説明

発光素子

【課題】発光効率が高く、高輝度で色純度に優れた発光素子を提供する。
【解決手段】陽極と陰極の間に発光を司る物質が存在し、電気エネルギーにより発光する素子において、該素子が下記一般式(1)で表されるイミダゾピリジン骨格を有する化合物を含むことを特徴とする。


(ここでR〜Rはそれぞれ同じでも異なっていてもよく、結合、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、複素環基、ハロゲン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、隣接置換基との間に形成される環構造の中から選ばれる。)

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気エネルギーを光に変換できる素子であって、表示素子、フラットパネルディスプレイ、バックライト、照明、インテリア、標識、看板、電子写真機、光信号発生器などの分野に利用可能な発光素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】陰極から注入された電子と陽極から注入された正孔が両極に挟まれた有機蛍光体内で再結合する際に発光するという有機積層薄膜発光素子の研究が近年活発に行われている。この素子は、薄型、低駆動電圧下での高輝度発光、蛍光材料を選ぶことによる多色発光が特徴であり注目を集めている。
【0003】この研究は、コダック社のC.W.Tangらが有機積層薄膜素子が高輝度に発光することを示して以来(Appl.Phys.Lett.51(12)21,p.913,1987)、多くの研究機関が検討を行っている。コダック社の研究グループが提示した有機積層薄膜発光素子の代表的な構成は、ITOガラス基板上に正孔輸送性のジアミン化合物、発光層である8−ヒドロキシキノリンアルミニウム、そして陰極としてMg:Agを順次設けたものであり、10V程度の駆動電圧で1000cd/m2の緑色発光が可能であった。現在の有機積層薄膜発光素子は、上記の素子構成要素の他に電子輸送層を設けているものなど構成を変えているものもあるが、基本的にはコダック社の構成を踏襲している。
【0004】発光層はホスト材料のみや、ホスト材料にゲスト材料をドーピングして構成される。三原色の発光材料の中では緑色発光材料の研究が最も進んでおり、現在は赤色発光材料と青色発光材料において、特性向上を目指して鋭意研究がなされている。特に青色発光において、耐久性に優れ十分な輝度と色純度特性を示すものが望まれている。
【0005】ホスト材料としては、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムを始めとするキノリノール誘導体の金属錯体、ベンゾキノリノールの金属錯体、ベンズオキサゾール誘導体、ベンゾチアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、チオフェン誘導体などがあげられる。
【0006】青色発光用のホスト材料としては、キノリノール誘導体と異なる配位子を組み合わせた金属錯体、ベンゾイミダゾール誘導体などがあげられ、ビススチリルベンゼン誘導体(特開平4−117485号公報)などは比較的良い特性を示すが、特に色純度が十分ではない。
【0007】一方、ゲスト材料としてのドーパント材料には、レーザー染料として有用であることが知られている、7−ジメチルアミノ−4−メチルクマリンを始めとする蛍光性クマリン染料、ジシアノメチレンピラン染料、ジシアノメチレンチオピラン染料、ポリメチン染料、シアニン染料、オキソベンズアンスラセン染料、キサンテン染料、ローダミン染料、フルオレセイン染料、ピリリウム染料、カルボスチリル染料、ペリレン染料、アクリジン染料、ビス(スチリル)ベンゼン染料、ピレン染料、オキサジン染料、フェニレンオキサイド染料、ペリレン、テトラセン、ペンタセン、キナクリドン化合物、キナゾリン化合物、ピロロピリジン化合物、フロピリジン化合物、1,2,5−チアジアゾロピレン誘導体、ペリノン誘導体、ピロロピロール化合物、スクアリリウム化合物、ビオラントロン化合物、フェナジン誘導体、アクリドン化合物、ジアザフラビン誘導体などが知られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来技術に用いられる発光材料(ホスト材料、ドーパント材料)には、発光効率が低く消費電力が高いものや、化合物の耐久性が低く素子寿命の短いものが多かった。また、フルカラーディスプレイとして赤色、緑色、青色の三原色発光が求められているが、赤色、青色発光においては、発光波長を満足させるものは少なく、発光ピークの幅も広く色純度が良いものは少ない。中でも青色発光において、耐久性に優れ十分な輝度と色純度特性を示すものが必要とされている。
【0009】本発明は、かかる従来技術の問題を解決し、発光効率が高く、高輝度で色純度に優れた発光素子を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、陽極と陰極の間に発光を司る物質が存在し、電気エネルギーにより発光する素子において、該素子がイミダゾピリジン骨格を有する化合物を含むことを特徴とする発光素子である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において陽極は、光を取り出すために透明であれば酸化錫、酸化インジウム、酸化錫インジウム(ITO)などの導電性金属酸化物、あるいは金、銀、クロムなどの金属、ヨウ化銅、硫化銅などの無機導電性物質、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリンなどの導電性ポリマなど特に限定されるものでないが、ITOガラスやネサガラスを用いることが特に望ましい。透明電極の抵抗は素子の発光に十分な電流が供給できればよいので限定されないが、素子の消費電力の観点からは低抵抗であることが望ましい。例えば300Ω/□以下のITO基板であれば素子電極として機能するが、現在では10Ω/□程度の基板の供給も可能になっていることから、低抵抗品を使用することが特に望ましい。ITOの厚みは抵抗値に合わせて任意に選ぶ事ができるが、通常100〜300nmの間で用いられることが多い。また、ガラス基板はソーダライムガラス、無アルカリガラスなどが用いられ、また厚みも機械的強度を保つのに十分な厚みがあればよいので、0.5mm以上あれば十分である。ガラスの材質については、ガラスからの溶出イオンが少ない方がよいので無アルカリガラスの方が好ましいが、SiO2などのバリアコートを施したソーダライムガラスも市販されているのでこれを使用できる。ITO膜形成方法は、電子線ビーム法、スパッタリング法、化学反応法など特に制限を受けるものではない。
【0012】陰極は、電子を本有機物層に効率良く注入できる物質であれば特に限定されないが、一般に白金、金、銀、銅、鉄、錫、亜鉛、アルミニウム、インジウム、クロム、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどがあげられるが、電子注入効率をあげて素子特性を向上させるためにはリチウム、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムまたはこれら低仕事関数金属を含む合金が有効である。しかし、これらの低仕事関数金属は、一般に大気中で不安定であることが多く、例えば、有機層に微量のリチウムやマグネシウム(真空蒸着の膜厚計表示で1nm以下)をドーピングして安定性の高い電極を使用する方法が好ましい例として挙げることができるが、フッ化リチウムのような無機塩の使用も可能であることから特にこれらに限定されるものではない。更に電極保護のために白金、金、銀、銅、鉄、錫、アルミニウム、インジウムなどの金属、またはこれら金属を用いた合金、そしてシリカ、チタニア、窒化ケイ素などの無機物、ポリビニルアルコール、塩化ビニル、炭化水素系高分子などを積層することが好ましい例として挙げられる。これらの電極の作製法も抵抗加熱、電子線ビーム、スパッタリング、イオンプレーティング、コーティングなど導通を取ることができれば特に制限されない。
【0013】発光を司る物質とは、1)正孔輸送層/発光層、2)正孔輸送層/発光層/電子輸送層、3)発光層/電子輸送層、そして、4)以上の組合わせ物質を一層に混合した形態のいずれであってもよい。即ち、素子構成としては、上記1)〜3)の多層積層構造の他に4)のように発光材料単独または発光材料と正孔輸送材料や電子輸送材料を含む層を一層設けるだけでもよい。
【0014】正孔輸送層は正孔輸送性物質単独または二種類以上の物質を積層、混合するか正孔輸送性物質と高分子結着剤の混合物により形成され、正孔輸送性物質としてはTPD、m−MTDATA、α−NPDなどのトリフェニルアミン類、ビス(N−アリルカルバゾール)またはビス(N−アルキルカルバゾール)類、ピラゾリン誘導体、スチルベン系化合物、ヒドラゾン系化合物、オキサジアゾール誘導体やフタロシアニン誘導体、ポルフィリン誘導体に代表される複素環化合物、ポリマー系では前記単量体を側鎖に有するポリカーボネートやスチレン誘導体、ポリビニルカルバゾール、ポリシランなどが好ましいが、素子作製に必要な薄膜を形成し、陽極から正孔が注入できて、さらに正孔を輸送できる化合物であれば特に限定されるものではない。
【0015】発光材料はホスト材料のみでも、ホスト材料とドーパント材料の組み合わせでも、いずれであってもよい。また、ドーパント材料はホスト材料の全体に含まれていても、部分的に含まれていても、いずれであってもよい。ドーパント材料は積層されていても、分散されていても、いずれであってもよい。
【0016】本発明における発光材料はイミダゾピリジン骨格を有する化合物を含有する。イミダゾピリジン骨格を有する化合物の中でも下記一般式(1)あるいは一般式(2)で表される化合物が好ましい。
【0017】
【化6】


【0018】(ここでR1〜R6はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、結合、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、複素環基、ハロゲン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、隣接置換基との間に形成される環構造の中から選ばれる。)
【0019】
【化7】


【0020】(ここでR7〜R12はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、結合、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、複素環基、ハロゲン、ハロアルカン、ハロアルケン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、隣接置換基との間に形成される環構造の中から選ばれる。)
これらの置換基の説明のうち、結合とはその位置で複数個のイミダゾピリジン骨格と連結されていることを意味する。この場合、複数個のイミダゾピリジンは直接連結されていても構わないし、ある結合単位を介して連結されていても構わない。アルキル基とは例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。また、シクロアルキル基とは例えばシクロプロピル、シクロヘキシル、ノルボルニル、アダマンチルなどの飽和脂環式炭化水素基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。また、アラルキル基とは例えばベンジル基、フェニルエチル基などの脂肪族炭化水素を介した芳香族炭化水素基を示し、脂肪族炭化水素と芳香族炭化水素はいずれも無置換でも置換されていてもかまわない。また、アルケニル基とは例えばビニル基、アリル基、ブタジエニル基などの二重結合を含む不飽和脂肪族炭化水素基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。また、シクロアルケニル基とは例えばシクロペンテニル基、シクロペンタジエニル基、シクロヘキセン基などの二重結合を含む不飽和脂環式炭化水素基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。また、アルコキシ基とは例えばメトキシ基などのエーテル結合を介した脂肪族炭化水素基を示し、脂肪族炭化水素基は無置換でも置換されていてもかまわない。また、アルキルチオ基とはアルコキシ基のエーテル結合の酸素原子が硫黄原子に置換されたものである。また、アリールエーテル基とは例えばフェノキシ基などのエーテル結合を介した芳香族炭化水素基を示し、芳香族炭化水素基は無置換でも置換されていてもかまわない。また、アリールチオエーテル基とはアリールエーテル基のエーテル結合の酸素原子が硫黄原子に置換されたものである。また、アリール基とは例えばフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、フェナントリル基、ターフェニル基、ピレニル基などの芳香族炭化水素基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。また、複素環基とは例えばフリル基、チエニル基、オキサゾリル基、ピリジル基、キノリル基、カルバゾリル基などの炭素以外の原子を有する環状構造基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。ハロゲンとはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素を示す。ハロアルカン、ハロアルケン、ハロアルキンとは例えばトリフルオロメチル基などの、前述のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基の一部あるいは全部が、前述のハロゲンで置換されたものを示し、残りの部分は無置換でも置換されていてもかまわない。アルデヒド基、カルボニル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基には脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、複素環などで置換されたものも含み、さらに脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、複素環は無置換でも置換されていてもかまわない。シリル基とは例えばトリメチルシリル基などのケイ素化合物基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。シロキサニル基とは例えばトリメチルシロキサニル基などのエーテル結合を介したケイ素化合物基を示し、これは無置換でも置換されていてもかまわない。隣接置換基との間に形成される環構造は無置換でも置換されていてもかまわない。
【0021】本発明における一般式(1)および一般式(2)のイミダゾピリジン骨格を有する化合物の中では、適当なピーク波長の青色蛍光が得られることから一般式(1)のR1〜R6のうち、あるいは一般式(2)のR7〜R12のうち少なくとも一つは下記一般式(3)で示される二重結合を含有する化合物が好適に用いられる。
【0022】
【化8】


【0023】(R13、R14、およびR15はそれぞれ同じでも異なっていても良く、水素、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、アルキルアミノ、ハロゲン、ハロアルカン、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アリール、ベンジル、スチリル、エチニルナフタレン、エチニルアントラセン、エチニルチオフェン、シンナミル、ベンジリデン、アシル、エステル、ホルミル基から選ばれる。)
これらの置換基の説明については、上述したものと同様である。
【0024】また、一般式(1)および一般式(2)のイミダゾピリジン骨格を有する化合物の中では、熱的安定性が得られることからイミダゾピリジン骨格を複数個有する化合物が好ましく、分子を分岐状に修飾することが容易であることから下記一般式(4)および一般式(5)で表される化合物がより好ましい。
【0025】
【化9】


【0026】(ここでR16〜R20はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、複素環基、ハロゲン、ハロアルカン、ハロアルケン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、隣接置換基との間に形成される環構造の中から選ばれる。nは2以上の整数であり、X1は複数のイミダゾピリジン骨格を共役的または非共役的に互いに結合させる結合単位である。)
【0027】
【化10】


【0028】(ここでR21〜R25はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、複素環基、ハロゲン、ハロアルカン、ハロアルケン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、隣接置換基との間に形成される環構造の中から選ばれる。nは2以上の整数であり、X2は複数のイミダゾピリジン骨格を共役的または非共役的に互いに結合させる結合単位である。)
これらの置換基の説明のうち、R16〜R20およびR21〜R25に関しては上述したものと同様である。結合単位であるXは単結合、二重結合、アルキル、シクロアルキル、アリール、複素環、エーテルあるいはチオエーテルからなり、これらは無置換でも置換されていてもかまわないし、これらを単独あるいは組み合わせて用いてもかまわない。
【0029】さらに、本発明における化合物を用いて高輝度発光を得るには、キャリヤ輸送能が高い化合物を用いるのが好ましい。そこで、前記イミダゾピリジン骨格を複数個有する化合物としては、結合単位中に芳香環を含んでいる化合物がより好ましい。ここでいう芳香環とは置換または無置換の芳香族炭化水素あるいは芳香複素環を意味し、これらを単独あるいは組合せて用いてもかまわない。
【0030】上記のイミダゾピリジン骨格を有する化合物として、具体的には下記のような構造があげられる。
【0031】
【化11】


【0032】
【化12】


【0033】
【化13】


【0034】
【化14】


【0035】
【化15】


【0036】
【化16】


【0037】
【化17】


【0038】
【化18】


【0039】
【化19】


【0040】
【化20】


【0041】
【化21】


【0042】イミダゾピリジン骨格を有する化合物はドーパント材料として用いてもホスト材料として用いてもかまわない。
【0043】発光材料のホスト材料はイミダゾピリジン骨格を有する化合物一種のみに限る必要はなく、複数の該化合物を混合して用いたり、既知のホスト材料の一種類以上を該化合物と混合して用いてもよい。既知のホスト材料としては特に限定されるものではないが、以前から発光体として知られていたフェナンスレン、ピレン、ペリレン、クリセンなどの縮合環誘導体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウムを始めとするキノリノール誘導体の金属錯体、ベンズアゾール誘導体およびその金属錯体、キノリノール誘導体と異なる配位子を組み合わせた金属錯体、オキサジアゾール誘導体およびその金属錯体、チアジアゾール誘導体、スチルベン誘導体、チオフェン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体やジスチリルベンゼン誘導体などのビススチリル誘導体、クマリン誘導体、ピロロピリジン誘導体、ピロロピロール誘導体、ペリノン誘導体、チアジアゾロピリジン誘導体、ポリマー系では、ポリフェニレンビニレン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、そして、ポリチオフェン誘導体などが使用できる。
【0044】発光材料に添加するドーパント材料は、特に限定されるものではないが、イミダゾピリジン骨格を有する化合物以外の具体的なものとしては、従来から知られている、アントラセン、ピレン、テトラセン、ペンタセン、ペリレン、ナフトピレン、ジベンゾピレンなどの縮合環誘導体、アゾール誘導体およびその金属錯体、トリアゾール誘導体およびその金属錯体、ベンズアゾール誘導体及びその金属錯体、ベンズトリアゾール誘導体およびその金属錯体、オキサジアゾール誘導体およびその金属錯体、チアジアゾール誘導体およびその金属錯体、ピラゾリン誘導体、スチルベン誘導体、チオフェン誘導体、テトラフェニルブタジエン誘導体、シクロペンタジエン誘導体、ビススチリルアントラセン誘導体やジスチリルベンゼン誘導体などのビススチリル誘導体、ジアザインダセン誘導体、フラン誘導体、ベンゾフラン誘導体、フェニルイソベンゾフラン、ジメシチルイソベンゾフラン、ジ(2−メチルフェニル)イソベンゾフラン、ジ(2−トリフルオロメチルフェニル)イソベンゾフラン、フェニルイソベンゾフランなどのイソベンゾフラン誘導体、ジベンゾフラン誘導体、7−ジアルキルアミノクマリン誘導体、7−ピペリジノクマリン誘導体、7−ヒドロキシクマリン誘導体、7−メトキシクマリン誘導体、7−アセトキシクマリン誘導体、3−ベンズチアゾリルクマリン誘導体、3−ベンズイミダゾリルクマリン誘導体、3−ベンズオキサゾリルクマリン誘導体などのクマリン誘導体、ジシアノメチレンピラン誘導体、ジシアノメチレンチオピラン誘導体、ポリメチン誘導体、シアニン誘導体、オキソベンズアンスラセン誘導体、キサンテン誘導体、ローダミン誘導体、フルオレセイン誘導体、ピリリウム誘導体、カルボスチリル誘導体、アクリジン誘導体、ビス(スチリル)ベンゼン誘導体、オキサジン誘導体、フェニレンオキサイド誘導体、キナクリドン誘導体、キナゾリン誘導体、ピロロピリジン誘導体、フロピリジン誘導体、1,2,5−チアジアゾロピレン誘導体、ペリノン誘導体、ピロロピロール誘導体、スクアリリウム誘導体、ビオラントロン誘導体、フェナジン誘導体、アクリドン誘導体、ジアザフラビン誘導体などがそのまま使用できるが、特にイソベンゾフラン誘導体が好適に用いられる。
【0045】本発明における電子輸送性材料としては、電界を与えられた電極間において負極からの電子を効率良く輸送することが必要で、電子注入効率が高く、注入された電子を効率良く輸送することが望ましい。そのためには電子親和力が大きく、しかも電子移動度が大きく、さらに安定性に優れ、トラップとなる不純物が製造時および使用時に発生しにくい物質であることが要求される。このような条件を満たす物質として、8−ヒドロキシキノリンアルミニウムに代表されるキノリノール誘導体金属錯体、トロポロン金属錯体、フラボノール金属錯体、ペリレン誘導体、ペリノン誘導体、ナフタレン、クマリン誘導体、オキサジアゾール誘導体、アルダジン誘導体、ビススチリル誘導体、ピラジン誘導体、フェナントロリン誘導体などがあるが特に限定されるものではない。本発明におけるイミダゾピリジン骨格を有する化合物も電子輸送能を有することから、電子輸送材料としても用いることができる。これらの電子輸送材料は単独でも用いられるが、異なる電子輸送材料と積層または混合して使用しても構わない。
【0046】以上の正孔輸送層、発光層、電子輸送層に用いられる材料は単独で各層を形成することができるが、高分子結着剤としてポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ(N−ビニルカルバゾール)、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリエステル、ポリスルフォン、ポリフェニレンオキサイド、ポリブタジエン、炭化水素樹脂、ケトン樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアミド、エチルセルロース、酢酸ビニル、ABS樹脂、ポリウレタン樹脂などの溶剤可溶性樹脂や、フェノール樹脂、キシレン樹脂、石油樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂などの硬化性樹脂などに分散させて用いることも可能である。
【0047】本発明における発光を司る物質の形成方法は、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着、スパッタリング法、分子積層法、コーティング法など特に限定されるものではないが、通常は、抵抗加熱蒸着、電子ビーム蒸着が特性面で好ましい。層の厚みは発光を司る物質の抵抗値にもよるので限定できないが、10〜1000nmの間から選ばれる。
【0048】本発明における電気エネルギーとは主に直流電流を指すが、パルス電流や交流電流を用いることも可能である。電流値および電圧値は特に制限はないが、素子の消費電力、寿命を考慮すると、できるだけ低いエネルギーで最大の輝度が得られるようにするべきである。
【0049】本発明の発光素子はマトリクスまたはセグメント方式、あるいはその両者を組み合わせることによって表示するディスプレイを構成することが好ましい。本発明におけるマトリクスとは、表示のための画素が格子状に配置されたものをいい、画素の集合で文字や画像を表示する。画素の形状、サイズは用途によって決まる。例えばパソコン、モニター、テレビの画像および文字表示には、通常、一辺が300μm以下の四角形の画素が用いられるし、表示パネルのような大型ディスプレイの場合は、一辺がmmオーダーの画素を用いることになる。モノクロ表示の場合は、同じ色の画素を配列すればよいが、カラー表示の場合には赤、緑、青の画素を並べて表示させる。この場合典型的にはデルタタイプとストライプタイプがある。尚、本発明における発光素子は、赤、緑、青色発光が可能であるので、前記表示方法を用いれば、マルチカラーまたはフルカラー表示もできる。そして、このマトリクスの駆動方法としては、線順次駆動方法やアクティブマトリックスのどちらでもよい。線順次駆動の方が構造が簡単という利点があるが、動作特性を考慮するとアクティブマトリックスの方が優れる場合があるので、これも用途により使い分けることが必要である。
【0050】また、本発明におけるセグメントタイプとは、予め決められた情報を表示するようにパターンを形成し、決められた領域を発光させることを意味する。例えば、デジタル時計や温度計における時刻や温度表示、オーディオ機器や電磁調理器などの動作状態表示、自動車のパネル表示などがあげられる。そして、前記マトリクス表示とセグメント表示は同じパネルの中に共存していてもよい。
【0051】本発明の発光素子はバックライトとしても好ましく用いられる。バックライトは、主に自発光しない表示装置の視認性を向上させる目的に使用され、液晶表示装置、時計、オーディオ装置、自動車パネル、表示板、標識などに使用される。特に液晶表示装置、中でも薄型化が課題となっているパソコン用途のバックライトとしては、従来方式のものが蛍光灯や導光板からなっているため薄型化が困難であることを考えると、本発明における発光素子を用いたバックライトは薄型、軽量が特徴になる。
【0052】
【実施例】以下、実施例および比較例をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。
【0053】実施例1ITO透明導電膜を150nm堆積させたガラス基板(旭硝子社製、15Ω/□、電子ビーム蒸着品)を30×40mmに切断、エッチングを行った。得られた基板をアセトン、セミコクリン56で各々15分間超音波洗浄してから、超純水で洗浄した。続いてイソプロピルアルコールで15分間超音波洗浄してから熱メタノールに15分間浸漬させて乾燥させた。この基板を素子を作製する直前に1時間UV−オゾン処理し、真空蒸着装置内に設置して、装置内の真空度が5×10-5Pa以下になるまで排気した。抵抗加熱法によって、まず正孔輸送材料として4,4’−ビス(N−(m−トリル)−N−フェニルアミノ)ビフェニル(TPD)を65nm蒸着した。次に発光材料として、下記に示されるEM1を15nmの厚さに積層した。次に電子輸送材料として、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンを35nmの厚さに積層し、引き続き金属リチウムを微量ドーピングした(膜厚換算0.5nm)。最後に、銀を150nm蒸着して陰極とし、5×5mm角の素子を作製した。ここで言う膜厚は表面粗さ計での測定値で補正した水晶発振式膜厚モニター表示値である。この発光素子からは、ピーク波長:430nmの良好な青色発光が得られた。
【0054】
【化22】


【0055】実施例2ホスト材料として下記に示されるEM2を用いた他は実施例1と全く同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、ピーク波長:450nmの良好な青色発光が得られた。
【0056】
【化23】


【0057】参考例1 EM3の合成300mlの三つ口フラスコに22.4gの臭化銅(II)を加え50mlの酢酸エチルを注ぎ、還流状態になるまで加温した。続いて、50mlの四塩化炭素に4.1gの1,3,5−トリアセチルベンゼンを加えたものを注ぎ、激しく攪拌した。反応終了後、放冷、沈殿物をろ別した。得られたろ液を活性炭処理により脱色を行った後、溶媒を除去し、水およびメタノールで洗浄した。得られた固体をシリカゲルカラム処理し、1,3,5−トリス(ブロモアセチル)ベンゼンを得た。次に、300mlの三つ口フラスコに60℃に加温したポリリン酸50mlを注ぎ、窒素下に保った。続いて、2.0gの1,3,5−トリス(ブロモアセチル)ベンゼンおよび2.3gの1−アミノイソキノリンを加えて、120〜150℃の間で加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、水酸化ナトリウムを用いて中和し、析出物を濾別、減圧乾燥により褐色粉末を得た。この粉末は、シリカゲルカラム処理を行い、下記に示した化合物EM3を得た。本化合物は300nmの励起光を照射すると450nmにピークを有する蛍光が観察された。
【0058】
【化24】


【0059】実施例3ホスト材料として上記に示されるEM3を用いた他は実施例1と全く同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、輝度:1000カンデラ/平方メートル以上、ピーク波長:460nmの良好な青色発光が得られた。
【0060】参考例2 EM4の合成300mlの三つ口フラスコに2−(アミノメチル)ピリジン6.5gおよびトリメシン酸クロリド5.0gを加え、60mlのピリジンおよび120mlのベンゼンを注ぎ、窒素下60〜70℃で加温攪拌した。2時間攪拌後、反応溶液を500mlの水に注ぎ、ジクロロメタンを加えた後有機層を抽出、溶媒除去を行い、白色粉末を得た。次に、300mlの三つ口フラスコに60℃に加温したポリリン酸50mlを注ぎ、窒素下に保った。続いて、先に得られた白色粉末3.0g加えて、120〜150℃の間で加熱攪拌した。反応終了後、反応溶液を水に注ぎ、水酸化ナトリウムを用いて中和し、析出物を濾別、減圧乾燥により褐色粉末を得た。この粉末は、シリカゲルカラム処理を行い、下記に示した化合物EM4を得た。本化合物は300nmの励起光を照射すると480nmにピークを有する蛍光が観察された。
【0061】
【化25】


【0062】実施例4ホスト材料として上記に示されるEM4を用いた他は実施例1と全く同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、輝度:3000カンデラ/平方メートル以上、ピーク波長:480nmの良好な青色発光が得られた。
【0063】比較例1ホスト材料として実施例1で用いたEM1の代わりにビス(2−メチルキノリノラート)(2−ピリジノラート)アルミニウム(III)を用いた以外は実施例1と全く同様にして発光素子を作製した。この発光素子からは、輝度:1000カンデラ/平方メートル以上の発光が得られたが、ピーク波長:510nmの青緑色発光しか得られなかった。
【0064】実施例5ITO透明導電膜を150nm堆積させたガラス基板(旭硝子社製、15Ω/□、電子ビーム蒸着品)を30×40mmに切断、フォトリソグラフィ法によって300μmピッチ(残り幅270μm)×32本のストライプ状にパターン加工した。ITOストライプの長辺方向片側は外部との電気的接続を容易にするために1.27mmピッチ(開口部幅800μm)まで広げてある。得られた基板をアセトン、セミコクリン56で各々15分間超音波洗浄してから、超純水で洗浄した。続いてイソプロピルアルコールで15分間超音波洗浄してから熱メタノールに15分間浸漬させて乾燥させた。この基板を素子を作製する直前に1時間UV−オゾン処理し、真空蒸着装置内に設置して、装置内の真空度が5×10-4Pa以下になるまで排気した。抵抗加熱法によって、まず正孔輸送層として、TPDを50nm蒸着し、発光層として、実施例3で用いたEM3を15nmの厚さに、そして電子輸送層として、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリンを35nmの厚さに蒸着した。ここで言う膜厚は表面粗さ計での測定値で補正した水晶発振式膜厚モニター表示値である。次に厚さ50μmのコバール板にウエットエッチングによって16本の250μmの開口部(残り幅50μm、300μmピッチに相当)を設けたマスクを、真空中でITOストライプに直交するようにマスク交換し、マスクとITO基板が密着するように裏面から磁石で固定した。そして金属リチウムを微量ドーピング(膜厚換算0.5nm)した後、アルミニウムを150nm蒸着して32×16ドットマトリクス素子を作製した。本素子をマトリクス駆動させたところ、クロストークなく文字表示できた。
【0065】
【発明の効果】本発明は、発光効率が高く、高輝度で色純度に優れた発光素子を提供できるものである。該発光素子は、特に青色発光に対して有効なものである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】陽極と陰極の間に発光を司る物質が存在し、電気エネルギーにより発光する素子において、該素子がイミダゾピリジン骨格を有する化合物を含むことを特徴とする発光素子。
【請求項2】イミダゾピリジン骨格を有する化合物が下記一般式(1)で表されることを特徴とする請求項1記載の発光素子。
【化1】


(ここでR1〜R6はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、結合、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、複素環基、ハロゲン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、隣接置換基との間に形成される環構造の中から選ばれる。)
【請求項3】イミダゾピリジン骨格を有する化合物が下記一般式(2)で表されることを特徴とする請求項1記載の発光素子。
【化2】


(ここでR7〜R12はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、結合、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、複素環基、ハロゲン、ハロアルカン、ハロアルケン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、隣接置換基との間に形成される環構造の中から選ばれる。)
【請求項4】請求項2記載の一般式(1)のR1〜R6において、R1〜R6のうち、少なくとも1つは下記一般式(3)で示されることを特徴とする発光素子。
【化3】


(R13、R14、およびR15はそれぞれ同じでも異なっていても良く、水素、アルキル、シクロアルキル、アラルキル、アルケニル、シクロアルケニル、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、アルキルアミノ、ハロゲン、ハロアルカン、シアノ、ニトロ、カルボキシル、アリール、ベンジル、スチリル、エチニルナフタレン、エチニルアントラセン、エチニルチオフェン、シンナミル、ベンジリデン、アシル、エステル、ホルミル基から選ばれる。)
【請求項5】請求項3記載の一般式(2)のR7〜R12において、R7〜R12のうち、少なくとも1つは上記一般式(3)で表されることを特徴とする発光素子。
【請求項6】陽極と陰極の間に発光を司る物質が存在し、電気エネルギーにより発光する素子において、該素子がイミダゾピリジン骨格を複数個有する化合物を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の発光素子。
【請求項7】イミダゾピリジン骨格を複数個有する化合物が下記一般式(4)で表されることを特徴とする請求項6記載の発光素子。
【化4】


(ここでR16〜R20はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、複素環基、ハロゲン、ハロアルカン、ハロアルケン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、隣接置換基との間に形成される環構造の中から選ばれる。nは2以上の整数であり、X1は複数のイミダゾピリジン骨格を共役的または非共役的に互いに結合させる結合単位である。)
【請求項8】イミダゾピリジン骨格を複数個有する化合物が下記一般式(5)で表されることを特徴とする請求項6記載の発光素子。
【化5】


(ここでR21〜R25はそれぞれ同じでも異なっていてもよく、水素、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールエーテル基、アリールチオエーテル基、アリール基、複素環基、ハロゲン、ハロアルカン、ハロアルケン、シアノ基、アルデヒド基、カルボニル基、カルボキシル基、エステル基、カルバモイル基、アミノ基、ニトロ基、シリル基、シロキサニル基、隣接置換基との間に形成される環構造の中から選ばれる。nは2以上の整数であり、X2は複数のイミダゾピリジン骨格を共役的または非共役的に互いに結合させる結合単位である。)
【請求項9】一般式(4)のX1、一般式(5)のX2で示した結合単位が芳香環を含むことを特徴とする請求項7または8記載の発光素子。
【請求項10】前記化合物が発光材料であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか記載の発光素子。
【請求項11】前記化合物が電子輸送材料であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか記載の発光素子。
【請求項12】発光素子がマトリクスおよび/またはセグメント方式によって表示するディスプレイを構成することを特徴とする請求項10または11記載の発光素子。

【公開番号】特開2001−6877(P2001−6877A)
【公開日】平成13年1月12日(2001.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−174058
【出願日】平成11年6月21日(1999.6.21)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】