説明

癌の診断および治療のためのVHZ

本発明者らは、個体において乳癌などの癌の治療、予防または緩和方法に用いるためのVHZを提供する。本発明者らは、癌の治療、予防または緩和のための抗VHZ剤を提供する。本発明者らはさらに、個体またはその個体から採取したサンプルにおいてVHZの発現を検出するための手段を含む個体における乳癌またはその個体の乳癌感受性を検出するためのキット、ならびに癌細胞を検出する方法(この方法は細胞においてVHZの発現、量または活性の変調を検出することを含む)を提供する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
個体において乳癌などの癌を治療、予防または緩和する方法に用いるためのVHZ。
【請求項2】
乳癌、例えば、浸潤性乳管癌(IDC)のような浸潤性または転移性癌などの癌の治療、予防または緩和のための抗VHZ剤であって、好ましくは、GenBank受託番号NM_017823またはNP_060293として示されるVHZ配列またはその配列と少なくとも90%の配列同一性を有する配列の発現、量または活性の任意の組合せをダウンレギュレーションすることができ、好ましくは、ヒトVHZのアミノ酸残基(126〜140)に相当するRRLRPGSIETYEQEKに対して作製された抗ペプチド抗体などの抗VHZ抗体、例えば、ニワトリ抗ヒトVHZ抗体(カタログ番号LS−C32281、アミノ酸35〜90、LS−C42458、LS−A6806およびLS−A6803、LS−C32281、LifeSpan Inc、米国ワシントン州シアトル)、ウサギ抗ヒトVHZ抗体(カタログ番号DS−PB−00676、RayBiotech Inc、米国ジョージア州ノークロス)、ニワトリ抗ヒトVHZ抗体(カタログ番号XW−7857、ProSci Incorporated、米国カリフォルニア州パウェイ)、ウサギ抗ヒトVHZ抗体(カタログ番号F4560およびD9840−66A、United States Biological、米国マサチューセッツ州スワンプスコット)、ニワトリ抗ヒトVHZ抗体(カタログ番号D9840−66、United States Biological、米国マサチューセッツ州スワンプスコット)、ウサギ抗ヒトVHZ抗体(カタログ番号AHP1142、AdB Serotec、英国オックスフォード)、ウサギ抗ヒトVHZ抗体(カタログ番号NB110−40452、Novus Biologicals、米国コロラド州リトルトン)、ニワトリ抗ヒトVHZ抗体(カタログ番号NB100−75328、Novus Biologicals、米国コロラド州リトルトン)を含むか、あるいはSmall Interfering RNA(siRNA)、Short Hairpin RNA(shRNA)、またはDUS P23プレデザインキメラRNAi(カタログ番号H00054935−R01、Novus Biologicals、米国コロラド州リトルトン)などのキメラRNAiを含むものなどのRNA干渉によりVHZをダウンレギュレーションすることができる、抗VHZ剤。
【請求項3】
個体における乳癌または個体の乳癌に対する感受性を検出するためのキットであって、個体またその個体から採取したサンプルにおいてVHZ発現を検出するための手段(好ましくは、この検出手段は、VHZポリヌクレオチドもしくはそのフラグメント;VHZ核酸に対して相補的なヌクレオチド配列もしくはそのフラグメント;VHZポリペプチドもしくはそのフラグメント、または請求項2に記載の抗VHZ抗体もしくは抗VHZ剤からなる群から選択される)および所望により使用説明書を含み、好ましくは、タモキシフェンまたはヘルセプチンを含むなど、乳癌の治療、予防または緩和のための治療薬をさらに含む、キット。
【請求項4】
浸潤性乳管癌(IDC)のような浸潤性または転移性癌細胞などの乳癌細胞などの癌細胞を検出する方法であって、細胞においてVHZの発現、量または活性の変調(好ましくは、アップレギュレーション)を検出すること、好ましくは、このVHZの発現を癌でないことが分かっている対照細胞におけるVHZの発現、量または活性と比較することを含む、方法。
【請求項5】
VHZ核酸を、GenBank受託番号NM_017823もしくはNP_060293として示される配列またはこのような配列と少なくとも90%の配列同一性を有する配列を有する核酸の少なくとも一部を含むプローブの手段などにより検出することを含むか、あるいはVHZポリペプチドを、請求項2に示された抗VHZ抗体の手段などにより検出することを含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
Elston-Ellis改変Scarff, Bloom, Richardson grading system (Nottingham Grading System (NGS))の使用などによる組織学的分類をさらに含む、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
細胞の増殖状態を決定する、または細胞が浸潤性もしくは侵襲性となる見込みを決定する方法であって、細胞においてVHZの発現、量または活性の変調を検出することを含む、方法。
【請求項8】
癌を有する個体の生存率を推定する方法であって、その個体の細胞においてVHZの発現の変調を検出することを含む、方法。
【請求項9】
癌を有する個体の療法を選択する方法であって、その個体の細胞においてVHZの発現の変調を検出すること、癌の侵襲性に基づき抗VHZ剤などの適当な療法を選択することを含む、方法。
【請求項10】
癌を有する個体において特定の療法の成功の見込みを決定する方法であって、その療法を請求項9に記載の方法により決定された療法と比較することを含む、方法。
【請求項11】
請求項1〜3のいずれかに示される特徴をさらに含む、請求項4〜10のいずれかに記載の方法。
【請求項12】
浸潤性乳管癌(IDC)のような浸潤性または転移性癌細胞などの乳癌細胞などの癌細胞を操作する方法であって、例えば細胞をVHZと特異的に結合することができるsiRNA、shRNAまたはキメラRNAiに曝すことによるか、または細胞を請求項2に示される抗VHZ抗体に曝すことにより、細胞におけるVHZの発現、量または活性を変調する(好ましくは、ダウンレギュレーションする)ことを含み、好ましくはこの操作の結果として、癌細胞が非癌性となるか、または浸潤性もしくは転移性癌細胞が非浸潤性もしくは非転移性となる、方法。
【請求項13】
細胞を操作する方法であって、(a)細胞においてVHZの発現、量または活性の上昇を検出するステップ、および(b)その細胞においてVHZのレベルを低減するステップを含む、方法。
【請求項14】
VHZポリペプチドと結合することができる分子を同定する方法であって、VHZポリペプチドまたはそれと少なくとも90%の配列同一性を有する配列を候補分子と接触させること、およびその候補分子がVHZポリペプチドまたはそれと少なくとも90%の配列同一性を有する配列と結合するかどうかを決定することを含む、方法。
【請求項15】
VHZのモジュレーターを同定する方法であって、細胞を候補分子と接触させること、およびその細胞内のまたはその細胞のVHZの発現、量または活性の上昇または低下を検出することを含む、方法。
【請求項16】
癌の治療、予防または緩和に好適な分子を同定する方法であって、候補分子がVHZまたはそれと少なくとも90%の配列同一性を有する配列のアゴニストまたはアンタゴニストであるかどうかを、好ましくは、候補分子をVHZポリペプチドまたはVHZポリペプチドを発現する細胞に曝してその候補分子がそのアゴニストまたはアンタゴニストであるかどうかを決定することによって決定することを含む、方法。
【請求項17】
VHZまたはそれと少なくとも90%の配列同一性を有する配列のアゴニストまたはアンタゴニストを同定する方法であって、候補分子を動物に投与すること、およびその動物がVHZの発現、量または活性の上昇または低下を示すかどうかを決定することを含む、方法。
【請求項18】
個体において癌(例えば、浸潤性乳管癌(IDC)のような浸潤性または転移性癌などの乳癌)を治療、予防または緩和する方法であって、その個体の細胞においてVHZの発現、量または活性を変調する、好ましくは、個体の乳房細胞においてVHZの発現、量または活性を低下させることを含む、方法。
【請求項19】
個体において癌(例えば、浸潤性乳管癌(IDC)のような浸潤性または転移性癌などの乳癌)または癌に対する感受性の診断、または癌を有する個体の予後の方法であって、その個体の細胞においてVHZの発現、量または活性の変調を検出することを含む、方法。
【請求項20】
個体における腫瘍が浸潤性または転移性腫瘍であるかどうか、または浸潤性または転移性腫瘍となる可能性があるかどうかを決定する方法であって、その個体の腫瘍細胞においてVHZの発現、量または活性の変調を検出することを含む、方法。
【請求項21】
個体において癌(例えば、浸潤性乳管癌(IDC)のような浸潤性または転移性癌などの乳癌)を治療、予防または緩和する方法であって、その個体の細胞においてVHZの発現、量または活性の変調を検出すること、およびその腫瘍の侵襲性に基づき、抗VHZ剤などの適当な療法をその個体に投与することを含む、方法。
【請求項22】
診断、予後または療法の選択が、腫瘍の大きさもしくはリンパ節の悪性度またはその双方を、所望によりその他のリスク因子とともに、または組み合わせて評価することによりさらに評価される、好ましくは、診断、予後または療法の選択が、腫瘍のエストロゲン受容体(ER)の状態を評価することによりさらに評価される、請求項18〜22のいずれかに記載の方法。
【請求項23】
請求項14〜17のいずれかに記載の方法または使用により同定されたVHZポリペプチドの分子、アゴニストまたはアンタゴニスト。
【請求項24】
ヒトVHZのアミノ酸残基(126〜140)に相当するRRLRPGSIETYEQEKに対して作製された抗ペプチド抗体など、癌の治療、予防または緩和に用いるためのVHZの発現を変調する、例えばダウンレギュレーションすることができる分子。
【請求項25】
添付の図面の図1〜11に関して以上に記載される、または図1〜11に示される方法または物。

【図1A−1】
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【図1A−2】
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【図1A−3】
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【図1B−1】
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【図1B−2】
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【図2A】
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【図2B−1】
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【図2B−2】
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【図2B−3】
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【図3A】
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【図3B−1】
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【図3B−2】
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【図3B−3】
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【図3B−4】
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【図3C−1】
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【図3C−2】
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【図3C−3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5A−1】
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【図5A−2】
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【図5A−3】
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【図5B−1】
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【図5B−2】
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【図5B−3】
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【図5C−1】
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【図5C−2】
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【図5C−3】
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【図6A−1】
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【図6A−2】
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【図6B−1】
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【図6B−2】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9】
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【図10A−1】
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【図10A−2】
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【図10B】
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【図11】
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【公表番号】特表2010−535503(P2010−535503A)
【公表日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−519896(P2010−519896)
【出願日】平成20年8月8日(2008.8.8)
【国際出願番号】PCT/SG2008/000294
【国際公開番号】WO2009/022988
【国際公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【出願人】(510036403)エージェンシー フォー サイエンス,テクノロジー アンド リサーチ(エー*エスティーエーアール) (1)
【Fターム(参考)】