説明

発光素子及びこれを含む照明装置

【課題】発光素子の半導体層の厚さを減少させ、発光素子の光抽出効率を改善しようとすること。
【解決手段】本発明の一実施例に係る発光素子は、第1の導電型半導体層、活性層及び第2の導電型半導体層を有する発光構造物と、前記発光構造物の下部に位置し、第2の導電型半導体層と電気的に連結された第2の電極層と、第2の電極層の下部に位置する主電極、及び前記主電極から分岐され、第2の電極層、第2の導電型半導体層及び活性層を貫通して第1の導電型半導体層と接する少なくとも1つの接触電極を有する第1の電極層と、第1の電極層と第2の電極層との間及び第1の電極層と前記発光構造物との間の絶縁層とを備え、第1の導電型半導体層は、第1の領域と、第1の領域と区分され、第1の領域より高さの低い第2の領域とを有し、第1の領域は前記接触電極と重畳されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施例は、発光素子及びこれを含む照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
半導体の3―5族又は2―6族化合物半導体物質を用いた発光ダイオード(Ligit Emitting Diode)やレーザーダイオードなどの発光素子は、薄膜成長技術及び素子材料の開発で赤色、緑色、青色及び紫外線などの多様な色を具現することができ、蛍光物質を用いたり色を組み合わせることによって効率の良い白色光線も具現可能であり、蛍光灯、白熱灯などの既存の光源に比べて低消費電力、半永久的な寿命、速い応答速度、安全性、環境親和性という長所を有する。
【0003】
したがって、光通信手段の送信モジュール、LCD(Liquid Crystal Display)表示装置のバックライトを構成する冷陰極管(CCFL:Cold Cathode Fluorescence Lamp)に取って代わる発光ダイオードバックライト、蛍光灯や白熱電球に取って代わる白色発光ダイオード照明装置、自動車のヘッドライト及び信号灯にまで応用が拡大されている。
【0004】
ビアホール(via―hole)を含む発光素子の場合、ビアホールの高さのため、半導体層が一般的な発光素子より厚く形成される。これによって、活性層から発光された光が外部に抜け出るまで光が通過しなければならない移動距離が長くなり、このとき、活性層の上部に存在する半導体層に吸収される光の量が多くなり、発光素子の光効率が良くないという問題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は、発光素子の半導体層の厚さを減少させ、発光素子の光抽出効率を改善しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例に係る発光素子は、第1の導電型半導体層、活性層及び第2の導電型半導体層を有する発光構造物と、前記発光構造物の下部に位置し、前記第2の導電型半導体層と電気的に連結された第2の電極層と、前記第2の電極層の下部に位置する主電極、及び前記主電極から分岐され、前記第2の電極層、第2の導電型半導体層及び活性層を貫通して前記第1の導電型半導体層と接する少なくとも1つの接触電極を有する第1の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間及び第1の電極層と前記発光構造物との間の絶縁層とを備え、前記第1の導電型半導体層は、第1の領域と、前記第1の領域と区分され、前記第1の領域より高さの低い第2の領域とを有し、前記第1の領域は前記接触電極と重畳されている。
【0007】
前記第1の領域の幅は、前記接触電極の幅と同じか又はそれより広くなり得る。
【0008】
前記第1の領域の幅は、前記接触電極の幅の1〜5倍であり得る。
【0009】
前記第1の導電型半導体層の上面にラフネス又はパターンを形成することができる。
【0010】
前記発光構造物の側面には、第2の導電型半導体層、活性層及び第1の導電型半導体層の少なくとも一部を覆うパッシベーション層をさらに備えることができる。前記第1の導電型半導体層と接する前記接触電極の部分にはラフネスを形成することができる。
【0011】
前記第2の電極層の一側が前記発光構造物の外部に露出し、露出した部分に電極パッドを形成することができる。
【0012】
前記第2の電極層は、前記第2の導電型半導体層の下部に位置するオーミック層及び/又は反射層を備えることができる。
【0013】
前記第2の電極層は電流拡散層を備え、前記電極パッドを前記電流拡散層と接するように配置することができる。
【0014】
前記第1の領域の側面に形成されたパッシベーション層をさらに備えることができる。
【0015】
前記第1の領域の形状は、円柱状、円錐状、ピラミッド状、四角柱状、半円球状、又はストライプ状のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0016】
他の実施例に係る発光素子は、第1の方向に積層された第1の導電型半導体層、活性層及び第2の導電型半導体層を有する発光構造物と、前記発光構造物の下部に位置し、前記第2の導電型半導体層と電気的に連結された第2の電極層と、前記第2の電極層の下部に位置する主電極、及び前記主電極から分岐され、前記第2の電極層、第2の導電型半導体層及び活性層を貫通して前記第1の導電型半導体層と接する少なくとも1つの接触電極を有する第1の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間及び第1の電極層と前記発光構造物との間の絶縁層とを備え、前記第1の導電型半導体層は、第1の領域と、前記第1の領域と区分され、前記第1の領域より厚さの薄い第2の領域とを有し、前記第1の領域は前記接触電極と前記第1の方向に重畳されている。
【0017】
本発明の一実施例に係る照明装置は、基板上に複数の発光素子パッケージを含んで光を放出する光源と、前記光源が内蔵されたハウジングと、前記光源の熱を放出する放熱部と、前記光源と前記放熱部を前記ハウジングに結合するホルダーとを備え、前記発光素子パッケージは、本体と、前記本体に配置された第1及び第2のリードフレームと、前記本体に配置され、前記第1及び第2のリードフレームと電気的に連結されている発光素子とを備える。
【発明の効果】
【0018】
上述した実施例に係る発光素子によると、半導体層の厚さが減少するにつれて、活性層から発光された光が外部に放出されるまで移動する距離が減少するので、発光素子の光抽出効率を改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1a】本発明の一実施例に係る発光素子を示した断面図である。
【図1b】本発明の一実施例に係る発光素子の斜視図である。
【図1c】本発明の一実施例に係る発光素子の斜視図である。
【図1d】本発明の一実施例に係る発光素子の斜視図である。
【図1e】本発明の一実施例に係る発光素子の斜視図である。
【図1f】本発明の一実施例に係る発光素子の斜視図である。
【図1g】本発明の一実施例に係る発光素子の斜視図である。
【図2】本発明の一実施例に係る発光素子の製造過程を示した図である。
【図3】本発明の一実施例に係る発光素子の製造過程を示した図である。
【図4】本発明の一実施例に係る発光素子の製造過程を示した図である。
【図5】本発明の一実施例に係る発光素子の製造過程を示した図である。
【図6】本発明の一実施例に係る発光素子の製造過程を示した図である。
【図7】本発明の一実施例に係る発光素子の製造過程を示した図である。
【図8】本発明の一実施例に係る発光素子の製造過程を示した図である。
【図9】本発明の一実施例に係る発光素子の製造過程を示した図である。
【図10】本発明の一実施例に係る発光素子の製造過程を示した図である。
【図11】本発明の実施例に係る発光素子を含む発光素子パッケージの一実施例を示した図である。
【図12】本発明の実施例に係る発光素子パッケージが配置された照明装置の一実施例を示した図である。
【図13】本発明の実施例に係る発光素子パッケージが配置されたヘッドランプの一実施例を示した図である。
【図14】本発明の実施例に係る発光素子パッケージが配置された表示装置の一実施例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、前記の目的を具体的に実現可能な本発明の好適な実施例を添付の図面を参照して説明する。
【0021】
本発明に係る実施例の説明において、各エレメントの「上又は下」に形成されると記載される場合、上又は下は、二つのエレメントが互いに直接接触したり、一つ以上の他のエレメントが前記二つのエレメント間に配置されて形成されることを全て含む。また、「上又は下」と表現される場合、一つのエレメントを基準にして上側方向のみならず、下側方向の意味も含むことができる。
【0022】
図面において、各層の厚さや大きさは、説明の便宜及び明確性のために誇張、省略又は概略的に示した。また、各構成要素の大きさは、実際の大きさを全的に反映するものではない。
【0023】
図1aは、本発明の一実施例に係る発光素子を示した断面図で、図1b〜図1gは、本発明の一実施例に係る発光素子の斜視図である。。
【0024】
本発明の一実施例に係る発光素子100は、支持基板110と、前記支持基板110上に配置された第1の電極層120と、第1の電極層120上に配置された第2の電極層130と、同一方向に積層された第1の導電型半導体層146、活性層144及び第2の導電型半導体層142を有する発光構造物140とを備える。
【0025】
発光素子100は、複数の化合物半導体層、例えば、3族―5族元素の半導体層を用いたLED(Light Emitting Diode)を含み、LEDは、青色、緑色又は赤色などの光を放出する有色LED又はUV LEDであり得る。LEDの放出光は、多様な半導体を用いて具現できるが、これに限定することはない。
【0026】
発光構造物140は、例えば、有機金属化学蒸着法(MOCVD;Metal Organic Chemical Vapor Deposition)、化学蒸着法(CVD;Chemical Vapor Deposition)、プラズマ化学蒸着法(PECVD;Plasma―Enhanced Chemical Vapor Deposition)、分子線成長法(MBE;Molecular Beam Epitaxy)、水素化物気相成長法(HVPE;Hydride Vapor Phase Epitaxy)などの方法を用いて形成できるが、これに限定することはない。
【0027】
第1の導電型半導体層146は、半導体化合物で形成することができ、例えば、3族―5族又は2族―6族などの化合物半導体で形成することができる。また、第1の導電型半導体層146には、第1の導電型ドーパントをドーピングすることができる。第1の導電型半導体層146がn型半導体層である場合、第1の導電型ドーパントは、n型ドーパントとしてSi、Ge、Sn、Se、Teを含むことができるが、これに限定されることはない。また、第1の導電型半導体層がp型半導体層である場合、第1の導電型ドーパントは、p型ドーパントとしてMg、Zn、Ca、Sr、Baなどを含むことができる。
【0028】
第1の導電型半導体層146は、AlInGa(1−x−y)N(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質を含むことができる。第1の導電型半導体層146は、GaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInN、AlGaAs、InGaAs、AlInGaAs、GaP、AlGaP、InGaP、AlInGaP、InPのうちのいずれか1つ以上で形成することができる。
【0029】
第1の導電型半導体層146の上面には、光抽出効率を向上させるためにラフネス(roughness)又はパターン160を形成することができる。
【0030】
活性層144は、電子と正孔が互いに会い、活性層(発光層)物質固有のエネルギーバンドによって決定されるエネルギーを有する光を放出する層である。
【0031】
活性層144は、単一井戸構造、多重井戸構造、量子線(Quantum―Wire)構造、又は量子点(Quantum Dot)構造のうち少なくともいずれか一つで形成することができる。例えば、前記活性層144は、トリメチルガリウムガス(TMGa)、アンモニアガス(NH)、窒素ガス(N)及びトリメチルインジウムガス(TMIn)が注入されることによって多重量子井戸構造を形成できるが、これに限定されることはない。
【0032】
活性層144の井戸層/障壁層は、InGaN/GaN、InGaN/InGaN、GaN/AlGaN、InAlGaN/GaN、GaAs(InGaAs)/AlGaAs、GaP(InGaP)/AlGaPのうちのいずれか1つ以上のペア構造で形成できるが、これに限定されることはない。前記井戸層は、前記障壁層のバンドギャップより低いバンドギャップを有する物質で形成することができる。
【0033】
前記活性層144の上側又は/及び下側には導電型クラッド層(図示せず)を形成することができる。前記導電型クラッド層は、活性層の障壁層のバンドギャップより広いバンドギャップを有する半導体で形成することができる。例えば、導電型クラッド層は、GaN、AlGaN、InAlGaN又は超格子構造を含むことができる。また、導電型クラッド層はn型又はp型にドーピングすることができる。
【0034】
第2の導電型半導体層142は、半導体化合物で形成することができ、例えば、第2の導電型ドーパントがドーピングされた3族―5族化合物半導体で形成することができる。第2の導電型半導体層142は、例えば、InAlGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦x+y≦1)の組成式を有する半導体物質を含むことができる。第2の導電型半導体層142がp型半導体層である場合、第2の導電型ドーパントは、p型ドーパントとしてMg、Zn、Ca、Sr、Baなどを含むことができる。また、第2の導電型半導体層142がn型半導体層である場合、第2の導電型ドーパントは、n型ドーパントとしてSi、Ge、Sn、Se、Teを含むことができるが、これに限定されることはない。
【0035】
本実施例で、第1の導電型半導体層146はn型半導体層に、第2の導電型半導体層142はp型半導体層に具現することができる。また、第1の導電型半導体層146はp型半導体層に、第2の導電型半導体層142はn型半導体層に具現することもできる。また、第2の導電型半導体層142上には、第2の導電型とは反対の極性を有する半導体、例えば、第2の導電型半導体層がp型半導体層である場合、n型半導体層(図示せず)を形成することができる。これによって、発光構造物は、n―p接合構造、p―n接合構造、n―p―n接合構造、p―n―p接合構造のうちのいずれか1つの構造で具現することができる。
【0036】
支持基板110は、発光構造物140を支持し、伝導性基板又は絶縁性基板であり得る。また、電気伝導性と熱伝導性の高い物質で形成することができる。例えば、支持基板110は、所定の厚さを有するベース基板であって、モリブデン(Mo)、シリコン(Si)、タングステン(W)、銅(Cu)及びアルミニウム(Al)からなる群より選ばれる物質又はこれらの合金からなり得る。また、支持基板110は、金(Au)、銅合金(Cu Alloy)、ニッケル(Ni)、銅―タングステン(Cu―W)、キャリアウェハー(例えば、GaN、Si、Ge、GaAs、ZnO、SiGe、SiC、SiGe、Gaなど)又は伝導性シートなどを選択的に含むことができる。
【0037】
支持基板110上には第1の電極層120が形成される。第1の電極層120は、金属で形成することができ、オーミック層、反射層及び接合層のうちの少なくとも1つの層を有することができる。第1の電極層120は、後述する第1の導電型半導体層146と反射金属でオーミック接触したり、伝導性酸化物を用いてオーミック接触することができる。
【0038】
第1の電極層120は、Ag、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf又はこれらの選択的な組み合わせからなり得る。また、第1の電極層120は、オーミック特性を有する反射電極材料で単層又は多層に形成することができる。第1の電極層120がオーミックの役割をする場合、オーミック層は形成しなくてもよい。
【0039】
第1の電極層120は、前記各金属と、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IrOx、RuOx、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、又はNi/IrOx/Au/ITOのうちの少なくとも1つを含むことができ、このような材料に限定することはない。
【0040】
また、第1の電極層120は接合層を有することができ、このとき、接合層は、バリア金属又はボンディング金属、例えば、Ti、Au、Sn、Ni、Cr、Ga、In、Bi、Cu、Ag及びTaのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0041】
第1の電極層120が接合層を有しない場合、図1に示すように、支持基板110との結合のために別途の接合層115を形成することができる。接合層115は、例えば、Au、Sn、In、Ag、Ni、Nb及びCuからなる群より選ばれる物質又はこれらの合金で形成できるが、これに限定されることはない。
【0042】
第2の電極層130は、後述する第1の電極層120の主電極120a上に形成され、第2の電極層130と第1の電極層120との間に絶縁層170が形成され、この絶縁層170によって第1の電極層120と第2の電極層130が電気的に絶縁される。
【0043】
第2の電極層130は、オーミック層/反射層/接合層の構造、オーミック層/反射層の積層構造、又は反射層(オーミックを含む)/接合層の構造であり得るが、これに限定することはない。また、第2の電極層130は電流拡散層を有することができる。例えば、第2の電極層130は、絶縁層170上に電流拡散層136、反射層134及びオーミック層132が順次積層された構造であり得る。
【0044】
電流拡散層136は、電気伝導性の高い金属で形成することができ、後述する電極パッド190と電気的に連結されることによって第2の導電型半導体層142に電流を供給することができる。電流拡散層136は、例えば、Ti、Au、Ni、In、Co、W、Feなどからなる群から少なくとも1つを選択的に含むことができるが、これに限定することはない。
【0045】
電流拡散層136の上部に反射層134が配置され、この反射層134は、反射度が50%以上の反射物質で形成することができる。反射層134は、例えば、Ag、Ni、Al、Rh、Pd、Ir、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hf及びこれらの選択的な組み合わせで構成された物質で形成したり、前記金属物質とIZO、IZTO、IAZO、IGZO、IGTO、AZO、ATOなどの透光性伝導性物質を用いて多層に形成することができる。また、反射層134は、IZO/Ni、AZO/Ag、IZO/Ag/Ni、AZO/Ag/Niなどに積層することができる。また、反射層134が発光構造物(例えば、第2の導電型半導体層142とオーミック接触する物質で形成される場合、後述するオーミック層132は別途に形成しなくてもよく、これに限定することはない。
【0046】
第2の導電型半導体層142と接するようにオーミック層132を形成することができる。第2の導電型半導体層142は、不純物のドーピング濃度が低いため接触抵抗が高く、それによって金属とのオーミック特性が良くないこともある。オーミック層132は、このようなオーミック特性を改善するためのものであるが、必ず形成されるべきものではない。
【0047】
オーミック層132は、発光構造物140と反射層134との間に配置されるので、透明電極などで形成することができ、層又は複数のパターンに形成することができる。
【0048】
オーミック層132は、約200オングストロームの厚さであり得る。オーミック層132は、透光性伝導層と金属を選択的に使用して形成することができ、例えば、ITO(indium tin oxide)、IZO(indium zinc oxide)、IZTO(indium zinc tin oxide)、IAZO(indium aluminum zinc oxide)、IGZO(indium gallium zinc oxide)、IGTO(indium gallium tin oxide)、AZO(aluminum zinc oxide)、ATO(antimony tin oxide)、GZO(gallium zinc oxide)、IZON(IZO Nitride)、AGZO(Al―Ga ZnO)、IGZO(In―Ga ZnO)、ZnO、IrOx、RuOx、NiO、RuOx/ITO、Ni/IrOx/Au、Ni/IrOx/Au/ITO、Ag、Ni、Cr、Ti、Al、Rh、Pd、Ir、Sn、In、Ru、Mg、Zn、Pt、Au、Hfのうちの少なくとも1つを含んで形成できるが、このような材料に限定されることはない。
【0049】
第1の電極層120は、主電極120aと、前記主電極120aから分岐され、第2の電極層120、第2の導電型半導体層142及び活性層144を貫通して第1の導電型半導体層146と接する1つ以上の接触電極120bとを有する。
【0050】
接触電極120bは、第1の電極層120の主電極120aから互いに離隔して複数分岐させることができる。接触電極120bが複数である場合、第1の導電型半導体層146への電流供給を円滑に行うことができる。接触電極120bは、上部から見たとき、放射状パターン、十字状パターン、ライン状パターン、曲線状パターン、ループパターン、リンクパターン又はリングパターンのうちの少なくとも1つのパターンであり得るが、これに限定されることはない。
【0051】
一方、接触電極120bにはオーミック層が形成され、このオーミック層によって接触電極120bが第1の導電型半導体層146とオーミック接触することができる。
【0052】
第1の導電型半導体層146と接する接触電極120bの部分にはラフネス122を形成することができる。ラフネス122は、第1の導電型半導体層146と接する部分にランダムな形態で粗さを形成したものである。ラフネス122は、湿式エッチング工程又は乾式エッチング工程によって形成することができる。
【0053】
このようなラフネス122は、第1の電極層120と第1の導電型半導体層146との接触面積を増加させる。第1の電極層120と第1の導電型半導体層146との接触面積が増加するにつれて電極の接触面積が広くなり、発光素子100の電気的特性を改善することができる。また、このようなラフネス122によって第1の電極層120と第1の導電型半導体層146との間の接着力が増加し、発光素子100の信頼性を向上させることができる。
【0054】
第1の電極層120と第2の電極層130との間、そして、第1の電極層120の接触電極120bの側壁に絶縁層170が形成され、第1の電極層120と他の各層130、142、144との間を絶縁させることによって電気的なショートを遮断する。
【0055】
絶縁層170は、非伝導性酸化物や窒化物からなり得る。一例として、前記絶縁層170は、シリコン酸化物(SiO)層、酸化窒化物層、又は酸化アルミニウム層からなり得る。
【0056】
第2の電極層130の一側領域、例えば、図1に示した実施例では、第2の電極層130の電流拡散層136の一側領域を発光構造物140の外部に露出させることができ、露出した第2の電極層130の一側領域上に電極パッド190を形成することができる。
【0057】
電極パッド190は、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、金(Au)のうちの少なくとも1つを含んで単層又は多層構造に形成することができる。
【0058】
そして、発光構造物140の側面にはパッシベーション層180を形成することができる。例えば、パッシベーション層180は、第2の導電型半導体層142、活性層144及び第1の導電型半導体層146の一部を覆うように配置することができる。
【0059】
第1の導電型半導体層146に存在する後述する凹凸構造148の凸部148aの側面にもパッシベーション層181を形成することができる。
【0060】
パッシベーション層180は、絶縁物質で形成されることによって発光構造物140と電極パッド190との間の電気的なショートを防止し、前記絶縁層170の物質と同じ物質で形成することができる。
【0061】
第1の導電型半導体層146は、凸部148aと、前記凸部148aより高さの低い凹部148bとからなる凹凸構造148を有し、前記凸部148aは第1の電極層120の接触電極120bと重畳され得る。
【0062】
すなわち、前記凸部148aは、第1の電極層120の接触電極120bと前記発光構造物140の積層方向に重畳され得る。
【0063】
また、図1b〜図1gを参照すると、前記凸部148aの形状は、ストライプ状、四角柱状、円柱状、円錐状、ピラミッド状、又は半円球状のうちのいずれか1つであり得るが、これに限定することはない。
【0064】
図1b〜図1gでは、便宜上、第1の導電型半導体層146上のラフネス又はパターン160は図示していない。
【0065】
従来は、第1の電極層の接触電極の高さだけの領域を確保するために第1の導電型半導体層を厚く形成したので、全体的に発光素子の厚さが厚かった。
【0066】
発光構造物140の上部に位置する第1の導電型半導体層146の厚さが厚いと、活性層144から発光された光が外部に放出されるまで移動する距離が増加するので、光の移動過程で光の一部が第1の導電型半導体層に吸収され、発光素子の光抽出効率が減少するという問題があった。
【0067】
本実施例では、第1の導電型半導体層146が凹凸構造148を有するようにし、凸部148aでは、発光素子の信頼性を確保するために接触電極120bの上面と一定の高さ差Hを維持するようにし、接触電極120bが存在しない第1の導電型半導体層146上の領域には凹部148bを形成し、第1の導電型半導体層146の高さHを低くすることによって発光素子100の光抽出効率を改善することができる。
【0068】
すなわち、前記凹部148bは、前記凸部148aより薄く形成される。
【0069】
第1の導電型半導体層146の上面と接触電極120bとの間には、一定の高さ差Hを維持しなければならない。これは、第1の導電型半導体層146の上面と接触電極120bが過度に近い場合、第1の導電型半導体層146の上面にラフネスやパターンを形成するテクスチャリング(texturing)工程時に接触電極120bの一部が外部に露出し、電気的ショートが発生するおそれがあるためである。前記高さ差Hは、発光素子の信頼性を確保しながら光抽出を妨害しないように1〜5μmに維持することができる。
【0070】
第1の導電型半導体層146の凹凸構造148で、凹部148bと発光構造物140の活性層144との間の高さ差Hも一定に維持しなければならない。これは、第1の導電型半導体層146の上面と活性層142が過度に近い場合、第1の導電型半導体層146の上面にラフネスやパターンを形成するテクスチャリング(texturing)工程時に活性層144が外部に露出し、発光素子の信頼性を低下させるおそれがあるためである。前記高さ差Hは、発光素子の信頼性を確保しながら光抽出を妨害しないように0.5〜4μmに維持することができる。
【0071】
また、発光構造物140の全体高さHは1〜5μmであり得る。
【0072】
凹凸構造148の凸部148aは、第1の電極層120の接触電極120bと垂直に重畳され、凸部148aの幅Wは、接触電極120bの幅Wと同じかそれより広くなり得る。
【0073】
凸部148aの幅Wは、第1の電極層120の主電極120aから分岐されて形成された各接触電極120b間の幅によって変わり得る。一つの例示として、前記凸部の幅Wは、接触電極120bの幅W1の1倍〜5倍であり得る。
【0074】
本実施例によると、第1の導電型半導体層146の凸部148aが接触電極120bと垂直に重畳しながら一定の高さ差Hを維持するので、発光素子の信頼性を確保できると同時に、接触電極120bが位置しない第1の導電型半導体層146の領域には凹部148bを形成し、第1の導電型半導体層146の厚さを減少させることによって発光素子の光抽出効率を改善することができる。
【0075】
第1の導電型半導体層146の凹凸構造148は、第1の導電型半導体層146の上面にPR層(photoresist layer)を形成し、パターンが形成されたマスクを上部に被せた後、紫外線を照射することによって形成することができる。
【0076】
前記PR層は、光の照射を受けた部分が現像時に溶けてなくなる陽性感光膜、又は光の照射を受けた部分が現像時に残る陰性感光膜を使用することができる。
【0077】
また、活性層144から発光された光は、第1の導電型半導体層146の上面のみならず、凸部148aの側面上にも放出されるので、第1の導電型半導体層146に凹凸構造148を形成することによって光の放出面積が増加し、発光素子の光特性を改善することができる。
【0078】
図2〜図10は、実施例に係る発光素子の製造過程を示した図である。以下では、図2〜図10を参照して発光素子の製造方法の一実施例を説明する。
【0079】
図2に示すように、基板101上に発光構造物140を成長させる。
【0080】
前記基板101は、半導体物質の成長に適した材料、又はキャリアウェハーで形成することができる。また、前記基板101は、熱伝導性に優れた物質で形成することができ、伝導性基板又は絶縁性基板であり得る。基板101は、例えば、サファイア(Al)、SiC、GaAs、GaN、ZnO、Si、GaP、InP、Ge及びGaのうちの少なくとも1つを使用することができる。基板101上には凹凸構造を形成できるが、これに限定することはない。基板101に対して湿式洗浄を行い、表面の不純物を除去することができる。
【0081】
発光構造物140は、基板101上に第1の導電型半導体層146、活性層144及び第2の導電型半導体層142を順次成長させることによって形成することができる。
【0082】
発光構造物140は、例えば、有機金属化学蒸着法(MOCVD;Metal Organic Chemical Vapor Deposition)、化学蒸着法(CVD;Chemical Vapor Deposition)、プラズマ化学蒸着法(PECVD;Plasma―Enhanced Chemical Vapor Deposition)、分子線成長法(MBE;Molecular Beam Epitaxy)、水素化物気相成長法(HVPE;Hydride Vapor Phase Epitaxy)などの方法を用いて形成できるが、これに限定することはない。
【0083】
第1の導電型半導体層146は厚さDで成長され、接触電極を有さない一般的な発光素子で形成される第1の導電型半導体層よりも厚く成長される。
【0084】
発光構造物140と基板101との間にはバッファー層(図示せず)を成長させることができるが、このバッファー層は、材料の格子不整合及び熱膨張係数の差を緩和するためのものである。前記バッファー層の材料は、3族―5族化合物半導体、例えば、GaN、InN、AlN、InGaN、AlGaN、InAlGaN、AlInNのうちの少なくとも1つで形成することができる。前記バッファー層上には非ドープ(undoped)の半導体層を形成できるが、これに限定することはない。
【0085】
そして、図3に示すように、第2の導電型半導体層142上に第2の電極層130を形成する。第2の電極層130は、オーミック層/反射層/接合層、オーミック層/反射層、反射層/接合層のうちのいずれか1つの形態であり、電流拡散層を含むことができる。
【0086】
例えば、第2の導電型半導体層142上にオーミック層132と反射層134を形成し、反射層134上に電流拡散層136を形成することができる。このとき、電流拡散層136は、オーミック層132と反射層134の幅より広く成長させることができ、電流拡散層136は、その一側が第2の導電型半導体層142と接触した後、第2の導電型半導体層142に電流を供給することができる。
【0087】
オーミック層132、反射層134及び電流拡散層136は、例えば、電子ビーム(E―beam)蒸着、スパッタリング、PECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)のうちのいずれか1つの方法によって形成できるが、これに限定することはない。
【0088】
図3は、一つの例示に過ぎなく、オーミック層132、反射層134及び電流拡散層136が形成される面積は多様に選択することができる。
【0089】
そして、図4に示すように、第2の電極層130、第2の導電型半導体層142及び活性層144を貫通して第1の導電型半導体層146を露出させる少なくとも一つのビアホール212、214を形成する。前記ビアホール212、214の底にはラフネス122を形成することができる。
【0090】
ビアホール212、214は、例えば、フォトリソグラフィ工程及びエッチング工程を用いて形成され、第2の電極層130を選択的にエッチングして第2の導電型半導体層142を露出させた後、露出した第2の導電型半導体層142とその下部の活性層144をエッチングして第1の導電型半導体層146を露出させることによって形成することができる。
【0091】
前記ラフネス122は、ビアホール212、214によって露出する第1の導電型半導体層146に乾式エッチング又はPEC(Photo Electro Chemical)エッチング工程を行うことによって形成することができる。
【0092】
その次に、図5に示すように、第2の電極層130の上面とビアホール212、214の側面上に絶縁層170を形成する。
【0093】
そして、図6に示すように、前記ビアホール212、214を導電性物質で充填し、第1の導電型半導体層146と接するように第1の電極層120を形成する。このとき、導電性物質は、ビアホール212、214の底面に存在するラフネス122部分にも充填される。
【0094】
前記導電性物質は、電気伝導性の高い金属、例えば、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、金(Au)のうちの少なくとも1つを含んで構成できるが、これに限定することはない。
【0095】
ビアホール212、214に充填された導電性物質は、第1の電極層120の接触電極120bとなる。
【0096】
そして、図7に示すように、第1の電極層120上に支持基板110を配置する。支持基板110は、ボンディング方式、メッキ方式又は蒸着方式で形成することができる。支持基板110をボンディング方式で形成する場合、例えば、別途の接合層115を用いて第1の電極層120と支持基板110を付着させることができる。
【0097】
そして、図8に示すように、基板101を分離する。基板101の除去は、エキシマレーザーなどを用いたレーザーリフトオフ(Laser Lift Off:LLO)方法で行うこともでき、乾式及び湿式エッチング方法で行うこともできる。
【0098】
レーザーリフトオフ法を例に挙げると、前記基板101の方向に一定領域の波長を有するエキシマレーザー光をフォーカシングして照射すると、前記基板101と発光構造物140との境界面に熱エネルギーが集中し、境界面がガリウムと窒素分子に分離されながら、レーザー光が通過する部分で瞬間的に基板101の分離が起きる。
【0099】
次に、図9に示すように、発光構造物140にアイソレーション(isolation)エッチングを実施し、発光構造物140をそれぞれの発光素子の単位で分離する。アイソレーションエッチングは、例えば、ICP(Inductively Coupled Plasma)などの乾式エッチング方法によって実施することができる。アイソレーションエッチングにより、第2の電極層130の一部は発光構造物140の外部に開放することができる。例えば、アイソレーションエッチングによって発光構造物140がエッチングされ、第2の電極層130の一側、すなわち、枠の一部を開放することができる。
【0100】
その後、第1の導電型半導体層146の上部にPR層(photoresist layer)250を形成する。PR層250は、光の照射を受けた部分が現像時に溶けてなくなる陽性感光膜、又は光の照射を受けた部分が現像時に残る陰性感光膜を使用して形成することができる。図9では、一つの例示として陽性感光膜を使用した。
【0101】
PR層250を形成した後、パターンが形成されたマスク260を上部に被せた後、紫外線を照射すると、マスク260に形成されたパターンがPR層250に現象され、マスク260を通過して光が照射されたPR層250の部分が溶けていく。その後、エッチングを行うと、図10に示すように、第1の導電型半導体層146の上部に凹凸構造148が形成される。
【0102】
上述したように、凹凸構造148の凸部148aは接触電極120bと重畳するように形成される。
【0103】
本実施例では、アイソレーションエッチングを行った後で凹凸構造148を形成する場合を説明したが、工程順序には制限がない。
【0104】
前記アイソレーションエッチングによって開放されて露出した第2の電極層130の一側には電極パッド190を形成する。
【0105】
そして、発光構造物140の側面を覆うパッシベーション層180を形成する。
【0106】
パッシベーション層180は、発光構造物140の側面を覆うように形成できるが、これに限定されるものではなく、発光構造物140の側面及び上面の一部領域を覆うように形成することもできる。第1の導電型半導体層146の凸部148aの側面にもパッシベーション層181を形成することができる。
【0107】
そして、第1の導電型半導体層146の上面にはラフネス又はパターン160を形成する。
【0108】
図11は、本発明の実施例に係る発光素子を含む発光素子パッケージの一実施例を示した図である。
【0109】
本実施例に係る発光素子パッケージ300は、本体310と、前記本体310に設置された第1のリードフレーム321及び第2のリードフレーム322と、前記本体310に設置され、第1のリードフレーム321及び第2のリードフレーム322と電気的に連結される上述した各実施例に係る発光素子100と、前記発光素子100を包囲するモールディング部340とを備える。
【0110】
本体310は、シリコン材質、合成樹脂材質、又は金属材質を含んで形成することができる。前記本体310が金属材質などの導電性物質からなると、図示していないが、前記本体310の表面に絶縁層がコーティングされ、この絶縁層によって第1及び第2のリードフレーム321、322間の電気的短絡を防止することができる。
【0111】
第1のリードフレーム321及び第2のリードフレーム322は、互いに電気的に分離され、発光素子100に電流を供給する。また、第1のリードフレーム321及び第2のリードフレーム322は、発光素子100から発生した光を反射させて光効率を増加させることができ、発光素子100から発生した熱を外部に排出することもできる。
【0112】
発光素子100は、本体310上に設置したり、第第1のリードフレーム321又は第2のリードフレーム322上に設置することができる。本実施例では、第1のリードフレーム321と発光素子100が直接通電され、第2のリードフレーム322と前記発光素子100はワイヤ330を介して連結されている。発光素子100は、ワイヤボンディング方式の他に、フリップチップ方式又はダイボンディング方式などによってリードフレーム321、322と連結することができる。
【0113】
モールディング部340は、発光素子100を包囲して保護することができる。また、モールディング部340上には蛍光体350が含まれ、この蛍光体350により、前記発光素子100から放出される光の波長を変化させることができる。
【0114】
蛍光体350は、ガーネット(Garnet)系蛍光体、シリケート(Silicate)系蛍光体、ニトリド(Nitride)系蛍光体、又はオキシニトリド(Oxynitride)系蛍光体を含むことができる。
【0115】
例えば、ガーネット系蛍光体は、YAG(YAl12:Ce3+)又はTAG(TbAl12:Ce3+)で、前記シリケート系蛍光体は(Sr,Ba,Mg,Ca)SiO:Eu2+で、前記ニトリド系蛍光体はSiNを含むCaAlSiN:Eu2+で、前記オキシニトリド系蛍光体は、SiONを含むSi6−xAl8−x:Eu2+(0<x<6)であり得る。
【0116】
発光素子100から放出された第1の波長領域の光は、蛍光体250によって励起されて第2の波長領域の光に変換され、第2の波長領域の光がレンズ(図示せず)を通過しながら光経路が変更され得る。
【0117】
本実施例に係る複数の発光素子パッケージは基板上にアレイされ、発光素子パッケージの光経路上には、光学部材である導光板、プリズムシート、拡散シートなどを配置することができる。このような発光素子パッケージ、基板及び光学部材は、ライトユニットとして機能することができる。更に他の実施例は、上述した各実施例に記載された半導体発光素子又は発光素子パッケージを含む表示装置、指示装置、照明システムに具現することができ、例えば、照明システムはランプ、街路灯を含むことができる。
【0118】
以下では、上述した発光素子パッケージが配置された照明システムの一実施例として、照明装置、ヘッドランプ及びバックライトユニットを説明する。
【0119】
図12は、本発明の実施例に係る発光素子パッケージが配置された照明装置の一実施例を示した図である。
【0120】
図12を参照すると、一実施例に係る照明装置は、光を投射する光源600と、光源600が内蔵されるハウジング400と、光源600の熱を放出する放熱部500と、光源600と放熱部500を前記ハウジング400に結合するホルダー700とを備えて構成される。
【0121】
ハウジング400は、電気ソケット(図示せず)に結合されるソケット結合部410と、ソケット結合部410と連結され、光源600が内蔵された本体部420とを備える。本体部420には、一つの空気流動口430を貫通形成することができる。
【0122】
ハウジング400の本体部420上に複数の空気流動口430が備えられているが、空気流動口430は、1つの空気流動口からなってもよく、図示したように、複数の流動口を放射状に配置することもでき、その他の多様な配置も可能である。
【0123】
光源600は、上述した各実施例に係る発光素子パッケージを含むことができる。
【0124】
光源600の下部にはホルダー700が備えられるが、ホルダー700は、フレーム及び空気流動口を有することができる。また、図示していないが、光源600の下部には光学部材が備えられ、この光学部材により、光源600から投射される光を拡散、散乱又は収斂させることができる。
【0125】
図13は、本発明の実施例に係る発光素子パッケージが配置されたヘッドランプの一実施例を示した図である。
【0126】
図13を参照すると、ヘッドランプ700は、本実施例に係る発光素子パッケージが配置された発光モジュール710から放出された光がリフレクタ720とシェード730から反射された後、レンズ740を透過して車体の前方に向かうことができる。
【0127】
発光モジュール710に含まれた発光素子パッケージは、複数の発光素子を搭載できるが、これに限定することはない。
【0128】
本実施例に係る発光素子を含む発光素子パッケージは、第1の導電型半導体層の厚さ減少によって光抽出効率が向上するので、発光モジュール710の光効率を全体的に向上させることができる。
【0129】
図14は、本発明の実施例に係る発光素子パッケージが配置された表示装置の一実施例を示した図である。
【0130】
図14を参照すると、本実施例に係る表示装置800は、光源モジュール830、835と、ボトムカバー810上の反射板820と、反射板820の前方に配置され、光源モジュールから放出される光を表示装置の前方にガイドする導光板840と、導光板840の前方に配置された第1のプリズムシート850及び第2のプリズムシート860と、第2のプリズムシート860の前方に配置されたパネル870と、パネル870の前方に配置されたカラーフィルター880とを備えて構成される。
【0131】
光源モジュールは、回路基板830上の上述した発光素子パッケージ835を備えて構成される。ここで、回路基板830にはPCBなどを使用することができ、発光素子パッケージ835は図11を参照して説明した通りである。
【0132】
ボトムカバー810は、表示装置800内の各構成要素を収納することができる。反射板820は、本図面のように別途の構成要素として設けることもでき、導光板840の後面やボトムカバー810の前面に反射度の高い物質でコーティングされる形態で設けることも可能である。
【0133】
ここで、反射板820には、反射率が高く、超薄型で使用可能な素材を使用することができ、ポリエチレンテレフタレート(PolyEthyleneTerephtalate;PET)を使用することができる。
【0134】
導光板840は、発光素子パッケージモジュールから放出される光を散乱させ、その光を液晶表示装置の画面の全領域にわたって均一に分布させる。したがって、導光板840は、屈折率と透過率の良い材料からなるが、ポリメチルメタクリレート(PolyMethylMethAcrylate;PMMA)、ポリカーボネート(PolyCarbonate;PC)又はポリエチレン(PolyEthylene;PE)などで形成することができる。そして、導光板が省略され、反射板820上の空間で光が伝達されるエアガイド方式も可能である。
【0135】
第1のプリズムシート850は、支持フィルムの一面に、透光性でありながら弾性を有する重合体材料で形成されるが、重合体は、複数の立体構造が反復的に形成されたプリズム層を有することができる。ここで、複数のパターンは、図示したように、山部と谷部が反復的に形成されたストライプタイプに備えることができる。
【0136】
第2のプリズムシート860で支持フィルムの一面の山部と谷部の方向は、第1のプリズムシート850内の支持フィルムの一面の山部と谷部の方向に対して垂直であり得る。これは、光源モジュールと反射シートから伝達された光を前記パネル870の全方向に均一に分散させるためである。
【0137】
本実施例で第1のプリズムシート850と第2のプリズムシート860が光学シートをなすが、光学シートは、他の組み合わせ、例えば、マイクロレンズアレイからなってもよく、拡散シートとマイクロレンズアレイとの組み合わせ、又は一つのプリズムシートとマイクロレンズアレイとの組み合わせなどからなってもよい。
【0138】
パネル870には液晶表示パネルを配置できるが、液晶表示パネルの他に、光源を必要とする他の種類のディスプレイ装置を備えることができる。
【0139】
パネル870は、ガラスボディー間に液晶が位置し、光の偏光性を用いるために偏光板を両側のガラスボディーに載せた状態となっている。ここで、液晶は、液体と固体の中間的な特性を有し、液体のように流動性を有する有機分子である液晶が結晶のように規則的に配列された状態を示すものであって、分子配列が外部電界によって変化する性質を用いて画像を表示する。
【0140】
表示装置に使用される液晶表示パネルは、アクティブマトリックス方式であって、各画素に供給される電圧を調節するスィッチとしてトランジスタを使用する。
【0141】
パネル870の前面にはカラーフィルター880が備えられ、このカラーフィルター880は、パネル870から投射された光のうち、それぞれの画素ごとに赤色、緑色及び青色の光のみを透過するので、画像を表現することができる。
【0142】
以上のように、実施例を限定された実施例と図面に基づいて説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、本発明の属する分野で通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正及び変形が可能である。
【0143】
したがって、本発明の範囲は、説明した実施例に限定して定めてはならなく、後述する特許請求の範囲のみならず、この特許請求の範囲と均等なものによって定めなければならない。
【符号の説明】
【0144】
101 基板
110 支持基板
115 接合層
120 第1の電極層
120a 主電極
120b 接触電極
130 第2の電極層
132 オーミック層
134 反射層
136 電流拡散層
140 発光構造物
142 第2の導電型半導体層
144 活性層
146 第1の導電型半導体層
148 凹凸構造
148a 凸部
148b 凹部
170 絶縁層
180 パッシベーション層
190 電極パッド
212、214 ビアホール
250 PR層
310 パッケージ本体
321、322 第1及び第2のリードフレーム
330 ワイヤ
340 モールディング部
350 蛍光体
400 ハウジング
500 放熱部
600 光源
700 ホルダー
710 発光モジュール
720 リフレクタ
730 シェード
800 表示装置
810 ボトムカバー
820 反射板
840 導光板
850 第1のプリズムシート
860 第2のプリズムシート
870 パネル
880 カラーフィルター

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の導電型半導体層、活性層及び第2の導電型半導体層を有する発光構造物と、
前記発光構造物の下部に位置し、前記第2の導電型半導体層と電気的に連結された第2の電極層と、
前記第2の電極層の下部に位置する主電極、及び前記主電極から分岐され、前記第2の電極層、第2の導電型半導体層及び活性層を貫通して前記第1の導電型半導体層と接する少なくとも1つの接触電極を有する第1の電極層と、
前記第1の電極層と前記第2の電極層との間及び第1の電極層と前記発光構造物との間の絶縁層と
を備え、
前記第1の導電型半導体層は、第1の領域と、前記第1の領域と区分され、前記第1の領域より高さの低い第2の領域とを有し、前記第1の領域は前記接触電極と重畳されている、発光素子。
【請求項2】
所定の方向に積層された第1の導電型半導体層、活性層及び第2の導電型半導体層を有する発光構造物と、
前記発光構造物の下部に位置し、前記第2の導電型半導体層と電気的に連結された第2の電極層と、
前記第2の電極層の下部に位置する主電極、及び前記主電極から分岐され、前記第2の電極層、第2の導電型半導体層及び活性層を貫通して前記第1の導電型半導体層と接する少なくとも1つの接触電極を有する第1の電極層と、
前記第1の電極層と前記第2の電極層との間及び第1の電極層と前記発光構造物との間の絶縁層と
を備え、
前記第1の導電型半導体層は、第1の領域と、前記第1の領域と区分され、前記第1の領域より厚さの薄い第2の領域とを有し、前記第1の領域は前記接触電極と前記所定の方向に重畳されている、発光素子。
【請求項3】
前記第1の領域の幅が前記接触電極の幅と同じか、前記接触電極の幅より広い、請求項1又は2に記載の発光素子。
【請求項4】
前記第1の領域の幅は前記接触電極の幅の1〜5倍である、請求項3に記載の発光素子。
【請求項5】
前記第1の導電型半導体層の上面にラフネス又はパターンが形成された、請求項4に記載の発光素子。
【請求項6】
前記発光構造物の側面には、第2の導電型半導体層、活性層及び第1の導電型半導体層の少なくとも一部を覆うパッシベーション層をさらに備える、請求項5に記載の発光素子。
【請求項7】
前記第2の電極層の一側が前記発光構造物の外部に露出し、露出した部分に電極パッドが形成されている、請求項6に記載の発光素子。
【請求項8】
前記第2の電極層は、前記第2の導電型半導体層の下部に位置するオーミック層及び/又は反射層を有する、請求項7に記載の発光素子。
【請求項9】
前記第2の電極層は電流拡散層を有し、前記電極パッドが前記電流拡散層と接して配置されている、請求項8に記載の発光素子。
【請求項10】
前記第1の領域の形状は、ストライプ状、円柱状、円錐状、ピラミッド状、四角柱状又は半円球状のうちの少なくとも1つを含む、請求項9に記載の発光素子。
【請求項11】
前記第1の領域の側面に形成されたパッシベーション層をさらに備える、請求項10に記載の発光素子。
【請求項12】
前記第1の導電型半導体層と接する前記接触電極の部分にラフネスが形成されている、請求項11に記載の発光素子。
【請求項13】
基板上に複数の発光素子パッケージを含んで光を放出する光源と、
前記光源が内蔵されたハウジングと、
前記光源の熱を放出する放熱部と、
前記光源と前記放熱部を前記ハウジングに結合するホルダーと
を備え、
前記発光素子パッケージは、本体と、前記本体に配置された第1及び第2のリードフレームと、前記本体に配置され、前記第1及び第2のリードフレームと電気的に連結されている発光素子とを備え、
前記発光素子は、第1の方向に積層された第1の導電型半導体層、活性層及び第2の導電型半導体層を有する発光構造物と、前記発光構造物の下部に位置し、前記第2の導電型半導体層と電気的に連結された第2の電極層と、前記第2の電極層の下部に位置する主電極、及び前記主電極から分岐され、前記第2の電極層、第2の導電型半導体層及び活性層を貫通して前記第1の導電型半導体層と接する少なくとも1つの接触電極を有する第1の電極層と、前記第1の電極層と前記第2の電極層との間及び第1の電極層と前記発光構造物との間の絶縁層とを備え、前記第1の導電型半導体層は、第1の領域と、前記第1の領域と区分され、前記第1の領域より厚さの薄い第2の領域とを有し、前記第1の領域は前記接触電極と前記第1の方向に重畳されている、照明装置。

【図1a】
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【図1b】
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【図1c】
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【図1d】
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【図1e】
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【図1f】
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【図1g】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−84878(P2013−84878A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−29681(P2012−29681)
【出願日】平成24年2月14日(2012.2.14)
【出願人】(510039426)エルジー イノテック カンパニー リミテッド (279)
【Fターム(参考)】