発光式道路鋲
【課題】道路の交差点等に埋設され、発光することによって所定の警報動作または表示動作を行なう発光式道路鋲に交通管理の機能を付加し、これによって人間や車両の走行の安全を高める。
【解決手段】道路鋲の近傍を車両が通過した場合に、そのことをマイクロホン32や加速度センサ等のセンサによって検出し、このような警報動作に連動して発光部が警報光を発光するようにし、しかも変調器によって発光部の駆動回路が発光部に印加する電流に変調を施し、各種の警報動作あるは表示動作に関する情報を発光部の光に重畳付加するようにしたものである。
【解決手段】道路鋲の近傍を車両が通過した場合に、そのことをマイクロホン32や加速度センサ等のセンサによって検出し、このような警報動作に連動して発光部が警報光を発光するようにし、しかも変調器によって発光部の駆動回路が発光部に印加する電流に変調を施し、各種の警報動作あるは表示動作に関する情報を発光部の光に重畳付加するようにしたものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は発光式道路鋲に係り、とくに道路に埋設され、発光することによって所定の警報動作または表示動作を行なう発光式道路鋲に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特開平7−105500号公報や特開平7−109713号公報に開示されているように、道路の路面であって交差点のほぼ中央部に埋設される道路鋲が従来より用いられている。このような道路鋲は信号機を有しない交差点において、互いに異なる方向から走行してきた車両が交差点で衝突しないように警報光を発するようになっている。
【0003】
図11は従来のこの種の道路鋲1の一例を示しており、ここではその上面であって4辺の部分にそれぞれ発光部2が設けられるとともに、発光部2によって4辺が囲まれる中央部が太陽電池3になっている。そしてこの太陽電池3の起電力を図12に示す蓄電池4に蓄えておき、点滅制御器5によって発光部2を点滅制御するようになっている。
【特許文献1】特開2001−174473号公報
【特許文献2】特開2001−159106号公報
【特許文献3】特開平11−191197号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2001−174473号公報に開示されている道路鋲は、磁界センサの磁気インピーダンス効果によって車両の検出を行なうようにしているものの、人間の検出を行なうことができない。またこのような道路鋲は周囲の状況を時々刻々判断し、それに速やかに応答して情報を発信することができない。従って交通の安全性を高める機能をそれ自身が持つことにはならない。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、周囲の状況を判断して警報あるいは警告情報を発信するとともに、周囲の状況を統計的に処理してより高度の情報を外部に提供することができるようにした道路鋲を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の主要な発明は、
道路に埋設され、発光することによって所定の警報動作または表示動作を行なう発光式道路鋲において、
発光部が発光する光に警報または表示のための信号を重畳する変調器と、
車両を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出動作に連動して警報光または警告情報を重畳した光を発する発光手段と、
を設けたことを特徴とする発光式道路鋲に関するものである。
【0007】
ここで、前記発光手段は検出した車両の進行方向と交差する方向を走行する車両または歩行する人間に対して警報光または警告情報を重畳した光を発するようにしてよい。また車両を検出する前記検出手段の検出出力を記憶する記憶手段を有し、前記記憶手段によって記憶された前記検出手段の出力情報を基に車両の通行量を知ることができるようにしてよい。また前記検出手段がマイクロホンであることが好適である。また前記検出手段が加速度センサであることが好適である。また送信手段を有し、前記記憶手段によって記憶された車両の通行量に関する情報を外部に送信してよい。
【0008】
またここで、前記検出手段によって検出された情報を蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された情報を外部に送信する送信手段と、を具備し、外部からの送信要求信号に応じて前記送信手段が情報を送信してよい。また蓄積手段に蓄積された情報の内の所定の種類の情報または所定の範囲の情報を外部からの要求信号に応じて送信してよい。また外部からの送信要求信号が再送信の要求の信号を含む場合に前記送信手段は情報を再送信してよい。また外部からの送信要求に応じて前記送信手段は要求された情報とともに、その道路鋲の固有データをも合せて送信してよい。また前記送信手段によって要求された情報を送信する際に発光手段が点滅することが好適である。また前記送信手段によって要求された情報を送信する際に発光手段が情報送信中であることを表示する信号を重畳した光を発するようにしてよい。
【0009】
本願に含まれる発明の好ましい態様は、光信号受信のための受光部を具備し、点滅によって情報メッセージを送出可能な、いわゆる通信手段を有する道路鋲であって、人間や車両を検出することが可能な検出手段を有し、このような検出手段の検出結果に基いて交通量を知ることを可能にするものである。また交差点においては、交差する車両や人間を検出したときに、直交する方向の車両あるいは人間に対して情報を発信する交差点用道路鋲である。
【0010】
さらに本願発明の好ましい態様は、サービスリクエストを受信する受信手段を有し、リクエストに応じた情報を外部に対して発信するものである。またここでとくにデータ送信時に、可視光の点滅を行ない、これによって外部の送受信装置との間で反応動作していることを表示することが好ましい。
【0011】
上記のような態様によれば、通行する車両の安全管理が容易に行なわれ得るようになり、あるいはまた歩行する人間の安全確保に貢献する。また送受信によって円滑な交通が可能になる。交通量の統計処理も、この道路鋲からデータを取得することによって可能になる。ここでデータは1日当り、あるいは1時間当りの歩行者の交通量、1日当り、1時間当りの車両の交通量、ある車両の走行の瞬間の歩行者の有無等のデータである。
【発明の効果】
【0012】
本願の主要な発明は、道路に埋設され、発光することによって所定の警報動作または表示動作を行なう発光式道路鋲において、発光部が発光する光に警報または表示のための信号を重畳する変調器と、車両を検出する検出手段と、検出手段による検出動作に連動して警報光または警告情報を重畳した光を発する発光手段と、を設けたものである。
【0013】
従ってこのような道路鋲によれば、車両の通行を検出するとともに、この検出に連動して警報光を発生することが可能になる。しかもここで発光部が発光する光に、変調器によって警報または表示のための信号を重畳して発光させることができるために、発光部が発光する光に各種の、あるいは高度の警報または表示を付加することが可能になり、これによって高機能の警報機能を有する道路鋲を提供できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本実施の形態の道路鋲10は図1に示すように、信号機のない道路の交差点のほぼ中央部に埋設され、その発光部11が発する光によって互いに異なる方向から走行してきた車両20に対して警報光を発するものであって、その基本的な機能は従来の道路鋲と同じである。
【0015】
図2および図3に示すように、この道路鋲12は従来の警報光の発光のみならず、さらに必要な情報を車両20に対して伝達する特徴を有している。すなわち道路鋲10は警報灯駆動回路12および変調器13に接続され、警報灯駆動回路12が発生する発光部11の駆動電流に対して変調器13で変調を加えて信号を重畳する。従って発光部11は信号が重畳された光を発することになる。
【0016】
このように信号が重畳された光が道路鋲10の発光部11から発せられると、その光を車両20の受光部21が受光し、デコーダ22によってデコードし、駆動回路23を介して表示パネル24によって表示を行なう。すなわち道路鋲13の発光部11の光に重畳された信号が表示パネル24によって表示されるようになっている。
【0017】
図3はとくに上記道路鋲10のシステム構成を示しており、この道路鋲は情報の処理を行なうためのCPU14と、処理した情報を蓄積するメモリ15とを備えている。またこの道路鋲10の上部には太陽電池27が設けられ、この太陽電池27によって発電を行なうとともに、上記警報灯駆動回路12および変調器13を介して上記道路鋲10の発光部11の発光制御を行なうようにしている。またCPU14には復調器29を介してフォトトランジスタ30が接続されるとともに、人間の検出を行なう焦電センサ31および車両の検出を行なうマイクロホン32がそれぞれ検出回路33、34を介してCPU14に接続されている。
【0018】
またこの道路鋲10は図4に示すように、外部の送受信装置との間で情報の授受を行なうことを可能にしている。図5はこのような外部の送受信装置と道路鋲10との間における情報の授受のためのシステム構成をブロックによって示している。
【0019】
道路鋲10側の構成は図3に示すシステムを送受信可能な形に変換して示したものであって、メモリ15と接続されているCPU14には、変調器13が接続され、この変調器13によって点滅制御器12を制御し、これによって発光部11に情報を重畳している。なお点滅制御器12は太陽電池27によって発電された電力を蓄積する蓄電池28と接続されている。またCPU14はフォトトランジスタ30、焦電センサ31、マイクロホン32とそれぞれ復調器29、検出回路33、34を介して接続されている。
【0020】
これに対して送受信装置側はCPU37を備え、このCPU37にキーボード38とディスプレイ39とが接続されるとともに、さらにCPU37には直接機能釦46が接続されている。さらにCPU37は送信のためのエンコーダ40と、送信器41と、発光素子42とを備えている。さらにCPU37には、受信のためのデコーダ43と、受信器44と、受光素子45とが接続されている。
【0021】
ここで上記道路鋲10の信号灯11の駆動電流に変調器13によって信号を変調する変調方式には、各種の変調方式が可能であって、AM変調、FM変調、パルス幅変調、パルスコード変調等の各種の変調方式が適宜採用される。
【0022】
図6はパルスコード変調方式による信号の構成例を示しており、ここでは1つのフレームを45msの時間のサイクルフレームとして構成した例を示している。ここでそれぞれのフレームはガイドパルスとデータコードとカテゴリコードとから構成される。これらのパルスの具体的な構成例は表1に示される。
【0023】
【表1】
【0024】
上記の表1から明らかなように、ガイドパルスは2.4msのパルス幅を有し、これに対してデータコードは“0”を示す0.6msのパルス幅のパルスと“1”を示す1.2msのパルスとを順次形成して所定の情報の伝達を行なう。なおこのような変調器13によるパルスの形成はあくまでも一例であって、目的や情報の長さに応じて各種の形態のものが採用可能である。
【0025】
以上のような構成において、光に重畳して道路鋲10から送信される信号が図3のメモリ15に書込まれている。この信号をCPU14で読出して変調器13に送信する。変調器13は信号機駆動回路12によって発生される発光部11の駆動電流に上記指令信号を重畳する。従って発光部11は表示点灯のための光に指令信号を重畳した状態で発光する。
【0026】
上記の指令信号を重畳した光が図2の車両20の受光器21によって受光され、デコーダ22によって信号の復調が行なわれる。従ってこのような信号を駆動回路23に供給し、表示パネル24によって表示させる。
【0027】
ここで発光部11の光に重畳される情報としては、交通規制に関する情報や、右折禁止の情報、あるいは一方通行に関する情報であってよい。あるいはまたこの道路鋲10が埋設された道路が通行止めで、何時になったら通行できるか等の時間を表示するものであってよい。またこの情報は一定時間毎に、あるいは必要に応じて発せられる。
【0028】
また図1〜図3に示す道路鋲10は人間や車両の通行量の検出を行なうようにしている。すなわち図3において復調器33と接続された焦電センサ31はこの道路鋲10の近傍を通過する人間を検出する。従ってこのような検出に基いて、CPU14が図7Aに示すように、カウント動作を行なうとともにその集計結果をメモリ15に蓄えておくことによって、人間の通行量の検出が行なわれる。
【0029】
また図3に示すCPU14と復調器34を介して接続されているマイクロホン32がこの道路鋲10の近傍を通過する車両の検出を行なう。従ってこのような検出動作に応じて図7Bに示すように、レジスタの値を1つずつ加算するとともに、その加算結果をメモリ15に蓄積しておくことによって、車両の通行量の検出が行なわれる。なお車両の通行を検出するための検出手段として、マイクロホン32に代えて加速度センサを用いるようにしてもよい。
【0030】
図1〜図3に示す道路鋲10は上述の如く焦電センサ31によって通過する人間を検出し、マイクロホン32によって通過する車両を検出する。従ってこれらの人間あるいは車両の検出に連動して、警報動作あるいは警告情報を発することが可能になる。すなわち図8Aに示すように、例えば焦電センサ31が人間の通行を検出した場合には、人間の通行方向と直交する方向の車両に対して発光部11から警報光を直接発するようにしてもよい。この動作は発光部11が赤色の警報光を点滅動作することによって行なわれる。
【0031】
あるいはまた図8Bに示すように、焦電センサ31が人間の通行を検出した場合またはマイクロホン32が車両の近接を検出した場合には、これに応じてCPU14が変調器13によって発光部11が発光する光に警告情報を重畳して発光動作を行なわせる。従ってこの場合にはこの発光部11からの光を受光した図2に示す車両のデコーダ22が上記発光部11からの光に含まれる警告情報を復調し、駆動回路23を介して表示パネル24に表示することになる。従ってこの場合には道路鋲10の発光部11からの光に重畳された情報をデコードできる車両20に対して警報動作を行なうことが可能になる。
【0032】
次にこのような道路鋲10の上記焦電センサ31を用いて検出された人間の通行量に関する情報、あるいはマイクロホン32によって収集された車両の通行量に関する情報を図4および図5に示すシステムによって道路鋲10から取出す動作を説明する。
【0033】
図9はとくに外部の送受信装置によって情報送出のリクエストを行なう動作を示している。まず道路鋲10に対して送受信装置で通信を開始する。この動作は図5に示す機能釦46あるいはキーボード38によって操作者が所定の操作を行なう。するとCPU37がエンコーダ40および送信器41を介して発光素子42によってリクエスト発光を行なう。このようなリクエスト発光を道路鋲10側のフォトトランジスタ30が受光する。なおフォトトランジスタ30に代えて太陽電池27によって受光することも可能である。
【0034】
フォトトランジスタ30が送受信装置からのリクエスト発光を受光すると、道路鋲10からのメッセージを記憶あるいは表示する。すなわち応答する道路鋲10がCPU14によって変調器13を介して点滅制御器12を制御し、発光部11がメッセージを重畳した光を発光する。このときのメッセージは送受信装置のディスプレイ39によって表示される。
【0035】
そしてこのときに道路鋲10のCPU14はこの道路鋲10の固有データに関する情報を送信する。この後に送受信装置のCPU37はエンコーダ40および送信器41を通して発光素子42によって可視光発光を行ない、情報を受領したことを示す。そしてこの後にCPU37は通信が完了したかどうかの判断を行なうとともに、通信が完了していない場合にはさらにエンコーダ40および送信器41を介して発光素子42によってリクエクト信号を道路鋲10側のフォトトランジスタ30に送出する。
【0036】
このように情報送出のリクエストは、リクエスト情報、例えば24時間以内の交通量、現在この道路鋲10の周囲に人間がいるかいないか等の情報を要求するものである。そして送受信装置が発信して道路鋲10が受信した場合には道路鋲10側からの発光をアクノレッジとして受ける。
【0037】
この後に道路鋲10からのデータをデコードして送受信装置側でそのメモリ47に書込む。次に道路鋲10から送出されたデータをロードし、ディスプレイ39に表示し、その後に受けたことを示す可視光発光を発光素子42に行なって通信を終了する。なおこの可視光発光は操作者が直接目視によって確認できる光であってもよく、またエンコーダ40によって信号を重畳した光を発生させてもよい。通信エラー等の検出のために、道路鋲10の発光を受信できなかった場合には、再度リクエスト信号を送出することになる。
【0038】
図10はこのようなリクエスト情報に応じて道路鋲10が情報を送出する動作を示している。道路鋲10のフォトトランジスタ30が送受信装置からの信号光を受信すると、CPU14が復調器29によってコマンド信号を受信する。そして道路鋲10側のCPU14はメモリ15に蓄えられている通行量等に関する情報を通信用バッファにロードする。そしてこの後にリクエスト要求の有無を検出するとともに、リクエスト要求がある場合にはCPU14が変調器13および点滅制御器12を介して発光部11によって発光通知を行なう。
【0039】
そしてこの後に必要なデータの送信ロードを行なう。このデータの送信ロードは、CPU14によって上記の情報を変調器13によって発光部11が発光する光に重畳して行なう。従ってこれによって道路鋲10がデータの送出を行なう。そして送受信装置側がこのデータを受信したかどうかをCPU14がフォトトランジスタ30を介して送受信装置側からの信号によって判別する。データの受信が完了していない場合にはデータの再要求の動作を送受信装置側のCPU37が行なってデータのロードを再度実行する。
【0040】
このように道路鋲10側の送信動作は、通信によって道路鋲10が有する埋込み時期、送信データ等のやり取りをする送信をも含むものである。受信データに含まれるデータがリクエスト信号である場合には、まずリクエストされたことを上述の発光によって通知する。そしてリクエストされた情報を記憶装置からロードし、それと同時にこの道路鋲10の埋込まれた位置等の固有データをも送出する。また現在周囲に人間がいるかどうかだけでなく、数時間の蓄積データを送出することもできる。データ受信した場合にはそのことを受けて点滅動作し、あるいはまた送受信装置の受信点滅をも受けて情報授受の確認を行なうことも可能になる。
【0041】
以上本願に含まれる発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願に含まれる発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内で各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態における道路鋲10と送受信装置との間での情報のやり取りに関する動作は、必ずしも図9あるいは図10に示す動作に限定されることなく、その他各種の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本願発明は、道路に埋設され、警報光を発生することによって所定の警報動作を行なうようにした道路鋲として広く利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】交差点に配置された道路鋲を示す平面図である。
【図2】道路鋲と車両との交信のための装置を示すブロック図である。
【図3】道路鋲のシステム構成を示すブロック図である。
【図4】道路鋲と送受信装置との情報のやり取りを示す斜視図である。
【図5】道路鋲と送受信装置との間での情報のやり取りを示すためのシステムのブロック図である。
【図6】道路鋲によって送信される情報パルスの構成を示す波形図である。
【図7】通行量の検出動作を示すフローチャートである。
【図8】警報動作を示すフローチャートである。
【図9】送受信装置による情報送出リクエスト動作を示すフローチャートである。
【図10】道路鋲側の情報の送信動作を示すフローチャートである。
【図11】従来の道路鋲の平面図および正面図である。
【図12】同道路鋲のシステム構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0044】
1‥‥道路鋲、2‥‥発光部、3‥‥太陽電池、4‥‥蓄電池、5‥‥点滅制御器、10‥‥道路鋲、11‥‥発光部、12‥‥警報灯駆動回路(点滅制御器)、13‥‥変調器、14‥‥CPU、15‥‥メモリ、20‥‥車両(自動車)、21‥‥受光器、22‥‥デコーダ、23‥‥駆動回路(ドライバ)、24‥‥表示パネル、27‥‥太陽電池、28‥‥蓄電池、29‥‥復調器、30‥‥フォトトランジスタ、31‥‥焦電センサ、32‥‥マイクロホン、33、34‥‥検出回路(復調器)、37‥‥CPU、38‥‥キーボード、39‥‥ディスプレイ、40‥‥エンコーダ、41‥‥送信器、42‥‥発光素子、43‥‥デコーダ、44‥‥受信器、45‥‥受光素子、46‥‥機能釦、47‥‥メモリ
【技術分野】
【0001】
本発明は発光式道路鋲に係り、とくに道路に埋設され、発光することによって所定の警報動作または表示動作を行なう発光式道路鋲に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特開平7−105500号公報や特開平7−109713号公報に開示されているように、道路の路面であって交差点のほぼ中央部に埋設される道路鋲が従来より用いられている。このような道路鋲は信号機を有しない交差点において、互いに異なる方向から走行してきた車両が交差点で衝突しないように警報光を発するようになっている。
【0003】
図11は従来のこの種の道路鋲1の一例を示しており、ここではその上面であって4辺の部分にそれぞれ発光部2が設けられるとともに、発光部2によって4辺が囲まれる中央部が太陽電池3になっている。そしてこの太陽電池3の起電力を図12に示す蓄電池4に蓄えておき、点滅制御器5によって発光部2を点滅制御するようになっている。
【特許文献1】特開2001−174473号公報
【特許文献2】特開2001−159106号公報
【特許文献3】特開平11−191197号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2001−174473号公報に開示されている道路鋲は、磁界センサの磁気インピーダンス効果によって車両の検出を行なうようにしているものの、人間の検出を行なうことができない。またこのような道路鋲は周囲の状況を時々刻々判断し、それに速やかに応答して情報を発信することができない。従って交通の安全性を高める機能をそれ自身が持つことにはならない。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、周囲の状況を判断して警報あるいは警告情報を発信するとともに、周囲の状況を統計的に処理してより高度の情報を外部に提供することができるようにした道路鋲を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願の主要な発明は、
道路に埋設され、発光することによって所定の警報動作または表示動作を行なう発光式道路鋲において、
発光部が発光する光に警報または表示のための信号を重畳する変調器と、
車両を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出動作に連動して警報光または警告情報を重畳した光を発する発光手段と、
を設けたことを特徴とする発光式道路鋲に関するものである。
【0007】
ここで、前記発光手段は検出した車両の進行方向と交差する方向を走行する車両または歩行する人間に対して警報光または警告情報を重畳した光を発するようにしてよい。また車両を検出する前記検出手段の検出出力を記憶する記憶手段を有し、前記記憶手段によって記憶された前記検出手段の出力情報を基に車両の通行量を知ることができるようにしてよい。また前記検出手段がマイクロホンであることが好適である。また前記検出手段が加速度センサであることが好適である。また送信手段を有し、前記記憶手段によって記憶された車両の通行量に関する情報を外部に送信してよい。
【0008】
またここで、前記検出手段によって検出された情報を蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された情報を外部に送信する送信手段と、を具備し、外部からの送信要求信号に応じて前記送信手段が情報を送信してよい。また蓄積手段に蓄積された情報の内の所定の種類の情報または所定の範囲の情報を外部からの要求信号に応じて送信してよい。また外部からの送信要求信号が再送信の要求の信号を含む場合に前記送信手段は情報を再送信してよい。また外部からの送信要求に応じて前記送信手段は要求された情報とともに、その道路鋲の固有データをも合せて送信してよい。また前記送信手段によって要求された情報を送信する際に発光手段が点滅することが好適である。また前記送信手段によって要求された情報を送信する際に発光手段が情報送信中であることを表示する信号を重畳した光を発するようにしてよい。
【0009】
本願に含まれる発明の好ましい態様は、光信号受信のための受光部を具備し、点滅によって情報メッセージを送出可能な、いわゆる通信手段を有する道路鋲であって、人間や車両を検出することが可能な検出手段を有し、このような検出手段の検出結果に基いて交通量を知ることを可能にするものである。また交差点においては、交差する車両や人間を検出したときに、直交する方向の車両あるいは人間に対して情報を発信する交差点用道路鋲である。
【0010】
さらに本願発明の好ましい態様は、サービスリクエストを受信する受信手段を有し、リクエストに応じた情報を外部に対して発信するものである。またここでとくにデータ送信時に、可視光の点滅を行ない、これによって外部の送受信装置との間で反応動作していることを表示することが好ましい。
【0011】
上記のような態様によれば、通行する車両の安全管理が容易に行なわれ得るようになり、あるいはまた歩行する人間の安全確保に貢献する。また送受信によって円滑な交通が可能になる。交通量の統計処理も、この道路鋲からデータを取得することによって可能になる。ここでデータは1日当り、あるいは1時間当りの歩行者の交通量、1日当り、1時間当りの車両の交通量、ある車両の走行の瞬間の歩行者の有無等のデータである。
【発明の効果】
【0012】
本願の主要な発明は、道路に埋設され、発光することによって所定の警報動作または表示動作を行なう発光式道路鋲において、発光部が発光する光に警報または表示のための信号を重畳する変調器と、車両を検出する検出手段と、検出手段による検出動作に連動して警報光または警告情報を重畳した光を発する発光手段と、を設けたものである。
【0013】
従ってこのような道路鋲によれば、車両の通行を検出するとともに、この検出に連動して警報光を発生することが可能になる。しかもここで発光部が発光する光に、変調器によって警報または表示のための信号を重畳して発光させることができるために、発光部が発光する光に各種の、あるいは高度の警報または表示を付加することが可能になり、これによって高機能の警報機能を有する道路鋲を提供できるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本実施の形態の道路鋲10は図1に示すように、信号機のない道路の交差点のほぼ中央部に埋設され、その発光部11が発する光によって互いに異なる方向から走行してきた車両20に対して警報光を発するものであって、その基本的な機能は従来の道路鋲と同じである。
【0015】
図2および図3に示すように、この道路鋲12は従来の警報光の発光のみならず、さらに必要な情報を車両20に対して伝達する特徴を有している。すなわち道路鋲10は警報灯駆動回路12および変調器13に接続され、警報灯駆動回路12が発生する発光部11の駆動電流に対して変調器13で変調を加えて信号を重畳する。従って発光部11は信号が重畳された光を発することになる。
【0016】
このように信号が重畳された光が道路鋲10の発光部11から発せられると、その光を車両20の受光部21が受光し、デコーダ22によってデコードし、駆動回路23を介して表示パネル24によって表示を行なう。すなわち道路鋲13の発光部11の光に重畳された信号が表示パネル24によって表示されるようになっている。
【0017】
図3はとくに上記道路鋲10のシステム構成を示しており、この道路鋲は情報の処理を行なうためのCPU14と、処理した情報を蓄積するメモリ15とを備えている。またこの道路鋲10の上部には太陽電池27が設けられ、この太陽電池27によって発電を行なうとともに、上記警報灯駆動回路12および変調器13を介して上記道路鋲10の発光部11の発光制御を行なうようにしている。またCPU14には復調器29を介してフォトトランジスタ30が接続されるとともに、人間の検出を行なう焦電センサ31および車両の検出を行なうマイクロホン32がそれぞれ検出回路33、34を介してCPU14に接続されている。
【0018】
またこの道路鋲10は図4に示すように、外部の送受信装置との間で情報の授受を行なうことを可能にしている。図5はこのような外部の送受信装置と道路鋲10との間における情報の授受のためのシステム構成をブロックによって示している。
【0019】
道路鋲10側の構成は図3に示すシステムを送受信可能な形に変換して示したものであって、メモリ15と接続されているCPU14には、変調器13が接続され、この変調器13によって点滅制御器12を制御し、これによって発光部11に情報を重畳している。なお点滅制御器12は太陽電池27によって発電された電力を蓄積する蓄電池28と接続されている。またCPU14はフォトトランジスタ30、焦電センサ31、マイクロホン32とそれぞれ復調器29、検出回路33、34を介して接続されている。
【0020】
これに対して送受信装置側はCPU37を備え、このCPU37にキーボード38とディスプレイ39とが接続されるとともに、さらにCPU37には直接機能釦46が接続されている。さらにCPU37は送信のためのエンコーダ40と、送信器41と、発光素子42とを備えている。さらにCPU37には、受信のためのデコーダ43と、受信器44と、受光素子45とが接続されている。
【0021】
ここで上記道路鋲10の信号灯11の駆動電流に変調器13によって信号を変調する変調方式には、各種の変調方式が可能であって、AM変調、FM変調、パルス幅変調、パルスコード変調等の各種の変調方式が適宜採用される。
【0022】
図6はパルスコード変調方式による信号の構成例を示しており、ここでは1つのフレームを45msの時間のサイクルフレームとして構成した例を示している。ここでそれぞれのフレームはガイドパルスとデータコードとカテゴリコードとから構成される。これらのパルスの具体的な構成例は表1に示される。
【0023】
【表1】
【0024】
上記の表1から明らかなように、ガイドパルスは2.4msのパルス幅を有し、これに対してデータコードは“0”を示す0.6msのパルス幅のパルスと“1”を示す1.2msのパルスとを順次形成して所定の情報の伝達を行なう。なおこのような変調器13によるパルスの形成はあくまでも一例であって、目的や情報の長さに応じて各種の形態のものが採用可能である。
【0025】
以上のような構成において、光に重畳して道路鋲10から送信される信号が図3のメモリ15に書込まれている。この信号をCPU14で読出して変調器13に送信する。変調器13は信号機駆動回路12によって発生される発光部11の駆動電流に上記指令信号を重畳する。従って発光部11は表示点灯のための光に指令信号を重畳した状態で発光する。
【0026】
上記の指令信号を重畳した光が図2の車両20の受光器21によって受光され、デコーダ22によって信号の復調が行なわれる。従ってこのような信号を駆動回路23に供給し、表示パネル24によって表示させる。
【0027】
ここで発光部11の光に重畳される情報としては、交通規制に関する情報や、右折禁止の情報、あるいは一方通行に関する情報であってよい。あるいはまたこの道路鋲10が埋設された道路が通行止めで、何時になったら通行できるか等の時間を表示するものであってよい。またこの情報は一定時間毎に、あるいは必要に応じて発せられる。
【0028】
また図1〜図3に示す道路鋲10は人間や車両の通行量の検出を行なうようにしている。すなわち図3において復調器33と接続された焦電センサ31はこの道路鋲10の近傍を通過する人間を検出する。従ってこのような検出に基いて、CPU14が図7Aに示すように、カウント動作を行なうとともにその集計結果をメモリ15に蓄えておくことによって、人間の通行量の検出が行なわれる。
【0029】
また図3に示すCPU14と復調器34を介して接続されているマイクロホン32がこの道路鋲10の近傍を通過する車両の検出を行なう。従ってこのような検出動作に応じて図7Bに示すように、レジスタの値を1つずつ加算するとともに、その加算結果をメモリ15に蓄積しておくことによって、車両の通行量の検出が行なわれる。なお車両の通行を検出するための検出手段として、マイクロホン32に代えて加速度センサを用いるようにしてもよい。
【0030】
図1〜図3に示す道路鋲10は上述の如く焦電センサ31によって通過する人間を検出し、マイクロホン32によって通過する車両を検出する。従ってこれらの人間あるいは車両の検出に連動して、警報動作あるいは警告情報を発することが可能になる。すなわち図8Aに示すように、例えば焦電センサ31が人間の通行を検出した場合には、人間の通行方向と直交する方向の車両に対して発光部11から警報光を直接発するようにしてもよい。この動作は発光部11が赤色の警報光を点滅動作することによって行なわれる。
【0031】
あるいはまた図8Bに示すように、焦電センサ31が人間の通行を検出した場合またはマイクロホン32が車両の近接を検出した場合には、これに応じてCPU14が変調器13によって発光部11が発光する光に警告情報を重畳して発光動作を行なわせる。従ってこの場合にはこの発光部11からの光を受光した図2に示す車両のデコーダ22が上記発光部11からの光に含まれる警告情報を復調し、駆動回路23を介して表示パネル24に表示することになる。従ってこの場合には道路鋲10の発光部11からの光に重畳された情報をデコードできる車両20に対して警報動作を行なうことが可能になる。
【0032】
次にこのような道路鋲10の上記焦電センサ31を用いて検出された人間の通行量に関する情報、あるいはマイクロホン32によって収集された車両の通行量に関する情報を図4および図5に示すシステムによって道路鋲10から取出す動作を説明する。
【0033】
図9はとくに外部の送受信装置によって情報送出のリクエストを行なう動作を示している。まず道路鋲10に対して送受信装置で通信を開始する。この動作は図5に示す機能釦46あるいはキーボード38によって操作者が所定の操作を行なう。するとCPU37がエンコーダ40および送信器41を介して発光素子42によってリクエスト発光を行なう。このようなリクエスト発光を道路鋲10側のフォトトランジスタ30が受光する。なおフォトトランジスタ30に代えて太陽電池27によって受光することも可能である。
【0034】
フォトトランジスタ30が送受信装置からのリクエスト発光を受光すると、道路鋲10からのメッセージを記憶あるいは表示する。すなわち応答する道路鋲10がCPU14によって変調器13を介して点滅制御器12を制御し、発光部11がメッセージを重畳した光を発光する。このときのメッセージは送受信装置のディスプレイ39によって表示される。
【0035】
そしてこのときに道路鋲10のCPU14はこの道路鋲10の固有データに関する情報を送信する。この後に送受信装置のCPU37はエンコーダ40および送信器41を通して発光素子42によって可視光発光を行ない、情報を受領したことを示す。そしてこの後にCPU37は通信が完了したかどうかの判断を行なうとともに、通信が完了していない場合にはさらにエンコーダ40および送信器41を介して発光素子42によってリクエクト信号を道路鋲10側のフォトトランジスタ30に送出する。
【0036】
このように情報送出のリクエストは、リクエスト情報、例えば24時間以内の交通量、現在この道路鋲10の周囲に人間がいるかいないか等の情報を要求するものである。そして送受信装置が発信して道路鋲10が受信した場合には道路鋲10側からの発光をアクノレッジとして受ける。
【0037】
この後に道路鋲10からのデータをデコードして送受信装置側でそのメモリ47に書込む。次に道路鋲10から送出されたデータをロードし、ディスプレイ39に表示し、その後に受けたことを示す可視光発光を発光素子42に行なって通信を終了する。なおこの可視光発光は操作者が直接目視によって確認できる光であってもよく、またエンコーダ40によって信号を重畳した光を発生させてもよい。通信エラー等の検出のために、道路鋲10の発光を受信できなかった場合には、再度リクエスト信号を送出することになる。
【0038】
図10はこのようなリクエスト情報に応じて道路鋲10が情報を送出する動作を示している。道路鋲10のフォトトランジスタ30が送受信装置からの信号光を受信すると、CPU14が復調器29によってコマンド信号を受信する。そして道路鋲10側のCPU14はメモリ15に蓄えられている通行量等に関する情報を通信用バッファにロードする。そしてこの後にリクエスト要求の有無を検出するとともに、リクエスト要求がある場合にはCPU14が変調器13および点滅制御器12を介して発光部11によって発光通知を行なう。
【0039】
そしてこの後に必要なデータの送信ロードを行なう。このデータの送信ロードは、CPU14によって上記の情報を変調器13によって発光部11が発光する光に重畳して行なう。従ってこれによって道路鋲10がデータの送出を行なう。そして送受信装置側がこのデータを受信したかどうかをCPU14がフォトトランジスタ30を介して送受信装置側からの信号によって判別する。データの受信が完了していない場合にはデータの再要求の動作を送受信装置側のCPU37が行なってデータのロードを再度実行する。
【0040】
このように道路鋲10側の送信動作は、通信によって道路鋲10が有する埋込み時期、送信データ等のやり取りをする送信をも含むものである。受信データに含まれるデータがリクエスト信号である場合には、まずリクエストされたことを上述の発光によって通知する。そしてリクエストされた情報を記憶装置からロードし、それと同時にこの道路鋲10の埋込まれた位置等の固有データをも送出する。また現在周囲に人間がいるかどうかだけでなく、数時間の蓄積データを送出することもできる。データ受信した場合にはそのことを受けて点滅動作し、あるいはまた送受信装置の受信点滅をも受けて情報授受の確認を行なうことも可能になる。
【0041】
以上本願に含まれる発明を図示の実施の形態によって説明したが、本願に含まれる発明は上記実施の形態によって限定されることなく、本願に含まれる発明の技術的思想の範囲内で各種の変更が可能である。例えば上記実施の形態における道路鋲10と送受信装置との間での情報のやり取りに関する動作は、必ずしも図9あるいは図10に示す動作に限定されることなく、その他各種の変更が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本願発明は、道路に埋設され、警報光を発生することによって所定の警報動作を行なうようにした道路鋲として広く利用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】交差点に配置された道路鋲を示す平面図である。
【図2】道路鋲と車両との交信のための装置を示すブロック図である。
【図3】道路鋲のシステム構成を示すブロック図である。
【図4】道路鋲と送受信装置との情報のやり取りを示す斜視図である。
【図5】道路鋲と送受信装置との間での情報のやり取りを示すためのシステムのブロック図である。
【図6】道路鋲によって送信される情報パルスの構成を示す波形図である。
【図7】通行量の検出動作を示すフローチャートである。
【図8】警報動作を示すフローチャートである。
【図9】送受信装置による情報送出リクエスト動作を示すフローチャートである。
【図10】道路鋲側の情報の送信動作を示すフローチャートである。
【図11】従来の道路鋲の平面図および正面図である。
【図12】同道路鋲のシステム構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
【0044】
1‥‥道路鋲、2‥‥発光部、3‥‥太陽電池、4‥‥蓄電池、5‥‥点滅制御器、10‥‥道路鋲、11‥‥発光部、12‥‥警報灯駆動回路(点滅制御器)、13‥‥変調器、14‥‥CPU、15‥‥メモリ、20‥‥車両(自動車)、21‥‥受光器、22‥‥デコーダ、23‥‥駆動回路(ドライバ)、24‥‥表示パネル、27‥‥太陽電池、28‥‥蓄電池、29‥‥復調器、30‥‥フォトトランジスタ、31‥‥焦電センサ、32‥‥マイクロホン、33、34‥‥検出回路(復調器)、37‥‥CPU、38‥‥キーボード、39‥‥ディスプレイ、40‥‥エンコーダ、41‥‥送信器、42‥‥発光素子、43‥‥デコーダ、44‥‥受信器、45‥‥受光素子、46‥‥機能釦、47‥‥メモリ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
道路に埋設され、発光することによって所定の警報動作または表示動作を行なう発光式道路鋲において、
発光部が発光する光に警報または表示のための信号を重畳する変調器と、
車両を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出動作に連動して警報光または警告情報を重畳した光を発する発光手段と、
を設けたことを特徴とする発光式道路鋲。
【請求項2】
前記発光手段は検出した車両の進行方向と交差する方向を走行する車両または歩行する人間に対して警報光または警告情報を重畳した光を発することを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項3】
車両を検出する前記検出手段の検出出力を記憶する記憶手段を有し、前記記憶手段によって記憶された前記検出手段の出力情報を基に車両の通行量を知ることができるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項4】
前記検出手段がマイクロホンであることを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項5】
前記検出手段が加速度センサであることを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項6】
送信手段を有し、前記記憶手段によって記憶された車両の通行量に関する情報を外部に送信することを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項7】
前記検出手段によって検出された情報を蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された情報を外部に送信する送信手段と、を具備し、外部からの送信要求信号に応じて前記送信手段が情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項8】
蓄積手段に蓄積された情報の内の所定の種類の情報または所定の範囲の情報を外部からの要求信号に応じて送信することを特徴とする請求項7に記載の発光式道路鋲。
【請求項9】
外部からの送信要求信号が再送信の要求の信号を含む場合に前記送信手段は情報を再送信することを特徴とする請求項7に記載の発光式道路鋲。
【請求項10】
外部からの送信要求に応じて前記送信手段は要求された情報とともに、その道路鋲の固有データをも合せて送信することを特徴とする請求項7に記載の発光式道路鋲。
【請求項11】
前記送信手段によって要求された情報を送信する際に発光手段が点滅することを特徴とする請求項7に記載の発光式道路鋲。
【請求項12】
前記送信手段によって要求された情報を送信する際に発光手段が情報送信中であることを表示する信号を重畳した光を発することを特徴とする請求項7に記載の発光式道路鋲。
【請求項1】
道路に埋設され、発光することによって所定の警報動作または表示動作を行なう発光式道路鋲において、
発光部が発光する光に警報または表示のための信号を重畳する変調器と、
車両を検出する検出手段と、
前記検出手段による検出動作に連動して警報光または警告情報を重畳した光を発する発光手段と、
を設けたことを特徴とする発光式道路鋲。
【請求項2】
前記発光手段は検出した車両の進行方向と交差する方向を走行する車両または歩行する人間に対して警報光または警告情報を重畳した光を発することを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項3】
車両を検出する前記検出手段の検出出力を記憶する記憶手段を有し、前記記憶手段によって記憶された前記検出手段の出力情報を基に車両の通行量を知ることができるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項4】
前記検出手段がマイクロホンであることを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項5】
前記検出手段が加速度センサであることを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項6】
送信手段を有し、前記記憶手段によって記憶された車両の通行量に関する情報を外部に送信することを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項7】
前記検出手段によって検出された情報を蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された情報を外部に送信する送信手段と、を具備し、外部からの送信要求信号に応じて前記送信手段が情報を送信することを特徴とする請求項1に記載の発光式道路鋲。
【請求項8】
蓄積手段に蓄積された情報の内の所定の種類の情報または所定の範囲の情報を外部からの要求信号に応じて送信することを特徴とする請求項7に記載の発光式道路鋲。
【請求項9】
外部からの送信要求信号が再送信の要求の信号を含む場合に前記送信手段は情報を再送信することを特徴とする請求項7に記載の発光式道路鋲。
【請求項10】
外部からの送信要求に応じて前記送信手段は要求された情報とともに、その道路鋲の固有データをも合せて送信することを特徴とする請求項7に記載の発光式道路鋲。
【請求項11】
前記送信手段によって要求された情報を送信する際に発光手段が点滅することを特徴とする請求項7に記載の発光式道路鋲。
【請求項12】
前記送信手段によって要求された情報を送信する際に発光手段が情報送信中であることを表示する信号を重畳した光を発することを特徴とする請求項7に記載の発光式道路鋲。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−20902(P2009−20902A)
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−223031(P2008−223031)
【出願日】平成20年9月1日(2008.9.1)
【分割の表示】特願2003−124437(P2003−124437)の分割
【原出願日】平成15年4月28日(2003.4.28)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年9月1日(2008.9.1)
【分割の表示】特願2003−124437(P2003−124437)の分割
【原出願日】平成15年4月28日(2003.4.28)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]