説明

疾患の治療のためのスルフォンアミド誘導体

本発明は式(1)の化合物に及び上記誘導体の製造方法、その製造において使用される中間体、それを含む組成物及びその使用に関する。本発明にしたがう化合物は多くの疾患、障害及び状態、特に炎症性、アレルギー性及び呼吸疾患、障害及び状態において有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一般式:
【化1】

{式中、R1、R2、n及びQ1は以下に示される意味を有する}
のβ2アゴニストに、及び上記誘導体の製造方法、上記誘導体を含む組成物及び上記誘導体の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
アドレナリン作動性受容体は大きなG−タンパク質連結型受容体スーパーファミリーのメンバーである。アドレナリン作動性受容体サブファミリーはそれ自体α及びβサブファミリーに分けられ、βサブファミリーは少なくとも3の受容体サブタイプ:β1、β2及びβ3から成る。これらの受容体は哺乳類のさまざまな系及び器官の組織において特異な発現パターンを示す。β2アドレナリン作動性(β2)受容体は主に平滑筋細胞(例えば、血管の、気管支の、子宮の又は腸の平滑筋)において発現され、一方、β3アドレナリン作動性受容体は主に脂肪組織において発現され(それゆえ、β3アゴニストは肥満及び糖尿病の治療において可能性として有用でありうる)、及びβ1アドレナリン作動性受容体は主に心臓組織において発現される(それゆえ、β1アゴニストは主に心臓刺激薬として使用される)。
【0003】
気道疾患の病態生理及び治療は文献中に広く概説されており(引用のために、Barnes, P. J. Chest, 1997, 111:2, pp 17S−26S及びBryan, S. A. et al, Expert Opinion on investigational drugs, 2000, 9:1, pp25−42を参照のこと)、及びそれゆえ、簡単な要約のみがいくつかの背景情報を提供するために本明細書中に含まれるであろう。
【0004】
グルココルチコステロイド、抗ロイコトリエン、テオフィリン、クロモン、抗コリン作動性剤及びβ2アゴニストは、喘息及び慢性閉塞性気道疾患(COPD)の如きアレルギー性及び非アレルギー性気道疾患を治療するために現今使用される薬物クラスを構成する。これらの疾患のための治療ガイドラインは短期及び長期活性吸入β2アゴニストの両方を含む。短期活性、即時開始β2アゴニストは「救助」気管支拡張のために使用され、一方、長期活性形は維持された軽減を提供し、及び維持治療として使用される。
【0005】
気管支拡張は気道平滑筋細胞上に発現したβ2アドレナリン作動性受容体の作動性を介して仲介され、それは弛緩、及びそれゆえ気管支拡張をもたらす。したがって、機能的アンタゴニストとして、β2アゴニストはロイコトリエンD4(LTD4)、アセチルコリン、ブラヂキニン、プロスタグランヂン、ヒスタミン及びエンドセリンを含む、全ての気管支収縮物質の効果を妨げ、及び逆戻りさせうる。β2受容体は気道において非常に広く分布されるので、β2アゴニストはまた喘息において役割を果たす他の型の細胞にも影響しうる。例えば、β2アゴニストはマスト細胞を安定させうることが報告されている。気管支収縮物質の放出の阻害は、どのようにβ2アゴニストがアレルゲン、運動及び冷気により誘発された気管支収縮をブロックするかでありうる。さらに、β2アゴニストはヒト気道においてコリン作動性神経伝達を阻害し、それは減少されたコリン作動性反射作用性気管支収縮をもたらしうる。
【0006】
気道に加えて、β2アドレナリン作動性受容体はまた他の器官及び組織においても発現され、及びしたがって、本発明において示されるものの如きβ2アゴニストは、非限定的に、神経系のもの、早産、うっ血性心不全、うつ病、炎症性及びアレルギー性皮膚疾患、乾癬、増殖性皮膚疾患、緑内障の如き他の疾患の治療において、及び胃の酸性度を低下させることに利益がある状態において、特に胃の及び消化性の潰瘍化において適用を有しうることもまた確立されている。
【0007】
しかしながら、多くのβ2アゴニストはそれらの低い選択性又は高い体系的暴露により駆動される及び主に気道外で発現されるβ2アドレナリン作動性受容体での活性をとおして仲介される悪い副作用(筋肉振せん、頻拍、動悸、落ち着かなさ)のためにそれらの使用において制限される。それゆえ、このクラスにおける改善された剤について要求がある。
【0008】
したがって、例えば、有効性、薬物動態又は活性期間の点で、適切な薬理学的プロファイルを有するであろう新規β2アゴニストについて要求がまだある。これに関して、本発明は新規β2アゴニストに関する。
【0009】
さまざまなスルフォンアミド誘導体が既に開示されている。例えば、WO 02066250は式:
【化2】

{式中、mは2でありうる、R1はH、OH又はNR5SO25でありうる(R5はH又はC1−C6アルキルである)、Zは結合でありうる、R2はH又はC1−C6アルキルでありうる、R4はC1−C6アルキルでありうる、Bはフェニルでありうる、YはC1−C6アルキルである、及びAはフェニルでありうる}
のβ2にまさって選択的な、β3アゴニストとして活性な化合物を開示する。
【0010】
WO 02/000622は式:
【化3】

{式中、R1はヒドロキシ及びアルキルスルフォニルアミノで置換されるフェニルでありうる、X1は結合でありうる、R2は水素でありうる、R3は水素又はヒドロキシアルキルである、X2はCH2でありうる、X3は結合、O又はNHである、及びR4は環状基である}
の選択的β3アゴニストを開示する。
【0011】
他のスルフォンアミド誘導体はまたβ3アゴニストとして、US5,776,983号中に開示される。それらはより詳細には式:
【化4】

{式中、R1はCH3でありうる、R2はOHでありうる、R6はHでありうる、R3はH又はアルキルでありうる、R4はH、アルキルでありうる、R5はHでありうる、R5’はC(O)NR66’でありうる、ここで、R6及びR6’はH又は低級アルキルでありうる}
のものである。
【0012】
しかしながら、上記スルフォンアミド誘導体のいずれも、それらがβ2仲介疾患及び/又は状態、詳細にはアレルギー性及び非アレルギー性気道疾患又は以前に引用されるものの如き他の疾患の治療における有効な薬物として使用されることを許容する、選択的β2アゴニスト活性を示していない。
【発明の開示】
【0013】
本発明は一般式(1)の化合物:
【化5】

{式中、(CH2n−C(=O)Q1基はメタ又はパラ位である、R1及びR2はH及びC1−C4アルキルから独立に選ばれる、nは0、1又は2である、及びQ1
【化6】

及び基*−NR11−Q2−Aから選ばれる基である、ここで、pは1又は2である、Q2はC1−C4アルキレンである、R11はH又はC1−C4アルキルである、及びAはピリヂル、C3−C10シクロアルキル、テトラヒドロピラニル、ベンジルで場合により置換されるピペリヂニル、テトラヒドロチオピラニル又は基:
【化7】

であり、前記シクロアルキルは1以上の、好ましくは1、2、3又は4の炭素原子により場合により架橋される、
ここで、R3、R4、R5、R6及びR7は同じであり又は異なり、及びH、C1−C4アルキル、OR8、SR9、ハロ、CN、CF3、OCF3、COOR9、SO2NR910、CONR910、NR910、NHCOR10及びフェニルから選ばれる;
ここで、R8はC1−C4アルキルである、及びR9及びR10は同じであり又は異なり、及びH又はC1−C4アルキルから選ばれる、及び*はカルボニル基への結合点を示す};
又は適切な場合、それらの医薬として許容される塩及び/又は異性体、互変異性体、溶媒和物又はそれらの同位体変形に関する。
【0014】
式(1)の化合物は、特に吸入経路を介して投与されるとき、優れた有効性を示すことにより、β2仲介疾患及び/又は状態の治療に特に有用なβ2受容体のアゴニストである。
【0015】
本明細書中上記の一般式(1)において、C1−C4アルキル及びC1−C4アルキレンは1、2、3又は4の炭素原子を含む直鎖の又は有枝鎖の基を示す。これはまた、それらが置換基を有する又は例えば、O−(C1−C4)アルキルラヂカル、S−(C1−C4)アルキルラヂカル等における他のラヂカルの置換基として起こる場合、適用する。好適な(C1−C4)アルキルラヂカルの例はメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、第二−ブチル、第三−ブチルである。好適なO−C1−C4アルキルラヂカルの例はメトキシ、エトキシ、n−プロピルオキシ、イソ−プロピルオキシ、n−ブチルオキシ、イソ−ブチルオキシ、第二−ブチルオキシ及び第三−ブチルオキシである。
【0016】
2以上の炭素原子が1以上の炭素原子により場合により架橋されるC3−C10シクロアルキルはシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル及びシクロヘプチル、アダマンチル、バイシクロ[3.1.1]ヘプタン、バイシクロ[2.2.1]ヘプタン、バイシクロ[2.2.2]オクタンを含む。好ましいシクロアルキル基はシクロヘキシル及びアダマンチルである。
【0017】
最後に、ハロはフルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードから成る群から選ばれるハロゲン原子、特にフルオロ又はクロロを示す。
以下において、以下の構造:
【化8】

におけるようなフェニル基上のフリーの結合は、上記フェニルがメタ又はパラ位で置換されうることを意味する。
【0018】
式(1)の化合物:
【化9】

{式中、R1、R2、Q1、及びnは、別段の定めなき限り、式(1)の化合物について以前に定義されるとおりである}
は以下の例示的な方法によるような慣用の手順を用いて調製されうる。
【0019】
式(1)のアミド誘導体は式(2)の酸又はその塩:
【化10】

を式NHR11−Q2−A(3):
【化11】

とカップリングすることにより調製されうる。
【0020】
上記カップリングは一般的に、場合により触媒(例えば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物又は1−ヒドロキシ−7−アザベンゾトリアゾール)の存在下で、及び場合により第三アミン塩基(例えば、N−メチルモルフォリン、トリエチルアミン又はヂイソプロピルエチルアミン)の存在下で、慣用のカップリング剤(例えば、1−(3−ヂメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボヂイミド塩酸塩又はN,N’−ヂシクロヘキシルカルボヂイミド)で、酸受容体としての過剰の前記アミン中で行われる。上記反応はピリヂン、ヂメチルフォルムアミド、テトラヒドロフラン、ヂメチルスルフォキシド、ヂクロロメタン又は酢酸エチルの如き好適な溶媒中で、及び10℃〜40℃(室温)の温度で1〜24時間行われうる。
【0021】
前記アミン(3)、(3’)又は(3’’)は商業的に入手可能である又は商業的に入手可能な物質から当業者に周知の慣用の方法(例えば、還元、酸化、アルキル化、遷移金属仲介カップリング、保護、脱保護等)により調製されうる。
【0022】
式(2)の酸は、分子の残りを改変することなしにエステルから酸を調製するための当業者に周知のいずれかの方法にしたがって、式(4)の対応するエステル:
【化12】

{式中、Raは好適な酸保護基、好ましくは、非限定的に、メチル及びエチルを含む(C1−C4)アルキル基である}
から調製されうる。例えば、上記エステルは、20℃〜100℃の温度で1〜40時間の、場合により溶媒又は溶媒の混合物(例えば、水、プロピオニトリル、1,4−ヂオキサン、テトラヒドロフラン/水)の存在下での、水性酸又は塩基(例えば、塩化水素、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム又は水酸化リチウム)での処理により加水分解されうる。
【0023】
式(4)のエステルは式(5)のアミン:
【化13】

{式中、Ra及びnは先に定義されるとおりである}
と式(6)の臭化物:
【化14】

との反応により調製されうる。
【0024】
典型的な手順において、式(5)のアミンは、場合により溶媒又は溶媒の混合物(例えば、ヂメチルスルフォキシド、トルエン、N,N−ヂメチルフォルムアミド、プロピオニトリル、アセトニトリル)の存在下で、場合により好適な塩基(例えば、トリエチルアミン、ヂイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム)の存在下で80℃〜120℃の温度で12〜48時間、式(6)の臭化物と反応される。
式(6)の臭化物はWO 02/06258(pg.36、実施例14a)の方法にしたがって調製されうる。
【0025】
1がMeである、及びR2がHである、式(5)のアミンは式(7)の対応する保護されたアミン:
【化15】

{式中、Ra及びnは以前に定義されるとおりである、及びRb及びRcはいかなる好適な置換基をも示すので、HNRbRcはキラルアミン(例えば、Rbは水素でありうる、及びRcはα−メチルベンジルでありうる)である、ここで、N及びRb並びにN及びRcの間の結合は、テキストブックT. W. GREENE, Protective Groups in Organic Synthesis, A. Wiley−Interscience Publication, 1981中に見られるものの如き、窒素保護基を切断するための標準の方法を用いて容易に切断され、式(5)の遊離アミンを与えうる}
から(R)又は(S)エナンチオマーとして調製されうる。
【0026】
式(7)のアミンは式HNRbRcのアミンと式(8)のケトン:
【化16】

{式中、Ra、Rb、Rc及びnは先に定義されるとおりである}
との反応により単一のヂアステレオマーとして調製されうる。
【0027】
典型的な手順において、式(8)のケトンと式HNRbRcのアミンとの反応はキラル中間体をもたらし、そのキラル中間体は今度は好適な還元剤(例えば、式NaCNBH3のシアノボロヒドリドナトリウム又は式Na(OAc)3BHのトリアセトキシボロヒドリドナトリウム)により、場合により乾燥剤(例えば、分子ふるい、硫酸マグネシウム)の存在下で及び場合により酸触媒(例えば、酢酸)の存在下で還元され、式(7)のアミンをヂアステレオマーの混合物として与える。上記反応は一般的にテトラヒドロフラン又はヂクロロメタンの如き溶媒中で20℃〜80℃の温度で3〜72時間行われる。生ずる生成物はその後塩酸塩に変換され、及び好適な溶媒又は溶媒の混合物(例えば、イソプロパノール、エタノール、メタノール、ヂイソプロピルエーテル又はヂイソプロピルエーテル/メタノール)から選択的に結晶化され、(7)を単一のヂアステレオマーとして与える。
【0028】
n=1である式(8)のケトンは式(9)のアリールハライド:
【化17】

{式中、Raは以前に定義されるとおりである、及びHalは、非限定的に、ブロモ及びヨードを含むハロゲン原子を示す}
とエノラート又はエノラート相当物とのパラヂウム仲介カップリングにより調製されうる。
【0029】
典型的な手順において、式(9)のアリールハライドは、非極性溶媒(例えば、トルエン、ベンゼン、ヘキサン)中で好適なパラヂウム触媒(式Pd(OAc)2/P(o−Tol)3の酢酸パラヂウム/トリ−オルト−トリルフォスフィン)の存在下で、酢酸イソプレニルの式Bu3SnOMeのトリ−n−ブチルスズメトキシドでの処理によりin−situで作出されたスズエノラートと反応される。好ましくは、上記反応は80℃〜110℃の温度で6〜16時間行われる。
【0030】
式(9)のアリールハライドは、分子の残りを改変することなしに酸からエステルを調製するための当業者に周知のいずれかの方法にしたがって、式(10)の対応する酸:
【化18】

{式中、Halは以前に定義されるとおりである}
のエステル化により得られうる。
【0031】
典型的な手順において、式(10)の酸は、塩化水素の如き酸の存在下で10℃〜40℃(室温)の温度で8〜16時間、Raが先に定義されるとおりである式RaOHのアルコール溶媒と反応される。
式(10)の酸は市販製品である。
1=R2=アルキルである式(5)のアミンは以下のスキーム:
【0032】
スキーム1
【化19】

{式中、R1、R2及びRaは以前に定義されるとおりである}
にしたがって調製されうる。
【0033】
典型的な手順において、式(11)のエステルは上記に示される方法を用いて「活性化された」アルキル(R2MgBr、R2MgCl又はR2Liの如き有機金属アルキル)と反応され、式(12)の対応する第三アルコールを与える。
【0034】
前記式(12)の第三アルコールはその後酸(例えば、硫酸、酢酸)の存在下でアルキルニトリル(例えば、アセトニトリル、クロロアセトニトリル)で処理され、保護された中間体を与え、それは今度はテキストブック中に挙げられるものの如き窒素保護基を切断するための標準の方法を用いて切断される。生ずるアミノ酸はその後本明細書中に示される方法を用いてエステル化され、式(5)のアミンを与える。
【0035】
あるいは、R1=R2=C1−C4アルキルである及びn=0である式(5)のアミンは以下のスキーム:
スキーム2
【化20】

{式中、R1、R2及びRaは先に定義されるとおりである}
にしたがって調製されうる。
【0036】
典型的な手順において、式(13)のエステルは上記に示される方法を用いて、「活性化された」アルキル(R2MgBr、R2MgCl又はR2Liの如き有機金属アルキル)と反応され、式(14)の対応する第三アルコールを与える。
【0037】
前記式(14)の第三アルコールはその後酸(例えば、硫酸、酢酸)の存在下でアルキルニトリル(例えば、アセトニトリル、クロロアセトニトリル)で処理され、保護された中間体を与え、それは今度はテキストブック中に挙げられるものの如き窒素保護基を切断するための標準の方法を用いて切断され、ブロモアミン(15)を与える。
【0038】
生ずるブロモアミン(15)は高温(100℃)及び高圧(100psi)で溶媒としてRaOH(例えば、MeOH、EtOH)を用いて一酸化炭素の気体下で好適なパラヂウム触媒(例えば、[1,1’−ビス(ヂフェニルフォスフィノ)フェロセン]ヂクロロパラヂウム(II))で処理され、式(5)のエステルを与える。
【0039】
n=2である式(8)のケトンは式(16)のアルケン:
【化21】

の還元により調製されうる。
【0040】
典型的な手順において、好適な溶媒(例えば、メタノール、エタノール、酢酸エチル)中の式(16)のオレフィンの溶液はパラヂウム触媒(例えば、木炭上の10%パラヂウム)で処理され、及び水素気体下で、場合により高圧(例えば、60psi)で、室温〜60℃の温度で8〜24時間攪拌される。
【0041】
式(16)のアルケンは活性化オレフィンと式(17)のアリールハライド:
【化22】

とのパラヂウム仲介カップリングにより調製されうる。
【0042】
典型的な手順において、アリールハライド(17)は、場合によりトリエチルアミンの如き塩基の存在下で、好適な溶媒(例えば、アセトニトリル、N,N−ヂメチルフォルムアミド、トルエン)中で好適なパラヂウム触媒(例えば、式Pd(PPh34のテトラキス(トリフェニルフォスフィン)パラヂウム(0)、式Pd(OAc)2/P(o−tol)3の酢酸パラヂウム/トリ−オルト−トリルフォスフィン又は式dppfPdCl2の塩化パラヂウム(ヂフェニルフォスフィノ)フェロセニル)の存在下で40℃〜110℃の温度で8〜24時間ヴィニルエステル(例えば、アクリル酸メチル)とカップリングされる。
式(17)のケトンは市販製品である。
【0043】
1及びR2が両方ともHである式(5)のアミンは以下のスキーム:
スキーム3
【化23】

{式中、R1、R2及びRaは先に定義されるとおりである}
にしたがって調製されうる。
【0044】
典型的な手順において、式(18)の酸は優先的にエステルの存在下で対応するアルコール(19)に還元される。これはアシルイミダゾール又は混合された無水物の形成、及び続くボロヒドリドナトリウム又は他の好適な還元剤での還元により行われうる。
【0045】
前記式(19)の第一アルコールはその後メシル酸、トシル酸、臭化物又はヨー化物の如き脱離基に変換され、及び適切なアミン求核試薬で置換される。好ましい求核試薬は、その後水素化を介して第一アミンに還元されうるアジドイオン又はトリフェニルフォスフィンである。代替の求核試薬はアンモニア又はベンジルアミンの如きアルキルアミンを含みうる又はアルキルアミン及び続く上記アルキル基の切断はアミンを与える。
【0046】
典型的な手順において、R1及びR2は両方ともメチルである、及びnは1である式(I)の化合物は式(21)の化合物:
【化24】

{式中XはH、Li、K又はNa及び有機アミン塩基又は他の金属塩である}
を、場合により(Hunig’s塩基の如き)有機塩基及び(1−ヒドロキシベンゾトリアゾールの如き)添加剤の存在下で、ピリヂンヂメチルフォルムアミド及びヂメチルアセトアミドの如き好適な溶媒中で1−(3−ヂメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボヂイミド塩酸塩又はヂシクロヘキシルカルボヂイミドの如き慣用のカップリング剤の存在下で式NHR8−Q2−A(3)の好適なアミン:
【化25】

と反応させることにより調製され、式(1)の化合物:
【化26】

{式中、R1及びR2はメチルである、及びnは1である}
を与えうる。
【0047】
前記式(21)の化合物はメタノール、IPA、THF及び水の如き好適な溶媒の存在下での及び炭素上の水酸化パラヂウム又は炭素上のパラヂウムの如き好適な触媒の存在下での式(22)の化合物:
【化27】

{式中XはH、Na、Li又はK及び可能性として有機アミン又は他の金属塩である}
の水素化により得られうる。
【0048】
前記式(22)の化合物は、場合によりプロピオニトリル、テトラヒドロフラン又はヂオキサン、好ましくはプロピオニトリルの如き好適な溶媒の存在下で、式(23)の化合物:
【化28】

を、MがLi、Na又はKから選ばれるM−OHと反応させることにより得られうる。
前記式(23)の化合物はプロピオニトリルの如き好適な溶媒の存在下でフッ化テトラブチルアンモニウム、HF又はトリエチルアミン三フッ化水素酸塩の如き脱保護剤を用いて式(24)の化合物:
【化29】

を脱保護することにより得られうる。
【0049】
前記式(24)の化合物はプロピオニトリル、THF、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、プロピオニトリル、ヂオキサン、DMF、DMSOの如き好適な溶媒の存在下で、及び場合により炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、Hunig’s塩基又はトリエチルアミンの如き塩基の存在下で、式:
【化30】

の化合物を式:
【化31】

の化合物と50℃〜150℃の温度で12〜36時間反応させることにより得られうる。
本明細書中上記に示される式(1)の化合物の調製プロセスの段階のいくつかについて、反応することを望まれない可能性のある反応性官能基を保護すること、及び結果としての前記保護基を切断することが必要でありうる。そのような場合、いかなる適合性の保護ラヂカルも使用されうる。詳細には、T.W. GREENE(Protective Groups in Organic Synthesis, A. Wiley−Interscience Publication, 1981)により又はP. J. Kocienski(Protecting groups, Georg Thieme Verlag, 1994)により示されるものの如き保護及び脱保護方法が使用されうる。
【0050】
上記反応及び前記方法において使用される新規出発物質の調製の全ては慣習的なものであり、及びそれらのパフォーマンス又は調製及び所望の生成物を単離するための手順のための適切な試薬及び反応条件は文献の先例及び本明細書中の実施例及び調製法を参照して当業者に周知であろう。
【0051】
また、式(1)の化合物及びその調製のための中間体は、例えば、結晶化又はクロマトグラフィーの如き、さまざまな周知の方法にしたがって精製されうる。
好ましくは、Q1は基*−NH−Q2−Aであり、ここで、Q2はCH2である及びAはシクロヘキシル、テトラヒドロチオピラニル、場合によりベンジルで置換されるピペリヂニル又はナフチルである。
好ましくは、Q1
【化32】

であり、ここで、R3、R4、R5及びR6はHである。
好ましくは、Q1は基*−NH−Q2−Aであり、ここで、Q2はC1−C4アルキレンである及びAは基:
【化33】

であり、ここで、R3、R4、R5、R6及びR7は同じであり又は異なり、及びH、C1−C4アルキル、OR8、SR9、CN、ハロ、CF3、OCF3、SO2NR910、CONR910、NR910、NHCOR10及びフェニルから選ばれ、ここで、R3〜R7のうちの少なくとも2はHに等しい:
ここで、R8はC1−C4アルキルである及びR9及びR10は同じであり又は異なり、及びH又はC1−C4アルキルから選ばれる。
【0052】
より好ましくは、Q1は基*−NH−Q2−Aであり、ここで、Q2は−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、好ましくは−CH2−である、及びAは基:
【化34】

であり、ここで、R3、R4、R5、R6及びR7は同じであり又は異なり、及びH、CH3、OCH2−CH3、SCH3、ハロ、CF3、OCF3、フェニル、ヂメチルアミノ、CN、第三−ブチルから選ばれ、ここで、R3〜R7のうちの少なくとも2はHに等しい。
【0053】
より好ましくは、Q1は基*−NH−Q2−Aであり、ここで、Q2は−CH2−、−(CH22−、−(CH23−、好ましくは−CH2−である、及びAは基:
【化35】

であり、ここで、R3、R4、R5、R6及びR7は同じであり又は異なり、及びH、CH3、Cl、F、CF3から選ばれ、ここで、R3〜R7のうちの少なくとも2はHに等しい。
上記の化合物の基において、以下の置換基は特に好ましい:
1はH又はC1−C4アルキルである、及びR2はC1−C4アルキルである。より好ましくは、R1はH又はCH3である、及びR2はCH3である。
nは1、2又は3である。より好ましくは、nは1である。
1はHである、及びR2はCH3である、及びnは1である。
1はCH3である、R2はCH3である、及びnは1である。
【0054】
特に好ましいものは本明細書中後の実施例の節中に示される式(1)の化合物、すなわち:
N−ベンジル−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(4−メトキシベンジル)アセトアミド
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(2−メトキシベンジル)アセトアミド
N−(2−エトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(3−メトキシベンジル)アセトアミド
【0055】
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(4−メチルベンジル)アセトアミド
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(2−メチルベンジル)アセトアミド
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(3−メチルベンジル)アセトアミド
N−(3,4−ヂメトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【0056】
N−(2,4−ヂメトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(3,5−ヂメトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(4−クロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(2−クロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(3−クロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【0057】
N−(4−フルオロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(2,4−ヂクロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(3,4−ヂクロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(4−第三−ブチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【0058】
N−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(2,3−ヂメチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(3,5−ヂクロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(3,4−ヂメチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【0059】
N−(2,5−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(2−フェニルエチル)アセトアミド
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(3−フェニルプロピル)アセトアミド
【0060】
N−(2,3−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−(2,4−ヂクロロ−6−メチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(シクロヘキシルメチル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(2−クロロ−6−メチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−(2−エトキシベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
【0061】
N−(3,4−ヂメチルベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−(3,4−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(3−フェニルプロピル)アセトアミド
N−(シクロヘキシルメチル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
【0062】
N−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−(2−クロロ−4−フルオロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−(3,5−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]アセトアミド
【0063】
N−(2,5−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−[4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
【0064】
N−(2,4−ヂクロロ−6−メチルベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
【0065】
N−(3,4−ヂクロロベンジル)−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【0066】
N−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−[4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
N−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【0067】
2−(4−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(2−メトキシベンジル)アセトアミド
N−(2−エトキシベンジル)−2−(4−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−ベンジル−2−(4−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
2−(4−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(3−フェニルプロピル)アセトアミド
【0068】
N−(2,3−ヂヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(2−メトキシベンジル)アセトアミド
N−ベンジル−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(2−フェニルエチル)アセトアミド
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(メシチルメチル)アセトアミド
【0069】
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(2,3,6−トリクロロベンジル)アセトアミド
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アセトアミド
N−(2,3−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
N−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
【0070】
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−[2−(メチルチオ)ベンジル]アセトアミド
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−[4−(メチルチオ)ベンジル]アセトアミド
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)アセトアミド
N−(ビフェニル−2−イルメチル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【0071】
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(1−ナフチルメチル)アセトアミド
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(ピリヂン−2−イルメチル)アセトアミド
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]アセトアミド
N−(4−シアノベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
【0072】
N−[4−(ヂメチルアミノ)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−フェニルアセトアミド
N−(1−ベンジルピペリヂン−4−イル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
及び、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(メシチルメチル)アセトアミド
である。
【0073】
本発明の1の局面にしたがって、(CH2n−C(=O)Q1基がメタ位にある式(I)の化合物は一般的に好ましい。
式(1)の化合物の医薬として許容される塩はその酸付加(添加)及び塩基塩を含む。
好適な酸添加塩は非毒性塩を形成する酸から形成される。例は酢酸、アスパラギン酸、安息香酸、ベシル酸、重炭酸/炭酸、重硫酸/硫酸、ホウ酸、カムシル酸、クエン酸、エヂシル酸、エシル酸、蟻酸、フマル酸、グルセプト酸、グルコン酸、グルクロン酸、ヘキサフルオロリン酸、ヒベンズ酸、塩酸/塩化物、臭化水素酸/臭化物、ヨー化水素酸/ヨー化物、イセチオン酸、乳酸、リンゴ酸、マレイン酸、マロン酸、メシル酸、メチル硫酸、ナフチル酸、2−ナプシル酸、ニコチン酸、硝酸、オロト酸、シュウ酸、パルミチン酸、パモ酸、リン酸/リン酸水素/リン酸二水素、糖酸、ステアリン酸、琥珀酸、酒石酸、トシル酸、トリフルオロ酢酸及びキシナフォ酸塩を含む。
【0074】
好適な塩基塩は非毒性塩を形成する塩基から形成される。例はアルミニウム、アルギニン、ベンザチン、カルシウム、コリン、ヂエチルアミン、ヂオールアミン、グリシン、リジン、マグネシウム、メグルミン、オールアミン、カリウム、ナトリウム、トロメタミン及び亜鉛塩を含む。
【0075】
酸及び塩基のヘミ塩、例えば、ヘミ硫酸及びヘミカルシウム塩もまた形成されうる。
好適な塩についての概略のために、“Handbook of Pharmaceutical Salts: Properties, Selection, and Use” by Stahl and Wermuth (Wiley−VCH, Weinheim, Germany, 2002)を参照のこと。
【0076】
式(1)の化合物の医薬として許容される塩は1以上の3の方法により:
(i)式(1)の化合物を所望の酸又は塩基と反応させることにより;
(ii)式(1)の化合物の好適な前駆体から酸又は塩基の不安定な保護基を除去することにより又は所望の酸又は塩基を用いて、好適な環状前駆体、例えば、ラクトン又はラクタムを環開放することにより;又は
(iii)適切な酸又は塩基との反応により又は好適なイオン交換カラムの方法により式(1)の化合物の1の塩を他に変換することにより
調製されうる。
【0077】
全ての3の反応は典型的に溶液中で行われる。生ずる塩は析出し、及びろ過により回収されうる又は溶媒の蒸発により回復されうる。生ずる塩中のイオン化の程度は完全にイオン化されたものからほとんどイオン化されていないものまで変化しうる。
【0078】
本発明に係る化合物は非溶媒和化及び溶媒和化形の両方で存在しうる。上記用語「溶媒和物」は本明細書中で本発明に係る化合物及び化学量論量の1以上の医薬として許容される溶媒分子、例えば、エタノールを含む分子複合体を示すために使用される。上記用語「水和物」は前記溶媒が水であるとき使用される。
【0079】
上記に挙げられる溶媒和物とは対照的に、薬物及びホストが化学量論又は非化学量論量で存在する、包接化合物、薬物−ホスト封入複合体の如き複合体は本発明の範囲内に含まれる。化学量論又は非化学量論量で存在しうる2以上の有機及び/又は無機成分を含む薬物の複合体もまた含まれる。生ずる複合体はイオン化され、部分的にイオン化され又は非イオン化されうる。上記複合体の概略のために、Haleblian(August 1975)によるJ Pharm Sci, 64 (8), 1269−1288を参照のこと。
【0080】
本明細書中後に、式(1)の化合物についての全ての引用文献はその塩、溶媒和物及び複合体についての及びその塩の溶媒和物及び複合体についての引用を含む。
本発明に係る化合物は、その全ての同質異像及び晶癖、本明細書中後に定義されるそのプロドラッグ及び(光学、幾何及び互変異性体を含む)異性体及び式(1)の同位体標識化合物を含む、本明細書中前記に定義される式(1)の化合物を含む。
【0081】
示されるように、式(1)の化合物のいわゆる「プロドラッグ」はまた本発明の範囲内である。したがって、それ自体ほとんど又は全く薬理学的活性を有しない式(1)の化合物のある誘導体は、体内又は体上に投与されるとき、例えば、加水分解切断により、所望の活性を有する式(1)の化合物に変換されうる。上記誘導体は「プロドラッグ」と呼ばれる。プロドラッグの使用についてのさらなる情報は‘Pro−Drugs as Novel Delivery Systems, Vol. 14, ACS Symposium Series(T. Higuchi and W. Stella)及び‘Bioreversible Carriers in Drug Design’, Pergamon Press, 1987 (ed. E. B Roche, American Pharmaceutical Association)中に見られうる。
【0082】
本発明にしたがうプロドラッグは、例えば、式(1)の化合物中に存在する適切な官能基を、例えば、H. Bundgaard(Elsevier, 1985)による“Design of Prodrugs”中に示される「プロ−基」として当業者に知られるある基で置換することにより作出されうる。
【0083】
本発明にしたがうプロドラッグのいくつかの例は:
(i)式(1)の化合物がカルボン酸官能基(−COOH)、そのエステルを含む場合、例えば、式(1)の化合物のカルボン酸官能基の水素が(C1−C8)アルキルにより置換される化合物;
(ii)式(1)の化合物がアルコール官能基(−OH)、そのエーテルを含む場合、例えば、式(1)の化合物のアルコール官能基の水素が(C1−C6)アルカノイルオキシメチルにより置換される化合物;及び
(iii)式(1)の化合物が第一又は第二アミノ官能基(−NH2又は−NHR、ここで、R≠H)、そのアミドを含む場合、例えば、場合により、式(1)の化合物のアミノ官能基の1又は両方の水素が(C1−C10)アルカノイルにより置換される化合物
を含む。
【0084】
上記例及び他のプロドラッグ型の例にしたがう置換基のさらなる例は上記に挙げられる引用文献中に見られうる。
さらに、いくつかの式(1)の化合物はそれ自体他の式(1)の化合物のプロドラッグとしてはたらきうる。
【0085】
式(1)の化合物の代謝産物、すなわち、上記薬物の投与に際してin vivoで形成される化合物もまた本発明の範囲内に含まれる。本発明にしたがう代謝産物のいくつかの例は
(i)式(1)の化合物がメチル基を含む場合、そのヒドロキシメチル誘導体(−CH3→−CH2OH);
(ii)式(1)の化合物がアルコキシ基を含む場合、そのヒドロキシ誘導体(−OR→−OH);
(iii)式(1)の化合物が第三アミノ基を含む場合、その第二アミノ誘導体(−NR12→−NHR1又は−NHR2);
(iv)式(1)の化合物が第二のアミノ基を含む場合、その第一誘導体(−NHR1→−NH2);
(v)式(1)の化合物がフェニル基を含む場合、そのフェノール誘導体(−Ph→−PhOH);及び
(vi)式(1)の化合物がアミド基を含む場合、そのカルボン酸誘導体(−CONH2→COOH)
を含む。
【0086】
1以上の不斉炭素原子を含む式(1)の化合物は2以上の立体異性体として存在しうる。式(1)の化合物がアルケニル又はアルケニレン基を含む場合、幾何シス/トランス(又はZ/E)異性体は可能である。構造異性体が低エネルギー障害を介して相互変換可能である場合、互変異性体異性(「互変異性」)が起こりうる。これは、例えば、イミノ、ケト又はオキシム基を含む式(1)の化合物におけるプロトン互変異性又は芳香基を含む化合物におけるいわゆる原子価互変異性の形態をとりうる。単一の化合物が1超の型の異性を示しうることになる。
【0087】
1超の型の異性を示す化合物を含む、式(1)の化合物の全ての立体異性体、幾何異性体及び互変異性形、並びに1以上のそれらの混合物は本発明の範囲内に含まれる。対イオンが光学活性である酸添加又は塩基塩、例えば、d−乳酸塩又はl−リジン又はラセミ体、例えば、dl−酒石酸塩又はdl−アルギニンもまた含まれる。
【0088】
シス/トランス異性体は当業者に周知の慣用の技術、例えば、クロマトグラフィー及び画分結晶化により分離されうる。
個々のエナンチオマーの調製/単離のための慣用の技術は好適な光学的に純粋な前駆体からのキラル合成又は例えば、キラル高圧液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いたラセミ体(又は塩若しくは誘導体のラセミ体)の分離を含む。
【0089】
あるいは、ラセミ体(又はラセミ前駆体)は好適な光学活性化合物、例えば、アルコール又は式(1)の化合物が酸性又は塩基性基を含む場合、酒石酸又は1−フェニルエチルアミンの如き酸又は塩基と反応されうる。生ずるヂアステレオマー混合物はクロマトグラフィー及び/又は画分結晶化により分離されうる及び1又は両方の上記ヂアステレオアイソマーは当業者に周知の方法により対応する純粋なエナンチオマー(単数又は複数)に変換される。
【0090】
本発明に係るキラル化合物(及びそのキラル前駆体)は、0〜50重量%のイソプロパノール、典型的には2%〜20%、及び0〜5重量%のアルキルアミン、典型的には0.1%ヂエチルアミンを含む、炭化水素、典型的にはヘプタン又はヘキサンから成る移動相を有する不斉樹脂上のクロマトグラフィー、典型的にはHPLCを用いてエナンチオマーを豊富に含む形態で得られうる。溶離物の濃縮は濃縮された混合物を与える。
【0091】
立体異性体集合は当業者に知られる慣用の技術により分離されうる−例えば、E. L. Eliel(Wiley, New York, 1994)による“Stereochemistry of Organic Compounds”を参照のこと。
【0092】
本発明の1の局面にしたがって、R1が水素である、及びR2はC1−C4アルキル、好ましくはメチルである、及びn及びQ1は上記に定義されるとおりである以下の式の(R,R)−立体異性体は一般的に好ましい:
【化36】

【0093】
本発明は、1以上の原子が同じ原子番号を有するが、天然で優位を占める原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子により置換される、全ての医薬として許容される式(1)の同位体標識化合物を含む。
【0094】
本発明に係る化合物における含有に好適な同位体の例は2H及び3Hの如き水素、11C、13C及び14Cの如き炭素、35Clの如き塩素、18Fの如きフッ素、123I及び125Iの如きヨー素、13N及び15Nの如き窒素、15O、17O及び18Oの如き酸素、32Pの如きリン、及び35Sの如き硫黄の同位体を含む。
【0095】
式(1)のいくつかの同位体標識化合物、例えば、放射活性同位体を組み込むものは薬物及び/又は基質組織分布研究において有用である。上記放射活性同位体トリチウム、すなわち、3H、及び炭素−14、すなわち、14Cはそれらの組み込みの容易さ及び容易な検出方法の観点からこの目的のために特に有用である。
【0096】
重水素、すなわち、2Hの如きより重い同位体での置換はより大きな代謝安定性、例えば、増大したin vivo半減期又は減少した投与量必要性から生ずるある治療的利益を与えうる、及びそれゆえいくつかの状況において好まれうる。
【0097】
11C、18F、15O及び13Nの如き陽電子放射同位体での置換は基質受容体占有を調べるためのPositron Emission Topography(PET)研究において有用でありうる。
【0098】
式(1)の同位体標識化合物は一般的に以前に使用される非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を用いて当業者に知られる慣用の技術により又は付随の実施例及び調製法中に示されるものに類似のプロセスにより調製されうる。
【0099】
本発明にしたがう医薬として許容される溶媒和物は結晶化の溶媒が同位体置換されうるもの、例えば、D2O、d6−アセトン、d6−DMSOを含む。
式(1)の化合物、それらの医薬として許容される塩及び/又は誘導形は、β2受容体が関連する又はこの受容体の作動性が利益を誘発しうる多くの障害、特にアレルギー性及び非アレルギー性気道疾患の治療及び予防に、また非限定的に、神経系のもの、早産、うっ血性心不全、うつ病、炎症性及びアレルギー性皮膚疾患、乾癬、増殖性皮膚疾患、緑内障の如き他の疾患の治療において及び胃の酸性度を低下させることにおいて利益がある状態において、特に胃の及び消化性の潰瘍化においても、好適な価値のある医薬として活性な化合物である。
【0100】
医薬的使用のために意図される本発明に係る化合物は結晶又は非晶質生成物として投与されうる。それらは沈殿、結晶化、凍結乾燥、スプレイ乾燥又は蒸発乾燥の如き方法により、例えば、固体プラグ、粉末又はフィルムとして得られうる。マイクロ波又は高周波乾燥はこの目的のために使用されうる。
【0101】
それらは単独で又は1以上の他の本発明に係る化合物と共に又は1以上の他の薬物と共に(又はそれらのいずれかの組み合わせとして)投与されうる。一般的に、それらは1以上の医薬として許容される賦形剤を伴う調剤として投与されるであろう。上記用語「賦形剤」は本明細書中で本発明に係る化合物(単数又は複数)以外の成分を示すために使用される。賦形剤の選択は大部分、特定の投与様式、溶解性及び安定性に対する賦形剤の効果、及び投与形態の性質の如き因子に因るであろう。
【0102】
本発明に係る化合物のデリバリーに好適な医薬組成物及びそれらの調製方法は当業者に容易に明らかであろう。上記組成物及びそれらの調製方法は、例えば、‘Remington’s Pharmaceutical Sciences’, 19th Edition (Mack Publishing Company, 1995)中に見られうる。
【0103】
本発明に係る化合物はまた血流中に、筋内に又は内部器官内に直接的に投与されうる。非経口投与のための好適な方法は静脈内、関節内、腹腔内、包膜内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋内及び皮下を含む。非経口投与のための好適な装置は(微小針を含む)針注入器、針なし注入器及び注入技術を含む。
【0104】
非経口調剤は典型的に塩、炭水化物及び(好ましくは3〜9のpHのための)緩衝剤の如き賦形剤を含みうる水溶液であるが、いくつかの適用のために、それらはより好適には滅菌非水性溶液として又は滅菌ピローゲンフリー水の如き好適な媒体と共に使用される乾燥形として調合されうる。
【0105】
例えば、凍結乾燥による、滅菌条件下での非経口調剤の調製は当業者に周知の標準の医薬技術を用いて容易に達成されうる。
非経口溶液の調製において使用される式(1)の化合物の溶解性は溶解性を高める剤の組み込みの如き、適切な調剤技術の使用により増大されうる。
【0106】
非経口投与のための調剤は即時の及び/又は修正された放出であるよう調合されうる。修正放出調剤は遅延された、維持された、拍動性の、制御された、標的化された及びプログラムされた放出を含む。したがって、本発明に係る化合物は上記活性化合物の修正された放出を提供する埋め込まれた貯蔵物としての投与のために固体、半固体又はチキソトロピー液体として調合されうる。上記調剤の例は薬物でコーティングされたステント及びポリ(dl−乳酸−コグリコール)酸(PGLA)ミクロスフィアを含む。
【0107】
本発明に係る化合物はまた皮膚又は粘膜に局所的に、すなわち、皮膚に又は経皮で投与されうる。この目的のための典型的な調剤はゲル、ハイドロゲル、ローション、溶液、クリーム、軟膏、粉塵粉末、ドレッシング、泡沫、フィルム、皮膚パッチ、オブラート、インプラント、スポンジ、繊維、包帯及びマイクロエマルジョンを含む。リポソームもまた使用されうる。典型的な担体はアルコール、水、鉱油、液体ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコール及びプロピレングリコールを含む。浸透エンハンサーは組み込まれうる−例えば、Finnin and Morgan(October 1999)によるJ Pharm Sci, 88(10), 955−958を参照のこと。
【0108】
他の局所投与の方法はエレクトロポーレーション、イオン導入、フォノフォレシス、ソノフォレシス及び微小針又は針なし(例えば、Powderject(商標)、Bioject(商標)等)注入によるデリバリーを含む。
【0109】
局所投与のための調剤は即時の及び/又は修正された放出であるよう調合されうる。修正放出調剤は遅延された、維持された、拍動性の、制御された、標的化された及びプログラムされた放出を含む。
本発明に係る化合物はまた、1,1,1,2−テトラフルオロエタン又は1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンの如き、好適な駆出剤の使用を伴って又は伴わずに、典型的に乾燥粉末吸入器からの(単独の、例えばラクトースとの乾燥配合中の混合物としての又は混合された、例えば、フォスファチヂルコリンの如きリン脂質と混合された成分粒子としての)乾燥粉末の形態で又は加圧容器、ポンプ、スプレイ、アトマイザー(好ましくは細かい霧を作出するための電気水力動力学を用いたアトマイザー)又は噴霧器からのエーロゾルスプレイとして、鼻内に又は吸入により投与されうる。鼻内の使用のために、上記粉末は生物粘着性剤、例えば、キトサン又はサイクロデキストリンを含みうる。
【0110】
上記加圧容器、ポンプ、スプレイ、アトマイザー又は噴霧器は上記活性剤の分散、可溶化又は放出の延長のための、例えば、エタノール、水性エタノール又は好適な代替の剤、溶媒としての駆出剤(単数又は複数)及び場合によりトリオレイン酸ソルビタン、オレイン酸又はオリゴ乳酸の如き界面活性剤を含む、本発明に係る化合物(単数又は複数)の溶液又は懸濁物を含む。
【0111】
乾燥粉末又は懸濁物調剤における使用前に、上記薬物生成物は吸入によるデリバリーに好適な大きさ(典型的に5ミクロン未満)になるまで微粉化される。これはスパイラルジェット製粉、流体ベッドジェット製粉、ナノ粒子を形成するための超臨界流体プロセッシング、高圧ホモジェナイゼーション又はスプレイ乾燥の如き、適切な粉砕方法により達成されうる。
【0112】
吸入器又は注入器における使用のための(例えば、ゼラチン又はヒドロキシプロピルメチルセルロースから作られた)カプセル、ブリスター及びカートリッヂは本発明に係る化合物、ラクトース又はデンプンの如き好適な粉末基礎及びl−ロイシン、マンニトール又は硫酸マグネシウムの如きパフォーマンス修正剤の粉末混合物を含むよう調合されうる。上記ラクトースは無水又は一水和物の形態、好ましくは後者でありうる。他の好適な賦形剤はデキストラン、グルコース、マルトース、ソルビトール、キシリトール、フルクトース、スクロース及びトレハロースを含む。
【0113】
細かい霧を作出するための電気水力動力学を用いたアトマイザーにおける使用に好適な溶液調剤は発動当たり1μg〜20mgの本発明に係る化合物を含みうる、及び発動体積は1μl〜100μlに変化しうる。典型的な調剤は式(1)の化合物、プロピレングリコール、滅菌水、エタノール及び塩化ナトリウムを含みうる。プロピレングリコールの代わりに使用されうる代替の溶媒はグリセロール及びポリエチレングリコールを含む。
【0114】
メントール及びレヴォメントールの如き好適な香味剤又はサッカリン若しくはサッカリンナトリウムの如き甘味剤は吸入/鼻内投与のために意図される本発明に係るそれらの調剤に添加されうる。
【0115】
吸入/鼻内投与のための調剤は、例えば、PGLAを用いて即時の及び/又は修正された放出であるよう調合されうる。修正放出調剤は遅延された、維持された、拍動性の、制御された、標的化された及びプログラムされた放出を含む。
【0116】
乾燥粉末吸入器及びエーロゾルの場合、投与単位は計測された量をデリバリーする弁の方法により決定される。本発明にしたがう単位は典型的に0.001mg〜10mgの式(1)の化合物を含む計測された用量又は「パフ」を投与するよう整えられる。毎日の用量全体は典型的に単一の用量で又はより通常には1日をとおして分けられた用量として投与されうる、0.001mg〜40mgの範囲内であろう。
【0117】
式(1)の化合物は吸入による投与のために特に好適である。
本発明に係る化合物は、例えば、坐剤、ペッサリー又は浣腸の形態で、直腸に又は膣に投与されうる。ココアバターは伝統的な坐剤基礎であるが、さまざまな代替物は適切なように使用されうる。
【0118】
直腸の/膣の投与のための調剤は即時の及び/又は修正された放出であるよう調合されうる。修正放出調剤は遅延された、維持された、拍動性の、制御された、標的化された及びプログラムされた放出を含む。
【0119】
本発明に係る化合物はまた典型的に等張の、pH−調節された、滅菌塩水中の微粉化された懸濁物又は溶液のドロップの形態で、眼又は耳に直接的に投与されうる。眼の及び耳の投与に好適な他の調剤は軟膏、生分解性(例えば、吸収可能なゲルスポンジ、コラーゲン)及び非生分解性(例えば、シリコン)インプラント、オブラート、レンズ及びニオソーム又はリポソームの如き粒子又は小胞系を含む。クロス結合ポリアクリル酸、ポリヴィニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロース重合体、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース又はメチルセルロース又はヘテロポリサッカライド重合体、例えば、ジェランガムの如き重合体は塩化ベンズアルコニウムの如き保存剤と共に組み込まれうる。上記調剤はまたイオン導入によりデリバリーされうる。
【0120】
眼の/耳の投与のための調剤は即時の及び/又は修正された放出であるよう調合されうる。修正放出調剤は遅延された、維持された、拍動性の、制御された、標的化された又はプログラムされた放出を含む。
【0121】
本発明に係る化合物は上記に挙げられる投与様式のいずれかにおける使用のためにそれらの溶解性、分解速度、味マスキング、バイオアベイラビリティー及び/又は安定性を改善するために、サイクロデキストリン及びその好適な誘導体又はポリエチレングリコールを含む重合体の如き可溶性巨大分子体と混合されうる。
【0122】
薬物−サイクロデキストリン複合体は、例えば、一般的にほとんどの投与形態及び投与経路に有用であることがわかっている。封入及び非封入複合体の両方が使用されうる。薬物との直接的な複合体化の代わりとして、サイクロデキストリンは補助添加物として、すなわち、担体、希釈剤又は可溶化剤として使用されうる。これらの目的のために最も通常使用されるものはアルファ−、ベータ−及びガンマ−サイクロデキストリンであり、その例は国際特許出願番号WO 91/11172、WO 94/02518及びWO 98/55148中に見られうる。
【0123】
例えば、特定の疾患又は状態を治療する目的のために、活性化合物の組み合わせを投与することが所望されうるような場合、そのうちの少なくとも1が本発明にしたがう化合物を含む2以上の医薬組成物が便利に上記組成物の共投与に好適なキットの形態中に含まれうることは本発明の範囲内である。
【0124】
したがって、本発明に係るキットは、そのうちの少なくとも1が本発明にしたがう式(1)の化合物を含む2以上の別々の医薬組成物、及び容器、分けられた瓶又は分けられたフォイルパケットの如き、前記組成物を別々に保持するための手段を含む。上記キットの例は錠剤、カプセル等の包装のために使用されるよく知られているブリスターパックである。
【0125】
本発明に係るキットは異なる投与形態、例えば、非経口を投与するために、異なる投与間隔で別々の組成物を投与するために又は互いに別々の組成物を滴定するために特に好適である。遵守を助けるために、上記キットは典型的に投与についての教示を含み、及びいわゆる記憶補助を提供されうる。
【0126】
ヒト患者への投与のために、本発明に係る化合物の毎日の総用量は典型的に、もちろん投与様式に因り、0.001mg〜5000mgの範囲内である。例えば、静脈内の毎日の用量は0.001mg〜40mgのみを必要としうる。毎日の総用量は単一の又は別々の用量で投与されうる、及び医師の裁量で、本明細書中に与えられる典型的な範囲からはずれうる。
【0127】
これらの投与量は約65kg〜70kgの体重を有する平均ヒト患者に基づく。医師は、幼児及び老人の如き、体重がこの範囲からはずれる患者について用量を容易に決定することができるであろう。
【0128】
疑問を避けるために、「治療(処置)」についての本明細書中の引用文献は治療の、緩和の及び予防の処置についての引用文献を含む。
本発明の他の態様にしたがって、式(1)の化合物又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物はまた、非限定的に、(i)気管支収縮、(ii)炎症、(iii)アレルギー、(iv)組織崩壊、(v)息切れ、咳の如き徴候及び症状を含む病態生理学的に関連する疾患プロセスの治療の如きいくつかの特に所望される治療結果を得るために患者に共投与されるべき1以上の追加の治療用剤との組み合わせとして使用されうる。上記第二の及びさらなる追加の治療用剤はまた式(1)の化合物又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物又は本分野で知られる1以上のβ2アゴニストでありうる。より典型的には、上記第二の及びさらなる治療用剤は異なるクラスの治療用剤から選ばれるであろう。
【0129】
本明細書中で使用されるとき、式(1)の化合物及び1以上の他の治療用剤についての、用語「共投与」、「共投与される」及び「との組み合わせで」は以下のものを意味し、及び言及し、及び含むよう意図される:
・治療の必要のある患者への式(1)の化合物(単数又は複数)及び治療用剤(単数又は複数)の上記組み合わせの同時投与であって、上記成分が単一の投与形態に共に調合され、その単一の投与形態は前記成分を前記患者に実質的に同時に放出するとき、
・治療の必要のある患者への式(1)の化合物(単数又は複数)及び治療用剤(単数又は複数)の上記組み合わせの実質的に同時の投与であって、上記成分が別々の投与形態に互いに別々に調合され、その別々の投与形態は前記患者により実質的に同時に取られ、それに際して前記成分は前記患者に実質的に同時に放出されるとき、
・治療の必要のある患者への式(1)の化合物(単数又は複数)及び治療用剤(単数又は複数)の上記組み合わせの連続投与であって、上記成分が別々の投与形態に互いに別々に調合され、その別々の投与形態はそれぞれの投与の間に顕著な時間間隔をもって前記患者により連続した時間に取られ、それに際して前記成分は前記患者に実質的に異なる時間に放出されるとき;及び
・治療の必要のある患者への式(1)の化合物(単数又は複数)及び治療用剤(単数又は複数)の上記組み合わせの連続投与であって、上記成分が単一の投与形態に共に調合され、その単一の投与形態は制御された様式で前記成分を放出し、それに際してそれらは前記患者により同じ及び/又は異なる時間に同時に、連続して、及び/又は重複して投与されるとき、
ここで、それぞれの部分は同じ又は異なる経路により投与されうる。
【0130】
式(1)の化合物(単数又は複数)又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物と共に使用されうる他の治療用剤の好適な例は、非限定的に:
(a)5−リポキシゲナーゼ(5−LO)阻害剤又は5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニスト、
(b)LTB4、LTC4、LTD4及びLTE4のアンタゴニストを含むロイコトリエンアンタゴニスト(LTRAs)、
(c)H1及びH3アンタゴニストを含むヒスタミン受容体アンタゴニスト、
(d)うっ血除去の使用のためのα1−及びα2−アドレナリン作動性受容体アゴニスト血管収縮薬交感神経様作用剤、
(e)ムスカリン性M3受容体アンタゴニスト又は抗コリン作動性剤、
(f)PDE阻害剤、例えば、PDE3、PDE4及びPDE5阻害剤、
(g)テオフィリン
(h)クロモグリク酸ナトリウム、
(i)COX阻害剤、非選択的及び選択的COX−1又はCOX−2阻害剤(NSAIDs)、
(j)DAGR(コルチコイド受容体の解離アゴニスト)の如き、経口及び吸入グルココルチコステロイド、
(k)内因性炎症物質に対して活性なモノクローナル抗体、
(l)抗腫瘍壊死因子(抗−TNF−α)剤、
(m)VLA−4アンタゴニストを含む粘着性分子阻害剤、
(n)キニン−B1−及びB2−受容体アンタゴニスト、
(o)免疫抑制剤、
(p)マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)の阻害剤、
(q)タキキニンNK1、NK2及びNK3受容体アンタゴニスト、
(r)エラスターゼ阻害剤、
(s)アデノシンA2a受容体アゴニスト、
(t)ウロキナーゼの阻害剤、
(u)ドパミン受容体に対してはたらく化合物、例えば、D2アゴニスト、
(v)NFκβ経路の調節剤、例えば、IKK阻害剤、
(w)p38 MAPキナーゼ、sykキナーゼ又はJAKキナーゼ阻害剤の如きサイトカイン伝達経路の調節剤、
(x)粘液溶解薬又は鎮咳薬として分類されうる剤、及び
(y)抗生物質
を含む。
【0131】
本発明にしたがって、式(1)の化合物と:
−H3アンタゴニスト、
−ムスカリン性M3受容体アンタゴニスト、
−PDE4阻害剤、
−グルココルチコステロイド、
−アデノシンA2a受容体アゴニスト、
−p38 MAPキナーゼ又はsykキナーゼの如きサイトカイン伝達経路の調節剤又は
−LTB4、LTC4、LTD4及びLTE4のアンタゴニストを含むロイコトリエンアンタゴニスト(LTRAs)
との組み合わせはさらに好ましい。
【0132】
本発明にしたがって、式(1)の化合物と:
−グルココルチコステロイド、特にプレドニゾン、プレドニゾロン、フルニソリド、トリアムシノロン、アセトニド、ベクロメタゾン、ヂプロピオネート、ブデソニド、プロピオン酸フルチカゾン、シクレソニド、及びフランカルボン酸モメタゾンを含む、減少された体系的副作用を伴う吸入グルココルチコステロイド又は
−特にイプラトロピウム塩、すなわち、臭化物、チオトロピウム塩、すなわち、臭化物、オキシトロピウム塩、すなわち、臭化物、ペレンゼピン、及びテレンゼピンを含む、ムスカリン性M3受容体アンタゴニスト又は抗コリン作動性剤
との組み合わせはさらに好ましい。
【0133】
処置についての本明細書中の全ての引用文献は治療の、緩和の及び予防の処置を含むことが理解されるべきである。以下の記述は式(1)の化合物が置かれうる治療適用に関する。
【0134】
式(1)の化合物はβ2受容体と相互作用する能力を有し、及びそれにより、β2受容体が全ての哺乳類の生理機能において果たす重要な役割のために、以下にさらに示される広い範囲の治療適用を有する。
【0135】
それゆえ、本発明のさらなる局面は、β2受容体が関連する疾患、障害、及び状態の治療における使用のための、式(1)の化合物又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物に関する。より詳細には、本発明はまた:
・あらゆる型、病因又は病原の喘息、特にアトピー性喘息、非アトピー性喘息、アレルギー性喘息、アトピー性気管支IgE仲介喘息、気管支喘息、特発性喘息、真性喘息、病態生理妨害により引き起こされる内因性喘息、環境因子により引き起こされる外因性喘息、未知の又は明らかでない原因の特発性喘息、非アトピー性喘息、気管支炎性喘息、気腫性喘息、運動誘発喘息、アレルゲン誘発喘息、冷気誘発喘息、職業病喘息、細菌、真菌、原生動物又はウイルス感染により引き起こされる感染性喘息、非アレルギー性喘息、初期喘息、喘鳴幼児症候群及び細気管支炎から成る群から選ばれるメンバーである喘息、
【0136】
・慢性又は急性気管支収縮、慢性気管支炎、小気道閉塞、及び気腫、
・あらゆる型、病因又は病原の閉塞性又は炎症性気道疾患、特に慢性好酸球性肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性気管支炎を含むCOPD、COPDに関連する又は関連しない肺気腫又は呼吸困難、不可逆性進行性気道閉塞により特徴付けられるCOPD、成人呼吸促迫症候群(ARDS)、他の薬物治療及び肺の高血圧に関連する気道疾患の結果の気道高反応性の悪化から成る群から選ばれるメンバーである閉塞性又は炎症性気道疾患、
【0137】
・あらゆる型、病因又は病原の気管支炎、特に急性気管支炎、急性喉頭気管性気管支炎、アラキヂン酸気管支炎、カタル性気管支炎、クループ性気管支炎、乾性気管支炎、感染性喘息性気管支炎、増殖性気管支炎、ブドウ球菌又は連鎖球菌気管支炎及び小胞性気管支炎から成る群から選ばれるメンバーである気管支炎、
・急性肺傷害、
・あらゆる型、病因又は病原の気管支拡張症、特に円柱状気管支拡張症、のう胞状気管支拡張症、紡錘状気管支拡張症、毛細血管気管支拡張症、のう状気管支拡張症、乾性気管支拡張症及び小胞性気管支拡張症から成る群から選ばれるメンバーである気管支拡張症
から成る群から選ばれる疾患、障害、及び状態の治療における使用のための、式(1)の化合物又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物に関する。
【0138】
本発明のまたさらなる局面はβ2アゴニスト活性を有する薬物の製造のための、式(1)の化合物又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物の使用にも関する。詳細には、本発明はβ2仲介疾患及び/又は状態、特に上記に挙げられる疾患及び/又は状態の治療用薬物の製造のための、式(1)の化合物又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物の使用に関する。
【0139】
その結果、本発明は、有効な量の式(1)の化合物又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物での、ヒトを含む哺乳類を治療するための特に興味深い方法を提供する。より正確には、本発明はヒトを含む哺乳類におけるβ2仲介疾患及び/又は状態、特に上記に挙げられる疾患及び/又は状態の治療のための特に興味深い方法であって、前記哺乳類に有効な量の式(1)の化合物、その医薬として許容される塩及び/又は誘導形を投与することを含む方法を提供する。
【0140】
以下の実施例は式(1)の化合物の調製を示す:
調製1:メチル[3−(2−オキソプロピル)フェニル]酢酸塩
【化37】

トリブチルスズメトキシド(28.3ml、98mmol)、メチル(3−ブロモフェニル)酢酸塩(WO 95/27692、pg.16、例えば、5a)(15.0g、65.0mmol)、酢酸イソプロペニル(10.8ml、98.0mmol)、酢酸パラヂウム(II)(750mg、3.30mmol)及びトリ−オルト−トリルフォスフィン(2.0g、6.5mmol)をトルエン(75ml)中で100℃で窒素下で5時間共に攪拌した。冷却後、上記反応を酢酸エチル(150ml)及び4M水性フッ化カリウム溶液(90ml)で希釈し、及び15分間攪拌した。上記混合物をArbocel(商標)をとおしてろ過し、及び上記有機相を分離し、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーで精製し、ヂエチルエーテル:ペンタン(0:100〜25:75及びその後ヂクロロメタンに変える)で溶離し、表題の化合物を薄黄色油、12.6gとして得た。
【化38】

【0141】
調製2:メチル[3−((2R)−2−{[(1R)−1−フェニルエチル]アミノ}プロピル)フェニル]酢酸塩酸塩
【化39】

ヂクロロメタン(400ml)中の調製1のケトン(8.5g、41.2mmol)、(R)−α−メチルベンジルアミン(4.8ml、37.2mmol)、トリアセトキシボロヒドリドナトリウム(11.6g、56mmol)及び酢酸(2.2ml、38mmol)の溶液を室温で48時間攪拌した。上記反応混合物を飽和水性重炭酸ナトリウム(200ml)の添加により停止させ、及び発泡が終わるまで攪拌した。上記有機相を分離し、及び水相をヂクロロメタン(100ml)で抽出した。混合した有機抽出物を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。シリカゲル上でヂクロロメタン:メタノール:0.880アンモニア(99:1:0.1〜95:5:0.5)で溶離するカラムクロマトグラフィーによる精製はヂアステレオマーの4:1混合物(R,Rが主要)を薄黄色油(8.71g)として与えた。メタノール中の塩化水素の1M溶液(40ml、40mmol)での処理、続いてヂイソプロピルエーテル:メタノール混合物からの3の結晶化は表題の化合物を無色の結晶固体、5.68gとして与えた。
【0142】
調製3:メチル{3−[(2R)−2−アミノプロピル]フェニル}酢酸塩
【化40】

メタノール(50ml)中の調製2のアミン(7.69g、22mmol)及び蟻酸アンモニウム(6.94g、110mmol)の溶液を木炭上の20%水酸化パラヂウム(2.00g)の存在下で75℃まで熱した。90分後、上記反応混合物を室温まで冷却し、Arbocel(商標)をとおしてろ過し、及び上記ろ過物をin vacuoで濃縮させた。上記残留物をヂクロロメタン(100ml)及び0.880アンモニア(100ml)の間で分割し、及び上記有機相を分離した。水相をヂクロロメタン(100ml)で抽出し、及び混合した有機抽出物を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させ、表題の化合物を無色の油、4.78gとして得た。
【化41】

【0143】
調製4:N−{2−(ベンジルオキシ)−5−[(1R)−2−ブロモ−1−ヒドロキシエチル]フェニル}メタンスルフォンアミド
【化42】

ヂクロロメタン(300ml)中の(1R)−1−[3−アミノ−4−(ベンジルオキシ)フェニル]−2−ブロモエタノール(Org. Process Research and Development, 1998, 2, 96)(30.8g、95.6mmol)の溶液をピリヂン(9.3ml、115mmol)で処理した。生ずる溶液を5℃まで冷却し、及びヂクロロメタン(10ml)中の塩化メタンスルフォニル(7.8ml、100.7mmol)の溶液を一滴ずつ添加した。上記混合物を5℃でさらなる30分間攪拌し、及びその後室温まで徐々に16時間にわたり温めた。上記反応混合物を2N塩酸(110ml)で洗浄し、及び上記有機相を分離し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)及び上記溶媒をin vacuoで除去し、橙色油を得た。上記残留物を熱いトルエン(100ml)から結晶化させ、表題の化合物を薄桃色固体(33.7g)として得た。
【化43】

【0144】
調製5:N−[2−(ベンジルオキシ)−5−((1R)−2−ブロモ−1−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}エチル)フェニル]メタンスルフォンアミド
【化44】

N,N−ヂメチルフォルムアミド(125ml)中の調製4の臭化物(21.5g、53.7mmol)の溶液をイミダゾール(4.16g、75.2mmol)及び第三−ブチル(ヂメチル)シリル塩化物(9.73g、64.5mmol)で処理し、及び生ずる溶液を室温で16時間攪拌した。上記反応混合物を酢酸エチル(200ml)で希釈し、及び水(2×100ml)で洗浄した。上記水相を混合し、及び酢酸エチル(100ml)で抽出した。混合した有機抽出物を2N塩酸(100ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで減少させた。上記残留物をペンタン:酢酸エチル(200ml、体積で1:1)中に懸濁し、及び上記溶媒を蒸発させた。上記残留物をさらなるペンタン:酢酸エチル(200ml、体積で1:1)で粉砕し、及び生ずる固体をろ過し、及びin vacuoで乾燥させ、表題の化合物を無色の固体(23.7g)として得た。
【化45】

【0145】
調製5の代替の調製用プロセス:
調製4の臭化物(10g、24.98mmol)の溶液をDCM(20ml、2ml/g)中に溶解し、及びその後イミダゾール(4.58g、37.47mmol、1.5eq)、続いてTBDMSiCl(5.27g、34.97mmol、1.4eq)を添加した。上記反応混合物を還流まで1時間熱し、及びその後30℃まで冷却した。上記混合物を酢酸イソプロピル(80ml、8ml/g)で希釈し、及びその後2M HCl(50、5ml/g)で停止させ、及び激しく10分間攪拌した。上記相を分離し、及び上記有機相を水(50ml、5ml/g)で洗浄した。上記有機相をその後減圧下で45℃で25〜30mlの体積まで減少させた。上記溶液をその後室温まで冷却し、及び懸濁物がすばやく形成され、及び室温で30分間攪拌した。ヘプタン(20ml、2ml/g)をその後10分間にわたり添加し、及び上記懸濁物を5〜10℃まで冷却し、及び1時間攪拌した。上記懸濁物をその後ろ過し、及びフィルター紙上でヘプタン(2×10ml)で洗浄した。生ずるろ過ケークを真空オーブン中で50℃で12時間乾燥させ、表題の化合物を白色固体(11.05g、86%収率)として得た。
【化46】

【0146】
調製6:メチル(3−{(2R)−2−[((2R)−2−{4−(ベンジルオキシ)−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)酢酸塩
【化47】

調製3のアミン(4.2g、20.2mmol)をヂクロロメタン(20ml)中に溶解し、調製5の臭化物(8.0g、15.6mmol)で処理し、及び上記反応混合物を90℃まで16時間熱した(溶媒を蒸発させた)。上記反応混合物を酢酸エチル(200ml)で希釈し、1M水性水酸化ナトリウム(30ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、酢酸エチル:ペンタン(1:1〜3:2)で溶離し、表題の生成物(5.8g)を得た。
【化48】

【0147】
調製7:メチル[4−((2R)−2−{[(1R)−1−フェニルエチル]アミノ}プロピル)フェニル]酢酸塩酸塩
【化49】

表題の化合物をメチル4−(オキソプロピル)−フェニル酢酸塩(WO 97/24331、pg.68、例えば、24D)を用いて調製2について示されるものと同様の方法により調製した。
【化50】

【0148】
調製8:メチル{4−[(2R)−2−アミノプロピル]フェニル}酢酸塩
【化51】

表題の化合物を調製7のアミンを用いて調製3について示されるものと同様の方法により調製した。
【化52】

【0149】
調製9:メチル(4−{(2R)−2−[((2R)−2−{4−(ベンジルオキシ)−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)酢酸塩
【化53】

調製5の臭化物(2.0g、4.11mmol)、調製6のアミン(852mg、4.11mmol)及びN−エチルヂイソプロピルアミン(531mg、4.11mmol)をヂメチルスルフォキシド(6ml)中に溶解し、及び上記反応混合物を90℃まで16時間熱した。上記反応混合物を酢酸エチル(100ml)で希釈し、及び飽和水性塩化ナトリウム(4×50ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール(100:0〜95:5)で溶離し、表題の生成物、520mgを得た。
【化54】

【0150】
調製10:ヂエチル2,2’−(1,4−フェニレン)二酢酸塩
【化55】

2,2’−(1,4−フェニレン)二酢酸(10.0g、51mmol)をエタノール(100ml)中に溶解し、及び上記溶液を触媒塩化アセチル(2.5ml)で一滴ずつ処理した。上記反応混合物を還流で18時間攪拌し、その後冷却し、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物を酢酸エチル(100ml)中に取り上げ、及び重炭酸ナトリウム溶液(3×50ml)及び塩水(3×50ml)で抽出した。上記有機相をその後乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をペンタンで粉砕し、表題の生成物11.8gを得た。
【化56】

【0151】
調製11:[4−(2−エトキシ−2−オキソエチル)フェニル]酢酸
【化57】

エタノール(6.14ml)及びヂオキサン(75ml)中の調製9からのヂエステル(11.8g、47.0mmol)及び2,2’−(1,4−フェニレン)二酢酸(15.73g、81.0mmol)の溶液を12M塩酸(1.57ml、18.8mmol)で一滴ずつ処理した。上記反応混合物を還流で18時間攪拌し、その後冷却し、及び低体積になるまで濃縮させた。上記反応混合物をトルエン(125ml)で希釈し、及び生ずるスラリーをろ過した。上記ろ過物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物を水中に取り上げ、及びpH中性になるまで重炭酸ナトリウムで塩基性化した。上記混合物を酢酸エチル(200ml)で希釈し、及び上記有機層を分離し、及び重炭酸ナトリウム溶液(5×30ml)及び飽和水性塩化ナトリウム(50ml)で洗浄した。混合した水性抽出物を6M塩酸でpH3まで酸性化し、及びエーテル(3×30ml)で抽出した。上記有機物を混合し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をペンタンで粉砕し、表題の化合物を無色の固体10.8gとして得た。
【化58】

【0152】
調製12:[4−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)フェニル]酢酸
【化59】

調製11のカルボン酸(18.26g、82.0mmol)をテトラヒドロフラン(450ml)中に溶解し、及び上記溶液を0℃まで冷却し、及びテトラヒドロフラン中の塩化メチルマグネシウムの溶液(82ml、246mmol)で一滴ずつ処理した。上記反応混合物を室温まで温め、及び18時間静置した。上記反応混合物を水(80ml)、続いて2M塩酸(120ml、240mmol)でゆっくりと希釈した。上記混合物を酢酸エチル(3×100ml)で抽出し、及び上記有機抽出物を混合し、及び塩水(3×50ml)で洗浄した。上記酢酸エチル相を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:酢酸(99.6:0:0.4〜94.6:5:0.4)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化60】

【0153】
調製13:(4−{2−[(クロロアセチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)酢酸
【化61】

表題の生成物を調製12のアルコールを用いて調製19について示されるものと同様の方法により調製した。
【化62】

【0154】
調製14:[4−(2−アミノ−2−メチル−プロピル)−フェニル]−酢酸メチルエステル
【化63】

調製13のアミド(500mg、1.77mmol)を酢酸(10ml)中に溶解し、及び上記溶液をチオ尿素(160mg、2.10mmol)で処理し、及び95℃で2時間攪拌した。上記反応混合物を室温まで冷却し、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をメタノール(40ml)中に取り上げ、メタノール塩酸(10ml)で処理し、及び還流まで18時間熱した。上記反応混合物を室温まで冷却し、及びその後in vacuoで濃縮させた。上記残留物を水中に取り上げ、及びエーテル(3×20ml)で抽出した。上記水相を炭酸ナトリウム溶液でpH11になるまで塩基性化し、及び酢酸エチル(3×30ml)で抽出した。混合した酢酸エチル抽出物を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。その後生ずる油をエーテル(×5)から蒸発させ、表題の生成物、280mgを得た。
【化64】

【0155】
調製15:メチル(4−{2−[((2R)−2−{4−(ベンジルオキシ)−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)酢酸塩
【化65】

調製5の臭化物(2.00g、3.90mmol)及び調製12のアミンを溶解物として95℃で窒素下で44時間共に熱し、及びその後室温まで冷却した。上記反応混合物をヂクロロメタン:0.880アンモニア 99.8:0.2中に懸濁し、及びシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.880アンモニア 99.8:0:0.2〜97.8:2:0.2〜80:20:5で溶離した。粗い生成物をエーテル(×3)から蒸発させ、表題の生成物、1.76gを得た。
【化66】

【0156】
調製16:ヂエチル2,2’−(1,3−フェニレン)二酢酸塩
【化67】

2,2’−(1,3−フェニレン)二酢酸(10.0g、51mmol)をエタノール(100ml)中に溶解し、及び上記溶液を触媒塩化アセチル(2.5ml)で一滴ずつ処理した。上記反応混合物を還流で18時間攪拌し、その後冷却し、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物を酢酸エチル(100ml)中に取り上げ、及び重炭酸ナトリウム溶液(3×50ml)及び塩水(3×50ml)で抽出した。上記有機相をその後乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をペンタンで粉砕し、表題の生成物、11.8gを得た。
【化68】

【0157】
調製17:[3−(2−エトキシ−2−オキソエチル)フェニル]酢酸
【化69】

エタノール(24ml)及びヂオキサン(290ml)中の調製16からのヂエステル(44.3g、177mmol)及び2,2’−(1,3−フェニレン)二酢酸(59.2、308mmol)の溶液を12M塩酸(4.9ml、58.8mmol)で一滴ずつ処理した。上記反応混合物を還流で18時間攪拌し、その後冷却し、及び低体積になるまで濃縮させた。上記反応混合物をトルエン(125ml)で希釈し、及び生ずるスラリーをろ過した。上記ろ過物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物を水中に取り上げ、及びpH中性になるまで重炭酸ナトリウムで塩基性化した。上記混合物を酢酸エチル(200ml)で希釈し、及び上記有機層を分離し、及び重炭酸ナトリウム溶液(5×30ml)及び塩水(50ml)で洗浄した。混合した水性抽出物を6M塩酸でpH3まで酸性化し、及びエーテル(3×30ml)で抽出した。上記有機物を混合し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をペンタンで粉砕し、表題の化合物を無色の固体、10.8gとして得た。
【化70】

【0158】
調製18:[3−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)フェニル]酢酸
【化71】

塩化メチルマグネシウム(51mlのテトラヒドロフラン中の3M溶液、153mmol)をテトラヒドロフラン(300ml)中の調製17(11.6g、51mmol)(International Journal of Peptide and Protein Research,1987,29(3),331)の攪拌した溶液に0℃で窒素下で一滴ずつ添加した。上記反応を室温まで一晩温め、それに際して濃い白色沈殿物が形成され、及びその後水(50ml)及び2N塩酸(80ml)を慎重に添加した。水相を酢酸エチル(2×300ml)で抽出し、及び混合した有機物を塩水(50ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸ナトリウム)、及び上記溶媒をin vacuoで除去し、表題の化合物を金色油(11.2g)として得た。
【化72】

【0159】
調製19:(3−{2−[(クロロアセチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)酢酸
【化73】

2−クロロアセトニトリル(8.8ml、140mmol)を酢酸(33ml)中の調製18からのアルコール(16.0g、70mmol)の溶液に添加した。生ずる溶液を0℃まで冷却し、濃硫酸(33ml)で処理し、及び上記反応混合物を室温まで徐々に温めた。4時間後、上記反応混合物を氷上に注ぎ、及び固体炭酸ナトリウムで塩基性化した。上記溶液を酢酸エチル(2×500ml)で抽出し、及び混合した有機抽出物を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させ、表題の生成物を無色の固体、19.0gとして得た。
【化74】

【0160】
調製20:[3−(2−アミノ−2−メチル−プロピル)−フェニル]−酢酸メチルエステル
【化75】

エタノール(80ml)中の調製19からのアミド(5.1g、18mmol)、チオ尿素(1.6g、21mmol)及び酢酸(18ml)の溶液を還流まで窒素気体下で16時間熱した。上記反応混合物を室温まで冷却し、及びろ過した。上記ろ過物をin vacuoで濃縮させ、上記残留物をエタノール(150ml)中に溶解し、塩化水素ガスで飽和し、及び生ずる溶液を還流まで16時間熱した。上記混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物を酢酸エチル(200ml)及び5%水性炭酸ナトリウム溶液(200ml)の間で分割した。上記有機相を塩水(100ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物を強陽イオン交換樹脂により精製し、生成物を溶離するためにメタノール及びその後メタノール中のアンモニアの2M溶液で溶離した。上記溶離物をin vacuoで濃縮させ、表題の化合物を黄色油、2.68gとして得た。
【化76】

【0161】
調製21:(3−{2−[(2R)−2−(4−ベンジルオキシ−3−メタンスルフォニルアミノ−フェニル)−2−(第三−ブチル−ヂメチル−シラニルオキシ)−エチルアミノ]−2−メチル−プロピル}−フェニル)−酢酸メチルエステル
【化77】

調製5の臭化物(36.0g、70.8mmol)及び調製20のアミン(36.0g、153mmol)を85℃で72時間熱した。上記反応混合物を室温まで冷却し、及びシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ペンタン:酢酸エチル(体積で50:50)で溶離し、表題の生成物を薄黄色油(37.2g)として得た。
【化78】

【0162】
調製22:メチル(4−{(2R)−2−[((2R)−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)酢酸塩
【化79】

調製9のベンジル保護生成物(520mg、0.813mmol)をメタノール(25ml)中の10% Pd/C(100mg)の溶液に添加し、及び上記反応混合物を室温で60psiの水素下で8時間攪拌した。上記反応混合物をArbocel(商標)をとおしてろ過し、及び上記ろ過物をin vacuoで濃縮させ、表題の生成物を得た。
【化80】

【0163】
調製23:(4−{(2R)−2−[((2R)−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)酢酸
【化81】

調製22のエステル(844mg、1.53mmol)をテトラヒドロフラン:水 10:1(11ml)中の水酸化リチウム(71mg、1.69mmol)の溶液に添加し、及び上記反応混合物を室温で4時間攪拌した。さらなる水酸化リチウム(142mg、3.38mmol)を添加し、及び上記反応混合物を室温でさらなる18時間攪拌した。上記反応混合物をヂオキサン中の塩酸の4M溶液(1.27ml、5.0mmol)で希釈し、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物を水(20ml)及び酢酸エチル(20ml)中に取り上げ、上記有機層を分離し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させ、表題の生成物、748mgを得た。
【化82】

【0164】
調製24:メチル(4−{2−[((2R)−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)酢酸塩
【化83】

調製15のベンジル保護アルコール(1.72g、2.60mmol)をメタノール(40ml)中に溶解し、及び上記溶液を10% Pd/C(200mg)で処理し、及び室温で60psiの水素下に18時間置いた。上記反応混合物をArbocel(商標)をとおしてろ過し、及び上記ろ過物をin vacuoで低体積になるまで濃縮させた。上記溶液を10% Pd/C(250mg)で処理し、及び室温で60psiの水素下に72時間置いた。上記反応混合物をArbocel(商標)をとおしてろ過し、及び上記ろ過物をin vacuoで濃縮させた。生成された油をエーテル(×3)から蒸発させ、表題の生成物、1.43gを得た。
【化84】

【0165】
調製25:(4−{2−[((2R)−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)酢酸
【化85】

調製24のエステル(1.41g、2.50mmol)をヂオキサン(16ml)及び水(2ml)中に溶解し、及び上記溶液を5M水酸化ナトリウム溶液(3.49ml、17.5mmol)で一滴ずつ処理した。上記反応混合物を室温で18時間攪拌し、及びその後in vacuoで濃縮させた。上記残留物を水中に取り上げ、及び冷蔵し、その後2M塩酸(8.78ml、17.6mmol)で処理した。上記溶液を酢酸エチルで希釈し、及び分離の欠如のためにin vacuoで濃縮させた。上記残留物を酢酸エチル(×3)から蒸発させ、表題の生成物、1.67gを得た。
【化86】

【0166】
調製26:(3−{(2R)−2−[((2R)−2−{4−(ベンジルオキシ)−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)酢酸
【化87】

調製6のエステル(2.90g、4.5mmol)を水(30ml)及びテトラヒドロフラン(60ml)中の水酸化リチウム(216mg、9.0mmol)の溶液中に溶解し、及び上記反応混合物を室温で48時間攪拌した。上記反応混合物を2M塩酸でpH6まで酸性化し、及びin vacuoで低体積になるまで濃縮させた。上記混合物を酢酸エチル(×2)で抽出し、及び上記有機物を混合し、及び塩水で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させ、表題の生成物を得た。
【化88】

【0167】
調製27:(3−{(2R)−2−[((2R)−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)酢酸
【化89】

調製26のベンジル保護生成物(250mg、0.40mmol)をエタノール(15ml)中の20% Pd/C(30mg)及び蟻酸アンモニウム(126mg、2.0mmol)の混合物に添加し、及び上記反応混合物を還流で3時間熱した。上記反応混合物を室温で18時間静置し、及びその後in vacuoで濃縮させた。触媒を含む上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.880アンモニア 95:5:0.5〜90:10:1〜80:20:5で溶離し、表題の生成物を得た。
【化90】

【0168】
調製28:メチル(3−{2−[((2R)−2−{4−(ベンジルオキシ)−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)酢酸塩
【化91】

エタノール(550ml)中の調製21のベンジル保護アルコール(36.8g、56mmol)の溶液を蟻酸アンモニウム(16.0g、254mmol)及び炭素上の20%水酸化パラヂウム(1.5g)で処理した。生ずる懸濁物を85℃まで2時間熱した。2時間後、さらなる炭素上の20%水酸化パラヂウム(1.0g)を添加し、及び加熱を1時間続けた。上記反応混合物を室温まで冷却し、ろ過し、及び上記溶媒をin vacuoで除去した。上記残留物を酢酸エチル(500ml)及び2N水性アンモニア(100ml)の間で分割した。上記有機相を分離し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及び上記溶媒をin vacuoで除去した。上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(体積で95:5:0.5)で溶離し、表題の生成物を薄黄色油(20.6g)として得た。
【化92】

【0169】
調製29:(3−{2−[((2R)−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)酢酸
【化93】

調製28のエステル(20.6、36mmol)をテトラヒドロフラン(150ml)中に溶解し、及び上記溶液を1M水性水酸化リチウム(72ml、72mmol)で一滴ずつ処理した。上記反応混合物を室温で72時間攪拌した。上記反応混合物を1M塩酸(72ml、72mmol)の添加により中和し、及び低体積になるまで濃縮させた。上記水相を移し、及び上記残留物を水(2×50ml)で洗浄した。上記残留物をテトラヒドロフラン(50ml)及びトルエン(50ml)中に再溶解し、及び上記溶媒をin vacuoで除去し、表題の化合物を薄茶色泡沫(20.17g)として得た。
【化94】

【0170】
調製20a:[3−(2−アミノ−2−メチル−プロピル)−フェニル]−酢酸エチルエステル
【化95】

エタノール(1.5L)中の調製19からのアミド(151.4g、534mmol)、チオ尿素(48.7g、640mmol)及び酢酸(303ml)の混合物を還流まで窒素気体下で5時間熱した。上記反応混合物を室温まで冷却し、及び上記懸濁物をin vacuoで濃縮させた。上記残留物をトルエン(2×900mL)で共沸させ、その後エタノール(1.5L)で処理し、及び1時間攪拌した。上記固体沈殿物をろ過により除去し、及び上記ろ過物を氷浴中で冷却し、98%硫酸(227mL)で処理し、及び環境温度で1時間攪拌した。上記溶液をin vacuoで濃縮させてほとんどのエタノールを除去し、及び水性重炭酸ナトリウムを用いてpH9に合わせた。上記固体沈殿物をろ過により除去し、及び水(300mL)、その後酢酸エチル(1.0L)で洗浄した。混合した二相ろ過物及び洗浄物の層を分離し、及び水層を酢酸エチル(1.0L+500mL)で再抽出した。混合した酢酸エチル抽出物を硫酸マグネシウム上で乾燥させ、ろ過し、及びin vacuoで濃縮させ、表題の化合物を茶色油(89.5g)として得た。
【化96】

【0171】
調製20b:[3−(2−アミノ−2−メチル−プロピル)−フェニル]−酢酸エチルエステル、ヂ−p−トルオイル−L−酒石酸塩
【化97】

アセトニトリル(1.0L)中の調製20aからのアミン(124.9g、531mmol)の溶液をアセトニトリル(750mL)中のヂ−p−トルオイル−L−酒石酸(194.8g、504mmol)の溶液で処理した。生ずるスラリーを3時間攪拌し、及び上記固体沈殿物をろ過により単離し、及びアセトニトリル(2×250mL)で洗浄し、表題の化合物をオフホワイトの固体(210g)として得た。
【化98】

【0172】
調製20c:[3−(2−アミノ−2−メチル−プロピル)−フェニル]−酢酸エチルエステル
【化99】

水(213ml)中の炭酸カリウム(37.90g、274.22mmol)の溶液をプロピオニトリル(213ml)中の調製20b(42.62g、68.56mmol)の懸濁物に添加し、及び全ての固体が溶解するまで攪拌した。上記相をその後分離し、及び上記プロピオニトリル相を水(107ml)で洗浄した。上記溶液を減圧下で約30mlの体積になるまで減少させ、表題の化合物をプロピオニトリル溶液として得た。サンプルを除去し、及び乾燥するまで濃縮させ、重量重量分析を得、及び収率は81%であることが示された。
【化100】

【0173】
調製21a:エチル(3−{2−[((2R)−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}−2−{4−ベンジルオキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)酢酸塩
【化101】

N−[2−(ベンジルオキシ)−5−((1R)−2−ブロモ−1−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}エチル)フェニル]メタンスルフォンアミド(14.34g、27.88mmol)をプロピオニトリル(15ml)中の調製20c(13.12g、55.75mmol)の溶液に添加した。上記混合物をその後還流で3日間熱した。上記溶液をプロピオニトリル(55ml)で希釈し、及び20〜25℃まで冷却した。上記溶液を1M HCl(水性)(70ml)、その後水(35ml)で洗浄し、及び上記溶液を100%収率と仮定して次の段階に直接的に進めた。
【0174】
調製28a:エチル(R)−2−(3−{2−[2−ヒドロキシ−2−(4−ベンジルオキシ−3−メタンスルフォンアミドフェニル)エチルアミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)酢酸塩
【化102】

トリエチルアミン三フッ化水素酸塩(9.1ml、8.99g、55.76mmol)をプロピオニトリル(72ml)中の調製21a(18.64g、27.88mmol)の溶液に添加した。上記溶液を20〜25℃で3時間攪拌した。上記溶液をその後5M NH3(水性)(72ml)で停止させ、10分間攪拌し、及び上記相を分離した。上記プロピオニトリル溶液をその後水(72ml)で洗浄し、及び上記溶液を100%収率と仮定して次の段階に直接的に進めた。
【0175】
調製29a:(R)−2−(3−{2−[2−ヒドロキシ−2−(4−ベンジルオキシ−3−メタンスルフォンアミドフェニル)エチルアミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)酢酸
【化103】

水(72ml)中の水酸化ナトリウム(6.69g、167.28mmol)の溶液をプロピオニトリル(72ml)中の調製28a(15.47g、27.88mmol)の溶液に添加した。上記2相混合物をその後激しく3時間攪拌した。上記相を分離し、及び水相を新しいプロピオニトリル(72ml)で洗浄し、その後1,4−ヂオキサン(72ml)で希釈した。上記溶液のpHをその後37% w/w HCl(水性)の添加によりpH6〜7にあわせ、及び生ずる懸濁物を1時間攪拌した。上記懸濁物をその後ろ過し、及びろ紙上で水で洗浄し、その後乾燥させ、表題の化合物をオフホワイトの固体(13.55g、3段階にわたり92%)として得た。
【化104】

【0176】
調製29b:(R)−2−(3−{2−[2−ヒドロキシ−2−(4−ヒドロキシ−3−メタンスルフォンアミドフェニル)エチルアミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)酢酸ナトリウム塩
【化105】

水(100ml)中の水酸化ナトリウム(1.40g、35.05mmol)の溶液をメタノール(600ml)中の調製29a(18.46g、35.05mmol)の懸濁物に添加した。上記混合物を炭素上の20重量%水酸化パラヂウム上で150psi及び60℃で5時間水素化した。上記混合物を触媒残留物を除去するためにろ過し、及びその後減圧下で100mlの体積になるまで減少させた。上記混合物を蒸留し、及び減圧下で一定体積のアセトニトリルに置き換えた。生ずる懸濁物をろ過し、及びろ紙上でアセトニトリルで洗浄し、その後乾燥させ、表題の化合物をオフホワイトの固体(15.34g、95%)として得た。
【化106】

【0177】
前記式29bの化合物はその後ピリヂン、ヂメチルフォルムアミド又はヂメチルアセトアミドの如き好適な溶媒中で1−(3−ヂメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボヂイミド塩酸塩又はヂシクロヘキシルカルボヂイミドの如き慣用のカップリング剤の存在下で、式NHR8−Q2−Aの好適なアミン(3):
【化107】

と反応され、式(1)の化合物:
【化108】

{式中、R1及びR2はメチルである、及びnは1である}
を与えうる。
【0178】
調製30〜106
調製23、25、27又は19からの適切なカルボン酸(0.15mmol)をN,N−ヂメチルフォルムアミド(2ml)中の1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(22mg、0.16mmol)、1−(3−ヂメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボヂイミド塩酸塩(34mg、0.18mmol)及びN−エチルヂイソプロピルアミン(130μL、0.73mmol)の溶液中に溶解した。上記溶液を適切なアミン(0.23mmol)で処理し、及び上記反応混合物を室温で18時間振騰した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をヂクロロメタン(3ml)及び水(1ml)の間で分割した。上記相を分離し、及び有機層を塩水(1ml)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥させ、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア 98:2:0〜96:4:0.5〜94:6:0.5で溶離し、所望の生成物を得た。
【0179】
あるいは、以下のプロセスは調製30〜106の合成のために使用されうる:
N,N−ヂメチルフォルムアミド(200ml)中の調製23、25、27又は29からの適切な酸(36mmol)の溶液を1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(5.26g、39mmol)、適切なアミン(43mmol)及び1−(3−ヂメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボヂイミド塩酸塩(7.5g、39mmol)で処理した。生ずる懸濁物を室温で18時間攪拌した。上記溶媒をin vacuoで除去し、及び上記残留物をヂクロロメタン(400ml)及び水(100ml)の間で分割した。上記有機相を分離し、飽和水性塩化ナトリウム(100ml)で洗浄し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及び上記溶媒をin vacuoで除去した。上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:酢酸エチル:0.88アンモニア(体積で95:5:0:0.5〜0:5:95:0)で溶離し、所望の生成物を得た。
【0180】
【表1】

【0181】
【表2】

【0182】
【表3】

【0183】
【表4】

【0184】
【表5】

【0185】
【表6】

【0186】
【表7】

【0187】
【表8】

【0188】
【表9】

【0189】
【表10】

【0190】
【表11】

【0191】
【表12】

【0192】
【表13】

【0193】
【表14】

【0194】
【表15】

【0195】
【表16】

【0196】
【表17】

【0197】
【表18】

【0198】
【表19】

【0199】
【表20】

【0200】
【表21】

【0201】
【表22】

【0202】
調製95〜102:カラムクロマトグラフィーにより精製されない。
【0203】
調製107:2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−{4−(ベンジルオキシ)−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(2,3−ヂヒドロ−1H−インデン−2−イル)アセトアミド
【化109】

調製26のカルボン酸(200mg、0.32mmol)をN,N−ヂメチルフォルムアミド(3ml)中の1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(48mg、0.36mmol)、1−(3−ヂメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボヂイミド塩酸塩(74mg、0.42mmol)、N−エチルヂイソプロピルアミン(226μL、1.26mmol)及びインダン−2−イルアミン(51mg、0.42mmol)の溶液に添加した。上記反応混合物を室温で18時間攪拌し、及びその後in vacuoで濃縮させた。上記残留物を酢酸エチル及び水の間で分割し、及び上記有機物を分離し、乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール 99:1〜98:2で溶離し、表題の生成物、157mgを得た。
【化110】

【0204】
調製108:2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−{4−(ベンジルオキシ)−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(2−メトキシベンジル)アセトアミド
【化111】

表題の化合物を調製26のカルボン酸及び2−メトキシベンジルアミンを用いて調製107について示されるものと同様の方法により調製した。
【化112】

【0205】
調製109:N−ベンジル−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−{4−(ベンジルオキシ)−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
【化113】

表題の化合物を調製26のカルボン酸及びベンジルアミンを用いて調製107について示されるものと同様の方法により調製した。
【化114】

【0206】
調製110:2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−{4−(ベンジルオキシ)−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}−2−{[第三−ブチル(ヂメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(2−フェニルエチル)アセトアミド
【化115】

表題の化合物を調製26のカルボン酸及びフェネチルアミンを用いて調製107について示されるものと同様の方法により調製した。
【化116】

【0207】
実施例1〜77
適切な保護されたアルコール(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。固体生成物が沈殿した場合、上記反応混合物をろ過し、及びメタノール:水(2ml、体積で1:1)で洗浄し、表題の化合物を得た。生成物が沈殿しなかった場合、上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を得た。
【0208】
あるいは、以下のプロセスは実施例1〜77の調製のために使用されうる。メタノール(450ml)中の調製30〜106からの適切な保護されたアルコール(25.4mmol)の溶液を水(200ml)中のフッ化アンモニウム(6.6g、178mmol)の溶液で処理し、及び生ずる溶液を40℃で24時間熱した。上記反応混合物を室温まで冷却し、及び沈殿物をろ過し、及びメタノール:水(体積で50:50、100ml)で洗浄した。上記固体をエタノール(150ml)中に懸濁し、及び65℃まで30分間熱し、室温まで冷却し、及びろ過し、上記固体をヂエチルエーテル(50ml)で洗浄した。水性ピリヂン(1:1、150ml)からの再結晶化は所望の化合物を与えた。
【実施例】
【0209】
実施例1:N−ベンジル−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化117】

調製30(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化118】

【0210】
実施例2:2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(4−メトキシベンジル)アセトアミド
【化119】

調製31(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、043mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化120】

【0211】
実施例3:2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(2−メトキシベンジル)アセトアミド
【化121】

調製32(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化122】

【0212】
実施例4:N−(2−エトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化123】

調製33(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化124】

【0213】
実施例5:2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(3−メトキシベンジル)アセトアミド
【化125】

調製34(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化126】

【0214】
実施例6:2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(4−メチルベンジル)アセトアミド
【化127】

調製35(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化128】

【0215】
実施例7:2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(2−メチルベンジル)アセトアミド
【化129】

調製36(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化130】

【0216】
実施例8:2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(3−メチルベンジル)アセトアミド
【化131】

調製37(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化132】

【0217】
実施例9:N−(3,4−ヂメトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化133】

調製38(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化134】

【0218】
実施例10:N−(2,4−ヂメトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化135】

調製39(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化136】

【0219】
実施例11:N−(3,5−ヂメトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化137】

調製40(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化138】

【0220】
実施例12:N−(4−クロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化139】

調製41(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化140】

【0221】
実施例13:N−(2−クロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化141】

調製42(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化142】

【0222】
実施例14:N−(3−クロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化143】

調製43(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化144】

【0223】
実施例15:N−(4−フルオロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化145】

調製44(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化146】

【0224】
実施例16:N−(2,4−ヂクロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化147】

調製45(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化148】

【0225】
実施例17:N−(3,4−ヂクロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化149】

調製46(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をろ過し、及びメタノール:水(2ml、体積で1:1)で洗浄し、表題の化合物を無色の固体として得た。
【化150】

【0226】
実施例18:N−(4−第三−ブチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化151】

調製47(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.88アンモニア(98:2:0〜90:10:1)で溶離し、表題の生成物を無色の固体として得た。
【化152】

【0227】
実施例19:N−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化153】

調製48(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をろ過し、及びメタノール:水(2ml、体積で1:1)で洗浄し、表題の化合物を無色の固体として得た。
【化154】

【0228】
実施例20:N−(2,3−ヂメチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド
【化155】

調製49(0.075mmol)をエタノール(4ml)中に溶解し、及び上記溶液を水(300μL)中のフッ化アンモニウム(16mg、0.43mmol)の溶液で処理した。上記反応混合物をその後50℃で18時間攪拌し、その後室温まで冷却した。上記反応混合物をろ過し、及びメタノール:水(2ml、体積で1:1)で洗浄し、表題の化合物を無色の固体として得た。
【化156】

【0229】
【表23】

【0230】
【表24】

【0231】
【表25】

【0232】
【表26】

【0233】
【表27】

【0234】
【表28】

【0235】
【表29】

【0236】
【表30】

【0237】
【表31】

【0238】
【表32】

【0239】
【表33】

【0240】
【表34】

【0241】
【表35】

【0242】
【表36】

【0243】
【表37】

【0244】
実施例78:N−(2,3−ヂヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド
【化157】

調製107の生成物(157mg、0.21mmol)、蟻酸アンモニウム(66mg、1.0mmol)及び20% Pd/C(5mg)をエタノール(10ml)中に溶解し、及び上記反応混合物を還流で3時間熱した。上記反応混合物を50℃まで冷却し、水(1ml)中のフッ化アンモニウム(40mg、1.0mmol)の溶液で処理し、及びその後50℃で18時間攪拌した。上記反応混合物をin vacuoで濃縮させ、及び上記残留物を酢酸エチル及び0.880アンモニア溶液の間で分割した。有機層を乾燥させ(硫酸マグネシウム)、及びin vacuoで濃縮させた。上記残留物をシリカゲル上のカラムクロマトグラフィーにより精製し、ヂクロロメタン:メタノール:0.880アンモニア 98:2:0〜95:5:0.5〜90:10:1で溶離し、表題の生成物、90mgを得た。
【化158】

【0245】
実施例79〜81
以下に示される一般式の以下の化合物を適切なアミド出発物質を用いて実施例78について示されるものと同様の方法により調製した。
【化159】

【0246】
【表38】

【0247】
別段の定めなき限り、全ての反応は窒素気体下で行われた。
略語
TBDMS=第三−ブチル(ヂメチル)シリル
IPA:イソプロピルアルコール
THF:テトラヒドロフラン
s=一重項
d=二重項
dd=二重の二重項
t=三重項
q=四重項
m=多重項
bs=広い一重項、例えば、NH又はOH
式(1)の化合物のin vitro活性
【0248】
式(1)の化合物の強いβ2アゴニストとしてはたらく、それゆえ、平滑筋弛緩を仲介する能力はモルモット気管片の電場刺激収縮に対するベータ−2アドレナリン作動性受容体刺激の効果の計測により決定されうる。
【0249】
モルモット気管
雄、Dunkin−Hartleyモルモット(475〜525g)をCO2窒息及び大腿動脈からの放血により殺し、及び気管を単離する。4の調製物を、喉頭直下で解剖を開始し、及び2.5cmの長さの気管を取って、それぞれの動物から得る。上記一片の気管を気管筋の反対の軟骨を切ることにより開き、その後横断面、3〜4の軟骨環の幅を切る。生ずる片調製物を軟骨帯上部及び下部をとおして結ばれた綿糸を用いて5mlの器官浴中に吊る。上記片を37℃で熱した及び95% O2/5% CO2で処理した、3μM Indomethacin(Sigma I7378)、10μM Guanethidine(Sigma G8520)及び10μM Atenolol(Sigma A7655)を含む調節されたKrebs Ringer緩衝液(Sigma K0507)中で、張らずに20分間平衡化し、その後1gの開始張力を適用する。上記調製物をさらなる30〜45分間平衡化し、その間、それらを15分間隔で2回(1gまで)再び張る。張力における変化を(Pfizerで注文して設計された)データ収集システムにつなげられた標準の等大変換器を介して記録し及びモニターする。張り平衡化の後、上記組織を以下のパラメータを用いて電場刺激(EFS)にかける:10s 連続 2分毎、0.1ms パルス幅、実験の長さをとおして連続して10Hz及びちょうど最大のボルト数(25Volts)。上記気管における後神経節コリン作動性神経のEFSは平滑筋の単相収縮をもたらし、及び単収縮の高さが記録される。上記器官浴を上記実験をとおして蠕動ポンプシステム(ポンプ流速7.5ml/分)の手段により上記に示されるKrebs Ringer緩衝液で一定に灌流する、ただし、本発明にしたがうベータ−2アゴニストが添加されるときは、上記ポンプはそのとき上記浴槽への累積投与の時間中は止められ、及び最大応答が洗い流し期間中に達せられた後再び開始される。
【0250】
強さ及び有効性の評価のための実験プロトコル
EFSへの平衡化後、上記蠕動ポンプを止め、及び上記調製物を収縮性EFS応答の阻害の点で最大応答を確立するために単一用量の300nMイソプレナリン(Sigma I5627)で「満たす(‘primed’)」。上記イソプレナリンをその後40分間にわたり洗い流す。上記充填(priming)及び洗い流し回復後、イソプレナリンに対する標準曲線を濃度において半ログ増加を用いた上記浴槽への累積ボーラス添加の方法により全ての組織(イソプレナリン曲線1)について行う。使用される濃度範囲は1e-9〜1e/3e-6Mである。イソプレナリン曲線の終わりに、上記調製物を40分間再び洗浄し、その後(内部コントロールとしての)イソプレナリン又は本発明にしたがうベータ−2アゴニストのいずれかに対する第二の曲線を開始する。ベータ−2アゴニスト応答をEFS応答のパーセント阻害として表す。ベータ−2アゴニストについてのデータを曲線1においてイソプレナリンにより誘導された最大阻害のパーセントとして阻害を表すことにより正規化する。本発明にしたがうベータ−2アゴニストについてのEC50値は最大効果の半分を作出するために必要とされる化合物濃度をいう。本発明にしたがうベータ−2アゴニストについてのデータはその後割合(EC50ベータ−2アゴニスト)/(EC50イソプレナリン)により定義されるイソプレナリンに対する相対的強さとして表される。
【0251】
ベータ−2仲介機能活性の確認
試験化合物のベータ−2アゴニスト活性を上記のプロトコルを用いて確認するが、本発明にしたがうベータ−2アゴニストに対する曲線を構築する前に、上記調製物を300nM ICI 118551(選択的β2アンタゴニスト)で(最小45分間)プレインキュベートし、それはベータ−2仲介効果の場合、試験化合物用量応答曲線の右方向へのシフトをもたらす。
【0252】
他の代替にしたがって、式(1)の化合物のβ2受容体に対するアゴニスト強度はまたβ2受容体についての最大効果の半分(EC50)を作出するために必要とされる本発明にしたがう化合物の濃度の計測により決定されうる。
【0253】
化合物調製
化合物の10mM/100%DMSO(ヂメチルスルフォキシド)ストックを4%DMSO中に必要とされる最高用量まで希釈する。この最高用量を、全て4%DMSO中に、10点半ログ希釈曲線を構築するために使用する。イソプレナリン(Sigma I−5627)を実験毎に標準として及びそれぞれのプレート上のコントロールウェルについて使用した。データを%イソプレナリン応答として表した。
【0254】
細胞培養
(Kobilka et al., PNAS 84:46−50, 1987及びBouvier et al., Mol Pharmacol 33: 133−139 1988 CHOhβ2からの)ヒトβ2アドレナリン作動性受容体を組換えで発現するCHO(チャイニーズハムスター卵巣)細胞を10%ウシ胎児血清(Sigma, F4135, Lot 90K8404 Exp 09/04)、2mMグルタミン(Sigma,G7513)、500μg/mlジェネチシン(Sigma,G7034)及び10μg/mlプロマイシン(Sigma,P8833)で補充したDulbeccos MEM/NUT MIX F12(Gibco, 21331−020)中で生育させた。細胞を試験のために約90%コンフルエントを与えるようまいた。
【0255】
分析方法
25μl/ウェルのそれぞれの用量の化合物をcAMP−Flashplate(商標)(NEN,SMP004B)に移し、1%DMSOを基礎コントロールとし、及び100nMイソプレナリンを最大コントロールとした。これを25μl/ウェルのPBSの添加により1:2希釈した。細胞をトリプシン処理(0.25% Sigma, T4049)し、PBS(Gibco,14040−174)で洗浄し、及び刺激緩衝液(NEN,SMP004B)中に再懸濁し、1×106細胞/ml CHOhB2を得た。化合物を50μl/ウェルの細胞と共に1時間インキュベートした。細胞をその後0.18μCi/ml 125I−cAMP(NEN,NEX−130)を含む100μl/ウェルの検出緩衝液(NEN,SMP004B)の添加により溶解し、及びプレートを室温でさらなる2時間インキュベートした。Flashplate(商標)に結合した125I−cAMPの量をTopcount NXT(Packard)を用いて、通常カウント効率1分間で定量した。用量応答データを%イソプレナリン活性として表し、及び4パラメータシグモイドフィットを用いてフィットさせた。
【0256】
これにより、上記の実施例1〜81中に例示される本発明にしたがう式(1)の化合物は0.02nM〜1nMのβ2 cAMP EC50を示すことがわかった。
【0257】
以下の表は本発明に係る化合物の活性を示す:
【表39】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)の化合物:
【化1】

{式中、(CH2n−C(=O)Q1基はメタ又はパラ位である、R1及びR2はH及びC1−C4アルキルから独立に選ばれる、nは0、1又は2である、及びQ1は:
【化2】

及び基*−NR11−Q2−Aから選ばれる基である、ここで、pは1又は2である、Q2はC1−C4アルキレンである、R11はH又はC1−C4アルキルである、及びAはピリヂル、C3−C10シクロアルキル、テトラヒドロフラニル、ベンジルで場合により置換されるピペリヂニル、テトラヒドロチオピラニル又は基:
【化3】

であり、前記シクロアルキルは1以上の炭素原子により場合により架橋される、
ここで、R3、R4、R5、R6及びR7は同じであり又は異なり、及びH、C1−C4アルキル、OR8、SR9、ハロ、CN、CF3、OCF3、COOR9、SO2NR910、CONR910、NR910、NHCOR10及びフェニルから選ばれる、
ここで、R8はC1−C4アルキルである、及びR9及びR10は同じであり又は異なり、及びH又はC1−C4アルキルから選ばれる、及び*はカルボニル基への結合点を示す};
又は適切な場合、それらの医薬として許容される塩及び/又は異性体、互変異性体、溶媒和物又はそれらの同位体変形。
【請求項2】
1がNH−Q2−Aである、ここで、Q2はCH2である、及びAはシクロヘキシル、テトラヒドロチオピラニル、ベンジルで場合により置換されるピペリヂニル又はナフチルである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
1は:
【化4】

である、ここで、R3、R4、R5及びR6はHである、請求項1に記載の化合物。
【請求項4】
1は基*−NH−Q2−Aである、ここで、Q2はC1−C4アルキレンである、及びAは基:
【化5】

である、ここで、R3、R4、R5、R6及びR7は同じであり又は異なり、及びH、C1−C4アルキル、OR8、SR9、CN、ハロ、CF3、OCF3、SO2NR910、CONR910、NR910、NHCOR10及びフェニルから選ばれる、ここで、R3〜R7のうちの少なくとも2はHに等しい;
ここで、R8はC1−C4アルキルである、及びR9及びR10は同じであり又は異なり、及びH又はC1−C4アルキルから選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
2は−CH2−、−(CH22−又は−(CH23である、請求項4に記載の化合物。
【請求項6】
2は−CH2−である、請求項5に記載の化合物。
【請求項7】
Aは基:
【化6】

である、ここで、R3、R4、R5、R6及びR7は同じであり又は異なり、及びH、CH3、OCH2−CH3、SCH3、ハロ、CF3、OCF3、フェニル、ヂメチルアミノ、CN、第三−ブチルから選ばれる、ここで、R3〜R7のうちの少なくとも2はHに等しい、請求項4〜6のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項8】
3、R4、R5、R6及びR7は同じであり又は異なり、及びH、CH3、Cl、F、CF3から選ばれる、ここで、R3〜R7のうちの少なくとも2はHに等しい、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
1はH又はC1−C4アルキルである、及びR2はC1−C4アルキルである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項10】
1はH又はCH3である、及びR2はCH3である、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
nは1である、請求項10に記載の化合物。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物の(R,R)−立体異性体。
【請求項13】
(CH2n−C(=O)Q1基はメタ位である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項14】
N−ベンジル−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(4−メトキシベンジル)アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(2−メトキシベンジル)アセトアミド、
N−(2−エトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(3−メトキシベンジル)アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(4−メチルベンジル)アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(2−メチルベンジル)アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(3−メチルベンジル)アセトアミド、
N−(3,4−ヂメトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2,4−ヂメトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(3,5−ヂメトキシベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(4−クロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2−クロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(3−クロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(4−フルオロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2,4−ヂクロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(3,4−ヂクロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(4−第三−ブチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2,3−ヂメチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(3,5−ヂクロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(3,4−ヂメチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2,5−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(2−フェニルエチル)アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(3−フェニルプロピル)アセトアミド、
N−(2,3−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2,4−ヂクロロ−6−メチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(シクロヘキシルメチル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2−クロロ−6−メチルベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2−エトキシベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(3,4−ヂメチルベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(3,4−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(3−フェニルプロピル)アセトアミド、
N−(シクロヘキシルメチル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2−クロロ−4−フルオロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(3,5−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−[4−(トリフルオロメチル)ベンジル]アセトアミド、
N−(2,5−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(2,4−ヂクロロ−6−メチルベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(3,4−ヂクロロベンジル)−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[3−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−2−(4−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(4−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(2−メトキシベンジル)アセトアミド、
N−(2−エトキシベンジル)−2−(4−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−ベンジル−2−(4−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(4−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(3−フェニルプロピル)アセトアミド、
N−(2,3−ヂヒドロ−1H−インデン−2−イル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(2−メトキシベンジル)アセトアミド、
N−ベンジル−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(2−フェニルエチル)アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(メシチルメチル)アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(2,3,6−トリクロロベンジル)アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]アセトアミド、
N−(2,3−ヂクロロベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−(3−クロロ−4−メチルベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−[2−(メチルチオ)ベンジル]アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−[4−(メチルチオ)ベンジル]アセトアミド、
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(テトラヒドロ−2H−チオピラン−4−イル)アセトアミド、
N−(ビフェニル−2−イルメチル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(1−ナフチルメチル)アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−(ピリヂン−2−イルメチル)アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−[4−(トリフルオロメトキシ)ベンジル]アセトアミド、
N−(4−シアノベンジル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
N−[4−(ヂメチルアミノ)ベンジル]−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、
2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)−N−フェニルアセトアミド、
N−(1−ベンジルピペリヂン−4−イル)−2−(3−{(2R)−2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]プロピル}フェニル)アセトアミド、及び
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(メシチルメチル)アセトアミド
から成る群から選ばれる、請求項1に記載の化合物。
【請求項15】
N−ベンジル−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド。
【請求項16】
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(4−メトキシベンジル)アセトアミド。
【請求項17】
2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)−N−(4−メチルベンジル)アセトアミド。
【請求項18】
N−(4−クロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド。
【請求項19】
N−(3,4−ヂクロロベンジル)−2−(3−{2−[((2R)−2−ヒドロキシ−2−{4−ヒドロキシ−3−[(メチルスルフォニル)アミノ]フェニル}エチル)アミノ]−2−メチルプロピル}フェニル)アセトアミド。
【請求項20】
慣例の医薬として無害の賦形剤及び/又は添加剤を伴う、請求項1〜19のいずれか1項に記載の式(1)の化合物又はその医薬として許容される塩若しくは誘導形を含む医薬組成物。
【請求項21】
医薬としての使用のための、請求項1〜19のいずれか1項に記載の式(1)の化合物又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物。
【請求項22】
β2受容体が関連する疾患、障害、及び状態の治療における使用のための、請求項1〜19のいずれか1項に記載の式(1)の化合物又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物。
【請求項23】
・あらゆる型、病因又は病原の喘息、特にアトピー性喘息、非アトピー性喘息、アレルギー性喘息、アトピー性気管支IgE仲介喘息、気管支喘息、特発性喘息、真性喘息、病態生理妨害により引き起こされる内因性喘息、環境因子により引き起こされる外因性喘息、未知の又は明らかでない原因の特発性喘息、非アトピー性喘息、気管支炎性喘息、気腫性喘息、運動誘発喘息、アレルゲン誘発喘息、冷気誘発喘息、職業病喘息、細菌、真菌、原生動物又はウイルス感染により引き起こされる感染性喘息、非アレルギー性喘息、初期喘息、喘鳴幼児症候群及び細気管支炎から成る群から選ばれるメンバーである喘息、
・慢性又は急性気管支収縮、慢性気管支炎、小気道閉塞、及び気腫、
・あらゆる型、病因又は病原の閉塞性又は炎症性気道疾患、特に慢性好酸球性肺炎、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、慢性気管支炎を含むCOPD、COPDに関連する又は関連しない肺気腫又は呼吸困難、不可逆性進行性気道閉塞により特徴付けられるCOPD、成人呼吸促迫症候群(ARDS)、他の薬物治療及び肺の高血圧に関連する気道疾患の結果の気道高反応性の悪化から成る群から選ばれるメンバーである閉塞性又は炎症性気道疾患、
・あらゆる型、病因又は病原の気管支炎、特に急性気管支炎、急性喉頭気管性気管支炎、アラキヂン酸気管支炎、カタル性気管支炎、クループ性気管支炎、乾性気管支炎、感染性喘息性気管支炎、増殖性気管支炎、ブドウ球菌又は連鎖球菌気管支炎及び小胞性気管支炎から成る群から選ばれるメンバーである気管支炎、
・急性肺傷害、
・あらゆる型、病因又は病原の気管支拡張症、特に円柱状気管支拡張症、のう胞状気管支拡張症、紡錘状気管支拡張症、毛細血管気管支拡張症、のう状気管支拡張症、乾性気管支拡張症及び小胞性気管支拡張症から成る群から選ばれるメンバーである気管支拡張症
から成る群から選ばれる疾患、障害、及び状態の治療における使用のための、請求項1〜19のいずれか1項に記載の式(1)の化合物又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物。
【請求項24】
β2アゴニスト活性を有する薬物の製造のための、請求項1〜19のいずれか1項に記載の式(1)の化合物の又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物の使用。
【請求項25】
請求項23に示される群から選ばれる疾患、障害、及び状態の治療用薬物の製造のための、請求項1項に記載の式(1)の化合物の又はその医薬として許容される塩、溶媒和物若しくは組成物の使用。
【請求項26】
β2アゴニストでの、ヒトを含む哺乳類の治療方法であって、前記哺乳類を有効な量の請求項1〜19のいずれか1項に記載の式(1)の化合物で又はその医薬として許容される塩、誘導形若しくは組成物で治療することを含む方法。
【請求項27】
上記疾患、障害又は状態は請求項19に示される群から選ばれる、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
請求項1〜19のいずれか1項に記載の式(1)の化合物の製造方法であって、以下の段階:
(a)式(2)の酸:
【化7】

{式中、R1、R2及びnは請求項1中に定義されるとおりである}
を式NH2−Q2−A(3)のアミン:
【化8】

{式中、R3〜R6、Q2及びAは請求項1に定義されるとおりである}
とカップリングさせる、
(b)前記式(1)の化合物を単離する
を含む前記方法。
【請求項29】
1及びR2はメチルである、及びnは1である、請求項1に記載の式(1)の化合物の製造方法であって、以下の段階:
(a)前記式(1)の化合物を得るために、式(21)の化合物:
【化9】

{式中、XはH、Li、K又はNa及び可能性として有機アミン塩基又は他の金属塩である}
をピリヂン、ヂメチルフォルムアミド及びヂメチルアセトアミドの如き好適な溶媒中で1−(3−ヂメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボヂイミド塩酸塩又はヂシクロヘキシルカルボヂイミドの如き慣用のカップリング剤の存在下で、場合により有機塩基及び添加剤の存在下で、式NHR8−Q2−A(3)の好適なアミン:
【化10】

と反応させる、
(b)前記式(1)の化合物を単離する
を含む前記方法。
【請求項30】
前記式(21)の化合物はメタノール、IPA、THF及び水の如き好適な溶媒の存在下での及び炭素上の水酸化パラヂウム又は炭素上のパラヂウムの如き好適な触媒の存在下での式(22)の化合物:
【化11】

{式中、XはH、Na、Li又はK及び可能性として有機アミン又は他の金属塩である}
の水素化により得られる、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記式(22)の化合物は、場合によりプロピオニトリル、テトラヒドロフラン又はヂオキサンの如き好適な溶媒の存在下で、式(23)の化合物:
【化12】

を、MはNa、K又はLiから選ばれるM−OHと反応させることにより得られる、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記式(23)の化合物はプロピオニトリルの如き好適な溶媒の存在下でフッ化テトラブチルアンモニウム、HF又はトリエチルアミン三フッ化水素酸塩の如き脱保護剤を用いて、式(24)の化合物:
【化13】

を脱保護することにより得られる、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
前記式(24)の化合物はプロピオニトリル、THF、トルエン、酢酸エチル、アセトニトリル、プロピオニトリル、ヂオキサン、DMF、DMSOの如き好適な溶媒の存在下で、及び場合により炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、Hunig’s塩基又はトリエチルアミンの如き塩基の存在下で、式:
【化14】

の化合物を式:
【化15】

の化合物と50℃〜150℃の温度で12〜36時間反応させることによる、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
請求項1〜19のいずれか1に記載の化合物と:
(a)5−リポキシゲナーゼ(5−LO)阻害剤又は5−リポキシゲナーゼ活性化タンパク質(FLAP)アンタゴニスト、
(b)LTB4、LTC4、LTD4、及びLTE4のアンタゴニストを含む、ロイコトリエンアンタゴニスト(LTRAs)、
(c)H1及びH3アンタゴニストを含むヒスタミン受容体アンタゴニスト、
(d)うっ血除去の使用のためのα1−及びα2−アドレナリン作動性受容体アゴニスト血管収縮薬交感神経様作用剤、
(e)ムスカリン性M3受容体アンタゴニスト又は抗コリン作動性剤、
(f)PDE阻害剤、例えば、PDE3、PDE4及びPDE5阻害剤、
(g)テオフィリン、
(h)クロモグリク酸ナトリウム、
(i)COX阻害剤、非選択的及び選択的COX−1又はCOX−2阻害剤(NSAIDs)、
(j)DAGR(コルチコイド受容体の解離アゴニスト)の如き経口及び吸入グルココルチコステロイド、
(k)内因性炎症物質に対して活性なモノクローナル抗体、
(l)抗腫瘍壊死因子(抗−TNF−α)剤、
(m)VLA−4アンタゴニストを含む粘着性分子阻害剤、
(n)キニン−B1−及びB2−受容体アンタゴニスト、
(o)免疫抑制剤、
(p)マトリックスメタロプロテアーゼ(MMPs)の阻害剤、
(q)タキキニンNK1、NK2及びNK3受容体アンタゴニスト、
(r)エラスターゼ阻害剤、
(s)アデノシンA2a受容体アゴニスト、
(t)ウロキナーゼの阻害剤、
(u)ドパミン受容体に対してはたらく化合物、例えば、D2アゴニスト、
(v)NFκβ経路の調節剤、例えば、IKK阻害剤、
(w)p38 MAPキナーゼ、sykキナーゼ又はJAKキナーゼ阻害剤の如きサイトカイン伝達経路の調節剤、
(x)粘液溶解薬又は鎮咳薬として分類されうる剤、及び
(y)抗生物質
から選ばれる他の治療用剤(単数又は複数)との組み合わせ製剤。

【公表番号】特表2007−518790(P2007−518790A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−550334(P2006−550334)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【国際出願番号】PCT/IB2005/000112
【国際公開番号】WO2005/080324
【国際公開日】平成17年9月1日(2005.9.1)
【出願人】(593141953)ファイザー・インク (302)
【Fターム(参考)】