Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
病変組織の超音波イメージング及び処置方法
説明

病変組織の超音波イメージング及び処置方法

病変組織をイメージングする方法が提供される。この方法は、造影剤を含有するリポソームから構成されるリポソーム造影剤を病変組織に送出する段階を提供する。リポソーム造影剤は、抗原性リンカーによって抗体に結合され、抗体は病変組織に対してリポソーム造影剤を結合するようになる。また組織は、該組織に対してカテーテルを用いて、例えばリポソーム造影剤のリポソーム内に治療薬剤を送出することにより処置することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
抗体の治療的使用が近年認められてきている。実際に、アレルギー反応を起こすことなく標的の治療用イメージングが可能となる。しかしながら、こうした手技は抗体の静脈注射を必要とし、身体全体に循環させて望ましくは腫瘍、感染菌、又は瘢痕部位に付着させる。
【0002】
しかしながら、十分な抗体を標的部位に集中させる能力には問題がある。抗体はかなり大きな分子の複雑で且つ折り畳まれたアミノ酸配列であり、病変組織に浸透することは困難である。腫瘍、感染菌、又は瘢痕範囲の各種の漏洩及び変化する脈管化並びに病巣内圧力により、抗体治療の適用が制限されることになる。造影剤と結びついた、すなわちリンクした抗体は、一層大きな分子となり、これは造影剤又は治療剤が治療対象組織、すなわち標的組織に浸透する問題を更に困難にする。この問題は、造影剤がアイソトープ、PET、MRI、又はCT型の造影剤いずれであるかに関係なく生じる。更に、この問題は、異なる疾患単位に起因する異なる病変組織の異なる漏洩にも関わらず存在する。
【0003】
パルスインバージョン・イメージング、二重共振型超音波イメージング、2次高調波エコードップラー・イメージング、並びに3次元再構成の出現により、造影剤が使用される場合には、診断及び治療における身体全体にわたるイメージング領域を同時に且つ十分に取得することができる。このような超音波用造影剤は典型的には、検査対象の病変組織の反射率を高めるための空気又は気体浸透コアを含有する。
【0004】
【特許文献1】米国特許第4,235,871号公報
【非特許文献1】「Oral Microbiology and Immunology」1994年,9:P146−P153
【発明の開示】
【0005】
本発明は、腫瘍、感染範囲、梗塞範囲、瘢痕範囲、変性範囲、又は未知の病因による組織の成長過多を含む、病変組織のイメージング及び処置方法に関する。本発明によれば、カテーテル送出システムを用いて、関心領域へリポソーム超音波造影剤が直接送出される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
超音波イメージングカテーテルは一般に当該技術分野で公知である。本発明によれば、カテーテルは、その遠位端近傍に装着される、例えば圧電デバイスである超音波デバイスを有する。カテーテルの長さ方向には管腔が貫通し、患者の身体内へ造影剤及び他の薬剤を導入するため該カテーテルの遠位端で開いており、これは以下で詳細に説明する。この管腔は、患者の身体内にカテーテルを導入するために管腔を通る可動性ガイドワイヤを通過させることができるよう十分に大きいことが好ましい。また、カテーテルは、以下に更に説明するが、無線周波数エネルギ又は他の好適なエネルギを送出することができる電極を含む。この電極は、カテーテルの最遠位端に装着された先端電極であるのが好ましいが、或いは、リング電極又は他の何らかの好適な設計であってもよい。
【0007】
リポソーム造影剤は、好ましくは気体充填リポソームを含む。気体充填リポソームの好ましい製造方法では、公知の薬剤を使用して最初に液体リポソームを作ることが必要である。リポソームに繰り返し凍結及び解凍を施して内部濃縮を生じさせ、固体状態から気体状態へ直接移行させるが、リポソームの外側層は移行しない。凍結乾燥を繰り返し行って、外側層をそのままに維持しながら内部をエアゾール化する。リポソーム内に組み込む好ましい気体には、空気、酸素、水素、窒素、過フッ化炭化水素、アルゴン、キセノン、ヘリウム、及びフルオロプロパンが含まれる。
【0008】
本発明のリポソームは、何らかの好適なホスホリン脂質、糖脂質、誘導脂質、又は同様のものから作ることができる。好適なホスホリン脂質には、ホスファチジル・コリン、ホスファチジルセリン、ホスファチジン酸、ホスファチジル・グリセリン、ホスファチジル・エタノールアミン、ホスファチジル・イノシトール、スフィンゴミエリン、リン酸ジセチル、リゾフォスファチジルコリン、及び大豆ホスホリン脂質並びに卵黄ホスホリン脂質などのこれらの混合物が含まれる。好適な糖脂質には、セレブロシド、硫黄含有脂質、ガングリオシド、及び同様のものが含まれる。好適な誘導脂質には、コール酸、デオキシコール酸、及び同様のものが含まれる。リポソームは、該リポソームを形成するための公知の方法のいずれかにより形成することができ、既知の手順に従って薬剤を装荷することができる。リポソーム被包性薬剤の既知の形成方法は、例えば、Papahadjopoulos他に付与された米国特許第4,235,871号、及び、「Oral Microbiology and Immunology」1994年,9:P146−P153で説明されており、これらの開示は引用により本明細書に組み込まれる。
【0009】
カテーテルを用いて造影剤を送出した後、超音波造影剤を撮像して該造影剤が、所望の位置(例えば、コア圧力が増大した腫瘍のちょうど外側、及び同じ位置にある同じカテーテルを使って治療用薬剤を与える高密度の毛細血管網)にあることを確実にすることができる。造影剤が所望の位置にあると、リポソーム内に封入された造影剤の場合では、カテーテルを用いてリポソームを破裂させ、例えば高周波又は超音波エネルギを用いて造影剤を放出することができる。本発明に関連して用いることができる他の種類のエネルギには、可視光線、マイクロ波エネルギ、約200nmから約1000nmの波長の紫外又は赤外光、レーザエネルギ、及び電磁波エネルギが含まれる。また、エネルギを直接腫瘍又は他の標的部位に送出して標的をより漏洩し易くし、すなわちより多くの造影剤を標的部位に供給することができる。好ましくは、エネルギは、周波数が0.5kHzから40kHzの範囲、振幅が約150μmから500μmの範囲で印加される。特定の用途に応じて異なる量及び種類のエネルギを使用することができる。例えば、二重共振イメージングの第1の周波数を用いてリポソームバブルを追跡し、第2の周波数を用いてリポソームバブルを破裂させることができる。これは以下で更に説明する。
【0010】
1つの実施形態において、リポソーム造影剤は抗原性リンカーによって抗体に結合されている。具体的には、抗体は、リポソームの外側表面から突出するエピトープに結合することができる。本発明に関して有用な抗体の実施例には、感染症及び腫瘍抗原に特有の多クローン性及び単クローン性抗体、サイトカイン、成長因子、免疫グロブリン、マトリックス分解酵素、アミノ酸、ペプチド、細胞外マトリックスタンパク質、精製神経化学物質、ケモカイン、RNA及びDNAのフラグメント、及び核酸が含まれる。或いは、キレートを用いて、へパリン又はプロタミンなどの例の化学療法薬剤を結合することができる。
【0011】
抗体は、腫瘍又は他の標的部位を標的とすることで、リポソーム造影剤を標的部位に結合する。このメカニズムにより、リポソーム造影剤が所望の位置にあることがより確実になる。これら全ての因子は結果として超音波画像を増強する。
【0012】
更に、カテーテルを用いて治療薬剤を含有するリポソームを標的部位に送出することができる。治療薬剤含有リポソームはまた、上述のように非抗原リンカーによって抗体に結合されるのが好ましい。所望であれば、1つ又はそれ以上の治療薬剤を、造影剤を有する同じリポソーム内に組み込むことができ、又は異なるリポソーム内に別の薬剤を設けることができる。本発明に関して使用するのに好適な治療薬剤の実施例には、トラスツズマブ(ハーセプチン(登録商標)という名称でGenentechから市販されている)、インフリキシマブ(レミケード(登録商標)という名称でCentocorから市販されている)、及びアブシキシマブ(レオプロという名称でEli Lillyから市販されている)が含まれる。
【0013】
イメージングが終了すると、次いでカテーテルを用いて、例えば高周波エネルギを用いてリンクを破断することによりリポソームを放出することができ、結果としてリポソームを患者系統に通して放出することができるようにする。治療薬剤を担持するリポソームは、カテーテルを用いて同様に破断させることができる。
【0014】
本発明の好ましい実施形態を参照しながら上述の説明を行ってきた。本発明に関連する当業者であれば、本発明の原理、精神、及び範囲を有意に逸脱することなく上述の方法の修正及び変更を実施することができる点を理解されるであろう。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
病変組織をイメージングする方法において、
造影剤を含有するリポソームから構成され、抗原性リンカーによって抗体に結合されているリポソーム造影剤を前記病変組織に送出する段階であって、前記抗体は前記病変組織に対して前記リポソーム造影剤を結合するものである前記段階と、
カテーテルを用いて前記リポソームを破断して前記造影剤を放出する段階と、
イメージング技術を用いて前記造影剤を観察する段階と、
を含む方法。
【請求項2】
前記リポソーム造影剤は、前記カテーテルを用いて前記病変組織に送出されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リポソームは、前記カテーテルを用いて高周波エネルギ又は超音波エネルギを印加することにより破断されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記抗体は、多クローン性抗体、単クローン性抗体、サイトカイン、成長因子、免疫グロブリン、マトリックス分解酵素、アミノ酸、ペプチド、細胞外マトリックスタンパク質、精製神経化学物質、ケモカイン、RNAフラグメント、DNAフラグメント、及び核酸からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記リポソーム造影剤が気体充填リポソームを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記気体充填リポソームが、空気、酸素、水素、窒素、過フッ化炭化水素、アルゴン、キセノン、ヘリウム、及びフルオロプロパンからなる群から選択された少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記気体充填リポソームは、1つ又はそれ以上の外側層により囲まれた内部濃縮物を含むリポソームを調製する段階と、前記内部濃縮物が誘導された前記液体リポソームを凍結及び解凍して固体状態から気体状態へ直接移行させると共に、前記リポソームの1つ又はそれ以上の外側層はそのままにする段階とにより作製されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記カテーテルを用いてエネルギを直接前記病変組織に送出する段階を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記エネルギは、高周波エネルギ及び超音波エネルギから選択されることを特徴とする請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記造影剤を観察する段階の後に、前記カテーテルを用いて抗原性リンクを破断し、前記病変組織から前記リポソームを放出する段階を更に含む請求項1に記載の方法。
【請求項11】
病変組織をイメージング及び処置する方法において、
造影剤を含有する前記リポソームが更に治療薬剤を含有する、請求項1に記載されている方法に従って病変組織をイメージングする段階と、
前記リポソームを破断して前記治療薬剤を放出することによって前記治療薬剤を用いて前記病変組織を処置する段階と、
を含む方法。
【請求項12】
前記治療薬剤は、トラスツズマブ、インフリキシマブ、アブシキシマブからなる群から選択されることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
病変組織をイメージング及び処置する方法において、
請求項1に記載されている方法に従って病変組織をイメージングする段階と、
前記カテーテルを用いて前記病変組織に治療薬剤を導入し、これにより前記病変組織を処置する段階と、
を含む方法。
【請求項14】
前記治療薬剤は、トラスツズマブ、インフリキシマブ、アブシキシマブからなる群から選択されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記治療薬剤は、リポソーム内に含有されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記病変組織は、腫瘍、感染範囲、梗塞範囲、瘢痕範囲、変性範囲、及び未知の病因による組織の成長過多からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。

【公表番号】特表2006−505498(P2006−505498A)
【公表日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2003−581640(P2003−581640)
【出願日】平成15年4月3日(2003.4.3)
【国際出願番号】PCT/US2003/010331
【国際公開番号】WO2003/084386
【国際公開日】平成15年10月16日(2003.10.16)
【出願人】(500558850)
【Fターム(参考)】