説明

発光色分布パターン形成方法及びその装置

【課題】所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成する。
【解決手段】発光色分布パターン形成装置1は、上部の大部分が開口しかつ扁平した箱型の本体2と、本体2にヒンジ部3aにてヒンジ結合され本体2の上部枠板13の開口部13aを開閉可能に閉じる上蓋3と、4本の直線状の白色蛍光灯4と、4つの色フィルタ5とを備える。上蓋3は、乳白色の半透明板で構成される。4つの色フィルタ5はそれぞれ、互いに色の異なる可撓性を有する帯状のシート状部材で構成される。色フィルタ5は、上蓋3と底板11との間の扁平空間内においてその面が前記扁平空間の側方を向くように、位置変更可能及び交換可能に配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成する発光色分布パターン形成方法及びその装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、下記特許文献1において、色の異なる絵の具を混ぜる前に予めどのような色になるのか知ることができる混色認識学習具が、提案されている。この混色認識学習具は、上面を開口した箱体と、箱体の上面開口側に設けたパレットと、箱体側面側に挿脱自在に設けた透光性を有する彩色板と、箱体一端部に設けた混色表示部でなる。前記パレットは、周囲側に絵の具、ポスターカラーなどを色彩別に配置する第1の区画凹部を設け、中央側に絵の具などを混合するための第2の区画凹部を設けたものである。透光性を有する彩色板は箱体側面に第1の区画凹部に配置した色彩に対応して配置されており、混色表示部は箱体内部に設けた照明器具と、この照明器具上方に設けた透光窓と、この透光窓に位置した彩色板挿入部によって構成されている。
【0003】
この混色認識学習具によれば、絵の具やポスターカラーを混合するときに予め選択した彩色板を重ねて透光窓に位置させて、下方より照明を与えれば選択した彩色板の混色具合を認識することができる。
【0004】
また、下記特許文献2において、複数の光色を利用した表示装置が提案されている。この表示装置は、不透光性材に透光性の文字や絵柄のデザインが形成され、裏面に光色が異なる複数の光源を、光色が混色するように配置したものである。光源は、光色が混色するように不透光性材裏面から離れ、かつ各光源が間隔を置いて配置されている。
【0005】
この表示装置によれば、文字や絵柄のデザインが、異なる色光の混色によるグラデーションにより幻想的で微妙な視覚的感動が表現でき、装飾性に優れている。
【特許文献1】特開平8−160851号公報
【特許文献2】実用新案登録第3080089号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、前記従来の混色認識学習具では、単に、複数の彩色板を重ねて下方から照明光で照射して彩色板の混色具合を認識するだけであるので、2枚の彩色板により定まる一様な色を観察することができるのみであった。したがって、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを、体験学習することはできなかった。また、従来の混色認識学習具では、装飾性が全くなく、インテリア等で用いることは不可能であった。
【0007】
また、前記従来の表示装置は、光の加法混色を利用してグラデーションを作り出しているものの、グラデーションは、不透光性材に形成された透光性の文字や絵柄のデザインにおいてのみ現れるにすぎず、しかも、そのグラデーションの様子を利用者が変更することは不可能であった。したがって、前記従来の表示装置は、装飾性に優れるとはいえ、その装飾的効果や空間演出効果は極めて限定的なものであるとともに、その装飾的な効果や空間演出効果を変化させたりその変化を楽しんだりすることは全く不可能であった。また、前記従来の表示装置においても、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを、体験学習することはできなかった。
【0008】
なお、光の加法混色の過程は、絵の具等の減法混色の過程ほど認知されておらず、その想定が非常に困難であるため、光の加法混色の過程を体験学習できれば、その学習効果は著しい。
【0009】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成することができ、これにより、学習装置として、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを体験学習したり、装飾装置又は空間演出装置として、装飾的効果や空間演出効果を高めることができるとともにその装飾的な効果や空間演出効果を変化させて楽しんだりすることができる、発光色分布パターン形成方法及びその装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するため、本発明の第1の態様による発光色分布パターン形成装置は、所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成する発光色分布パターン形成装置であって、所定範囲内の各位置に対して複数の方向から光が照射されるように前記光を供給する光供給部と、前記所定範囲内において、位置変更可能及び/又は交換可能に配置される2色以上の色フィルタ部と、前記観察面を形成する観察面形成部と、を備え、前記観察面の少なくとも一部には、前記光供給部から供給され前記2色以上の色フィルタ部のうちの少なくとも1色の色フィルタ部を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ部を通過した光とが重なって到達するものである。
【0011】
本発明の第2の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第1の態様において、複数の透光ロッド又は透光プレートと、各々が前記透光ロッド又は透光プレートを取り外し可能に挿通状態で保持し得る多数の管の側面同士を連結してなる部材であって、全体として板状をなし各管の長さ方向が板厚方向となる保持部と、前記保持部における前記多数の管が開口する一方側の面と相対した底面部と、を備えたものである。そして、前記光供給部は、前記保持部と前記底面部との間を挟む空間の側方において当該空間の周囲の全体に渡って又は当該周囲における相対する部分に渡って連続的又は断続的に配置された光源部であって、前記空間の内側に向けて光を発する光源部を含む。前記色フィルタ部は、前記透光ロッド又は透光プレートにおける前記空間内への進出部分の少なくとも一部を含む。前記観察面形成部は、前記保持部及び前記保持部に保持された前記透光ロッド又は透光プレートを含む。
【0012】
本発明の第3の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第2の態様において、前記保持部の前記多数の管は、光を透過させつつ散乱させる材料からなるものである。
【0013】
本発明の第4の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第1の態様において、複数の透光ロッド又は透光プレートと、各々が前記透光ロッド又は透光プレートを取り外し可能に挿通状態で保持し得る多数の孔を有する板状の保持部と、前記保持部と相対した底面部と、を備えたものである。そして、前記光供給部は、前記保持部と前記底面部との間を挟む空間の側方において当該空間の周囲の全体に渡って又は当該周囲における相対する部分に渡って連続的又は断続的に配置された光源部であって、前記空間の内側に向けて光を発する光源部を含む。前記色フィルタ部は、前記透光ロッド又は透光プレートにおける前記空間内への進出部分の少なくとも一部を含む。前記観察面形成部は、前記保持部及び前記保持部に保持された前記透光ロッド又は透光プレートを含む。
【0014】
本発明の第5の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第2乃至第4のいずれかの態様において、前記透光ロッドの前記底面部とは反対側の端面は、光を透過させつつ散乱させる散乱透過面であるものである。
【0015】
本発明の第6の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第1の態様において、前記観察面が略平面をなし、前記観察面と相対する底面部を備え、前記光供給部は、前記観察面と前記底面部とが挟む扁平空間の側方において前記扁平空間の周囲の全体に渡って又は当該周囲における相対する部分に渡って連続的又は断続的に配置された光源部であって、前記扁平空間の内側に向けて光を発する光源部を含むものである。
【0016】
本発明の第7の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第6の態様において、前記色フィルタ部は、前記扁平空間内においてその面が前記扁平空間の側方を向くように配置される帯状の可撓性シート状部材を含むものである。
【0017】
本発明の第8の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第6の態様において、前記色フィルタ部は、前記扁平空間内においてその面が前記扁平空間の側方を向くように配置される板状部材を含むものである。
【0018】
本発明の第9の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第6の態様において、前記色フィルタ部はシート状又は板状の部材を含み、前記シート状又は板状の部材をその面が前記扁平空間の側方を向くように前記扁平空間内に保持する保持部を備えたものである。
【0019】
本発明の第10の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第9の態様において、前記保持部は、前記シート状又は板状の部材を取り外し可能に挟持しかつ永久磁石を有するクリップ部と、前記底面部側に設けられ前記永久磁石が磁力により吸着可能な磁性部材と、を含むものである。
【0020】
本発明の第11の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第9の態様において、前記保持部は、前記扁平空間内に並設された複数の透光ブロックを含み、前記シート状又は板状の部材は、前記複数の透光ブロック間の隙間に保持されるものである。
【0021】
本発明の第12の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第11の態様において、前記複数のブロックにおける前記底面部側の面と相対する面は、光を透過させつつ散乱させる散乱透過面であるものである。
【0022】
本発明の第13の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第6乃至第12のいずれかの態様において、前記光供給部は、前記扁平空間内において、位置変更可能及び/又は取り出し可能に配置される扁平空間内光源部を含むものである。
【0023】
本発明の第14の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第13の態様において、前記扁平空間内光源部は、その面が前記扁平空間の側方を向くように配置される可撓性を有する帯状の発光シートを含むものである。
【0024】
本発明の第15の態様による発光色分布パターン形成装置は、略平面の所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成する発光色分布パターン形成装置であって、前記観察面と相対する略平面の面内において分布するように配置された複数の光源と、前記複数の光源を前記観察面に対して覆い隠す領域内において、位置変更可能及び/又は交換可能に配置される2色以上の色フィルタ部と、前記観察面を形成する観察面形成部と、を備え、前記観察面の少なくとも一部には、前記光源から発して前記2色以上の色フィルタ部のうちの少なくとも1色の色フィルタ部を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ部を通過した光とが重なって到達するものである。
【0025】
本発明の第16の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第1の態様において、前記観察面が略平面をなし、前記観察面と相対する底面部を備え、前記光供給部は、前記観察面と前記底面部とが挟む扁平空間内において、位置変更可能及び/又は取り出し可能に配置される扁平空間内光源部を含むものである。
【0026】
本発明の第17の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第6乃至第16のいずれかの態様において、前記観察面形成部は、(i)光を透過させつつ散乱させるシート状又は板状の散乱透過部材、(ii)網目状又は多孔状のシート状又は板状の部材、(iii)光を透過させつつ散乱させる材料からなる多数の管の側面同士を連結してなる部材であって、全体として板状をなし各管の長さ方向が板厚方向となる部材、(iv)一様でない屈折率分布を有する板状の透光部、のうちのいずれかを含むものである。
【0027】
本発明の第18の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第6乃至第16のいずれかの態様において、前記観察面形成部は、(i)網目状又は多孔状のシート状又は板状の部材、(ii)光を透過させつつ散乱させる材料からなる多数の管の側面同士を連結してなる部材であって、全体として板状をなし各管の長さ方向が板厚方向となる部材、(iii)一様でない屈折率分布を有する板状の透光部、のうちのいずれかを含み、前記観察面形成部の直下付近に、光を透過させつつ散乱させるシート状又は板状の散乱透過部材が設けられたものである。
【0028】
本発明の第19の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第6の態様において、前記色フィルタ部は、シート状又は板状の部材を含み、前記シート状又は板状の部材をその面が前記扁平空間の側方を向くように前記扁平空間内に保持する保持部を、備え、前記保持部は、前記扁平空間内に並設された複数の透光ブロックを含み、前記複数の透光ブロックにおける前記底面部側の面と相対する面は、光を透過させつつ散乱させる散乱透過面であって前記観察面をなし、前記複数の透光ブロックが前記観察面形成部を兼ねるものである。
【0029】
本発明の第20の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第1の態様において、前記観察面が立体形状をなし、前記光供給部は、前記立体形状の内部空間内に複数の方向から光が照射されるように前記光を供給するものである。
【0030】
本発明の第21の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第1又は第20の態様において、前記観察面が筒形状をなし、前記光供給部は、前記観察面の筒形状の両端側付近に配置され前記観察面の筒状の内側空間に向けて光を発する光源部を含むものである。
【0031】
本発明の第22の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第21の態様において、前記色フィルタ部は、前記観察面の筒形状の内部空間内においてその面の少なくとも一部が前記筒形状の軸線方向と交差するように配置される板状部材を含むものである。
【0032】
本発明の第23の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第22の態様において、前記観察面形成部には、前記板状部材が挿入されて前記板状部材を取り外し可能に保持するスリットが形成されたものである。
【0033】
本発明の第24の態様による発光色分布パターン形成装置は、所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成する発光色分布パターン形成装置であって、所定範囲内の各位置に対して複数の方向から複数色の色光が照射されるように前記色光を供給する光供給部と、前記所定範囲内において、位置変更可能に配置される反射部と、前記観察面を形成する観察面形成部と、を備え、前記観察面の少なくとも一部には、前記光供給部から供給され前記反射部により反射された第1の色光と、当該第1の色光とは異なる色の第2の色光であって前記光供給部から供給され前記反射部により反射されるかあるいは反射されない色光とが、重なって到達するものである。
【0034】
本発明の第25の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第24の態様において、前記光供給部は、光源部と、該光源部からの光が透過される色フィルタ部とを含むものである。
【0035】
本発明の第26の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第25の態様において、前記色フィルタ部は、位置変更可能及び/又は交換可能に配置されるものである。
【0036】
本発明の第27の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第24乃至第26のいずれかの態様において、前記観察面が立体形状をなし、前記光供給部は、前記立体形状の内部空間内に複数の方向から光が照射されるように前記光を供給するものである。
【0037】
本発明の第28の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第20乃至第27のいずれかの態様において、前記観察面形成部は、(i)光を透過させつつ散乱させるシート状又は板状の散乱透過部材、(ii)網目状又は多孔状のシート状又は板状の部材、(iii)一様でない屈折率分布を有する板状の透光部、のうちのいずれかを含むものである。
【0038】
本発明の第29の態様による発光色分布パターン形成装置は、前記第20乃至第28のいずれかの態様において、前記観察面形成部は、(i)網目状又は多孔状のシート状又は板状の部材、(ii)一様でない屈折率分布を有する板状の透光部、のうちのいずれかを含み、前記観察面形成部の直下付近に、光を透過させつつ散乱させるシート状又は板状の散乱透過部材が設けられたものである。
【0039】
本発明の第30の態様による発光色分布パターン形成方法は、所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成する発光色分布パターン形成方法であって、前記第1乃至第29のいずれかの態様による発光色分布パターン形成装置を用いるものである。
【発明の効果】
【0040】
本発明によれば、所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成することができ、これにより、学習装置として、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを体験学習したり、装飾装置又は空間演出装置として、装飾的効果や空間演出効果を高めることができるとともにその装飾的な効果や空間演出効果を変化させて楽しんだりすることができる、発光色分布パターン形成方法及びその装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
以下、本発明による発光色分布パターン形成方法及びその装置について、図面を参照して説明する。
【0042】
[第1の実施の形態]
【0043】
図1は、本発明の第1の実施の形態による発光色分布パターン形成装置1を示す概略斜視図である。図2は、図1に示す発光色分布パターン形成装置1の、発光領域Rにハッチングを付して示す概略斜視図である。図3は、図1中のA−A線に沿った断面を示す概略断面図である。ただし、図3では、色フィルタ5の図示は省略している。図4は、図1に示す発光色分布パターン形成装置1における色フィルタ5を着脱する過程を模式的に示す概略斜視図である。図5は、図1に示す発光色分布パターン形成装置1の、上蓋3を開いた状態を示す概略斜視図である。理解を容易にするため、図4及び図5において、色フィルタ5にはドットパターンを付している。後述する図においても、色フィルタには適宜ドットパターンを付す。図6は、図1に示す発光色分布パターン形成装置1の、上蓋3を省略して示す概略平面図である。
【0044】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置1は、上部の大部分が開口しかつ扁平した箱型の本体2と、本体2にヒンジ部3aにてヒンジ結合され本体2の上部枠板13の開口部13aを開閉可能に閉じる上蓋3と、4本の直線状の白色蛍光灯4と、4つの色フィルタ5とを備えている。
【0045】
本実施の形態では、本体2は、不透明の底板11と、不透明の4枚の側板12と、中央に開口部13aを有する不透明の上部枠板13とによって、平面視で正方形状の扁平した箱型に構成されている。光を有効に利用するため、底板11の上面は白色であることが、好ましい。同様に、側板12の内側面及び上部枠板13の下面も白色であることが、好ましい。
【0046】
本実施の形態では、上蓋3は、光を透過させつつ散乱させる板状の散乱透過部材で構成され、具体的には樹脂等からなる乳白色の半透明板で構成されている。上蓋3における上部枠板13の開口部13aと対応する領域Rが、白色蛍光灯4からの光に基づいて発光する発光領域として、上方から観察される観察面となる。したがって、本実施の形態では、上蓋3が、観察面を形成する観察面形成部となっている。なお、本発明では、観察面形成部は、例えば、光を透過させつつ散乱させるシート状の散乱透過部材、具体的には布などを用いて構成してもよい。また、本発明では、観察面形成部は、例えば、網目状又は多孔状のシート状又は板状の部材、具体的にはパンチングメタル板などを用いて構成してもよい。
【0047】
4本の直線状の白色蛍光灯4は、本体2内において、4枚の側板12にそれぞれ沿って配置されている。なお、図面では、蛍光灯4のソケットや配線等の図示は省略している。4本の直線状の白色蛍光灯4の上方に上部枠板13が位置しており、白色蛍光灯4が上方から見えないようになっている。本実施の形態では、4本の直線状の白色蛍光灯4が、所定範囲(本実施の形態では、上部枠板13の開口部13aを閉じた状態の上蓋3の発光領域Rと底板11との間の扁平空間の範囲)内の各位置に対して複数の方向から光が照射されるように光を供給する光供給部を、構成している。本実施の形態では、各白色蛍光灯4が、前記扁平空間の周囲の略全体に渡って連続的に配置された光源部であって、前記扁平空間の内側に向けて光を発する光源部を構成している。もっとも、例えば、4本の白色蛍光灯4のうち対向する2本を取り除いてもよい。また、直線状の白色蛍光灯4の代わりに、例えば、白色LEDを断続的に配置したり、赤色LED、緑色LED及び青色LEDを順次断続的に配置したりしてもよい。
【0048】
本実施の形態では、4つの色フィルタ5はそれぞれ、互いに色の異なる可撓性を有する帯状のシート状部材(具体的には、例えば着色セロハンなど)で構成され、前記扁平空間内においてその面が前記扁平空間の側方を向くように配置されている。色フィルタ5を前記扁平空間内に配置することで、蛍光灯4を点灯させたときに、上蓋3の発光領域Rの一部には、白色蛍光灯4から供給され少なくとも1色の色フィルタ5を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ5を通過した光とが重なって到達することになる。
【0049】
本実施の形態では、4つの色フィルタ5は、図4乃至図6に示すように、丸めて底板11上に単に載置しているだけである。したがって、色フィルタ5の位置変更及び交換は自在に行うことができる。色フィルタ5の数や色などは2色以上であれば特に限定されるものではない。色や長さなどの異なる多数の色フィルタ5を用意しておき、使用者が適宜自由に選択して前記扁平空間内に配置できるようにしておくことが好ましい。本実施の形態では、4つの色フィルタ5の色はそれぞれ、例えば、赤、青、緑及び黄など、互いに異なる色とされている。もっとも、色フィルタ5の色は、2色以上であればよい。なお、本実施の形態では、色フィルタ5は位置変更及び交換の両方が可能となっているが、本発明ではその一方のみが可能となるように構成してもよい。
【0050】
本実施の形態によれば、蛍光灯4を点灯させたときに、上蓋3の発光領域Rの少なくとも一部には、白色蛍光灯4から供給され少なくとも1色の色フィルタ5を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ5を通過した光とが重なって到達することになる。その結果、上蓋3の発光領域Rに、グラデーションを含む可変の色分布パターンが発光により形成される。そして、本実施の形態では、使用者は、自在に色フィルタ5を異なる色のものに交換したり色フィルタ5の配置を変更したりすることができるので、光の加法混色により発光領域Rに現れるグラデーションの状況を適宜変更することができる。したがって、本実施の形態によれば、学習装置として、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを体験学習したり、装飾装置又は空間演出装置として、装飾的効果や空間演出効果を高めることができるとともにその装飾的な効果や空間演出効果を変化させて楽しんだりすることができる。
【0051】
本実施の形態では、前述したように、色フィルタ5は底板11上に単に載置しているだけである。しかしながら、シート状部材からなる色フィルタ5をより安定して保持するために、色フィルタ5をその面が前記扁平空間の側方を向くように前記扁平空間内に保持する保持部を設けることが、好ましい。このような保持部の例を図7及び図8に示す。
【0052】
図7は、色フィルタ5を保持する保持部の例を示す概略斜視図である。図8は、図7中のB−B線に沿った断面を示す概略断面図である。本例では、前記保持部は、シート状部材からなる色フィルタ5を取り外し可能に挟持しかつ永久磁石25aを有するクリップ部25と、底板11側に設けられ永久磁石25aが磁力により吸着可能な磁性部材とから構成されている。本例では、底板11自体が鉄板で構成されて前記磁性部材を構成している。もっとも、底板11を非磁性部材で構成して、例えば、その一方の面に鉄板等を配置してもよい。本例では、クリップ部25は、ゴム部材25bとその下面に接着された永久磁石25aとにより、全体として半円柱状に構成されている。また、本例では、図7及び図8に示すように、磁力により底板11に吸着させた1対のクリップ部25で挟持することで、色フィルタ5を保持し得るようになっている。このようなクリップ部25を用いる場合などにおいては、色フィルタ5を、剛性を有する板状部材(具体的には、例えば、色ガラス板や比較的厚いセロファンなど)で構成してもよい。
【0053】
なお、本実施の形態による発光色分布パターン形成装置1は、水平面等に載置して使用してもよいし、本体2を壁掛け可能に構成し、壁に掛けて垂直状態で使用してもよい。
【0054】
[第2の実施の形態]
【0055】
図9は、本発明の第2の実施の形態による発光色分布パターン形成装置21の、上蓋3を開いた状態を示す概略斜視図である。図10は、図9中の1つの色フィルタ15を展開して示す概略斜視図である。図11は、図9中の2つの色フィルタ15を示す概略斜視図である。図12は、図9中の1つの色フィルタ15を示す一部拡大斜視図である。図9において、図1乃至図6中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0056】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置21が前記第1の実施の形態による発光色分布パターン形成装置1と異なる所は、色フィルタ5に代えて色フィルタ15が用いられている点のみである。
【0057】
色フィルタ15が色フィルタ5と異なる所は、図示のようにスリット15aが形成され、2つの色フィルタ15同士又は1つの色フィルタ15の異なる箇所同士を、スリット15aで噛み合わせて交差させることができるようになっている点のみである。
【0058】
したがって、本実施の形態によっても前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる他、色フィルタ15の交差配置が可能であるため、前記第1の実施の形態で得られないような発光による色分布パターンを得ることができるという利点が得られる。
【0059】
なお、本実施の形態では、色フィルタ15が単に着色セロハン等のシート状部材で構成され、これに対してスリット15aが形成されているのみである。したがって、スリット15aの箇所では、カラーフィルタリングが行われずに光がそのまま通過してしまう。
【0060】
このような事態を回避するためには、例えば、色フィルタ15の代わりに、図13及び図14に示す色フィルタ16を用いてもよい。図13は、色フィルタ16を示す一部拡大斜視図であり、図12に対応している。図14は、色フィルタ16を示す一部拡大正面図である。色フィルタ16は、無色透明の可撓性を有する基材シート17と、着色セロハン等の可撓性を有する色シート18とが、無色透明の接着剤(図示せず)により貼り合わされて構成されている。そして、基材シート17には、色フィルタ15のスリット15aに相当するスリット17aが形成されている。一方、色シート18には、スリット17aに対応するスリットは形成されておらず、その代わりに、色シート18には、スリット17aの3辺17b,17c,17dのうちの2辺17b,17cに沿って切り込みが形成されている。したがって、この色フィルタ16によれば、色フィルタ15と同様にスリット17aで噛み合わせて交差させることができるにも拘わらず、噛み合わされていないスリット17aはシート18におけるスリット17aに対応する部分で覆われるので、そこを通過する光はカラーフィルタリングされることになる。
【0061】
[第3の実施の形態]
【0062】
図15は、本発明の第3の実施の形態による発光色分布パターン形成装置31を示す概略縦断面図であり、図3に対応している。図15においても、図3と同様に、色フィルタ5の図示は省略している。図16は、図15中の板状部材32を示す概略斜視図である。図15において、図3中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0063】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置31が前記第1の実施の形態による発光色分布パターン形成装置1と異なる所は、上蓋3上(特に、上蓋3の発光領域R上)に、板状部材32が設けられている点のみである。板状部材32は、上蓋3上に単に載置して取り除けるようにしてもよいし、上蓋3に対して固定して取り除けないようにしてもよい。
【0064】
板状部材32は、光を透過させつつ散乱させる材料からなる管32aの側面同士を連結してなる部材であって、全体として板状をなし各管32aの長さ方向が板厚方向となる部材である。管32aとしては、例えば、ストローなどの乳白色の半透明の樹脂製の管を用いることができる。管32aの側面同士の連結は、例えば、透明接着剤等で接着することにより行うことができる。なお、板状部材32の強度を向上させるため、板状部材32の側周面に渡って補強板(図示せず)を設けてもよい。
【0065】
本実施の形態では、板状部材32の上面が観察面となり、板状部材32が観察面形成部となっている。したがって、本実施の形態では、上蓋3は、観察面形成部とはなっておらず、観察面形成部の直下付近に配置された、光を透過させつつ散乱させる板状の散乱透過部材となっている。
【0066】
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られるとともに、板状部材32による光散乱効果が加味されて、前記第1の実施の形態の場合とは異なった表情の発光色分布パターンが得られる。
【0067】
[第4の実施の形態]
【0068】
図17は、本発明の第4の実施の形態による発光色分布パターン形成装置41を示す概略断面図であり、図3に対応している。図17においても、図3及び図15と同様に、色フィルタ5の図示は省略している。図17において、図15中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0069】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置41が前記第3の実施の形態による発光色分布パターン形成装置31と異なる所は、上蓋3が除去された点のみである。本実施の形態では、板状部材32の周辺部が上部枠板13上に単に載置されているだけであるが、板状部材32は、例えば、図示しないヒンジ部により本体2に対してヒンジ結合してもよい。
【0070】
本実施の形態によっても、前記第3の実施の形態と同様の利点が得られる。
【0071】
[第5の実施の形態]
【0072】
図18は、本発明の第5の実施の形態による発光色分布パターン形成装置で用いられる観察面形成部52を示す概略平面図である。図19は、図18中のC−C矢視拡大図である。
【0073】
この観察面形成部52は、一様でない屈折率分布を有する板状の透光部として構成されている。具体的には、本実施の形態では、この観察面形成部52は、無色透明の上下の2枚の板53と、それらの間に挟持された多数の無色透明のガラス玉54と、ガラス玉が側方に抜け落ちるのを阻止する側板55とから構成されている。なお、一様でない屈折率分布を有する板状の透光部としては、このようなガラス玉54を用いた構成に限定されるものではなく、例えば、無色透明の樹脂成形板において半球部等の凸部を一体に形成して分布させたものなどでもよい。
【0074】
図面には示していないが、本発明の第5の実施の形態による発光色分布パターン形成装置は、図15に示す第3の実施の形態による発光色分布パターン形成装置31において、板状部材32に代えて観察面形成部52を設けたものである。
【0075】
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られるとともに、観察面形成部52による一様ではない屈折率分布の効果が加味されて、前記第1の実施の形態の場合とは異なった表情の発光色分布パターンが得られる。
【0076】
なお、図17に示す第4の実施の形態における発光色分布パターン形成装置41において、板状部材32に代えて観察面形成部52を設けてもよい。
【0077】
なお、観察面形成部52に代えて、光を透過させつつ散乱させるシート状の散乱透過部材(例えば布など)、あるいは、網目状又は多孔状のシート又は板状の部材(例えばパンチングメタル板など)を用いて構成した観察面形成部を用いてもよい。
【0078】
[第6の実施の形態]
【0079】
図20は、本発明の第6の態様による発光色分布パターン形成装置61の、上蓋3を開いた状態を示す概略斜視図である。図21は、図20に示す発光色分布パターン形成装置61の、上蓋3を省略して示す概略平面図である。図22は、図20に示す発光色分布パターン形成装置61を示す概略縦断面図であり、図3に対応している。図22においても、図3と同様に、色フィルタ5の図示は省略している。図20乃至図22において、図1乃至図6中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0080】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置61が前記第1の実施の形態による発光色分布パターン形成装置1と異なる所は、色フィルタ5をその面が前記扁平空間(上部枠板13の開口部13aを閉じた状態の上蓋3の発光領域Rと底板11との間の扁平空間)の側方を向くように前記扁平空間内に保持する保持部として、前記扁平空間内に複数の透光ブロック62が並設されている点のみである。透光ブロック62としては、例えば、アクリルブロックなどの無色透明のブロックが用いられる。本実施の形態では、透光ブロック62の上面は磨り面等とされて散乱透過面とされ、透光ブロック62の他の面は光を散乱しないクリアな面とされている。もっとも、透光ブロック62の上面もクリアな面としてもよい。図20及び図21に示すように、色フィルタ5は、位置変更可能及び交換可能に、任意の透光ブロック62間の隙間に保持されている。
【0081】
本実施の形態では、透光ブロック62は底板11に接着剤等で固定されているが、透光ブロック62を底板11上に単に載置するだけとし、透光ブロック62を取り出し可能にしてもよい。なお、本実施の形態では、透光ブロック62は、四角柱状に構成されているが、例えば、三角柱状などに構成してもよい。
【0082】
本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。また、本実施の形態によれば、観察される発光色分布パターンにおいて、透光ブロック62の上面の配置パターンが反映されるので、前記第1の実施の形態の場合とは異なった表情の発光色分布パターンが得られる。
【0083】
なお、本実施の形態において、上蓋3を取り除いてもよい。この場合、透光ブロック62の上面が観察面となり、透光ブロック62が観察面形成部を兼ねることになる。
【0084】
また、本実施の形態においても、前記第3、第4及び第5の実施の形態と同様に、上蓋3上に図16に示す板状部材32や図18及び図19に示す観察面形成部52を配置してもよいし、上蓋3の代わりに図16に示す板状部材32や図18及び図19に示す観察面形成部52を配置してもよい。この点は、後述する第7乃至第10の実施の形態などについても同様である。
【0085】
[第7の実施の形態]
【0086】
図23は、本発明の第7の実施の形態による発光色分布パターン形成装置71の、上蓋3を開いた状態を示す概略斜視図である。図24は、図23に示す発光色分布パターン形成装置71の、上蓋3を省略して示す概略平面図である。図25は、図23及び図24中の扁平空間内光源部72を示す概略斜視図である。図23及び図24において、図1乃至図6中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0087】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置71が前記第1の実施の形態による発光色分布パターン形成装置1と異なる所は、基本的に、前記扁平空間(上部枠板13の開口部13aを閉じた状態の上蓋3の発光領域Rと底板11との間の扁平空間)内において、位置変更可能及び取り出し可能に配置される扁平空間内光源部72が追加されている点のみである。ただし、色フィルタ5の配置は、図5及び図6に示す例とは異なっている。
【0088】
光源部72は、永久磁石板からなる底板73及び不透明板からなる上板74及び無色の透明板からなる筒部75により構成された円筒状容器と、該円筒状容器内に設けられたハロゲンランプ等のランプ76とから構成されている。なお、図面において、ランプ76のソケットや配線等の図示は省略している。光源部72は、その内部に電池を設け、外部からの給電が不要となるように構成してもよい。本実施の形態では、底板11自体が鉄板で構成されおり、光源部72の永久磁石板からなる底板73が底板11に吸着されることで、光源部72を安定して配置し得るようになっている。もっとも、このような磁力による吸着構造を採用せずに、光源部72を単に底板11上に載置するだけでもよい。
【0089】
本実施の形態では、一部の色フィルタ5は、輪状に構成され、取り外し自在に光源部72の側周を覆うように配置されている。このような輪状の色フィルタ5として、互いに色の異なるものを複数用意しておくことが、好ましい。また、本実施の形態では、扁平空間内光源部72は1つしか設けられていないが、複数設けてもよいことは、言うまでもない。
【0090】
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。また、本実施の形態によれば、扁平空間内光源部72の位置なども変えることで、前記第1の実施の形態の場合に比べて、より多様な発光色分布パターンが得られる。
【0091】
なお、本実施の形態では、扁平空間内光源部72は位置変更及び取り出しの両方が可能となっているが、本発明ではその一方のみが可能となるように構成してもよい。
【0092】
[第8の実施の形態]
【0093】
図26は、本発明の第8の実施の形態による発光色分布パターン形成装置81の、上蓋3を開いた状態を示す概略斜視図である。図27は、図26に示す発光色分布パターン形成装置81の、上蓋3を省略して示す概略平面図である。図28は、図26及び図27中の扁平空間内光源部82を示す概略斜視図である。図26及び図27において、図1乃至図6中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0094】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置81が前記第7の実施の形態による発光色分布パターン形成装置71と異なる所は、前記扁平空間内において、扁平空間内光源部72に代えて、位置変更可能及び取り出し可能に配置される扁平空間内光源部82が設けられている点のみである。
【0095】
光源部82は、永久磁石板からなる底板83及び不透明板からなる上板84及び無色の透明板からなる側板85により構成された直方体状容器と、該直方体状容器内に設けられた直線状の白色蛍光灯86とから構成されている。なお、図面において、蛍光灯86のソケットや配線等の図示は省略している。光源部82は、その内部に電池を設け、外部からの給電が不要となるように構成してもよい。本実施の形態においても、底板11自体が鉄板で構成されおり、光源部82の永久磁石板からなる底板83が底板11に吸着されることで、光源部82を安定して配置し得るようになっている。もっとも、このような磁力による吸着構造を採用せずに、光源部82を単に底板11上に載置するだけでもよい。
【0096】
本実施の形態では、一部の色フィルタ5は、輪状に構成され、取り外し自在に光源部82の側周を覆うように配置されている。このような輪状の色フィルタ5として、互いに色の異なるものを複数用意しておくことが、好ましい。
【0097】
本実施の形態によっても、前記第7の実施の形態と同様の利点が得られる。なお、前記扁平空間内に、光源部72,82の両方を設けてもよい。
【0098】
[第9の実施の形態]
【0099】
図29は、本発明の第9の実施の形態による発光色分布パターン形成装置91の、上蓋3を開いた状態を示す概略斜視図である。図30は、図29に示す発光色分布パターン形成装置91の、上蓋3を省略して示す概略平面図である。図29及び図30において、図1乃至図6中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0100】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置91が前記第1の実施の形態による発光色分布パターン形成装置1と異なる所は、基本的に、前記扁平空間(上部枠板13の開口部13aを閉じた状態の上蓋3の発光領域Rと底板11との間の扁平空間)内において、位置変更可能及び取り出し可能に配置される扁平空間内光源部92が追加されている点のみである。ただし、色フィルタ5の配置は、図5及び図6に示す例とは異なっている。
【0101】
本実施の形態では、扁平空間内光源部92は、白色光を発する可撓性を有する帯状の発光シート(例えば、ELシート)で構成され、その面が前記扁平空間の側方を向くように配置されている。一部の色フィルタ5は、発光シート92を挟むようにその両側に配置されている。なお、発光シート92の配置に際して、必要に応じて、例えば、前述した図7及び図8に示すクリップ部25を用いてもよい。
【0102】
本実施の形態によっても、前記第8の実施の形態と同様の利点が得られる。
【0103】
[第10の実施の形態]
【0104】
図31は、本発明の第10の実施の形態による発光色分布パターン形成装置101の、上蓋103を開いた状態を示す概略斜視図である。図32は、図31に示す発光色分布パターン形成装置101の、色フィルタ105が設けられた光源部104を示す概略斜視図である。図33は、図32中のD−D線に沿った断面を示す概略断面図である。ただし、図33は、1つの色フィルタ105に関してはそれを着脱する過程を示している。
【0105】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置101は、上部が開口しかつ扁平した箱型の本体102と、本体102にヒンジ部103aにてヒンジ結合され本体2の上部開口を開閉可能に閉じる上蓋103と、複数の光源部104と、複数の色フィルタ105とを備えている。
【0106】
本実施の形態では、本体102は、不透明の底板111と、不透明の4枚の側板112とによって、平面視で四角形状の扁平した箱型に構成されている。光を有効に利用するため、底板111の上面は白色であることが、好ましい。同様に、側板112の内側面も白色であることが、好ましい。
【0107】
本実施の形態では、上蓋103は、光を透過させつつ散乱させる板状の散乱透過部材で構成され、具体的には樹脂等からなる乳白色の半透明板で構成されている。上蓋103の全領域が、光源部104からの光に基づいて発光する発光領域として、上方から観察される観察面となる。したがって、本実施の形態では、上蓋103が、観察面を形成する観察面形成部となっている。
【0108】
本実施の形態では、各光源部104は、断面逆V字状をなす2つの平面部113a,113bからなる無色透明の第1の部材113と、第1の部材113の断面逆V字状の開口側を閉じる底面部114cを有するとともに第1の部材113の2つの平面部113a,113bとの間に色フィルタ105を着脱自在に保持するための隙間Sをそれぞれ形成する保持片114a,114bを有する無色透明の第2の部材114と、端面板115と、第1及び第2の部材113,114並びに端面板115により構成された三角柱状容器内に設けられた直線状の白色蛍光灯116とから構成されている。なお、図面において、蛍光灯116のソケットや配線等の図示は省略している。光源部104は、その内部に電池を設け、外部からの給電が不要となるように構成してもよい。本実施の形態では、光源部104は本体102の底板111上に単に載置することで、本体102の上部開口を閉じた状態の上蓋103と底板111との間の扁平空間内において、位置変更可能及び取り出し可能に配置されている。複数の光源部104は、前記扁平空間の範囲内の各位置に対して複数の方向から光が照射されるように光を供給する光供給部を構成している。なお、例えば、光源部104の底面部114cの下面に永久磁石板を設け、本体102の底板111を鉄板で構成し、磁力により光源部104を安定して配置し得るようにしてもよい。
【0109】
本実施の形態では、色フィルタ105は、比較的厚い着色セロハンなどの剛性を有する板状部材で構成され、各光源部104に8枚設けられている。各色フィルタ105は、光源部104の前記隙間Sに挿入することで、光源部104に対して交換可能に設けられている。したがって、光源部104が前述したように位置変更可能であることから、色フィルタ105は前記扁平空間内において交換可能及び位置変更可能に配置されている。もっとも、色フィルタ105は、光源部104によっては支持されることなく底板111によって支持されるように設けてもよい。色フィルタ105の数や色などは2色以上であれば特に限定されるものではない。色や長さなどの異なる多数の色フィルタ105を用意しておき、使用者が適宜自由に選択して前記扁平空間内に配置できるようにしておくことが好ましい。
【0110】
本実施の形態によれば、上蓋3を閉じて各光源部104の蛍光灯116を点灯させたときに、上蓋3の少なくとも一部の領域には、白色蛍光灯116から供給され少なくとも1色の色フィルタ105を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ105を通過した光とが重なって到達することになる。その結果、上蓋3に、グラデーションを含む可変の色分布パターンが発光により形成される。そして、本実施の形態では、使用者は、自在に色フィルタ105を異なる色のものに交換したり光源部104の配置(したがって、色フィルタ105の配置も)を変更することができるので、光の加法混色により上蓋3に現れるグラデーションの状況を適宜変更することができる。したがって、本実施の形態によれば、学習装置として、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを体験学習したり、装飾装置又は空間演出装置として、装飾的効果や空間演出効果を高めることができるとともにその装飾的な効果や空間演出効果を変化させて楽しんだりすることができる。
【0111】
さらに、本実施の形態による色フィルタ105の配置のみならず光源部104の配置も変更し得るので、より多様な発光色分布パターンが得られる。図31に示す例では各光源部104が平行に配置されているが、図34に示す例では各光源部104がジグザグ状をなすように配置されている。図34は、本実施の形態による発光色分布パターン形成装置101の、上蓋103を開いた状態を示す他の概略斜視図である。
【0112】
もっとも、例えば、光源部104を本体102の底板111に対して固定しておき、光源部104の配置は変更することができないようにしてもよい。この場合であっても、色フィルタ105の交換等が可能であるので、グラデーションを含む発光色分布パターンを適宜変更することができる。この場合や本実施の形態の場合には、光源である白色蛍光灯116を観察面(閉じた状態の上蓋103の面)に対して覆い隠す領域内において、位置変更可能及び交換可能に色フィルタ105が配置されることになる。
【0113】
[第11の実施の形態]
【0114】
図35は、本発明の第11の実施の形態による発光色分布パターン形成装置121の、透光ロッド125を配置していない状態を示す概略斜視図である。図36は、本実施の形態による発光色分布パターン形成装置121の、図35中のE−E線に沿った切断面から下側の部分を示す概略斜視図である。ただし、図36では、透光ロッド125を着脱する過程を模式的に示している。図37は、本実施の形態による発光色分布パターン形成装置121の、透光ロッド125を配置していない状態を示す概略横断面図である。図38は、本実施の形態による発光色分布パターン形成装置121の、透光ロッド125を着脱する過程を示す概略横断面図である。
【0115】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置121は、図35の手前側の大部分が開口しかつ扁平した本体122と、本体122の手前側の枠板133の開口部に設けられた板状の保持部123と、2本の直線状の白色蛍光灯124と、複数の透光ロッド125とを備えている。
【0116】
本実施の形態では、本体122は、不透明の底板131と、不透明の4枚の側板132と、中央に開口部を有する不透明の手前側の枠板133とによって、平面視で比較的細長い四角形状の扁平した箱型に構成されている。光を有効に利用するため、底板131の内側面は白色であることが、好ましい。同様に、側板132の内側面及び枠板133の内側面も白色であることが、好ましい。
【0117】
2本の直線状の白色蛍光灯124は、本体122内において、長辺側の相対する2枚の側板132にそれぞれ沿って底板131寄りの位置に配置されている。なお、図面では、蛍光灯124のソケットや配線等の図示は省略している。2本の直線状の白色蛍光灯124の前方に枠板133が位置しており、白色蛍光灯124が前方から見えないようになっている。
【0118】
保持部123は、各々が透光ロッド125を取り外し可能に挿通状態で保持し得る多数の管123aの側面同士を連結してなる部材であって、全体として板状をなし各管123aの長さ方向が板厚方向となる部材である。管123aとしては、光を透過させつつ散乱させる材料で構成すると、光の利用効率が高まるとともに、当該管123aに従った表情の発光色分布パターンが得られるので、好ましい。この場合、管123aとして、例えば、ストローなどの乳白色の半透明の樹脂製の管を用いることができる。もっとも、管123aは不透明の材料で構成してもよい。保持部123の外周が枠板133の開口部の周縁に接着され、保持部123の各管123aの一端が枠板133の面よりも外側に突出した位置に配置されるとともに、保持部123の各管123aの他端が枠板133の面の位置と底板131の位置との間の中間位置に配置されている。
【0119】
以上の説明からわかるように、本実施の形態では、2本の直線状の白色蛍光灯124が、保持部123と底板131との間の空間の側方において、当該空間の周囲における相対する部分に渡って連続的に配置された光源部を構成している。なお、本発明では、前記空間の側方において当該空間の周囲の全体に渡って連続的又は断続的に光源部を配置してもよい。また、直線状の白色蛍光灯124の代わりに、例えば、白色LEDを断続的に配置したり、赤色LED、緑色LED及び青色LEDを順次断続的に配置したりしてもよい。
【0120】
本実施の形態では、透光ロッド125は、例えば無色透明のロッド(例えば、アクリルロッド)の外周の全体に薄い着色セロハンが接着された構造を有し、透光ロッド125の全体が色フィルタ部となっている。もっとも、本発明では、透光ロッド125における前記空間内への進出部分の全体又は一部のみを色フィルタ部としてもよい。
【0121】
また、本実施の形態では、透光ロッド125の端面は、磨り面等とされて散乱透過面とされている。もっとも、透光ロッド125の端面は、光を散乱しないクリアな面としてもよい。透光ロッド125の数や色などは2色以上であれば特に限定されるものではない。
【0122】
本実施の形態では、保持部123及び保持部123に保持された透光ロッド125が、グラデーションを含む可変の色分布パターンが発光により形成される観察面を形成する観察面形成部となっている。
【0123】
本実施の形態によれば、色フィルタ部をなす複数の透光ロッド125を保持部123の所望の管123aに挿通してその一端が例えば底板131に当接した状態にし、2本の白色蛍光灯124を点灯させると、透光ロッド125及び保持部123の前方側には、白色蛍光灯124から供給され少なくとも1色の色フィルタ部(透光ロッド125)を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ部(透光ロッド125)を通過した光とが重なって到達することになる。その結果、透光ロッド125及び保持部123の前方側に、グラデーションを含む可変の色分布パターンが発光により形成される。そして、本実施の形態では、使用者は、自在に透光ロッド125を異なる色のものに交換したり透光ロッド125の配置を変更することができるので、光の加法混色により現れるグラデーションの状況を適宜変更することができる。したがって、本実施の形態によれば、学習装置として、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを体験学習したり、装飾装置又は空間演出装置として、装飾的効果や空間演出効果を高めることができるとともにその装飾的な効果や空間演出効果を変化させて楽しんだりすることができる。
【0124】
[第12の実施の形態]
【0125】
図39は、本発明の第12の実施の形態による発光色分布パターン形成装置141の、透光ロッド125を配置していない状態を示す概略斜視図であり、図35に対応している。図40は、本実施の形態による発光色分布パターン形成装置141の、図39中のF−F線に沿った切断面から下側の部分を示す概略斜視図であり、図36に対応している。なお、図40では、透光ロッド125を着脱する過程を模式的に示している。図41は、本実施の形態による発光色分布パターン形成装置141の、透光ロッド125を配置していない状態を示す概略横断面図であり、図37に対応している。図42は、本実施の形態による発光色分布パターン形成装置141の、透光ロッド125を着脱する過程を示す概略横断面図であり、図38に対応している。図39乃至図42において、図35乃至図38中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0126】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置141が前記第11の実施の形態による発光色分布パターン形成装置121と異なる所は、保持部123に代えて保持部143が設けられている点のみである。保持部143は、各々が透光ロッド125を取り外し可能に挿通状態で保持し得る多数の孔143aを有する無色透明の板で構成されている。保持部143を構成する板の上面は、磨り面等として散乱透過面としてもよいし、光を散乱しないクリアな面としてもよい。また、保持部143は、透明板に代えて不透明板で構成してもよい。さらに、保持部143は、透明板に代えて、樹脂等からなる乳白色の半透明板などの、光を透過させつつ散乱させる板状の散乱透過部材で構成してもよい。
【0127】
本実施の形態では、保持部143及び保持部143に保持された透光ロッド125が、グラデーションを含む可変の色分布パターンが発光により形成される観察面を形成する観察面形成部となっている。
【0128】
本実施の形態によっても、前記第11の実施の形態と同様の利点が得られる。
【0129】
[第13の実施の形態]
【0130】
図43は、本発明の第13の実施の形態による発光色分布パターン形成装置151の、透光プレート155を配置していない状態を示す概略斜視図であり、図39に対応している。図44は、本実施の形態による発光色分布パターン形成装置151の、図43中のG−G線に沿った切断面から下側の部分を示す概略斜視図であり、図40に対応している。なお、図44では、透光プレート155を着脱する過程を模式的に示している。図45は、本実施の形態による発光色分布パターン形成装置151の、透光プレート155を配置していない状態を示す概略横断面図であり、図41に対応している。図46は、本実施の形態による発光色分布パターン形成装置151の、透光プレート155を着脱する過程を示す概略横断面図であり、図42に対応している。図43乃至図46において、図39乃至図42中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0131】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置151が前記第12の実施の形態による発光色分布パターン形成装置141と異なる所は、透光ロッド125に代えて透光プレート155が設けられるとともに、これ合わせて、保持部143に代えて保持部153が設けられている点のみである。
【0132】
保持部153は、各々が透光プレート155を取り外し可能に挿通状態で保持し得る多数の孔153aを有する無色透明の板で構成されている。保持部153を構成する板の上面は、磨り面等として散乱透過面としてもよいし、光を散乱しないクリアな面としてもよい。また、保持部153は、透明板に代えて不透明板で構成してもよい。
【0133】
本実施の形態では、透光プレート155は、例えば無色透明のプレート(例えば、アクリルプレート)の外周の全体に薄い着色セロハンが接着された構造を有し、透光プレート155の全体が色フィルタ部となっている。もっとも、本発明では、透光プレート155における、保持部153と底板131との間の空間内への進出部分の全体又は一部のみを色フィルタ部としてもよい。また、本実施の形態では、透光プレート155の端面は、磨り面等とされて散乱透過面とされている。もっとも、透光プレート155の端面は、光を散乱しないクリアな面としてもよい。透光プレート155の数や色などは2色以上であれば特に限定されるものではない。
【0134】
本実施の形態では、保持部153及び保持部153に保持された透光プレート155が、グラデーションを含む可変の色分布パターンが発光により形成される観察面を形成する観察面形成部となっている。
【0135】
本実施の形態によっても、前記第12の実施の形態と同様の利点が得られる。
【0136】
なお、前記第12の実施の形態を変形して本実施の形態を得たのと同様の変形を、前記第11の実施の形態に適用してもよい。この場合、前記第11の実施の形態による発光色分布パターン形成装置121において、透光ロッド125に代えて透光プレート155を用いるとともに、これ合わせて、保持部123の各管123aが透光プレート155を取り外し可能に挿通状態で保持し得るように構成すればよい。
【0137】
[第14の実施の形態]
【0138】
図47は、本発明の第14の態様による発光色分布パターン形成装置361を示す概略斜視図である。図48は、図47中のH部付近を示す概略斜視図である。図49は、図47中のH部付近の、色フィルタ364を着脱する過程を模式的に示す概略斜視図である。なお、図48及び図49では、上側の個別筒体372を想像線で示している。
【0139】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置361は、円筒状の本体362と、本体362内の上部及び下部に配置されたハロゲンランプ等の2個のランプ363と、本体362に形成された4つのスリットSL(図49参照)にそれぞれ取り外し可能に挿入して保持される4つの色フィルタ364と、を備えている。
【0140】
円筒状の本体362は、個別筒体371〜375と、それらの間を連結する連結部材376とから構成されている。最上部の個別筒体371は、上端面が閉塞され下端面が開口した不透明の筒体である。中間の個別筒体372〜374は、上端面及び下端面が開口した筒体である。最下部の個別筒体375は、上端面が開口するとともに下端面が閉塞された不透明の筒体である。本実施の形態では、個別筒体372〜374は、光を透過させつつ散乱させる散乱透過部材で構成され、具体的には樹脂等からなる乳白色の半透明材料で構成されている。個別筒体372〜374の外周面が全体として観察面となっており、個別筒体372〜374が観察面形成部を構成している。光を有効に利用するため、個別筒体371,375の内面は白色であることが好ましい。
【0141】
2個のランプ363はそれぞれ個別筒体371,375内に配置されており、各ランプ363から発した光はそれぞれ、個別筒体372〜374の外周面に到達するようになっている。本実施の形態では、2個のランプ363が、所定範囲(本実施の形態では、個別筒体372〜374の内部空間)内の各位置に対して複数の方向から光が照射されるように光を供給する光供給部を、構成している。なお、図47において、ランプ363のソケットや配線等の図示は省略している。また、図面には示していないが、実際には、個別筒体371,375は、ランプ363を交換し得るように構成される。
【0142】
図48及び図49に示すように、個別筒体372と個別筒体373との間が2つの連結部材376を介して連結され、個別筒体372と個別筒体373との間にスリットSLが形成されている。色フィルタ364は、剛性を有する板状部材(具体的には、例えば、色ガラス板や比較的厚いセロファンなど)で構成され、スリットSL内に挿入して保持され、本体362の筒形状の軸線方向と交差するように交換可能に配置されている。
【0143】
個別筒体371と個別筒体372との間、個別筒体373と個別筒体374との間、及び、個別筒体374と個別筒体375との間も、個別筒体372と個別筒体373との間と同様に、2つの連結部材で連結されることでスリットSLが形成されている。
【0144】
色フィルタ364の数や色などは2色以上であれば特に限定されるものではない。色の異なる多数の色フィルタ5を用意しておき、使用者が適宜自由に選択して前記スリットSL内に配置できるようにしておくことが好ましい。本実施の形態では、4つの色フィルタ364の色はそれぞれ、例えば、赤、青、緑及び黄など、互いに異なる色とされている。
【0145】
本実施の形態によれば、ランプ363を点灯させたときに、個別筒体372〜374の外周面(観察面)の少なくとも一部には、ランプ363から供給され少なくとも1色の色フィルタ364を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ364を通過した光とが重なって到達することになる。その結果、個別筒体372〜374の外周面に、グラデーションを含む可変の色分布パターンが発光により形成される。そして、本実施の形態では、使用者は、自在に色フィルタ364を異なる色のものに交換することができるので、光の加法混色により観察面に現れるグラデーションの状況を適宜変更することができる。したがって、本実施の形態によれば、学習装置として、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを体験学習したり、装飾装置又は空間演出装置として、装飾的効果や空間演出効果を高めることができるとともにその装飾的な効果や空間演出効果を変化させて楽しんだりすることができる。
【0146】
[第15の実施の形態]
【0147】
図50は、本発明の第15の態様による発光色分布パターン形成装置171を示す概略斜視図である。図51は、図50に示す発光色分布パターン形成装置171の、上蓋176及びこれに吊持された反射板177等を取り外した状態を示す概略斜視図である。図52は、図50中のJ−J線に沿った断面を示す概略断面図である。図53は、図51中のK−K線に沿った断面を示す概略断面図である。
【0148】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置171は、4本のアングル材172と、これらのアングル材172に固着されることでアングル材172の上部側の位置に四角筒体を構成する4枚のパンチングメタル板173と、前記四角筒体の内側四隅にパンチングメタル板173の上下方向の長さに渡って配置された4本の直線状の白色蛍光灯174と、これらの白色蛍光灯174をそれぞれ覆う断面L字状の4本の色フィルタ175と、前記四角筒体の上部開口を覆うように前記四角筒体上に載置された上蓋176と、上蓋176により吊持され前記四角筒体内に位置する4枚の短冊状の反射板177と、を備えている。アングル材172における前記四角筒体から下方に突出した部分は、前記四角筒体を支持する脚部となっている。
【0149】
本実施の形態では、四角筒体を構成する4枚のパンチングメタル板173が、四角筒状の観察面を形成する観察面形成部となっている。パンチングメタル板173に代えて、例えば、樹脂等からなる乳白色の半透明板などの、光を透過させつつ散乱させる板状又はシート状の散乱透過部材を設けてもよい。
【0150】
4本の色フィルタ175は、例えば比較的厚いセロファン等で構成され、アングル材172に形成された溝に嵌合することで、アングル材172に対して交換可能に設けられている。色フィルタ175は、図51に示すように上蓋176を取り外して、上下方向にスライドさせることでアングル材172に対して装着及び取り外し可能となっている。もっとも、本発明では、色フィルタ175は、交換不能に設けてもよい。4本の色フィルタ175は、例えば、赤、青、緑及び黄など、互いに異なる色とされている。もっとも、色フィルタ5の色は、2色以上であればよい。本実施の形態では、4本の直線状の白色蛍光灯174及び4本の色フィルタ175が、所定範囲内(前記四角筒体内)の各位置に対して複数の方向から複数の色の色光が照射されるように色光を供給する光供給部を構成している。もっとも、このような光供給部は、白色LEDと色フィルタとの組み合わせや、あるいは所定色のLEDなどで構成してもよい。
【0151】
本実施の形態では、各反射板177は、平板状に構成されその両面とも反射面となっており、例えば金属板で構成されている。もっとも、反射板177はこのような単純な構成に限定されるものではなく、種々の立体形状を有していてもよい。
【0152】
本実施の形態では、図53に示すように、各反射板177は、上蓋176の下側に配置された当該反射板177と上蓋176の上側に配置された摘み178との間が、上蓋176に形成された孔176aを挿通した連結ロッド179にて連結されることで、上蓋176によって吊持されている。したがって、本実施の形態では、各摘み178を回転させることで、各反射板177の位置(本実施の形態では、反射板177の向き)をそれぞれ変えることができる。なお、摘み178の径は孔176aの径よりも大きくなっている。
【0153】
本実施の形態によれば、白色蛍光灯174を点灯させたときに、パンチングメタル板173のなす四角筒体の外周面(観察面)の少なくとも一部には、白色蛍光灯174から供給され少なくとも1色の色フィルタ175を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ175を通過した光とが重なって到達することになる。その結果、前記四角筒体の外周面に、グラデーションを含む可変の色分布パターンが発光により形成される。そして、本実施の形態では、使用者は、摘み178を回転させて反射板177の向きを変えることができるので、光の加法混色により観察面に現れるグラデーションの状況を適宜変更することができる。したがって、本実施の形態によれば、学習装置として、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを体験学習したり、装飾装置又は空間演出装置として、装飾的効果や空間演出効果を高めることができるとともにその装飾的な効果や空間演出効果を変化させて楽しんだりすることができる。
【0154】
また、本実施の形態によれば、色フィルタ175も交換可能であるので、色フィルタ175を異なる色のものに交換することで、より多様な発光色分布パターンが得られる。
【0155】
[第16の実施の形態]
【0156】
図54は、本発明の第16の態様による発光色分布パターン形成装置181を示す概略斜視図である。図55は、図54中のL−L線に沿った断面を示す概略断面図である。ただし、図55では、色フィルタ184の図示は省略している。図56は、図54に示す発光色分布パターン形成装置181の、側板195,196を開いた状態を示す概略斜視図である。
【0157】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置181は、四角筒状の本体182と、本体182内の上部及び下部に配置されたハロゲンランプ等の2個のランプ183と、本体182内に位置変更及び交換可能に設けられた所定数の色フィルタ184と、を備えている。
【0158】
四角筒状の本体182は、上端面が閉塞され下端面が開口した不透明の上部四角筒体191と、下端面が閉塞され上端面が開口した不透明の下部四角筒体192と、上部四角筒体191及び下部四角筒体192との間に設けられ上端面及び下端面が開口した中間四角筒体をなす4枚の側板193〜196と、を有している。本実施の形態では、側板193〜196として、鉄などの永久磁石25aが磁力により吸着可能な鉄などの磁性材料からなるパンチングメタル板が用いられ、側板193〜196の面が全体として観察面となっており、側板193〜196が観察面形成部を構成している。光を有効に利用するため、上部四角筒体191及び下部四角筒体192の内面は白色であることが好ましい。
【0159】
2個のランプ183はそれぞれ上部四角筒体191及び下部四角筒体192内に配置されており、各ランプ183から発した光はそれぞれ、側板193〜196の面に到達するようになっている。本実施の形態では、2個のランプ183が、所定範囲(本実施の形態では、側板193〜196がなす中間四角筒体の内部空間)内の各位置に対して複数の方向から光が照射されるように光を供給する光供給部を、構成している。なお、図面において、ランプ183のソケットや配線等の図示は省略している。
【0160】
側板193,194は上部四角筒体191及び下部四角筒体192に固着されているが、側板195,196は、ヒンジ部195a,196aにて側板193,194にそれぞれヒンジ結合され、図54及び図55に示すように閉じたり図56に示すように開いたりすることができるようになっている。なお、本実施の形態では、ヒンジ部195a,196aに設けられたバネ(図示せず)によるバネ力によって図54及び図55に示すように閉じた状態に保持され、当該バネ力に抗して力を加えることで図56に示すように開くことができるようになっている。
【0161】
本実施の形態では、所定数の色フィルタ184は、可撓性を有する帯状のシート状部材(具体的には、例えば着色セロハンなど)で構成され、前述した図7及び図8に示すクリップ部25を用いて、側板193〜196の内側面に位置変更及び交換可能に取り付けられている。色フィルタ184の数や色などは2色以上であれば特に限定されるものではない。色の異なる多数の色フィルタ184を用意しておき、使用者が適宜自由に選択して本体2内に配置できるようにしておくことが好ましい。
【0162】
本実施の形態によれば、ランプ183を点灯させたときに、側板193〜196の面(観察面)の少なくとも一部には、ランプ183から供給され少なくとも1色の色フィルタ184を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ184を通過した光とが重なって到達することになる。その結果、側板193〜196の面に、グラデーションを含む可変の色分布パターンが発光により形成される。そして、本実施の形態では、使用者は、自在に色フィルタ184を異なる色のものに交換したり色フィルタ184の位置を変更したりすることができるので、光の加法混色により観察面に現れるグラデーションの状況を適宜変更することができる。したがって、本実施の形態によれば、学習装置として、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを体験学習したり、装飾装置又は空間演出装置として、装飾的効果や空間演出効果を高めることができるとともにその装飾的な効果や空間演出効果を変化させて楽しんだりすることができる。
【0163】
[第17の実施の形態]
【0164】
図57は、本発明の第17の態様による発光色分布パターン形成装置201を示す概略斜視図であり、図54に対応している。図58は、図57中のM−M線に沿った断面を示す概略断面図であり、図55に対応している。ただし、図55では、色フィルタ184の図示は省略している。図59は、図57に示す発光色分布パターン形成装置181の、側板195,196を開いた状態を示す概略斜視図であり、図56に対応している。図57乃至図59において、図54乃至図56中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
【0165】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置201が前記第16の態様による発光色分布パターン形成装置181と異なる所は、側板193のみが鉄等からなるパンチングメタル板で構成されて他の側板194〜196が光を透過させつつ散乱させる板状の散乱透過部材(具体的には、例えば、樹脂等からなる乳白色の半透明板)で構成されている点と、色フィルタ184が側板193のみにクリップ部25により取り付けられている点と、色フィルタ184の幅が広く構成されている点のみである。
【0166】
本実施の形態によっても、前記第16の実施の形態と同様の利点が得られる。
【0167】
[第18の実施の形態]
【0168】
図60は、本発明の第18の態様による発光色分布パターン形成装置211を示す概略斜視図である。図61は、図60に示す発光色分布パターン形成装置211を縦に切断してほぼ半分にしたものを示す概略斜視図である。ただし、図61では、1つの縦方向挿入用色フィルタ225V及び1つの横方向挿入用色フィルタ225Hに関してはそれらを着脱する過程を示している。図62は、図60中の上側に配置された縦方向挿入用色フィルタ225V及び横方向挿入用色フィルタ225Hのみを示す概略平面図である。図61は、図62中のN−N線に沿った切断面から図61の上側の部分に相当している。図63は、図62中のP部を拡大して示す拡大図である。図64は、図63に示す1つの縦方向挿入用色フィルタ225V及び1つの横方向挿入用色フィルタ225Hを示す概略斜視図である。図65は、図61に現れている断面における図中右側部分を拡大して示す概略断面図である。図66は、色フィルタ225V,225Hを着脱する過程を示す概略断面図であり、図65に対応している。図67は、図61に現れている断面における図中左側部分を拡大して示す概略断面図である。図68は、色フィルタ225V,225Hを着脱する過程を示す概略断面図であり、図67に対応している。
【0169】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置211は、円柱状の本体222と、本体222内において円形の上部端面板232及び下部端面板233の端縁の全周にそれぞれ沿って配置された2本の円形状の白色蛍光灯223と、上部端面板232により吊持された4枚の反射板224と、2本の白色蛍光灯223をそれぞれ本体222内の空間に対して覆うように着脱可能に取り付けられた所定数の縦方向挿入用色フィルタ225V及び所定数の横方向挿入用色フィルタ225Hと、を備えている。なお、図面では、蛍光灯223のソケットや配線等の図示は省略している。また、図面には示していないが、実際には、蛍光灯223を交換し得るように構成される。
【0170】
本体222は、上端面及び下端面が開口した円筒部材231と、円形の上部端面板232と、円形の下部端面板233と、円筒部材231と上部端面板232との間を連結する断面L字状の無色透明の円環状部材234と、円筒部材231と下部端面板233との間を連結する断面L字状の無色透明の円環状部材235と、上部の蛍光灯223の外側を覆う断面L字状の不透明の円環状部材236と、下部の蛍光灯223の外側を覆う断面L字状の不透明の円環状部材237と、円環状部材236に固定され上部の蛍光灯223の内側を覆う断面L字状の無色透明の円環状部材238と、円環状部材237に固定され下部の蛍光灯223の内側を覆う断面L字状の無色透明の円環状部材239と、円周方向に断続的に設けられ円環状部材234,238間を連結する断面L字状の不透明の連結部材240と、円周方向に断続的に設けられ円環状部材235,239間を連結する断面L字状の不透明の連結部材241と、を備えている。
【0171】
本実施の形態では、各反射板224は、平板状に構成されその両面とも反射面となっており、例えば金属板で構成されている。もっとも、反射板224はこのような単純な構成に限定されるものではなく、種々の立体形状を有していてもよい。
【0172】
本実施の形態では、円筒部材231はパンチングメタル板で構成され、上部端面板232及び下部端面板233は光を透過させつつ散乱させる散乱透過部材(具体的には、樹脂等からなる乳白色の材料)で構成され、これらの部材231〜233の面が観察面となり、これらの部材231〜233が観察面形成部となっている。なお、例えば、円筒部材231も乳白色の材料で構成してもよい。また、例えば、上部端面板232及び下部端面板233を不透明とし、円筒部材231の面のみを観察面としてもよい。
【0173】
本実施の形態では、各反射板224は、上部端面板232の下側に配置された当該反射板224と上部端面板232の上側に配置された摘み242との間が、上部端面板232に形成された孔(図示せず)を挿通した連結ロッド243にて連結されることで、上部端面板232によって吊持されている。したがって、本実施の形態では、各摘み242を回転させることで、各反射板224の位置(本実施の形態では、反射板224の向き)をそれぞれ変えることができる。なお、摘み242の径は前記孔の径よりも大きくなっている。
【0174】
本実施の形態では、縦方向挿入用色フィルタ225V及び横方向挿入用色フィルタ225Hは、例えば比較的厚い着色セロハンなどの剛性を有する(可撓性を有していてもよい)板状部材で構成され、図60乃至図64に示す形状を有し、それぞれ切り欠き225v,225hを有している。連結部材240,241は、切り欠き225v,225hに相当する箇所に設けられている。縦方向挿入用色フィルタ225Vは、円環状部材234,238間の隙間SV1及び円環状部材235,239間の隙間SV2に縦方向から挿入した状態で保持され、縦方向に着脱可能となっている。横方向挿入用色フィルタ225Hは、円環状部材234,238間の隙間SH1及び円環状部材235,239間の隙間SH2に横方向から挿入した状態で保持され、横方向に着脱可能となっている。
【0175】
色フィルタ225V,225Hの数や色などは2色以上であれば特に限定されるものではない。色の異なる多数の色フィルタ225V,225Hを用意しておき、使用者が適宜自由に選択して本体222に対して配置できるようにしておくことが好ましい。
【0176】
本実施の形態によれば、蛍光灯223を点灯させたときに、円筒部材231、上部端面板232及び下部端面板233の面(観察面)の少なくとも一部には、蛍光灯223から供給され少なくとも1色の色フィルタ225V又は225Hを通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ225V又は225Hを通過した光とが重なって到達することになる。その結果、観察面に、グラデーションを含む可変の色分布パターンが発光により形成される。そして、本実施の形態では、使用者は、自在に色フィルタ225V,225Hを異なる色のものに交換することができるとともに、摘み242を回転させて反射板224の向きを変えることができるので、光の加法混色により観察面に現れるグラデーションの状況を適宜変更することができる。したがって、本実施の形態によれば、学習装置として、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを体験学習したり、装飾装置又は空間演出装置として、装飾的効果や空間演出効果を高めることができるとともにその装飾的な効果や空間演出効果を変化させて楽しんだりすることができる。
【0177】
なお、本実施の形態において、反射板224を取り除いてもよい。あるいは、本実施の形態において、色フィルタ225V又は225Hを交換不能に設けておいてもよい。これらの場合であっても、色フィルタ225V又は225Hを異なる色のものに交換するか、あるいは、反射板224の向きを変えることで、光の加法混色により観察面に現れるグラデーションの状況を適宜変更することができる。
【0178】
[第19の実施の形態]
【0179】
図69は、本発明の第19の態様による発光色分布パターン形成装置251を示す概略斜視図である。図70は、図69に示す発光色分布パターン形成装置251をR−R線に沿った断面で切断してほぼ半分にしたものを示す概略斜視図である。ただし、図70では、1つの上部光源用色フィルタ258及び2つの下部光源用色フィルタ259に関しては、それらを着脱する過程を示している。図71は、図70に現れている断面における図中上側部分を拡大して示す概略断面図であり、2つの上部光源用色フィルタ258が装着された状態を示している。図72は、図70に現れている断面における図中上側部分を拡大して示す概略断面図であり、2つの上部光源用色フィルタを着脱する過程を示している。図73は、図71中のS−S線に沿った概略断面図である。図74は、図69中の上部光源用色フィルタ258及び下部光源用色フィルタ259のみを示す概略平面図である。図70は、図74中のT−T線に沿った切断面から図74の左側の部分に相当している。図75は、図74中のU部を拡大して示す拡大図である。図76は、図75に示す2つの下部光源用色フィルタ259を示す概略斜視図である。図77は、図70に現れている断面における図中右下側部分を拡大して示す概略断面図である。図78は、下部光源用色フィルタ259を着脱する過程を示す概略断面図であり、図77に対応している。図79は、図70に現れている断面における図中左下側部分を拡大して示す概略断面図である。図80は、下部光源用色フィルタ259を着脱する過程を示す概略断面図であり、図79に対応している。図81は、図69及び図70中の反射板256の根元付近を示す概略断面図である。
【0180】
本実施の形態による発光色分布パターン形成装置251は、四角錐状の本体252と、本体252内において頂点付近に配置されたハロゲンランプ等の1個のランプ253と、本体252内において底面の4辺に沿ってそれぞれ配置された4本の直線状の蛍光灯254と、本体252内に配置された反射板255〜257と、ランプ253を本体252内の空間に対して覆う上部光源用色フィルタ258と、4本の蛍光灯254を本体252内の空間に対して覆う下部光源用色フィルタ259と、を備えている。なお、図面では、ランプ253及び蛍光灯254のソケットや配線等の図示は省略している。また、図面には示していないが、実際には、ランプ253及び蛍光灯254を交換し得るように構成される。
【0181】
本体252は、四角錐台状をなす4枚の側板261と、側板261がなす四角錐台の上部開口を閉塞するように設けられた無色透明の上部端面板262と、下面が開口した不透明の先端四角錐部263と、先端四角錐部263の下部開口を閉塞するように設けられた無色透明の下部端面板264と、底面板265と、底面板265と側板261との間を連結する断面L字状の無色透明の四角環状部材266と、下部の4本の蛍光灯254の外側を覆う断面V字状の不透明の四角環状部材267と、四角環状部材267に固定され下部の4本の蛍光灯254の内側を覆う断面L字状の無色透明の四角環状部材268と、周方向に断続的に設けられ四角環状部材266,268間を連結する断面L字状の不透明の連結部材269と、を備えている。ランプ253は、先端四角錐部263内に配置されており、ランプ253から発した光は、4枚の側板261の面に到達するようになっている。
【0182】
本実施の形態では、各反射板255〜257は、平板状に構成されその両面とも反射面となっており、例えば金属板で構成されている。もっとも、反射板255〜257はこのような単純な構成に限定されるものではなく、種々の立体形状を有していてもよい。
【0183】
本実施の形態では、4枚の側板261はパンチングメタル板で構成され、これらの側板261の面が観察面となり、これらの側板261が観察面形成部となっている。なお、例えば、4枚の側板261は、光を透過させつつ散乱させる散乱透過部材(具体的には、樹脂等からなる乳白色の材料)で構成してもよい。
【0184】
本実施の形態では、図69、図70及び図81に示すように、底面板265に形成された孔265aを挿通した連結ロッド271が反射板256に固定され、連結ロッド271に固着された基台部272が底面板265上に載置され、底面板265の下側に配置された摘み273が連結ロッド271に固着されている。この構造によって、反射板256は底面板265上に起立して本体252内に配置され、摘み273を回転させることで、反射板256の位置(本実施の形態では、反射板256の向き)を変えることができるようになっている。以上、反射板256について説明したが、反射板255,257についても同様である。
【0185】
本実施の形態では、上部光源用色フィルタ258及び2つの下部光源用色フィルタ259は、例えば、比較的厚い着色セロハンなどの剛性を有する板状部材で構成されている。上部光源用色フィルタ258は、四角形状に構成され、端面板262,264間の隙間S1内に横方向から挿入した状態で保持され、横方向に着脱可能になっている。下部光源用色フィルタ259は、四角形状の一部を切り欠き259aとした形状に構成され、四角環状部材266,268間の隙間S2に横方向から挿入した状態で保持され横方向に着脱可能となっているとともに、四角環状部材266,268間の隙間S3に縦方向から挿入した状態で保持され縦方向に着脱可能となっている。連結部材269は、切り欠き259aに相当する箇所に設けられている。
【0186】
色フィルタ258,259の数や色などは2色以上であれば特に限定されるものではない。色の異なる多数の色フィルタ258,259を用意しておき、使用者が適宜自由に選択して本体252に対して配置できるようにしておくことが好ましい。
【0187】
本実施の形態によれば、ランプ253及び蛍光灯254を点灯させたときに、4枚の側板261の面(観察面)の少なくとも一部には、ランプ253又は蛍光灯254から供給され少なくとも1色の色フィルタ258又は259を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ258又は259を通過した光とが重なって到達することになる。その結果、観察面に、グラデーションを含む可変の色分布パターンが発光により形成される。そして、本実施の形態では、使用者は、自在に色フィルタ258,259を異なる色のものに交換することができるとともに、摘み273等を回転させて反射板255〜257の向きを変えることができるので、光の加法混色により観察面に現れるグラデーションの状況を適宜変更することができる。したがって、本実施の形態によれば、学習装置として、光の加法混色の過程や光色の混じり合う様子やその変化などを体験学習したり、装飾装置又は空間演出装置として、装飾的効果や空間演出効果を高めることができるとともにその装飾的な効果や空間演出効果を変化させて楽しんだりすることができる。
【0188】
なお、本実施の形態において、反射板255〜257を取り除いてもよい。あるいは、本実施の形態において、色フィルタ258,259を交換不能に設けておいてもよい。これらの場合であっても、色フィルタ258,259を異なるものに交換するか、あるいは、反射板255〜257の向きを変えることで、光の加法混色により観察面に現れるグラデーションの状況を適宜変更することができる。
【0189】
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0190】
【図1】本発明の第1の実施の形態による発光色分布パターン形成装置を示す概略斜視図である。
【図2】図1に示す発光色分布パターン形成装置の、発光領域にハッチングを付して示す概略斜視図である。
【図3】図1中のA−A線に沿った断面を示す概略断面図である。
【図4】図1に示す発光色分布パターン形成装置における色フィルタを着脱する過程を模式的に示す概略斜視図である。
【図5】図1に示す発光色分布パターン形成装置の、上蓋を開いた状態を示す概略斜視図である。
【図6】図1に示す発光色分布パターン形成装置の、上蓋を省略して示す概略平面図である。
【図7】色フィルタを保持する保持部の例を示す概略斜視図である。
【図8】図7中のB−B線に沿った断面を示す概略断面図である。
【図9】本発明の第2の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、上蓋を開いた状態を示す概略斜視図である。
【図10】図9中の1つの色フィルタを展開して示す概略斜視図である。
【図11】図9中の2つの色フィルタを示す概略斜視図である。
【図12】図9中の1つの色フィルタを示す一部拡大斜視図である。
【図13】他の色フィルタを示す一部拡大斜視図である。
【図14】図13に示す色フィルタを示す一部拡大正面図である。
【図15】本発明の第3の実施の形態による発光色分布パターン形成装置を示す概略縦断面図である。
【図16】図15中の板状部材を示す概略斜視図である。
【図17】本発明の第4の実施の形態による発光色分布パターン形成装置を示す概略断面図である。
【図18】本発明の第5の実施の形態による発光色分布パターン形成装置で用いられる観察面形成部を示す概略平面図である。
【図19】図18中のC−C矢視拡大図である。
【図20】本発明の第6の態様による発光色分布パターン形成装置の、上蓋を開いた状態を示す概略斜視図である。
【図21】図20に示す発光色分布パターン形成装置の、上蓋を省略して示す概略平面図である。
【図22】図20に示す発光色分布パターン形成装置を示す概略縦断面図である。
【図23】本発明の第7の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、上蓋を開いた状態を示す概略斜視図である。
【図24】図23に示す発光色分布パターン形成装置の、上蓋を省略して示す概略平面図である。
【図25】図23及び図24中の扁平空間内光源部を示す概略斜視図である。
【図26】本発明の第8の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、上蓋を開いた状態を示す概略斜視図である。
【図27】図26に示す発光色分布パターン形成装置の、上蓋を省略して示す概略平面図である。
【図28】図26及び図27中の扁平空間内光源部を示す概略斜視図である。
【図29】本発明の第9の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、上蓋を開いた状態を示す概略斜視図である。
【図30】図29に示す発光色分布パターン形成装置の、上蓋を省略して示す概略平面図である。
【図31】本発明の第10の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、上蓋を開いた状態を示す概略斜視図である。
【図32】図31に示す発光色分布パターン形成装置の、色フィルタが設けられた光源部を示す概略斜視図である。
【図33】図32中のD−D線に沿った断面を示す概略断面図である。
【図34】本発明の第10の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、上蓋を開いた状態を示す他の概略斜視図である。
【図35】本発明の第11の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、透光ロッドを配置していない状態を示す概略斜視図である。
【図36】図35中のE−E線に沿った切断面から下側の部分を示す概略斜視図である。
【図37】本発明の第11の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、透光ロッドを配置していない状態を示す概略横断面図である。
【図38】本発明の第11の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、透光ロッドを着脱する過程を示す概略横断面図である。
【図39】本発明の第12の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、透光ロッドを配置していない状態を示す概略斜視図である。
【図40】図39中のF−F線に沿った切断面から下側の部分を示す概略斜視図である。
【図41】本発明の第12の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、透光ロッドを配置していない状態を示す概略横断面図である。
【図42】本発明の第12の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、透光ロッドを着脱する過程を示す概略横断面図である。
【図43】本発明の第13の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、透光プレートを配置していない状態を示す概略斜視図である。
【図44】図43中のG−G線に沿った切断面から下側の部分を示す概略斜視図である。
【図45】本発明の第13の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、透光プレートを配置していない状態を示す概略横断面図である。
【図46】本発明の第13の実施の形態による発光色分布パターン形成装置の、透光プレートを着脱する過程を示す概略横断面図である。
【図47】本発明の第14の態様による発光色分布パターン形成装置を示す概略斜視図である。
【図48】図47中のH部付近を示す概略斜視図である。
【図49】図47中のH部付近の、色フィルタを着脱する過程を模式的に示す概略斜視図である。
【図50】本発明の第15の態様による発光色分布パターン形成装置を示す概略斜視図である。
【図51】図50に示す発光色分布パターン形成装置の、上蓋及びこれに吊持された反射板等を取り外した状態を示す概略斜視図である。
【図52】図50中のJ−J線に沿った断面を示す概略断面図である。
【図53】図51中のK−K線に沿った断面を示す概略断面図である。
【図54】本発明の第16の態様による発光色分布パターン形成装置を示す概略斜視図である。
【図55】図54中のL−L線に沿った断面を示す概略断面図である。
【図56】図54に示す発光色分布パターン形成装置の、側板を開いた状態を示す概略斜視図である。
【図57】本発明の第17の態様による発光色分布パターン形成装置を示す概略斜視図である。
【図58】図57中のM−M線に沿った断面を示す概略断面図である。
【図59】図57に示す発光色分布パターン形成装置の、側板を開いた状態を示す概略斜視図である。
【図60】本発明の第18の態様による発光色分布パターン形成装置を示す概略斜視図である。
【図61】図60に示す発光色分布パターン形成装置を縦に切断してほぼ半分にしたものを示す概略斜視図である。
【図62】図60中の上側に配置された縦方向挿入用色フィルタ及び横方向挿入用色フィルタのみを示す概略平面図である。
【図63】図62中のP部を拡大して示す拡大図である。
【図64】図63中のQ矢視図である。
【図65】図61に現れている断面における図中右側部分を拡大して示す概略断面図である。
【図66】図65に対応する概略断面図であって、色フィルタを着脱する過程を示す概略断面図である。
【図67】図61に現れている断面における図中左側部分を拡大して示す概略断面図である。
【図68】図67に対応する概略断面図であって、色フィルタを着脱する過程を示す概略断面図である。
【図69】本発明の第19の態様による発光色分布パターン形成装置を示す概略斜視図である。
【図70】図69に示す発光色分布パターン形成装置をR−R線に沿った断面で切断してほぼ半分にしたものを示す概略斜視図である。
【図71】図70に現れている断面における図中上側部分を拡大して示す概略断面図であって、2つの上部光源用色フィルタが装着された状態を示す概略断面図である。
【図72】図70に現れている断面における図中上側部分を拡大して示す概略断面図であって、2つの上部光源用色フィルタを着脱する過程を示す概略断面図である。
【図73】図71中のS−S線に沿った概略断面図である。
【図74】図69中の上部光源用色フィルタ及び下部光源用色フィルタのみを示す概略平面図である。
【図75】図74中のU部を拡大して示す拡大図である。
【図76】図75に示す2つの下部光源用色フィルタを示す概略斜視図である。
【図77】図70に現れている断面における図中右下側部分を拡大して示す概略断面図である。
【図78】図77に対応する概略断面図であって、下部光源用色フィルタを着脱する過程を示す概略断面図である。
【図79】図70に現れている断面における図中左下側部分を拡大して示す概略断面図である。
【図80】図79に対応する概略断面図であって、下部光源用色フィルタを着脱する過程を示す概略断面図である。
【図81】図69及び図70中の反射板の根元付近を示す概略断面図である。
【符号の説明】
【0191】
1 発光色分布パターン形成装置
2 本体
3 上蓋
4 蛍光灯
5 色フィルタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成する発光色分布パターン形成装置であって、
所定範囲内の各位置に対して複数の方向から光が照射されるように前記光を供給する光供給部と、
前記所定範囲内において、位置変更可能及び/又は交換可能に配置される2色以上の色フィルタ部と、
前記観察面を形成する観察面形成部と、
を備え、
前記観察面の少なくとも一部には、前記光供給部から供給され前記2色以上の色フィルタ部のうちの少なくとも1色の色フィルタ部を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ部を通過した光とが重なって到達することを特徴とする発光色分布パターン形成装置。
【請求項2】
複数の透光ロッド又は透光プレートと、
各々が前記透光ロッド又は透光プレートを取り外し可能に挿通状態で保持し得る多数の管の側面同士を連結してなる部材であって、全体として板状をなし各管の長さ方向が板厚方向となる保持部と、
前記保持部における前記多数の管が開口する一方側の面と相対した底面部と、
を備え、
前記光供給部は、前記保持部と前記底面部との間を挟む空間の側方において当該空間の周囲の全体に渡って又は当該周囲における相対する部分に渡って連続的又は断続的に配置された光源部であって、前記空間の内側に向けて光を発する光源部を含み、
前記色フィルタ部は、前記透光ロッド又は透光プレートにおける前記空間内への進出部分の少なくとも一部を含み、
前記観察面形成部は、前記保持部及び前記保持部に保持された前記透光ロッド又は透光プレートを含む、
ことを特徴とする請求項1記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項3】
前記保持部の前記多数の管は、光を透過させつつ散乱させる材料からなることを特徴とする請求項2記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項4】
複数の透光ロッド又は透光プレートと、
各々が前記透光ロッド又は透光プレートを取り外し可能に挿通状態で保持し得る多数の孔を有する板状の保持部と、
前記保持部と相対した底面部と、
を備え、
前記光供給部は、前記保持部と前記底面部との間を挟む空間の側方において当該空間の周囲の全体に渡って又は当該周囲における相対する部分に渡って連続的又は断続的に配置された光源部であって、前記空間の内側に向けて光を発する光源部を含み、
前記色フィルタ部は、前記透光ロッド又は透光プレートにおける前記空間内への進出部分の少なくとも一部を含み、
前記観察面形成部は、前記保持部及び前記保持部に保持された前記透光ロッド又は透光プレートを含む、
ことを特徴とする請求項1記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項5】
前記透光ロッド又は透光プレートの前記底面部とは反対側の端面は、光を透過させつつ散乱させる散乱透過面であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項6】
前記観察面が略平面をなし、
前記観察面と相対する底面部を備え、
前記光供給部は、前記観察面と前記底面部とが挟む扁平空間の側方において前記扁平空間の周囲の全体に渡って又は当該周囲における相対する部分に渡って連続的又は断続的に配置された光源部であって、前記扁平空間の内側に向けて光を発する光源部を含む、
ことを特徴とする請求項1記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項7】
前記色フィルタ部は、前記扁平空間内においてその面が前記扁平空間の側方を向くように配置される帯状の可撓性シート状部材を含むことを特徴とする請求項6記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項8】
前記色フィルタ部は、前記扁平空間内においてその面が前記扁平空間の側方を向くように配置される板状部材を含むことを特徴とする請求項6記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項9】
前記色フィルタ部は、シート状又は板状の部材を含み、
前記シート状又は板状の部材をその面が前記扁平空間の側方を向くように前記扁平空間内に保持する保持部を、備えたことを特徴とする請求項6記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項10】
前記保持部は、前記シート状又は板状の部材を取り外し可能に挟持しかつ永久磁石を有するクリップ部と、前記底面部側に設けられ前記永久磁石が磁力により吸着可能な磁性部材と、を含むことを特徴とする請求項9記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項11】
前記保持部は、前記扁平空間内に並設された複数の透光ブロックを含み、
前記シート状又は板状の部材は、前記複数の透光ブロック間の隙間に保持されることを特徴とする請求項9記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項12】
前記複数のブロックにおける前記底面部側の面と相対する面は、光を透過させつつ散乱させる散乱透過面であることを特徴とする請求項11記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項13】
前記光供給部は、前記扁平空間内において、位置変更可能及び/又は取り出し可能に配置される扁平空間内光源部を含むことを特徴とする請求項6乃至12のいずれかに記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項14】
前記扁平空間内光源部は、その面が前記扁平空間の側方を向くように配置される可撓性を有する帯状の発光シートを含むことを特徴とする請求項13記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項15】
略平面の所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成する発光色分布パターン形成装置であって、
前記観察面と相対する略平面の面内において分布するように配置された複数の光源と、
前記複数の光源を前記観察面に対して覆い隠す領域内において、位置変更可能及び/又は交換可能に配置される2色以上の色フィルタ部と、
前記観察面を形成する観察面形成部と、
を備え、
前記観察面の少なくとも一部には、前記光源から発して前記2色以上の色フィルタ部のうちの少なくとも1色の色フィルタ部を通過した光と他の少なくとも1色の色フィルタ部を通過した光とが重なって到達することを特徴とする発光色分布パターン形成装置。
【請求項16】
前記観察面が略平面をなし、
前記観察面と相対する底面部を備え、
前記光供給部は、前記観察面と前記底面部とが挟む扁平空間内において、位置変更可能及び/又は取り出し可能に配置される扁平空間内光源部を含む、
ことを特徴とする請求項1記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項17】
前記観察面形成部は、(i)光を透過させつつ散乱させるシート状又は板状の散乱透過部材、(ii)網目状又は多孔状のシート状又は板状の部材、(iii)光を透過させつつ散乱させる材料からなる多数の管の側面同士を連結してなる部材であって、全体として板状をなし各管の長さ方向が板厚方向となる部材、(iv)一様でない屈折率分布を有する板状の透光部、のうちのいずれかを含むことを特徴とする請求項6乃至16のいずれかに記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項18】
前記観察面形成部は、(i)網目状又は多孔状のシート状又は板状の部材、(ii)光を透過させつつ散乱させる材料からなる多数の管の側面同士を連結してなる部材であって、全体として板状をなし各管の長さ方向が板厚方向となる部材、(iii)一様でない屈折率分布を有する板状の透光部、のうちのいずれかを含み、
前記観察面形成部の直下付近に、光を透過させつつ散乱させるシート状又は板状の散乱透過部材が設けられた、
ことを特徴とする請求項6乃至16のいずれかに記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項19】
前記色フィルタ部は、シート状又は板状の部材を含み、
前記シート状又は板状の部材をその面が前記扁平空間の側方を向くように前記扁平空間内に保持する保持部を、備え、
前記保持部は、前記扁平空間内に並設された複数の透光ブロックを含み、
前記複数の透光ブロックにおける前記底面部側の面と相対する面は、光を透過させつつ散乱させる散乱透過面であって前記観察面をなし、
前記複数の透光ブロックが前記観察面形成部を兼ねる、
ことを特徴とする請求項6記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項20】
前記観察面が立体形状をなし、
前記光供給部は、前記立体形状の内部空間内に複数の方向から光が照射されるように前記光を供給することを特徴とする請求項1記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項21】
前記観察面が筒形状をなし、
前記光供給部は、前記観察面の筒形状の両端側付近に配置され前記観察面の筒状の内側空間に向けて光を発する光源部を含む、
ことを特徴とする請求項1又は20記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項22】
前記色フィルタ部は、前記観察面の筒形状の内部空間内においてその面の少なくとも一部が前記筒形状の軸線方向と交差するように配置される板状部材を含むことを特徴とする請求項21記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項23】
前記観察面形成部には、前記板状部材が挿入されて前記板状部材を取り外し可能に保持するスリットが形成されたことを特徴とする請求項22記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項24】
所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成する発光色分布パターン形成装置であって、
所定範囲内の各位置に対して複数の方向から複数色の色光が照射されるように前記色光を供給する光供給部と、
前記所定範囲内において、位置変更可能に配置される反射部と、
前記観察面を形成する観察面形成部と、
を備え、
前記観察面の少なくとも一部には、前記光供給部から供給され前記反射部により反射された第1の色光と、当該第1の色光とは異なる色の第2の色光であって前記光供給部から供給され前記反射部により反射されるかあるいは反射されない色光とが、重なって到達することを特徴とする発光色分布パターン形成装置。
【請求項25】
前記光供給部は、光源部と、該光源部からの光が透過される色フィルタ部とを含むことを特徴とする請求項24記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項26】
前記色フィルタ部は、位置変更可能及び/又は交換可能に配置されることを特徴とする請求項25記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項27】
前記観察面が立体形状をなし、
前記光供給部は、前記立体形状の内部空間内に複数の方向から光が照射されるように前記光を供給することを特徴とする請求項24乃至26のいずれかに記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項28】
前記観察面形成部は、(i)光を透過させつつ散乱させるシート状又は板状の散乱透過部材、(ii)網目状又は多孔状のシート状又は板状の部材、(iii)一様でない屈折率分布を有する板状の透光部、のうちのいずれかを含むことを特徴とする請求項20乃至27のいずれかに記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項29】
前記観察面形成部は、(i)網目状又は多孔状のシート状又は板状の部材、(ii)一様でない屈折率分布を有する板状の透光部、のうちのいずれかを含み、
前記観察面形成部の直下付近に、光を透過させつつ散乱させるシート状又は板状の散乱透過部材が設けられた、
ことを特徴とする請求項20乃至28のいずれかに記載の発光色分布パターン形成装置。
【請求項30】
所定の観察面にグラデーションを含む可変の色分布パターンを発光により形成する発光色分布パターン形成方法であって、請求項1乃至29のいずれかに記載の発光色分布パターン形成装置を用いることを特徴とする発光色分布パターン形成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【図73】
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【図74】
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【図75】
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【図76】
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【図77】
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【図78】
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【図79】
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【図80】
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【図81】
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【公開番号】特開2009−63778(P2009−63778A)
【公開日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−230848(P2007−230848)
【出願日】平成19年9月5日(2007.9.5)
【出願人】(507298669)株式会社ライトパレット (1)
【Fターム(参考)】