説明

癌(MUC1)の診断および治療のための技術および組成物

本発明は細胞増殖、特に癌の診断および/または治療に基本的に関与する一連の組成物、方法、キット、物品および種を提供する。MUC1の異常な発現に関与する細胞増殖に特に焦点が当てられる。MUC1細胞増殖に関与する機構が議論される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
MGFRに特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片。
【請求項2】
前記抗体またはその抗原結合断片が2価である、請求項1に記載される抗体またはその抗原断片。
【請求項3】
前記抗体またはその抗原結合断片が1価である、請求項1に記載される抗体またはその抗原結合断片。
【請求項4】
前記抗体またはその抗原結合断片がPSMGFRに特異的に結合する、請求項1に記載される抗体またはその抗原断片。
【請求項5】
前記抗体またはその抗原結合断片が配列番号36に記載されるアミノ酸配列あるいはN−末端に15個以下のアミノ酸の付加または欠失を含み、かつ、20個以下のアミノ酸の置換を含む機能的変異体またはその断片に特異的に結合する、請求項4に記載される抗体またはその抗原結合断片。
【請求項6】
前記抗体またはその抗原結合断片が配列番号36に記載されるアミノ酸配列あるいは10個以下のアミノ酸の置換を含む機能的変異体またはその断片に特異的に結合する、請求項5に記載される抗体またはその抗原結合断片。
【請求項7】
前記抗体またはその抗原結合断片が配列番号36に記載されるアミノ酸配列あるいは5個以下のアミノ酸の置換を含む機能的変異体またはその断片に特異的に結合する、請求項6に記載される抗体またはその抗原結合断片。
【請求項8】
前記抗体またはその抗原結合断片が配列番号36に記載されるアミノ酸配列に特異的に結合する、請求項7に記載される抗体またはその抗原結合断片。
【請求項9】
前記抗体またはその抗原結合断片がヒト、ヒト化、異種間、またはキメラヒト−非ヒト抗体またはその抗原結合断片である、請求項1に記載される抗体またはその抗原結合断片。
【請求項10】
前記抗体またはその抗原結合断片が未処理抗体である、先の請求項のいずれか1つに記載される抗体またはその抗原結合断片。
【請求項11】
前記抗原結合断片が1本鎖Fv断片、Fab'断片、Fab断片、またはFd断片を含む、請求項3に記載される抗原結合断片。
【請求項12】
前記抗原結合断片がF(ab')断片を含む、請求項2記載に記載される抗原結合断片。
【請求項13】
先の請求項のいずれか1つに記載される抗体またはその抗原結合断片を含む組成物。
【請求項14】
薬学的組成物であって、さらに、薬学的に許容される担体を含む、請求項13に記載される組成物。
【請求項15】
前記抗体またはその抗原結合断片がポリクローナル抗体である、請求項1に記載される抗体またはその抗原結合断片。
【請求項16】
前記抗体またはその抗原結合断片がモノクローナル抗体である、請求項1に記載される抗体またはその抗原結合断片。
【請求項17】
請求項1〜12のいずれか1つに記載される抗体またはその抗原結合断片を含むキット。
【請求項18】
さらに、表面を有する物品を含む、請求項17に記載されるキット。
【請求項19】
前記抗体またはその抗原結合断片が物品の表面に固定されるか、あるいは固定されるように適用される、請求項18に記載されるキット。
【請求項20】
前記物品が粒子を含む、請求項19に記載されるキット。
【請求項21】
前記物品が粒子を含む、請求項18に記載されるキット。
【請求項22】
さらに、第2粒子、および細胞表面受容体の鎖間結合領域の分断後、細胞表面に付着して残存する細胞表面受容体の一部分を含むペプチド配列であって、細胞から脱着されるか、第2粒子に固定されるかあるいは固定されるように適用されるペプチド配列を含む、請求項20に記載されるキット。
【請求項23】
さらに、受容体開裂後に細胞表面に付着して残存する細胞表面受容体の一部分を含み、細胞から脱着されるか、粒子に固定されるかあるいは固定されるように適用されるペプチド配列を含む、請求項21に記載されるキット。
【請求項24】
さらに、前記第2粒子、および受容体開裂後に細胞表面に付着して残存する細胞表面受容体の一部分を含み、細胞から脱着されるか、粒子に固定されるかあるいは固定されるように適用されるペプチド配列を含む、請求項23に記載されるキット。
【請求項25】
さらに、前記抗体またはその抗原結合断片の存在下に、ペプチド配列が他の同一ペプチド配列および/または前記抗体またはその抗原結合断片に結合する能力に影響を与える候補薬剤を含む、請求項22または24に記載されるキット。
【請求項26】
前記ペプチド配列がMGFRを含む、請求項25に記載されるキット。
【請求項27】
成長因子などの活性化リガンドと相互作用して、細胞増殖を促進する細胞表面受容体の一部分であって、活性化リガンドと該一部分に相互作用する細胞表面受容体を十分に有する一部分を含むペプチドを準備し、そして、該ペプチドに特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片を生成することを含む方法。
【請求項28】
前記抗体またはその抗原結合断片は2価である、請求項27に記載される方法。
【請求項29】
前記抗体またはその抗原結合断片が1価である、請求項27に記載される方法。
【請求項30】
請求項27に記載される方法によって産生された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項31】
前記抗体またはその抗原結合断片が未処理抗体である、請求項30に記載される抗体またはその抗原結合断片。
【請求項32】
前記細胞表面受容体がMUC1を含む、請求項27に記載される方法。
【請求項33】
前記ペプチドがMGFRを含む、請求項32に記載される方法。
【請求項34】
前記ペプチドが配列番号36に記載されるアミノ酸配列からなる、請求項27に記載される方法。
【請求項35】
前記ペプチド配列が配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項27に記載される方法。
【請求項36】
癌を寛解するのに有効な量の抗体またはその抗原結合断片を被検者に投与することを含む、MUC1の異常な発現を特徴とする癌を患う患者を治療する方法。
【請求項37】
前記抗体またはその抗原結合断片が1価である、請求項36に記載される方法。
【請求項38】
前記抗体またはその抗原結合断片が未処理の1本鎖抗体である、請求項37に記載される方法。
【請求項39】
前記投与工程で前記抗体またはその抗原結合断片が腫瘍の成長を低下させるのに有効な量で投与される、請求項36に記載される方法。
【請求項40】
前記抗体またはその抗原結合断片がMGFRに特異的に結合する、請求項36に記載される方法。
【請求項41】
前記方法は、MUC1受容体の開裂後に細胞表面に付着して残存するMUC1受容体の一部分と天然リガンドとの相互作用を遮断するのに有効な量の前記抗体またはその抗原結合断片を被検者に投与することを含む、請求項37に記載される方法。
【請求項42】
MUC1受容体の鎖間結合領域の分断を低下させるに有効な量の前記抗体またはその抗原結合断片を被検者に投与することを含む、請求項36に記載される方法。
【請求項43】
前記癌は乳癌、前立腺癌、肺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、膵臓癌および脳癌のうちの少なくとも1つを含む、請求項36に記載される方法。
【請求項44】
成長因子などの活性化リガンドと相互作用して、細胞増殖を促進する細胞表面受容体の一部分であって、活性化リガンドと相互作用する細胞表面受容体を十分に含む一部分を含むペプチドと特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片を被検者を投与することを含む、癌を患うか、あるいは癌を発症する危険性を有する被検者を治療する方法。
【請求項45】
前記抗体またはその抗原結合断片が1価である、請求項44に記載される方法。
【請求項46】
前記抗体またはその抗原結合断片が未処理1本鎖抗体である、請求項45に記載される方法。
【請求項47】
前記細胞表面受容体がMUC1である、請求項44に記載される方法。
【請求項48】
前記ペプチドがMGFRである、請求項47に記載される方法。
【請求項49】
前記ペプチドがそのN−末端にPSMGFRを含む、請求項48に記載される方法。
【請求項50】
前記ペプチドはN−末端に配列番号36に記載されるアミノ酸配列あるいはN−末端に15個以下のアミノ酸の付加または欠失を含み、かつ、20個以下のアミノ酸の置換を含む機能的変異体またはその断片を含む、請求項48に記載される方法。
【請求項51】
前記ペプチドはPSMGFRからなる、請求項49に記載される方法。
【請求項52】
前記ペプチドは配列番号36に記載されるアミノ酸配列あるいはN−末端に15個以下のアミノ酸の付加または欠失を含み、かつ、20個以下のアミノ酸の置換を含む機能的変異体またはその断片からなる、請求項51に記載される方法。
【請求項53】
前記ペプチドは配列番号36に記載されるアミノ酸配列からなる、請求項52に記載される方法。
【請求項54】
前記抗体またはその抗原結合断片は配列番号7に記載されるアミノ酸配列に特異的に結合する、請求項52に記載される方法。
【請求項55】
前記癌は乳癌、前立腺癌、肺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、膵臓癌および脳癌のうちの少なくとも1つを含む、請求項44に記載される方法。
【請求項56】
前記癌はMUC1の異常な発現を特徴とする、請求項47に記載される方法。
【請求項57】
癌を患うか、あるいは癌を疑う被検者から得た試料を細胞表面に発現したペプチドに特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片と接触させ、そして、試料に特異的に結合した抗体またはその抗原結合断片の量を測定することを含む癌の病原力および/または転移可能性を決定する方法。
【請求項58】
前記試料は被検者の細胞および/またはその可溶化液を含む、請求項57に記載される方法。
【請求項59】
前記ペプチドは成長因子などの活性化リガンドと相互作用して、細胞増殖を促進する細胞表面受容体の一部分であって、活性化リガンドと相互作用する細胞表面受容体を十分に有する部分を含む、請求項57に記載される方法。
【請求項60】
前記抗体またはその抗原結合断片はシグナル伝達物質に対して固定化されているか、あるいは固定化されるように適用される、請求項57に記載される方法。
【請求項61】
前記抗体またはその抗原結合断片は2価である、請求項60に記載される方法。
【請求項62】
前記細胞表面受容体がMUC1である、請求項59に記載の方法。
【請求項63】
前記ペプチドがMGFRを含む、請求項52に記載される方法。
【請求項64】
前記ペプチドがそのN−末端にPMSGFRを含む、請求項53に記載される方法。
【請求項65】
前記癌は乳癌、前立腺癌、肺癌、卵巣癌、結腸直腸癌、膵臓癌および脳癌のうちの少なくとも1つを含む、請求項57に記載される方法。
【請求項66】
前記癌はMUC1の異常な発現を特徴とする、請求項62に記載される方法。
【請求項67】
PSMGFRTCをコードする単離核酸分子、およびその縮重体、相補体、および固有断片。
【請求項68】
配列番号37に記載されるアミノ酸配列をコードする単離核酸分子、およびその縮重体、相補体、および固有断片。
【請求項69】
プロモーターと実施可能に連結した請求項67または68に記載される単離核酸を含む発現ベクター。
【請求項70】
請求項67または68に記載される核酸分子を含む発現ベクターで形質移入または形質転換された宿主細胞。
【請求項71】
高ストリンジェントな条件下に配列番号42に記載される核酸配列、その縮重体、相補体、および固有断片とハイブリダイズする単離核酸分子。
【請求項72】
プロモーターと実施可能に連結した配列番号66に記載される単離核酸分子、その縮重体、または相補体を含む発現ベクター。
【請求項73】
請求項66に記載される核酸分子またはその縮重体または相補体を含む発現ベクターで形質移入または形質転換された縮主細胞。
【請求項74】
細胞表面受容体の一部分であって、成長因子などの活性化リガンドと相互作用し、細胞増殖を促進する細胞表面受容体を十分に有する一部分を含み、該部分間の自発的結合を阻止するために必要な範囲まで、細胞表面受容体の鎖間結合領域を有していない細胞表面ペプチドを含むアミノ酸配列をコードする発現ベクターで宿主細胞を形質移入または形質転換し、該細胞によってペプチドの発現を促進して、細胞がその表面にペプチドを表示することを含む方法。
【請求項75】
前記細胞表面受容体がMUC1を含む、請求項74に記載される方法。
【請求項76】
前記細胞表面ペプチドがMGFRを含む、請求項75に記載される方法。
【請求項77】
前記細胞表面ペプチドがそのN−末端にPSMGFRを含む、請求項76に記載される方法。
【請求項78】
さらに、その表面にペプチドを表示する細胞を、該ペプチドと相互作用する活性化リガンドの能力に影響を与えるための候補薬剤、および活性リガンドと接触させ、そして、ペプチドと活性化リガンドの相互作用を阻止する候補薬剤の能力を測定することを含む、請求項75に記載される方法。
【請求項79】
その表面にペプチドを表示する複数の細胞を、該ペプチドと相互作用する活性化リガンドの能力に影響を与えるための候補薬剤および活性化リガンドと接触工程で接触させることを含む、請求項78に記載される方法。
【請求項80】
測定工程で細胞増殖速度および/または細胞の生存度を測定することを含む、請求項79に記載される方法。
【請求項81】
前記活性化リガンドとペプチドとの相互作用中にリン酸化される細胞内タンパクがリン酸化されるか否かを測定することを含む、請求項78に記載される方法。
【請求項82】
前記細胞内タンパクがERK−2である、請求項81に記載される方法。
【請求項83】
前記活性化リガンドと候補薬剤の少なくとも1つは補助シグナル伝達物質に対して固定化されている、請求項78に記載される方法。
【請求項84】
前記補助シグナル伝達物質がコロイド粒子である、請求項83に記載される方法。
【請求項85】
前記補助シグナル伝達物質がコロイド粒子でない、請求項83に記載される方法。
【請求項86】
前記活性化リガンドと候補薬剤の少なくとも1つはコロイド粒子に付着されている補助シグナル伝達物質に対して固定化されている、請求項83に記載される方法。
【請求項87】
前記活性化リガンドは2価であり、前記細胞表面ペプチドのうちの2つに特異的に結合することが可能である、請求項75に記載される方法。
【請求項88】
前記活性化リガンドはMGFRに特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片を含む、請求項87に記載される方法。
【請求項89】
細胞表面受容体の一部分であって、成長因子などの活性化リガンドと相互作用し、細胞増殖を促進する細胞表面受容体を十分に有する一部分を含み、該一部分間の自発的結合を阻止するために必要な範囲まで、細胞表面受容体の鎖間結合領域を有していないペプチドを準備し、そして、該ペプチドをコードする核酸分子を含む発現ベクターを発現させることを含む方法。
【請求項90】
請求項89に記載される方法によって産生される発現ベクター。
【請求項91】
前記細胞表面受容体はMUC1を含む、請求項89に記載される方法。
【請求項92】
前記ペプチドがMGFRを含む、請求項91に記載される方法。
【請求項93】
前記ペプチドがそのN−末端にPSMGFRを含む、請求項92に記載される方法。
【請求項94】
細胞表面受容体の一部分であって、成長因子などの活性リガンドと相互作用し、細胞増殖を促進する細胞表面受容体を十分に有する一部分を含み、該一部分間の自発的結合を阻止するために必要な範囲まで、細胞表面受容体の鎖間結合領域を有していない部分を含むペプチドをその表面に発現する細胞を準備し、該細胞を該ペプチドと相互作用する活性リガンドの能力に影響を与えるための候補薬剤および活性リガンドと接触させ、そして、ペプチドと活性化リガンドの相互作用時にリン酸化される細胞内タンパクがリン酸化されるか否かを測定することを含む方法。
【請求項95】
前記細胞表面受容体がMUC1である、請求項94に記載される方法。
【請求項96】
前記細胞がMUC1陽性腫瘍細胞である、請求項95に記載される方法。
【請求項97】
前記ペプチドがMGFRを含む、請求項95に記載される方法。
【請求項98】
前記ペプチドがそのN−末端にPSMGFRを含む、請求項97に記載される方法。
【請求項99】
前記細胞内タンパクがERK−2を含む、請求項94に記載される方法。
【請求項100】
その表面にペプチドを表示する複数の細胞を、ペプチドと相互作用する活性化リガンドの能力に影響を与えるための候補薬剤および活性化リガンドと接触工程で接触させることを含む、請求項94に記載される方法。
【請求項101】
さらに、接触工程後に細胞を可溶化するか、あるいは透過させることを含む、請求項100に記載される方法。
【請求項102】
さらに、ゲルを使用する分子サイズに基づく可溶化または透過工程で得られる細胞内物質に含まれるタンパクを分離することを含む、請求項101に記載される方法。
【請求項103】
分離工程で分離されたタンパクを、細胞内タンパクのリン酸化体と特異的に結合するが、リン酸化されないとき、細胞内タンパクと結合しない生物学的分子と接触させることを含む、請求項102に記載される方法。
【請求項104】
前記生物学的分子が抗体またはその抗原結合断片である、請求項103に記載される方法。
【請求項105】
前記抗体またはその抗原結合断片は少なくとも1つの補助的シグナル伝達物質に対して固定化されている、請求項104に記載される方法。
【請求項106】
前記補助的シグナル伝達物質はコロイド粒子を含む、請求項105に記載される方法。
【請求項107】
前記補助的シグナル伝達物質は染料、顔料、電気的活性分子、化学発光分子、電気化学発光分子、蛍光性分子、上流制御リン、および西洋ワサビパーオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼを含む酵素連結シグナル伝達分子のうち、少なくとも1つを含む、請求項105に記載される方法。
【請求項108】
さらに、分離工程で分離されたタンパクを、分子内タンパクのリン酸化体に特異的に結合するが、リン酸化されていないとき、細胞内分子に結合しない第1生物学的分子に接触させ、そして、第1生物学的分子に特異的に結合する第2生物学的分子に接触させることを含む、請求項103に記載される方法。
【請求項109】
前記第2生物学的分子が抗体またはその抗原結合断片である、請求項108に記載される方法。
【請求項110】
前記抗体またはその抗原結合断片が少なくとも1つの補助的シグナル伝達物質に対して固定化されている、請求項109に記載される方法。
【請求項111】
前記補助的シグナル伝達物質がコロイド粒子を含む、請求項110に記載される方法。
【請求項112】
前記補助的シグナル伝達物質は染料、顔料、電気的活性分子、化学発光分子、電気化学発光分子、蛍光性分子、上流制御リン、および西洋ワサビパーオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼを含む酵素連結シグナル伝達分子のうち、少なくとも1つを含む、請求項110に記載される方法。
【請求項113】
さらに、可溶化あるいは透過化工程において得られる細胞内物質に含まれるタンパクを複数のコロイド粒子に接触させることを含む、請求項101に記載される方法。
【請求項114】
前記コロイド粒子の第1サブセットは細胞内タンパクのリン酸化体に特異的に結合するが、リン酸化されていないとき、細胞内タンパクに結合しない第1生物学的分子に対して固定化され、そして前記コロイド粒子の第2サブセットは第1生物学的分子が特異的に結合するエピトープとは異なるエピトープにて、細胞内タンパクのリン酸化体に特異的に結合する第2生物学的分子に対して固定化されている、請求項113に記載される方法。
【請求項115】
前記測定工程は細胞内タンパクのリン酸化体の存在を示すコロイド粒子の凝集を表示する色変化が生じたか否かを検出することを含む、請求項114に記載される方法。
【請求項116】
前記第1生物学的分子は抗体またはその抗原結合断片であり、かつ、第2生物学的分子は細胞内タンパクのリン酸化体、およびリン酸化されていないとき、細胞内タンパクの両方に結合する抗体またはその抗原結合断片である、請求項114に記載される方法。
【請求項117】
前記細胞内タンパクはERK−2である、請求項116に記載される方法。
【請求項118】
その表面上にMGFRを含むペプチドを発現する細胞を用意し、該細胞を、MGFRと相互作用する活性化リガンドの能力に影響を与える候補薬剤および活性化リガンドと接触させ、そして、細胞内でERK−2タンパクがリン酸化されるか否かを測定することを含む方法。
【請求項119】
前記細胞がMUC1陽性腫瘍細胞である、請求項118に記載される方法。
【請求項120】
前記ペプチドはそのN−末端にPSMGFRを含む、請求項118に記載される方法。
【請求項121】
その表面上にペプチドを表示する複数の細胞を、MGFRと相互作用する活性化リガンドの能力に影響を与える候補薬剤および活性リガンドと接触工程で接触させることを含む、請求項118に記載される方法。
【請求項122】
さらに、接触工程後に細胞を可溶化または透過化することを含む、請求項121に記載される方法。
【請求項123】
さらに、ゲルを使用する分子サイズに基づく可溶化または透過化工程で得られる細胞内物質に含まれるタンパクを分離することを含む、請求項122に記載される方法。
【請求項124】
分離工程で分離されるタンパクを、ERK−2のリン酸化体に特異的に結合するが、リン酸化されていないとき、ERK−2に結合しない生物学的分子に接触させることを含む、請求項123に記載される方法。
【請求項125】
前記生物学的分子が抗体またはその抗原結合断片である、請求項124に記載される方法。
【請求項126】
前記抗体またはその抗原結合断片は少なくとも1つの補助的シグナル伝達物質に対して固定化されている、請求項125に記載される方法。
【請求項127】
前記補助的シグナル伝達物質はコロイド粒子を含む、請求項126に記載される方法。
【請求項128】
補助的シグナル伝達物質は染料、顔料、電気的活性分子、化学発光分子、電気化学発光分子、蛍光性分子、上流制御リン、および西洋ワサビパーオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼを含む酵素連結シグナル伝達分子のうち、少なくとも1つを含む、請求項126に記載される方法。
【請求項129】
さらに、分離工程で分離されるタンパクを、細胞内タンパクのリン酸化体に特異的に結合するが、リン酸化されていないとき、細胞内タンパクに結合しない第1生物学的分子および第1生物学的分子に特異的に結合する第2生物学的分子に接触させることを含む、請求項123に記載される方法。
【請求項130】
前記第2生物学的分子は抗体またはその抗原結合断片である、請求項129に記載される方法。
【請求項131】
前記抗体またはその抗原結合断片は少なくとも1つのシグナル伝達物質に対して固定化されている、請求項130に記載される方法。
【請求項132】
前記補助的シグナル伝達物質はコロイド粒子を含む、請求項131に記載される方法。
【請求項133】
前記補助的シグナル伝達物質は染料、顔料、電気的活性分子、化学発光分子、電気化学発光分子、蛍光性分子、上流制御リン、および西洋ワサビパーオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼを含む酵素連結シグナル伝達分子のうち、少なくとも1つを含む、請求項131に記載される方法。
【請求項134】
さらに、可溶化または透過化工程で得られる細胞内物質に含まれるタンパクを複数のコロイド粒子に接触させることを含む、請求項122に記載される方法。
【請求項135】
前記コロイド粒子の第1サブセットは、ERK−2のリン酸化体に特異的に結合するが、リン酸化されていないとき、ERK−2に特異的に結合しない第1生物学的分子に対して固定化されていて、そして、コロイド粒子の第2サブセットは、第1生物学的分子が特異的に結合するエピトープと異なるエピトープでERK−2のリン酸化体に特異的に結合する第2生物学的分子に対して固定化されている、請求項134に記載される方法。
【請求項136】
前記測定工程はERK−2リン酸化体の存在を示すコロイド粒子の凝集を表示する色変化が生じたか否かを検出することを含む、請求項135に記載される方法。
【請求項137】
前記第1生物学的分子は抗体またはその抗原結合断片であり、かつ、第2生物学的分子はERK−2リン酸化体、およびリン酸化されていないとき、ERK−2の両方に結合する抗体またはその抗原結合断片である、請求項135に記載される方法。
【請求項138】
細胞表面受容体と活性リガンドの結合を干渉する能力を有すると推測される候補薬剤が細胞表面受容体と活性リガンドの結合を干渉し、かつ、該薬剤候補が細胞表面受容体またはリガンドと相互作用するか否かを同時に測定することを含む方法。
【請求項139】
生物学的分子は第2変性状態にあるときよりも第1変性状態にて異なった範囲で生物学的分子に近接するとき、生物学的分子に対して固定化されるように作られたコロイド粒子を準備し、そして、生物学的分子に対するコロイド粒子の固定化を検出することを含む生物学的分子の変性状態を測定する方法。
【請求項140】
前記生物学的分子がタンパクである、請求項139に記載される方法。
【請求項141】
前記生物学的分子がERK−2である、請求項140に記載される方法。
【請求項142】
前記第2変性状態が未変性状態を含む、請求項139に記載される方法。
【請求項143】
前記第1変性状態で生物学的分子はリン酸化、グリコシル化またはアセチル化されている、請求項139に記載される方法。
【請求項144】
生物学的分子は準備工程および測定工程の少なくとも1つの工程中にゲル中または膜上に存在する、請求項139に記載される方法。
【請求項145】
複数の生物学的分子を、変性の第1状態にあるとき生物学的分子に特異的に結合するが、変性の第2状態にあるとき生物学的分子に結合しない物質に接触させることを含む、請求項139に記載される方法。
【請求項146】
前記物質が抗体またはその抗原結合断片である、請求項145に記載される方法。
【請求項147】
前記抗体またはその抗原結合断片が少なくとも1つの補助的シグナル伝達物質に対して固定化されている、請求項146に記載される方法。
【請求項148】
前記補助的シグナル伝達物質がコロイド粒子を含む、請求項147に記載される方法。
【請求項149】
前記補助的シグナル伝達物質がさらに染料、顔料、電気的活性分子、化学発光分子、電気化学発光分子、蛍光性分子、上流制御リン、および西洋ワサビパーオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼを含む酵素連結シグナル伝達分子のうち、少なくとも1つを含む、請求項148に記載される方法。
【請求項150】
さらに、複数の生物学的分子を、変性の第1状態にあるとき、生物学的分子に特異的に結合するが、変性の第2状態にあるとき、生物学的分子に結合しない第1物質、および第1物質に特異的に結合する第2物質に接触させることを含む、請求項145に記載される方法。
【請求項151】
前記第2物質が抗体またはその抗原結合断片である、請求項150に記載される方法。
【請求項152】
抗体またはその抗原結合断片が少なくとも1つの補助的シグナル伝達物質に対して固定化されている、請求項151に記載される方法。
【請求項153】
前記補助的シグナル伝達物質がコロイド粒子を含む、請求項152に記載される方法。
【請求項154】
前記補助的シグナル伝達物質がさらに染料、顔料、電気的活性分子、化学発光分子、電気化学発光分子、蛍光性分子、上流制御リン、および西洋ワサビパーオキシダーゼおよびアルカリホスファターゼを含む酵素連結シグナル伝達分子のうち、少なくとも1つを含む、請求項153に記載される方法。
【請求項155】
さらに、複数の生物学的分子を複数のコロイド粒子に接触させる、請求項139に記載される方法。
【請求項156】
前記コロイド粒子の第1サブセットは変性の第1状態にあるとき、生物学的分子に特異的に結合し、変性の第2状態にあるとき、生物的分子に特異的に結合しない第1物質に対して固定化されていて、そしてコロイド粒子の第2サブセットは第1物質が特異的に結合するエピトープと異なったエピトープで変性の第1状態にあるとき、生物学的分子に特異的に結合する第2物質に対して固定化されている、請求項155に記載される方法。
【請求項157】
前記検出工程は変性の第1状態にあるとき、生物学的分子の存在を表示するコロイド粒子の凝集の表示である色変化が生じたか否かを検出することを含む、請求項156に記載される方法。
【請求項158】
前記第1物質は抗体またはその抗原結合断片であり、そして、第2物質は変性の第1状態および変性の第2状態にあるとき、生物学的分子に結合する抗体またはその抗原結合断片である、請求項156に記載される方法。
【請求項159】
さらに、検出工程で得られた情報から、細胞表面受容体への活性リガンドの結合時に、複数の細胞内シグナル伝達経路のいずれが活性化されるかを決定することを含む、請求項139に記載される方法。
【請求項160】
配列番号1、2、3、6または7に記載されるアミノ酸配列のいずれかを含まない、N−末端にPSMGFRを含む単離タンパクまたはペプチド。
【請求項161】
N−末端に配列番号36に記載されるアミノ酸配列あるいはN−末端に15個以下のアミノ酸の付加または欠失を含み、かつ、20個以下のアミノ酸の置換を含む機能的変異体またはその断片を含む、請求項160に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項162】
N−末端に配列番号36または配列番号63に記載されるアミノ酸配列あるいは10個以下のアミノ酸の置換を含む機能的変異体またはその断片を含む、請求項160に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項163】
N−末端に配列番号36または配列番号63に記載されるアミノ酸配列あるいは5個以下のアミノ酸の置換を含む機能的変異体またはその断片を含む、請求項162に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項164】
N−末端に配列番号36に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項163に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項165】
N−末端に配列番号63に記載されるアミノ酸配列を含む、請求項163に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項166】
配列番号36に記載されるアミノ酸配列あるいはN−末端に15個以下のアミノ酸の付加または欠失を含み、かつ、20個以下のアミノ酸の置換を含む機能的変異体またはその断片からなる、請求項160に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項167】
配列番号36または配列番号63に記載されるアミノ酸配列あるいは10個以下のアミノ酸の置換を含む機能的変異体またはその断片からなる、請求項166に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項168】
配列番号36または配列番号63に記載されるアミノ酸配列あるいは5個以下のアミノ酸の置換を含む機能的変異体またはその断片からなる、請求項167に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項169】
配列番号36に記載されるアミノ酸配列からなる、請求項168に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項170】
配列番号63に記載されるアミノ酸配列からなる、請求項168に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項171】
N−末端に配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含む単離タンパクまたはペプチド。
【請求項172】
配列番号7に記載されるアミノ酸配列からなる、請求項171に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項173】
N−末端に配列番号64に記載されるアミノ酸配列を含む単離タンパクまたはペプチド。
【請求項174】
配列番号64に記載されるアミノ酸配列からなる、請求項173に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項175】
配列番号1、2または3に記載されるアミノ酸配列のいずれも含まないHis−PSMGFRを含む単離タンパクまたはペプチド。
【請求項176】
前記PSMGFRがタンパクまたはペプチドのN−末端にあり、ポリヒスチジンがタンパクまたはペプチドのC−末端にある、請求項175に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項177】
配列番号2に記載されるアミノ酸配列を含む単離タンパクまたはペプチド。
【請求項178】
配列番号60に記載されるアミノ酸配列を含む単離タンパクまたはペプチド。
【請求項179】
配列番号2に記載されるアミノ酸配列からなる、請求項177に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項180】
配列番号60に記載されるアミノ酸配列からなる、請求項178に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項181】
配列番号7に記載されるアミノ酸配列を含む単離タンパクまたはペプチド。
【請求項182】
配列番号7に記載されるアミノ酸配列からなる、請求項181に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項183】
配列番号64に記載されるアミノ酸配列を含む単離タンパクまたはペプチド。
【請求項184】
配列番号64に記載されるアミノ酸配列からなる、請求項183に記載される単離タンパクまたはペプチド。
【請求項185】
配列番号8に記載されるアミノ酸配列に特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片。
【請求項186】
配列番号65に記載されるアミノ酸配列に特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片。
【請求項187】
配列番号39に記載される配列の固有領域に特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片。
【請求項188】
配列番号39に記載されるアミノ酸配列のN−末端とアミノ酸番号104を架橋する領域に特異的に結合する抗体またはその抗原結合断片。
【請求項189】
請求項1〜16および185〜188のいずれか1つに記載される抗体またはその抗原結合断片を試料に作用させ、抗体またはその抗原結合断片と試料との相互作用を観察し、そして、観察行為中に観察された情報の少なくとも一部に基づいて癌の存否または癌の病原力を診断する行為を含む方法。
【請求項190】
患者から得た組織検体、体液または細胞を含む試料を接触させ、そして、試料中に存在するMUC1受容体またはその一部分の量を測定することを含む、請求項189に記載される方法。
【請求項191】
患者から得た組織検体、体液または細胞を接触させ、そして、MUC1受容体またはその一部分のクラスターパターンの損失を測定することを含む、請求項189に記載される方法。
【請求項192】
患者から得た組織検体、体液または細胞を含む試料を接触させ、そして、試料中に存在するPSMGFRの量を測定することを含む、請求項189に記載される方法。
【請求項193】
患者から得た組織検体、体液または細胞を含む試料を接触させ、そして、試料中に存在するPSIBRの量を測定する、請求項189に記載される方法。
【請求項194】
患者から得た組織検体、体液または細胞を含む試料を接触させ、そして、試料中に存在するTPSIBRの量を測定する、請求項189に記載される方法。
【請求項195】
さらに、観察行為中に観察された情報の少なくとも一部に基づいて癌治療のプロトコールを設計することを含む、請求項189〜194に記載される方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公表番号】特表2007−531505(P2007−531505A)
【公表日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524896(P2006−524896)
【出願日】平成16年8月26日(2004.8.26)
【国際出願番号】PCT/US2004/027954
【国際公開番号】WO2005/019269
【国際公開日】平成17年3月3日(2005.3.3)
【出願人】(506065655)ミネルバ バイオオテクノロジーズ コーポレーション (2)
【Fターム(参考)】