基づいて、送信機情報を要求することが可能である。1つの特定の実装形態では、SNAは、適切なサービスタイプ/カバレージエリアタイプを決定するために、MSによって使用可能である。例えば、BSAがそのような送信機に関する情報を含む場合、MSは、セクタID330C内の送信機など、特定の基地局を介して通信することが可能である。そうでない場合、BSAがそのBSAによってカバーされるそのような領域に関する情報を含む場合、MSは、ベースID340Cなど、ベースID領域に対応する送信機を使用することを決定できる。同様に、そのような領域がBSA内に含まれていない場合、SNAのサービスエリアアルマナック部分など、SNAが、そのような領域に関する情報を含む場合、MSはNID350など、NID領域に対応する送信機を使用することを決定できる。このようにして、MSは、MSが有用であることを見出すサービスエリアレベルを含めるために、あるサービスエリアレベルから別のサービル領域レベルに変更できる。SNAが情報を用いて更新されると、MSは、その更新SNAに少なくとも一部基づいて、サービスタイプ/カバレージエリアタイプを再評価することが可能である。
【0035】
一実装形態では、MSは、更新されたSNAおよび/または関連する領域BSAに少なくとも一部基づいて、位置特定に関する成功の確率、結果の予測される精度、検索時間、および/または後続の位置特定に関する電力使用を決定することが可能である。そのような決定は、次いで、航法情報を検査するか、またはSNA内および/もしくは関連する領域BSA内に既に含まれた情報を単に使用するかを決定するために使用可能である。例えば、SNAが豊富な航法情報を含む場合、MSは、比較的高い成功の確率を決定して、無線ネットワークからの情報の要求が必要ないことをさらに決定することが可能である。別の例では、SNAが実質的な航法情報に欠ける場合、MSは、比較的低い成功の確率を決定して、無線ネットワークからのサービスレベル情報の要求が有用でありうることをさらに決定することが可能である。そのようなサービスレベル情報は、上で説明されたように、送信機の階層的サービスエリアレベルに関する情報を含むことが可能である。別の例では、MSは、SNA情報またはBSA情報に基づいて、様々なエアインターフェースを検索することに関する成功の確率を決定して、どの信号を検索するかを決定するのを助けるために、これらの確率を使用することが可能である。
【0036】
上で説明されたように、MSは、例えば、送信機の特定のサービスレベルに関連する特定の階層領域内で動作することが可能である。MSは、送信機のそのような特定のサービスレベルのIDパラメータに関する情報を含んだBSAを含むSNAを維持することが可能である。したがって、MSにとって何の情報が有用であるかを、階層領域によってカバーされた領域に絞るために使用することが可能である。1つの特定の実装形態では、世界的なそのような領域に関連する多くのカバレージエリアは、このように比較的少量のデータによって記述可能である。そのような場合、MSは、図3Cに示されるSIDレベルからなど、無線ネットワークからの比較的一般的なレベルの情報を当初要求し、比較的特定のレベルの情報を後で要求することが可能である。しかし、1つの特定の実装形態では、SNAは、例えば、セクタID310CおよびベースID320Cによって識別された送信機からの情報など、1つまたは複数の階層レベルからの情報を同様に含むことも可能である。この情報は、モバイルデバイス内のハイブリッドサービスレベルアルマナック内に記憶できる。
【0037】
図4は、一実装形態による、BSAを維持および更新するプロセス400の流れ図である。ブロック410において、MSは、例えば、図2に示されるBSA225など、BSAを維持することが可能である。BSA225は、送信機230に関連するデータを含むことが可能である。図4の実装形態に示されるように、プロセス400は、BSAの更新をもたらす3つの状況を含みうる。すなわち、MS220がその位置を変更した場合、MS220がまだ知られていない送信機から信号を受信した場合、および/またはBSAデータが信頼できるにはあまりにも古くなった場合である。これらの状況が次に議論される。
【0038】
ブロック420において、MS220が第1の領域から第2の領域に位置を変更したかどうかについて決定を下すことが可能である。そのような決定は、MS220が受信するその信号を経由して領域送信機を監視することによって行うことが可能である。例えば、MS220が1つまたは複数の異なる送信機を使用し始めることができるように十分位置を変更した場合、それに応じて、MS220によって受信された1つまたは複数のパイロット信号を変更することが可能である。1つの特定の例では、少なくとも1つの送信機があるグループに内にあり、別のグループ内にないように、第1の領域は、あるグループの送信機を含むことが可能であり、第2の領域は、別のグループの送信機を含むことが可能である。したがって、「新しい」タワーから信号を受信しているMS220は、MS位置内の変更を示すことができる。そのような位置の変更時に、MS220は、その独自の位置を決定するために、またはメモリ内に最近記憶された位置特定を参照するために、ブロック450において、位置特定を実行することが可能である。そのような位置特定は、少なくともいくつかの異なる技法のうちのいずれかによって実行可能である。例えば、MS220は、上で説明されたように、衛星から受信された信号内のPNコードの検出に少なくとも一部基づいて、よく知られている技法を使用して、衛星に対する疑似範囲測定値を決定することが可能である。また、MS220は、ネットワーク内で動作しているMSの位置を推定するために無線通信ネットワークからデータを受信することが可能である。
【0039】
ブロック460において、MS220は、1つまたは複数の送信機230から情報を受信することが可能である。そのような情報は、次いで、ブロック430において実行された位置特定と関連付けることが可能である。1つの特定の実装形態では、位置特定を1つまたは複数の送信機から受信された情報と関連付ける段階は、送信機のサービスレベルのうちどのサービスレベルが、MS220が動作する領域を含むかを決定する段階を含むことが可能である。そのような決定は、例えば、受信された情報および/またはブロック450において実行された位置特定に少なくとも一部基づいてよい。このようにして、BSA225は、ブロック470において、現在の領域送信機情報を用いて更新可能である。BSA225のそのような更新は、BSA225内に既に記憶された1つもしくは複数の領域レベルに対応する情報を維持することおよび/または更新することを含みうる。
【0040】
ブロック420に戻ると、MS220が移動する代わりに、ブロック430において決定されたように、信号がまだ知られていない送信機270から受信可能な場合、BSA225を更新するプロセスを実行できる。そのような更新は、上で説明されたように、ブロック450において、位置特定を実行することを含むことが可能である。その後、ブロック460において、MS220は、送信機270から情報を受信し、次いで、この情報を、ブロック470でBSA225を更新するために、ブロック450において実行された位置特定と関連付けることが可能である。このようにして、MS220が送信機270の有効範囲の領域を横断するにつれて、送信機270のカバレージエリアの地理的位置を突き止めることができる。また、まだ知られていない送信機270の位置を、少なくとも概算で決定することが可能である。例えば、MS220によって測定された送信機270から放出された信号210の強度は、MS220と送信機270との間の距離を少なくとも示すことが可能である。さらに、そのように示された距離は、MS220の知られている位置と組み合わせて、送信機270の位置に関する解決策を導くことが可能である。1つの特定の実装形態では、MS220は、送信機270に関連して新しく学習された情報を無線ネットワーク(図示せず)に通信することが可能である。MS220は、更新されたBSA225内にそのような新しく学習された情報を記憶することが可能である。別の特定の実装形態では、MS220による要求時に、無線ネットワークが送信機270に関してそのような情報を有する場合、無線ネットワークは、情報をMS220に提供することが可能である。すなわち、送信機270の存在の最近の検出時に、MS220は、新しく発見された送信機270に関する情報について無線ネットワークに問い合わせることが可能であるが、無線ネットワークはそのような情報に欠ける場合もある。さらに別の特定の実装形態では、更新されたモバイルアルマナック225は、例えば、その内容の少なくとも一部をそのMSホストから位置サーバに送信することが可能である。そのような位置サーバは、無線ネットワークの一部を含むことが可能であり、またはそのような位置サーバは、独立して動作することも可能である。
【0041】
一実装形態では、ブロック440におけるように、BSA225が古いデータを含むという決定は、上で説明されたように、ブロック450、460、および470を含むBSA225の更新のプロセスをもたらしうる。古いデータは、より新しいデータより信頼性が低いと見なしてよい。1つの特定の実装形態では、個々の送信機に関連するBSAデータは、そのデータの年齢を示すためのタイムスタンプを含むことが可能である。別の実装形態では、データは、関連するデータが古い場合および/または失効した場合に設定可能なフラグ、すなわち「ダーティビット(dirty bit)」を含むことが可能である。そのような場合、BSA225は、ブロック460において、1つまたは複数の送信機230から受信された情報に関連する、ブロック450において実行された位置特定を用いて更新可能である。
【0042】
一実装形態では、MSは、離散的ブロックにおいて、SNA情報、詳細には、BSA情報を要求することが可能である。そのような情報は、例えば、特定の送信機または無線サービスエリアに対応しうる。MSは、その局所環境における個々の送信機に関する特定の情報、ならびにMSが将来動作する可能性が高いより広いサービスエリアに関する情報を提供することになる形でそのようなブロックを要求することが可能である。特定の情報と広い情報のそのような混合を可能にするために、例えば、ネットワークエンティティとのさらなる通信およびネゴシエーションを必要とせずに、MSが有用な情報をダウンロードできるように複数の命名規則を使用することが可能である。例示のために、命名規則は、サービスレベルを特定できる記述部分と、特定の送信機を特定できる番号と、サービスレベルをさらに特定できる拡張とを含むことが可能である。例えば、名称は、「SIDXXXX.sna」および/または「SIDXXXX_NIDYYYY.bsa」を含みうる。これらの例において、「SID」および「NID」は、サービスレベルを特定でき、「XXXX」および「YYYY」は、特定の領域を特定できる。「.sna」(疎なネットワークアルマナック)ファイルは、その名称に関連するサービスエリアに関する情報を提供できる。「.bsa」(基地局アルマナック)ファイルは、その名称に関連するすべての送信機に関するBSA情報を提供できる。1つの特定の実装形態では、そのようなファイルは、MSがダウンロードするために利用可能でありうる。MSは、その独自の記憶容量および通信容量の知識、ならびにMSがそのような情報をどの程度有用と決定するかに少なくとも一部基づいて、そのような情報をダウンロードするかどうかを決定することが可能である。そのようなファイルが、例えば、MSの測位エンジンの使用だけに関してカプセル化されうるように、そのようなファイルは、圧縮可能であり、パスワード制御可能である。したがって、そのような保護は、他のエンティティが意図されない使用のために情報を単に複写することを防ぐのに役立つ可能性がある。当然、そのような命名規則は単なる例であり、特許請求される主題はそのように限定されない。
【0043】
図5は、一実装形態による、無線ネットワークと通信できるデバイス500の概略図である。そのようなデバイスは、例えば、図2に示されるMS220などのMSを含むことが可能である。デバイス500は、アンテナ522を経由して信号を送受信できるセルラ通信システムに限定されないが、そのようなセルラ通信システムなど、双方向通信システム520を含むことが可能である。通信システム520は、前述のネットワークのうちの1つまたは複数の中の通信に関する情報を処理するように適合されたモデムを含むことが可能である。1つの代替の実装形態では、デバイス500は、SPS信号を受信するためのSPS受信機など、位置特定システムを含むことが可能である。このモデムおよびSPS受信機は、互いと通信することが可能であり、そのような通信は、例えば、デバイスのセルラ識別、時間および/もしくは位置の推定、周波数、またはその他の無線情報を含むことが可能である。別の実装形態では、デバイス500は、位置特定システムを含まなくてもよく、その結果、そのデバイスはSPS信号を取得するための任意の固有の能力に欠ける。
【0044】
モバイル制御540は、中央処理装置(CPU)542および関連するメモリ544と、ハードウェアと、ソフトウェアと、ファームウェアとを含む専用コンピューティング装置を含むことが可能である。本明細書において、CPU542は、1つまたは複数のマイクロプロセッサ、埋込み式プロセッサ、コントローラ、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)などを含むことが可能であるが、これらを含まなくてもよい点を理解されよう。CPUという用語は、特定のハードウェアではなく、システムによって実施される機能を説明することが意図される。1つの代替の実装形態では、メモリ544は、上で議論されたように、ルックアップテーブルを含むことが可能である。メモリ544は、CPU542によって実行されたとき、デバイス500が、少なくとも上で説明されたような実装形態において、その位置を決定することを可能にできる機械可読命令を含むことが可能である。そのような機械可読命令は、ダウンロードされること、例えば、無線キャリアなど、遠隔のエンティティから、例えば、双方向通信520を経由して受信されることが可能である。機械可読命令は、デバイス500がパイロット信号内に含まれたセルラ基地局の識別情報を識別および抽出するのを可能にするアプリケーションを含むことが可能である。そのようなアプリケーションは、領域または世界に関するセルラ基地局情報のルックアップテーブルを含むことも可能である。当然、特許請求される主題は、ここで、様々な実装形態を例示するのに役立つように単に説明されているこれらの例に限定されない。メモリ544は、上で識別された1つまたは複数のタイプの記憶媒体を含むことが可能である。ユーザインターフェース550は、ユーザが、音声またはデータなどの情報をデバイス500に入力し、デバイス500からその情報を受信することを可能にできる。ユーザインターフェース550は、例えば、キーパッドと、ディスプレイスクリーンと、マイクロフォンと、スピーカとを含むことが可能である。
【0045】
上で説明されたような技法は、いくつかの利点を有する可能性がある。一応用例では、疎なネットワークアルマナックは、モバイルデバイスのメモリ制約内で効率的な測位を提供するように構成可能である。メモリリソースおよび通信リソースが問題でなかった場合、モバイルデバイスは、そのモバイルデバイスが特定の送信機を認識すると、送信機の関連する位置にアクセスできるように、すべての可能な送信機に関する情報を受信および記憶することが可能である。送信機の位置は、衛星位置特定に関する粗位置として使用可能であり、かつ/または位置特定を取得するために、追加の地上送信機からの測定値と組み合わせて使用することも可能である。
【0046】
現在の技法では、疎なネットワークアルマナックは、少なくともサービスエリアアルマナックを含む。サービスエリアアルマナックは、サービスエリア(または、サービス領域)をそのサービスエリア内の位置と関連付けるが、特定の送信機からの伝送をその送信機の位置と関連付けないため、サービスエリアアルマナックは、BSAなど、既存のアルマナックとは異なる。このシステムのNIDがサービスエリアを識別するために使用される簡単な例では、同じNIDを共有する多数の送信機が存在する可能性があるが、サービスエリアアルマナックは、送信機の位置を含まない。代わりに、サービスエリアアルマナックは、単一の位置をそれぞれのNIDと関連付けることが可能である。
【0047】
動作中、サービスエリアアルマナックを有するモバイルデバイスは、そのモバイルデバイスが、それに関する基地局アルマナック情報をそのメモリ内に有さないエリア内で電源をオンにすることが可能である。しかし、このモバイルデバイスは、(例えば、ページングチャネル上またはトラフィックチャネル上の通信から)モバイルデバイスが位置付けられる領域を識別する、サービス提供送信機に関する情報にアクセスすることが可能である。このモバイルデバイスは、領域識別子に関連する位置情報を決定するために、サービスエリアアルマナックにアクセスする。決定された位置情報をその粗位置として使用して、モバイルデバイスは、衛星測位動作を開始することが可能である。モバイルデバイスが通信ネットワークとまだ通信していない場合、モバイルデバイスは、視野内の可能な衛星を決定して、検索ウィンドウを設定するために、オンボード衛星位置情報(例えば、記憶された衛星アルマナック、エフェメリス、長期起動モデル)にアクセスして、粗位置および現在の時間と共に、そのオンボード情報を使用することが可能である。この技法は、モバイルデバイスが新しい領域内でオンにされた時、初期位置算出時間(TTFF)をかなり低減できる。
【0048】
モバイルデバイスは、領域の識別および/またはそのモバイルデバイスの決定された位置に基づいて、領域BSAをダウンロードすることも可能である。上の例では、モバイルデバイスは、そのモバイルデバイスが前に動作された領域に関するオンボードBSAを有しうる。異なる領域の検出時に、かつモバイルデバイスが通信ネットワークと通信すると、そのモバイルデバイスは、(それを追加のメモリ内に記憶することによって、または現在記憶されたBSAを上書きすることによって)新しい領域に適用可能なBSA情報をダウンロードすることが可能である。(オンボードで、またはネットワーク上で)BSA情報がモバイルデバイスに利用可能になると、モバイルデバイスは、高度順方向リンク三辺測量(AFLT)、到着時差(TDOA)など、地上測位技法を実行することが可能である。加えて、BSA情報の可用性は、一般に、衛星測位に関して、より正確な粗位置が利用可能であることを意味する。ハイブリッド測位技法(例えば、衛星測位情報と地上測位情報の両方を使用する測位)を使用することも可能である。
【0049】
場合によっては、特定の領域を識別するために使用できる利用可能な情報は、所望される精度を提供しない可能性がある。上で議論されたNIDの例では、特定のNIDを共有する送信機が、位置不確定要素が約75kmを超える領域に及ぶ場合、TTFFを所望されるように低減することはできない。そのような場合、より正確な粗位置を提供するために、小領域を規定することが可能である。場合によっては、送信機識別子内に十分な順序が存在する場合、これらの小領域は送信機識別子の範囲を使用して規定可能である。場合によっては、小領域は、送信機のリスト(または、範囲情報/リスト情報の組合せ)を使用して規定可能である。すなわち、小領域は、異なって規定できる。しかし、デバイスメモリまたはオーバヘッドメッセージサイズの点でコストが存在する場合がある。例えば、本明細書で説明されるように、サービスエリアアルマナックを円滑にするために、領域/小領域を識別する追加の情報を追加することが可能である。
【0050】
一実施例では、モバイルデバイスは、そのモバイルデバイスがそれに関して記憶された基地局アルマナック情報を有さない(したがって、その送信機の位置を知らない)地上送信機から信号を受信する。モバイルデバイスは、送信機を含む領域を示す受信信号からの情報にアクセスする。上記のように、サービスプロバイダ、通信プロトコル、領域のサイズなどに応じて、領域識別子として、様々なタイプの情報を使用することが可能である。モバイルデバイスは、複数の領域識別子と関連する粗位置とを含む、記憶されたサービスエリアアルマナックを有する。しかし、基地局アルマナックと異なり、サービスエリアアルマナックは、地上送信機のすべての位置を含まない。この差異により、モバイルデバイスは、サービスプロバイダに関連する送信機のすべて、そのモバイルデバイスがその本国もしくは本領域内で通信できる可能性がある送信機のすべて、またはそのモバイルデバイスが全世界的に通信できる可能性がある送信機のすべてすらカバーするサービスエリアアルマナックを記憶できる可能性がある。
【0051】
モバイルデバイスが送信機に関する領域識別子を受信すると、モバイルデバイスは、その送信機に関する領域識別子に関連する粗位置および/または位置不確定要素を決定するために、記憶されたサービスエリアアルマナックにアクセスすることが可能である。例えば、複数の送信機は、同じ領域識別子を共有することが可能であり、これらの送信機のカバレージエリアは、(任意の特定の形を有さなくてよい)有効範囲境界によって制約されうる。領域識別子に関連する粗位置は、有効範囲境界内の位置である。より正確な測位を提供するために、粗位置は、有効範囲境界の中心として、位置不確定要素が最小化される地点として、選択可能であり、または、粗位置は、カバレージエリア内の送信機の密度を反映するために、何らかの形で重み付けされることも可能である(例えば、送信機の大部分がクラスタ化される場合、粗位置は、その中心からそのクラスタに向かって歪む場合があるが、場合によっては、クラスタ化された送信機に関する小領域を規定するほうがよい場合がある)。位置不確定要素は、粗位置と有効範囲境界との間の最大距離でありうる。有効範囲境界が円形であり、粗位置がその円の中心として選択される例では、その円の半径として位置不確定要素を選択することが可能である。位置不確定要素を決定するために、モバイルデバイスにおいて測定された現在の時刻における不確定要素を使用することも可能である。
【0052】
モバイルデバイスは、(上で説明されたような)局所的に記憶された衛星軌道情報にアクセスすることも可能である。粗位置、位置不確定要素、および衛星軌道情報は、1つまたは複数の衛星検索パラメータを設定するために使用可能である。例えば、粗位置、位置不確定要素、および/または衛星軌道情報(ならびに、現在の時刻)は、モバイルデバイスの視野内にありうる衛星を識別するために使用可能である(したがって、衛星測位動作に関して、その信号を受信および処理することが可能である)。
【0053】
衛星検索パラメータは、検索ウィンドウを含むことも可能である。例えば、特定の衛星が視野内にあることが予測される場合、モバイルデバイスにおけるその予測される符号位相は、その位置と、モバイルデバイスの粗位置と、現在の時刻とを使用して決定可能である。符号位相「検索ウィンドウ」は、不確定要素に関連する符号位相が検索されるように、位置不確定要素を使用して設定可能である。
【0054】
衛星検索パラメータが決定されると、衛星測位動作を開始できる。上記の技法を使用すると、既存の技法と比べて、初期位置算出時間を低減することが可能である。
【0055】
モバイルデバイスが送信機に関して記憶された基地局アルマナック情報が利用可能でないことを決定した後で、モバイルデバイスは、基地局アルマナック更新のダウンロードを開始できる、この場合、この更新は、送信機に関する基地局アルマナック情報を含む。ダウンロードは、モバイルデバイスの範囲外の送信機、ならびにそこからモバイルデバイスが信号を受信している可能性がある送信機を含む、(領域基地局アルマナックと呼ばれる場合がある)複数の送信機に関する基地局情報を含むことが可能であり、またはモバイルデバイスの範囲内の任意の現在の送信機に関する基地局情報だけを含むことも可能である。モバイルデバイスがそのモバイルデバイスがそこから信号を受信している1つまたは複数の送信機に関する基地局アルマナック情報を有すると、そのモバイルデバイスは、地上送信機を使用して、より良好な粗位置を決定することおよび/または位置特定を実行することが可能でありうる。
【0056】
モバイルデバイスは、地上送信機から信号を受信するための受信機回路/送信機回路と、サービスエリアアルマナック情報、(もしあれば)基地局アルマナック情報、衛星軌道情報などを記憶するメモリとを含むことが可能である。モバイルデバイスは、記憶された情報を使用して、受信信号からの情報にアクセスすること、記憶された情報にアクセスすること、粗位置と、位置不確定要素と、衛星パラメータとを決定することなどのために(単一のモジュールであってよく、または複数のモジュール内の処理リソースを含んでもよい)プロセッサを含むことが可能である。モバイルデバイスは、衛星パラメータを使用して衛星測位動作を実行するために衛星測位回路を含みうる。
【0057】
上の詳細な記述の一部は、特定の装置、または専用コンピューティングデバイス内もしくは専用プラットフォームのメモリ内に記憶された2進デジタル信号上の動作のアルゴリズムあるいは記号表現の点で提示される。この特定の明細書の文脈で、特定の装置などの用語は、その装置がプログラムソフトウェアからの命令に従って特定の機能を実行するようにプログラムされると、汎用コンピュータを含む。アルゴリズム記述または記号表現は、信号処理または関係する技術の当業者がその研究の内容を他の当業者に伝えるために使用される技法の例である。この場合、アルゴリズムは、一般に、所望される結果を導く動作の自己無撞着の系列または類似の信号処理と見なされる。この文脈で、動作または処理は、物理量の物理的操作を必要とする。そうであるとは限らないが、典型的には、そのような数量は、記憶、転送、組合せ、比較、もしくはそうでない場合、操作されることが可能な電気信号または磁気信号の形をとりうる。主に、共通使用の理由により、そのような信号をビット、データ、情報、値、要素、記号、文字、用語、数、数字などと呼ぶことは、時には好都合であることが証明されている。しかし、これらの用語または類似の用語のすべては、適切な物理量と関連付けられることになり、単なる好都合なラベルである点を理解されたい。別段に明記されていない限り、以下の議論から明瞭なように、本明細書を通して、「処理」、「演算」、「計算」、「決定」、「関連付け」などの用語を利用する議論は、専用コンピュータまたは類似の専用電子コンピューティングデバイスなど、特定の装置の活動または処理を指す点を理解されたい。したがって、本明細書の文脈で、専用コンピュータまたは類似の専用電子コンピューティングデバイスは、通常、専用コンピュータまたは類似の専用電子コンピューティングバイスのメモリ、レジスタ、もしくはその他の情報記憶デバイス、送信デバイス、もしくはディスプレイデバイスの中の物理的な電子量または磁気量として表される信号を操作あるいは変換することが可能である。
【0058】
本明細書で説明される方法論は、特定の特徴および/または例による応用例に応じて、様々な手段によって実装可能である。例えば、そのような方法論は、ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはそれらの組合せの形で実施可能である。ハードウェア実装形態では、例えば、処理ユニットは、本明細書で説明された機能を実行するように設計された1つまたは複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブル論理デバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコンとローラ、マイクロプロセッサ、電子デバイス、その他のデバイスユニット、および/またはそれらの組合せの形で実施可能である。
【0059】
ファームウェア実装形態および/またはソフトウェア実装形態の場合、方法論は、本明細書で説明される機能を実行するモジュール(例えば、手順、機能など)を用いて実施可能である。本明細書で説明される方法論を実施する際に、命令を有形に実施する任意の機械可読媒体を使用することが可能である。例えば、ソフトウェアコードは、メモリ内、例えば、移動局のメモリ内に記憶されて、プロセッサによって実行されることが可能である。メモリは、プロセッサ内で実施されてよく、またはプロセッサの外部で実施されてもよい。本明細書で使用される場合、「メモリ」という用語は、任意のタイプの長期メモリ、短期メモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、またはその他のメモリを指し、任意の特定のタイプのメモリもしくは任意の特定の数のメモリ、またはメモリが記憶される媒体のタイプに限定されない。
【0060】
衛星測位システム(SPS)は、通常、エンティティが送信機から受信された信号に少なくとも一部基づいて、地球上のそれらのエンティティの位置を決定することを可能にするために配置された送信機のシステムを含む。そのような送信機は、通常、設定された数のチップの繰り返す疑似ランダム雑音(PN)コードを用いてマーキングされた信号を送信し、地上ベースの制御局、ユーザ装置、および/または宇宙船の上に位置付けることが可能である。特定の例では、そのような送信機は、地球周回軌道衛星上に位置付けることが可能である。例えば、全地球測位システム(GPS)、Galileo、Glonass、またはCompassなど、全地球的航法衛星システム(GNSS)のコンスタレーション内の衛星は、そのコンスタレーション内の他の衛星によって送信されたPNコードと区別できるPNコードを用いてマーキングされた信号を送信することが可能である。
【0061】
受信機において位置を推定するために、航法システムは、それらの衛星から受信された信号内のPNコードの検出に少なくとも一部基づいて、よく知られた技法を使用して、受信機の「視野内にある」衛星に対する疑似範囲測定値を決定することが可能である。衛星に対するそのような疑似範囲は、受信機において受信信号を取得するプロセスの間に、衛星に関連するPNコードを用いてマーキングされた受信信号内で検出された符号位相に少なくとも一部基づいて決定できる。受信信号を取得するために、航法システムは、通常、その受信信号を、衛星に関連する、局所的に生成されたPNコードと相関させる。例えば、そのような航法システムは、通常、そのような受信信号を複数のコードおよび/またはそのような局所的に生成されたPNコードの時間シフトされた時間と相関させる。最高信号電力を伴う相関結果をもたらす特定の時間および/またはコードシフトされたバージョンの検出は、上で議論されたように、疑似範囲を測定する際に使用するために取得された信号に関連する符号位相を示すことが可能である。
【0062】
GNSS衛星から受信された信号の符号位相の検出時に、受信機は、複数の疑似範囲仮説を形成することができる。追加の情報を使用して、受信機は、事実上、真の疑似範囲測定値に関連するあいまいさを低減するために、そのような疑似範囲仮説を除去することが可能である。GNSS衛星から受信された信号のタイミングの十分正確な知識により、一部のまたはすべての偽の疑似範囲仮説を除去することが可能である。
【0063】
本明細書で言及される「宇宙船」(SV)は、地球の表面上の受信機に信号を送信できるオブジェクトに関する。1つの特定の例では、そのようなSVは、静止衛星を含むことが可能である。あるいは、SVは、軌道上を移動し、地球上の固定位置に対して移動する衛星を含むことが可能である。しかし、これらは、SVの単なる例であり、特許請求される主題は、これらの点で限定されない。
【0064】
本明細書で説明された位置決定技法および/または位置推定技法は、無線広域ネットワーク(WWAN)、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)、無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)など、様々な無線通信ネットワークに関して使用可能である。「ネットワーク」および「システム」という用語は、本明細書において交換可能に使用されうる。WWANは、符号分割多重アクセス(CDMA)ネットワーク、時分割多重アクセス(TDMA)ネットワーク、周波数分割多重アクセス(FDMA)ネットワーク、または直交周波数分割多重アクセス(OFDMA)ネットワーク、シングルキャリア周波数分割多重アクセス(SC-FDMA)ネットワークなどであってよい。いくつかの例を挙げると、CDMAネットワークは、cdma2000、広域CDMA(W-CDMA)など、1つまたは複数の無線アクセス技術(RAT)を実施することが可能である。この場合、cdma2000は、IS-95標準、IS-2000標準、およびIS-856標準に従って実施される技術を含むことが可能である。TDMAネットワークは、移動体通信用グローバルシステム(GSM)、デジタル先進移動電話システム(D-AMPS)、またはいくつかの他のRATを実施することが可能である。GSMおよびW-CDMAは、「第3世代パートナーシッププロジェクト」(3GPP)と名付けられた協会からの文書で説明されている。Cdma2000は、「第3世代パートナーシッププロジェクト2」(3GPP2)と名付けられた協会からの文書に説明されている。3GPP文書および3GPP2文書は、公に利用可能である。WLANは、IEEE802.11xネットワークを含むことが可能であり、WPANは、例えば、ネットワーク、IEEE802.15xを含むことが可能である。本明細書で説明されるそのような位置決定技法は、WWAN、WLAN、および/またはWPANの任意の組合せに関して使用することも可能である。
【0065】
本明細書で説明される技法は、いくつかのSPSおよび/またはSPSの組合せのうちのいずれか1つと共に使用可能である。さらに、そのような技法は、疑似衛星または衛星と疑似衛星の組合せを利用する位置決定システムと共に使用可能である。疑似衛星は、時間と同期されうるL帯域(または、他の周波数)搬送波信号上で変調された(例えば、GPS信号またはCDMAセルラ信号に類似した)PNコードまたは他の測距コードをブロードキャストする地上ベースの送信機を含むことが可能である。遠隔受信機による識別を可能にするために、独自のPNコードをそのような送信機に割り当てることが可能である。疑似衛星は、トンネル、鉱山、建物、アーバンキャニオン、またはその他の閉鎖されたエリアの中など、周回軌道衛星からのGPS信号が利用可能でない可能性がある状況で有用な場合がある。疑似衛星の別の実装形態は、ラジオビーコンとして知られている。本明細書で使用される場合、「衛星」という用語は、疑似衛星、疑似衛星の均等物、および、場合によっては、その他を含むことが意図される。本明細書で使用される場合、「SPS信号」という用語は、疑似衛星または疑似衛星の均等物からのSPSのような信号を含むことが意図される。
【0066】
現在、例示的な特徴と見なされるものが例示および説明されているが、特許請求される主題から逸脱せずに、様々なその他の修正を行うことが可能であり、均等物を代用することが可能である点を当業者は理解されよう。加えて、本明細書で説明された主な概念から逸脱せずに、特許請求される主題の教示に特定の状況を適合させるために多くの修正を行うことが可能である。したがって、特許請求される主題は、開示された特定の例に限定されないが、そのような特許請求される主題は、添付の請求項およびその均等物に包含されるすべての態様を含むことも可能であることが意図される。
【符号の説明】
【0067】
100 MS
加入者局
102a、102b、102c、102d 衛星
104 位置サーバ
200 無線システム
210 パイロット信号
信号
220 MS
225 BSA
モバイルアルマナック
230 送信機
240 経路
270 送信機
300A モバイル国コード(MCC)
300B モバイル国コード(MCC)
300C システム識別(SID)
310A セルIDコード(CI)
310B セルIDコード(CI)
310C セクタID
320A RNC
320B ローカルエリアコード(LAC)
320C ベースID
330A セルIDコード(CI)
330B セルIDコード(CI)
330C セクタID
340A RNC
340B ローカルエリアコード(LAC)
340C ベースID
350A モバイルネットワークコード(MNC)
350B モバイルネットワークコード(MNC)
350C ネットワーク識別(NID)
500 デバイス
520 双方向通信システム
通信システム
双方向通信
522 アンテナ
540 モバイル制御
542 中央処理装置(CPU)
544 メモリ
550 ユーザインターフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
領域内に位置付けられた1つまたは複数の送信機から信号を受信する段階と、
記憶媒体内に記憶された、領域基地局アルマナックを表す信号と、サービスエリアアルマナックを表す信号とを含む疎なネットワークアルマナックを更新するために、前記領域内で動作している移動局の位置特定を前記受信された信号と電子的に関連付けるための命令を特定の装置上で実行する段階と
を含む方法。
【請求項2】
前記領域基地局アルマナックが、前記サービスエリアアルマナックによってカバーされたより大きな領域の小領域をカバーする情報を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記領域基地局アルマナックが、前記領域内の前記1つまたは複数の送信機のサービスエリアを示す階層的に規定された情報を表す信号を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記疎なネットワークアルマナックが、1つまたは複数のサービスエリア位置のリストを表す信号を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記階層的に規定された情報が、地理的エンティティを規定するサービスレベルと、前記サービスレベル内のより小さな地理的エンティティを規定するサブサービスレベルとを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
前記サービスレベルが、国コードに関連する1つまたは複数のネットワークコードを含む前記国コードを含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記1つまたは複数のネットワークコードが、それぞれ、1つもしくは複数の位置エリアコードまたは無線ネットワークコントローラコードを含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記領域内に位置付けられた前記1つまたは複数の送信機から受信された前記信号が、前記1つまたは複数の送信機に関連する位置情報を表す信号を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記位置特定を前記受信された信号と前記関連付ける段階が、
前記領域を含む送信機情報の前記サービスレベルのうち1つまたは複数のサービスレベルを電子的に決定するための命令を前記特定の装置上で実行する段階であって、前記決定する段階が、前記受信された信号および/または前記位置特定に少なくとも一部基づいている、実行する段階を含む、請求項5に記載の方法。
【請求項10】
前記疎なネットワークアルマナックを前記更新する段階が、
前記疎なネットワークアルマナック内の前記1つまたは複数のサービスレベルに対応する情報を表す信号を電子的に維持および更新するための命令を前記特定の装置上で実行する段階を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記領域内に位置付けられた前記1つまたは複数の送信機から受信された前記信号が、前記1つまたは複数の送信機に関連するカバレージエリア情報を表す信号を含む、請求項3に記載の方法。
【請求項12】
前記1つまたは複数の送信機から前記信号を前記受信する段階の前に、前記位置特定を受信する段階をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項13】
前記移動局が、前記移動局のメモリ内に前記疎なネットワークアルマナックを維持する、請求項3に記載の方法。
【請求項14】
前記更新された疎なネットワークアルマナックの部分を表す信号を前記移動局からネットワークエンティティに送信する段階
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項15】
前記更新された疎なネットワークアルマナックに少なくとも一部基づいて、信号取得ウィンドウを低減する段階
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項16】
前記更新された疎なネットワークアルマナックに少なくとも一部基づいて、成功の確率、予測される精度、検索時間、および/または後続の位置特定に関する電力使用に少なくとも一部基づいて航法情報を電子的に検索するため命令を特定の装置上で実行する段階
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項17】
前記領域内に位置付けられた前記1つまたは複数の送信機から受信された前記信号が、前記1つまたは複数の送信機に関連するタイムスタンプを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項18】
前記更新された疎なネットワークアルマナックに少なくとも一部基づいて、成功の確率、予測される精度、検索時間、および/または後続の位置特定に関する電力使用を決定する段階に少なくとも一部基づいて無線ネットワークからサービスレベル情報を電子的に要求するための命令を特定の装置上で実行する段階
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項19】
前記疎なネットワークアルマナックが、前記階層的に規定された情報に少なくとも一部基づいて非階層的に規定された情報をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項20】
領域内に位置付けられた1つまたは複数の送信機から情報を受信するために、RF環境で動作するように適合された受信機と、
疎なネットワークアルマナックを更新するために、前記領域内で動作している移動局の位置特定を前記受信された情報と関連付けるためのプロセッサと、を含み
前記疎なネットワークアルマナックが、前記領域内の前記送信機の位置を示す階層的に規定された情報を含む
移動局。
【請求項21】
前記階層的に規定された情報が、地理的エンティティを規定するサービスレベルと、前記サービスレベル内のより小さな地理的エンティティを規定するサブサービスレベルとを含む、請求項20に記載の移動局。
【請求項22】
前記サービスレベルが、国コードに関連する1つまたは複数のネットワークコードを含む前記コードを含む、請求項21に記載の移動局。
【請求項23】
前記1つまたは複数のネットワークコードが、それぞれ、それぞれが前記1つまたは複数のネットワークコードに関連する1つまたは複数の位置エリアコードを含む、請求項22に記載の移動局。
【請求項24】
前記領域内に位置付けられた前記1つまたは複数の送信機から受信された前記情報が、前記1つまたは複数の送信機に関連する位置情報を含む、請求項21に記載の移動局。
【請求項25】
前記領域内に位置付けられた前記1つまたは複数の送信機から受信された前記情報が、前記1つまたは複数の送信機に関連するカバレージエリア情報を含む、請求項21に記載の移動局。
【請求項26】
位置サーバ内に前記疎なネットワークアルマナックを維持するために、前記位置サーバをさらに含む、請求項21に記載の移動局。
【請求項27】
前記受信機が、
前記更新された疎なネットワークアルマナックの部分を前記移動局から位置サーバに送信するようにさらに適合された、請求項21に記載の移動局。
【請求項28】
前記受信機が、
前記更新された疎なネットワークアルマナックに少なくとも一部基づいて、航法取得ウィンドウを低減するように適合された、請求項21に記載の移動局。
【請求項29】
前記受信機が、
前記更新された疎なネットワークアルマナックに少なくとも一部基づいて、成功の確率、予測される精度、検索時間、および/または後続の位置特定に関する電力使用に少なくとも一部基づいて航法情報を検索するかどうかを決定するようにさらに適合された、請求項21に記載の移動局。
【請求項30】
前記疎なネットワークアルマナックがグローバルセル識別子を含む、請求項21に記載の移動局。
【請求項31】
前記階層的に規定された情報が、前記1つまたは複数の送信機に関連するタイムスタンプを含む、請求項21に記載の移動局。
【請求項32】
前記受信機が、
前記更新された疎なネットワークアルマナックに少なくとも一部基づいて、後続の位置特定に関する成功の確率、予測される精度、検索時間、および/または後続の位置特定に関する電力使用を決定する段階に少なくとも一部基づいて無線ネットワークからサービスレベルを要求するようにさらに適合された、請求項21に記載の移動局。
【請求項33】
前記疎なネットワークアルマナックが、前記階層的に規定された情報に少なくとも一部基づいて非階層的に規定された情報をさらに含む、請求項21に記載の移動局。
【請求項34】
前記プロセッサが、離散的なアドレス指定可能なブロック内のSNA情報を要求するように適合され、前記SNA情報が、特定の送信機および/または無線サービスエリアに対応する、請求項21に記載の移動局。
【請求項35】
領域内に位置付けられた1つまたは複数の送信機から信号を受信するための手段と、
記憶媒体内に記憶された、領域基地局アルマナックを表す信号と、サービスエリアアルマナックを表す信号とを含む疎なネットワークアルマナックを更新するために、前記領域内で動作している移動局の位置特定を前記受信された信号と電子的に関連付けるための命令を特定の装置上で実行するための手段と
を含む装置。
【請求項36】
前記領域基地局アルマナックが、前記サービスエリアアルマナックによってカバーされたより大きな領域の小領域をカバーする情報を含む、請求項35に記載の装置。
【請求項37】
前記領域基地局アルマナックが、前記領域内の前記1つまたは複数の送信機のサービスエリアを示す階層的に規定された情報を表す信号を含む、請求項35に記載の装置。
【請求項38】
前記疎なネットワークアルマナックが、1つまたは複数のサービスエリア位置のリストを表す信号を含む、請求項35に記載の装置。
【請求項39】
前記階層的に規定された情報が、地理的エンティティを規定するサービスレベルと、前記サービスレベル内のより小さな地理的エンティティを規定するサブサービスレベルとを含む、請求項37に記載の装置。
【請求項40】
前記位置特定を前記受信された信号と関連付けるための前記手段が、
前記領域を含む送信機情報の前記サービスレベルのうち1つまたは複数のサービスレベルを電子的に決定するための命令を前記特定の装置上で実行するための手段を含み、前記決定するための命令が、前記受信された信号および/または前記位置特定に少なくとも一部基づいている、請求項39に記載の装置。
【請求項41】
前記疎なネットワークアルマナックを更新するための前記手段が、
前記疎なネットワークアルマナック内の前記1つまたは複数のサービスレベルに対応する情報を表す信号を電子的に維持および更新するための命令を前記特定の装置上で実行するための手段を含む、請求項40に記載の装置。
【請求項42】
前記領域内に位置付けられた前記1つまたは複数の送信機から受信された前記信号が、前記1つまたは複数の送信機に関連するカバレージエリア情報を表す信号を含む、請求項35に記載の装置。
【請求項43】
前記1つまたは複数の送信機から前記情報を前記受信する手段の前に、前記位置特定を受信するための手段をさらに含む、請求項35に記載の装置。
【請求項44】
前記移動局が位置サーバ内に前記疎なネットワークアルマナックを維持する、請求項35に記載の装置。
【請求項45】
前記更新された疎なネットワークアルマナックの部分を前記移動局から位置サーバに送信するための手段
をさらに含む、請求項35に記載の装置。
【請求項46】
前記更新された疎なネットワークアルマナックに少なくとも一部基づいて、信号取得ウィンドウを低減するための手段
をさらに含む、請求項35に記載の装置。
【請求項47】
前記更新された疎なネットワークアルマナックに少なくとも一部基づいて、成功の確率、予測される精度、検索時間、および/または後続の位置特定に関する電力使用に少なくとも一部基づいて航法情報を電子的に検索するための命令を特定の装置上で実行するための手段
をさらに含む、請求項35に記載の装置。
【請求項48】
前記領域内に位置付けられた前記1つまたは複数の送信機から受信された前記信号が、前記1つまたは複数の送信機に関連するタイムスタンプを含む、請求項35に記載の装置。
【請求項49】
前記更新された疎なネットワークアルマナックに少なくとも一部基づいて、成功の確率、予測される精度、検索時間、および/または後続の位置特定に関する電力使用を決定する段階に少なくとも一部基づいて無線ネットワークからサービスレベル情報を電子的に要求するための命令を特定の装置上で実行するための手段
をさらに含む、請求項35に記載の装置。
【請求項50】
前記疎なネットワークアルマナックが、階層的に規定された情報に少なくとも一部基づいて非階層的に規定された情報をさらに含む、請求項35に記載の装置。
【請求項51】
前記非階層的に規定された情報が、1つまたは複数のWiFiアクセスポイントを含み、前記階層的に規定された情報が、1つまたは複数の広域ネットワーク要素を含む、請求項50に記載の装置。
【請求項52】
前記移動局において前記疎なネットワークアルマナックを更新するための手段をさらに含む、請求項35に記載の装置。
【請求項53】
前記位置サーバにおいて前記疎なネットワークアルマナックを更新するための手段をさらに含む、請求項41に記載の装置。
【請求項54】
領域内で動作している移動局から疎なネットワークアルマナックを表す信号を受信する段階と、
前記領域内に位置付けられた1つまたは複数の送信機から情報を表す信号を受信する段階と、
記憶媒体内に記憶された、領域基地局アルマナックを表す信号と、サービスエリアアルマナックを表す信号とを含む前記疎なネットワークアルマナックを更新するために、前記領域内で動作している前記移動局の位置特定を前記1つまたは複数の送信機から前記受信された信号と電子的に関連付けるための命令を特定の装置上で実行する段階と
を含む方法。
【請求項55】
前記領域基地局アルマナックが、前記サービスエリアアルマナックによってカバーされたより大きな領域の小領域をカバーする情報を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記領域基地局アルマナックが、前記領域内の前記1つまたは複数の送信機のサービスエリアを示す階層的に規定された情報を表す信号を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項57】
前記疎なネットワークアルマナックが、1つまたは複数のサービスエリア位置のリストを表す信号を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項58】
前記階層的に規定された情報が、地理的エンティティを規定するサービスレベルと、前記サービスレベル内のより小さな地理的エンティティを規定するサブサービスレベルとを含む、請求項56に記載の方法。
【請求項59】
前記サービスレベルが、国コードに関連する1つまたは複数のネットワークコードを含む前記国コードを含む、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記1つまたは複数のネットワークコードが、それぞれ、1つもしくは複数の位置エリアコードまたは無線ネットワークコントローラコードを含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記領域内に位置付けられた前記1つまたは複数の送信機から受信された前記信号が、前記1つまたは複数の送信機に関連する位置情報を表す信号を含む、請求項54に記載の方法。
【請求項62】
メモリ内に疎なネットワークアルマナックを維持する段階と、
1つまたは複数の送信機を含む領域内で動作している移動局からアルマナック情報を表す信号を受信する段階であって、前記アルマナック情報が、前記移動局の位置特定と前記1つまたは複数の送信機から受信された情報との間の関連性に少なくとも一部基づく、受信する段階と、
アルマナック情報を表す前記受信された信号に少なくとも一部基づいて、前記疎なネットワークアルマナックを電子的に更新するための命令を特定の装置上で実行する段階と
を含む方法。
【請求項63】
前記疎なネットワークアルマナックが、領域基地局アルマナックとサービスエリアアルマナックとを含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記疎なネットワークアルマナックが、前記領域内の前記1つまたは複数の送信機のサービスエリアを示す階層的に規定された情報を含む、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記階層的に規定された情報が、地理的エンティティを規定するサービスレベルと、前記サービスレベル内のより小さな地理的エンティティを規定するサブサービスレベルとを含む、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記サービスレベルが、国コードに関連する1つまたは複数のネットワークコードを含む前記国コードを含む、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記1つまたは複数のネットワークコードが、それぞれ、1つもしくは複数の位置エリアコードまたは無線ネットワークコントローラコードを含む、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
前記領域内に位置付けられた前記1つまたは複数の送信機から受信された前記情報が、前記1つもしくは複数の送信機に関連する符号位相情報/タイミング情報、ID情報、および/または信号強度情報を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項69】
メモリ内に疎なネットワークアルマナックを維持するための手段と、
1つまたは複数の送信機を含む領域内で動作している移動局からアルマナック情報を表す信号を受信するための手段であって、前記アルマナック情報が、前記移動局の位置特定と前記1つまたは複数の送信機から受信された情報との間の関連性に少なくとも一部基づく、受信するための手段と、
アルマナック情報を表す前記受信された信号に少なくとも一部基づいて、前記疎なネットワークアルマナックを電子的に更新するための命令を特定の装置上で実行するための手段と
を含む装置。
【請求項70】
前記疎なネットワークアルマナックが、領域基地局アルマナックとサービスエリアアルマナックとを含む、請求項69に記載の装置。
【請求項71】
前記疎なネットワークアルマナックが、前記領域内の前記1つまたは複数の送信機のサービスエリアを示す階層的に規定された情報を含む、請求項70に記載の装置。
【請求項72】
前記階層的に規定された情報が、地理的エンティティを規定するサービスレベルと、前記サービスレベル内のより小さな地理的エンティティを規定するサブサービスレベルとを含む、請求項71に記載の装置。
【請求項73】
前記サービスレベルが、国コードに関連する1つまたは複数のネットワークコードを含む前記国コードを含む、請求項72に記載の装置。
【請求項74】
前記1つまたは複数のネットワークコードが、それぞれ、1つもしくは複数の位置エリアコードまたは無線ネットワークコントローラコードを含む、請求項73に記載の装置。
【請求項75】
前記領域内に位置付けられた前記1つもしくは複数の送信機から受信された前記情報が、前記1つまたは複数の送信機に関連する符号位相情報/タイミング情報、ID情報、および/または信号強度情報を含む、請求項69に記載の装置。
【請求項76】
疎なネットワークアルマナックを維持するためのメモリと、
1つまたは複数の送信機を含む領域内で動作している移動局からアルマナック情報を表す信号を受信するために、RF環境で動作するように適合された受信機であって、前記アルマナック情報が、前記移動局の位置特定と前記1つまたは複数の送信機から受信された情報との間の関連性に少なくとも一部基づく、受信機と、
アルマナック情報を表す前記受信された信号に少なくとも一部基づいて、前記疎なネットワークアルマナックを電子的に更新するためのプロセッサと
を含む装置。
【請求項77】
前記疎なネットワークアルマナックが、領域基地局アルマナックとサービスエリアアルマナックとを含む、請求項76に記載の装置。
【請求項78】
前記疎なネットワークアルマナックが、前記領域内の前記1つまたは複数の送信機のサービスエリアを示す階層的に規定された情報を含む、請求項77に記載の装置。
【請求項79】
前記階層的に規定された情報が、地理的エンティティを規定するサービスレベルと、前記サービスレベル内のより小さな地理的エンティティを規定するサブサービスレベルとを含む、請求項78に記載の装置。
【請求項80】
前記サービスレベルが、国コードに関連する1つまたは複数のネットワークコードを含む前記国コードを含む、請求項79に記載の装置。
【請求項81】
前記1つまたは複数のネットワークコードが、それぞれ、1つもしくは複数の位置エリアコードまたは無線ネットワークコントローラコードを含む、請求項80に記載の装置。
【請求項82】
前記領域内に位置付けられた前記1つまたは複数の送信機から受信された前記情報が、前記1つもしくは複数の送信機に関連する符号位相/タイミング情報、ID情報、および/または信号強度情報を含む、請求項76に記載の装置。
【請求項83】
地上送信機から信号を受信する段階であって、前記信号が前記送信機を含む領域を示す現在の領域識別子を含む、受信する段階と、
記憶されたサービスエリアアルマナックにアクセスする段階であって、前記サービスエリアアルマナックが、複数の領域識別子と関連する粗位置とを含み、前記サービスエリアアルマナックが、前記地上送信機の位置を含まない、アクセスする段階と、
前記サービスエリアアルマナックを使用して、前記現在の領域識別子に関連する現在の粗位置と現在の位置不確定要素とを決定する段階と
を含む方法。
【請求項84】
衛星測位動作において前記現在の粗位置を使用する段階
をさらに含む、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
衛星測位動作において前記現在の粗位置を使用する段階が、記憶された衛星軌道情報にアクセスする段階と、前記現在の粗位置に基づいて、1つまたは複数の検索パラメータを決定する段階とを含む、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記1つまたは複数の検索パラメータが、視野内の1つまたは複数の衛星の識別を含む、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
前記衛星測位動作において前記現在の位置不確定要素を使用する段階をさらに含み、前記1つまたは複数の検索パラメータが、前記視野内の1つまたは複数の衛星のうちの少なくとも1つに関する検索ウィンドウパラメータをさらに含み、前記検索ウィンドウパラメータが、前記現在の粗位置と前記現在の位置不確定要素とを使用して決定される、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記サービスエリアアルマナックにアクセスする段階に先立って、前記地上送信機に関連する基地局アルマナック情報が利用可能でないことを決定する段階
をさらに含む、請求項83に記載の方法。
【請求項89】
前記地上送信機に関連する基地局アルマナック情報が利用可能でないことを決定する段階の後で、基地局アルマナック更新をダウンロードする段階であって、前記基地局アルマナック更新が前記地上送信機に関連する基地局アルマナック情報を含む、ダウンロードする段階
をさらに含む、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記領域識別子のそれぞれが、特定のサービスプロバイダの複数の送信機に共通の識別子であり、前記複数の送信機がカバレージエリア境界内で有効範囲を提供し、それぞれの領域識別子に関連する前記粗位置が、前記カバレージエリア境界内の位置である、請求項83に記載の方法。
【請求項91】
位置不確定要素が、前記領域識別子のそれぞれに関連し、前記位置不確定要素が、前記粗位置と前記カバレージエリア境界との間の最大距離を示す、請求項90に記載の方法。
【請求項92】
地上送信機から信号を受信するための手段であって、前記信号が前記送信機を含む領域を示す現在の領域識別子を含む、受信するための手段と、
記憶されたサービスエリアアルマナックにアクセスするための手段であって、前記サービスエリアアルマナックが、複数の領域識別子と関連する粗位置とを含み、前記サービスエリアアルマナックが、前記地上送信機の位置を含まない、アクセスするための手段と、
前記サービスエリアアルマナックを使用して、前記現在の領域識別子に関連する現在の粗位置と現在の位置不確定要素とを決定するための手段と
を含むモバイルデバイス。
【請求項93】
衛星測位動作において前記現在の粗位置を使用するための手段
をさらに含む、請求項92に記載のデバイス。
【請求項94】
衛星測位動作において前記現在の粗位置を使用するための前記手段が、記憶された衛星軌道情報にアクセスするための手段と、前記現在の粗位置に基づいて、1つまたは複数の検索パラメータを決定するための手段とを含む、請求項93に記載のデバイス。
【請求項95】
前記サービスエリアアルマナックにアクセスする段階に先立って、前記地上送信機に関連する基地局アルマナック情報が利用可能でないことを決定するための手段
をさらに含む、請求項92に記載のデバイス。
【請求項96】
前記地上送信機に関連する基地局アルマナック情報が利用可能でないことを決定する段階の後で、基地局アルマナック更新をダウンロードするための手段であって、前記基地局アルマナック更新が、前記地上送信機に関連する基地局アルマナック情報を含む、ダウンロードするための手段
をさらに含む、請求項95に記載のデバイス。
【請求項97】
前記領域識別子のそれぞれが、特定のサービスプロバイダの複数の送信機に共通の識別子であり、前記複数の送信機がカバレージエリア境界内で有効範囲を提供し、それぞれの領域識別子に関連する前記粗位置が、前記カバレージエリア境界内の位置である、請求項93に記載のデバイス。
【請求項98】
位置不確定要素が、前記領域識別子のそれぞれに関連し、前記位置不確定要素が、前記粗位置と前記カバレージエリア境界との間の最大距離を示す、請求項97に記載のデバイス。
【請求項99】
衛星信号を受信および処理するための衛星測位回路と、
地上送信機から信号を受信するように構成された通信インターフェースであって、前記信号が、前記モバイルデバイスが位置付けられた領域に関連する領域識別子を含み、前記領域識別子が複数の地上送信機に共通である通信インターフェースと、
サービスエリアアルマナックを含むメモリであって、前記サービスエリアアルマナックが、それぞれが粗位置と位置不確定要素とに関連する複数の領域識別子を含むメモリと、
現在の領域識別子にアクセスする段階であって、前記現在の領域識別子が、前記複数の地上送信機の特定の送信機から受信される、アクセスする段階と、
前記現在の領域識別子に関連する現在の粗位置と現在の位置不確定要素とを決定するために、前記サービスエリアアルマナックにアクセスする段階と、
前記現在の粗位置と前記現在の位置不確定要素とに基づいて、1つまたは複数の衛星検索パラメータを決定する段階と
を行うように構成されたプロセッサと
を含むモバイルデバイス。
【請求項100】
前記メモリが、記憶された衛星軌道情報をさらに含み、前記プロセッサが、前記衛星軌道情報にアクセスする段階と、前記現在の粗位置、前記現在の位置不確定要素、および前記衛星軌道情報に基づいて、前記1つまたは複数の衛星検索パラメータを決定する段階とを行うようにさらに構成された、請求項99に記載のデバイス。
【請求項101】
前記1つまたは複数の検索パラメータが、視野内の1つまたは複数の衛星の識別子を含む、請求項100に記載のデバイス。
【請求項102】
前記1つまたは複数の検索パラメータが、前記視野内の1つまたは複数の衛星のうちの少なくとも1つに関する検索ウィンドウパラメータをさらに含み、前記検索ウィンドウパラメータが、前記現在の粗位置と前記現在の位置不確定要素とを使用して決定される、請求項101に記載のデバイス。
【請求項103】
前記プロセッサが、
前記サービスエリアアルマナックにアクセスする段階に先立って、前記特定の送信機に関連する基地局アルマナック情報が利用可能でないことを決定する段階を行うようにさらに構成された、請求項99に記載のデバイス。
【請求項104】
前記プロセッサが、
前記地上送信機に関連する基地局アルマナック情報が利用可能でないことを決定する段階の後で、基地局アルマナック更新のダウンロードを開始する段階であって、前記基地局アルマナック更新が前記地上送信機に関連する基地局アルマナック情報を含む、開始する段階を行うようにさらに構成された、請求項103に記載のデバイス。
【請求項105】
前記領域識別子のそれぞれが、特定のサービスプロバイダの複数の送信機に共通の識別子であり、前記複数の送信機がカバレージエリア境界内で有効範囲を提供し、それぞれの領域識別子に関連する前記粗位置が、前記カバレージエリア境界内の位置である、請求項99に記載のデバイス。
【請求項106】
前記領域識別子のそれぞれに関連する前記位置不確定要素が、前記粗位置と前記カバレージエリア境界との間の最大距離を示す、請求項105に記載のデバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2013−504939(P2013−504939A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−528941(P2012−528941)
【出願日】平成22年9月10日(2010.9.10)
【国際出願番号】PCT/US2010/048509
【国際公開番号】WO2011/032027
【国際公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【出願人】(507364838)クアルコム,インコーポレイテッド (446)
【Fターム(参考)】