説明

癌関連遺伝子、CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1

本発明は、正常な器官に比べて、過剰に発現した遺伝子;CDCA5、EPHA7、STK31又はWDHD1を用いて、癌、特に肺癌及び/又は食道癌を検出する方法を特徴とする。また、癌におけるCDCA5、EPHA7、STK31又はWDHD1の過剰発現又は生物活性、特にEPHA7とEGFRとの間の相互作用に基づき、癌を治療及び予防する化合物を同定する方法も開示する。また、CDCA5、EPHA7、STK31又はWDHD1遺伝子に対する二本鎖分子を投与することによって癌を治療する方法を特徴とする。本発明は、この提供する方法で有用である、二本鎖分子及びこれらをコードするベクター、並びに分子又はベクターを包含する組成物を含む製品も特徴とする。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
単離二本鎖分子であって、細胞に導入されると、CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択される遺伝子のin vivo発現及び細胞増殖を阻害し、該二本鎖分子は、STK31では配列番号38(配列番号5の1713〜1732nt位で)及び配列番号39(配列番号5の2289〜2308nt位で)と、CDCA5では配列番号40(配列番号1の808〜827nt位で)及び配列番号41(配列番号1の470〜488nt位で)と、EPHA7では配列番号42(配列番号3の2182〜2200nt位で)及び配列番号43(配列番号3の1968〜1987nt位で)と、WDHD1では配列番号44(配列番号7の577〜596nt位で)及び配列番号45(配列番号7の2041〜2060nt位で)とから成る群から選択される標的配列に一致するmRNAで作用する、二本鎖分子。
【請求項2】
二本鎖を形成するように互いにハイブリダイズする、センス鎖とそれに対して相補的なアンチセンス鎖とを含み、該センス鎖が、CDCA5では配列番号40及び配列番号41と、EPHA7では配列番号42及び配列番号43と、STK31では配列番号38及び配列番号39と、WDHD1では配列番号44及び配列番号45とから成る群から選択される配列に対応するオリゴヌクレオチドを含む、請求項1に記載の二本鎖分子。
【請求項3】
介在一本鎖によって連結した前記センス鎖と前記アンチセンス鎖との両方を含む単一オリゴヌクレオチドから成る、請求項2に記載の二本鎖分子。
【請求項4】
一般式5’−[A]−[B]−[A’]−3’
を有する二本鎖であって、式中、
[A]は、CDCA5では配列番号40及び配列番号41と、EPHA7では配列番号42及び配列番号43と、STK31では配列番号38及び配列番号39と、WDHD1では配列番号44及び配列番号45とから成る群から選択される配列に対応するオリゴヌクレオチドを含むセンス鎖であり、
[B]は前記介在一本鎖であり、かつ、
[A’]は[A]で選択される配列に相補的な配列に対応するオリゴヌクレオチドを含む前記アンチセンス鎖である、請求項3に記載の二本鎖分子。
【請求項5】
3’オーバーハングを含有する、請求項1に記載の二本鎖分子。
【請求項6】
請求項1に記載の二本鎖分子を発現するベクター。
【請求項7】
CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択される遺伝子を発現する細胞の成長を阻害又は低減する方法であって、該方法は、少なくとも1つの二本鎖分子又は少なくとも1つの二本鎖分子を発現するベクターを与える工程を含み、該二本鎖分子又は該ベクターが細胞に導入され、該遺伝子のin vivo発現を阻害又は低減する、方法。
【請求項8】
前記二本鎖分子が請求項1に記載される二本鎖分子である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択される遺伝子を発現する癌を治療又は予防する方法であって、該方法は、少なくとも1つの二本鎖分子又は少なくとも1つの二本鎖分子を発現するベクターを投与する工程を含み、該二本鎖分子又は該ベクターが細胞に導入され、該遺伝子のin vivo発現を阻害又は低減する、方法。
【請求項10】
前記二本鎖分子が請求項1に記載される二本鎖分子である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記癌が肺癌及び/又は食道癌である、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択される遺伝子を発現する細胞の成長を阻害又は低減する組成物であって、少なくとも1つの二本鎖分子又は少なくとも1つの二本鎖分子を発現するベクターを含み、該二本鎖分子又は該ベクターが細胞に導入され、該遺伝子のin vivo発現を阻害又は低減する、組成物。
【請求項13】
前記二本鎖分子が請求項1に記載される二本鎖分子である、請求項12に記載の組成物。
【請求項14】
CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択される遺伝子を発現する癌を治療又は予防する組成物であって、前記方法が少なくとも1つの二本鎖分子又は少なくとも1つの二本鎖分子を発現するベクターを投与する工程を含み、該二本鎖分子又は該ベクターが細胞に導入され、該遺伝子のin vivo発現及び細胞増殖を阻害又は低減する、組成物。
【請求項15】
前記二本鎖分子が請求項1に記載される二本鎖分子である、請求項14に記載の組成物。
【請求項16】
肺癌及び/又は食道癌を診断する方法であって、
(a)生体試料において、CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択される遺伝子の発現レベルを検出する工程と、
(b)前記遺伝子の正常対照レベルに対する前記発現レベルの増大を前記疾患と関連付ける工程とを含む、方法。
【請求項17】
前記発現レベルが正常対照レベルよりも少なくとも10%大きい、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記発現レベルが、
(a)CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択されるポリペプチドをコードするmRNAを検出すること、
(b)CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択されるポリペプチドを検出すること、及び
(c)CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択されるポリペプチドの生物活性を検出することから成る群から選択される方法のいずれか1つによって検出される、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記肺癌が非小細胞肺癌又は小細胞肺癌である、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
肺癌及び/又は食道癌の患者の予後を判定する方法であって、
(a)生体試料において、EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択される遺伝子の発現レベルを検出する工程と、
(b)前記検出された発現レベルを対照レベルと比較する工程と、
(c)(b)の比較に基づいて、前記患者の予後を決定する工程とを含む、方法。
【請求項21】
前記対照レベルが良好な予後対照レベルであり、該対照レベルに対する前記発現レベルの増大が予後不良と決定される、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記増大が前記対照レベルよりも少なくとも10%大きい、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記発現レベルが、
(a)EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択されるポリペプチドをコードするmRNAを検出すること、
(b)EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択されるポリペプチドを検出すること、並びに
(c)CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1から成る群から選択されるポリペプチドの生物活性を検出することから成る群から選択される方法のいずれか1つによって求められる、請求項20に記載の方法。
【請求項24】
前記肺癌が非小細胞肺癌又は小細胞肺癌である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
被験体においてEPHA7ポリペプチドを検出する方法であって、
(a)診断すべき被験体から体液を採取する工程と、
(b)イムノアッセイによって前記体液中のEPHA7ポリペプチド又はその断片のレベルを求める工程とを含む、方法。
【請求項26】
前記体液が全血、血清及び血漿から成る群から選択される、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記イムノアッセイがELISAである、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
さらに
(d)前記血液試料においてpro−GRPのレベルを測定する工程と、
(e)工程(e)で測定された前記pro−GRPのレベルを、正常対照のレベルと比較する工程とを含み、前記血液試料において、該正常対照のレベルに比べて高いEPHA7及び高いpro−GRPのレベルのいずれか又は両方が、前記被験体が肺癌を患っていることを示す、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
さらに
(d)前記血液試料においてCEAのレベルを測定する工程と、
(e)工程(e)で測定された前記CEAのレベルを、正常対照のレベルと比較する工程とを含み、前記血液試料において、該正常対照のレベルに比べて高いEPHA7及び高いCEAのレベルのいずれか又は両方が、前記被験体が肺癌を患っていることを示す、請求項25に記載の方法。
【請求項30】
肺癌及び/又は食道癌を検出するキットであって、
(a)血液試料においてEPHA7のレベルを測定する、イムノアッセイ試薬と、
(b)EPHA7で陽性の対照試料とを含む、キット。
【請求項31】
CEA及び/又はpro−GRPを検出する試薬をさらに含む、請求項30に記載のキット。
【請求項32】
CDCA5、EPHA7、STK31又はWDHD1遺伝子から成る群から選択される少なくとも1つの遺伝子を発現する癌を診断、治療又は予防するのに有用な作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)試験作用物質を前記遺伝子でコードされるポリペプチド又はその断片に接触させる工程と、
(b)前記ポリペプチドと前記試験作用物質との結合を検出する工程と、
(c)工程(a)の前記ポリペプチドと結合する前記試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項33】
CDCA5、EPHA7、STK31又はWDHD1遺伝子を発現する癌を治療又は予防するのに有用な作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)試験作用物質を、CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1ポリペプチドから成る群から選択されるポリペプチド又はその機能的等価物をコードするポリヌクレオチドを発現する細胞に接触させる工程と、
(b)工程(a)の前記ポリヌクレオチド又は前記ポリペプチドの発現レベルを検出する工程と、
(c)前記工程(b)で検出された前記レベルを、前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルと比較する工程と、
(d)工程(c)において前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルに比べて前記レベルを低減又は阻害する該試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項34】
CDCA5、EPHA7、STK31又はWDHD1遺伝子を発現する癌を治療又は予防するのに有用な作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)試験作用物質を、CDCA5、EPHA7、STK31及びWDHD1ポリペプチドから成る群から選択されるポリペプチド又はその機能的等価物をコードするポリヌクレオチドを発現する細胞に接触させる工程と、
(b)工程(a)の前記ポリヌクレオチド又は前記ポリペプチドの生物活性を検出する工程と、
(c)前記工程(b)で検出された前記生物活性を、前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルと比較する工程と、
(d)工程(c)において前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルに比べて前記生物活性を低減する該試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項35】
前記生物活性が、
(a)増殖活性、
(b)浸潤活性、及び
(c)キナーゼ活性から成る群から選択される活性のいずれか1つである、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記キナーゼ活性が、EGFR、PLCγ、CDC25、MET、Shc、ERK1/2(p44/42 MAPK)、Akt、STAT3及びMEK1/2から成る群から選択される遺伝子のリン酸化レベルによって検出される、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記リン酸化レベルが、
(a)EGFRのY845、Y1068、Y1086、Y1173、S1046又はS1047、
(b)PLCγのY783、
(c)CDC25のS216、
(d)METのY1230、Y1234、Y1235、Y1349又はY1365、
(e)ShcのY317、Y239、Y240、
(f)ERK1/2(p44/42 MAPK)のT202又はY204、
(g)AktのS473、
(h)STAT3のY705、及び
(i)MEK1/2のS217又はS221から成る群から選択される残基で検出される、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
EPHA7遺伝子を発現する癌を治療又は予防するのに有用な作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)EPHA7ポリペプチド又はその機能的等価物を、EGFR、PLCγ、CDC25、MET、Shc、ERK1/2(p44/42 MAPK)、Akt、STAT3及びその機能的等価物から成る群から選択される基質に、該基質をリン酸化させる条件下で試験化合物の存在下において接触させる工程と、
(b)基質のリン酸化レベルを検出する工程と、
(c)前記工程(b)で検出された前記レベルを、前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルと比較する工程と、
(d)工程(c)において前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルに比べて該レベルを低減又は阻害する該試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項39】
前記基質のリン酸化レベルが、EGFRのY845、Y1068、Y1086及び/又はY1173、PLCγのY783、CDC25のS216、METのY1230、Y1234、Y1235、Y1313、Y1349及び/又はY1365、ShcのY317、Y239及び/又はY240、ERK1/2(p44/42 MAPK)のT202及び/又はY204、AktのS473、及びSTAT3のY705から成る群から選択される残基で検出される、請求項38に記載の方法。
【請求項40】
EGFRの前記機能的等価物が配列番号75のアミノ酸配列を含むポリペプチド断片である、請求項39に記載の方法。
【請求項41】
METの前記機能的等価物が配列番号76のアミノ酸配列を含むポリペプチド断片である、請求項38に記載の方法。
【請求項42】
前記癌が肺癌及び/又は食道癌である、請求項38に記載の方法。
【請求項43】
EPHA7ポリペプチドとEGFRポリペプチド又はMETとの結合を妨げる作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)EPHA7ポリペプチド又はその機能的等価物を、試験作用物質の存在下で、EGFR若しくはMETポリペプチド又はその機能的等価物に接触させる工程と、
(b)前記ポリペプチド間の結合を検出する工程と、
(c)前記工程(b)で検出された前記結合レベルを、前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルと比較する工程と、
(d)工程(c)において前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルに比べて前記結合レベルを低減又は阻害する該試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項44】
EPHA7の前記機能的等価物が前記EGFR結合ドメインを含む、請求項38に記載の方法。
【請求項45】
EGFRの前記機能的等価物が配列番号75のアミノ酸配列を含むポリペプチド断片である、請求項38に記載の方法。
【請求項46】
METの前記機能的等価物が配列番号76のアミノ酸配列を含むポリペプチド断片である、請求項38に記載の方法。
【請求項47】
STK31遺伝子を発現する癌を治療又は予防するのに有用な作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)STK31ポリペプチド又はその機能的等価物を、ERK1/2(p44/42 MAPK)、EGFR及びMEK1/2から成る群から選択される基質に、該基質をリン酸化させる条件下で試験化合物の存在下において接触させる工程と、
(b)基質のリン酸化レベルを検出する工程と、
(c)前記工程(b)で検出された前記レベルを、前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルと比較する工程と、
(d)工程(c)において前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルに比べて該レベルを低減又は阻害する該試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項48】
前記基質のリン酸化レベルが、ERK1/2(p44/42 MAPK)のT202及び/又はY204、EGFRのS1046及び/又はS1047、及びMEK1/2のS217及び/又はS221から成る群から選択される残基で検出される、請求項47に記載の方法。
【請求項49】
前記癌が肺癌及び食道癌から成る群から選択される、請求項47に記載の方法。
【請求項50】
STK31ポリペプチドとc−raf、MEK又はERK(p44/42 MAPK)ポリペプチドとの結合を妨げる作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)STK31ポリペプチド又はその機能的等価物を、試験作用物質の存在下で、c−raf、MEK若しくはERK(p44/42 MAPK)ポリペプチド又はその機能的等価物に接触させる工程と、
(b)前記ポリペプチド間の結合を検出する工程と、
(c)前記工程(b)で検出された前記結合レベルを、前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルと比較する工程と、
(d)工程(c)において前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルに比べて前記結合レベルを低減又は阻害する該試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項51】
STK31の前記機能的等価物が、前記c−raf、MEK又はERK(p44/42 MAPK)結合ドメインを含む、請求項50に記載の方法。
【請求項52】
c−raf、MEK又はERK(p44/42 MAPK)の前記機能的等価物が、前記STK31結合ドメインを含む、請求項51に記載の方法。
【請求項53】
癌を治療又は予防する作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)試験作用物質を、WDHD1ポリペプチド又はその機能的等価物をコードする遺伝子を発現する細胞に接触させる工程と、
(b)工程(a)の前記ポリペプチドをリン酸化させる条件下で培養する工程と、
(c)工程(a)の前記ポリペプチドのホスホセリン又はホスホチロシンレベルを検出する工程と、
(d)前記工程(c)で検出された前記リン酸化レベルを、前記試験作用物質の非存在下で検出されたリン酸化レベルと比較する工程と、
(e)前記リン酸化レベルを阻害又は低減する前記試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項54】
前記癌が肺癌及び食道癌から成る群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項55】
WDHD1のホスホセリン(phosphor-serine)がS374である、請求項54に記載の方法。
【請求項56】
前記癌が肺癌及び食道癌から成る群から選択される、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
WDHD1遺伝子を発現する癌を治療又は予防するのに有用な作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)WDHD1をリン酸化させる条件下で試験化合物の存在下において、Aktポリペプチド又はその機能的等価物をWDHD1又はその機能的等価物に接触させる工程と、
(b)WDHD1のリン酸化レベルを検出する工程と、
(c)前記工程(b)で検出された前記レベルを、前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルと比較する工程と、
(d)工程(c)において前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルに比べて前記レベルを低減又は阻害する該試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項58】
リン酸化の前記レベルがWDHD1のS374の残基で検出される、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
CDCA5ポリペプチドと、CDC2又はERKポリペプチドとの間の相互作用又は結合を妨げる作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)試験作用物質の存在下で、以下の(i)CDCA5ポリペプチド又はその機能的等価物、及び(ii)CDC2若しくはERKポリペプチド又はその機能的等価物のポリペプチドを接触させる工程と、
(b)前記ポリペプチド間の前記相互作用又は前記結合のレベルを検出する工程と、
(c)前記工程(b)で検出された前記レベルを、前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルと比較する工程と、
(d)前記レベルを低減又は阻害する該試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項60】
CDCA5の前記機能的等価物が前記CDC2相互作用ドメイン又は前記ERK相互作用ドメインを含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
CDC2又はERKの前記機能的等価物が前記CDCA5相互作用ドメインを含む、請求項59に記載の方法。
【請求項62】
CDCA5のCDC2媒介性リン酸化又はERK媒介性リン酸化を調整する作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)試験作用物質の存在下で、(i)CDCA5ポリペプチド又はその機能的等価物、及び(ii)CDC2若しくはERKポリペプチド又はその機能的等価物のポリペプチドを接触させる工程と、
(b)(a)(i)のポリペプチドのリン酸化レベルを検出する工程と、
(c)前記工程(b)で検出された前記リン酸化レベルを、前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルと比較する工程と、
(d)阻害剤として前記リン酸化レベルを阻害又は低減する前記試験作用物質を選択する工程、又は促進剤として前記リン酸化レベルを促進する又は高める前記試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項63】
CDCA5ポリペプチドの前記機能的等価物が、該CDCA5ポリペプチドの少なくとも1つのCDC2媒介性リン酸化部位又はERK媒介性リン酸化部位を含む、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記CDC2媒介性リン酸化部位が、配列番号2(CDCA5)のセリン−21、セリン−75又はスレオニン−159であり、前記ERK媒介性リン酸化部位が、セリン−21、スレオニン−48、セリン−75、セリン−79、スレオニン−111、スレオニン−115、スレオニン−159又はセリン−209である、請求項62に記載の方法。
【請求項65】
CDCA5を発現する癌を予防又は治療するのに有用な作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)試験作用物質を、CDCA5ポリペプチド又はその機能的等価物をコードする遺伝子を発現する細胞に接触させる工程と、
(b)工程(a)の前記ポリペプチドをリン酸化させる条件下で培養する工程と、
(c)工程(a)の前記ポリペプチドのリン酸化レベルを検出する工程と、
(d)前記工程(c)で検出された前記リン酸化レベルを、前記試験作用物質の非存在下で検出されたリン酸化レベルと比較する工程と、
(e)工程(c)において前記試験作用物質の非存在下で検出されたレベルに比べて前記リン酸化レベルを低減又は阻害する該試験作用物質を選択する工程とを含む、方法。
【請求項66】
前記作用物質が、CDCA5のCDC2媒介性リン酸化活性又はERK媒介性リン酸化活性を阻害又は低減する、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記リン酸化レベルがホスホセリン又はホスホスレオニンのレベルである、請求項65に記載の方法。
【請求項68】
CDCA5のホスホセリンが配列番号2(CDCA5)のセリン−21、セリン−75、セリン−79又はセリン−209である、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
CDCA5のホスホスレオニンが配列番号2(CDCA5)のスレオニン−48、スレオニン−111又はスレオニン−115である、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記癌が肺癌及び食道癌から成る群から選択される、請求項65に記載の方法。
【請求項71】
CDCA5、EPHA7、STK31又はWDHD1遺伝子を発現する癌を治療又は予防するのに有用な作用物質をスクリーニングする方法であって、
(a)試験作用物質を、CDCA5、EPHA7、STK31及び/又はWDHD1遺伝子の転写調節領域を含むベクターと、該転写調節領域の制御下で発現するレポーター遺伝子とが導入された細胞に接触させる工程と、
(b)前記レポーター遺伝子の活性の発現を測定する工程と、
(c)前記試験化合物の非存在下でのレベルに比べて前記レポーター遺伝子の活性レベルの発現を低減する化合物を選択する工程とを含む、方法。
【請求項72】
前記癌が肺癌及び食道癌から成る群から選択される、請求項71に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図12E】
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【図12F】
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【図13】
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【図14】
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【図15A−D】
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【図15E】
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【図15F】
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【図15G−H】
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【図16A】
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【図16B】
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【図16C】
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【図16D】
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【図16E】
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【図16F】
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【図16G】
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【図16H】
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【図16I】
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【図17A】
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【図17B】
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【図17C】
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【図17D】
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【図18】
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【図19A−C】
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【図19D−E】
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【図20A】
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【図20B】
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【図20C】
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【図20D】
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【図20E】
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【図21A】
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【図21B】
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【図21C】
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【図21D】
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【図21E】
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【図22】
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【公表番号】特表2010−536367(P2010−536367A)
【公表日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−521582(P2010−521582)
【出願日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際出願番号】PCT/JP2008/065353
【国際公開番号】WO2009/028581
【国際公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【出願人】(502240113)オンコセラピー・サイエンス株式会社 (142)
【Fターム(参考)】