説明

病変修正装置及び方法

【課題】 病変修正装置及び方法を提供する。
【解決手段】 候補イメージフレームを抽出することができる装置が開示される。候補イメージフレーム選択装置は、3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成させ、病変値に基づいて、病変境界の修正に利用される少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、3次元イメージを用いて病変を検出する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
ノイズ(noise)、低解像度(resolution)、低対照度(contrast)などによって、イメージに含まれた病変の正確な検出が難しい。また、病変の境界が複雑で不明な場合にも、イメージに含まれた病変の正確な検出が難しい。このように、病変が不確かに検出される場合が多いために、検出された病変を修正する過程が必要である。特に、3次元イメージは、多数の2次元イメージで構成されているために、3次元イメージに含まれた病変を修正することは難しい。したがって、3次元イメージに含まれた病変を容易かつ正確に修正することができる技術が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、病変修正装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の一実施例による候補イメージフレーム選択装置は、3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成させる生成部と、病変値に基づいて、病変境界の修正に利用される少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出する抽出部と、を含む。
【0005】
抽出部は、病変値を単純合算するか、あるいは加重値を与えて合算し、該合算した値に基づいて、候補イメージフレームを抽出することができる。
【0006】
抽出部は、合算した値が局部最大値(local maximum)であるイメージフレームのうちから候補イメージフレームを抽出することができる。
【0007】
抽出部は、イメージフレームに含まれたあらゆる病変が抽出された候補イメージフレームに含まれたか否かを判断し、候補イメージフレームに含まれていない病変を含むイメージフレームを候補イメージフレームとしてさらに抽出することができる。
【0008】
病変の特徴は、病変個数、病変サイズ、病変形状、病変の境界面、病変の境界線、及び病変の境界線に位置したポイントの位置情報のうち、少なくとも1つを含みうる。
【0009】
本発明の一実施例による病変修正装置は、3次元イメージを構成する2次元イメージフレームのうち、少なくとも1つのイメージフレームに含まれた病変が修正されれば、該修正された病変を含むイメージフレームを基準イメージフレームとして指定する指定部と、基準イメージフレームに含まれた修正された病変を使って、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する修正部と、を含みうる。
【0010】
修正部は、修正された病変の特徴に基づいて、残りのイメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、病変を修正することができる。
【0011】
修正部は、修正された病変の特徴に基づいて、基準イメージフレームと隣接した第1イメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、第1イメージフレームに含まれた病変を修正し、基準イメージフレーム及び第1イメージフレームに含まれた修正された病変の特徴のうち、少なくとも1つに基づいて、第1イメージフレームと隣接した第2イメージフレームに対するイメージセグメンテーションを実行して、第2イメージフレームに含まれた病変を修正することができる。
【0012】
修正部は、基準イメージフレームが少なくとも2個以上である場合、イメージフレームに対して少なくとも2個以上の区間を設定し、各区間は、1つの基準イメージフレームを含み、各区間に含まれた基準イメージフレームを用いて、区間内に存在する残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。
【0013】
修正部は、区間が重ならないように設定することができる。修正部は、区間を重なるように設定し、区間に含まれた基準フレームを用いて、重なる区間に存在するイメージフレームに含まれた病変をそれぞれ修正することができる。
【0014】
病変修正装置は、修正された病変を重なる区間に存在するイメージフレーム別に併合する併合(merge)部をさらに含みうる。
【0015】
本発明の一実施例による病変修正装置は、3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成させる生成部と、病変値に基づいて、病変境界の修正に利用される少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出する抽出部と、候補イメージフレームに含まれた病変が修正されれば、該修正された病変を含む候補イメージフレームを基準イメージフレームとして指定する指定部と、基準イメージフレームに含まれた修正された病変を使って、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する修正部と、を含む。
【0016】
抽出部は、病変値を単純合算するか、あるいは加重値を与えて合算し、該合算した値に基づいて、候補イメージフレームを抽出することができる。
【0017】
抽出部は、イメージフレームに含まれたあらゆる病変が抽出された候補イメージフレームに含まれたか否かを判断し、候補イメージフレームに含まれていない病変を含むイメージフレームを候補イメージフレームとしてさらに抽出することができる。
【0018】
修正部は、修正された病変の特徴に基づいて、残りのイメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。
【0019】
修正部は、修正された病変の特徴に基づいて、基準イメージフレームと隣接した第1イメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、第1イメージフレームに含まれた病変を修正し、基準イメージフレーム及び第1イメージフレームに含まれた修正された病変の特徴のうち、少なくとも1つに基づいて、第1イメージフレームと隣接した第2イメージフレームに対するイメージセグメンテーションを実行して、第2イメージフレームに含まれた病変を修正することができる。
【0020】
病変修正装置は、イメージセグメンテーションが正常に実行されたか否かを検査する検査部と、イメージセグメンテーションが正常に実行されていないと検査されたイメージフレームに含まれた病変を再び修正する再修正部と、をさらに含みうる。
【0021】
修正部は、基準イメージフレームが少なくとも2個以上である場合、イメージフレームに対して少なくとも2個以上の区間を設定し、各区間は、1つの基準イメージフレームを含み、各区間に含まれた基準イメージフレームを用いて、各区間内に存在する残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。
【0022】
本発明の一実施例による候補イメージフレームを選択する方法は、3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成させる段階と、病変値に基づいて、病変境界の修正に利用される少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出する段階と、を含む。
【0023】
抽出する段階は、病変値を単純合算するか、あるいは加重値を与えて合算する段階と、合算した値に基づいて、候補イメージフレームを抽出する段階と、を含みうる。
【0024】
抽出する段階は、合算した値が局部最大値であるイメージフレームのうちから候補イメージフレームを抽出する段階を含みうる。
【0025】
抽出する段階は、イメージフレームに含まれたあらゆる病変が抽出された候補イメージフレームに含まれたか否かを判断する段階と、候補イメージフレームに含まれていない病変を含むイメージフレームを候補イメージフレームとしてさらに抽出する段階と、を含みうる。
【0026】
病変の特徴は、病変個数、病変サイズ、病変形状、病変の境界面、病変の境界線、及び病変の境界線に位置したポイントの位置情報のうち、少なくとも1つを含みうる。
【0027】
本発明の一実施例による病変修正方法は、3次元イメージを構成する2次元イメージフレームのうち、少なくとも1つのイメージフレームに含まれた病変が修正されれば、該修正された病変を含むイメージフレームを基準イメージフレームとして指定する段階と、基準イメージフレームに含まれた修正された病変を使って、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、を含む。
【0028】
修正する段階は、修正された病変の特徴に基づいて、残りのイメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、病変を修正する段階を含みうる。
【0029】
修正する段階は、修正された病変の特徴に基づいて、基準イメージフレームと隣接した第1イメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、第1イメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、基準イメージフレーム及び第1イメージフレームに含まれた修正された病変の特徴のうち、少なくとも1つに基づいて、第1イメージフレームと隣接した第2イメージフレームに対するイメージセグメンテーションを実行して、第2イメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、を含みうる。
【0030】
修正する段階は、基準イメージフレームが少なくとも2個以上である場合、イメージフレームに対して少なくとも2個以上の区間を設定し、各区間は、1つの基準イメージフレームを含み、各区間に含まれた基準イメージフレームを用いて、区間内に存在する残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する段階を含みうる。
【0031】
修正する段階は、区間が重ならないように設定する段階を含みうる。修正する段階は、区間を重なるように設定し、区間に含まれた基準フレームを用いて、重なる区間に存在するイメージフレームに含まれた病変をそれぞれ修正する段階を含みうる。
【0032】
病変修正方法は、修正された病変を重なる区間に存在するイメージフレーム別に併合する段階をさらに含みうる。
【0033】
本発明の一実施例による病変境界修正装置での病変境界修正方法は、3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成させる段階と、病変値に基づいて、病変修正に利用される少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出する段階と、候補イメージフレームに含まれた病変が修正されれば、該修正された病変を含む候補イメージフレームを基準イメージフレームとして指定する段階と、基準イメージフレームに含まれた修正された病変を使って、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、を含む。
【0034】
抽出する段階は、病変値を単純合算するか、あるいは加重値を与えて合算する段階と、合算した値に基づいて、候補イメージフレームを抽出する段階と、を含みうる。
【0035】
抽出する段階は、イメージフレームに含まれたあらゆる病変が抽出された少なくとも1つの候補イメージフレームに含まれたか否かを判断する段階と、あらゆる病変のうちから抽出された少なくとも1つの候補イメージフレームに含まれていない病変を含むイメージフレームを候補イメージフレームとしてさらに抽出する段階と、を含みうる。
【0036】
修正する段階は、修正された病変の特徴に基づいて、残りのイメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する段階を含みうる。
【0037】
修正する段階は、修正された病変の特徴に基づいて、基準イメージフレームと隣接した第1イメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、第1イメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、基準イメージフレーム及び第1イメージフレームに含まれた修正された病変の特徴のうち、少なくとも1つに基づいて、第1イメージフレームと隣接した第2イメージフレームに対するイメージセグメンテーションを実行して、第2イメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、を含みうる。
【0038】
修正する段階は、基準イメージフレームが少なくとも2個以上である場合、イメージフレームに対して1つの基準イメージフレームを含む少なくとも2個以上の区間を設定する段階と、各区間に含まれた基準イメージフレームを用いて、各区間内に存在する残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、を含みうる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明の一実施例と関連した候補イメージフレーム選択装置を説明するための図である。
【図2】図1の候補イメージフレーム選択装置の一実施例による駆動方法を説明するための図である。
【図3】図1の候補イメージフレーム選択装置のまた他の一実施例による駆動方法を説明するための図である。
【図4】本発明の一実施例による病変修正装置を説明するための図である。
【図5A】イメージフレームに含まれた病変を修正する過程を説明するための図である。
【図5B】イメージフレームに含まれた病変を修正する過程を説明するための図である。
【図6】図4の修正部が区間を重ならないように設定した場合を説明するための図である。
【図7】修正部が図6の基準イメージフレームを用いて、残りのイメージフレームを修正する過程を説明するための図である。
【図8】図4の修正部が区間を重なるように設定した場合を説明するための図である。
【図9】併合部が図8の修正部によって修正された病変を併合する過程を説明するための図である。
【図10】本発明のまた他の一実施例による病変修正装置を説明するための図である。
【図11】図10の病変修正装置での病変修正方法を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、添付した図面を参照して、本発明の実施のための具体的な内容について詳細に説明する。
【0041】
図1は、本発明の一実施例と関連した候補イメージフレーム選択装置を説明するための図である。図1を参照すると、候補イメージフレーム選択装置100は、生成部110、及び抽出部120を含む。
【0042】
生成部110は、3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームから病変を抽出し、該抽出された病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成することができる。例えば、生成部110は、2次元イメージフレームに含まれたピクセル値の差を用いて、病変の境界を検出し、病変の境界内部を病変として抽出することができる。また他の例を挙げれば、生成部110は、2次元イメージフレームに含まれたピクセル値が設定された基準ピクセル値より大きければ、当該ピクセルを病変として抽出する。生成部110は、このような過程を2次元イメージフレームの全体ピクセルに対して実行することで病変を抽出することができる。しかし、生成部110が病変を抽出する方式は、これに限定されず、多様な方式が使われる。病変の特徴は、病変個数、病変サイズ、病変形状、病変の境界面、病変の境界線、病変の境界線に位置したポイントの位置情報のうち、少なくとも1つを含みうる。
【0043】
生成部110は、このような病変の特徴を数字で表現することによって、病変値を生成することができる。例えば、病変個数は、1個、2個、3個などで表現され、病変サイズは、mmまたはcmなどの単位で表現され、病変形状は、屈曲の程度などを基準に数字で表現される。例えば、病変形状は、屈曲の不規則性が大きいほど大きな値を有しうる。病変の境界は、病変境界の明確な程度などを基準に数字で表現される。例えば、病変の境界の明確な程度は、病変境界の周辺に存在する病変境界面のピクセル値に基づいて、演算された輝度勾配を用いて判断することができる。病変境界は、境界が不明確するほど大きな値を有しうる。
【0044】
抽出部120は、生成部110で生成された病変値に基づいて、少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出することができる。候補イメージフレームは、今後の修正部で病変修正時に利用されるイメージフレームの候補を意味する。
【0045】
例えば、抽出部120は、生成部110で生成された病変値を単純合算するか、加重値を与えて合算することができる。例えば、1つの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を表わす病変値が、A、B、Cである場合、抽出部120は、単にA、B、Cを合算することができ(‘A+B+C’)、また異なるように加重値を与えて合算することができる(‘a*A+β*B+γ*C’)。a、β、及びγ値は、製造業者またはユーザなどによって自在に設定されうる。
【0046】
抽出部120は、合算した値に基づいて、多様な2次元イメージフレームのうちから候補イメージフレームを抽出することができる。具体的に、例えば、抽出部120は、単純合算または加重値合算された値が局部最大値であるイメージフレームのうちから候補イメージフレームを抽出することができる。
【0047】
抽出部120は、2次元イメージフレームに含まれたあらゆる病変が抽出された候補イメージフレームに含まれたか否かを判断することができる。含まれていない場合、抽出部120は、含まれていない病変を含むイメージフレームを候補イメージフレームとしてさらに抽出することができる。
【0048】
例えば、あらゆる2次元イメージフレームに含まれた病変の個数が3個であると仮定すれば、抽出部120は、3個の病変が候補イメージフレームに含まれたか否かを判断することができる。含まれていない場合、抽出部120は、3個の病変のうちから候補イメージフレームに含まれていない病変を含むイメージフレームを候補イメージフレームとしてさらに抽出することができる。
【0049】
具体的に、第1病変及び第2病変のみが、候補イメージフレームに含まれた場合、抽出部120は、第3病変を含むイメージフレームを候補イメージフレームとしてさらに抽出することができる。第1病変、第2病変、及び第3病変の種類は、同一であり、同一ではないこともある。
【0050】
抽出部120は、既定の個数ほどの候補イメージフレームを抽出することができる。例えば、製造業者またはユーザなどによって、候補イメージフレーム個数が3個に設定された場合、抽出部120は、設定された個数である3個ほどの候補イメージフレームを抽出することができる。
【0051】
候補イメージフレーム選択装置は、病変の境界を正確に修正するために、病変値に基づいて、病変境界に使われる候補イメージフレームを抽出することができる。これにより、ユーザ(例えば、医師)などは、多数のイメージフレームのうち、任意のイメージフレームに含まれた病変を修正するものではなく、候補イメージフレーム選択装置によって抽出された候補イメージフレームに含まれた病変を修正する。これにより、病変修正装置は、修正された病変を含む候補イメージフレームを用いて、他のイメージフレームに含まれた病変を修正することによって、ユーザなどが任意に選択したイメージフレームを用いて、他のイメージフレームに含まれた病変を修正する場合よりもさらに正確に病変を修正することができる。
【0052】
図2は、図1の候補イメージフレーム選択装置の一実施例による駆動方法を説明するための図である。
【0053】
以下、病変が3個であり、多数のイメージフレームのうち、1個のイメージフレームに3個の病変がいずれも含まれた場合を仮定して説明する。
【0054】
図1及び図2(a)を参照すると、候補イメージフレーム選択装置100は、3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した病変値を生成することができる。以下、病変値が病変の個数及び病変のサイズである場合を仮定する。
【0055】
図2(b)は、病変の個数値を2次元イメージフレーム別に示した図であり、図2(c)ないし図2(e)は、それぞれA、B、及びC病変のサイズを2次元イメージフレーム別に示した図である。
【0056】
候補イメージフレーム選択装置100は、図2(b)ないし図2(e)に記載の病変値を単純合算するか、加重値を与えて合算することができる。例えば、病変値が、A、B、Cである場合、候補イメージフレーム選択装置100は、単にA、B、Cを合算することができる(‘A+B+C’)。また他の例を挙げれば、病変値が、A、B、Cである場合、候補イメージフレーム選択装置100は、加重値を与えて合算することができる(‘a*A+β*B+γ*C’)。
【0057】
図2(f)は、病変値を合算した結果を2次元イメージフレーム別に示した図である。図2(f)を参照すると、候補イメージフレーム選択装置100は、合算した値に基づいて、候補イメージフレームを抽出することができる。例えば、候補イメージフレーム選択装置100は、合算された値が局部最大値250、260、270であるイメージフレームを抽出することができる。
【0058】
図2(g)は、局部最大値を有するイメージフレームを表示した図である。図2(g)を参照して、例えば、候補イメージフレーム選択装置100は、抽出された局部最大値250、260、270を有するイメージフレーム251、261、271のうち、少なくとも1つを候補イメージフレームとして抽出することができる。
【0059】
例えば、候補イメージフレーム選択装置100は、ユーザなどによって設定された候補イメージフレーム個数ほどの候補イメージフレームを抽出することができる。もし、ユーザなどによって候補イメージフレーム個数が2個に設定された場合、候補イメージフレーム選択装置100は、イメージフレームのうち、2個の候補イメージフレームを抽出することができる。例えば、候補イメージフレーム選択装置100は、最初及び二番目に大きな局部最大値を有するイメージフレームを候補イメージフレームとして抽出することができる。
【0060】
また他の例を挙げれば、候補イメージフレーム選択装置100は、2次元イメージフレームに含まれたあらゆる病変が含まれるように、候補イメージフレームを抽出することができる。図2(g)の場合、候補イメージフレーム選択装置100は、あらゆる病変A、B、Cを含み、最も大きな局部最大値を有するイメージフレーム261を候補イメージフレームとして抽出することができる。
【0061】
候補イメージフレーム選択装置100は、2次元イメージフレームに含まれたあらゆる病変が抽出された候補イメージフレームに含まれたか否かを判断して、あらゆる病変が含まれている場合、それ以上の候補イメージフレームを抽出しない。
【0062】
図2(g)を基準に説明すれば、抽出されたイメージフレーム261にA病変、B病変、及びC病変がいずれも含まれているので、候補イメージフレーム選択装置100は、それ以上の候補イメージフレームを抽出しない。
【0063】
候補イメージフレームに2次元イメージフレームに含まれたあらゆる病変を含ませることによって、候補イメージフレーム選択装置は、今後の病変を修正する場合、最大限正確に修正されうる候補イメージフレームを抽出することができる。
【0064】
図3は、図1の候補イメージフレーム選択装置のまた他の一実施例による駆動方法を説明するための図である。
【0065】
以下、病変が3個であり、多数のイメージフレームのうち、如何なるイメージフレームも3個の病変をいずれも含まない場合を仮定して説明する。
【0066】
図1及び図3(a)を参照すると、候補イメージフレーム選択装置100は、3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した病変値を生成することができる。以下、病変値が病変の個数及び病変のサイズである場合を仮定する。
【0067】
図3(b)は、病変の個数値を2次元イメージフレーム別に示した図であり、図3(c)ないし図3(g)は、それぞれA、B、C病変のサイズを2次元イメージフレーム別に示した図である。
【0068】
候補イメージフレーム選択装置100は、図3(b)ないし図3(e)に記載の病変値を単純合算するか、加重値を与えて合算することができる。
【0069】
図3(f)は、病変値を合算した結果を2次元イメージフレーム別に示した図である。図3(f)を参照すると、候補イメージフレーム選択装置100は、合算した値に基づいて、候補イメージフレームを抽出することができる。例えば、候補イメージフレーム選択装置100は、合算された値が局部最大値350、360、370であるイメージフレームのうちから候補イメージフレームを抽出することができる。
【0070】
図3(g)は、局部最大値を有するイメージフレームを表示した図である。図3(g)を参照して、例えば、候補イメージフレーム選択装置100は、抽出された局部最大値350、360、370を有するイメージフレーム351、361、371のうち、少なくとも1つを候補イメージフレームとして抽出することができる。
【0071】
例えば、候補イメージフレーム選択装置100は、ユーザなどによって設定された個数ほどの候補イメージフレームを抽出することができる。もし、ユーザなどによって候補イメージフレーム個数が2個に設定された場合、候補イメージフレーム選択装置100は、イメージフレームのうち、2個の候補イメージフレームを抽出することができる。例えば、候補イメージフレーム選択装置100は、最初及び二番目に大きな局部最大値を有するイメージフレームを候補イメージフレームとして抽出することができる。
【0072】
また他の例を挙げれば、候補イメージフレーム選択装置100は、2次元イメージフレームに含まれたあらゆる病変が含まれるように、候補イメージフレームを抽出することができる。
【0073】
図3(g)を基準に説明すれば、候補イメージフレーム選択装置100は、最も大きな局部最大値を有するイメージフレーム361を候補イメージフレームとして抽出する。イメージフレーム361には、A病変及びB病変のみが含まれている。したがって、候補イメージフレーム選択装置100は、抽出された候補イメージフレームに含まれていないC病変を含み、局部最大値を有するイメージフレーム371を候補イメージフレームとしてさらに抽出することができる。または、候補イメージフレーム選択装置100は、C病変を含むイメージフレームのうち、何れか1つを候補イメージフレームとしてさらに抽出することができる。
【0074】
病変値を利用し、候補イメージフレームに2次元イメージフレームに含まれたあらゆる病変を含ませることによって、候補イメージフレーム選択装置は、今後の病変を修正する場合、最大限正確に修正させる候補イメージフレームを抽出することができる。
【0075】
図4は、本発明の一実施例による病変修正装置を説明するための図である。図4を参照すると、病変修正装置400は、指定部410、修正部420、及び併合部430を含む。
【0076】
ユーザなどは、3次元イメージを構成する2次元イメージフレームのうち、少なくとも1つのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。例えば、ユーザなどは、イメージフレームに含まれた病変の境界を修正するか、新たな病変を指定することによって、病変を修正することができる。
【0077】
指定部410は、3次元イメージを構成する2次元イメージフレームのうち、少なくとも1つのイメージフレームに含まれた病変が修正されれば、該修正された病変を含むイメージフレームを基準イメージフレームとして指定することができる。
【0078】
修正部420は、基準イメージフレームに含まれた修正された病変を使って、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。例えば、修正部420は、基準イメージフレームに含まれた境界が修正された病変または追加された病変などを基準に、残りのイメージフレームに含まれた病変の境界を修正するか、病変を追加することができる。
【0079】
修正部420は、修正された病変の特徴に基づいて、残りのイメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。例えば、修正された病変の特徴は、病変の境界に位置したポイントの位置情報、イメージフレーム間の位置情報の差値、病変の形状などであり得る。
【0080】
セグメンテーションの例を挙げれば、修正部420は、修正された病変の特徴に基づいて、基準イメージフレームと隣接した第1イメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、第1イメージフレームに含まれた病変を修正することができる。次いで、修正部420は、基準イメージフレーム及び第1イメージフレームに含まれた修正された病変の特徴のうち、少なくとも1つに基づいて、第1イメージフレームと隣接した第2イメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、第2イメージフレームに含まれた病変を修正することができる。修正部420は、基準イメージフレーム、第1イメージフレーム及び第2イメージフレームに含まれた修正された病変の特徴のうち、少なくとも1つに基づいて、第2イメージフレームと隣接した第3イメージフレームに対するイメージセグメンテーションを実行して、第3イメージフレームに含まれた病変を修正することができる。このような過程を反復することによって、修正部420は、あらゆるイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。
【0081】
修正部420は、基準イメージフレームが少なくとも2個以上である場合、イメージフレームに対して少なくとも2個以上の区間を設定することができる。各区間は、1つの基準イメージフレームを含みうる。修正部420は、各区間に含まれた基準イメージフレームを用いて、区間内に存在する残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。例えば、第1区間に第1基準イメージフレームが含まれており、第2区間に第2基準イメージフレームが含まれた場合、修正部420は、第1基準イメージフレームを用いて、第1区間に含まれた残りのイメージフレームに含まれた病変を修正し、第2基準イメージフレームを用いて、第2区間に含まれた残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。修正部420は、区間が重ならないように設定するか、重なるように設定することができる。
【0082】
併合部430は、それぞれ修正された病変を重なる区間に存在するイメージフレーム別に併合することができる。例えば、第1基準イメージフレームを含む第1区間及び第2基準フレームを含む第2区間が重なるように設定された場合、重なる区間に存在するイメージフレームに含まれた病変は、第1基準イメージフレームを基準に1回の修正及び第2基準イメージフレームを基準に1回の修正(総計2回)がなされる。併合部430は、第1基準イメージフレームを基準に修正された病変及び第2基準イメージフレームを基準に修正された病変をイメージフレーム別に併合することができる。これにより、各イメージフレーム別に総計2回の修正がなされた病変を1個の病変として併合することができる。これについての具体的な説明は、図6及び図8を参照して後述する。
【0083】
病変修正装置は、3次元イメージを構成する多数の2次元イメージフレームのうち、病変が修正された一部のイメージフレーム(‘基準イメージフレーム’)を用いて、残りのイメージフレームに含まれた病変を正確かつ容易に修正することができる。
【0084】
図5A及び図5Bは、イメージフレームに含まれた病変を修正する過程を説明するための図である。
【0085】
図4及び図5Aを参照すると、ユーザなどは、3次元イメージを構成する2次元イメージフレーム510、511、512のうち、少なくとも1つのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。例えば、ユーザ(例えば、医師)などは、イメージフレーム510、512に含まれた病変の境界を修正するか、新たな境界を追加して病変を修正することによって、該修正されたイメージフレーム520、530を生成することができる。修正されたイメージフレーム520は、修正された病変のサイズ521を含み、修正されたイメージフレーム530は、追加された病変531を含みうる。指定部410は、修正されたイメージフレーム520、530を基準イメージフレームとして指定することができる。
【0086】
図4及び図5Bを参照すると、ユーザなどは、イメージフレームに病変を追加するために、病変であると判断される領域を多様な方法で抽出することができる(535、540、550、560)。病変修正装置400は、境界抽出アルゴリズムを用いて、ユーザによって抽出された領域から病変の境界570を抽出することができる。これにより、ユーザは、イメージフレームに病変を追加することができる。指定部410は、修正されたイメージフレーム520、530を基準イメージフレームとして指定することができる。
【0087】
図6は、図4の修正部が区間を重ならないように設定した場合を説明するための図である。
【0088】
以下、基準イメージフレームが、2個(‘第1基準イメージフレーム及び第2基準イメージフレーム’)である場合を基準に説明するが、基準イメージフレームの個数は、これに限定されるものではない。
【0089】
図4及び図6を参照すると、修正部420は、総数200個であるイメージフレームに対して第1基準イメージフレーム700を含む第1区間600及び第2基準イメージフレーム750を含む第2区間610を重ならないように設定する。第1基準イメージフレーム700が、50番目のイメージフレームであり、第2基準イメージフレーム750が、150番目のイメージフレームである場合、第1区間は、1番目のイメージフレームから100番目のイメージフレームを含み、第2区間は、101番目のイメージフレームから200番目のイメージフレームを含むように設定することができる。
【0090】
修正部420は、第1区間600に含まれた第1基準イメージフレーム700を用いて、第1区間600内に存在する残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。
【0091】
図7は、修正部が図6の基準イメージフレームを用いて、残りのイメージフレームを修正する過程を説明するための図である。
【0092】
図4、図6、及び図7を参照すると、第1基準フレーム700は、修正された病変702を有し、修正された病変のサイズ702は、既存の病変のサイズ701より大きな場合を仮定する。修正部420は、第1基準イメージフレーム700に含まれた修正された病変702の特徴に基づいて、51番目のイメージフレーム710に対してイメージセグメンテーションを実行することができる。51番目のイメージフレーム710は、第1基準イメージフレームと隣接したフレームである。これにより、51番目のイメージフレーム710に含まれた既存の病変711が、新たな病変712に修正されうる。このような過程を反復して、修正部420は、99番目のフレーム(図示せず)に含まれた修正された病変(図示せず)の特徴に基づいて、100番目のイメージフレーム720に対してイメージセグメンテーションを実行することができる。100番目のイメージフレーム720に含まれた既存の病変721が、新たな病変722に修正されうる。これにより、51番目のイメージフレーム710から100番目のイメージフレーム720までに含まれた病変が修正されうる。
【0093】
また、修正部420は、第1基準イメージフレーム700に含まれた修正された病変702の特徴に基づいて、49番目のイメージフレーム730に対してイメージセグメンテーションを実行することができる。49番目のイメージフレーム730は、第1基準イメージフレームと隣接したフレームである。これにより、49番目のイメージフレーム730に含まれた既存の病変731が、新たな病変732に修正されうる。このような過程を反復して、修正部420は、2番目のフレーム(図示せず)に含まれた修正された病変(図示せず)の特徴に基づいて、1番目のイメージフレーム740に対してイメージセグメンテーションを実行することができる。1番目のイメージフレーム740に含まれた既存の病変741が、新たな病変742に修正されうる。これにより、49番目のイメージフレーム730から1番目のイメージフレーム740まで含まれた病変が修正されうる。
【0094】
修正部420は、前記のような方法で第2基準イメージフレーム750を用いて、第2区間に存在する残りのイメージフレーム(‘101番目〜149番目、及び151番目〜200番目のイメージフレーム’)に含まれた病変を修正することができる。
【0095】
病変修正装置は、2個以上の基準イメージフレームを用いて、基準イメージフレームを除いた残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することによって、残りのイメージフレームに含まれた病変をさらに正確かつ容易に修正することができる。
【0096】
図8は、図4の修正部が区間を重なるように設定した場合を説明するための図である。図8を参照すると、以下、基準イメージフレームが、2個(‘第1基準イメージフレーム及び第2基準イメージフレーム’)である場合を基準に説明するが、基準イメージフレームの個数は、これに限定されるものではない。
【0097】
図4及び図8を参照すると、修正部420は、総数200個であるイメージフレームに対して第1基準イメージフレーム830を含む第1区間800及び第2基準イメージフレーム840を含む第2区間810を重なるように設定する。第1基準イメージフレーム830が、50番目のイメージフレームであり、第2基準イメージフレーム840は、150番目のイメージフレームである場合、第1区間800は、1番目のイメージフレームから149番目のイメージフレームを含み、第2区間810は、51番目のイメージフレームから200番目のイメージフレームを含み、重なる区間820は、51番目のイメージフレームから149番目のイメージフレームを含むように設定することができる。
【0098】
修正部420は、第1区間800に含まれた第1基準イメージフレーム830を用いて、第1区間800内に存在する残りのイメージフレーム(‘1番目〜49番目、及び51番目〜149番目のイメージフレーム’)に含まれた病変を修正することができる。
【0099】
修正部420は、第2区間810に含まれた第2基準イメージフレーム840を用いて、第2区間810内に存在する残りのイメージフレーム(‘51番目〜149番目、及び151番目〜200番目のイメージフレーム’)に含まれた病変を修正することができる。修正部420が病変を修正する方法は、図7に記載の方法と同一なので、これについての説明は省略する。
【0100】
図9は、併合部が図8の修正部によって修正された病変を併合する過程を説明するための図である。
【0101】
図4、図8、及び図9を参照すると、併合部430は、それぞれ修正された病変を重なる区間に存在するイメージフレーム別に併合することができる。例えば、重なる区間820に存在する51番目〜149番目のイメージフレームに含まれた病変は、第1基準イメージフレーム830を基準に1回修正され、第2基準イメージフレーム840を基準に1回修正される。したがって、51番目〜149番目のイメージフレームに含まれた病変は、総数2回の病変修正がなされる。100番目のイメージフレームを基準に説明すれば、100番目のイメージフレーム900は、第1基準イメージフレーム830を基準に修正された病変901を含む。また、100番目のイメージフレーム910は、第2基準イメージフレーム840を基準に修正された病変902を含む。併合部430は、第1基準イメージフレーム830を基準に修正された病変901及び第2基準イメージフレーム840を基準に修正された病変902を併合することができる。これにより、併合部430は、総数2回の修正がなされた病変901、902が1個に併合された病変921を含む100番目のイメージフレーム920を生成することができる。このような過程を反復しながら、併合部430は、50番目〜150番目のイメージフレーム別に修正がなされた病変を併合することができる。
【0102】
病変修正装置は、2個以上の基準イメージフレームを用いて、基準イメージフレームを除いた残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することによって、残りのイメージフレームに含まれた病変をさらに正確かつ容易に修正することができる。
【0103】
図10は、本発明のまた他の一実施例による病変修正装置を説明するための図である。図10を参照すると、病変修正装置1000は、生成部1010、抽出部1020、指定部1030、修正部1040、併合部1050、検査部1060、及び再修正部1070を含む。
【0104】
生成部1010は、3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成することができる。
【0105】
抽出部1020は、生成部1010で生成された病変値に基づいて、少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出することができる。候補イメージフレームは、今後の修正部で病変修正時に利用されるイメージフレームの候補を意味する。
【0106】
生成部1010及び抽出部1020は、それぞれ図1の生成部110及び抽出部120と同じ機能を果す。
【0107】
ユーザなどは、抽出部1020から抽出された候補イメージフレームのうち、少なくとも1つの候補イメージフレームに含まれた病変を修正することができる。例えば、ユーザなどは、イメージフレームに含まれた病変の境界を修正するか、新たな病変を指定することができる。
【0108】
指定部1030は、抽出部1020から抽出された候補イメージフレームのうち、少なくとも1つの候補イメージフレームに含まれた病変が修正されれば、該修正された病変を含む候補イメージフレームを基準イメージフレームとして指定することができる。
【0109】
修正部1040は、基準イメージフレームに含まれた修正された病変を使って、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。
【0110】
併合部1050は、それぞれ修正された病変を重なる区間に存在するイメージフレーム別に併合することができる。
【0111】
指定部1030、修正部1040、及び併合部1050は、それぞれ図4の指定部40、修正部420、及び併合部430と同じ機能を果たすので、これについての具体的な説明は省略する。
【0112】
検査部1060は、修正部1040で実行されたイメージセグメンテーションが正常に実行されたか否かを検査することができる。
【0113】
例えば、検査部1060は、検査対象イメージフレームと周辺イメージフレームとに含まれた病変間の“ハウスドルフ距離(hausdorff distance)”が設定されたサイズより大きな場合、検査対象イメージフレームに対するイメージセグメンテーションが正常に実行されていないと判断することができる。
【0114】
また他の例を挙げれば、検査部1060は、検査対象イメージフレームと周辺イメージフレームとに含まれた病変間の重なる面積が設定されたサイズより小さな場合、検査対象イメージフレームに対するイメージセグメンテーションが正常に実行されていないと判断することができる。それ以外にも、検査部1060は、多様な方法を用いて修正部1040で実行されたイメージセグメンテーションが正常に実行されたか否かを検査することができる。
【0115】
再修正部1070は、イメージセグメンテーションが正常に実行されていないと判断される場合、検査されたイメージフレーム(‘再修正対象イメージフレーム’)に含まれた病変を再び修正することができる。
【0116】
例えば、再修正部1070は、再修正対象イメージフレームに対するイメージセグメンテーションを再び実行して、再修正対象イメージフレームに含まれた病変を再修正することができる。
【0117】
また他の例を挙げれば、再修正部1070は、再修正対象イメージフレームの以前イメージフレームに含まれた病変及び次のイメージフレームに含まれた病変の特徴を用いて、再修正対象イメージフレームの病変を修正することができる。例えば、再修正部1070は、以前イメージフレームに含まれた病変と次のイメージフレームに含まれた病変との境界値に対する中間値を有する病変を再修正対象イメージフレームの病変に修正することができる。
【0118】
病変修正装置は、3次元イメージを構成する多数の2次元イメージフレームのうち、病変が修正された一部のイメージフレーム(‘基準イメージフレーム’)を用いて、残りのイメージフレームに含まれた病変を正確かつ容易に修正することができる。
【0119】
また、病変修正装置は、修正が正確になされたかを検査し、正確になされていない場合、再修正を行うことによって、基準イメージフレームを用いて、残りのイメージフレームに含まれた病変をさらに正確に修正することができる。
【0120】
図11は、図10の病変修正装置での病変修正方法を説明するためのフローチャートである。
【0121】
図10及び図11を参照すると、病変修正装置1000は、3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成させる(1110)。
【0122】
病変修正装置1000は、病変値に基づいて、病変境界の修正に利用される少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出する(1120)。例えば、病変修正装置1000は、病変値を単純合算するか、あるいは加重値を与えて合算し、該合算した値に基づいて、候補イメージフレームを抽出することができる。
【0123】
病変修正装置1000は、イメージフレームに含まれたあらゆる病変が抽出された候補イメージフレームに含まれたか否かを判断する(1130)。
【0124】
判断の結果、イメージフレームに含まれたあらゆる病変が抽出された候補イメージフレームに含まれていない場合、病変修正装置1000は、あらゆる病変のうちから抽出された候補イメージフレームに含まれていない病変を含むイメージフレームを候補イメージフレームとしてさらに抽出する(1140)。一方、判断の結果、イメージフレームに含まれたあらゆる病変が抽出された候補イメージフレームに含まれた場合、病変修正装置1000は、それ以上の候補イメージフレームを抽出しない。
【0125】
病変修正装置1000は、候補イメージフレームに含まれた病変が修正されれば、該修正された病変を含む候補イメージフレームを基準イメージフレームとして指定する(1150)。
【0126】
病変修正装置1000は、基準イメージフレームに含まれた修正された病変を使って、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する(1160)。例えば、病変修正装置1000は、修正された病変の特徴に基づいて、残りのイメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。具体例を挙げれば、病変修正装置1000は、修正された病変の特徴に基づいて、基準イメージフレームと隣接した第1イメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、第1イメージフレームに含まれた病変を修正し、基準イメージフレーム及び第1イメージフレームに含まれた修正された病変の特徴のうち、少なくとも1つに基づいて、第1イメージフレームと隣接した第2イメージフレームに対するイメージセグメンテーションを実行して、第2イメージフレームに含まれた病変を修正することができる。このような過程を反復して、あらゆるイメージフレームに含まれた病変を修正することができる。
【0127】
病変修正方法は、3次元イメージを構成する多数の2次元イメージフレームのうち、病変が修正された一部のイメージフレーム(‘基準イメージフレーム’)を用いて、残りのイメージフレームに含まれた病変を正確かつ容易に修正することができる。
【0128】
説明された実施例は、多様な変形がなされるように、各実施例の全部または一部が選択的に組合わせられて構成されても良い。しかし、実施例の説明は、発明の範囲を制限するものではない。
【0129】
また、前述した実施例を実行する方法は、プログラムが記録された媒体にプロセッサで読み取り可能なコードとして具現しうる。プロセッサで読み取り可能な媒体の例としては、ROM、RAM、CD−ROM、磁気テープ、フロッピー(登録商標)ディスク、光データ保存装置などがあり、キャリアウェーブ(例えば、インターネットを介した伝送)の形で具現されるものも含む。
【産業上の利用可能性】
【0130】
本発明は、病変修正装置及び方法関連の技術分野に適用可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成させる生成部と、
前記病変値に基づいて、病変境界の修正に利用される少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出する抽出部と、
を含む候補イメージフレーム選択装置。
【請求項2】
前記抽出部は、
前記病変値を単純合算するか、あるいは加重値を与えて合算し、該合算した値に基づいて、前記候補イメージフレームを抽出する請求項1に記載の候補イメージフレーム選択装置。
【請求項3】
前記抽出部は、
合算した値が局部最大値(local maximum)であるイメージフレームのうちから前記候補イメージフレームを抽出する請求項2に記載の候補イメージフレーム選択装置。
【請求項4】
前記抽出部は、
前記イメージフレームに含まれたあらゆる病変が、前記抽出された候補イメージフレームに含まれたか否かを判断し、前記候補イメージフレームに含まれていない病変を含むイメージフレームを前記候補イメージフレームとしてさらに抽出する請求項1に記載の候補イメージフレーム選択装置。
【請求項5】
前記病変の特徴は、病変個数、病変サイズ、病変形状、病変の境界面、病変の境界線、及び病変の境界線に位置したポイントの位置情報のうち、少なくとも1つを含む請求項1に記載の候補イメージフレーム選択装置。
【請求項6】
3次元イメージを構成する2次元イメージフレームのうち、少なくとも1つのイメージフレームに含まれた病変が修正されれば、前記修正された病変を含むイメージフレームを基準イメージフレームとして指定する指定部と、
前記基準イメージフレームに含まれた前記修正された病変を使って、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する修正部と、
を含む病変修正装置。
【請求項7】
前記修正部は、
前記修正された病変の特徴に基づいて、前記残りのイメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、病変を修正する請求項6に記載の病変修正装置。
【請求項8】
前記修正部は、
前記修正された病変の特徴に基づいて、前記基準イメージフレームと隣接した第1イメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、第1イメージフレームに含まれた病変を修正し、
前記基準イメージフレーム及び前記第1イメージフレームに含まれた修正された病変の特徴のうち、少なくとも1つに基づいて、前記第1イメージフレームと隣接した第2イメージフレームに対するイメージセグメンテーションを実行して、第2イメージフレームに含まれた病変を修正する請求項7に記載の病変修正装置。
【請求項9】
前記修正部は、
基準イメージフレームが少なくとも2個以上である場合、前記イメージフレームに対して少なくとも2個以上の区間を設定し、前記各区間は、1つの基準イメージフレームを含み、各区間に含まれた基準イメージフレームを用いて、区間内に存在する残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する請求項6に記載の病変修正装置。
【請求項10】
前記修正部は、
前記区間が重ならないように設定する請求項9に記載の病変修正装置。
【請求項11】
前記修正部は、
前記区間を重なるように設定し、前記区間に含まれた基準フレームを用いて、重なる区間に存在するイメージフレームに含まれた病変をそれぞれ修正する請求項9に記載の病変修正装置。
【請求項12】
前記修正された病変を重なる区間に存在するイメージフレーム別に併合する併合(merge)部をさらに含む請求項11に記載の病変修正装置。
【請求項13】
3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成させる生成部と、
前記病変値に基づいて、病変境界の修正に利用される少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出する抽出部と、
前記候補イメージフレームに含まれた病変が修正されれば、前記修正された病変を含む候補イメージフレームを基準イメージフレームとして指定する指定部と、
前記基準イメージフレームに含まれた前記修正された病変を使って、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する修正部と、
を含む病変修正装置。
【請求項14】
前記抽出部は、
前記病変値を単純合算するか、あるいは加重値を与えて合算し、該合算した値に基づいて、前記候補イメージフレームを抽出する請求項13に記載の病変修正装置。
【請求項15】
前記抽出部は、
前記イメージフレームに含まれたあらゆる病変が、前記抽出された候補イメージフレームに含まれたか否かを判断し、前記候補イメージフレームに含まれていない病変を含むイメージフレームを前記候補イメージフレームとしてさらに抽出する請求項13に記載の病変修正装置。
【請求項16】
前記修正部は、
前記修正された病変の特徴に基づいて、前記残りのイメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する請求項13に記載の病変修正装置。
【請求項17】
前記修正部は、
前記修正された病変の特徴に基づいて、前記基準イメージフレームと隣接した第1イメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、第1イメージフレームに含まれた病変を修正し、
前記基準イメージフレーム及び前記第1イメージフレームに含まれた修正された病変の特徴のうち、少なくとも1つに基づいて、前記第1イメージフレームと隣接した第2イメージフレームに対するイメージセグメンテーションを実行して、第2イメージフレームに含まれた病変を修正する請求項16に記載の病変修正装置。
【請求項18】
前記イメージセグメンテーションが正常に実行されたか否かを検査する検査部と、
イメージセグメンテーションが正常に実行されていないと検査されたイメージフレームに含まれた病変を再び修正する再修正部と、
をさらに含む請求項16に記載の病変修正装置。
【請求項19】
前記修正部は、
基準イメージフレームが少なくとも2個以上である場合、前記イメージフレームに対して少なくとも2個以上の区間を設定し、前記各区間は、1つの基準イメージフレームを含み、各区間に含まれた基準イメージフレームを用いて、各区間内に存在する残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する請求項13に記載の病変修正装置。
【請求項20】
3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成させる段階と、
前記病変値に基づいて、病変境界の修正に利用される少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出する段階と、
を含む候補イメージフレームを選択する方法。
【請求項21】
前記抽出する段階は、
前記病変値を単純合算するか、あるいは加重値を与えて合算する段階と、
合算した値に基づいて、前記候補イメージフレームを抽出する段階と、
を含む請求項20に記載の候補イメージフレームを選択する方法。
【請求項22】
前記抽出する段階は、
合算した値が局部最大値であるイメージフレームのうちから前記候補イメージフレームを抽出する段階を含む請求項21に記載の候補イメージフレームを選択する方法。
【請求項23】
前記抽出する段階は、
前記イメージフレームに含まれたあらゆる病変が、前記抽出された候補イメージフレームに含まれたか否かを判断する段階と、
前記候補イメージフレームに含まれていない病変を含むイメージフレームを前記候補イメージフレームとしてさらに抽出する段階と、
を含む請求項20に記載の候補イメージフレームを選択する方法。
【請求項24】
前記病変の特徴は、病変個数、病変サイズ、病変形状、病変の境界面、病変の境界線、及び病変の境界線に位置したポイントの位置情報のうち、少なくとも1つを含む請求項20に記載の候補イメージフレームを選択する方法。
【請求項25】
3次元イメージを構成する2次元イメージフレームのうち、少なくとも1つのイメージフレームに含まれた病変が修正されれば、前記修正された病変を含むイメージフレームを基準イメージフレームとして指定する段階と、
前記基準イメージフレームに含まれた前記修正された病変を使って、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、
を含む病変修正方法。
【請求項26】
前記修正する段階は、
前記修正された病変の特徴に基づいて、前記残りのイメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、病変を修正する段階を含む請求項25に記載の病変修正方法。
【請求項27】
前記修正する段階は、
前記修正された病変の特徴に基づいて、前記基準イメージフレームと隣接した第1イメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、第1イメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、
前記基準イメージフレーム及び前記第1イメージフレームに含まれた修正された病変の特徴のうち、少なくとも1つに基づいて、前記第1イメージフレームと隣接した第2イメージフレームに対するイメージセグメンテーションを実行して、第2イメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、
を含む請求項26に記載の病変修正方法。
【請求項28】
前記修正する段階は、
基準イメージフレームが少なくとも2個以上である場合、前記イメージフレームに対して少なくとも2個以上の区間を設定し、前記各区間は、1つの基準イメージフレームを含み、各区間に含まれた基準イメージフレームを用いて、区間内に存在する残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する段階を含む請求項25に記載の病変修正方法。
【請求項29】
前記修正する段階は、
前記区間が重ならないように設定する段階を含む請求項28に記載の病変修正方法。
【請求項30】
前記修正する段階は、
前記区間を重なるように設定し、前記区間に含まれた基準フレームを用いて、重なる区間に存在するイメージフレームに含まれた病変をそれぞれ修正する段階を含む請求項28に記載の病変修正方法。
【請求項31】
前記修正された病変を重なる区間に存在するイメージフレーム別に併合する段階をさらに含む請求項30に記載の病変修正方法。
【請求項32】
病変境界修正装置での病変境界修正方法において、
3次元イメージを構成するそれぞれの2次元イメージフレームに含まれた病変の特徴を反映した少なくとも1つの病変値を生成させる段階と、
前記病変値に基づいて、病変修正に利用される少なくとも1つの候補イメージフレームを抽出する段階と、
前記候補イメージフレームに含まれた病変が修正されれば、前記修正された病変を含む候補イメージフレームを基準イメージフレームとして指定する段階と、
前記基準イメージフレームに含まれた前記修正された病変を使って、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、
を含む病変修正方法。
【請求項33】
前記抽出する段階は、
前記病変値を単純合算するか、あるいは加重値を与えて合算する段階と、
合算した値に基づいて、前記候補イメージフレームを抽出する段階と、
を含む請求項32に記載の病変修正方法。
【請求項34】
前記抽出する段階は、
前記イメージフレームに含まれたあらゆる病変が、前記抽出された少なくとも1つの候補イメージフレームに含まれたか否かを判断する段階と、
前記あらゆる病変のうち、前記抽出された少なくとも1つの候補イメージフレームに含まれていない病変を含むイメージフレームを前記候補イメージフレームとしてさらに抽出する段階と、
を含む請求項32に記載の病変修正方法。
【請求項35】
前記修正する段階は、
前記修正された病変の特徴に基づいて、前記残りのイメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する段階を含む請求項32に記載の病変修正方法。
【請求項36】
前記修正する段階は、
前記修正された病変の特徴に基づいて、前記基準イメージフレームと隣接した第1イメージフレームに対してイメージセグメンテーションを実行して、第1イメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、
前記基準イメージフレーム及び前記第1イメージフレームに含まれた修正された病変の特徴のうち、少なくとも1つに基づいて、前記第1イメージフレームと隣接した第2イメージフレームに対するイメージセグメンテーションを実行して、第2イメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、
を含む請求項32に記載の病変修正方法。
【請求項37】
前記修正する段階は、
基準イメージフレームが少なくとも2個以上である場合、前記イメージフレームに対して1つの基準イメージフレームを含む少なくとも2個以上の区間を設定する段階と、
各区間に含まれた基準イメージフレームを用いて、各区間内に存在する残りのイメージフレームに含まれた病変を修正する段階と、
を含む請求項32に記載の病変修正方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−89228(P2013−89228A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−137421(P2012−137421)
【出願日】平成24年6月19日(2012.6.19)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】