説明

発光ダイオード灯具

【課題】互いに電気的に接続された主照明回路モジュールと残光回路モジュールを含んだ新規な発光ダイオード灯具を提供すること。
【解決手段】本発明による発光ダイオード灯具は、残光回路モジュールは直流定電圧装置を有し、この直流定電圧装置は主照明回路モジュールから直流電圧を得、さらには、安定した直流電圧を残光回路モジュールに提供する。電源が導入されたとき、前記直流定電圧装置は残光回路モジュールのエネルギー蓄積素子に充電電圧を提供し、電源が遮断された後、前記エネルギー蓄積素子が残光回路モジュールに対し放電する。残光回路モジュールは、残光照明負荷を駆動する電流制御装置をさらに含んでいる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオード技術において応用される発光ダイオード灯具に関し、特に、主照明負荷と残光照明負荷を同時に有し、主照明負荷が消灯したときに残光照明負荷を補助の残光光源とした発光ダイオード灯具に関するものを提供する。
【背景技術】
【0002】
一般に、主照明としての灯具が消灯した後、暗闇のため、人間の目で方向を見分けることが急にできなくなるが、この場合、目が環境に適応するのを待つしかない。この問題を解決するため、電源遮断後に徐々に暗くなる方式の周知の照明灯具の構成ブロック図である図1を参照されたい。この、電源遮断後に徐々に暗くなる方式の周知の照明灯具は、灯体90内に、充電制御ユニット92、内蔵蓄電ユニット93、光量漸減駆動制御ユニット94、切替制御ユニット96、および発光源95が設けられている。商用電源91が遮断されていないとき、切替制御ユニット96が商用電源使用モードに切り替えられて、発光源95を直接駆動して安定的に発光させるとともに、商用電源91が充電制御ユニット92を介して内蔵蓄電ユニット93を充電する。商用電源91が遮断されたとき、切替制御ユニット96が、内蔵蓄電ユニット93を使用する電力モードに切り替えられることで、光量漸減駆動制御ユニット94によって発光源95の発光輝度をコントロールし、明るい状態から暗い状態へと発光源95の発光輝度を徐々に変えていく。
【0003】
この、電源遮断後に徐々に暗くなる方式の照明灯具は、同一の発光源95を主光源および残光源として採用していると共に同一の駆動回路を採用して主光源および残光源を駆動するが、一般に、残光源の輝度は、人間の目が暗闇の中で方位を大まかに認識できさえすればよいことが原則とされており、主光源ほどの輝度は必要ないため、発光源95が同時に残光源とするほか、同一の駆動回路を採用して主光源および残光源を駆動することが、設計上、下記の問題に直面することがある。
【0004】
1.高い動作電圧がLED灯に採用されている場合、動作電流が小さく、ドライバの効率が高いため、発光源95の動作電圧はDC15Vよりも例外なく高く、一般に、内蔵蓄電ユニット93にはスーパーキャパシタやバッテリ等のエネルギー蓄積素子が採用され、その単体の電圧はいずれも数ボルトしかなく、発光源95を採用して残光源とするのであれば、直列接続された複数のスーパーキャパシタまたはバッテリを使用しなければならず、そうでない場合は昇圧回路が必要であるが、そのようにすればコストが増加するだけでなく、回路基板の配置スペースを占有することにもなり、設計上の困難がもたらされる。
【0005】
2.残光源の色が主光源の色と異なることが所望されることもあり得るが、1組の発光源95しかない場合には、同じ1組の色しか採用することができず、主光源と残光源に異なる色のニーズが生じればニーズを満たすことができず、ひいては製品の競争力が失われる。
【0006】
3.発光源95は、輝度のニーズに応じるため、高い効率の発光ダイオードを採用することで所要の輝度を満たすことができる。また高い効率の発光ダイオードを残光光源として採用する場合、その定格電流値はほぼ残光工作電流値の数百倍となり、残光回路の制御が困難となってしまう。また、独立の低効率のLEDを残光LEDとして使用する場合、その定格電流はほぼ残光工作電流値の数十倍となる。また、独立に電流フィードバック抵抗器を設けることが出来るため、残光回路の設計が簡単となる。
【0007】
4.電源が遮断されれば、残光源が強制的に発光する為、残光源が不要なニーズに対応できない。
【0008】
5.壁スイッチで電源を遮断した場合は、切替制御ユニットにより残光源へ切り替わるが、リモコン又は電力線通信制御で消灯した場合は、商用電源は遮断されていない為、残光源は発光しないので、足元が見える程度の明るさが確保できない。
【発明の概要】
【0009】
この点に鑑み、上記の周知の欠点についてどのように研究・改良を行うこと、主灯の消灯時に残光の補助を提供すること、残光駆動回路の体積、エネルギー蓄積素子のタイプの多様な選択性、及び回路設計の複雑度を簡単化すること、並びに残光機能のニーズに応じて残光機能を有効/無効にさせること等が、まさに関連業界が研究に努めなければならない目標となっている。
【0010】
上記の、従来技術の不十分な点を解決するため、本発明は、主照明回路モジュールおよび残光回路モジュールを含んだ発光ダイオード灯具を提供している。そのうち主照明回路モジュールは主照明駆動装置および主照明負荷を含み、前記主照明駆動装置は、前記主照明負荷を駆動して発光させるのに用いられる。残光回路モジュールは、前記主照明回路モジュールに電気的に接続され前記主照明回路モジュールが提供する直流分圧を受け取る直流定電圧回路装置と、前記直流定電圧回路装置に電気的に接続されるエネルギー蓄積素子と、前記エネルギー蓄積素子に電気的に接続される電流制御装置と、電流制御装置により駆動されて発光する残光照明負荷とを含む。
【0011】
このため、本発明の主要な目的は、主照明負荷と残光照明負荷が主照明回路モジュールと残光回路モジュールにそれぞれ駆動されて発光し、主照明が消灯したときに残光の補助を提供し、主照明負荷と残光照明負荷が主照明と残灯の色に関するニーズに応じて適当に選択されることも可能である発光ダイオード灯具を提供することにある。
【0012】
本発明の2番目に重要な目的は、残光照明負荷の動作電圧が主照明負荷の動作電圧から独立しており、エネルギー蓄積素子の電圧に応じて残光照明負荷の動作電圧を設定することができ、さらにはエネルギー蓄積素子の選択性を高める発光ダイオード灯具を提供することにある。
【0013】
本発明のもう1つの目的は、電流制御装置を介して残光回路モジュールを作動させる発光ダイオード灯具を提供することにある。
【0014】
本発明のさらにもう1つの目的は、安定した直流を直流定電圧装置によって残光回路モジュールに提供して機能させる発光ダイオード灯具を提供することである。
【0015】
本発明のもう1つの目的は、主照明負荷よりも残光照明負荷の定格出力が小さく、且つ主照明回路モジュールと残光回路モジュールにそれぞれ電流フィードバック抵抗器が設けられており、簡単な回路で残光の機能を実現することができる発光ダイオード灯具を提供することにある。
【0016】
本発明のもう1つの目的は、残光照明負荷が不要なニーズに応える為、スイッチを設けることで、残光照明負荷が入切可能とした。
【0017】
本発明のもう1つの目的は、主照明回路モジュールと残光回路モジュールが同時に作動することが断路制御装置によって回避される発光ダイオード灯具を提供することである。
【0018】
本発明のもう1つの目的は、リモコン等の操作によりマイコンに消灯信号が入力されると、マイコンが直流定電圧回路のエネルギー素子への電源供給をオフすると共に断路制御電源を遮断して残光回路モジュールを作動させ、エネルギー素子の放電により残光照明負荷を発光させることができることである。
【0019】
本発明のもう1つの目的は、リモコン等の操作によりマイコンに消灯信号が入力されると、マイコンが主照明負荷用電源をオフして主照明負荷を消灯させると共にすると共に断路制御電源を遮断して残光回路モジュールを作動させる。この遮断信号はPWM信号とすることができる。PWM信号のデューティレシオの変化により残光の輝度を変化させることができる。この遮断信号の作動時間は設定可能である。この時に、残光照明負荷が残光機能を発揮する。また作動時間を設定しなくても良い。この時に、残光照明負荷がナイトライトの機能を発揮する。また停電した場合、断路制御装置の電源が自ずと作動するので、緊急照明の機能を発揮する。
【0020】
本発明のもう1つの目的は、ユーザーをしてやや暗い残光ノーマル点灯時の輝度に慣れさせるために、残光ノーマル点灯時の輝度よりも明るい輝度で残光照明負荷を発光させ、そして徐々に変化して残光ノーマル点灯時の輝度になる。この残光ノーマル点灯よりも明るい輝度は、主照明負荷の輝度又はそれよりも小さい輝度とすることができる。本発明のさらにもう1つの目的は、安定した直流電圧を直流定電圧装置によって残光回路モジュールに提供して機能させる発光ダイオード灯具を提供することである。
【0021】
本発明は、利用されている発光ダイオードの原理が、当業者であれば理解可能なものとなっているダイオード灯具を開示しているので、以下の文中の説明では、全面的な記述は行わない。同時に、以下の文中で参照される図面は、本発明の特徴に関連する構造を表すものであり、実際の寸法通りに完全に作成されてはおらず、そのようにする必要もないことを合わせて予めはっきりと述べる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】提示された、電源遮断後に徐々に暗くなる方式の周知の照明灯具の構成ブロック図である。
【図2】本発明で提示された発光ダイオード灯具の構成ブロック図である。
【図3】本発明で提示された第1の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具の構成ブロック図である。
【図4】本発明の図3に示した残光回路モジュールの概略図である。
【図5】(A)〜(C)は、第1の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュール中の電流制御装置の概略図である。
【図6】第1の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。
【図7】第1の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。
【図8】第1の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。
【図9】本発明で提示された第2の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具の構成ブロック図であるである。
【図10】本発明の図9に示した残光回路モジュールの概略図である。
【図11】(A)〜(D)は、第2の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュール中の電流制御装置の概略図である。
【図12】第2の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。
【図13】本発明で提示された第3の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具の構成ブロック図である。
【図14】第3の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。
【図15】本発明で提示された第4の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具の構成ブロック図である。
【図16】第4の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。
【図17】本発明で提示された第5の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具の構成ブロック図である。
【図18】残光照明負荷の輝度変化のパターンを示したグラフィである。
【図19】本発明で提示された第6の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具の構成ブロック図である。
【図20】本発明で提示された第7の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具の構成ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明で提示された発光ダイオード灯具の構成ブロック図である図2を参照されたい。本発明の発光ダイオード灯具は、主照明回路モジュール100と、主照明回路モジュール100に電気的に接続される残光回路モジュール200とを含んでいる。
【0024】
前記主照明回路モジュール100を構成する素子には、主照明駆動装置110と主照明負荷120が含まれており、主照明負荷120は、主照明駆動装置110に電気的に接続されることによって、この主照明駆動装置110により駆動される。前記残光回路モジュール200を構成する素子には、直流定電圧装置210、エネルギー蓄積素子220、断路制御装置230、電流制御装置240、および残光照明負荷250が含まれている。
【0025】
主照明負荷120は、1個又は複数個の発光ダイオードからなり、主照明負荷が複数の発光ダイオードからなる場合、複数の発光ダイオードは直列又は並列に接続される。同様に、残光照明負荷250は、1個又は複数個の発光ダイオードからなることができる。残光照明負荷が複数の発光ダイオードからなる場合、複数の発光ダイオードは直列又は並列に接続される。残光照明負荷の色が主照明負荷のと異なる必要がない場合、主照明負荷の一部又は全部の発光ダイオードを残光照明負荷として使用することが出来、以ってコストを低減させる。
【0026】
発光ダイオード灯具の作動方式は次の通りである:直流定電圧装置210が主照明回路モジュールから直流分圧を得て、さらに変換して、残光回路モジュール200の作動に必要な直流電圧を提供し、この直流電圧でエネルギー蓄積素子220を充電する。また、エネルギー蓄積素子220が電圧を固定させる方式は、直流定電圧装置210を並列接続することによることである。それによってエネルギー蓄積素子220の各回の放電の時間を固定することができると共に、過電圧が原因でエネルギー蓄積素子220が破損されないよう保護する。主照明回路モジュール100の主照明駆動装置110の電源P が遮断されたとき、主照明負荷120も消灯し、このときエネルギー蓄積素子220は、電流制御装置240を介して残光照明負荷250に放電する。
【0027】
主照明回路モジュール100と残光回路モジュール200の素子配置との接続関係について、次の通り詳しく説明する:
まず、本発明で提示された第1の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具の構成ブロック図である図3と、図3に示した残光回路モジュールの概略図である図4を参照されたい。前記主照明回路モジュール100の主照明駆動装置110は、スイッチング電力変換器(Switching PowerSupply)またはリニア直流電源供給器(Linear DC PowerSupply)である。この主照明駆動装置110は電源P に接続され、この電源P は交流であってもよいし、直流であってもよい、交流を採用する場合、主照明駆動装置110を介して整流すれば直流に変換することができ、前記直流電圧は、さらに主照明駆動装置110を経れば直流分圧を提供することができる。
【0028】
前記残光回路モジュール200中の電流制御装置240は定電流回路を採用しているが、この定電流回路は種類が多く、集積回路またはコンポーネントを用いているものがあり、集積回路およびコンポーネントを用いているものがあり、以下は、PNP−バイポーラトランジスタ(BipolarJunction Transistor,BJT)、NPN−バイポーラトランジスタ(BipolarJunction Transistor,BJT)、Pチャネル電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor,FET)またはNチャネル電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor,FET)を、定電流回路として採用した電流制御装置240を逐一説明する。
【0029】
図3に示した残光回路モジュールは、PNP−バイポーラトランジスタを定電流回路として採用した残光回路モジュール200であり、この残光回路モジュール200を構成する素子には、直流定電圧装置210、エネルギー蓄積素子220、断路制御装置230、電流制御装置240、および残光照明負荷250が含まれる。
【0030】
前記電流制御装置240を構成する素子は第1のPNPトランジスタ241と電圧設定素子242を含んでいる。そのうち第1のPNPトランジスタ241のコレクタは残光照明負荷250の正極に接続され、且つ残光照明負荷250の負極は接地され、第1のPNPトランジスタ241のベースは第1の抵抗器243を介して接地され、また、第1のPNPトランジスタ241のエミッタと電圧設定素子242の間に第2の抵抗器244が接続して設けられ、この第2の抵抗器244は電流を検知することができる。
【0031】
図5の(A)〜(C)は電流制御装置の具体化した実施状態の概略図である。前記電圧設定素子242は、1個の第1のダイオード(図5の(A)に示す通り)または第2のトランジスタ(図5の(B)に示す通り)または第1のツェナーダイオード(図5の(C)に示す通り)であってもよいし、それらを組合せたものでもよい。
【0032】
前記断路制御装置230を構成する素子は、第2のダイオード231、第3の抵抗器232、および第1のキャパシタ233を含んでいる。そのうち第2のダイオード231の正極は、主照明負荷120の明滅又は主照明駆動装置110の電源Pが導通されたか否かを感知することができるいずれかの接点に接続することができ、且つ一方向にのみ導通して逆流を回避する。主照明負荷120が点灯又は主照明駆動装置110が導通されているときには、第2のキャパシタ233がフィルタリングを行って電圧を安定化させるとともに、第3の抵抗器232によって第1のPNPトランジスタ241を切断し、主照明負荷120が消灯しているときには、第2のキャパシタ233が第3の抵抗器232に対し、第1の抵抗器243を経てアースに放電し、第1のPNPトランジスタ241がオンされ、残光照明負荷250を動作させる。
【0033】
前記エネルギー蓄積素子220は、キャパシタ、スーパーキャパシタ、またはバッテリであり、このエネルギー蓄積素子220が電流制御装置240に接続される。
【0034】
前記直流定電圧装置210は直列接続型定電圧回路であり、その構成素子は、第1のNPNトランジスタ211、第5の抵抗器212、および第3のツェナーダイオード215を含んでいる。そのうち第1のNPNトランジスタ211のコレクタは、直流分圧を提供する主照明回路モジュール100と、第5の抵抗器212とにそれぞれ接続され、また、第3のツェナーダイオード215の負極は、第1のNPNトランジスタ211のベースと、第5の抵抗器212とにそれぞれ接続され、かつ、第3のツェナーダイオード215の正極は接地される。
【0035】
図6は、第1の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。図6から見ると、残光照明負荷が不要なニーズに対応する為に、任意に入り切り出来る第1のスイッチ251を設けた。図6に示した電流制御装置240の中で、第1のスイッチ251は、電圧設定素子242と第2の抵抗器244の間、電圧設定素子242と第1の抵抗器243の間、電圧設定素子242と第1のPNPトランジスタ241の間、エネルギー蓄積素子220と電流制御装置240の間のいずれかにもうけられることができる。ユーザーは第1のスイッチ251を介してエネルギー蓄積素子220から残光照明負荷までの給電経路に対し遮断又は確立を行うことができる。発光ダイオードに残光照明又は緊急照明の機能を無効させる場合、エネルギー蓄積素子から残光照明負荷までの給電経路を遮断することにより残光照明又は緊急照明の機能をオフすることができる。
【0036】
また、リモコン又は電力線通信で消灯した場合、主照明駆動装置110と主照明負荷120の間、又は主照明駆動装置110内に第3のスイッチ(図示しない)を設けることが出来る。第3のスイッチは主照明負荷120への電源供給を遮断又は確立するために用いられる。また、第2のスイッチ252はマイコン又は制御回路からの消灯信号が入力され、マイコン又は制御回路によりオフされると共に主照明負荷の残光照明負荷及びエネルギー蓄積素子への電源供給が遮断される。断路制御装置230は主照明負荷120の消灯が原因で残光照明負荷を起動して発光させると共にエネルギー蓄積素子220のエネルギーを消耗する。第2のスイッチ252は直流定電圧装置210とエネルギー蓄積素子220の間、又は主照明回路モジュール100と直流定電圧装置210の間に設けられる。第2のスイッチ252および第3のスイッチは指定の信号を受けて回路を開閉することが出来る素子であり、例えばPチャネルトランジスタ、Nチャネルトランジスタ、PNPトランジスタ、NPNトランジスタ、フォトカプラ(Photo Coupler)、リレー等で、所望の機能を満足すれば素子を特定するものではない。主照明負荷の発光ダイオード灯列から直流電源を取り出して直流定電圧装置210に供給した場合、主照明負荷120の消灯時にこの直流電源の供給が中止されるので、この場合、第2のスイッチ252のデザインが必要にならない。また、リモコン又は電力線通信などで消灯した場合、ほかの実施状態を以下のように示す。主照明駆動装置110と主照明負荷120の間、又は主照明駆動装置110内に第3のスイッチ(図示しない)を設けることが出来る。第3のスイッチは主照明負荷120への電源供給を遮断又は確立するために用いられる。マイコンがオフ信号を受けて、第3のスイッチをオフさせると共に主照明負荷120が消灯する。この時に第2のスイッチ252を設けずに、マイコンが直接に断路制御装置230を制御して残光照明負荷250を発光させる。マイコンのタイマーにより残光点灯の時間を設定することが出来る。この制御信号はPWM信号とすることができる。デューティレシオ(duty ratio)の設定により残光点灯の輝度を制御することが出来、マイコンのタイマー設定の有無により残光照明負荷250は残光又はナイトライトとして機能することが出来る。また停電した場合、断路制御モジュール230が強制的に残光照明負荷250を起動して発光させる緊急照明灯としての機能を有する。
【0037】
図7は、第1の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。図7から見ると、前記直流定電圧装置210を構成する素子には、3端子レギュレータ216を選択して使用することができ、この3端子レギュレータ216は、入力端子2161、出力端子2162、および共通端子2163を有する。主照明回路モジュール100が提供する直流分圧を入力端子2161に接続させると共に出力端子2162を蓄積素子220に接続させ、共通端子2163は直接接地される。
【0038】
PNP−バイポーラトランジスタを定電流回路として採用した残光回路モジュール200がどのようにして定電流を達成するかについては、以下の説明を参照されたい。
【0039】
主照明回路モジュール100の主照明駆動装置110の電源P が遮断されたとき、主照明負荷120も消灯するが、このとき、エネルギー蓄積素子220が残光照明負荷250に対し放電し、残光照明負荷250を点灯させ、第2の抵抗器244が第1のPNPトランジスタ241のエミッタに直列接続され、電圧設定素子242、第1の抵抗器243、および第1のPNPトランジスタ241のベースが並列接続されるので、第1のPNPトランジスタ241のエミッタおよびベースの電圧と第2の抵抗器244の電圧との和は固定される。よって第2の抵抗器244を流れる電流も固定され、第1のPNPトランジスタ241のコレクタ電流も同じく固定される。残光照明負荷250の電流が固定されれば、それに伴って発光強度も固定される。このときの輝度は、残光照明負荷250が発生する残光の輝度であり、エネルギー蓄積素子220は、第2の抵抗器244を流れる電流が設定電流を下回って再び定電流状態にはならず、最後に残光照明負荷250が消灯するまで放電し続ける。また、主照明回路モジュール100と残光回路モジュール200については、同時に作動するのを断路制御装置230によって回避する。つまり、主照明回路モジュール100の主照明負荷120が点灯しているとき、断路制御装置230が前記残光回路モジュール200の残光照明負荷250の点灯を制限する。
【0040】
図8は、第1の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。図8から見ると、図8と同様に同じ箇所に残光照明負荷が不要なニーズに対応する為に、任意に入り切り出来る第1のスイッチ251と、リモコン等での消灯時に、残光照明負荷が発光するように第2のスイッチ252をそれぞれ追加した実施形態である。
【0041】
図9は、本発明で提示された第2の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具の構成ブロック図であり、図10は、図9に示した残光回路モジュールの概略図である。そのうち、残光回路モジュールはNPN−バイポーラトランジスタ型の残光回路モジュール200であり、第2の好ましい実施形態と第1の好ましい実施形態の主照明回路モジュール100は同じであり、ここでは無用な詳述を繰り返さない。この残光回路モジュール200を構成する素子は、直流定電圧装置210、エネルギー蓄積素子220、断路制御装置230、電流制御装置240、および残光照明負荷250を含んでいる。
【0042】
前記電流制御装置240を構成する素子は、電圧設定素子242、第1の抵抗器243、第2の抵抗器244、および第1のNPNトランジスタ245を含んでいる。そのうち第1のNPNトランジスタ245は、コレクタが残光照明負荷250の負極に接続され、エミッタが第2の抵抗器244に接続されて接地され、電圧設定素子242は、第1のNPNトランジスタ245のベースと第2の抵抗器244にそれぞれ接続され、かつ、第1のNPNトランジスタ245のベースは第1の抵抗器243を介してエネルギー蓄積素子220に接続される。
【0043】
図11の(A)〜(D)は、電流制御装置の具体の実施状態を示した概略図である。前記電圧設定素子242は、第2のNPNトランジスタ(図11の(A)に示す通り)または第1のダイオード(図11の(B)に示す通り)またはツェナーダイオード(図11の(C)に示す通り)、またはツェナーダイオードに直列接続される第1のダイオード(図11の(D)に示す通り)とすることができる。
【0044】
前記断路制御装置230を構成する素子は、第3の抵抗器232、第3のNPNトランジスタ234、第4の抵抗器235、および第2のツェナーダイオード236を含んでいる。そのうち第3のNPNトランジスタ234のコレクタは第1のNPNトランジスタ245のベースに接続され、第3のNPNトランジスタ234のエミッタは接地され、また、第4の抵抗器235の一端は、主照明負荷120の明滅を感知することができるいずれかの接点に接続することができ、第4の抵抗器235と第3の抵抗器232は分圧を設定するのに用いられ、かつ、第1のNPNトランジスタ245をスイッチングするのに用いられ、第2のツェナーダイオード236の利用により、残光照明負荷250が点灯する速度を高めることができる。
【0045】
前記エネルギー蓄積素子220はキャパシタ、スーパーキャパシタ、またはバッテリであり、このエネルギー蓄積素子220は残光照明負荷250の正極に接続される。
【0046】
前記直流定電圧装置210は並列接続型定電圧回路であり、その構成素子は第5の抵抗器212と第3のツェナーダイオード215を含んでいる。そのうち第5の抵抗器212の一端は直流分圧を提供する主照明回路モジュール100に接続され、他端は第3のツェナーダイオード215の負極に接続されるとともにエネルギー蓄積素子220に並列接続され、第3のツェナーダイオード215の正極は接地される。
【0047】
NPN−バイポーラトランジスタを定電流回路として採用した残光回路モジュール200がどのようにして定電流を達成するかについては、以下の説明を参照されたい。
【0048】
主照明回路モジュール100の主照明駆動装置110の電源P が遮断されたとき、主照明負荷120も消灯するが、このとき、エネルギー蓄積素子220が残光照明負荷250に対し放電し、残光照明負荷250を点灯させ、第1のNPNトランジスタ245のエミッタは第2の抵抗器244に直列接続され、かつ、第1のNPNトランジスタ245のベースと第1の抵抗器243が電圧設定素子242に並列接続されて、ベースおよびエミッタの電圧と第2の抵抗器244の電圧との和を固定させるので、第2の抵抗器244を流れる電流も固定され、第1のNPNトランジスタ245のコレクタ電流も同じく固定され、残光照明負荷250の電流が固定されれば、それに伴って発光強度も固定される。
【0049】
図12は、第2の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。図12からみると、残光照明負荷が不要なニーズに対応する為に、任意に入り切り出来る第1のスイッチ251を設けた。図12に示した電流制御装置240の中で、第1のスイッチ251は電圧設定素子242と第1の抵抗器243の間、電圧設定素子242と第1のNPNトランジスタ245の間、電圧設定素子242と残光照明負荷250の間、エネルギー蓄積素子220と電流制御装置240の間のいずれかに設けることができる。
【0050】
また、リモコンまたは電力線通信等での消灯時に、残光照明負荷が発光するように第2のスイッチにマイコンまたは制御回路からの消灯の信号が入力されたとき、マイコンまたは制御回路により第2のスイッチ252がオフされ、主照明回路モジュール100の残光照明負荷とエネルギー蓄積素子への電源供給を遮断することで、断路制御装置230は主照明負荷120の消灯により残光照明負荷を起動して発光させると共にエネルギー蓄積素子220のエネルギーを消費する。第2のスイッチ252は直流定電圧装置210とエネルギー蓄積素子220の間に設けられる。第2のスイッチ252は直流定電圧装置210とエネルギー蓄積素子220の間に設けられる。第2のスイッチ252は指定の信号を受けて回路を開閉することが出来る素子であり、Pチャネルトランジスタ、Nチャネルトランジスタ、PNPトランジスタ、NPNトランジスタ、フォトカプラ(PHOTO COUPLER)、リレー等で、機能を満足すれば素子を特定するものではない。主照明負荷の発光ダイオード灯列から直流電源を取り出して直流定電圧装置210に供給した場合、主照明負荷120の消灯時にこの直流電源の供給が中止されるので、この場合、第2のスイッチ252のデザインが必要にならない。
【0051】
また、リモコン又は電力線通信などで消灯した場合、ほかの実施状態を以下のように示す。主照明駆動装置110と主照明負荷120の間、又は主照明駆動装置110内に第3のスイッチ(図示しない)を設けることが出来る。第3のスイッチは主照明負荷120への電源供給を遮断又は確立するために用いられる。マイコンがオフ信号を受けて、第3のスイッチをオフさせると共に主照明負荷120が消灯する。この時に第2のスイッチ252を設けずに、マイコンが直接に断路制御装置230を制御して残光照明負荷250を起動して発光させる。マイコンのタイマーにより残光点灯の時間を設定することが出来る。この制御信号はPWM信号であってもよい。デューティレシオ(duty ratio)の設定により残光点灯の輝度を制御することが出来、マイコンのタイマー設定の有無により残光照明負荷250は残光又はナイトライトとして機能することが出来る。また停電した場合、断路制御モジュール230が強制的に残光照明負荷250を起動して発光させる緊急照明灯としての機能を有する。上記で言及したNPN−バイポーラトランジスタ型およびPNP−バイポーラトランジスタ型の残光回路モジュール200は、その断路制御装置230、電流制御装置240、および残光照明負荷250が入れ替え可能であり、つまり、図3と9における電流制御装置240、残光照明負荷250、および断路制御装置230は互いに入れ替え可能である。
【0052】
図示しないが、残光回路モジュール200におけるNPNトランジスタ234に代えて、金属酸化物半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)を採用してもよい。
【0053】
本発明で採用された残光照明負荷250の動作電圧と主照明負荷120の動作電圧の両者は独立しているため、動作電圧は、入手が容易なエネルギー蓄積素子220に基づいて設計することができ、エネルギー蓄積素子220の選択性も高まる。また、残光源として残光照明負荷250を採用した場合、主照明負荷120よりも残光照明負荷250の定格出力が小さく、且つ主照明負荷120と残光照明負荷250にそれぞれ電流フィードバック抵抗器が設けられており、簡単な回路で残光回路の複雑度を簡単化することができる。
【0054】
また、エネルギー蓄積素子220にキャパシタまたはスーパーキャパシタを採用する場合、直流定電圧回路装置210は、直列接続型定電圧回路、並列接続型定電圧回路、スイッチングレギュレータ、または3端子レギュレータ216とすることができる。ただし、エネルギー蓄積素子220にバッテリを採用する場合、直流定電圧回路装置210はバッテリ充電回路とするのがよい。
【0055】
本発明で提示された第3の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具の構成ブロック図である図13を参照されたい。図13に示した残光回路モジュールはPチャネル電界効果トランジスタ型の残光回路モジュール200であり、この残光回路モジュール200を構成する素子は同様に、直流定電圧装置210、エネルギー蓄積素子220、断路制御装置230、電流制御装置240、および残光照明負荷250を含んでいるが、PNP−バイポーラトランジスタ型残光回路モジュールと異なる点は次の通りである:第3の好ましい実施形態の電流制御装置240は第1のPチャネルトランジスタ246を採用しており、第1の好ましい実施形態の第1のPNPトランジスタ241は採用しておらず、第1のPチャネルトランジスタ246のソースが第1のPNPトランジスタ241のエミッタに対応し、第1のPチャネルトランジスタ246のドレインが第1のPNPトランジスタ241のコレクタに対応し、第1のPチャネルトランジスタ246のゲートが第1のPNPトランジスタ241のベースに対応し、残光照明負荷250の正極を第1のPチャネルトランジスタ246のドレインに接続させる。これ以外の回路接続および作動方式は第1の好ましい実施形態と同じであり、ここでは無用な詳述を繰り返さない。
【0056】
図14は、第3の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。図14からみると、残光照明負荷が不要なニーズに対応する為に、任意に入り切り出来る第1のスイッチ251と、リモコン等での消灯時に、残光照明負荷が発光するように第2のスイッチ252をそれぞれ追加した実施形態である。
【0057】
本発明で提示された第4の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具の構成ブロック図である図15を参照されたい。図15に示した残光回路モジュールは、Nチャネル電界効果トランジスタ型の残光回路モジュール200であり、この残光回路モジュール200を構成する素子は同様に、直流定電圧装置210、エネルギー蓄積素子220、断路制御装置230、電流制御装置240、および残光照明負荷250を含んでいるが、NPN−バイポーラトランジスタ型残光回路モジュールと異なる点は次の通りである:第4の好ましい実施形態の電流制御装置240は第1のNチャネルトランジスタ247を採用しており、第2の好ましい実施形態の第1のNPNトランジスタ245は採用しておらず、第1のNチャネルトランジスタ247のソースが第1のNPNトランジスタ245のエミッタに対応し、第1のNチャネルトランジスタ247のドレインが第1のNPNトランジスタ245のコレクタに対応し、第1のNチャネルトランジスタ247のゲートが第1のNPNトランジスタ245のベースに対応し、残光照明負荷250の負極は第1のNチャネルトランジスタ247のドレインに接続される。これ以外の回路接続および作動方式は第2の好ましい実施形態と同じであり、ここでは無用な詳述を繰り返さない。
【0058】
図16は、第4の好ましい実施形態で提示された残光回路モジュールのもう1つの実施状態を示した概略図である。図16からみると、残光照明負荷が不要なニーズに対応する為に、任意に入り切り出来る第1のスイッチ251と、リモコン等での消灯時に、残光照明負荷が発光するように第2のスイッチ252をそれぞれ追加した実施形態である。
【0059】
図17は、本発明の第5の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具を模式的に示す概略図である。
【0060】
本実施形態の特点は、残光照明負荷のビーム、輝度を変化させる制御にある。主照明負荷が停電や断電が原因で消灯した時に残光照明負荷を起動するのを特徴としている。残光照明負荷の点灯により室内が真っ暗にならないので、ユーザーは周辺の状況を認識できて自身の安全を確保できる上記の実施形態らは、更に残光回路モジュール200に残光照明負荷制御部270が追加された。残光照明負荷制御部270が残光照明負荷用電源260と残光照明負荷250とに接続される。図示しないが、残光照明負荷用電源260は上記の各実施形態の直流低電圧装置と、エネルギー素子及び断路制御装置などからなるものであってもよい。残光照明負荷250は上記の各実施形態の電流制御装置を整合することができる。残光照明負荷制御部270で残光照明負荷250のビームや輝度を制御する。それは、例えば主照明負荷120が消灯した後の短い期間内、残光照明負荷250は残光ノーマル点灯時よりも高い輝度で発光させられて徐々に残光ノーマル点灯時の輝度になることが挙げられる。残光照明負荷250の輝度変化パターンが図18に示す。そのうち、発光ダイオード灯具の輝度は主照明負荷の作動期間において一定に維持され、残光照明負荷の作動時間において徐々に低減されるようにしている。
【0061】
主照明負荷120の照明から残光照明負荷の照明に切り替わった後、既に主照明負荷120の輝度に適している目がやや暗い残光照明負荷250の輝度に適するのはある時間を有する。その適応に必要な時間を極めて短縮するため、残光照明負荷250の輝度制御を行う。それは残光照明負荷250が点灯した直後、明るい状態で光らせる。そして残光ノーマル点灯時の輝度まで輝度を変更し続ける。以ってユーザーが残光照明負荷の輝度に適し得る。残光照明負荷制御部270はタイマー回路及び電流測定回路などからなる構成であってもよい。例えば、電流測定回路で定電流回路(即ち電流制御装置)のフィードバック電流を測定すると共に残光照明負荷の輝度の制御を行い、以って一定の時間内に明るい状態を維持する。その後リニアー又はその他の方式で残光照明負荷の輝度を低減する。
【0062】
輝度の制御、輝度の変化のパターンは図18に示したものに限るものではない。場合によって明るい状態から暗い状態に、または明るい状態から暗い状態、さらに明るい状態になるよう変化して良い。
【0063】
このほか、残光照明負荷が間もなく終了すること又は残光照明負荷の発光経過時間をユーザーに通知するために、点滅動作などを行なっても良い。
【0064】
上述の予定した輝度変化パターンにより制御を行う外、図17に示した実施形態は、任意値の電流に残光照明負荷を流れる制御に用いられることも可能である、例えば、ユーザーが任意の電流またはPWMデューティレシオを選択することにより、残光照明負荷の輝度の選択が可能である。当然、流れる電流が大きいほど残光照明負荷の輝度が高まるが残光照明負荷の発光時間が短くなる。逆に、流れる電流を少なくすると、残光照明負荷の輝度が低下するが残光照明負荷の発光時間を延ばすことができる。つまり、ユーザーが残光照明負荷の輝度及び残光照明負荷の発光期間を選択し得ることを特徴とする回路構成を形成している。
【0065】
図19は、本発明で提示された第6の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具を模式的に示す概略図である。図17に示した実施形態と異なる点は次の通りである:図19に示した実施形態の残光照明負荷は、第1のサブ残光照明負荷250Aと第2のサブ残光照明負荷250Bが含まれ、残光照明負荷用電源260は負荷切替回路280を介して第1のサブ残光照明負荷250Aと第2のサブ残光照明負荷250Bに接続され、以って第1のサブ残光照明負荷250Aと第2のサブ残光照明負荷 250Bとを交替に作動させる。タイマー回路及び電流測定回路などからなる残光照明負荷制御部270は残光照明負荷用電源260、負荷切替回路280及び第1のサブ残光照明負荷250Aに接続される。第1のサブ残光照明負荷250Aと第2のサブ残光照明負荷250Bとが、互いに異なる色光を発する照明負荷になるよう構成されることが可能である。例えば、第1のサブ残光照明負荷250Aは緑光を発する照明負荷、第2のサブ残光照明負荷250Bは青色を発する照明負荷になるよう構成される。然し本発明はこの限定にならない。第1のサブ残光照明負荷250Aと第2のサブ残光照明負荷250Bとが、同一の色光を発する照明負荷になるよう構成しても良い。
【0066】
本実施形態の特徴は、残光照明負荷の色変化の制御にある。視感度の関係から、主照明負荷が消灯して残光照明負荷に切り替わった直後、波長が500nm付近の緑光が発する。また、ユーザーに残光照明負荷の発光時間が間もなく終了することなどを通知するように発光色を変更し、又はユーザーが好んだ色を設定することができる。それは、例えば電流測定回路で定電流回路のフィードバック電流を測定すると共に一定の時間で緑光を発した後、残光照明負荷の発光色を青光などに変更する制御を行う。
【0067】
図19に示した実施形態は2つの出力の例であるが、RGBの三つの出力であってもよいし、三つ以上の出力であってもよい。RGBを備えた素子であるLEDで色温度を徐々に変化させる制御であってもよい。
【0068】
発光色の変化パターンに関し、緑−青−緑−青などの色を順に短時間に変化させる構成されても良い。
【0069】
さらに、ユーザーに色温度を任意に設定させる回路構成を設けて良い。
【0070】
図20は、本発明で提示された第7の好ましい実施形態の発光ダイオード灯具を示した概略図である。
【0071】
図17に示した実施形態と異なる点は次の通りである:図20に示した実施形態のうち、残光照明負荷制御部270は電流測定回路とタイマー回路およびPWM制御回路271などからなる。図17に示した実施形態の場合、残光照明負荷のオン・オフすることにより、残光照明負荷を点滅させる。図19に示した実施形態の場合、切替回路を介して残光照明負荷1と残光照明負荷2とを交替に動作させることができ、以って残光照明負荷が点滅する。
【0072】
図20に示した実施形態は、PWM制御回路271を介して残光照明負荷を任意の周波数又は任意のデューティレシオで点滅させ、以って残光照明負荷の総発光時間を延ばすことを特徴としている。人間の目が点滅現像が見付らない100Hz程(100Hz以上又は以下であってもよい)の周波数で残光照明負荷を点滅させることは、従来の直流点灯よりも残光照明負荷の輝度及び発光の時間を向上させることができる。
【0073】
本発明は上述の各実施形態に限るものではない。本発明の啓発により本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が複数の実施形態の回路を使用してなる回路構成又は異なる機能を組合せてなる回路構成を作成し得、一個又は複数個の実施形態の一部又は全部の特徴はその他の実施形態の一部又は全部の特徴と組み合わせて良いことが理解されたい。
【0074】
以上で述べたのは本発明の好ましい実施形態であるに過ぎず、本発明が出願する特許請求の範囲の権利を制限するのに用いられるものではない;同時に、以上の記述は、当業者にとっては理解して実施可能なものであるため、本発明により開示された本質を逸脱することなく遂行された同等の変更または修飾は、下記の特許請求の範囲に含まれていなければならない。
【符号の説明】
【0075】
P…電源、100…主照明回路モジュール、110…主照明駆動装置、120…主照明負荷、200…残光回路モジュール、210…直流定電圧装置、211…第1のNPNトランジスタ、212…第5の抵抗器、215…第3のツェナーダイオード、216…端子レギュレータ、2161…入力端子、2162…出力端子、2163…共通端子、220…エネルギー蓄積素子、230…断路制御装置、231…第2のダイオード、232…第3の抵抗器、233…第1のキャパシタ、234…第3のNPNトランジスタ、235…第4の抵抗器、236…第2のツェナーダイオード、240…電流制御装置、241…第1のPNPトランジスタ、242…電圧設定素子、243…第1の抵抗器、244…第2の抵抗器、245…第1のNPNトランジスタ、246…第1のPチャネルトランジスタ、247…第1のNチャネルトランジスタ、250…残光照明負荷、250A…第1のサブ残光照明負荷、250B…第2のサブ残光照明負荷、260…残光照明負荷用電源、270…残光照明負荷制御部、271…PWM制御回路、280…負荷切替回路280

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主照明駆動装置(110)および主照明負荷(120)を含み、前記主照明駆動装置(110)は前記主照明負荷(120)を駆動して発光させるのに用いられる主照明回路モジュール(100)と、
前記主照明回路モジュール(100)に電気的に接続され前記主照明回路モジュール(100)が提供する直流分圧を受け取る直流定電圧回路装置(210)と、前記直流定電圧回路装置(210)に電気的に接続されるエネルギー蓄積素子(220)と、前記エネルギー蓄積素子(220)に電気的に接続される電流制御装置(240)と、電流制御装置(240)に駆動されて発光する残光照明負荷(250)と、を含む残光回路モジュール(200)と、
を含む発光ダイオード灯具。
【請求項2】
前記電流制御装置(240)は、第1のNPNトランジスタ(245)を含み、残光照明負荷(250)の負極が前記第1のNPNトランジスタ(245)のコレクタに接続され、前記電流制御装置(240)は、前記第1のNPNトランジスタ(245)に接続される電圧設定素子(242)をさらに含んでいる請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項3】
前記電流制御装置(240)は第1のNチャネルトランジスタ(247)を含み、残光照明負荷(250)の負極が前記第1のNチャネルトランジスタ(247)のドレインに接続され、前記電流制御装置(240)は前記第1のNチャネルトランジスタ(247)に接続される電圧設定素子(242)をさらに含んでいる請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項4】
前記電圧設定素子(242)は、第2のNPNトランジスタと、第1のダイオードと、第1のツェナーダイオードとの組み合わせにより構成される群から選ばれる請求項2に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項5】
前記電圧設定素子(242)は、第2のNPNトランジスタと、第1のダイオードと、第1のツェナーダイオードとの組み合わせにより構成される群から選ばれる請求項3に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項6】
前記電流制御装置(240)は第1のPNPトランジスタ(241)を含み、前記残光照明負荷 (250)の正極が前記第1のPNPトランジスタ (241)のコレクタに接続され、前記電流制御装置(240)は、前記第1のPNPトランジスタ(241)に接続される電圧設定素子(242)をさらに含んでいる請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項7】
前記電流制御装置(240)は第1のPチャネルトランジスタ(246)を含み、前記残光照明負荷(250)の正極が前記第1のPチャネルトランジスタ(246)のドレインに接続され、前記電流制御装置(240)は、前記第1のPチャネルトランジスタ(246)に接続される電圧設定素子(242)をさらに含んでいる請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項8】
前記電圧設定素子(242)は第2のNPNトランジスタと、第1のダイオードと、第1のツェナーダイオードとの組み合わせにより構成される群から選ばれる請求項5に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項9】
前記電圧設定素子(242)は第2のNPNトランジスタと、第1のダイオードと、第1のツェナーダイオードとの組み合わせにより構成される群から選ばれる請求項6に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項10】
前記直流定電圧回路装置(210)は直列接続型定電圧回路であり、前記直列接続型定電圧回路は、第1のNPNトランジスタ(211)と、第5の抵抗器(212)と、および第3のツェナーダイオード(215)を含み、前記第3のツェナーダイオード(215)の負極は、第1のNPNトランジスタ(211)のベースに接続される請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項11】
前記直流定電圧回路装置(210)は並列接続型定電圧回路であり、前記直流定電圧回路装置(210)は第5の抵抗器(212)と第3のツェナーダイオード(215)とを含み、前記第3のツェナーダイオード(215)の負極は前記第5の抵抗器(212)に接続される請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項12】
前記直流定電圧回路装置(210)は3端子レギュレータ(216)である請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項13】
前記直流定電圧回路装置(210)はスイッチングレギュレータである請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項14】
前記直流定電圧回路装置(210)はバッテリ充電回路である請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項15】
前記残光照明負荷(250)の定格出力は前記主照明負荷(120)の定格出力よりも低いこと請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項16】
前記残光照明負荷(250)の動作電圧は前記主照明負荷(120)の動作電圧よりも低いこと請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項17】
前記主照明負荷は複数の発光ダイオードからなり、前記主照明負荷の一部又は全部の発光ダイオードは残光照明負荷として用いられる請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項18】
前記残光回路モジュール(200)は更に、前記電流制御装置(240)に設けられ前記エネルギー蓄積素子(220)から前記残光照明負荷(250)への給電経路に対し中断又は確立するのに用いられる第1のスイッチ(251)を含む請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項19】
前記残光回路モジュール(200)は更に、前記直流定電圧回路装置(210)と前記エネルギー蓄積素子(220)の間に設けられ、前記直流定電圧回路装置(210)から前記エネルギー蓄積素子(220)及び前記残光照明負荷(250)への給電経路に対し中断又は確立するのに用いられる第2のスイッチ(252)を含む請求項1に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項20】
前記第2のスイッチ(252)はリモコン又はマイコンによりトリガーされて作動する請求項19に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項21】
前記主照明回路モジュール(100)は更に、前記主照明駆動装置(110)内又は前記主照明駆動装置(110)と前記主照明負荷(120)の間に設けられ且つ前記主照明負荷(120)への電源供給に対し中断又は確立するのに用いられ、リモコン又はマイコンによりトリガーされて作動する第3のスイッチを含む請求項19に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項22】
前記残光回路モジュール(200)は更に、主照明電源が導通されると、残光回路がオフされ、主照明電源が導通されない時に残光回路が作動して残光照明負荷が発光するようにした断路制御装置(230)を含む請求項1〜21のいずれか一項に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項23】
前記断路制御装置(230)は第2のダイオード(231)と、第3の抵抗器(232)と、第1のキャパシタ(233)との組み合わせにより構成される群から選ばれる請求項22に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項24】
前記断路制御装置(230)は、第3の抵抗器(232)と、第3のNPNトランジスタ(234)と、第4の抵抗器(235)と、第2のツェナーダイオードとにより構成される群から選ばれる請求項22に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項25】
前記残光回路モジュール(200)は更に、前記残光照明負荷を流れる電流、前記残光照明負荷の発光の輝度及び前記残光照明負荷の発光時間の少なくとも1つを制御するのに用いられる残光照明負荷制御部(270)を含む請求項1〜21のいずれか一項に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項26】
前記残光照明負荷制御部(270)は電流測定回路とタイマー回路とからなる請求項25に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項27】
前記直流定電圧装置と、前記エネルギー蓄積素子と、前記断路制御装置とが残光照明負荷用電源(260)を成し、前記残光照明負荷(250)は複数のサブ残光照明負荷(250A、250B)を含み、前記残光回路モジュール(200)は負荷切替回路(280)を含み、前記残光照明負荷制御部(270)は前記残光照明負荷用電源(260)と、前記負荷切替回路(280)及びそれらのサブ残光照明負荷(250A、250B)とに接続され、前記残光負荷用電源(260)は前記負荷切替回路(280)を介して前記サブ残光照明負荷(250A、250B)に接続されることにより、前記サブ残光照明負荷(250A、250B)を交替に作動させる請求項25に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項28】
前記サブ残光照明負荷(250A、250B)の発光色が互いに相違する請求項27に記載の発光ダイオード灯具。
【請求項29】
前記残光照明制御部(270)は、前記残光照明負荷を、設定した周波数又はデューティレシオでPWM点灯式を介して点滅させるようにした制御回路(271)を含む請求項25に記載の発光ダイオード灯具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate


【公開番号】特開2013−80702(P2013−80702A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−208355(P2012−208355)
【出願日】平成24年9月21日(2012.9.21)
【出願人】(300022353)NECライティング株式会社 (483)
【出願人】(512245975)巨鎧實業股▲ふん▼有限公司 (1)
【Fターム(参考)】