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癌の処置のための方法および組成物
説明

癌の処置のための方法および組成物

セイタカナミキソウから分離された、単離された化合物および単離された化合物の組み合わせは、癌細胞における活性酸素種の生成、DNA損傷の誘導およびアポトーシスの誘導に有効である。その化合物および組み合わせは、固形癌、例えば上皮癌の処置のための哺乳類、例えばヒトへの投与のための医薬組成物として調製することができる。そのような上皮癌には乳癌および卵巣癌が含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
[0001] この出願は、2009年9月3日に出願された米国特許出願第12/553,878号からの、ならびに2009年3月24日に出願された米国仮出願第61/162,988号、および2009年4月24日に出願された米国仮出願第61/172,639号からの優先権の利益を主張し、そのそれぞれを本明細書にそのまま援用する。
【背景技術】
【0002】
[0002] 乳癌に関する早期発見および合併療法における進歩は概して患者の生存に有望な影響を有していたが、進行した転移性乳癌を発現している患者は一般により有望ではない予後に直面するようである。一般に用いられるホルモン性および化学療法薬剤は腫瘍の一時的な退縮をもたらす可能性があり、癌に関連する症状を和らげる可能性もある。しかし、これらの処置はしばしば毒性および耐え難い副作用を伴い、最終的には進行期の乳癌およびその症状の制御において効果が無くなる。乳癌の生存の向上は、より新しい標的化された生物学的薬剤を用いてさえもあまり大きくない。さらに、大部分の転移癌において、最終的には利用可能な一般に行なわれる処置に対する耐性が発現し、または患者が過度の副作用を経験する。
【0003】
[0003] 乳癌の処置において用いられる全ての化学療法剤の60%より多くが天然の物質に由来する(Newman 2003)ことに気付くのは興味深い。かなり最近の例は、セイヨウイチイ(Pacific yew)の樹木、タイヘイヨウイチイ(Taxus brevifolia)からのタキサン類の開発である。世界中で、世界人口のおおよそ80%が今でも療法の主な源として植物性の薬に頼っていると見積もられている。西洋では、植物性の薬は癌であると診断された患者の間で一般的な形の補足的な、および代替の薬であると考えられている。しかし、処置に関して植物性の薬のみに頼った女性における治癒および臨床的有効性の逸話的な症例報告にもかかわらず、乳癌の処置に関する植物性の薬剤の安全性および有効性をしっかりと評価するための臨床試験はほとんど行なわれてこなかった。以前に、半枝蓮(Scutellaria barbata)の水性抽出物はインビトロで乳癌細胞株の増殖阻害をもたらすことができることが示されている(“中国の薬用草本の乳癌細胞に対するインビトロでの抗増殖活性”Anticancer Res., 22(6C):3843-52 (2002))。半枝蓮の濃縮された水性抽出物であるBZL101が5種類の乳癌細胞株(SK−BR−3、MCF7、MDA−MB−231、BT−474、およびMCNeuA)に対する抗増殖活性に関して評価された。これらの細胞株は、ある範囲のエストロゲンおよびHER2受容体を発現する乳癌の重要な予後徴候表現型(prognostic phenotypes)を代表している。1:10希釈(15μg/ml)で試験したBZL101は、その5種類の細胞株の内の4種類に対して50%を超える増殖阻害を示した(Campbell, 2002)。BZL101はあるグループの肺、前立腺および膵臓癌細胞株に対して50%を超える増殖阻害を示した。同じ用量でのBZL101は、正常なヒトの乳房の細胞(HuMEC)に対して25%を超える増殖阻害を引き起こさず、これは癌細胞への選択性を示している(表1)。さらに、BZL101は正常なヒトのリンパ球に対して穏やかな分裂促進作用を有していた。細胞周期の分析において、BZL101はS期バーストおよびG1停止を引き起こした。また、BZL101はミトコンドリア膜電位を弱め、カスパーゼ非依存性高分子グレード(high molecular grade)(HMG)アポトーシスを引き起こした。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Newman 2003
【非特許文献2】Anticancer Res., 22(6C):3843-52 (2002)
【非特許文献3】Campbell, 2002
【発明の概要】
【0005】
[0004] 転移癌を有する患者の処置のための療法に関する必要性が存在する。転移癌を有する患者にとって低減された、より具体的には最小限の毒性を有する療法に関する必要性も存在する。特に、転移性の固形腫瘍、例えば上皮性腫瘍、より詳細には乳癌および卵巣癌の処置のための比較的低い毒性を有する新規の療法に関する必要性が存在する。
【0006】
[0005] 本発明の態様により、これらの、および他の必要性が満たされる。
発明の概要
[0006] 発明者は、セイタカナミキソウ(Scutellaria barbata D. Don)の抽出物は以前に報告されたよりもはるかに高い用量でも十分に許容されることを見出した。セイタカナミキソウの抽出物は、少なくとも約20gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の投与量において十分に許容される。さらに、発明者は、セイタカナミキソウの抽出物は患者への投与に適した投薬単位で都合よく提供することができることを見出した。従って、一部の態様において、少なくとも約20gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を含む投薬単位体が提供される。一部の態様において、その単位用量はさらに少なくとも1種類の賦形剤、特に少なくとも1種類の水以外の賦形剤、および特に少なくとも1種類の矯味剤、甘味料または両方を含む。特定の態様において、その投薬単位体は経口投与に適した形、例えば水性(水に基づく)組成物または水での再構成に適した乾燥粉末の形である。発明者は、その投薬単位体は癌患者、特に乳癌または婦人科の癌、例えば子宮癌を患う癌患者への投与に適していることを見出した。
【0007】
[0007] 発明者は、1日あたり少なくとも約20gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の用量は十分に許容され、癌、特に乳癌の処置に有効であることを決定した。従って、本発明は、癌患者に1日あたり少なくとも約20gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を投与することを含む、癌を処置する方法を提供する。一部の態様において、その癌は乳癌および1種類以上の婦人科の癌から選択される。一部の態様において、その方法はその患者に1日あたり約20g〜1日あたり約200gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を投与することを含む。
【0008】
[0008] 発明者は、高い用量のセイタカナミキソウの抽出物を含む医薬組成物への賦形剤、例えば矯味剤の添加はその抽出物の苦味を弱めることも決定した。発明者は、セイタカナミキソウの高い用量(例えば、投与あたり、または1日あたり少なくとも約20gの可溶性物質)は十分に許容されるが比較的味が悪いことを見出したため、発明者は、その組成物を例えば癌の処置のためのセイタカナミキソウの抽出物の高い投与量の消費のために口に合うものにするために、矯味剤または他の薬剤の添加が望ましいことを見出した。従って、本明細書で記述される態様は、少なくとも1種類の水以外の賦形剤(例えば少なくとも1種類の矯味剤、甘味料または両方)、ならびに発明者がセイタカナミキソウ抽出物の抗癌活性に必要であるものとして同定した抗癌有効物質であるルテオリン(Luteolin)、アピゲニン(Apigenin)、スクテラレイン(Scutellarein)、およびスクテラリン(Scutellarin)からなるグループの1種類以上のメンバーを含む(例えば癌、特に乳癌または婦人科の癌の処置のための)医薬組成物を提供する。発明者は、高分子量化合物、例えば高分子量(例えば1,000〜10,000グラム/モルより大きい分子量)を有する化合物は何らかの実質的価値のある活性を与えること無くその組成物のかさを増し、胃の不調、ガス、腹部膨満および/または下痢を引き起こす傾向があることも見出した。従って、一部の態様において、その医薬組成物は高分子量化合物が激減しており、一部の態様において、高分子量化合物を実質的に含まない。一部の態様において、その組成物は、約1部のルテオリン、約1.1部のアピゲニン、約4.8部のスクテラレインおよび約34部のスクテラリンを含む、ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。(全ての“部”は重量により決定される。)一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは約1部のルテオリン、約0.61〜約2部のアピゲニン、約2.5〜約9.4部のスクテラレイン、および約15〜約70部のスクテラリンを含む。一部の態様において、その組成物は約1g〜約200gの可溶性物質を含み、その可溶性物質の約1%〜約99%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約1.7%〜約3.2%はルテオリンであり、約2%〜約3.4%はアピゲニンであり、約7.9%〜約15.8%はスクテラレインであり、約49%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。一部の態様において、その組成物は、進行した乳癌、転移性乳癌、処置に抵抗性の乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、および/またはトリプルネガティブ乳癌の1種類以上から選択される乳癌を処置するために用いられる。
【0009】
[0009] 本明細書で記述される一部の態様は、癌、特に1種類以上の乳癌および/または婦人科の癌を処置する方法であって、その患者に有効量の少なくとも1種類の水以外の賦形剤(例えば少なくとも1種類の矯味剤、甘味料または両方)ならびにルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの1種類以上のメンバーを含む組成物を投与することを含む方法を提供する。一部の態様において、その組成物は、進行した乳癌、転移性乳癌、処置に抵抗性の乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、および/またはトリプルネガティブ乳癌の1種類以上から選択される乳癌を処置するために用いられる。一部の態様において、その組成物の有効量は少なくとも0.25gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その組成物の有効量は少なくとも0.27gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その組成物は少なくとも0.35gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その組成物の有効量は約0.35g〜2g、約0.35g〜1.1g、約0.35g〜1g、約0.35g〜約0.8gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。
【0010】
[0010] 発明者は、ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは癌、特に乳癌の処置として有効であることを見出した。従って、一部の態様において、本発明はルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む投薬単位体を提供する。一部の態様において、その投薬単位体は少なくとも約0.25g、少なくとも約0.27g、または少なくとも約0.35gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その投薬単位体はさらに少なくとも1種類の水以外の賦形剤、例えば矯味剤、甘味料または両方を含む。一部の態様において、その投薬単位体はセイタカナミキソウから抽出された高分子量化合物を実質的に含まない。一部の態様において、その組成物は癌、例えば乳癌および/または1種類以上の婦人科の癌を処置する方法において用いられる。一部の態様において、その癌は乳癌、例えば進行した乳癌、転移性乳癌、処置に抵抗性の乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、および/またはトリプルネガティブ乳癌である。
【0011】
[0011] 発明者はさらに、セイタカナミキソウの空気中に生長した(aerial)部分を出発物質として用いて医薬組成物を作るためのプロセスを発見した。そのようなプロセスは、ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンを含む組成物を作るために特に有用である。従って、一部の態様において、発明者は、以下のことを含む、医薬組成物を作るプロセスを記述した:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;(c)その粗製の抽出物から高分子量化合物を分離して精製された抽出物を形成し;(d)場合によりその精製された抽出物からその水の一部、実質的に全部、もしくは全部を蒸発させ、またはその精製された抽出物に追加の水を添加し;そして(e)その精製された抽出物を少なくとも1種類の医薬的に許容できる水以外の賦形剤と組み合わせてその医薬組成物を形成する。一部の態様において、その精製された抽出物はアピゲニン、ルテオリン、スクテラレイン、およびスクテラリンを含む。一部の態様において、少なくとも1種類の医薬的に許容できる水以外の賦形剤は矯味剤および甘味料から選択される。
【0012】
[0012] 発明者は、セイタカナミキソウから抽出された高分子量化合物の少なくとも一部を除去することはその医薬組成物の臨床的特徴を向上させることを見出した。セイタカナミキソウから抽出された大量の可溶性物質は不活性であるため、あらかじめ決められたカットオフ値より上の分子量を有する分子を除去することにより可溶性物質の量を低減させることは、セイタカナミキソウの抽出物に由来する医薬組成物のかさを大きく低減させるであろう。加えて、セイタカナミキソウから水の中に抽出された可溶性物質の大部分は可溶性の繊維であり、それは腸で吸収されず、胃腸の不調、腹部膨満、ガスおよび下痢を促進する傾向がある。従って、セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の重荷を減らすことによりその可溶性の繊維の少なくとも一部を除去し、一方でルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの混合物をその組成物中に保持することは、結果として向上した抗癌薬をもたらす。従って、一部の態様において、本発明は1部のルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせならびに約50部未満のあらかじめ決められたカットオフ値より大きい分子量を有する高分子量化合物を含む医薬組成物を提供し、ここでそのあらかじめ決められたカットオフ値は1,000グラム/モルから約20,000グラム/モルまでである。
【0013】
[0013] 発明者は、以下のことを含む医薬組成物を作るプロセスも発見した:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;(c)その粗製の抽出物から高分子量化合物を分離して精製された抽出物を形成し;(d)場合によりその精製された抽出物からその水の一部、実質的に全部、もしくは全部を蒸発させ、またはその精製された抽出物に追加の水を添加し;そして(e)その精製された抽出物を医薬的に許容できる賦形剤と組み合わせてその医薬組成物を形成する。1部のルテオリン、約0.61〜約2部のアピゲニン、約2.5〜約9.4部のスクテラレイン、および約15〜約70部のスクテラリン。
【0014】
[0014] 一部の態様は、以下のことを含む、セイタカナミキソウの精製された抽出物を作るプロセスも提供する:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;そして(c)その粗製の抽出物から高分子量化合物を分離してセイタカナミキソウの精製された抽出物を形成する。
【0015】
[0015] 一部の態様はさらに、医薬組成物を作るプロセスであって、少なくとも1種類の医薬的に許容できる水以外の賦形剤をルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの1種類以上のメンバーと組み合わせてその医薬組成物を形成することを含むプロセスを提供する。一部の態様において、少なくとも1種類の水以外の医薬的賦形剤は矯味剤および甘味料から選択される。
【0016】
[0016] 一部の態様は、以下のことを含む、医薬的投薬単位体を作るプロセスを提供する:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;そして(c)その粗製の抽出物から高分子量化合物を分離して精製された抽出物を形成し;そして(d)その精製された抽出物を少なくとも1種類の水以外の賦形剤と組み合わせてその医薬的投薬単位体を形成する。一部の態様において、少なくとも1種類の水以外の賦形剤は矯味剤および甘味料から選択される。
【0017】
[0017] 本発明の他の用途および利点は、本明細書の図面および特許請求の範囲を含む記述を考察した後に当業者に明らかになるであろう。
援用
[0018] この明細書で言及される全ての刊行物および特許出願を、それぞれの個別の刊行物または特許出願を援用することを具体的に、かつ個別に示した場合と同程度まで本明細書に援用する。
【0018】
[0019] 本発明の新規の特徴を、添付される特許請求の範囲において詳細に述べる。本発明の原則が利用されている説明的な態様を述べる下記の詳細な記述およびそれに付随する図面への参照により、本発明の特徴および利点のよりよい理解が得られるであろう:
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】[0020] 図1は、DCFDA蛍光により測定された、セイタカナミキソウから抽出された様々な有効化合物の、活性酸素種(ROS)の生成への作用を示す。
【図2】[0021] 図2は、ジヒドロエチジウム(HE)蛍光により測定された、セイタカナミキソウから抽出された様々な有効化合物の、活性酸素種(ROS)の生成への作用を示す。
【図3】[0022] 図3は、MitoSOX蛍光により測定された、セイタカナミキソウから抽出された様々な有効化合物の、ミトコンドリアの活性酸素種(ROS)の生成への作用を示す。
【図4】[0023] 図4は、セイタカナミキソウから抽出された様々な有効化合物の、処理された細胞におけるコメット(comets)の生成への作用を示す。
【図5】[0024] 図5は、セイタカナミキソウから抽出された様々な有効化合物の、処理された細胞におけるATP生成への作用を示す。
【発明を実施するための形態】
【0020】
[0025] この発明は、半枝蓮の抽出物から分離された有効薬剤を含む医薬組成物および単位投薬(unit dosages)に、ならびに癌の処置のためにそれらの抽出物を用いる方法に関する。特定の態様において、それからその有効化合物が分離される草本は、シソ科のセイタカナミキソウの種から選択される。
【0021】
[0026] 加えて、この発明は、セイタカナミキソウの抽出物を用いる方法であって、それによりセイタカナミキソウの抽出物を今までに特性付けられていなかった投与量で患者に投与する方法に関する。
【0022】
[0027] 本発明はさらに、セイタカナミキソウの抽出物、セイタカナミキソウの抽出物、特にセイタカナミキソウの水抽出物に由来する有効薬剤および有効薬剤の組み合わせの投与に関する。
【0023】
[0028] 発明者は、セイタカナミキソウの抽出物は以前に報告されていた用量よりもはるかに高い用量でも十分に許容され、例えば少なくとも約20g/日のセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質をあらゆる用量制限毒性を誘導すること無く患者に投与することができることを見出した。発明者は、20g/日、30g/日、および40g/日のセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を最大耐容量に達すること無く乳癌患者に投与した。そのようにして、発明者は少なくとも約20g/日、特に約20g/日から約200g/日までの用量が本発明の範囲内であることを確認した。さらに、発明者は、セイタカナミキソウの抽出物は患者への投与に適した投薬単位体で都合よく提供することができることを見出した。従って、一部の態様において、少なくとも約20gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を含む投薬単位体が提供される。一部の態様において、その単位用量はさらに少なくとも1種類の賦形剤、特に少なくとも1種類の水以外の賦形剤、および特に少なくとも1種類の矯味剤、甘味料または両方を含む。特定の態様において、その投薬単位体は経口投与に適した形、例えば水性(水に基づく)組成物または水での再構成に適した乾燥粉末の形である。発明者は、その投薬単位体は癌患者、特に乳癌または婦人科の癌、例えば子宮癌を患う癌患者への投与に適していることを見出した。特定の態様において、その投薬単位体は約20g〜約200gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を含む。一部の態様において、その投薬単位体は約20g〜100g、約20g〜60g、約20g〜50g、約20g〜40g、約20g、約30g、約40g、約50g、約60g、または約40g〜100gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を含む。発明者はセイタカナミキソウの抗癌有効化合物(すなわちルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリン)およびセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質中のそれらの濃度も同定しており、本発明は少なくとも約0.25gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせの投薬単位体も提供する。一部の態様は、少なくとも約0.27g、少なくとも約0.35g、約0.35g〜4g、約0.35g〜2g、約0.35g〜1.1g、約0.35g〜約1g、または約0.35g〜約0.8gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせの投薬単位体を提供する。
【0024】
[0029] 発明者は、1日あたり少なくとも約20gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の用量は十分に許容され、かつ癌の処置に有効であることを決定しており、本発明はさらに、癌患者に1日あたり少なくとも約20gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を投与することを含む、癌を処置する方法を提供する。一部の態様において、その癌は乳癌および1種類以上の婦人科の癌から選択される。一部の態様において、前記の癌は乳癌である。一部の態様において、その乳癌は進行した乳癌、転移性乳癌、処置に抵抗性の乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、および/またはトリプルネガティブ乳癌である。一部の態様において、その方法はその患者に1日あたり約20g〜1日あたり約200gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を投与することを含む。一部の態様において、その患者は1日あたり約20g〜1日あたり100g、1日あたり約20g〜1日あたり60g、1日あたり約20g〜1日あたり50g、1日あたり約20g〜1日あたり40g、または1日あたり約40g〜1日あたり100gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を与えられる。一部の態様において、そのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質は少なくとも約0.25gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、そのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質は少なくとも約0.27gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、そのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質は少なくとも約0.35gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、そのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質は約0.35g〜4g、約0.35g〜2g、約0.35g〜1.1g、約0.35g〜1g、約0.35g〜0.8g、約0.35g〜0.75g、または約0.7g〜2gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。
【0025】
[0030] 発明者は、高い用量のセイタカナミキソウの抽出物を含む医薬組成物への賦形剤、例えば矯味剤の添加はその抽出物の苦味を弱めることも決定した。発明者は、セイタカナミキソウの高い用量(例えば、投与あたり、または1日あたり少なくとも約1gの可溶性物質)は十分に許容されるが比較的味が悪いことを見出したため、発明者は、その組成物を例えば癌の処置のためのセイタカナミキソウ抽出物の高い投与量の消費のために口に合うものにするために、矯味剤または他の薬剤の添加が望ましいことを見出した。従って、本明細書で記述される態様は、少なくとも1種類の水以外の賦形剤(例えば少なくとも1種類の矯味剤、甘味料または両方)、ならびに発明者がセイタカナミキソウの抽出物の抗癌活性に必要であるものとして同定した抗癌有効物質であるルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの1種類以上のメンバーを含む(例えば癌、特に乳癌または婦人科の癌の処置のための)医薬組成物を提供する。発明者は、高分子量化合物、例えば1000g/molより大きい分子量を有する化合物(他のカットオフ値、例えば1,000〜10,000g/molを用いてもよいが)は、何らかの実質的価値のある活性を与えること無くその組成物のかさを増し、胃の不調、腹部膨満および/または下痢を引き起こす傾向があることも見出した。従って、一部の態様において、その医薬組成物は高分子量化合物が激減しており、一部の態様において、高分子量化合物を実質的に含まない。一部の態様において、その組成物は、約1部のルテオリン、約1.1部のアピゲニン、約4.8部のスクテラレインおよび約34部のスクテラリンを含む、ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。(全ての“部”は重量により決定される。)一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは約1部のルテオリン、約0.9〜約1.3部のアピゲニン、約3.9〜約6部のスクテラレイン、および約37〜約43部のスクテラリンを含む。一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは約1部のルテオリン、約0.75〜約1.64部のアピゲニン、約3.1〜約7.5部のスクテラレイン、および約20.4〜約54.7部のスクテラリンを含む。一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは約1部のルテオリン、約0.61〜約2部のアピゲニン、約2.5〜約9.4部のスクテラレイン、および約15〜約70部のスクテラリンを含む。一部の態様において、その組成物は約1g〜約200gの可溶性物質を含み、その可溶性物質の約1%〜約99%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約1.7%〜約3.2%はルテオリンであり、約2%〜約3.4%はアピゲニンであり、約7.9%〜約15.8%はスクテラレインであり、約49%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。一部の態様において、その組成物は約1g〜約200gの可溶性物質を含み、その可溶性物質の約1%〜約3%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約1.7%〜約3.2%はルテオリンであり、約2%〜約3.4%はアピゲニンであり、約7.9%〜約15.8%はスクテラレインであり、約49%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。一部の態様において、その組成物は約1g〜約200gの可溶性物質を含み、その可溶性物質の約1.5%〜約2.1%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約1.7%〜約3.2%はルテオリンであり、約2%〜約3.4%はアピゲニンであり、約7.9%〜約15.8%はスクテラレインであり、約49%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。一部の態様において、その組成物は約1g〜約200gの可溶性物質を含み、その可溶性物質の約1%〜約99%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約1.9%〜約3%はルテオリンであり、約2.2%〜約3.2%はアピゲニンであり、約9.2%〜約14.5%はスクテラレインであり、約60%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。一部の態様において、その組成物は約1g〜約200gの可溶性物質を含み、その可溶性物質の約1%〜約3%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約1.9%〜約3%はルテオリンであり、約2.2%〜約3.2%はアピゲニンであり、約9.2%〜約14.5%はスクテラレインであり、約60%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。一部の態様において、その組成物は約1g〜約200gの可溶性物質を含み、その可溶性物質の約1.5%〜約2.1%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約1.9%〜約3%はルテオリンであり、約2.2%〜約3.2%はアピゲニンであり、約9.2%〜約14.5%はスクテラレインであり、約60%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。一部の態様において、その組成物は約1g〜約200gの可溶性物質を含み、その可溶性物質の約1%〜約50%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約2.2%〜約2.7%はルテオリンであり、約2.4%〜約2.9%はアピゲニンであり、約10.5%〜約13.2%はスクテラレインであり、約72%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。一部の態様において、その組成物は約1g〜約200gの可溶性物質を含み、その可溶性物質の約1%〜約3%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約2.2%〜約2.7%はルテオリンであり、約2.4%〜約2.9%はアピゲニンであり、約10.5%〜約13.2%はスクテラレインであり、約72%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。一部の態様において、その組成物は約1g〜約200gの可溶性物質を含み、その可溶性物質の約1.5%〜約2.1%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約2.2%〜約2.7%はルテオリンであり、約2.4%〜約2.9%はアピゲニンであり、約10.5%〜約13.2%はスクテラレインであり、約72%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。一部の態様において、その組成物は、進行した乳癌、転移性乳癌、処置に抵抗性の乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、および/またはトリプルネガティブ乳癌の1種類以上から選択される乳癌を処置するために用いられる。
【0026】
[0031] 本明細書で記述されている一部の態様は、癌、特に1種類以上の乳癌および/または婦人科の癌を処置する方法であって、その患者に有効量の少なくとも1種類の水以外の賦形剤(例えば少なくとも1種類の矯味剤、甘味料または両方)ならびにルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの1種類以上のメンバーを含む組成物を投与することを含む方法を提供する。一部の態様において、その組成物は、進行した乳癌、転移性乳癌、処置に抵抗性の乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、および/またはトリプルネガティブ乳癌の1種類以上から選択される乳癌を処置するために用いられる。一部の態様において、その組成物の有効量は少なくとも0.25gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その組成物の有効量は少なくとも0.27gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その組成物は少なくとも0.35gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その組成物の有効量は約0.27g〜約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その組成物の有効量は約0.35g〜約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その組成物の有効量は約0.35g〜2g、約0.35g〜1.1g、約0.35g〜1g、約0.35g〜約0.8gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは以下のものを含む:約1部のルテオリン、約1.1部のアピゲニン、約4.8部のスクテラレインおよび約34部のスクテラリン;約1部のルテオリン、約0.9〜約1.3部のアピゲニン、約3.9〜約6部のスクテラレイン、および約37〜約43部のスクテラリン;約1部のルテオリン、約0.75〜約1.64部のアピゲニン、約3.1〜約7.5部のスクテラレイン、および約20.4〜約54.7部のスクテラリン;約1部のルテオリン、約0.61〜約2部のアピゲニン、約2.5〜約9.4部のスクテラレイン、および約15〜約70部のスクテラリン;約6.7mg〜約90mgのルテオリン、約8.9mg〜約90mgのルテオリン、約8.9mg〜約50mgのルテオリン、約8.9mg〜約30mgのルテオリン、約8.9mg〜約25mgのルテオリン、または約8.9mg〜約20mgのルテオリン;約7.3mg〜約100mgのアピゲニン、約9.7mg〜約100mgのアピゲニン、約9.7mg〜約50mgのアピゲニン、約9.7mg〜約30mgのアピゲニン、約9.7mg〜約25mgのアピゲニン、または約9.7mg〜約20mgのアピゲニン;約30mg〜約500mgのスクテラレイン、約40mg〜約500mgのスクテラレイン、約40mg〜約220mgのスクテラレイン、約40mg〜約130mgのスクテラレイン、約40mg〜約110mgのスクテラレイン、または約40mg〜約90mgのスクテラレイン;約0.25g〜約3gのスクテラリン、約0.3g〜約3gのスクテラリン、約0.3g〜約1.5gのスクテラリン、約0.3g〜約0.9gのスクテラリン、約0.3g〜約0.8gのスクテラリン、または約0.3g〜約0.65gのスクテラリン。
【0027】
[0032] 発明者は、ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは癌、特に乳癌の処置に有効であることを見出した。従って、一部の態様において、本発明はルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む投薬単位体を提供する。一部の態様において、その投薬単位体は少なくとも約0.25gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その投薬単位体は少なくとも約0.27g、または少なくとも約0.35gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その投薬単位体は約0.35g〜約4g、約0.35g〜約2g、約0.35g〜約1.1g、約0.35g〜約1g、約0.35g〜約0.8g、または約0.7g〜約2gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その投薬単位体はさらに少なくとも1種類の水以外の賦形剤、例えば矯味剤、甘味料または両方を含む。一部の態様において、その投薬単位体はセイタカナミキソウから抽出された高分子量化合物を実質的に含まない。一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは以下のものを含む:約1部のルテオリン、約1.1部のアピゲニン、約4.8部のスクテラレインおよび約34部のスクテラリン;約1部のルテオリン、約0.9〜約1.3部のアピゲニン、約3.9〜約6部のスクテラレイン、および約37〜約43部のスクテラリン;約1部のルテオリン、約0.75〜約1.64部のアピゲニン、約3.1〜約7.5部のスクテラレイン、および約20.4〜約54.7部のスクテラリン;約1部のルテオリン、約0.61〜約2部のアピゲニン、約2.5〜約9.4部のスクテラレイン、および約15〜約70部のスクテラリン;約6.7mg〜約90mgのルテオリン、約8.9mg〜約90mgのルテオリン、約8.9mg〜約50mgのルテオリン、約8.9mg〜約30mgのルテオリン、約8.9mg〜約25mgのルテオリン、または約8.9mg〜約20mgのルテオリン;約7.3mg〜約100mgのアピゲニン、約9.7mg〜約100mgのアピゲニン、約9.7mg〜約50mgのアピゲニン、約9.7mg〜約30mgのアピゲニン、約9.7mg〜約25mgのアピゲニン、または約9.7mg〜約20mgのアピゲニン;約30mg〜約500mgのスクテラレイン、約40mg〜約500mgのスクテラレイン、約40mg〜約220mgのスクテラレイン、約40mg〜約130mgのスクテラレイン、約40mg〜約110mgのスクテラレイン、または約40mg〜約90mgのスクテラレイン;約0.25g〜約3gのスクテラリン、約0.3g〜約3gのスクテラリン、約0.3g〜約1.5gのスクテラリン、約0.3g〜約0.9gのスクテラリン、約0.3g〜約0.8gのスクテラリン、または約0.3g〜約0.65gのスクテラリン。一部の態様において、その組成物は癌、例えば乳癌および/または1種類以上の婦人科の癌の処置において用いられる。一部の態様において、その癌は乳癌、例えば進行した乳癌、転移性乳癌、処置に抵抗性の乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、および/またはトリプルネガティブ乳癌である。
【0028】
[0033] 発明者はさらに、セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を出発物質として用いて医薬組成物を作るためのプロセスを発見した。そのようなプロセスは、ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンを含む組成物を作るために特に有用である。従って、一部の態様において、発明者は、以下のことを含む、医薬組成物を作るプロセスを記述した:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;(c)その粗製の抽出物から高分子量化合物を分離して精製された抽出物を形成し;(d)場合によりその精製された抽出物からその水の一部、実質的に全部、もしくは全部を蒸発させ、またはその精製された抽出物に追加の水を添加し;そして(e)その精製された抽出物を少なくとも1種類の医薬的に許容できる水以外の賦形剤と組み合わせてその医薬組成物を形成する。一部の態様において、その精製された抽出物はアピゲニン、ルテオリン、スクテラレイン、およびスクテラリンを含む。一部の態様において、少なくとも1種類の医薬的に許容できる水以外の賦形剤は矯味剤および甘味料から選択される。
【0029】
[0034] 発明者は、セイタカナミキソウから抽出された高分子量化合物の少なくとも一部を除去することはその医薬組成物の臨床的特徴を向上させることを見出した。セイタカナミキソウから抽出された大量の可溶性物質は不活性であるため、あらかじめ決められたカットオフ値より上の分子量を有する分子を除去することにより可溶性物質の量を低減させることは、セイタカナミキソウの抽出物に由来する医薬組成物のかさを大きく低減させるであろう。加えて、セイタカナミキソウから水の中に抽出された可溶性物質の大部分は可溶性の繊維であり、それは腸で吸収されず、胃の不調、腹部膨満、ガスおよび下痢を促進する傾向がある。従って、セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の重荷を減らすことによりその可溶性の繊維の少なくとも一部を除去し、一方でルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの混合物をその組成物中に保持することは、結果として向上した抗癌薬をもたらす。従って、一部の態様において、本発明は1部のルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせならびに約50部未満のあらかじめ決められたカットオフ値より大きい分子量を有する高分子量化合物を含む医薬組成物を提供し、ここでそのあらかじめ決められたカットオフ値は1,000グラム/モルから約20,000グラム/モルまでである。一部の態様において、その医薬組成物は約1部のルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせ、ならびに約40部未満、約30部未満、約20部未満、約10部未満、約5部未満、約2部未満、約1部未満、約0.5部未満、約0.01〜約40部、約0.01〜約20部または約0.01〜約10部の高分子量化合物を含む。一部の態様において、その高分子量化合物に関するカットオフ値は:10,000グラム/モル;5,000グラム/モル;2,000グラム/モル;1,000グラム/モルであり;または約1,000グラム/モル〜約10,000グラム/モル;約1,000グラム/モル〜約5,000グラム/モルもしくは約1,000グラム/モル〜約2,000グラム/モルの範囲内である。一部の態様において、その医薬組成物は少なくとも1種類の水以外の賦形剤を含む。一部の態様において、その少なくとも1種類の水以外の賦形剤は矯味剤、甘味料または両方である。発明者は、本明細書で記述した医薬組成物は本明細書で記述した医薬組成物を含む投薬単位体として都合よく調製されることを見出した。一部の態様において、その投薬単位体は少なくとも約18mgのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その投薬単位体は以下のものを含む:約0.25g〜約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせ;約0.27g〜約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせ;約0.35g〜約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせ;約0.35g〜約2gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせ;約0.35g〜約1.1gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせ;約0.35g〜約1gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせ;約0.35g〜約0.8gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせ;または約0.7g〜約2gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせ。一部の態様において、ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせに加えて、その組成物はさらに少なくとも1種類の水以外の賦形剤を含む。一部の態様において、少なくとも1種類の水以外の賦形剤は矯味剤、甘味料または両方から選択される。一部の態様において、本発明は、癌患者に有効量の本明細書で記述された医薬組成物または剤形を投与することを含む、癌を処置する方法を提供する。一部の態様において、その癌は1種類以上の乳癌および/または婦人科の癌、例えば乳癌または子宮癌である。一部の態様において、乳癌、例えば進行した乳癌、転移性乳癌、処置に抵抗性の乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、および/またはトリプルネガティブ乳癌である。
【0030】
[0035] 発明者は、以下のことを含む医薬組成物を作るプロセスも発見した:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;(c)その粗製の抽出物から高分子量化合物を分離して精製された抽出物を形成し;(d)場合によりその精製された抽出物からその水の一部、実質的に全部、もしくは全部を蒸発させ、またはその精製された抽出物に追加の水を添加し;そして(e)その精製された抽出物を医薬的に許容できる賦形剤と組み合わせてその医薬組成物を形成する。1部のルテオリン、約0.61〜約2部のアピゲニン、約2.5〜約9.4部のスクテラレイン、および約15〜約70部のスクテラリン。
【0031】
[0036] 一部の態様は、以下のことを含む、セイタカナミキソウの精製された抽出物を作るプロセスも提供する:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;そして(c)その粗製の抽出物から高分子量化合物を分離してセイタカナミキソウの精製された抽出物を形成する。
【0032】
[0037] 一部の態様はさらに、医薬組成物を作るプロセスであって、少なくとも1種類の医薬的に許容できる水以外の賦形剤をルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの1種類以上のメンバーと組み合わせてその医薬組成物を形成することを含むプロセスを提供する。一部の態様において、少なくとも1種類の水以外の医薬的賦形剤は矯味剤および甘味料から選択される。
【0033】
[0038] 一部の態様は、以下のことを含む、医薬的投薬単位体を作るプロセスを提供する:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;そして(c)その粗製の抽出物から高分子量化合物を分離して精製された抽出物を形成し;そして(d)その精製された抽出物を少なくとも1種類の水以外の賦形剤と組み合わせてその医薬的投薬単位体を形成する。一部の態様において、少なくとも1種類の水以外の賦形剤は矯味剤および甘味料から選択される。
【0034】
[0039] 明記された値が後に続く用語“約”は、その明記された値の実験誤差の範囲内(一般に1標準偏差以内)の値を示すことを意図する。その実験誤差が明確に決定されていない限り、明記された値“x”が後に続く用語“約”はX±0.1Xを意味するものと受け取られてよい。
【0035】
半枝蓮の抽出物を含む医薬組成物および単位投薬物の製造のためのプロセス
[0040] 本明細書で記述される医薬組成物および単位投薬物は、半枝蓮、特にセイタカナミキソウの空気中に生長した部分から抽出された可溶性物質(すなわち水に溶ける物質)を含む。シソ科(Labiatae family)の草本セイタカナミキソウ(シソ科(Lamiaceae))−Ban Zhi Lian(BZL)は、排他的ではないが、主に四川、江蘇、江西、福建、広東、広西および陝西の省における黄河(Huang Po)の南東地方に生えている。その植物は晩夏および初秋にその花が咲いた後(5月〜6月)に収穫される。その空気中に生長した部分を根から切り離す。その空気中に生長した部分(葉および茎)のみを本明細書で記述した組成物および投薬単位体の調製のために用いる。
【0036】
[0041] 表1は、それからこの発明の抽出物が得られるこの発明の草木セイタカナミキソウの学名を示しており、科、属、種および伝統中国名によりリストされている。
表1
【0037】
【表1】

【0038】
医薬組成物
[0042] 本明細書で記述されている一部の態様は、医薬組成物、特に癌の処置のための医薬組成物を提供する。特に、本発明は婦人科の癌および乳癌の処置のための医薬組成物(“組成物”)を提供する。一部の好ましい態様において、その組成物は乳癌、特に以下のものを含む、腫瘍学者に処置するのが特に難しいと考えられてきた乳癌(下記でより詳細に記述する)の処置のためのものである:進行した乳癌、転移性乳癌、1種類以上のホルモン受容体に関して陰性である乳癌(例えばER陰性、PR陰性、および/またはHER2陰性乳癌)、ならびに以前に1種類以上の癌療法、例えば放射線療法、陽子療法、および/または化学療法での処置が不成功であった乳癌。発明者は、少なくとも約20gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を用いたこれらのタイプの癌の1種類以上を有する患者の処置は十分に許容され、これらの癌の処置において有効であることを見出した。
【0039】
[0043] 一部の態様において、本発明は、少なくとも1種類の水以外の賦形剤、ならびにルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの1種類以上のメンバーを含む医薬組成物を提供する。ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンのそれぞれが分子レベルで抗癌活性を示す活性を有するが、これらの化合物の4種類全ての組み合わせは癌、特に乳癌、さらには先行する処置に対して抵抗性であることが判明している乳癌に対して特に効き目が強いことが分かっている。従って、一部の好ましい態様において、その組成物はルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンのそれぞれを含む。
【0040】
[0044] 特に本明細書で記述される癌を処置する方法において用いられるより高い用量において、セイタカナミキソウの抽出物は味が悪く、それは患者のコンプライアンスを思いとどまらせる程である可能性さえあることも分かっている。従って、その組成物をより口に合うものにし、それによりその処置での患者の安心感を高め、潜在的に患者のコンプライアンスを高めるために、矯味剤、例えば香味料もしくは他の矯味剤、甘味料、または両方を用いるのが望ましい。従って、一部の態様において、少なくとも1種類の水以外の賦形剤は矯味剤および甘味料から選択される。本明細書で用いられる際、医薬組成物が“水以外の賦形剤”を含む(contains)、含む(comprises)、またはそうでなければ含む(includes)と述べることは、もしその医薬組成物がその中に存在する投薬単位体のその特定の形に関して水が適切な賦形剤であるならば、それは水も含んでいてよいが、その組成物は水とは別にいずれかの賦形剤を含んでいなければならないことを意味する。例えば、一部の態様は、セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質、矯味剤、および水を含む。他の態様はその矯味剤に加えてさらに甘味料を含んでいてよく、または矯味剤の代わりに甘味料を用いてよい。
【0041】
[0045] 発明者は、セイタカナミキソウ抽出物の高い用量(例えば少なくとも20gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質、またはより高い用量)は少なくとも一部の患者において胃の不調、腹部膨満、ガスおよび/または下痢を引き起こすことも発見した。発明者は、セイタカナミキソウから抽出された高分子量化合物は乳癌および/または婦人科の癌に対して不活性であり、特に20g/日の、またはそれを超える用量において胃腸の苦痛(distress)を誘発する傾向があることを決定した。本明細書で記述されている用量において、そのような胃の不快感は、少なくとも一部の患者に関して、結果として患者の乏しいコンプライアンスまたはさらには療法の中止をもたらす可能性がある。セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質から高分子量化合物の少なくとも一部を(例えばナノ濾過により)除去することにより、患者に投与しなければならない可溶性物質のかさの量が低減し、セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の高い濃度と関係する胃腸の不快感が低減するであろうと考えられる。従って、発明者は本明細書において、高分子量化合物が激減しており、一部の場合においてそれを実質的に含まない組成物の教示を提供する。
【0042】
[0046] ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは、別の状況では、本明細書において、“高分子量化合物”および高分子量化合物では無いが乳癌および/または婦人科の癌の処置において有効では無い化合物を含む“不活性な可溶性物質”に対するものとして“有効可溶性物質”と呼ばれてよい。従って、可溶性物質の質量は、有効可溶性物質(ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリン)と不活性な可溶性物質の質量の合計に等しい。不活性な可溶性物質の質量は、高分子量化合物と他の不活性な化合物の質量の合計である。
【0043】
[0047] 本明細書で用いられる“高分子量化合物”は、セイタカナミキソウの水抽出の過程の間にルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンと共抽出され(co−extracted)、あらかじめ決められたカットオフ値の、またはそれより大きい分子量を有する化合物を指す。一部の態様において、そのカットオフ値は1,000g/molから約10,000g/molまでのどこかであってよい。一部の態様において、1,000グラム/モルのカットオフ値はセイタカナミキソウの可溶性抽出物から高い百分率の可溶性繊維を除去するのに十分であろう;しかし、より低いカットオフ値が考えられ、より低いカットオフ値は医薬組成物および投薬単位体中のルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンのより大きい濃度の達成を可能にし、療法的効果を達成するために患者に投与しなければならない可溶性物質のかさを低減させると考えられるため、一部の場合においてはより低いカットオフ値が好ましい。一部の態様において、そのカットオフ値は750〜20,000g/molの範囲内、好ましくは750〜10,000g/mol、より詳細には750〜5,000g/molの範囲内である。個々のカットオフ値には以下のものが含まれる:750g/mol;1,000g/mol;2,000g/mol;5,000g/mol;および1,0000g/mol。
【0044】
[0048] 従って、本明細書で提供される組成物および投薬単位体の一部の態様は、高分子量化合物を実質的に含まない。本明細書で用いられる用語“実質的に含まない”は、その組成物または投薬単位体が、不溶性物質(例えば茎、葉およびその不溶性部分)を除去するように処理された(例えば濾過またはデカントされた)がその他の点では高分子量化合物を除去するように処理されていないセイタカナミキソウの空気中に生長した部分の水抽出物である“粗製の抽出物”中に含まれていたよりも少ない、あるあらかじめ決められた割合よりも少ない高分子量化合物を含むことを意味する。一部の態様において、そのあらかじめ決められた割合は1/10(0.1)、1/20(0.05)、1/50(0.02)、1/100(0.01)、1/200(0.005)、1/500(0.002)または1/1000(0.001)である。“高分子量化合物を実質的に含まない”に関する個々の値は、その医薬組成物中に含まれるセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の総質量と比較して表すこともできる。一部の態様において、高分子量化合物を実質的に含まない組成物は、セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の総質量と比較して約10重量%未満、約5重量%未満、約1重量%未満、約0.5重量%未満、または約0.1重量%未満の高分子量化合物を含む。さらに、“高分子量化合物を実質的に含まない”に関する個々の値は、その組成物中に含まれるルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの量に関する質量比率として表される。一部の態様において、その医薬組成物中のセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の約1%〜約99%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約1.7%〜約3.2%はルテオリンであり、約2%〜約3.4%はアピゲニンであり、約7.9%〜約15.8%はスクテラレインであり、約49%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。
【0045】
[0049] 一部の場合において、セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質から高分子量化合物の一部のみを除去すれば十分である可能性がある。従って、本明細書で提供される組成物および投薬単位体の一部の態様において、高分子量化合物が激減している。本明細書で用いられる用語“激減している”は、その組成物または投薬単位体が前の段落において記述した“粗製の抽出物”中に含まれていたよりも少ない、あるあらかじめ決められた割合よりも少ない高分子量化合物を含むことを意味する。一部の態様において、そのあらかじめ決められた割合は9/10(0.9)、8/10(0.8)、7/10(0.7)、6/10(0.6)、1/2(0.5)、1/3(0.333)または1/4(0.25)である。“高分子量化合物が激減している”に関する個々の値は、その医薬組成物中に含まれるセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の総質量と比較して表すこともできる。一部の態様において、高分子量化合物が激減している組成物は、セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の総質量と比較して約90重量%未満、約80重量%未満、約70重量%未満、約60重量%未満または約50重量%未満の高分子量化合物を含む。さらに、“高分子量化合物が激減している”に関する個々の値は、その組成物中に含まれるアピゲニン、ルテオリン、スクテラレイン、およびスクテラリンの量に関する質量比率として表される。一部の態様において、その医薬組成物中のセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の約1%〜約99%は有効可溶性物質であり、その有効可溶性物質の約1.7%〜約3.2%はルテオリンであり、約2%〜約3.4%はアピゲニンであり、約7.9%〜約15.8%はスクテラレインであり、約49%〜有効可溶性物質の残りの部分はスクテラリンである。
【0046】
[0050] セイタカナミキソウから抽出された有効化合物(ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリン)は、セイタカナミキソウの空気中に生長した部分の水抽出物中で、それらの共同した活性に重要であると見られるある特有の比率で表される傾向があることが分かっている。一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは約1部のルテオリン、約0.61〜約2部のアピゲニン、約2.5〜約9.4部のスクテラレイン、および約15〜約70部のスクテラリンを含む。一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは約1部のルテオリン、約0.75〜約1.64部のアピゲニン、約3.1〜約7.5部のスクテラレイン、および約20.4〜約54.7部のスクテラリンを含む。一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは約1部のルテオリン、約0.9〜約1.3部のアピゲニン、約3.9〜約6部のスクテラレイン、および約37〜約43部のスクテラリンを含む。一部の態様において、その組成物は、約1部のルテオリン、約1.1部のアピゲニン、約4.8部のスクテラレインおよび約34部のスクテラリンを含む、ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。
【0047】
医薬組成物を作るプロセス
[0051] 本明細書で提供される医薬組成物は、セイタカナミキソウの空気中に生長した部分(茎および/または葉)から例えば水を用いて有効化合物を抽出することを含む。抽出に関して本明細書で記述される際、“水”は純水(例えば注射のための水、蒸留水、二重脱イオン水(double deionized water)、濾過した蒸留水等)ならびに、その抽出媒体の大部分が水であり溶質(単数または複数)が水の抽出特性に実質的に影響を及ぼさない限り、水および1種類以上の微量の固体または液体の溶質で構成される水溶液を含む。一部の好ましい態様において、そのプロセスは上記でより詳細に記述したようにセイタカナミキソウの抽出物から高分子量化合物の一部を除去することも含む。
【0048】
[0052] 従って、一部の態様において、以下のことを含む、医薬組成物を作るプロセスを提供する:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;(c)その粗製の抽出物から高分子量の化合物を分離して精製された抽出物を形成し;そして(e)その精製された抽出物を少なくとも1種類の医薬的に許容できる水以外の賦形剤と組み合わせてその医薬組成物を形成する。一部の態様において、そのプロセスは以下のことも含む:(d)場合によりその精製された抽出物からその水の一部、実質的に全部、もしくは全部を蒸発させ、またはその精製された抽出物に追加の水を添加する。一部の態様において、少なくとも1種類の医薬的に許容できる水以外の賦形剤は矯味剤および甘味料から選択される。一部の態様において、その医薬組成物をさらに適切な包装と組み合わせて適切な投薬単位体を形成する。
【0049】
[0053] セイタカナミキソウの空気中に生長した部分(葉および/または茎)を水と組み合わせて室温より上の適切な温度、特に約40℃、より好ましくは約50℃から約80℃までに、場合により高圧において加熱する。その混合物を、その有効化合物がその混合物の水相中に抽出されるのに十分に長いが、不必要にエネルギーを浪費する、または有効化合物の分解を引き起こす程長くない時間調理する(cooked)べきである。約10分間より長いが約2日間より短いある期間が適切であるが、30分間〜6時間の期間が一般に適切であると考えられる。より詳細な値は本明細書の実施例において述べられている。
【0050】
[0054] 一度調理されると、セイタカナミキソウの空気中に生長した部分はいずれかの適切な方法により水相から分離される。その混合物をこし器を通してこすことにより、より大きな部分を除去することができ、一方でより小さい部分は濾過により除去することができる。その濾過は段階的に実施されてよく、それぞれの段階は連続的に孔の大きさが小さくなる1個以上のフィルターを通過させることを含む。
【0051】
[0055] 高分子量化合物は、適切な方法、例えばナノ濾過またはサイズ排除クロマトグラフィーにより除去することができる。
[0056] 場合により、その溶液の体積を例えばその水の一部を蒸発させて除くことにより低減することができる。その溶液は凍結乾燥してもよく、別の状況では乾燥させて乾燥残留物を形成してもよく、それを微粉砕して粉末を形成してよい。いずれにせよ、結果として得られた精製された抽出物を、次いで少なくとも1種類の賦形剤、特に水以外の賦形剤と組み合わせて医薬組成物を形成することができる。一部の態様において、その水以外の賦形剤は矯味剤または甘味料である。一部の好ましい態様において、その水以外の賦形剤は矯味剤を含む。
【0052】
[0057] 他の態様は、以下のことを含む、医薬組成物を作るプロセスを提供する:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;(c)その粗製の抽出物から高分子量の化合物を分離して精製された抽出物を形成し;そして(e)その精製された抽出物を医薬的に許容できる賦形剤と組み合わせてその医薬組成物を形成する。一部の態様は、以下のことも含む:(d)場合によりその精製された抽出物からその水の一部、実質的に全部、もしくは全部を蒸発させ、またはその精製された抽出物に追加の水を添加する。一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは約1部のルテオリン、約0.61〜約2部のアピゲニン、約2.5〜約9.4部のスクテラレイン、および約15〜約70部のスクテラリンを含む。一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは約1部のルテオリン、約0.75〜約1.64部のアピゲニン、約3.1〜約7.5部のスクテラレイン、および約20.4〜約54.7部のスクテラリンを含む。一部の態様において、そのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせは約1部のルテオリン、約0.9〜約1.3部のアピゲニン、約3.9〜約6部のスクテラレイン、および約37〜約43部のスクテラリンを含む。一部の態様において、その組成物は、約1部のルテオリン、約1.1部のアピゲニン、約4.8部のスクテラレインおよび約34部のスクテラリンを含む、ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。
【0053】
[0058] 一部の態様において、以下のことを含む、組成物を作るプロセスを提供する:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;そして(c)その粗製の抽出物から高分子量の化合物を分離して精製された抽出物を形成する。その精製された抽出物をさらに処理して、本明細書で記述される投薬単位体を製造することができる。一部の態様において、その精製された抽出物は高分子量化合物が激減している。一部の態様において、その精製された抽出物は高分子量化合物を実質的に含まない。
【0054】
[0059] 上記のように、特定の状況において、特にその投与量が少なくとも約20g/日である場合に、セイタカナミキソウの抽出物中に含まれる有効化合物の味を隠すことが望ましいと考えられる。従って、医薬組成物を作るプロセスの一部の態様は、少なくとも1種類の医薬的に許容できる水以外の賦形剤(例えば矯味剤および/または甘味料)をルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの1種類以上のメンバーと組み合わせてその医薬組成物を形成することを含む。
【0055】
[0060] 一部のそのような態様において、少なくとも1種類の水以外の医薬的賦形剤は矯味剤および甘味料から選択される。
投薬単位体(Dosage Units)
[0061] 本発明者は、本明細書で記述される医薬組成物は都合のよい配布、貯蔵および投与のための投薬単位体で都合よく調製されると考える。本明細書で記述される“用量”および“投薬単位体”の間には違いがある。本明細書で用いられる用語“用量”は、単一の出来事(occurrence)で投与されるその医薬組成物の量を指す。日用量は1日に投与されるその医薬組成物の量である。用量は1日1回(Q.D.)、1日2回(b.i.d.)、1日3回(t.i.d.)、1日4回(q.i.d.)等で投与されてよい。
【0056】
[0062] 本明細書で用いられる用語“投薬単位体”はその医薬組成物の単一のあらかじめ製造された形であり、それはその医薬組成物の1個以上の用量、または他の投薬単位体と組み合わせて1回の用量を形成することができるその医薬組成物の用量のある割合で構成されている。一部の態様において、その投薬単位体はその医薬組成物の単一の日の用量で構成されている。その投薬単位体は単一の日用量(Q.D.)として投与するのに適合させることができ、またはその日の異なる時間に投与するために2個、3個、4個もしくはより多くの用量(それぞれb.i.d.、t.i.d.、またはq.i.d.)に分割することができ、または1回の用量として投与することができる。(これは特に、投薬単位体あたり2個以上の用量に分割することができるエリキシルおよび1日の間の異なる時間における投与のために2個以上の投薬単位体に分割することができる錠剤に当てはまる。)一部の他の態様において、その投薬単位体は1回の用量のある割合(例えば半分、3分の1、4分の1、5分の1)を構成していてよい。投薬単位体は、点滴線(drip line)もしくは類似の静脈内投与法による、またはさらには鼻咽頭チューブによる投与のための、特定の体積、例えば20mL〜1000mLの注入のための溶液であってもよい。
【0057】
[0063] その投薬単位体の一部の好ましい態様には錠剤、カプセル、粉末および溶液(エリキシル)が含まれる。
[0064] 錠剤には、飲み込むのを助ける液体、例えば水を用いる、または用いない、飲み込むための錠剤、噛んで飲み込むための錠剤、および舌の上で溶かして飲み込むのに適合した錠剤が含まれる。錠剤に関する適切な賦形剤には、結合剤、増量剤、崩壊剤(disintegrants)、分散剤、滑剤(glidants)、粘着防止(ant−sticking)および固化防止剤、ならびに矯味剤および甘味料が含まれる。
【0058】
[0065] カプセルには、丸ごと飲み込むためのカプセル、および液体の賦形剤、例えば水の中で溶解させるのに適合したカプセルが含まれる。カプセルには、開けてそれらの内容物を適切な賦形剤、例えば水の中で溶解させるためのカプセルも含まれる。カプセルに関する適切な賦形剤には、分散剤、増量剤、矯味剤および甘味料が含まれる。
【0059】
[0066] 粉末には、輸送および貯蔵のための適切な容器、例えば箔の小袋、密封されたバイアル等の中に包装された粉末が含まれる。粉末に関する適切な賦形剤には、分散剤、増量剤、矯味剤および甘味料が含まれる。
【0060】
[0067] 溶液には、水、水以外の賦形剤、およびセイタカナミキソウから抽出された有効可溶性物質(ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリン)を含む、水に基づく溶液が含まれる。好ましい態様において、溶液は適切な密封された容器中に包装されており、その溶液を患者に投与するための説明書と一緒に包装されている。静脈内投与に関して、その水に基づく溶液は水以外の賦形剤を含んでいてよく、または含んでいないくてよい。
【0061】
[0068] 発明者は、本明細書で記述される組成物は今までに考えられなかったレベルで患者に投与されるべきであり、重要なことだが、患者はそれを許容することができることを見出した。驚いたことに、例えば、本明細書で記述されるその組成物は、患者に高い用量、すなわち1日あたり10または12グラムのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質より大きい用量で投与することができることが分かっている。驚いたことに、この投与は、高い用量、特に1日あたり20グラムから1日あたり約40グラムにおいて(特に1日あたり20、30および40グラムにおいて)用量制限毒性を引き起こさない。これらの臨床データに基づいて、発明者は、許容できる最大用量は1日あたり40グラムより大きく、それどころか1日あたり約200グラムまでである可能性があり、おそらく1日あたり約100グラムまでであると推測する。従って、本明細書で記述される一部の態様は、アピゲニン、ルテオリン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの少なくとも1種類のメンバーを含む、少なくとも約20グラムの有効な医薬的成分を含む医薬的投薬単位体を提供する。一部の態様において、その有効な医薬的成分はルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンのそれぞれを含む。一部の好ましい態様において、その投薬単位体は経口投薬単位体である。一部の好ましい態様において、その投薬単位体はさらに少なくとも1種類の水以外の賦形剤を含む。一部の好ましい態様において、その投薬単位体は矯味剤および甘味料から選択される少なくとも1種類の賦形剤を含む。一部の態様において、その投薬単位体は少なくとも約20グラムの有効な医薬的成分を含む。一部の態様において、単一の日における投与のためにその投薬単位体を2個以上の用量の間で分けることができる。
【0062】
[0069] 一部の態様において、その医薬的投薬単位体は少なくとも約20グラムのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を含む有効な医薬的成分を含む。そのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質はアピゲニン、ルテオリン、スクテラレインおよびスクテラリンの1種類以上を含み;好ましくはそれはアピゲニン、ルテオリン、スクテラレインおよびスクテラリンの4種類全てを含む。特に好ましい態様において、その可溶性物質はアピゲニン、ルテオリン、スクテラレインおよびスクテラリンのそれぞれをおおよそ以下の比率で含む:約1部のルテオリン、約0.61〜約2部のアピゲニン、約2.5〜約9.4部のスクテラレイン、および約15〜約70部のスクテラリン;約0.75〜約1.64部のアピゲニン、約3.1〜約7.5部のスクテラレイン、および約20.4〜約54.7部のスクテラリン 約0.75〜約1.64部のアピゲニン、約3.1〜約7.5部のスクテラレイン、および約20.4〜約54.7部のスクテラリン;約0.9〜約1.3部のアピゲニン、約3.9〜約6部のスクテラレイン、および約37〜約43部のスクテラリン;または約1部のルテオリン、約1.1部のアピゲニン、約4.8部のスクテラレインおよび約34部のスクテラリン。一部の態様において、そのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質は高分子量化合物が激減しており、またはそれを実質的に含まない。一部の態様において、その投薬単位体は経口投薬単位体(例えば、丸ごと飲み込む、噛んで飲み込む、または舌の上で溶かして飲み込むための錠剤、丸ごと飲み込むためのカプセル、開けてその内容物を適切な液体賦形剤中で溶解させて飲み込むためのカプセル、適切な賦形剤中で丸ごと溶解させるためのカプセル、適切な賦形剤中で溶解させるための粉末、それは矯味剤、甘味料等および/または水を含んでいてよい)である。従って、一部の態様において、その投薬単位体はさらに水以外に(例えば水に加えて)少なくとも1種類の賦形剤を含む。一部の態様において、その投薬単位体は矯味剤および甘味料から選択される少なくとも1種類の賦形剤を含む。一部の態様において、その投薬単位体は少なくとも約20グラムのその有効な医薬的成分を含む(例えば投薬単位体あたり20〜200グラム、投薬単位体あたり20〜100グラムまたは投薬単位体あたり20〜60グラム)。
【0063】
[0070] 一部の態様において、その医薬的投薬単位体は少なくとも約0.25gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む有効な医薬的成分を含む。一部の態様において、その医薬的投薬単位体は少なくとも約0.27gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンまたは少なくとも約0.35gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンを含む。一部の態様において、その医薬的投薬単位体は約0.35g〜4g、0.35g〜2g、0.35g〜1.1g、0.35g〜1g、または0.35g〜0.8gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンを含む。一部の態様において、その医薬的投薬単位体は約0.25g、約0.27g、約0.3g、約0.35g、約0.4g、約0.45g、約0.5g、約0.6g、約0.7g、約0.8g、約0.9g、約1g、約1.1g、約1.2g、約1.3g、約1.4g、約1.5g、約1.6g、約1.7g、約1.8g、約1.9g、約2g、約2.1g、約2.2g、約2.3g、約2.4g、約2.5g、約2.6g、約2.7g、約2.8g、約2.9g、約3g、約3.1g、約3.2g、約3.3g、約3.4g、約3.5g、約3.6g、約3.7g、約3.8g、約3.9g、約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンを含む。セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質はアピゲニン、ルテオリン、スクテラレインおよびスクテラリンの1種類以上を含み;好ましくはそれはアピゲニン、ルテオリン、スクテラレインおよびスクテラリンの4種類全てを含む。特に好ましい態様において、その可溶性物質はアピゲニン、ルテオリン、スクテラレインおよびスクテラリンのそれぞれをおおよそ以下の比率で含む:約1部のルテオリン、約0.61〜約2部のアピゲニン、約2.5〜約9.4部のスクテラレイン、および約15〜約70部のスクテラリン;約0.75〜約1.64部のアピゲニン、約3.1〜約7.5部のスクテラレイン、および約20.4〜約54.7部のスクテラリン 約0.75〜約1.64部のアピゲニン、約3.1〜約7.5部のスクテラレイン、および約20.4〜約54.7部のスクテラリン;約0.9〜約1.3部のアピゲニン、約3.9〜約6部のスクテラレイン、および約37〜約43部のスクテラリン;または約1部のルテオリン、約1.1部のアピゲニン、約4.8部のスクテラレインおよび約34部のスクテラリン。一部の態様において、そのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質は高分子量化合物が激減しており、またはそれを実質的に含まない。一部の態様において、その投薬単位体は経口投薬単位体(例えば、丸ごと飲み込む、噛んで飲み込む、または舌の上で溶かして飲み込むための錠剤、丸ごと飲み込むためのカプセル、開けてその内容物を適切な液体賦形剤中で溶解させて飲み込むためのカプセル、適切な賦形剤中で丸ごと溶解させるためのカプセル、適切な賦形剤中で溶解させるための粉末、それは矯味剤、甘味料等および/または水を含んでいてよい)である。従って、一部の態様において、その投薬単位体はさらに水以外に(例えば水に加えて)少なくとも1種類の賦形剤を含む。一部の態様において、その投薬単位体は矯味剤および甘味料から選択される少なくとも1種類の賦形剤を含む。
【0064】
[0071] 本明細書で記述されている投薬単位体は、本発明に従うプロセスにより製造されてよい。一部の態様において、以下のことを含む、医薬的投薬単位体を作るプロセスを提供する:(a)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を40℃より上まで加熱した水と少なくとも約10分間の期間の間接触させて混合物を形成し;(b)セイタカナミキソウの空気中に生長した部分をその混合物から分離して粗製の抽出物を生成し;(c)その粗製の抽出物から高分子量の化合物を分離して精製された抽出物を形成し;そして(d)その精製された抽出物を少なくとも1種類の水以外の賦形剤と組み合わせてその医薬的投薬単位体を形成する。一部の態様において、少なくとも1種類の水以外の賦形剤は矯味剤および甘味料から選択される。そのような投薬単位体は、癌、特に乳癌を処置するために適切な量の精製された抽出物を含む。一部の態様において、その投薬単位体は少なくとも0.25g、少なくとも0.27g、少なくとも0.3g、少なくとも0.35g、または0.35g〜4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む。一部の態様において、その投薬単位体はさらに包装、例えば箔の小袋、瓶、小さい袋(sachet)、ブリスターパック、または他の密封された包装を含む。従って、一部の態様において、その投薬単位体を作るプロセスは、その投薬単位体を包装の中に包装する工程を含む。
【0065】
[0072] 本発明に従うそれぞれの投薬単位体、またはそれぞれの用量中の有効可溶性物質(ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリン)の実例となる量を、下記の表2において示す。
【0066】
【表2】

【0067】
使用の方法
[0073] 本明細書で記述された医薬組成物および投薬単位体は、癌、特に乳癌および婦人科の癌を処置するために用いることができる。発明者は本発明に従う組成物のヒトにおける臨床試験を実施し、1日あたり20グラム、1日あたり30グラムまたは1日あたり40グラムのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の投与は十分に許容され、乳癌、特に以前に少なくとも1ラウンドの癌療法、少なくとも1ラウンドの化学療法を受けていた進行した乳癌を有する乳癌に対して有効性を示したことを見出した。処置に抵抗性の乳房の癌は特に処置するのが難しく、発明者はヒトにおいて癌を処置する方法を提供した。特に、発明者は、転移性乳癌を含む1種類以上の癌の亜型を処置する方法の提供に加えて、ヒトにおいて乳癌を処置する方法を提供した。処置することができる他の癌には、エストロゲン受容体を発現しない癌(ER陰性乳癌)、プロゲステロンを発現しない癌(PR陰性乳癌)、ヒト上皮成長ホルモン受容体2を発現しない癌(HER2陰性乳癌)が含まれる。この点に関して、これらの乳癌のカテゴリーは相互排他的では無いことを特筆する。例えば、乳癌はER陰性およびPR陰性(いわゆるダブルネガティブ乳癌)であってよく、またはER陰性、PR陰性およびHER2陰性(トリプルネガティブ乳癌)であってよい。トリプルネガティブ乳癌は進行したものおよび/または転移性のものであってよい。転移性乳癌は1種類以上の以前の療法的アプローチに抵抗性であることが判明しているものであってよく、しばしばそうであろう。従って、本明細書で用いられる場合、乳癌の1つの特徴(例えばER陰性)の列挙は、別途明確に述べられていない限り他の特徴(例えばPR陰性)を排除することを意図しない。
【0068】
[0074] 従って、本発明の一部の態様は、癌患者に有効量の少なくとも1種類の水以外の賦形剤ならびにルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの少なくとも1種類のメンバーを含む医薬組成物を投与することを含む、癌を処置する方法を提供する。一部の態様において、その組成物はアピゲニン、ルテオリン、スクテラレイン、およびスクテラリンのそれぞれを含み、ここで少なくとも1種類の水以外の賦形剤は矯味剤および甘味料から選択される。一部の態様において、その組成物は高分子量化合物を実質的に含まない。一部の態様において、その癌は乳癌または婦人科の癌である。一部の態様において、その癌は以下のものの少なくとも1種類である乳癌である:進行した乳癌、転移性乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、ER陰性およびPR陰性乳癌、ER陰性、PR陰性およびHER2陰性乳癌、または少なくとも1種類の以前の一連の癌処置に応答しなかった乳癌。
【0069】
[0075] 本発明の一部の態様はさらに、癌、例えば乳癌または婦人科の癌を処置する方法であって、その癌を患う患者に少なくとも約0.25g、少なくとも約0.27g、少なくとも約0.3g、少なくとも約0.35g、または約0.35g〜約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む医薬組成物を投与することによる方法を提供する。一部の態様において、その方法は患者に約0.25g、約0.27g、約0.3g、約0.35g、約0.4g、約0.45g、約0.5g、約0.6g、約0.7g、約0.8g、約0.9g、約1g、約1.1g、約1.2g、約1.3g、約1.4g、約1.5g、約1.6g、約1.7g、約1.8g、約1.9g、約2g、約2.1g、約2.2g、約2.3g、約2.4g、約2.5g、約2.6g、約2.7g、約2.8g、約2.9g、約3g、約3.1g、約3.2g、約3.3g、約3.4g、約3.5g、約3.6g、約3.7g、約3.8g、約3.9g、約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせの日用量を投与することを含む。一部の態様において、その癌は乳癌または婦人科の癌である。一部の態様において、その癌は以下のものの少なくとも1種類である乳癌である:進行した乳癌、転移性乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、ER陰性およびPR陰性乳癌、ER陰性、PR陰性およびHER2陰性乳癌、または以前の少なくとも1クールの癌処置に応答しなかった乳癌。
【0070】
[0076] 上記のように、発明者は臨床試験を実施し、1日あたり20グラムのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を超える投与量は十分に許容され、特に処置が難しいグループの癌患者において有効であることを見出した。加えて、発明者は、セイタカナミキソウの抽出物の可溶性物質中の有効化合物はアピゲニン、ルテオリン、スクテラレイン、およびスクテラリンの1種類以上(好ましくは4種類全て)であることを見出した。従って、一部の態様は、患者に少なくとも20グラムのアピゲニン、ルテオリン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの少なくとも1種類のメンバーを含む有効な医薬的成分を含む医薬的投薬単位体を投与することを含む、癌を処置する方法を提供する。一部の態様において、その有効な医薬的成分はアピゲニン、ルテオリン、スクテラレイン、およびスクテラリンのそれぞれを含む。一部の態様において、その投薬単位体は経口投薬単位体である。一部の態様において、その投薬単位体はさらに少なくとも1種類の水以外の賦形剤を含む。一部の態様において、その投薬単位体は矯味剤および甘味料から選択される少なくとも1種類の賦形剤を含む。一部の態様において、その方法は患者に少なくとも約0.25g、約0.27g、約0.3g、約0.35g、約0.4g、約0.45g、約0.5g、約0.6g、約0.7g、約0.8g、約0.9g、約1g、約1.1g、約1.2g、約1.3g、約1.4g、約1.5g、約1.6g、約1.7g、約1.8g、約1.9g、約2g、約2.1g、約2.2g、約2.3g、約2.4g、約2.5g、約2.6g、約2.7g、約2.8g、約2.9g、約3g、約3.1g、約3.2g、約3.3g、約3.4g、約3.5g、約3.6g、約3.7g、約3.8g、約3.9g、約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含むセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の日用量を投与することを含む。一部の態様において、その癌は以下のものの少なくとも1種類である乳癌である:進行した乳癌、転移性乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、ER陰性およびPR陰性乳癌、ER陰性、PR陰性およびHER2陰性乳癌、または以前の少なくとも1クールの癌処置に応答しなかった乳癌。
【0071】
[0077] 本明細書で記述される一部の態様は、患者に少なくとも1日あたり20グラムのアピゲニン、ルテオリン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの少なくとも1種類のメンバーを含む有効な医薬的成分を投与することを含む、癌を処置する方法を提供する。一部の態様において、その有効な医薬的成分は1日あたり1〜4個の用量で投与される。一部の態様において、その癌は乳癌または婦人科の癌である。一部の態様において、その癌は以下のものの少なくとも1種類である乳癌である:進行した乳癌、転移性乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、ER陰性およびPR陰性乳癌、ER陰性、PR陰性およびHER2陰性乳癌、または以前の少なくとも1クールの癌処置に応答しなかった乳癌。一部の態様において、その方法は患者に少なくとも約0.25g、約0.27g、約0.3g、約0.35g、約0.4g、約0.45g、約0.5g、約0.6g、約0.7g、約0.8g、約0.9g、約1g、約1.1g、約1.2g、約1.3g、約1.4g、約1.5g、約1.6g、約1.7g、約1.8g、約1.9g、約2g、約2.1g、約2.2g、約2.3g、約2.4g、約2.5g、約2.6g、約2.7g、約2.8g、約2.9g、約3g、約3.1g、約3.2g、約3.3g、約3.4g、約3.5g、約3.6g、約3.7g、約3.8g、約3.9g、約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含むセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質の日用量を投与することを含む。
【0072】
[0078] 本明細書で記述される一部の態様は、患者に少なくとも20グラムのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を含む有効な医薬的成分を含む医薬的投薬単位体を投与することを含む、癌を処置する方法を提供する。一部の態様において、その投薬単位体は経口投薬単位体である。一部の態様において、その投薬単位体はさらに少なくとも1種類の水以外の賦形剤を含む。一部の態様において、その投薬単位体は矯味剤および甘味料から選択される少なくとも1種類の賦形剤を含む。一部の態様において、その投薬単位体は少なくとも約20グラムのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を含む。
【0073】
[0079] 一部の態様はさらに、毎日患者に少なくとも15グラムのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を含む有効な医薬的成分を投与することを含む、癌を処置する方法を提供する。一部の態様において、その有効な医薬的成分は1日あたり1〜4個の用量で投与される。一部の態様において、その癌は乳癌または婦人科の癌である。一部の態様において、その癌は以下のものの少なくとも1種類である乳癌である:進行した乳癌、転移性乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、ER陰性およびPR陰性乳癌、ER陰性、PR陰性およびHER2陰性乳癌、または以前の少なくとも1クールの癌処置に応答しなかった乳癌。
【0074】
[0080] 発明者は、一部の態様において、その患者を処置するために用いられる個々のの投与量は成功した臨床成果のために重要であることを見出した。従って、一部の態様において、その患者は少なくとも20g/日のセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を投与されなければならない。一部の態様において、その投薬単位体は少なくとも約20グラムの有効な医薬的成分を含む。一部の態様において、その投薬単位体は約20グラム〜約200グラム、約20グラム〜約100グラム、約20グラム〜約60グラム、約20グラム、約30グラム、約40グラム、約50グラム、約60グラム、約70グラム、約80グラム、約90グラムまたは約100グラムの有効な医薬的成分を含む。好ましい投与の方式は経口投与であり、好ましくはここでそのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質は少なくとも1種類の水以外の賦形剤、例えば矯味剤、甘味料または両方と組み合わせられる。
【0075】
セイタカナミキソウの抽出物のインビトロでの活性
[0081] 表3Aは、この発明の抽出物によるいくつかのインビトロでの固形乳癌の腫瘍細胞株の活性の阻害の程度を示す。
【0076】
【表3A】

【0077】
[0082] 表3Bは、この発明の抽出物によるいくつかのインビトロでの固形癌の腫瘍細胞株の活性の阻害の程度を示す。
【0078】
【表3B】

【0079】
[0083] セイタカナミキソウ(“BZL”)からの抽出物中の有効化合物を単離および特性付けすることは、本発明の1観点である。その抽出物は、乾燥後に再構成した場合、およびその抽出物を物理的および化学的手段により分離した場合、活性を失う。
【0080】
[0084] 本明細書で用いられる用語“処置する(treat)”“処置する(treating)”および“処置”は、疾患状態の1種類以上の症状を改善することを指す。成功した処置は、安定した疾患、部分的もしくは完全な寛解、または疾患の進行の部分的もしくは完全な遅延の達成により判断されてよい。成功した処置に関する1つの適切なエンドポイントは、余命の延長である。
【0081】
[0085] 本明細書で用いられる“投与する(administer)”“投与する(administering)”または“投与”は、この発明の抽出物(単数または複数)の、またはこの発明の抽出物(単数または複数)を含む医薬組成物の、取り組んでいる個々の癌の処置に適した方法での患者への送達を指す。
【0082】
[0086] “患者”は、腫瘍を有する哺乳類、特にヒト、より詳細には1種類以上の婦人科の癌または乳癌を患う女性のヒトを指す。
[0087] 本明細書で用いられる用語“有効量”および“療法上有効量”は、患者集団において(1)腫瘍の大きさを低減する;(2)腫瘍の転移を抑制する(すなわち、ある程度遅くする、好ましくは止める);(3)腫瘍成長をある程度抑制する(すなわちある程度遅くする、好ましくは止める);および/または;(4)癌と関係する1種類以上の症状をある程度緩和する(または好ましくは除去する);(5)腫瘍の成長を安定化する;(6)疾患の進行までの時間を延長する;(7)全生存を向上する効果を有する組成物または投薬単位の量を同義的に指す。
【0083】
[0088] 本明細書で用いられる“医薬組成物”は、1種類以上の化合物の混合物または他の化学的構成要素、例えば生理的に許容できるキャリヤーおよび賦形剤との本明細書で記述される組み合わせを指す。その薬理学的組成物の目的は、この発明の抽出物(単数または複数)の患者への投与を促進することである。
【0084】
[0089] 本明細書で用いられる用語“医薬的に許容できる”は、その薬剤または賦形剤が一般に医薬組成物中での使用に関して許容できるとみなされることを意味する。
[0090] 本明細書で用いられる“生理的に許容できるキャリヤー”は、生物に対して重大な刺激を引き起こさず、投与される組成物の生物学的活性および特性を抑止しないキャリヤーまたは希釈剤を指す。典型的な医薬的に許容できるキャリヤーには、固体および液体の希釈剤が含まれる。水、エタノール、プロピレングリコール、およびグリセロールは実例となる医薬的に許容できる液体希釈剤であり;これらの内で、一部の態様において水が好ましい。
【0085】
[0091] 本明細書で用いられる“賦形剤”は、この発明の医薬組成物の投与をさらに促進するために医薬組成物に添加される医薬的に不活性な物質を指す。賦形剤の例には、限定では無いが、炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、様々な糖類および様々なタイプのデンプン、セルロース誘導体、ゼラチン、野菜油ならびにポリエチレングリコール類が含まれる。賦形剤および有効な医薬的成分のグループは、医薬の技術において相互に排他的であると考えられている。一部の好ましい態様において、その賦形剤は矯味剤、甘味料、または両方である。
【0086】
[0092] 用語“水以外の賦形剤”は、その賦形剤が水以外のいずれかの賦形剤、例えば矯味剤または甘味料である、またはそれを含むことを意味する。従って、用語“水以外の賦形剤”は、水および甘味料または水および矯味剤を含む賦形剤を含むであろうが、水のみを含む賦形剤を除外するであろう。水以外の賦形剤および有効な医薬的成分を含む医薬組成物は、例えば、その医薬的に有効な成分、水、およびいずれかの他の賦形剤、例えば矯味剤および/または甘味料を含んでいてよい。
【0087】
[0093] 本明細書で用いられる用語“含む(comprising)”、“含む(comprises)”、“含む(comprise)”およびそれらの文法上の変形は包括的であり、または拡張可能(open−ended)であり、追加の、列挙されていない要素または方法の工程を除外しない。用語“含む(include)”、“含む(includes)”、“含む(contain)”、“含む(contains)”、“含む(containing)”およびそれらの文法上の変形は同様に包括的である。
【0088】
[0094] 本明細書で用いられる句“からなる”は、その文のそれに続く部分において明記されていないあらゆる要素、工程、または成分を除外する。
[0095] 本明細書で用いられる句“本質的に〜からなる”は、その文のそれに続く部分の範囲を明記された物質または工程ならびに特許請求される発明の基本的な、および新規の特徴(単数または複数)に実質的に影響を及ぼさない物質または工程に限定する。
【0089】
[0096] 本明細書で用いられる“BZL”は“セイタカナミキソウ”と同義である。用語“BZL101”は、癌細胞に対して実証された活性を有するBZLの特定の抽出物を指す。特に、セイタカナミキソウの空気中に生長した部分を意図している。
【実施例】
【0090】
[0097] それからこの発明の抽出物が得られる草本は、Shen Nong Herbs、カリフォルニア州バークレーから購入した。それらの同一性は、伝統的な医薬文献への参照により確認された。
【0091】
調製実施例1−半枝蓮(BZL)からの有効化合物の単離
[0098] 乾燥させた半枝蓮を8:2 MeOH−H2Oで6時間および12時間抽出した。抽出物を合わせて濾過し、真空中で濃縮し、ヘキサンおよび酢酸エチルで順次分配した(等体積、1回繰り返した)。酢酸エチル部分を合わせて真空中で濃縮し、Sephadex親油性LH−20媒体(約160g、1800×25mm内径カラム)上で、均一溶媒の9:0.5:0.5 MeOH−アセトン−H2Oまたは100%MeOHを用いた重力流れの下でクロマトグラフィー処理した。分析的HPLC(表3)および/またはRF−TLC(1:1 10mM酢酸アンモニウム−MeCN)分析に基づいて、画分(40ml)を集めて合わせた。
【0092】
[0099] スクテラレイン(1)、イソスクテラレイン(2)、ルテオリン(3)、およびアピゲニン(4)は部分的に重なった画分においてSephadex LH−20カラムから溶離された。分取HPLC方法A(表3)を利用して個々の化合物を精製した。
【0093】
[0100] フラバノン類であるカルタミジン(Carthamidin)(5)およびイソカルタミジン(Isocarthamidin)(6)は、上記のフラボン類とは異なる画分においてSephadex LH−20カラムから一緒に溶離された。分取HPLC方法B(表3)を用いてカルタミジン(5)およびイソカルタミジン(6)を精製した。
【0094】
[0101] イソスクテラレインは、LC/MSならびに1Dおよび2D NMR分析に基づいて同定された。全ての他の化合物(1、3〜6)は、市販の参照標準または本物であることを証明された合成による標準とのLC/MSおよびNMRでの比較に基づいて同定された。NMRスペクトルをVarian Mercury Plus 400 MHzを用いて記録した。そのHPLCおよびUVスペクトルを、DAD検出器を装備したAgilent Technologies 1200 Series HPLCシステムを用いて、およびPhenomenex Luna C18(150×2.1mm,3μm)カラムを用いて記録した。その分子質量をApplied Agilent Technologies 6210 TOF LC/MSを用いてネガティブモードで決定した。用いた機器の特性の要約を表1−1に示す。
【0095】
【表4】

【0096】
[0102] 表1−1:HPLC法。下記にリストしたカラムを化合物1〜6の単離において用いた。全てのHPLCの実行(runs)に関するクロマトグラフィーに関して同じ溶媒の勾配が用いられ、流速のみが明記したように異なっていた。勾配:溶媒A:0.1%TFA。溶媒B:MeCN;10%Bから60%Bまでの30分間での、アップフロントホールド(upfront hold)無しでの直線勾配。
【0097】
[0103] 化合物1〜6を同定するために用いられたNMRデータを下記で述べる。
[0104] スクテラレイン(1):CAS# 529-53-3; LC/MS [M-H]- m/z 285.0425。式1は、化合物(1)の重要なHMBC相関を示す。化合物1に関するNMRデータを表1−2に示す。
【0098】
【化1】

【0099】
[0105] イソスクテラレイン(2): CAS# 41440-05-5; LC/MS [M-H]- m/z 285。式(2)は、化合物(2)の重要なHMBC相関を示す。化合物2に関するNMRデータを表1−3に示す。
【0100】
【化2】

【0101】
[0106] ルテオリン(3):CAS# 491-70-3; LC/MS [M-H]- m/z 285.0403。式3は、化合物(3)の重要なHMBC相関を示す。化合物3に関するNMRデータを表1−4に示す。
【0102】
【化3】

【0103】
[0107] アピゲニン(4)CAS# 520-36-5; LC/MS [M-H]- m/z 269.04479。式(4)は、アピゲニン(4)の構造を示す。
【0104】
【化4】

【0105】
[0108] カルタミジン(5):CAS# 479-54-9; LC/MS [M-H]- m/z 287。式(5)は、化合物(5)の重要なHMBC相関を示す。化合物5に関するNMRデータを表1−5に示す。
【0106】
【化5】

【0107】
[0109] イソカルタミジン(6):CAS# 2569-76-8; LC/MS [M-H]- m/z 287。式(6)は、化合物(6)の重要なHMBC相関を示す。化合物6に関するNMRデータを表1−6に示す。
【0108】
【化6】

【0109】
調製実施例2−ヒトのインビボ実験のためのBZL101の調製
[0110] BZL101はシソ科のセイタカナミキソウの空気中に生長した部分の水性抽出物である。草本セイタカナミキソウ(中国語ピンイン字訳−Ban Zhi Lian (BZL))は主に四川、江蘇、江西、福建、広東、広西および陝西の省における黄河(Huang Po)の南東地方に生えている。その植物は晩夏および初秋にその花が咲いた後に収穫される。その空気中に生長した部分(葉および茎)を根から切り離し、出発物質(BZL)として用いる。その草本の空気中に生長した部分を天日で乾燥させ、全草として包む。純度を確実にするために、その草本を植物学的、形態学的および化学的特性付けにより同定し、本物であることを確認する。
【0110】
[0111] BZL101の1回量は下記の手順により作られ、それをBZL101と呼ぶ(Bionovo, Inc.、カリフォルニア州エメリビル)。
・180グラムの原料のままの草本を挽いて微細な粉末にする(25メッシュ)
・その粉末を1800mlの蒸留水と混合してスラリーを形成する
・そのスラリーを70〜72℃で60分間煮る
・その抽出物をデカントし、22μmフィルターを通して濾過する
・抽出後のその上清の重量は168グラムである
・その溶液の体積は1750mlである
・その抽出物を真空蒸発器で濃縮して水の体積を350mlまで減らし、それは最初の溶液の5:1の濃度を構成する
・その抽出物中の可溶性物質の乾燥重量は12グラムである
・それを無菌の真空密封された容器の中に包装する
・公認の試験所により、細菌、酵母および重金属に関する試験が実施される。
【0111】
[0112] より高い用量(例えば1日あたり20、30および40グラム)に関して、原料のままの草本(セイタカナミキソウの空気中に生長した部分および水の量を比例するように量り、結果として得られる可溶性物質の乾燥重量を比例させる。
【0112】
実施例1:セイタカナミキソウからの有効物質の特性付け
理論的根拠
[0113] BZL101は乳癌細胞において細胞死を誘導するが、癌化していない(non−transformed)乳房の上皮細胞では細胞死を誘導しない。この選択的な細胞毒性は、BZL101による腫瘍細胞における活性酸素種(ROS)の強い誘導に基づいている。結果として、BZL101で処理された癌細胞は広範囲にわたる酸化的DNA損傷を発現し、壊死性の死で死ぬ。BZL101で処理された細胞の発現プロファイリングからのデータは、酸化的ストレス、DNA損傷および死を促進する遺伝子の活性化を含む死の経路を強く支持している。乳癌細胞において、BZL101により誘導された酸化的損傷はポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)の過剰活性化ならびにそれに続くNADのレベルの持続性の減少およびATPの枯渇をもたらし、そのいずれも癌化していない細胞では観察されない。PARPの阻害は結果として壊死の抑制およびアポトーシス性の死のプログラムの活性化をもたらすため、PARPの過剰活性化はBZL101により誘導される壊死性の死のプログラムの手段となっている。BZL101処理は腫瘍細胞における解糖の選択的阻害をもたらし、それは解糖経路内の酵素活性の低下およびラクテート産生の阻害から明らかである。腫瘍細胞はしばしばエネルギー生産に関して解糖に頼っているため、観察された解糖の阻害は乳癌細胞において選択的に起こるエネルギー崩壊(energetic collapse)および壊死性の死における重要な要因でありそうである。BZL101の癌細胞に対する期待できる選択性は、非常に解糖的な腫瘍細胞と正常な細胞の間の代謝的な違いに基づいている。
【0113】
[0114] BZL101から単離された個々の化合物を用いて、いくつかのタイプの実験を実施した。
[0115] BZL101からの合計7種類の精製された化合物を、水性BZL101抽出物全体に存在するいくつかの生物学的活性:ROSの誘導、DNA損傷および細胞死に関して試験した。下記のパラメーターを調べた:
1.ミトコンドリア膜電位差(MTP)の喪失の誘導。試験した全ての化合物がMTPの喪失を誘導した。
【0114】
2.活性酸素種(ROS)の誘導。誘導されたROSの細胞透過性指示薬、例えばジヒドロエチジウム(スーパーオキシドに特異的)(図2)、CM−H2DCFDA(ほとんどのタイプのROS)(図1)およびMitoSOX(ミトコンドリアに由来するスーパーオキシド)(図3)からの蛍光を、蛍光プレートリーダーおよびFACSを用いて調べた。
【0115】
3.ミトコンドリア由来のROSに関する特異的な指示薬、および/または既知の源、例えばミトコンドリア、ユビキノンオキシドレダクターゼNQO(ミトコンドリア複合体I)およびNADPHオキシダーゼ類によるROS産生の特異的阻害剤のどちらかを用いて、誘導されたROSの可能性のある細胞の源に関しても化合物を試験した。
【0116】
4.DNA損傷の誘導に関して、個々の細胞におけるDNA損傷の検出を可能にするコメットアッセイとして知られる試験を用いて化合物を試験した。(図4)
5.その化合物で処理された細胞における死の誘導を、細胞透過性に関するヨウ化プロピジウム試験およびそれに続くFACSでの分析を用いて調べた。
【0117】
6.細胞死の方式(すなわちアポトーシス対壊死)を、いくつかの基準を用いて調べた:アネキシンVとの結合に関して陽性になるような細胞の変換;DNAの断片化(アポトーシスでの死に特徴的)および細胞のATPレベルの低下(壊死性の死の間に一般的に観察される)(図5)。1.ミトコンドリア膜電位差(MTP)の喪失の誘導。試験した全ての化合物がMTPの喪失を誘導した。
【0118】
2.活性酸素種(ROS)の誘導。誘導されたROSの細胞透過性指示薬、例えばジヒドロエチジウム(スーパーオキシドに特異的)(図2)、CM−H2DCFDA(ほとんどのタイプのROS)(図1)およびMitoSOX(ミトコンドリアに由来するスーパーオキシド)(図3)からの蛍光を、蛍光プレートリーダーおよびFACSを用いて調べた。
【0119】
3.ミトコンドリア由来のROSに関する特異的な指示薬、および/または既知の源、例えばミトコンドリア、ユビキノンオキシドレダクターゼNQO(ミトコンドリア複合体I)およびNADPHオキシダーゼ類によるROS産生の特異的阻害剤のどちらかを用いて、誘導されたROSの可能性のある細胞の源に関しても化合物を試験した。
【0120】
4.DNA損傷の誘導に関して、個々の細胞におけるDNA損傷の検出を可能にするコメットアッセイとして知られる試験を用いて化合物を試験した。(図4)
5.その化合物で処理された細胞における死の誘導を、細胞透過性に関してヨウ化プロピジウム試験およびそれに続くFACSでの分析を用いて調べた。
【0121】
6.細胞死の方式(すなわちアポトーシス対壊死)を、いくつかの基準を用いて調べた:アネキシンVとの結合に関して陽性になるような細胞の変換;DNAの断片化(アポトーシスでの死に特徴的)および細胞のATPレベルの低下(壊死性の死の間に一般的に観察される)(図5)。
【0122】
[0116] 図1−5で示したデータを下記の表1−7で要約する。
【0123】
【表5】

【0124】
[0117] 2種類の乳癌細胞株MDA MB231およびSKBr3が表1−7で要約した実験において用いられ、類似の結果が得られた。
結果
[0118] 試験した化合物の全てがミトコンドリア膜電位差の喪失を誘導し、模擬処理した(mock−treated)細胞と比較して25から90%までのMTPの喪失の範囲であった(示していない)。
【0125】
[0119] その化合物のほとんどが細胞毒性活性を有する;しかし、それぞれの細胞毒性の程度は異なっている(表1−7)。その化合物は活性酸素種(ROS)の誘導、DNA損傷および細胞のエネルギー状態に対して違いのある作用を有する(図1−5)。従って、BZL101抽出物は、細胞死の誘導の方式が異なる可能性のあるいくつかの化合物を含む。
【0126】
[0120] 異なる化合物による死の誘導の機構の分析は、少なくとも2種類の異なる細胞毒性の方式を明らかにする:
[0121] 試験した全ての化合物は処理後数分以内に細胞性ROSを誘導し、それは酸化剤感受性蛍光プローブ5−(および−6)−クロロメチル−2’,7’−ジクロロジヒドロフルオレセイン ジアセテート アセチルエステル(CM−HDCFDAまたはDCFDA)を用いながら細胞に負荷をかける(loading)ことにより決定された。DCFDAは還元型では非蛍光性であり、容易に膜に浸透する。細胞のエステラーゼはそのアセテート基を切断する。次いでそのチオール反応性クロロメチル基が細胞のチオール類に結合し、その染料を細胞の内側に捕らえ、そこで酸化がそれを蛍光型に変換する。CM−HDCFDAは、細胞の過酸化水素、ヒドロキシルラジカル類、および過酸化水素から下流にある様々なフリーラジカル生成物により酸化される。それはスーパーオキシドによる酸化には比較的非感受性である。しかし、スーパーオキシドの不均化により過酸化水素が生成されるため、CM−HDCFDAはスーパーオキシド生成の間接的な指示薬として利用できる。図1を見れば分かるように、CM−HDCFDAは試験した全てのBZL101化合物により細胞内で酸化されるが、誘導される全ROSのレベルは異なっている。
【0127】
[0122] 試験した全ての化合物はスーパーオキシドも誘導し、それはスーパーオキシドにより選択的に酸化される細胞浸透性指示薬であるジヒドロエチジウムを用いた細胞の染色により決定された。細胞質ゾルのジヒドロエチジウムは青い蛍光を示す;しかし、一度このプローブがスーパーオキシドにより酸化されてエチジウムになると、それは細胞のDNAの内部にインターカレートし、その核を鮮やかな蛍光赤色に染色し、それはフローサイトメトリーの方法により容易に検出される(図2)。
【0128】
[0123] 2種類のフラボノイド類アピゲニンおよびルテオリンは、その由来がミトコンドリアであると同定されるスーパーオキシドの生成を誘導する。ミトコンドリア由来のスーパーオキシドの特異的な検出薬であるMitoSOXは、アピゲニンおよびルテオリンによりその蛍光形に変換されたが、他の化合物によっては変換されなかった。加えて、ミトコンドリア呼吸の阻害剤(アジ化ナトリウム、NaN)およびミトコンドリア複合体Iの阻害剤(ジクマロール、示していない)はアピゲニンおよびルテオリンによるスーパーオキシドの生成を妨げた(図3)。
【0129】
[0124] アピゲニンおよびルテオリンは、それらがDNA損傷を誘導しない点で他の化合物と異なっている(図4)。しかし、共に細胞毒性であり、アネキシンVとの結合、DNA断片化、および処置の最初の数時間の間に観察されるわずかだが一貫したATPレベルの増大に基づいてアポトーシス性であると特性付けられる重大な細胞死を誘導する(図5)。これら全ての特徴がアポトーシス性の死の特質である。
【0130】
[0125] テトラヒドロキシフラボン類(スクテラレイン、イソスクテラレイン、カルタミジンおよびイソカルタミジン)またはペンタヒドロキシフラボン(名称無し)のどちらかであると同定された5種類の化合物は、異なる機構により細胞死を誘導する。それらはROSを誘導するが、ミトコンドリア外由来のものである(その源はまだ決定されていない)。これらの化合物はDNA損傷も誘導し、その程度はROSの誘導のレベルと相関しているようである。スクテラレインおよび同様の化合物により誘導されるタイプのROS、例えば一重項酸素は、DNA損傷の誘導において特に有効である可能性がある。スーパーオキシドは膜透過性では無く、直接的な酸化的DNA損傷を誘導することができないため、これらの化合物により誘導されるほとんどのROSはスーパーオキシドでは無いと仮定するのは理にかなっている。しかし、スーパーオキシドは細胞中で迅速に過酸化物に変換されることができ、それはDNAを直接損傷することができる。
【0131】
[0126] 全BZL抽出物と同様に、上記で言及した5種類の化合物は細胞のATPのレベルの低下を誘導する。アネキシンVに関する染色が無いことまたは低いことを伴うATPの喪失は、壊死方式の細胞死とより一致している。
【0132】
図の説明文:
[0127] 図1.CM−H DCFDAを用いた染色により決定された、SKBr3細胞におけるROSの誘導。示した化合物を細胞に、20μg/ml増殖培地で添加し、続いて10μM CM−H DCFDAを添加した。ミトコンドリア呼吸の阻害剤であるNaN3を10mMで添加した。30分間の保温の後、細胞をPBS中で洗浄し、蛍光に関してFACScanで分析した。その化合物の名前を、この図および他の図において次のように略記する:A−アピゲニン;C−カルタミジン;L−ルテオリン;S−スクテラレイン;IC−イソカルタミジン;IS−イソスクテラレイン;P−320の分子量を有する種(ペンタヒドロキシフラボンであると思われる)。
【0133】
[0128] 図2.ジヒドロエチジウムを用いた染色により決定された、SKBr3細胞におけるスーパーオキシドの誘導。示した化合物を細胞に添加し、続いて5μMジヒドロエチジウムを添加した。20分間の保温の後、細胞をPBS中で洗浄し、蛍光に関してFACScanで分析した。
【0134】
[0129] 図3.細胞をミトコンドリア由来のスーパーオキシドの指示薬であるMitoSOXで染色した。処理は図2に関する説明文において記述されているように行われた。
[0130] 図4.BZL101から単離された化合物によるSKBr3細胞におけるDNA損傷の誘導を、コメットアッセイを用いて分析した。細胞を示した化合物で20μg/mlで15分間処理し、Trevigenからのコメットアッセイキットを用いて、製造業者の説明書に従って分析した。簡潔には、細胞を集め、洗浄し、PBSで再懸濁した。その細胞を37℃において融解した低融点アガロースと混ぜ合わせ、ピペットでコメットスライドの上に移した。アガロースを4℃で30〜40分間凝固させ、冷えた溶解溶液(Trevigen, Inc.)中に4℃で30分間浸した。そのスライドを新しく調製したアルカリ性溶液(300mM NaClおよび1mM EDTA)中に20分間浸し、同じアルカリ性緩衝液中で300mAにおいて30〜40分間電気泳動を行った。スライドを水中ですすぎ、次いで70%エタノール中で5分間固定した。空気乾燥の後、核をSybr green(Trevigen, Inc.)で染色し、蛍光顕微鏡下で観察した。コメットを有する細胞の百分率を、スライドの正体を知らない観察者が定量した。
【0135】
[0131] 図5.SKBr3細胞を96ウェルプレート上に蒔き、示した化合物で4時間処理した。細胞をインサイチュで溶解し、ATP含有量をRocheからのATP Bioluminescence Assay Kit HSIIを用いて96ウェルプレートに基づくルミノメーター上で分析した。
【0136】
結論:
[0132] BZL101抽出物は細胞毒性活性を有する化合物を含む。これらの化合物はミトコンドリアおよび細胞のDNAに対して異なる作用を示すが、全てがヒトの癌細胞に対して細胞毒性活性を有する。その同定された化合物の内の2種類、アピゲニンおよびルテオリンはミトコンドリア性スーパーオキシドおよびアポトーシス性の死を誘導し、それはミトコンドリア性または内在性の経路により実行される。
【0137】
[0133] 他の5種類の化合物、特にスクテラレインおよびイソスクテラレインはROSを、続いてDNA損傷および細胞死を誘導し、それはプログラムされた壊死の特質を有する。
【0138】
実施例2−セイタカナミキソウから抽出された有効物質の分離および相乗的活性
[0134] 実施例2において実証されているように、セイタカナミキソウから抽出されたいくつかの化合物は、活性酸素種(ROS)の生成、DNA損傷および細胞死を誘導することが示された。その単離された種の組み合わせられた活性をよりよく理解するために、半枝蓮から単離されたいくつかのフラバノン類およびフラボン類を個別に、および組み合わせで試験した。試験したフラバノン類およびフラボン類を図8に示す。これらの化合物1〜8を、ROS、DNA損傷および細胞死の誘導に関して、実施例2において記述したように試験した。これらの試験の結果を下記の表10および11に示す。
【0139】
【表6】

【0140】
[0135] 表10および11で分かるように、ルテオリンおよびイソスクテラレインの組み合わせは活性酸素種(ROS)の生成および細胞死の誘導において同じ濃度のルテオリン単独よりもはるかに有効である。同様に、ルテオリンおよびイソスクテラレインの組み合わせは活性酸素種(ROS)の生成および細胞死の誘導において同じ濃度のイソスクテラレイン単独よりもはるかに有効である。この意味で、イソスクテラレインおよびルテオリンの組み合わせはROSの生成および細胞死の誘導に対して相乗作用を有すると考えられる。
【0141】
[0136] ルテオリンおよびアピゲニンの組み合わせは活性酸素種(ROS)の生成および細胞死の誘導において同じ濃度のルテオリン単独よりもはるかに有効である事実も表10および11から明らかである。同様に、ルテオリンおよびアピゲニンの組み合わせは活性酸素種(ROS)の生成および細胞死の誘導において同じ濃度のアピゲニン単独よりもはるかに有効である。この意味で、アピゲニンおよびルテオリンの組み合わせはROSの生成および細胞死の誘導に対して相乗作用を有すると考えられる。
【0142】
[0137] 表10および11で分かるように、アピゲニンおよびイソスクテラレインの組み合わせは活性酸素種(ROS)の生成および細胞死の誘導において同じ濃度のアピゲニン単独よりもはるかに有効である。同様に、アピゲニンおよびイソスクテラレインの組み合わせは活性酸素種(ROS)の生成および細胞死の誘導において同じ濃度のイソスクテラレイン単独よりもはるかに有効である。この意味で、イソスクテラレインおよびアピゲニンの組み合わせはROSの生成および細胞死の誘導に対して相乗作用を有すると考えられる。
【0143】
[0138] 表10および11で示した結果は、2種類の異なる乳癌細胞株において実験を実施することにより確認された。
実施例4−BZL101に由来する有効物質のヒトにおけるインビボでの有効性
[0139] 経口でのBZL101の安全性および臨床での活性を実証するため、セイタカナミキソウから分離された有効化合物の組み合わせを進行した乳癌を有するヒトの患者において試験する。
【0144】
[0140] 適格な患者は組織学的に確証された転移性乳癌および測定可能な疾患を有する。患者はその試験の間は他の化学療法、ホルモン療法または生薬を一切与えられない。患者は1日あたり350ml(アピゲニン、ルテオリン、スクテラレイン、およびスクテラリンからなるグループの1種類、2種類、3種類、4種類、5種類または全てのメンバーのそれぞれ0.00001〜1グラムに等しい)の薬物を、疾患の進行、毒性または個人的な好みがそれらを中止させるまで与えられる。主要エンドポイントは安全性、毒性および腫瘍の応答である。
【0145】
[0141] 患者は登録され、薬物を与えられる。平均年齢および前の処置の平均数を記録する。血液学的な、およびグレードIIIまたはIVの非血液学的な有害事象(AE)がもしあれば追跡し、記録する。グレードIおよびIIの有害事象、例えば吐き気、下痢、頭痛、鼓腸、嘔吐、便秘、および疲労がもしあれば注意深く観察し、記録する。応答に関して評価可能な患者は評価し、90日間を超える疾患の安定(SD)を有する患者および180日間を超えるSDを有する患者は注意深く観察し、記録する。軽微な客観的な腫瘍の退縮を有する患者も注意深く観察し、記録する。
【0146】
[0142] 患者は1箇所以上の適切な研究センターにおいて登録され、地元の施設内審査委員会により認可されたインフォームドコンセントに署名する。以下のことにより、患者はその試験から除外される:3ヶ月を超える期間の療法により安定化されていない、大規模な肝臓での併発(involvement)(肝実質の50%を超える)、リンパ管性の肺での併発、中枢神経系での併発または脊髄圧迫、多数の、または重篤な食品または薬アレルギーの病歴、ならびに2.0g/dlを超えるクレアチニン、1.7g/dlを超える総ビリルビン、2,500細胞/μL未満の白血球数および75,000mm未満の血小板数により定義される、器官または骨髄の機能不全。(“dl”=デシリットル(単数または複数)。)
[0143] 安全性の監視は継続的に実施され、患者はベースラインにおいて、およびY週間ごとに診察のために医師に会う。有害事象は共通毒性基準第2版を用いて等級分けされ、器官系によりカテゴリーを割り当てられ、試験薬物に関して関係が薄い(remote)、関係がある可能性あり(possible)、関係がある可能性が高い(probably)または確実に関係あり(definitely related)と符号化される。ベースラインの腫瘍の評価は試験薬物の開始の14日以内に、および3ヶ月ごとに行われる。応答はRECIST基準を用いて評価される。試験薬物は来診ごとに与えられ、この来診においてコンプライアンスおよび摂取される投与量の再吟味が行われた。試験薬物は、1日2回の分割用量で投与される完全な日用量を含む、密封されてラベルが貼られたアルミニウムの包みの中の液体として提供される。試験薬物は、腫瘍の進行または用量制限毒性に直面したと決定されるまで、またはその対象が自発的に中止すると決心するまで毎日投与され、その場合は中断の理由を得る。
【0147】
結果
[0144] 上記の試験の結果を、試験のエンドポイントの達成(meeting)に基づいて記録し、評価する。
【0148】
実施例4−セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質中の有効物質の濃度
[0145] BZL101を本明細書で記述したように調製する。有効化合物、ルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンを同定し、1mgのBZL101に関して定量する。BZL101中の可溶性物質1mg中のルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンのそれぞれの質量を表4−1に示す:
【0149】
【表7】

【0150】
[0146] 表4−1で分かるように、この説明的であり限定的では無い実施例において、セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質1mgは約0.44μg±0.05μgのルテオリン、0.49μg±0.04μgのアピゲニン、2.1μg±0.2μgのスクテラレインおよび15μg±2μgのスクテラリンを含む。従って、セイタカナミキソウから抽出された乾燥可溶性物質の各mgは約18μg±5μgのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを約1:1.1:4.8:34の比率で含む。
【0151】
実施例5−処置に屈折性の(refractive)転移性乳癌の処置におけるセイタカナミキソウ抽出物
[0147] セイタカナミキソウの抽出物(“BZL101”)を用いて転移性乳癌の患者の処置を実施した。抽出物BZL101を本質的に上記で記述したように調製し、転移性乳癌に関する1クール以上の処置を受けた患者に与えた。BZL101は下記のように1日1回(q.d.)または1日2回(b.i.d.)のどちらかで与えられた。20グラム、30グラム、および40グラムの用量は、それらは半枝蓮に関する文献においてかつて報告されたよりもはるかに高いにも関わらず、十分に許容されることが判明した。加えて、幾人かの患者は下記で論じるように有効性を示した。
【0152】
[0148] BZL101は半枝蓮の抽出物であり、それは新規の作用機構を示す。正常な細胞はエネルギー生産に関してクエン酸回路(>85%)および解糖(<7%)に依存している。癌細胞はエネルギー生産に関して解糖(>85%)に依存している。BZL101は解糖を阻害することによりエネルギー生産を阻害する。BZL101はDNA損傷および癌細胞の死を引き起こす。BZL101は正常な細胞において細胞死を引き起こさない。
【0153】
[0149] 癌細胞におけるBZL101の選択的細胞毒性活性に関して下記の原理が提案された:腫瘍細胞はエネルギー生産に関して解糖に頼っている。これは増大した内因性の活性酸素種(ROS)のレベルと関係している。正常な細胞はそれらのエネルギー需要に関して酸化的リン酸化に頼っている。BZL101処理は腫瘍細胞におけるROSのレベルをさらに増大させ、これはポリADPリボースポリメラーゼ(PARP)の過剰活性化および重度の酸化的DNA損傷をもたらす。正常な細胞では、BZL101処理は結果としてROSレベルの穏やかな増大およびPARPの活性化無しでの中程度のDNA損傷のみをもたらす。
【0154】
[0150] PARPの活性化はNAD+/NADH(ポリADPリボースの合成のための基質)およびATPの貯蔵を激減させる。解糖は細胞質ゾルのNAD+をATPを生成するための基質として用い、それはNAD+の欠乏により阻害される。(酸化的リン酸化はATPを生成するためにミトコンドリアのNAD+を用いており、通常はPARPの活性化の影響を受けない)。BZL101に誘導されるPARPの活性化によるNAD+およびATPの激減は解糖の阻害、さらにはATPレベルの低減および細胞死をもたらす。Breast Cancer Res Treat. 2007 Sep;105(1):17-28. Epub 2006 Nov 17. PMID: 17111207; Cancer Biol Ther. 2008 Jan 7;7(4) [印刷版に先んじての電子版] PMID: 18305410。
【0155】
[0151] 実施例3で概説した試験および最新の第1B相試験(実施例5)の主な特徴を、下記の表5−1において比較する。
【0156】
【表8】

【0157】
BZL101第1B相癌試験の主な特徴は下記のように要約される:
BZL101第1B相の計画
[0152] 第1に:
・BZL101の最大耐用量を決定する
・BZL101の安全性および有効性についての予備的なデータを提供する
第2に:
・RECIST(固形腫瘍における応答評価基準)により定められる腫瘍応答
・全生存および無進行生存
・応答の持続期間
・参加者の報告するQOLの変化(EORTC QLQ−C30)
[0153] 主な適格性基準
・組織学的に確証された乳癌を有していなければならない
・測定可能なステージIVの疾患を有していなければならない
・転移性疾患に関する3を超えない先行する化学療法(最初のものは数が限定されておらず、試験半ばで最大3と修正された)
[0154] 段階的に増大する容量の要約を下記の表5−2に示す:
【0158】
【表9】

【0159】
[0155] その試験に参加する患者に関するベースラインの特徴は、次の表5−3で示した通りである:
【0160】
【表10】

【0161】
[0156] 試験参加者の人口統計学的な内訳を次の表5−4において要約する:
【0162】
【表11】

【0163】
[0157] 試験参加者が経験した有害事象の数およびタイプを下記の表5−5に示す:
【0164】
【表12】

【0165】
[0158] 第1B相の用量制限毒性の定義:
(a)試験薬物投与に関係がある可能性がある、関係がある可能性が高い、または確実に関係がある、NCI CTCAE V 3.0に基づくグレード3、4、または5の毒性
(b)試験薬物投与に関係がある可能性がある、関係がある可能性が高い、または確実に関係がある、3週間より長い期間継続するグレード2の胃腸毒性
(c)試験薬物投与に関係がある可能性がある、関係がある可能性が高い、または確実に関係がある、グレード3以上に悪化するベースラインの実験室または医学的状態
[0159] 試験参加者が経験した用量制限毒性(DLT)を次の表5−6で述べる:
【0166】
【表13】

【0167】
[0160] 第1B相の有害事象の要約:
a)BZL101は十分に許容される。最も一般的な関係のある有害事象は以下のものである:下痢(48%)、吐き気(40%)、嘔吐(26%)および疲労(22%)。
【0168】
b)その試験において12の重篤な有害事象があり、1つのみが試験薬物投与に関係があると考えられた:40g/日の用量における、嘔吐によるグレード3の肋骨の痛みに関する入院。
【0169】
c)DLTを有する患者が3人いた:
(i)グレード4のASTの上昇、
(ii)同じ患者におけるグレード3の下痢およびグレード3の疲労、ならびに
(iii)嘔吐によるグレード3の肋骨の痛み。
【0170】
[0161] 試験薬物投与に関するコンプライアンスを下記の表5−7で述べる:
【0171】
【表14】

【0172】
[0162] 第1B相の予備的な有効性:
a)27人の内21人は28日間以上試験を続けた
b)8/21(38%)は90日間を超えて安定であった
c)4/21(19%)は180日間を超えて安定であった
d)27人の内18人はRECISTにより評価可能であった(少なくとも1個の測定可能な病巣、追跡調査(follow−up scan)が完了した、または未完である)
e)6/18(33%)は90日間を超えて安定であった
f)3/18(17%)は180日間を超えて安定であった
[0163] これらの結果を次の表5−8で要約する:
【0173】
【表15】

【0174】
第2相の評価項目
主要な成果
[0164] RECIST基準を用いて腫瘍の応答の程度に基づく有効性の予備的な見積もりを得る
[0165] それぞれの来診において、自己報告、身体検査および実験室での結果により評価される有害事象
[0166] 二次的な成果
a.腫瘍の応答:臨床的利益の程度、完全な応答、部分的な応答、疾患の進行
b.応答の持続期間および生存時間:全体的な応答、完全な応答および部分的な応答の持続期間、全生存、ならびに進行の無い生存
c.EORTC QLQ−C30を用いた生活の質の変化
要約
[0167] 到達したMFDは40g/日であった。第2相は80人の患者(40人のHR+および40人のHR−)を登録して20g/日で進められるであろう。
【0175】
[0168] 半枝蓮の抽出物はインビトロで乳癌細胞の増殖を阻害する。
[0169] BZL101処理は解糖経路内の酵素活性の減少から明らかである解糖の阻害およびラクテート産生の阻害をもたらす。
【0176】
[0170] BZL101は癌細胞において選択的な細胞死を引き起こし、健康な細胞では引き起こさない。
[0171] BZL101の経口投与は十分に許容される。最も一般的な有害事象は以下のものである:下痢(48%)、吐き気(40%)、嘔吐(26%)および疲労(22%)。
【0177】
[0172] DLTを有した3人の患者がいた:グレード4のASTの上昇、同じ患者におけるグレード3の下痢およびグレード3の疲労、ならびに嘔吐によるグレード3の肋骨の痛み。
【0178】
[0173] 1つのSAEがBZL101に起因すると考えられた;40g/日における、嘔吐によるグレード3の肋骨の痛みに関する入院。
[0174] 平均で、試験薬物投与に関するコンプライアンスは定められた摂取される用量の90%であった。
【0179】
[0175] この重度に前処置された(pre−treated)集団において、7/18(39%)は90日間を超えて安定であり、4/18(22%)は180日間を超えて安定であった。
【0180】
[0176] 登録された27人の女性の内で、18人は進行により、3人は患者の選択により、2人はAEにより、2人はSAEにより、および1人は試験手順に関するノンコンプライアンスにより中止した。
【0181】
[0177] 前記のことから、20グラム、30グラムまたは40グラムの乾燥重量で投与されるセイタカナミキソウの抽出物は転移性乳癌、特に処置に抵抗性であることが判明している転移性乳癌の処置に有効であり、十分に許容されることを理解することができる。
【0182】
[0178] 前記のことから、セイタカナミキソウの抽出物の15グラムの乾燥重量〜60グラムの乾燥重量の日用量は、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、Her2/neu陰性乳癌および/またはトリプルネガティブ乳癌(他の組織に転移したそれらを含む)の処置に有効であると考えられる。これらの用量は他のER陰性、PR陰性、Her2/neu陰性およびトリプルネガティブ癌の処置にも有用であると考えられる。1日あたり20、30および40グラムの乾燥重量の用量は前記の癌、特にER陰性乳癌、PR陰性乳癌、Her2/neu陰性乳癌および/またはトリプルネガティブ乳癌(他の組織に転移したそれらの乳癌を含む)の処置に特に有用であると考えられる。
【0183】
[0179] 実施例4で述べた方法論に従ってBZL101の追加の臨床試験を実施することができる。癌を有すると診断された患者を、実施例4で述べたように、処置する病気に応じて適切な修整を加えて、BZL101の20グラムの乾燥重量、30グラムの乾燥重量または40グラムの乾燥重量(または15グラムの乾燥重量より大きいいずれかの他の量、例えば約15〜60グラムの乾燥重量)で処置し、評価する。処置される典型的な癌には、副腎皮質癌、肛門癌、再生不良性貧血、胆管癌、膀胱癌、骨癌、骨転移、成人CNS脳腫瘍、小児CNS脳腫瘍、乳癌、キャッスルマン病、子宮頚癌、小児非ホジキンリンパ腫、結腸および直腸(結腸直腸)癌、子宮内膜癌、食道癌、ユーイングファミリーの腫瘍、眼癌、胆嚢癌、胃腸カルチノイド腫瘍、胃腸間質腫瘍、胃腸絨毛性疾患、ホジキン病、カポジ肉腫、腎臓癌、喉頭および下咽頭(hypopharyageal)癌、急性リンパ球性白血病、急性骨髄性白血病、小児白血病、慢性リンパ球性白血病、慢性骨髄性白血病、肝臓癌、肺癌、肺カルチノイド腫瘍、非ホジキンリンパ腫、男性乳癌、悪性中皮腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、鼻腔および副鼻腔癌、鼻咽頭癌、神経芽細胞腫、口腔および口腔咽頭癌、骨肉腫、卵巣癌、膵臓癌、陰茎癌、下垂体腫瘍、前立腺癌、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺癌、肉腫(成人の軟組織の癌)、黒色腫皮膚癌、非黒色腫皮膚癌、胃癌、精巣癌、胸腺癌、甲状腺癌、子宮肉腫(uterine sacrcoma)、膣癌、外陰癌、ワルデンストレームマクログロブリン血症、ウイルス由来の癌およびウイルスと関係する癌が含まれる。
【0184】
全般的な結論
[0180] 本明細書において本発明の好ましい態様を示し、記述したが、そのような態様は例としてのみ提供されていることは当業者には明らかであろう。当業者は、ここで、本発明から逸脱すること無く、数多くの変形、変更、および置換を思いつくであろう。本発明の実行において、本明細書で記述した本発明の態様に対して様々な代替案を用いてよいことは理解されるべきである。以下の特許請求の範囲は本発明の範囲を定め、これらの特許請求の範囲内の方法および構成ならびにそれらの均等物はそれに含まれることを意図する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも約20gのセイタカナミキソウ(Scutellaria barbata D. Don)から抽出された可溶性物質を含む投薬単位体。
【請求項2】
さらに少なくとも1種類の賦形剤を含む、請求項1に記載の投薬単位体。
【請求項3】
少なくとも1種類の矯味剤、少なくとも1種類の甘味料、または両方を含む、請求項2に記載の投薬単位体。
【請求項4】
経口投与に適した形である、請求項1に記載の投薬単位体。
【請求項5】
さらに水を含む、請求項4に記載の投薬単位体。
【請求項6】
約20g〜約200gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を含む、請求項1に記載の投薬単位体。
【請求項7】
約20g〜約40gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を含む、請求項6に記載の投薬単位体。
【請求項8】
セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質が少なくとも約0.27gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む、請求項1に記載の投薬単位体。
【請求項9】
セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質が約0.35g〜約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む、請求項1に記載の投薬単位体。
【請求項10】
セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質が約0.35g〜約0.8gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む、請求項1に記載の投薬単位体。
【請求項11】
癌患者に1日あたり少なくとも約20gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を投与することを含む、癌を処置する方法。
【請求項12】
前記の癌が乳癌および1種類以上の婦人科の癌から選択される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記の癌が乳癌である、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記の乳癌が進行した乳癌、転移性乳癌、処置に抵抗性の乳癌、ER陰性乳癌、PR陰性乳癌、HER2陰性乳癌、および/またはトリプルネガティブ乳癌である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
患者に1日あたり約20g〜1日あたり約200gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を投与することを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項16】
患者に1日あたり約20g〜1日あたり約40gのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質を投与することを含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
患者が安定した疾患、部分的な寛解、または完全な寛解を達成する、請求項11に記載の方法。
【請求項18】
セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質が少なくとも約0.27gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項19】
セイタカナミキソウから抽出された可溶性物質が約0.35g〜約4gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む、請求項11に記載の方法。
【請求項20】
そのセイタカナミキソウから抽出された可溶性物質が約0.35g〜約0.8gのルテオリン、アピゲニン、スクテラレイン、およびスクテラリンの組み合わせを含む、請求項11に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−521424(P2012−521424A)
【公表日】平成24年9月13日(2012.9.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−502070(P2012−502070)
【出願日】平成22年3月1日(2010.3.1)
【国際出願番号】PCT/US2010/025801
【国際公開番号】WO2010/110993
【国際公開日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(507200569)バイオノボ・インコーポレーテッド (24)
【Fターム(参考)】