説明

疎水性組成物および微粒子、およびその用途

新規疎水性組成物、特に疎水性微粒子及び自由流動疎水性凝集体、及びそれらを使用した方法を開示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は疎水性組成物、微粒子および自由流動凝集体、その製造方法、およびその用途に関する。より詳しくは、本発明は疎水性炭化水素、任意にはその他の被覆剤で前処理された不純元素を有する疎水性粉末で被覆されたコア材料を有する疎水性組成物に関し、得られた組成物は優れた撥水性と耐久性が特徴であり、様々な用途に適している。本発明はさらに水溶液中で調製される疎水性組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
多くの用途において、水を反撥する疎水性材料を用いて水分が重要な領域に到達することを防止することが望ましい。土木工学の分野では、水が建造物に浸透した場合、水中に存在する塩や無機物がコンクリート(またはコンクリートが製作される他の材料)を侵し、その強化鉄棒またはワイヤー網の腐食や変形を生じる。このような腐食と変形の結果、コンクリートに亀裂を生じ、ついには建造物の強度の減少を生じる。パイプ、電線、通信チャネル等の対象物も水分に侵され得る。
【0003】
家屋内の水の存在は壁の基部、カーペットの下または床タイルの下の湿気;スチール柱の基部の錆;床に近い木材、パネル、ドライウオールおよび他の対象物、壁または天井の汚れ、脱色または劣化;コンクリート、備品またはカーペット上のカビおよび白カビ;コンクリート上の風解(白色粉末);床タイルのはがれ;湿った臭い;壁の汗(過剰水分の凝集);窓に水の凝集;雨樋の詰まりまたは損傷;苔の生長等の様々な不愉快な出来事と関連している。
【0004】
水分は例えば建造物/基礎の屋根または床上の水の蓄積により軸方向に、または例えば極端な気象条件による建物の外壁を通る水の漏れにより水平方向に建造物に浸透し得る。水平の漏れの深刻な問題は埋め込まれた壁またはその一部であり、周囲の土壌中の過剰の水分により生じる静水圧が基礎壁の外側に押し込まれ、水平の漏れに対する寄与が大きくなる。
【0005】
コンクリート壁を通る水分の浸透は、過剰の水が相互に連結する直径約10〜100nmの毛細管を形成する、硬化過程中に生成するコンクリートの多孔性(約12%〜20%)で説明される。
【0006】
本発明では、用語「約」は±10%を指す。
【0007】
これらの毛細管は、毛細管現象による水分の浸透に寄与する。コンクリートが老化すると、水分の浸透はコンクリートの外まで達し、コンクリートをますます多孔性にする。
【0008】
水分で生じる他の問題は、美観を損なう他にかび臭を発生する白カビである。排水管を利用する先行技術の耐水法でかなりの量の貯留水を除去し得るが、残った水分が白カビの問題を生じると思われる。白カビに長く晒すと、アレルギー、喘息、皮膚病等の多くの健康上の問題を生じ得る。
【0009】
基礎は家屋内の最大の水分源である。仕上げ後の基礎中の覆われた床や壁は水分を捕捉し、最終的に湿った、または濡れた基礎となる。コンクリートのpHレベルが高いので、コンクリート中に存在するアルカリが水に溶け、塗料や床タイルを攻撃する。従って、基礎が乾いているように見えても、水分は毛細管に染み込んで注ぎ込まれる。過剰量の水分のために典型的に基礎で始まる白カビは、例えば換気により地上の家屋の他の部分に広がり得る。
【0010】
多くの国で砂が床タイルの下のベッドとして使用され、騒音を減らすために標準として推奨されている。定期的な清掃配管の漏れまたは豪雨(例えばタイル葺き屋根)で生じる水は、平方メーターあたり約100キログラムに達する水の相当な値の過剰荷重を生じる。水の大部分はタイルの下に捕捉され、砂が長い年月濡れたままとなる。典型的には、このような過剰な荷重は建物の計画段階で技術者により考慮され、建造物の強度を増すため砂床の下により多くのコンクリートや強化材が使用される。水と建造物追加強化の全重量に対する寄与は、建物の沈下を加速する。この問題はバルコニーおよび建物の別な部分を相互連絡する渡り廊下等の懸垂構造で特に顕著になる。
【0011】
過剰な重量に加えて、タイルの下の濡れた砂は蟻、アブラムシ、粉ダニ等の昆虫を誘引する。このような誘引の明らかな健康問題以外に、昆虫は砂に穴を掘り、タイルの沈降を加速する。
【0012】
ほとんどの時間濡れているので、床タイルの下の砂は熱伝導体となり、建物の設計段階で達成されると意図した断熱を減少させる。ある建物では、床の下に電気加熱システムが作られている。このシステムと濡れた砂が接触すると、システムに重大な損害を与えるか、極端な場合は出火する。
【0013】
バルコニーまたはタイル張り屋根の床下耐水性に関して、全ての従来技術は床タイルを支えるベッドサンドの下にシーリングシート、瀝青膜または溶媒系エラストマー被覆等の耐水性材料を置くことに注意を向けている。しかしながら、それらの品質にほとんど関係なく、砂の中に存在する水分を含んだ塩分のためにこれらの耐水性材料の寿命は十分でない。
【0014】
砂が耐水性材料と接触していない建造物または建造物の一部でも、従来技術の材料の寿命は限られる。水に溶けたアルカリは塗料および粘着剤を攻撃し、割れ目、剥がれ、水ぶくれを生じることにより耐水性材料を傷つける。
【0015】
シーリング手段に関係するまた別な屋内の問題は、典型的には家屋の低い部分、例えば基礎中であるがそれに限られない、家屋内に見出し得るラドンガスレベルの上昇の問題である。ラドンは地殻中に分布した放射性重金属であるウラニウムおよびトリウムの崩壊で生成する、眼に見えず無臭の放射性ガスである。これらの金属の放射性崩壊の副生物は、次々とより軽い金属に崩壊するより軽い放射性重金属である。この崩壊連鎖によりラジウムが連続的に生成し、それらが主としてラドン−222およびラドン−220(後者はトロンとしても知られる)であるラドン同位体に崩壊し、ラドン−22が最も普通の屋内放射性ガスである。
【0016】
ラドン崩壊生成物は空気中に浮遊し、人が呼吸し、肺、気管および気管支にトラップされる微小な放射性固体微粒子である。これらの崩壊生成物のため、家屋で普通のレベルでラドンは他のどのような毒素または発ガン物質に対する安全限界より約1000倍も致死性である。
【0017】
最も重いガス(空気の9倍重い)であるので、ラドンガスは通常、家屋の基礎を取り囲む通気性土壌と砂利ベッド中に移動し、次いでコンクリート中の上記開口部を通って家屋内に拡散して侵入する。ラドンは水溶性であり、従って地下水流を通って家屋の近くに運ばれ、例えばコンクリートを通って浸透水により家屋内に入り込む。
【0018】
水分と水は地下パイプ、保存タンク(例えばガスタンク)、トンネルおよびケーブル等の埋蔵物も傷つける。水分のため、電気分解、溶解物質、砂の中に存在する昆虫および/または微生物により腐食を生じ、多くの埋蔵物は対象物の寿命を減少させる損傷プロセスに晒される。埋蔵物が有害物質を含む場合は、そこからの何らかの漏れが重大な環境問題を生じ得る。
【0019】
発電産業の分野では、地下電気通信ケーブルの早期故障の原因である機構を特定するための様々な研究プログラムが行われている。多くの早期ケーブル故障が、ケーブルの絶縁層の不完全部内のミクロサイズ水分枝−または「水樹木」として知られる−の内部形成と関連することが認識されている。水が充満した不完全部は不定形の絶縁材料を通って放射状に内部に枝分かれする。水が内部に放射状に侵入すると、潜在的なケーブル故障が増加する。
【0020】
ケーブルの電導性コアが液晶ポリマー等の巧緻な材料で被覆されていても、電気分解、分解性物質、地下に存在する昆虫および/または微生物による不完全部の形成は避け難い。
【0021】
埋蔵パイプおよび電気通信チャネルは地下の中空チューブ内に位置することが多い。中空チューブは保守の目的で埋蔵物に容易にアクセスすることができる。しかしながら、水または他の液体が埋蔵物と周囲のチューブの内部表面との間の空間中に侵入する通路を見出すことがある(たとえばチューブの外部表面中に生じた穴または割れ目を通って、または接触するチューブ間の隙間を通って)。水はチューブを通って流れ、埋蔵物またはチューブ末端の接続ボックスを損傷する。
【0022】
水分と砂の組み合わせは固化または凍結を生じ易い。形成した硬い物質が取り巻く環境から埋蔵物へ軸方向のストレスを伝達することが知られている。軸方向のストレスのレベルが対象物の特性強度を越えた場合、対象物が損傷する。上記の軸方向ストレスを避けるため、対象物はより強く作られる、および/または地中に深く埋められる。しかしながら、地下に対象物を設置するコストは、これらの対象物を埋めるべき深さに応じて増加することが認められている。さらに、深く埋めた対象物は、例えば保守または交換のためにアクセスすることが困難である。
【0023】
地下対象物を保護する1つの方法は、上記のチューブの外部表面が原因物質で損傷するのを阻止するため、対象物またはその周囲のチューブにシール被覆を施すことである。しかしながら、このような被覆は分解物質または微生物の攻撃に耐えるが、被覆に対する局部的な損傷をしばしば生じることは避け難く(例えば軸方向のストレスのため)、その局部損傷は対象物の侵食を開始するに十分である。
【0024】
一般に、水を反撥する疎水性材料を使用することにより、水分が重要な部分に到達することを阻止できる。疎水性材料の設計思想は、このような材料が設計される用途に依存し、水の侵入、厚さ、薬品適応性、空気の流れ、温度適応性等が含まれる。水の侵入圧力は、水が疎水性材料を通って圧入される臨界圧力の尺度である。薬品適応性は、疎水性材料が腐食性物質と接触する用途で重要である。
【0025】
耐水性が要求される他の構造物は、水が漏洩することを阻止するために底と壁が不透過性である必要のある貯水池である。漏洩貯水池の問題は、できるだけ長い時間貯水槽の内容物を保持することが望ましい乾燥地帯で重要である。
【0026】
典型的な貯水池は傾斜堤防で囲まれた平面領域である。従来技術の耐水法の多くでは、貯水池の底(平坦な底部と傾斜堤防の双方)は相互に粘着または溶着したシールシート(典型的には高密度ポリエチレン、HDPE)で覆われる。この方法には多くの欠点がある。まず、耐水性は複数の粘着シールシートによるので、2枚の隣接シートの間の接合部に近い部分が多く、その場所で粘着に欠陥があるか不完全である場合、シートは透水性となる。第2に、柔軟性が限られるため、シールシートが上または下のいずれかに接触する硬い物質で傷つき易い。第3に、貯水池の底を軽く機械的または手動で清掃する保守中に、シールシートが裂けることがある。第4に、地盤の移動や裂け目形成を誘発する力(例えば人工のコンクリート貯水池で)がシールシートを引き裂く。先行技術法のまた別な限界は、シールシートの下に存在する昆虫および微生物のコロニーで発生する。どの場合でも、貯水池の内容物を浄化するために浄化剤が必要である。
【0027】
灌漑を行う農業または園芸でも耐水性が必要であることが多い。農場を水で人工的に灌漑した場合、相対的にわずかな水が土壌に生育する植物に到達する。ほとんどの水は地中に吸い込まれるか蒸発する。節水の必要性は、塩分を含む土壌および地下の塩水等の他の農業問題とも関連する。一般に、園芸または事業としての農業用の農場を設計する場合、同時に有害物質(塩分等)が根を傷つけることを阻止しながら腐敗を生じずに植物に十分な量の水を提供することは困難である。
【0028】
上記の何れかの構造物に用いられる疎水性材料の設計思想には、水の侵入圧力、厚さ、薬品適応性、空気の流れ、温度適応性等が含まれる。水の侵入圧力は、水が疎水性材料を通って圧入される臨界圧力の尺度である。薬品適応性は、疎水性材料が腐食性物質と接触する用途で重要である。
【0029】
長年にわたり、PTFE、ナイロン、ガラス繊維、ポリエーテルスルフォンおよび疎水性を有する凝固物を含む様々な疎水性材料が開発されてきた。
【0030】
このような材料の1つがTullyらの米国特許第3,562,153号に開示されている。Tullyらの特許の油吸収剤組成物は、微粒子、顆粒または繊維性の液体吸収材料を、金属または金属酸化物を疎水性にする有機シリコン化合物に化学的に結合したコロイド状金属または金属酸化物で処理することにより得られる。疎水性酸化物処理吸収剤組成物を油で汚染された水と接触させ、そこから油を選択的に除去する。Tullyらの油吸収剤組成物は優れた撥水性を有すると報告され、長期の浸漬期間中もその油吸収効率を維持することができる。
【0031】
全文を本明細書に参照して組み込むCraigらの米国特許第4,474,852号は、いくつかの先行技術特許(米国特許第3,567,492号、第3.672,945号、第3,973,510号、第3,980,566号、第4,148,941号および第4,256,501号;全文を本明細書に参照して組み込む)のアイデアを組み合わせている。Craigによれば、微粒子および顆粒状コア材料上に、フィルム形成性ポリウレタンおよび任意の添加剤としてアスファルトを含む粘着性第1被覆を沈降させ、このようにして被覆されたコア材料に例えば疎水性ヒュームシリカ等の疎水性コロイド状酸化物を塗布することにより、優れた撥水性を有する疎水性組成物が得られる。Craigは粘着性第1被覆は全乾燥凝固物の重量の1重量%を超えてはならず、第2被覆はこの全重量の0.025〜0.25重量%の間であることを教示している。さらにCraigの教示によれば、このようにして調製された疎水性組成物は水が個々の組成物微粒子の表面に付着することを阻止するばかりでなく、組成物凝集体の間隙空間に入ることも阻止する。
【0032】
全文を本明細書に参照して組み込む国際特許出願WO03/044124も、Craig(米国特許第4,474,852号)の教示の基づく疎水性凝集体の調製方法を開示する。WO03/044124の教示によれば、2〜3cmより高い水圧に耐えられないので、米国特許第4,474,852号に開示された疎水性凝集体は満足できるのもではない。
【0033】
撥水性と油吸収性能が改善され、より高い水圧下の耐性が改善された疎水性凝集体の製造法の検索で、WO03/044124の教示によればCraigの教示と比較して疎水性凝固物を調製する改善された方法には第1および第2被覆の組成物とその相対的な量、様々な工程の温度、および調製中の温度とに関連する変化が必要であることが結論された。
【0034】
従って、WO03/044124に開示された方法には、微粒子または顆粒コア材料上にポリウレタン等のフィルム形成性試薬と、任意に液状アスファルト等の粘着剤とを含む粘着性第1被覆を堆積する工程と;このようにして被覆されたコア材料に疎水性ヒュームシリケートまたは任意の他の超疎水性粉末を含む第2被覆を施す工程が含まれる。WO03/044124の教示によれば、粘着性第1被覆は全乾燥重量の約1〜2重量%を構成し、第2被覆はこの全重量の5重量%以上を占める。さらに。WO03/044124の教示によれば、このような疎水性凝集体は20〜30cmに及ぶ水圧を保持することができる。
【0035】
WO03/044124は疎水性ヒュームシリカ以外に超疎水性粉末の使用を教示するが、この文献はこのような超疎水性粉末を特定も例示もしていない。この文献はまた、撥水性と高い水圧下でのその挙動との双方に関して、それに開示された疎水性凝集体の性能を全く示していない。さらに、WO03/044124に教示されるようにこのような大量の疎水性ヒュームシリカを使用すると、コスト効率の他にプロセスの単純さを減少させることは公知である。
【0036】
さらに、疎水性ヒュームシリカの他、Craigの特許に開示されたような有機シリコン化合物で処理した他の金属酸化物も酸性物質であることが、であり、このような材料で被覆された凝集体は洗浄剤等のアルカリ性試薬と反応し易い。この特徴は、洗浄剤が例えば様々な表面のトップコート等の疎水性凝集体と接触し得る用途における凝集体の使用を制限する。
【0037】
上記の米国特許第4,474,852号は、耐水性用途における疎水性組成物のいくつかの用途を記載している。主として舗装した表面上のトップコートとして、疎水性組成物の分厚い被覆を散布し、アスファルトシーラー上にロール下直後にアスファルトシーラーの床被覆を表面塗布し、耐水性トップコートにする必要がある。同様なトップコート技術を道路の穴の修復に使用し得る。
【0038】
上記組成物をアスファルト屋根または屋根板、または作り付け屋根における共通の凝集体の代替品として使用し得る。このような用途では、疎水性組成物は水の侵入と、その結果としての凍結−解凍サイクルで生じる損傷の他、濡れと乾燥による寸法変化を阻止する上で有効である。米国特許第4,474,852号はまた、アスファルトまたはコンクリート道路表面または橋のデッキ等の舗装表面上のトップコートとして適用し、凍結−解凍による損傷を実質的に減少させ、通常氷除去に使用される塩組成物に影響されない耐水仕上げを提供することをクレームしている。さらに、これらの疎水性組成物を塗装表面に適用し、木材、金属、コンクリート、石、煉瓦およびある種の合成基板上に耐久性のある耐水仕上げを行うことができる。このような疎水性組成物に適当な結合剤を配合し、撥水性被覆とすることもできる。
【0039】
アメリカコンクリート協会(ACI)が建物の下の耐水性シートの表面上にあらかじめ3インチの砂ベッドを散布することを推奨しているように、米国特許第4,474,852号の疎水性組成物を舗装構築物の耐水剤として、コンクリートスラブの下の充填またはベッド材料として、または道路ベッドまたは歩道用の砂利またはバラストとして使用し得る。
【特許文献1】米国特許第3,562,153号
【特許文献2】米国特許第4,474,852号
【特許文献3】米国特許第3,567,492号
【特許文献4】米国特許第3.672,945号
【特許文献5】米国特許第3,973,510号
【特許文献6】米国特許第3,980,566号
【特許文献7】米国特許第4,148,941号
【特許文献8】米国特許第4,256,501号
【特許文献9】国際特許出願WO03/044124
【特許文献10】米国仮特許出願第60/486,419号
【特許文献11】米国仮特許出願第60/486,420号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0040】
しかしながら、等業者が理解し得るように、自由に流動する凝集体は極端に小さい微粒子で製造され、従って風で容易に運ばれ、流水で洗い流される。従って、具体的で可能な指針がなければ、疎水性凝集体を流動性の形で使用することはきわめて困難であり、実用的でないと思われる。
【0041】
さらに、疎水性組成物を製造するための現在知られている方法では満足できる製品が得られず、例えばコスト効率等の他のパラメーターで制約される。
【0042】
従って、上記制約のない疎水性組成物、微粒子および自由に流動する凝集体、それらの製造法、およびそれらの用途を提供することが必要であると広く認められ、きわめて有利であると考えられる。
【課題を解決するための手段】
【0043】
本発明を理解する上で、第1および第2被覆組成物およびその相対量を変化させることにより、物理的および化学的性能が改善されたコスト効率の良い疎水性組成物が得られるであろうと思われる。特に、長鎖脂肪酸(例えばステアリン酸)等の炭化水素で前処理した不純元素でなる疎水性粉末を使用することにより、改善された性能を有する疎水性組成物がコスト効率よく得られることが仮定された。
【0044】
本発明を実施する上で、上記疎水性粉末を使用することにより、現在知られる疎水性組成物と比較してより優れた物理的および化学的性能を有する疎水性組成物が得られることが見出された。これらの新しく開示された組成物は、全重量の5重量%以下の組成物でなる疎水性被覆を有し、以下に示すような優れた撥水性および他の有益な性質が特徴である。
【0045】
従って、本発明のある態様によれば、疎水性粉末で被覆されたコア材料を有する疎水性組成物であって、上記疎水性粉末が結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む組成物を提供される。
【0046】
以下に記載する本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、上記元素は金属元素、半金属元素および遷移金属元素からなる群より選択される。
【0047】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記疎水性粉末は粘着剤層を経由してコア材料に結合している。
【0048】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、疎水性組成物は着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに有する。
【0049】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記着色剤は疎水性組成物の約0.1〜約2重量%を占める。
【0050】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記耐UV剤および漂白剤はそれぞれ、疎水性組成物の約0.01〜約2重量%を占める。
【0051】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記研磨剤は疎水性組成物の約0.1〜約0.5重量%を占める。
【0052】
本発明の他の態様によれば、上記方法はコア材料を疎水性粉末で被覆する工程を有する疎水性組成物の調製方法が提供され、上記疎水性粉末はそれに付着した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含み、その結果疎水性組成物を提供する。
【0053】
下記の本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、上記方法はさらに被覆工程前にコア材料上に粘着剤層を塗布し、粘着剤層が疎水性粉末をコア材料に接着する工程を有する。
【0054】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、コア材料上に粘着剤層を塗布する工程はコア材料をフィルム形成剤と揮発性溶剤とを含む粘着剤と混合し、コア材料と粘着剤との混合物から揮発性溶剤を全て除去し、その結果その上に粘着剤層が塗布されたコア材料を提供する工程を有する。
【0055】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、コア材料上に粘着剤層を塗布する工程はコア材料を水系接着剤と水性溶剤(例えば水)とを含む水性粘着剤混合物と混合し、コア材料と粘着剤混合物との混合物から水性溶剤を全て除去し、その結果その上に塗布された粘着剤層を有するコア材料を提供する工程を有する。
【0056】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法はさらに被覆工程前にコア材料を乾燥する工程をさらに有する。
【0057】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法はさらに混合工程前にコア材料を乾燥する工程をさらに有する。
【0058】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法は被覆後に疎水性組成物を硬化する工程をさらに有する。
【0059】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、揮発性溶剤は約80℃〜約200℃の範囲の沸点を有する有機溶剤である。
【0060】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法はコア材料と、着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される添加剤とを塗布工程前に混合する工程をさらに有する。
【0061】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法はその上に粘着剤層を有するコア材料と、着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される添加剤とを塗布工程前に混合する工程をさらに有する。
【0062】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、コア材料は微粒子状材料と顆粒状とからなる群より選択される。
【0063】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、コア材料は砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0064】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、コア材料は25mm〜5μmの範囲の平均粒径を有する。
【0065】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、コア材料は石英砂である。
【0066】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、粘着剤層は疎水性組成物の約0.5〜約7重量%を占める。
【0067】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、疎水性粉末は疎水性組成物の約0.1〜約5重量%を占める。
【0068】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、疎水性粉末で被覆された粒状コア材料を含む疎水性微粒子が提供され、疎水性粉末は結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む。
【0069】
下記の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、炭化水素鎖は少なくとも10個の炭素原子を有する。
【0070】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、炭化水素は少なくとも12個の炭素原子を有する脂肪酸残基である。
【0071】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、脂肪酸はステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノレン酸およびアラキドン酸からなる群より選択される。
【0072】
少なくとも1種の元素は金属元素、半金属元素およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0073】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、少なくとも1種の元素はマグネシウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、ナトリウム、バリウム、ジルコニウム、マンガン、チタン、バナジウム、クロム、鉄およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0074】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、疎水性組成物および微粒子はアルカリ性試薬に対し不活性であることが特徴である。
【0075】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、疎水性組成物および微粒子は、約4.5気圧までの外部圧力下で水の付着と水の侵入とを阻止することができる。
【0076】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、疎水性組成物および微粒子は少なくとも2ヶ月間の流水磨耗に耐性であることが特徴である。
【0077】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、接着剤は粘着剤層の約0.1〜約50重量%を占める。
【0078】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、疎水性微粒子は着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤をさらに含む。
【0079】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、着色剤は疎水性微量子の約0.1〜約2重量%を占める。
【0080】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、耐UV剤と漂白剤とはそれぞれ疎水性微粒子の約0.01〜約2重量%を占める。
【0081】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、研磨剤は疎水性微粒子の約0.01〜約0.5重量%を占める。
【0082】
本発明のまた別な態様によれば、疎水性微粒子の調製方法が提供され、その方法は微粒子コア材料を疎水性粉末で被覆し、疎水性粉末が結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を有し、その結果疎水性微粒子となる工程を有する。
【0083】
上記本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、上記方法は微粒子コア材料上に粘着剤層を被覆工程前に塗布し、粘着剤層が疎水性粉末を微粒子コア材料に結合する工程をさらに有する。
【0084】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、微粒子コア材料上に粘着剤層を塗布する工程は、微粒子コア材料をフィルム形成剤と揮発性溶剤とを含む粘着剤混合物と混合し、微粒子コア材料と粘着剤混合物の混合物から除去し、その結果その上に粘着剤層が塗布された微粒子コア材料を提供する工程を有する。
【0085】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、微粒子コア材料上に粘着剤層を塗布する工程は、微粒子コア材料と、水系接着剤と水性溶剤(例えば水)とを含む水性粘着剤混合物とを混合し、微粒子コア材料と粘着剤混合物との混合物から全ての水性溶剤を除去し、その上に塗布された粘着剤層を有する微粒子コア材料を提供する工程を有する。
【0086】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法はさらに被覆工程前に微粒子コア材料を乾燥する工程をさらに有する。
【0087】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法は混合工程前に微粒子コア材料を乾燥する工程をさらに有する。
【0088】
上記本発明のさらに好ましい実施形態の別な態様によれば、上記方法は被覆後に疎水性微粒子を硬化する工程をさらに有する。
【0089】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、硬化は1〜30日間の期間で行われる。
【0090】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、揮発性溶剤を除去する工程は加熱蒸発で行われる。
【0091】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、揮発性溶剤を除去する工程は室温で行われる。
【0092】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、揮発性溶剤は約80℃〜約200℃の沸点を有する有機溶剤である。
【0093】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法は微粒子コア材料と、着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される添加剤とを被覆工程前に混合する工程をさらに有する。
【0094】
上記方法はその上に粘着剤を有する微粒子コア材料と、着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される添加剤とを被覆工程前に混合する工程をさらに有する。
【0095】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、微粒子コア材料は25mm〜5μmの範囲の平均粒径を有する。
【0096】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、微粒子コア材料は石英砂である。
【0097】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、フィルム形成剤はフィルム形成ポリウレタンである。
【0098】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、粘着剤混合物は接着剤をさらに含む。
【0099】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、接着剤は少なくとも12個の炭素原子を有する揮発性炭化水素である。
【0100】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、接着剤は液体アスファルト、パラフィン蝋、蜜蝋、ラノリン蝋、亜麻仁油およびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0101】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、疎水性粉末は0.02μm〜50μmの範囲の平均粒径を有する。
【0102】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、疎水性粉末は1m/g〜60m/gの範囲の表面積を有する。
【0103】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、疎水性ヒュームシリカは疎水性粉末の1〜99重量%を占める。
【0104】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、粘着剤層は疎水性微粒子の約0.5〜約7重量%を占める。
【0105】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、疎水性粉末は疎水性微粒子の約0.1〜約5%を占める。
【0106】
本発明をさらに理解すると、疎水性微粒子と疎水性自由流動凝集体とを含む有効な疎水性組成物を、水系粘着剤層によりコア材料をそれに結合する疎水性材料で被覆することにより調製可能で、それにより有機フィルム形成剤と接着剤とを使用する不利益を避け得ることが理解される。
【0107】
本発明を実施する場合、疎水性材料をコア材料に接着する水性粘着剤層を用いることにより、コスト効率がよく、安全に製造され環境にやさしい疎水性組成物を容易に調整することが可能である一方、得られた組成物の所望の特性を達成し得ることがさらに見出された。
【0108】
従って、本発明の別な態様によれば、水系粘着剤層により接着された疎水性材料で被覆されたコア材料を有する疎水性組成物が提供される。
【0109】
下記の本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、水系粘着剤層は水系接着剤を含む。
【0110】
上記好ましい実施形態のさらに別な実施によれば、水系接着剤はビチューメン−ラテックスペーストである。
【0111】
上記好ましい実施形態のさらに別な実施によれば、疎水性材料は結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素、疎水性ヒュームシリカ、溶融ポリプロピレンおよびその任意の混合物からなる群より選択される。
【0112】
疎水性組成物、コア材料および疎水性粉末は上記の通りである。
【0113】
本発明のまた別な他の実態様によれば、コア材料と水系接着剤と水性溶剤を含む水性粘着剤混合物を混合する工程と;水性溶剤を除去し、その上に塗布された水系粘着剤層を有するコア材料を提供する工程と;その上に水系粘着剤層を有するコア材料を疎水性材料で被覆し、疎水性組成物を提供する工程とを有する、上記の疎水性組成物の調製方法が提供される。
【0114】
下記の本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、水性粘着剤混合物中の水系接着剤の濃度は約1重量%〜約99重量%の間の範囲である。
【0115】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法は混合工程前にコア材料を乾燥する工程をさらに有する。
【0116】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法はその上に塗布された水系粘着剤層を有するコア材料を被覆工程前に乾燥する工程をさらに有する。
【0117】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法は被覆後に疎水性組成物を硬化する工程をさらに有する。
【0118】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、硬化工程は1〜30日の範囲の期間で行われる。
【0119】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、水性溶剤を除去する工程はタンブル乾燥で行われる。
【0120】
上記本発明の好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、上記方法はその上に水系粘着剤層を有するコア材料を、着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される添加剤と被覆工程前に混合する工程をさらに有する。
【0121】
本発明の別な態様によれば、所定の最大液体圧力を反撥することが可能な自由流動疎水性凝集体であって、複数の異なったサイズの自由流動疎水性凝集体が提供され、微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体層が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる。
【0122】
下記の本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、上記の層は約1cm〜約10cm以上の厚さを有し、上記所定の最大圧力は100cm以上の高さを有する水柱に等しい。
【0123】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体は、微粒子間に形成された毛細管に匹敵する膨張可能なサイズの微粒子を含み、液体を吸収し得る。
【0124】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、膨張状態と収縮状態の双方で膨張可能な微粒子の凍結温度は約−20℃である。
【0125】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体が最少の水吸収性が特徴であるようにサイズ分布が選ばれる。
【0126】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、所定の熱的性質は熱伝導度、比熱容量および潜熱からなる群より選択される。
【0127】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体が液体を蒸発させ得るように、サイズ分布が選ばれる。
【0128】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、サイズ分布は所定の最大圧力に比例する。
【0129】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、接触角の余弦は所定の最大圧力に比例し、接触角は自由流動疎水性凝集体で定義される表面からの接線から測定される。
【0130】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、特性距離は所定の最大圧力に反比例する。
【0131】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、複数のサイズの異なる微粒子は、上記接触角を与えるように選ばれた疎水性粉末で被覆された微粒子コア材料を含む。
【0132】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、疎水性粉末は液体を吸収し得る膨張可能な微粒子を含む。
【0133】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、膨張可能な微粒子の直径は約1μm〜約100μmである。
【0134】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、膨張可能な微粒子の凍結温度は防虫可能な微粒子の膨張状態および収縮状態の双方で約−20℃以下である。
【0135】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、膨張可能な微粒子は膨張状態で自由流動疎水性凝集体の1容積%より少ない。
【0136】
上記本発明の好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体は着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤を含む。
【0137】
本発明のまた別な態様によれば、所定の形の保護カプセルを有する疎水性煉瓦が提供され、自由流動疎水性凝集体は保護カプセル中にカプセル化される。
【0138】
下記の本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、疎水性煉瓦は微粒子間に形成された毛細管に匹敵する膨張可能な微粒子をさらに有し、液体を吸収し得る。
【0139】
本発明のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体のベッドを提供する工程と;構造物を自由流動凝集体のベッド上またはベッド内に設置する工程とを有する、地面と接触する構造物の一部を耐水性にする方法が提供される。
【0140】
下記の本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、上記方法は自由流動疎水性凝集体のベッドを保護構造物中に包み込むことにより保護する工程をさらに有する。
【0141】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体のベッドの厚さは1〜15cmの間である。
【0142】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体のベッドの厚さは4〜10cmの間である。
【0143】
本発明の別な態様によれば、構造物の地下壁に隣接した自由流動疎水性凝集体の少なくとも1つの側壁を備える工程を有する、構造物の地下壁を耐水性する方法が提供される。
【0144】
下記の本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、上記方法は自由流動疎水性凝集体の側壁を、保護構造物中に包み込むことにより保護する工程をさらに有する。
【0145】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は自由流動疎水性凝集体の側壁を時間と共に再充填する工程をさらに有する。
【0146】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体の側壁は疎水性煉瓦の配列を有し、各煉瓦は所定の形状を有し、自由流動疎水性凝固物をカプセル化する。
【0147】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は液体とペーストとでなる群から選ばれた耐水性物質で構造物の地下壁を被覆する工程をさらに有する。
【0148】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、構造物は既存の構造物であり、上記方法は修復法として適用される。
【0149】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、構造物は新規構造物であり、上記方法は建設中に適用される。
【0150】
本発明のまた別な態様によれば、構造物上に自由流動疎水性凝固物のベッドを備える工程と;構造物の床を自由流動疎水性凝固物のベッド上に設置する工程を有する、構造物の床を耐水性にする方法が提供される。
【0151】
下記の本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、上記方法は自由流動疎水性凝集体のベッドを保護構造体中に包み込むことにより保護する工程をさらに有する。
【0152】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は自由流動疎水性凝集体のベッド中にパイプを埋め込む工程をさらに有する。
【0153】
本発明の別な態様によれば、構造体の屋根を耐水性にする方法であって、屋根が側壁を有する方法は、屋根の上に自由流動疎水性凝集体のベッドを塗布する工程と;ベッドを保護するために自由流動凝集体のベッドを被覆する工程と、を有する。
【0154】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、被覆する工程は自由流動疎水性凝集体のベッドの上に床を施す工程を有する。
【0155】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動凝集体のベッドは疎水性煉瓦の配列を有し、各煉瓦は所定の形状を有する保護カプセルであり、自由流動凝集体をカプセル化する。
【0156】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体の厚さは1〜15cmである。
【0157】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体の厚さは4〜7cmである。
【0158】
本発明のまた別な態様によれば、貯水池を耐水性にする方法が提供され、その方法は自由流動疎水性凝集体のフローリングベッドを貯水池の基板上に設置する工程と;貯水池の壁上に自由流動疎水性凝集体の壁を設置する工程とを有し、フローリングベッドと自由流動疎水性凝集体との少なくとも1つが、自由流動凝集体を所定位置に維持するために設計され構築された歩後構造物で被覆される。
【0159】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体のフローリングベッドの厚さは4〜15cmである。
【0160】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は自由流動疎水性凝集体と軽量凝集体とを混合する工程をさらに有する。
【0161】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、保護構造体はタイル、土木繊維、コンクリート、プラスチックおよびその組み合わせでなる群から選ばれる。
【0162】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体のフロアリングベッドと側壁との少なくとも1つは疎水性煉瓦の配列を有し、各煉瓦は所定の形状を有し、自由流動疎水性凝集体をカプセル化する。
【0163】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体はさらに、微粒子間に形成された毛細管に対応する膨張可能な微粒子サイズを有し、液体を吸収し得る。
【0164】
本発明のまた別な態様によれば、地下に埋める対象を保護する方法が提供され、その方法は自由流動疎水性凝集体を備える工程と;自由流動疎水性凝集体の層が対象物と地面との間に介在するように、対象物を自由流動疎水性凝集体の層で取り囲む工程とを有する。
【0165】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、微粒子間に形成された毛細管の直径が液体を反撥するに適しているように、サイズ分布が選ばれる。
【0166】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体が所定の防音能で特徴付けられるように、サイズ分布が選ばれる。
【0167】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体が疎水性粉末で被覆された微粒子コア材料を有し、疎水性粉末が結合した炭化水素鎖を有する不純元素を含む。
【0168】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、疎水性粉末は液体と接触した場合に液体を吸収し得る膨張可能な微粒子を有する。
【0169】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体はさらに着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤を有する。
【0170】
本発明のまた別な態様によれば、熱伝導性自由流動疎水性凝集体と誘電性自由流動疎水性凝集体を含む、地下対象物を保護するための疎水性組成物が提供され、地下対象物を電気的に絶遠すると共に、そこから熱を伝達し得るように、熱伝導性自由流動疎水性凝集体が所定比率で混合される。
【0171】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、疎水性組成物は熱伝導性疎水性凝集体および/または誘電性自由流動疎水性凝集体の微粒子間に形成された毛細管に対応する膨張可能な微粒子サイズをさらに有し、膨張可能な微粒子は液体を吸収し得る。
【0172】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、膨張可能な微粒子の凍結温度は、膨張可能な微粒子の膨張状態と収縮状態の双方で約−20℃以下である。
【0173】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、疎水性組成物はさらに耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤を有する。
【0174】
本発明のまた別な態様によれば地下対象物を保護する方法が提供され、その方法は:熱伝導性自由流動疎水性凝集体と誘電性自由流動疎水性凝集体とを有する疎水性組成物を備える工程と;疎水性組成物の層が対象物と地面との間に介在するような方法で、対象物を疎水性組成物の層で取り巻く工程とを有し;熱伝導性自由流動疎水性凝集体と誘電性自由流動疎水性凝集体とが、地下対象物を電気的に絶縁する一方、そこから熱を電導させるように所定の比率で混合される。
【0175】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、疎水性組成物は熱伝導性自由流動疎水性凝集体および/または誘電性自由流動疎水性凝集体の微粒子間に形成した毛細管に対応するサイズの膨張可能な微粒子をさらに有し、膨張可能な微粒子は液体を吸収し得る。
【0176】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、膨張可能な微粒子の凍結温度は、膨張可能な微粒子の膨張状態と収縮状態の双方で約−20℃以下である。
【0177】
上記好ましい実施形態のさらに別な態様によれば、疎水性組成物はUV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに有する。
【0178】
本発明のまた別な態様によれば地下対象物を保護するための疎水性組成物の製造法が提供され、その方法は熱伝導性自由流動疎水性凝集体を備える工程と;誘電性自由流動疎水性凝集体を備える工程と;熱伝導性自由流動疎水性凝集体と誘電性自由流動疎水性凝集体とを所定の比率で混合する工程とを有し、所定の比率は地下対象物の電気絶縁とそこからの熱伝導が可能であるように選ばれる。
【0179】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、地下対象物は地下電気ケーブル、地下通信ケーブルおよび地下通信ワイヤーからなる群より選択される。
【0180】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、熱伝導性自由流動疎水性凝集体と誘電性自由流動疎水性凝集体との少なくとも1つは疎水性粉末で被覆した微粒子コア材料を有する。
【0181】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、疎水性粉末は区別できる色を有する。
【0182】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、微粒子コア材料はさらに着色被覆で被覆される。
【0183】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、着色被覆は耐水性である。
【0184】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は熱伝導性自由流動疎水性凝集体と誘電性自由流動疎水性凝集体とを、熱伝導性自由流動疎水性凝集体および/または誘電性自由流動疎水性凝集体の微粒子間に形成された毛細管に対応するサイズである膨張可能な微粒子と混合する工程をさらに有し、膨張可能な微粒子は液体を吸収し得る。
【0185】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、膨張し得る微粒子の吸収能は重量比で約100〜約5000ある。
【0186】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、膨張可能な微粒子の凍結温度は、膨張可能な微粒子の膨張状態と収縮状態との双方で約−20℃以下である。
【0187】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、膨張可能な微粒子の直径は約1μm〜約1000μmである。
【0188】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は熱伝導性自由流動疎水性凝集体と誘電性自由流動疎水性凝集体とを、耐UV剤、漂白剤および研磨剤でなる群から選ばれた少なくとも1種と混合する工程をさらに有する。
【0189】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、微粒子コア材料は砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される。
【0190】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、熱伝導性自由流動疎水性凝集体と誘電性自由流動疎水性凝集体とのすくなくとも1つは複数の異なったサイズの微粒子を有する。
【0191】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、異なったサイズの微粒子のサイズ分布、液体と異なったサイズの微粒子との間の接触角、および隣接する微粒子間の特性距離は、疎水性組成物の層が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触する場合、疎水性組成物を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる。
【0192】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、液体は水である。
【0193】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、層は約1cm〜約10cmの厚さを有し、所定の最大圧力は30cm以上の高さを有する水柱に等しい。
【0194】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、サイズ分布は1μm〜1400μmの範囲の分散で特徴付けられる。
【0195】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、微粒子間に形成した毛細管の最大直径が液体の所定の最大圧力を反撥するために適当であるように、サイズ分布が選ばれる。
【0196】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、微粒子間に形成した毛細管の最大直径が1nm〜500nmであるようにサイズ分布が選ばれる。
【0197】
本発明の別な態様によれば、植物栽培用の土地を備える方法が提供され、その方法は自由流動疎水性凝集体のベッドを土地上に備える工程と;自由流動疎水性凝集体のベッドを土壌層で覆い、植物栽培用の土地を提供する工程とを有する。
【0198】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体のベッドは疎水性パッチの配列を有し、各パッチは所定の形状を有し、自由流動疎水性凝集体をカプセル化する保護カプセルである。
【0199】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、保護カプセルは分解性物質で製作される。
【0200】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、少なくとも1つの空間が隣接する疎水性パッチ間に形成されるように疎水性パッチが配列される。
【0201】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は自由流動疎水性凝集体のベッドを超吸収体ポリマーで覆う工程をさらに有する。
【0202】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は水を土壌中に運ぶために少なくとも1つの集水チャネルを設置する工程をさらに有する。
【0203】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は土壌層を保護バリアで取り囲む工程をさらに有する。
【0204】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、保護バリアは自由流動疎水性凝集体を有する。
【0205】
本発明のまた別な態様によれば、植物栽培法が提供され、その方法は:自由流動疎水性凝集体のベッド土地を備える工程と;自由流動疎水性凝集体のベッドを土壌層で覆う工程と;土壌層に植物を植える工程と;自由流動疎水性凝集体のベッドの下に水性液体を施し、植物を栽培する工程とを有する。
【0206】
下記の本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、水性液体は塩水である。
【0207】
上記本発明の好ましい実施形態の別な態様によれば、上記方法は水を運ぶための少なくとも1つの水集チャネルを自由流動疎水性凝集体のベッドの下に設置する工程をさらに有する。
【0208】
本発明のまた別な態様によれば、塩分を含む土壌上に塩分のない領域を備える方法が提供され、その方法は塩分を含む土壌上に自由流動疎水性凝集体のベッドを備える工程と;自由流動疎水性凝集体のベッドを塩分のない土壌で覆い、塩分のない領域を作る工程を有する。
【0209】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は自由流動疎水性凝集体を軽量凝集体と混合する工程をさらに有する。
【0210】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は自由流動疎水性凝集体のベッドを超吸収体ポリマーで覆う工程をさらに有する。
【0211】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体のベッドはその下に存在する未脱塩水の脱塩を促進するために設計構築され、脱塩が未脱塩水の脱塩水蒸気を自由流動疎水性凝集体のベッドに通すことで行われる。
【0212】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体は異なったサイズの微粒子を有し、自由流動疎水性凝集体が所定の最大圧力より低いか最大圧力に等しい圧力を有する液体と接触する場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように、微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接する微粒子間の特性距離が選ばれる。
【0213】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、上記方法は微粒子間に形成される毛細管に相当する膨張可能な微粒子サイズをさらに有し、液体を吸収し得る。
【0214】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、収縮状態にある場合、膨張可能な微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない。
【0215】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、膨張可能な微粒子は超吸収体ポリマーを有する。
【0216】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、膨張可能な微粒子はポリアクリル酸と架橋したナトリウムを有する。
【0217】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、膨張可能な微粒子は抗粘結剤を有する。
【0218】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体が所定の比重で特徴付けられるようにサイズ分布が選ばれる。
【0219】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体が最少水吸収能により特徴付けられるようにサイズ分布が選ばれる。
【0220】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体が所定の熱的性質で特徴付けられるようにサイズ分布が選ばれる。
【0221】
上記好ましい実施形態のまた別な態様によれば、自由流動疎水性凝集体が液体を蒸発し得るようにサイズ分布が選ばれる。
【0222】
本発明の任意の上記態様において、自由流動疎水性凝集体が上記の疎水性組成物の少なくとも1つを有することが好ましい。
【0223】
本発明は、従来技術をはるかに超える性質を有し、様々な用途で実施し得る疎水性組成物および微粒子を提供することにより、現在知られる形状の欠点さらに、疎水性組成物および微粒子の製造法を提供することにより、本発明は現在知られる製造法の欠点の克服に成功することを目標としている。
【0224】
特に断らない限り、本明細書で用いる技術用語および具体的な用語は、本発明が属する当業者が通常理解するものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと類似である、または等価である方法と材料は、本発明の実施または試験に使用可能であり、適当な方法と材料は下記に記される。矛盾する場合は、材料、方法および実施例は単に例示であり、制限的であることを意図しない。
【0225】
本発明は付属する図面を参照して実施例のみで説明される。図面を詳細に具体的に参照して、示される具体例は実施例であり、本発明の好ましい実施形態の議論を示す目的のためであり、本発明の原理と概念の最も有用であり、容易に理解し得ると信じられるものを提供するために提供されることを強調する。この点に関し、本発明の基本的な理解に必要である以上に詳しい本発明の構造的詳細を示すことは意図されておらず、図面と共に行われる記述は、本発明のいくつかの形態がどのように実用で具体化されるかを、当業者に明らかにするものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0226】
本発明は様々な耐水性および油吸収用途に有益に使用し得る、優れた化学的および物理的性能を有する新規疎水性組成物と、その製造法の発明である。本発明はさらに自由流動凝集体を風や水の侵食から保護する等、自由流動凝集体の使用に関する。具体的には、本発明の疎水性組成物、微粒子および自由流動疎水性凝集体は、例えば高い水圧、磨耗、反応性洗浄剤等の耐水および脱塩で遭遇する様々なパラメーターに対し、得られた製品を耐性にするコアおよび被覆組成物を有する。上記の従来技術の章に記載した従来技術の疎水性組成物と比較して、本発明の疎水性組成物、微粒子および自由流動凝集体をはるかに高いコスト効率で製造される。
【0227】
本発明による疎水性組成物、微粒子および自由流動凝集体の原理および操作、およびその使用法を、図面と付属する説明によりより良く理解し得るものと思われる。
【0228】
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明の適用は以下の説明または図面中の図示に示された構成要素の構成と詳細に制約されるものではないことを理解しなければならない。本発明は他の実施形態も可能であり、様々な方法で実施実行し得る。また、本明細書に用いられた語法と用語は、説明のためのものであり、制約するものと考えてはならない。
【0229】
上記の技術背景で議論した様に、現在知られる疎水性組成物はその性能と有効性で制限される。例えば、Craigらにより米国特許第4,474,852号に開示された疎水性組成物は、2〜3cmより高い水圧に耐えることができず、従って、例えば高圧下で撥水性が求められる貯水池の被覆、道路ベッド用の充填砂利または歩道用のバラスト等の様々な通常の耐水用途に実用的に使用することができない。WO03/044124に開示された疎水性組成物には、疎水性ヒュームシリカで基本的に構成される疎水性被覆が含まれるが、それはきわめて高価であり、組成物の表面を酸性にするので、洗浄剤に反応し易くなる。経済的に効率が悪い意外に、このような疎水性組成物は環境に優しくなく、様々な表面のトップコート等の様々な用途に効果的に使用することができない。
【0230】
性能が改善された疎水性組成物、微粒子および自由流動凝集体の研究で、結合した1種以上の炭化水素を有する1種以上の不純元素の疎水性粉末の、市販ヒュームシリカと任意に組み合わせた使用を、環境に優しく経済効率の良いプロセスで提供し、優れた撥水性の他、高い水圧、流水磨耗および反応性洗浄剤等のパラメーターに対する耐性も発揮し得ることを本発明は発見した。
【0231】
従って、本発明の1つの態様は疎水性粉末で被覆されたコア材料を有する疎水性組成物であって、その粉末が不純元素に結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を有する組成物を提供する。以下に詳細に述べるように、コア材料の形によっては、疎水性微粒子、より好ましくは疎水性自由流動凝集体を提供するために疎水性粉末を使用し得る。
【0232】
本明細書で用いる用語「不純元素」には、その純粋な形では用いられない周期律法の元素が含まれる。不純元素は例えば酸化元素または炭酸化元素等の天然の不純元素であるか、または例えば少量の他の元素および/または様々な有機物質等によりさらに不純化された元素である。元素(単数または複数)の純度は、元素を以下に詳細に伸べるような炭化水素鎖を有する有機物質と表面反応し易くすることが要求される。
【0233】
選ばれた元素は金属、セミ金属または遷移金属元素であることが好ましい。不純な形で本発明の状況下で使用し得る好ましい元素の代表例には、マグネシウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、ナトリウム、バリウム、ジルコニウム、マンガン、チタン、バナジウム、クロム、鉄およびそれらの組み合わせが含まれるが、それに制約されるものではない。これらの元素は最終疎水性製品の所望の用途によって選ばれる。例えば、炭化水素鎖を有する不純カルシウム、マグネシウムおよび/または亜鉛を含む疎水性粉末は、最終製品が建物および建築用途に用いられる場合に好ましい。
【0234】
本明細書で用いる用語「炭化水素鎖」とは、その間に共有結合し、水素原子を置換した炭素原子の炭素原子鎖を指す。炭化水素鎖は鎖状または分枝、飽和または不飽和鎖であり、従って例えば1つ以上のアリール基で任意にさえぎられたアルキレン鎖の形で有り得る。本発明の炭化水素鎖は少なくとも10個の炭素原子、好ましくは少なくとも12個以上、例えば13、14、15、16、17、18、19、20またはそれ以上の炭素原子を含む。明らかに、このような炭化水素鎖は高度に疎水性であり、従って被覆に使用した場合、粉末を疎水性にする。
【0235】
炭化水素鎖は静電相互作用およびファンデルワールス相互作用等の様々な相互作用で不純元素(単数または複数)に結合し得る。しかしながら、炭化水素鎖が元素(単数または複数)に共有結合し、その結果元素の疎水性誘導体を形成することが好ましい。
【0236】
従って、本発明による好ましい炭化水素鎖は不純元素(単数または複数)と反応し得る疎水性有機物質の残基である。このような有機物質は、不純元素の表面に反応し得る官能基を有し、官能基が炭化水素鎖に結合している。
【0237】
このような有機物質の代表例は少なくとも12個の炭素原子を有する脂肪酸である。脂肪酸はそのカルボキシル末端により不純元素の表面に存在する様々な官能基と反応し得る。本発明の状況で使用し得る脂肪酸の例にはステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノレン酸およびアラキドン酸が含まれるが、それらに制限されない。
【0238】
従って、本発明の疎水性粉末は上記に定義したような不純元素または不純元素の混合物を含むことが好ましく、選ばれた不純物は元素の表面を上記の有機物質と反応し易くし、有機物質と反応して不純元素に共有結合した炭化水素残基を有する不純元素(単数または複数)を提供する。
【0239】
従って、本発明の状況下で使用し得る疎水性粉末の代表例には酸化元素(単数または複数)の表面反応により得られる、遊離水酸基および例えばステアリン酸等の脂肪酸をその表面上に有する粉末(例えば酸化カルシウム、酸化マグネシウム等のコロイド状粒子)を含むが、それに限定されない。遊離水酸基は脂肪酸のカルボキシル基と反応し、対応するエステルを生成する。
【0240】
本発明の状況下で使用し得る疎水性粉末の他の代表例には炭酸化元素(例えば炭酸カルシウム)が含まれるがそれに限定されず、それらは酸化マグネシウムおよび酸化鉄等の酸化元素の他、例えばシリケートおよびスルフェート等の他の物質の他、上記の脂肪酸等でさらに不純化される。
【0241】
しかしながら、さらに精製された炭酸カルシウムの表面をステアリン酸と反応させて調製された粉末は市販されていることに注意(例えばKfar−Gilaasi Quarriws、イスラエル)。しかしながら、この粉末は疎水性粉末として使用されたことがなく、現在は医薬工業およびプラスチック工業でのみ使用されている。
【0242】
本発明の疎水性粉末は具体的には1m/g〜20m/gの範囲の表面積が特徴である。しかしながら、大きい表面積が必要である場合、表面積を50m/g以上(例えば60m/g)に表面積を増加させるように疎水性粉末を粉砕することができる。この点に関し、現在知られる疎水性被覆、例えば米国特許第4,474,852号およびWO03/044124に記載の疎水性被覆は約50m/gの表面積が特徴であることに注意。いくつかの他の超疎水性粉末は250m/gまでの表面積を有するが、他の物理パラメーター(例えば以下に詳細に述べる空気捕捉)の他、その低コストのために、表面積約60m/gを有する疎水性粉末が極めて効果的であることが本明細書に示されている。
【0243】
その特別の化学構造のため、本発明の疎水性粉末は「石鹸様」性質を示し、従って界面活性剤等のアルカリ試薬に対して不活性であることがさらに特徴である。この点に関し、疎水性コロイド状酸化物系の現在知られる疎水性被覆はこのような試薬に反応性であり、従って界面活性剤の使用を含む用途に使用し得ないことに再度注意。
【0244】
本発明の疎水性粉末は0.02μm〜50μm、好ましくは0.1μm〜20μm、より好ましくは0.1μm〜10μmの範囲の平均粒子サイズを有する。
【0245】
以下の実施例の章に示されるように、本発明の疎水性粉末で被覆された疎水性組成物は高い撥水性性能が特徴である。しかしながら、以下に定義するように、ある場合は本発明の疎水性粉末と疎水性ヒュームシリカとの組み合わせ使用も有益である。
【0246】
従って、本発明のある実施形態によれば、疎水性粉末は疎水性ヒュームシリカをさらに有する。
【0247】
本明細書で用いる用語「疎水性ヒュームシリカ」は、水素−酸素炉中の四塩化シリコンの燃焼で製造されたシリカ由来のコロイド状シリカであり、その表面上の個々の粒子は疎水性トリメトキシシロキシル基に化学結合している。疎水性ヒュームシリカは典型的には1μm以下の平均粒子サイズを有する市販シリカ粉末であり、本発明の疎水性粉末中に存在する場合、粉末の1〜99重量%を占める。得られた混合粉末は典型的には0.02μm〜20μmの平均粒子サイズを有する。
【0248】
従って、本発明による疎水性組成物は、上記の疎水性粉末と疎水性ヒュームシリカとで被覆されたコア材料を含んでもよく、一方、これらの粉末それぞれの部分量は選ばれたコア材料および/または最終製品の使用予定のいずれかであらかじめ決められる。例えば、高い撥水性が求められる用途では、疎水性組成物または微粒子はより小さいサイズを有する必要があり、従って混合粉末は高い割合の疎水性ヒュームシリカで構成される必要がある。より低い撥水性は要求される用途では、疎水性組成物または微粒子はより大きい粒子サイズを有することが可能で、したがって混合粉末は上記よりも低い割合の疎水性ヒュームシリカで構成されることができる。最少量の疎水性ヒュームシリカを使用することは、最終製品のコストを実質的に減少するので極めて有利である。
【0249】
どのような場合でも、本発明の疎水性粉末は単独もしくは疎水性ヒュームシリカと組み合わせて疎水性組成物の約0.1〜約5重量%となり、一方、上記の疎水性粉末をより高い量で含む粉末物は組成物の約2〜約5重量%となり、疎水性ヒュームシリカをより高い量で含む粉末は組成物の約0.1〜約2重量%となる。
【0250】
本明細書を通じて用いられる用語「約」は±10%を指す。
【0251】
本発明の疎水性粉末で被覆されたコア材料を様々な有機および無機物質から選ぶことができるが、無機物質(例えば鉱物)がコストと入手のし易さの立場から好ましい。
【0252】
コア材料の物理形状は変化し得るが、微粒子および顆粒状材料が好ましい。好ましいコア材料は約25mm(25,000μm)〜5μm、より好ましくは10mm〜20μm、より好ましくは5mm〜100μm、最も好ましくは1000μm〜200μmの範囲の平均粒子サイズを有する。このようなコア材料はまた、本明細書では凝集体と呼ぶ。非微粒子、非顆粒体、複合コア材料も本発明の範囲内である。
【0253】
本発明の状況下で好ましく用い得るコア材料の代表例には砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせでなる群が含まれるが、それらに限定されない。
【0254】
本発明による好ましいコア材料の1例は、600〜800μmの間の粒子サイズを有する石英砂である。
【0255】
本発明の疎水性組成物は、疎水性粉末をコア材料に接着する粘着剤層をさらに有することが好ましい。粘着剤層は、疎水性外装をコア材料に固定する、コア材料上に沈着した第1被覆層となる。
【0256】
粘着剤層はフィルム形成ポリウレタン等のフィルム形成剤を有することが好ましい。被覆の分野で一般に用いられる任意のフィルム形成ポリウレタンを、本発明の実施に使用し得る。この分類に含まれるのは公知の2成分および1成分ポリウレタン被覆システムである。2成分システムは脂肪族または芳香族イソシアネートと、例えばアジピン酸、無水フタル酸、エチレングリコールおよびトリメチロールプロパン等のヒドロキシル基含有化合物との反応で生成する。粘着剤層として用い得る1成分ポリウレタン被覆システムの代表は、脂肪族または芳香族イソシアネートと多価ポリエーテルまたはポリエステルから生成する安定イソシアネート末端プレポリマー由来のものである。プレポリマーの遊離イソシアネート基と水または大気中の水分との反応で硬化するので、これらの1成分システムは一般に「水分硬化性」ポリウレタン被覆と呼ばれる。疎水性組成物の調製に用い得る他の1成分ポリマー被覆は、ジイソシアネートとヒドロキシル含有硬化油誘導体との反応性生物、例えばトリメチロールプロパン等のポリオールによる不飽和グリセリドのアルコール分解で生成する「ウレタン油」または「ウラキッド」である。
【0257】
粘着剤層の固定品質を長期間増加させ、油および油系製品の吸引性を増加させるため、本発明の粘着剤層がフィルム形成剤と組み合わせた接着剤をさらに有してもよい。従って、接着剤の存在とその相対量は、最終製品の使用予定によるこのような性質の必要性に依存する。
【0258】
接着剤は、例えばアスファルト等の少なくとも12個の炭素原子を有する揮発性炭化水素を有することが好ましい。
【0259】
本明細書で用いる用語「アスファルト」は、主な成分がビチューメンである暗褐色から黒色のセメント上物質を指し、これは天然起源であるか、石油精製で得られ、主として入手できる量が多いために後者が好ましい。
【0260】
しかしながら、例えばパラフィン、ワックス、蜜蝋、ラノリンワックス、亜麻仁油および他の市販ワックス等の他の接着剤も、本発明の状況下で使用し得るが、粘着剤混合物中のそれらの相対量はアスファルトより低い。
【0261】
以下に記す様に、粘着剤層が水系粘着剤層であることがより好ましく、好ましくは水系接着剤を含むことが好ましい。
【0262】
コア材料の粒子サイズ、疎水性組成物調製の選ばれたプロセス、微粒子または自由流動凝集体、および最終製品の予定用途により、本発明の粘着剤層は疎水性組成物の約0.5〜約7重量%を占めることが好ましく、疎水性組成物の1〜5重量%を占めることがより好ましい。例えば、コア材料が150μm〜1000μmの範囲の平均粒子サイズを有する場合、疎水性組成物に対しより少量、例えば0.5〜1重量%の粘着剤層が使用される。コア材料が1000μm以上または150μm以下の粒子を有する場合は、より多くの量の粘着剤層が好ましい。以下の実施例(実施例5および9参照)に詳細に説明され、例示されるように、より多くの量(例えば組成物に対し1重量%以上、好ましくは2重量%)の粘着剤層を使用することにより、流水磨耗に対する耐性が増加することが特徴である「遊離粒子」の含有量が多い組成物が得られる。また、疎水性組成物が以下に詳細に述べる「寒冷プロセス」で調整される場合、粘着剤層の量を増加することが求められる(例えば組成物に対し3〜7重量%)。
【0263】
以下の実施例にさらに詳しく記載され、例示されるように(実施例10参照)、粘着剤層の必要量をあらかじめ決定し得る。
【0264】
均一な組成物を形成し、コア材料の表面上に粘着剤層の均一な沈着層を提供するように、フィルム形成剤と接着剤(存在すれば)とを揮発性用材に溶解することにより、本発明の粘着剤層はコア材料に容易に塗布される。以下に詳細に述べるように、このような粘着剤層を混合し、揮発性溶剤を蒸発させる。
【0265】
粘着剤層混合物の好ましい成分にはコア材料のサイズとタイプにより5〜25重量%の範囲のフィルム形成ポリウレタン;コア材料、使用する接着剤および最終製品の使用予定による粘着剤層の0〜25重量%を占める接着剤;および他の成分の量による混合物の50〜95重量%を占める揮発性溶剤が含まれる。
【0266】
揮発性溶剤は粘着剤層をコア材料上に沈着するための単なる媒体として働くので、粘着剤層の成分が可溶である任意の溶剤を実際に使用してもよい。しかしながら、好ましい溶剤には約80℃〜約200℃の沸点を有する、ミネラルスピリットまたは塗料シンナー等の石油蒸留物が含まれる。好ましい揮発性溶剤の代表例は、比較的低い温度で容易に揮発し、混合物をコア材料上に迅速に広げるトルエンである。
【0267】
任意であるが、水系接着剤を水性溶剤、好ましくは水中に溶解し、均一な組成物を生成しコア材料の表面上に粘着剤層の均一な沈着層を形成することにより、水系粘着剤層がコア材料に容易に塗布されることが好ましい。以下に詳細に述べるように、このような水性粘着剤層をコア材料と混合し、その後タンブル乾燥して水性溶剤を除去する。
【0268】
予定の用途および使用したコア材料により、疎水性組成物の特性を改善する様々な添加剤を本発明の疎水性組成物が有することができる。このような添加剤の代表例には着色剤、抗UV剤、漂白剤および研磨剤が含まれるが、それらに限定されない。
【0269】
本発明の状況下で使用し得る着色剤には現在知られる無機または有機着色剤が含まれるが、無機着色剤が好ましい。組成物に添加される着色剤の好ましい量は、疎水性組成物の約0.1〜2重量%の範囲である。
【0270】
疎水性組成物を容易に識別することが必要な用途、または外部被覆を含む用途等、得られた着色疎水性組成物を様々な用途に使用すると有利である。このような用途の代表例は、近くの発掘に対し警告するように水中ケーブルに印を付けるための着色疎水性砂の使用である。着色剤を疎水性組成物に添加することは、組成物の表面張力を改善することがあり、より疎水性にするため、着色剤を疎水性組成物に添加することはさらに有利である。
【0271】
組成物のUV耐性を改善するために抗UV剤を本発明の疎水性組成物に添加するが、抗UV剤は高放射線地域で例えば屋根また葉他の表面のトップコート等に特に有用である。本発明の状況下で使用し得る抗UV剤の代表例には、共に漂白剤としても作用する酸化チタンおよび酸化亜鉛が含まれるが、それらに限定されない。組成物に添加される抗UV剤および漂白剤の好ましい量は、疎水性組成物の約0.01〜2重量%である。
【0272】
組成物の耐磨耗性を改善するために、典型的には研磨剤が疎水性組成物に添加されるが、研磨剤は組成物が連続的な磨耗に晒される用途で典型的に使用される。本発明の状況下で使用し得る研磨剤の代表例には2酸化チタンおよび酸化アルミニウム(Al2O3、コランダム)が含まれるが、それらに制約されない。組成物に添加される研磨剤の好ましい量は、疎水性組成物の0.1〜0.25重量%の範囲である。
【0273】
従って、本発明の疎水性組成物は、上記のようなコア材料を含み、コア材料は上記の疎水性粉末で、好ましくは疎水性ヒュームシリカと組み合わせて被覆され、好ましくは上記の粘着剤層がさらに含まれる。任意に、本発明の疎水性組成物はその性質をさらに改善するための予定の用途による添加剤をさらに含む。
【0274】
本発明による疎水性組成物の代表例は、本明細書に記載する疎水性粉末と疎水性ヒュームシリカとの20:1〜2:1の範囲の比率の混合物で被覆された石英砂であり、この疎水性混合物が粘着剤層により砂に接着される。
【0275】
安価で入手容易な材料を含み、界面活性剤等のアルカリ性試薬に対し不活性である特徴があるので、本発明の疎水性組成物は現在知られる組成物より優れている。さらに、以下の実施例に示されるように、本発明の疎水性組成物は優れた撥水性を示し、少なくとも2気圧〜ほぼ5気圧までの外部圧力下で組成物への水の付着、および組成物中への水の侵入を阻止し得る特徴が有り、流水磨耗に極めて耐性がある、すなわち少なくとも2ヶ月間の連続流水磨耗下で疎水性を保つため、本発明の疎水性組成物は現在知られる組成物より優れている。
【0276】
従って、建物および舗装構築物における耐水剤、地下または地上のコンクリートスラブの下の重点またはベッド材料または壁塗装、道路床または歩道の砂利重点在またはバラスト、舗装表面上のトップコート、鉄道のトップホールの修復、アスファルト屋根またはコケラ板の共通の凝集体の代替品、または造付屋根材としての様々な用途に本発明の疎水性組成物を使用できるが、それらに限定されない。さらに、これらの疎水性組成物を塗装された表面に施し、耐性のある木材、金属、コンクリート、石、煉瓦およびある種の合成基板を提供することができる。
【0277】
本発明はさらに上記の疎水性組成物の調製法を提供する。一般に、その方法は上記のようなコア材料を、本発明の疎水性粉末で、任意には疎水性ヒュームシリカと組み合わせて被覆することで行われる。疎水性粉末と疎水性ヒュームシリカの相対量は上記の様にあらかじめ決められる。疎水性粉末と疎水性ヒュームシリカとの混合物が塗布される場合、コア材料に塗布する前に混合物は別な容器中で調製される。
【0278】
組成物がさらに疎水性粉末をコア材料に接着する粘着剤層をさらに有する場合、その方法は疎水性粉末で被覆する前にコア材料上にこのような粘着剤層を塗布する工程を有し、より具体的には上記のようなフィルム形成剤、揮発性溶剤および任意に接着剤を含むあらかじめ調製された粘着剤層と、コア材料とを混合する工程を有し、得られた混合物から揮発性溶剤を全て除去して粘着剤層をその上に有するコア材料を提供する。
【0279】
任意には粘着剤層が水系粘着剤層であり、その方法がさらに、疎水性粉末で被覆する前にこのような粘着剤層をコア材料上へ塗布する工程を有し、より具体的には、上記のように水系接着剤と含む水性溶剤とを含むあらかじめ調製した粘着剤層混合物をコア材料と混合し、全ての水性溶剤を得られた混合物から除去して、その上に塗布された水系粘着剤層を有するコア材料を提供する工程を有することが好ましい。
【0280】
以下の実施例に詳細に述べられるように、粘着剤層混合物はその成分を加熱下に混合して調製され、熱い間にコア材料に添加されることが好ましい。混合物中の各成分の相対量は上記のようにあらかじめ定められるが、以下の実施例に詳細に述べられるように、必要な粘着剤層の全量もあらかじめ決められる。
【0281】
揮発性溶剤の除去は、典型的には加熱蒸発で行われるが、室温で行うこともできる。
【0282】
従って、全プロセスを加熱下、または以下の実施例に例示されるように外部から熱を加えない「冷」プロセスとして行い得る。典型的には「冷」プロセスには粘着剤層のより多い量が含まれる。
【0283】
どのような場合でも、粒子が確実に均一に被覆されるようにコア材料が1重量%以下の水分を含む必要があるので、被覆工程前にコア材料がこの程度まで乾燥されることが好ましい。典型的にはコア材料が90℃〜120℃、好ましくは約104℃で乾燥される。乾燥されると、コア材料を熱いままで使用するか、または密封容器中に保存し、その後冷たいままで使用することができる。
【0284】
疎水性組成物が一度調整されると、最終製品を得るために硬化されることが好ましい。疎水性粉末の成分により、硬化時間は典型的には1〜30日間の範囲である。例えば、本発明の疎水性粉末のみを使用する場合、30日の硬化時間が必要である。疎水性粉末を疎水性ヒュームシリカと組み合わせた場合、硬化時間は疎水性ヒュームシリカの相対量に比例して短縮され、1日まで短くなる。
【0285】
疎水性組成物の調製における水系試薬または混合物の使用、および他の適用は、特に新しい環境規制および有機試薬、溶液または混合物に関連する他の制約の観点で、きわめて関心が高くなっている。
【0286】
有機溶剤中で行われるプロセスはコスト、単純さ、安全性、危険性および環境の配慮の点できわめて不利であると考えられるので、一般的に水性溶液中、特に水中で行われるプロセスではこのような不利益が全くない。
【0287】
従って、水系粘着剤層の使用を含み、従って主な調製媒体として水溶液を用いる疎水性組成物の調製は、コスト効率がよく、安全で、単純化されたシステムを用い、環境に優しいため、きわめて有益である。
【0288】
しかしながら、本発明の組成物の場合のように撥水性を目的とする疎水性材料の接着のための水系試薬または混合物の使用には本質的な問題がある。
【0289】
驚くべきことに、コア材料と、水系粘着剤層により結合した疎水性材料とを含む疎水性組成物が容易に調製可能で、しかも得られた疎水性組成物が所望の特性を達成するということを本発明は発見した。上記のように、コスト効率のよく、扱い易く、安全で環境にやさしい水性媒体の使用を含むため、このような疎水性組成物はきわめて有利である。
【0290】
従って、本発明の他の態様によれば、疎水性材料で被覆されたコア材料を有する疎水性組成物であって、疎水性組成物が水系粘着剤層によってコア材料に接着する組成物が提供される。
【0291】
疎水性材料をコア材料に効果的に接着する水系粘着剤層を提供するため、以下の2つの要求を満たさなければならない:(i)疎水性材料で被覆する前に実質的に水を含まない粘着剤層を提供するように、水系粘着剤層が塗布されたコア材料を効果的に乾燥するひつようがある;(ii)疎水性材料の効果的な接着が可能であるように、実質的に乾燥された形で粘着剤層がその粘着性(接着性)を維持する必要がある。
【0292】
さらに、得られた組成物の疎水性は以下に述べるような接触角に依存し、さらに接触角は組成物内の空気の物理的捕捉に依存するので、物理的にできるだけ多くの空気を補足する疎水性層の形成が可能である粘着剤層を選ぶことが極めて望ましい。
【0293】
従って、適当で効率的な水系粘着剤層は上記の要請の他、使用し易さ、コスト、他の物理的要請および選ばれた疎水性被覆剤との相互作用に合致するように選ばれる。
【0294】
コア材料と疎水性材料に係わらず、本発明による水系粘着剤層を任意の疎水性組成物中で使用することができる。しかしながら、本明細書に詳細に述べるように、最終組成物の必要な物理的性質の他、選ばれた水系粘着剤層との相互作用に従って適当で効率的な疎水性被服材料が選ばれる。
【0295】
本発明による水系粘着剤層は、様々な市販の水系接着剤から選ばれる水系接着剤を有する。
【0296】
市販の水系接着剤の代表例には、Bitumflex(Birum、イスラエル製)、ElastopazおよびElastobrush(Pazkar、イスラエル製)、Specef10およびSpecef52(Wacker、ドイツ製)、Dispercoll c、Dispercoll u、Dispercoll sおよびDispercoll d(Bayer、ドイツ製)およびEnimort、HiniplastおよびHidropren40−20、その他多くのビチューメン−ラテックスおよびビチューメンポリマーバインダーが含まれるが、それらに限定されない。
【0297】
これらの接着剤は当業者に広く認められているが、それらは疎水性材料をコア材料、特に微粒子コア材料に接着し、その結果疎水性組成物を製造する粘着剤層として使用されたことはない。
【0298】
水系ビチューメンバインダーは本明細書では一括してビチューメン−ラテックスペーストと呼ぶ。本発明による水系接着剤には、任意には上に列記した市販水系接着剤から選ばれることが好ましい1種以上の水系接着剤(単数または複数)が含まれることが好ましい。
【0299】
水系粘着剤層を単に水または任意の他の水性媒体に溶解し、得られた混合物をコア材料上に塗布することにより、水系粘着剤層をコア材料上に容易に塗布することができる。上記のように、得られたコア材料をその後実質的に乾燥しなければならない。乾燥を本明細書に記すように加熱で行う、任意にはこの段階で乾燥プロセスを加速し増大し得る送風機または任意の他の技術と組み合わせて行うことが好ましい。
【0300】
使用するコア材料は任意の材料であり、上記のコア材料であることが好ましい。
【0301】
例えば、疎水性材料は単独、または疎水性ヒュームシリカ、疎水性ヒュームシリカ自体または他のシリコン系疎水性粉末、溶融ポリエチレンおよび他の疎水性ポリマーと組み合わせた上記の疎水性粉末の他、任意の他の疎水性材料または疎水性組成物中に使用可能な超疎水性粉末、およびそれらの任意の組み合わせである。
【0302】
以下は本発明の好ましい実施形態による、上記の疎水性組成物および微粒子を用い得る用途の記載である。
【0303】
従って、上記のように本発明の疎水性組成物を、本明細書で凝集体1と呼ぶ、増大した耐水性を有する自由流動疎水性凝集体の製造に使用し得る。凝集体1は液体の所定の最大圧力を反撥することが可能である。以下に詳細に述べるように、凝集体1のいくつかのパラメーターを慎重に選ぶことにより、比較的小さい厚さの凝集体層(センチメーターオーダー)で水柱または関連する任意の他の液体柱の高さに十分に耐え得る。本発明の好ましい実施形態によれば、柱の高さは約30cm、より好ましくは約100cm、最も好ましくは約10mである。層の典型的な厚さは約1cm〜約20cmである。
【0304】
任意の疎水性材料が水を反撥する能力は、基本的に疎水性材料と接触する液体の表面張力に依存する。任意の液体で、液体中に深く存在する分子間の凝集体力は近接する全ての原子で共有される。液体の表面分子はその上に同じタイプの近接原子を有さず、表面上でそれらの原子と直接会合する分子に対しより強い凝集力を示す。巨視的な観点から、液体の表面における増大した分子間相互作用は液体の表面張力として観察される。
【0305】
類似の分子間の凝集力は、液体の分子と、液体と接触する材料の分子との間に存在する外部圧力と競合する。この材料が疎水性である場合、液体の自由表面はフィルム状となり、液体が疎水性材料を濡らすことができない。
【0306】
ここで図を参照すると、外部の力のレベルに影響し、その結果凝集体の疎水性のレベルに影響するいくつかのパラメーター(具体的に選ばれた)が特徴である、異なったサイズの微粒子2を有する凝集体1を図1は図示する。これらのパラメーターには微粒子2のサイズ分布M、液体と微粒子2間で定義される接触角θ、および隣接する微粒子間で定義される特性距離rが含まれるが、それらに限定されない。
【0307】
M、θおよびrは、凝集体が使用されるように設計された耐水用途に応じて、および具体的な用途で予想される最大液体圧力によって選ばれることが好ましい。より具体的には、Mおよびθの余弦が圧力に比例することが好ましく、rが圧力に反比例することが好ましい。数学的には、最大圧力Pと上記パラメーターとの関係を、以下の実験式を用いて表すことができる:
【0308】
【数1】

【0309】
ここでκは比例乗数であり、角度θは自由流動凝集体の層で定義される表面に対する正接から測定される。当業者は、式の右辺が正である場合のみ凝集体が液体で濡らされ、液体が凝集体に浸透し得ることが理解されると思われる。従って、本発明の好ましい実施形態によれば、cosθは負であり、凝集体は常に乾いた状態である。これはθを90°〜180°であるように選ぶことで行われ、この範囲内のθのより大きい値は凝集体が乾いた状態であるより大きい圧力に対応し、その逆も成り立つ。
【0310】
接触角θは、本発明の疎水性凝集体が製作される材料に依存する。様々な耐水用途に適していることが見出された材料の詳細な説明を以下に示す。
【0311】
不均一なサイズ分布により、凝集体1の毛細管サイズをよりよく制御することができる。毛細管サイズは、凝集体の微粒子間に生成する毛細管の直径の尺度である。
【0312】
従って、本発明の好ましい実施形態によれば、毛細管の最大直径が圧力Pで液体を反撥するに適当であるようにサイズ分布Mが選ばれる。当業者は、Mの非均一性が大きいほど毛細管のサイズがより小さくなることを理解し得ると思われる。毛細管の典型的な直径は1nm〜500nmである。このような直径は、コンクリートマトリックス中に形成される毛細管のサイズに適合する。
【0313】
一般に、微粒子のサイズは約25mm(25,000μm)〜5μm、より好ましくは10mm〜20μm、より好ましくは5mm〜100μm、最も好ましくは1000μm〜200μmの間で変化し得る。
【0314】
建築現場では、大きいサイズの微粒子が取り扱い易い。従って、用途と毛細管の所望の直径によって、製造業者は凝集体のサイズ分布の分散を選択することができる。
【0315】
より具体的には、予想される液体柱が高くない(数センチメーターのオーダー)用途では大きな微粒子と小さな分散を提供することで十分であるが、予想される液体柱がより高い(数メーターのオーダー)場合は、微粒子がより小さく分散がより大きいことが好ましい。例えば、約50〜100cmの高さの液柱では、分散は約50μmであり、約1〜10mの高さの液柱では、分散は約30μmであり、約10〜50mの高さの液柱では、分散は約10μmである。上記の分散は代表例であり、制約すると考えてはならない。
【0316】
Mで影響される他の物理量には凝集体の比重、水吸収能、熱的性質(例えば熱伝導度、比熱容量および潜熱)、および防音性が含まれるが、それらに制約されない。従って、サイズ分布Mを変えることにより、用途指向凝集体を形成し得る。例えば、防音耐水用途では、Mは凝集体の防音性を最大にするように選ばれ、断熱耐水性用途では、Mは凝集体の熱容量を最少にするように選ばれる、等である。
【0317】
凝集体を通って液体を蒸発させるために、凝集体の能力を制御するためのサイズ分布の慎重な選択が用いられる。凝集体を通る液体の蒸発は凝集体が環境の乾燥を保ち、上記の通過と水蒸気圧の平衡を可能にする。このことは、材料で決められる容積内に水が補足される、完全に密封された耐水性材料と対照的である。従って、本発明の好ましい実施形態によれば、Mは凝集体が液体を蒸発し得るように選ばれる。
【0318】
凝集体1が晒されると予想される圧力によって、先に述べたようなパラメーターが一定であることを、当業者は理解し得ると思われる。言い換えると、一度選ばれたパラメーターのセットは、凝集体1を有効に使用し得る圧力限界をセットする。しかしながらある場合は、現場で凝集体1に実際に働く圧力、例えば極端な予想外の気象条件下での圧力は予想される限界を超える。さらに、数多くの微粒子でつくられているので、凝集体1はいくつかの標準偏差により毛細管が平均サイズを局部的に超える統計的な変動を示す。さらに、疎水性層と非疎水性層との界面では、比較的大きい毛細管サイズが典型的につくられる。大きな界面毛細管の問題は非統計的であり、凝集体1が使用される全体の圧力に影響する。以下により詳しく述べるように、この問題は疎水性層と非疎水性層との間に粘着剤を塗布することで解決し得る。
【0319】
本発明を実施する上で、液体(例えば水)を吸収し得る膨張性微粒子を用いて、凝集体1の毛細管サイズをかなり減少し得ることが発見された。一度液体と接触すると、圧力が予想値を超えた場合でも膨張性微粒子は液体圧力にダイナミックに適応する。
【0320】
凝集体1の静的パラメーター(例えばサイズ分布M)の慎重な選択により、膨張性微粒子は凝集体1が設計された予想圧力を超えた場合のみ膨張する。圧力が上昇すると、膨張性微粒子が膨張し始め、動的圧力障壁を設定する。膨張性微粒子の膨張が凝集体1の内部圧力を増加し、残りの毛細管を保護し、凝集体1が液体の浸透および水蒸気の通過を阻止するように、ほとんどの耐水性用途が密封空間で行われることを理解し得ると思われる。
【0321】
膨張性微粒子を1つ以上の方法で凝集体1中に取り込ませることができる。従って、ある実施形態では、製造段階で既に膨張性微粒子を微粒子2中へ取り込むか付着させることができる。凝集体1を製造するために用い得る適当な材料の説明に続いて、この実施形態を以下により詳しく述べる。
【0322】
他の実施形態では、膨張性微粒子は有利微粒子(例えば粉末)の形である。図1を再度参照すると、膨張性微粒子3は微粒子2の空隙4に存在する。液体が局所的に増加した場合、微粒子2はその近傍の微粒子に圧縮されるが、同時に膨張性微粒子3が液体を吸収して膨張し始め、従って動的に拡張する表面積を有する微小「バルーン」として作動する。微粒子3が空隙4の形状に類似する3次元構造となるように、微粒子2により生じ空隙4の内部へ働く外力が膨張プロセスを制限する。膨張プロセスは微粒子3が空隙4を占有した場合に終了し、特性距離rを減少し凝集体1に及ぼされる圧力Pを増加する。空隙4中にいくつかのこのような膨張性微粒子が存在する場合、空隙4の充填はより効率的になる。
【0323】
本発明の好ましい実施形態によれば、膨張性微粒子が収縮状態にある場合、少なくとも1個の膨張性微粒子、より好ましくは数個の膨張性微粒子が空隙4を専有するように、膨張性微粒子の平均サイズが選ばれる。この実施形態では、膨張性微粒子の典型的なサイズは約1μm〜約1000μm、好ましくは5〜500μmである。
【0324】
1個以上の膨張性微粒子が同じ空隙を占有し得るが、膨張性微粒子が膨張状態にあっても凝集体1の自由流動性が維持されるように、膨張性微粒子がそれらの間で液体連通を全く行わないことが好ましい。これは例えば膨張性微粒子が凝集体1の十分に小さい割合を占める場合に達成される。膨張性微粒子の割合が凝集体1の1容積%を占めることが好ましく、約0.2%であることがより好ましい。
【0325】
微粒子2の疎水性表面の間の空隙は、少なくとも部分的に相互に結合した網目を形成し、その中で最大の空隙が凝集体1の挙動を決定する。従って、低い割合の膨張性微粒子が含まれても、大きな相互連結空隙の残りの数が減少し、凝集体1の耐圧性をかなり改善する。
【0326】
本発明の好ましい実施形態によれば、凝集体1が水と接触した場合に迅速に反応するように、膨張性微粒子の膨張時間は十分に小さい(好ましくは10秒以下)。膨張性微粒子の吸収能は約100〜約5000重量比、より好ましくは約200〜約2000重量比である。凝集体1が低温でも自由流動性を維持するように、膨張性微粒子の凍結温度は約−20℃(膨張および収縮状態の双方で)であることが好ましい。膨張性微粒子が製造される材料をうまく選択すると、その吸収−脱吸収サイクルを無限に繰り返し得る結果となる。
【0327】
膨張性微粒子と微粒子2との組み合わせが凝集体1の自由流動性を維持するならば、液体と接触した場合に膨潤し得ることが知られている任意の材料を膨張性微粒子の為に使用できる。このような材料の代表例には澱粉、粘土、ベントナイト、様々なタイプに水ブロッカー等が含まれるが、それらに限定されない。膨張性微粒子に対するまた別な特性には断熱性、液体吸収性、十分に低い凍結温度、乾燥環境での収縮性等が含まれるが、それらに限定されない。
【0328】
本発明の好ましい実施形態によれば、膨張性微粒子はポリオールポリマーとして知られる超吸収体ポリマー(SAP)で製造される。SAPは以前から公知である。SAPを水吸収体とするのは、ポリマーの炭化水素鎖間を架橋するナトリウムまたはカルシウム等の薬品の存在である。これらの架橋により、ポリマーが十分な量の水を保持し得る単一超分子を形成できる。典型的にはポリマーはポリウレタン、ウレタンまたはポリプロピレンであるが、他のポリマーも使用し得る。水取り込み能、水を吸収、脱吸収する温度、水放出の急速性等が特徴であるSAPの対応は何百もある。
【0329】
SAPの代表例にはポリアクリル酸で架橋したナトリウムが含まれるが、それに限定されない。同様なSAPにはLiquiBlock(商標)80、LiquiBlock(商標)88、LiquiBlock(商標)At−03S、LiquiBlock(商標)80HS、LiquiBlock(商標)88Hs、LiquiBlock(商標)144、LiquiBlock(商標)144TRS、Norcocryl(商標)S−35、Norcocryl(商標)D−60、Norcocryl(商標)XFSが含まれるがそれらに限定されず、これらは全てEmerging Technologies、Inc.、North Carolina、米国から購入し得る。これらのSAPは凝集体1に取り込まれるのに適していることが実験的に見出されている。他のSAPがUnion Carbide、BASGその他多くの企業で現在製造され、市販されている。
【0330】
本発明の好ましい実施形態によれば、膨張性微粒子は隣接する膨張性微粒子間の液体連通を最少にするための抗粘結剤を含んでも良い。例えば、上記のNorsocryl(商標)XSFおよびLiquiBlock(商標)144TRSは抗粘結剤を含んでいる。
【0331】
通常、疎水性凝集体がなければ水の通過を阻止するために大量のSAPが必要である。これはSAPの使用を困難で高価にする。本実施形態の利点の一つは、SAPが毛細管の間を架橋するためにのみ使用され、ほとんどの耐水性が凝集体1の固有の疎水性で達成されることである。従って、以下により詳細に述べるように、少量のSAPのみが必要である。
【0332】
本発明の発明者による実験では、平均微粒子サイズ100〜500μmのNorsocryl S−35をわずか0.2%を加えることで、500重量倍以上の吸収能と約6秒の膨潤ゲル化時間が得られ、凝集体1の毛細管サイズをかなり減少する。特に、疎水性層と非疎水性層との間のより大きい毛細管の上記問題がほとんど完全に除去された。この問題の除去、または少なくとも減少は、対象物(例えばパイプ、タンク等)が疎水性層内にある耐水用途で特に有用である。このような場合、疎水性層と非疎水性層との間に大きな表面接触が存在する。
【0333】
膨張性微粒子の多くのタイプが本特許の有効期間中に開発されると予想され、このような膨張性微粒子を先行して含めることも本発明の範囲内である。
【0334】
本発明の好ましい実施形態によれば、疎水性凝集体を疎水性被覆軽量凝集体、例えばプミス、パーライト、火山性凝集体、粉砕発泡コンクリート等と混合してもよい。軽量凝集体は混合物の全体的な重量を減少させる働きをする。例えば、混合物を耐水性屋根、フローリングまたはその他任意の耐水性を施した屋内調度に使用する場合、重量を減少することは重要である。
【0335】
本発明の好ましい実施形態による耐水性用途における自由流動疎水性凝集体の使用をよりよく理解するために、図2A、2Bに従来の(すなわち先行技術の)耐水化法をまず参照する。
【0336】
図を参照すると、図2A、2Bは地面12の上構造体10の基盤を耐水性にする従来の方法を図示する。一般に、小石の基盤層22および小石の側壁20が、構造体10の地下部分14に得引接する水を流すための水チャネルとして備えられている。さらに、地下部分14の基盤壁を、別な水防護壁としてタールまたは同様な材料で覆ってもよい。しかしながら、地下水面が高い場合(例えば雨の日または鉛管の問題を生じた場合)、地下水により側面圧力16および上向きの圧力18が基盤壁にさらに加わり、亀裂を生じたり、地下水が地下部分14に侵入する可能性がある。
【0337】
本発明の他の態様によれば、地面と接触する構造物の一部を耐水性にする方法が提供される。その方法は以下の工程を有するが、第1工程では自由流動凝集体のベッドが提供され、第2工程では構造体がベッド上またはベッド中に設置される。本発明の好ましい実施形態によれば、上記の凝集体1、または例えばClifford W.EsresCo.Inc.(New Jersey、USA)およびEducational Innovations(Connecticut、USA)で製造される他の市販の自由流動疎水性凝集体(文献中に「マジックサンド」としても知られる)等の任意の自由流動疎水性凝集体も使用し得るが、それらに限定されない。本発明の状況下で使用し得るまた別な凝集体は米国仮特許出願第60/486,419号および第60/486,420号、WO03/044124および米国特許第4,474,8452号に記載され、全文を本明細書に参照して組み込む。
【0338】
図をさらに参照すると、図3A〜3Cは本発明の好ましい実施形態による建造物の基礎の耐水化を図示する。自由流動疎水性凝集体のベッド32が小石層22の上に施され、ベッド32の下の排水チャネルとなることが好ましい。ベッド32は水が地下部分14上に上向きの圧力を加えることを阻止する。疎水性凝集体は自由流動形または保護カプセル中にカプセル化されて建築現場に配送される。このような保護カプセル化の1例は、以後に詳細に説明するような疎水性煉瓦である(図4Aおよびそれに付随する説明参照)。従って、本発明の好ましい実施形態によれば、ベッド32は疎水性煉瓦の配列でも良い。
【0339】
ここで図3Bを参照すると、ベッド32は構造体23、例えばコンクリート構造体またはポリマー構造体で保護されて、地下水による侵食を阻止することが好ましい。
【0340】
ベッド32の厚さ(図3Bでd1で示される)は約1cm〜15cmであることが好ましく、約4cm〜約10cmであることがより好ましい。しかしながら、特定の必要性によっては、他の値も同様に使用し得ることが理解されると思われる。
【0341】
本発明の好ましい実施形態によれば、自由流動疎水性凝集体(例えば凝集体1)の側壁30を壁15に隣接して備えることにより、地下部分14の壁15を耐水性にすることもできる。疎水性凝集体を貫き地面12から地下部分14へ水を流す壁15を貫通する対象物(釘、金属ワイヤー等)は、側壁30の建設前に壁15から除去することが好ましいが、それ以後の壁に対する作業は、耐水性を受け入れるために壁を注意深く作製しなければならない従来技術の方法と必ずしも対立しない。
【0342】
壁15が耐水性液体またはペースト、例えばタール24で被覆されることが好ましい。タール24(または壁15を覆う任意の代替耐水性基板)は疎水性凝集体を壁15に粘着し、水蒸気バリアとなり、側壁30と壁15との間の隙間形成を阻止する。水が上から隙間中に流入し得るので、このような隙間を阻止する利点を理解し得ると思われる。
【0343】
図3Cを参照すると、疎水性凝集体の側壁30が構造体36で保護されていることが好ましく、構造体は例えば木板、ポリマー(例えばポリスチレン)板、プラスチック板、金属板、煉瓦壁またはコンクリート構造体の少なくとも1つである。構造体36は側壁30と地面12(または小石層22)との間に介在し、側壁30を腐食、根、岩当から保護する役割を果たす。構造体36と地面との接触面積を大きくするように、構造体36が地面12または小石層22に向き合う平滑でない表面37を有することが好ましい。
【0344】
既存の構造体および新規構造体の双方に対し、建設中に側壁30の建設を、以下に詳細に述べるように1つ以上の方法で行い得る。
【0345】
既存の構造体では、先行技術の方法には、具体的には既存の壁に沿って壁と壁を取り巻く地面との間に注入された発泡または膨潤材料の使用が含まれる。極端な場合、壁の外部に接近し得るように重機を使用して地下壁の近くの領域が暴露されるか、真空にされる。次いで壁がエラストマーコンクリートまたは様々な発泡体等のシール材料で耐水化される。しかしながら、これらの方法は高価で複雑であり、湿度の問題に長期の解決を与えることはできない。
【0346】
本発明の好ましい実施形態によれば、地下壁15を以下の手順で耐水化することができる。まず、壁15の外側に隣接する地層を引き出すか吸い出し、空気の隙間を残す。次に隙間を自由流動疎水性凝集体で満たす。そこを通って空気が流通できず、従ってエアーポケットを包み込み隙間全体を充填することができない他の発泡性または膨潤製材料と対照的に、疎水性凝集体の自由流動性により、隙間を実質的に完全に満たすことができる。
【0347】
新規構造物では、構造体36と壁15との間に隙間が形成されるような方法で、構造体36が壁の隣に建設されることが好ましい。次いで、以下により詳細に述べるように、好ましくは上側から隙間を自由流動疎水性凝集体で満たす。
【0348】
構造体36を公知の任意の方法で製作し得る。従って、ある実施形態では、構造体36は別な壁、例えば煉瓦−コンクリート壁でも良い。本実施形態の利点は、追加した壁が長期間疎水性凝集体を所定の位置に維持することである。壁を追加する別な利点には、建築物にさらに強度を加え、隔離性を高めることである(断熱性および防音性)。
【0349】
他の実施形態では、実矧方式で相互に嵌合する歯型はエッジを有するタイル(例えばプラスチックタイル)で製作される。本実施形態は疎水性凝集体を構造体36の第1側面上に、地面を構造体36の第2側面上に保持する利点がある。歯型エッジタイルは図9を参照して以下にさらに詳細に説明する。
【0350】
新規構造体に適している他の実施形態では、側壁30が以下のようにレベル毎に構築される。ハードボードの第1側面が壁15に向き合い(再言するとその間に十分な隙間を残し)、ハードボードの第2側面が地面に向き合うように、金属、木およびプラスチック板等(それらに制限されない)ハードボードまたは他の板が壁15に隣接して一時的に設置される。隙間が自由流動疎水性凝集体で満たされ、地面をハードボードの第2側面と接触させる。次いで、ハードボードが好ましくは上方に引き出され、好ましくは同じハードボードを用いてこの手順が次のレベルに対して繰り返される。この実施形態では、疎水性凝集体を保護するため、疎水性凝集体と地面との間に保護構造物36が永久的に設置されることが好ましい。または、ハードボードを保護構造体36として使用してもよい。この実施形態の利点は(i)壁15の近くに別な壁を建設する必要がない、(ii)各レベルで比較的小さい体積を充填するので、隙間の充填がより簡単であることである。
【0351】
上記の任意の実施形態では、側壁30の好ましい厚さ(図3Cでd2で示す)は約4cm〜約10cmである。予想される水圧によっては、他の値も同様に使用し得ることを理解する必要がある。
【0352】
新しい構造体に適した別な実施形態では、側壁30は疎水性煉瓦の配列を有し、各煉瓦は所定の形状を有し、自由流動疎水性凝集体をカプセル化する保護カプセルを有する。
【0353】
図4A、4Bは保護カプセル41を有する疎水性煉瓦40と、疎水性煉瓦壁42を図示する。本発明の好ましい実施形態によれば、カプセル41は生分解性材料または水分解性材料、例えば耐水処理をしない再生段ボール等で製造される。この実施形態では、疎水性煉瓦壁42の建設は、他の煉瓦壁の建設と同様に煉瓦40を相互に上に積むことで行われる。カプセル41が分解する時点で、実質的に耐水性の側壁が形成されるように隣接する疎水性煉瓦の疎水性凝集体が部分的に混合される。完成すると、壁42は煉瓦の分解を促進するために水をかけるられることが好ましい。
【0354】
1層またはそれ以上の煉瓦を使用し得る。水保護の方向の煉瓦の厚さd3は約2〜10cmであることが好ましく、約4cmが好ましい。他の寸法も使用し得ることは理解されると思われる。
【0355】
地面と接触する構造体は、地面の移動または割れ目形成のために動きやすいことが知られている。従って、本発明の好ましい実施形態によれば、側壁30(または煉瓦壁42)が建設される方法にかかわらず、時間と共に隙間の最充填が可能であるように壁の上部に取り外し可能なカバー38を設けることが好ましい。取り外し可能なカバー38を耐水性コンクリート石等の任意の耐水性材料で製造して良いが、それに限られない。
【0356】
さらに図を参照すると、本発明の好ましい実施形態による図5A、5Bは構造体10の床60を耐水性にする方法が図示される。
【0357】
構造体10には数枚の水平床70と側壁52が含まれる。疎水性凝集体(例えば凝集体1)のベッド32が床60の下に施され、床の下に水が集まるのを阻止する。本発明の本態様のためのベッド32の典型的な厚さは約1〜10cmであるが、他の値も同様に使用されることが理解されると思われる。以下にさらに詳細に説明するように、壁52とベッド32の接触領域52’は疎水性凝集体を壁52’に粘着し、水蒸気バリアとして働く耐水性液体またはペーストで被覆されることが好ましい。
【0358】
パイプ68(例えば水、下水、ガス、電気等)がある場合、それらは床60の下のベッド32内に埋め込まれる。疎水性凝集体の利点は、濡れずに水をそれを通して水を蒸発させることである。従って、例えばパイプ68から漏れを生じ、このような漏れが修復され、過剰の水がスポンジで吸い取られるか除去された場合、疎水性凝集体は乾いたままであり、従って濡れた床、白カビおよび濡れの影響に関わる健康問題を避けることができる。この利点は、水が床の下に長期間トラップされる従来技術では見出されない。本発明の具体的な利点は、自由流動凝集体の隔離性が改善されているため、熱湯パイプ等に通常用いられるような余分な隔離材料が必要でないことである。さらに、自由流動凝集体はパイプを腐食および磨耗からも保護する。
【0359】
床60の下にベッド32を用いる他の利点は、穴やトンネルを掘ることができないか、疎水性凝集体の乾燥した環境で生存できない昆虫や他の生物を、このような環境が遠ざけることである。
【0360】
また別な利点は、ベッド32が提供する断熱および防音である。従って、例えばベッド32は断熱が最も重要であると考えられる熱/冷水パイプを設置するためのベッドとして理想的である。
【0361】
次に屋根50を耐水性にする方法を図示する図6A、6Bを参照する。耐水性屋根に対して様々な方法が知られている。このような方法の1つが図6Aに図示され、タールの層54が屋根50に塗布される。他の方法が図6Bに図示され、通常の砂58とフローリング60が屋根50の上に施される。さらに、保護シート56、例えばビチューメン膜、ポリ塩化ビニール(PVC)またはエチレン−プロピレンジエンモノマー(EPDM)層を砂58の層の下に使用し得る。しかしながら、これらはいずれも満足できず、屋根、特に平坦な屋根の水の問題は一般的である。
【0362】
本発明は屋根を耐水性にする問題を巧妙かつ有利に解決する。図7は屋根50と側壁52を有する構造体10を図示する。
【0363】
本発明の好ましい実施形態によれば、疎水性凝集体(例えば凝集体1)のベッド32が屋根50に塗布され、側壁52にも含まれる。ベッド32を施す前に、公知のように屋根50の輪郭を水蒸気バリアと傾斜エッジを備えることで処理されることが好ましい。さらに、床60をベッド32の上に施し、その腐食を阻止する。このようにして、霰等の厳しい気象条件でも高レベルの耐水性保護が行われる。ベッド32の厚さ(図7でd4で示される)は約5cmであることが好ましい。他の値も同様に使用し得ることが理解されると思われる。
【0364】
本発明の別な態様によれば、貯槽、例えば貯水池を耐水性にする方法が提供される。
【0365】
さらに図を参照すると、図8は基盤82と、傾斜壁または垂直壁でよい壁88を有する貯水池80を図示する。本発明の好ましい実施形態によれば、この方法は以下の工程を有し、第1工程では自由流動疎水性凝集体(例えば凝集体1)のフローリングベッド84が貯水池の基盤82の上に設置される。第2工程では、疎水性凝集体の壁90(貯水池80の形により傾斜壁または垂直壁)が壁80の上に設置される。フローリングベッド84および/または壁90は、自由流動疎水性凝集体を所定の場所に保持するように、保護構造体86および92でそれぞれ覆われることが好ましい。疎水性凝集体のために、構造体86と基盤82との間、および構造体92と壁88との間に最少深さ約5〜10cmが維持されることが好ましい。
【0366】
構造体86(カバーベッド84)は柔軟な層、例えばコンクリートスラブで覆われた、好ましくは厚さやく5cmの土木繊維を有することが好ましい。または、構造体86の柔軟な層をコンクリートタイルで覆ってもよい。あるいは、構造体86の柔軟な層の一部をコンクリートタイルで覆い、他の部分をコンクリートスラブで覆ってもよい。本発明の好ましい実施形態によれば、構造体86の建設中に疎水性凝集体が流れることを阻止するため、コンクリートを金属ワイヤーのない柔軟な層の上に注ぐ。構造体86中の裂け目生成を最少にするため、コンクリート混合物にポリマー繊維を加えてもよい。コンクリートをその固化中に膨張させるために十分な数の隙間を残して、コンクリートの注入を公知の任意の方法で行って良い。
【0367】
構造体86を複数の保護板、または任意の公知の方法で構築し得る。
【0368】
壁90を設置する方法は、貯水池80の壁88の形状による。以下に詳細にのべるように、垂直壁では、壁90を壁30または42と同様に建設してもよい。
【0369】
傾斜壁では、傾斜構造体92が建設される。例えば、これはネットまたは布で覆ったネット等(それらに限られない)の様々な安定化手段を設置し、次いで自由流動疎水性凝集体を上から注ぐことにより行われる。上記のように、疎水性凝集体はエアポケットを生成せず空気を流通させることができる。
【0370】
図9は、実矧方式で相互に嵌合する歯型はエッジ99を有するタイル98の形の安定化手段の代表例の1つを図示する。タイル98は疎水性凝集体を保持し得るポリ塩化ビニール、ポリカーボネートその他の適当な材料で製作できる。建設作業者がその上を歩いたり、その上に立ったりできるように、タイルのサイズと強度を選ぶことが好ましい。タイルと地面との間に十分な隙間を生成するように、いくつかの拡張具97(例えばネジ)をタイルに取り付けることが好ましい。拡張具97の典型的な長さは1〜10cmである。
【0371】
タイル98を用いる傾斜構造体92の建設手順は以下の通りである。拡張具97がタイル98を壁の上方に保持するように、タイルの最初のラインを基盤82の近くの傾斜壁88上に配列する。次いで拡張具97で決められる容積が疎水性凝集体で満たされる。本発明の好ましい実施形態によれば、全容積が満たされたことを建設作業者が確認し、必要あれば疎水性凝集体の分布をよりよくするためにタイルを震動させ得るようにタイル98を透明な材料で製作してもよい。機械的または音波振動も使用できる。最初のラインが疎水性凝集体で満たされると、第2のラインを最初のラインの隣に配置し、この手順が繰り返される。本発明の好ましい実施形態によれば、タイルのラインが充填されると、拡張具と係合下容積を疎水性凝集体が満たすように、前のラインの拡張具が取り外される。
【0372】
壁88がタイル98と疎水性凝集体とで覆われると、コンクリートまたは他の適当なカバーがタイル98のもう一方の側に施されることが好ましい。疎水性凝集体とコンクリートを所定の場所に維持し、必要あればスプレーショットクレーティングが可能であるように、歯付きエッジ99はタイル98の表面積を増加する役割を果たす。タイルの上部ラインは保護カバーとするために永久的に地面に取り付けられることが好ましい。
【0373】
本発明の好ましい実施形態によれば、時間と共に自由流動疎水性凝集体の最充填が可能であるような方法でタイルが配置される。これは例えば、タイルの上部ラインに開口部を残すか、またはその上に取り外し可能なカバーを設けて行うことができる。
【0374】
本発明の組成物、植物栽培用の土地を準備する必要が多い農業または園芸用地にも、微粒子および自由流動凝集体を使用することができる。灌漑のために使用した水の比較的小部分が植物に到達し、ほとんどの水は地面を通って染み出すか、蒸発することが知られている。
【0375】
本発明の好ましい実施形態によれば、関連する土地上に自由流動凝集体(例えば凝集体1)のベッド上に備え、土壌層で覆うことにより植物栽培用の土地を提供することができる。さらに1個以上の集水チャネルを土壌中、土壌の下または土壌の上に設置し得る。ベッドは保護カプセルでつくられ、凝集体をカプセル化する疎水性パッチの形であり得る。隣接するパッチ間に1つ以上の空間がつくられ、それにより過剰の水(例えば雨水)を関連する土地から排水するようにパッチを配列することが好ましい。
【0376】
疎水性凝集体は乾燥し、上記に対する抵抗が低いので、ベッドは樹木または植物の下の水蒸気を通過させることができる。この効果は根の吸引作用でさらに増大する。水が下から疎水性ベッドを通って蒸発し、温度の時間変化のために再度凝縮する場合、疎水性ベッドは凝縮水を捕捉し、それが再度逃げ出すことを阻止する。従って、土壌上層中の水の割合が増加する。水蒸気および水を補足する効果は、水蒸気の大部分を利用するように超吸収体ポリマーの層を疎水性ベッド上に設置することにより増加させることができる。
【0377】
本発明の好ましい実施形態によれば、上記のように土壌層はそれ自体疎水性凝集体である保護バリアで囲まれる。この実施形態では、保護バリアの壁とベッドは囲まれた貯水層を形成し、凝縮した水がそこから逃げ出すことを阻止する。凝集水の量、土壌のタイプお呼び地下水レベルに応じて、壁の高さを所望とおりに変えることができる。
【0378】
凝縮すると水が脱塩されるので、当業者は疎水性ベッドがその下に存在する非脱塩水の脱塩を促進することを理解し得ると思われる。疎水性ベッドを塩分のない土地を準備するために用いることもできる。
【0379】
世界中の多くの場所で、地下水レベルが高く、水に塩分が多い。これは農業と建築用途の双方で重大なチャレンジである。従って、本発明の実施形態によれば、関連する土地上に疎水性ベッドを施し、ベッドを塩分のない土壌で覆うことにより、塩分のない土地を提供することができる。上記の脱塩プロセスでは、ベッドは塩分の通過を阻止すると同時に、(塩分のない)水蒸気の通過を促進する。任意には、疎水性ベッドを通して水蒸気の捕捉を増大するため、上記のようにゲルを生成するために超吸収体ポリマーのベッドを好ましく用いることができる。継ぎ目または溶着部分がないため、塩分に対するバリアとして本実施形態の疎水性ベッドを使用することは、バリアシートを用いる従来の方法より有利である。
【0380】
本発明の別な態様では、地下に埋めた対象物を保護する方法が提供される。疎水性凝集体が地下対象物を保護するために用いられる用途では、2種以上の自由流動疎水性凝集体を混合することが特に有用である。しかしながら、本発明の範囲を疎水性凝集体の如何なる種類の数(すなわち1、2、3またはそれ以上の疎水性凝集体の数)にも限定する意図ではないことを理解する必要がある。
【0381】
従って、本発明の他の態様では、本明細書で組成物110と一般に呼ばれる、地下対象物を保護するための疎水性凝集体が提供される。
【0382】
図を再度参照すると、図10は少なくとも2種の疎水性凝集体の混合物であって、それぞれが凝集体1の1つ以上の性質を有する組成物110を図示する。組成物110が熱伝導性自由流動疎水性凝集体112と誘電性自由流動疎水性凝集体114とを有することが好ましい。地下対象物を電気的に絶縁する一方、そこから熱を伝導させるように選ばれた所定の比率で、凝集体112と114とが混合される。本発明の好ましい実施形態によれば、組成物110は区別し得る色、好ましくは地面と異なった色を有する。
【0383】
上記に描写した本実施形態による地下対象物を保護する方法のより詳細な説明をする前に、それにより提供される利点に注意する。
【0384】
まず、実質的に乾燥しているので、双方の凝集体は地下対象物の近くで電気分解プロセス(電解腐食等)が生じることを阻止する。組成物110を水蒸気が浸透する場合でも、電解腐食を開始するには不十分な量である。
【0385】
第2に、疎水性凝集体114が誘電性材料(すなわち実質的に電気伝導性を持たない)でつくられているので、接続ボックス、オイルセンサーまたは組成物110で満たされた他の器具は長期間にわたって短絡せずに機能することができる。組成物110の自由流動の形により、保守のため除去が必要な場合は凝集体をワイヤーおよび/または接続ボックスから容易に除去できる。
【0386】
第3に、接続ボックス中に存在する導電体のオーム抵抗、および電流を流すケーブルおよびワイヤーのオーム抵抗は相当量の熱を発生してエネルギーを放出することが知られている。その結果の温度上昇が、電導体およびその周囲の非電導体の劣化に寄与することが多い。適切な熱伝導機構がなければ、ワイヤーおよびケーブルに沿って、特にほとんどの熱が発生する接続ボックス中で電気的不連続を生じることが理解される。さらに、小さな接続ボックス中では、発生した熱がくつかの電導体の溶融を引き起こし、そのために地下ケーブルによっては短絡およびシステムの損傷を起こし得る。凝集体112の熱伝導により、組成物110が熱を電導体から運び去り(例えば地面に)、その結果、地下接続ボックス、ケーブルおよび/またはワイヤーを常に低音に保ち、その機能を保つ。
【0387】
第4に、固体状で存在する様々な物質、特に消化性物質が液状になることを阻止し、従って地下対象物に到達しそれを損傷することを阻止できる。
【0388】
第5に、本発明の凝集体の自由流動形は、地下対象物に働く長さ方向のストレスを最少にする。言い換えると、固体粒子で製造されているが、動的性質に関しては、自由流動疎水性凝集体は粘性流体に類似し、地下対象物に働く機械的な力を均一に分布させる。本発明の凝集体は相当量の機械的な力を吸収し、地下対象物を保護する。
【0389】
第6に、実質的に水がないため、疎水性凝集体は凍結も粘着もせず、寒冷地域でも地下対象物に容易に接近でき、霜に対する耐性が改善される。
【0390】
第7に、上記のように、ある実施形態では組成物110は区別できる色を有する。この実施形態は、組成物の識別が必要な場合に有益である。例えば、組成物110で覆われた水中の対象物の近くを発掘する目的で有益である。
【0391】
第8に、地下油タンクはタンクの漏れやオーバーフローによる油漏れを生じることが多い。このような漏れをモニターするため、センサーの周囲が濡れた場合に信号を発するように、1個以上のセンサーが地下油タンクの近くに設置される。しかしながら、これらのセンサーは例えば雨水の存在のために誤信号を発することが多い。上記のように、本発明の組成物では油および油関連製品の吸引性が増加している。従って、本発明の凝集体を水がセンサーに達するのを選択的に阻止するために使用し、誤信号を実質的に減少することができる。
【0392】
本発明の好ましい実施形態によれば、必要な性質、すなわち凝集体112の高い熱伝導、凝集体114の高い電気抵抗、および凝集体112および114双方の他界撥水性等を有していれば、任意の疎水性凝集体を凝集体112および/または114のために用いてもよい。
【0393】
任意の疎水性材料が水を反撥する能力は、疎水性材料と接触する液体の表面張力に依存する。どのような液体でも、液体中に深く存在する分子間の付着力は全ての隣接原子で共有される。液体の表面分子は上記の同じタイプの原子を持たず、表面で液体分子と直接会合する分子に強い付着力を示す。巨視的な観点からは、液体の表面で増大した分子間相互作用が、液体の表面張力として観察される。
【0394】
類似の分子間の付着力は、液体の分子と、液体と接触する材料の分子との間に存在する外力と競合する。この材料が疎水性である場合、付着力が実質的に優性であり、液体の自由表面はフィルム状になり、液体は疎水性材料を濡らすことができない。
【0395】
従って、地下対象物の近くで予想され最大液体圧力によって、付着力が液体による組成物110の濡れを阻止するに十分であるように凝集体112および114が選ばれることが好ましい。
【0396】
本発明の好ましい実施形態によれば、任意の上記の疎水性凝集体を組成物110中に混合してもよい。特に、自由流動疎水性凝集体の所望の性質によってコア材料が選ばれることが好ましい。例えば、海砂を熱伝導性凝集体112に対する微粒子コア材料として使用し得るが、石炭灰を誘電性凝集体114に対する微粒子コア材料として使用し得る。
【0397】
本発明の好ましい実施形態によれば、組成物110の凝集体112および114のそれぞれは、組成物110の疎水性に影響するいくつかのパラメーターが特徴である異なったサイズの微粒子を有してもよい。パラメーターには上記サイズ分布Mと接触角θが含まれる。
【0398】
上記のように、ある実施形態では凝集体112および/または114に組み込まれた、またはそれに付着している膨張性微粒子を用いて、毛細管のサイズをかなり減少し得る。または、膨張性微粒子は自由微粒子(例えば粉末)の形である。図10を再度参照すると、膨張性微粒子が凝集体1に組み込まれる方法と同様に、膨張性微粒子116は凝集体112および114の微粒子間の空隙118内に存在する。
【0399】
本発明の他の実施形態によれば、地下対象物(例えばタンク、ケーブル、ワイヤー、網等)を保護する方法が提供される。この方法は、図11のフローチャートに示される以下の工程を有する。ブロック122で示される第1工程で、疎水性組成物(たとえば組成物110)が提供され、ブロック124で示される第2工程では、層が対象物と地面との間に介在するような方法で対象物が疎水性組成物の層で囲まれる。第2工程を、例えば溝を地面に掘り、疎水性組成物の第1層を溝の中に敷き、対象物を第1層の上に置き、対象物を疎水性組成物の他の層で覆う等の公知の任意の方法で行い得る。次に、組成物が風や雨で運ばれることを阻止するため、疎水性組成物の上部層を地面の層で覆う。
【0400】
図12Aは本発明による地面132に埋めて疎水性組成物の層134で囲まれた対象物130を図示する。
【0401】
地下対象物が油タンクである場合、ありる油の漏れをモニターするように1つ以上のセンサーを層内の対象物の近くに設置し得る。本発明の現在好ましい実施形態によれば、その中の油を吸着または吸収し、誤警告を最少にしてセンサー129を適切に作動させるように、疎水性組成物が選ばれる。例えば、凝集体の吸着または吸収能を最大にするようにコア材料を選ぶことにより、これを行うことができる。このようなコア材料の代表例には、約1:1の吸収能を提供し得るセルロースのグラノーラが含まれるが、それに限定されない。
【0402】
この実施形態は、例えばいかに詳細に述べるような漏れの誤アラームの発生を阻止するのに特に有用である。
【0403】
油漏れの問題は、油漏れが岩脈(dike)の下の土壌に達することを阻止するために典型的に岩脈内に設置された地上の油タンクでも存在する。しかしながら、時間と共に、これらの岩脈は雨水で満たされ、その場合は油漏れが岩脈からオーバーフローし、地面を汚染する。
【0404】
岩脈135中に設置された対象物131(例えば油タンク)を図示する図12Bを参照する。本発明の好ましい実施形態によれば、岩脈135中の対象物131の周囲が疎水性微粒子(例えば凝集体1、組成物110等)の層133で満たされている。疎水性微粒子のコア材料は、層133の吸着または吸収能を最大にするように選ばれることが好ましい。従って、水滴136は層133から反撥されるが油漏れ137は疎水性微粒子に引き寄せられ、水を岩脈135からオーバーフローさせ、汚染油を疎水性微粒子内に保持する。
【0405】
本発明の他の態様によれば、地下対象物を保護するための疎水性組成物の製造法が提供される。その方法は、図13のフローチャートに示される以下の工程を有する。ブロック142に示すその方法の第1工程で、熱伝導性自由流動疎水性凝集体(例えば凝集体112)が提供され、ブロック144に示す第2工程で誘電性自由流動疎水性凝集体(例えば凝集体114)が提供され、ブロック146に示す第3工程で凝集体が混合される。上記に詳細に述べるように、地下対象物の電気絶縁とそこからの熱の伝導が可能であるように、2種類の凝集体の混合比が選ばれる。
【0406】
本発明の好ましい実施形態によれば、その方法はブロック148で示される任意の工程を有してもよく、上により詳しく述べたように、膨張性微粒子(例えば微粒子116)が熱伝導性および誘電性自由流動疎水性凝集体と混合される。
【0407】
その方法は任意にブロック150で示す別な工程を有することが好ましく、2種の凝集体(およびこれらの微粒子を含む実施形態中の膨張性微粒子)が、上に詳細に述べたような着色剤、抗UV剤、漂白剤および研磨剤等(これらに限られない)の1種以上の添加剤と混合される。
【0408】
本発明のこれ以上の目的、利点および新規特徴は、限定することを意図しない以下の実施例を検討することにより、当業者に自明になると考えられる。さらに、上記で説明し、以下のクレーム部分でクレームされる本発明の様々な実施形態および態様のそれぞれは、以下の実施例で実験的に支持される。
【0409】
上記説明と共に非制限的に本発明を説明する以下の実施例を参照する。
【実施例1】
【0410】
疎水性粉末の調製−一般的手順
上記のように、本発明の疎水性粉末には、結合した炭化水素鎖と任意に疎水性ヒュームシリカを有する少なくとも1種の選択された不純元素が含まれる。疎水性粉末の成分は所望の用途によってあらかじめ決められる。
【0411】
選ばれた疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカを含まない場合は、少なくとも1種の選ばれた不純元素(例えば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化カルシウム等)のコロイド粒子と、その炭化水素鎖に少なくとも1個の炭素原子を有する脂肪酸との表面反応により疎水性粉末を調製し、元素の粉末疎水性誘導体を得ることが好ましい。このような疎水性粉末の代表例は、現在医薬およびプラスチックで用いられる市販粉末であるステアリン酸カルシウムである。しかしながら、例えばこのような疎水性粉末を、炭酸カルシウムを酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化アルミニウム、シリカおよび硫酸塩で汚染し、その後得られた不純カルシウムをステアリン酸と反応させることで調製し得る。
【0412】
疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む場合は、所定量の各成分を均一になるまで混合して、疎水性粉末混合物が得られる。混合は典型的には約10分間続けられる。
【0413】
本発明による疎水性粉末の代表例には、約10μmの平均粒子サイズを有するステアリン酸カルシウム(Kfar−Gilaadi Qiarries、イスラエルより入手)と、1μm以下の平均粒子サイズを有する疎水性ヒュームシリカ(Aerosil Fume Silica、Degussa(ドイツ)製)との混合物が含まれる。ステアリン酸カルシウムとヒュームシリカを約10分間混合し、得られた疎水性粉末は10μm以下の平均粒子サイズを有する。
【実施例2】
【0414】
疎水性組成物の調整−一般手順
コア材料の乾燥:コア材料(上記)を、水分レベルが1重量%以下になるまで少なくとも104℃の温度で乾燥する。この手順を、開閉可能なバルブを有する吸引口備えた密封混合容器中で行う。または、予備乾燥したコア材料を上記の混合用期中に入れ、少なくとも70℃の温度に加熱する。
【0415】
コア材料の粘着剤層による被覆:粘着剤層の予備調製を、混合容器中、40〜90℃の温度で約10分間行う(混合物の組成は上記のように決定される)。次いで粘着剤混合物を熱いままで、乾燥コア材料を含む上記の混合容器中に加える。その後、上記吸引システムを用いて用材を蒸発するように、得られた乾燥コア材料と粘着剤層混合物との混合物を、好ましくは30〜60rpmで加熱混合する。または、乾燥プロセス中に生成するコア材料の自己発熱を利用して、この手順を加熱せずに行う。この手順を溶剤含有量が0%になるまで、粘着剤層に用いられた溶剤のタイプによって10〜45分間続ける。環境を保護するためと、経済的な観点の双方から、蒸発した溶剤(例えば有機溶剤)を再利用のためにリサイクルすることができる。
【0416】
疎水性組成物に他の添加剤(例えば上記の着色剤、研磨剤、抗UV剤等)が加えられる場合は、この段階で添加剤が混合容器に加えられ、混合を好ましくは30〜60rpmでさらに5分間続けて均一にする。水分量が1%以下であるように、添加した材料は乾燥されていなければならない。
【0417】
粘着剤層で被覆したコア材料の疎水性粉末による被覆:疎水性粉末を別な容器中で上記のように調製する。上記のように選んだ、得られた疎水性混合物をコア材料混合物中に加える。疎水性混合物を添加すると、疎水性材料の損失を防止するため吸引口を閉じる。粉末の曇りが完全に消えるまで、混合を約10分間続ける。選ばれた疎水性混合物により、得られた混合物を24時間〜30日の間で硬化し、最終疎水性組成物を製造する。
【0418】
乾燥コア材料を得る工程と疎水性粉末で被覆されたコア材料を得る工程との間の全時間は25〜60分の間である。
【実施例3】
【0419】
冷プロセスにおける疎水性組成物の調製−一般手順
コア材料を上記のように乾燥して水分量を1%以下にする。乾燥コア材料を密封した乾燥場所に保存し、低温の場合は再過熱の必要なく使用できる。
【0420】
この手順では7%のポリウレタンと93%の酢酸エチルを有することが好ましい粘着剤層を上記のように調製し、乾燥コア材料中に加える。このプロセスで得られた粘着剤層の量は、乾燥コア材料の重量の3〜7%の間の範囲である。酢酸エチルが0%のレベルに減少するまで、得られた混合物を室温で約10分間混合する。蒸発した酢酸エチルを、その量の80%までリサイクルすることができる。
【0421】
次いで選ばれた疎水性被覆混合物を上記のように加え、得られた混合物を約5分間混合する。
【0422】
24時間〜30日間硬化して、最終製品を得る。
【実施例4】
【0423】
疎水性砂の調製
例えば粒子サイズ600〜800μmを有する石英砂等の砂を上記のように乾燥した。
【0424】
別な容器中で、ベンゼン−キシレル中の9重量%のポリウレタンAlkydalF48(Bayer(ドイツ)から入手)を混合後、5重量%の市販液体アスファルト(Premier1430、Par−Lar(イスラエル)から入手)、および86重量%のトルエン(Frutatom(イスラエル)から入手)を70℃で約10分間混合し、その後熱い砂に加えた。混合を50rpmで約15分間続け、その間に含まれたトルエンは0%に減少した。
【0425】
14:1および3:1のステアリン酸カルシウム(Kfar−Gilaadi(イスラエル)から入手)および疎水性ヒュームシリカ(Aeosil Fume Silica、R−812、Degussa(ドイツ))を含む疎水性粉末を、成分を約10分間混合して別な容器中で調製し、粘着剤層で被覆した砂を含む熱い混合容器中に加えた。吸引口を閉じ、混合を50rpmで約10分間続けた。製品を30日間硬化した。
【実施例5】
【0426】
遊離粒子のスルフェートで強化された疎水性砂の調製
流水に対する耐性が改善された疎水性砂の研究で、疎水性組成物を調製するために現在知られている手順(例えば米国特許第4,474,852号参照)より粘着剤層の量を増加して使用する(例えば乾燥凝集体の2重量%まで)ことにより、疎水性砂に小さな疎水性粒子を加えることにより疎水性砂の流水に対する耐性が増大する結果となった。
【0427】
耐性の増大は以下の結果として生じた:水の波が疎水性砂を打つ場合、波は粒子を若干向うへ押し、波が引く場合、瞬間的な減圧を生じ、軽量微粒子を最初に引き出す。軽量微粒子の「移動」は動的な運動のみで生じ、粒子が動的擾乱に向かって移動し、薄い殻層を形成し別な保護層を形成する。強い疎水性のため、引き波はこの殻を引き剥がさず、次の波は二重疎水性防衛線に遭遇する。
【0428】
計量粒子は過剰量の粘着剤層を用いて達成し得ることが見出された。このようにして、砂を結合しない粘着剤層は、1〜50μmのサイズを有する軽量粒子を形成する。これらの粒子は砂粒子と共に第2工程で疎水性となり、砂粒子よりはるかに軽量であるため、波の後の瞬間的な低圧で引き寄せられ、上記の殻を形成する。
【0429】
遊離粒子で改善されたこのような疎水性砂を調製する実験手順は以下の通りである。
【0430】
粒子サイズ600〜800μmを有する採石場から得られた石英砂が、上記のように乾燥される。
【0431】
別な容器中にベンゼン−キシレル(Bayer(ドイツ)より入手)中に55%の15重量%のポリウレタンAlkydalF48、5重量%の市販液体アスファルト(Premier1430、Paz−Kar(イスラエル)より入手)、および80重量%のトルエン(Frutarom(イスラエル)より入手) を含む粘着剤混合物を70℃で約10分間混合し、その後熱い砂に加えた。混合を50rpmで約15分間続け、その間にトルエン含有量は0%に減少した。砂の上に沈着した得られた粘着剤層は、乾燥した砂の2重量%であった。
【0432】
疎水性粉末は14:1のステアリン酸カルシウム(Kfar−Gilaadi Quatties(イスラエル)より入手)を含み、別な容器中で成分を約10分間混合して疎水性ヒュームシリカ(Aerosil Fume Silica、R−812、Degussa(ドイツ))を得て、その後、粘着剤層で被覆した砂を含む熱い混合容器中に加えた。吸引口を閉じ、50rpmで約10分間混合し続けた。生成物を30日間硬化した。
【実施例6】
【0433】
疎水性試験
疎水性砂を順番に製造すると、その後の仕上げ製品の疎水性品質試験が必要である。現在知られている方法は、製造された疎水性砂の接触角と表面エネルギーを測定する。しかしながら、適切に適用されたこれらの2つの方法が正確で信頼できる場合、それらの方法は顕微鏡、コンピューターおよび光学機器等の高価で繊細な装置を必要とし、従ってこれらの方法は実験室に適しているが、簡単で迅速な生産ライン用途には適していない。
【0434】
必要な試験は相対比較であり、その疎水性特性に関して類似の生産バッチの比較を意図しているので、容易で時間がかからずコスト効率の良い方法が必要であり、以下のように設計されている:
【0435】
ガラスビーカーにその高さのほぼ半分まで水を満たす。小さな漏斗(サンドグラス)を水の表面の上部に置く。ガラスビーカーを電子天秤の上に置き、天秤の零点を調製する。次いで疎水性砂を砂の塊が水に落ちるまで漏斗に満たす。天秤は比較用の疎水性砂の重量を示す。
【0436】
この設計された試験の基になる原理は次の様である:砂が疎水性であるので、砂が水の上に浮かぶように水の表面張力を変える。疎水性砂の重量は表面張力で実際に釣り合う。疎水性砂が相互に張り付くように、できる限り砂と水の最大接触面積に達しようとし、砂自身がビーカーの中心に向かう。砂の流れが実際に一定であるように小さな漏斗が製作され、水に対するノズルの近さが実質的な砂の「浮遊」を保障し、成熟しないで砂の塊を落下させる運動エネルギーを伝達しない。
【0437】
できるだけ同様な条件下で様々な砂の試料を比較するため、以下の規則を守る必要がある:
水は同じ起源由来でなければならず、好ましくは蒸留する必要がある;
水の温度は全ての試料で同じでなければならない;
水が静止した条件で、好ましくは閉じた空間で試験を開始しなければならない;
他の試験データは全て同じでなければならない(ビーカー、漏斗、砂等);
統計的サンプリング規則を守っていくつかの試験を平行して行わなければならない。
漏斗ノズルに電気式ストッパーと、砂の塊が落下する正確な瞬間を指示し、シャットダウンバルブにより砂の流れを止める検出器とを挿入して、試験を自動的に行うことがでる。
【実施例7】
【0438】
腐食性試験
鉄の腐食に対する本発明の疎水性砂の保護能を検証するため、以下の腐食性試験を行った:
海砂を満たした容器中に、直径10mmの3本の多角形強化鉄建設用棒を挿入した。この3本の棒を長さと重量で特定した。最初の棒をその長さ全体に直径約10cmのコンクリートを被せたが、棒の先端は電気接続のために露出したままとした。鋳型に入れ衝撃を与えたコンクリート内の腐食レベルは最少であるという仮定に基づき、この棒を他の2本の他の棒に対する対照とし、以後対照棒と呼ぶ。第2の棒をその元のままとし、電気的接続のために残したその先端以外はそのまま砂に沈めた。第3の棒をその長さにわたって直径10cmで本発明の疎水性砂(実施例4に記載のように調製)で囲んで海砂に沈め、以後疎水性棒と呼ぶ。
【0439】
第2(元のまま)および第3(疎水性)棒を、100オームの抵抗を通してコンクリート被覆棒に電気接続した。
【0440】
海砂を、腐食プロセスを加速するために加えた8%塩化ナトリウムを含む水で濡らした。蒸発により自然乾燥をさせるため、砂の濡れを前夜に1度行った。
【0441】
第2の自然の棒(元のまま)と対照との間、および第3の棒(疎水性)と対照棒との間の電位を毎日測定した。現在得られたデータは、自然の棒と対照棒との間の電位差が一定レベル(約10mV)に安定化し、自然の棒で進行する腐食プロセスが確認されたが、疎水性棒と対照棒との間の電位差はゼロレベルのままであり、腐食が生じず、砂が実際に鉄の棒を腐食に対して保護することが確認された。
【0442】
6ヶ月後に棒を引き抜くと、疎水性棒には腐食の兆候が見られなかったが、自然の棒はその重量の2.5%が失われた。
【0443】
上記の実験室試験の前に中間データを得るため、無被服金属製紙クリップを半分は通常の砂、他の半分は本発明の疎水性砂を含む箱に挿入し、クリップの半分は通常の砂に浸漬し、他の半分は本発明の疎水性砂(実施例4に記載のように調製)に浸漬するようにした。実験を、このようなクリップの10個の同様な箱で行った。
【0444】
別な実験では、10対の通常のAAA電池を庭土に埋めたが、各対の1個の電池を本発明の疎水性砂に埋めた。
【0445】
紙クリップボックスを約2週間塩水で濡らし、一方、電池対は冬と春との季節の変わり目に約2ヶ月間、埋めたままとし、土壌が雨水と通常の庭土で行われるように人工的な灌漑の療法で濡れるようにした。
【0446】
2週間後、全ての紙クリップ箱を開いたところ、通常の砂に埋めた紙クリップの半分は同様な腐食と錆の結果を示したが、本発明の疎水性砂に埋めた他の半分の紙クリップ箱は腐食の兆候がなく、無傷のままであった。
【0447】
通常の庭土に埋めた全ての電池は様々なレベルで腐食の兆候を示し、これらの電池では電圧が測定されなかったが、本発明の疎水性砂に埋めた電池ではいずれも腐食の兆候が見られず、これらの電池の電圧が実際に観察された。
【実施例8】
【0448】
磨耗試験
現在知られているシール材のほとんどは通常、静止水、すなわち運動エネルギーを持たない水に対する耐久性が試験されている。この状況で、水と材料との反応、液体吸収、膨張または収縮の結果、またはたまった水中の様々な微生物の増殖の結果、シール材の磨耗を生じる。
【0449】
しかしながら、多くの場合、水が運動エネルギーを有する、実際の条件では、シール材は流水に耐えなければならない。自然または人工の濡れる場合は全て、波に似た垂直または水平の水の運動が見られる。砂浜に打ちつけ、土壌の破壊と引き波と同時に侵食を引き起こす海の波と同様に、濡れる場合、水の波がシール材の磨耗を加速し、このような磨耗は静止水で生じる磨耗よりはるかに速い。
【0450】
自然では、ほとんどの磨耗運動は砂、様々な凝集体等の固体の運搬で生じる。従って、自然の水をシミュレーションするためには、酸化鉄粉末(Fe2O3)等の磨耗材料を水に加えなければならない。
【0451】
従って、実際の水の効果に関するデータがないため、他の既知のシール材と比較した本発明の疎水性砂の寿命と、本発明の疎水性砂の必要な厚さを決定するための比較試験を行った。
【0452】
従って、2つのセットの試験を行った:第1のセットでは、ポリスチレン、PVC、ビチューメンシート、本発明の疎水性砂(実施例4参照)および本発明の遊離粒子で改良した疎水性砂(実施例5参照)間で比較するために試験を行った。第2のセットでは、1cm〜5cmの間で変化する厚さを有する、遊離粒子で改良した5種類の試料(実施例5)の水磨耗を試験した。
【0453】
試験を以下のように行った。ネジ下げ式金属蓋を備えた透明なガラスビーカーを用意した。試料がガラスビーカーの縁を越えて広がるように、試験シール材を置いたスポンジ層を金属蓋中に挿入した。ビーカー領域の1/4を満たすように10%の鉄粉を含む水をビーカーに入れた。蓋をガスケットとなる密封剤試料と共にビーカーの上にネジで押し下げた。水が試料を覆うように、蓋を下にして閉じたビーカーを反転した。
【0454】
それぞれ厚さの異なる異なったシール材または同じシール材を有する5個のビーカーを、45rpmまでの中間速度で駆動される回転テーブル上に一緒に置いた。これらの試験は比較試験であるので、ビーカーを一緒に駆動し、その結果、水は各ビーカーの周りに円周運動を行う。水がシール材表面に侵入し、圧縮するスポンジに下向きに達した時にビーカーを下ろした。ガラス中の1回の水の回転が1回濡れのサイクルまたは1つの波をシミュレートすると考えて、各ビーカーの全回転時間を記録した。PVCシートの磨耗寿命が知られているので、試験時間を月単位のシール材寿命に基づき試験時間を比較できるように、1日あたりの濡れの回数に対する計数を決定した。
【0455】
得られたデータは、ポリスチレンを含むビーカーが4日後に下ろされること、さらに本発明の疎水性砂を含むビーカーでは、2ヶ月後にシール材はシール材表面に貫入しなかったことを示す。
【実施例9】
【0456】
外部圧力下における疎水性組成物の耐性
疎水性凝集体が水圧に耐える能力は接触核の余弦に比例し、毛細管直径または粒子内隙間半径に反比例する。従って、割れ目を生じたり、疎水性を失わずに高い水圧に耐えることのできる疎水性凝集体を得るためには、高い接触各を有し、疎水性層で被覆された小さい粒子サイズ(粒子内隙間半径が最少になるように)を有する凝集体を使用しなければならない。
【0457】
疎水性凝集体が瞬間的および連続的圧力に耐える疎水性凝集体の能力を測定するために、以下の試験を設計した:
広くて深い桶の底に、水を通すが砂を通さない多孔性布で覆われた孔を開けた。桶を疎水性砂で満たした。
【0458】
長いシリンジのノズルを切り取り、均一なシリンダーを準備した。便宜上、シリンジの断面積を1cm2に選んだ。粗くするため、ゴムバンドをシリンジの外部表面に伸ばし、シリンジの外部表面をビチューメンペースト(または水系でない他の接着剤)でさらに覆い、疎水性砂を表面に付着させ、シリンジから疎水性砂への水の移動を阻止した。
【0459】
切り取ったノズルから桶の底への距離が試験層の厚さとなるように、シリンジを桶の中の疎水性砂に挿入した。壁からのシリンジの距離が試験層の厚さより大きくなるように、シリンジを2つの側面の桶の壁に固定し、水が短絡距離を通ることを防止した、
【0460】
ピストンハンドルの先端を、錘を置けるように広げ、改造ピストンを正確に秤量した。
【0461】
次いでシリンジを水で半分満たし、ピストンを注意深くその中に挿入した。
【0462】
ピストンの先端に錘を置くことにより、長期試験における圧力を測定すると同時に、破裂圧力を決めることが可能である。
【0463】
このような試験により、凝集体が非圧縮性であると仮定して、様々な疎水性凝集体の毛細管が水圧に耐える能力の比較試験が可能になる。この仮定は試験する各タイプの疎水性凝集体に対して注意深く検証する必要がある。
【0464】
代表例として、粒子サイズ300〜600μmと、水と130°の接触角を形成する疎水性粉末とを有する、上記のように調製した疎水性砂で上記の試験を行った。
【0465】
3kgの重量(ピストンの自重を含む)をピストンの上に48時間置いた。この時間中、水の先端は不変であった。その後加重を徐々に増やし、4.6kgでは列を生じた。
【実施例10】
【0466】
粘着剤層の量の決定
本発明の疎水性組成物に使用し得るコア材料は、それぞれ異なった形、表面積、吸収能、表面組織および様々な他の機械的および化学的特性が異なることが特徴ある微粒子または顆粒状粒子である。従って、異なったコア材料は異なった量の本発明の粘着材層を、粒子が完全に被覆されるまで吸収する。
【0467】
従って、経済的な観点と、上記に詳細に述べたような過剰量の粘着材層を必要とする「遊離粒子」で改良された疎水性組成物を製造するための双方から、特定のコア材料を被覆するために必要な粘着剤層の量を計算することが望ましい。
【0468】
あるコア材料を完全に被覆するに必要な粘着剤層の量を決定するために、以下の試験を設計した:
第1に、試験コア材料を篩いにかけて小さな粒子を除去する。残りの材料の測定試料をその後正確に秤量する。次いで上記のようにコア材料を粘着剤層と疎水性粉末で被覆するが、粘着剤層の量は典型的な手順よりはるかに多く、疎水性粉末の量は標準であり、正確に秤量される。
【0469】
上記(実施例5)のように、このような粘着剤層の高い量により、遊離粒子のスルフェイトを有する疎水性砂が得られる。
【0470】
得られた疎水性組成物を次に硬化し、前と同じ篩いを通して生成した遊離粒子を除去する。篩にかけた疎水性組成物の測定容積を正確に秤量する。加えた疎水性粉末の重量を疎水性組成物の重量から差し引き、得られた重量を試料の最初の重量で割る。得られた比は組成物中の粘着剤層の層大量を表す。
【0471】
以下は上記試験の代表例である。
通常の建築砂を200μメッシュ篩で篩い分けして小さな粒子を除去した。各500cm3のこれらの試料を秤量し、遺憾結果を得た:試料1=812g;試料2=836g;試料3=821g、平均重量=823g。
【0472】
その後、篩い分けした砂を20gの粘着剤層と、823g量の混合物あたり1.5gの疎水性粉末で被覆した。
【0473】
硬化後、砂を前と同じ篩を用いて再度篩い分けし、遊離粒子を除去した。
【0474】
3種の試料を再度秤量し、以下の結果を得た:試料1=818g;試料2=839.3g;試料3=832.1g;平均重量=829.8g。
【0475】
疎水性粉末の差し引き量は(1.5)であり、プロセス中でコア材料上に沈着した粘着剤層の量を表す(829.8−1.5)/823=0.64%が得られた。
【実施例11】
【0476】
水系粘着剤層を用いる疎水性組成物の調製−一般手順
本発明による、コア材料と、水系粘着剤層によりコア材料に接着した疎水性材料を有する疎水性組成物を一般的に以下のように調製した。
【0477】
コア材料の乾燥:水分レベルが1重量%以下になるまで、コア材料(上記に定義)を少なくとも90℃の温度で乾燥する。開閉可能なバルブを取り付けた吸引口を供えた混合容器中で、この手順を行う。または、予備乾燥した材料を直火炉に置き、少なくとも70℃の温度に加熱する。
【0478】
コア材料の水系粘着剤層による被覆:水系接着剤と水を1:99〜99:1、好ましくは1:2の比率で含む粘着剤層混合物の予備調製を、40〜90℃の温度で約10分間、混合容器中で行った。粘着剤混合物を熱いうちに乾燥コア材料を含む上記の混合用期中に加えた。得られた乾燥コア材料と粘着材層混合物との混合物を、好ましくは30〜60rpmで混合し、任意にさらに加熱し、その後反応中に発生した内部熱、任意には外部熱および/または送風機を用いて、乾燥速度を増加する目的でタンブル乾燥した。この過程を水分量が0%になるまで、典型的には30分間続ける。
【0479】
他の添加剤(例えば着色剤、研磨剤粉末、抗UV剤等、上記に詳細に記載)を疎水性組成物に加える場合は、添加剤をこの段階で混合容器に加え、混合を好ましくは30〜60rpmでさらに5分間続け、均一にした。加える材料は、水分量が1%以下になるように乾燥する必要がある。
【0480】
水系粘着剤層で被覆したコア材料の疎水性材料による被覆:上記のような選ばれた疎水性材料をコア材料混合物中に加える。疎水性材料を加えると、疎水性材料の損失を防ぐため吸引口を閉じる。次いで、最終疎水性組成物を製造するため、選ばれた疎水性材料、温度および湿度によって、得られた混合物を24時間〜7日間硬化する。
【実施例12】
【0481】
水系粘着剤層を有する疎水性砂の調製
疎水性材料をコア材料に接着するために効率的に用いられる水系粘着剤層の代表例として、ビチューメン−ラテックスバインダーおよびビチューメン−ポリマーバインダーを選んだ。これらのバインダーは、既知の耐水性ペーストとして典型的に販売される市販の水系接着剤である。いくつかのビチューメン接着剤が現在入手できるが、それらは保障温度、酸性およびアルカリ性環境における安定性、塗布のし易さで相互に異なる。
【0482】
上記のように調製した、水系粘着剤層を有し、ステアリン酸カルシウム疎水性粉末で被覆した疎水性砂の代表例を、以下の接着剤と水の混合物を粘着剤層として用いて、上記に手順に従って調製した:Bitumflex(Bitum(4Ayezira str.、Haifa、イスラエル)製)およびElastopaz(Pazkar(Alon Tavor、Afuka、イスラエル)製)。
【0483】
接触角試験を用い、得られた組成物の疎水性を上記のように試験した。接触角140°が観察され、全ての水系粘着剤層含有組成物がさまざまな用途で効果的に使用し得ることが明らかに示された。これらの疎水性組成物で得られた高い性能は、乾燥した場合の優れた接着力に帰せられると思われる。さらに、これらの疎水性組成物の優れた性能は、空気の取り込み量が増大するそのアニオン性に帰せられ、上記のようにきわめて有利である。アニオン性はステアリン酸カルシウムを表面に垂直に付着させ、空気の取り込みを可能にする籠状構造を形成する。
【0484】
分かり易くするために個々の実施形態の状況で説明した本発明の特徴は、1つの実施形態の組み合わせでも得られることが理解される。逆に、簡単のため1つの実施形態の状況で説明した本発明の様々な特徴も、別々に、または任意の適当なサブ組み合わせで得られる。
【0485】
本発明はその具体的な実施形態に関連して説明されたが、多くの代替、修正および変更が当業者に自明であることは明らかである。従って、付随するクレームの主旨と広い範囲に入るこのような代替、修正および変更を包括することを意図している。本明細書に述べた全ての文献、特許、特許出願を、個々の文献、特許、および特許出願が本明細書に引用して援用されるかのように、その全文を本明細書に参照して組み込む。さらに、本出願の引用または特定は、このような参考文献が本発明の先行技術として利用し得ることの承認として理解されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0486】
【図1】本発明の好ましい実施形態による、異なったサイズの微粒子を有する自由流動疎水性凝集体を示す図。
【図2A】家屋の基盤を耐水性にする従来法を示す図。
【図2B】家屋の基盤を耐水性にする従来法を示す図。
【図3A】本発明の好ましい実施形態による、家屋の基盤を耐水性にする従来法を示す図。
【図3B】本発明の好ましい実施形態による、家屋の基盤を耐水性にする従来法を示す図。
【図3C】本発明の好ましい実施形態による、家屋の基盤を耐水性にする従来法を示す図。
【図4A】本発明の好ましい実施形態による、疎水性煉瓦および疎水性煉瓦壁を示す図。
【図4B】本発明の好ましい実施形態による、疎水性煉瓦および疎水性煉瓦壁を示す図。
【図5A】本発明の好ましい実施形態による、家屋の床を耐水性にする方法を示す図。
【図5B】本発明の好ましい実施形態による、家屋の床を耐水性にする方法を示す図。
【図6A】屋根を耐水性にする従来法を示す図。
【図6B】屋根を耐水性にする従来法を示す図。
【図7】本発明の好ましい実施形態による、平面床を耐水性にする方法をす図。
【図8】本発明の好ましい実施形態による、貯水池を耐水性にする方法をす図。
【図9】本発明の好ましい実施形態による、疎水性凝集体を定位置に保持するために用いられる歯付きエッジを有するタイルを示す図。
【図10】本発明の好ましい実施形態による、地下対象物を保護するための疎水性組成物を図示する。
【図11】本発明の好ましい実施形態による、地下対象物を保護する方法のフローチャートを図示する。
【図12A】本発明の好ましい実施形態による、地下に埋めた疎水性組成物層で囲まれた対象物を図示する。
【図12B】本発明の好ましい実施形態による、堤防内に設置され、疎水性組成物層で囲まれた上記対象物を図示する。
【図13】本発明の好ましい実施形態による、地下対象物を保護するための疎水性組成物の製造方法を図示する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
疎水性粉末で被覆されたコア物質を含む疎水性組成物であって、前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む組成物。
【請求項2】
前記炭化水素鎖が少なくとも10個の炭素原子を含む、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項3】
前記炭化水素鎖が前記少なくとも1つの不純元素に共有結合している、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項4】
前記炭化水素が少なくとも12個の炭素原子を有する脂肪酸残基である、請求項3に記載の疎水性組成物。
【請求項5】
前記脂肪酸がステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノレン酸およびアラキドン酸からなる群より選択される、請求項4に記載の疎水性組成物。
【請求項6】
前記元素が金属元素、半金属元素および遷移金属元素からなる群より選択される、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項7】
前記少なくとも1個の元素がマグネシウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、ナトリウム、バリウム、ジルコニウム、マンガン、チタン、バナジウム、クロム、鉄およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項8】
前記疎水性粉末が0.02μm〜50μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項9】
前記疎水性粉末が1m/g〜60m/gの間の表面積を有する、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項10】
アルカリ性試薬に対して不活性であることを特徴とする、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項11】
約4.5気圧までの外部圧力下で水の付着と水の侵入を阻止し得る、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項12】
少なくとも2ヶ月間、流水磨耗に耐性であることを特徴とする、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項13】
前記疎水性粉末は粘着剤層を介してコア材料に接着している、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項14】
前記コア材料が微粒子材料および顆粒材料からなる群より選択される、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項15】
前記コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項16】
前記コア材料が25mm〜5μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項14に記載の疎水性組成物。
【請求項17】
前記コア材料が石英砂である、請求項15に記載の疎水性組成物。
【請求項18】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項13に記載の疎水性組成物。
【請求項19】
前記水系粘着剤層が水系粘着剤を含む、請求項18に記載の疎水性組成物。
【請求項20】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項13に記載の疎水性組成物。
【請求項21】
前記フィルム形成剤がフィルム形成ポリウレタンである、請求項20に記載の疎水性組成物。
【請求項22】
前記粘着剤層がさらに接着剤を含む、請求項20に記載の疎水性組成物。
【請求項23】
前記接着剤が少なくとも12個の炭素原子を有する揮発性炭化水素である、請求項20に記載の疎水性組成物。
【請求項24】
前記接着剤が液体アスファルト、パラフィン蝋、蜜蝋、ラノリン蝋、亜麻仁油およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項23に記載の疎水性組成物。
【請求項25】
前記接着剤が前記粘着剤層の約0.1〜約50重量%を占める、請求項22に記載の疎水性組成物。
【請求項26】
前記疎水性粉末がさらに疎水性ヒュームシリカを含む、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項27】
前記疎水性ヒュームシリカが前記疎水性粉末の1〜99重量%を占める、請求項26に記載の疎水性組成物。
【請求項28】
前記粘着剤層が疎水性組成物の約0.5〜約7重量%を占める、請求項13に記載の疎水性組成物。
【請求項29】
前記疎水性粉末が疎水性組成物の約0.1〜約5重量%を占める、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項30】
前記疎水性粉末が疎水性組成物の約0.1〜約5重量%を占める、請求項26に記載の疎水性組成物。
【請求項31】
着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項1に記載の疎水性組成物。
【請求項32】
前記着色剤が疎水性組成物の約0.1〜約2重量%を占める、請求項31に記載の疎水性組成物。
【請求項33】
前記耐UV剤と前記漂白剤がそれぞれ疎水性組成物の約0.01〜約2重量%を占める、請求項31に記載の疎水性組成物。
【請求項34】
前記研磨剤が疎水性組成物の約0.1〜約0.5重量%を占める、請求項31に記載の疎水性組成物。
【請求項35】
コア材料を疎水性粉末で被覆する工程を有する疎水性組成物の調製方法であって、前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含むことから成る疎水性組成物調製方法。
【請求項36】
前記被覆工程の前に前記コア材料上に粘着剤層を塗布し、前記粘着剤層が疎水性粉末を前記コア材料に接着する工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含み、前記コア材料上に粘着剤層を塗布する前記工程が、前記コア材料を前記フィルム形成剤と前記揮発性溶剤とを含む粘着剤混合物と混合する一方、前記揮発性溶剤の全てを前記コア材料と前記粘着剤混合物との混合物から除去し、それにより前記粘着剤層が塗布された前記コア材料を提供する工程を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
前記粘着剤層が水系接着剤を含み、前記コア材料上へ粘着剤層を塗布する前記工程が、前記コア材料を前記水系接着剤と水性溶剤とを含む水性粘着剤混合物と混合する一方、前記揮発性溶剤の全てを前記コア材料と前記粘着剤混合物との混合物から除去し、それにより前記粘着剤層が塗布された前記コア材料を提供する工程を有する、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
前記接着剤の前記水性粘着剤混合物中の濃度が約1重量%〜約99重量%の間の範囲である、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
前記被覆工程の前に前記コア材料を乾燥する工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記混合工程の前に前記コア材料を乾燥する工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
前記被覆工程の後に前記疎水性組成物を硬化する工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項43】
前記硬化工程が1〜30日間の期間で行われる、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記揮発性溶剤を除去する前記工程が加熱蒸発で行われる、請求項37に記載の方法。
【請求項45】
前記揮発性溶剤を除去する前記工程が室温で行われる、請求項37に記載の方法。
【請求項46】
前記揮発性溶剤が約80℃〜約200℃の範囲の沸点を有する有機溶剤である、請求項37に記載の方法。
【請求項47】
前記水性溶剤が水である、請求項38に記載の方法。
【請求項48】
前記水性溶剤を除去する工程がタンブル乾燥で行われる、請求項38に記載の方法。
【請求項49】
前記被覆工程の前に、前記コア材料を着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される添加剤と混合する工程をさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項50】
前記被覆工程の前に、前記粘着剤層を有する前記コア材料を着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される添加剤と混合する工程をさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項51】
前記被覆工程の前に、前記粘着剤層を有する前記コア材料を着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される添加剤と混合する工程をさらに含む、請求項38に記載の方法。
【請求項52】
前記コア材料が微粒子材料と顆粒材料とからなる群より選択される、請求項35に記載の方法。
【請求項53】
前記コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項52に記載の方法。
【請求項54】
前記コア材料が25μm〜5μmの範囲の平均サイズを有する、請求項52に記載の方法。
【請求項55】
前記コア材料が石英砂である、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
前記フィルム形成剤がフィルム形成ポリウレタンである、請求項37に記載の方法。
【請求項57】
前記粘着剤混合物が接着剤をさらに含む、請求項37に記載の方法。
【請求項58】
前記接着剤が少なくとも12個の炭素原子を有する揮発性炭化水素である、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記接着剤が液体アスファルト、パラフィン蝋、蜜蝋、ラノリン蝋、亜麻仁油およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記疎水性粉末が0.02〜50μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項61】
前記疎水性粉末が1m/g〜60m/gの間の表面積を有する、請求項35に記載の方法。
【請求項62】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項63】
前記疎水性ヒュームシリカが前記疎水性粉末の1〜99重量%を占める、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記粘着剤層が前記疎水性組成物の約0.5〜約7重量%を占める、請求項37に記載の方法。
【請求項65】
前記疎水性粉末が前記疎水性組成物の約0.1〜約5重量%を占める、請求項35に記載の方法。
【請求項66】
疎水性粉末で被覆された微粒子コア材料を含む疎水性微粒子であって、前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも一種の不純元素を含む疎水性微粒子。
【請求項67】
前記炭化水素鎖が少なくとも10個の炭素原子を含む、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項68】
前記炭化水素鎖が前記少なくとも一種の不純元素に共有結合している、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項69】
前記炭化水素が少なくとも12個の炭素原子を有する脂肪酸残基である、請求項68に記載の疎水性微粒子。
【請求項70】
前記脂肪酸がステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノレン酸およびアラキドン酸からなる群より選択される、請求項69に記載の疎水性微粒子。
【請求項71】
前記少なくとも1種の元素が金属元素、半金属元素、遷移金属元素およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項72】
前記少なくとも1個の元素がマグネシウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、ナトリウム、バリウム、ジルコニウム、マンガン、チタン、バナジウム、クロム、鉄およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項73】
前記疎水性粉末が0.02μm〜50μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項74】
前記疎水性粉末が1m/g〜60m/gの間の表面積を有する、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項75】
アルカリ性試薬に対して不活性であることを特徴とする、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項76】
約4.5気圧までの外部圧力下まで水の付着および水の侵入を阻止し得る、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項77】
少なくとも2ヶ月間、流水磨耗に耐性であることを特徴とする、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項78】
前記疎水性粉末が粘着剤層により前記微粒子コア材料に接着されている、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項79】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項80】
前記微粒子コア材料が25mm〜5μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項81】
前記微粒子コア材料が石英砂である、請求項79に記載の疎水性微粒子。
【請求項82】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項78に記載の疎水性微粒子。
【請求項83】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項82に記載の疎水性微粒子。
【請求項84】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項78に記載の疎水性微粒子。
【請求項85】
前記フィルム形成剤がフィルム形成ポリウレタンである、請求項84に記載の疎水性微粒子。
【請求項86】
前記粘着剤層が接着剤をさらに含む、請求項84に記載の疎水性微粒子。
【請求項87】
前記接着剤が少なくとも12個の炭素原子を有する揮発性炭化水素である、請求項84に記載の疎水性微粒子。
【請求項88】
前記接着剤が液体アスファルト、パラフィン蝋、蜜蝋、ラノリン蝋、亜麻仁油およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項87に記載の疎水性微粒子。
【請求項89】
前記接着剤が前記粘着剤層の約0.1〜約50重量%の間を占める、請求項86に記載の疎水性微粒子。
【請求項90】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカを含む、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項91】
前記疎水性ヒュームシリカが前記疎水性粉末の1〜99重量%の間を占める、請求項90に記載の疎水性微粒子。
【請求項92】
前記粘着剤層が疎水性微粒子の約0.5〜約7重量%の間を占める、請求項78に記載の疎水性微粒子。
【請求項93】
前記疎水性粉末が疎水性微粒子の約0.1〜約5重量%の間を占める、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項94】
前記疎水性粉末が疎水性微粒子の約0.1〜約5重量%を占める、請求項90に記載の疎水性微粒子。
【請求項95】
着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項66に記載の疎水性微粒子。
【請求項96】
前記着色剤が組成物微粒子の約0.1〜約2重量%の間を占める、請求項95に記載の疎水性微粒子。
【請求項97】
前記耐UV剤と前記漂白剤がそれぞれ、疎水性微粒子の約0.01〜約2重量%を占める、請求項95に記載の疎水性微粒子。
【請求項98】
前記研磨剤が疎水性微粒子の約0.1〜約0.5重量%を占める、請求項95に記載の疎水性微粒子。
【請求項99】
微粒子コア材料を疎水性粉末で被覆する工程を含む疎水性微粒子の調整法であって、前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む調整方法。
【請求項100】
前記被覆工程の前に、前記微粒子コア材料上に粘着剤層を塗布する工程を有し、前記粘着剤層が前記疎水性粉末を前記微粒子コア材料に接着することをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含み、前記微粒子コア材料上へ粘着剤層を塗布する前記工程が、前記微粒子コア材料と、前記フィルム形成剤と揮発性溶剤を含む粘着剤混合物とを混合する一方、前記微粒子コア材料と前記粘着剤混合物との混合物から全ての前記揮発性溶剤を除去し、それにより前記粘着剤層を塗布した前記微粒子コア材料を提供する工程を有する、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記粘着剤層が水系接着剤を含み、前記コア材料上へ粘着剤を塗布する前記工程が、前記コア材料と、前記水系接着剤と水性溶剤を含む水性粘着剤混合物とを混合する一方、前記コア材料と前記水性粘着剤混合物との混合物から全ての前記溶剤を除去し、それにより前記粘着剤層を有する前記コア材料を提供する工程を有する、請求項36に記載の方法。
【請求項103】
前記粘着剤混合物中の前記水系接着剤の濃度が、約1重量%〜約99重量%の間の範囲である、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記被覆工程の前に前記微粒子コア材料を乾燥する工程をさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項105】
前記混合工程の前に、前記微粒子コア材料を乾燥する工程をさらに含む、請求項101に記載の方法。
【請求項106】
前記被覆工程の後に、前記疎水性微粒子を硬化する工程をさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項107】
前記硬化工程が1〜30日の間の期間行われる、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記揮発性溶剤を除去する工程が加熱蒸発により行われる、請求項101に記載の方法。
【請求項109】
前記揮発性溶剤を除去する工程が室温で行われる、請求項101に記載の方法。
【請求項110】
前記揮発性溶剤が約80℃〜約200℃の範囲の沸点を有する有機溶剤である、請求項101に記載の方法。
【請求項111】
前記水性溶剤が水である、請求項102に記載の方法。
【請求項112】
前記水を除去する工程がタンブル乾燥で行われる、請求項102に記載の方法。
【請求項113】
前記被覆工程の前に、前記微粒子コア材料を着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤と混合する工程をさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項114】
前記被覆工程の前に、前記粘着剤層を有する前記微粒子コア材料と、着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤とを混合する工程をさらに含む、請求項101に記載の方法。
【請求項115】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項99に記載の方法。
【請求項116】
前記コア材料が25mm〜5μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項99に記載の方法。
【請求項117】
前記微粒子コア材料が石英砂である、請求項115に記載の方法。
【請求項118】
前記フィルム形成剤がフィルム形成ポリウレタンである、請求項101に記載の方法。
【請求項119】
前記粘着剤が接着剤をさらに含む、請求項101に記載の方法。
【請求項120】
前記接着剤が少なくとも12個の炭素原子を有する、請求項119に記載の方法。
【請求項121】
アスファルト、パラフィン蝋、蜜蝋、ラノリン蝋、亜麻仁油およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記疎水性粉末が0.02μm〜50μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項99に記載の方法。
【請求項123】
前記疎水性粉末が1m/g〜60m/gの範囲の表面積を有する、請求項99に記載の方法。
【請求項124】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項125】
前記疎水性ヒュームシリカが前記疎水性粉末の1〜99重量%を占める、請求項124に記載の方法。
【請求項126】
前記粘着剤層が前記疎水性微粒子の約0.5〜約7重量%を占める、請求項101に記載の方法。
【請求項127】
前記疎水性粉末が前記疎水性粉末の約0.1〜約5重量%を占める、請求項99に記載の方法。
【請求項128】
所定の最大液体圧力を反撥することが可能な自由流動疎水性凝集体であって、複数の異なったサイズ微粒子を含み、該微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体層が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる疎水性凝集体。
【請求項129】
液体が水である、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項130】
前記層が約1cm〜約10cmの厚さを有し、所定の最大圧力が約30cmの高さを有する水柱に等しい、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項131】
前記層が約1cm〜約10cmの厚さを有し、所定の最大圧力が約100cmの高さを有する水柱に等しい、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項132】
前記サイズ分布が1μm〜1400μmの範囲の分散である、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項133】
微粒子間に形成した毛細管の最大直径が液体の所定の最大圧力を反撥するに適するように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項134】
微粒子間に形成した毛細管の最大直径が1nm〜500nmであるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項135】
前記微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、液体を吸収し得る膨張性微粒子を有する、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項136】
前記膨張性微粒子の吸収能は約100〜約5000の重量比である、請求項135に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項137】
前記膨張性微粒子の膨張状態と収縮状態の双方で、前記膨張性微粒子の凍結温度は約−20℃である、請求項135に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項138】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項135に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項139】
前記膨張性微粒子の直径は約1μm〜約1000μmである、請求項135に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項140】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項135に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項141】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項135に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項142】
前記膨張性微粒子が抗粘結剤を含む、請求項135に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項143】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の比重であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項144】
自由流動疎水性凝集体の特徴が最小水吸収能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項145】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の熱的性質であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項146】
所定の熱的性質が熱伝導度、比熱容量および潜熱からなる群より選択される、請求項145に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項147】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の防音能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項148】
自由流動疎水性凝集体が液体を蒸発させ得るように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項149】
前記サイズ分布が所定の最大圧力に比例する、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項150】
接触角の余弦は所定の最大圧力に比例し、接触角は自由流動疎水性凝集体で定義される表面からの接線から測定される、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項151】
前記特性距離が所定の圧力に反比例する、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項152】
前記複数のサイズを有する微粒子が、前記接触角を備えるように選ばれた疎水性材料で被覆された微粒子コア材料を含む、請求項128に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項153】
前記疎水性材料が疎水性粉末である、請求項152に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項154】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項153に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項155】
前記炭化水素鎖が前記少なくとも1種の不純元素に共有結合している、請求項154に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項156】
前記炭化水素が脂肪酸残基である、請求項155に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項157】
前記疎水性材料が前記微粒子コア材料に粘着剤層で接着している、請求項152に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項158】
前記疎水性粉末が液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項152に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項159】
前記膨張性微粒子の直径が約1μm〜約100μmである、請求項158に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項160】
前記膨張性微粒子の吸収能が約100〜約5000重量比である、請求項158に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項161】
前記膨張性微粒子の膨張状態と収縮状態の双方で、前記膨張性微粒子の凍結温度は約−20℃である、請求項158に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項162】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の1容積%より少ない請求項158に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項163】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項158に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項164】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋しているナトリウムを含む、請求項158に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項165】
前記膨張性微粒子が抗粘結剤を含む、請求項158に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項166】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項152に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項167】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項157に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項168】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項167に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項169】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項157に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項170】
前記粘着剤層が接着剤を含む、請求項169に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項171】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項152に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項172】
着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項152に記載の自由流動疎水性凝集体。
【請求項173】
所定の形の保護カプセルを有し、自由流動疎水性凝集体は該保護カプセル中にカプセル化されることを含む、疎水性煉瓦。
【請求項174】
前記保護カプセルが分解性材料で製造される、請求項173に記載の疎水性煉瓦。
【請求項175】
前記自由流動疎水性凝集体が前記微粒子の複数の異なったサイズ分布を含み、前記微粒子のサイズ分布、液体と前記微粒子との間の接触角および隣接する微粒子間の特性距離の少なくとも1つは、自由流動疎水性凝集体が所定の圧力より低いか所定の圧力に等しい圧力を有する液体と接触している場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止される、請求項173に記載の疎水性煉瓦。
【請求項176】
微粒子間に形成した毛細管の最大直径が液体の所定の最大圧力を反撥するに適するように、サイズ分布が選ばれる、請求項175に記載の疎水性煉瓦。
【請求項177】
前記微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、液体を吸収し得る膨張性微粒子さらに含む、請求項175に記載の疎水性煉瓦。
【請求項178】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項177に記載の疎水性煉瓦。
【請求項179】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項177に記載の疎水性煉瓦。
【請求項180】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項177に記載の疎水性煉瓦。
【請求項181】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項177に記載の疎水性煉瓦。
【請求項182】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の比重であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項175に記載の疎水性煉瓦。
【請求項183】
自由流動疎水性凝集体の特徴が最少吸収能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項175に記載の疎水性煉瓦。
【請求項184】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の熱的性質であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項175に記載の疎水性煉瓦。
【請求項185】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の防音能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項175に記載の疎水性煉瓦。
【請求項186】
自由流動疎水性凝集体が液体を蒸発させ得るように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項175に記載の疎水性煉瓦。
【請求項187】
前記自由流動疎水性凝集体が疎水性材料で被覆された微粒子コア材料を含む、請求項173に記載の疎水性煉瓦。
【請求項188】
疎水性材料が疎水性粉末である、請求項187に記載の疎水性煉瓦。
【請求項189】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項188に記載の疎水性煉瓦。
【請求項190】
前記炭化水素鎖が少なくとも1種の前記不純元素に共有結合している、請求項189に記載の疎水性煉瓦。
【請求項191】
前記炭化水素が脂肪酸残基である、請求項190に記載の疎水性煉瓦。
【請求項192】
前記疎水性材料が前記微粒子コア材料に粘着剤層により接着している、請求項187に記載の疎水性煉瓦。
【請求項193】
前記疎水性粉末が液体と接触した場合、液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項187に記載の疎水性煉瓦。
【請求項194】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子が自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項193に記載の疎水性煉瓦。
【請求項195】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項193に記載の疎水性煉瓦。
【請求項196】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項193に記載の疎水性煉瓦。
【請求項197】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項193に記載の疎水性煉瓦。
【請求項198】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項187に記載の疎水性煉瓦。
【請求項199】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項192に記載の疎水性煉瓦。
【請求項200】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項199に記載の疎水性煉瓦。
【請求項201】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項192に記載の疎水性煉瓦。
【請求項202】
前記粘着剤層が接着剤をさらに含む、請求項201に記載の疎水性煉瓦。
【請求項203】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項187に記載の疎水性煉瓦。
【請求項204】
前記自由流動疎水性微粒子が着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項187に記載の疎水性煉瓦。
【請求項205】
地面と接触する構造物の一部を耐水性にする方法であって、自由流動疎水性凝集体のベッドを備える工程と;前記構造物を前記自由流動疎水性凝集体のベッド上、またはベッド中に設置する工程とを含む耐水化方法。
【請求項206】
自由流動疎水性凝集体の前記ベッドを、ベッドを保護構造体中に包み込むことにより保護する工程をさらに含む、請求項205に記載の方法。
【請求項207】
前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドが疎水性煉瓦の配列を含み、煉瓦それぞれが所定の形状を有するカプセルであり、前記自由流動疎水性凝集体をカプセル化する、請求項205に記載の方法。
【請求項208】
前記保護カプセルが分解性材料で製作される、請求項207に記載の方法。
【請求項209】
自由流動疎水性凝集体の前記ベッドの厚さが1〜15cmである、請求項205に記載の方法。
【請求項210】
自由流動疎水性凝集体の前記ベッドの厚さが4〜10cmである、請求項205に記載の方法。
【請求項211】
前記自由流動疎水性凝集体を軽量凝集体と混合する工程をさらに含む、請求項205に記載の方法。
【請求項212】
前記自由流動疎水性凝集体が複数の異なったサイズの微粒子を含み、微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる、請求項205に記載の方法。
【請求項213】
前記液体が水である、請求項212に記載の方法。
【請求項214】
前記微粒子間に形成された毛細管の最大直径が液体を反撥するに適しているように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項212に記載の方法。
【請求項215】
前記微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項212に記載の方法。
【請求項216】
収縮状態である場合、前記膨張性微粒子が自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項215に記載の方法。
【請求項217】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項215に記載の方法。
【請求項218】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項215に記載の方法。
【請求項219】
前記膨張性微粒子が抗粘結剤を含む、請求項215に記載の方法。
【請求項220】
前記自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の比重であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項212に記載の方法。
【請求項221】
前記自由流動疎水性凝集体の特徴が最少の吸収能が特徴であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項212に記載の方法。
【請求項222】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の熱的性質であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項212に記載の方法。
【請求項223】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の防音能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項212に記載の方法。
【請求項224】
自由流動疎水性凝集体が液体を蒸発させ得るように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項212に記載の方法。
【請求項225】
前記自由流動疎水性凝集体が疎水性材料で被覆された微粒子コア材料を含む、請求項205に記載の方法。
【請求項226】
前記疎水性材料が疎水性粉末である、請求項225に記載の方法。
【請求項227】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項226に記載の方法。
【請求項228】
前記炭化水素鎖が前記少なくとも1種の不純元素に共有結合している、請求項227に記載の方法。
【請求項229】
前記炭化水素が脂肪酸残基である、請求項228に記載の方法。
【請求項230】
前記疎水性粉末が粘着剤層により前記微粒子コア材料に接着している、請求項227に記載の方法。
【請求項231】
液体と接触している場合、液体を吸収し得る膨張性微粒子を前記疎水性粉末が含む、請求項227に記載の方法。
【請求項232】
収縮状態で、前記膨張性微粒子が自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項231に記載の方法。
【請求項233】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項231に記載の方法。
【請求項234】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項231に記載の方法。
【請求項235】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項231に記載の方法。
【請求項236】
前記コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項226に記載の方法。
【請求項237】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項230に記載の方法。
【請求項238】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項237に記載の方法。
【請求項239】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項230に記載の方法。
【請求項240】
前記粘着剤層が接着剤をさらに含む、請求項239に記載の方法。
【請求項241】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項227に記載の方法。
【請求項242】
前記自由流動疎水性凝集体が着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項226に記載の方法。
【請求項243】
構造物の地下壁に隣接する自由流動疎水性凝集体の少なくとも1つの側壁を設ける工程を含む、地下壁を耐水性にする方法。
【請求項244】
前記側壁を保護構造物中に包み込むことにより、自由流動疎水性凝集体の側壁を保護する工程をさらに含む、請求項243に記載の方法。
【請求項245】
自由流動疎水性凝集体の前記側壁を時間と共に再充填する工程をさらに含む、請求項243に記載の方法。
【請求項246】
前記自由流動疎水性凝集体の前記側壁が疎水性煉瓦の配列を含み、各疎水性煉瓦は所定の形状を有する保護カプセルであり、前記自由流動疎水性凝集体をカプセル化する、請求項243に記載の方法。
【請求項247】
前記保護カプセルが分解性材料から作成される、請求項246に記載の方法。
【請求項248】
前記構造体の前記地下壁を液体およびペーストからなる群より選択される耐水性材料で被覆する工程をさらに含む、請求項243に記載の方法。
【請求項249】
構造体が既存の構造体であり、前記方法が修復法として適用される、請求項243に記載の方法。
【請求項250】
構造体が新規構造体であり、前記方法が建築中に適用される、請求項243に記載の方法。
【請求項251】
前記自由流動疎水性凝集体が複数の異なったサイズの微粒子を含み、微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体層が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる、請求項243に記載の方法。
【請求項252】
前記液体が水である、請求項251に記載の方法。
【請求項253】
微粒子間に形成した毛細管の最大直径が液体の所定の最大圧力を反撥するのに適した前記サイズ分布が選ばれる、請求項251に記載の方法。
【請求項254】
前記微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項251に記載の方法。
【請求項255】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子が自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項254に記載の方法。
【請求項256】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項254に記載の方法。
【請求項257】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項254に記載の方法。
【請求項258】
前記膨張性微粒子が抗粘結剤を含む、請求項254に記載の方法。
【請求項259】
前記自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の比重であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項251に記載の方法。
【請求項260】
前記自由流動疎水性凝集体の特徴が最少の吸収能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項251に記載の方法。
【請求項261】
前記自由流動疎水性凝集体が所定の熱的性質が特徴であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項251に記載の方法。
【請求項262】
前記自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の防音能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項251に記載の方法。
【請求項263】
前記自由流動疎水性凝集体が液体を蒸発させ得るように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項251に記載の方法。
【請求項264】
前記自由流動疎水性凝集体が疎水性材料で被覆された微粒子コア材料を含む、請求項243に記載の方法。
【請求項265】
前記疎水性材料が疎水性粉末である、請求項264に記載の方法。
【請求項266】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項265に記載の方法。
【請求項267】
前記炭化水素鎖が少なくとも1種の前記不純元素に共有結合している、請求項266に記載の方法。
【請求項268】
前記炭化水素が脂肪酸残基である、請求項267に記載の方法。
【請求項269】
前記疎水性粉末が前記微粒子コア材料に粘着剤層により接着している、請求項266に記載の方法。
【請求項270】
前記疎水性粉末が液体と接触した場合、液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項266に記載の方法。
【請求項271】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項270に記載の方法。
【請求項272】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項270に記載の方法。
【請求項273】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項270に記載の方法。
【請求項274】
前記膨張性微粒子が抗粘結剤を含む、請求項270に記載の方法。
【請求項275】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項265に記載の方法。
【請求項276】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項269に記載の方法。
【請求項277】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項276に記載の方法。
【請求項278】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項269に記載の方法。
【請求項279】
前記粘着剤層が接着剤をさらに含む、請求項278に記載の方法。
【請求項280】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項266に記載の方法。
【請求項281】
前記自由流動疎水性凝集体が着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項265に記載の方法。
【請求項282】
自由流動疎水性凝集体のベッドを前記構造物上に設ける工程と、構造物の床を前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッド上に設置する工程とを含む、構造物の床を耐水性にする方法。
【請求項283】
前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドの厚さが1〜15cmの間である、請求項282に記載の方法。
【請求項284】
前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドの厚さが4〜7cmの間である、請求項282に記載の方法。
【請求項285】
前記ベッドを保護構造物中に包み込むことにより、前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドを保護する工程をさらに含む、請求項282に記載の方法。
【請求項286】
前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドが疎水性煉瓦の配列を含み、各疎水性煉瓦は所定の形状を有する保護カプセルであり、前記自由流動疎水性凝集体をカプセル化する、請求項282に記載の方法。
【請求項287】
前記保護カプセルが分解性材料で作成される、請求項286に記載の方法。
【請求項288】
パイプを前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッド中へ埋め込む工程をさらに含む、請求項282に記載の方法。
【請求項289】
前記自由流動疎水性凝集体を軽量凝集体と混合する工程をさらに含む、請求項282に記載の方法。
【請求項290】
前記自由流動疎水性凝集体が複数の異なったサイズの微粒子を含み、微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる、請求項282に記載の方法。
【請求項291】
前記液体が水である、請求項290に記載の方法。
【請求項292】
前記サイズ分布が、前記微粒子間に形成された毛細管の最大直径が液体を反撥するに適している、請求項290に記載の方法。
【請求項293】
前記微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項290に記載の方法。
【請求項294】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項293に記載の方法。
【請求項295】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項293に記載の方法。
【請求項296】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項293に記載の方法。
【請求項297】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項293に記載の方法。
【請求項298】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の比重であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項290に記載の方法。
【請求項299】
自由流動疎水性凝集体の特徴が最少吸収能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項290に記載の方法。
【請求項300】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の熱的性質であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項290に記載の方法。
【請求項301】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の防音能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項290に記載の方法。
【請求項302】
前記自由流動疎水性凝集体が液体を蒸発させ得るように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項290に記載の方法。
【請求項303】
前記自由流動疎水性凝集体が疎水性材料で被覆された微粒子コア材料を含む、請求項282に記載の方法。
【請求項304】
前記疎水性材料が疎水性粉末である、請求項303に記載の方法。
【請求項305】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項304に記載の方法。
【請求項306】
前記炭化水素鎖が前記少なくとも1種の不純元素に共有結合している、請求項305に記載の方法。
【請求項307】
前記炭化水素が脂肪酸残基である、請求項306に記載の方法。
【請求項308】
前記疎水性粉末が粘着剤層により前記微粒子コア材料に接着している、請求項305に記載の方法。
【請求項309】
前記疎水性粉末が液体と接触した場合、液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項305に記載の方法。
【請求項310】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項309に記載の方法。
【請求項311】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項309に記載の方法。
【請求項312】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項309に記載の方法。
【請求項313】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項309に記載の方法。
【請求項314】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項304に記載の方法。
【請求項315】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項308に記載の方法。
【請求項316】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項315に記載の方法。
【請求項317】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項308に記載の方法。
【請求項318】
前記粘着剤層が接着剤をさらに含む、請求項317に記載の方法。
【請求項319】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項304に記載の方法。
【請求項320】
着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項304に記載の方法。
【請求項321】
構造体の屋根を耐水性にする方法であって、屋根が側壁を有し:
前記屋根の上に自由流動疎水性凝集体のベッドを塗布する工程と;
前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドを覆い、前記ベッドを保護する工程と、を含む、屋根耐水化方法。
【請求項322】
前記被覆工程が前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッド上に床を施す工程を含む、請求項321に記載の方法。
【請求項323】
前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドが疎水性煉瓦の配列を含み、煉瓦それぞれが所定の形状を有するカプセルであり、前記自由流動疎水性凝集体をカプセル化する、請求項321に記載の方法。
【請求項324】
前記保護カプセルが分解性材料で作られる、請求項323に記載の方法。
【請求項325】
前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドの厚さが1〜15cmの間である、請求項321に記載の方法。
【請求項326】
前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドの厚さが4〜7cmの間である、請求項321に記載の方法。
【請求項327】
前記自由流動疎水性凝集体を軽量凝集体と混合する工程をさらに含む、請求項321に記載の方法。
【請求項328】
自由流動疎水性凝集体が複数の異なったサイズ分布を含み、微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体層が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる、請求項321に記載の方法。
【請求項329】
前記液体が水である、請求項328に記載の方法。
【請求項330】
微粒子間に形成した毛細管の最大直径が前記液体反撥に適するように前記サイズ分布が選ばれる、請求項328に記載の方法。
【請求項331】
前記微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、液体を吸収し得る膨張性微粒子を有する、請求項328に記載の方法。
【請求項332】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項331に記載の方法。
【請求項333】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項331に記載の方法。
【請求項334】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋するナトリウムを含む、請求項331に記載の方法。
【請求項335】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項331に記載の方法。
【請求項336】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の比重であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項328に記載の方法。
【請求項337】
自由流動疎水性凝集体の特徴が最少吸収能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項328に記載の方法。
【請求項338】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の熱的性質であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項328に記載の方法。
【請求項339】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の防音能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項328に記載の方法。
【請求項340】
自由流動疎水性凝集体が液体を蒸発させ得るように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項328に記載の方法。
【請求項341】
前記自由流動疎水性凝集体が疎水性材料で被覆された微粒子コア材料を含む、請求項321に記載の方法。
【請求項342】
前記疎水性材料が疎水性粉末である、請求項341に記載の方法。
【請求項343】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項342に記載の方法。
【請求項344】
前記炭化水素が少なくとも1種の不純元素に共有結合している、請求項342に記載の方法。
【請求項345】
前記炭化水素が脂肪酸残基である、請求項344に記載の方法。
【請求項346】
前記疎水性粉末が前記微粒子コア材料に粘着剤層により接着している、請求項343に記載の方法。
【請求項347】
前記疎水性粉末が液体と接触した場合、液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項343に記載の方法。
【請求項348】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項347に記載の方法。
【請求項349】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項347に記載の方法。
【請求項350】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項347に記載の方法。
【請求項351】
前記膨張性微粒子が抗粘結剤を含む、請求項347に記載の方法。
【請求項352】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項342に記載の方法。
【請求項353】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項346に記載の方法。
【請求項354】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項353に記載の方法。
【請求項355】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項346に記載の方法。
【請求項356】
前記粘着剤層が接着剤層をさらに含む、請求項355に記載の方法。
【請求項357】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項342に記載の方法。
【請求項358】
前記自由流動疎水性凝集体が着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項342に記載の方法。
【請求項359】
貯水池を耐水性にする方法であって、
貯水池の基盤の上に自由流動疎水性凝集体の床ベッドを設置する工程と、
前記自由流動疎水性凝集体の前記床ベッドと前記壁の少なくとも1つを、前記自由流動疎水性凝集体を所定位置に保つために設計施工された保護構造体で覆う工程と、を含む、方法。
【請求項360】
前記自由流動疎水性凝集体の前記床ベッドの厚さが4〜15cmの間である、請求項359に記載の方法。
【請求項361】
前記自由流動疎水性凝集体を軽量凝集体と混合する工程をさらに含む、請求項359に記載の方法。
【請求項362】
前記保護構造体がタイル、土木繊維、コンクリート、プラスチックおよびその組み合わせでなる群から選ばれる、請求項359に記載の方法。
【請求項363】
前記自由流動疎水性凝集体の前記床ベッドと前記壁の少なくとも1つが疎水性煉瓦の配列を含み、煉瓦それぞれが所定の形状を有するカプセルであり、前記自由流動疎水性凝集体をカプセル化する、請求項359に記載の方法。
【請求項364】
前記保護カプセルが分解性材料で製造される、請求項363に記載の方法。
【請求項365】
前記自由流動疎水性凝集体が複数の異なったサイズ分布を含み、微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体層が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる、請求項359に記載の方法。
【請求項366】
前記液体が水である、請求項365に記載の方法。
【請求項367】
微粒子間に形成した毛細管の最大直径が液体の所定の最大圧力を反撥するために適当であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項365に記載の方法。
【請求項368】
自由流動疎水性凝集体が前記微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項365に記載の方法。
【請求項369】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項368に記載の方法。
【請求項370】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項368に記載の方法。
【請求項371】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項368に記載の方法。
【請求項372】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項368に記載の方法。
【請求項373】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の比重であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項361に記載の方法。
【請求項374】
自由流動疎水性凝集体の特徴が最少吸収能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項361に記載の方法。
【請求項375】
前記自由流動疎水性凝集体が疎水性材料で被覆した微粒子コア材料を含む、請求項359に記載の方法。
【請求項376】
前記疎水性材料が疎水性粉末である、請求項375に記載の方法。
【請求項377】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項376に記載の方法。
【請求項378】
前記炭化水素鎖が前記少なくとも1種の不純元素に共有結合している、請求項377に記載の方法。
【請求項379】
前記炭化水素が脂肪酸残基である、請求項378に記載の方法。
【請求項380】
前記疎水性粉末が前記微粒子コア材料に粘着剤層で接着している、請求項377に記載の方法。
【請求項381】
前記疎水性粉末が液体と接触した場合、液体を吸収し得る、請求項377に記載の方法。
【請求項382】
収縮状態にある場合、自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項381に記載の方法。
【請求項383】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項381に記載の方法。
【請求項384】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項381に記載の方法。
【請求項385】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項381に記載の方法。
【請求項386】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項376に記載の方法。
【請求項387】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項380に記載の方法。
【請求項388】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項387に記載の方法。
【請求項389】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項380に記載の方法。
【請求項390】
前記粘着剤層が接着剤をさらに含む、請求項389に記載の方法。
【請求項391】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項376に記載の方法。
【請求項392】
前記自由流動疎水性凝集体が着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項376に記載の方法。
【請求項393】
地下埋めた対象物を保護する方法であって、自由流動疎水性凝集体を備える工程と、前記自由流動疎水性凝集体の前記層が対象物と地面との間に介在するような方法で、対照物を前記自由流動疎水性凝集体で囲む工程を含む地下埋設物保護方法。
【請求項394】
自由流動疎水性凝集体が複数の異なったサイズ分布を含み、微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる、請求項393に記載の方法。
【請求項395】
前記液体が水である、請求項394に記載の方法。
【請求項396】
微粒子間に形成した毛細管の最大直径が液体に反撥するに適するように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項394に記載の方法。
【請求項397】
前記微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項394に記載の方法。
【請求項398】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積より少ない請求項397に記載の方法。
【請求項399】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項397に記載の方法。
【請求項400】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項397に記載の方法。
【請求項401】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項397に記載の方法。
【請求項402】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の比重であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項394に記載の方法。
【請求項403】
自由流動疎水性凝集体の特徴が最少吸収能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項394に記載の方法。
【請求項404】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の熱的性質であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項394に記載の方法。
【請求項405】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定防音能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項394に記載の方法。
【請求項406】
自由流動疎水性凝集体が液体を蒸発させ得るように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項394に記載の方法。
【請求項407】
前記自由流動疎水性凝集体が疎水性材料で被覆された微粒子コア材料を含む、請求項393に記載の方法。
【請求項408】
前記疎水性材料が疎水性粉末である、請求項407に記載の方法。
【請求項409】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項408に記載の方法。
【請求項410】
前記炭化水素鎖が前記少なくとも1種の不純元素に共有結合している、請求項409に記載の方法。
【請求項411】
前記炭化水素が脂肪酸残基である、請求項410に記載の方法。
【請求項412】
前記疎水性粉末が粘着剤層により前記微粒子コア材料に接着している、請求項409に記載の方法。
【請求項413】
液体と接触し場合、液体を吸収し得る膨張製微粒子を前記疎水性粉末が含む、請求項409に記載の方法。
【請求項414】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項413に記載の方法。
【請求項415】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項413に記載の方法。
【請求項416】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項413に記載の方法。
【請求項417】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項413に記載の方法。
【請求項418】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項408に記載の方法。
【請求項419】
前記粘着剤層が水系粘着剤である、請求項412に記載の方法。
【請求項420】
前記水系粘着剤が水系接着剤を含む、請求項419に記載の方法。
【請求項421】
前記水系粘着剤がフィルム形成剤を含む、請求項412に記載の方法。
【請求項422】
前記粘着剤層が接着剤をさらに含む、請求項421に記載の方法。
【請求項423】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項408に記載の方法。
【請求項424】
前記自由流動疎水性凝集体が着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項408に記載の方法。
【請求項425】
地下対象物を保護するための疎水性組成物であって、熱伝導性自由流動疎水性凝集体と誘電性自由流動疎水性凝集体とを含み、熱を地下埋葬物から伝導させる一方、地下対象物を電気的に絶縁するように選ばれた所定の比率で、前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体と誘電性自由流動疎水性凝集体とを混合する、疎水性組成物。
【請求項426】
前記地下対象物が地下電気ケーブル、地下電気ワイヤー、地下通信ケーブルおよび地下通信ワイヤーからなる群より選択される、請求項425に記載の疎水性組成物。
【請求項427】
前記熱伝導性自由流動凝集体と前記誘電性自由流動凝集体の少なくとも1つが疎水性材料で被覆された微粒子コア材料を含む、請求項425に記載の疎水性組成物。
【請求項428】
前記疎水性材料が疎水性粉末である、請求項427に記載の疎水性組成物。
【請求項429】
前記疎水性材料が区別し得る色彩を有する、請求項428に記載の疎水性組成物。
【請求項430】
前記微粒子コア材料が着色被覆でさらに被覆される、請求項428に記載の疎水性組成物。
【請求項431】
前記着色被覆が耐水性である、請求項430に記載の疎水性組成物。
【請求項432】
前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体物および/または前記誘電性自由流動疎水性凝集体物の微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、前記膨張整備粒子が液体を吸収し得る膨張性微粒子をさらに含む、請求項425に記載の疎水性組成物。
【請求項433】
前記膨張性微粒子の吸収能が約100〜約5000重量倍である、請求項432に記載の疎水性組成物。
【請求項434】
前記膨張性微粒子の膨張状態と収縮状態の双方で、前記膨張性微粒子の凍結温度は約−20℃である、請求項432に記載の疎水性組成物。
【請求項435】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項432に記載の疎水性組成物。
【請求項436】
前記膨張性微粒子の直径が約1μm〜約1000μmである、請求項432に記載の疎水性組成物。
【請求項437】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項432に記載の疎水性組成物。
【請求項438】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項432に記載の疎水性組成物。
【請求項439】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項432に記載の疎水性組成物。
【請求項440】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項428に記載の疎水性組成物。
【請求項441】
前記炭化水素鎖が前記少なくとも1種の不純元素に共有結合している、請求項440に記載の疎水性組成物。
【請求項442】
前記炭化水素鎖が脂肪酸残基である、請求項441に記載の疎水性組成物。
【請求項443】
前記疎水性粉末が粘着剤層により前記微粒子コア材料に接着している、請求項428に記載の疎水性組成物。
【請求項444】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項443に記載の疎水性組成物。
【請求項445】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項444に記載の疎水性組成物。
【請求項446】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項443に記載の疎水性組成物。
【請求項447】
前記粘着剤層が接着剤をさらに含む、請求項446に記載の疎水性組成物。
【請求項448】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項428に記載の疎水性組成物。
【請求項449】
耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項428に記載の疎水性組成物。
【請求項450】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項428に記載の疎水性組成物。
【請求項451】
前記伝導性自由流動疎水性凝集体と前記誘電性自由流動疎水性凝集体との少なくとも1つが異なったサイズの微粒子を含む、請求項425に記載の疎水性組成物。
【請求項452】
疎水性組成物が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、疎水性組成物を通る液体の浸透が阻止されるように、前記異なったサイズの微粒子のサイズ分布、液体と前記異なったサイズの微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、選ばれる、請求項451に記載の疎水性組成物。
【請求項453】
前記液体が水である、請求項452に記載の疎水性組成物。
【請求項454】
前記層が約1cm〜約10cmの厚さを有し、さらに前記所定の最大圧力が約30cmの高さを有する水中に等しい、請求項452に記載の疎水性組成物。
【請求項455】
前記サイズ分布の特徴が1μm〜1400μmの分散である、請求項452に記載の疎水性組成物。
【請求項456】
微粒子間に形成した毛細管の最大直径が液体の所定の最大圧力を反撥するために適当であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項452に記載の疎水性組成物。
【請求項457】
微粒子間に形成した毛細管の最大直径が1nm〜500nmであるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項452に記載の疎水性組成物。
【請求項458】
地下対象物を保護する方法であって、
熱伝導性自由流動疎水性凝集体および誘電性自由流動疎水性凝集体を有する疎水性組成物を備える工程と、
前記疎水性組成物の前記層が対象物と地面の間に介在するような方法で、対象物を前記疎水性組成物の層で囲む工程とを含み、
熱を伝導させる一方、地下対象物を電気的に絶縁するような所定の比率で、前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体および前記誘電性自由流動疎水性凝集体が混合される、方法。
【請求項459】
地下対象物が地下電気ケーブル、地下電気ワイヤー、地下通信ケーブルおよび地下通信ワイヤーからなる群より選択される、請求項458に記載の方法。
【請求項460】
前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体と前記誘電性熱伝導性自由流動疎水性凝集体とのすくなくとも1つが、疎水性材料で被覆された微粒子コア材料を含む、請求項458に記載の方法。
【請求項461】
前記疎水性材料が疎水性粉末である、請求項460に記載の方法。
【請求項462】
前記疎水性粉末が区別し得る色彩を有する、請求項461に記載の方法。
【請求項463】
前記微粒子コア材料がさらに着色被覆で被覆される、請求項461に記載の方法。
【請求項464】
前記着色被覆が耐水性である、請求項463に記載の方法。
【請求項465】
前記疎水性組成物が前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体および/または前記誘電性自由流動疎水性凝集体の微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、前記膨張性微粒子が液体を吸収し得る膨張性微粒子をさらに含む、請求項458に記載の方法。
【請求項466】
前記膨張性微粒子が100〜5000重量比である、請求項465に記載の方法。
【請求項467】
前記膨張性微粒子の膨張状態と収縮状態の双方で、前記膨張性微粒子の凍結温度は約−20℃である、請求項465に記載の方法。
【請求項468】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項465に記載の方法。
【請求項469】
前記膨張性微粒子の直径が約1μm〜約1000μmである、請求項465に記載の方法。
【請求項470】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項465に記載の方法。
【請求項471】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項465に記載の方法。
【請求項472】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項465に記載の方法。
【請求項473】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項461に記載の方法。
【請求項474】
前記炭化水素鎖が少なくとも1種の前記不純元素に共有結合している、請求項473に記載の方法。
【請求項475】
前記炭化水素鎖が脂肪酸残基である、請求項474に記載の方法。
【請求項476】
前記疎水性粉末が前記微粒子コア材料に粘着剤層により接着している、請求項461に記載の方法。
【請求項477】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項476に記載の方法。
【請求項478】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項477に記載の方法。
【請求項479】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項476に記載の方法。
【請求項480】
前記粘着剤層が接着剤をさらに含む、請求項479に記載の方法。
【請求項481】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項461に記載の方法。
【請求項482】
前記疎水性粉末が耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項461に記載の方法。
【請求項483】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項461に記載の方法。
【請求項484】
前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体と前記誘電性自由流動疎水性凝集体との少なくとも1つが複数の異なったサイズの微粒子を含む、請求項458に記載の方法。
【請求項485】
疎水性組成物の層が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、疎水性組成物を通る液体の浸透が阻止されるように、前記異なったサイズの微粒子のサイズ分布、液体と前記異なったサイズの微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが選ばれる、請求項484に記載の方法。
【請求項486】
前記液体が水である、請求項485に記載の方法。
【請求項487】
前記層が約1cm〜約10cmの厚さを有し、所定の最大圧力が約30cmの高さを有する水柱に等しい、請求項485に記載の方法。
【請求項488】
前記サイズ分布が1μm〜1400μmの範囲の分散である、請求項485に記載の方法。
【請求項489】
前記微粒子間に生成した毛細管の最大直径が液体の所定の最大圧力を反撥するに適するように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項485に記載の方法。
【請求項490】
前記微粒子間に生成した毛細管の最大直径が1nm〜500nmであるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項485に記載の方法。
【請求項491】
地下対象物を保護するための疎水性組成物を製造する方法であって、
熱伝導性自由流動疎水性凝集体を備える工程と、
誘電性自由流動疎水性凝集体を備える工程と、
前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体と前記誘電性自由流動疎水性凝集体とを所定の比率で混合する工程とを含み、
地下対象物の電気絶縁と、地下対象物からの熱伝導が可能であるように前記所定の比率が選ばれる製造方法。
【請求項492】
地下対象物が地下電気ケーブル、地下電気ワイヤー、地下通信ケーブルおよび地下通信ワイヤーからなる群より選択される、請求項491に記載の方法。
【請求項493】
前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体と前記誘電性自由流動疎水性凝集体との少なくとも1つが疎水性材料で被覆される微粒子コア材料を含む、請求項491に記載の方法。、
【請求項494】
前記疎水性材料が疎水性粉末である、請求項493に記載の方法。
【請求項495】
前記疎水性材料が区別し得る色彩を有する、請求項494に記載の方法。
【請求項496】
前記微粒子コア材料が着色被覆でさらに被覆されている、請求項494に記載の方法。
【請求項497】
前記着色被覆が耐水性である、請求項496に記載の方法。
【請求項498】
前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体と前記誘電性自由流動疎水性凝集体とを、前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体および/または前記誘電性自由流動疎水性凝集体の微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズの膨張性微粒子と混合する工程をさらに含み、前記膨張性微粒子が液体を吸収し得る、請求項491に記載の方法。
【請求項499】
前記膨張性微粒子の吸収能が約100〜約5000重量倍である、請求項498に記載の方法。
【請求項500】
前記膨張性微粒子の膨張状態と収縮状態の双方で、前記膨張性微粒子の凍結温度は約−20℃である、請求項498に記載の方法。
【請求項501】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項498に記載の方法。
【請求項502】
前記膨張性微粒子の直径が約1μm〜約1000μmである、請求項498に記載の方法。
【請求項503】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項498に記載の方法。
【請求項504】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項498に記載の方法。
【請求項505】
前記膨張性微粒子が抗粘着剤を含む、請求項498に記載の方法。
【請求項506】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項494に記載の方法。
【請求項507】
前記炭化水素鎖が前記少なくとも1種の不純元素に共有結合している、請求項506に記載の方法。
【請求項508】
前記炭化水素鎖が脂肪酸残基である、請求項507に記載の方法。
【請求項509】
前記疎水性粉末が粘着剤層により前記微粒子コア材料に接着している、請求項494に記載の方法。
【請求項510】
前記粘着剤層が水系粘着剤層である、請求項509に記載の方法。
【請求項511】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項510に記載の方法。
【請求項512】
前記粘着剤層がフィルム形成剤を含む、請求項509に記載の方法。
【請求項513】
前記粘着剤層が接着剤をさらに含む、請求項512に記載の方法。
【請求項514】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項494に記載の方法。
【請求項515】
前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体と前記誘電性自由流動疎水性凝集体とを、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤と混合する工程をさらに含む、請求項494に記載の方法。
【請求項516】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項494に記載の方法。
【請求項517】
前記熱伝導性自由流動疎水性凝集体と前記誘電性自由流動疎水性凝集体との少なくとも1つが複数の異なったサイズの微粒子を含む、請求項491に記載の方法。
【請求項518】
微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体層が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる、請求項517に記載の方法。
【請求項519】
前記液体が水である、請求項518に記載の方法。
【請求項520】
前記層が約1cm〜約10cmの厚さを有し、所定の最大圧力が約30cmの高さを有する水柱に等しい、請求項518に記載の方法。
【請求項521】
前記サイズ分布が1μm〜1400μmの範囲の分散である、請求項518に記載の方法。
【請求項522】
微粒子間に形成した毛細管の最大直径が液体の所定の最大圧力を反撥するに適するように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項518に記載の方法。
【請求項523】
微粒子間に形成した毛細管の最大直径が1nm〜500nmであるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項518に記載の方法。
【請求項524】
自由流動疎水性凝集体のベッドを土地の上に設け、前記自由流動疎水性凝集体のベッドを土壌層で覆い、植物栽培用の土地を提供することを含む、植物栽培用の土地を調整する方法。
【請求項525】
前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドが疎水性パッチの配列を含み、そのそれぞれが所定の形状を有する保護カプセルであり、前記由流動疎水性凝集体をカプセル化する、請求項524に記載の方法。
【請求項526】
前記保護カプセルが分解性材料で作成される、請求項525に記載の方法。
【請求項527】
隣接するパッチの間に少なくとも1個の空間が形成されるように、前記疎水性パッチが配列される、請求項525に記載の方法。
【請求項528】
前記自由流動疎水性凝集体を軽量凝集体と混合する工程をさらに含む、請求項524に記載の方法。
【請求項529】
前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドを超吸収体ポリマーで覆う工程をさらに含む、請求項524に記載の方法。
【請求項530】
水を土壌中に運べるように少なくとも集水チャネルを設置する工程をさらに含む、請求項524に記載の方法。
【請求項531】
前記土壌層を保護バリアで囲む工程をさらに含む、請求項524に記載の方法。
【請求項532】
前記保護バリアが前記自由流動疎水性凝集体を含む、請求項531に記載の方法。
【請求項533】
前記自由流動疎水性凝集体のベッドが土壌の下に存在する未脱塩水の脱塩を促進するように設計施工され、前記脱塩が前記未脱塩水の脱塩水蒸気を前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドを通すことで行われる、請求項524に記載の方法。
【請求項534】
前記自由流動疎水性凝集体が複数の異なったサイズの微粒子を有し、微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる、請求項524に記載の方法。
【請求項535】
前記微粒子間に生成した毛細管に適合するサイズで、液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項534に記載の方法。
【請求項536】
収縮状態にある場合、は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項535に記載の方法。
【請求項537】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項535に記載の方法。
【請求項538】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項535に記載の方法。
【請求項539】
前記膨張性微粒子が抗粘結剤を含む、請求項535に記載の方法。
【請求項540】
自由流動凝集体の特徴が所定の比重であるように、サイズ分布が選ばれる、請求項534に記載の方法。
【請求項541】
自由流動凝集体の特徴が最少吸収能であるように、サイズ分布が選ばれる、請求項534に記載の方法。
【請求項542】
自由流動凝集体の特徴が所定の熱的性質であるように、サイズ分布が選ばれる、請求項534に記載の方法。
【請求項543】
自由流動凝集体が液体を蒸発させ得るように、サイズ分布が選ばれる、請求項534に記載の方法。
【請求項544】
自由流動疎水性凝集体のベッドを塩分を含む土壌上に設け、前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドを塩分を含まない土壌で覆い、塩分のない土地をつくる、土地改良法。
【請求項545】
前記自由流動疎水性凝集体を軽量凝集体と混合する工程を含む、請求項544に記載の方法。
【請求項546】
自由流動疎水性凝集体の前記ベッドを超吸収体ポリマーで覆う工程をさらに含む、請求項544に記載の方法。
【請求項547】
前記自由流動疎水性凝集体のベッドが土壌の下に存在する未脱塩水の脱塩を促進するように施工され、前記脱塩が前記未脱塩水の脱塩水蒸気を前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドを通すことで行われる、請求項544に記載の方法。
【請求項548】
前記自由流動疎水性凝集体が複数の異なったサイズ分布を含み、微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる、請求項544に記載の方法。
【請求項549】
前記微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、液体を吸収し得る膨張性微粒子をさらに含む、請求項548に記載の方法。
【請求項550】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項549に記載の方法。
【請求項551】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項549に記載の方法。
【請求項552】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋したナトリウムを含む、請求項549に記載の方法。
【請求項553】
前記膨張性微粒子が抗粘結剤を含む、請求項549に記載の方法。
【請求項554】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の比重であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項548に記載の方法。
【請求項555】
自由流動疎水性凝集体の特徴が最少吸収能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項548に記載の方法。
【請求項556】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の熱的性質であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項548に記載の方法。
【請求項557】
自由流動疎水性凝集体が液体を蒸発させ得るように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項548に記載の方法。
【請求項558】
疎水性材料で被覆したコア材料を含み、前記疎水性材料が水系粘着剤層で前記コア材料に接着している、疎水性組成物。
【請求項559】
前記水系粘着剤層が水系接着剤を含む、請求項558に記載の疎水性組成物。
【請求項560】
前記水系接着剤がビチューメン−ラテックスペーストである、請求項559に記載の疎水性組成物。
【請求項561】
前記疎水性材料が結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素、疎水性ヒュームシリカ、溶融ポリプロピレンおよびその任意の混合物からなる群より選択される、請求項558に記載の疎水性組成物。
【請求項562】
前記炭化水素鎖が少なくとも10個の炭素原子を有する、請求項561に記載の疎水性組成物。
【請求項563】
前記炭化水素鎖が前記少なくとも1種の不純元素に共有結合している、請求項561に記載の疎水性組成物。
【請求項564】
前記炭化水素鎖が少なくとも12個の炭素原子を有する脂肪酸残基である、請求項563に記載の疎水性組成物。
【請求項565】
前記脂肪酸がステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、リノレン酸およびアラキドン酸からなる群より選択される、請求項564に記載の疎水性組成物。
【請求項566】
前記少なくとも1種の元素が金属元素、半金属元素および遷移金属元素からなる群より選択される、請求項561に記載の疎水性組成物。
【請求項567】
前記少なくとも1種の元素がマグネシウム、カルシウム、アルミニウム、亜鉛、ナトリウム、バリウム、ジルコニウム、マンガン、チタン、バナジウム、クロム、鉄およびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項561に記載の疎水性組成物。
【請求項568】
前記疎水性粉末が0.02μm〜50μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項561に記載の疎水性組成物。
【請求項569】
前記疎水性粉末が1m2/g〜60m2/gの範囲の表面積を有する、請求項561に記載の疎水性組成物。
【請求項570】
前記コア材料が微粒子材料と粒状材料からなる群より選択される、請求項558に記載の疎水性組成物。
【請求項571】
前記コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項558に記載の疎水性組成物。
【請求項572】
前記コア材料が25mm〜5μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項570に記載の疎水性組成物。
【請求項573】
前記コア材料が石英砂である、請求項571に記載の疎水性組成物。
【請求項574】
前記疎水性材料が前記疎水性粉末と前記疎水性ヒュームシリカの混合物を含む、請求項561に記載の疎水性組成物。
【請求項575】
前記疎水性ヒュームシリカが前記疎水性粉末の1〜99重量%を占める、請求項574に記載の疎水性組成物。
【請求項576】
前記粘着剤層が疎水性組成物の約0.5〜約7重量%を占める、請求項558に記載の疎水性組成物。
【請求項577】
前記疎水性材料が前記疎水性組成物の約0.1〜約5重量%を占める、請求項558に記載の疎水性組成物。
【請求項578】
着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項558に記載の疎水性組成物。
【請求項579】
コア材料と、水系接着剤と水性溶剤とを含む水性粘着剤混合物とを混合する工程と、
前記水性溶剤を除去し、塗布された前記水系粘着剤層を有するコア材料を提供する工程と、
塗布された前記水系粘着剤層を有する前記コア材料を前記疎水性材料で被覆し、前記疎水性組成物を提供する工程とを含む、請求項558に記載の疎水性組成物を調製する方法。
【請求項580】
前記水性粘着剤混合物中の前記水系接着剤の濃度が約1重量%〜約99重量%の間の範囲である、請求項579に記載の方法。
【請求項581】
混合前に前記コア材料を乾燥することをさらに含む、請求項100に記載の方法。
【請求項582】
前記被覆前に前記水系粘着剤層を塗布した前記コア材料を乾燥する工程を有することをさらに含む、請求項100に記載の方法。
【請求項583】
前記被覆後に前記疎水性組成物を硬化する工程をさらに含む、請求項579に記載の方法。
【請求項584】
前記硬化が1〜30日間で行われる、請求項583に記載の方法。
【請求項585】
前記水性溶剤を除去する工程がタンブル乾燥で行われる、請求項579に記載の方法。
【請求項586】
前記水系粘着剤層をその上に有する前記コア材料を、着色剤、抗UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される添加剤と被覆前に混合する工程を含む、請求項579に記載の方法。
【請求項587】
前記コア材料が微粒子材料と顆粒材料からなる群より選択される、請求項579に記載の方法。
【請求項588】
前記コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項587に記載の方法。
【請求項589】
前記コア材料が25mm〜5μmの範囲の平均粒子サイズを有する、請求項587に記載の方法。
【請求項590】
前記コア材料が石英砂である、請求項588に記載の方法。
【請求項591】
前記水系粘着剤層が前記疎水性組成物の約0.5〜約7重量%を占める、請求項579に記載の方法。
【請求項592】
前記疎水性材料が前記疎水性組成物の約0.1〜約5重量%を占める、請求項579に記載の方法。
【請求項593】
自由流動疎水性組成物のベッド領域を設ける工程と、
自由流動疎水性組成物の前記ベッドを土壌層で覆う工程と、
前記土壌層に植物を植える工程と、
自由流動疎水性組成物の前記ベッドの下に水性液体層を設け、植物を栽培する工程と、を含む、とする植物栽培法。
【請求項594】
前記水性液体が塩水である、請求項593に記載の方法。
【請求項595】
前記自由流動疎水性組成物の前記ベッドが疎水性パッチの配列を含み、そのそれぞれが所定の形状を有する保護カプセルであり、前記自由流動疎水性組成物をカプセル化する、請求項593に記載の方法。
【請求項596】
前記保護カプセルが分解性材料でつくられる、請求項595に記載の方法。
【請求項597】
隣接するパッチの間に少なくとも1個の空間が形成されるように、前記疎水性パッチが配列される、請求項595に記載の方法。
【請求項598】
前記自由流動疎水性凝集体を軽量凝集体と混合する工程をさらに含む、請求項593に記載の方法。
【請求項599】
前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドを超吸収体ポリマーで被覆する工程をさらに含む、請求項593に記載の方法。
【請求項600】
水を土壌中に運べるように、少なくとも集水チャネルを前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドの下に設置する工程をさらに含む、請求項593に記載の方法。
【請求項601】
前記土壌層を保護バリアで囲む工程をさらに含む、請求項593に記載の方法。
【請求項602】
前記保護バリアが前記自由流動疎水性凝集体を含む、請求項601に記載の方法。
【請求項603】
前記自由流動疎水性凝集体のベッドが土壌の下に存在する未脱塩水の脱塩を促進するように施工され、前記脱塩が前記未脱塩水の脱塩水蒸気を前記自由流動疎水性凝集体の前記ベッドを通すことで行われる、請求項593に記載の方法。
【請求項604】
前記自由流動疎水性凝集体が複数の異なったサイズ分布を含み、微粒子のサイズ分布、液体と微粒子間の接触角、および隣接微粒子間の特性距離の少なくとも1つが、自由流動疎水性凝集体が所定の最大圧力より低いか等しい圧力を有する液体と接触した場合、自由流動疎水性凝集体を通る液体の浸透が阻止されるように選ばれる、請求項593に記載の方法。
【請求項605】
前記微粒子間に形成された毛細管に適合するサイズで、液体を吸収し得る膨張性微粒子を含む、請求項604に記載の方法。
【請求項606】
収縮状態にある場合、前記膨張性微粒子は自由流動疎水性凝集体の2容積%より少ない請求項605に記載の方法。
【請求項607】
前記膨張性微粒子が超吸収体ポリマーを含む、請求項605に記載の方法。
【請求項608】
前記膨張性微粒子がポリアクリル酸と架橋するナトリウムを含む、請求項605に記載の方法。
【請求項609】
前記膨張性微粒子が抗粘結剤である、請求項605に記載の方法。
【請求項610】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の比重であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項604に記載の方法。
【請求項611】
自由流動疎水性凝集体の特徴が最小水吸収能であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項604に記載の方法。
【請求項612】
自由流動疎水性凝集体の特徴が所定の熱的性質であるように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項604に記載の方法。
【請求項613】
自由流動疎水性凝集体が液体を蒸発させ得るように、前記サイズ分布が選ばれる、請求項604に記載の方法。
【請求項614】
油性物質を収納する容器の保存法であって、容器を堤防内に設置する工程と、自由流動疎水性凝集体の層が容器と地面との間に介在するような方法で、容器を前記自由流動疎水性凝集体の前記層で囲む工程とを含む保存方法。
【請求項615】
前記自由流動疎水性凝集体が油性物質を吸収し得るように選ばれる、請求項614に記載の方法。
【請求項616】
油性物質が石油である、請求項614に記載の方法。
【請求項617】
油性物質に鋭敏なセンサーを前記堤防内に設置する工程と、前記センサーに水が到達することを防止するように、前記センサーを前記自由流動疎水性凝集体で覆う工程とをさらに含む、請求項615に記載の方法。
【請求項618】
前記自由流動疎水性凝集体が疎水性材料で被覆された微粒子コア材料を含む、請求項614に記載の方法。
【請求項619】
前記疎水性材料が疎水性粉末である、請求項618に記載の方法。
【請求項620】
前記疎水性粉末が、結合した炭化水素鎖を有する少なくとも1種の不純元素を含む、請求項619に記載の方法。
【請求項621】
前記炭化水素鎖が前記少なくとも1種の不純元素に共有結合している、請求項620に記載の方法。
【請求項622】
前記炭化水素が脂肪酸残基である、請求項621に記載の方法。
【請求項623】
粘着剤層により前記微粒子コア材料に接着している、請求項620に記載の方法。
【請求項624】
液体と接触した場合、液体を吸収し得る膨張性微粒子を前記疎水性粉末が含む、請求項620に記載の方法。
【請求項625】
前記微粒子コア材料が砂、砂利、スラグ、ポリセラナイト、ドロマイト、陶土、玄武岩、石英砂、石炭灰、チョーク、ゼオライト、モンモリロナイト、アガプルタイト、フリント、ベントナイト、パーライト、雲母、木片、胡桃の殻、おがくずおよびそれらの組み合わせからなる群より選択される、請求項619に記載の方法。
【請求項626】
前記疎水性粉末が疎水性ヒュームシリカをさらに含む、請求項619に記載の方法。
【請求項627】
前記自由流動疎水性凝集体が着色剤、耐UV剤、漂白剤および研磨剤からなる群より選択される少なくとも1種の添加剤をさらに含む、請求項619に記載の方法。

【図1】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図13】
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【公表番号】特表2007−536387(P2007−536387A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−520102(P2006−520102)
【出願日】平成16年7月14日(2004.7.14)
【国際出願番号】PCT/IL2004/000635
【国際公開番号】WO2005/005566
【国際公開日】平成17年1月20日(2005.1.20)
【出願人】(506013634)スーパーシール リミテッド (1)
【Fターム(参考)】