説明

癌の治療のための抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体の組合せ

【課題】4−1BB仲介の反応を増加し、癌を含む各種の疾病及び症状の治療のための潜在的な治療法の提供。
【解決手段】治療的に有効な量の抗−4−1BB抗体と治療的に有効な量のADCC誘導抗体との組合せによる癌の治療のための方法。抗−41BB抗体は、例えば、MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、又はMOR−7483.2であり、ADCC誘導抗体は、抗−CD20抗体(例えば、リツキシマブ)である。幾つかの態様において、ADCC誘導抗体は、抗−P−カドヘリン抗体である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、癌の治療に関する。
【背景技術】
【0002】
癌は、今や米国における死亡の主要な原因である。現時点で、これは、典型的には三つの種類の療法:外科手術、放射線及び化学療法の一つ又は組合せで治療される。化学療法は、細胞複製又は細胞代謝の破壊を含む。腫瘍性疾病の治療において使用される全身性化学療法の有害な効果は、生命を脅かすことができ、そして癌患者の臨床管理において深刻な重要性となっている。
【0003】
4−1BB(更にCD137、TNFRSF9、等とも呼ばれる)は、腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリー(TNFRS)の膜貫通型タンパク質である。4−1BBの現時点の理解は、発現が一般的に活性化依存であり、そして活性化されたNK及びNKT細胞、調節性T細胞、樹状細胞(DC)、刺激されたマスト細胞、分化性骨髄細胞、単球、好中球及び好酸球を含む免疫細胞の幅広いサブセット中に存在することを示す(Wang,2009,Immunological Reviews 229:192−215)。4−1BBの発現は、更に腫瘍の脈管構造(Broll,2001,Amer.J Clin.Pathol.115(4):543−549;Seaman,2007,Cancer Cell 11:539−554)及び炎症にかかった部位又はアテローム硬化性内皮(Drenkard,2007 FASEB J.21:456−463;Olofsson,2008,Circulation 117:1292−1301)において証明されている。4−1BBを刺激するリガンド、即ち4−1BBリガンド(4−1BBL)は、活性化された抗原提示細胞(APC)、骨髄系前駆細胞、及び造血性幹細胞において発現する。
【0004】
ヒト4−1BBは、255個のアミノ酸のタンパク質である(寄託番号NM_001561;NP_001552)。完全なヒト4−1BBアミノ酸の配列を、配列番号:68に提供する。タンパク質は、シグナル配列(アミノ酸残基1−17)、それに続く細胞外領域(169個のアミノ酸)、膜貫通領域(27個のアミノ酸)、及び細胞内領域(42個のアミノ酸)を含んでなる(Cheuk ATC et al.2004 Cancer Gene Therapy 11:215−226)。受容体は、細胞表面でモノマー及びダイマーの形態で発現し、そして恐らく4−1BBリガンドと共にトリマー化して、シグナルを伝達する。
【0005】
マウス及びヒトT細胞の多くの研究は、4−1BBが、向上した細胞増殖、生存、及びサイトカイン産生を促進することを示す(Croft,2009,Nat Rev Immunol 9:271−285)。研究は、幾つかの4−1BBアゴニストのmAbsが、共役刺激分子の発現を増加し、そして細胞溶解性Tリンパ球反応を顕著に向上し、抗腫瘍効力を各種のモデルにおいてもたらすことを示している。4−1BBアゴニストのmAbsは、予防的及び治療的設定における効力を証明している。更に、4−1BB単剤療法及び併用療法の腫瘍モデルは、耐久性のある抗腫瘍性の保護的T細胞メモリー反応を確立している(Lynch,2008,Immunol Rev.22:277−286)。4−1BBアゴニストは、更に各種の当技術において認識された自己免疫モデルにおける自己免疫反応を阻害することを示している(Vinay,2006,J Mol Med 84:726−736)。4−1BBのこの二重の活性は、免疫耐性を破壊する免疫療法的方法に伴うことがある自己免疫性副作用を弱める一方、抗腫瘍活性を提供する潜在性を提供する。
【0006】
標的療法の開発は、副作用を減少するために正常な細胞を残す一方、腫瘍性細胞を特異的標的化することに焦点があてられる。癌の療法に対する別の及び/又は更なる方法は、腫瘍それ自体を標的とするより、及び/又はそれに加えて免疫系を標的とすることである。ADCCは、直接的な抗原提示及び腫瘍抗原特異的T細胞反応(‘cross-priming’:交差提示)の誘導をもたらす腫瘍破壊の機構であるという仮説がある(Weiner et al.2009)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
【非特許文献1】Wang,2009,Immunological Reviews 229:192−215;
【非特許文献2】Broll,2001,Amer.J Clin.Pathol.115(4):543−549;
【非特許文献3】Seaman,2007,Cancer Cell 11:539−554;
【非特許文献4】Drenkard,2007 FASEB J.21:456−463;
【非特許文献5】Olofsson,2008,Circulation 117:1292−1301;
【非特許文献6】Cheuk ATC et al.2004 Cancer Gene Therapy 11:215−226;
【非特許文献7】Croft,2009,Nat Rev Immunol 9:271−285;
【非特許文献8】Lynch,2008,Immunol Rev.22:277−286;
【非特許文献9】Vinay,2006,J Mol Med 84:726−736;
【非特許文献10】Weiner et al.2009。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ヒト4−1BBを結合し、4−1BB仲介の反応を増加し、そしてこれによって癌を含む各種の疾病及び症状の治療のための潜在的な治療法を提供する抗体に対する、対処されていない長年の切実な必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本明細書中に開示される態様は、癌を治療するための、そのような治療を必要とする患者における方法に関し、前記の方法は、治療的に有効な量の抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合性部分を、治療的に有効な量のADCC誘導抗体と組合せて、前記の患者に投与することを含んでなる。抗−41BB抗体は、例えば、MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、又はMOR−7483.2であることができる。幾つかの態様において、ADCC誘導抗体は、抗−CD20抗体(例えば、リツキシマブ)である。幾つかの態様において、ADCC誘導抗体は、抗−P−カドヘリン抗体である。更なる態様において、ADCC誘導抗体は、向上されたADCC活性を有する。
【0010】
幾つかの態様は、癌の治療のための、このような治療を必要とする患者における方法に関し、前記の方法は、治療的に有効な量の抗4−1BB抗体、又はその抗原結合性部分を、治療的に有効な量の抗−CD20抗体、又はその抗原結合性部分との組合せで、前記の患者に投与することを含んでなる。幾つかの態様において、抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合性部分は以下を含んでなる:
(a)配列番号:29に明記したとおりのH−CDR1;
(b)配列番号:30に明記したとおりのH−CDR2;
(c)配列番号:31に明記したとおりのH−CDR3;
(d)配列番号:34に明記したとおりのL−CDR1;
(e)配列番号:35に明記したとおりのL−CDR2;及び
(f)配列番号:36に明記したとおりのL−CDR3。
【0011】
幾つかの態様において、抗−CD20抗体、又はその抗原結合性部分は、リツキシマブの6個のCDRを含んでなる。他の態様において、抗−4−1BB抗体、又はその結合性部分は、配列番号:43に明記したアミノ酸配列を含んでなるV領域及び配列番号:45に明記したアミノ酸配列を含んでなるV領域を含んでなる。更なる態様において、抗−CD20抗体、又はその抗原結合性部分は、リツキシマブのV領域及びリツキシマブのV領域を含んでなる。更なる態様において、抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合性部分は、配列番号:44に明記したとおりの重鎖アミノ酸配列を含んでなり、そして更に配列番号:46に明記した軽鎖アミノ酸配列を含んでなり、但し、配列番号44のC−末端のリシン残基は、所望により非存在であってもよいことを条件とする。幾つかの態様において、抗−CD20抗体、又はその抗原結合性部分は、リツキシマブの重鎖アミノ酸配列及びリツキシマブの軽鎖アミノ酸配列を含んでなる。さらなる態様において、前記方法は、治療的に有効な量のMOR−7480.1、又はその抗原結合性部分を、治療的に有効な量のリツキシマブ、又はその抗原結合性部分との組合せで、前記の患者に投与することを含んでなる。
【0012】
他の態様は、癌の治療のための、このような治療を必要とする患者における方法に関し、前記の方法は、治療的に有効な量の抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合性部分を、治療的に有効な量の抗−P−カドヘリン抗体、又はその抗原部分との組合せで、前記の患者に投与することを含んでなる。幾つかの態様において、抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合性部分は以下を含んでなる:
(a)配列番号:29に明記したとおりのH−CDR1;
(b)配列番号:30に明記したとおりのH−CDR2;
(c)配列番号:31に明記したとおりのH−CDR3;
(d)配列番号:34に明記したとおりのL−CDR1;
(e)配列番号:35に明記したとおりのL−CDR2;及び
(f)配列番号:36に明記したとおりのL−CDR3。
【0013】
幾つかの態様において、抗−P−カドヘリン抗体、又はその抗原結合性部分は以下を含んでなる:
(a)配列番号:75に明記したとおりのH−CDR1;
(b)配列番号:76に明記したとおりのH−CDR2;
(c)配列番号:77に明記したとおりのH−CDR3;
(d)配列番号:78に明記したとおりのL−CDR1;
(e)配列番号:79に明記したとおりのL−CDR2;及び
(f)配列番号:80に明記したとおりのL−CDR3。
【0014】
幾つかの態様において、抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合性部分は、配列番号:43に明記したアミノ酸配列を含んでなるV領域及び配列番号:45に明記したアミノ酸配列を含んでなるV領域を含んでなる。他の態様において、抗−P−カドヘリン抗体、又はその抗原結合性部分は、配列番号:81に明記したアミノ酸配列を含んでなるV領域及び配列番号:82に明記したアミノ酸配列を含んでなるV領域を含んでなる。更なる態様において、抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合性部分は、配列番号:44に明記したとおりの重鎖アミノ酸配列を含んでなり、そして更に配列番号:46に明記した軽鎖アミノ酸配列を含んでなり、但し、配列番号44のC−末端のリシン残基は、所望により非存在であってもよい。幾つかの態様において、抗−4−1BB抗体は、MOR−7480.1を含んでなる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】図1は、リンパ腫モデルにおける4−1BB及びCD20モノクローナル抗体の組合せ効力を示す。
【図2】図2は、大腸細胞腫モデルにおける4−1BBモノクローナル抗体及びP−カドヘリンモノクローナル抗体(g−194−g09又は抗−P−カドヘリン1)の組合せ効力を示す。
【図3】図3は、大腸細胞腫モデルにおける4−1BBモノクローナル抗体及びP−カドヘリンモノクローナル抗体(抗−P−カドヘリン2)の組合せ効力を示す。
【図4】図4A及び4Bは、4−1BB及びCD20モノクローナル抗体を使用する併用治療が、リンパ腫の自然発症マウスモデルにおいて循環腫瘍量を減少することを例示する。
【図5】図5は、4−1BB及びCD20モノクローナル抗体によるEμ−mycリンパ腫のマウスの組合せ治療の延命効果を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本明細書中に開示される態様は、そのような治療を必要とする患者において癌を治療する方法であって、抗−4−1BB抗体(例えばMOR−7480.1)を、抗体依存性細胞傷害活性(antibody dependent cellular cytotoxicity: ADCC)を誘導する一以上の抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20、又はg−194−g09のような抗−P−カドヘリン抗体)と組合せて使用する方法に関する。当業者は、IgG1及びIgG3のような抗体のある種のサブクラスが、ADCC活性を誘導することを認識するであろう。ADCC活性は、更に天然の糖鎖パターンと比べて変化したグリコシル化パターンのような、炭水化物修飾のFc領域への導入の結果であることができる。抗体のFc領域への、野生型のFc領域と比較した、ある種の変異も、ADCC活性を向上するものとして当業者に公知である。本発明の開示は、腫瘍モデルにおける抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体の組合せ効力を証明する。
【0017】
本明細書中で他に定義されない限り、本発明の態様に関して使用される科学的及び技術的用語は、当業者によって普通に理解される意味を有する。更に、文脈によって要求されない限り、単数の用語は複数を含み、そして複数の用語は単数を含む。一般的に、本明細書中に記載される細胞及び組織培養物、分子生物学、免疫学、微生物学、遺伝学並びにタンパク質及び核酸化学並びにハイブリッド形成法に関連して使用される命名法、並びにその技術は、当技術において公知であり、そして普通に使用されている。
【0018】
本発明の態様の方法及び技術は、一般的に当技術において公知の、そして各種の一般的な、そして更に、他に示さない限り、本明細書中に引用され、そして考察される具体的な参考文献中に記載されている方法によって行われる。このような参考文献は、例えば、本明細書中に参考文献として援用される、Sambrook and Russell,Molecular Cloning,A Laboratory Approach,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,NY(2001),Ausubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,NY(2002),and Harlow and Lane Antibodies:A Laboratory Manual,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY(1990)を含む。酵素的反応及び精製技術は、当技術において普通に達成されるように製造業者の仕様書によって、又は本明細書中に記載されるように行われる。本明細書中に記載される分析化学、合成有機化学、及び医学及び製薬化学に関連して使用される命名法、並びに実験方法及び技術は、当技術において公知であり、そして普通に使用されているものである。化学合成、化学分析、医薬調剤、処方、及び供給、並びに患者の治療のために、標準的な技術が使用される。
【0019】
[定義]
本明細書中で使用される場合、以下の用語のそれぞれは、本項中のそれに関連する意味を有する。
【0020】
冠詞“一つ”又は“一つの”は、本明細書中で使用される場合、一つ又は一つより多い(即ち、少なくとも一つの)冠詞の文法的目的物を指す。例として、“一つの元素”は、一つの元素又は一つより多い元素を意味する。
【0021】
本明細書中で使用される場合、20個の慣用的アミノ酸及びその略語は、慣用的使用に従う。本明細書中に参考文献として援用されるImmunology−−A Synthesis(2nd Edition,E.S.Golub and D.R.Gren,Eds.,Sinauer Associates,Sunderland,Mass.(1991))を参照されたい。
【0022】
“保存的アミノ酸置換”は、一つのアミノ酸残基が、同様な化学的特質(例えば、電荷又は疎水性)を持つ側鎖のR基を有するもう一つのアミノ酸残基によって置換されたものである。一般的に、保存的アミノ酸置換は、タンパク質の機能的特質を実質的に変化しないものである。保存的置換による二つ又はそれより多いアミノ酸配列が互いに異なる場合、配列の同一性のパーセント又は類似性の程度は、置換の保存的性質に対して修正するために上方調節することができる。この調節を行う意味は、当業者にとって公知である。例えば、Pearson,Methods Mol.Biol.243:307−31(1994)を参照されたい。
【0023】
類似の化学的特質を持つ側鎖を有するアミノ酸の群の例は、1)脂肪族側鎖:グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、及びイソロイシン;2)脂肪族−ヒドロキシル側鎖:セリン及びトレオニン;3)アミド含有側鎖:アスパラギン及びグルタミン;4)芳香族側鎖:フェニルアラニン、チロシン、及びトリプトファン;5)塩基性側鎖:リシン、アルギニン、及びヒスチジン;6)酸性側鎖:アスパラギン酸及びグルタミン酸;並びに7)硫黄含有側鎖:システイン及びメチオニンを含む。好ましい保存的アミノ酸置換基は:バリン−ロイシン−イソロイシン、フェニルアラニン−チロシン、リシン−アルギニン、アラニン−バリン、グルタミン酸−アスパラギン酸、及びアスパラギン−グルタミンである。
【0024】
別の方法として、保存的置換は、本明細書中に参考文献として援用されるGonnet et al.,Science 256:1443−45(1992)中に開示されているPAM250対数尤度マトリックスにおいて正の値を有する任意の変化である。“中程度に保存性”の置換は、PAM250対数尤度マトリックスにおいて負ではない値を有する任意の変化である。
【0025】
好ましいアミノ酸置換は:(1)タンパク質分解に対する感受性を減少する、(2)酸化に対する感受性を減少する、(3)タンパク質複合体を形成するための結合親和性を変化する、及び(4)このような類似体に他の物理化学的又は機能的特質を与えるか又はそれを修飾するものである。置換、削除、及び/又は挿入を含んでなる類似体は、天然に存在するペプチド配列以外の配列の各種の変異タンパク質を含むことができる。例えば、一つ又は複数のアミノ酸置換(好ましくは保存的アミノ酸置換)を、天然に存在する配列において(好ましくは細胞内接触を形成する領域(単数又は複数)の外部のポリペプチドの部分において)行うことができる。保存的アミノ酸置換は、親配列の構造的特徴を実質的に変化してはならない(例えば、置換アミノ酸は、親配列中に存在するヘリックスを切断する傾向があってはならず、又は親配列を特徴づける他の種類の二次構造を破壊してはならない)。当技術において認識されたポリペプチドの二次及び三次構造の例は、それぞれ本明細書中に参考文献として援用される、Proteins,Structures and Molecular Principles(Creighton,Ed.,W.H.Freeman and Company,New York(1984));Introduction to Protein Structure(C.Branden and J.Tooze,eds.,Garl and Publishing,New York,N.Y.(1991));及びThornton et al.,Nature 354:105(1991)中に記載されている。
【0026】
更に配列の同一性とも呼ばれるポリペプチドの配列の類似性は、典型的には配列解析ソフトウェアを使用して測定される。タンパク質解析ソフトウェアは、保存的アミノ酸置換を含む各種の置換、削除及び他の修飾に割り当てられた類似性の測定値を使用して、類似の配列を適合させる。例えば、GCGは、“Gap”や“Bestfit”のようなプログラムを含み、これは、デフォルトのパラメーターと共に使用して、生物体の異なった種からの相同ポリペプチドのような密接に関連するポリペプチド間の、或いは野生型タンパク質及びその変異タンパク質間の配列の相同性又は配列の同一性を決定することができる。例えば、GCGバージョン6.1を参照されたい。ポリペプチド配列は、更にGCGバージョン6.1中の、プログラムのデフォルト又は推奨されるパラメーターを使用するFASTAを使用して比較することもできる。FASTA(例えばFASTA2及びFASTA3)は、検索要求及び検索配列間の最良の部分的一致の領域の配列比較及び配列の同一性のパーセントを提供する(Pearson,Methods Enzymol.183:63−98(1990);Pearson,Methods Mol.Biol.132:185−219(2000))。本発明の配列を、異なった生物体からの多数の配列を含有するデータベースと比較する場合の、もう一つの好ましいアルゴリズムは、コンピュータープログラムBLAST、特にデフォルトのパラメーターを使用するblastp又はtblastnである。例えば、本明細書中に参考文献として援用される、Altschul et al.,J.Mol.Biol.215:403−410(1990);Altschul et al.,Nucleic Acids Res.25:3389−402(1997)を参照されたい。
【0027】
インタクトな“抗体”は、ジスルフィド結合によって相互接続された少なくとも二つの重(H)鎖及び二つの軽(L)鎖を含んでなる。一般的に、Fundamental Immunology,Ch.7(Paul,W.,ed.,2nd ed. Raven Press,N.Y.(1989))(本明細書中にその全てが全ての目的のために参考文献として援用される)を参照されたい。それぞれの重鎖は、重鎖可変領域(HCVR又はV)及び重鎖定常領域(C)を含んでなる。重鎖定常領域は、三つの領域、CH1、CH2及びCH3を含んでなる。それぞれの軽鎖は、軽鎖可変領域(LCVR又はV)及び軽鎖定常領域を含んでなる。軽鎖定常領域は一つの領域、Cを含んでなる。V及びV領域は、更にフレームワーク領域(FR)と呼ばれる更に保存された領域と共に散在する、相補性決定領域(CDR)と呼ばれる超可変性の領域に細分することができる。それぞれのV及びVは、次の順序:FR1、CDR1、FR2、CDR2、FR3、CDR3、FR4で、アミノ末端からカルボキシル末端に配列された三つのCDR及び四つのFRから構成される。それぞれの領域に対するアミノ酸の割り当ては、Kabat,Sequences of Proteins of Immunological Interest(National Institutes of Health,Bethesda,MD(1987 and 1991))、又はChothia & Lesk,J.Mol.Biol.196:901−917(1987);Chothia et al.,Nature 342:878−883(1989)の定義による。
【0028】
重鎖及び軽鎖の可変領域は、抗原と相互作用する結合領域を含有する。抗体の定常領域は、免疫系の各種の細胞(例えばエフェクター細胞)及び古典的補体系の第一成分(Clq)を含む、宿主の組織又は因子への免疫グロブリンの結合を仲介することができる。
【0029】
用語“抗体”は、インタクトな抗体の抗原を特異的に結合する能力を保持するインタクトな抗体の抗原結合性部分を含むことができる(例えば、4−1BB、CD20、又はP−カドヘリン)。抗原結合性部分は、インタクトな抗体の組換えDNA技術或いは酵素的又は化学的開裂によって産生することができる。
【0030】
抗原結合性部分の例は、(i)VL、VH、CL及びCH1領域からなる一価の断片のFab断片;(ii)ヒンジ領域でジスルフィド橋によって連結された二つのFab断片を含んでなる二価の断片のF(ab’)断片;(iii)VH及びCH1領域からなるFd断片;(iv)抗体の一本腕のVL及びVH領域からなるFv断片、(v)Ward et al.,Nature 341:544−546(1989)中に記載されているようなVH領域からなる単一領域抗体(“dAb”);並びに(vi)単離された相補性決定領域(CDR)を含む。更に、Fv断片の二つの領域のVH及びVLは、別個の遺伝子によってコードされるが、これらは、V及びV領域を組合せて、一価の分子を形成する一本のタンパク質鎖(一本鎖Fv(scFv)として知られる;例えば、Bird et al.Science 242:423−426(1988);及びHuston et al.Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85:5879−5883(1988)を参照されたい)として製造されることを可能にする、合成のリンカーによる組換え法を使用して、これらを結合することができる。このような一本鎖抗体は、参考として用語“抗体”に含まれる。
【0031】
“二重特異性抗体”は、二つの異なった結合特異性を有し、米国特許第5,922,845号及び米国特許第5,837,243号;Zeilder J.Immunol.163:1246−1252(1999);Somasundaram Hum.Antibodies 9:47−54(1999);Keler Cancer Res.57:4008−4014(1997)を参照されたい。例えば、本発明は、細胞表面の抗原に対する一つの結合部位(ヒト4−1BB、CD20、又はP−カドヘリンのような)、及びエフェクター細胞の表面上のFc受容体に対する第二の結合部位を有する、二重特異性抗体を提供する。本発明は、更に少なくとも三つの結合部位を有する、多重特異性抗体を提供する。
【0032】
用語“二重特異性抗体”は、更に“二特異性抗体”を含む。二特異性抗体は、V及びV領域が一本のポリペプチド鎖上に発現される二価の二重特異性抗体であるが、しかし同一鎖上の二つの領域間の組合せを可能にするためには短すぎるリンカーを使用し、これによってその領域を、もう一本の鎖の相補的領域と組合せさせ、そして二つの抗原結合部位を作らせる(例えば、Holliger et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 90:6444−6448(1993);Poljak et al.,Structure 2:1121−1123(1994)を参照されたい)。
【0033】
用語“ヒト抗体”又は“ヒト配列抗体”は、本明細書中で互換的に使用される場合、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列に由来する、可変及び定常領域(存在する場合)を有する抗体を含む。本発明のヒト配列抗体は、ヒト生殖系列免疫グロブリン配列によってコードされていないアミノ酸残基(例えば、in vitroの無作為又は部位特異的変異原性、或いはin vivoの体細胞変異によって導入された変異)を含むことができる。然しながら、用語“ヒト抗体”は、本明細書中で使用される場合、マウスのようなもう一つの哺乳動物種の生殖系列から誘導されたCDR配列が、ヒトフレームワーク配列に移植された“キメラ”抗体(即ち、“ヒト化”又はPRIMATIZEDTM抗体)を含むことを意図していない。
【0034】
用語“キメラ抗体”は、本明細書中で使用される場合、二つ又はそれより多い異なった抗体からの領域を含んでなる抗体を意味する。一つの態様において、一つ又はそれより多いCDRが、ヒト抗体に由来する。もう一つの態様において、全てのCDRは、ヒト抗体に由来する。もう一つの態様において、一つより多いヒト抗体からのCDRは、キメラなヒト抗体中に組込まれる。例えば、キメラ抗体は、第一のヒト抗−4−1BB抗体の軽鎖からのCDR1、第二のヒト抗−4−1BB抗体の軽鎖からのCDR2及び第三のヒト抗−4−1BB抗体の軽鎖からのCDR3を含んでなることができ、そして重鎖からのCDRは、一つ又はそれより多い他の抗−4−1BB抗体に由来することができる。更に、フレームワーク領域は、同じ抗−4−1BB抗体の一つから、或いは一つ又はそれより多い異なったヒト(達)から由来することができる。
【0035】
更に、本明細書中で先に考察されたように、キメラ抗体は、一つより多い種の生殖系列配列に由来する部分を含んでなる抗体を含む。
用語“有効な量”、又は“治療的に有効な量”によって、本明細書中で使用される場合、哺乳動物、好ましくはヒトに投与された場合、化合物の非存在において検出される反応と比較して、検出可能な程度の治療的反応を仲介する量を意味する。制約されるものではないが、腫瘍の成長、腫瘍の大きさ、転移、等の阻害及び/又は減少のような治療的反応は、例えば本明細書中に開示されるような方法を含む、当技術において認識された過多の方法によって容易に評価することができる。
【0036】
当業者は、本明細書中で投与される化合物又は組成物の有効な量が変化し、そして治療される疾病又は症状、疾病の段階、治療される哺乳動物の年齢並びに健康及び身体的条件、疾病の重篤度、投与される特定の化合物、等のような多くの因子に基づいて容易に決定することができることを理解するものである。
【0037】
“治療的に有効な量”、又は“有効な量”は、制約されるものではないが:1)癌細胞の数の減少;2)腫瘍の大きさの減少;3)末梢器官への癌細胞の浸潤の阻害(即ち、ある程度の緩徐化、好ましくは停止);4)腫瘍成長のある程度の阻害;5)疾患に伴う一つ又はそれより多い症状のある程度の軽減又は減少;及び/又は6)抗癌剤の投与に伴う副作用を軽減又は減少することを含む一つ又はそれより多い腫瘍性疾患の症状を、ある程度検出可能な程度減少するために必要な薬剤の量に限定することを意図している。
【0038】
抗体に関する用語“競合する”によって、本明細書中で使用される場合、第一の抗体、又はその抗原結合性部分が、第二の抗体、又はその抗原結合性部分との結合に対して競合することを意味し、ここで第一の抗体のその同族のエピトープとの結合は、第二の抗体の非存在における第一の抗体の結合と比較して、第二の抗体の存在において検出可能な程度減少する。第二の抗体のそのエピトープへの結合も、第一の抗体の存在において更に検出可能な程度減少される別の場合は、その事例であることができるが、しかしそうである必要はない。即ち、第一の抗体は、第一の抗体のそのそれぞれのエピトープへの結合を第二の抗体が阻害することなく、第二の抗体のそのエピトープへの結合を阻害することができる。然しながら、それぞれの抗体が、他の抗体のその同族のエピトープ又はリガンドとの結合を、同様な、より多い、又はより少ない程度かに関わらず、検出可能な程度阻害する場合、抗体は、そのそれぞれのエピトープ(類)の結合を互いに“交差競合する”と言われる。例えば、交差競合性抗体は、この態様の抗体が結合するエピトープ、又はエピトープの部分に結合することができる。競合性及び交差競合性抗体の両方は、本発明の態様によって包含される。このような競合又は交差競合が起こる機構に関係なく(例えば、立体障害、立体構造変化、或いは共通のエピトープ、又はその部分への結合、等)、当業者は、本明細書中に提供される教示に基づいて、このような競合性及び/又は交差競合性抗体が包含され、そして本明細書中に開示される方法のために有用であることができることを認識するものである。
【0039】
用語“エピトープ”は、免疫グロブリン又はT細胞受容体に特異的に結合することが可能な任意のタンパク質決定基を含む。エピトープの決定基は、通常アミノ酸又は糖側鎖のような分子の化学的に活性な表面の集団からなり、そして通常特異的な三次元構造的特徴、並びに特異的荷電特徴を有する。立体構造的及び非立体構造的エピトープは、変性溶媒の存在中で前者への結合が失われるが、後者では失われないことで区別される。
【0040】
“説明資料”は、この用語が本明細書中で使用される場合、本明細書中で引用される各種の疾病又は疾患に影響し、軽減し又は治療するためのキット中の、本発明の化合物、組合せ、及び/又は組成物の有用性を伝えるために使用することができる刊行物、記録、図表、或いは説明用の他の媒体を含む。所望により、又は別の方法として、説明資料は、本明細書中の各所に開示されるものを含む、細胞、組織、又は哺乳動物中の疾病或いは疾患を軽減する、一つ又はそれより多い方法を記載することができる。
【0041】
キットの説明資料は、例えば、本発明の化合物及び/又は組成物を含有する容器に添付するか、又は化合物及び/又は組成物を含有する容器と一緒に出荷することができる。別の方法として、説明資料は、受領者が、説明資料及び化合物を共同的に使用することを意図して、容器と別個に出荷することができる。
【0042】
注記した場合を除き、用語“患者”又は“被験者”は、互換的に使用され、そしてヒト患者及び非ヒト霊長類、並びにウサギ、ラット、及びマウス、並びに他の動物のような獣医学的被験者のような哺乳動物を指す。好ましくは、患者はヒトを指す。
【0043】
語句“医薬的に受容可能な塩(類)”は、本明細書中で使用される場合、化合物中に存在することができる酸性又は塩基性基の塩を含む。性質として塩基性である化合物は、各種の無機及び有機酸と共に幅広い種類の塩を形成することが可能である。このような塩基性化合物の医薬的に受容可能な酸付加塩を調製するために使用することができる酸は、非毒性の酸付加塩、即ち、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、重炭酸、重硫酸、ビストシレート、重酒石酸、ホウ酸、臭化物、エデト酸カルシウム、カンシル酸、炭酸、塩化物、クラブラン酸、クエン酸、二塩酸、エデト酸、エジシル酸(edislyate)、エストレート、エシレート、エチルコハク酸、フマル酸、グルセプト酸、グルコン酸、グルタミン酸、グリコリルアルサニル酸、ヘキシルリゾルシネート(hexylresorcinate)、ヒドラバミン、臭化水素酸、塩酸、ヨウ化物、イソチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、ラウリン酸、リンゴ酸、マレイン酸、マンデル酸、メシル酸、メチル硫酸、粘液酸、ナプシル酸、硝酸、オレイン酸、シュウ酸、パモ酸(エンボン酸)、パルミチン酸、パントテン酸、リン酸/重リン酸、ポリガラクツロン酸、サリチル酸、ステアリン酸、塩基性酢酸、コハク酸、タンニン酸、酒石酸、テオクル酸、トシレート、トリエチオジド(thiethiodode)、及び吉草酸塩のような薬理学的に受容可能なアニオンを含有する塩を形成するものである。化合物1−3の好ましい塩は、その全てが本明細書中に参考文献として援用される、PCT出願公開2003/016305、2004年9月30日に出願された米国特許出願10/956,420、及び2004年9月20日に出願されたPCT出願公開PCT/IB2004/003070中に開示されている。化合物1の特に好ましい塩は、リンゴ酸塩、最も特にL−リンゴ酸塩を含む。化合物3の特に好ましい塩は、マレイン酸塩である。
【0044】
ポリペプチド配列を表現するために、本明細書中では慣用的な表記法が使用される:ポリペプチド配列の左手端はアミノ末端であり;ポリペプチド配列の右手端はカルボキシル末端である。
【0045】
語句“特異的に結合する”によって、本明細書中で使用される場合、特異的分子を認識し、そして結合するが、しかし試料中の他の分子を実質的に認識又は結合しない化合物、例えば、タンパク質、核酸、抗体、等を意味する。例えば、試料中の同族のリガンド4−1BBを認識し、そして結合する抗体又はペプチド阻害剤は、しかし試料中の他の分子を実質的に認識又は結合しない。従って、指定されたアッセイ条件下で、規定された結合性分子(例えば、抗体又はその抗原結合性部分)は、特定の標的分子に優先的に結合し、そして試験試料中に存在する他の成分には有意な量で結合しない。興味ある分子を特異的に結合する抗体を選択するために、各種のアッセイ形式を使用することができる。例えば、固相ELISA免疫アッセイ、免疫沈降法、BIAコア及びウェスタンブロット分析が、4−1BBと特異的に反応する抗体を確認するために使用される。典型的には、特異的又は選択的反応は、背景シグナル又は雑音の少なくとも2倍、そして更に典型的には背景の10倍大きいものであり、更になお特異的には、抗体は、平衡解離定数(KD)が≦1μM、好ましくは≦100nM、そして最も好ましくは≦10nMである場合、抗原を“特異的に結合する”と称される。
【0046】
用語“KD”は、特定の抗体−抗原相互作用の平衡解離定数を指す。
用語“抗体依存性細胞傷害活性”又は“ADCC”は、非特異的細胞傷害性細胞(例えばNK細胞、好中球、マクロファージ、等)が標的細胞に結合した抗体を認識し、そしてその後、標的細胞の溶解を起こす細胞仲介の反応を指す。ADCCを仲介するこのような細胞障害性細胞は、一般的にFc受容体(FcR)を発現する。ADCCを仲介する初代細胞(NK細胞)は、FcγRIIIを発現し、一方単球は、FcγRI、FcγRII、FcγRIII、及び/又はFcγRIVを発現する。分子のADCC活性を評価するために、米国特許第5,500,362号又は5,821,337号中に記載されているようなin vitroのADCCアッセイを行うことができる。このようなアッセイのために有用なエフェクター細胞は、末梢血単核球(PBMC)及びナチュラルキラー(NK)細胞を含む。別に、又は更に、興味のある分子のADCC活性は、in vivoで、例えば動物モデルで評価することができる。
【0047】
用語“ADCC誘導抗体(ADCC-inducing antibody)”は、当業者に公知のアッセイによって測定されるようなADCCを示す抗体を指す。このような活性は、典型的には、Fc領域が各種のFcRと結合することによって特徴づけられる。いずれかの特定の機構によって制約されるものではないが、ADCCを示す抗体の能力は、例えば、その(IgG1又はIgG3のような)サブクラス、Fc領域に導入された変異、又は抗体のFc領域中の炭水化物パターンへの修飾による可能性があることを当業者は認識するであろう。このような修飾は、例えば米国特許出願公開2007−0092521中に記載されている。
【0048】
本明細書中で“リツキシマブ”と呼ばれる抗体は、当業者によって容易に認識されるものであり、そしてリツキサン(登録商標)及びマブセラ(登録商標)の商標名で市販されている。リツキシマブは、ヒトCD20抗原に対して向けられた遺伝子操作されたキメラなモノクローナル抗体である。このキメラ抗体は、ヒトIgG1定常領域を含有し、そして1998年4月17日に公表された米国特許第5,736,137号(Andersen,K.C.,et.al.)中で“C2B8”の名称で確認されている。リツキシマブは、再発した或いは治療不応性の低悪性度又は濾胞性のCD20陽性B細胞性非ホジキンリンパ腫を持つ患者の治療のために認可されている。作用のin vitroの機構の研究は、リツキシマブが、ヒト補体依存性細胞傷害(CDC)並びに抗体依存性細胞傷害(ADCC)を測定するアッセイにおける有意な活性を示すことを示している。
【0049】
本明細書中で使用される場合、“実質的に純粋な”は、対象物の種(例えば、抗−4−1BB抗体)が、存在する主要な種であり(即ち、モル基準で、これが組成物中の任意の他の個別の種より豊富であり)、そして好ましくは実質的に精製された画分が、対象物の種(例えば、抗−4−1BB抗体)が、存在する全ての高分子種の少なくとも約50パーセント(モル基準)を構成する組成物であることを意味する。一般的に、実質的に純粋な組成物は、組成物中に存在する全ての高分子種の約80パーセントより多くを、更に好ましくは約85%、90%、95%、そして99%より多くを含んでなるものである。最も好ましくは、対象物の種は、組成物が本質的に単一の高分子種からなる、本質的な均質性(汚染物質種が慣用的な検出法によって組成物中に検出することができない)まで精製される。
【0050】
本明細書中で使用される場合、“治療する”は、疾病(即ち、腫瘍の成長及び/又は転移、又は免疫細胞の数及び/又は活性によって仲介される他の影響、等)の症状が患者によって経験される頻度を減少することを意味する。この用語は、症状の発症、合併症、又は疾病の生化学的徴候(例えばPSAレベルの上昇)を予防又は遅延し、症状を軽減し或いは疾病、症状、若しくは疾患の更なる発症を抑止又は阻害するための、本発明の化合物又は薬剤の投与を含む。治療は、予防的(疾病の開始の防止又は遅延、或いはその臨床的又は無症候性症状の顕在化を防止すること)或いは疾病の顕在化後の症状の治療的抑制又は軽減であることができる。
【0051】
“組合せ療法(併用療法)”は、これらの治療剤の共同作用からの有益な効果を提供することを意図する、特異的治療計画の一部としてのADCC誘導抗体及び4−1BB抗体の投与を包含する。組合せの有益な効果は、制約されるものではないが、治療剤の併用から得られる薬物動態学的及び薬力学的相互作用を含む。組合せにおけるこれらの治療剤の投与は、典型的には規定された時間(選択される組合せによるが、数分、数時間、数日又は数週間)をかけて行われる。“併用療法”は、一般的に、本発明の組合せが偶発的に、そして偶然にもたらされる別個の単剤療法投与計画の一部としての、二つ又はそれより多いこれらの治療剤の投与を包含することを意図していない。“併用療法”は、連続的様式における、即ち、ここにおいて、それぞれの治療剤が異なった時点で投与されるこれらの治療剤の投与、並びにこれらの治療剤、又は少なくとも二つの治療剤の実質的に同時の様式の投与を包含する。実質的の同時の投与は、例えば、固定した比のそれぞれの治療剤を有する単一のカプセル、又はそれぞれの治療剤のための多数の単一のカプセルを、患者に投与することによって達成することができる。それぞれの治療剤の連続的又は実質的に同時の投与は、制約されるものではないが、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、及び粘膜組織による直接吸収を含む適当な経路によって行うことができる。治療剤は、同一経路又は異なった経路によって投与することができる。例えば、選択された組合せの第一の治療剤は静脈内注射によって投与することができ、組合せの他方の治療剤は経口投与することができる。別の方法として、例えば、両方の治療剤は経口投与することができ、又は両方の治療剤は静脈内注射によって投与することができる。治療剤が投与される順序は、綿密に厳密ではない。“併用療法”は、更に、他の生物学的に活性な成分(制約されるものではないが、第二の、そして異なった抗悪性腫瘍剤のような)及び非薬物療法(制約されるものではないが、外科手術又は放射線治療のような)との更なる組合せの、先に記載したような治療剤の投与を包含することができる。併用療法が更に放射線治療を含んでなる場合、放射線治療は、治療剤及び放射線治療の併用の相互作用からの有益な効果が達成される限り、何れもの適した時間に行うことができる。例えば、適当な場合、放射線治療が一時的に、恐らく数日又は数週間も治療剤の投与から外された場合、有益な効果はなお達成される。
【0052】
[説明]
本明細書中で開示される態様は、抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)の組合せを、癌の治療のために、このような治療を必要とする患者に併用投与することを含んでなる新規な治療方法に関する。一つの態様において、この方法は、抗−4−1BB抗体(例えば、MOR−7480.1)を、抗−CD20抗体(例えば、リツキシマブ)との組み合わせで投与することを含んでなる。もう一つの態様において、この方法は、抗−4−1BB抗体(例えば、MOR−7480.1)を、抗−P−カドヘリン抗体との組み合わせで投与することを含んでなる。
【0053】
I.抗−4−1BB抗体
好ましい抗−4−1BB抗体は、ヒト4−1BBに特異的に結合する抗体である。このような抗体は、制約されるものではないが、MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、及びMOR−7483.2を含む。これらの例示的な抗−4−1BB抗体を、以下の表1及び表2に示す。
【0054】
【表1】

【0055】
【表2】

【0056】
MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、及びMOR−7483.2のアミノ酸及び核酸の配列を、本明細書中に記載する。端的には、この態様の抗−4−1BB抗体は、制約されるものではないが、MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、及びMOR−7483.2のような抗体の重鎖及び軽鎖のアミノ酸配列を有する抗体を含む。本明細書中に開示される態様は、更に、これらの抗体の重鎖及び軽鎖のCDRのアミノ酸配列を有する抗体に関する。更なる態様は、これらの抗体の重鎖及び軽鎖の可変領域を有する抗−4−1BB抗体に関する。もう一つの態様において、抗体は、全長、可変領域、又はCDR、抗体MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、及びMOR−7483.2の重鎖及び軽鎖のアミノ酸配列を有する抗体から選択される。幾つかの態様において、抗−4−1BB抗体は、一つ又はそれより多い保存的置換を持つ先に記載した一つ又はそれより多い配列を含んでなることができる。他の態様において、抗−4−1BB抗体は、MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、又はMOR−7483.2と交差競合する抗体であることができる。
【0057】
もう一つの態様において、本明細書中に記載される方法は抗−4−1BB抗体を使用して実施され、該抗体は、MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、又はMOR−7483.2からなる群から選択される抗体の、H−CDR−1、H−CDR−2、及びH−CDR3のアミノ酸配列を含んでなる重鎖、並びにL−CDR1、L−CDR2、及びL−CDR3のアミノ酸配列を含んでなる軽鎖を含むか、或いは前記CDR配列からの変異を有する配列であって、保存的変異が、非極性の残基の他の非極性の残基による置換、極性の荷電された残基の他の極性の荷電されていない残基による置換、極性の荷電された残基の他の極性の荷電された残基による置換、及び構造的に類似な残基の置換からなる群から選択される保存的変異;非保存的置換が、極性の荷電されていない残基の代わりの極性の荷電された残基の置換及び極性の残基の代わりの非極性残基の置換、付加及び削除からなる群から選択される非保存的置換からなる群、から選択される変異を有する配列を含む。
【0058】
更なる態様において、抗−4−1BB抗体は、フレームワーク又はCDR領域中の生殖系列配列からの10、7、5、又は3個より少ないアミノ酸の変異を含有する。もう一つの態様において、抗体は、5個より少ないアミノ酸変異をフレームワーク領域に、そして10個より少ない変異をCDR領域に含有する。一つの好ましい態様において、抗体は、3個より少ないアミノ酸変異をフレームワーク領域に、そして7個より少ない変異をCDR領域に含有する。好ましい態様において、フレームワーク領域の変異は保存的であり、そしてCDR領域のものは体細胞変異である。
【0059】
もう一つの態様において、抗−4−1BB抗体は、少なくとも80%、更に好ましくは少なくとも85%、なお更に好ましくは少なくとも90%、なお更に好ましくは少なくとも95%、更に好ましくは少なくとも99%の重鎖及び軽鎖CDR−1、CDR−2及びCDR−3配列に関する、MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、又はMOR−7483.2のCDR配列との配列同一性を有する。なお更に好ましくは、抗体は、100%の重鎖及び軽鎖CDR−1、CDR−2及びCDR−3に関する、MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、又はMOR−7483.2のCDR配列との配列同一性を共有する。
【0060】
なおもう一つの態様において、抗−4−1BB抗体は、少なくとも80%、更に好ましくは少なくとも85%、なお更に好ましくは少なくとも90%、なお更に好ましくは少なくとも95%、更に好ましくは少なくとも99%の重鎖及び軽鎖可変領域配列に関するMOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、又はMOR−7483.2の可変領域との配列同一性を有する。なお更に好ましくは、抗体は、100%の重鎖及び軽鎖可変領域に関するMOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、又はMOR−7483.2の可変領域配列との配列同一性を共有する。
【0061】
II.ADCC誘導抗体
本明細書中に開示される態様は、ADCCを誘導する任意の抗体の使用を包含する。好ましいADCC誘導抗体は、制約されるものではないが、抗−CD20抗体(リツキシマブのような)及びP−カドヘリン抗体(g−194−g09のような)を含む。好適なP−カドヘリン抗体が、例えば本明細書中に参考文献として援用される米国特許第7,452,537号中に開示されている。然しながら、各種のADCC誘導抗体を本明細書中に記載される態様において使用することができることを当業者は認識するであろう。例えば、好適な抗体は、向上したADCC誘導性活性を有するように工学操作することができる(例えば、Lazar et al.,PNAS 2006;103;4005−4010;Bowles et al.,Blood 2006;108:2648−2654;Shields et al.,JBC 2002;277:26733−26740;Suzuki et al.,Clin Cancer Res 2007;13(6);及びSatoh et al.,Expert Opin.Biol.Ther.2006;6(11):1161−1173を参照されたい)。従って、例えば、リツキシマブのような抗−CD20抗体は、本明細書中に開示される態様中で使用するために適切なADCC−抗体を産生するために、当技術において既知の方法によって操作することができる。同様に、g−194−g09(本明細書中に記載される)のような抗−P−カドヘリン抗体は、本明細書中に開示される態様中で使用するために適したADCC−抗体を産生するために、当技術において既知の方法によって操作することができる。
【0062】
本明細書中に開示される態様は、更にリツキシマブ及びg−194−g09の重鎖及び軽鎖のCDRのアミノ酸配列を有する抗体に関する。他の態様において、ADCC誘導抗体は、全長、可変領域、又はCDR、リツキシマブ又はg−194−g09の重鎖及び軽鎖のCDRのアミノ酸配列を有する抗体から選択される。
【0063】
本明細書中で考察される抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体は好ましいものであることができるが、当業者は、本明細書中に提供される開示に基づいて、この態様が幅広い種類の抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体を包含し、そして本明細書中に開示される特定の抗体に制約されるものではないことを認識するものである。更に特に、ヒト抗体が典型的には好ましいが、この態様は、ヒト抗体に如何なる方法ででも制約されるものではなく;むしろ、この態様は、種の起源に関係なく有用な抗体を包含し、そして特にキメラなヒト化及び/又は霊長類化(primatized)抗体を含む。この態様は、制約されるものではないが、当技術において既知の(例えば、ファージディスプレーライブラリーのスクリーニング、等)又は本発明の抗−4−1BB抗体を産生するために将来開発される方法を含む、任意の方法によって産生される抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体を含む。
【0064】
本発明の態様は、遺伝子導入非ヒト哺乳動物、即ちHanson等に付与された米国特許第6,682,736号中に開示されているようなゼノマウスTM(Abgenix,Inc.,Fremont,CA)を使用して産生されたヒト抗体を包含する。
【0065】
“ヒト”抗体の産生のためのもう一つの遺伝子導入マウス系は、“HuMAb−MouseTM”(Medarex,Princeton,NJ)と呼ばれ、これは、再配列されていないヒト重鎖(ミュー及びガンマ)及びカッパ軽鎖免疫グロブリン配列を、内在性ミュー及びカッパ鎖遺伝子座を不活性化する標的化変異と一緒にコードする、ヒト免疫グロブリン遺伝子のミニ遺伝子座を含有する(Lonberg et al.Nature 368:856−859(1994)、及び米国特許第5,770,429号)。
【0066】
然しながら、この態様は、制約されるものではないが、例えば、Tomizuka et al.,Proc Natl Acad Sci USA 97:722(2000);Kuroiwa et al.,Nature Biotechnol 18:1086(2000);Mikayama等への米国特許出願公開2004/0120948中に記載されているようなキリンTCマウスTM(キリンビール株式会社、東京、日本);並びにHuMAb−マウスTM(Medarex,Princeton,NJ)及び上記のゼノマウスTM(Abgenix,Inc.,Fremont,CA)のような任意の遺伝子導入マウスを使用して産生された抗体を包含する。従って、本発明は、任意の遺伝子導入又は他の非ヒト動物を使用して産生される抗体を使用することを包含する。
【0067】
もう一つの態様において、本明細書中で開示される方法において使用される抗体は、完全なヒトではなく、“ヒト化”である。特に、マウス抗体又は他の種からの抗体は、当技術において公知の技術を使用して“ヒト化”又は“霊長類化”することができる。例えば、Winter and Harris Immunol.Today 14:43−46(1993),Wright et al.Crit.Reviews in Immunol.12:125−168(1992)、及びCabilly等に付与された米国特許第4,816,567号、並びにMage and Lamoyi in Monoclonal Antibody Production Techniques and Applications pp.79−97,Marcel Dekker,Inc.,New York,NY(1987)を参照されたい。
【0068】
本明細書中に提供される開示に基づいて認識されるものであるように、本明細書中で使用される抗体は、遺伝子導入非ヒト哺乳動物、及びそれから誘導されるハイブリドーマから得ることができるが、しかし更にハイブリドーマ以外の細胞系中に発現させることもできる。
【0069】
発現のための宿主として使用可能な哺乳動物の細胞系は、当技術において公知であり、そして制約されるものではないが、チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞、NSO(NS0とも呼ばれる)、HeLa細胞、ベビーハムスター腎臓(BHK)細胞、サル腎臓細胞(COS)、及びヒト肝細胞癌細胞(例えば、Hep G2)を含むアメリカンタイプカルチュアコレクション(ATCC)から入手可能な多くの不死化細胞系を含む。細菌、酵母、昆虫、及び植物細胞を含む非哺乳動物の原核生物及び真核生物細胞も更に使用することができる。
【0070】
制約されるものではないが、例えば、Sambrook and Russell,Molecular Cloning,A Laboratory Approach,Cold Spring Harbor Press,Cold Spring Harbor,NY(2001)、及びAusubel et al.,Current Protocols in Molecular Biology,John Wiley & Sons,NY(2002)中に記載されているもののような当技術において公知の各種の発現系を使用することができる。これらの発現系は、特にジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)ベースの系を含む。発現のグルタミンシンターゼ系は、欧州特許第EP216 846、EP256 055、及びEP323 997並びに欧州特許出願89303964に関連して全体的に又は部分的に考察されている。一つの態様において、使用される抗体は、グルタミンシンターゼ系を使用してNS0細胞中で製造される(GS−NS0)。もう一つの態様において、抗体は、DHFR系を使用してCHO細胞中で製造される。両方の系は、当技術において公知であり、そして特にBarnes et al.Biotech & Bioengineering 73:261−270(2001)、及びその中に引用された参考文献中に記載されている。
【0071】
グリコシル化を排除する抗体CH2領域の部位特異的変異誘発が、非ヒトのグリコシル化から得られる免疫原性、薬物動態、及び/又はエフェクター機能のいずれかにおける変化を防止するために好ましいものであることができる。更に、抗体は、酵素的(例えば、Thotakura et al.Meth.Enzymol.138:350(1987)を参照されたい)及び/又は化学的方法(例えば、Hakimuddin et al.,Arch.Biochem.Biophys.259:52(1987)を参照されたい)によって脱グリコシルすることができる。
【0072】
更に、この態様は、変化されたグリコシル化パターンを含んでなる抗体を使用することを包含する。当業者は、本明細書中に提供される開示に基づき、抗体を天然に存在する抗体と比較して、更なる、少ない、又は異なったグリコシル化部位を含んでなるように修飾することができることを認識するものである。このような修飾は、例えば、米国特許出願公開2003/0207336、及び2003/0157108、並びに国際特許出願公開WO01/81405及び00/24893中に記載されている。
【0073】
更に、幾つかの態様は、抗体上に存在する場合、存在するグリコフォームに関わらず一つ又はそれより多い抗体を使用することを含んでなる。更に、糖タンパク質上に存在するグリコフォームを広範囲に再構築するための方法は、当技術において公知であり、そして例えば、国際特許出願公開WO03/031464、WO98/58964、及びWO99/22764、並びに米国特許出願公開2004/0063911、2004/0132640、2004/0142856、2004/0072290、並びにUmana等に付与された米国特許第6,602,684号中に記載されてるものを含む。
【0074】
更に、この態様は、制約されるものではないが、各種の非タンパク質性ポリマー、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、又はポリオキシアルキレンの一つに、例えば、米国特許出願公開2003/0207346及び2004/0132640、並びに米国特許第4,640,835号;4,496,689号;4,301,144号;4,670,417号;4,791,192号;4,179,337号中に明記された様式で、ポリペプチドを連結させることを含む、当技術において既知の共有結合的及び非共有結合的修飾を持つ任意の抗体を使用することを包含する。
【0075】
更に、この態様は、抗体、又はその抗原結合性部分、例えば、ヒト血清アルブミンポリペプチド、又はその断片を含んでなるキメラなタンパク質を使用することを包含する。キメラなタンパク質が、例えばキメラなタンパク質をコードするキメラな核酸のクローニングによる、又は二つのペプチド部分の化学的連結による組換え法を使用して産生されたかに関わらず、当業者は、本明細書中に提供される教示を供給された場合、このようなキメラなタンパク質が、当技術において公知であり、そして制約されるものではないが、本発明の抗体に対する増加した安定性及び血清半減期のような所望の生物学的特質を与えることができ、そして従って、このような分子が、本明細書中に含まれることを理解するであろう。
【0076】
本発明において使用するために作成される抗体は、初期に特定の所望のアイソタイプを保有する必要はない。むしろ、作成された抗体は、任意のアイソタイプを保有することができ、そしてその後、慣用的な技術を使用して転換されたアイソタイプであることができる。これらは、直接組み換え技術(例えば、米国特許第4,816,397号を参照されたい)、及び細胞−細胞融合技術(例えば、米国特許第5,916,771号を参照されたい)を含む。
【0077】
本発明の抗体のエフェクター機能は、アイソタイプスイッチによって、各種の治療の使用のために、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgD、IgA、IgE、又はIgMに変化させることができる。更に、細胞殺戮のための補体に対する依存性は、例えば、二重特異性、免疫毒素、又は放射性標識の使用によって回避することができる。
【0078】
従って、本発明の態様は、本明細書中に具体的に開示される抗体、又は任意の他の特定の抗体に如何なる方法ででも制約されるものではない。本発明は、任意の抗−4−1BB抗体の任意のADCC誘導抗体との組合せ投与を包含する。好ましくは、抗−4−1BB抗体はMOR−7480.1であり、そしてADCC誘導抗体はリツキシマブである。然しながら、任意の抗−4−1BB抗体又はADCC誘導抗体、或いはこれらの抗原結合性部分は、本明細書中の他に記載されているように、又は当技術において知られる、若しくは将来開発されるように、本明細書中に記載される方法において使用することができる。
【0079】
III.抗−4−1BB抗体及びADCCを誘導能を有する抗体による併用治療
本明細書中に開示される態様は、抗−4−1BB抗体(例えば、MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、又はMOR−7483.2)及び少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)を併用投与することを含んでなる併用療法に関する。
【0080】
一つの態様において、抗−4−1BB抗体(例えば、MOR−7480.1)及びADCC誘導抗体の組合せが、癌を治療するために患者に併用投与される。この組み合わせは、特に異常な細胞増殖、例えば血液系腫瘍、B細胞性腫瘍、非ホジキンリンパ腫、CD20陽性非ホジキンリンパ腫、中皮腫、肝胆道(肝及び胆管)、原発性又は続発性CNS腫瘍、原発性又は続発性脳腫瘍、肺癌(NSCLC及びSCLC)、骨癌、膵臓癌、皮膚癌、頭頸部癌、皮膚又は眼球内黒色腫、卵巣癌、大腸癌、直腸癌、肛門領域の癌、胃癌、胃腸管(胃、大腸結腸、及び十二指腸)、乳癌(例えば、トリプルネガティブ乳癌)、子宮癌、卵管癌、子宮内膜癌、子宮頚部癌、膣癌、外陰部癌、ホジキン病、食道癌、小腸癌、内分泌系の癌、甲状腺癌、副甲状腺癌、副腎癌、軟質組織の肉腫、尿道癌、陰茎癌、前立腺癌、精巣癌、慢性及び急性白血病、慢性骨髄性白血病、リンパ球性リンパ腫、膀胱癌、腎臓又は尿道癌、腎細胞癌、腎盂癌、中枢神経系(CNS)の腫瘍、原発性CNSリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、脊髄軸腫瘍、脳幹神経膠腫、下垂体腺腫、副腎皮質癌、胆嚢癌、多発性骨髄腫、胆管細胞癌、繊維肉腫、神経芽細胞腫、網膜芽細胞種、或いは一つ又はそれより多い前記の癌の組合せの治療のために有用であることができる。
【0081】
幾つかの態様において、抗−4−1BB抗体(例えば、MOR−7480.1)及びリツキシマブの組合せが、血液系腫瘍、B細胞性腫瘍、非ホジキンリンパ腫、又はCD20陽性非ホジキンリンパ腫を治療するために患者に併用投与される。
【0082】
幾つかの態様において、抗−4−1BB抗体(例えば、MOR−7480.1)及び抗−P−カドヘリン抗体の組合せが、乳癌(例えば、トリプルネガティブ乳癌)を治療するために患者に併用投与される。
【0083】
更に、本発明は、抗−4−1BB抗体の少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD2又は抗−P−カドヘリン抗体)との組合せにおける、癌(例えば、乳癌に対するアジュバント治療、転移性肺癌に対する第一選択治療、生殖細胞腫瘍に対する第三選択治療、等)に対するネオアジュバント、アジュバント、第一選択治療、第二及び/又は第三選択治療としての使用を包含する。
【0084】
一つの態様において、本発明の組合せは、先に記載した癌の一つのための標準的な治療的療法との更なる組合せで投与される。もう一つの態様において、この組合せは、標準的な治療的療法に失敗した患者に投与される。
【0085】
当業者は、本明細書中に開示される教示を提供された後、本明細書中に開示される方法を、癌を治療するために、外科手術か放射線療法、又はその両方と共に、或いは連続して(前又は後に)使用することができることを認識するであろう。即ち、本明細書中に提供される教示を与えられた後の当業者によって理解されるものであるように、各種の治療を抗体併用療法と組合せることができる。
【0086】
もう一つの態様において、抗−4−1BB抗体が少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗CD20、又は抗−P−カドヘリン抗体)と組合せて、腫瘍に対する免疫反応を、向上するか、延長するか、又はその両方のために併用投与される。これは、いずれかの抗体単独より更に有効な抗腫瘍効果に導く、抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体の、抗腫瘍効果間の相互作用が存在するためである。従って、いずれかの特定の理論によって束縛されることを望むものではないが、抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体の併用は、腫瘍内のより強固な免疫学的反応を予期以上に誘導することができる。従って、抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体の併用は、潜在的な加算又は相乗効果を提供し、これによって癌に対する重要な新規の療法的治療を提供することができる。
【0087】
ある態様において、ADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)は、抗−4−1BB抗体の効果を、相加的な様式で向上することができる。好ましい態様においてADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)は、抗−4−1BB抗体の効果を、相乗的な様式で向上することができる。もう一つの態様において、抗−4−1BB抗体は、ADCC誘導抗体の効果を相加的な様式で向上する。好ましくは、効果は、相乗的様式で向上される。従って、ある態様において、本発明は、ADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)単独及び/又は抗−4−1BB抗体単独の投与より良好な治療特性を提供する疾病の治療又は予防の方法を包含する。
【0088】
本発明の態様によって包含されるものは、望まない又は不都合な効果を減少又は回避する一方、相加的効力又は相加的治療効果を有する併用療法である。本発明は、更に治療効力が加算より大きく、一方望まない又は不都合な効果が減少又は回避される相乗的組合せを包含する。ある態様において、本発明の方法は、治療が、抗−4−1BB抗体及び/又はADCC誘導抗体単独の投与によって起こされる、望まない又は不都合な効果の発生頻度を減少し、一方治療の効力を維持又は向上し、好ましくは患者の服薬遵守を増加し、治療を改良し、及び/又は望まない又は不都合な効果を減少するために、低い及び/又は少ない頻度の投与量で抗−4−1BB抗体及び/又はADCC誘導抗体を使用する、向上された抗腫瘍反応によって改良された疾病及び疾患の治療或いは予防を可能にする。
【0089】
本発明の方法及び組成物は、未治療の患者に有効なだけではなく、更に単独で投与されるADCC誘導抗体又は単独で投与される抗−4−1BB抗体に、部分的に又は全く反応しない患者の治療においても有用である。各種の態様は、抗−4−1BB抗体及び/又はADCC誘導抗体いずれか又は両方の投与を含んでなる治療に対して、耐性又は非反応性であるか、或いはそうであることができることを示している患者の疾病又は疾患の治療のために有用であり、そしてここにおいて、治療が、向上された免疫反応によって改良される方法及び組成物を提供する。一つの態様において、この方法は、抗−CD20抗体(好ましくはリツキシマブ)及び抗−4−1BB抗体(好ましくは、抗体MOR−7480.1)を組み合わせることを含んでなる。
【0090】
抗体は、本明細書中に記載される投与計画及び投与経路による投与量、組成物で投与することができる。当業者は、本明細書中に提供される開示に基づいて、投与量及び投与計画が、治療技術において公知の方法によって調節されることを認識するものである。即ち、最大の許容可能な投与量は、容易に確立することができ、そして患者に検出可能な治療的利益を提供する有効な量も、更に患者に検出可能な治療的利益を提供するためにそれぞれの薬剤を投与するための時間的要求を、そのようにすることができるように決定することができる。従って、ある投与量及び投与計画が本明細書中で例示されるが、これらの例は、本発明の実行において患者に提供することができる投与量及び投与計画を、如何なる方法ででも制約するものではない。更に、当業者は、本明細書中に提供される教示を供給された場合、制約されるものではないが、多くの他のパラメーター間で、腫瘍の大きさ及び/又は転移の検出可能な減少、前立腺癌における減少したレベルのPSA、及び再発への増加した時間のような治療的利益を、癌の治療の効力を評価するための当技術において既知の、幅広い種類の方法によって評価することができ、そしてこのような方法、並びに将来開発される方法が、本明細書中に包含されることを理解するものである。
【0091】
本明細書中に開示される幾つかの態様は、抗体の組合せを投与することを含んでなるネオアジュバント、アジュバント、第一選択及び/又は第二選択治療に関する。他の態様は、全体の疾病及び治療の連続性に沿った組成物の使用を包含する。更に具体的には、本明細書中で開示される新規な方法は、転移の前後の、並びに化学療法剤に対して耐性になった患者に対して、抗体の組合せが、治療によって仲介される任意の反応を含む免疫反応を向上させることができる治療的利益を提供することができる。本明細書中で開示されるデータは、少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)との組合せにおける抗−4−1BB抗体を含んでなる免疫療法が、単独又は少なくとも一つの更なる薬剤との組合せのいずれかで、治療中のいずれかの時点で、治療的利益を提供することができることを示唆する。実際に、本明細書中で開示されるデータは、更に相乗効果が、癌の治療のための抗−4−1BB抗体及び少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)の併用投与によって仲介されることを示唆する。従って、本発明の態様は、癌の治療のための重要な新規な療法を提供し、これによって患者の免疫系は向上されて、抗腫瘍効果を提供する。
【0092】
IV.更なる併用療法
ADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)と組合せた抗−4−1BB抗体の併用投与と組合わされた相加的又は相乗的効果を含む、本明細書中に提供される開示に基づいて、本発明が、抗体が少なくとも一つの他の治療剤との組合せで患者に投与され、これによって治療の利益を提供する多くの組合せ療法を包含することは当業者によって認識されるであろう。本明細書中に提供される教示を供給された後、多くのこのような組合せが当業者にとって容易に明白となるものであるが、幾つかの組合せが本明細書中で考察される。然しながら、本明細書中に開示される態様は、単に例示的目的のために本明細書中に明示されるこれらの組合せにより、如何なる方法ででも制約されるものではない。
【0093】
更なる治療剤との抗体の併用投与は、抗−4−1BB抗体、ADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)、及び一つ又はそれより多い更なる治療剤を併用投与することを包含し、そして更に一つが抗−4−1BB抗体を含んでなり、そして他(等)がADCC誘導抗体を含んでなり、そして他(等)が少なくとも一つの更なる治療剤を含んでなる、二つ又はそれより多い別個の医薬組成物を併用投与することを包含する。更に、併用投与又は組合せ(共同)療法は、一般的に抗体及び更なる治療剤が他の一つと同時に投与されることを意味するが、これは、更に治療の個々の成分の同時、連続又は別個投与も包含する。更に、抗体が静脈内投与され、そして更なる治療剤(類)が経口か、或いは皮下又は筋肉内注射によって投与される場合、組合せが、好ましくは二つ、三つ又はそれより多い別個の医薬組成物として投与されることは理解されるであろう。
【0094】
哺乳動物が更なる化学療法にかけられる場合、当技術において公知の化学療法剤を、本明細書中に記載される方法との組合せで使用することができる。更に、多くの治療剤の中で、その幾つかが以下に記載される、増殖因子阻害剤、生物学的応答調節物質、アルキル化剤、挿入性抗生物質、ビンカアルカロイド、免疫調節物質、タキサン、制約されるものではないが、ラソフォキシフェンのような選択的エストロゲン受容体調節物質(SERM)、血管新生阻害剤を使用することができる。
【0095】
血管新生阻害剤
血管新生阻害剤を、本明細書中に記載される方法において使用することができる。血管新生阻害剤は、制約されるものではないが、VEGFに対するヒト化抗体のベバシズマブ(AVASTIN;Genentech)を含む。これは、5FUとの組合せで使用することができ、そして大腸又は直腸の転移性癌を持つ患者の第一選択治療として指示される。血管新生因子又はその受容体を直接標的とする薬剤は、自己分泌受容体のシグナル伝達に干渉することによって、受容体適格性の血液系腫瘍における場合より大きい活性に対する可能性を提示する。ベバシズマブは、循環VEGFの継続的中和を生じ、そして骨髄異形成症候群(MDS)、リンパ腫、急性骨髄性白血病(AML)、及び固形腫瘍の治療のために有用であることができる。血管新生受容体シグナル伝達のRTKI小分子阻害剤(例えば、インドリノン)は、本明細書中に記載される態様に包含される。血管系腫瘍の臨床治験に入る一番目の受容体アンタゴニストは、SU5416(Sugen)であり、これは、VEGFR−1及びVEGFR−2受容体及びc−Kitのリガンド誘導性自己リン酸化を障害する。SU5416は、白血病細胞系のVEGF誘導性クローン原性反応を阻害し、そしてAML患者からの骨髄芽球腫のアポトーシスを促進する。PTK787/ZK222584(Novartis)、及びAG−13736(Agouron/Pfizer)を含む他のRTKIは、AML及び他の受容体適格性血管系腫瘍を治療するために評価されている。本明細書中に開示される態様は、更に癌、例えば、リンパ腫、大腸癌、腎臓癌、胃腸管間質腫瘍、等の、抗−4−1BB抗体、少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)、及び少なくとも一つの更なる血管新生阻害剤、例えばAG−13763、AG−26,798、等、並びに当技術において公知の、又は将来開発される他の血管新生阻害剤の組合せを使用する治療を含む。
【0096】
従って、MMP−2(マトリックスメタロプロテイナーゼ2)阻害剤、MMP−9(マトリックスメタロプロテイナーゼ9)阻害剤、及びCOX−II(シクロオキシゲナーゼII)阻害剤のような抗血管新生剤を、本明細書中に記載される方法において使用することができる。有用なCOX−II阻害剤の例は、CELEBREXTM(セレコキシブ)、バルデコキシブ、ロフェコキシブ、パレコキシブ、デラコキシブ、SD−8381、ABT−963、エトリコキシブ、ルミラコキシブ、BMS−347070、NS−398、RS57067、メロキシカムを含む。有用なマトリックスメタロプロテイナーゼ阻害剤の例は、国際特許出願公開WO96/33172;WO96/27583;WO98/07697、WO98/03516、WO98/34918、WO98/34915、WO98/33768、WO98/30566、WO90/05719、WO99/52910、WO99/52889、WO99/29667、欧州特許出願780386(1997年6月25日に公開)、97304971.1(1997年7月8日に出願)、99308617.2(1999年10月29日に出願)、606046(1994年7月13日に公開)、931788(1999年7月28日に公開)、99302232.1(1999年3月25日に出願)、国際特許出願PCT/IB98/01113(1998年7月21日に出願)、英国特許出願9912961.1(1999年6月3日に出願)、米国特許仮出願60/148,464(1999年8月12日に出願)、並びに米国特許第5,863,949号、及び5,861,510号中に記載されている。
【0097】
好ましいMMP−2及びMMP−9阻害剤は、MMP−1を阻害する僅かな活性を有するか又はそれを有しないものである。更に好ましいものは、他のマトリックスメタロプロテイナーゼ(即ち、MMP−1、MMP−3、MMP−4、MMP−5、MMP−6、MMP−7、MMP−8、MMP−10、MMP−11、MMP−12、及びMMP−13)に対して、MMP−2及び/又はMMP−9を選択的に阻害するものである。
【0098】
シグナル伝達阻害剤
本明細書中に記載される治療は、更にEGFR抗体、EGF抗体、及びEGFR阻害剤である分子のようなEGFR(上皮細胞増殖因子受容体)反応を阻害することができる薬剤;VEGF受容体及びVEGFを阻害することができる分子のようなVEGF(血管内皮細胞増殖因子)阻害剤;及びerbB2受容体に結合する有機分子又は抗体のようなrebB2受容体阻害剤、例えば、HERCEPTIN(ハーセプチン、Genentech,Inc.,San Francisco,CA)のような他のシグナル伝達阻害剤と共に使用することもできる。
【0099】
EGFR阻害剤は、例えば、国際特許出願公開WO95/19970、WO98/14451、WO98/02434、及び米国特許第5,747,498号中に記載され、そしてこのような物質は、本明細書中に記載されるように本発明において使用することができる。EGFR阻害剤は、制約されるものではないが、モノクローナル抗体C225(ERBITUX)、抗−EGFR22Mab(ImClone Systems Inc.,New York,NY)、及びABX−EGF(パニツムマブ、Abgenix Inc.,Fremont,CA)、化合物ZD−1839(AstraZeneca)、BIBX−1382(Boehringer Ingelheim)、MDX−447(Medarex,Inc.,Annandale,NJ)、及びOLX−103(Merck & Co.,Whitehouse Station,NJ)、VRCTC−310(Ventech Research)並びにEGF融合毒素(Seragen Inc.,Hopkinton,MA)を含む。これらの及び他のEGFR阻害剤を、本発明の態様において使用することができる。
【0100】
上皮細胞増殖因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ(TK)の阻害に向けられる化合物は、本発明の方法において有用である抗悪性腫瘍剤の比較的新しい群である。多くのヒトの癌は、細胞表面上にEGFRファミリーのメンバーを発現する。リガンドがEGFRに結合した場合、これは、増加した細胞分割をもたらす細胞反応のカスケードを誘発し、そして血管新生、転移性伝播、及びアポトーシスの阻害を含む癌の発症及び進行の他の側面に影響する。EGFR−TK阻害剤は、EGFRファミリー(EGFR(更にHER1又はErbB−1としても知られる)、HER2/neu(更にErbB−2としても知られる)、HER3(更にErbB−3としても知られる)、又はHER4(更にErbB−4としても知られる))のメンバーの一つを選択的に標的とすることができるか、或いは二つ又はそれより多いこれらを標的とすることができる。本発明において使用するために適したEGFR−TK阻害剤は、ゲフィチニブ(IRESSA)、エルロチニブ(TARCEVA)、CI−1033(Pfizer)、GW2016(GlaxoSmithKline)、EKB−569(Wyeth)、PKI−166(Novartis)、CP−724,714(Pfizer)、及びBIBX−1382(Boeringer−Ingelheim)を含む。更なるEGFR−TK阻害剤は、2001年6月18日に出願された米国特許出願09/883,752中に記載されている。
【0101】
VEGF阻害剤、例えばSU−5416及びSU−6668(Sugen Inc.,San Francisco,CA)も、更に本明細書中に記載される方法との組合せにおいて使用することができる。VEGF阻害剤は、例えば、国際特許出願PCT/IB99/00797(1999年5月3日に出願)、国際特許出願公開WO99/24440;WO95/21613;WO99/61422;WO98/50356;WO99/10349;WO97/32856;WO97/22596;WO98/54093;WO98/02438;WO99/16755;WO98/02437;米国特許第5,834,504号;5,883,113号;5,886,020号;及び5,792,783号中に記載されている。本発明において有用な幾つかの特異的VEGF阻害剤の他の例は、IM862(Cytran Inc.,Kirkland,WA);IMC−1C11 Imclone抗体、Genentech,Inc.,San Francisco,CAの抗−VEGFモノクローナル抗体;並びにRibozyme(Boulder,CO)及びChiron(Emeryville,CA)からの合成リボザイムのアンギオザイム(angiozyme)である。
【0102】
GW−282974(Glaxo Wellcome plc)、及びモノクローナル抗体AR−209(Aronex Pharmaceuticals Inc.,Woodlands,TX)並びに2B−1(Chiron)のようなerbB2受容体阻害剤、例えば国際特許出願公開WO98/02434;WO99/35146;WO99/35132;WO98/02437;WO97/13760;WO95/19970;米国特許第5,587,458号、及び5,877,305号中に示されているものを、更に本明細書中に記載される方法と組合せることができる。本発明の態様において有用なerbB2受容体阻害剤は、更に、EP1029853(2000年8月23日に公開)及び国際特許出願公開WO00/44728、(2000年8月3日の公開)中にも記載されている。前述のPCT出願、米国特許、及び米国特許仮出願中に記載されているerbB2受容体阻害剤化合物及び物質、並びにerbB2受容体を阻害する他の化合物及び物質は、本発明の態様による抗体と共に使用することができる。
【0103】
本明細書中に記載される治療は、更に、制約されるものではないが、抗腫瘍性免疫反応を向上することが可能な他の薬剤;及びファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤(例えば、BMS214662)のような抗増殖剤、並びにαvβ3抗体VITAXINのようなαvβ3阻害剤、αvβ5阻害剤、p53阻害剤、等を含む異常な細胞増殖又は癌の治療において有用な他の薬剤と共に使用される。
【0104】
本明細書中に記載される方法の抗体が、もう一つの免疫調節剤と組合せて投与される場合、免疫調節剤は、例えばCD40リガンド及び抗−CD40アゴニスト抗体、並びに抗原提示のエンハンサー、T細胞向性のエンハンサー、TGF−β(トランスフォーミング増殖因子ベータ)、及びIL−10のような腫瘍関連免疫抑制因子の阻害剤のような樹状細胞活性化物質からなる群から選択することができる。好ましい抗−CD40アゴニスト抗体は、2002年11月8日に出願された国際特許出願PCT/US02/36107(WO03/040170として2003年5月15日に公開)、及び2002年11月8日に出願された米国特許出願10/292,088(米国特許出願公開US2003/0211100として2003年11月13日に公開)中に開示されている、制約されるものではないが、抗体3.1.1、3.1.1.H−A78T、3.1.1H−A78T−V88A−V97A、3.1.1L−L4M−L83V、3.1.1H−A78T−V88A−V97A/3.1.1L−L4M−L83V、7.1.2、10.8.3、15.1.1、21.2.1、21.4.1、22.1.1、22.1.1H−C109A、23.5.1、23.25.1、23.28.1、23.28.1H−D16E、23.29.1、及び24.2.1の重鎖及び軽鎖アミノ酸配列を有する抗体を含む抗体を包含する。
【0105】
IGF−1R阻害剤
本発明の治療計画は、更にIGF−1R(インスリン様増殖因子1受容体)に結合することによって腫瘍増殖を阻害する抗体又は他のリガンドと組合せることができる。使用することができる抗−IGF−1R抗体の例は、2001年12月20日に出願された国際特許出願PCT/US01/51113(WO02/053596として2002年7月11日に公開)、及び2004年8月3日に出願された国際特許出願PCT/IB2004/002555(WO2005/016967として2005年2月24日に公開)中に記載されているものを含む。好ましい抗−IGFR−1R抗体は、例えば抗体2.12.1、2.13.2、2.14.3、3.1.1、4.9.2及び4.17.3の重鎖及び軽鎖アミノ酸配列を有する抗体を包含する。
【0106】
IGF−1Rによるシグナル伝達を阻害するリガンドは、更に小分子、及び特に、IGF−1シグナル伝達を阻害する成長ホルモン類似体であるソマバート(PEGVISOMANT)を含む他のリガンドを包含する。PEGVISOMANTは、ポリエチレングリコールと共役し、そして特に先端巨大症を治療するために使用することができる。PEGVISOMANTは、その組合せが腫瘍増殖を阻害することができる癌を治療するための本明細書中に記載される方法の抗体と共に併用投与することができる。従って、PEGVISOMANTは、抗−IGF−1R抗体と同様に、本明細書中に開示されているように癌を治療するために使用することができる。
【0107】
本発明の態様は、広範な大量の治療、外科手術、放射線、及び他の療法と更に組合せることができる、患者を治療するための療法を包含する。治療剤は多数あり、そして特に、例えばその全てが本明細書中に参考文献として援用される、米国特許出願公開2004/0005318、2003/0086930、2002/0086014、及び国際特許出願公開WO03/086459中に記載されている。このような治療剤は、制約されるものではないが、トポイソメラーゼI阻害剤;他の抗体(トラスツズマブ、抗−IGF−1R、等);制約されるものではないが、イマチニブ(GLEEVEC,GLIVEC,又はSTI571;Novartis)のような化学療法剤、ソラフェニブ(BAY 43−9006;Bayer Pharmaceuticals Corp./Onyx Pharmaceuticals)、選択的エストロゲン受容体調節剤(SERM)、タキサン、ビンカアルカロイド、テモゾロミド、血管新生阻害剤、EGFR阻害剤、VEGF阻害剤、ErbB2受容体阻害剤、抗増殖剤(例えば、ファルネシルタンパク質トランスフェラーゼ阻害剤、及びαvβ3阻害剤、αvβ5阻害剤、p53阻害剤、等)、免疫調節剤、サイトカイン、腫瘍ワクチン;腫瘍特異的抗原;樹状及び幹細胞療法;アルキル化剤、葉酸アンタゴニスト;ピリミジンアンタゴニスト;アントラサイクリン抗生物質;白金化合物;共役刺激性分子(例えば、CD4、CD25、PD−1、B7−H3、4−1BB、OX40、ICOS、CD30、HLA−DR、MHCII、及びLFA)を含む。
【0108】
放射線療法
放射線療法を、本明細書中に記載される抗体組合せ療法と併用することができる。放射線療法は、乳癌のような癌の治療のための公知の放射線療法によって施術される。放射線療法のための線量及び計画は、当業者によって、そして疾病の段階、及び当技術において公知の他の因子に基づいて容易に決定することができる。
【0109】
対症薬剤
本発明の態様は、更に他の治療剤の投与を包含する。このような治療剤は、鎮痛剤、癌ワクチン、抗血管剤、抗増殖剤、制吐剤、及び止痢剤を含む。好ましい制吐剤は、塩酸オンダンセトロン、塩酸グラニセトロン、及びメトクロプラミドを含む。好ましい止痢剤は、ジフェノキシレート及びアトロピン(LOMOTIL)、ロペラミド(IMMODIUM)、並びにオクトレオチド(SANDOSTATIN)を含む。
【0110】
もう一つの態様において、本明細書中に記載される方法は、薬剤が胃腸管の慢性の炎症性症状の治療において指示される止痢効果を伴う薬剤を投与することを含む。このような薬剤は、特に、局所活性を持つステロイド(例えば、ブデソニド[ENTOCORT])、及び抗腫瘍性壊死因子(TNF)薬物(例えば、インフリキシマブ[REMICADE]、エタネルセプト[ENBREL])、及びアダリムマブ[HUMIRA]を含む。
【0111】
幹細胞ベースの療法
本明細書中に開示される抗体併用療法は、癌に罹った患者に対する治療の利益を提供するために、幹細胞移植と組合せることができる。幹細胞移植は、当技術において既知の方法によって行うことができる。幾つかのこのような方法は、本明細書中に参考文献として援用される、Harrison’s Principles of Internal Medicine,Chapter 14,Braunwald et al.,Eds.,15th ed.,McGraw−Hill Professional(2001)中のAppelbaum中に記載されている。従って、本発明の方法は、幹細胞移植を受けている哺乳動物における癌の治療に関し、この方法は、肝細胞移植との更なる組合せで、癌の治療において有効である量の抗−4−1BB抗体を、少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)と組合せて、哺乳動物に投与することを含んでなる。
【0112】
この方法が幹細胞移植を含んでなる場合、抗体併用療法の最初の投与は、哺乳動物の免疫系が移植から回復した後、例えば、移植後1から12か月の期間中に投与することができる。ある態様において、最初の投与は、移植後1から3、又は1から4ヶ月の期間中に投与される。患者は、幹細胞移植及び予備的な治療を受けることができる。
【0113】
本明細書中に記載される方法は、更に(i)哺乳動物に幹細胞移植を行うこと、及び(ii)有効な量の抗−4−1BB抗体を、有効な量の少なくとも一つのADCC誘導抗体と組合せて投与することの段階を含んでなる哺乳動物の癌の治療のための方法に関する。好ましくは、哺乳動物はヒトである。幹細胞移植は、同種間又は自家幹細胞移植であることができる。更に、細胞移植は、同じ患者及び/又はHLA対応提供者のいずれかからのリンパ球の養子移植を包含する。
【0114】
更に、本発明の方法は、放射線療法及び幹細胞移植、並びに本明細書中に記載される、当技術において既知の、又は将来開発される任意の治療の任意の組合せと組合せることができる。
【0115】
抗体併用治療を、特に化学療法計画のような標準的な癌治療と組合せる場合、投与される化学療法剤の投与量を減少することが可能であることができる(Mokyr,M.et al.Cancer Research 58:5301−5304(1998))。本明細書中に開示される組合せ療法は、増加した腫瘍特異的抗原の供給源を提供することができ、これによって腫瘍に増加した免疫反応を提供し、これは同様に患者に治療的利益を提供する。
【0116】
V.投与計画
本明細書中に記載される一以上の抗体の投与のために、最適な所望の反応を提供するために投与計画を調節することができる。例えば、一回のボーラスを投与することができ、数回に分割した投与を時間をかけて投与することができ、或いは治療の状況の要求によって指示されるとおりに、投与量を、比例的に減少又は増加することができる。非経口組成物を、投与の容易さ及び投与量の均一性のために投与単位形態に処方することは、特に好都合であり得る。投与単位形態は、本明細書中で使用される場合、治療される哺乳動物の患者のための単位の投与量として適した物理的に別々の単位を指し;それぞれの単位は、所望の治療効果を産生するために計算された所定の量の活性化合物を、必要な医薬的担体と共に含有する。本発明の投与単位形態のための諸元は、典型的には(a)抗体の独特の特質及び達成される特別な治療的又は予防的効果、並びに(b)個体の感受性の治療のための活性化合物のような配合の技術における固有の制約によって指示され、そしてこれらに直接依存する。
【0117】
抗体及び抗体の組合せの投与のために、投与量は、約0.0001から100mg/kg、そして最も普通には0.01から20mg/宿主の体重kgの範囲であることができる。本明細書中に記載される方法によって投与される抗体又は抗体の組合せの治療的に有効な量に対する例示的な非制約的範囲は、少なくとも約0.01mg/kg、少なくとも約0.1mg/kg、少なくとも約0.3mg/kg、少なくとも約1mg/kg、少なくとも約5mg/kg、少なくとも約6mg/kg、少なくとも約10mg/kg、少なくとも約15mg/kg、又は少なくとも約20mg/kgである。例えば、抗体又は抗体の組合せの治療的に有効な量は、約0.01−15mg/kg、又は例えば約0.03−3mg/kg、或いは例えば約0.1−1mg/kgの範囲であることができる。更に、抗体の治療的に有効な量は、約0.1−30mg/kg、又は例えば約0.3−25mg/kg、又は例えば約1−20mg/kg、又は例えば約3−20mg/kg、又は例えば約5−20mg/kg、又は例えば約10−20mg/kg、又は約3−15mg/kg、又は約5−15mg/kg、或いは約10−15mg/kgの範囲であることができる。
【0118】
更に、例示的な容量増加プロトコルを使用して、本明細書中に記載される組合せ療法の投与に伴う、最大耐量(MTD)を決定し、もしあればだが、用量規制毒性(DLT)等を評価することができ、該プロトコルは、制約されるものではないが、約0.01mg/kg、0.03mg/kg、0.06mg/kg、0.1mg/kg、0.12mg/kg、0.18mg/kg、0.24mg/kg、0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kg、6mg/kg、7mg/kg、10mg/kg、12mg/kg、15mg/kg、又は15mg/kg以上、或いはこれらの任意の組合せのような、漸増する投与量を投与することを含む。幾つかの態様において、0.1mg/kg、0.3mg/kg、1mg/kg、3mg/kg、6mg/kg、10mg/kg、15mg/kg、又は20mg/kgの連続的用量が投与され、そして患者は、もしあればだが、毒性に対して、並びに特に治療の効力に対して評価される。幾つかの態様において、0.03mg/kg、0.06mg/kg、0.12mg/kg、0.18mg/kg、0.24mg/kg、及び0.3mg/kgの連続的用量が投与され、そして患者は、もしあれば、毒性に対して、並びに特に治療の効力に対して評価される。投与計画の毒性及び効力を決定するためのこのような研究は、当技術において公知である。
【0119】
投与の値を、軽減されるべき症状の種類及び重篤度に伴い変化することができ、そして一回又は多数回投与を含むことができることに留意すべきである。任意の特定の患者に対して、具体的な投与計画は、時間をかけて個々の必要性、及び組成物の投与を管理し又は監督する人の職業的判断によって調節されなければならず、そして本明細書中に明記した投与量範囲が例示のみであり、そして特許請求される組成物の範囲又は実行を制約することを意図していないことも更に理解されることである。抗体の投与のための適当な投与量及び計画を決定することは、関連技術において公知であり、そして包含されることは、本明細書中に開示される教示を提供された後、当業者によって理解されるであろう。
【0120】
一つの態様において、抗体は、適当な緩衝系中に約5から20mg/mlの抗体を含有する滅菌水溶液としての静脈内製剤で投与される。
一つの態様において、投与の一部は、静脈内ボーラスとして、そして残りは抗体製剤の注入によって投与される。例えば、抗体の静脈内注射をボーラスとして与えることができ、そして所定の抗体の投与量の残りは、静脈内注射によって投与することができる。抗体の所定の投与量は、例えば、約1時間半から5時間の時間をかけて投与することができる。
【0121】
本明細書中に開示される幾つかの態様は、抗−4−1BB抗体及び少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)の組合せを投与することに関する。当業者は、組合せを同時に投与することができるか、又は抗体及び各種の薬剤を異なった時間で投与することができることを認識するであろう。然しながら、本発明の態様は、少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)と組合せて抗−4−1BB抗体を投与するための、これら又は任意の特定の投与量或いは投与計画に制約されない。むしろ、抗体の投与のための最適な投与量、経路及び計画は、周知の方法を使用して当業者が容易に決定可能である。
【0122】
例えば、それぞれの抗体(又は抗体の組合せ)の一回分又は多数回分の投与量を投与することができる。別の方法として、少なくとも一回の投与、或いは少なくとも3、6又は12回の投与を投与することができる。投与は、例えば毎日、毎週、二週間毎、毎月、20日毎、25日毎、28日毎、30日毎、40日毎、50日毎、2ヶ月毎、70日毎、80日毎、3ヶ月毎、6ヶ月毎又は年毎に、或いは熟練した医師によって決定されるような、患者に治療的利益を提供する任意の他の期間で投与することができる。
【0123】
一つの態様において、抗−4−1BB抗体を含んでなる一回のボーラス注射は、約0.1mg/kgから20mg/kgの範囲で、概略28日毎に患者に静脈投与される。ADCC誘導抗体の一用量が、その一日目に投与される。幾つかの態様において、これらの抗体は、それぞれの投与サイクルの同じ開始の日に併用投与される。他の態様において、ADCC誘導抗体は、抗−4−1BB抗体の投与中の任意の時点で、又はその逆で投与され、そして本発明は、抗体の相対的投与に関して如何なる方法ででも制約されるものではない。従って、ADCC誘導抗体は、抗−4−1BB抗体の投与の前、最中及び/又は後のいずれかに投与することができる。
【0124】
抗体の組合せは、腫瘍細胞を感作するか、或いは他の方法で治療的利益を患者に与えるために、外科手術、放射線療法、又は任意の他の治療に先だつネオアジュバント治療として投与することができる。更に、組合せは、局部的治療(例えば、外科手術、放射線、又は両方)後のネオアジュバント治療として併用することができる。
【0125】
更に、組合せは、制約されるものではないが、第一選択治療が失敗した後のような第二選択治療として投与することができる。別の方法として、組合せは、第一選択治療と並行して、及び、又は、第一選択治療中の任意の時点で投与することができ、これは最初の治療に続いて投与することができる。
【0126】
本明細書中に記載される方法は、ホルモン、放射線療法、及び任意の追加の治療剤(特に、化学療法、シグナル阻害療法)等を含むがこれらに限定されない更なる療法を伴って又は伴わずに、抗体組合せの投与を包含し、これは本明細書中に提供される開示に基づいて当業者によって認識されるであろう。
【0127】
本発明は、更に癌を治療するために有効な量(例えば、少なくとも0.01mg/kg、少なくとも0.03mg/kg、少なくとも0.06mg/kg、少なくとも0.1mg/kg、少なくとも0.12mg/kg、少なくとも0.18mg/kg、少なくとも0.24mg/kg、少なくとも0.3mg/kg、少なくとも0.5mg/kg、少なくとも0.7mg/kg、少なくとも1mg/kg、少なくとも3mg/kg、少なくとも5mg/kg、少なくとも10mg/kg、少なくとも15mg/kg、又は少なくとも20mg/kg)の抗−4−1BB抗体及び治療的に有効な量の少なくとも一つのADCC誘導抗体を含んでなる製品(例えば、静脈内投与のために適合した剤形)に関する。ある態様において、製品は、抗−4−1BB抗体、少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)、及び癌を治療するための使用のためのラベル及び/又は説明書含んでなる容器又は複数の容器を含んでなる。
【0128】
VI.医薬組成物
本明細書中に開示される態様は、活性成分として本発明のヒト抗−4−1BB抗体を、少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)と組合せて含んでなる医薬組成物の調製及び使用を包含する。このような医薬組成物は、患者への投与のために適した形態の少なくとも一つの活性成分の組合せ(例えば、有効な投与量の抗−4−1BB抗体、有効な投与量のリツキシマブのような少なくとも一つのADCC誘導抗体)のような、それぞれの活性成分単独からなることができるか、或いは医薬組成物は、活性成分及び一つ又はそれより多い医薬的に受容可能な担体、一以上の更なる(活性及び/又は不活性)成分、或いはこれらの幾つかの組合せを含んでなることができる。
【0129】
幾つかの態様において、一つ又はそれより多い抗体は、非経口的(例えば、静脈内)に水溶液中で投与される。他の態様において、一つ又はそれより多い抗体は、経口的に丸薬/カプセルの形態で投与される。然しながら、当業者は、本明細書中に提供される開示に基づいて、本発明が、これらの、又は任意の他の、製剤、投与量、投与経路、等に制約されるものではないことを理解するであろう。むしろ、本発明は、抗−4−1BB抗体を、ADCC誘導抗体と組合せて投与する任意の製剤又は方法を包含し、制約されるものではないが、特に、それぞれの薬剤を、投与の異なった経路により異なった製剤中で別個に投与する(例えば、一つの抗体を静脈内で投与し、一方他の抗体を経口的に併用投与する)ことを含む。従って、以下の考察は、ADCC誘導抗体と組合せた任意の抗−4−1BB抗体の投与を含んでなる本明細書中に記載される方法を実行するための各種の製剤を記載するが、しかし本発明の態様は、これらの製剤に制約されるものではなく、しかし記載される方法における使用のための本明細書中に提供される教示を提供された後、当業者によって容易に決定することができる任意の製剤を含む。
【0130】
本明細書中に記載される態様において使用される抗体は、患者への投与のために適した医薬組成物中に組込むことができる。典型的には、医薬組成物は、抗体及び医薬的に受容可能な担体を含んでなる。本明細書中で使用される場合、“医薬的に受容可能な担体”は、生理学的に適合性の任意の、そして全ての溶媒、分散媒体、被覆、抗細菌及び抗真菌剤、等張及び吸収遅延剤、等を含む。医薬的に受容可能な担体の例は、一つ又はそれより多い水、生理食塩水、リン酸緩衝生理食塩水、デキストロース、トレハロース、グリセロール、エタノール等、並びにこれらの組合せを含む。多くの場合、組成物中に、等張剤、例えば糖、マンニトール、ソルビトールのような多価アルコール、又は塩化ナトリウムを含むことが好ましいものである。湿潤剤、或いは少量の湿潤又は乳化剤のような補助物質、抗体或いは抗体の部分の保存寿命若しくは有効性を向上する保存剤又は緩衝剤のような医薬的に受容可能な物質。
【0131】
抗体は、各種の形態であることができる。これらは、例えば、液体溶液(例えば、注射用及び注入用溶液)、分散物又は懸濁液、錠剤、丸薬、散薬、リポソーム及び座薬のような液体、半固体及び固体の剤形を含む。好ましい形態は、投与及び治療適用の意図する様式に依存する。典型的に好ましい組成物は、他の抗体によるヒトの受動免疫のために使用されるものと同様な組成物のような、注射用及び注入用溶液の形態である。投与の好ましい様式は、非経口的(例えば、静脈内、皮下、腹腔内、筋肉内)である。好ましい態様において、抗体は、静脈内注入又は注射によって投与される。もう一つの好ましい態様において、抗体は、筋肉内又は皮下注射によって投与される。
【0132】
治療的組成物は、典型的には滅菌され、そして製造及び保存の条件下で安定でなければならない。組成物は、溶液、マイクロ乳液、分散物、リポソーム、又は他の高い薬物濃度に適した秩序構造として処方されることができる。滅菌注射用溶液は、必要な量の抗体を適当な溶媒中に、必要に応じて先に列挙した成分の一つの又は組合せと共に組み込み、続いて濾過による滅菌によって調製することができる。一般的に分散物は、基本的な分散媒体及び先に列挙したものからの必要な他の成分を含有する滅菌ベヒクル中に活性化合物を組み込むことによって調製される。滅菌注射用溶液の調製のための滅菌粉末の場合、好ましい調製の方法は、活性成分の粉末を得る真空乾燥及び冷凍乾燥、並びに事前に滅菌濾過されたその溶液からの任意の更なる所望の成分である。溶液の適当な流動性は、例えば、レシチンのような被覆の使用、分散物の場合必要な粒子の大きさの維持、及び界面活性剤の使用によって維持することができる。注射用組成物の延長吸収は、組成物中に吸収を遅延する薬剤、例えば、モノステアリン酸塩及びゼラチンを含めることによってもたらすことができる。
【0133】
抗体は、制約されるものではないが、経口、非経口、粘膜、吸入、局所、頬側、鼻腔、及び直腸を含む当技術において既知の各種の方法によって投与することができる。多くの治療的適用において、投与の好ましい経路/様式は、皮下、筋肉内、静脈内又は注入である。所望する場合、無針注射を使用することができる。当業者によって認識されるものであるように、投与の経路及び/又は様式は、所望の結果によって変化するものである。
【0134】
投与計画は、最適な所望の結果を提供するために調節することができる。例えば、一回のボーラスを投与することができ、数回に分割した投与を時間をかけて投与することができ、或いは投与は治療状況の要求によって指示されるように比例的に減少又は増加することができる。非経口組成物を、投与の容易さ及び投与量の均一性のために投与量単位形態に処方することは、特に好都合である。投与量単位形態は、本明細書中で使用される場合、治療される哺乳動物の患者のための単位の投与量として適した物理的に別々の単位を指し;それぞれの単位は、所望の治療効果を産生するために計算された所定の量の活性化合物を、必要な医薬的担体と共に含有する。本発明の投与量単位形態のための諸元は、典型的には(a)抗体の独特の特質及び達成される特別な治療的又は予防的効果、並びに(b)個体の感受性の治療のための活性化合物のような配合の技術における固有の制約によって指示され、そしてこれらに直接依存する。
【0135】
投与値は、軽減される症状の種類及び重篤度に伴い変化することができ、そして一回又は多数回投与を含むことができることに留意すべきである。任意の特定の患者に対して、具体的な投与計画は、時間をかけて個々の必要性、及び組成物の投与を管理し又は監督する人の職業的判断によって調節されなければならず、そして本明細書中に明記した投与量範囲が例示のみであり、そして特許請求される組成物の範囲又は実行を制約することを意図していないことも更に理解されるべきである。
【0136】
一つの態様において、一つ又はそれより多い抗体は、酢酸ナトリウム、ポリソルベート80、及び塩化ナトリウムを約5から6の範囲のpHで伴う、5又は10mg/mlの抗体を含有する滅菌水溶液としての静脈内製剤中で投与される。好ましくは、静脈内製剤は、5又は10mg/mlの抗体を、20mMの酢酸ナトリウム、0.2mg/mlのポリソルベート80、及び140mMの塩化ナトリウムと共にpH5.5で含有する滅菌水溶液である。
【0137】
本発明のもう一つの態様において、一つ又はそれより多い抗体は、pH5.5の20mMのヒスチジン緩衝液、84mg/mlのトレハロース二水和物、0.2mg/mlのポリソルベート80、及び0.1mg/mlのエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム二水和物を含んでなる滅菌溶液中で投与される。一つの側面において、製剤は、透明なガラスバイアル中にゴム栓及びアルミニウム密封止を伴って包装される。もう一つの側面において、バイアルは、約20mg/mlの抗体を、バイアル当たり約400mgの公称量までの充填剤を含有する。
【0138】
一つの態様において、投与量の一部分は、静脈内ボーラスによって、そして残りは抗体製剤の注入によって投与される。例えば、0.01mg/kgの抗体の静脈内注射をボーラスとして与えることができ、そして残りの所定の抗体の投与量は、静脈内注射によって投与される。抗体の所定の投与量は、例えば、1時間半ないし2時間から5時間の時間をかけて投与することができる。
【0139】
本明細書中に記載される医薬組成物の製剤は、既知の、又は薬理学の技術において今後開発される任意の方法によって調製することができる。一般的にこのような調製法は、活性成分を担体又は一つ又はそれより多い他の副成分と混合し、そして次いで、必要な又は好ましい場合、製品を所望の一回分若しくは多数回分の投与単位に成形或いは包装する工程を含む。
【0140】
本発明の医薬組成物は、一回分の単位投与量、又は一回分の単位投与量の複数回分として、調製、包装することができるか、或いはバルクで販売される。本明細書中で使用される場合、“単位投与量”は、所定の量の活性成分を含んでなる医薬組成物の別々の量である。活性成分の量は、一般的に患者に投与されるものである活性成分の投与量、或いは例えば、このような投与量の半分又は三分の一のようなこのような投与量の好都合な画分に等しい。
【0141】
医薬組成物中の活性成分、医薬的に受容可能な担体、及び任意の更なる成分の相対的な量は、治療される患者の独自性、大きさ、及び症状によって、そして更にそれによって組成物が投与される経路によって変化するものである。例として、組成物は、0.1%から100%(重量/重量)間の活性成分を含んでなることができる。
【0142】
活性成分に加えて、本発明の医薬組成物は、更に一つ又はそれより多い更なる医薬的に活性な薬剤を含んでなることができる。特に考慮される更なる薬剤は、制吐剤、止痢剤、化学療法剤、サイトカイン、等を含む。
【0143】
本発明の医薬組成物の制御又は徐放製剤は、慣用的な技術を使用して製造することができる。
本明細書中で使用される場合、医薬組成物の“非経口投与”は、患者の組織の物理的開口によって特徴づけられる任意の投与の経路を、そして組織の突破を経由する医薬組成物の投与を含む。従って、非経口投与は、制約されるものではないが、組成物の注射、外科的切開による組成物の適用、組織を透過する非外科的傷による組成物の適用、等による医薬組成物の投与を含む。特に、非経口投与は、制約されるものではないが、皮下、腹腔内、筋肉内、胸骨内注射、及び腎透析注入技術を含むことを考慮する。
【0144】
非経口投与のために適した医薬組成物の製剤は、滅菌水又は滅菌等張生理食塩水のような医薬的に受容可能な担体と組合された活性成分を含んでなる。このような製剤は、ボーラス投与又は連続投与のために適した形態で調製、包装、或いは販売することができる。注射用製剤は、アンプルのような単位投与量形態で、又は保存剤を含有する多数回投与容器中で調製、包装、或いは販売することができる。非経口投与のための製剤は、制約されるものではないが、懸濁液、溶液、油性又は水性ベヒクル中の乳液、ペースト、及び以下で考察されるようなインプラント型徐放又は生分解性製剤含む。このような製剤は、更に制約されるものではないが、懸濁、安定、或いは分散剤を含む一つ又はそれより多い更なる成分を含んでなることができる。非経口投与のための製剤の一つの態様において、活性成分は、再構成された組成物の非経口投与に先立つ適したベヒクル(例えば、滅菌パイロジェンフリー水)による再構成のための、乾燥した(例えば粉末又は顆粒)形態で提供される。
【0145】
本発明の組成物は、当技術において既知の各種の方法によって投与することができる。投与の経路及び/又は様式は、所望の結果によって変化する。活性成分は、インプラント、経皮貼布、及びマイクロカプセル化供給系を含む制御放出のような急速な放出に対して活性成分を保護する担体を伴って調製することができる。エチレン酢酸ビニール、ポリ酸無水物、ポリグリコール酸、コラーゲン、ポリオルトエステル、及びポリ酢酸のような生分解性、生体適合性ポリマーを使用することができる。このような製剤の調製のための多くの方法は、例えば、Sustained and Controlled Release Drug Delivery Systems,J.R.Robinson,ed.,Marcel Dekker,Inc.,New York,(1978)によって記載されている。医薬組成物は、好ましくは医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理規則(GMP)条件下で製造される。
【0146】
医薬組成物は、滅菌注射用水性若しくは油性懸濁液又は溶液の形態で調製、包装、或いは販売することができる。この懸濁液又は溶液は、既知の技術によって処方することができ、そして活性成分に加えて、本明細書中に記載される分散剤、湿潤剤、又は懸濁剤のような更なる成分を含んでなることができる。このような滅菌注射用製剤は、例えば、水又は1,3ブタンジオールのような非毒性の非経口的に受容可能な希釈剤或いは溶媒を使用して調製することができる。他の受容可能な希釈剤及び溶媒は、制約されるものではないが、リンゲル溶液、等張塩化ナトリウム溶液、及び合成モノ又はジグリセリドのような固定油を含む。有用である他の非経口投与用製剤は、活性成分を、微結晶の形態で、リポソーム製剤中に、又は生分解性ポリマー系の成分として含んでなるものを含む。徐放又はインプラントのための組成物は、乳液、イオン交換樹脂、難溶性ポリマー、或いは難溶性塩のような医薬的に受容可能な重合性又は疎水性物質を含んでなることができる。
【0147】
抗−4−1BB抗体/ADCC誘導抗体の活性成分の組合せは、動物、好ましくはヒトに投与することができる。それぞれの活性成分の投与される実際の投与量は、制約されるものではないが、動物の種類、及び治療される疾病状態の種類、動物の年齢、並びに投与の経路(類)を含むいくつもの因子によって変化するものである。
【0148】
抗−4−1BB抗体は、一日数回のように頻繁に動物に投与することができるか、又はこれは、一日一回、週に一回、二週間に一回、月一回のようにより少ない頻度で、或いは数ヶ月に一回若しくは更に年一回又はそれより少ないように、なお更に少ない頻度で投与することができる。投与の頻度は、当業者にとって容易に明白であるものであり、そして制約されるものではないが、治療される疾病の種類及び重篤度、動物の種類及び年齢、等のようないくつもの因子に依存するものである。
【0149】
ADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)は、一日数回のように頻繁に動物に投与することができるか、又はこれは、一日一回、週に一回、二週間に一回、月一回のようにより少ない頻度で、或いは数ヶ月に一回若しくは更に年一回又はそれより少ないように、なお更に少ない頻度で投与することができる。投与の頻度は、当業者にとって容易に明白であるものであり、そして制約されるものではないが、ADCC誘導抗体自体、並びに治療される疾病の種類及び重篤度、動物の種類及び年齢、等のようないくつもの因子に依存するものである。
【0150】
抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)は、併用投与することができ、ここにおいて、これらは、別個に、異なった日に又はその日の異なった時間に、並びに同時に又は同じ日に投与することができる。従って、併用投与は、二つの投与が、他方の非存在におけるいずれかの薬剤の投与より、検出可能な程度に大きい患者に対する治療的利益を仲介するような、抗体の投与の任意の時間的組合せを包含する。
【0151】
抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体の組合せは、多くの他の化合物(特に、抗ホルモン療法剤、サイトカイン、化学療法及び/又は抗ウイルス性薬物)と共に併用投与することができる。別の方法として、化合物(類)は、抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体の組合せに、1時間、1日、1週間、1ヶ月、又はより多く先だって、或いはこれらの任意の順列で投与することができる。更に化合物(単数又は複数)は、放射線の投与、幹細胞移植、又は任意の治療剤(例えば、サイトカイン、化学療法化合物、等)の投与の1時間、1日、1週間、又は更に多く後に、或いはこれらの任意の順列で投与することができる。頻度及び投与計画は、当業者にとって容易に明白であり、そして制約されるものではないが、治療される疾病の種類及び重篤度、動物の年齢及び健康状態、投与される化合物又は複数の化合物の独自性、各種の化合物の投与の経路、等のような幾つかの因子に依存するものである。癌を治療するための抗−4−1BB抗体及びADCC誘導抗体を併用投与する方法を証明する幾つかの有益な実施例が提供されるが、しかし本発明は、これらの実施例に制約されるものではなく、これらは、単に本発明によって包含される方法を例示するために役立つ。
【0152】
VII.キット
本明細書中に開示される更なる態様は、癌の治療のための各種のキットを含む。キットは、典型的には、治療的に有効な量の本発明のヒト抗−4−1BB抗体及び治療的に有効な量の少なくとも一つのADCC誘導抗体(例えば、リツキシマブのような抗−CD20又は抗−P−カドヘリン抗体)を含む。キットは、更に制約されるものではないが、患者へのキットの成分の投与のためのシリンジを含むアプリケーターを含むことができる。更に、キットは、患者の癌を治療するためのキットの使用のための関連する情報を明記した説明資料を含むことができる。更に、キットは、癌の治療のための幅広い大量の更なる薬剤を含むことができる。このような薬剤は、本明細書中に明記され、そして特に、化学療法化合物、癌ワクチン、シグナル伝達阻害剤、異常な細部増殖又は癌を治療することにおいて有用な薬剤、腫瘍の成長を阻害する抗体又は他のリガンド、化学療法剤(特に、タキサン、ビンカアルカロイド、白金化合物、挿入性抗体)、及びサイトカイン、並びに例えば、制約されるものではないが、止痢剤、制吐剤、等のような治療中に起こる毒性を治療するための対症薬剤を含む。例示的なキットが本明細書中に記載されるが、他の有用なキットの内容も、本発明の開示に照らして当業者にとって明白であろう。
【0153】
幾つかの態様において、キットは、MOR−6032、MOR−7361、MOR−7480、MOR−7480.1、MOR−7480.2、MOR−7483、MOR−7483.1、MOR−7483.2から選択される少なくとも一つの抗−4−1BB抗体含んでなる。幾つかの態様において、キットは、MOR−7480.1及びリツキシマブを含んでなる。更なる態様において、キットは、MOR−7480.1及び抗−P−カドヘリン1を含んでなる。更なる態様において、キットは、MOR−7480.1及び抗−P−カドヘリン2を含んでなる。先に記載したようなキットは好ましいが、本発明は、これらの特定の組合せに制約されるものではない。
【0154】
本発明は、以下の実験的実施例を参照することによって更に詳細に記載される。これらの実施例は、例示のみの目的のために提供され、そして他に規定しない限り、制約することを意図しない。従って、本発明は、如何なる方法ででも以下の実施例に制約されると解釈されるべきではなく、むしろ本明細書中に提供される教示の結果として明白となる任意の、そして全ての変化を包含すると解釈されるべきである。
【実施例】
【0155】
実施例1:マウスの移植可能な腫瘍モデルにおけるADCC誘導mAb(抗−CD20mAb)の4−1BBアゴニストmAb(MAB9371)との組合せ効果
リンパ腫モデルにおける、4−1BB及びCD20代替mAbsの組合せ効力を試験した。腫瘍成長阻害実験を、B細胞タンパク質CD20を発現しているA20B細胞リンパ腫モデルにおいて行い、ラット−抗マウス4−1BBアゴニストmAb(MAB9371(R&D Systems(Minneapolis MN))の、リツキシマブ代替物として役立つマウス−抗マウスCD20抗体との組合せの効力を試験した。
【0156】
百万個のA20細胞を、Balb/cマウスの右側腹部に皮下注射した。腫瘍を7日間成長させ、そして動物(マウス)を腫瘍の体積に基づいて無作為化した。MAB9371、抗マウスCD20又は抗マウスCD20と組合せたMAB9371の一回投与を、無作為化の日に腹腔内に供給した。MAB9371は、準最適に0.1mg/kgで又はPBS中で希釈された5mg/kgの抗マウスCD20と組合せて投与した。MAB9371及びCD20を一緒に使用した場合、改良された腫瘍増殖の阻害が観察された。腫瘍の大きさ([長さ×{幅×幅}]×0.5=mm3の体積)を、デジタルノギスを使用して2−3日毎に評価した。平均±SEMを図1に示す。
【0157】
組合せによる治療は、CD20又は抗4−1BB単独のいずれかと比較して腫瘍成長の阻害の効力を増加した。更に、組合せグループ中の4−1BBの必要な投与量は減少し、そして4−1BB単独の投与より良好な腫瘍成長の阻害を達成した(図1)。
【0158】
実施例2:マウスの大腸癌モデルにおけるADCC誘導mAb(抗−P−カドヘリン1mAb(g−194−g09))の4−1BBアゴニストmAb(MAB9371)との組合せ効果
大腸癌モデルにおける、4−1BB及びP−カドヘリンmAbsの組合せ効力を試験した。腫瘍成長の阻害実験を行い、ラット−抗マウス4−1BBアゴニストmAb(MAB9371;R&D Systems(Minneapolis MN))の、抗−P−カドヘリン抗体(抗−P−カドヘリン1又はg−194−g09)との組合せの効力を試験した。
【0159】
百万個のCT−26細胞を、Balb/cマウスの右側腹部に皮下注射した。腫瘍を7日間成長させ、そして腫瘍の体積に基づいて動物(マウス)を無作為化した。抗マウス4−1BB(MAB9371)、及び抗P−カドヘリン1又は抗−P−カドヘリン1MAB9371と組合せたMAB9371の一回投与を、準最適に0.1mg/kgで又はPBS中で希釈された10mg/kgの抗−P−カドヘリン1と組合せて投与した。無作為化の日に、動物に、腹腔内に投与した。両方のMAB9371及び抗P−カドヘリン1(g−194−g09)を一緒に使用した場合、腫瘍増殖の阻害は概略35%改良された。
【0160】
結果は、4−1BBmAb(MAB9371)を、抗P−カドヘリンmAb(g−194−g09)との組合せて使用した場合、腫瘍成長の阻害を改良したことを示す(図2)。
【0161】
実施例3:マウスの大腸癌モデルにおけるADCC誘導mAb(抗−P−カドヘリン2mAb)の4−1BBアゴニストmAb(MAB9371)との組合せ効果
大腸癌モデルにおける、4−1BB及びP−カドヘリンmAbsの組合せ効力を試験した。腫瘍成長の阻害実験を行い、ラット−抗マウス4−1BBアゴニストmAb(MAB9371;R&D Systems(Minneapolis MN))の、抗−P−カドヘリン抗体(抗−P−カドヘリン2)との組合せの効力を試験した。抗−P−カドヘリン2を、向上したADCC誘導活性を有するように抗−P−カドヘリン1(g−194−909)から操作した。
【0162】
百万個のCT−26細胞を、Balb/cマウスの右側腹部に皮下注射した。腫瘍を7日間成長させ、そして腫瘍の体積に基づいてマウスを無作為化した。抗マウス4−1BB(MAB9371)、及び向上された抗P−カドヘリンADCC(抗−P−カドヘリン2)又は向上された抗−P−カドヘリンADCCと組合せたMAB9371の一回投与を、準最適に0.1mg/kgで又はPBS中で希釈された10mg/kgの抗Pカドヘリン2と組合せて投与した。マウスに、無作為化の日に腹腔内に投与した。両方のMAB9371及び抗P−カドヘリン2を一緒に使用した場合、腫瘍増殖の阻害は概略35%改良された。
【0163】
結果は、4−1BBmAb(MAB9371)を、抗P−カドヘリン2mAbと組合せて使用した場合、腫瘍成長の阻害を有意に改良することを示す(図3)。
実施例4:4−1BBアゴニスト抗体及び/又はCD20ADCC誘導抗体による原発性リンパ腫陽性マウスの処置
4−1BB及びCD20mAbsの組合せ効力を、Eμ−mycマウスで試験した。
【0164】
Eμ−myc(C57BL/6J−Tg(IghMyc)22Bri/J)マウスを、入手(Jackson Laboratories)し、そして血液試料を蛍光標示式細胞分取器(FACS)によって週毎にモニターした。確立された登録基準を使用して、マウスを六つの処置グループ;週一回×2の1mg/kgのラットIgG2aの対照(グループ1)、週一回×2の1mg/kgのMAB9371(グループ2)、週一回×4の10mg/kgの抗マウスCD20(グループ3)、週一回×2の1mg/kgのMAB9371+週一回×4の10mg/kgの抗マウスCD20(グループ4)、週一回×2の0.1mg/kgのMAB9371+週一回×4の10mg/kgの抗マウスCD20(グループ5)、及び週一回×1の1mg/kgのMAB9371+週一回×4の10mg/kgの抗マウスCD20(グループ6)に割当てた。週毎の伏在静脈の放血及びその後のFACS分析によって、全体的観察及び体重のモニタリングと共にマウスを継続してモニターした。疾病の顕性の徴候を示すマウスを、人道的習慣によって安楽死させ、グループ1−4の組織を病理組織学のために収集し、そして投与後生存期間を記録した。
【0165】
グループの概要を表3に示す。
【0166】
【表3】

【0167】
登録時の中央値年齢は、全研究において13.6±6.7週であり、六つのグループ間の年齢に有意な差はなかった。有意な生存期間の恩恵は、グループ1(週一回×2の1mg/kgのラットIgG2aの対照、表1)及びグループ3(週一回×4の10mg/kgの抗マウスCD20、(図4、表1)に対して、グループ4(週一回×2の1mg/kgのMAB9371+週一回×4の10mg/kgの抗マウスCD20)において観察された。
【0168】
末梢血試料を、蛍光色素標識されたAbsで、B220、CD20、CD3、IgM、及びIgDに対して染色した。試料を、フローサイトメトリーによって、FACS Canto及びFACS Divaソフトウェアを使用し、続いてFlowJoを使用するデータ解析によって分析した。前方散乱の増加及び>5%のB22lo+の週毎の変化と組合せた全リンパ腫の25%を超えるB220lo+集団の増加を示すマウスを、処置グループに無作為に割当てた。マウスをグループに割当てた日を、研究の0日目と考える(n=10動物/グループ)。投与量は、22.5グラム/動物(マウス)の平均体重に基づく。動物は、フローサイトメトリー、体重、及び全体的観察によって継続してモニターされた。進行したリンパ腫の顕性の徴候を示す動物を、人道的習慣によって安楽死させた。試験グループの生存期間を、グループ1又はグループ3と比較し、そして生存期間プロットの有意性を、Prism Graphソフトウェアを使用する、ログランク(Mantel−Cox)検定を使用して決定した。
【0169】
動物を0日目(図4A)又は0日目及び7日目(図4B)に、指定された抗体又は抗体の組合せで指定された濃度で処置し、そして6日目(図4A)又は13日目(図4B)にフローサイトメトリーによって評価した。例外は、パネルBグループの“10mpkのCD20+1mpkの4−1BBをs.d.”の動物が、CD20抗体を0及び7日目に、しかし4−1BBを0日目だけに受けたことである。データは、登録の前の日(−1日目)に対するB220が低い細胞のパーセントの動物内の変化として示し、そして次の式((示した研究日におけるB220の%が低い細胞−登録前日のB220の%が低い細胞)/登録前日のB220の%が低い細胞)×100)を使用して計算した。10mpkのCD20グループに対する処置グループの統計的有意性を、一元配置ANOVA分析及びGraph Pad Prismソフトウェアを使用するDunnet’s Multiple比較検定を使用して決定した;n≧5/グループ、p<0.05、***p<0.005。
【0170】
動物を、10mg/kgのCD20で週一回4週間、1mg/kgの4−1BBで週一回2週間、又はCD20及び示された4−1BB濃度の組合せで、示された計画によって処置した。二つのグループの処置後の生存日数を図5に示す。中央値の生存期間は、Graph Pad Prismを使用して、CD20=15日、1mpkの4−1BB =23.5日、CD20+0.1mpkの4−1BB=25.5日、CD20+1mpkの4−1BB=34日と計算された。CD20グループに対する4−1BB処置又は組合せ処置の統計的有意性は、Graph Pad Prismソフトウェアを使用するログランク(Mantel−Cox)検定を使用して決定した、CD20対4−1BB、p<0.025、CD20対CD20+0.1mpkの4−1BB、p=有意ではない、CD20対CD20+1mpkの4−1BB、***p<0.0001。
【0171】
結果は、MAB9371単独による動物の処置は、FACS分析による疾病の安定化を示す。然しながら、循環腫瘍の有意な減少が、処置後の全ての組合せ投与グループに対して観察された(図4)。
【0172】
未加工配列のリスト
(アミノ酸配列において、CDRは、下線を引いてあり、可変領域は大文字、そして定常領域は小文字である)
A. 抗体MOR−6032
のアミノ酸配列(配列番号:4):
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGGTFNSYAISWVRQAPGQGLEWMGGIIPGFGTANYAQKFQGRVTITADESTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARKNEEDGGFDHWGQGTLVTVSS
全長の重鎖アミノ酸配列(IgG2)(配列番号:5):
QVQLVQSGAEVKKPGSSVKVSCKASGGTFNSYAISWVRQAPGQGLEWMGGIIPGFGTANYAQKFQGRVTITADESTSTAYMELSSLRSEDTAVYYCARKNEEDGGFDHWGQGTLVTVSSastkgpsvfplapcsrstsestaalgclvkdyfpepvtvswnsgaltsgvhtfpavlqssglyslssvvtvpssnfgtqtytcnvdhkpsntkvdktverkccvecppcpappvagpsvflfppkpkdtlmisrtpevtcvvvdvshedpevqfnwyvdgvevhnaktkpreeqfnstfrvvsvltvvhqdwlngkeykckvsnkglpapiektisktkgqprepqvytlppsreemtknqvsltclvkgfypsdiavewesngqpennykttppmldsdgsfflyskltvdksrwqqgnvfscsvmhealhnhytqkslslspgk
のアミノ酸配列(配列番号:9):
DIELTQPPSVSVAPGQTARISCSGDNLGDYYASWYQQKPGQAPVLVIYDDSNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAEDEADYYCQTWDGTLHFVFGGGTKLTVL
全長の軽鎖のアミノ酸配列(配列番号:10):
DIELTQPPSVSVAPGQTARISCSGDNLGDYYASWYQQKPGQAPVLVIYDDSNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAEDEADYYCQTWDGTLHFVFGGGTKLTVLgqpkaapsvtlfppsseelqankatlvclisdfypgavtvawkadsspvkagvetttpskqsnnkyaassylsltpe週一回kshrsyscqvthegstvektvaptecs
の核酸配列(配列番号:11):
caggtgcaattggttcagtctggcgcggaagtgaaaaaaccgggcagcagcgtgaaagtgagctgcaaagcctccggaggcacttttaattcttatgctatttcttgggtgcgccaagcccctgggcagggtctcgagtggatgggcggtatcattccgggttttggcactgcgaattacgcgcagaagtttcagggccgggtgaccattaccgcggatgaaagcaccagcaccgcgtatatggaactgagcagcctgcgtagcgaagatacggccgtgtattattgcgcgcgtaagaatgaggaggatggtggttttgatcattggggccaaggcaccctggtgacggttagctca
全長の重鎖の核酸配列(配列番号:13):
caggtgcaattggttcagtctggcgcggaagtgaaaaaaccgggcagcagcgtgaaagtgagctgcaaagcctccggaggcacttttaattcttatgctatttcttgggtgcgccaagcccctgggcagggtctcgagtggatgggcggtatcattccgggttttggcactgcgaattacgcgcagaagtttcagggccgggtgaccattaccgcggatgaaagcaccagcaccgcgtatatggaactgagcagcctgcgtagcgaagatacggccgtgtattattgcgcgcgtaagaatgaggaggatggtggttttgatcattggggccaaggcaccctggtgacggttagctcagcctccaccaagggcccatcggtcttccccctggcgccctgctccaggagcacctccgagagcacagcggccctgggctgcctggtcaaggactacttccccgaaccggtgacggtgtcgtggaactcaggcgctctgaccagcggcgtgcacaccttcccggctgtcctacagtcctcaggactctactccctcagcagcgtagtgaccgtgccctccagcaacttcggcacccagacctacacctgcaacgtagatcacaagcccagcaacaccaaggtggacaagacagttgagcgcaaatgttgtgtcgagtgcccaccgtgcccagcaccacctgtggcaggaccgtcagtcttcctcttccccccaaaacccaaggacaccctcatgatctcccggacccctgaggtcacgtgcgtggtggtggacgtgagccacgaagaccccgaggtccagttcaactggtacgtggacggcgtggaggtgcataatgccaagacaaagccacgggaggagcagttcaacagcacgttccgtgtggtcagcgtcctcaccgtcgtgcaccaggactggctgaacggcaaggagtacaagtgcaaggtctccaacaaaggcctcccagcccccatcgagaaaaccatctccaaaaccaaagggcagccccgagaaccacaggtgtacaccctgcccccatcccgggaggagatgaccaagaaccaggtcagcctgacctgcctggtcaaaggcttctaccccagcgacatcgccgtggagtgggagagcaatgggcagccggagaacaactacaagaccacacctcccatgctggactccgacggctccttcttcctctacagcaagctcaccgtggacaagagcaggtggcagcaggggaacgtcttctcatgctccgtgatgcatgaggctctgcacaaccactacacacagaagagcctctccctgtctccgggtaaa
の核酸配列(配列番号:12):
Gatatcgaactgacccagccgccttcagtgagcgttgcaccaggtcagaccgcgcgtatctcgtgtagcggcgataatcttggtgattattatgcttcttggtaccagcagaaacccgggcaggcgccagttcttgtgatttatgatgattctaatcgtccctcaggcatcccggaacgctttagcggatccaacagcggcaacaccgcgaccctgaccattagcggcactcaggcggaagacgaagcggattattattgccagacttgggatggtactcttcattttgtgtttggcggcggcacgaagttaaccgttctt
全長の軽鎖の核酸配列(配列番号:14):
Gatatcgaactgacccagccgccttcagtgagcgttgcaccaggtcagaccgcgcgtatctcgtgtagcggcgataatcttggtgattattatgcttcttggtaccagcagaaacccgggcaggcgccagttcttgtgatttatgatgattctaatcgtccctcaggcatcccggaacgctttagcggatccaacagcggcaacaccgcgaccctgaccattagcggcactcaggcggaagacgaagcggattattattgccagacttgggatggtactcttcattttgtgtttggcggcggcacgaagttaaccgttcttggtcagcccaaggctgccccctcggtcactctgttcccaccctcctctgaggagcttcaagccaacaaggccacactggtgtgtctcataagtgacttctacccgggagccgtgacagtggcctggaaggcagatagcagccccgtcaaggcgggagtggagaccaccacaccctccaaacaaagcaacaacaagtacgcggccagcagctacctgagcctgacgcctgagcagtggaagtcccacagaagctacagctgccaggtcacgcatgaagggagcaccgtggagaagacagtggcccctacagaatgttca
B.抗体MOR7361
のアミノ酸配列(配列番号:18)
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSDYYMHWVRQAPGKGLEWVSVISGSGSNTYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLYAQFEGDFWGQGTLVTVSS
全長の重鎖(IgG2)のアミノ酸配列(配列番号:19):
QVQLVESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSDYYMHWVRQAPGKGLEWVSVISGSGSNTYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCARLYAQFEGDFWGQGTLVTVSSastkgpsvfplapcsrstsestaalgclvkdyfpepvtvswnsgaltsgvhtfpavlqssglyslssvvtvpssnfgtqtytcnvdhkpsntkvdktverkccvecppcpappvagpsvflfppkpkdtlmisrtpevtcvvvdvshedpevqfnwyvdgvevhnaktkpreeqfnstfrvvsvltvvhqdwlngkeykckvsnkglpapiektisktkgqprepqvytlppsreemtknqvsltclvkgfypsdiavewesngqpennykttppmldsdgsfflyskltvdksrwqqgnvfscsvmhealhnhytqkslslspgk
のアミノ酸配列(配列番号:23):
DIELTQPPSVSVAPGQTARISCSGDNIGSKYVSWYQQKPGQAPVLVIYSDSERPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAEDEADYYCQSWDGS−ISRVFGGGTKLTVL
全長の軽鎖のアミノ酸配列(配列番号:24):
DIELTQPPSVSVAPGQTARISCSGDNIGSKYVSWYQQKPGQAPVLVIYSDSERPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAEDEADYYCQSWDGSISRVFGGGTKLTVLgqpkaapsvtlfppsseelqankatlvclisdfypgavtvawkadsspvkagvetttpskqsnnkyaassylsltpe週一回kshrsyscqvthegstvektvaptecs
の核酸配列(配列番号:25):
Caggtgcaattggtggaaagcggcggcggcctggtgcaaccgggcggcagcctgcgtctgagctgcgcggcctccggatttaccttttctgattattatatgcattgggtgcgccaagcccctgggaagggtctcgagtgggtgagcgttatctctggttctggtagcaatacctattatgcggatagcgtgaaaggccgttttaccatttcacgtgataattcgaaaaacaccctgtatctgcaaatgaacagcctgcgtgcggaagatacggccgtgtattattgcgcgcgtctttatgctcagtttgagggtgatttttggggccaaggcaccctggtgacggttagctca
全長の重鎖の核酸配列(配列番号:27):
caggtgcaattggtggaaagcggcggcggcctggtgcaaccgggcggcagcctgcgtctgagctgcgcggcctccggatttaccttttctgattattatatgcattgggtgcgccaagcccctgggaagggtctcgagtgggtgagcgttatctctggttctggtagcaatacctattatgcggatagcgtgaaaggccgttttaccatttcacgtgataattcgaaaaacaccctgtatctgcaaatgaacagcctgcgtgcggaagatacggccgtgtattattgcgcgcgtctttatgctcagtttgagggtgatttttggggccaaggcaccctggtgacggttagctcagcctccaccaagggcccatcggtcttccccctggcgccctgctccaggagcacctccgagagcacagcggccctgggctgcctggtcaaggactacttccccgaaccggtgacggtgtcgtggaactcaggcgctctgaccagcggcgtgcacaccttcccggctgtcctacagtcctcaggactctactccctcagcagcgtagtgaccgtgccctccagcaacttcggcacccagacctacacctgcaacgtagatcacaagcccagcaacaccaaggtggacaagacagttgagcgcaaatgttgtgtcgagtgcccaccgtgcccagcaccacctgtggcaggaccgtcagtcttcctcttccccccaaaacccaaggacaccctcatgatctcccggacccctgaggtcacgtgcgtggtggtggacgtgagccacgaagaccccgaggtccagttcaactggtacgtggacggcgtggaggtgcataatgccaagacaaagccacgggaggagcagttcaacagcacgttccgtgtggtcagcgtcctcaccgtcgtgcaccaggactggctgaacggcaaggagtacaagtgcaaggtctccaacaaaggcctcccagcccccatcgagaaaaccatctccaaaaccaaagggcagccccgagaaccacaggtgtacaccctgcccccatcccgggaggagatgaccaagaaccaggtcagcctgacctgcctggtcaaaggcttctaccccagcgacatcgccgtggagtgggagagcaatgggcagccggagaacaactacaagaccacacctcccatgctggactccgacggctccttcttcctctacagcaagctcaccgtggacaagagcaggtggcagcaggggaacgtcttctcatgctccgtgatgcatgaggctctgcacaaccactacacaca
gaagagcctctccctgtctccgggtaaa
の核酸配列(配列番号:26)
gatatcgaactgacccagccgccttcagtgagcgttgcaccaggtcagaccgcgcgtatctcgtgtagcggcgataatattggttctaagtatgtttcttggtaccagcagaaacccgggcaggcgccagttcttgtgatttattctgattctgagcgtccctcaggcatcccggaacgctttagcggatccaacagcggcaacaccgcgaccctgaccattagcggcactcaggcggaagacgaagcggattattattgccagtcttgggatggttctatttctcgtgtgtttggcggcggcacgaagttaaccgtcctaggtcag
全長の軽鎖の核酸配列(配列番号:28)
gatatcgaactgacccagccgccttcagtgagcgttgcaccaggtcagaccgcgcgtatctcgtgtagcggcgataatattggttctaagtatgtttcttggtaccagcagaaacccgggcaggcgccagttcttgtgatttattctgattctgagcgtccctcaggcatcccggaacgctttagcggatccaacagcggcaacaccgcgaccctgaccattagcggcactcaggcggaagacgaagcggattattattgccagtcttgggatggttctatttctcgtgtgtttggcggcggcacgaagttaaccgtcctaggtcag
C.抗体MOR7480
のアミノ酸配列(配列番号:32)
QVQLVQSGAEVKKPGESLKISCKGSGYSFSTYWISWVRQMPGKGLEWMGKIYPGDSYTNYSPSFQGQVTISADKSISTAYL週一回SSLKASDTAMYYCARGYGIFDYWGQGTLVTVSS
全長の重鎖(IgG2)のアミノ酸配列(配列番号:33)
QVQLVQSGAEVKKPGESLKISCKGSGYSFSTYWISWVRQMPGKGLEWMGKIYPGDSYTNYSPSFQGQVTISADKSISTAYL週一回SSLKASDTAMYYCARGYGIFDYWGQGTLVTVSSastkgpsvfplapcsrstsestaalgclvkdyfpepvtvswnsgaltsgvhtfpavlqssglyslssvvtvpssnfgtqtytcnvdhkpsntkvdktverkccvecppcpappvagpsvflfppkpkdtlmisrtpevtcvvvdvshedpevqfnwyvdgvevhnaktkpreeqfnstfrvvsvltvvhqdwlngkeykckvsnkglpapiektisktkgqprepqvytlppsreemtknqvsltclvkgfypsdiavewesngqpennykttppmldsdgsfflyskltvdksrwqqgnvfscsvmhealhnhytqkslslspgk
のアミノ酸配列(配列番号:37)
DIELTQPPSVSVAPGQTARISCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQAPVVVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAEDEADYYCATYTGFGSLAVFGGGTKLTVL
全長の軽鎖のアミノ酸配列(配列番号38):
DIELTQPPSVSVAPGQTARISCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQAPVVVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAEDEADYYCATYTGFGSLAVFGGGTKLTVLgqpkaapsvtlfppsseelqankatlvclisdfypgavtvawkadsspvkagvetttpskqsnnkyaassylsltpe週一回kshrsyscqvthegstvektvaptecs
の核酸配列(配列番号:39)
caggtgcaattggttcagagcggcgcggaagtgaaaaaaccgggcgaaagcctgaaaattagctgcaaaggttccggatattccttttctacttattggatttcttgggtgcgccagatgcctgggaagggtctcgagtggatgggcaagatctatccgggtgatagctataccaattattctccgagctttcagggccaggtgactattagcgcggataaaagcattagcaccgcgtatcttcaatggagcagcctgaaagcgagcgatacggccatgtattattgtgcgcgtggttatggtatttttgattattggggccaaggcaccctggtcaccgtctcctca
全長の重鎖(IgG2)の核酸配列(配列番号:41)
caggtgcaattggttcagagcggcgcggaagtgaaaaaaccgggcgaaagcctgaaaattagctgcaaaggttccggatattccttttctacttattggatttcttgggtgcgccagatgcctgggaagggtctcgagtggatgggcaagatctatccgggtgatagctataccaattattctccgagctttcagggccaggtgactattagcgcggataaaagcattagcaccgcgtatcttcaatggagcagcctgaaagcgagcgatacggccatgtattattgtgcgcgtggttatggtatttttgattattggggccaaggcaccctggtcaccgtctcctcagcctccaccaagggcccatcggtcttccccctggcgccctgctccaggagcacctccgagagcacagcggccctgggctgcctggtcaaggactacttccccgaaccggtgacggtgtcgtggaactcaggcgctctgaccagcggcgtgcacaccttcccggctgtcctacagtcctcaggactctactccctcagcagcgtagtgaccgtgccctccagcaacttcggcacccagacctacacctgcaacgtagatcacaagcccagcaacaccaaggtggacaagacagttgagcgcaaatgttgtgtcgagtgcccaccgtgcccagcaccacctgtggcaggaccgtcagtcttcctcttccccccaaaacccaaggacaccctcatgatctcccggacccctgaggtcacgtgcgtggtggtggacgtgagccacgaagaccccgaggtccagttcaactggtacgtggacggcgtggaggtgcataatgccaagacaaagccacgggaggagcagttcaacagcacgttccgtgtggtcagcgtcctcaccgtcgtgcaccaggactggctgaacggcaaggagtacaagtgcaaggtctccaacaaaggcctcccagcccccatcgagaaaaccatctccaaaaccaaagggcagccccgagaaccacaggtgtacaccctgcccccatcccgggaggagatgaccaagaaccaggtcagcctgacctgcctggtcaaaggcttctaccccagcgacatcgccgtggagtgggagagcaatgggcagccggagaacaactacaagaccacacctcccatgctggactccgacggctccttcttcctctacagcaagctcaccgtggacaagagcaggtggcagcaggggaacgtcttctcatgctccgtgatgcatgaggctctgcacaaccactacacacagaagagcctctccctgtctccgggtaaa
の核酸配列(配列番号:40)
Gatatcgaactgacccagccgccttcagtgagcgttgcaccaggtcagaccgcgcgtatctcgtgtagcggcgataatattggtgatcagtatgctcattggtaccagcagaaacccgggcaggcgccagttgttgtgatttatcaggataagaatcgtccctcaggcatcccggaacgctttagcggatccaacagcggcaacaccgcgaccctgaccattagcggcactcaggcggaagacgaagcggattattattgcgctacttatactggttttggttctcttgctgtgtttggcggcggcacgaagttaaccgtccta
全長の軽鎖の核酸配列(配列番号:42)
gatatcgaactgacccagccgccttcagtgagcgttgcaccaggtcagaccgcgcgtatctcgtgtagcggcgataatattggtgatcagtatgctcattggtaccagcagaaacccgggcaggcgccagttgttgtgatttatcaggataagaatcgtccctcaggcatcccggaacgctttagcggatccaacagcggcaacaccgcgaccctgaccattagcggcactcaggcggaagacgaagcggattattattgcgctacttatactggttttggttctcttgctgtgtttggcggcggcacgaagttaaccgtccta
D.抗体MOR7480.1
のアミノ酸配列(配列番号:43):
EVQLVQSGAEVKKPGESLRISCKGSGYSFSTYWISWVRQMPGKGLEWMGKIYPGDSYTNYSPSFQGQVTISADKSISTAYL週一回SSLKASDTAMYYCARGYGIFDYWGQGTLVTVSS

全長の重鎖(IgG2)のアミノ酸配列(配列番号:44):
EVQLVQSGAEVKKPGESLRISCKGSGYSFSTYWISWVRQMPGKGLEWMGKIYPGDSYTNYSPSFQGQVTISADKSISTAYL週一回SSLKASDTAMYYCARGYGIFDYWGQGTLVTVSSastkgpsvfplapcsrstsestaalgclvkdyfpepvtvswnsgaltsgvhtfpavlqssglyslssvvtvpssnfgtqtytcnvdhkpsntkvdktverkccvecppcpappvagpsvflfppkpkdtlmisrtpevtcvvvdvshedpevqfnwyvdgvevhnaktkpreeqfnstfrvvsvltvvhqdwlngkeykckvsnkglpapiektisktkgqprepqvytlppsreemtknqvsltclvkgfypsdiavewesngqpennykttppmldsdgsfflyskltvdksrwqqgnvfscsvmhealhnhytqkslslspgk
のアミノ酸配列(配列番号:45):
SYELTQPPSVSVSPGQTASITCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQSPVLVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAMDEADYYCATYTGFGSLAVFGGGTKLTVL
全長の軽鎖のアミノ酸配列(配列番号:46):
SYELTQPPSVSVSPGQTASITCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQSPVLVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAMDEADYYCATYTGFGSLAVFGGGTKLTVLgqpkaapsvtlfppsseelqankatlvclisdfypgavtvawkadsspvkagvetttpskqsnnkyaassylsltpe週一回kshrsyscqvthegstvektvaptecs
の核酸配列(配列番号:47):
gaggtgcaattggttcagagcggcgcggaagtgaaaaaaccgggcgaaagcctgaggattagctgcaaaggttccggatattccttttctacttattggatttcttgggtgcgccagatgcctgggaagggtctcgagtggatgggcaagatctatccgggtgatagctataccaattattctccgagctttcagggccaggtgactattagcgcggataaaagcattagcaccgcgtatcttcaatggagcagcctgaaagcgagcgatacggccatgtattattgtgcgcgtggttatggtatttttgattattggggccaaggcaccctggtcaccgtctcctca
全長の重鎖(IgG2)の核酸配列(配列番号:49):
gaggtgcaattggttcagagcggcgcggaagtgaaaaaaccgggcgaaagcctgaggattagctgcaaaggttccggatattccttttctacttattggatttcttgggtgcgccagatgcctgggaagggtctcgagtggatgggcaagatctatccgggtgatagctataccaattattctccgagctttcagggccaggtgactattagcgcggataaaagcattagcaccgcgtatcttcaatggagcagcctgaaagcgagcgatacggccatgtattattgtgcgcgtggttatggtatttttgattattggggccaaggcaccctggtcaccgtctcctcagcctccaccaagggcccatcggtcttccccctggcgccctgctccaggagcacctccgagagcacagcggccctgggctgcctggtcaaggactacttccccgaaccggtgacggtgtcgtggaactcaggcgctctgaccagcggcgtgcacaccttcccggctgtcctacagtcctcaggactctactccctcagcagcgtagtgaccgtgccctccagcaacttcggcacccagacctacacctgcaacgtagatcacaagcccagcaacaccaaggtggacaagacagttgagcgcaaatgttgtgtcgagtgcccaccgtgcccagcaccacctgtggcaggaccgtcagtcttcctcttccccccaaaacccaaggacaccctcatgatctcccggacccctgaggtcacgtgcgtggtggtggacgtgagccacgaagaccccgaggtccagttcaactggtacgtggacggcgtggaggtgcataatgccaagacaaagccacgggaggagcagttcaacagcacgttccgtgtggtcagcgtcctcaccgtcgtgcaccaggactggctgaacggcaaggagtacaagtgcaaggtctccaacaaaggcctcccagcccccatcgagaaaaccatctccaaaaccaaagggcagccccgagaaccacaggtgtacaccctgcccccatcccgggaggagatgaccaagaaccaggtcagcctgacctgcctggtcaaaggcttctaccccagcgacatcgccgtggagtgggagagcaatgggcagccggagaacaactacaagaccacacctcccatgctggactccgacggctccttcttcctctacagcaagctcaccgtggacaagagcaggtggcagcaggggaacgtcttctcatgctccgtgatgcatgaggctctgcacaaccactacacacagaagagcctctccctgtctccgggtaaa
の核酸配列(配列番号:48):
agctacgagctgacccagccccccagcgtgtccgtgagccctggccagaccgccagcatcacctgcagcggcgacaacatcggcgaccagtacgcccactggtatcagcagaagcccggccagagccccgtgctggtgatctaccaggacaagaaccggcccagcggcatccccgagcggttcagcggcagcaacagcggcaacaccgccaccctgaccatcagcggcacccaggccatggacgaggccgactactactgcgccacctacaccggcttcggcagcctggccgtgttcggcggagggaccaagctgaccgtccta
全長の軽鎖の核酸配列(配列番号:50):
agctacgagctgacccagccccccagcgtgtccgtgagccctggccagaccgccagcatcacctgcagcggcgacaacatcggcgaccagtacgcccactggtatcagcagaagcccggccagagccccgtgctggtgatctaccaggacaagaaccggcccagcggcatccccgagcggttcagcggcagcaacagcggcaacaccgccaccctgaccatcagcggcacccaggccatggacgaggccgactactactgcgccacctacaccggcttcggcagcctggccgtgttcggcggagggaccaagctgaccgtcctaggtcagcccaaggctgccccctcggtcactctgttcccaccctcctctgaggagcttcaagccaacaaggccacactggtgtgtctcataagtgacttctacccgggagccgtgacagtggcctggaaggcagatagcagccccgtcaaggcgggagtggagaccaccacaccctccaaacaaagcaacaacaagtacgcggccagcagctacctgagcctgacgcctgagcagtggaagtcccacagaagctacagctgccaggtcacgcatgaagggagcaccgtggagaagacagtggcccctacagaatgttca
E.抗体MOR7480.2
のアミノ酸配列(配列番号:43):
(MOR−7480.1と同じ)
全長の重鎖(IgG2)のアミノ酸配列(配列番号:44):
(MOR−7480.1のIgG2と同じ)
のアミノ酸配列(配列番号:51):
SYELTQPPSVSVSPGQTASITCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQSPVVVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAMDEADYYCATYTGFGSLAVFGGGTKLTVL
全長の軽鎖のアミノ酸配列(配列番号52):
SYELTQPPSVSVSPGQTASITCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQSPVVVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAMDEADYYCATYTGFGSLAVFGGGTKLTVLgqpkaapsvtlfppsseelqankatlvclisdfypgavtvawkadsspvkagvetttpskqsnnkyaassylsltpe週一回kshrsyscqvthegstvektvaptecs
の核酸配列(配列番号:47):
(MOR−7480.1と同じ)
全長の重鎖(IgG2)の核酸配列(配列番号:49):
(MOR−7480.1のIgG2と同じ)
の核酸配列(配列番号:53):
agctacgagctgacccagccccccagcgtgtccgtgagccctggccagaccgccagcatcacctgcagcggcgacaacatcggcgaccagtacgcccactggtatcagcagaagcccggccagagccccgtggtggtgatctaccaggacaagaaccggcccagcggcatccccgagcggttcagcggcagcaacagcggcaacaccgccaccctgaccatcagcggcacccaggccatggacgaggccgactactactgcgccacctacaccggcttcggcagcctggccgtgttcggcggagggaccaagctgaccgtccta
全長の軽鎖の核酸配列(配列番号:54):
agctacgagctgacccagccccccagcgtgtccgtgagccctggccagaccgccagcatcacctgcagcggcgacaacatcggcgaccagtacgcccactggtatcagcagaagcccggccagagccccgtggtggtgatctaccaggacaagaaccggcccagcggcatccccgagcggttcagcggcagcaacagcggcaacaccgccaccctgaccatcagcggcacccaggccatggacgaggccgactactactgcgccacctacaccggcttcggcagcctggccgtgttcggcggagggaccaagctgaccgtcctaggtcagcccaaggctgccccctcggtcactctgttcccaccctcctctgaggagcttcaagccaacaaggccacactggtgtgtctcataagtgacttctacccgggagccgtgacagtggcctggaaggcagatagcagccccgtcaaggcgggagtggagaccaccacaccctccaaacaaagcaacaacaagtacgcggccagcagctacctgagcctgacgcctgagcagtggaagtcccacagaagctacagctgccaggtcacgcatgaagggagcaccgtggagaagacagtggcccctacagaatgttca
F.抗体MOR−7483
のアミノ酸配列(配列番号:32):
(MOR7480と同じ)
全長の重鎖(IgG2)のアミノ酸配列(配列番号:33)
(MOR7480のIgG2と同じ)
のアミノ酸配列(配列番号:56):
DIELTQPPSVSVAPGQTARISCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQAPVVVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAEDEADYYCSTYTFVGFTTVFGGGTKLTVL
全長の軽鎖のアミノ酸配列(配列番号:57):
DIELTQPPSVSVAPGQTARISCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQAPVVVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAEDEADYYCSTYTFVGFTTVFGGGTKLTVLgqpkaapsvtlfppsseelqankatlvclisdfypgavtvawkadsspvkagvetttpskqsnnkyaassylsltpe週一回kshrsyscqvthegstvektvaptecs
の核酸配列(配列番号:39):
(MOR7480と同じ)
全長の重鎖(IgG2)の核酸配列(配列番号:41):
(MOR7480のIgG2と同じ)
の核酸配列(配列番号:58):
Gatatcgaactgacccagccgccttcagtgagcgttgcaccaggtcagaccgcgcgtatctcgtgtagcggcgataatattggtgatcagtatgctcattggtaccagcagaaacccgggcaggcgccagttgttgtgatttatcaggataagaatcgtccctcaggcatcccggaacgctttagcggatccaacagcggcaacaccgcgaccctgaccattagcggcactcaggcggaagacgaagcggattattattgctctacttatacttttgttggttttactactgtgtttggcggcggcacgaagttaaccgtccta
全長の軽鎖の核酸配列(配列番号:59):
Gatatcgaactgacccagccgccttcagtgagcgttgcaccaggtcagaccgcgcgtatctcgtgtagcggcgataatattggtgatcagtatgctcattggtaccagcagaaacccgggcaggcgccagttgttgtgatttatcaggataagaatcgtccctcaggcatcccggaacgctttagcggatccaacagcggcaacaccgcgaccctgaccattagcggcactcaggcggaagacgaagcggattattattgctctacttatacttttgttggttttactactgtgtttggcggcggcacgaagttaaccgtcctaggtcagcccaaggctgccccctcggtcactctgttcccaccctcctctgaggagcttcaagccaacaaggccacactggtgtgtctcataagtgacttctacccgggagccgtgacagtggcctggaaggcagatagcagccccgtcaaggcgggagtggagaccaccacaccctccaaacaaagcaacaacaagtacgcggccagcagctacctgagcctgacgcctgagcagtggaagtcccacagaagctacagctgccaggtcacgcatgaagggagcaccgtggagaagacagtggcccctacagaatgttca
G.抗体MOR−7483.1
のアミノ酸配列(配列番号:43):
(MOR7480.1と同じ)
全長の重鎖(IgG2)のアミノ酸配列(配列番号:44):
(MOR−7480.1のIgG2と同じ)
のアミノ酸配列(配列番号:60):
SYELTQPPSVSVSPGQTASITCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQSPVLVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAMDEADYYCSTYTFVGFTTVFGGGTKLTVL
全長の軽鎖のアミノ酸配列(配列番号:61):
DIELTQPPSVSVAPGQTARISCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQAPVVVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAEDEADYYCSTYTFVGFTTVFGGGTKLTVLgqpkaapsvtlfppsseelqankatlvclisdfypgavtvawkadsspvkagvetttpskqsnnkyaassylsltpe週一回kshrsyscqvthegstvektvaptecs
の核酸配列(配列番号:47):
(MOR−7480.1と同じ)
全長の重鎖(IgG2)の核酸配列(配列番号:49):
(MOR−7480.1のIgG2と同じ)
の核酸配列(配列番号:62):
Agctacgagctgacccagccccccagcgtgtccgtgagccctggccagaccgccagcatcacctgcagcggcgacaacatcggcgaccagtacgcccactggtatcagcagaagcccggccagagccccgtgctggtgatctaccaggacaagaaccggcccagcggcatccccgagcggttcagcggcagcaacagcggcaacaccgccaccctgaccatcagcggcacccaggccatggacgaggccgactactactgctctacttatacttttgttggttttactactgtgttcggcggagggaccaagctgaccgtccta
全長の軽鎖の核酸配列(配列番号:63):
agctacgagctgacccagccccccagcgtgtccgtgagccctggccagaccgccagcatcacctgcagcggcgacaacatcggcgaccagtacgcccactggtatcagcagaagcccggccagagccccgtgctggtgatctaccaggacaagaaccggcccagcggcatccccgagcggttcagcggcagcaacagcggcaacaccgccaccctgaccatcagcggcacccaggccatggacgaggccgactactactgctctacttatacttttgttggttttactactgtgttcggcggagggaccaagctgaccgtcctaggtcagcccaaggctgccccctcggtcactctgttcccaccctcctctgaggagcttcaagccaacaaggccacactggtgtgtctcataagtgacttctacccgggagccgtgacagtggcctggaaggcagatagcagccccgtcaaggcgggagtggagaccaccacaccctccaaacaaagcaacaacaagtacgcggccagcagctacctgagcctgacgcctgagcagtggaagtcccacagaagctacagctgccaggtcacgcatgaagggagcaccgtggagaagacagtggcccctacagaatgttca
H.抗体MOR−7483.2
のアミノ酸配列(配列番号:43):
(MOR−7480.1と同じ)
全長の重鎖(IgG2)のアミノ酸配列(配列番号:44):
(MOR−7480.1 IgG2と同じ)
のアミノ酸配列(配列番号:64):
SYELTQPPSVSVSPGQTASITCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQSPVVVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAMDEADYYCSTYTFVGFTTVFGGGTKLTVL
全長の軽鎖のアミノ酸配列(配列番号65):
SYELTQPPSVSVSPGQTASITCSGDNIGDQYAHWYQQKPGQSPVVVIYQDKNRPSGIPERFSGSNSGNTATLTISGTQAMDEADYYCSTYTFVGFTTVFGGGTKLTVLgqpkaapsvtlfppsseelqankatlvclisdfypgavtvawkadsspvkagvetttpskqsnnkyaassylsltpe週一回kshrsyscqvthegstvektvaptecs
の核酸配列(配列番号:47):
(MOR−7480.1と同じ)
全長の重鎖(IgG2)核酸配列(配列番号:49):
(MOR−7480.1のIgG2と同じ)
の核酸配列(配列番号:66):
agctacgagctgacccagccccccagcgtgtccgtgagccctggccagaccgccagcatcacctgcagcggcgacaacatcggcgaccagtacgcccactggtatcagcagaagcccggccagagccccgtggtggtgatctaccaggacaagaaccggcccagcggcatccccgagcggttcagcggcagcaacagcggcaacaccgccaccctgaccatcagcggcacccaggccatggacgaggccgactactactgctctacttatacttttgttggttttactactgtgttcggcggagggaccaagctgaccgtccta
全長の軽鎖の核酸配列(配列番号:67):
agctacgagctgacccagccccccagcgtgtccgtgagccctggccagaccgccagcatcacctgcagcggcgacaacatcggcgaccagtacgcccactggtatcagcagaagcccggccagagccccgtggtggtgatctaccaggacaagaaccggcccagcggcatccccgagcggttcagcggcagcaacagcggcaacaccgccaccctgaccatcagcggcacccaggccatggacgaggccgactactactgctctacttatacttttgttggttttactactgtgttcggcggagggaccaagctgaccgtcctaggtcagcccaaggctgccccctcggtcactctgttcccaccctcctctgaggagcttcaagccaacaaggccacactggtgtgtctcataagtgacttctacccgggagccgtgacagtggcctggaaggcagatagcagccccgtcaaggcgggagtggagaccaccacaccctccaaacaaagcaacaacaagtacgcggccagcagctacctgagcctgacgcctgagcagtggaagtcccacagaagctacagctgccaggtcacgcatgaagggagcaccgtggagaagacagtggcccctacagaatgttca
I.ヒト4−1BBのアミノ酸配列(配列番号:68):
mgnscynivatlllvlnfertrslqdpcsncpagtfcdnnrnqicspcppnsfssaggqrtcdicrqckgvfrtrkecsstsnaecdctpgfhclgagcsmceqdckqgqeltkkgckdccfgtfndqkrgicrpwtncsldgksvlvngtkerdvvcgpspadlspgassvtppaparepghspqiisfflaltstallfllffltlrfsvvkrgrkkllyifkqpfmrpvqttqeedgcscrfpeeeeggcel
J.ヒトIgG1定常領域のアミノ酸配列(配列番号:69):
astkgpsvfplapsskstsggtaalgclvkdyfpepvtvswnsgaltsgvhtfpavlqssglyslssvvtvpssslgtqtyicnvnhkpsntkvdkkvepkscdkthtcppcpapellggpsvflfppkpkdtlmisrtpevtcvvvdvshedpevkfnwyvdgvevhnaktkpreeqynstyrvvsvltvlhqdwlngkeykckvsnkalpapiektiskakgqprepqvytlppsreemtknqvsltclvkgfypsdiavewesngqpennykttppvldsdgsfflyskltvdksrwqqgnvfscsvmhealhnhytqkslslspgk
K.ヒトIgG1定常領域の核酸配列(配列番号:70):
GCCTCCACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCCCTGGCACCCTCCTCCAAGAGCACCTCTGGGGGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCCCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTAGTGACCGTGCCCTCCAGCAGCTTGGGCACCCAGACCTACATCTGCAACGTGAATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGAAAGTTGAGCCCAAATCTTGTGACAAAACTCACACATGCCCACCGTGCCCAGCACCTGAACTCCTGGGGGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACATGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCTGAGGTCAAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCGCGGGAGGAGCAGTACAACAGCACGTACCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCCTGCACCAGGACTGGCTGAATGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGCCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAGCCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGGGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTATCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACGCCTCCCGTGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTATAGCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACGCAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGTAAA
L.ヒトIgG2定常領域のアミノ酸配列(配列番号:71)
astkgpsvfplapcsrstsestaalgclvkdyfpepvtvswnsgaltsgvhtfpavlqssglyslssvvtvpssnfgtqtytcnvdhkpsntkvdktverkccvecppcpappvagpsvflfppkpkdtlmisrtpevtcvvvdvshedpevqfnwyvdgvevhnaktkpreeqfnstfrvvsvltvvhqdwlngkeykckvsnkglpapiektisktkgqprepqvytlppsreemtknqvsltclvkgfypsdiavewesngqpennykttppmldsdgsfflyskltvdksrwqqgnvfscsvmhealhnhytqkslslspgk
M.ヒトIgG2定常領域の核酸配列(配列番号:72):
GCCTCCACCAAGGGCCCATCGGTCTTCCCCCTGGCGCCCTGCTCCAGGAGCACCTCCGAGAGCACAGCGGCCCTGGGCTGCCTGGTCAAGGACTACTTCCCCGAACCGGTGACGGTGTCGTGGAACTCAGGCGCTCTGACCAGCGGCGTGCACACCTTCCCGGCTGTCCTACAGTCCTCAGGACTCTACTCCCTCAGCAGCGTAGTGACCGTGCCCTCCAGCAACTTCGGCACCCAGACCTACACCTGCAACGTAGATCACAAGCCCAGCAACACCAAGGTGGACAAGACAGTTGAGCGCAAATGTTGTGTCGAGTGCCCACCGTGCCCAGCACCACCTGTGGCAGGACCGTCAGTCTTCCTCTTCCCCCCAAAACCCAAGGACACCCTCATGATCTCCCGGACCCCTGAGGTCACGTGCGTGGTGGTGGACGTGAGCCACGAAGACCCCGAGGTCCAGTTCAACTGGTACGTGGACGGCGTGGAGGTGCATAATGCCAAGACAAAGCCACGGGAGGAGCAGTTCAACAGCACGTTCCGTGTGGTCAGCGTCCTCACCGTCGTGCACCAGGACTGGCTGAACGGCAAGGAGTACAAGTGCAAGGTCTCCAACAAAGGCCTCCCAGCCCCCATCGAGAAAACCATCTCCAAAACCAAAGGGCAGCCCCGAGAACCACAGGTGTACACCCTGCCCCCATCCCGGGAGGAGATGACCAAGAACCAGGTCAGCCTGACCTGCCTGGTCAAAGGCTTCTACCCCAGCGACATCGCCGTGGAGTGGGAGAGCAATGGGCAGCCGGAGAACAACTACAAGACCACACCTCCCATGCTGGACTCCGACGGCTCCTTCTTCCTCTACAGCAAGCTCACCGTGGACAAGAGCAGGTGGCAGCAGGGGAACGTCTTCTCATGCTCCGTGATGCATGAGGCTCTGCACAACCACTACACACAGAAGAGCCTCTCCCTGTCTCCGGGTAAA
N.ヒトラムダ軽鎖定常領域のアミノ酸配列(配列番号:73):
gqpkaapsvtlfppsseelqankatlvclisdfypgavtvawkadsspvkagvetttpskqsnnkyaassylsltpe週一回kshrsyscqvthegstvektvaptecs
O.ヒトラムダ軽鎖定常領域の核酸配列(配列番号:74):
GGTCAGCCCAAGGCTGCCCCCTCGGTCACTCTGTTCCCACCCTCCTCTGAGGAGCTTCAAGCCAACAAGGCCACACTGGTGTGTCTCATAAGTGACTTCTACCCGGGAGCCGTGACAGTGGCCTGGAAGGCAGATAGCAGCCCCGTCAAGGCGGGAGTGGAGACCACCACACCCTCCAAACAAAGCAACAACAAGTACGCGGCCAGCAGCTACCTGAGCCTGACGCCTGAGCAGTGGAAGTCCCACAGAAGCTACAGCTGCCAGGTCACGCATGAAGGGAGCACCGTGGAGAAGACAGTGGCCCCTACAGAATGTTCA
P.P−カドヘリン抗体(g−194−g09又は抗−P−カドヘリン1)
H−CDR1のアミノ酸配列(配列番号:75):
SYAMS
H−CDR2のアミノ酸配列(配列番号:76):
AISGSGGSTYYADSVKG
H−CDR3のアミノ酸配列(配列番号:77):
TNSAKFDP
L−CDR1のアミノ酸配列(配列番号:78):
TGTSNDVGAYNYVS
L−CDR2のアミノ酸配列(配列番号:79):
EVNKRPS
L−CDR3のアミノ酸配列(配列番号:80):
SSYTMGSTFM L
のアミノ酸配列(配列番号:81):
EVQLLESGGGLVQPGGSLRLSCAASGFTFSSYAMSWVRQAPGKGLEWVSAISGSGGSTYYADSVKGRFTISRDNSKNTLYLQMNSLRAEDTAVYYCAKTNSAKFDPWGQGTMVTVSS
のアミノ酸配列(配列番号:82):
QSALTQPASVSGSPGQSITISCTGTSNDVGAYNYVSWYQQHPGKAPKLMISEVNKRPSGVSNRFSGSKSGNTASLTISGLQAEDEADYYCSSYTMGSTFMLFGGGTKLTVL
重鎖定常領域のアミノ酸配列(配列番号:83):
astkgpsvfplapsskstsggtaalgclvkdyfpepvtvswnsgaltsgvhtfpavlqssglyslssvvtvpssslgtqtyicnvnhkpsntkvdkkvepkscdkthtcppcpapellggpsvflfppkpkdtlmisrtpevtcvvvdvshedpevkfnwyvdgvevhnaktkpreeqynstyrvvsvltvlhqdwlngkeykckvsnkalpapiektiskakgqprepqvytlppsreemtknqvsltclvkgfypsdiavewesngqpennykttppvldsdgsfflyskltvdksrwqqgnvfscsvmhealhnhytqkslslspgk
軽鎖定常領域のアミノ酸配列(配列番号:84):
gqpkaapsvtlfppsseelqankatlvclisdfypgavtvawkadsspvkagvetttpskqsnnkyaassylsltpe週一回kshrsyscqvthegstvektvaptecs。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
癌の治療のための、このような治療の必要な患者における方法であって、治療的に有効な量の抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合部分を、治療的に有効な量の抗−CD20抗体、又はその抗原結合部分との組合せで前記患者に投与することを含んでなる、前記方法。
【請求項2】
前記抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合部分が:
(a)配列番号:29に明記したとおりのH−CDR1;
(b)配列番号:30に明記したとおりのH−CDR2;
(c)配列番号:31に明記したとおりのH−CDR3;
(d)配列番号:34に明記したとおりのL−CDR1;
(e)配列番号:35に明記したとおりのL−CDR2;及び
(f)配列番号:36に明記したとおりのL−CDR3;
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記抗−CD20抗体、又はその抗原結合部分が、リツキシマブの6個のCDRを含む、請求項1から2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合部分が、配列番号43のアミノ酸配列を含んでなるV領域、及び配列番号45のアミノ酸配列を含んでなるV領域を含む、請求項1から3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記抗−CD20抗体、又はその抗原結合部分が、リツキシマブのV領域及びリツキシマブのV領域を含む、請求項1から4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合部分が、配列番号44の重鎖アミノ酸配列を含み、そして更に配列番号46に明記した軽鎖アミノ酸配列を含み、但し、配列番号44のC−末端のリシン残基は所望により非存在であってもよいことを条件とする、請求項1から5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記抗−CD20抗体、又はその抗原結合部分が、リツキシマブの重鎖アミノ酸配列及びリツキシマブの軽鎖アミノ酸配列を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
癌の治療のための、そのような治療の必要な患者における方法であって、治療的に有効な量のMOR−7480.1、又はその抗原結合部分を、治療的に有効な量のリツキシマブ、又はその抗原結合部分との組合せで前記患者に投与することを含んでなる、前記方法。
【請求項9】
癌の治療のための、そのような治療の必要な患者における方法であって、治療的に有効な量の抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合部分を、治療的に有効な量の抗−P−カドヘリン抗体、又はその抗原結合部分との組合せで前記患者に投与することを含んでなる、前記方法。
【請求項10】
前記抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合部分が:
(a)配列番号:29に明記したとおりのH−CDR1;
(b)配列番号:30に明記したとおりのH−CDR2;
(c)配列番号:31に明記したとおりのH−CDR3;
(d)配列番号:34に明記したとおりのL−CDR1;
(e)配列番号:35に明記したとおりのL−CDR2;及び
(f)配列番号:36に明記したとおりのL−CDR3;
を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記抗−P−カドヘリン抗体、又はその抗原結合部分が:
(a)配列番号:75に明記したとおりのH−CDR1;
(b)配列番号:76に明記したとおりのH−CDR2;
(c)配列番号:77に明記したとおりのH−CDR3;
(d)配列番号:78に明記したとおりのL−CDR1;
(e)配列番号:79に明記したとおりのL−CDR2;及び
(f)配列番号:80に明記したとおりのL−CDR3;
を含む、請求項9から10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合部分が、配列番号43のアミノ酸配列を含んでなるV領域、及び配列番号45のアミノ酸配列を含んでなるV領域を含む、請求項9から11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記抗−P−カドヘリン抗体、又はその抗原結合部分が、配列番号81のアミノ酸配列を含んでなるV領域、及び配列番号82のアミノ酸配列を含んでなるV領域を含む、請求項9から12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記抗−4−1BB抗体、又はその抗原結合部分が、配列番号44の重鎖アミノ酸配列を含み、そして更に配列番号46の軽鎖アミノ酸配列を含み、但し、配列番号44のC−末端のリシン残基は所望により非存在であってもよいことを条件とする、請求項9から13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記抗−4−1BB抗体が、MOR−7480.1を含む、請求項9から14のいずれか1項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−224631(P2012−224631A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−94665(P2012−94665)
【出願日】平成24年4月18日(2012.4.18)
【出願人】(593141953)ファイザー・インク (302)
【Fターム(参考)】