癌の処置および検出において有用な191P4D12(b)と称される、核酸および対応タンパク質
【課題】新規遺伝子191P4D12(b)およびそのコードタンパク質、ならびにこれらの改変体が記載され、ここで、191P4D12(b)は、正常な成人組織中で組織特異的な発現を示し、特定の各種癌において異常に発現される。結果として、191P4D12(b)は、癌に対する、診断標的、予後標的、予防標的および/または治療標的を提供する。
【解決手段】191P4D12(b)遺伝子またはそのフラグメント、あるいはそのコードタンパク質、またはその改変体、またはそのフラグメントは、体液性免疫応答または細胞性免疫応答を誘発するために使用され得;191P4D12(b)と反応性である抗体またはT細胞は、能動免疫または受動免疫において使用され得る。
【解決手段】191P4D12(b)遺伝子またはそのフラグメント、あるいはそのコードタンパク質、またはその改変体、またはそのフラグメントは、体液性免疫応答または細胞性免疫応答を誘発するために使用され得;191P4D12(b)と反応性である抗体またはT細胞は、能動免疫または受動免疫において使用され得る。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
191P4D12(b)タンパク質をコードする単離されたポリヌクレオチドであって、
(a) 配列番号2のヌクレオチド番号264〜ヌクレオチド番号1796に示されるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;
(b) 配列番号2のヌクレオチド番号264〜ヌクレオチド番号1796に示されるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、但し、ヌクレオチド番号420のヌクレオチド残基はCである;
(c) 配列番号2のヌクレオチド番号264〜ヌクレオチド番号1796に示されるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、但し、ヌクレオチド番号367のヌクレオチド残基はGである;
(d) 配列番号2のヌクレオチド番号264〜ヌクレオチド番号1796に示されるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、但し、ヌクレオチド番号699のヌクレオチド残基はAである;
(e) 配列番号2のヌクレオチド番号264〜ヌクレオチド番号1796に示されるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、但し、ヌクレオチド番号1590のヌクレオチド残基はTである;
からなる群から選択されるポリヌクレオチド。
【請求項2】
請求項1の(a)〜(e)の何れかのポリヌクレオチドに完全に相補的であるポリヌクレオチド。
【請求項3】
配列番号3、配列番号5又は配列番号21に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする請求項1のポリヌクレオチド。
【請求項4】
配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする請求項1のポリヌクレオチド。
【請求項5】
請求項1、3又は4の何れかのポリヌクレオチドを含む組換え発現ベクター。
【請求項6】
請求項5の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項7】
191P4D12(b)タンパク質を生産する方法であって、
該191P4D12(b)タンパク質の生産に十分な条件下で請求項6の宿主細胞を培養すること
を含む方法。
【請求項8】
前記生産された191P4D12(b)タンパク質を回収すること
を更に含む請求項7の方法。
【請求項9】
前記タンパク質はクロマトグラフィーを用いて回収されること、
を特徴とする請求項8の方法。
【請求項10】
請求項7〜9の何れかの方法で生産された191P4D12(b)タンパク質。
【請求項11】
薬学的に受容可能なキャリアと請求項10のタンパク質を含む組成物。
【請求項12】
単離された191P4D12(b)タンパク質であって、配列番号5、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含む191P4D12(b)タンパク質。
【請求項13】
配列番号3、配列番号5、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含む191P4D12(b)タンパク質のエピトープに免疫特異的に結合する抗体又はそのフラグメント。
【請求項14】
前記抗体はモノクローナル抗体である、請求項13の抗体又はそのフラグメント。
【請求項15】
請求項14の抗体を産生するハイブリドーマ。
【請求項16】
前記モノクローナル抗体は組換えタンパク質である、請求項14の抗体又はそのフラグメント。
【請求項17】
前記モノクローナル抗体は単鎖モノクローナル抗体である、請求項14の抗体又はそのフラグメント。
【請求項18】
前記抗体はヒト抗体である、請求項13の抗体又はそのフラグメント。
【請求項19】
剤で標識された請求項13、14、16、17又は18の何れかの抗体又はそのフラグメント。
【請求項20】
前記剤は放射性同位体、化学療法剤及びトキシンからなる群から選択される細胞傷害性剤である、請求項19の抗体又はそのフラグメント。
【請求項21】
前記放射性同位体は211At、131I、125I、90Y、186Re、188Re、153Sm、212Bi、32P及びLuの放射性同位体からなる群から選択される、請求項20の抗体又はそのフラグメント。
【請求項22】
前記化学療法剤はタキソール、アクチノマイシン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ゲロニン及びカリケアマイシンからなる群から選択される、請求項20の抗体又はそのフラグメント。
【請求項23】
前記トキシンはジフテリア毒素、エノマイシン、フェノマイシン、Pseudomonas外毒素(PE)A、PE40、アブリン、アブリンA鎖、ミトゲリン、モデシンA鎖及びα−サルシンからなる群から選択される、請求項20の抗体又はそのフラグメント。
【請求項24】
前記抗体又はそのフラグメントは薬学的に受容可能なキャリアを更に含む、請求項13、14、16〜23の何れかの抗体又はそのフラグメント。
【請求項25】
請求項16又は17のモノクローナル抗体をコードするポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項26】
癌の治療のための薬物を調製するための、配列番号3、配列番号5、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含む191P4D12(b)タンパク質のエピトープの使用であって、
該薬物は被検体における免疫応答の誘発に有効であること
を特徴とする使用。
【請求項27】
前記免疫応答はB細胞の活性化を含み、活性化されたB細胞は前記191P4D12(b)タンパク質に特異的に結合する抗体を産生すること
を特徴とする請求項26の使用。
【請求項28】
前記免疫応答はT細胞の活性化を含み、活性化されるT細胞は細胞傷害性T細胞(CTL)であり、該CTLは、活性化されると、前記191P4D12(b)タンパク質を発現する自己細胞を殺滅すること
を特徴とする請求項26の使用。
【請求項29】
前記免疫応答はT細胞の活性化を含み、活性化されるT細胞はヘルパーT細胞(HTL)であり、該HTLは、活性化されると、CTLの細胞傷害活性又はB細胞の抗体産生活性を促進するサイトカインを分泌すること
を特徴とする請求項26の使用。
【請求項30】
癌の治療のための薬物を調製するための抗体の使用であって、
該薬物は請求項19〜23の何れかの抗体を含むこと、及び、該薬物は配列番号3、配列番号5、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含む191P4D12(b)タンパク質を発現する細胞への剤の送達に有効であること
を特徴とする使用。
【請求項31】
癌の治療のための薬物を調製するための、請求項13、14、16〜24の何れかの抗体の有効量の使用であって、
前記薬物は配列番号3、配列番号5、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含む191P4D12(b)タンパク質を発現する細胞の増殖の阻害に有効であること
を特徴とする使用。
【請求項1】
191P4D12(b)タンパク質をコードする単離されたポリヌクレオチドであって、
(a) 配列番号2のヌクレオチド番号264〜ヌクレオチド番号1796に示されるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド;
(b) 配列番号2のヌクレオチド番号264〜ヌクレオチド番号1796に示されるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、但し、ヌクレオチド番号420のヌクレオチド残基はCである;
(c) 配列番号2のヌクレオチド番号264〜ヌクレオチド番号1796に示されるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、但し、ヌクレオチド番号367のヌクレオチド残基はGである;
(d) 配列番号2のヌクレオチド番号264〜ヌクレオチド番号1796に示されるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、但し、ヌクレオチド番号699のヌクレオチド残基はAである;
(e) 配列番号2のヌクレオチド番号264〜ヌクレオチド番号1796に示されるヌクレオチド配列を含むポリヌクレオチド、但し、ヌクレオチド番号1590のヌクレオチド残基はTである;
からなる群から選択されるポリヌクレオチド。
【請求項2】
請求項1の(a)〜(e)の何れかのポリヌクレオチドに完全に相補的であるポリヌクレオチド。
【請求項3】
配列番号3、配列番号5又は配列番号21に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする請求項1のポリヌクレオチド。
【請求項4】
配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含むポリペプチドをコードする請求項1のポリヌクレオチド。
【請求項5】
請求項1、3又は4の何れかのポリヌクレオチドを含む組換え発現ベクター。
【請求項6】
請求項5の発現ベクターを含む宿主細胞。
【請求項7】
191P4D12(b)タンパク質を生産する方法であって、
該191P4D12(b)タンパク質の生産に十分な条件下で請求項6の宿主細胞を培養すること
を含む方法。
【請求項8】
前記生産された191P4D12(b)タンパク質を回収すること
を更に含む請求項7の方法。
【請求項9】
前記タンパク質はクロマトグラフィーを用いて回収されること、
を特徴とする請求項8の方法。
【請求項10】
請求項7〜9の何れかの方法で生産された191P4D12(b)タンパク質。
【請求項11】
薬学的に受容可能なキャリアと請求項10のタンパク質を含む組成物。
【請求項12】
単離された191P4D12(b)タンパク質であって、配列番号5、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含む191P4D12(b)タンパク質。
【請求項13】
配列番号3、配列番号5、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含む191P4D12(b)タンパク質のエピトープに免疫特異的に結合する抗体又はそのフラグメント。
【請求項14】
前記抗体はモノクローナル抗体である、請求項13の抗体又はそのフラグメント。
【請求項15】
請求項14の抗体を産生するハイブリドーマ。
【請求項16】
前記モノクローナル抗体は組換えタンパク質である、請求項14の抗体又はそのフラグメント。
【請求項17】
前記モノクローナル抗体は単鎖モノクローナル抗体である、請求項14の抗体又はそのフラグメント。
【請求項18】
前記抗体はヒト抗体である、請求項13の抗体又はそのフラグメント。
【請求項19】
剤で標識された請求項13、14、16、17又は18の何れかの抗体又はそのフラグメント。
【請求項20】
前記剤は放射性同位体、化学療法剤及びトキシンからなる群から選択される細胞傷害性剤である、請求項19の抗体又はそのフラグメント。
【請求項21】
前記放射性同位体は211At、131I、125I、90Y、186Re、188Re、153Sm、212Bi、32P及びLuの放射性同位体からなる群から選択される、請求項20の抗体又はそのフラグメント。
【請求項22】
前記化学療法剤はタキソール、アクチノマイシン、マイトマイシン、エトポシド、テノポシド、ビンクリスチン、ビンブラスチン、コルヒチン、ゲロニン及びカリケアマイシンからなる群から選択される、請求項20の抗体又はそのフラグメント。
【請求項23】
前記トキシンはジフテリア毒素、エノマイシン、フェノマイシン、Pseudomonas外毒素(PE)A、PE40、アブリン、アブリンA鎖、ミトゲリン、モデシンA鎖及びα−サルシンからなる群から選択される、請求項20の抗体又はそのフラグメント。
【請求項24】
前記抗体又はそのフラグメントは薬学的に受容可能なキャリアを更に含む、請求項13、14、16〜23の何れかの抗体又はそのフラグメント。
【請求項25】
請求項16又は17のモノクローナル抗体をコードするポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項26】
癌の治療のための薬物を調製するための、配列番号3、配列番号5、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含む191P4D12(b)タンパク質のエピトープの使用であって、
該薬物は被検体における免疫応答の誘発に有効であること
を特徴とする使用。
【請求項27】
前記免疫応答はB細胞の活性化を含み、活性化されたB細胞は前記191P4D12(b)タンパク質に特異的に結合する抗体を産生すること
を特徴とする請求項26の使用。
【請求項28】
前記免疫応答はT細胞の活性化を含み、活性化されるT細胞は細胞傷害性T細胞(CTL)であり、該CTLは、活性化されると、前記191P4D12(b)タンパク質を発現する自己細胞を殺滅すること
を特徴とする請求項26の使用。
【請求項29】
前記免疫応答はT細胞の活性化を含み、活性化されるT細胞はヘルパーT細胞(HTL)であり、該HTLは、活性化されると、CTLの細胞傷害活性又はB細胞の抗体産生活性を促進するサイトカインを分泌すること
を特徴とする請求項26の使用。
【請求項30】
癌の治療のための薬物を調製するための抗体の使用であって、
該薬物は請求項19〜23の何れかの抗体を含むこと、及び、該薬物は配列番号3、配列番号5、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含む191P4D12(b)タンパク質を発現する細胞への剤の送達に有効であること
を特徴とする使用。
【請求項31】
癌の治療のための薬物を調製するための、請求項13、14、16〜24の何れかの抗体の有効量の使用であって、
前記薬物は配列番号3、配列番号5、配列番号21、配列番号23、配列番号25、配列番号27又は配列番号29に示されるアミノ酸配列を含む191P4D12(b)タンパク質を発現する細胞の増殖の阻害に有効であること
を特徴とする使用。
【図1】
【図2A−1】
【図2A−2】
【図2A−3】
【図2B−1】
【図2B−2】
【図2B−3】
【図2C−1】
【図2C−2】
【図2C−3】
【図2D−1】
【図2D−2】
【図2D−3】
【図2E−1】
【図2E−2】
【図2E−3】
【図2F−1】
【図2F−2】
【図2F−3】
【図2G−1】
【図2G−2】
【図2G−3】
【図2H−1】
【図2H−2】
【図2H−3】
【図2I−1】
【図2I−2】
【図2J−1】
【図2J−2】
【図2J−3】
【図2K−1】
【図2K−2】
【図2K−3】
【図2L−1】
【図2L−2】
【図2L−3】
【図2M−1】
【図2M−2】
【図2M−3】
【図2N−1】
【図2N−2】
【図3−1】
【図3−2】
【図3−3】
【図4−1】
【図4−2】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10−1】
【図10−2】
【図11−1】
【図11−2】
【図12】
【図13−1】
【図13−2】
【図13−3】
【図13−4】
【図13−5】
【図13−6】
【図13−7】
【図13−8】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図21E】
【図21F】
【図22】
【図23】
【図2A−1】
【図2A−2】
【図2A−3】
【図2B−1】
【図2B−2】
【図2B−3】
【図2C−1】
【図2C−2】
【図2C−3】
【図2D−1】
【図2D−2】
【図2D−3】
【図2E−1】
【図2E−2】
【図2E−3】
【図2F−1】
【図2F−2】
【図2F−3】
【図2G−1】
【図2G−2】
【図2G−3】
【図2H−1】
【図2H−2】
【図2H−3】
【図2I−1】
【図2I−2】
【図2J−1】
【図2J−2】
【図2J−3】
【図2K−1】
【図2K−2】
【図2K−3】
【図2L−1】
【図2L−2】
【図2L−3】
【図2M−1】
【図2M−2】
【図2M−3】
【図2N−1】
【図2N−2】
【図3−1】
【図3−2】
【図3−3】
【図4−1】
【図4−2】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図6C】
【図7A】
【図7B】
【図7C】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9A】
【図9B】
【図9C】
【図10−1】
【図10−2】
【図11−1】
【図11−2】
【図12】
【図13−1】
【図13−2】
【図13−3】
【図13−4】
【図13−5】
【図13−6】
【図13−7】
【図13−8】
【図14A】
【図14B】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21A】
【図21B】
【図21C】
【図21D】
【図21E】
【図21F】
【図22】
【図23】
【公開番号】特開2009−278988(P2009−278988A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−167283(P2009−167283)
【出願日】平成21年7月15日(2009.7.15)
【分割の表示】特願2005−502039(P2005−502039)の分割
【原出願日】平成15年4月23日(2003.4.23)
【出願人】(500553659)アジェンシス,インコーポレイテッド (35)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月15日(2009.7.15)
【分割の表示】特願2005−502039(P2005−502039)の分割
【原出願日】平成15年4月23日(2003.4.23)
【出願人】(500553659)アジェンシス,インコーポレイテッド (35)
【Fターム(参考)】
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