説明

癌を治療するためにインテグリンのリガンドを使用する特異的な治療法

【課題】癌を全身的に治療するための新たな治療戦略として、全身的な治療に適用可能であり、適用する癌治療剤の用量を減少させかつ/または効率を増加させることができる治療法に用いる医薬品を提供すること。
【解決手段】本発明は、隔離器官灌流による癌治療のための医薬品を調製するための少なくとも1種のインテグリンリガンドの使用であって、インテグリンリガンドとしてシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)を含み、前記医薬品は癌組合せ治療薬と併用して使用され、前記癌組合せ治療薬はメルファラン、シクロホスファミド、ドキソルビシン、シスプラチン、カルボプラチン、ゲムシタビン、ドセタキセル、パクリタキセル、ブレオマイシン、5FUおよびTNFαから選択され、前記隔離器官は肝臓、肺、腎臓、胸膜および膵臓から選択される当該使用。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
癌を治療するための併用療法としての、時間を決めておよび組み合せて使用する医薬品の製造方法であって、前記医薬品は、好ましくは2種の別々の治療形態で、
a)少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドを含有する組成物と、
b)a)の少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドとは異なる、少なくとも1種のさらなる癌組合せ治療剤と
を含み、
b)の適用前、1から8時間(h)、好ましくは2から6h、最も好ましくは2から4hに、a)を投与する方法。
【請求項2】
少なくとも1種のインテグリンのリガンドが、αインテグリン阻害剤、好ましくはαβ阻害剤、最も好ましくはシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMeVal)からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
a)の少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドとは異なる、少なくとも1種の癌組合せ治療剤が、化学療法剤、細胞傷害剤、免疫毒性剤および/または放射線療法からなる群から選択される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項4】
a)の少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドとは異なる、少なくとも1種の癌組合せ治療剤が、組成物の形態で提示される、化学療法剤、細胞傷害剤、免疫調節剤および/または免疫毒性剤からなる群から選択される、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項5】
a)の少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドとは異なる、少なくとも1種のさらなる癌組合せ治療剤が、放射線療法である、前記請求項のいずれかに記載の方法。
【請求項6】
癌を治療するための方法であって、治療を必要とする対象を、治療有効量の少なくとも1種のインテグリンのリガンドa)と、少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドa)とは異なる、少なくとも1種のさらなる癌組合せ治療剤b)とを用いて治療し、b)の適用前、1から8時間(h)、好ましくは2から6h、最も好ましくは2から4hに、a)を投与することを特徴とする方法。
【請求項7】
少なくとも1種のインテグリンのリガンドが、αインテグリン阻害剤、好ましくはαβ阻害剤、最も好ましくはシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMeVal)からなる群から選択される、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
a)の少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドとは異なる、少なくとも1種の癌組合せ治療剤が、化学療法剤、細胞傷害剤、免疫毒性剤および/または放射線療法からなる群から選択される、請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
a)の少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドとは異なる、少なくとも1種の癌組合せ治療剤が、薬学的組成物の形態である、化学療法剤、細胞傷害剤および/または免疫毒性剤からなる群から選択される、請求項6、7および8のいずれかに記載の方法。
【請求項10】
a)の少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドとは異なる、少なくとも1種のさらなる癌組合せ治療剤が、放射線療法である、請求項6、7、8および9のいずれかに記載の方法。
【請求項11】
少なくとも1種のインテグリンのリガンドa)と、前記インテグリンのリガンドとは異なる、少なくとも1種の癌組合せ治療剤b)との使用であって、前記使用を必要とする対象における癌の治療に用い、b)の適用前、1から8時間(h)、好ましくは2から6h、最も好ましくは2から4hに、a)を投与する使用。
【請求項12】
癌を治療するための医薬品の製造のための、シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、その薬学的に許容される誘導体、溶媒和物および/または塩を含む、少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドの使用であって、前記医薬品を、放射線療法、好ましくは体外照射放射線と併用し、放射線療法の適用前、1から10時間(h)、好ましくは1から6h、より好ましくは2から8h、さらにより好ましくは3から8h、さらにより好ましくは3から6h、特に4から8hに、少なくとも特異的なインテグリンのリガンドであるシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、その薬学的に許容される誘導体、溶媒和物および/または塩を投与する使用。
【請求項13】
原発性脳腫瘍を治療するための医薬品の製造のための、シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、その薬学的に許容される誘導体、溶媒和物および/または塩を含む、少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドの使用であって、前記医薬品を、放射線療法、好ましくは体外照射放射線と併用し、少なくとも特異的なインテグリンのリガンドであるシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、その薬学的に許容される誘導体、溶媒和物および/または塩を、1週あたり約1000mgまたは1週あたり約4000mgの量で患者に投与する使用。
【請求項14】
腫瘍を治療するための医薬品の製造のための、シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、その薬学的に許容される誘導体、溶媒和物および/または塩を含む、少なくとも1種の特異的なインテグリンのリガンドの使用であって、前記医薬品を、テモゾロミドおよび/または放射線療法、好ましくは体外照射放射線と併用し、少なくとも特異的なインテグリンのリガンドであるシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、その薬学的に許容される誘導体、溶媒和物および/または塩を、1週あたり800mgから7000mgの量で患者に投与する使用。
【請求項15】
シクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMeVal)を、1週あたり約1000mg、1週あたり約1500mg、1週あたり約2500mg、1週あたり約4000mg、または1週あたり約6000mgの量で患者に投与する、請求項12から14の一項に記載の使用。
【請求項16】
1週あたり約1000mgまたは1週あたり約4000mgの量を、週に2回の投与計画で投与する、および1週あたり約1500mgまたは1週あたり約6000mgの量を、週に3回の投与計画で投与する、請求項13または15に記載の使用。
【請求項17】
1週あたり約1000mgの量を、1回あたり約500mgからなる、週に2回の投与計画で投与する、または1週あたり約4000mgの量を、1回あたり約2000mgの週に2回の投与計画で投与する、請求項13、15または16に記載の使用。
【請求項18】
放射線療法の適用前、1.5から20時間(h)、好ましくは2から16h、より好ましくは2から12h、さらにより好ましくは2から10h、さらにより好ましくは3から10h、特に2から8hに、少なくとも特異的なインテグリンのリガンドであるシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、その薬学的に許容される誘導体、溶媒和物および/または塩を投与する、請求項13から17の一項に記載の使用。
【請求項19】
放射線療法の適用前、1から10時間(h)、好ましくは1から6h、より好ましくは2から8h、さらにより好ましくは3から8h、さらにより好ましくは3から6h、特に4から8hに、少なくとも特異的なインテグリンのリガンドであるシクロ−(Arg−Gly−Asp−DPhe−NMe−Val)、その薬学的に許容される誘導体、溶媒和物および/または塩を投与する、請求項13から17の一項に記載の使用。
【請求項20】
癌が、脳内癌、頭頚部癌、直腸癌、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、多形神経膠芽腫、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、乳癌、転移性メラノーマ、転移性アンドロゲン非依存性前立腺癌、転移性アンドロゲン依存性前立腺癌、およびそれらの脳への転移から選択される、請求項1から12および/または請求項14から19の一項に記載の方法または使用。
【請求項21】
放射線療法以外の少なくとも1種の癌組合せ治療剤を適用し、前記少なくとも1種の組合せ癌治療剤が、好ましくは、化学療法剤、細胞傷害剤および/または免疫毒性剤から選択され、より好ましくは、テモゾロミド、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、5−FU、ダカルバジン、プロカルバジン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、イリノテカン、タキソール、パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、グリベック、イレッサ、タルセバおよびネクサバール、ハーセプチン、ベバシズマブ、セツキシマブ、ニモツズマブ、ソラフェニブ、スニチニブおよびZD6474(ZACTIMA(商標))から選択され、さらにより好ましくはテモゾロミド、シスプラチン、オキサリプラチン、ビンブラスチン、タキソール、ゲムシタビン、グリベックおよびイレッサから選択される、請求項1から20の一項に記載の方法または使用。
【請求項22】
追加的に、さらなる癌組合せ治療剤を適用し、前記さらなる癌組合せ治療剤が、好ましくは、化学療法剤、細胞傷害剤および/または免疫毒性剤から選択され、より好ましくは、テモゾロミド、シスプラチン、オキサリプラチン、カルボプラチン、5−FU、ダカルバジン、プロカルバジン、ビンブラスチン、ビンクリスチン、イリノテカン、タキソール、パクリタキセル、ドセタキセル、ゲムシタビン、グリベック、イレッサ、タルセバおよびネクサバール、ならびにハーセプチン、ベバシズマブ、セツキシマブ、ニモツズマブ、ソラフェニブ、スニチニブおよびZD6474(ZACTIMA(商標))から選択され、さらにより好ましくはテモゾロミド、シスプラチン、オキサリプラチン、ビンブラスチン、タキソール、ゲムシタビン、グリベックおよびイレッサから選択される、請求項1から21の一項に記載の方法または使用。
【請求項23】
医薬品が、増加したDNAのメチル化状態を有する患者の治療において使用される、請求項1から22の一項に記載の方法または使用。
【請求項24】
医薬品が、少なくとも1つのMGMT遺伝子の少なくとも1つのプロモーターの部分的または完全なメチル化を示す患者の治療において使用される、請求項1から22の一項に記載の方法または使用。
【請求項25】
医薬品が、新たに診断された癌の治療において、好ましくは一次の治療環境で使用される、請求項1から24の一項に記載の方法または使用。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−49710(P2013−49710A)
【公開日】平成25年3月14日(2013.3.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−259661(P2012−259661)
【出願日】平成24年11月28日(2012.11.28)
【分割の表示】特願2008−551418(P2008−551418)の分割
【原出願日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(591032596)メルク パテント ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング (1,043)
【氏名又は名称原語表記】Merck Patent Gesellschaft mit beschraenkter Haftung
【住所又は居所原語表記】Frankfurter Str. 250,D−64293 Darmstadt,Federal Republic of Germany
【Fターム(参考)】