Notice: Undefined variable: fterm_desc_sub in /mnt/www/biblio_conv.php on line 353
癌幹細胞におけるALDHのインビボイメージング用アルデヒド
説明

癌幹細胞におけるALDHのインビボイメージング用アルデヒド

本発明は、診断用撮像剤又は治療剤として使用するためのALDH基質としてのフッ素及びヨウ素含有アルデヒドを特許請求する。アルデヒドは、芳香族環又は直鎖式環に直接的及び間接的に結合している。ALDH活性は、酸性生成物の形成又はアルデヒド基質の消費のいずれかによってモニターした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明では、インビボでヒト肝臓アルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)のイメージングができる特性を有するアルデヒドデヒドロゲナーゼの基質を見出すための研究ができる。試験した化合物は、ヨウ素化又はフッ素化アルデヒドである。
【背景技術】
【0002】
世界中で、手術、化学療法又は放射線療法による初期治療後に癌が再発する症例が多数報告されている。残されたある種の癌性細胞が再発を起こし得ると考えられている。これらの細胞は、長期間休眠したままのこともあるが、いずれは増殖を続け、癌の再発を引き起こす。
【0003】
病気の再発を予測できるようにするという強いニーズが未解決のまま存在しており、癌の再発をモニターし予測する治療に関する限り、取り残された再発の原因となる細胞を検出することができれば貴重な情報が得られる。最近、腫瘍の大部分の細胞とは異なる癌源細胞(TIC;tumor initiating cell)の亜集団が腫瘍中に存在するという原理に基づく癌の幹細胞モデルが提唱されている。このモデルでは、化学療法又は放射線療法によって腫瘍細胞の大半を根絶しても、治療後に癌幹細胞が取り残されていると、せいぜい一時的な緩解をもたらされるだけと予測される。こうした幹細胞様の集団は、通常の化学療法計画で用いられるアルキル化剤の多くに耐性であることも知られている。例えば、臨床試験では、自家骨髄移植(ABMT)前に4−ヒドロペルオキシシクロホスファミド(4−HC)でサンプルをパージすることの利点として、関係する前駆細胞は除去されるが、幹細胞集団の大半はインタクトなまま残ることが示されている。さらに、乳癌の研究では、腫瘍組織でのALDH発現と臨床成績の悪さとの相関が示されており、ALDHは悪性の乳腺幹細胞のマーカーとして示唆されている。脂肪族、芳香族及び縮合多環式アルデヒドに対するヒト肝臓アルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)のに対する速度論及び特異性について、文献で報告されている。また、Aldefluor及びダンシルアミノアセトアルデヒドは、文献で報告されているALDHの2種類の基質であり、フローサイトメトリー技術による幹細胞のインビトロ分離に用いられている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】Tannishtha Reya, et al., Nature, Vol 414, Nov 2001, 105-111
【非特許文献2】R. J. Hones et al., Blood, 1195, 1995 85:2742-2746
【非特許文献3】Anatole A. Klyosov, Biochemistry 1996, 35, 4457-4467
【非特許文献4】Piero Dalerba et al., Annu. Rev. Med. 2007. 58:267-284
【発明の概要】
【0005】
本発明の主な目的は、インビボでのALDHのイメージングができる特性を有するアルデヒドデヒドロゲナーゼ基質を提供することである。特に、関心のもたれる化合物は、ヨウ素化又はフッ素化アルデヒドである。
【発明を実施するための形態】
【0006】
本明細書で開示するヨウ素化及びフッ素化アルデヒドは、癌幹細胞標的として使用することができる。これらのアルデヒドは、乳癌、結腸癌、肝臓癌、骨髄腫又はAML癌の検出又は診断に使用することができる。式(I)及び(II)の化合物の具体的な用途は、インビトロALDEFLUOR(商標)アッセイによる癌幹細胞の検出及び分離に用いることである。ALDEFLUOR(商標)蛍光試薬系は、細胞表面の表現型ではなく、酵素アルデヒドデヒドロゲナーゼ(ALDH)の発現に基づいて幹細胞及び前駆細胞を同定、評価及び単離するアプローチを提供する。ALDEFLUOR(商標)は、造血系、乳腺系、間葉系、内皮系及び神経系を含めた複数の系列で幹細胞及び前駆細胞を検出するのに使われている。これは、癌幹細胞を含め、その他の種及び細胞型での使用にも適合可能である。これはインタクトな細胞膜を有する生細胞だけを同定するのに使用され、凍結保存又は新鮮な試料に適している。
【0007】
PET及びSPECTイメージング用の放射性核種アルデヒド基質の設計原理は、これらの基質が幹細胞に取込まれて、基質がALDHで処理されて負に荷電した色素を生じることである。色素は幹細胞に蓄積され、かかる細胞をフローサイトメトリーで選別する。フローサイトメトリーは、細胞のような微視的粒子を、流体の流れの中に懸濁させて、電子的検出装置に通すことによって、微視的粒子の計数及び検査を行う技術である。毎秒数千個の粒子の物理的及び/又は化学的特性の同時多変量解析が可能である。
【0008】
本発明の一実施形態では、インビボでのALDHの腫瘍幹細胞イメージング用の化合物であって、次の式Iの放射性核種である化合物を開示する。
【0009】
【化1】

式中、Aは18F又は123Iであり、Arは六員若しくは八員炭素環又は六員、八員、十員若しくは十二員脂環式環又は縮合多環式環であり、nは1〜4である。
【0010】
本発明のさらに別の実施形態では、インビボでのALDHの腫瘍幹細胞イメージング用の化合物であって、次の式IIの放射性核種である化合物を開示する。
【0011】
【化2】

式中、Aは18F又は123Iであり、Arは六員若しくは八員炭素環又は六員、八員、十員若しくは十二員脂環式環又は縮合多環式環である。
【0012】
本発明のさらに別の実施形態では、インビボイメージングにおける画像コントラストの強調又は病気の治療に用いられる医薬組成物であって、有効量の式(I)の化合物又はその塩を1種以上の薬学的に許容される補助剤、賦形剤又は希釈剤と共に含んでなる医薬組成物を開示する。
【0013】
さらに別の実施形態では、インビボイメージングにおける画像コントラストの強調又は病気の治療に用いられる医薬組成物であって、有効量の式(II)の化合物又はその塩を1種以上の薬学的に許容される補助剤、賦形剤又は希釈剤と共に含んでなる医薬組成物を開示する。
【0014】
本発明のさらに別の用途は、ヒト又は動物の身体に造影剤を投与してその身体の少なくとも一部の画像を生成することを含む診断方法に使用される造影剤の製造における、請求項1又は請求項2記載の化合物の使用である。
【0015】
本発明のさらに別の実施形態では、ヒト又は動物の身体に式Iの化合物を投与し、該化合物が分布した身体の少なくとも一部の画像を生成することを含むヒト又は動物の身体の画像を生成する方法であって、前記化合物が請求項1又は請求項2記載の化合物を含むことを特徴とする方法を開示する。
【0016】
本発明のさらに別の実施形態では、請求項1又は請求項2請求の化合物を含むヒト又は動物の身体の強調画像を生成する方法であって、前記身体の少なくとも一部の画像を生成することを含んでなる方法を開示する。
【0017】
本発明のさらに別の実施形態では、癌に関連した病態に対処するための薬剤によるヒト又は動物の身体の治療効果をモニターする方法であって、請求項1記載の化合物又は組成物を前記身体に投与する段階及び細胞受容体による前記化合物の取込みを検出する段階を含んでいて、前記投与及び検出が任意ではあるが好ましくは前記薬剤による治療前、治療中及び治療後に繰返し実施される方法を開示する。
【0018】
本発明のさらに別の実施形態では、有効量の請求項1又は請求項2記載の化合物又は組成物の投与を含んでなる、ヒト又は動物の身体における癌又は関連疾患を治療する方法を開示する。
【0019】
本発明の他の実施形態では、ヒト又は動物における癌又は関連疾患の治療的又は予防的処置のための医薬品を製造するための請求項1又は請求項2記載の化合物の使用を開示する。
【0020】
具体的な実施形態、参考文献の引用
本発明の技術的範囲は、本明細書に記載した具体的な実施形態に限定されるものではない。実際に、以上の記載及び添付の図面から、本明細書に記載したものに加えて、本発明の様々な変更が当業者には自明であろう。かかる変更は、特許請求の範囲に属する。
【0021】
以下、本明細書のために引用した参考文献である。1)Tannishtha Reya, et al., Nature, Vol 414, Nov 2001, 105-111、2)R. J. Hones et al., Blood, 1195, 1995 85:2742-2746、3)Anatole A. Klyosov, Biochemistry 1996, 35, 4457-4467、4)Piero Dalerba et al., Annu. Rev. Med. 2007. 58:267-284。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インビボでのALDHの腫瘍幹細胞イメージング用の化合物であって、次の式Iの放射性核種である化合物。
【化1】

式中、Aは18F又は123Iであり、Arは六員若しくは八員炭素環又は六員、八員、十員若しくは十二員脂環式環又は縮合多環式環であり、nは1〜4である。
【請求項2】
インビボでのALDHの腫瘍幹細胞イメージング用の化合物であって、次の式IIの放射性核種である化合物。
【化2】

式中、Aは18F又は123Iであり、Arは六員若しくは八員炭素環又は六員、八員、十員若しくは十二員脂環式環又は縮合多環式環である。
【請求項3】
インビボイメージングにおける画像コントラストの強調又は病気の治療に用いられる医薬組成物であって、有効量の式(I)の化合物又はその塩を1種以上の薬学的に許容される補助剤、賦形剤又は希釈剤と共に含んでなる医薬組成物。
【請求項4】
インビボイメージングにおける画像コントラストの強調又は病気の治療に用いられる医薬組成物であって、有効量の式(II)の化合物又はその塩を1種以上の薬学的に許容される補助剤、賦形剤又は希釈剤と共に含んでなる医薬組成物。
【請求項5】
ヒト又は動物の身体に造影剤を投与してその身体の少なくとも一部の画像を生成することを含む診断方法に使用される造影剤の製造における、請求項1又は請求項2記載の化合物の使用。
【請求項6】
ヒト又は動物の身体に式Iの化合物を投与し、該化合物が分布した身体の少なくとも一部の画像を生成することを含むヒト又は動物の身体の画像を生成する方法であって、前記化合物が請求項1又は請求項2記載の化合物を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項1又は請求項2記載の化合物を含むヒト又は動物の身体の強調画像を生成する方法であって、前記身体の少なくとも一部の画像を生成することを含んでなる方法。
【請求項8】
癌に関連した病態に対処するための薬剤によるヒト又は動物の身体の治療効果をモニターする方法であって、請求項1記載の化合物又は組成物を前記身体に投与する段階、細胞レセプターによる前記化合物の取込みを検出する段階を含んでなり、前記投与及び検出は任意ではあるが好ましくは前記薬物による治療前、治療中及び治療後に実施される、方法。
【請求項9】
有効量の請求項1又は請求項2記載の化合物又は組成物の投与を含む、ヒト又は動物の身体における癌又は関連疾患の治療方法。
【請求項10】
ヒト又は動物における癌又は関連疾患の治療用又は予防処置用の医薬品の製造のための請求項1又は請求項2記載の化合物の使用。

【公表番号】特表2013−515083(P2013−515083A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546175(P2012−546175)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/061697
【国際公開番号】WO2011/087823
【国際公開日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【出願人】(305040710)ジーイー・ヘルスケア・リミテッド (99)
【Fターム(参考)】